JPH10271978A - 焼き餃子の製造方法 - Google Patents

焼き餃子の製造方法

Info

Publication number
JPH10271978A
JPH10271978A JP9115069A JP11506997A JPH10271978A JP H10271978 A JPH10271978 A JP H10271978A JP 9115069 A JP9115069 A JP 9115069A JP 11506997 A JP11506997 A JP 11506997A JP H10271978 A JPH10271978 A JP H10271978A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gyoza
fried
baked
edible oil
cooking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9115069A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3821178B2 (ja
Inventor
Naoki Wada
直樹 和田
Kiyoe Sakata
貴代恵 坂田
Masaru Mizutani
優 水谷
Tomohiro Irifune
友裕 入船
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP11506997A priority Critical patent/JP3821178B2/ja
Publication of JPH10271978A publication Critical patent/JPH10271978A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3821178B2 publication Critical patent/JP3821178B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 調理後、保存してある焼き餃子に、喫食直前
の再加熱調理によって、焼き餃子特有の好ましい「パリ
パリ」とした食感を再現する。 【解決手段】 単層あるいは多層の皮を有する焼き調理
を施した餃子の表面に食用油を付着して保存する。ある
いは多層の皮を有する餃子に焼き調理を施して保存す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は焼き餃子の製造方法
に関する。さらに詳細には、焼き調理直後に食卓に提供
する焼き餃子の場合にはもちろん、調理後いったん冷凍
保存または冷蔵保存した焼き餃子を喫食直前に解凍後、
再加熱調理、例えば蒸し調理あるいはマイクロウエーブ
調理などを行う場合にあっても、焼き餃子特有の好まし
い「パリパリ」とした食感(以下、クリスピー感)を容
易に再現できる焼き餃子を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】焼き餃子の食感を向上せしめる方法、特
にあらかじめ調理した餃子を冷凍保存または冷蔵保存し
た焼き餃子を喫食直前の解凍、加熱調理によって、餃子
特有の好ましいクリスピー感を再現する方法に関して
は、従来、種々の試みが行われてきた。また、その一部
の方法は焼き餃子を大量に生産している食品加工工場等
で既に実用化されている。
【0003】例えば、特開平06−245740号明細
書には、焼き餃子の焼き面のクリスピー感を向上せし
め、また、保存経過後の焼き餃子を再加熱加工した際
に、焼き面のクリスピー感を、最初の加熱加工時におけ
ると同程度に再現する目的で、餃子の製造に使用する
水、油脂、乳化剤の一種または二種以上を含む混合物に
対し穀物粉、タンパク質あるいは穀物粉およびタンパク
質よりなる混合物を添加後、全体を乳化して調製される
エマルジョンを焼き餃子の表面、特に焼き面に付着した
後、加熱調理する方法が開示されている。
【0004】本発明者等がこの方法を追試した限りで
は、加熱調理直後にはエマルジョンを付着した試験品の
クリスピー感はエマルジョンを付着しない対照品のクリ
スピー感よりも、いくぶん、優れていることを認めた。
しかしながら、ー18℃の冷凍庫中に、試験品および対
照品を各種の保存期間保存後、再加熱調理した際のクリ
スピー感には、保存期間の長短とは関係なく、試験品お
よび対照品の間に差異は認められなかった。また、両品
とも、通常、設定している保存期間(冷凍状態で2か
月)以内であっても、商品として許容できるクリスピー
感を維持することは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明にあっては、焼
き餃子、特に加熱調理後いったん冷凍保存または冷蔵保
存した焼き餃子を、喫食直前の再度加熱調理により、焼
き面のクリスピー感を最初の加熱加工時におけると同程
度あるいはそれ以上の好ましさをもって再現できる方法
を見出すことを課題とする。
【0006】さらに本発明にあっては、大量生産の過程
に導入した場合に、特に、顕著に効率的である、焼き面
のクリスピー感を最初の加熱加工時におけると同程度あ
るいはそれ以上の好ましさをもって再現できる方法を見
出すことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために、広範囲に、種々の設定可能な条件
およびその組合わせについて、鋭意、検討を行った結
果、以下に示す(1)〜(6)の実験的知見を得た。
【0008】(1)冷凍保存または冷蔵保存してある焼
き餃子を、喫食直前の再度加熱調理により、焼き面のク
リスピー感を好ましさをもって再現するためには、初め
に加熱調理し、その後冷凍保存または冷蔵保存する前
に、焼き餃子の表面、特に焼き面に、可及的まんべんな
く、均一に食用油を付着すると好結果を得ること。
【0009】(2)この際に使用する食用油は、焼き餃
子の最初の加熱調理に使用した食用油と同種類の食用油
であっても、また、別の種類の食用油であってもよい
