JP2022189191A - 熱硬化型コーティング組成物、これを用いた塗膜及び積層体 - Google Patents

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Tomoya Tanaka
武喜 細川
Takeyoshi Hosokawa
和人 小林
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Abstract

【課題】滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感を実現できる熱硬化性コーティング組成物、塗膜及び積層体を提供する。【解決手段】熱硬化型コーティング組成物は、ヒドロキシ基含有樹脂(A)、シリカ粒子(B)、ポリイソシアネート(C)及びヒドロキシ基含有表面調整剤(D)を含有し、ヒドロキシ基含有表面調整剤(D)は、シリコーン骨格及びフッ素樹脂骨格からなる群より選択される1種以上を含み、ヒドロキシ基含有樹脂(A)ポリイソシアネート(C)及びヒドロキシ基含有表面調整剤(D)のSP値をそれぞれ、SP(A)、SP(C)及びSP(D)としたとき、以下の式(1)及び(2):1.0≦SP(A)-SP(D)≦2.5 (1)、1.0≦SP(C)-SP(D)≦2.5 (2)、を満たし、シリカ粒子(B)の体積基準の50%粒子径Rが0.1μm以上5μm以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化型コーティング組成物、これを用いた塗膜及び積層体に関する。
特許文献1には、艶消し効果、さらさら感、しっとり感を有し、高い意匠性をもった塗装膜の提供を課題とした発明に関し、2液型ポリウレタン塗料組成物が開示されている。この2液型ポリウレタン塗料組成物は、平均分子量1000~2000からなるポリカーボネート系ポリオールを含有する主剤と、ポリイソシアネートを含有する硬化剤と、シリカと、表面調整剤と、触媒を含有する。この塗料組成物においてシリカフィラは、さらさら感の好感触を付与するものであり、平均粒径50μm以下の粉粒状体であることが開示されている。シリカフィラの含有量は、この塗料組成物の固形分に対して0.5~15wt%とされる。また、この塗料組成物における表面調整剤は、塗装膜にしっとり感の高触感を付与するためのものであることが開示されている。表面調整剤の具体的としては、ポリエーテルシリコーンが例示されている。表面調整剤の含有量は、塗料組成物の固形分に対して0.5~2.0wt%とされることが記載されている。
特許文献2には、塗料組成物によって形成される塗膜の好触感を維持しつつ日焼け止め剤に対する耐性を高めることを課題とした発明に関し、塗料組成物が開示されている。この塗料組成物は、20MPa1/2未満の溶解度パラメータを有し、且つ500~20000の数平均分子量及び50~200mgKOH/gの水酸基価を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂及びポリカーボネート樹脂からなる群から選択される基体樹脂と、20MPa1/2未満の溶解度パラメータを有し、且つ、末端にイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート樹脂とを、65重量部:35重量部~88重量部:12重量部の重量比(両者の合計は100重量部である)で含有する。この塗料組成物は、触感剤や艶消し剤などの追加の成分を含有してもよいことが開示されている。触感剤の一例としてはウレタン樹脂粉末が開示されている。艶消し剤の一例としてはシリカ微粒子が記載されている。
特開2015-218289号公報 特開2014-65796号公報
特許文献1、2に記載されたような塗膜組成物や塗料組成物のようなコーティング組成物では、耐摩耗性、耐薬品性及び良好な触感を両立した塗膜を形成できなかった。特に、滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感を十分に実現できなかった。また、これら良触感を長期にわたって維持することができなかった。
コーティング組成物、塗膜及び塗膜を含む積層体の一般的な技術課題としては以下のようなものが挙げられる。従来の、シリカ粒子等の無機粒子を主体として触感付与を行う塗料組成物にあっては、これから得られる塗膜の耐摩耗性等の機械的強度に関する物性は良好である。しかし、この塗膜は固くなり、しっとり感が発現せず、かさかさとした触感となってしまう場合がある。低Tgのポリウレタン樹脂ビーズを用いた塗料組成物により形成される艶消し塗膜は、しっとり感は有しているが、塗膜表面が凸凹になり、滑らか感に欠ける場合がある。そして、十分な耐摩耗性を実現できない場合がある。滑らか感やしっとり感を高めるためには、例えば20μm以上の厚い膜厚が必要であり、コスト高となり、また製造性が低下する場合がある。配合する添加剤により、塗膜中での表面配向性が変わるため、バインダ樹脂に対する溶解度を指定しない場合、十分な触感を得られない場合もある。また、反応性基を持たなければ経時変化が生じ、所望の触感を持続させることができない場合がある。乾燥性に優れたラッカー塗料や微反応タイプの塗料は、耐摩耗性や耐薬品性に劣る。
このように、従来にあっては、乾燥性、耐摩耗性、耐溶剤性、耐薬品性といった、一般的な塗膜の物性や機能に加えて、滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感を得ることが十分では無かった。そこで、乾燥性、耐摩耗性、耐溶剤性、耐薬品性といった、一般的な塗膜の物性や機能に加えて、滑らか感およびしっとり感に優れたヌバック調の良触感を実現できるコーティング組成物、塗膜及び積層体の提供が望まれる。
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、耐摩耗性、耐薬品性という一般的な塗膜の物性に加え、長期にわたって滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感を実現できる熱硬化性コーティング組成物、塗膜及び積層体を提供することにある。
本発明に係る熱硬化性コーティング組成物は、ヒドロキシ基含有樹脂(A)、シリカ粒子(B)、ポリイソシアネート(C)及びヒドロキシ基含有表面調整剤(D)を含有する熱硬化型コーティング組成物であって、
前記ヒドロキシ基含有表面調整剤(D)はシリコーン骨格及びフッ素樹脂骨格からなる群より選択される1種以上を含み、
前記ヒドロキシ基含有樹脂(A)、前記ポリイソシアネート(C)及び前記ヒドロキシ基含有表面調整剤(D)のSP値をそれぞれ、SP(A)、SP(C)及びSP(D)としたとき、以下の式(1)及び(2):
