JP2022180165A - 成形体を製造する方法、熱圧縮成形体、及びその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】食品廃棄物や海藻を含む廃棄材料を多用途で有効に利用できる成形体を製造する方法、熱圧縮成形体、及びその利用を提供する。【解決手段】本開示に係る方法は、食品廃棄物及び海藻の少なくとも一方を含む廃棄材料から成形体を製造する方法であって、少なくとも前記廃棄材料を原料とする乾燥粉末を用意するステップと、前記乾燥粉末を所定温度に加熱した状態で加圧することにより成形体を形成するステップと、を含む。【選択図】図3

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 東京大学工学部社会基盤学科卒業論文最終審査(開催日:令和3年2月9日、オンライン開催)
本発明の実施形態は、成形体を製造する方法、熱圧縮成形体、及びその利用に関する。
国連加盟国により採択された持続可能な開発目標(SDGs)を背景として、大量に廃棄される食品廃棄物の有効利用に関心が高まっている。食べ残しなどの食品ロスの問題に加えて、食品の不可食部も大量に廃棄されており、こうした食品廃棄物の有効な活用方法が求められている。このように廃棄物が大量に発生しており利用が十分に進んでいない他の例として、海藻が挙げられる。
こうした廃棄材料の利用例として、特許文献1では、窯業用原料又は鉱物性廃棄物と食品廃棄物などの植物性原料とを混錬して成形体を形成する技術が記載されている。しかしながら、特許文献1の技術は窯業製品のためのものであり、用途が限られている。
特開2011-026170号公報
そこで本発明は、食品廃棄物や海藻を含む廃棄材料を多用途で有効に利用できる成形体を製造する方法、熱圧縮成形体、及びその利用を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を含む。
[1]食品廃棄物及び海藻の少なくとも一方を含む廃棄材料から成形体を製造する方法であって、
少なくとも前記廃棄材料を原料とする乾燥粉末を用意するステップと、
前記乾燥粉末を所定温度に加熱した状態で加圧することにより成形体を形成するステップと、
を含む、方法。
[2]前記食品廃棄物は、食品の不可食部である、[1]に記載の方法。
[3]前記廃棄材料は、オレンジ、枝豆、カボチャ、キャベツ、玉ねぎ、白菜、バナナ、ブロッコリー、舞茸、伊予柑、コーヒー豆、アオサ、イチゴ、カニ殻、ほうれん草、及びむらさき芋からなる群から選択された1以上の材料の一部又は全部である、[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記廃棄材料は、糖を含み、前記所定温度は、前記廃棄材料中の前記糖の融点以上である、[1]~[3]のいずれか一つに記載の方法。
[5]前記所定温度は、50℃以上200℃以下である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の方法。
[6]成形体を形成する前記ステップにおいて、前記乾燥粉末に加わる圧力は、4MPa以上50MPa以下である、[1]~[5]のいずれか一つに記載の方法。
[7]乾燥粉末を用意する前記ステップは、前記廃棄材料を乾燥させるステップと、前記乾燥させた廃棄材料を粉砕して乾燥粉末を調製するステップと、を含む、[1]~[6]のいずれか一つに記載の方法。
[8]廃棄材料を乾燥させる前記ステップは、前記廃棄材料の凍結乾燥を行う工程を含む、[7]に記載の方法。
[9]成形体を形成する前記ステップにおいて、前記乾燥粉末が調味料と混合されて熱圧縮される、[1]~[8]のいずれか一つに記載の方法。
[10]乾燥粉末を用意する前記ステップは、前記廃棄材料と調味料とを混合して煮込むステップをさらに含む、[1]~[8]のいずれか一つに記載の方法。
[11]成形体を形成する前記ステップにおいて、前記乾燥粉末がプラスチック粉末と混合されて熱圧縮される、[1]~[10]のいずれか一つに記載の方法。
[12]前記成形体は、前記廃棄材料のみからなるか、又は前記廃棄材料及び可食性材料のみからなる、[1]~[11]のいずれか一つに記載の方法。
[13]食品廃棄物及び海藻の少なくとも一方を含む廃棄材料の熱圧縮成形体であって、3点曲げ強度が3MPa以上である、熱圧縮成形体。
[14]前記廃棄材料のみからなるか、又は前記廃棄材料及び可食性材料のみからなる、[13]に記載の熱圧縮成形体。
[15][13]又は[14]に記載の熱圧縮成形体を含む、建材、建築物、家具、敷物、容器、インテリア雑貨、食器、又は装飾品。
本発明の実施形態によれば、食品廃棄物や海藻を含む廃棄材料を多用途で有効に利用できる成形体を製造する方法、熱圧縮成形体、及びその利用を提供することができる。
凍結乾燥後の食材の写真である。 粉砕後の食材の写真である。 得られた成形体の写真である。 各種原料から得られた成形体の曲げ強度を比較した結果を示すグラフである。 カボチャ、舞茸、アオサ、及びカニ殻の成形体の曲げ強度の成形温度依存性を示すグラフである。 バナナ及び伊予柑の成形体の曲げ強度の成形圧力依存性を示すグラフである。
以下、実施形態の成形体を製造する方法、熱圧縮成形体、及びその利用について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
<成形体>
一実施形態では、食品廃棄物及び海藻の少なくとも一方を含む廃棄材料の熱圧縮成形体が提供される。本明細書において「食品廃棄物」とは、食品が食用に供された後に廃棄されたもの、若しくは食用に供されなかったもの、又は食品の製造、加工若しくは調理の過程において副次的に得られた物品のうち食用に供することができないものを意味する。本明細書において「熱圧縮成形」とは、対象物を加熱しながら圧力を加えることにより所望の形状に成形することを意味する。
廃棄材料に含まれる食品廃棄物は、例えば、食品の不可食部である。本明細書において「不可食部」とは、食品の製造、加工又は調理の過程において副次的に得られた物品のうち食用に供することができないものを意味する。不可食部の例として、野菜や果物の皮、種、芯、肉や魚の骨、鱗などが挙げられるが、容器包装など本質的に食品に由来しないものは含まれない。
食品の例として、植物性食品、動物性食品などが挙げられる。植物性食品の例として、野菜、果物、穀物、芋類、茸類、可食性の海藻などが挙げられる。野菜の例として、カボチャ、キャベツ、レタス、玉ねぎ、人参、大根、ゴボウ、白菜、ブロッコリー、カリフラワー、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜、トマト、スイカ、メロン、ピーマン、パプリカ、キュウリ、タケノコ、茶葉などが挙げられる。果物の例として、オレンジ、蜜柑、伊予柑、イチゴ、バナナ、カシス、林檎、柿、梨、サクランボ、パイナップル、ブドウ、ブルーベリー、桃などが挙げられる。穀物の例として、米、麦、トウモロコシ、キビ、アワ、ヒエ、枝豆、大豆、小豆、エンドウ豆、コーヒー豆などが挙げられる。芋類の例として、ジャガイモ、サツマイモ、むらさき芋、サトイモ、長芋、山芋などが挙げられる。茸類の例として、椎茸、舞茸、エノキ茸、シメジ、ナメコ、マッシュルームなどが挙げられる。可食性の海藻として、アオサ、ワカメ、コンブ、メカブ、ヒジキ、ノリなどが挙げられる。動物性食品の例として、肉、卵、乳製品、魚介類などが挙げられる。肉の例として、牛肉、豚肉、鶏肉、鹿肉、馬肉などが挙げられる。卵の例として、鶏卵が挙げられる。乳製品の例として、チーズ、バター、ヨーグルトなどが挙げられる。魚介類の例として、魚、貝、エビ、カニ、タコ、イカなどが挙げられる。成形体の材料として食材を使用することにより、材料に応じた色合いや味、香りを有する様々な成形体を用途に応じて提供することができる。
食品の不可食部の例として、野菜、果物、芋類であれば皮、種、茎など、穀物であれば殻、皮など、茸類であれば茎、菌床、石づきなど、肉であれば骨など、卵であれば殻など、魚介類の骨や鱗、甲殻など(例えば、魚の皮、エビやカニの殻、貝殻)が挙げられる。
廃棄材料に含まれる海藻の例として、緑藻、褐藻、紅藻などが挙げられる。緑藻の例として、アオサ、アオノリ、カサノリ、サボテングサ、フサイワヅタ、ミル、シオグサ、ハネモなどが挙げられる。褐藻の例として、ウミトラノオ、コンブ、ヒジキ、ヒバマタ、ホンダワラ、モズク、ラッパモク、ワカメ、アミジグサなどが挙げられる。紅藻の例として、アサクサノリ、テングサ、ウミゾウメン、サンゴモ、スギノリ、オゴノリ、マサゴシバリ、イギスなどが挙げられる。
