JP2022178349A - 画像読取装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

Figure 2022178349000001
【課題】シートの画像の傾斜を検出しやすい画像読取装置、画像処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】画像読取装置1は、画像読取部2と、回転処理部61と、認識処理部62と、傾斜検出部63と、を備える。画像読取部2は、搬送路を通して搬送されるシートの画像を読み取る。回転処理部61は、画像読取部2で読み取られるシートの画像について回転処理を行い、シートの搬送方向に対する角度が異なる複数の対比画像を生成する。認識処理部62は、複数の対比画像の各々について記号の認識処理を行って一致度を算出する。傾斜検出部63は、一致度に基づいてシートの画像の傾斜を検出する。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像読取装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
関連技術として、ADFを搭載した画像読取装置(画像処理装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。関連技術に係る画像読取装置は、ADFによるシート(原稿)の搬送時に、シートの読み取り位置に対してシートが傾斜(スキュー)することへの対策手段として、読み取り画像中の原稿画像に生じた傾斜を補正する。具体的に、関連技術に係る画像読取装置は、スキュー対策として、読み取り画像に生じたシートのエッジの影に基づいて傾斜を検出し、読み取り画像中の原稿画像に生じた傾斜を補正する。
特開2019-87820号公報
上記関連技術の構成では、例えばシートが波打っておりエッジによる影が発生する箇所と発生しない箇所とが現れるような場合、又はシートの厚みが小さく(薄く)十分な影が発生しない場合等に、エッジからシートの画像の傾斜を検出できない可能性がある。
本発明の目的は、シートの画像の傾斜を検出しやすい画像読取装置、画像処理方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の一の局面に係る画像読取装置は、画像読取部と、回転処理部と、認識処理部と、傾斜検出部と、を備える。前記画像読取部は、搬送路を通して搬送されるシートの画像を読み取る。前記回転処理部は、前記画像読取部で読み取られる前記シートの画像について回転処理を行い、前記シートの搬送方向に対する角度が異なる複数の対比画像を生成する。前記認識処理部は、前記複数の対比画像の各々について記号の認識処理を行って一致度を算出する。前記傾斜検出部は、前記一致度に基づいて前記シートの画像の傾斜を検出する。
本発明の他の局面に係る画像処理方法は、搬送路を通して搬送されるシートの画像を画像読取部で読み取ることと、前記画像読取部で読み取られる前記シートの画像について回転処理を行い、前記シートの搬送方向に対する角度が異なる複数の対比画像を生成することと、前記複数の対比画像の各々について記号の認識処理を行って一致度を算出することと、前記一致度に基づいて前記シートの画像の傾斜を検出することと、を有する。
本発明の他の局面に係るプログラムは、搬送路を通して搬送されるシートの画像を画像読取部で読み取ることと、前記画像読取部で読み取られる前記シートの画像について回転処理を行い、前記シートの搬送方向に対する角度が異なる複数の対比画像を生成することと、前記複数の対比画像の各々について記号の認識処理を行って一致度を算出することと、前記一致度に基づいて前記シートの画像の傾斜を検出することと、を1以上のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、シートの画像の傾斜を検出しやすい画像読取装置、画像処理方法及びプログラムを提供することができる。
図1は、実施形態1に係る画像読取装置の構成を示す模式図である。 図2は、実施形態1に係る画像読取装置の要部の構成を示す模式図である。 図3は、実施形態1に係る画像読取装置の構成を示し、図2の領域Z1の拡大図である。 図4は、実施形態1に係る画像読取装置の構成の一例を示すブロック図である。 図5は、実施形態1に係る画像読取装置で読み込まれるシートの画像の一例を示す概念図である。 図6は、実施形態1に係る画像読取装置において、回転角度が異なる複数の対比画像の一致度の一例を示すグラフである。 図7は、実施形態1に係る画像読取装置において、複数の対比画像の各々について回転角度、及び一致度の対応関係を示すテーブルの一例である。 図8は、実施形態1に係る画像読取装置におけるシートの設置時の向きを示す概念図である。 図9は、実施形態1に係る画像処理方法の一例を示すフローチャートである。 図10は、実施形態2に係る画像読取装置の構成の一例を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
[1]画像読取装置の概略構成
まず、本実施形態に係る画像読取装置1の概略構成について、図1~図4を参照して説明する。
本実施形態に係る画像読取装置1は、一例として、原稿から画像(画像データ)を取得するスキャン機能、画像データに基づいて画像を形成するプリント機能、ファクシミリ機能、及びコピー機能等の複数の機能を有する複合機である。この画像読取装置1は、図1に示すように、画像読取部2と、画像形成部3と、を備える画像処理装置である。画像読取装置1は、画像を読み取る機能を有していればよく、複合機に限らず、スキャナー、ファクシミリ装置、及びコピー機等であってもよい。
画像読取部2は、シートSh1(図2参照)から画像を読み取る機能を有し、一例として、画像形成部3の上方に設置されている。画像形成部3は、画像読取部2によって読み取られたシートSh1の画像を、別シートSh2(図1参照)に形成する機能を有する。画像読取部2は、搬送路L1(図3参照)を通して搬送されるシートSh1の画像を読み取る。本実施形態では一例として、画像形成部3は、複数の給紙トレイ31、転写装置32及び定着装置33等を備え、画像読取部2から出力される画像(画像データ)に基づいて、電子写真方式で別シートSh2に画像を形成する。画像形成部3は、画像読取部2によって読み取られた画像に限らず、画像読取装置1の外部の情報処理装置等から入力される画像(画像データ)をシート(別シートSh2)に形成してもよい。また、画像形成部3は、例えば、インクジェット方式等、電子写真方式以外の画像形成方式により、シート(別シートSh2)に画像を形成する構成であってもよい。
画像読取装置1は、図2に示すように、装置本体4と、原稿カバー5と、を有する。原稿カバー5は、装置本体4の上方に配置されており、かつ、装置本体4に対して開閉(回転)可能に設けられている。原稿カバー5が「開」状態にあれば装置本体4の上面が露出し、原稿カバー5が「閉」状態にあれば装置本体4の上面が原稿カバー5で覆われる。そのため、原稿カバー5が開閉操作されることにより、装置本体4の上面が露出するか否かが切り替わる。原稿カバー5の開閉のための支持部(ヒンジ部)には、リミットスイッチ等のカバー開検出センサーが設けられている。そのため、例えば、ユーザーが原稿の画像を読み取らせようとして原稿カバー5が開かれると、カバー開検出センサーが作動して、その検出信号(カバー開検出信号)が後述する処理部6に出力される。
