JP2022180176A - 清掃用ウェットシート - Google Patents

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Abstract

【課題】清掃用ウェットシートの油汚れ及び液体汚れに対する拭き取り性能を向上させる。【解決手段】原紙シートに薬液が含浸された清掃用ウェットシート100であって、薬液は、水素イオン指数が8.0~9.0であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.05質量%~0.15質量%、エタノールを5.00質量%~15.00質量%含有する。【選択図】図2

Description

本発明は、清掃用ウェットシートに関する。
床面、キッチン周り等の清掃の際には、使い捨てることのできる専用のシートを使用することが簡便である。そこで、種々の被清掃面を清掃するために用いられる清掃用シートの発明が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-216843号公報
このような清掃用シートにおいては、被清掃面の汚れに対する拭き取り性能を向上させることが重要となる。
そこで、従来、例えば、専用の薬液をシートに含浸させることで、汚れに対する拭き取り性能を向上させていたが、キッチン周り等で見られる油汚れ(油分が付着後乾燥し、固着した汚れ)や、液体汚れ(液体が付着後乾燥し、固着した汚れ)は、落とし難い場合が多いことから、これらの汚れに対する拭き取り性能のさらなる向上が求められていた。
本発明の課題は、清掃用ウェットシートの油汚れ及び液体汚れに対する拭き取り性能を向上させることである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
原紙シートに薬液が含浸された清掃用ウェットシートであって、
前記薬液は、水素イオン指数が8.0~9.0であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.05質量%~0.15質量%、エタノールを5.00質量%~15.00質量%含有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の清掃用ウェットシートであって、
前記薬液は、エタノールを8.00質量%~12.00質量%含有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の清掃用ウェットシートであって、
前記清掃用ウェットシートの第1の面に凸となるエンボスである凸エンボスが複数集まってなるエンボスブロックを備え、
前記エンボスブロックは、第1の辺から前記第1の辺と対向する第2の辺まで連続して複数配置されてエンボスブロック列をなし、
隣り合う他の前記エンボスブロックとの間に、前記エンボスが配置されていない非エンボス部を備え、
前記エンボスブロック列は、前記第1の辺と直交する第3の辺から、前記第3の辺と対向する第4の辺まで連続して複数配置され、
前記非エンボス部は、前記清掃用ウェットシートの面積に対して25%以上かつ50%以下となるように設けられ、
前記凸エンボスは、前記第3の辺上の任意の点から前記第4の辺に垂直に伸ばした直線上に、少なくとも一つ存在するように配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の清掃用ウェットシートであって、
前記清掃用ウェットシートの第2の面に凸となるエンボスである凹エンボスを備え、
前記エンボスブロックは、複数の前記凸エンボス及び前記凹エンボスの組み合わせからなり、
前記凹エンボスは、前記第3の辺上の任意の点から前記第4の辺に伸ばした線上に、少なくとも一つ存在するように配置されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の清掃用ウェットシートであって、
前記エンボスの長軸方向と、前記第1の辺と直交する第1方向のなす角度が5°以上かつ45°以下であり、
前記エンボスブロックは、ひし形状であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項3から5のいずれか一項に記載の清掃用ウェットシートであって、
前記エンボスは、楕円形状であり、長軸方向の略中央部にくびれ部を有することを特徴とする。
本発明によれば、清掃用ウェットシートの油汚れ及び液体汚れに対する拭き取り性能を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る清掃用ウェットシートが取り付けられた清掃具の斜視図である。 本発明の実施形態に係る清掃用ウェットシートを示す平面図である。 変形例に係る清掃用ウェットシートを示す平面図である。 実施例に係るエンボスパターンを示す平面図である。 実施例に係るエンボスパターンを示す平面図である。 比較例に係るエンボスパターンを示す平面図である。 比較例に係るエンボスパターンを示す平面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態である清掃用ウェットシート100について説明する。ただし、本発明の技術的範囲は図示例に限定されず、あくまで特許請求の範囲の記載を基に判断される。