1.0≦SP(A)-SP(D)≦2.5 (1)
1.0≦SP(C)-SP(D)≦2.5 (2)
を満たし、
前記シリカ粒子(B)の体積基準の50%粒子径Rが0.1μm以上5μm以下である。なお、SP値については後述する。
本発明に係る熱硬化性コーティング組成物は、更に、
前記シリカ粒子(B)が親水性シリカ粒子であってもよい。
本発明に係る熱硬化性コーティング組成物は、更に、
前記ヒドロキシ基含有表面調整剤(D)の質量が、前記ヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)の合計固形分質量の0.5%以上5.0%以下であってもよい。
本発明に係る熱硬化性コーティング組成物は、更に、
前記ヒドロキシ基含有樹脂(A)のOH価が10mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であってもよい。
本発明に係る塗膜は、
上記の熱硬化型コーティング組成物を用いている。
本発明に係る塗膜は、
前記塗膜の膜厚Tに対する前記シリカ粒子(B)の前記50%粒子径Rの比(R/T)が、0.02以上0.5以下であってもよい。
本発明に係る積層体は、
高分子樹脂基材と、
前記高分子樹脂基材上に配置された上記の塗膜とを備えている。
滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感を実現できる熱硬化性コーティング組成物、塗膜及び積層体を提供することができる。
本実施形態に係る、塗膜及び当該塗膜を備えた積層体の構造の説明図である。 塗膜の触感に関する塗膜の構造の説明図である。 実施例7の塗膜表面の拡大写真(2000倍)である。 実施例7の塗膜表面の拡大写真(400倍)である。 比較例1の塗膜表面の拡大写真(2000倍)である。 比較例5の塗膜表面の拡大写真(2000倍)である。
図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る熱硬化性コーティング組成物、塗膜及び積層体について説明する。
(概要の説明)
図1には、本実施形態に係る積層体100を示している。積層体100は、高分子樹脂基材9と、高分子樹脂基材9上に配置された、本実施形態に係る塗膜1とを備えている。塗膜1は、本実施形態に係る熱硬化性コーティング組成物(以下、コーティング剤と記載する)を例えば高分子樹脂基材9に塗布してから熱硬化することにより形成される。塗膜1は、滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感を実現する。
塗膜1は、例えば車両の内装に用いてよい。この場合、高分子樹脂基材9は、車両の内装部分の壁部や枠体、コンソール、ダッシュボード、ドアトリムなどであってよい。高分子樹脂基材9が含み得る基材樹脂の種類としては、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン系エラストマ、ポリウレタン、PETなどを例示できる。
コーティング剤は、ヒドロキシ基含有樹脂(A)、シリカ粒子(B)、ポリイソシアネート(C)及びヒドロキシ基含有表面調整剤(D)を含有する。
ヒドロキシ基含有表面調整剤(D)(以下、表面調整剤Dと記載する場合がある)は、シリコーン骨格及びフッ素樹脂骨格からなる群より選択される1種以上を含む。
ヒドロキシ基含有樹脂(A)、ポリイソシアネート(C)及びヒドロキシ基含有表面調整剤(D)のSP値をそれぞれ、SP(A)、SP(C)及びSP(D)としたとき、以下の式(1)及び(2):
1.0≦SP(A)-SP(D)≦2.5 (1)
1.0≦SP(C)-SP(D)≦2.5 (2)
を満たす。
シリカ粒子(B)の体積基準の50%粒子径Rは、0.1μm以上5μm以下である。なお、50%粒子径Rは、マイクロトラック粒度分布測定装置(MT3300、日機装株式会社製)を用いてレーザー回折散乱法によって測定した体積基準粒度分布のメジアン径である。
(詳細の説明)
図1に示すように、塗膜1は、ヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)との反応生成物を含むバインダ樹脂2と、バインダ樹脂2中に分散されたシリカ粒子Bと、塗膜1の表面に配置された表面調整剤Dとを備えている。塗膜1は、上述のごとく、ヒドロキシ基含有樹脂(A)、シリカ粒子(B)、ポリイソシアネート(C)及びヒドロキシ基含有表面調整剤(D)を含有する処方のコーティング剤を基材(本実施形態では、一例として高分子樹脂基材9)に塗布して熱硬化させたものである。コーティング剤については後述する。
塗膜1は、以下の構造を有することにより、所望の良触感を実現している。すなわち、表面調整剤Dは、塗膜1の表面(高分子樹脂基材9に対向する面とは反対側の表面)の全体に渡って展延しており、バインダ樹脂2を覆うように配置されている。シリカ粒子Bは、塗膜1の表面近傍側に偏析して塗膜1中に分散している。一部のシリカ粒子Bは、粒子の一部分をバインダ樹脂2に埋め込まれた状態で塗膜1の表面に露出して突起している。加えて、後述するコーティング剤の処方により、シリカ粒子Bと表面調整剤Dとは、塗膜1の表面において均一に分散している。塗膜1では、このようなバインダ樹脂2、シリカ粒子B及び表面調整剤Dの位置関係となる構造(以下、単に塗膜1の構造と称する)により、滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感が実現される。
上記良触感について詳述する。図2に示すように、塗膜1に対して押し付けるように人の皮膚H(例えば、指)が触れると、皮膚Hは、突起したシリカ粒子Bに接触する。シリカ粒子Bは、皮膚Hが押し付けられると、バインダ樹脂2の弾性力で沈み込む。シリカ粒子Bの沈み込みによってしっとり感を感じさせる。
皮膚Hが塗膜1の表面をなぞるように触れると、シリカ粒子Bの微細で連続的な突起が皮膚Hを連続的に微弱に刺激し、滑らか感を感じさせる。皮膚Hは、シリカ粒子Bに接触した後、更に、表面調整剤Dに接触する。この際、表面調整剤Dによって発現する低い表面張力により、皮膚の水分や油分が塗膜1に奪われることなく保持される。これにより、しっとり感を感じさせる。
このように、シリカ粒子Bと表面調整剤Dとが塗膜1の表面で均一に分散していることから、滑らか感としっとり感の両方を十分に感じさせ、優れたヌバック調の触感を実現する。