画像読取装置1の装置本体4は、第1コンタクトガラス41、第2コンタクトガラス42、画像読取部2及び処理部6等を有している。第1コンタクトガラス41及び第2コンタクトガラス42は、装置本体4の上面の一部を構成する。これにより、第1コンタクトガラス41及び第2コンタクトガラス42を通して、装置本体4の上面側(上方)からの光を装置本体4内に取り込むことが可能である。第1コンタクトガラス41には、読み取り対象の原稿(シートSh1)が載置される。第2コンタクトガラス42については後述する。画像読取部2は、第1コンタクトガラス41又は第2コンタクトガラス42越しに、シートSh1の画像を読み取る。処理部6は、画像読取部2と電気的に接続されており、画像読取部2にて読み取った画像のデータ(画像データ)を画像読取部2から入力する。つまり、画像読取装置1は、シートSh1の画像を読み取る画像読取部2、及び画像のデータを受け取る処理部6と、を装置本体4に備えている。
画像読取部2は、読取ユニット20、ミラー21,22、光学レンズ23及び光学センサー24(イメージセンサー)を有している。本実施形態では一例として、画像読取部2は、光学センサー24としてCCD(Charge Coupled Device)を用いたCCD方式である。ただし、画像読取部2は、CCD方式に限らず、CIS(Contact Image Sensor)方式であってもよい。
読取ユニット20は、光源201及びミラー202を含んでおり、例えば、ステッピングモーター等の駆動モーターを用いた駆動機構により副走査方向D2(図2参照)へ移動可能である。光源201は、主走査方向D1(図2の紙面に直交する方向)に並ぶ複数の発光素子、一例として、複数のLED(Light Emitting Diode)を含んでいる。光源201は、主走査方向D1に延びる直線状の光(ライン光)を、装置本体4の上面に設けられた第1コンタクトガラス41へ向けて照射する。そのため、駆動モーターにより読取ユニット20が副走査方向D2へ移動されると、光源201から第1コンタクトガラス41へ照射される直線状の光が、副走査方向D2へ走査される。画像読取部2の主走査方向D1及び副走査方向D2は、いずれも装置本体4の上面に沿う方向であって、かつ互いに直交する方向である。
ミラー202(第1ミラー)は、光源201から光が照射されたときに、シートSh1又は原稿カバー5の裏面(下面)で反射した反射光を、ミラー21(第2ミラー)へ向けて反射する。ミラー202で反射された光は、ミラー21及びミラー22(第3ミラー)により光学レンズ23に導かれる。光学レンズ23は、入射した光を集光して光学センサー24に入射させる。
光学センサー24は、受光した光をその光量(輝度の強度)に応じた電気信号(電圧又は電流)に変換する光電変換素子である。光学センサー24が受光した光量に応じた光量データについては、処理部6、又は処理部6の前段の前置回路にて、適宜の前置処理が施される。前置処理は、光量データに対する、γ補正処理、RGBカラーバランスの調整である色補正処理、又はRGBデータからCMYKデータへの色変換処理等を含む。前置処理後の光量データは、画像読取部2で読み取られた画像(読取画像)として、後述する記憶部25(図4参照)に記憶される。記憶部25は、処理部6に含まれていてもよい。
原稿カバー5は、原稿搬送装置7を有している。原稿搬送装置7は、ADF(Auto Document Feeder)であるので、図4では「ADF」と表記し、かつ以下の説明でも「ADF7」と称する。ADF7は、原稿カバー5の原稿セット部71にセットされた1枚又は複数枚のシートSh1を複数の搬送ローラー対72により順次搬送する。ここで、ADF7は、第2コンタクトガラス42上に定められた後述の読取位置P1(図3参照)を、副走査方向D2の右向きへ通過するようにシートSh1を移動させる。言い換えれば、ADF7は、第2コンタクトガラス42上の読取位置P1を含む搬送路L1を通して、シートSh1を搬送する。画像読取部2は、図2に示すように、読取位置P1の下方に読取ユニット20が位置する状態において、ADF7により搬送路L1を搬送されているシートSh1の画像を、読取位置P1で読み取ることが可能である。つまり、画像読取装置1は、搬送路L1を通してシートSh1を搬送するADF7を、原稿カバー5に備えている。
また、画像読取装置1の原稿カバー5は、基準部材51を有する。基準部材51は、原稿カバー5が「閉」状態にある場合に、第2コンタクトガラス42に対向する。読取位置P1は、副走査方向D2において、基準部材51の第2コンタクトガラス42との対向面(下面)の中心に相当する位置である。図3に示すように、基準部材51と第2コンタクトガラス42との間には、搬送路L1の一部を構成する隙間が確保される。よって、原稿セット部71にセットされたシートSh1は、基準部材51と第2コンタクトガラス42との隙間を通過することで、読取位置P1を副走査方向D2の右向きへ通過するように、ADF7にて搬送される。基準部材51は、基準部材51と第2コンタクトガラス42との隙間をシートSh1が通過するときにシートSh1の進路をガイドする搬送ガイド(通紙ガイド)として機能する。
すなわち、画像読取装置1は、画像読取部2とは搬送路L1を挟んで対向するように配置される基準部材51を備えている。ここで、基準部材51の配置は、画像読取部2にて、搬送路L1を挟んだ反対側から基準部材51の画像を読み取り可能となる配置、言い換えれば、搬送路L1越しに基準部材51の画像を読み取り可能となる配置であればよい。そのため、画像読取部2のうちの少なくとも読み込む画像に相当する光が入射する部位に対して、搬送路L1を挟んで対向するように基準部材51が配置される。つまり、基準部材51は、本実施形態では画像読取部2のうちの少なくとも読取ユニット20と、搬送路L1を挟んで対向するように配置される。基準部材51の表面は、一様に単一の色を有しており、本実施形態では一例として、一様に白色を有している。
本実施形態では一例として、図3に示すように、基準部材51は、回転可能なローラー部材からなり、基準部材51と第2コンタクトガラス42との隙間をシートSh1が通過するときにシートSh1の進路をガイドする、搬送ガイドローラーである。搬送ガイドローラーとしての基準部材51は、モーター等の動力源によって駆動され、図3に矢印A1で示す方向(反時計回り)に回転する。これにより、基準部材51である搬送ガイドローラーは、シートSh1を下方(第2コンタクトガラス42側)に押し付けつつ搬送する。基準部材51は、搬送ガイドローラーに限らず、例えば、回転しない搬送ガイド、シェーディング板又はシェーディングローラー等であってもよい。
ADF7は、基準部材51よりシートSh1の搬送方向の上流側(図3では左側)の所定位置に配置される第1搬送ローラー対73を有している。第1搬送ローラー対73は、第1駆動ローラー731と第1従動ローラー732とを含む。第1駆動ローラー731と第1従動ローラー732とは互いに所定の圧力で接している。第1搬送ローラー対73は、第1駆動ローラー731と第1従動ローラー732との間にシートSh1を挟み、シートSh1を読取位置P1に向けて搬送する。