成形体は、例えば1種類以上の廃棄材料の粉末から形成され、好ましくは1種類以上の廃棄材料の乾燥粉末から形成される。本明細書において「乾燥粉末」とは、水分含有量が5重量%以下の粉末を意味する。成形体は、例えば、水分含有量が5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1重量%以下の廃棄材料の粉末から形成される。なお、成形体は、2種類以上の廃棄材料から形成されてもよい。
成形体は、廃棄材料以外の任意の材料を含んでもよい。例えば、成形体は、廃棄材料に加えて、可食性材料を含むことができる。本明細書において「可食性」とは、ヒト又はヒト以外の動物への食用に供することができることを意味する。可食性材料の例として、植物性食品、動物性食品、調味料、可食粘土、可食性インク、可食性プラスチックなどが挙げられる。調味料の例として、砂糖、塩、酢、醤油、味噌、胡椒、唐辛子、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、コンソメパウダー、出汁粉末、カレー粉、食用油などが挙げられる。成形体の構成成分として調味料を添加することにより、成形体の味を調えて、より食用に適した成形体を提供することができる。また、成形体の構成成分として可食粘土を添加することにより、耐久性や密度が向上した可食性の成形体を提供することができる。成形体は、好ましくは、廃棄材料のみからなるか、又は廃棄材料及び可食性材料のみからなる。この場合、成形体は全体として可食性を有し、食用に供することができる。
成形体は、不可食性材料を含んでもよい。不可食性材料の例として、プラスチック材料、金属材料、セラミックス材料、繊維材料、木材、木くず、草、紙、布、ガラス、砂、土、粘土、砂利、石、セメント、コンクリート、塗料、接着剤などが挙げられる。プラスチック材料の例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミドなどが挙げられる。例えば、成形体の構成成分としてプラスチック材料などを添加することにより、耐水性が向上した成形体を提供することができる。その他、成形体に求められる特性に応じて、任意の材料を添加することができる。
成形体中の食品廃棄物及び/又は海藻の含有量は、例えば、50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、90重量%以上、又は95重量%以上である。成形体中の食品廃棄物及び海藻以外の成分の含有量は、例えば、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、10重量%以下、又は5重量%以下である。成形体中の調味料及び/又は可食粘土の含有量は、例えば、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、10重量%以下、又は5重量%以下である。成形体中のプラスチック粉末の含有量は、例えば、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、10重量%以下、又は5重量%以下である。
成形体は、任意の用途に使用可能であり、例えば、建材、建築物、家具、敷物、容器、インテリア雑貨、食器、又は装飾品(以下、まとめて「建材等」ともいう。)の材料として使用可能である。成形体を可食性材料のみで構成することにより、可食性の建材等を形成することができる。このような可食性の建材等は、例えば、緊急時に非常食として供用され得る。また、成形体は、建材等として使用後、肥料として使用されてもよい。
成形体は、用途に応じて任意の大きさ、形状、構造、密度、及び重量を有するように成形される。また、成形体は、用途に応じた強度、剛性、硬度、耐水性、耐熱性などの各種特性を有するように成形される。成形体は、例えば、建築用途に適した特性を有する。成形体は、好ましくは、JIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの歩道用舗装の曲げ強度の基準である3MPa以上の3点曲げ強度を有する。成形体は、より好ましくは、JIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの車道用舗装の曲げ強度の基準である5MPa以上の3点曲げ強度を有する。成形体は、好ましくは、JIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの歩道用舗装の圧縮強度の基準である17MPa以上の圧縮強度を有する。成形体は、より好ましくは、JIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの車道用舗装の圧縮強度の基準である32MPa以上の圧縮強度を有する。
<成形体の製造方法>
一実施形態では、食品廃棄物及び海藻の少なくとも一方を含む廃棄材料から成形体を製造する方法であって、少なくとも廃棄材料を原料とする乾燥粉末を用意するステップと、乾燥粉末を所定温度に加熱した状態で加圧することにより成形体を形成するステップと、を含む方法が提供される。
一実施形態では、乾燥粉末を用意するステップは、廃棄材料を乾燥させる乾燥ステップと、乾燥させた廃棄材料を粉砕して乾燥粉末を調製する粉砕ステップと、を含む。
(乾燥ステップ)
乾燥ステップでは、廃棄材料が任意の手段により乾燥させられる。例えば、乾燥ステップは、廃棄材料の減圧乾燥を行う工程を含んでもよく、廃棄材料の凍結乾燥を行う工程を含んでもよく、オーブンや温風装置などの加熱装置で加熱することにより廃棄材料の乾燥を行う工程を含んでもよく、これらの工程が組み合わされてもよい。本明細書において「凍結乾燥」とは、材料を減圧下に置いて水分の蒸発を促進する乾燥方法を意味する。本明細書において「凍結乾燥」とは、材料中の水分を凍結させ、真空(減圧)状態下で水分を昇華させる乾燥方法を意味する(フリーズドライともいう)。なお、乾燥ステップの前に廃棄材料を細かく刻んだり砕いたり潰したりすることにより、効率的な乾燥が可能である。
(粉砕ステップ)
粉砕ステップでは、乾燥した廃棄材料が、任意の手段により細かく(例えば粉末状に)粉砕される。例えば、粉砕ステップは、一般的な調理用のブレンダやミキサなどにより材料を粉砕する工程を含んでもよく、ディスクミル、ボールミル、ジェットミルなどの任意の粉砕機により材料を粉砕する工程を含んでもよい。
一実施形態では、成形体を形成するステップは、材料を加熱した状態で加圧する熱圧縮ステップを含む。成形体を形成するステップは、熱圧縮ステップの前に、乾燥粉末を他の材料と混合する混合ステップをさらに含んでもよい。
(混合ステップ)
混合ステップでは、粉砕ステップで粉砕された廃棄材料の乾燥粉末が、任意の手段により他の材料と混合される。例えば、混合ステップは、箸やスプーンなどの調理道具を用いて各材料を手動で混合する工程を含んでもよく、ブレンダやミキサなどにより各材料を混合する工程を含んでもよい。
廃棄材料と混合される他の材料の例としては、上記のとおり種々の可食性材料や不可食性材料が挙げられる。例えば、成形体を形成するステップにおいて、乾燥粉末は、調味料と混合されて熱圧縮されてもよく、乾燥粉末がプラスチック粉末と混合されて熱圧縮されてもよい。
なお、他の材料との混合を行うタイミングは、上記例に限定されない。例えば、混合ステップは、乾燥ステップの前に実行されてもよく、粉砕ステップの前に実行されてもよく、粉砕ステップに組み込まれてもよい。例えば、乾燥粉末を用意するステップが、乾燥ステップの前に、廃棄材料と調味料とを混合して煮込むステップをさらに含んでもよい。
(熱圧縮ステップ)
乾燥粉末を熱圧縮することにより成形体を形成する熱圧縮ステップでは、粉砕された材料が加熱された状態で加圧されて成形される。熱圧縮ステップでは、例えば、所定の成形温度において所定の成形時間だけ所定の成形圧力が材料に印加される。
成形温度は、用途に応じて適宜決定され得る。成形温度は、例えば、40℃以上、45℃以上、50℃以上、55℃以上、60℃以上、65℃以上、70℃以上、75℃以上、80℃以上、85℃以上、90℃以上、95℃以上、又は100℃以上である。成形温度は、例えば、300℃以下、250℃以下、200℃以下、195℃以下、190℃以下、185℃以下、180℃以下、175℃以下、170℃以下、165℃以下、又は160℃以下である。成形温度は、例えば、50℃以上200℃以下である。