が、その使用量は最初の加熱調理により調製された焼き
餃子の重量に対し、2%以上35%未満程度が適当であ
る。この範囲以下では、焼き餃子全体が軟らか過ぎる食
感または「べっとり」とした食感となってしまい、期待
するような、好ましい焼き面のクリスピー感を再現する
ことは不可能である。また、この範囲以上では、餃子の
全体が油漬様の状態となってしまい、その結果、焼き餃
子としての焼き面のクリスピー感を再現することが可能
である場合にあっても、油っぽさが先立って全体として
の食感は劣ったものとなる。
【0010】(3)上記の範囲内で、特に好ましい範囲
は、焼き餃子の性質、特に焼き面の表面状態および設定
する冷凍または冷蔵保存条件、保存期間を考慮にして、
その都度選択して決定する。通常、5%以上20%未満
程度が特に適当である。又、食用油としては、保存時の
温度下で可塑性となる油脂または高粘性となる液体油を
使用すると、食用油の使用量を低減することができる。
【0011】(4)使用する食用油の種類には特に限定
はない。しかし、大量の焼き餃子を取扱う場合、焼き餃
子の焼き面と耐水性且つ水蒸気非透過性の包装材料の表
面との接触および付着の関係は重要である。すなわち、
焼き餃子の焼き面と包装材料の表面とは容易に付着し、
いったん、付着した焼き餃子が、簡単には、包装材料の
表面から剥げ落ちることがない場合には、全体の処理作
業の能率を向上する効果は大きい。従って、焼き面と包
装材料の表面との付着状態を好ましい状態に維持可能な
食用油を選択するとよい。
【0012】(5)更に餃子の皮、特に焼き面部分の皮
を多重、例えば2重または3重に成形した餃子を焼き調
理した焼き餃子は、調理直後は勿論、焼き餃子を冷凍保
存あるいは冷蔵保存後、解凍し再加熱した焼き餃子は、
効果的に焼き面に好ましいクリスピー感を再現すること
が可能であること。
【0013】(6)また、餃子の皮、特に焼き面部分の
皮を多重に成形し焼き調理を施した焼き餃子、特にその
焼き面に食用油を付着後、冷凍保存あるいは冷蔵保存
後、解凍し再加熱した焼き餃子は、相乗的な程度を以
て、効果的に焼き面に好ましいクリスピー感を再現する
ことが可能であること。
【0014】本発明は上記の知見に基づいて完成された
ものである。すなわち、請求項1に記載の第1発明によ
る焼き餃子の製造方法では、焼き調理した餃子の表面に
食用油を付着することを特徴とする。
【0015】また、請求項2に記載の第2発明による焼
き餃子の製造方法では、焼き調理した餃子の表面に、餃
子重量の2%以上35%未満の食用油を付着することを
特徴とする。
【0016】また、請求項3に記載の第3発明による焼
き餃子の製造方法では、焼き調理した餃子の表面に食用
油を付着し、次いで冷蔵温度以下に保存することを特徴
とする。
【0017】また、請求項4に記載の第4発明による焼
き餃子の製造方法では、焼き調理した餃子を、あらかじ
め食用油を付着してある耐水性且つ水蒸気非透過性材料
の表面に密着させることを特徴とする。
【0018】また、請求項5に記載の第5発明による焼
き餃子の製造方法では、焼き調理した餃子の表面に食用
油を付着し、次いで耐水性且つ水蒸気非透過性材料の表
面に密着させることを特徴とする。
【0019】また、請求項6に記載の第6発明による焼
き餃子の製造方法では、多重の皮を有する餃子を焼き調
理することを特徴とする。
【0020】また、請求項7に記載の第7発明による焼
き餃子の製造方法では、焼き面に多重の皮を有する餃子
を焼き調理することを特徴とする。
【0021】また、請求項8に記載の第8発明による焼
き餃子の製造方法では、焼き面に多重の皮を有する餃子
を焼き調理後、保存することを特徴とする。
【0022】また、請求項9に記載の第9発明による焼
き餃子の製造方法では、多重の皮を有する餃子を焼き調
理後、冷蔵温度以下に保存する。
【0023】また、請求項10に記載の第10発明によ
る焼き餃子の製造方法では、焼き面に多重の皮を有する
餃子を焼き調理後、少なくとも焼き面に食用油を付着さ
せ、冷蔵温度以下に保存することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】最初に本願の第1発明ないし第1
0発明の全体の発明に共通する実施の形態について、次
いで第1発明ないし第5発明及び第10発明に共通する
実施の形態について、さらに第6発明ないし第10発明
に共通する実施の形態について説明する。加えて、各発
明ごとにその独自の実施の形態について、以下に説明す
る。
【0025】(第1発明ないし第10発明の全発明に共
通する実施の形態)本発明において対象とする焼き餃子
は、通常の素材および調理方法によって調製される餃子
(以下、生餃子)を、一面に食用油をひいた加熱調理器
具、例えば鉄板あるいは平底鍋内に、複数個、重ならな
いように並べて収容し、次いで加熱し、熱時、適量の
水、熱湯または熱蒸気を添加、さらに閉鎖系に準ずる環
境内で加熱して蒸し調理または蒸し焼き調理した中華風
の食品である。
【0026】(第1発明ないし第5発明及び第10発明
に共通する実施の形態)これらの発明において焼き餃子
の表面、特にその焼き面に付着せしめる食用油は、通
常、食用油脂として一般の調理に使用されている各種の
液体油、可塑性油脂であり、植物油脂、動物油脂、混合
油脂および加工油脂が使用される。また、付着する食用
油は、生餃子を蒸し焼きする際に使用した食用油と同一
種類の食用油であっても、別種類の食用油であってもよ
い。
【0027】具体的には、菜種油、大豆油、コーン油、
胡麻油、パーム油、紅花油、向日葵油、米油、小麦胚芽
油、蓖麻子油、綿実油、オリーブ油、サラダ油などの植
物油脂、豚脂、牛脂、鶏脂、乳脂、鱈油などの動物油
脂、これらの油脂の水素添加処理油脂、部分的酵素加水
分解油脂などの加工油脂、さらに、これらの油脂の混合
油脂を挙げることが出来る。
【0028】また、食用油として、炭素数が6個以上1
2個程度の中鎖脂肪酸より成るトリグリセリド(以下、
MCT)を含有する油脂を使用してもよい。食用油中の