さらに、ADF7は、基準部材51よりシートSh1の搬送方向の下流側(図3では右側)の所定位置に配置される第2搬送ローラー対74を有している。第2搬送ローラー対74は、第2駆動ローラー741と第2従動ローラー742とを含む。第2駆動ローラー741と第2従動ローラー742とは互いに所定の圧力で接している。第2搬送ローラー対74は、第2駆動ローラー741と第2従動ローラー742との間にシートSh1を挟み、読取位置P1を通過したシートSh1を原稿カバー5上の排出部75(図2参照)側にある搬送ローラー対72に向けて搬送する。
ADF7は、第1従動コロ76及び第2従動コロ77を有している。シートSh1の搬送路L1に沿って、基準部材51と第1搬送ローラー対73との間には第1従動コロ76が配置され、基準部材51と第2搬送ローラー対74との間には第2従動コロ77が配置される。さらに、装置本体4の上面における第2コンタクトガラス42よりシートSh1の搬送方向の下流側には、ガイド部材43が設けられている。ガイド部材43は、基準部材51と第2コンタクトガラス42との隙間に搬送されたシートSh1をすくい上げつつガイドする。
第1従動コロ76は、第2コンタクトガラス42と一定の間隔を空けて対向しており、第2コンタクトガラス42と共にシートSh1の搬送路L1を形成する。第1従動コロ76は、シートSh1を下方に押し付けつつ搬送する。第2従動コロ77は、ガイド部材43と一定の間隔を空けて対向しており、ガイド部材43と共にシートSh1の搬送路L1を形成する。第2従動コロ77は、シートSh1を下方に押し付けつつ搬送する。
上記構成のADF7によれば、原稿セット部71にセットされたシートSh1は、第1搬送ローラー対73によって搬送される。さらに、シートSh1は、第1従動コロ76により案内されつつ搬送され、基準部材51と第2コンタクトガラス42との隙間(読取位置P1)を通過する。その後、シートSh1は、第2従動コロ77、第2搬送ローラー対74及び搬送ローラー対72により搬送され、原稿カバー5の上面側に設けられた排出部75に排出される。
処理部6は、画像読取装置1を統括的に制御する。処理部6は、1以上のプロセッサー及び1以上のメモリーを有するコンピューターシステムを主構成とする。画像読取装置1では、1以上のプロセッサーがプログラムを実行することにより、処理部6の機能が実現される。プログラムはメモリー(又は記憶部25)に予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、光学ディスク等のコンピューターシステムで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。1以上のプロセッサーは、半導体集積回路を含む1以上の電子回路で構成される。さらに、ここでいうコンピューターシステムは、1以上のプロセッサー及び1以上のメモリーを有するマイクロコントローラーを含む。処理部6は、処理部6が実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業区域)として使用されるメモリーを含んでいる。処理部6は、画像読取装置1を統括的に制御するメイン制御部とは別に設けられた制御部であってもよい。
記憶部25は、1以上の不揮発性のメモリーを含んでおり、処理部6に各種の処理を実行させるための制御プログラム等の情報が予め記憶されている。
このような画像読取装置1は、第1の読み取り方式及び第2の読み取り方式の2種類の読み取り方式による画像の読み取りが可能である。第1の読み取り方式は、原稿固定読み取り方式とも称される。第2の読み取り方式は、シートスルー読み取り方式とも称される。第1及び第2のいずれの読み取り方式で、読取動作を行うかは、例えば、ユーザーの操作によって任意に選択(切り替え)可能である。
第1の読み取り方式は、第1コンタクトガラス41の下方で副走査方向D2に沿って読取ユニット20を移動させつつ、第1コンタクトガラス41上に載置された原稿の画像を画像読取部2で読み取る方式である。具体的には、原稿が第1コンタクトガラス41上に載置され、装置本体4の上面が原稿カバー5によって塞がれた後、画像読取指示が入力される。すると、画像読取装置1は、第2コンタクトガラス42側のホームポジションから第2コンタクトガラス42とは反対側(図2の右側)へ読取ユニット20を移動させつつ、光源201から連続して順次1ライン分の光を照射する。そして、原稿(又は原稿カバー5の下面)からの反射光がミラー202,21,22及び光学レンズ23を介して光学センサー24に導かれる。このように、画像読取装置1は、原稿固定読み取り方式の読取動作においては、第1コンタクトガラス41上に載置される原稿の画像を、第1コンタクトガラス41越しに画像読取部2で読取可能である。
第2の読み取り方式は、ADF7によってシートSh1(原稿)を搬送し、読取位置P1を通過するシートSh1の画像を、読取位置P1で画像読取部2により読み取る方式である。具体的には、装置本体4の上面が原稿カバー5によって塞がれた状態で原稿セット部71に原稿がセットされ、画像読取指示が入力される。すると、画像読取装置1は、第2コンタクトガラス42の下方であって読取位置P1に対応する予め定められた位置(シートスルーポジション)に読取ユニット20を移動させる。この状態で、画像読取装置1は、副走査方向D2に沿って読取位置P1を通過するようにシートSh1をADF7にて移動させつつ、光源201から連続して順次1ライン分の光を照射する。この画像読取部2による読取動作は、原稿センサー78によりシートSh1が検知されてから予め定められた時間経過後に開始される。そして、シートSh1からの反射光がミラー202,21,22及び光学レンズ23を介して光学センサー24に導かれる。このように、画像読取装置1は、シートスルー読み取り方式の読取動作においては、ADF7により第2コンタクトガラス42上を搬送されるシートSh1の画像を、第2コンタクトガラス42越しに画像読取部2で読取可能である。
本実施形態では基準部材51が設けられているため、第2の読み取り方式においては、基準部材51と第2コンタクトガラス42との間を通過するシートSh1の画像を、画像読取部2が読み取ることになる。そのため、例えば、ピントずれ、又はシートSh1からの反射光量の低下等、シートSh1が第2コンタクトガラス42から離れることによる不具合が生じにくくなる。
また、画像読取装置1は、基準部材51とは別に設けられている白基準板44(図2参照)の表面の画像を画像読取部2で読み取ることにより、白色の基準データを取得可能である。白基準板44の表面は、一様に単一の色を有しており、本実施形態では一例として、一様に白色を有している。白基準板44は、例えば副走査方向D2における第1コンタクトガラス41と第2コンタクトガラス42との間に配置される。画像読取装置1は、画像読取開始時に、白基準板44の下方で読取ユニット20を移動させながら複数ライン分の基準データを取得し、これらの基準データを、記憶部25のシェーディング補正用記憶領域に転送する。シェーディング補正用記憶領域は、光学センサー24の主走査方向D1の素子数(画素数)に対応して設けられており、ここに転送された基準データに基づいて、画像データの濃度値が主走査方向D1に均一となるように補正される。
