JP2022161726A - 画像表示装置用積層体及び画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置用積層体及び画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022161726A
JP2022161726A JP2021066767A JP2021066767A JP2022161726A JP 2022161726 A JP2022161726 A JP 2022161726A JP 2021066767 A JP2021066767 A JP 2021066767A JP 2021066767 A JP2021066767 A JP 2021066767A JP 2022161726 A JP2022161726 A JP 2022161726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display device
layer
wiring
image display
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021066767A
Other languages
English (en)
Inventor
慶太 飯村
Keita Iimura
修司 川口
Shuji Kawaguchi
一樹 木下
Kazuki Kinoshita
秀俊 飯岡
Hidetoshi Iioka
誠司 武
Seiji Take
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2021066767A priority Critical patent/JP2022161726A/ja
Priority to PCT/JP2022/017029 priority patent/WO2022215674A1/ja
Priority to EP22784657.3A priority patent/EP4322329A1/en
Priority to KR1020237038142A priority patent/KR20230169204A/ko
Priority to US18/285,902 priority patent/US20240121999A1/en
Priority to CN202280024472.3A priority patent/CN117099261A/zh
Priority to TW111113357A priority patent/TW202247457A/zh
Publication of JP2022161726A publication Critical patent/JP2022161726A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/127Active-matrix OLED [AMOLED] displays comprising two substrates, e.g. display comprising OLED array and TFT driving circuitry on different substrates
    • H10K59/1275Electrical connections of the two substrates
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/36Structural form of radiating elements, e.g. cone, spiral, umbrella; Particular materials used therewith
    • H01Q1/38Structural form of radiating elements, e.g. cone, spiral, umbrella; Particular materials used therewith formed by a conductive layer on an insulating support
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/041Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/24Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
    • H01Q1/241Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
    • H01Q1/242Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use
    • H01Q1/243Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use with built-in antennas
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/131Interconnections, e.g. wiring lines or terminals

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】画像表示装置内に存在する金属の影響によって配線基板のアンテナ性能が低下することを抑制可能な、画像表示装置用積層体及び画像表示装置を提供する。【解決手段】画像表示装置用積層体70は、透明性を有する基板11と、基板11上に配置されたメッシュ配線層20とを有する配線基板10と、配線基板10に積層された誘電体層80と、を備えている。誘電体層80及び基板11の合計厚みが、50μm以上500μm以下である。【選択図】図3

Description

本開示の実施の形態は、画像表示装置用積層体及び画像表示装置に関する。
現在、スマートフォン、タブレット等の携帯端末機器の高機能、小型化、薄型化及び軽量化が進んでいる。これら携帯端末機器は、複数の通信帯域を使用するため、通信帯域に応じた複数のアンテナが必要とされる。例えば、携帯端末機器には、電話用アンテナ、WiFi(Wireless Fidelity)用アンテナ、3G(Generation)用アンテナ、4G(Generation)用アンテナ、LTE(Long Term Evolution)用アンテナ、Bluetooth(登録商標)用アンテナ、NFC(Near Field Communication)用アンテナ等の複数のアンテナが搭載されている。しかしながら、携帯端末機器の小型化に伴い、アンテナの搭載スペースは限られており、アンテナ設計の自由度は狭まっている。また、限られたスペース内にアンテナを内蔵していることから、電波感度が必ずしも満足できるものではない。
このため、携帯端末機器の表示領域に搭載することができるフィルムアンテナが開発されている。このフィルムアンテナは、透明基材上にアンテナパターンが形成された透明アンテナにおいて、アンテナパターンが、不透明な導電体層の形成部としての導体部と非形成部としての多数の開口部とによるメッシュ状の導電体メッシュ層によって形成されている。