塗膜1では、図1に示すように、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの50%粒子径Rの比(R/T)が、0.02以上0.5以下であることが好ましい。更に好ましくは、0.05以上0.3以下である。これにより、適切な滑らか感が実現される。なお、膜厚Tの好ましい範囲は、7μm以上50μm以下である。更に好ましくは、10μm以上25μm以下である。シリカ粒子Bの50%粒子径Rについての詳細は後述する。
上述の塗膜1の構造は、上記のコーティング剤の処方により実現される。なお、のコーティング剤は、ヒドロキシ基含有樹脂(A)、シリカ粒子(B)、ポリイソシアネート(C)及びヒドロキシ基含有表面調整剤(D)以外に、コーティング剤として一般に処方される成分、すなわち、触媒、顔料、シリカ粒子(B)以外のフィラー(例えば、アクリル系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子、フェノール系樹脂粒子、エポキシ系樹脂粒子等の樹脂粒子)、抗菌剤、抗ウイルス剤、その他の機能性付与のための添加剤、及び溶媒を含み得る。抗菌剤ないし抗ウイルス剤としては酸化チタンに銀を担持した粒子、シリカやアルミナに銀を担持した粒子、ガラスに複金属(銀・亜鉛・銅)イオンを担持した粒子、ヨウ化銅粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、4級アンモニウム塩、銅イオン担持アクリル樹脂が挙げられる。
抗菌剤ないし抗ウイルス剤は、市販品を使用してもよい。市販されている酸化チタンに銀を担持した粒子としては、例えば、日揮触媒化成社製のATOMY BALL-(S)が挙げられる。シリカ-アルミナ粒子に銀を担持した粒子としては、例えば、日揮触媒化成社製のATOMY BALL-(UA)、ELCOM NU-1023SIV、ELCOM NU-1024SIVが挙げられる。シリカ粒子に銀担持させた粒子としては、例えば、石塚硝子社製のイオンピュアZAF HSが挙げられる。ヨウ化銅粒子としては、例えば、NBCメッシュテック社製のCufitec BE4-ANA01、AA1-ANA01、BB2-ANA01、BD3-ANA01が挙げられる。
ヒドロキシ基含有樹脂(A)は、ポリイソシアネート(C)と反応して塗膜1を形成するバインダ樹脂となる。
ヒドロキシ基含有樹脂(A)は、公知のポリオールを広く使用可能である。ヒドロキシ基含有樹脂(A)としては、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールの単独、混合、共重合体のジオール、ポリオール並びにこれらの混合物を好適に用いることができる。ヒドロキシ基含有樹脂(A)としては、グリコールを炭酸エステル化したポリカーボネートジオールが好ましい。ヒドロキシ基含有樹脂(A)の数平均分子量は、1000以上2000以下であると好ましい。ヒドロキシ基含有樹脂(A)はシリコーン変性、フッ素変性、脂肪酸変性、ウレタン変性等の樹脂変性が施されていてもよい。
ヒドロキシ基含有樹脂(A)のOH価は、10mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であることが好ましい。ヒドロキシ基含有樹脂(A)のOH価は、更に好ましくは、50mgKOH/g以上110mgKOH/g以下である。ヒドロキシ基含有樹脂(A)のOH価の大小は、後述するポリイソシアネート(C)との架橋反応の起こりやすさに関係する。すなわち、塗膜1の機械的な強度や触感に影響する。ヒドロキシ基含有樹脂(A)のOH価が10mgKOH/g以上であることで、ポリイソシアネート(C)と十分な個数の架橋を形成することができ、これにより機械的強度としての耐摩耗性を確保することができる。OH価が200mgKOH/g以下であることで、過剰な個数の架橋の形成を防止し、機械的強度が高すぎず、滑らかさなどを感じるソフトな触感を実現することができる。ここでOH価は、ヒドロキシ基含有樹脂(A)を無水酢酸でアセチル化し、遊離酢酸を水酸化カリウムで定量し、ヒドロキシ基含有樹脂(A)1g中に含まれる水酸基と当量の水酸化カリウムmg数であらわされる。
ヒドロキシ基含有樹脂(A)のSP値(SP(A))は、9.5以上12.5以下であることが好ましい。ヒドロキシ基含有樹脂(A)のSP値は、更に好ましくは、10以上11以下である。ヒドロキシ基含有樹脂(A)のSP値が所定の範囲内であることで表面調整剤(D)とのSP値差が好ましい値となってシリカ粒子Bと表面調整剤Dとが塗膜1の表面で均一に分散した構造を実現しやすくなりしっとり感を得られやすい。
ヒドロキシ基含有樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、25℃未満であることが好ましい。ヒドロキシ基含有樹脂(A)のガラス転移温度は、更に好ましくは、0℃未満である。ヒドロキシ基含有樹脂(A)のガラス転移温度が所定の範囲内であることでしっとり感を得られやすい。
ポリイソシアネート(C)は、一つの分子中に二つ以上のイソシアネート基を有する化合物であり、いわゆるポリイソシアネート樹脂である。ポリイソシアネート(C)は、ヒドロキシ基含有樹脂(A)を熱硬化(架橋)させるための硬化剤である。なお、本実施形態の塗膜1におけるバインダ樹脂2は、ヒドロキシ基含有樹脂(A)がポリイソシアネート(C)により熱硬化したものである。
ポリイソシアネート(C)のイソシアネート基は、3個から5個の範囲であることが好ましい。ポリイソシアネート(C)に含まれるイソシアネート基の数は、塗膜1における三次元架橋構造の形成に重要である。すなわち、イソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネート(C)を用いることで、架橋密度が十分となり耐擦り傷などの性能が良好となる。イソシアネート気を5個以下有するポリイソシアネート(C)を用いることで、適度な塗膜硬度が得られ触感が良好となる。
ポリイソシアネート(C)は、イソシアネート基がオキシム系、アルコール系、セロソルブ系、ピラゾール系、活性メチレン系等のブロック剤で保護された、ブロックイソシアネートであることが好ましい。これにより、塗装(塗膜1の形成)に使用する前のコーティング剤の貯蔵安定性を担保しつつ、コーティング剤を塗布した後の熱処理(加熱)によりブロック剤を乖離させて、熱硬化を進行させることができる。ブロック剤としては基材フィルムの耐熱性の観点から活性メチレンであることが好ましい。なお、ポリイソシアネート(C)による熱硬化を促進するために、必要に応じて触媒を用いてよい。熱硬化を促進するための触媒としては、アミン系触媒、スズ系触媒などを用いてよい。