画像読取装置1で読み取られる画像は、複数の画素からなり、複数の画素の各々が濃度に対応する濃度値を有している。本実施形態では一例として、各画素の濃度は、「0」から「255」までの256段階(8ビット)の濃度値で表現され、かつ、濃度が薄いほど濃度値が大きくなるように濃度と濃度値との関係が規定されることとする。そのため、上述した読取動作で得られる白基準板44の表面の画像においては、基本的には、各画素の濃度値は、白色に相当する比較的大きな値、具体的には「255」近傍の値となる。
図4に示すように、本実施形態に係る画像読取装置1は、画像読取部2、画像形成部3及びADF7等の他、操作表示部11及び通信部12等を備える。
操作表示部11は、画像読取装置1におけるユーザーインターフェイスである。操作表示部11は、処理部6からの制御指示に応じて各種の情報を表示する液晶ディスプレー等の表示部、及びユーザーの操作に応じて処理部6に各種の情報を入力するスイッチ又はタッチパネル等の操作部を有する。また、画像読取装置1は、ユーザーインターフェイスとして、操作表示部11に加えて又は代えて、例えば、音声出力部及び音声入力部等を備えていてもよい。通信部12は、画像読取装置1と、例えば、インターネット又はLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークを介して接続される外部装置との間で、データ通信を実行するインターフェイスである。
[2]傾き補正のための構成
上述したような画像読取装置1では、第2の読み取り方式(シートスルー読み取り方式)において、ADF7にて搬送されるシートSh1が傾斜していると、読み取られるシートSh1の画像に傾きが生じることになる。そこで、画像読取装置1においては、このような画像の傾きを補正する手段を採用することが有用である。
画像の傾きを補正する手段の一例として、メカニカルレジスト機構が知られている。メカニカルレジスト機構は、搬送路L1における読取位置P1より上流側に配置されるレジストトーラーを用いて、搬送されるシートSh1の傾き自体を補正する斜行補正(スキュー補正)を行う。具体的に、メカニカルレジスト機構は、搬送路L1を搬送されるシートSh1の先端を、停止状態にあるレジストローラーのニップ部に衝突させることで、シートSh1の傾きを補正する。メカニカルレジスト機構は、このようにしてシートSh1の姿勢が整えられた(傾きが補正された)後、レジストローラーを回転させることによって、搬送されるシートSh1の傾きを補正する。ただし、メカニカルレジスト機構では、レジストローラーの停止/回転を頻繁に繰り返す必要があるため、1枚のシートSh1の読み取りに要する時間が長くなり、またレジストローラーにシートSh1が衝突する際に音が発生する等の問題が生じ得る。そこで、メカニカルレジスト機構の代替手段として、シートSh1の傾き自体を補正するのではなく、画像読取部2で読み取られた画像の傾きを補正する手段が考えられる。この場合、画像読取装置1は、搬送されるシートSh1の傾きを検知するための手段を有し、傾きが検知された場合に画像の傾きを補正する。
ところで、関連技術として、ADFを搭載した画像読取装置(画像処理装置)が知られている。関連技術に係る画像読取装置は、ADFによるシート(原稿)の搬送時に、シートの読み取り位置に対してシートが傾斜(スキュー)することへの対策手段として、読み取り画像中の原稿画像に生じた傾斜を補正する。具体的に、関連技術に係る画像読取装置は、スキュー対策として、読み取り画像に生じたシートのエッジの影に基づいて傾斜を検出し、読み取り画像中の原稿画像に生じた傾斜を補正する。
上記関連技術の構成では、例えばシートが波打っておりエッジによる影が発生する箇所と発生しない箇所とが現れるような場合、又はシートの厚みが小さく(薄く)十分な影が発生しない場合等に、エッジからシートの画像の傾斜を検出できない可能性がある。
そこで、本実施形態では、以下の構成を採用することにより、シートSh1の画像の傾斜を検出しやすい画像読取装置1を提供する。
すなわち、図4に示すように、本実施形態に係る画像読取装置1は、画像読取部2に加えて、回転処理部61、認識処理部62及び傾斜検出部63を更に備える。本実施形態では、回転処理部61、認識処理部62及び傾斜検出部63は、処理部6にて具現化される。また、本実施形態では、処理部6は、傾き補正部64及び指定部65の機能を更に備えている。つまり、本実施形態に係る画像読取装置1は、回転処理部61、認識処理部62、傾斜検出部63、傾き補正部64及び指定部65を、処理部6の一機能として備えている。
回転処理部61は、画像読取部2で読み取られるシートSh1の画像Im1(図5参照)について回転処理を行い、シートSh1の搬送方向に対する角度が異なる複数の対比画像を生成する。すなわち、回転処理部61は、図5に例示するように、画像読取部2で読み取られたシートSh1の画像Im1を、シートSh1の搬送方向を基準に回転角度θ1だけ回転させる回転処理を行う。本実施形態では一例として、シートSh1の搬送方向は、画像読取部2の副走査方向D2であるので、回転処理部61は、副走査方向D2に対して回転角度θ1だけ画像Im1を回転させる。このような回転処理が行われることで、図5に実線で示す回転前の画像Im1と、図5に想像線(二点鎖線)で示す回転後の画像Im1とが生じることになり、これら回転前後の画像Im1がそれぞれ対比画像となる。ここで、シートSh1の搬送方向に対する角度は、回転前の画像Im1では0(度)であって、回転前の画像Im1ではθ1(度)である。つまり、回転前後の画像は、シートSh1の搬送方向(ここでは副走査方向D2)に対する角度が異なる複数の対比画像を構成する。
本実施形態では、回転処理部61は、所定角度刻みで回転処理を複数回(2回以上)行うことにより、3つ以上の対比画像を生成する。要するに、複数回の回転処理が行われることで、1回目の回転処理前の画像Im1、1回目の回転処理後の画像Im1、及び2回目の回転処理後の画像Im1を少なくとも含む、3つ以上の対比画像が生成される。本実施形態では一例として、一度の回転処理で画像Im1を回転させる刻み角度は0.5度であることとする。また、回転処理部61は、記憶部25に記憶されている初期回転角度を起点として、プラス方向(図5の例では反時計回り)に刻み角度(0.5度)刻みで5回、回転処理を行い、かつマイナス方向(図5の例では時計回り)に刻み角度(0.5度)刻みで5回、回転処理を行う。これにより、回転処理部61は、計10回の回転処理を行うことになり、初期回転角度からプラス方向に2.5度、かつマイナス方向に2.5度となる計5.0度の範囲にわたって、0.5度刻みで計11個の対比画像が生成される。
ただし、刻み角度は0.5度に限らず、例えば0.1度、0.2度、0.3度又は0.4度等の0.5度未満の値であってもよいし、1.0度、2.0度又は3.0度等の0.5度よりも大きな値であってもよい。また、回転処理部61が回転処理を行う回数も上記の例に限らず、回転処理部61は、例えばプラス方向及びマイナス方向のそれぞれに5回未満(1回、2回、3回又は4回等)、又は6回以上(7回、10回又は15回等)の回数だけ回転処理を行ってもよい。あるいは、回転処理部61がプラス方向及びマイナス方向の両方に回転処理を行うことも必須ではなく、回転処理部61は、例えばプラス方向のみ、又はマイナス方向のみに回転処理を行ってもよい。