なお、以下においては、図1に示したように、前後、左右、上下、X方向、Y方向及びZ方向を定めて説明する。また、本明細書において、「~」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
[1 構成の説明]
まず、清掃用ウェットシート100の構成について説明する。
[(1) 使用時の状態]
図1に示すように、清掃用ウェットシート100は、例えば、矩形の平板状のヘッド部201と、ヘッド部201の上面に取り付けられた柄部202と、を備える清掃具200に交換可能に装着されて床清掃に用いられる、原紙シートに薬液が含浸されたシートである。なお、ここで原紙シートとは、清掃用ウェットシート100の薬液が含浸される前の状態のことを言う。
清掃用ウェットシート100は、図2に示すように矩形状に形成され、清掃具200のヘッド部201の底面を覆って清掃面を形成し、清掃具200のヘッド部201の長手縁部201aに沿って折り線Sで折り曲げられてヘッド部201の上面に係止され、清掃具200に装着された状態となる。
なお、長手縁部201aとは、ヘッド部201の長手方向に沿った縁部を指す。すなわち、矩形のヘッド部201の4つの縁部のうちの、長い方の2つの縁部を指す。
[(2) 原紙シート]
原紙シートは、所定の繊維間をスパンレース、エアスルー、エアレイド、ポイントボンド、スパンボンド、ニードルパンチ等の周知の技術によって結合することで製造される不織布である。
具体的には、原紙シートとしては、例えば、親水性繊維と疎水性繊維とを混合させた上で、これら繊維を結合させることで製造された不織布を用いる。
[a 親水性繊維]
親水性繊維としては、綿、パルプ、麻等の天然繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維等を使用することができるが、保水性を維持する観点からパルプ、レーヨン、ポリプロピレンスパンボンド繊維(PPSB)等を使用することが好ましい。
また、原紙シートを構成する繊維中の親水性繊維の配合割合は、40質量%~80質量%であることが好ましい。
[b 疎水性繊維]
疎水性繊維としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテフレタレート(PBT)等のポリエステル系繊維、アクリル系繊維等が挙げられ、これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上の複合繊維としては、相対的に融点の低い樹脂(低融点樹脂)を鞘部、相対的に融点の高い樹脂(高融点樹脂)を芯部とした芯鞘型や、低融点樹脂と高融点樹脂とが所定方向に並列したサイドバック型等が挙げられる。
また、原紙シートを構成する繊維中の疎水性繊維の配合割合は、20質量%~60質量%であることが好ましい。
[c 目付け量]
原紙シートの目付け量は、汚れの保持能力と、シートの柔軟性とを両立する観点から、50~100g/mであることが好ましい。なお、目付け量は、JIS P8124:2011に従って測定した坪量のことをいう(以下同じ。)。
[d CNF]
原紙シートには、セルロースナノファイバー(CNF)を添加することができる。
CNFとは、パルプ繊維を解繊して得られる微細なセルロース繊維をいい、一般的に繊維幅がナノサイズ(1nm~1000nm)のセルロース微細繊維を含むセルロース繊維をいうが、平均繊維幅は、100nm以下の繊維が好ましい。平均繊維幅の算出は、例えば、一定数の数平均、メジアン、モード径(最頻値)などを用いる。
CNFは、原紙シートの厚み方向に均一に含浸された状態でもよいが、原紙シートの厚み方向の中央から表面及び裏面に向かうにつれてCNFの含有量が徐々に増加した状態となっていることが好ましい。これにより、清掃用ウェットシート100は、清掃面等を強く擦っても破れにくくなるからである。
[(a) CNFに使用可能なパルプ繊維]
CNFの製造に使用可能なパルプ繊維としては、広葉樹パルプ(LBKP)、針葉樹パルプ(NBKP)等の化学パルプ、晒サーモメカニカルパルプ(BTMP)、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプ、茶古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙、更紙古紙等から製造される古紙パルプ、古紙パルプを脱墨処理した脱墨パルプ(DIP)等が挙げられる。これらは、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
[(b) CNFの解繊方法]
CNFの製造に用いられる解繊方法としては、例えば、高圧ホモジナイザー法、マイクロフリュイダイザー法、グラインダー磨砕法、ビーズミル凍結粉砕法、超音波解繊法等の機械的手法が挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。