特開2011-66610号公報 特許第5636735号明細書 特許第5695947号明細書
本実施の形態は、画像表示装置内に存在する金属の影響によって配線基板のアンテナ性能が低下することを抑制可能な、画像表示装置用積層体及び画像表示装置を提供する。
本実施の形態による画像表示装置用積層体は、透明性を有する基板と、前記基板上に配置されたメッシュ配線層とを有する配線基板と、前記配線基板に積層された誘電体層と、を備え、前記誘電体層及び前記基板の合計厚みが、50μm以上500μm以下である。
本実施の形態による画像表示装置用積層体は、透明性を有する基板と、前記基板上に配置されたメッシュ配線層とを有する配線基板と、前記配線基板に積層された誘電体層と、を備え、前記誘電体層の厚みが、50μm以上500μm以下である。
本実施の形態による画像表示装置用積層体において、前記誘電体層の誘電率が3.5以下であっても良い。
本実施の形態による画像表示装置用積層体において、前記誘電体層は、偏光板を含んでも良い。
本実施の形態による画像表示装置は、本実施の形態による画像表示装置用積層体と、前記画像表示装置用積層体の前記誘電体層側に積層された自発光型表示装置と、を備えている。
本実施の形態による画像表示装置において、前記自発光型表示装置と前記画像表示装置用積層体の前記誘電体層との間に、タッチセンサが配置されていても良い。
本開示の実施の形態によると、画像表示装置内に存在する金属の影響によって配線基板のアンテナ性能が低下することを抑制することができる。
図1は、一実施の形態による画像表示装置を示す平面図。 図2は、一実施の形態による画像表示装置を示す断面図(図1のII-II線断面図)。 図3は、一実施の形態による画像表示装置の断面構成を示す図。 図4は、配線基板を示す平面図。 図5は、配線基板のメッシュ配線層を示す拡大平面図。 図6は、配線基板を示す断面図(図5のVI-VI線断面図)。 図7は、配線基板を示す断面図(図5のVII-VII線断面図)。 図8(a)-(g)は、一実施の形態による配線基板の製造方法を示す断面図。 図9は、変形例による画像表示装置の断面構成を示す図。 図10は、変形例による配線基板のメッシュ配線層を示す拡大平面図。
まず、図1乃至図8により、一実施の形態について説明する。図1乃至図8は本実施の形態を示す図である。
以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
また、以下の実施の形態において、「X方向」とは、画像表示装置の一辺に対して平行な方向である。「Y方向」とは、X方向に垂直かつ画像表示装置の他の一辺に対して平行な方向である。「Z方向」とは、X方向及びY方向の両方に垂直かつ画像表示装置の厚み方向に平行な方向である。また、「表面」とは、Z方向プラス側の面であって、画像表示装置の発光面側であり、観察者側を向く面をいう。「裏面」とは、Z方向マイナス側の面であって、画像表示装置の発光面及び観察者側を向く面と反対側の面をいう。
[画像表示装置の構成]
図1乃至図3を参照して、本実施の形態による画像表示装置の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、画像表示装置(表示装置)60は、配線基板10と、配線基板10に対して積層された誘電体層80と、誘電体層80に積層された自発光型表示装置(ディスプレイ)61と、を備えている。このうち配線基板10は、透明性を有する基板11と、基板11上に配置されたメッシュ配線層20とを有する。メッシュ配線層20には、給電部40が電気的に接続されている。また、自発光型表示装置61に対してZ方向マイナス側には、通信モジュール63が配置されている。配線基板10と、誘電体層80と、自発光型表示装置61と、通信モジュール63とは、筐体62内に収容されている。
図1及び図2に示す画像表示装置60において、通信モジュール63を介して、所定の周波数の電波を送受信することができ、通信を行うことができる。通信モジュール63は、電話用アンテナ、WiFi用アンテナ、3G用アンテナ、4G用アンテナ、5G用アンテナ、LTE用アンテナ、Bluetooth(登録商標)用アンテナ、NFC用アンテナ等のいずれかを含んでいても良い。このような画像表示装置60としては、例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末機器を挙げることができる。なお、配線基板10の詳細については後述する。
次に、図3を参照して、画像表示装置60の層構成について説明する。
図3に示すように、画像表示装置60は、発光面64を有している。画像表示装置60は、自発光型表示装置61に対して発光面64側(Z方向プラス側)に位置する配線基板10と、自発光型表示装置61に対して発光面64の反対側(Z方向マイナス側)に位置する通信モジュール63と、を備えている。なお、図3においては、主に配線基板10、自発光型表示装置61及び通信モジュール63の断面について示しており、筐体62等の表示を省略している。
自発光型表示装置61は、例えば有機EL(Electro Luminescence)表示装置からなる。自発光型表示装置61は、発光面64の反対側(Z方向マイナス側)から順に、金属層66と、支持基材67と、樹脂基材68と、薄膜トランジスタ(TFT)69と、有機EL層71と、を含んでいる。自発光型表示装置61上には、タッチセンサ73が配置されている。またタッチセンサ73上には、第1透明接着層94を介して偏光板72が配置されている。また偏光板72上には、第2透明接着層95を介して配線基板10が配置されている。配線基板10上には、第3透明接着層96を介して加飾フィルム74及びカバーガラス(表面保護板)75が配置されている。
なお、自発光型表示装置61は、それ自体が発光する機能を持つ表示装置であれば良く、有機EL表示装置に限られるものではない。例えばマイクロLED素子(発光体)を含むマイクロLED表示装置であっても良い。
金属層66は、有機EL層71の有機発光層(発光体)86よりも発光面64の反対側(Z方向マイナス側)に位置する。この金属層66は、自発光型表示装置61の外部に位置する図示しない他の電子機器が発する電磁波から自発光型表示装置61を保護する役割を果たす。金属層66は、例えば銅等の導電性が良好な金属からなっても良い。金属層66の厚みは、例えば1μm以上100μm以下としても良く、10μm以上50μm以下とすることが好ましい。
支持基材67は、金属層66上に配置されている。支持基材67は、自発光型表示装置61の全体を支持するものであり、例えば可撓性を有するフィルムからなっていても良い。支持基材67の材料としては、例えばポリエチレンテレフタレートを用いることができる。支持基材67の厚みは、例えば75μm以上300μm以下としても良く、100μm以上200μm以下とすることが好ましい。
樹脂基材68は、支持基材67上に配置されている。樹脂基材68は、薄膜トランジスタ69及び有機EL層71等を支持するものであり、可撓性を有する平坦な層からなる。樹脂基材68は、ダイコート法、インクジェット法、スプレーコート法、プラズマCVD法又は熱CVD法、キャピラリーコート法、スリット及びスピン法、又は、中央滴下法等の手法により塗布形成されたものであっても良い。樹脂基材68としては、例えば、有色のポリイミドを用いることができる。樹脂基材68の厚みは、例えば7μm以上30μm以下としても良く、10μm以上20μm以下とすることが好ましい。