初期回転角度は、シートSh1の搬送方向(ここでは副走査方向D2)に対する角度によって規定され、工場出荷時又はリセット処理後の初期状態(デフォルト)では0度に設定されている。そのため、初期状態では、回転処理部61は、シートSh1の搬送方向を基準として、プラス方向及びマイナス方向のそれぞれに刻み角度(0.5度)刻みで複数回(5回)ずつ、画像Im1を回転させることになる。ここで、初期回転角度は固定的ではなく、記憶部25に記憶されている値が更新されることにより適宜変更可能である。つまり、回転処理部61は、あるシートSh1の画像Im1についての回転処理を開始する際には、記憶部25から初期回転角度を読み出して、この初期回転角度を起点として、回転処理を実行する。一例として初期回転角度が「1.0度」であれば、回転処理部61は、プラス方向に1.0度だけ回転させた状態の画像Im1を起点に、プラス方向及びマイナス方向のそれぞれに刻み角度(0.5度)刻みで複数回(5回)ずつ、画像Im1を回転させる。
認識処理部62は、複数の対比画像の各々について記号の認識処理を行って一致度を算出する。本開示でいう「記号」は、情報伝達等を助ける媒体、特に意味を付された図形を意味し、マーク(狭義の記号)の他、例えば文字、数字、図形及び絵等を含む。本実施形態では一例として、認識処理部62は、記号としての文字及び数字の認識を行う光学的文字認識(OCR:Optical Character Recognition)を認識処理として行うことと仮定する。つまり、認識処理部62による認識処理の対象(認識対象)は文字及び数字を含む。また、本開示でいう「一致度」は、認識処理部62が行う認識処理において、ある記号をその記号であることの「確からしさ」を意味し、パターンマッチングにおけるテンプレートとの一致度(一致率)、特徴量の標準パターンとの一致度(OCRスコア)及び識字率(文字認識率)等を含む。つまり、認識処理が単純なパターンマッチングによる光学的文字認識であれば、対比画像中の認識対象である「A」という文字の、「A」という文字のテンプレートと比較したときの一致度(一致率)が「一致度」として算出される。
具体的に、認識処理部62は、回転処理部61で生成された複数の対比画像のそれぞれについて、認識処理(OCR)を行い、一致度を算出する。本実施形態では一例として、認識処理部62は、認識対象である文字及び数字の特徴量を用いて認識処理を行う。すなわち、認識処理部62は、認識対象である文字及び数字に対して、正規化、特徴抽出、マッチング処理及び知識処理という光学的文字認識のための一連の処理を行い、一致度を算出する。ここで、マッチング処理においては、認識処理部62は、特徴抽出で抽出された特徴(特徴量)を標準パターンと比較し、例えばユークリッド距離が最も小さい標準パターンを認識結果とする。この場合、認識処理部62は、認識結果である標準パターンとのユークリッド距離に応じて一致度を算出し、ユークリッド距離が小さいほど一致度が高いと判断する。また、認識処理部62での認識対象が複数の文字を含んでいる場合には、認識処理部62は、これら複数の文字のそれぞれの一致度を算出し、例えば、これら一致度の代表値(例えば、平均値、中央値、最頻値、最小値又は最大値等)を統計処理にて求める。そして、認識処理部62は、このように求めた一致度の代表値を、1つの対比画像について算出された一致度とする。
認識処理部62は、このようにして算出した複数の対比画像の各々についての一致度を傾斜検出部63に出力する。すなわち、本実施形態では、認識処理部62の認識処理の結果(認識結果)自体は特に用いないため、認識処理部62は各対比画像の一致度のみを出力すればよい。ただし、この構成に限らず、認識処理部62の認識処理の結果についても、例えば、光学的文字認識の結果として別途利用するべく、出力されてもよい。
また、本実施形態では、認識処理部62は、シートSh1の画像Im1を複数の領域R1~R5に分割したときの少なくとも1つの領域について認識処理を行う。図5の例では、画像Im1は、シートSh1の搬送方向(副走査方向D2)において5つの領域R1,R2,R3,R4,R5に分割されている。この場合に、認識処理部62は、これら複数の領域R1~R5の1つ(例えば領域R1)についてのみ認識処理を行い、一致度を算出してもよい。この構成によれば、画像Im1の全体について認識処理が行われる場合に比較して、認識処理に係る処理負荷の低減、処理速度の向上、及び使用メモリーリソースの削減を図ることが可能である。画像を分割する領域の数は5つに限らず、例えば5つ未満(2つ、3つ又は4つ)、又は6つ以上(10個又は15個等)であってもよい。さらに、複数の流域R1~R5の分割方向は、シートSh1の搬送方向に限らない。
傾斜検出部63は、一致度に基づいてシートSh1の画像Im1の傾斜を検出する。傾斜検出部63は、認識処理部62から複数の対比画像についての一致度が入力されると、これらの一致度に基づいて、元の(回転処理部61による回転処理が行われる前の)シートSh1の画像Im1の傾斜を検出する。すなわち、元のシートSh1の画像Im1が搬送方向(副走査方向D2)に対して傾斜しているならば、その傾斜をキャンセルするように画像Im1を回転させたときに、認識処理部62による認識処理での一致度は最も高くなるはずである。そこで、本実施形態では、傾斜検出部63は、例えば、回転角度θ1が異なる複数の対比画像のうち一致度が最大の対比画像の回転角度θ1について正負を反転させた角度を、元のシートSh1の画像Im1の傾斜角度として検出する。このように、本実施形態に係る画像読取装置1では、シートSh1の画像Im1の傾斜を、シートSh1のエッジからではなく、認識処理の一致度に基づいて検出するので、たとえエッジを検知しにくい場合でも、シートSh1の画像Im1の傾斜を検出しやすい。
一例として、元のシートSh1の画像Im1が搬送方向に対してマイナス方向(時計回り)に「0.5度」傾斜している場合に、傾斜検出部63が傾斜を検出する処理について、図6及び図7を参照して説明する。図6は、横軸を回転角度とし、縦軸を一致度とし、回転角度が異なる複数(ここでは11個)の対比画像の一致度をプロットしたグラフである。図7は、これら複数の対比画像の各々について、回転角度(-2.5~2.5)、及び一致度(C1~C11)の対応関係を示すテーブルである。図7に示すようなテーブルは、認識処理部62からの出力に基づいて記憶部25に一時的に記憶される。この場合、図6に示すように、元のシートSh1の画像Im1の傾斜(-0.5度)をキャンセルするように、画像Im1をプラス方向(反時計回り)に「0.5度」回転させたときの対比画像において、一致度が最大となる。そのため、傾斜検出部63は、一致度C1~C11の中で回転角度θ1が「0.5度」である対比画像の一致度C7(図7参照)が最大であることから、画像Im1の傾斜として、「-0.5度」の傾斜を検出する。
ただし、傾斜検出部63は、複数の対比画像のうちで一致度が最大の対比画像の回転角度θ1から傾斜を検出する構成に限らない。例えば、傾斜検出部63は、各対比画像について、回転角度θ1が隣接する一対の対比画像の一致度からの変化率が急峻である等、エラー値と思しき一致度をフィルタ等で除去することで、一致度が最大ではない対比画像の回転角度θ1から傾斜を検出してもよい。傾斜検出部63は、図6に示すような複数の対比画像の一致度の分布に着目して、傾斜を検出するための対比画像を特定してもよい。