なお、上記解繊方法などにより機械的処理のみ施した(変性させていない)CNF、すなわち、官能基未修飾のCNFは、リン酸基やカルボキシメチル基などの官能基修飾されたものに対し、熱安定性が高いため、より幅広い用途に使用可能であるが、リン酸基やカルボキシメチル基などの官能基修飾されたCNFを本発明に使用することも可能である。
また、例えば、パルプ繊維に対して機械的手法の解繊処理を施したものに、カルボキシメチル化等の化学的処理を施してもよいし、酵素処理を施してもよい。化学的処理を施したCNFとしては、例えば、TEMPO酸化CNF、リン酸エステル化CNF、亜リン酸エステル化CNF等の、直径が3nm~4nmとなるiCNF(individualized CNF)(シングルナノセルロース)が挙げられる。
また、化学的処理や酵素処理のみを施したCNFや、化学的処理や酵素処理を施したCNFに、機械的手法の解繊処理を施したCNFでもよい。
[(3) 薬液]
上記のような原紙シートに含浸される薬液としては、水素イオン指数(pH)が8.0~9.0の弱アルカリ性であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)を0.05質量%~0.15質量%、エタノールを5.00質量%~15.00質量%、好ましくは8.00質量%~12.00質量%含むものを使用する。
また、薬液は、原紙シートの乾燥時の質量に対して、150質量%~450質量%含浸させるが、好ましくは180質量%~350質量%である。
薬液は、乾燥させた原紙シートに対して含浸され、清掃用ウェットシート100の使用時に清掃面から放出されることとなる。
[(4) エンボス]
図1及び図2に示すように、清掃用ウェットシート100には、シートに凹凸を生じさせ、当該凹凸によって汚れを掻き取ることで、被清掃面の汚れに対する拭き取り性能を向上させるため、シートがZ方向に圧縮された部分であるエンボス20が配置されている。
エンボス20は、例えば図2に示すように、平面視において、一方向に短尺で幅が狭い細長の楕円形状であり、長軸方向略中央部にくびれ部を有する、いわゆるひょうたん形に形成されている。エンボス20の形状としてはこれに限られず、例えば、多角形等種々の形状や、各形状を組み合わせた形状としてもよいが、汚れの掻き取り性向上の観点からは、このようなひょうたん形とするのが好ましい。
かかるエンボス20は、例えば、温度80℃~200℃、エンボス圧0.2MPa~1.0MPaの条件による熱エンボスにて形成することができる。熱エンボスによりエンボス20を形成する場合、凸エンボスロールとしては、少なくとも外周面が炭素鋼、ステンレス鋼あるいはポリプロピレン、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂等の硬化樹脂等からなるものを用いることができるが、中でも耐久性や耐熱性の観点から、ステンレス鋼からなるものを用いるのが好ましい。
また、熱エンボスによりエンボス加工を行う場合は、清掃用ウェットシート100に薬液を含浸させる工程の前に行うのが、凹凸形状の付与させ易さの観点から好ましい。
[a 凸エンボス、凹エンボス]
エンボス20としては、Z方向上側(清掃用ウェットシート100の第1面側)に凸型となる凸エンボス21と、下側(清掃用ウェットシート100の第2面側)に凸型となる(すなわち、Z方向上側に凹型となる)凹エンボス22と、が形成されている。なお、各図においては、凸エンボス21を実線、凹エンボス22を破線で示している。
凸エンボス21は、長軸方向において5mm~10mm、好ましくは6mm~8mmであり、長軸方向と直交する短軸方向において2mm~5mm、好ましくは3mm~4mmであり、Z方向において(中間部(後述)からの高さ)0.5mm~2mm、好ましくは0.7mm~1.5mmに形成される。凹エンボス22は、断面視において、凸エンボス21と上下逆さまに、かつ、略同一の形状に形成され、Z方向下側に向かって凸となる形状に形成されている。
[b 中間部]
清掃用ウェットシート100に形成された各エンボス20の間には、中間部が形成されている。中間部は、エンボス20が形成されていない部分であるため、Z方向において、凸エンボス21よりも低く、凹エンボス22よりも高い位置となる。
[c エンボスパターン]
本実施形態に係る清掃用ウェットシート100においては、例えば図2に示すように、第1の辺aから直交する第1方向(図2においてはX方向)と長軸方向のなす角度が、5°~45°、好ましくは15°~35°となるような凸エンボス21と凹エンボス22との組み合わせからなる、ひし形状の第1のエンボスブロック30が、第1の辺aから第2の辺bまで連続してエンボスブロック列31をなし、当該エンボスブロック列31が、第3の辺cから第4の辺dまで連続して複数配置され、隣り合う第1のエンボスブロック列31と第2のエンボスブロック列31において、当該第1のエンボスブロック列31内の第1のエンボスブロック30が、当該第2のエンボスブロック31列内の隣り合う第2のエンボスブロック30と、第1方向と直交する第2方向(図2においてはY方向)に重なりを有し、第3の辺c上の任意の点から第4の辺dに垂直に伸ばした直線上に、少なくとも一つの凸エンボス21及び凹エンボス22が存在するように配置される。