MCT含量は1%以上5%程度で効果を発揮するが、M
CT100%食用油を使用することも出来る。
【0029】MCTの存在は、焼き餃子を、低温下、長
期間に亙って保存した場合でも、再加熱した場合には、
焼き餃子の焼き面の好ましいクリスピー性を反復必然的
に再現出来る、また、さらに焼き餃子全体の油っぽさ感
を軽減出来るという効果がある。
【0030】焼き餃子の表面、特に焼き面に食用油を付
着せしめる方法としては、任意の方法が採用される。例
えば、(イ)食用油を満たした容器に焼き面を浸漬する
方法、(ロ)所定量の食用油を収容してあるプラスチッ
ク・トレー等の保存用容器に焼き面を下にして、複数個
の焼き餃子を配列、充填し、その侭、冷凍または冷蔵す
る方法、(ハ)焼き面に刷毛またはローラーを使用し
て、食用油を塗布する方法、(ニ)焼き面に食用油をス
プレーする方法、(ホ)所定量の食用油を付着または含
浸せしめてあるプラスチック・フィルム、アルミ・フォ
イル、吸水シート、紙等の上に、焼き面を下にして複数
個の焼き餃子を配列、充填し、その侭、保存する方法、
(ヘ)食用油を満たした容器に焼き面を浸漬した焼き餃
子をプラスチック・フィルム、アルミ・フォイル、吸水
シート、紙等の上に移行し、焼き面を下にして複数個の
焼き餃子を配列、充填し、その侭、保存する方法、
(ト)生餃子を焼き調理して焼き餃子を取得する際に、
通常の焼き調理に使用する食用油の量よりも、いくぶん
多い量の食用油を使用して焼き調理を行い、焼き調理
後、必要により、残余・過剰量の食用油を傾瀉などの方
法により除去する方法、(チ)生餃子を焼き調理して焼
き餃子を取得する際に、通常の焼き調理に使用する食用
油の量よりも、いくぶん多い量の食用油を使用して焼き
調理を行い、焼き調理後、焼き餃子に付着すべき必要量
の食用油を残存する方法、などの方法である。これら例
示した方法の内、(ロ)(ホ)(ヘ)(ト)(チ)の方
法は、焼き餃子の大量生産の方法として、特に適当な方
法である。
【0031】付着する食用油の温度には特に限定はない
が、通常、0℃以上180℃の温度範囲から、作業容易
性を勘案して、任意に選択される。一般には食用油を付
着する際の温度を比較的高く、付着後は速やかに低温域
に保たれるように設定すると好結果が取得できる。
【0032】食用油を付着せしめる際の焼き餃子の温度
も任意であるが、−40℃以上100℃程度である。す
なわち、冷凍庫からとりだした直後の焼き餃子あるいは
蒸し加熱調理、蒸し焼き調理直後の焼き餃子に、食用油
を付着することが出来る。
【0033】(第6発明ないし第10発明に共通する実
施の形態)これらの発明においては、製造する焼き餃子
の皮、特に焼き面の皮が多重であることが共通の実施の
形態として挙げられる。
【0034】焼き餃子の皮は多重、好ましくは2重また
は3重であるが、それ以上の多重であってもよい。ま
た、多重の皮は可及的薄いものが適当である。多重の皮
としては、焼き餃子の具を包む本来の皮から一体連続に
成形加工して、全体または焼き面の部分を2重以上の構
造となす場合、あるいは予め別途に麺帯から成形した麺
帯片の皮を生餃子に、特にその焼き面に、付着させて多
重となす場合がある。なお、付着する際には、生餃子の
焼き面を水で湿らせ、別途に成形した皮を圧着してもよ
いが、澱粉糊、小麦粉糊、卵白糊などの可食性糊材を介
在させて、麺帯片の皮を餃子の焼き面に接着しておく
と、以後の蒸し焼き調理などの際に、多重部分が剥離す
るなどの問題を回避できる。
【0035】焼き餃子の皮の全体または一部を多重状態
に成形加工するには、手作業で行ってもよいが、専用の
機械を使用してもよい。本発明の方法により、工場等で
大量に焼き餃子を調理製造する際には、専用の機械を使
用する。
【0036】従来より知られている通常の焼き餃子の断
面の形態及び皮の全体または一部を多重状態に成形加工
した本発明に係る焼き餃子の断面の形態を、図1ないし
図8に例示する。
【0037】図1は、従来より知られている通常の焼き
餃子の断面を示す模式図である。第2図ないし第8図と
の比較のために示す。
【0038】図2は、焼き面を含め皮の全体を多重状態
に成形加工した焼き餃子の断面を示す模式図である。本
例では、各層の皮は可及的に薄く成形し、具を包むと好
結果が得られる。
【0039】図3は、焼き面を含め皮の全体を多重状態
に成形加工した焼き餃子の断面を示す模式図である。本
例では、皮の多くの部分に比較的深い褶曲を成形するこ
とにより、焼き面にも多重構造を形成することができ
る。
【0040】図4は焼き面部分を2重に成形加工した焼
き餃子の断面を示す模式図である。本例では、焼き面部
分の一端の皮を延長し、焼き面を覆う様に成形してあ
る。
【0041】図5は焼き面部分を2重に成形加工した焼
き餃子の断面を示す模式図である。本例では、焼き面部
分の皮の中央部分を撮み出し、これを左右に展開、延長
し、焼き面を覆う様に成形してある。
【0042】図6は焼き面部分を2重に成形加工した焼
き餃子の断面を示す模式図である。本例では、焼き面部
分の皮の一端の皮及び中央部分を撮み出し、これらを展
開、延長した2個の延長部分により焼き面を覆う様に成
形してある。
【0043】図7は焼き面部分を2重に成形加工した焼
き餃子の断面を示す模式図である。本例では、焼き面部
分の皮の両端を撮み出し、これらを展開、延長した2個
の延長部分を焼き面部分の中央方向に折り曲げ、焼き面
を覆う様に成形してある。
【0044】図8は焼き面部分を3重に成形加工した焼
き餃子の断面を示す模式図である。本例では、焼き面
に、予め別途に焼き面と略同形に成形しておいた麺帯片
を2枚重畳して接着してある。
【0045】(第1発明の実施の形態)第1発明の実施
の形態は、第1発明ないし第5発明および第10発明の
実施の形態を包括する。即ち、焼き餃子に食用油を付着
して、保存する態様を示す。
【0046】(第2発明の実施の形態)焼き餃子の表
面、特に焼き面に付着せしめる食用油の量は、焼き餃子
の重量に対し2%以上35%未満の範囲から選択され
る。1%以下量の食用油を使用した場合、焼き餃子全体
は軟らか過ぎる食感または「べっとり」とした食感とな