また、認識処理部62が、複数の領域R1~R5の各々について認識処理を行う場合に、傾斜検出部63は、複数の領域R1~R5の各々について傾斜を検出してもよい。この場合、傾斜検出部63は、1枚のシートSh1の画像Im1から1つの傾斜を検出するのではなく、領域R1~R5ごとに傾斜を検出する。一例として、傾斜検出部63は、領域R1については複数の対比画像の一致度に基づいて「-0.5度」の傾斜を検出し、領域R5については複数の対比画像の一致度に基づいて「-1.5度」の傾斜を検出する。このように、領域ごとに細かく傾斜を検出することで、詳細な傾斜の検出が可能となる。
傾き補正部64は、傾斜検出部63で検出される傾斜に応じて、画像読取部2で読み取られる画像Im1の傾きを補正する。つまり、本実施形態に係る画像読取装置1は、メカニカルレジスト機構の代替手段として、搬送されるシートSh1の傾き自体を補正するのではなく、画像読取部2で読み取られる画像Im1の傾きを補正する手段を採用している。そして、画像読取装置1は、搬送されるシートSh1の傾きを検出するための手段として、傾斜検出部63を有している。具体的に、傾き補正部64は、傾斜検出部63で検出される傾斜の角度(傾斜角度)が所定角度(例えば0.5度)以上であれば、傾斜ありと判断する。
あるシートSh1について画像Im1の傾斜があると判断されると、傾き補正部64は、このシートSh1について画像読取部2で読み取られる画像Im1について回転補正を行うことで、当該画像Im1の傾きを補正する。つまり、傾き補正部64は、傾斜検出部63で検出された傾斜角度分だけ、画像Im1の傾斜方向と反対方向に画像Im1を回転させることで、シートSh1が傾いていない状態である正立方向となるようにシートSh1の画像Im1の傾きを補正する。一例として、元のシートSh1の画像Im1が搬送方向に対してマイナス方向に「0.5度」傾斜している場合、傾き補正部64は、傾斜検出部63で検出される傾斜角度「-0.5度」に応じて、このシートSh1の画像Im1をプラス方向に「0.5度」だけ回転させることで画像Im1の傾きを補正する。これにより、画像読取装置1は、メカニカルレジスト機構を用いなくても、画像Im1の傾きを補正でき、メカニカルレジスト機構に関する課題(読み取りに要する時間が長くなる、また衝突音が発生する等)を解決することが可能である。
また、本実施形態では、初期回転角度は、傾き補正部64による補正の度に更新される。すなわち、傾き補正部64は、シートSh1の画像Im1の傾きを補正する度に、記憶部25に記憶されている初期回転角度を更新する。傾き補正部64は、例えば、補正により回転させた画像Im1の回転角度を、新たな初期回転角度とするように初期回転角度を更新する。一例として、傾き補正部64は、シートSh1の画像Im1をプラス方向に「0.5度」だけ回転させることで画像Im1の傾きを補正する場合、新たな初期回転角度を「0.5度」とする。これにより、傾き補正部64による補正以後、回転処理部61は、あるシートSh1の画像Im1についての回転処理を開始する際には、更新後の初期回転角度を起点として、回転処理を実行することになる。したがって、例えば経年変化等によるスキュー(斜行)が発生する場合には、このスキューを考慮した初期回転角度を設定でき、回転処理に係る処理負荷の低減、処理速度の向上、及び使用メモリーリソースの削減を図ることが可能である。
指定部65は、シートSh1の設置時の記号の向きを指定する。シートSh1の搬送方向に対する記号の向きは、設置されるシートSh1の向きによって変化する。すなわち、第2の読み取り方式(シートスルー読み取り方式)においては、読み取り対象となるシートSh1は、原稿カバー5の原稿セット部71にセットされるので、どの向きでシートSh1がセットされるかによって、搬送方向に対する記号の向きも変化する。具体的に、シートSh1の搬送方向に対する記号の向き(つまりシートSh1を設置する向き)としては、図8に示すように、搬送方向(副走査方向D2)に対して4通りある。つまり、シートSh1の長手方向に沿ってシートSh1を搬送する場合でも、図8に示すシートSh11,Sh14の2通りの向きがあり、シートSh1の短手方向に沿ってシートSh1を搬送する場合でも、図8に示すシートSh12,Sh13の2通りの向きがある。認識処理部62が、これら4通りの向きのそれぞれを想定して認識処理を行うとすれば、認識処理に必要な標準パターンの数が増え、記憶部25のリソースを圧迫し、また認識処理に係る処理速度も遅くなり、認識精度の低下にもつながる。
そこで、本実施形態では、指定部65が、シートSh1の設置時の記号の向きを指定することで、上記4通りの向きのうちのいずれか1つの向きに絞り込んで認識処理を実行可能とする。つまり、指定部65は、搬送方向の認識対象となる記号(文字及び数字)の向きが、図8に示すいずれかの向きとなるように、シートSh1の設置時の認識対象となる記号の向きを指定する。一例として、図8のシートSh11の向きを指定する場合、指定部65は、操作表示部11に「文字の上方が左向きとなるように原稿をセットしてください」といったテキストを表示する。また、指定部65は、操作表示部11による表示に限らず、例えばシール等による表記、又は音声出力等によって、シートSh1の設置時の記号の向きを指定してもよい。この構成によれば、認識処理に係る記憶部25のリソースの削減、認識処理に係る処理速度の高速化、及び認識精度の向上を図ることができる。
[3]画像処理方法
次に、図9を参照しつつ、本実施形態に係る画像処理方法、つまり画像読取装置1の動作について説明する。ここで、図9におけるステップS1、S2・・・は、処理部6により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。処理部6は、1以上のプロセッサー及び1以上のメモリーを有するコンピューターシステムを主構成とするので、1以上のプロセッサーがプログラムを実行することにより、以下の処理が実現される。
<ステップS1>
ステップS1において、処理部6は、ユーザー操作により画像読取指示が入力されたか否かを判定する。ここでは、第2の読み取り方式(シートスルー読み取り方式)による画像読取を開始するための操作がされることをもって、処理部6は、画像読取指示が入力されたと判断し(S1:Yes)、処理をステップS2に移行させる。一方、第2の読み取り方式による画像読取を開始するための操作がなされておらず、画像読取指示が入力されていないと判断すると(S1:No)、処理部6は、ステップS1を繰り返し実行する。
<ステップS2>
ステップS2において、処理部6は、ADF7によって搬送されるシートSh1の画像Im1を取得する。具体的に、処理部6は、搬送路L1を搬送されるシートSh1が読取位置P1を通過するタイミングで、画像読取部2に読取動作を行わせる。これにより、画像読取部2は、第2コンタクトガラス42を通して、シートSh1の画像を読み取る読取動作を実施する。上記の読取動作により、シートSh1の画像が読み取られて、処理部6は、シートSh1の画像Im1を取得する。