[d 非エンボス部]
図2に示すように、隣り合うエンボスブロック30同士の間には、清掃用ウェットシート100がエンボス20が形成された部分と比較してZ方向に圧縮されておらず、起毛を有している部分である非エンボス部40が設けられている。
非エンボス部40は、エンボス20を形成する凸エンボスロールを、非エンボス部40の形状を除くようにデザインすることで、あるいは、起毛が残存する程度に、エンボス20の圧縮がなされている部分と比較して軽度に圧縮することで形成することができる。
このような非エンボス部40が、清掃用ウェットシート100の面積に対して25%~50%設けられていることで、拭き筋の発生を低減し、拭き取り性に優れた清掃用ウェットシート100とすることができる。なお、非エンボス部40は、清掃用ウェットシート100の面積に対して25%設けることが最も好ましい。
なお、清掃具200に清掃用ウェットシート100を取り付けて拭き掃除を行う場合は、X方向又はY方向に略垂直に動かされるのが通常であるが、図2に示すように、非エンボス部40が一直線状となるように形成されている場合、清掃用ウェットシート100を動かす角度によっては拭き筋が発生しやすくなるおそれがある。そこで、非エンボス部40が一直線状とならないようにエンボスブロック30を配置するのが、より望ましい。
[2 効果の説明]
本実施形態の清掃用ウェットシート100によれば、原紙シートに含浸させる薬液として、水素イオン指数(pH)が8.0~9.0の弱アルカリ性であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)を0.05質量%~0.15質量%、エタノールを5.00質量%~15.00質量%含むものを使用する。
これによって、ポリオキシエチレンアルキルエーテルという油汚れ及び液体汚れに強い界面活性剤を含むと共に、エタノールの含有量が比較的多いことから油汚れを浮かせることができ、油汚れ及び液体汚れに対する拭き取り性能を向上させることができる。
また、乾燥が比較的に早く、また、pHが9以下であることにより、被清掃面の劣化スピードが抑えられることから、被清掃面を傷める可能性も抑えつつ、油汚れ及び液体汚れに対する拭き取り性能を向上させることができる。
また、本実施形態の清掃用ウェットシート100によれば、上記のようにエンボス20が配置されていることで、シートの凹凸によってさらに汚れに対する拭き取り性能を向上させることができると共に、以下の効果を得ることができる。
すなわち、通常、ヘッド部201を有する清掃具200に清掃用ウェットシート100を取り付けて拭き掃除を行う際には、第1方向(図2においてはX方向)又は第2方向(図2においてはY方向)に動かされるが、凸エンボスがこのような第1方向又は第2方向に沿って揃うように直列に配置されていると、凸エンボスによる拭き取りが行われなかった箇所(いわゆる「拭き筋」)が被清掃面に発生してしまうことがあり、拭き筋を視認した使用者は、薬液がまだシート内に残存しているにも関わらず、薬液が尽きて乾燥してきたと判断してシートを破棄してしまい、不要に多くのシートを使用してしまうことがある。
これに対し、上記のようなエンボスパターンを有し、第3の辺c上の任意の点から第4の辺dに垂直に伸ばした直線上に、凸エンボス21が少なくとも一つ存在するように配置されている清掃用ウェットシート100が取り付けられている場合、少なくとも第2方向(図2においてはY方向)に拭き掃除を行った際に、凸エンボス21同士が重なりしろを有するようになるため、拭き筋の発生を低減することができる。
また、清掃用ウェットシート100の全面にエンボス20を設けずに、各エンボスブロック30の間に、非エンボス部40を、清掃用ウェットシート100の面積に対して25%~50%設けることで、清掃用ウェットシート100で拭き掃除を行う際に、非エンボス部40よりも突出した凸エンボス21がより大きい圧力を受けるため、薬液の放出性が向上して拭き筋の発生をより低減することができる。
また、凸エンボス21がより大きい圧力を受けることで、凸エンボス21の掻き取り性が向上し、かつ、非エンボス部40にゴミが溜まりやすくなるため、ごみの捕集性を高めることができる。また、凸エンボス21の掻き取り性や清掃用ウェットシート100のごみの捕集性が高まっても、凸エンボス21によって非エンボス部40が被清掃面に接地しにくくなる分、拭き抵抗の増加を抑制することができる。
また、エンボスブロック30が、第1方向と長軸方向のなす角度が5°~45°、好ましくは15°~35°となるようなエンボス20からなる、ひし形状のものであることで、第1の辺aから第2の辺bまで連続して配置してなるエンボスブロック列31を、第3の辺cから第4の辺dまで連続して複数配置した際に、エンボスブロック30が必然的に清掃用ウェットシート100の第1方向に対してずれるように配置される。また、使用者が拭き掃除を行う際に、清掃用ウェットシート100を動かす角度に余裕が生まれるようになる。