薄膜トランジスタ(TFT)69は、樹脂基材68上に配置されている。薄膜トランジスタ69は、有機EL層71を駆動するためのものであり、有機EL層71の後述する第1電極85及び第2電極87に印加される電圧を制御するようになっている。薄膜トランジスタ69の厚みは、例えば7μm以上30μm以下としても良く、10μm以上20μm以下とすることが好ましい。
薄膜トランジスタ69は、絶縁層81と、絶縁層81内に埋設されたゲート電極82、ソース電極83及びドレイン電極84と、を有している。絶縁層81は、例えば、電気絶縁性を有する材料を積層することによって構成されたものであり、公知の有機材料や無機材料のいずれも用いることができる。例えば、絶縁層81の材料としては、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)、窒化シリコン(SiN)、又は酸化アルミニウム(AlO)を用いても良い。ゲート電極82としては、例えば、モリブデンータングステン合金、チタンとアルミニウムとの積層体等を採用することができる。ソース電極83及びドレイン電極84としては、例えば、チタンとアルミニウムとの積層体、銅マンガンと銅とモリブデンとの積層体等を用いることができる。
有機EL層71は、薄膜トランジスタ69上に配置されており、薄膜トランジスタ69に電気的に接続されている。有機EL層71は、樹脂基材68上に配置された第1電極(反射電極、アノード電極)85と、第1電極85上に配置された有機発光層(発光体)86と、有機発光層86上に配置された第2電極(透明電極、カソード電極)87とを有している。また薄膜トランジスタ69上には、第1電極85の端縁を被覆するようにバンク88が形成されている。このバンク88に取り囲まれることにより、各画素に対応する開口が形成され、この開口内に上述した有機発光層86が配置されている。さらに、第1電極85、有機発光層86、第2電極87及びバンク88は、封止樹脂89によって封止されている。なお、ここでは第1電極85がアノード電極を構成し、第2電極87がカソード電極を構成する。しかしながら、第1電極85及び第2電極87の極性が特に限られることはない。
第1電極85は、樹脂基材68上にスパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法等の手法により形成されたものである。第1電極85の材質としては、効率良く正孔を注入できる材質を用いることが好ましく、例えば、アルミニウム、クロム、モリブデン、タングステン、銅、銀又は金、及びそれらの合金等の金属材料を挙げることができる。
有機発光層(発光体)86は、ホールと電子とが注入され再結合されることにより励起状態が生成されて発光する機能を有する。有機発光層86は、第1電極85上に蒸着法、ノズルから塗布液を塗布するノズル塗布法、インクジェット等の印刷法により形成されたものである。有機発光層86としては、所定の電圧を印加することにより発光するよう構成された蛍光性有機物質を含有するものが好ましく、例えば、キノリノール錯体、オキサゾール錯体、各種レーザー色素、ポリパラフェニレンビニレン等が挙げられる。なお、複数の有機発光層86は、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層のいずれかであり、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層が、繰り返して並んで形成されている。
第2電極(透明電極)87は、有機発光層86上に形成されている。第2電極87は、例えばスパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法等の手法により形成されても良い。第2電極87の材質としては、電子を注入しやすく、かつ光透過性の良好な材質を用いることが好ましい。具体的には、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化リチウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
バンク88は、樹脂等の絶縁性をもつ有機材料を用いて形成されている。バンク88の形成に用いる有機材料の例としては、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等が挙げられる。
封止樹脂89は、バンク88上及び第2電極87上に配置されている。この封止樹脂89は、有機発光層86を保護するものである。封止樹脂89としては、例えば、シリコーン樹脂やアクリル系樹脂を用いることができる。封止樹脂89の厚みは、例えば7μm以上30μm以下としても良く、10μm以上20μm以下とすることが好ましい。
なお、有機EL層71において発光した光は、発光面64から取り出される。すなわち、有機EL層71からの光は、封止樹脂89の上方から取り出される。このように本実施の形態における自発光型表示装置61は、いわゆるトップエミッション型の表示装置となっている。
タッチセンサ73は、有機EL層71上に配置されている。このタッチセンサ73は、自発光型表示装置61に指等を接触させたときに、接触位置データを検出して出力するものである。タッチセンサ73は、銅等の金属部分を含んで構成されている。タッチセンサ73の厚みは、例えば0.1μm以上3.0μm以下としても良く、0.2μm以上0.5μm以下とすることが好ましい。
第1透明接着層94は、偏光板72をタッチセンサ73に接着する接着層である。第1透明接着層94は、OCA(Optical Clear Adhesive)層であっても良い。OCA層は、例えば以下のようにして作製された層である。まずポリエチレンテレフタレート(PET)等の離型フィルム上に、重合性化合物を含む液状の硬化性接着層用組成物を塗布し、これを例えば紫外線(UV)等を用いて硬化し、OCAシートを得る。上記硬化性接着層用組成物は、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂又はウレタン系樹脂等の光学用粘着剤であっても良い。このOCAシートを対象物に貼合した後、離型フィルムを剥離除去することにより、上記OCA層を得る。OCA層からなる第1透明接着層94は、光学透明性を有している。第1透明接着層94の厚みは、例えば10μm以上50μm以下としても良く、15μm以上30μm以下とすることが好ましい。
偏光板72は、第1透明接着層94を介してタッチセンサ73上に配置されている。この偏光板72は、有機EL層71からの光をフィルタリングするものである。偏光板72は、円偏光板であっても良い。偏光板72は、偏光子と、偏光子の両面に貼り合わされた透光性を有する一対の保護フィルムとを有していても良い。偏光板72の厚みは、例えば15μm以上200μm以下としても良く、50μm以上150μm以下とすることが好ましい。