り、焼き面の好ましいクリスピー性も期待出来ない。一
方、40%程度の食用油を使用した場合には、焼き餃子
全体は油漬様の状態となり、味覚、食感共に著しく劣化
したものとなる。焼き面のクリスピー性を維持出来る場
合にあっても、油っぽさが先立って全体の食感は劣った
ものとなる。さらに、このような高添加量の食用油を使
用した焼き餃子を冷蔵、冷凍した場合には「油焼け」が
発生し易く、商品価値を著しく損なう恐れもある。
【0047】上記に規定する範囲内で、特に好ましい範
囲としては5%以上20%未満が選択される。この範囲
では、焼き面の好ましいクリスピー性は顕著かつ選択的
に改善される。また、食用油として保存時の温度以下で
可塑性となる油脂または高粘性となる液体油脂を使用す
る場合には、使用する食用油の使用量を軽減することが
できる。
【0048】(第3発明の実施の形態)焼き餃子の表
面、特に焼き面に食用油を付着せしめた焼き餃子は、必
要により包装後、冷蔵温度以下に保存される。この際の
冷蔵温度は10℃以下−20℃程度である。いわゆる
「チルド」状態での保存および流通の場合を含み、必ず
しも氷点以下である必要はない。
【0049】(第4発明の実施の形態)耐水性且つ水蒸
気非透過性の二種の性質を具えた材料、さらに好ましく
は耐水性且つ水蒸気非透過性および耐油性の三種の性質
を具えた材料、例えばプラスチック・フィルム、アルミ
・フォイル、吸水シート、コート紙等を用意し、この材
料の表面に全面あるいは部分的に予め食用油を付着、塗
布し、この材料の食用油付着部位に焼き餃子を移行せし
め、焼き面を下にして密着させ、配列して並べ、食用油
の付着能を利用して、耐水性且つ水蒸気非透過性を具え
た材料の面上に焼き餃子を軽く固定する。一般に食用油
は、低温下、特に冷蔵温度以下になると粘度が増加し、
ときには凝固することもあるので、焼き餃子を材料の面
上に固定するために好都合である。なお、この際の耐水
性且つ水蒸気非透過性を具えた材料は、焼き餃子用の容
器の内面であってもよい。ちなみに、一般には耐水性の
材料は水蒸気非透過性をも兼ね備えていると考えられ勝
ちであるが、耐水性の材料が常に水蒸気非透過性である
とは限らない。
【0050】(第5発明の実施の形態)焼き餃子の表
面、特に焼き面に食用油を付着せしめた焼き餃子を、耐
水性且つ水蒸気非透過性の二種の性質を具えた材料、好
ましくは耐水性且つ水蒸気非透過性および耐油性の三種
の性質を具えた材料、例えばプラスチック・フィルム、
アルミ・フォイル、吸水シート、コート紙等の上に移行
せしめ、焼き面を下にして密着し、配列して並べ、食用
油の付着能を利用して、耐水性を具えた材料の面上に焼
き餃子を軽く固定する。一般に食用油は、低温下、特に
冷蔵温度以下になると粘度が増加し、ときには凝固する
こともあるので、焼き餃子を材料の面上に固定するため
に好都合である。なお、この際の耐水性且つ水蒸気非透
過性を具えた材料は、焼き餃子用の容器の内面であって
もよい。
【0051】(第6発明の実施の形態)第6発明の実施
の形態は、第6発明ないし第5発明および第10発明の
実施の形態を包括する。すなわち、焼き餃子の皮を多重
構造となす態様を示す。
【0052】(第7発明の実施の形態)第7発明にあっ
ては、特に焼き餃子の焼き面の皮を選択して多重構造と
なす態様を示す。焼き面は2重または3重あるいはそれ
以上に成形される。なお、焼き調理処理は、焼き面の皮
を多重に成形した生餃子を製造する工程以降、喫食直前
の蒸し焼き調理処理迄の間に、適宜、行われる。一例を
挙げれば、食品加工工場で製造した多重の皮を有する生
餃子を蒸し加熱調理後、冷凍して出荷した冷凍餃子を、
コンビニエンス・ストアの店頭で解凍、蒸し焼き調理
し、直ちに消費者、顧客に提供する様な場合がある。
【0053】(第8発明の実施の形態)第8発明にあっ
ては、焼き餃子の焼き面の皮を多重構造とした焼き餃子
を、蒸し焼き調理後、比較的長期間に亙り、食品保存条
件下に保存する態様を示す。
【0054】(第9発明の実施の形態)第9発明にあっ
ては、焼き餃子の焼き面の皮を多重構造とした焼き餃子
を、蒸し焼き調理後、比較的長期間に亙り、食品の冷蔵
温度以下に保存する態様を示す。冷蔵温度以下の保存と
しては、氷点以下の冷凍、冷蔵の他に、氷点近辺温度、
例えば10℃以下の保蔵、いわゆるチルド保存を含む。
【0055】(第10発明の実施の形態)第10発明に
あっては、多重の皮を有する焼き餃子に食用油を付着さ
せ、冷蔵温度以下に保存する態様を示す。すなわち、上
記の第1発明ないし第9発明の各要件を全て含み、より
特定化された実施の形態を示す。
【0056】以下、実施例により本発明を具体的に説明
する。なお、以下の各実施例は本発明の技術範囲を限定
するものではない。
【0057】
【実施例】
実施例1=焼き餃子に付着した食用油の量と冷凍保存限
界日数との関係= (生餃子の調製)通常の方法に従い、強力粉より調製し
た麺帯で中脂豚挽き肉、細切りした新鮮なキャベツおよ
び調味料などから調製した具を包み、生餃子を調製し
た。加熱直前の平均重量は20〜21g/個であった。
【0058】(焼き餃子の調製)毎回、上記の生餃子1
2個、250gを、予め180℃に設定しておいたホッ
ト・プレート上に並べ、1分間保持後、餃子に対して4
分の1重量部の熱水を注ぎ、直ちに蓋で覆い密閉して7
分間保持し、蒸し焼き調理した。蓋を取り、解放下、さ
らに1分間加熱して、焼き餃子を取得した。
【0059】(食用油の付着処理)予めサラダ油を5
g、20g、40gまたは80gの各量で収容したポリ
プロピレン製の複数の長方形トレーを用意した。これら
の各トレーに、上記の焼き餃子、各12個を、その焼き
面を下向きになるように並べて収容した。
【0060】(凍結冷凍処理)上記の各トレーをポリプ
ロピレン製透明袋に収容し、開口部をヒートシールした
後、包装したトレーごと、−40℃の冷凍庫内に1時間
保持した。
【0061】(冷凍保存処理)これらの冷凍焼き餃子
を、自動霜取り装置が2回/日作動する−18℃の冷凍
庫中に冷凍保存した。