<ステップS3>
ステップS3において、処理部6の回転処理部61は、シートSh1の画像Im1を初期回転角度にセットする。このとき、回転処理部61は、記憶部25から初期回転角度を読み出し、ステップS2で取得されたシートSh1の画像Im1を初期回転角度の分だけ回転させる。これにより、回転角度θ1が「0度」である対比画像が生成される。
<ステップS4>
ステップS4において、処理部6の認識処理部62は、ステップS3で生成された(1つ目の)対比画像について、記号の認識処理を行って一致度を算出する。つまり、認識処理部62は、1つ目の対比画像である回転処理前の画像Im1について、認識処理を行うことにより一致度を算出する。認識処理部62は、このとき算出される一致度を、対比画像の回転角度θ1と対応付けて記憶部25のテーブル(図7参照)に記憶する。
<ステップS5>
ステップS5において、処理部6の回転処理部61は、シートSh1の画像Im1を刻み角度だけ回転させる回転処理を行う。ここで、回転処理部61は、1回目の回転処理に際しては、初期回転角度を起点として、プラス方向に刻み角度(0.5度)だけ画像Im1を回転させる。これにより、回転角度θ1が「0.5度」である対比画像が生成される。
<ステップS6>
ステップS6において、処理部6の認識処理部62は、ステップS5で生成された(2つ目以降の)対比画像について、記号の認識処理を行って一致度を算出する。つまり、認識処理部62は、2つ目以降の対比画像である回転処理後の画像Im1について、認識処理を行うことにより一致度を算出する。認識処理部62は、このとき算出される一致度を、対比画像の回転角度θ1と対応付けて記憶部25のテーブル(図7参照)に記憶する。
<ステップS7>
ステップS7においては、処理部6の認識処理部62は、複数の対比画像の全てについて一致度を算出したか否かを判断する。本実施形態では一例として、回転処理部61は、初期回転角度からプラス方向に2.5度、かつマイナス方向に2.5度となる計5.0度の範囲にわたって、0.5度刻みで計11個の対比画像を生成する。そのため、認識処理部62は、11個目の対比画像の全てについて一致度の算出が完了していれば、一致度を算出済みであると判断し(S7:Yes)、処理をステップS8に移行させる。一方、11個目の対比画像のうちの1つでも一致度の算出が完了していなければ、認識処理部62は、一致度を算出済みでない判断し(S7:No)、処理をステップS5に移行させる。
したがって、複数の対比画像の全てについて一致度が算出されるまでは、処理部6は、回転処理(ステップS5)、認識処理(ステップS6)を繰り返し実行する。そして、複数の対比画像の全てについて一致度が算出されることをもって(S7:Yes)、処理部6の処理はステップS8に移行する。
<ステップS8>
ステップS8においては、処理部6の傾斜検出部63は、一致度に基づいてシートSh1の画像Im1の傾斜を検出する。本実施形態では、傾斜検出部63は、ステップS4及びステップS6で算出された一致度のうち最大となる一致度に対応する対比画像の回転角度θ1から、元のシートSh1の画像Im1の傾斜角度を検出する。具体的に、傾斜検出部63は、回転角度θ1が異なる複数の対比画像のうち一致度が最大の対比画像の回転角度θ1について正負を反転させた角度を、元のシートSh1の画像Im1の傾斜角度として検出する。
<ステップS9>
ステップS9においては、処理部6の傾き補正部64は、シートSh1の画像Im1の傾斜があるか否かを判断する。このとき、傾き補正部64は、ステップS8で検出された傾斜角度が所定角度以上であれば、画像Im1の傾斜ありと判断し(S9:Yes)、処理をステップS10に移行させる。一方、傾斜角度が所定角度未満であれば、画像Im1の傾斜なしと判断し(S9:No)、ステップS10をスキップして一連の処理を終了する。
<ステップS10>
ステップS10においては、処理部6の傾き補正部64は、ステップS2で取得されたシートSh1の画像Im1について傾き補正を実行する。このとき、傾き補正部64は、ステップS8で検出された傾斜角度相当分だけ、画像Im1の傾斜方向と反対方向に画像Im1を回転させることで、シートSh1が傾いていない状態である正立方向となるようにシートSh1の画像Im1の傾きを補正する。これにより、処理部6は、一連の処理を終了する。
以上説明した画像処理方法の手順は一例に過ぎず、図9のフローチャートに示す処理の順番が適宜入れ替わったり、処理が追加されたりしてもよい。
[4]変形例
画像読取装置1に含まれる複数の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。例えば、回転処理部61、認識処理部62、傾斜検出部63、傾き補正部64及び指定部65の少なくとも1つは、処理部6の一機能として実現される構成に限らず、処理部6とは別の筐体に設けられていてもよい。
また、画像読取装置1は、画像(画像データ)を読み取る機能を有していればよく、画像形成部3を有することは必須ではない。例えば、画像読取装置1は、画像を形成する機能(画像形成部3)を持たず、読み取った画像(画像データ)を外部に出力するスキャナー又はファクシミリ装置等であってもよい。
また、画像読取装置1において、第1の読み取り方式(原稿固定読み取り方式)及び第2の読み取り方式(シートスルー読み取り方式)の2種類の読み取り方式による画像の読み取りが可能であることは、必須ではない。すなわち、画像読取装置1は、シートスルー読み取り方式による画像の読み取りが可能であればよく、原稿固定読み取り方式による画像の読み取りの機能を有さなくてもよい。
また、認識処理部62が行う認識処理は、実施形態1で説明したような特徴量を用いた光学的文字認識に限らない。例えば、認識処理部62は、正規化された状態の文字(又は数字)のパターンを、同じ形態で予め登録されているテンプレートと比較する、単純なパターンマッチングによる光学的文字認識等により、記号の認識処理を行ってもよい。さらに、認識処理部62で認識される対象は、文字及び数字に限らず、例えばマーク(狭義の記号)、文字、数字、図形若しくは絵、又はこれらの組み合わせ等であってもよい。
また、傾斜検出部63で検出される傾斜に応じて、画像読取部2で読み取られる画像Im1の傾きを補正する傾き補正部64を備えることは、画像読取装置1に必須の構成ではない。すなわち、傾斜検出部63で検出される傾斜は傾き補正に利用されてもよい。この場合、処理部6は、例えば、傾斜検出部63で検出される傾斜(傾斜角度)を操作表示部11に表示させてもよいし、傾斜検出部63で検出される傾斜が許容値を超えるとシートSh1の搬送を中止してもよい。
また、認識処理部62が、シートSh1の画像Im1を複数の領域R1~R5に分割したときの少なくとも1つの領域について認識処理を行うことは必須ではなく、認識処理部62は、画像Im1全体について認識処理を行ってもよい。さらに、傾斜検出部63が、複数の領域R1~R5の各々について傾斜を検出することも必須ではなく、傾斜検出部63は、画像Im1全体から傾斜を検出してもよい。また、初期回転角度が傾き補正部64による補正の度に更新されることは必須ではなく、例えば、初期回転角度は固定値であってもよい。また、シートSh1の設置時の記号の向きを指定する指定部65を備えることは、画像読取装置1に必須の構成ではない。