廃棄材料が糖を含む場合において、成形温度は、好ましくは、廃棄材料中の糖の融点以上である。また、成形温度は、好ましくは、糖の燃焼温度未満又は熱分解温度未満である。本発明を理論によって限定するものではないが、下記で実験例を参照して説明するように、廃棄材料に含まれる糖の融点以上の成形温度で熱圧縮成形を行うことにより、材料中の糖が融解して接着剤のように機能し、成形体の形状を維持するとともに強度を向上させるというメカニズムが考えられる。
乾燥粉末に加わる成形圧力は、用途に応じて適宜決定され得る。成形圧力は、例えば、1MPa以上、2MPa以上、3MPa以上、4MPa以上、5MPa以上、10MPa以上、15MPa以上、20MPa以上、25MPa以上、又は30MPa以上である。成形圧力は、例えば、100MPa以下、90MPa以下、80MPa以下、70MPa以下、60MPa以下、又は50MPa以下である。成形圧力は、例えば、4MPa以上50MPa以下である。
成形時間は、用途に応じて適宜決定され得る。成形時間は、例えば、10秒以上、20秒以上、30秒以上、40秒以上、50秒以上、1分以上、2分以上、3分以上、4分以上、5分以上、又は10分以上である。成形時間は、例えば、1時間以下、50分以下、40分以下、30分以下、25分以下、又は20分以下である。
成形体を形成するステップにおいて、乾燥粉末が水と混合されて熱圧縮されてもよい。例えば、混合ステップにおいて乾燥粉末に水が添加されてもよく、熱圧縮を行う直前に乾燥粉末に水が添加されてもよい。以下、熱圧縮前に原料の乾燥粉末に水を添加した場合における乾燥粉末と水との合計重量に対する水の重量の比を「含水率」という。含水率0%は、水を添加しなかったことを意味する。含水率は、例えば、0%以上、1%以上、2%以上、3%以上、4%以上、又は5%以上である。含水率は、例えば、20%以下、15%以下、又は10%以下である。
以下、図1~図6を参照して、本発明に係る実施例について説明する。これらの例は、本発明を限定するものではない。
[1.食材のみを用いた成形]
第一に、食材の乾燥粉末のみによる成形の可否を検討した。成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分、含水率(材料に添加する水の量)0%を基本条件として、成形温度、成形圧力、成形時間、及び含水率を変化させて成形を試みた。各実験例の実験条件は、後述の表1にまとめた。
食材は、オレンジ(実験例1)、枝豆(実験例2)、カボチャ(実験例3~11)、キャベツ(実験例12~16)、玉ねぎ(実験例17)、白菜(実験例18、19)、バナナ(実験例20~27)、ブロッコリー(実験例28~30)、舞茸(実験例31~34)、伊予柑(実験例35~47)、コーヒー豆(実験例48~50)、アオサ(実験例51~59)、イチゴ(実験例60)、カニ殻(実験例61~65)、ほうれん草(実験例66)、むらさき芋(実験例67)、並びにカボチャ及び白菜の混合(実験例68)を使用した。実験例1~50及び68では、市販の食材の不可食部から得た乾燥粉末の熱圧縮成形を行った。実験例51~67では、市販の乾燥粉末を使用して熱圧縮成形を行った。各食材における不可食部としては、オレンジの皮、枝豆の殻、カボチャの皮、キャベツの全体、玉ねぎの皮、白菜の全体、バナナの皮、ブロッコリーの茎、舞茸の茎及び菌床、伊予柑の皮、及びコーヒー豆の殻を使用した。
(実験例1)
市販のオレンジの可食部と不可食部とを分離し、可食部は食用として消費し、残った不可食部を原料として使用した。不可食部をできるだけ細かく切り、野菜乾燥機(AFD-550ドライフードメーカー、株式会社アピックスインターナショナル社製)で10~30時間ほど乾燥させた。次いで、真空乾燥機(FDU-2200、東京理化器械株式会社製)を用いて材料の凍結乾燥を行い、不可食部中の水分を除去した。水分の離脱による質量の変化が停止したことを確認して、乾燥を終了した。凍結乾燥後の食材の写真を図1に示す。
乾燥後の不可食部をディスクミルで粉砕した。粉砕後の乾燥粉末を密閉可能な袋に封入し、保存中に空気中の水分を吸収しないようにした。なお、以下の各実験例において粉砕に用いる機器は、不可食部の硬さに応じてディスクミル又は家庭用ブレンダを使用した。粉砕後の食材の写真を図2に示す。
次いで、熱圧縮成形機(H300-15、アズワン社製)を用いて乾燥粉末の熱圧縮を行った。ホットプレート上に成形用型枠を載置して100℃まで加熱した後、型枠内に乾燥粉末を投入した。ここで、乾燥粉末には水を添加しなかった(含水率0%)。手動油圧ポンプのレバーを操作して50MPaの圧力を乾燥粉末に印加した。加圧中には乾燥粉体中の空気などの離脱による圧力の減少が生じるので、圧力を適宜調節することにより50MPaの圧力を維持した。10分間の圧力印加後、圧力を解放し、熱圧縮された乾燥粉末を脱型することにより、オレンジを原料とする成形体を得た。得られた成形体の写真を図3に示す。
(実験例2)
オレンジに代えて市販の枝豆を使用したこと、及び熱圧縮前に含水率が10%となるように乾燥粉末に水を添加したことを除き、実験例1と同様にして、枝豆を原料とする成形体を得た。
(実験例3)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したこと、及び成形温度を室温(加熱無し)としたことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件で得られた成形体は非常に脆く、容易に崩壊した。
(実験例4)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したこと、及び成形温度を60℃としたことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件で得られた成形体は非常に脆く、容易に崩壊した。
(実験例5)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したこと、及び成形温度を80℃としたことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例6)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例7)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したこと、及び成形温度を120℃としたことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例8)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したこと、及び成形温度を140℃としたことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例9)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したこと、及び成形温度を160℃としたことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例10)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したこと、成形温度を180℃としたこと、及び成形圧力を6MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例11)
オレンジに代えて市販のカボチャを使用したこと、及び成形温度を180℃としたことを除き、実験例1と同様にして、カボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例12)
オレンジに代えて市販のキャベツを使用したこと、及び成形温度を60℃としたことを除き、実験例1と同様にして、キャベツを原料とする成形体を得た。
(実験例13)
オレンジに代えて市販のキャベツを使用したこと、及び成形温度を80℃としたことを除き、実験例1と同様にして、キャベツを原料とする成形体を得た。
(実験例14)
オレンジに代えて市販のキャベツを使用したことを除き、実験例1と同様にして、キャベツを原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件では粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまい、成形に失敗した。
(実験例15)