【0062】(対照区サンプル)上記の冷凍保存した焼
き餃子の調製過程で、サラダ油を入れないトレーに収容
した焼き餃子を対照区サンプルとした。また対照区サン
プルの冷凍保存処理は他の試験区サンプルと同一であ
る。
【0063】(評価試験)冷凍処理直後および毎5日に
サンプリングし、官能評価方法によって焼き餃子の焼き
面のクリスピー感の保存状態を評価した。サンプリング
した冷凍焼き餃子を、沸騰状態に維持した蒸し器中で8
分間蒸し、解凍、加熱調理後、室温まで放置し、直ちに
5名のパネラーに供し、焼き面のクリスピー感を5点評
価により採点した。平均評点の四捨五入値が2点以下に
なった期日(冷凍保存限界日数)をもって、焼き面のク
リスピー感は商品としてもはや許容できない限界(焼き
面のクリスピー感の官能限界)に達したものと認めた。
【0064】(評価試験の結果)焼き餃子に付着した食
用油(トレーに収容したサラダ油の重量)と上記の方法
で算定した冷凍保存限界日数との関係を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】(評価試験結果の判断)表1に示す数値か
ら明らかなように、焼き調理した餃子の焼き面に食用油
を付着して冷凍保存した焼き餃子の冷凍保存限界日数
は、顕著に延長されることが判明した。また、付着した
食用油の重量に対応して冷凍保存限界日数が延長される
ことも判明した。
【0067】実施例2=冷凍焼き餃子に付着した食用油
の量と電子レンジによる解凍、加熱調理効果との関係= 実施例1の方法中、蒸し解凍、加熱調理に代えて、電子
レンジ解凍、加熱処理する方法を試験した。
【0068】(解凍、加熱処理条件)焼き調理後、冷凍
保存したトレー入り冷凍焼き餃子を500W容量の電子
レンジ内で、5分間、解凍、加熱調理した。
【0069】(評価試験、その結果)実施例1の評価試
験方法に準じて評価試験を行った。結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】(評価試験結果の判断)表2に示す数値か
ら明らかなように、電子レンジ解凍、加熱調理した焼き
餃子の冷凍保存限界日数は、顕著に延長されることが判
明した。また、付着した食用油の重量に対応して、冷凍
保存限界日数の延長されること並びに食用油を焼き面に
付着せしめた効果は、蒸し解凍処理の場合よりも電子レ
ンジ解凍、加熱調理の場合の方が、一層、顕著であるこ
とが確認された。
【0072】実施例3=冷凍焼き餃子に付着する食用油
に添加した中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)の濃度
と冷凍保存限界日数との関係= 実施例1の方法および評価試験方法に準じて、MCTを
各濃度に含有するサラダ油 40gを使用して、MCT
の含有濃度と冷凍保存限界日数との関係を検討した。使
用したMCTは、炭素数8の脂肪酸39%、炭素数10
の脂肪酸31%、炭素数12の脂肪酸18%、その他の
脂肪酸12%よりなる組成を有すると表示される理研ビ
タミン油(株)製品、「アクタ−M−107FR」(商
品名)である。試験結果(保存限界日数)を表3に示
す。
【0073】
【表3】
【0074】(評価試験結果の判断)表3に示した数値
から明らかなように、MCTの添加効果は顕著であっ
た。但し、MCTの添加量(サラダ油中の含量)が増加
に対応して保存限界日数が増加するわけではなく、5%
以上の添加では一律に75日の保存限界日数保つことを
確認した。また、MCTを添加した試験区サンプルに
は、何れの保存日数の場合も、油っぽさの食感はなく、
あっても極めて少ないとの評価であった。
【0075】実施例4=食用油をひいた容器に焼き餃子
を充填し、包装した例= 自動充填機を使用して、一枚当たり20gのサラダ油を
ひいたポリプロピレン製の長方形浅皿型トレー内に12
個(250g)の焼き餃子を、焼き面を下にして、配
列、充填した。焼き餃子の焼き面とトレー内面とは密着
し、充填操作中、あるいは充填後の一時保持時に焼き餃
子の配列は乱されることはなかった。
【0076】充填後、焼き餃子をトレーごと−40℃の
フリーザー内に1時間保持した。トレーごとポリプロピ
レン製透明袋に収容し、開口部をヒートシール後、−1
8℃に維持してある冷凍庫中に20日間、保存した。2
0日後に取り出し、透明袋に2か所の小孔を開けた後、
500W容の電子レンジ内で5分間、解凍、加熱調理し
た。加熱調理時にトレー内の焼き餃子の配列は乱される
ことはなかった。透明袋を除去し室温まで放冷後、評価
試験に供した。5名のパネル全員は、焼き餃子の焼き面
のクリスピー感は好ましい状態を保持していることを確
認した。
【0077】実施例5=食用油に焼き面を浸漬した焼き
餃子を充填、包装した例= サラダ油を満たした大型の浅いトレー内中で、焼き面を
サラダ油に浸漬した焼き餃子12個(250g)を、自
動充填機を使用し油をひいてないポリプロピレン製の長
方形浅皿型トレー内に、焼き面を下にして、配列、充填
した。焼き餃子の焼き面とトレー内面とは密着し、充填
操作中、あるいは充填後の一時保持時に焼き餃子の配列
は乱されることはなかった。
【0078】充填後、焼き餃子をトレーごと、−40℃
のフリーザー内に1時間保持した。トレーごと、ポリプ
ロピレン製透明袋に収容し、開口部をヒートシール後、
−1ポリプロピレン製透明袋に収容し、開口部をヒート
シール後、−18℃に維持してある冷凍庫中に、20日
間、保存した。20日後に取り出し、透明袋に2か所の
小孔を開けた後、500W容の電子レンジ内で5分間、
解凍、加熱調理した。加熱時にトレー内の焼き餃子の配
列は乱されることはなかった。透明袋を除去し室温まで
放冷後、評価試験に供した。5名のパネル全員は、焼き
餃子の焼き面のクリスピー感は好ましい状態を保持して
いることを確認した。
【0079】実施例6=焼き面を多重の皮にした餃子の
製造と解凍再加熱後、室温保存時における食感と関係= (焼き面を多重にした餃子の皮の調製)通常の方法に従
って、強力粉より厚さ0.7mm の麺帯を調製した。これを
短径9cm、長径13cmの楕円形に打ち抜き、焼き面とな