ポリイソシアネート(C)の具体例を以下に例示列挙する。ポリイソシアネート(C)は、以下のものを単独又は2種類以上を組み合わせて用いてよい。例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、キシレン-1,4-ジイソシアネート、キシレン-1,3-ジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、2-ニトロジフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジフェニルプロパン-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジフェニルプロパンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、ナフチレン-1,4-ジイソシアネート、ナフチレン-1,5-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシジフェニル-4,4’-ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、クルードトリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等の有機ジイソシアネート、及び前記有機ポリイソシアネートのビウレット変性体、ウレトジオン変性体、カルボジイミド変性体、イソシアヌレート変性体、ウレトンイミン変性体、これらの混合変性体が挙げられる。特に、触感、ポットライフ、硬化性、低黄変の観点から、活性メチレンブロックイソシアヌレート変性ヘキサメチレンイソシアネートが好ましい。
このようなポリイソシアネート(C)を用いて塗膜を形成することにより上述のヒドロキシ基含有樹脂(A)とウレタン結合、場合によってはエステル結合、アミド結合、ウレア結合を形成させて、必要十分な機械的強度を実現することができる。また、後述するシリカ粒子(R)との組み合わせにより、良好な滑らか感を実現することができる。
なお、ポリイソシアネート(C)のSP値(SP(C))は、9.5以上12.5以下であることが好ましい。ポリイソシアネート(C)のSP値は、更に好ましくは、10以上11以下である。ポリイソシアネート(C)のSP値が所定の範囲内であることで表面調整剤DとのSP値差が好ましい値となってシリカ粒子Bと表面調整剤Dとが塗膜1の表面で均一に分散した構造を実現しやすくなり、滑らか感やしっとり感を得られやすい。
シリカ粒子(B)は、塗膜1に艶消し感の意匠性や、ヌバック調の触感を発現させるための添加剤、フィラーである。
シリカ粒子(B)の平均粒子径、例えば、体積基準の50%粒子径R(以下、単に粒子径Rと記載する場合がある)は、上述のごとく、0.1μm以上5μm以下である。粒子径Rは、好ましくは1.0μm以上4.5μm以下であり、さらに好ましくは1.5μm以上3.0μm以下である。このような粒子径Rとすることで、程よい艶消し感、滑らか感を付与でき、心地よいヌバック調の触感を塗膜1において実現することができる。
シリカ粒子(B)は、親水性シリカ粒子であることが好ましい。すなわち、シリカ粒子は、疎水性表面処理をしていないものであることが好ましい。詳述すると、「親水性」とは、その表面がシリカ粒子自体の表面やその他の無機物の表面であることを意味しており、シランカップリング剤や有機チタネートなどの処理剤で親油性(疎水性)となるような処理が施されていなければよい。
本実施形態に係るコーティング剤においては、シリカ粒子(B)の顔料容積濃度(PVC)が、4.6%から13.7%であることが好ましい。顔料容積濃度(PVC)は、シリカ粒子(B)の体積(L)、ヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)の固形分総体積(M)から、式:L/(L+M)×100により算出した値である。
シリカ粒子Bは、乾式法、湿式法、いずれの手法で合成された粒子であってよい。本実施形態においては、湿式シリカ粒子(B)が好適である。湿式法で合成されたシリカ粒子(B)は、乾式法で合成された粒子に比べて表面シラノール基が多いため、本実施形態に好適な親水性を発現するためである。
乾式法は、燃焼法やアーク法が例示される。
湿式法は、ゾルゲル法又は沈降法(沈殿法)のいずれであってもよいが、本実施形態では、特に、湿式法で合成されたシリカ粒子(B)が特に好適である。
ゾルゲル法によるシリカ粒子(B)としては、シリカヒドロゲル中の水分を、70℃以下の沸点を持ち、かつ水との混和性を有する溶媒(例えば、メタノール、アセトン、ギ酸メチル、酢酸メチル)にて置換した後、加熱して当該溶媒を除去することにより得られるコロイドシリカ)が例示される。
沈降法によるシリカ粒子(B)としては、沈降性シリカ(ケイ酸ナトリウム水溶液に塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等のナトリウムイオンを滴下することにより凝集して得られるシリカ粒子)が例示される。
なお、乾式法によるシリカ粒子(B)としては、フュームドシリカ(四塩化ケイ素を焼いて生じたシリカ煤からなるコロイドシリカ)が挙げられる。
表面調整剤D(ヒドロキシ基含有表面調整剤(D))は、塗膜1の表面に適度な光沢を付与し、また、しっとりとした触感と耐摩耗性、耐薬品性を付与することができる添加剤である。
本実施形態に係るコーティング剤においては、表面調整剤Dの質量が、ヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)の合計固形分質量の0.5%以上5.0%以下(0.5phr以上5.0phr以下)に処方されるとよい。以下では、ヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)の合計固形分質量に対する表面調整剤Dの質量の比率を、単に重量比(D)と記載する場合がある。このような重量比(D)とすることで、塗膜1におけるしっとりとした触感を実現することができる。重量比(D)は、好ましくは1.0%以上4.0%以下である。これにより、より心地良いしっとり感(例えば、さらさら感と両立するしっとり感)を実現することができる。
表面調整剤Dは、ヒドロキシ基を有し、シリコーン骨格を有する高分子化合物(以下、単にシリコーン系添加剤と記載する)、及び、ヒドロキシ基を有し、フッ素樹脂骨格を有する高分子化合物(フッ素系添加剤と記載する)からなる群より選択される1種以上を含む。
表面調整剤Dは、シリコーン系添加剤またはフッ素系添加剤、もしくはこれらを同時に添加混合してよい。
シリコーン系添加剤としては、ポリシロキサン構造を有するものが好適に用いられる。ヒドロキシ基含有ポリシロキサン系表面調整剤としては、ポリシロキサンポリエーテルコポリマー、アルキル変性ポリシロキサン等を構造に含むものを使用できる。