また、エンボス20が、楕円形状であり、長軸方向の略中央部にくびれ部を有する形状であることで、汚れの掻き取り性能を高めることができる。
[3 変形例]
以下、上記実施形態の変形例について説明する。
[(1) 多層構造のシートの採用]
上記においては、原紙シートとして、親水性繊維と、疎水性繊維とを混合させて形成した単層の不織布を用いる場合について説明したが、これに代えて、主に親水性繊維からなる親水性繊維層と、主に疎水性繊維からなる疎水性繊維層と、を有する多層構造のシートを用いてもよい。
具体的には、例えば、両側の表層が主に疎水性繊維からなる疎水性繊維層であり、中層が主に親水性繊維からなる親水性繊維層とした3層構造とした上で、疎水性繊維層の繊維と親水性繊維層の繊維の境界領域において、互いの繊維が交絡するよう構成すればよい。
この場合、親水性繊維層に含浸された薬液は、疎水性繊維層と隣接する被清掃面へ放出されにくく、薬液を被清掃面へ選択的に放出することができ、清掃に有効でない薬液の放出を抑制することができる。
また、疎水性繊維と親水性繊維とがそれぞれ交絡するよう構成することで、交絡している部分の保持する空気により、薬液の保持性をより高めることができる。
[(2) エンボスパターンの変更]
上記においては、清掃用ウェットシート100に、凸エンボス21と凹エンボス22との組み合わせからなるエンボスブロック30が形成された場合を例示したが、エンボスブロック30は、少なくとも凸エンボス21を備えていればよい。
ただし、凹エンボス22を設けることで、清掃用ウェットシート100を裏返して使用することができ、より清掃面積を広げることができるため、好ましい。
また、図1及び図2においては、第1方向と長軸方向のなす角度が5°~45°、好ましくは15°~35°となるようなエンボス20からなる、ひし形状のエンボスブロック30を例示したが、エンボスブロック30の形状としてはこれに限られず、例えば第1方向と長軸方向のなす角度が0°又は90°となるエンボス20からなるエンボスブロック30であってもよい。
また、図1及び図2においては、各エンボスブロック30内の凸エンボス21及び凹エンボス22は、いずれも長軸方向と第1方向のなす角度が同じ角度となるようなものを例示したが、これに限られず、図3に示すように、第1のエンボスブロック30内の凸エンボス21及び凹エンボス22の長軸方向の向きが、第1のエンボスブロック30と隣り合う第2のエンボスブロック30内の凸エンボス21及び凹エンボス22の長軸方向の向きと異なるように配置してもよい。
また、第1のエンボスブロック30内の凸エンボス21と凹エンボス22の角度が互いに異なるような配置であってもよい。
また、各図において、第1の辺a及び第2の辺bを清掃用ウェットシート100における短手の辺とし、第3の辺c及び第4の辺dを清掃用ウェットシート100における長手の辺としているが、これに限られない。
また、各図において、凸エンボス21及び凹エンボス22はいずれも平面視において略同一のひょうたん形としたが、凸エンボス21と凹エンボス22とで異なる形状としてもよい。
ただし、上記のいずれのエンボスパターンにおいても、清掃用ウェットシート100において凸エンボス21と凹エンボス22は、第1面と第2面とで略対称となるように配置されているのが好ましい。このようにすることで、清掃用ウェットシート100の第1面と第2面が同程度の清掃機能を有するようになり、1枚辺りの清掃面積を大きくすることができる。
次に、本発明の実施例及び比較例について評価した結果を説明する。以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[1 薬液の構成による比較]
まず、原紙シートに含浸させる薬液の構成による汚れに対する拭き取り性能の差について評価した結果について説明する。
[(1) サンプル作成]
以下の実施例及び比較例の清掃用ウェットシートを作成した。
[a 実施例1-1]
原紙シートとして、目付け量60g/mで、PET繊維40質量%、レーヨン繊維40質量%、PP/PEバインダー20質量%からなり、スパンレースによって結合することで製造された不織布(長辺300mm、短辺200mmの矩形状)を使用した。なお、エンボス加工は施していない。
原紙シートに含浸させる薬液としては、エタノールを10.00質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)を0.10質量%含み(残りの成分は精製水)、pHが8.8のものを使用し、原紙シートの乾燥時の質量に対して、200質量%含浸させた。
[b 比較例1-1]
原紙シートに含浸させる薬液として、特許文献1に実施例1として記載の薬液を使用した。その他の点は実施例1-1と同様である。
なお、使用した薬液の具体的な成分は以下の通りである。
精製水:99.434%