オレンジに代えて市販のキャベツを使用したこと、及び熱圧縮前に含水率が5%となるように乾燥粉末に水を添加したことを除き、実験例1と同様にして、キャベツを原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件では粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまい、成形に失敗した。
(実験例16)
オレンジに代えて市販のキャベツを使用したこと、及び熱圧縮前に含水率が10%となるように乾燥粉末に水を添加したことを除き、実験例1と同様にして、キャベツを原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件では粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまい、成形に失敗した。
(実験例17)
オレンジに代えて市販の玉ねぎを使用したことを除き、実験例1と同様にして、玉ねぎを原料とする成形体を得た。
(実験例18)
オレンジに代えて市販の白菜を使用したこと、及び成形温度を80℃としたことを除き、実験例1と同様にして、白菜を原料とする成形体を得た。
(実験例19)
オレンジに代えて市販の白菜を使用したことを除き、実験例1と同様にして、白菜を原料とする成形体を得た。
(実験例20)
オレンジに代えて市販のバナナを使用したこと、成形温度を80℃としたこと、及び成形圧力を4MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、バナナを原料とする成形体を得た。
(実験例21)
オレンジに代えて市販のバナナを使用したこと、成形温度を80℃としたこと、及び成形圧力を10MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、バナナを原料とする成形体を得た。
(実験例22)
オレンジに代えて市販のバナナを使用したこと、成形温度を80℃としたこと、及び成形圧力を20MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、バナナを原料とする成形体を得た。
(実験例23)
オレンジに代えて市販のバナナを使用したこと、成形温度を80℃としたこと、及び成形圧力を30MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、バナナを原料とする成形体を得た。
(実験例24)
オレンジに代えて市販のバナナを使用したこと、成形温度を80℃としたこと、及び成形圧力を40MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、バナナを原料とする成形体を得た。
(実験例25)
オレンジに代えて市販のバナナを使用したこと、及び成形温度を80℃としたことを除き、実験例1と同様にして、バナナを原料とする成形体を得た。
(実験例26)
オレンジに代えて市販のバナナを使用したことを除き、実験例1と同様にして、バナナを原料とする成形体を得た。
(実験例27)
オレンジに代えて市販のバナナを使用したこと、及び成形温度を120℃としたことを除き、実験例1と同様にして、バナナを原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件では粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまい、成形に失敗した。
(実験例28)
オレンジに代えて市販のブロッコリーを使用したこと、及び成形温度を60℃としたことを除き、実験例1と同様にして、ブロッコリーを原料とする成形体を得た。
(実験例29)
オレンジに代えて市販のブロッコリーを使用したこと、及び成形温度を80℃としたことを除き、実験例1と同様にして、ブロッコリーを原料とする成形体を得た。
(実験例30)
オレンジに代えて市販のブロッコリーを使用したことを除き、実験例1と同様にして、ブロッコリーを原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件では粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまい、成形に失敗した。
(実験例31)
オレンジに代えて市販の舞茸を使用したこと、及び成形温度を60℃としたことを除き、実験例1と同様にして、舞茸を原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件で得られた成形体は非常に脆く、容易に崩壊した。
(実験例32)
オレンジに代えて市販の舞茸を使用したこと、及び成形温度を80℃としたことを除き、実験例1と同様にして、舞茸を原料とする成形体を得た。
(実験例33)
オレンジに代えて市販の舞茸を使用したことを除き、実験例1と同様にして、舞茸を原料とする成形体を得た。
(実験例34)
オレンジに代えて市販の舞茸を使用したこと、及び成形温度を120℃としたことを除き、実験例1と同様にして、舞茸を原料とする成形体を得た。
(実験例35)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例36)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、及び成形圧力を4MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例37)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、及び成形圧力を10MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例38)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、及び成形圧力を20MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例39)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、及び成形圧力を30MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例40)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、及び成形圧力を40MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例41)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、及び成形温度を60℃としたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例42)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、成形圧力を20MPaとしたこと、及び成形時間を5分間としたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例43)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、成形圧力を20MPaとしたこと、及び成形時間を15分間としたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例44)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、成形圧力を20MPaとしたこと、及び成形時間を20分間としたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例45)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、成形圧力を20MPaとしたこと、及び成形時間を25分間としたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例46)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、成形圧力を20MPaとしたこと、及び成形時間を30分間としたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例47)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を60℃としたこと、成形圧力を20MPaとしたこと、及び熱圧縮前に含水率が5%となるように乾燥粉末に水を添加したことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例48)