シリコーン系添加剤は、不揮発分に基づいたOH価が10mgKOH/g以上80mgKOH/g以下であるとよい。シリコーン系添加剤がヒドロキシル基(OH基)を有することで、ポリイソシアネート(C)とウレタン結合、場合によってはエステル結合、アミド結合、ウレア結合を形成することができる。これにより、シリコーン系添加剤が、塗膜1の表面に固定され、長期にわたっての塗膜1の滑らか感などの良触感を維持することができる。
ヒドロキシ基含有フッ素系添加剤としては、ポリフルオロアルキル基を含有するモノマーまたはポリフルオロエーテル基を含有するモノマー、もしくはこれら両方のホモポリマーまたはコポリマーを構造に含むものを好適に使用することができ、好ましくはノニオン系のものが用いられる。
フッ素系添加剤のOH価は、シリコーン系添加剤の場合と同様である。
なお、表面調整剤DのSP値(SP(D))は、8以上10以下であることが好ましい。表面調整剤DのSP値は、更に好ましくは、8.5以上9.5以下である。表面調整剤DのSP値が所定の範囲内であることでヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)のSP値差が好ましい値となってシリカ粒子Bと表面調整剤Dとが塗膜1の表面で均一に分散した構造を実現しやすくなりしっとり感を得られやすい。
上記のように、SP(A)、SP(C)及びSP(D)は、上記の式(1)及び(2)を満たす。SP(A)、SP(C)及びSP(D)は、更に好ましくは、以下の式(3)及び(4):
1.6≦SP(A)-SP(D)≦2.3 (3)
1.6≦SP(C)-SP(D)≦2.3 (4)
を満たすことが好ましい。
SP(A)、SP(C)及びSP(D)が、式(1)及び(2)を満たすことにより、上述の塗膜1の構造が適切に実現される。これにより、滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感を実現できる。SP(A)、SP(C)及びSP(D)が、更に式(3)及び(4)を満たすことにより、滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の触感が更に良好なものとなる。
本実施形態における、SP値(溶解性パラメータ、Solubility Parameter)及びSP値の測定方法を説明する。SP値は、凝集エネルギー密度の平方根で定義される物性値である。SP値は物質の親和性のパラメータであり、SP値の差が小さい2つの成分は混ざりやすい、なじみやすい、といった特性を判断する目安となるものである。
SP値は次の方法により求めることができる。SP値の測定対象のサンプル0.5gを100mL三角フラスコに秤量し、アセトン10mLを加えて樹脂を溶解させる。次に、マグネティックスターラーで攪拌しながらヘキサンを滴下していく。そして、ヘキサンの滴下に従って溶液に濁りが生じた点(濁点)のヘキサンの滴下量(vh)を求める。次に、ヘキサンの代わりに脱イオン水を使用したときの、濁点における脱イオン水の滴下量(vd)を求める。vh、vdより、SP値は参考文献:SUH、CLARKE、J.P.S.A-1、5、1671~1681(1967)により示された式を用いて求めることができる。
本実施形態に係るコーティング剤の塗布方法としては、特に限定されず、当業者において通常行われる手法によって行われる。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、スプレーコート法、バーコート法(例えば、ワイヤーバーコート法)、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法またはエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書)が挙げられる。
以下では、本実施形態のコーティング剤、当該コーティング剤により形成した塗膜及び積層体の実施例を説明する。
以下に説明する実施例では、下記製造例1から3で製造した樹脂1から3を用いた。
(製造例1)
攪拌機、温度計、頭頂に還流ヘッドを有する真空ジャケット付きオルダーショウを備えた2Lセパラブルフラスコに、1,5-ペンタンジオール382g、1,6-ヘキサンジオール433g、エチレンカーボネート650gを仕込み、70℃で撹拌溶解した後、触媒として酢酸鉛三水和物を0.015g入れた。175℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温140℃、真空度1.0kPaから1.5kPaで、還流ヘッドから還流比4で留分の一部を抜きながら、12hr反応した。その後、オルダーショウを単蒸留装置に取り替え、オイルバスの設定を185℃に上げ、フラスコの内温160℃から165℃で、生成するジオールを除去しながら、さらに2.5hr反応した。この反応により、常温で粘稠な液体状の反応物が得られた。得られた反応物のOH価は110mgKOH/g(数平均分子量1000)、固形分(不揮発性分)100%であった。また、得られた反応物のSP値は10.6であった。この製造例1で得られた反応物を、以下、樹脂1と称する。
(製造例2)
製造例1において、オルダーショウを単蒸留装置に取り替えた後、オイルバスの設定を185℃に上げ、フラスコの内温160℃から165℃で、生成するジオールを除去する時間を4hrにしたこと以外は同様の方法で合成した。この反応により、常温で粘稠な液体状の反応物が得られた。得られた反応物のOH価は56mgKOH/g(数平均分子量2000)、固形分(不揮発性分)100%であった。また、得られた反応物のSP値は10.1であった。この製造例2で得られた反応物を、以下、樹脂2と称する。
(製造例3)
製造例1において、オルダーショウを単蒸留装置に取り替えた後、オイルバスの設定を185℃に上げ、フラスコの内温160℃から165℃で、生成するジオールを除去する時間を1.5hrにしたこと以外は同様の方法で合成した。この反応により、常温で粘稠な液体状の反応物が得られた。得られた反応物のOH価は225mgKOH/g(数平均分子量500)、固形分(不揮発性分)100%であった。また、得られた反応物のSP値は11.0であった。この製造例3で得られた反応物を、以下、樹脂3と称する。
実施例1に係るコーティング剤、塗膜及び積層体(以下、塗膜等と記載する)は以下のように作成した。