塩化ベンザルコニウム50%水溶液:1.0×10-1
(塩化ベンザルコニウム: 5.0×10-2%)
塩化セチルピリジニウム:3.0×10-2
ポリアミノプロピルビグアニド20%水溶液:1.0×10-1
(ポリアミノプロピルビグアニド: 2.0×10-2%)
グレープフルーツ種子エキス:1.0×10-2
フェノキシエタノール:3.0×10-1
クエン酸:5.0×10-3
クエン酸ナトリウム:1.0×10-3
アロエエキス:1.0×10-2
グリセリン:1.0×10-2
[(2) 試験内容]
上記の実施例及び比較例に係る清掃用ウェットシートを用いて、以下の汚れ落ち試験を行った。
[a 疑似汚れの作成]
長辺320mm、短辺180mmの矩形状のステンレス板の長辺方向中央部に、短辺方向にそって並ぶようにして以下の2種類の疑似汚れを付けた。なお、いずれも0.5ml滴下した後、60°で1時間乾燥させた。
[(a) 疑似汚れ1:カフェオレ]
液体汚れを想定したものである。具体的には、江崎グリコ株式会社製「マイルドカフェオーレ」を使用した。
[(b) 疑似汚れ1:カレー]
油汚れを想定したものである。具体的には、江崎グリコ株式会社製「カレー職人ビーフカレー」を使用した。
[b 拭き取り試験の実施]
以下の方法で拭き取り試験を実施した。
(i) 実施例1-1又は比較例1-1のシートを、シートの長辺がステンレス板の短辺方向に沿うようにして、ステンレス板の右端部(試験者から見て右側に位置する、ステンレス板の長辺方向の一端部)に配置する。
(ii) シートの上に、ゴム板(長辺100mm、短辺100mmの矩形状、質量275g)を、ゴム板の長辺がステンレス板の短辺に沿うように載せる。
(iii) 重りを水平方向に押し、シートと共に、ステンレス板の左端部(試験者から見て左側に位置する、ステンレス板の長辺方向の上記一端部と対向する他端部)方向へと、200mm移動させる。なお、移動に要する時間は4秒である。
(iv) 重りを水平方向に押し、シートと共に、ステンレス板の右端部方向へと200mm移動させる。なお、移動に要する時間は4秒である。
上記(iii)及び(iv)の工程を、25回繰り返し、各回の後に、ステンレス板上の疑似汚れの状態を確認した。なお、(iii)及び(iv)の工程1回のことを、以下、拭き取り1回とする。
なお、同様の試験を2回行った。
[(3) 試験結果]
試験の結果を表Iに示す。なお、試験結果については、各汚れが落ちた状態(目視で汚れが視認できない状態)となるまでの拭き取り回数を記載している。
Figure 2022180176000002
[(4) 評価]
実施例1-1による拭き取り試験の結果と、比較例1-1による拭き取り試験の結果とを比較すると、カレー(油汚れ)、カフェオレ(液体汚れ)共に、試験1、試験2のいずれにおいても、汚れが落ちた状態となるまでに要する拭き取り回数が、実施例1-1の方が少ない。
このことから、清掃用ウェットシートに含浸させる薬液として、水素イオン指数(pH)が8.0~9.0の弱アルカリ性であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)を0.05質量%~0.15質量%、エタノールを5.00質量%~15.00質量%含むものを使用することにより、清掃用ウェットシートの油汚れ及び液体汚れに対する拭き取り性能を向上できることが分かる。
[2 エンボスの構成による比較]
続いて、清掃用ウェットシートに形成されるエンボスのパターンによる、拭き筋量、拭き取り量及び拭き抵抗に対する影響について評価した結果について説明する。
[(1) サンプル作成]
以下の実施例及び比較例の試験シートを作成した。
[a 実施例2-1:非エンボス部25%]
目付け量40g/m~50g/mで、PET80質量%、PP/PEバインダー20質量%の割合からなる2枚の疎水性繊維層と、目付け量40g/m~50g/mで、パルプ70質量%、PPSB30質量%の割合からなる1枚の親水性繊維層と、を作成し、当該親水性繊維層の両面が当該疎水性繊維層で挟まれるように水流交絡法により交絡させ、300mm×200mmとなるようにカットして、1枚の原紙シートを作成した上で、温度95℃、エンボス圧0.4MPaの条件で、下記のように熱エンボス加工を行った。
すなわち、図2に示すように、第1方向(図2においてはX方向)と長軸方向のなす角度が30°となるような、ひょうたん形の凸エンボス21と凹エンボス22との組み合わせからなるひし形状の第1のエンボスブロック30を、第1の辺aから、第1の辺aと対向する第2の辺bまで複数連続して配置してなるエンボスブロック列31を、第3の辺cから第4の辺dまで連続して複数配置した。このとき、隣り合う第1のエンボスブロック列31と第2のエンボスブロック列31において、第1のエンボスブロック列31内の第1のエンボスブロック30が、第2のエンボスブロック列31内の隣り合う第2のエンボスブロック30と第1方向に重なりを有し、かつ、第3の辺c上の任意の点から第4の辺dに垂直に伸ばした線上に、少なくとも1つの凸エンボス21が存在するようにエンボス20を配置し、各エンボスブロック30間に非エンボス部40を、原紙シートの面積に対して25.0%となるように設けた。