オレンジに代えて市販のコーヒー豆を使用したこと、及び成形温度を180℃としたことを除き、実験例1と同様にして、コーヒー豆を原料とする成形体を得た。
(実験例49)
オレンジに代えて市販のコーヒー豆を使用したこと、成形温度を180℃としたこと、及び含水率を5%としたことを除き、実験例1と同様にして、コーヒー豆を原料とする成形体を得た。
(実験例50)
オレンジに代えて市販のコーヒー豆を使用したこと、及び成形温度を200℃としたこと、及び含水率を5%としたことを除き、実験例1と同様にして、コーヒー豆を原料とする成形体を得た。
(実験例51)
市販のアオサの乾燥粉末(香味満彩国内産業務用あおさ粉500g、朝日食品工業)を用意し、実験例1と同様に、成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で、熱圧縮成形機を用いて乾燥粉末の熱圧縮を行った。しかしながら、この条件で得られた成形体は非常に脆く、容易に崩壊した。
(実験例52)
成形温度を室温(加熱無し)としたことを除き、実験例51と同様にして、アオサの乾燥粉末を原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件で得られた成形体は非常に脆く、容易に崩壊した。
(実験例53)
成形温度を60℃としたことを除き、実験例51と同様にして、アオサの乾燥粉末を原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件で得られた成形体は非常に脆く、容易に崩壊した。
(実験例54)
成形温度を80℃としたことを除き、実験例51と同様にして、アオサの乾燥粉末を原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件で得られた成形体は非常に脆く、容易に崩壊した。
(実験例55)
成形温度を120℃としたことを除き、実験例51と同様にして、アオサの乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例56)
成形温度を140℃としたことを除き、実験例51と同様にして、アオサの乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例57)
成形温度を160℃としたことを除き、実験例51と同様にして、アオサの乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例58)
成形温度を180℃としたこと、及び成形圧力を6MPaとしたことを除き、実験例51と同様にして、アオサの乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例59)
成形温度を180℃としたことを除き、実験例51と同様にして、アオサの乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例60)
アオサの乾燥粉末に代えて市販のイチゴの乾燥粉末(cottaフリーズドライいちごパウダー、株式会社cotta社製)を使用したことを除き、実験例51と同様にして、イチゴの乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例61)
アオサの乾燥粉末に代えて市販の肥料用の乾燥カニ殻(国産カニガラ粉末1kg、有限会社たまごや)を使用したこと、及び成形温度を60℃としたことを除き、実験例51と同様にして、カニ殻の乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例62)
成形温度を80℃としたことを除き、実験例61と同様にして、カニ殻の乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例63)
成形温度を100℃としたことを除き、実験例61と同様にして、カニ殻の乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例64)
成形温度を120℃としたことを除き、実験例61と同様にして、カニ殻の乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例65)
成形温度を140℃としたことを除き、実験例61と同様にして、カニ殻の乾燥粉末を原料とする成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件では粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまい、成形に失敗した。
(実験例66)
アオサの乾燥粉末に代えて市販のほうれん草の乾燥粉末(ほうれん草粉末、三笠産業株式会社社製)を使用したことを除き、実験例51と同様にして、ほうれん草の乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例67)
アオサの乾燥粉末に代えて市販のむらさき芋の乾燥粉末(ムラサキイモ粉末、三笠産業株式会社社製)を使用したことを除き、実験例51と同様にして、むらさき芋の乾燥粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例68)
複数の食材を混合することによる成形の可否を検討するために、オレンジに代えて市販のカボチャ及び白菜を使用し、カボチャの不可食部と白菜の不可食部とが重量比3:1となるように混合した乾燥粉末の熱圧縮成形を行ったことを除き、実験例1と同様にして、カボチャ及び白菜を原料とする成形体を得た。
以上のように、少なくともオレンジ、枝豆、カボチャ、キャベツ、玉ねぎ、白菜、バナナ、ブロッコリー、舞茸、伊予柑、コーヒー豆、アオサ、イチゴ、カニ殻、ほうれん草、及びむらさき芋のいずれについても、成形条件を調整することにより成形体を得られることが確認された。また、実験例68のように複数の食材を混合した場合でも成形体を得られることが確認された。ただし、一部の食材では、成形温度が低すぎると成形体が容易に崩壊してしまい、成形温度が高すぎると粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまった。
[2.食材及び調味料を用いた成形]
第二に、食材の乾燥粉末に調味料を添加した場合の成形の可否を検討した。調味料の添加方法として、乾燥前に食材と調味料とを煮込む方法(実験例69~77)及び食材の乾燥粉末に調味料を添加して混合する方法(実験例78~82)の一方を採用した。各実験例の実験条件は、後述の表2にまとめた。
(実験例69)
鍋に湯を沸騰させて、市販のオレンジを細かく刻んだものを市販の砂糖とともに鍋に投入し、30分ほど茹でた。次いで、ざるで湯切りをして水気を取り、実験例1と同様に野菜乾燥機及び真空乾燥機で乾燥させ、乾燥粉末を得た。その後、実験例1と同様に、成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で、熱圧縮成形機を用いて乾燥粉末の熱圧縮を行った。しかしながら、この条件では粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまい、成形に失敗した。
(実験例70)
成形温度を60℃としたことを除き、実験例69と同様にして、砂糖と煮込んだオレンジを原料とする成形体を得た。
(実験例71)
成形温度を100℃としたこと、及び成形圧力を6MPaとしたことを除き、実験例69と同様にして、砂糖と煮込んだオレンジを原料とする成形体を得た。
(実験例72)
オレンジの不可食部を砂糖と煮込むのに代えてカボチャの不可食部を市販のコンソメパウダーと煮込んだことを除き、実験例69と同様に、成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で、成形体の形成を試みた。しかしながら、この条件では粉体が溶けて型枠の隙間から流出してしまい、成形に失敗した。
(実験例73)
成形温度を60℃としたこと、成形圧力を30MPaとしたこと、及び成形時間を5分間としたことを除き、実験例72と同様にして、コンソメパウダーと煮込んだカボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例74)