ヒドロキシ基含有樹脂(A)として、樹脂1を100.0g、溶媒として、酢酸ブチル127.3g、シリカ粒子(B)として、粒子径Rが1.5μmで、疎水性表面処理がなされていないシリカ粒子(ニップシールE-220A、東ソー株式会社製)24.3g、及び、表面調整剤Dとして、SP値8.6、OH値48mgKOH/gのシリコーン系添加剤であるポリジメチルシロキサン3.0g(TEGO PROTECT 5000N、エボニックジャパン株式会社製)を秤量してディスパーで混合及び撹拌した。そして、溶媒として酢酸エチル63.7gを加えてさらに撹拌し、固形分40%の主剤液を得た。
主剤液とは別に、ポリイソシアネート(C)として、固形分(不揮発性分)100%のHDI系ポリイソシアネート(スミジュールN3300、住化コベストロウレタン株式会社製)を45.3g、及び、溶媒として、酢酸エチル211.9gを秤量し、これらを混合して硬化剤液を得た。更に、主剤液と硬化剤液とをディスパーを用いて撹拌し、固形分30%のコーティング剤を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。
バーコーター♯32を用い、高分子樹脂基材としてのPETフィルム(ルミラーU40、東レ株式会社製)に塗工(塗装)し、120℃で5分間乾燥及び熱硬化させた。これにより、積層体としての塗膜付きフィルムを得た。なお、この塗膜の厚みは10μmである。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
実施例2では、シリカ粒子(B)として、粒子径Rが3.0μmで、疎水性表面処理がなされていないシリカ粒子(ニップシールE-200A、東ソー株式会社製)を用いた以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.30である。
実施例3では、シリカ粒子(B)の処方量を36.5gに変更し、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
実施例4では、シリカ粒子(B)の処方量を12.2gに変更し、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
実施例5では、表面調整剤Dの処方量を5.9gに変更し、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、4.09%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
実施例6では、表面調整剤Dの処方量を1.5gに変更し、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、1.02%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
実施例7では、ポリイソシアネート(C)として、固形分(不揮発性分)60%のHDI系ブロックポリイソシアネート(MF-K60B、旭化成株式会社製)を152.0g用い、表面調整剤Dの処方量を3.9gに、シリカの配合量を32.0gにそれぞれ変更し、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
実施例8では、ポリイソシアネート(C)として、固形分(不揮発性分)60%のHDI系ブロックポリイソシアネートを152.0g用い、シリカ粒子(B)の処方量を32.0gに変更し、更に、表面調整剤Dを、SP値9.6でOH基を含有するフッ素添加剤3.9g(メガファックF-556、DIC株式会社製)に変更し、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
実施例9では、ヒドロキシ基含有樹脂(A)として、樹脂2を用い、ポリイソシアネート(C)の処方量を23.1gに変更し、シリカ粒子(B)の処方量を20.6gに変更し、更に、表面調整剤Dの処方量を2.5gに変更し、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
実施例10では、ヒドロキシ基含有樹脂(A)として、樹脂3を用い、ポリイソシアネート(C)の処方量を92.7gに変更し、シリカ粒子(B)の処方量を32.3gに変更し、更に、表面調整剤Dの処方量を3.9gに変更し、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
上記実施例との比較のため、比較例の塗膜等を以下のように作成した。
比較例1では、シリカ粒子(B)を処方せず、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。
比較例2では、表面調整剤Dを処方せず、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、ゼロ%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
比較例3では、シリカ粒子(B)に代えて、粒子径Rが45nmで、疎水性表面処理がなされていないシリカ粒子のメタノール分散体(MA-ST-L、日産化学製 固形分濃度40%)60.8g(固形分換算で24.3g)をフィラーとして用い、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子の粒子径Rの比(R/T)は0.0045である。
比較例4では、シリカ粒子(B)に代えて、粒子径Rが6μmで、疎水性表面処理がなされていないシリカ粒子(ACEMATT HK400、エボニックジャパン株式会社製)をフィラーとして用いた以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子の粒子径Rの比(R/T)は0.60である。
比較例5では、シリカ粒子(B)に代えて、粒子径Rが3μmのウレタン粒子(アートパールC-1000T、根上工業株式会社製)13.3gをフィラーとして用いた以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するウレタン粒子の平均粒子径の比は0.30である。
比較例6では、表面調整剤Dに代えて、SP値9.2のOH基を含有しない疎水性フッ素添加剤(メガファックF-552、DIC株式会社製)3.0gを表面調整剤として用いた以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
比較例7では、表面調整剤Dに代えて、SP値10.7でOH基を含有するフッ素添加剤(メガファックF-563、DIC株式会社製)3.0gを表面調整剤として用いた以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。このコーティング剤における、重量比(D)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