る部分となる皮の中央部を3重になる様に折り畳み、餃
子の皮を調製した。
【0080】(餃子の調製)この3重皮に、実施例で調
製したものと同一の餃子の具を折り畳んだ部分が餃子の
下部、すなわち、焼き面となるようにして包み、生餃子
を調製した。生餃子を沸騰状態にある蒸し器中に10分
間保持し、蒸し餃子を取得した。
【0081】(蒸し餃子の冷凍保存)室温下に放冷した
蒸し餃子をポリプロピレン製のトレーに並べ、−40℃
のフリーザー内に1時間保持後、トレーごとポリプロピ
レン製の透明袋に収容し、開口部をヒートシール後、−
18℃に維持してある冷凍庫に一昼夜冷凍保存した。凍
結後の餃子の平均重量は、21〜22g/個であった。
【0082】(焼き餃子の調製)上記の冷凍餃子12個
260gを予め180℃に設定しておいたホット・プ
レート上に並べ、1分間保持後、餃子に対して4分の1
重量の熱水を注ぎ、直に蓋で覆い密閉して7分間保持し
て、蒸し焼き調理を行った。蓋を取り、解放下、さらに
1分間加熱して、焼き餃子を取得し、試験区サンプルと
した。
【0083】(室温放置)これらの調理済の試験区サン
プルを20℃の室温下に放置し、調理直後から4時間後
まで、1時間毎にサンプリングした。
【0084】(対照区サンプルの調製)上記の麺帯よ
り、通常の方法に従い、直径9cmの円形に打ち抜き、一
枚皮のまま具を包み、対照区サンプルとした。以下の冷
凍保存、焼き餃子の調製、室温放置の条件などは、試験
区サンプルと同一である。
【0085】(官能評価試験)官能評価方法により、焼
き餃子の焼面のクリスピー感の保存状態を評価した。室
温下に規定時間経過直後のサンプルを直に5名のパネラ
ーに供し、クリスピー感を5点評価法により採点した。
平均評点小数点2桁における四捨五入値が2点以下にな
った時間(室温放置限界時間)を以て、焼き面のクリス
ピー感は、商品として、最早、許容できない限界(焼き
面のクリスピー感の官能限界)に達したものと認めた。
【0086】(評価試験の結果)試験区サンプルおよび
対照区サンプルについて、上記の方法で評価、算定した
平均得点およびパネラーによる代表的なコメントを表4
に示す。
【0087】
【表4】
【0088】(評価試験の結果の判断)表4に示す数値
から明らかな様に、試験開始直後から4時間の範囲で、
焼き面を3重に成型した試験区サンプルの平均得点は、
対照区サンプルの平均得点よりも顕著に大きいことが認
められた。
【0089】実施例7=焼き面を多重の皮とし、食用油
を付着して冷凍保存した焼き餃子における焼き面の食感
の向上= (試験区サンプルの調製)実施例6の方法に準じ、焼き
面を3重にした皮に具を包んで生餃子を調製し、直ちに
蒸し焼き調理して焼き餃子を取得した。
【0090】(食用油の付着処理)予めサラダ油40g
を収容したポリプロピレン製の複数の長方形トレーを用
意し、これらのトレーに上記の焼き餃子を各12個宛、
その焼き面を下向きに配列し、焼き面にサラダ油が均一
に付着する様にした。
【0091】(冷凍処理)上記の各トレーを−40℃の
フリーザー内に1時間保持後、ポリプロピレン製の透明
袋に収容し、開口部をヒートシールにより密封した。
【0092】(冷凍保存処理)これらのトレー入り冷凍
焼き餃子を、自動霜取り装置が2回/日作動する−18
℃の冷凍庫内に冷凍保存した。
【0093】(対照区サンプルの調製)通常の方法によ
り、実施例6に準じて麺帯を直径9cmの円形に打ち抜
き、この皮を用いて具を包み、以下、試験区サンプルと
全く同様にして、蒸し焼き調理、食用油の付着処理、冷
凍処理および冷凍保存処理を行い、対照区サンプルを調
製した。
【0094】(官能評価試験)冷凍保存処理開始直後お
よび毎5日にサンプリングした試験区サンプルおよび対
照区サンプルを同時に、沸騰状態に維持してある蒸し器
中で8分間加熱し、解凍、再加熱調理した。室温まで放
冷後、直ちに5名のパネラーに供し、焼き餃子の焼き面
におけるクリスピー感を採点させた。評価方法および評
点による冷凍保存限界日数の算定方法は実施例6に準じ
て行った。
【0095】(評価試験の結果)3重皮の焼き面にサラ
ダ油を付着させて保存した試験区サンプルおよび1枚皮
の焼き面の対照区サンプルについて、評価、算定した平
均得点およびパネラーによる代表的なコメントを表5に
示す。
【0096】
【表5】
【0097】(評価試験の結果の判断)表5に示す数値
から明らかな様に、焼き面を3重皮にした試験区サンプ
ルは、冷凍下120日間の長期に亙って、焼き面の食感
が好ましい状態に保存された。一方、1枚皮の対照区サ
ンプルの冷凍保存限界日数は75日程度であった。又、
これらの結果より、焼き面を多重皮となし更に食用油を
付着すると、冷凍保存限界日数は相乗的に延長されるも
のと推定された。
【0098】
【発明の効果】以上の通り、本発明では、第1発明およ
び第2発明以下の全発明に共通して、冷凍、冷蔵などの
保存を行った場合でも、解凍後、再加熱調理した焼き餃
子の焼き面に好ましいクリスピー性を保存、再現できる
という効果がある。
【0099】第2発明にあっては、上記の効果に加え
て、使用する食用油の付着量を適切に選択できるという
効果がある。
【0100】第3発明にあっては、上記の効果に加え
て、焼き餃子の焼き面のクリスピー性を好ましい状態を
保って、低温下、長期間にわたって保存可能であるとい
う効果がある。
【0101】第4発明にあっては、上記の効果に加え
て、焼き餃子を大量生産する際に好適な処理方法を提供
できるという効果がある。
【0102】第5発明にあっては、上記の効果に加え
て、焼き餃子を大量生産する際に好適な別途の処理方法
を選択、提供できるという効果がある。
【0103】第6発明にあっては、上記の効果に加え
て、食用油脂の添加の如何にかかわらず、種々の保存処
理を経過した場合でも、解凍後、再加熱調理した焼き餃
子の焼き面に好ましいクリスピー性を保存、再現できる
という効果がある。
【0104】第7発明にあっては、上記の効果に加え
て、焼き餃子の焼き面について選択的に好ましいクリス
ピー性を保存、再現できるという効果がある。