成形温度を60℃としたこと、及び成形時間を5分間としたことを除き、実験例72と同様にして、コンソメパウダーと煮込んだカボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例75)
成形温度を60℃としたことを除き、実験例72と同様にして、コンソメパウダーと煮込んだカボチャを原料とする成形体を得た。
(実験例76)
オレンジの不可食部を砂糖と煮込むのに代えてバナナの不可食部を市販の砂糖と煮込んだことを除き、実験例69と同様に、成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で、砂糖と煮込んだバナナを原料とする成形体を得た。
(実験例77)
成形圧力を6MPaとしたことを除き、実験例76と同様にして、砂糖と煮込んだバナナを原料とする成形体を得た。
(実験例78)
オレンジの乾燥粉末の熱圧縮を行う前に、オレンジの乾燥粉末と市販の砂糖とを重量比3:1になるように混合したことを除き、実験例1と同様に、成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で、オレンジ及び砂糖を原料とする成形体を得た。
(実験例79)
砂糖に代えて市販の塩を使用したことを除き、実験例78と同様にして、オレンジ及び塩を原料とする成形体を得た。
(実験例80)
オレンジに代えて玉ねぎを使用したこと、及び砂糖に代えて市販のコンソメパウダーを使用したことを除き、実験例78と同様にして、玉ねぎ及びコンソメパウダーを原料とする成形体を得た。
(実験例81)
オレンジに代えて白菜を使用したこと、砂糖に代えて市販のコンソメパウダーを使用したこと、及び成形温度を80℃としたことを除き、実験例78と同様にして、白菜及びコンソメパウダーを原料とする成形体を得た。
(実験例82)
アオサの乾燥粉末の熱圧縮を行う前に、アオサの乾燥粉末と市販のコンソメパウダーとを重量比3:1になるように混合したこと、及び成形温度を120℃としたことを除き、実験例51と同様に、熱圧縮成形機を用いて乾燥粉末の熱圧縮を行うことにより、アオサの乾燥粉末及びコンソメパウダーを原料とする成形体を得た。
以上のように、少なくともオレンジ、カボチャ、バナナ、玉ねぎ、白菜、及びアオサについて、調味料と共に煮込むか又は乾燥粉末状態で調味料と混合することにより、調味料を含む成形体を得られることが確認された。
[3.食材及び可食粘土を用いた成形]
第三に、食材の乾燥粉末に可食性の粘土を添加した場合の成形の可否を検討した。本検討は、キャベツ(実験例83~85)及びバナナ(実験例86~88)について行った。各実験例の実験条件は、後述の表3にまとめた。
(実験例83)
オレンジに代えて市販のキャベツを使用したこと、キャベツ由来の乾燥粉末の熱圧縮を行う前に、キャベツ由来の乾燥粉末と市販の可食粘土(グレイプレス自然食用粘土、UCLAY社製)とを重量比3:1になるように混合したこと、及び成形温度を80℃としたことを除き、実験例1と同様にして、成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で、キャベツ及び可食粘土を原料とする成形体を得た。
(実験例84)
キャベツ由来の乾燥粉末と可食粘土とを重量比2:1になるように混合したことを除き、実験例83と同様にして、キャベツ及び可食粘土を原料とする成形体を得た。
(実験例85)
キャベツ由来の乾燥粉末と可食粘土とを重量比1:1になるように混合したことを除き、実験例83と同様にして、キャベツ及び可食粘土を原料とする成形体を得た。
(実験例86)
キャベツに代えて市販のバナナを使用したことを除き、実験例83と同様にして、バナナ及び可食粘土(重量比3:1で混合)を原料とする成形体の形成を試みた。
(実験例87)
バナナ由来の乾燥粉末と可食粘土とを重量比2:1になるように混合したことを除き、実験例86と同様にして、バナナ及び可食粘土を原料とする成形体を得た。
(実験例88)
バナナ由来の乾燥粉末と可食粘土とを重量比1:1になるように混合したことを除き、実験例86と同様にして、バナナ及び可食粘土を原料とする成形体を得た。
以上のように、少なくともキャベツ及びバナナについて、可食粘土を含む成形体を得られることが確認された。
[4.食材及びプラスチック粉末を用いた成形]
第四に、食材の乾燥粉末にプラスチック粉末を添加した場合の成形の可否を検討した。本検討は、伊予柑について行った。各実験例の実験条件は、後述の表4にまとめた。
(実験例89)
伊予柑由来の乾燥粉末の熱圧縮を行う前に、伊予柑由来の乾燥粉末と市販のポリエチレン微粉末(N2000640、フェザーフィールド社製)とを重量比3:1になるように混合したことを除き、実験例35と同様に、成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で、伊予柑及びプラスチック粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例90)
伊予柑由来の乾燥粉末とポリエチレン粉末とを重量比2:1になるように混合したことを除き、実験例89と同様にして、伊予柑及びプラスチック粉末を原料とする成形体を得た。
(実験例91)
伊予柑由来の乾燥粉末とポリエチレン粉末とを重量比1:1になるように混合したことを除き、実験例89と同様にして、伊予柑及びプラスチック粉末を原料とする成形体を得た。
以上のように、少なくとも伊予柑について、プラスチック粉末を含む成形体を得られることが確認された。
[5.再成形]
第五に、一度作製した成形体の再利用可能性を検討した。本検討は、キャベツ(実験例92)、白菜(実験例93)、及びアオサ(実験例94、95)について行った。各実験例の実験条件は、後述の表5にまとめた。
(実験例92)
実験例13において作製したキャベツ由来の成形体をディスクミルで粉砕した後、成形温度80℃、成形圧力6MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で再び熱圧縮成形を行い、キャベツを原料とする成形体を得た。
(実験例93)
実験例18において作製した白菜由来の成形体をディスクミルで粉砕した後、成形温度100℃、成形圧力10MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で再び熱圧縮成形を行い、白菜を原料とする成形体を得た。
(実験例94)
実験例52において作製したアオサ由来の成形体をディスクミルで粉砕した後、成形温度120℃、成形圧力10MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で再び熱圧縮成形を行い、アオサを原料とする成形体を得た。
(実験例95)
実験例52において作製したアオサ由来の成形体をディスクミルで粉砕した後、成形温度140℃、成形圧力10MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で再び熱圧縮成形を行い、アオサを原料とする成形体を得た。
以上のように、少なくともキャベツ、白菜、及びアオサについて、一度作製した成形体を粉砕して再成形できることが確認された。
[6.オーブンを用いた乾燥]
(実験例96)
真空乾燥機での凍結乾燥に代えて、野菜乾燥機で一次乾燥させたオレンジを105℃に設定されたオーブンに投入して乾燥させたことを除き、実験例1と同様にして、オレンジを原料とする成形体を得た。
(実験例97)
オレンジに代えて市販の玉ねぎを用いたことを除き、実験例96と同様にして、玉ねぎを原料とする成形体を得た。
(実験例98)
オレンジに代えて市販のバナナを用いたことを除き、実験例96と同様にして、バナナを原料とする成形体を得た。
以上のように、少なくともオレンジ、玉ねぎ、及びバナナについて、凍結乾燥に代えてオーブンでの乾燥によっても成形体を形成できることが確認された。
[7.耐水性評価のための成形]
(実験例99)
オレンジに代えて市販の伊予柑を使用したこと、成形温度を80℃としたこと、及び成形圧力を20MPaとしたことを除き、実験例1と同様にして、伊予柑を原料とする成形体を得た。
(実験例100)
市販の粉末緑茶(商品名粉末緑茶、ほんぢ園製)を用意し、成形温度80℃、成形圧力20MPa、成形時間10分間、及び含水率0%という条件で、熱圧縮成形機を用いて乾燥粉末の熱圧縮を行い、緑茶を原料とする成形体を得た。