第2透明接着層95は、配線基板10を偏光板72に接着する接着層である。第2透明接着層95は、第1透明接着層94と同様に、OCA(Optical Clear Adhesive)層であっても良い。第2透明接着層95の厚みは、例えば15μm以上150μm以下としても良く、20μm以上120μm以下とすることが好ましい。
配線基板10は、上述したように、自発光型表示装置61に対して発光面64側に配置されている。この場合、配線基板10は、偏光板72と加飾フィルム74との間に位置する。配線基板10は、透明性を有する基板11と、基板11上に配置されたメッシュ配線層20とを有する。メッシュ配線層20には、給電部40が電気的に接続されている。給電部40は、接続線41を介して通信モジュール63に電気的に接続されている。基板11の厚みは、例えば10μm以上200μm以下としても良く、30μm以上120μm以下とすることが好ましい。なお、配線基板10の詳細については後述する。
本実施の形態において、配線基板10の基板11側に誘電体層80が積層されている。誘電体層80は、実質的に金属を含まない層であり、絶縁性をもつ層である。この場合、誘電体層80は、上述した第1透明接着層94と、偏光板72と、第2透明接着層95とを含む。誘電体層80のうち、配線基板10の反対側の面には、金属を含む層が隣接している。具体的には、誘電体層80には、タッチセンサ73が直接積層されている。
この場合、誘電体層80及び基板11の合計厚みTは、50μm以上500μm以下となっており、好ましくは、100μm以上400μm以下である。
誘電体層80及び基板11の合計厚みTを50μm以上とすることにより、配線基板10のメッシュ配線層20と、メッシュ配線層20に最も近い金属層(タッチセンサ73)と間には、50μm以上の誘電体の層が形成される。この場合、メッシュ配線層20とタッチセンサ73との間隔(厚み方向の距離)を十分に離すことができる。これにより、タッチセンサ73の金属とメッシュ配線層20とが電気的に結合することを抑え、メッシュ配線層20による筐体62の外部への放射が弱くなることを抑制できる。この結果、例えばアンテナ機能等、メッシュ配線層20の機能の低下を抑えることができる。一方、誘電体層80及び基板11の合計厚みTを500μm以下とすることにより、画像表示装置60の全体の厚みが過度に厚くなってしまうことを抑制できる。
画像表示装置60の層構成によっては、誘電体層80は、第1透明接着層94、偏光板72及び第2透明接着層95の全てを必ずしも含まなくても良い。すなわち、第1透明接着層94、偏光板72及び第2透明接着層95のうちの一部が存在しなくても良い。あるいは、第1透明接着層94、偏光板72及び第2透明接着層95以外の、誘電体として機能する層が設けられていても良い。いずれの場合も、誘電体層80は、金属等の導電体を実質的に含まない、絶縁体としての機能を有する。
誘電体層80の誘電率は、3.5以下とすることが好ましく、3.0以下とすることがさらに好ましい。誘電体層80の誘電率を抑えることにより、上述したアンテナ機能等のメッシュ配線層20の機能が低下することを、より効果的に抑制することができる。
図3に示すように、上述した配線基板10と、配線基板10の基板11側に積層された誘電体層80とにより、画像表示装置用積層体70が構成されている。本実施の形態において、このような画像表示装置用積層体70も提供する。
第3透明接着層96は、配線基板10を加飾フィルム74及びカバーガラス75に接着する接着層である。第3透明接着層96は、第1透明接着層94及び第2透明接着層95と同様に、OCA(Optical Clear Adhesive)層であっても良い。第3透明接着層96の厚みは、例えば20μm以上200μm以下としても良く、30μm以上180μm以下とすることが好ましい。
加飾フィルム74は、配線基板10上に配置されている。この加飾フィルム74は、例えば、観察者側から見て自発光型表示装置61の表示領域と重なる部分の全部又は一部が開口しており、表示領域以外の部分を遮光する。すなわち、加飾フィルム74は、観察者側から見て自発光型表示装置61の端部を覆うように配置される。
カバーガラス(表面保護板)75は、加飾フィルム74上に配置されている。このカバーガラス75は、光を透過するガラス製の部材である。カバーガラス75は、板状であり、平面視で矩形状であってもよい。カバーガラス75の厚みは、例えば200μm以上1000μm以下としても良く、300μm以上700μm以下とすることが好ましい。なお、カバーガラス75の平面形状は、配線基板10、誘電体層80及び自発光型表示装置61の各平面形状よりも大きくても良い。
[配線基板の構成]
次に、図4乃至図7を参照して、配線基板の構成について説明する。図4乃至図7は、本実施の形態による配線基板を示す図である。
図4に示すように、本実施の形態による配線基板10は、画像表示装置60(図1乃至図3参照)に用いられるものであり、上述したように、有機発光層(発光体)86よりも発光面64側であって、カバーガラス75と誘電体層80との間に配置されるものである。このような配線基板10は、透明性を有する基板11と、基板11上に配置されたメッシュ配線層20と、を備えている。また、メッシュ配線層20には、給電部40が電気的に接続されている。
このうち基板11は、平面視で略長方形状であり、その長手方向がY方向に平行であり、その短手方向がX方向に平行となっている。基板11は、透明性を有するとともに略平板状であり、その厚みは全体として略均一となっている。基板11の長手方向(Y方向)の長さLは、例えば100mm以上200mm以下の範囲で選択することができ、基板11の短手方向(X方向)の長さLは、例えば50mm以上100mm以下の範囲で選択することができる。なお基板11は、その角部がそれぞれ丸みを帯びていても良い。
基板11の材料は、可視光線領域での透明性と電気絶縁性とを有する材料であればよい。本実施の形態において基板11の材料はポリエチレンテレフタレートであるが、これに限定されない。基板11の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、あるいは、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂材料等の有機絶縁性材料を用いることが好ましい。また、基板11の材料としては、用途に応じてガラス、セラミックス等を適宜選択することもできる。なお、基板11は、単一の層によって構成された例を図示したが、これに限定されず、複数の基材又は層が積層された構造であってもよい。また、基板11はフィルム状であっても、板状であってもよい。このため、基板11の厚さは特に制限はなく、用途に応じて適宜選択できるが、一例として、基板11の厚み(Z方向)T(図6参照)は、例えば10μm以上200μm以下の範囲とすることができる。
本実施の形態において、メッシュ配線層20は、アンテナとしての機能をもつアンテナパターンからなっている。図4において、メッシュ配線層20は、基板11上に複数(3つ)形成されており、それぞれ異なる周波数帯に対応している。すなわち、複数のメッシュ配線層20は、その長さ(Y方向の長さ)Lが互いに異なっており、それぞれ特定の周波数帯に対応した長さを有している。なお、対応する周波数帯が低周波であるほどメッシュ配線層20の長さLが長くなっている。各メッシュ配線層20は、電話用アンテナ、WiFi用アンテナ、3G用アンテナ、4G用アンテナ、5G用アンテナ、LTE用アンテナ、Bluetooth(登録商標)用アンテナ、NFC用アンテナ等のいずれかに対応していても良い。