比較例8では、表面調整剤Dに代えて、SP値14.2のOH基を含有しない親水性シリコーン添加剤(TEGO Glide 440、エボニックジャパン株式会社製)3.0gを表面調整剤として用いた以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
比較例9では、表面調整剤Dに代えて、SP値が8未満の、OH基を含有しない低相溶性基変性率フッ素添加剤(DSX-E、ダイキン工業株式会社製)3.0gを表面調整剤として用いた以外は実施例1と同様にして塗膜等を得ることを試みた。しかし、コーティング剤が凝集して適切に塗膜を得ることができなかった。
なお、比較例6、8、9における、ヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)の合計固形分質量に対するOH基を含有しない表面調整剤の質量の比率(後述する表1では説明の便宜として重量比(D)の欄に記載する)は、2.04%である。
比較例10では、ヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)に代えて、固形分(不揮発性分)40%、重量平均分子量45000、ヒドロキシル基を実質的に含有しないウレタン樹脂(MAU-2600、大日精化工業株式会社製)363.3gをバインダ樹脂として用い、コーティング剤の固形分濃度が30%となるように溶媒量を調整した以外は実施例1と同様にして塗膜等を得た。バインダ樹脂成分の固形分質量に対する表面調整剤(D)の質量の比率(後述する表1では説明の便宜として重量比(D)の欄に記載する)は、2.04%である。また、塗膜1の膜厚Tに対するシリカ粒子Bの粒子径Rの比(R/T)は0.15である。
上記実施例、比較例のコーティング剤の処方や物性を、表1に示す。なお、溶媒配合量は省略している。また、「SP(A)-SP(D)」の差分値、及び「SP(C)-SP(D)」の差分値を併せて示す。なお、比較例2、6、8及び9の処方では、表面調整剤Dを使用していないため、これら差分値は算出できない。比較例10の処方では、ヒドロキシ基含有樹脂(A)及びポリイソシアネート(C)を使用していないため、これら差分値は算出できない。比較例6では、表面調整剤DのSP値(SP(D))に代えて、ヒドロキシ基を含有しない疎水性フッ素添加剤のSP値を用い、上記差分値に対応する値を算出して表1に記載している。比較例8では、表面調整剤DのSP値(SP(D))に代えて、親水性シリコーン添加剤のSP値を用い、上記差分値に対応する値を算出して表1に記載している。また、比較例9の処方では、低相溶性基変性率フッ素添加剤のSP値の測定が適切に行えなかったため、上記差分値に対応する値の記載を省略している。
Figure 2022189191000001
上記実施例、比較例の塗膜等に関し、以下の、滑らか感及びしっとり感の指標による触感評価(以下、単に触感評価と記載する)と、耐摩耗性評価並びに耐薬品性評価とを行った。なお、以下の評価において、滑らか感としっとり感とは、共にヌバック調の触感を構成する触感である。
(触感評価)
滑らか感及びしっとり感は、評価者が指の腹や掌で塗膜表面を撫でた際の官能試験(触感)で評価した。評価者は10人とした。触感は、まず、各評価者が、良好なものから順に5点から1点までの5段階で評価することとした。そして、評価者全員の評点の平均値を求めた。そして、この平均値に基づいて、平均値が4を超え5以下をA、3を超え4以下をB、2を超え3以下をC、1以上2以下をDと分類する4段階に評価した。評価結果を表1に併せて示す。滑らか感の評点と触感の所感の関係を表2に、しっとり感の評点と触感の所感との関係を表3に示す。
Figure 2022189191000002
Figure 2022189191000003
なお、上記触感試験は、後述する耐薬品性評価の実施前後に行った。表1では、耐薬品性評価の評価前に行った触感試験に基づく滑らか感及びしっとり感について、初期と付記している。また、耐薬品性評価の評価後に行った触感試験に基づく滑らか感及びしっとり感について、耐薬品試験後と付記している。
(耐摩耗性評価)
塗膜付きフィルムから縦250mm、横30mmの試験片を切り出して採取し、ラビングテスター(RT-200、大栄科学精器製作所製)の試験台に固定する。そして、摩擦子にカナキン3号を2重に備え付け、面圧100g/cm、速度10cm/1秒、往復回数500回の条件で摩耗試験を行う。そして、摩擦試験後の外観変化(目視)の程度に応じ、良好なものから順にAからDまでの4段階に評価した。外観の評点と目視による所感の関係を表4に示す。
Figure 2022189191000004
(耐薬品性評価)
耐薬品試験は、以下の3種の試験1から3を実施し、各試験の評点の平均値に基づいて各実施例、比較例の評価を分類した。
(試験1)
車用シートクリーナー(しっとり長持ち革クリーナー、株式会社ソフト99コーポレーション製)をガーゼに塗布し、塗膜付きフィルムの塗膜表面を、面圧100g/cm、速度10cm/秒、往復回数10回の条件で拭き取り試験を行う。そして、拭き取り試験後の外観変化(目視)の程度に応じ、良好なものから順に5点から1点までの5段階に評価した。外観の評点と目視による所感の関係を表5に示す。
Figure 2022189191000005
(試験2)
エタノール70重量%水溶液(いわゆる除菌スプレーの液処方)をガーゼに塗布し、塗膜付きフィルムの塗膜表面を、面圧100g/cm、速度10cm/秒、往復回数10回の条件で拭き取り試験を行う。そして、拭き取り試験後の外観変化(目視)の程度に応じ、良好なものから順に5点から1点までの5段階に評価した。外観の評点と目視による所感との関係は表5と同じである。
(試験3)
石油ベンジンをガーゼに塗布し、塗膜付きフィルムの塗膜表面を、面圧100g/cm、速度10cm/秒、往復回数10回の条件で拭き取り試験を行う。そして、拭き取り試験後の外観変化(目視)の程度に応じ、良好なものをから順に5点から1点までの5段階に評価した。外観の評点と目視による所感との関係は表5と同じである。
上記試験1から3の平均値に基づいて、平均値が4を超え5以下をA、3を超え4以下をB、2を超え3以下をC、1以上2以下をDと分類する4段階に評価した。
以上各評価の評価結果を、上記表1に併せて示す。なお、比較例9の塗膜等については、コーティング剤が凝集して適切に塗膜を形成できなかったため、触感評価、耐摩耗性評価及び耐薬品性評価の結果を省略している。以下では、比較例9の塗膜における触感評価、耐摩耗性評価及び耐薬品性評価はD評価として扱う。比較例9の評価結果は明らかに不良であることから、以下では比較例9の評価結果に関する考察を省略する。
