JP2022165876A - 芋食品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、焼き芋の伝統的な製造方法として、つぼ焼きが知られている。
上記の通り、6~8時間程の長時間低温加熱が求められるため、従来の技術では、効率よく芋食品を製造することができなかった。
また、本発明の好ましい実施の形態では、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造する技術の提供を課題とする。
食用油に浸漬した状態の原料芋を加熱する調理工程を有し、
前記調理工程は、
前記食用油に浸漬した状態の前記原料芋を加熱することと、
前記食用油に浸漬した状態の前記原料芋に交流電界を印加することと、を兼ねる工程である、芋食品の製造方法である。
また、上記の条件で調理することで、切断されていない原料芋であっても短時間で喫食可能な状態とすることができる。
そして、上記の条件で調理することで、皮付きの原料芋であっても、皮の焦げ、皮の破れの少ない芋食品を提供することができる。
ココナッツオイルに浸漬した状態の前記原料芋を加熱することと、ココナッツオイルに浸漬した状態の原料芋に交流電界を印加することとを兼ねる調理工程を行うことで、甘い風味を備え、かつ、ねっとりとした食感を備える芋食品を提供することができる。
加えて、上記の条件で調理することで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、甘い風味を備え、かつ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
本発明の好ましい実施の形態によれば、上記の条件の加熱であっても、十分に喫食可能な芋食品を提供することができる。
そして、上記の条件で調理することで、皮付きの原料芋であっても、皮の焦げ、皮の破れの少ない芋食品を提供することができる。
加えて、上記の条件で調理することで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
また、本発明の好ましい形態では、調理工程は、電界強度200V/m以上20,000V/m以下の条件で、20分以上、前記食用油浸漬した状態の前記原料芋に交流電界を印加することを含む。
そして、上記の条件で調理することで、皮付きの原料芋であっても、皮の焦げ、皮の破れの少ない芋食品を提供することができる。
加えて、上記の条件で調理することで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
本発明の好ましい実施の形態によれば、前述の調理工程の後に、芋を袋に入れ、該袋を脱気密封した状態で冷凍することで、ねっとりとした食感を備える芋食品を提供することができる。
加えて、上記の条件の冷却工程を行うことで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
前記冷却工程は、調理工程後の芋を常温で静置し冷却する静置処理と、静置後の芋を冷却する一次冷却処理と、一次冷却処理後の芋を容器に入れ脱気密封した状態で冷却する二次冷却処理と、を備える。
本発明の好ましい実施の形態によれば、前述の調理工程の後に、上記の冷却工程を行うことで、甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を提供することができる。
加えて、上記の条件の冷却工程を行うことで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
ここで、本明細書において、「原料芋」は、本発明の芋食品の製造方法に供する前の原材料としての芋を指す。
また、本明細書において、「芋食品」は、調理工程及び/又は冷却工程を得た後の、消費者が喫食可能な状態の芋を指す。
中でも、原料芋は、シルクスイート、安納芋を好ましく挙げることができる。
本発明によれば、食用油に浸漬した状態の原料芋を加熱することと、食用油に浸漬した状態の原料芋に交流電界を印加することとを兼ねる調理工程を行うことで、甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品とすることができる。