各メッシュ配線層20は、それぞれ平面視で略長方形状である。各メッシュ配線層20は、その長手方向がY方向に平行であり、その短手方向がX方向に平行となっている。各メッシュ配線層20の長手方向(Y方向)の長さLは、例えば3mm以上100mm以下の範囲で選択することができ、各メッシュ配線層20の短手方向(X方向)の幅Wは、例えば1mm以上10mm以下の範囲で選択することができる。
メッシュ配線層20は、それぞれ金属線が格子形状又は網目形状に形成され、X方向及びY方向に繰り返しパターンを有している。すなわちメッシュ配線層20は、X方向に延びる部分(第2方向配線22)とY方向に延びる部分(第1方向配線21)とから構成されるパターン形状を有している。
図5に示すように、各メッシュ配線層20は、アンテナとしての機能をもつ複数の第1方向配線(アンテナ配線)21と、複数の第1方向配線21を連結する複数の第2方向配線(アンテナ連結配線)22とを含んでいる。具体的には、複数の第1方向配線21と複数の第2方向配線22とは、全体として一体となって、格子形状又は網目形状を形成している。各第1方向配線21は、アンテナの周波数帯に対応する方向(長手方向、Y方向)に延びており、各第2方向配線22は、第1方向配線21に直交する方向(幅方向、X方向)に延びている。第1方向配線21は、所定の周波数帯に対応する長さL(上述したメッシュ配線層20の長さ、図4参照)を有することにより、主としてアンテナとしての機能を発揮する。一方、第2方向配線22は、これらの第1方向配線21同士を連結することにより、第1方向配線21が断線したり、第1方向配線21と給電部40とが電気的に接続しなくなったりする不具合を抑える役割を果たす。
各メッシュ配線層20においては、互いに隣接する第1方向配線21と、互いに隣接する第2方向配線22とに取り囲まれることにより、複数の開口部23が形成されている。また、第1方向配線21と第2方向配線22とは互いに等間隔に配置されている。すなわち複数の第1方向配線21は、互いに等間隔に配置され、そのピッチPは、例えば0.01mm以上1mm以下の範囲とすることができる。また、複数の第2方向配線22は、互いに等間隔に配置され、そのピッチPは、例えば0.01mm以上1mm以下の範囲とすることができる。このように、複数の第1方向配線21と複数の第2方向配線22とがそれぞれ等間隔に配置されていることにより、各メッシュ配線層20内で開口部23の大きさにばらつきがなくなり、メッシュ配線層20を肉眼で視認しにくくすることができる。また、第1方向配線21のピッチPは、第2方向配線22のピッチPと等しい。このため、各開口部23は、それぞれ平面視略正方形状となっており、各開口部23からは、透明性を有する基板11が露出している。このため、各開口部23の面積を広くすることにより、配線基板10全体としての透明性を高めることができる。なお、各開口部23の一辺の長さLは、例えば0.01mm以上1mm以下の範囲とすることができる。なお、各第1方向配線21と各第2方向配線22とは、互いに直交しているが、これに限らず、互いに鋭角又は鈍角に交差していてもよい。また、開口部23の形状は、全面で同一形状同一サイズとするのが好ましいが、場所によって変えるなど全面で均一としなくても良い。
図6に示すように、各第1方向配線21は、その長手方向に垂直な断面(X方向断面)が略長方形形状又は略正方形形状となっている。この場合、第1方向配線21の断面形状は、第1方向配線21の長手方向(Y方向)に沿って略均一となっている。また、図7に示すように、各第2方向配線22の長手方向に垂直な断面(Y方向断面)の形状は、略長方形形状又は略正方形形状であり、上述した第1方向配線21の断面(X方向断面)形状と略同一である。この場合、第2方向配線22の断面形状は、第2方向配線22の長手方向(X方向)に沿って略均一となっている。第1方向配線21と第2方向配線22の断面形状は、必ずしも略長方形形状又は略正方形形状でなくても良く、例えば表面側(Z方向プラス側)が裏面側(Z方向マイナス側)よりも狭い略台形形状、あるいは、長手方向両側に位置する側面が湾曲した形状であっても良い。
本実施の形態において、第1方向配線21の線幅W(X方向の長さ、図6参照)及び第2方向配線22の線幅W(Y方向の長さ、図7参照)は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択できる。例えば、第1方向配線21の線幅Wは0.1μm以上5.0μm以下の範囲で選択することができ、0.2μm以上2.0μm以下とすることが好ましい。また、第2方向配線22の線幅Wは、0.1μm以上5.0μm以下の範囲で選択することができ、0.2μm以上2.0μm以下とすることが好ましい。さらに、第1方向配線21の高さH(Z方向の長さ、図6参照)及び第2方向配線22の高さH(Z方向の長さ、図7参照)は特に限定されず、用途に応じて適宜選択することができる。第1方向配線21の高さH及び第2方向配線22の高さHは、それぞれ例えば0.1μm以上5.0μm以下の範囲で選択することができ、0.2μm以上2.0μm以下とすることが好ましい。
第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は、導電性を有する金属材料であればよい。本実施の形態において第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は銅であるが、これに限定されない。第1方向配線21及び第2方向配線22の材料は、例えば、金、銀、銅、白金、錫、アルミニウム、鉄、ニッケルなどの金属材料(含む合金)を用いることができる。また第1方向配線21及び第2方向配線22は、電解めっき法によって形成されためっき層であっても良い。
メッシュ配線層20の全体の開口率Atは、例えば87%以上100%未満の範囲とすることができる。配線基板10の全体の開口率Atをこの範囲とすることにより、配線基板10の導電性と透明性を確保することができる。なお、開口率とは、所定の領域(例えばメッシュ配線層20の全域)の単位面積に占める、開口領域(第1方向配線21、第2方向配線22等の金属部分が存在せず、基板11が露出する領域)の面積の割合(%)をいう。
さらに、図6及び図7に示すように、基板11の表面上であって、メッシュ配線層20を覆うように保護層17が形成されている。保護層17は、メッシュ配線層20を保護するものであり、基板11の表面の略全域に形成されている。保護層17の材料としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂とそれらの変性樹脂と共重合体、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニル樹脂とそれらの共重合体、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド、塩素化ポリオレフィン等の無色透明の絶縁性樹脂を用いることができる。また、保護層17の厚みTは、0.3μm以上100μm以下の範囲で選択することができる。なお、保護層17は、基板11のうち少なくともメッシュ配線層20を覆うように形成されていれば良い。また、保護層17は、必ずしも形成されていなくても良い。