また、熱エンボス加工後の原紙シートに対して、水性洗浄剤、防腐剤、除菌剤、アルコールを含む薬液を、原紙シートの乾燥時の質量に対して300質量%含浸させた。
[b 実施例2-2:非エンボス部37.5%)]
図4Aに示すように、非エンボス部40を原紙シートの面積に対して37.5%となるように設けた。
その他の点は、実施例2-1と同一である。
[c 実施例2-3:非エンボス部50%)]
図4Bに示すように、非エンボス部40を原紙シートの面積に対して50.0%となるように設けた。
その他の点は、実施例2-1と同一である。
[d 比較例2-1:非エンボス部0%、直列配置]
図4Cに示すように、長軸方向の向きが第1方向に対して平行な、ひょうたん形の凸エンボスと凹エンボスを、原紙シートの全面に交互に配置して、非エンボス部40を有しない試験シートを作成した。その他の点は、実施例2-1と同一である。
[e 比較例2-2:非エンボス部0%、ジグザグ状]
ひょうたん形のエンボスであって、長軸方向の向きが互いに異なる複数の第1凸エンボスと第2凸エンボスを設け、短軸方向に隣り合う第1凸エンボス同士は、短軸方向に両第1凸エンボスの一部が重なり、かつ、長軸方向にずれるように配置し、短軸方向に隣り合う第2凸エンボス同士は、短軸方向に両第2凸エンボスの一部が重なり、かつ、長軸方向にずれるように配置する。
このような複数の第1凸エンボス及び第2凸エンボスを、長軸方向が略直角をなすように隣接させて、原紙シートの第1の辺aから、第1の辺aと対向する第2の辺bに向かうように連続的に配置した。
また、凸エンボスと交互になるように、凸エンボスと同様のエンボスパターンで凹エンボスを配置し、図4Dに示すような、非エンボス部40を有しない試験シートを作成した。
その他の点は、実施例2-1と同一である。
[f 比較例2-3:非エンボス部100%]
エンボス加工を行わずに、非エンボス部40のみを有する試験シートを作成した。その他の点は、実施例2-1と同一である。
[(2) 試験内容]
実施例2-1から2-3及び比較例2-1から2-3の清掃用ウェットシートを、250mm×100mmの矩形状のフラットなヘッド部を有する清掃具にそれぞれ装着し、実施例2-1から2-3及び比較例2-1から2-3の清掃用ウェットシート付ワイパーを作成し、清掃用ウェットシート付ワイパーを用いて、以下の試験1から試験3を行った。
[a 試験1:拭き筋試験]
(i)合計の重量が400gとなるように重りを乗せたウェットシート付ワイパーを、ヘッド部が正対するように黒板の右端部(試験者から見て右側に位置する、黒板の長辺方向の一端部)に乗せる。なお、黒板は株式会社馬印製の木製壁掛黒板(大きさ450mm×300mm)を使用した。
(ii)重り及びウェットシート付ワイパーを黒板の右端部から左端部(試験者から見て左側に位置する、黒板の長辺方向の上記一端部と対向する他端部)まで押して300mm移動させる。
(iii)生まれた拭き筋について、清掃面にほぼ拭き筋が発生していない状態(濡れ面積が清掃面全体の内90%~100%程度)を〇、拭き筋が少し発生している状態(濡れ面積が清掃面全体の内80%~90%程度)を△、拭き筋が多く発生している状態(濡れ面積が清掃面全体の内80%以下)を×として、目視で評価した。
[b 試験2:拭き取り性能試験]
(i)480mm×320mmのステンレス板上に、牛脂:オリーブオイル:クロロホルム:蛍光塗料=12.5:12.5:74.4:0.6(質量比)の割合で配合した疑似汚れを15ml滴下して広げた後に、熱風乾燥機(温度60℃)で5分乾燥させ、ステンレス板の重量を測定する。
(ii)合計の重量が500gとなるように重りを乗せたウェットシート付ワイパーを、ヘッド部が正対するようにステンレス板の右端部(試験者から見て右側に位置する、ステンレス板の長辺方向の一端部)に乗せる。
(iii)重り及びウェットシート付ワイパーをステンレス板の右端部から左端部(試験者から見て左側に位置する、ステンレス板の長辺方向の上記一端部と対向する他端部)まで押して移動させ、ステンレス板のみを再度熱風乾燥機(温度60℃)で5分乾燥させ、重量を測定する。
(iv)(i)で測定した試験前のステンレス板の重量と、(iii)で測定した試験後のステンレス板の重量との差から、各清掃用ウェットシートの拭き取り量を算出する。
(v)(i)~(iv)の操作を2回行い、拭き取り量の平均値を算出する。
[c 試験3:拭き抵抗試験]
(i)合計の重量が500gとなるように重りを乗せたウェットシート付ワイパーを、ヘッド部が正対するように複合フローリング上に乗せる。なお、複合フローリングには株式会社DIYセンチュリー製ホームフロアー(品番:HF-100N)を使用した。
(ii)ワイパー本体のヘッド連結部に穴を開け、当該穴にプッシュプルゲージ(株式会社イマダ製のDS2-200N)を装着する。
(iii)プッシュプルゲージが装着されたウェットシート付ワイパーを50cm引いた際の最大抵抗値を測定する。