【0105】第8発明にあっては、上記の効果に加え
て、蒸し焼き調理後、保存した焼き餃子に、一層、好ま
しいクリスピー性を保存、再現できるという効果があ
る。
【0106】第9発明にあっては、上記の効果に加え
て、蒸し焼き調理後、冷蔵温度以下に保存した焼き餃子
に、一層、好ましいクリスピー性を保存、再現できると
いう効果がある。
【0107】第10発明にあっては、上記の効果に加え
て、蒸し焼き調理後、冷蔵温度以下に保存した焼き餃子
に、付着した食用油の作用および多層の皮の作用が相乗
的に効果を発揮し、一層、好ましいクリスピー性を保
存、再現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の焼き餃子の断面の模式図である。
【図2】具を複数の皮で包み皮の全体を多重状態に成形
した焼き餃子の断面の模式図である。
【図3】皮の全体に深い褶曲を設け、多重構造に成形し
た焼き餃子の断面の模式図である。
【図4】焼き面部分の一端の皮を延長し、焼き面を覆う
様に成形した焼き餃子の断面の模式図である。
【図5】焼き面の中央部分を撮み出し、これを左右に展
開、延長し、焼き面を覆う様に成形した焼き餃子の断面
の模式図である。
【図6】焼き面の一端及び中央部分を撮み出し、これら
を延長した2個の延長部分により焼き面を覆う様に成形
した焼き餃子の断面の模式図である。
【図7】焼き面の両端の皮を撮み出し、これらを展開、
延長した2個の延長部分を焼き面部分の中央方向に折り
曲げ、焼き面を覆う様に成形した焼き餃子の断面の模式
図である。
【図8】略同形に成形してある麺帯片を2枚重畳して焼
き面に接着した焼き餃子の断面の模式図である。
【符号の説明】 1:焼き餃子の具 2:焼き餃子の皮 矢印:焼き面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 優 群馬県邑楽郡大泉町大字吉田1210番地5号 味の素フレッシュフーズ株式会社商品開 発センター内 (72)発明者 入船 友裕 群馬県邑楽郡大泉町大字吉田1210番地5号 味の素フレッシュフーズ株式会社商品開 発センター内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼き調理した餃子の表面に食用油を付着
    することを特徴とする焼き餃子の製造方法。
  2. 【請求項2】 焼き調理した餃子の表面に、餃子重量の
    2%以上35%未満の食用油を付着することを特徴とす
    る焼き餃子の製造方法。
  3. 【請求項3】 焼き調理した餃子の表面に食用油を付着
    し、次いで冷蔵温度以下に保存することを特徴とする焼
    き餃子の製造方法。
  4. 【請求項4】 焼き調理した餃子を、予め食用油を付着
    してある耐水性且つ水蒸気非透過性材料の表面に密着さ
    せることを特徴とする焼き餃子の製造方法。
  5. 【請求項5】 焼き調理した餃子の表面に食用油を付着
    し、次いで耐水性且つ水蒸気非透過性材料の表面に密着
    させることを特徴とする焼き餃子の製造方法。
  6. 【請求項6】 多重の皮を有する餃子を焼き調理するこ
    とを特徴とする焼き餃子の製造方法。
  7. 【請求項7】 焼き面に多重の皮を有する餃子を焼き調
    理することを特徴とする焼き餃子の製造方法。
  8. 【請求項8】 焼き面に多重の皮を有する餃子を焼き調
    理後、保存することを特徴とする焼き餃子の製造方法。
  9. 【請求項9】 多重の皮を有する餃子を焼き調理後、冷
    蔵温度以下に保存することを特徴とする焼き餃子の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 焼き面に多重の皮を有する餃子を焼き
    調理後、少なくとも焼き面に食用油を付着させ、冷蔵温
    度以下に保存することを特徴とする焼き餃子の製造方
    法。
JP11506997A 1997-01-29 1997-04-18 焼き餃子の製造方法 Expired - Lifetime JP3821178B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11506997A JP3821178B2 (ja) 1997-01-29 1997-04-18 焼き餃子の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-28326 1997-01-29
JP2832697 1997-01-29
JP11506997A JP3821178B2 (ja) 1997-01-29 1997-04-18 焼き餃子の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005107323A Division JP3821237B2 (ja) 1997-01-29 2005-04-04 焼き餃子の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10271978A true JPH10271978A (ja) 1998-10-13
JP3821178B2 JP3821178B2 (ja) 2006-09-13

Family

ID=26366403

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11506997A Expired - Lifetime JP3821178B2 (ja) 1997-01-29 1997-04-18 焼き餃子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3821178B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6818242B2 (en) 2001-07-11 2004-11-16 Ajinomoto Co., Inc. Production method of Chinese fried meat dumplings