再度図4を参照すると、給電部40は、メッシュ配線層20に電気的に接続されている。この給電部40は、略長方形状の導電性の薄板状部材からなる。給電部40の長手方向はX方向に平行であり、給電部40の短手方向はY方向に平行である。また、給電部40は、基板11の長手方向端部(Y方向マイナス側端部)に配置されている。給電部40の材料は、例えば、金、銀、銅、白金、錫、アルミニウム、鉄、ニッケルなどの金属材料(含む合金)を用いることができる。この給電部40は、配線基板10が画像表示装置60(図1参照)に組み込まれた際、画像表示装置60の通信モジュール63と電気的に接続される。なお、給電部40は、基板11の表面に設けられているが、これに限らず、給電部40の一部又は全部が基板11の周縁よりも外側に位置していても良い。また、給電部40を柔軟に形成することにより、給電部40が画像表示装置60の側面や裏面に回り込んで、側面や裏面側で電気的に接続できるようにしても良い。
[配線基板の製造方法]
次に、図8(a)-(g)を参照して、本実施の形態による配線基板の製造方法について説明する。図8(a)-(g)は、本実施の形態による配線基板の製造方法を示す断面図である。
図8(a)に示すように、透明性を有する基板11を準備する。
次に、基板11上に、複数の第1方向配線21と、複数の第1方向配線21を連結する複数の第2方向配線22とを含むメッシュ配線層20を形成する。
この際、まず、図8(b)に示すように、基板11の表面の略全域に金属箔51を積層する。本実施の形態において金属箔51の厚さは、0.1μm以上5.0μm以下であってもよい。本実施の形態において金属箔51は、銅を含んでいてもよい。
次に、図8(c)に示すように、金属箔51の表面の略全域に光硬化性絶縁レジスト52を供給する。この光硬化性絶縁レジスト52としては、例えばアクリル樹脂、エポキシ系樹脂等の有機樹脂を挙げることができる。
続いて、図8(d)に示すように、絶縁層54をフォトリソグラフィ法により形成する。この場合、フォトリソグラフィ法により光硬化性絶縁レジスト52をパターニングし、絶縁層54(レジストパターン)を形成する。この際、第1方向配線21及び第2方向配線22に対応する金属箔51が露出するように、絶縁層54を形成する。
次に、図8(e)に示すように、基板11の表面上の、絶縁層54に覆われていない部分に位置する金属箔51を除去する。この際、塩化第二鉄、塩化第二銅、硫酸・塩酸等の強酸、過硫酸塩、過酸化水素またはこれらの水溶液、または以上の組合せ等を用いたウェット処理を行うことによって、基板11の表面が露出するように金属箔51をエッチングする。
続いて、図8(f)に示すように、絶縁層54を除去する。この場合、過マンガン酸塩溶液やN-メチル-2-ピロリドン、酸又はアルカリ溶液等を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、金属箔51上の絶縁層54を除去する。
このようにして、基板11と、基板11上に設けられたメッシュ配線層20とを有する配線基板10が得られる。この場合、メッシュ配線層20は、第1方向配線21及び第2方向配線22を含む。
その後、図8(g)に示すように、基板11上のメッシュ配線層20を覆うように保護層17を形成する。保護層17を形成する方法としては、ロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、マイクログラビアコート、スロットダイコート、ダイコート、ナイフコート、インクジェットコート、ディスペンサーコート、キスコート、スプレーコート、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷を用いても良い。
[本実施の形態の作用]
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図1乃至図3に示すように、配線基板10は、自発光型表示装置61を有する画像表示装置60に組み込まれる。配線基板10は、自発光型表示装置61上に配置される。配線基板10のメッシュ配線層20は、給電部40を介して画像表示装置60の通信モジュール63に電気的に接続される。このようにして、メッシュ配線層20を介して、所定の周波数の電波を送受信することができ、画像表示装置60を用いて通信を行うことができる。
ところで、配線基板10のメッシュ配線層20を用いて電波を送受信する際、仮に、メッシュ配線層20の近傍に金属が存在すると、メッシュ配線層20のアンテナ性能が低下するおそれがある。すなわち、金属とメッシュ配線層20とが電気的に強く結合し、筐体62の外部への電波の放射が弱くなるおそれがある。
これに対して本実施の形態によれば、上述したように、配線基板10の基板11側に誘電体層80が積層されており、誘電体層80及び基板11の合計厚みTが、50μm以上となっている。この場合、メッシュ配線層20と、メッシュ配線層20に最も近い金属層であるタッチセンサ73との間隔が十分に広げられている。これにより、タッチセンサ73に含まれる金属とメッシュ配線層20とが電気的に強く結合することがなく、筐体62の外部への電波の放射が弱くなることを抑制できる。この結果、メッシュ配線層20のアンテナ性能が低下することを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、誘電体層80及び基板11の合計厚みTが、500μm以下となっている。これにより、誘電体層80及び基板11が過度に厚くなることがなく、画像表示装置60全体の厚みが厚くなることを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、誘電体層80の誘電率が3.5以下となっていることにより、上述したメッシュ配線層20のアンテナ性能が低下することを効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、誘電体層80は、偏光板72を含んでおり、偏光板72は、配線基板10とタッチセンサ73との間に位置する。これにより、金属を実質的に含まない偏光板72を用いて、基板11とタッチセンサ73との間隔を形成することができる。このため、偏光板72がタッチセンサ73と自発光型表示装置61との間に位置する場合と比較して、画像表示装置60全体の厚みが厚くなることを抑えつつ、メッシュ配線層20のアンテナ性能が低下することを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、配線基板10は、透明性を有する基板11と、基板11上に配置されたメッシュ配線層20とを備えている。このメッシュ配線層20は、不透明な導電体層の形成部としての導体部と、多数の開口部とによるメッシュ状のパターンを有しているので、配線基板10の透明性が確保されている。これにより、配線基板10が自発光型表示装置61上に配置されたとき、メッシュ配線層20の開口部23から自発光型表示装置61を視認することができ、自発光型表示装置61の視認性が妨げられることがない。