そのため、ねっとり系と評される原料芋を用いた場合には、定法により製造された焼き芋よりもねっとりとした食感を備える芋食品を提供することができる。
ここで、他のねっとり系と評される原料芋としては、紅はるか、紅天使、甘太くん、いもジェンヌ、紅優甘、クイックスイートを挙げることができる。
しっとり系と評される原料芋は、ねっとり系と評される原料芋に比して含水量が少ないことが特徴としてある。
そのため、しっとり系と評される原料芋を用いた場合には、定法により製造された焼き芋とは異なり、ねっとりとした食感を備える芋食品となる。
ここで、他のしっとり系と評される原料芋としては、紅まさり、めんげ芋、ひめあやか、アメリカ芋を挙げることができる。
また、本発明に用いる原料芋の質量は、好ましくは400g以下、より好ましくは350g以下、特に好ましくは200g以下を目安とすることができる。
また、本発明に用いる原料芋がシルクスイートである場合、その質量は、好ましくは400g以下、より好ましくは350g以下を目安とすることができる。
また、本発明に用いる原料芋が安納芋である場合、その質量は、好ましくは200g以下、より好ましくは150g以下、特に好ましくは100g以下を目安とすることができる。
本発明の製造方法によれば、芋食品の皮の焦げ、皮の破れの少ない芋食品を提供することができる。
また、本発明の製造方法に供する前に、原料芋に対して別途調味する必要はない。
本発明において、調理工程は、食用油に浸漬した状態の原料芋を加熱すること(以下、加熱作業とも表記)と、
前記食用油に浸漬した状態の原料芋に交流電界を印加すること(以下、印加作業とも表記)を兼ねる。
また、食用油に浸漬した状態の原料芋を加熱することと、食用油に浸漬した状態の原料芋に交流電界を印加することとを兼ねる調理工程を行うことで、甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を提供することができる。
ココナッツオイルに浸漬した状態の原料芋を加熱することと、ココナッツオイルに浸漬した状態の原料芋に交流電界を印加することとを兼ねる調理工程を行うことで、甘い風味を備え、かつ、ねっとりとした食感を備える芋食品を提供することができる。
加えて、上記の条件で調理することで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、甘い風味を備え、かつ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
本発明において、加熱作業は、食用油に浸漬した状態の原料芋を加熱する作業である。
以下、加熱作業のより好ましい形態を説明する。
また、加熱作業における加熱時間は、好ましくは90分以下、より好ましくは60分以下、より好ましくは50分以下、さらに好ましくは45分以下である。
上記の条件で調理することで、切断されていない原料芋であっても短時間で喫食可能な状態とすることができる。
そして、上記の条件で調理することで、形状の崩れの少ない芋食品を提供することができる。
また、加熱作業における加熱温度は、好ましくは170℃以下、より好ましくは165℃以下、より好ましくは160℃以下である。
上記の条件で調理することで、切断されていない原料芋であっても短時間で喫食可能な状態とすることができる。
そして、上記の条件で調理することで、形状の崩れの少ない芋食品を提供することができる。
以下、調理工程における、印加作業について、より好ましい形態を説明する。
ここで、印加作業は、後述の印加手段(例えば、図1中 通電部1に相当)により、芋原料に交流電界を印加する工程である。
また、印加作業における印加時間は、好ましくは90分以下、より好ましくは60分以下、より好ましくは50分以下、さらに好ましくは45分以下である。
また、食用油に浸漬した状態の原料芋を加熱することと、上記の条件で食用油に浸漬した状態の原料芋に交流電界を印加することを兼ねる調理工程を行うことで、原料芋の調理時間を短縮することができる。
加えて、上記の条件の調理工程を行うことで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
例えば、図1、図2に示すような、電界処理装置を用いることができる。