また、実施形態1では、濃度が薄いほど濃度値が大きくなるように濃度と濃度値との関係が規定されているが、これに限らず、例えば、濃度が濃いほど濃度値が大きくなるように濃度と濃度値との関係が規定されてもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る画像読取装置1Aは、図10に示すように、エッジ検知部66を備える点で、実施形態1に係る画像読取装置1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して説明を適宜省略する。
エッジ検知部66は、画像読取部2で読み取られる画像Im1の濃度値と閾値との比較に基づいてシートSh1のエッジを検知する。具体的に、エッジ検知部66は、シートSh1のエッジにより発生する影を利用して、エッジを検知する。要するに、第2の読み取り方式(シートスルー読み取り方式)において、ADF7にて搬送されるシートSh1のエッジが読取位置P1付近を通過する際、光源201からの光がエッジに照射することでエッジ周辺に影が生じる。エッジ検知部66は、この影を、画像読取部2で読み取られる画像Im1から抽出することで、シートSh1のエッジを検知する。つまり、エッジ検知部66は、画像読取部2で読み取られる画像の濃度値と閾値とを比較し、閾値に対して濃度が濃い側となる濃度値の画素を「影」と判断することにより、エッジ周辺に生じる影を検知し、シートSh1のエッジを検知する。本実施形態では濃度が薄いほど濃度値が大きくなるので、エッジ検知部66は、閾値を下回る濃度値の画素を「影」と判断する。
本実施形態では、傾斜検出部63は、エッジが検知される場合にはエッジの傾斜に基づいて(画像Im1の)傾斜を検出し、エッジが検知されない場合に一致度に基づいて(画像Im1の)傾斜を検出する。要するに、傾斜検出部63は、シートSh1の画像Im1の傾斜を検出するための情報として、エッジ検知部66にて検知されるシートSh1のエッジと、認識処理部62にて算出される複数の対比画像の各々の一致度との2つの情報を利用可能である。そして、本実施形態では、エッジの情報を優先するべく、傾斜検出部63は、エッジが検知される場合には、一致度ではなく、エッジの傾斜に基づいて画像Im1の傾斜を検出する。これにより、画像読取装置1Aでは、エッジ検知部66にてエッジが検知可能である場合には、エッジの傾斜に基づいて、シートSh1自体の傾きであるスキュー(斜行)を精度よく検出することが可能となる。
また、本実施形態に係る画像読取装置1Aにおいては、初期回転角度は、エッジ検知部66にて検知されるシートSh1のエッジに基づいて傾き補正部64が補正を行った場合にのみ更新されてもよい。つまり、エッジが検知されなかったため一致度に基づいて画像Im1の傾きが補正された場合には、傾き補正部64が補正を行っても、初期回転角度の更新は行わない。エッジに基づいて画像Im1の傾きが補正された場合には、傾き補正部64は、補正を行う度に初期回転角度の更新を行う。
実施形態2の変形例として、傾斜検出部63は、エッジ検知部66にて検知されるシートSh1のエッジと、認識処理部62にて算出される複数の対比画像の各々の一致度との両方に基づいて、シートSh1の画像Im1の傾斜を検出してもよい。一例として、傾斜検出部63は、シートSh1のエッジに基づいて検出される傾斜角度と、一致度に基づいて検出される傾斜角度との平均値を、画像Im1の傾斜として検出する。実施形態2の構成(変形例を含む)は、実施形態1で説明した各構成(変形例を含む)と組み合わせて適用可能である。
1,1A 画像読取装置
2 画像読取部
61 回転処理部
62 認識処理部
63 傾斜検出部
64 傾き補正部
65 指定部
66 エッジ検知部
D1 主走査方向
Im1 画像
L1 搬送路
R1~R5 領域
Sh1 シート

Claims (9)

  1. 搬送路を通して搬送されるシートの画像を読み取る画像読取部と、
    前記画像読取部で読み取られる前記シートの画像について回転処理を行い、前記シートの搬送方向に対する角度が異なる複数の対比画像を生成する回転処理部と、
    前記複数の対比画像の各々について記号の認識処理を行って一致度を算出する認識処理部と、
    前記一致度に基づいて前記シートの画像の傾斜を検出する傾斜検出部と、を備える、
    画像読取装置。
  2. 前記傾斜検出部で検出される前記傾斜に応じて、前記画像読取部で読み取られる画像の傾きを補正する傾き補正部を更に備える、
    請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記回転処理部は、初期回転角度を起点に前記回転処理を行い、
    前記初期回転角度は、前記傾き補正部による補正の度に更新される、
    請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記認識処理部は、前記シートの画像を複数の領域に分割したときの少なくとも1つの領域について前記認識処理を行う、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記認識処理部は、前記複数の領域の各々について前記認識処理を行い、
    前記傾斜検出部は、前記複数の領域の各々について前記傾斜を検出する、
    請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記シートの設置時の前記記号の向きを指定する指定部を更に備える、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記画像読取部で読み取られる画像の濃度値と閾値との比較に基づいて前記シートのエッジを検知するエッジ検知部を更に備え、
    前記傾斜検出部は、前記エッジが検知される場合には前記エッジの傾斜に基づいて前記傾斜を検出し、前記エッジが検知されない場合に前記一致度に基づいて前記傾斜を検出する、
    請求項1~6のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  8. 搬送路を通して搬送されるシートの画像を画像読取部で読み取ることと、
    前記画像読取部で読み取られる前記シートの画像について回転処理を行い、前記シートの搬送方向に対する角度が異なる複数の対比画像を生成することと、
    前記複数の対比画像の各々について記号の認識処理を行って一致度を算出することと、
    前記一致度に基づいて前記シートの画像の傾斜を検出することと、を有する、
    画像処理方法。
  9. 搬送路を通して搬送されるシートの画像を画像読取部で読み取ることと、
    前記画像読取部で読み取られる前記シートの画像について回転処理を行い、前記シートの搬送方向に対する角度が異なる複数の対比画像を生成することと、
    前記複数の対比画像の各々について記号の認識処理を行って一致度を算出することと、
    前記一致度に基づいて前記シートの画像の傾斜を検出することと、
    を1以上のプロセッサーに実行させるためのプログラム。
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