表1に示されるように、各実施例の触感評価、耐摩耗性評価及び耐薬品性評価の各評価値(以下、これらを包括して単に評価値と記載する場合がある)には、D評価が含まれない。これに対し、いずれの比較例の評価値にも、D評価が含まれている。このように、本実施形態(実施例)に係る塗膜等は、比較例の塗膜と比べて、押しなべて良好な評価結果を示している。
特に実施例8の評価結果によれば、表面調整剤Dはシリコーン系である場合に限られず、OH基を有しSP値の規定を満たしていればフッ素系であっても良好な触感を実現できることがわかる。
比較例1から9の評価結果によれば、コーティング剤が、本実施形態に係るシリカ粒子(B)及び表面調整剤Dを含まなければ、滑らか感としっとり感とを両立し得ないことがわかる。
比較例10の評価結果によれば、コーティング剤がヒドロキシ基含有樹脂(A)を含まなければ、耐薬品性を有さず、良触感を長期にわたって維持することができないことがわかる。
図3、4には、実施例7の塗膜表面の光学顕微鏡写真を示す。図5には、比較例1の塗膜表面の光学顕微鏡写真を示す。両者の塗膜表面の比較結果によれば、コーティング剤にシリカ粒子(B)が処方されない場合に、塗膜表面にムラが生じていることがわかる。すなわち、コーティング剤にシリカ粒子(B)が処方されない場合に、塗膜表面における表面調整剤Dの分散状態が悪化するのである。この傾向は、実施例1、3と実施例4との相対比較において、シリカ粒子(B)の処方量が減少すると、表面調整剤Dに起因するしっとり感がやや低下する傾向からも理解できる。
特に比較例3、4の評価結果によれば、フィラーがシリカ粒子である場合であっても、当該シリカ粒子の粒子径Rが0.1μm以上5μm以下でなければ、耐摩耗性は得られる場合があっても、滑らか感としっとり感とを両立し得ないことがわかる。
また、比較例5の評価結果によれば、シリカ粒子(B)ではない粒子をフィラーとして処方し、このフィラーとして処方した粒子の粒子径Rが0.1μm以上5μm以下であっても、滑らか感としっとり感とを両立し得ないことがわかる。図6には、比較例5の塗膜表面の光学顕微鏡写真を示している。図6からも、図5に示した比較例1の場合と同様に、塗膜表面にムラが生じており、そのため塗膜表面における表面調整剤Dの分散状態が悪化していることがわかる。
比較例6、8の評価結果によれば、コーティング剤が表面調整剤Dを含まない場合、すなわち、表面調整剤として添加した添加剤がヒドロキシ基を含有していない場合、初期の触感の評価がある程度良好であった場合でも、耐薬品性試験後の触感が著しく低下することがわかる。これは、表面調整剤として添加した添加剤がポリイソシアネート(C)と結合を形成できないためである。すなわち、耐薬品性試験において、表面調整剤として添加した添加剤が塗膜表面に固定されず容易に脱落したことを示す。なお、比較例10では、ヒドロキシル基含有樹脂(A)を用いず、また、ポリイソシアネート(C)を処方していないから、表面調整剤Dを処方しても、表面調整剤Dが塗膜表面に固定されず容易に脱落したと考えられる。
また、比較例7の評価結果によれば、コーティング剤の組成物がSP値にかかる所定の関係を満たさない場合、実施例の塗膜に比べてしっとり感が十分ではない場合があることがわかる。これは、実施例の場合のようには塗膜1の構造が適切に実現されにくくなるためであると考えられる。
また、比較例8の評価結果によれば、コーティング剤が表面調整剤Dを含まない場合、たとえコーティング剤ないし塗膜がシリカ粒子(B)を含んでいたとしても、実施例の塗膜に比べて耐摩耗性が著しく低下する場合があることがわかる。これは、実施例の場合のように、コーティング剤がシリカ粒子(B)と表面調整剤Dとを含んでいる場合には、シリカ粒子(B)が適切に分散された状態で塗膜表面に偏在する構造を実現し、耐摩摩耗性を向上させるためであると考えられる。
以上のようにして、滑らか感及びしっとり感に優れたヌバック調の良触感を実現できる熱硬化性コーティング組成物、塗膜及び積層体を提供することができる。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、熱硬化型コーティング組成物、これを用いた塗膜及び積層体に適用できる。
1 塗膜
2 バインダ樹脂
100 積層体
B シリカ粒子
D 表面調整剤

Claims (7)

  1. ヒドロキシ基含有樹脂(A)、シリカ粒子(B)、ポリイソシアネート(C)及びヒドロキシ基含有表面調整剤(D)を含有する熱硬化型コーティング組成物であって、
    前記ヒドロキシ基含有表面調整剤(D)は、シリコーン骨格及びフッ素樹脂骨格からなる群より選択される1種以上を含み、
    前記ヒドロキシ基含有樹脂(A)、前記ポリイソシアネート(C)及び前記ヒドロキシ基含有表面調整剤(D)のSP値をそれぞれ、SP(A)、SP(C)及びSP(D)としたとき、以下の式(1)及び(2):
    1.0≦SP(A)-SP(D)≦2.5 (1)
    1.0≦SP(C)-SP(D)≦2.5 (2)
    を満たし、
    前記シリカ粒子(B)の体積基準の50%粒子径Rが0.1μm以上5μm以下である熱硬化型コーティング組成物。
  2. 前記シリカ粒子(B)が親水性シリカ粒子である請求項1に記載の熱硬化型コーティング組成物。
  3. 前記ヒドロキシ基含有表面調整剤(D)の質量が、前記ヒドロキシ基含有樹脂(A)とポリイソシアネート(C)の合計固形分質量の0.5%以上5.0%以下である請求項1又は2に記載の熱硬化型コーティング組成物。
  4. 前記ヒドロキシ基含有樹脂(A)のOH価が10mgKOH/g以上200mgKOH/g以下である請求項1から3のいずれか一項に記載の熱硬化型コーティング組成物。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の熱硬化型コーティング組成物を用いた塗膜。
  6. 前記塗膜の膜厚Tに対する前記シリカ粒子(B)の前記50%粒子径Rの比(R/T)が、0.02以上0.5以下である請求項5に記載の塗膜。
  7. 高分子樹脂基材と、
    前記高分子樹脂基材上に配置された請求項5又は6に記載の塗膜とを備えた積層体。
JP2021097624A 2021-06-10 2021-06-10 熱硬化型コーティング組成物、これを用いた塗膜及び積層体 Pending JP2022189191A (ja)

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