ここで、油槽2は、食用油3を貯留可能に構成されている。
また、通電部1は、油槽2に設けられた食用油3及び原料芋に交流電界を印加可能に構成されている。なお、本発明の調理工程において、油槽2に設けられた食用油3及び原料芋に交流電界を印加することで、食用油3中の水分4が細分化する様子が観察できる。
また、本発明において、調理工程の後に、冷却工程を行う形態とすることが好ましい。
静置処理は、調理工程後の芋を食用油から取り出し、静置することで、芋の冷却を行う工程である。
また、静置処理の時間に、特に上限はない。例えば、90分以下を目安とすることができる。
また、静置処理を行うことにより、芋内部に浸漬した食用油の染み出しを抑えることができる。
また、前述の調理工程を経た芋に上記の冷却工程を行うことで、甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を提供することができる。
一次冷却処理は、静置処理後の芋を冷却する工程である。
また、一次冷却処理における冷却温度は、好ましくは-50℃以上、より好ましくは-45℃以上、より好ましくは-42℃以上である。
加えて、上記の条件の冷却工程を行うことで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
また、一次冷却処理の冷却時間は、好ましくは45分以下、より好ましくは40分以下、さらに好ましくは35分以下である。
一次冷却処理が急速冷却であることで、調理工程後の芋の芯温を短時間で上述の温度帯とすることができる。
ここで、一次冷却処理には、ブラストチラー(ブラストフクシマ社製)を好ましく用いることができる。
予備冷却は、一次冷却処理における冷却温度冷却温度での冷却を、1分以上10分以下行う処理である。
予備冷却処理により芋の表面(皮)を固めることができる。
予備冷却により芋の表面を固めることで、よりきれいに芋を切断することができる。そして、予備冷却後のタイミングでの切断とすることで、芋の内部をきれいな状態に維持したまま、後述の二次冷却処理に供することができる。
また、切断により、芋の内部を消費者に観察可能な状態とすることで、後述の二次冷却処理後の芋食品の内部を観察可能な形態とすることができ、消費者への購買欲求につなげることができる。
なお、芋の切断方法に特に制限はない。
二次冷却処理は、一次冷却処理後の芋を容器に入れ脱気密封した状態で冷却する作業である。
また、二次冷却処理における冷却温度は、好ましくは-65℃以上、より好ましくは-60℃以上、より好ましくは-55℃以上である。
また、二次冷却処理の冷却時間は、好ましくは90分以下、より好ましくは75分以下、さらに好ましくは65分以下である。
加えて、上記の条件の冷却工程を行うことで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができる。
二次冷却処理が急速冷却であることで、調理工程後の芋の芯温を短時間で上述の温度帯とすることができる。
ここで、二次冷却処理には、ブライン急速凍結機(株式会社サンテツ技研製)を好ましく用いることができる。
このとき、二次冷却処理には、業務用冷凍庫(例えば、パナソニック株式会社 製)を用いることができる。
ここで、脱気の手段に特に制限はなく、例えば、真空包装機(V-455G-1 :株式会社TOSEI 社製)を用い、容器内の空気を脱気し容器を密封する方法を採用することができる。
また、袋に密封されているため、芋食品の製造中であっても出荷することができる。
また、上述の条件での冷却工程後の芋食品を解凍し、店頭販売などに供することもできる。
試験例1では、調理工程での印加の有無による、製造した芋食品に与える影響を検討した。
(1-1)各種条件
・原料芋:安納芋(個体重量50g~100gの皮つき芋)、シルクスイート(個体重量200g~300gの皮つき芋)
・食用油:ココナッツオイル(ココウェル:実施例)
・加熱手段(油槽2、加熱部5):MEF-M8FT(株式会社マルゼン 社製)
加熱条件:
150℃ 40分
・印加手段(通電部1):図3 参照
・印加条件:
電圧 300V程度(100V~700Vの範囲内を維持するよう適宜調節)
電流 30mA程度(10mA~50mAの範囲内を維持するよう適宜調節)