[実施例]
次に、本実施の形態における具体的実施例について説明する。
(実施例1)
図1乃至図3に示す構成をもつ画像表示装置を作製した。この場合、誘電体層は、配線基板の基板側から順に、第2透明接着層と偏光板と第1透明接着層を含んでいた。配線基板の基板としては、厚み50μmのポリエチレンテレフタレート製基板を用いた。第2透明接着層としては、厚み25μmのOCAフィルムを用いた。偏光板は、日東電工製であり、厚み100μmのものを用いた。第1透明接着層としては、厚み25μmのOCAフィルムを用いた。この場合、誘電体層と基板との厚みの合計は、200μmとなった。この画像表示装置の層構成は、外面側から順に下記の通りである。
カバーガラス/加飾フィルム/第3透明接着層/配線基板(メッシュ配線層/基板)/誘電体層(第2透明接着層/偏光板/第1透明接着層)/タッチセンサ/自発光型表示装置
(比較例1)
偏光板が配線基板よりもカバーガラス側に位置し、誘電体層が第1透明接着層から構成されること、及び基板と誘電体層の厚み、以外は、実施例1と同様にして画像表示装置を作製した。この場合、誘電体層と基板との厚みの合計は、40μmとなった。この画像表示装置の層構成は、外面側から順に下記の通りである。
カバーガラス/加飾フィルム/第3透明接着層/偏光板/第2透明接着層/配線基板(メッシュ配線層/基板)/誘電体層(第1透明接着層)/タッチセンサ/自発光型表示装置
(比較例2)
誘電体層と基板との厚みの合計を550μmとしたこと、以外は、比較例1と同様にして画像表示装置を作製した。この画像表示装置の層構成は、外面側から順に下記の通りである。
カバーガラス/加飾フィルム/第3透明接着層/偏光板/第2透明接着層/配線基板(メッシュ配線層/基板)/誘電体層(第1透明接着層)/タッチセンサ/自発光型表示装置
表1には、実施例1、比較例1及び比較例2による画像表示装置の厚みと、画像表示装置のアンテナ機能とをそれぞれ測定した結果を示す。下記表中、「○」は良好であったこと(good)を意味し、「×」は良好でなかったこと(poor)を意味する。
Figure 2022161726000002
表1に示すように、実施例1の画像表示装置は、アンテナ機能が良好であり、かつ画像表示装置の厚みも厚くなりすぎることがなかった。比較例1の画像表示装置は、画像表示装置の厚みは厚くなりすぎることがなかったが、アンテナ機能が低下してしまった。比較例2の画像表示装置は、アンテナ機能が良好であったが、画像表示装置の厚みも厚くなりすぎてしまった。
[変形例]
次に、画像表示装置及び配線基板の変形例について説明する。
(第1変形例)
図9は、画像表示装置の一変形例を示している。図9に示す変形例は、誘電体層80が配線基板10のメッシュ配線層20側に積層されている点が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図8に示す実施の形態と略同一である。図9において、図1乃至図8に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図9に示す画像表示装置60において、配線基板10の基板11は、カバーガラス75側(Z方向プラス側)を向いており、配線基板10のメッシュ配線層20及び給電部40は、誘電体層80側を向いている。誘電体層80は、実質的に金属を含まない層であり、第1透明接着層94と、偏光板72と、第2透明接着層95とを含む。誘電体層80の厚みTは、50μm以上500μm以下であり、好ましくは、100μm以上400μm以下である。
本変形例によれば、配線基板10のメッシュ配線層20側に誘電体層80が積層されており、誘電体層80の厚みTが、50μm以上となっている。このため、メッシュ配線層20と、メッシュ配線層20に最も近い金属層であるタッチセンサ73との間隔が十分に広げられている。これにより、タッチセンサ73に含まれる金属とメッシュ配線層20とが電気的に強く結合することがなく、筐体62の外部への電波の放射が弱くなることを抑制できる。この結果、メッシュ配線層20のアンテナ性能が低下することを抑制することができる。また、誘電体層80の厚みが、500μm以下となっていることにより、誘電体層80が過度に厚くなることがなく、画像表示装置60全体の厚みが厚くなることを抑制することができる。
(第2変形例)
図10は、配線基板の一変形例を示している。図10に示す変形例は、メッシュ配線層20の平面形状が異なるものであり、他の構成は上述した図1乃至図8に示す実施の形態と略同一である。図10において、図1乃至図8に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図10は、一変形例によるメッシュ配線層20を示す拡大平面図である。図10において、第1方向配線21と第2方向配線22とは、斜め(非直角)に交わっており、各開口部23は、平面視で菱形状に形成されている。第1方向配線21及び第2方向配線22は、それぞれX方向及びY方向のいずれにも平行でないが、第1方向配線21及び第2方向配線22のうちのいずれか一方がX方向又はY方向に平行であっても良い。
上記実施の形態及び変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態及び変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 配線基板
11 基板
20 メッシュ配線層
21 第1方向配線
22 第2方向配線
40 給電部
60 画像表示装置
61 自発光型表示装置
63 通信モジュール
66 金属層
67 支持基材
68 樹脂基材
69 薄膜トランジスタ(TFT)
70 画像表示装置用積層体
71 有機EL層
72 偏光板
73 タッチセンサ
74 加飾フィルム
75 カバーガラス
80 誘電体層
85 第1電極(反射電極、アノード電極)
86 有機発光層(発光体)
87 第2電極(透明電極、カソード電極)
94 第1透明接着層
95 第2透明接着層
96 第3透明接着層

Claims (6)

  1. 透明性を有する基板と、前記基板上に配置されたメッシュ配線層とを有する配線基板と、
    前記配線基板に積層された誘電体層と、を備え、
    前記誘電体層及び前記基板の合計厚みが、50μm以上500μm以下である、画像表示装置用積層体。
  2. 透明性を有する基板と、前記基板上に配置されたメッシュ配線層とを有する配線基板と、
    前記配線基板に積層された誘電体層と、を備え、
    前記誘電体層の厚みが、50μm以上500μm以下である、画像表示装置用積層体。
  3. 前記誘電体層の誘電率が3.5以下である、請求項1又は2に記載の画像表示装置用積層体。
  4. 前記誘電体層は、偏光板を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像表示装置用積層体。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像表示装置用積層体と、
    前記画像表示装置用積層体の前記誘電体層側に積層された自発光型表示装置と、を備えた、画像表示装置。