JP2006055026A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Ajinomoto Co Inc 電子レンジ調理用食品
JP2006271287A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Ajinomoto Co Inc 焼き調理用包餡麺帯食品
JP2008220241A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Japan Tobacco Inc 冷凍揚げ餃子及びその製造方法
JP2010148395A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Showa Sangyo Co Ltd 包皮食品の製造方法および包皮食品
JP2012178989A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Hosoya Corporation 焼餃子用油脂組成物及びその使用方法
JP2017023103A (ja) * 2015-07-27 2017-02-02 月島食品工業株式会社 冷凍餃子用油脂組成物、冷凍連結餃子の製造方法、冷凍連結餃子、及び焼き餃子の製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6818242B2 (en) 2001-07-11 2004-11-16 Ajinomoto Co., Inc. Production method of Chinese fried meat dumplings
JP2006055026A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Ajinomoto Co Inc 電子レンジ調理用食品
JP4655264B2 (ja) * 2004-08-18 2011-03-23 味の素株式会社 電子レンジ調理用食品
JP2006271287A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Ajinomoto Co Inc 焼き調理用包餡麺帯食品
JP4701788B2 (ja) * 2005-03-30 2011-06-15 味の素株式会社 焼き調理用包餡麺帯食品
JP2008220241A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Japan Tobacco Inc 冷凍揚げ餃子及びその製造方法
JP2010148395A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Showa Sangyo Co Ltd 包皮食品の製造方法および包皮食品
JP2012178989A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Hosoya Corporation 焼餃子用油脂組成物及びその使用方法
JP2017023103A (ja) * 2015-07-27 2017-02-02 月島食品工業株式会社 冷凍餃子用油脂組成物、冷凍連結餃子の製造方法、冷凍連結餃子、及び焼き餃子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3821178B2 (ja) 2006-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1082978A (en) Composit frozen dessert
US6139885A (en) Preparation of toasted bread product having a topping for microwave heating
EP0827378B1 (en) Procedure for preparing a ready-cooked food portion
JP5059038B2 (ja) 冷凍春巻の製造方法
US2910370A (en) Frozen poultry product and preparation
JP3821178B2 (ja) 焼き餃子の製造方法
JP7317501B2 (ja) 揚げ物用衣材
EP0638488A1 (en) Microwavable food product containing a moisture resistant edible internal barrier
EP1380216A1 (en) Frozen layered pasta product
JP4701788B2 (ja) 焼き調理用包餡麺帯食品
JP3821237B2 (ja) 焼き餃子の製造法
JPH09173001A (ja) 天ぷら用衣材、これを用いた天ぷら及びその製造方法
JP5828677B2 (ja) 冷凍油ちょう食品の製造方法
JP3520678B2 (ja) フライ済み食品およびその製造方法
JP2645400B2 (ja) 容器詰包装米飯食品
JP6579676B1 (ja) から揚げ缶詰の製造方法
JP2886763B2 (ja) パイ食品
JP2003061604A (ja) 揚げ物用食品素材およびそれを用いた揚げ物食品
JP2715100B2 (ja) オードブル用冷凍調理パンとその製造法
JPS633584B2 (ja)
JPS60149337A (ja) パイの製造法
JP2021108553A (ja) 具材を卵で被覆してなる食品の調理方法およびそのための製品
JPH0340157Y2 (ja)
JPH02156847A (ja) 穀類成形加工食品生地
Brennand Efficient Cooking for One

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090630

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term