(実験例101)
オレンジに代えて市販の伊予柑及び粉末緑茶を使用し、伊予柑の不可食部と粉末緑茶とが重量比1:1となるように混合した乾燥粉末の熱圧縮成形を行ったこと、成形温度を80℃としたこと、及び成形圧力を20MPaとしたことを除き、実験例99と同様にして、伊予柑及び緑茶を原料とする成形体を得た。
[評価例1:曲げ強度]
各実験例で作製した成形体に対して、3点曲げ試験を行い、各成形体の曲げ強度を求めた。3点曲げ試験は、直径約10mmの金属製支持ロッド及び直径10mmの金属製加圧ロッドを有する相対指示誤差2.0%以下の圧縮試験機を使用して、成形体を2本の支持ロッドで支え、中央に毎秒1±0.2N/mmの速さで荷重をかけ、成形体が破壊されたときの最大荷重及び破断した試料の破断面の最も薄いと思われる箇所の厚さを測定することにより行った(JIS A 1509-4:2014も参照)。表1に、実験例1~68の各成形体の原料、成形条件、成形の成否、及び曲げ強度を示す。
Figure 2022180165000002
Figure 2022180165000003
(材料ごとの曲げ強度)
図4は、各種原料について、基本条件(成形温度100℃、成形圧力50MPa、成形時間10分間、含水率0%)で得られた成形体の曲げ強度を比較した結果を示す。ただし、基本条件では成形に失敗したものなど一部の原料については、基本条件に近い別の条件で成形した結果を示す。具体的には、枝豆は含水率5%、コーヒー豆は成形温度180℃、キャベツ及びブロッコリーは成形温度80℃、アオサは成形温度120℃でそれぞれ成形した結果を示す(他の条件は基本条件と同一である)。
枝豆、コーヒー豆、カニ殻、ほうれん草、むらさき芋、イチゴ、舞茸、ブロッコリー、アオサ、玉ねぎ、伊予柑、キャベツ、バナナ、オレンジ、及び白菜を原料とする成形体の曲げ強度は、JIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの歩道用舗装の曲げ強度の基準である3MPaを上回った。特に、イチゴ、舞茸、ブロッコリー、アオサ、玉ねぎ、伊予柑、キャベツ、バナナ、オレンジ、及び白菜を原料とする成形体の曲げ強度は、JIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの車道用舗装の曲げ強度の基準である5MPaをも上回った。とりわけ白菜の成形体は、各材料の中で最大の曲げ強度を示した。
(成形温度依存性)
成形圧力50MPa、成形時間10分間、含水率0%という条件で、3点以上の成形温度で成形体を作製したカボチャ、舞茸、アオサ、及びカニ殻について、曲げ強度の温度依存性を調べた。図5は、カボチャ、舞茸、アオサ、及びカニ殻の成形体の曲げ強度の成形温度依存性を示す。全体的に、温度が上昇するにつれて曲げ強度が上昇する傾向が見られた。一方、温度が高すぎると、曲げ強度の上昇幅が小さくなるか、又は曲げ強度が極大点を過ぎて低下する傾向も見られた。カボチャ、舞茸、アオサ、及びカニ殻のいずれについても、成形温度を調節することによりJIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの歩道用舗装の曲げ強度の基準である3MPaを上回る曲げ強度が得られ、特にカボチャ、舞茸、及びアオサではJIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの車道用舗装の曲げ強度の基準である5MPaを上回る曲げ強度が得られることが確認された。
本発明を理論によって限定するものではないが、こうした傾向の一因として、例えば次のようなメカニズムが推測される。すなわち、加熱された食材中の糖分が温度上昇とともに融解することにより、食材の乾燥粉末同士を接合する接着剤のように機能し、熱圧縮成形された成形体の形状を維持するとともに強度を向上させる。成形温度が低すぎると、糖の融解が十分に行われないため、成形体が容易に崩壊するか、十分な曲げ強度が得られない。一方、成形温度が高すぎると、糖の燃焼や焦げ付きにより接着剤としての機能が十分にそうされないため、曲げ強度が低下し得る。糖の例として、マルトースの融点は102℃~108℃であり、1分子の水和水を含むグルコースの融点は86℃であり、無水結晶のグルコースの融点は146℃~150℃であり、フルクトースの融点は102℃~104℃である。
(成形圧力依存性)
バナナを用いた実験例20~25及び伊予柑を用いた実験例35~41では、成形圧力4MPa、10MPa、20MPa、30MPa、40MPa、及び50MPaで成形を行うことにより、成形の圧力依存性を検討した。結果として、バナナ及び伊予柑のいずれについても、すべての成形圧力で成形体が得られた。図6は、バナナ及び伊予柑の成形体の曲げ強度の成形圧力依存性を示す。バナナでは成形圧力10MPaで最大の曲げ強度が得られ、伊予柑では成形圧力40MPaで最大の曲げ強度が得られた。また、すべての成形圧力で、JIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの歩道用舗装の曲げ強度の基準である3MPaを上回る曲げ強度が得られ、10MPa以上のすべての成形圧力で、JIS A 5371:2016に規定されるインターロッキングブロックの車道用舗装の曲げ強度の基準である5MPaを上回る曲げ強度が得られることが確認された。
(成形時間依存性)
伊予柑を用いた実験例38及び42~46では、成形時間5分間、10分間、15分間、20分間、25分間、及び30分間で成形を行うことにより、成形の時間依存性を検討した。結果として、すべての成形時間で成形体が得られた。成形時間25分間で最大の曲げ強度が得られた。
(含水率依存性)
伊予柑を用いた実験例38及び47では、含水率0%及び5%で成形を行うことにより、成形の含水率依存性を検討した。結果として、いずれの例でも成形体が得られ、含水率0%の方が曲げ強度が大きかった。
(複数材料を用いた成形)
カボチャと白菜とを混合した実験例68では、図4で最も曲げ強度が小さかったカボチャ(2.86MPa)の一部を最も曲げ強度が大きかった白菜(17.73MPa)で置き換えることにより、成形体の曲げ強度がカボチャのみの場合より向上する(9.37MPa)ことが確認された。
(食材及び調味料を用いた成形)
表2に、実験例69~82の各成形体の原料、成形条件、成形の成否、及び曲げ強度を示す。調味料と混合した実験例69~82のうち、原料と調味料とを煮込んだ実験例69~77は、成形の可否や曲げ強度において原料のみの場合とは異なる結果となった。一方、熱圧縮直前に調味料と混合した実験例78~82では、いずれも調味料を添加しなかった場合に比べて曲げ強度が向上した。
Figure 2022180165000004
(食材及び可食粘土を用いた成形)
表3に、実験例83~88の各成形体の原料、成形条件、成形の成否、及び曲げ強度を示す。可食粘土と混合したキャベツの成形体(実験例83~85)の曲げ強度は、少なくとも原料と可食粘土との重量比が3:1~2:1の範囲では、可食粘土を添加しなかった実験例13の曲げ強度(9.47MPa)より大きかった。また、可食粘土と混合したバナナの成形体(実験例86~88)の曲げ強度は、少なくとも原料と可食粘土との重量比が3:1~2:1の範囲では、可食粘土を添加しなかった実験例27の曲げ強度(9.67MPa)より大きかった。
Figure 2022180165000005
(食材及びプラスチック粉末を用いた成形)
表4に、実験例89~91の各成形体の原料、成形条件、成形の成否、及び曲げ強度を示す。プラスチック粉末と混合した実験例89~91の曲げ強度は、いずれも伊予柑のみを原料とする実験例35の曲げ強度(9.34MPa)より大きかった。
Figure 2022180165000006
(再成形)
表5に、実験例92~95の各再成形体の原料、成形条件、成形の成否、及び曲げ強度を示す。成形体の再成形を試みた実験例92~95では、いずれも元の成形体に比べて曲げ強度が低下したが、少なくともアオサ(実験例94、95)については、再成形時の成形温度が高い実験例95で実験例94よりも高い曲げ強度が得られた。
Figure 2022180165000007
[評価例2:外観及び可食性]
得られた成形体を目視により観察し、表面の色や模様、生の状態との比較などを検討した。また、成形体を細かく砕いて試食し、味や口どけ、香りを評価した。