  6. 前記自発光型表示装置と前記画像表示装置用積層体の前記誘電体層との間に、タッチセンサが配置されている、請求項5に記載の画像表示装置。
JP2021066767A 2021-04-09 2021-04-09 画像表示装置用積層体及び画像表示装置 Pending JP2022161726A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021066767A JP2022161726A (ja) 2021-04-09 2021-04-09 画像表示装置用積層体及び画像表示装置
PCT/JP2022/017029 WO2022215674A1 (ja) 2021-04-09 2022-04-04 画像表示装置用積層体及び画像表示装置
EP22784657.3A EP4322329A1 (en) 2021-04-09 2022-04-04 Laminate for image display device and image display device
KR1020237038142A KR20230169204A (ko) 2021-04-09 2022-04-04 화상 표시 장치용 적층체 및 화상 표시 장치
US18/285,902 US20240121999A1 (en) 2021-04-09 2022-04-04 Multilayer body for image display device and image display device
CN202280024472.3A CN117099261A (zh) 2021-04-09 2022-04-04 图像显示装置用层叠体和图像显示装置
TW111113357A TW202247457A (zh) 2021-04-09 2022-04-08 圖像顯示裝置用積層體及圖像顯示裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021066767A JP2022161726A (ja) 2021-04-09 2021-04-09 画像表示装置用積層体及び画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022161726A true JP2022161726A (ja) 2022-10-21

Family

ID=83546083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021066767A Pending JP2022161726A (ja) 2021-04-09 2021-04-09 画像表示装置用積層体及び画像表示装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20240121999A1 (ja)
EP (1) EP4322329A1 (ja)
JP (1) JP2022161726A (ja)
KR (1) KR20230169204A (ja)
CN (1) CN117099261A (ja)
TW (1) TW202247457A (ja)
WO (1) WO2022215674A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5447813B2 (ja) 2009-09-16 2014-03-19 大日本印刷株式会社 透明アンテナ
JP5636735B2 (ja) 2009-09-24 2014-12-10 大日本印刷株式会社 透明アンテナ用エレメント及び透明アンテナ
US8570225B2 (en) 2010-03-25 2013-10-29 Sony Corporation Antenna device and mobile device
JP7302396B2 (ja) * 2019-09-06 2023-07-04 大日本印刷株式会社 画像表示装置
KR20200112755A (ko) * 2020-08-18 2020-10-05 동우 화인켐 주식회사 안테나 적층체 및 이를 포함하는 화상 표시 장치

Also Published As

Publication number Publication date
CN117099261A (zh) 2023-11-21
EP4322329A1 (en) 2024-02-14
TW202247457A (zh) 2022-12-01
KR20230169204A (ko) 2023-12-15
US20240121999A1 (en) 2024-04-11
WO2022215674A1 (ja) 2022-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6566225B2 (ja) Nfc通信機能付き表示装置
KR102415221B1 (ko) 발광 장치
JP2021073672A (ja) 電子機器
CN110600511A (zh) 有机发光显示面板及其制备方法
KR102431312B1 (ko) 표시장치
JP6677935B1 (ja) 配線基板および配線基板の製造方法
TW202102072A (zh) 配線基板及配線基板之製造方法
JP7302396B2 (ja) 画像表示装置
WO2022196730A1 (ja) 配線基板、配線基板の製造方法、画像表示装置用積層体及び画像表示装置
WO2022215674A1 (ja) 画像表示装置用積層体及び画像表示装置
KR102543443B1 (ko) 표시 장치 및 연성 인쇄 회로 기판의 제조 방법
WO2023058663A1 (ja) 画像表示装置用積層体、画像表示装置及びモジュール
JP2024057990A (ja) 画像表示装置
CN118077099A (en) Laminate for image display device, and module
KR20240074837A (ko) 화상 표시 장치용 적층체, 화상 표시 장치 및 모듈
WO2023080252A1 (ja) モジュール、画像表示装置用積層体、画像表示装置、モジュールの製造方法及び配線基板
WO2022215683A1 (ja) 配線基板および配線基板の製造方法
JP7482390B2 (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法
WO2023199885A1 (ja) 配線基板、モジュール及び画像表示装置
JP2022163867A (ja) 配線基板、モジュール、配線基板の製造方法およびモジュールの製造方法
JP2023181005A (ja) モジュール、画像表示装置用積層体、画像表示装置及びモジュールの製造方法
JP2023156858A (ja) 配線基板、モジュール及び画像表示装置
JP2022071374A (ja) 配線基板および配線基板の製造方法
JP2023054721A (ja) 画像表示装置用積層体及び画像表示装置
CN116998227A (zh) 布线基板、布线基板的制造方法、图像显示装置用层叠体以及图像显示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240227