交流電界の周波数 50kHz程度(20kHz~100kHzの範囲内を維持するよう適宜調節)
電界強度 5,000V/m 程度(200V/m~20,000V/mの範囲内を維持するよう適宜調節)
まず、油槽2に貯留させた食用油に原料芋を投入した。そして、投入した原料芋に対し、下表に示す条件での加熱作業とともに、上記の条件での印加作業を行った。
調理工程後の芋食品について、食品の製造を専門とする評価者による芋食品の評価をした。
交流電界を原料芋に印加することを含む調理工程では、芋原料から出る泡が、印加作業を含まない形態に比して、若干小さいように見えた。
また、交流電界を原料芋に印加することを含む調理工程に供したことで、芋原料からの水分流出が抑えられていることが確認できた。
また、交流電界を印加することを含む調理工程に供した芋食品は、印加作業を含まない形態の芋食品に比して、焦げが少なかった。
印加作業を含まない形態の芋食品は、油を多く含み、表面がべとべととしていた。
また、印加作業を含まない形態の芋食品の食感は、印加作業を含む形態に比して、好ましくないものであった。併せて、印加作業を含まない形態の芋食品は、皮が破裂していて、望ましいものではなかった。
試験例2では、調理工程でのより好適な条件及び、調理工程後の冷却工程が芋食品に与える影響を検討した。
(1-1)各種条件
・原料芋:安納芋(個体重量50g~100gの皮つき芋)
・食用油:ココナッツオイル(ココウェル:実施例)
・加熱手段(油槽2、加熱部5):MEF-M8FT(株式会社マルゼン 社製)
加熱条件:下表 参照
・印加手段(通電部1):図3 参照
・印加条件:
電圧 300V程度(100V~700Vの範囲内を維持するよう適宜調節)
電流 30mA程度(10mA~50mAの範囲内を適宜調節)
交流電界の周波数 50kHz程度(20kHz~100kHzの範囲内を維持するよう適宜調節)
電界強度 5,000V/m 程度(200V/m~20,000V/mの範囲内を維持するよう適宜調節)
まず、油槽2に貯留させた食用油に原料芋を投入した。そして、投入した原料芋に対し、下表に示す条件での加熱作業とともに、上記の条件での印加作業を行った(下表<調理工程後評価> 参照)。
調理工程後の芋食品の一部を、食品の製造を専門とする評価者により、以下の観点での評価に供した。併せて、食品の製造を専門とする評価者により、芋食品の評価をした。
結果を下表に示す。
残りの芋食品を、冷却工程に供した。
まず、調理工程後の芋(中心温度は100℃程度)の表面の油分を拭き取る。その後、1時間常温で冷ました(静置処理)。
静置後の芋食品を半分にカットし、ブラストチラーにより-40℃の条件で、30分間急速空冷した(一次冷却処理)。
急速空冷後、真空パックに芋食品を入れ、脱気した。脱気した芋食品をブライン急速冷凍機に入れることで、-50℃の条件で、60分間冷却した(二次冷却工程)。
結果を下表に示す。
ここで、表中の-は、試験未実施であることを示す。
判断基準:皮の破れが少なく、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備えるか否か
◎ ・・・特に好ましい
〇 ・・・とても好ましい
△ ・・・やや好ましい
× ・・・好ましくない
本試験の結果、原料芋が安納芋である場合、重量50g、160℃、30分を調理工程の目安とすることができることがわかった。
また、原料芋が安納芋である場合、重量100g、160℃、40分を調理工程の目安とすることができることがわかった。
また、表1の対比観察の結果、上述の条件での調理工程に供する際に、食用油にココナッツオイルを用いることで、甘い風味があり、糖度もねっとりとした食感のある芋食品の製造ができることがわかった。
(1)調理工程
(1-1)各種条件
・原料芋:シルクスイート(個体重量200g~300gの皮つき芋)
・食用油:ココナッツオイル(ココウェル:実施例)、サラダ油(Jオイル長調得徳サラダ油:参考例)
・加熱手段(油槽2、加熱部5):MEF-M8FT(株式会社マルゼン 社製)
加熱条件:下表 参照
・印加手段(通電部1):図3 参照
・印加条件:
電圧 300V程度(100V~700Vの範囲内を維持するよう適宜調節)