(iv)(iii)の操作を5回行い、拭き抵抗の平均値を算出する。
[(3) 試験結果]
試験1から試験3の結果を表IIに示す。
Figure 2022180176000003
[(4) 評価]
試験1の結果を比較すると、非エンボス部40を設けなかった比較例2-1及び比較例2-2に比べて、非エンボス部40を設けた実施例2―1から実施例2-3の方が拭き筋の発生を低減させられることが分かる。これは、非エンボス部40を設けた分、凸エンボス21に対してかかる圧力が大きくなり、薬液の放出性が高まったからであると思われる。
一方で、実施例2-1から実施例2-3及び比較例2-3を比較すると、非エンボス部40の割合を増やすにつれて、僅かではあるが、拭き筋の発生が増加していた。これは、非エンボス部40の割合を増やすにつれて、その分凸エンボス21の数が少なくなって黒板への接触面積が減り、薬液の放出性が減少するからであると思われる。
また、試験2の結果を比較すると、非エンボス部40を設けなかった比較例2-1及び比較例2-2に比べて、非エンボス部40を設けた実施例2-1から実施例2-3の方が、拭き取り量が多くなっていることから、拭き取り性能が向上していることが分かる。
一方で、実施例2-1から実施例2-3を比較すると、非エンボス部40を25%設けた実施例2-1が一番多く汚れを拭き取ることができ、非エンボス部40を増やすにつれて汚れの拭き取り量が減少することが分かる。これは、先述したように、非エンボス部40の割合を増やすにつれて、その分凸エンボス21の数が少なくなって、薬液の放出性と汚れの掻き取り性が減少するからであると思われる。
また、試験3の結果を比較すると、全面にエンボス20を設けなかった比較例3-3のみ拭き抵抗が強くなったが、非エンボス部40を設けなかった比較例2-1及び比較例2-2と、非エンボス部40を設けた実施例2-1から実施例2-3とで、拭き抵抗に顕著な差は現れなかった。
これは、非エンボス部40が被清掃面と接地しにくい分、清掃用ウェットシート100の全体における拭き抵抗はあまり変わらなくなるからであると思われる。
100 清掃用ウェットシート
20 エンボス
21 凸エンボス
22 凹エンボス
30 エンボスブロック
31 エンボスブロック列
40 非エンボス部
200 清掃具
201 ヘッド部
a 第1の辺
b 第2の辺
c 第3の辺
d 第4の辺

Claims (6)

  1. 原紙シートに薬液が含浸された清掃用ウェットシートであって、
    前記薬液は、水素イオン指数が8.0~9.0であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.05質量%~0.15質量%、エタノールを5.00質量%~15.00質量%含有することを特徴とする清掃用ウェットシート。
  2. 前記薬液は、エタノールを8.00質量%~12.00質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の清掃用ウェットシート。
  3. 前記清掃用ウェットシートの第1の面に凸となるエンボスである凸エンボスが複数集まってなるエンボスブロックを備え、
    前記エンボスブロックは、第1の辺から前記第1の辺と対向する第2の辺まで連続して複数配置されてエンボスブロック列をなし、
    隣り合う他の前記エンボスブロックとの間に、前記エンボスが配置されていない非エンボス部を備え、
    前記エンボスブロック列は、前記第1の辺と直交する第3の辺から、前記第3の辺と対向する第4の辺まで連続して複数配置され、
    前記非エンボス部は、前記清掃用ウェットシートの面積に対して25%以上かつ50%以下となるように設けられ、
    前記凸エンボスは、前記第3の辺上の任意の点から前記第4の辺に垂直に伸ばした直線上に、少なくとも一つ存在するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃用ウェットシート。
  4. 前記清掃用ウェットシートの第2の面に凸となるエンボスである凹エンボスを備え、
    前記エンボスブロックは、複数の前記凸エンボス及び前記凹エンボスの組み合わせからなり、
    前記凹エンボスは、前記第3の辺上の任意の点から前記第4の辺に伸ばした線上に、少なくとも一つ存在するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の清掃用ウェットシート。
  5. 前記エンボスの長軸方向と、前記第1の辺と直交する第1方向のなす角度が5°以上かつ45°以下であり、
    前記エンボスブロックは、ひし形状であることを特徴とする請求項3又は4に記載の清掃用ウェットシート。
  6. 前記エンボスは、楕円形状であり、長軸方向の略中央部にくびれ部を有することを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の清掃用ウェットシート。
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