JP2022186733A - 情報記録体の真贋判定装置、真贋判定プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書等においては、チケット1を平面視したときの長手方向をX方向、短手方向をY方向、厚さ方向をZ方向として説明する。Z方向において、チケット1の表側をZ1側、裏側をZ2側とする。
<チケット1の構成>
図1は、第1実施形態に係るチケット1を説明する図である。図1(A)は、チケット1を表側から見たときの平面図である。図1(B)は、チケット1を裏側から見たときの平面図である。図2は、図1(A)のa-a線断面図である。
台紙10は、チケット1の基礎となる部材である。台紙10は、支持体11(基材)と、第1サーマル層12と、第2サーマル層13と、を備える。支持体11は、例えば、紙、不織布、樹脂シート、金属シート、或いは各種シート材を組み合わせた複合シートにより形成される。
第2サーマル層13には、図1(B)に示すように、電子透かしパターンEPがサーマルプリンタにより記録(サーマル印字)される。電子透かしパターンEPは、チケット1の発券場所、日付、時間、管理番号等のチケット情報を表す二値の情報パターンである。
次に、チケット1の情報パターンが記録された裏面が複製された場合について説明する。
図3は、チケット1の情報パターンが記録された裏面を真贋判定装置100(後述)で読み取った場合に取得される画像を示す図である。図3(A)は、真正のチケット1(真券)から取得される検査パターン画像EXを示す図である。図3(B)は、複写機により複製されたチケット1F(偽券)から取得される検査パターン画像EXを示す図である。
次に、チケット1から電子透かしパターンEPを読み取って、チケット1の真贋を判定する真贋判定装置100について説明する。なお、以下の説明において、チケット1には、偽券であるチケット1Fも含まれるものとする。
図4は、真贋判定装置100の構成を示すブロック図である。真贋判定装置100は、例えば、駅等に設置された券売機に併設される。
図4に示すように、真贋判定装置100は、制御部110、記憶部120、読取部130及びタッチパネルディスプレイ140を備える。
画像受付部111は、読取部130(後述)で取得されたチケット1の検査パターン画像EXを受け付ける。
判定部112は、読取部130で取得された検査パターン画像EXと、記憶部120に記憶されている基準パターン画像ST(後述)とを照合することにより、読取部130にかざされたチケット1の真贋を判定する。後述するチケット1の真贋判定において、判定部112は、取得された検査パターン画像EXが適正でない場合に、利用者が読取部130にかざしたチケット1を偽券と判定する。
なお、図示していないが、真贋判定装置100は、上述した各部のほかに、例えば、通信インターフェースを備えている。通信インターフェースは、サーバ(不図示)との間で通信を行うためのインターフェース機器である。
次に、真贋判定装置100で実行される真贋判定プログラムの処理内容を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
図5は、真贋判定装置100の制御部110で実行される真贋判定プログラムの処理手順を示すフローチャートである。
ステップS11において、制御部110(画像受付部111)は、利用者が読取部130にかざしたチケット1の第2サーマル層13(図2参照)が設けられた側の面に赤外線を照射して、第2サーマル層13に記録された電子透かしパターンEPを検査パターン画像EXとして取得する。ステップS11で取得された検査パターン画像EXは、記憶部120の所定領域に一時的に記憶される。
ステップS13において、制御部110は、ステップS11で取得された検査パターン画像EXとステップS12で取得した基準パターン画像STとを照合して、利用者が読取部130にかざしたチケット1の真贋を判定する。ここで、制御部110は、検査パターン画像EXと基準パターン画像STとが一致する場合、チケット1を真券と判定する(YES)。また、制御部110は、検査パターン画像EXと基準パターン画像STとが一致しない場合、チケット1を偽券と判定する(NO)。
第1実施形態のチケット1は、裏側に磁気データの記録面となる磁性層を形成する必要がないため、コストを低減できる。
第1実施形態のチケット1は、裏側(Z2側)を読取部130の読み取りエリアにかざすことにより、電子透かしパターンEPが読み取られる。このように、第1実施形態のチケット1は、裏側に磁気データの記録面を有する従来式のチケットと同じ操作で読み取りができるので、利便性に優れている。また、第1実施形態のチケット1は、表側(Z1側)に図柄層30(地紋パターンPA)が形成されているため、チケット1の意匠性をより向上させることができる。
第1実施形態のチケット1は、裏側(Z2側)の全面に電子透かしパターンEPが記録されているため、裏側のどの部分からでも電子透かしパターンEPを読み取ることができる。
<チケット2の構成>
図6は、第2実施形態に係るチケット2を説明する図である。図6は、チケット2を表側から見たときの平面図である。図7は、図6のb-b線断面図である。図8は、チケット2を構成する各部の平面図である。図8(A)は、印刷層40の平面図である。図8(B)は、図柄層30の平面図である。図8(C)は、第1サーマル層12の平面図である。
第2実施形態のチケット2は、図6に示すように、チケット2の表側(Z1側)に、券面情報IF、第1電子透かしパターンEP1、第2電子透かしパターンEP2及び地紋パターンPAが視認される。
次に、チケット2が複製された場合について説明する。
図9は、チケット2を真贋判定装置100(図4参照)で読み取った場合に取得される画像を示す図である。図9(A)は、真正のチケット2(真券)から取得される検査パターン画像EXを示す図である。図9(B)は、複写機により複製されたチケット2F(偽券)から取得される検査パターン画像EXを示す図である。
図10は、第2実施形態の他の構成における各部の平面図である。図10(A)は、印刷層40の平面図である。図10(B)は、第1サーマル層12の平面図である。図10(C)は、複製されたチケット2F(偽券)から取得された検査パターン画像EXを示す図である。図11は、図10のc-c線断面図である。
第1実施形態のチケット1において、第2サーマル層13及び印刷層20を、支持体11の表側(Z1側)に形成してもよい。その場合、印刷層20を全面に形成すると券面が見えなくなるため、印刷層20は、例えば、台紙10の長手方向(Y方向)又は短手方向(X方向)の一方の端部に帯状に形成する。また、電子透かしパターンEPが記録される第2サーマル層13は、少なくとも一部が印刷層20により覆われるように形成されていればよい。
第2実施形態のチケット2において、第2サーマル層13(図7参照)の代わりに、磁気データの記録面を形成してもよい。その場合、赤外線カメラ(読取部130)を備えた改札機だけでなく、従来の磁気読み取り式の改札機にも対応させることができる。また、支持体11の裏側(Z2側)に第2サーマル層13を設けない構成としてもよい。
本発明に係る情報記録体は、鉄道等の乗り物のチケットに限らず、社員証等として用いられるID証であってもよいし、ゲームで使用するカード媒体であってもよい。また、カード媒体だけでなく、チケット等の、それ自体に金銭的な価値を有していて、複製品は金銭的な価値を持たない紙媒体等の印刷物であってもよいし、セキュリティ保護のためのラベル等であってもよい。
Claims (1)
- 基材と、
前記基材の少なくとも一方の面に積層され、加熱された部分が変色すると共に、その変色した部分に赤外線の吸収機能が発現するサーマル層と、
前記サーマル層において前記基材とは反対側の面の少なくとも一部に積層され、赤外線の吸収機能を有しない印刷層と、
を備える情報記録体。
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