第一に、オレンジ、玉ねぎ、及びバナナについて、凍結乾燥とオーブンによる乾燥とを比較した。オーブンで乾燥させた実験例の成形体では、焦げが目立ち、外観が暗くなった。味についても、焦げが感じられ、全体的に苦みが感じられた。香りについては、オレンジは元の香りが保たれ、玉ねぎは炒めた玉ねぎのような香りであり、バナナは元の香りとは異なる湿った匂いに変化した。いずれも焦げた香りはそれほど感じられなかった。
一方、真空乾燥機で乾燥させた実験例の成形体は、乾燥前からの色味の変化が小さく、オーブン乾燥に比べて鮮やかで装飾性に優れていた。味についても、乾燥前からの変化が小さかった。香りについては、オレンジは食材の香りが感じられ、玉ねぎも生玉ねぎに似た香りであり、バナナも仄かに食材の甘い香りであった。
次いで、成形温度の違いによる影響について検討した。食材による違いはあったが、全体的には、成形温度が高くなるにつれて茶色や黒に変色していく傾向が見られた。
次いで、調味料を添加した場合の外観及び可食性について検討した。調味料とともに煮込んだ実験例69~77では、成形体の色が食材のみの場合の成形体よりも暗く、部分的に色むらも生じていた。試食すると、いずれも味は良く、原料の持つえぐみや苦みはほとんど無くなっていた。熱圧縮直前に調味料と混合した実験例78~82では、成形体の色は食材ごとに食材のみの場合と比べて多少変化した。味については、オレンジの実験例78及び79では、皮の苦みが抑えられ、比較的食べやすくなっていた。玉ねぎ、白菜、及びアオサの実験例80~82では、コンソメの味が強く感じられた。
次いで、可食粘土を添加した場合の外観及び可食性について検討した。実験例83~88では、キャベツ及びバナナの2種類の食材について、可食粘土を比率を変えて添加した場合の比較を行った。キャベツは、粘土の添加比率が小さくても灰色に変色したが、粘土の比率が低い場合には少しキャベツの緑色が残っていた。バナナは、粘土の添加比率が上がるにつれて徐々に薄い灰色へと変化していった。いずれの実験例でも、粘土の添加による味の変化は小さかったが、食感は粘土の食感に近づいた。香りは、粘土の比率が大きくなるにつれて食材の香りが抑えられていく傾向が見られた。
[評価例3:耐久性]
オレンジ、砂糖を添加したオレンジ、アオサ、白菜、及び舞茸について、曲げ試験により二つに割れた成形体のうち一方を22℃の室温で皿の上に1月程度放置し、他方を密閉容器に入れて保存した。1月後、色や匂いの変化、腐敗やカビ、虫の発生の有無を確認し、外気接触の有無による違いを調べた。
オレンジを用いた成形体については、皿の上に放置した場合、密閉状態のものよりも色が褪せていた。皿の上に放置した場合は、どの成形体も香りがほとんど無くなっていた。皿の上に放置した場合でも、表面に汚れや虫が付着していることはなかった。触感にもあまり差がなかった。
[評価例4:耐水性(吸湿性)]
ポリエチレン粉末を添加した伊予柑の成形体(実験例89~91)について、得られた成形体を水に24時間浸し、その前後で重量がどの程度増加したかを測定することにより、耐水性の評価を行った。浸水前後で増加する重量が大きいほど成形体の吸湿性が高く、耐水性に劣るものとして評価した。
表6に、実験例89~91の耐水性評価の結果を示す。重量増加率(%)は、浸水前後で増加した成形体の重さを浸水前の成形体の重さで割った値である。プラスチック粉末の添加量が多いほど、重量増加率(すなわち、成形体が吸収した水の量)が小さくなり、耐水性が向上する傾向が確認された。
Figure 2022180165000008
[評価例5:耐水性(成形体の形状維持)]
伊予柑の成形体(実験例99)、緑茶の成形体(実験例100)、及び伊予柑と緑茶とを混合した成形体(実験例101)について、成形体を水に浸漬させて1時間後に取り出し、どの程度形状が維持されているかを評価した。
いずれの実験例でも浸漬前の形状は十分に維持されたが、実験例99~101を比較すると、成形体の形状に対する浸漬の影響は、緑茶の成形体(実験例100)が最も小さく、伊予柑と緑茶とを混合した成形体(実験例101)がその次に小さかった。したがって、伊予柑よりも緑茶の方が成形体の形状維持の点で耐水性に優れることが確認された。また、耐水性に優れる材料(緑茶)を耐水性に劣る材料(伊予柑)と混合して成形体を形成することにより、耐水性に劣る材料のみから形成した成形体に比べて耐水性を向上させることができることも確認された。
また、伊予柑の成形体(実験例99)及び緑茶の成形体(実験例100)について、成形体をサラダ油に約5秒浸漬させた後、水に浸漬させて1時間後に取り出し、どの程度形状が維持されているかを評価した。
いずれの実験例でも浸漬前の形状は十分に維持されたが、水に浸漬させる前にサラダ油に浸漬させた場合は、サラダ油に浸漬させなかった場合と比較すると、成形体の形状が同程度又はより良く維持されていた。手で触った感覚としても、サラダ油に浸漬させなかった場合と比較して、成形体の形状が特に維持されていた。したがって、成形体の形成後に油に浸漬させることにより、成形体の形状維持の点で耐水性を向上させることができることが確認された。

Claims (15)

  1. 食品廃棄物及び海藻の少なくとも一方を含む廃棄材料から成形体を製造する方法であって、
    少なくとも前記廃棄材料を原料とする乾燥粉末を用意するステップと、
    前記乾燥粉末を所定温度に加熱した状態で加圧することにより成形体を形成するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記食品廃棄物は、食品の不可食部である、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記廃棄材料は、オレンジ、枝豆、カボチャ、キャベツ、玉ねぎ、白菜、バナナ、ブロッコリー、舞茸、伊予柑、コーヒー豆、アオサ、イチゴ、カニ殻、ほうれん草、及びむらさき芋からなる群から選択された1以上の材料の一部又は全部である、
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記廃棄材料は、糖を含み、
    前記所定温度は、前記廃棄材料中の前記糖の融点以上である、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記所定温度は、50℃以上200℃以下である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 成形体を形成する前記ステップにおいて、前記乾燥粉末に加わる圧力は、4MPa以上50MPa以下である、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 乾燥粉末を用意する前記ステップは、
    前記廃棄材料を乾燥させるステップと、
    前記乾燥させた廃棄材料を粉砕して乾燥粉末を調製するステップと、
    を含む、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 廃棄材料を乾燥させる前記ステップは、前記廃棄材料の凍結乾燥を行う工程を含む、
    請求項7に記載の方法。
  9. 成形体を形成する前記ステップにおいて、前記乾燥粉末が調味料と混合されて熱圧縮される、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 乾燥粉末を用意する前記ステップは、
    前記廃棄材料と調味料とを混合して煮込むステップをさらに含む、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 成形体を形成する前記ステップにおいて、前記乾燥粉末がプラスチック粉末と混合されて熱圧縮される、
    請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記成形体は、前記廃棄材料のみからなるか、又は前記廃棄材料及び可食性材料のみからなる、
    請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 食品廃棄物及び海藻の少なくとも一方を含む廃棄材料の熱圧縮成形体であって、
    3点曲げ強度が3MPa以上である、熱圧縮成形体。
  14. 前記廃棄材料のみからなるか、又は前記廃棄材料及び可食性材料のみからなる、
    請求項13に記載の熱圧縮成形体。
  15. 請求項13又は14に記載の熱圧縮成形体を含む、建材、建築物、家具、敷物、容器、インテリア雑貨、食器、又は装飾品。
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