電流 30mA程度(10mA~50mAの範囲内を維持するよう適宜調節)
交流電界の周波数 50kHz程度(20kHz~100kHzの範囲内を維持するよう適宜調節)
電界強度 5,000V/m 程度(200V/m~20,000V/mの範囲内を維持するよう適宜調節)
まず、油槽2に貯留させた食用油に原料芋を投入した。そして、投入した原料芋に対し、下表に示す条件での加熱作業とともに、上記の条件での印加作業を行った(下表<調理工程後評価> 参照)。
調理工程後の芋食品の一部を、食品の製造を専門とする評価者により、以下の観点での評価に供した。併せて、食品の製造を専門とする評価者による芋食品の評価をした。
結果を下表に示す。
残りの芋食品を、冷却工程に供した。
まず、調理工程後の芋(中心温度は100℃程度)の表面の油分を拭き取る。その後、1時間常温で冷ました(静置処理)。
静置後の芋食品を半分にカットし、ブラストチラーにより-40℃の条件で、30分間急速空冷した(一次冷却処理)。
急速空冷後、真空パックに芋食品を入れ、脱気した(図 5 参照)。脱気した芋食品をブライン急速冷凍機に入れることで、-50℃の条件で、60分間冷却した(二次冷却工程)。
結果を下表に示す。
ここで、表中の-は、試験未実施であることを示す。
判断基準:皮の破れが少なく、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、ねっとりとした食感を備えるか否か
◎ ・・・特に好ましい
〇 ・・・とても好ましい
△ ・・・やや好ましい
× ・・・好ましくない
本試験の結果、原料芋がシルクスイートである場合、重量200g、160℃、50分を調理工程の目安とすることができることがわかった。
また、原料芋がシルクスイートである場合、重量300g、160℃、60分を調理工程の目安とできることがわかった。
また、表2、表3の対比観察の結果、ココナッツオイルに浸漬した状態の原料芋を加熱することと、ココナッツオイルに浸漬した状態の原料芋に交流電界を印加することとを兼ねる調理工程を行うことで、甘い風味を備え、かつ、ねっとりとした食感を備える芋食品を提供することができることがわかった。
加えて、上記の条件で調理することで、芋食品の外縁が少し固まった態様(器のような態様)でありつつも、中心部分は甘味に優れ、甘い風味を備え、かつ、ねっとりとした食感を備える芋食品を製造することができることがわかった。
2 油槽
3 食用油
4 水分
5 加熱部
Claims (7)
- 芋食品を製造する方法であって、
食用油に浸漬した状態の原料芋を加熱する調理工程を有し、
前記調理工程は、
前記食用油に浸漬した状態の前記原料芋を加熱することと、
前記食用油に浸漬した状態の前記原料芋に交流電界を印加することと、を兼ねる工程である、芋食品の製造方法。 - 前記食用油がココナッツオイルである、請求項1に記載の芋食品の製造方法。
- 前記調理工程は、160℃以下の条件で、20分以上、60分以下加熱することを含む、請求項1又は2に記載の芋食品の製造方法。
- 前記調理工程は、電圧100V以上700V以下、電流10mA以上50mA以下の条件で、20分以上、前記食用油浸漬した状態の前記原料芋に交流電界を印加することを含む、請求項1~3の何れか一項に記載の芋食品の製造方法。
- 前記調理工程は、交流電界の周波数20kHz以上100kHz以下、電界強度200V/m以上20,000V/m以下の条件で、20分以上、前記食用油浸漬した状態の前記原料芋に交流電界を印加することを含む、請求項1~4の何れか一項に記載の芋食品の製造方法。
- 前記調理工程の後に、さらに、冷却工程を行い、
前記冷却工程は、前記調理工程後の芋を袋に入れ、該袋を脱気密封した状態で冷凍することを含む、請求項1~5の何れか一項に記載の芋食品の製造方法。 - 前記調理工程の後に、さらに、冷却工程を行い、
前記冷却工程は、調理工程後の芋を常温で静置し冷却する静置処理と、静置後の芋を冷却する一次冷却処理と、一次冷却処理後の芋を容器に入れ脱気密封した状態で冷却する二次冷却処理と、を備える、請求項1~6の何れか一項に記載の芋食品の製造方法。
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