JP2022128612A - 金属材、接続端子、および金属材の製造方法 - Google Patents

金属材、接続端子、および金属材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温環境を経ても、Inの有する特性を表面において発揮することができる金属材および接続端子、またそのような金属材を製造することができる方法を提供する。【解決手段】基材2と、少なくともNiを含み、前記基材2の表面を被覆する中間層3と、In、またはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金よりなり、前記中間層3の表面を被覆し、最表面に露出したIn被覆層4と、を有し、前記中間層3と前記In被覆層4を合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多く含有されている、金属材1とする。また、前記金属材1を含んで構成され、少なくとも、相手方導電部材と電気的に接触する接点部において、前記基材1の表面に、前記中間層3と前記In被覆層4が形成されている、接続端子とする。【選択図】図1

Description

本開示は、金属材、接続端子、および金属材の製造方法に関する。
接続端子等の電気接続部材において、CuまたはCu合金等よりなる基材の表面に、InまたはIn合金の層が設けられる場合がある。Inは、非常に軟らかく、固体潤滑性を示す金属である。よって、接続端子の表面にInを含む金属層を設けることで、表面の摩擦係数が低減され、接続端子の挿入や嵌合に要する力(挿入力)の低減を図ることができる。
例えば、特許文献1に、相互に電気的に接触する接点部の最表面にインジウム層をそれぞれ有する雄型コネクタ端子と雌型コネクタ端子とからなり、接点部に印加される荷重が所定の値に設定された端子対が開示されている。ここでは、インジウム層と、銅または銅合金の母材表面との間に、ニッケルよりなる中間層を設け、母材からインジウム層への銅原子の拡散を抑制することも開示されている。インジウム層の厚さとしては、0.5~3μmの範囲、Ni層の厚さとしては、2μm以上の領域が、好ましいものとして挙げられている。
特許文献2には、Cu又はCu合金からなる母材の表面に、In又はInを主体とする合金からなる表面めっき層が設けられ、該表面めっき層の下地に、表面めっき層よりも硬い硬質めっき層が形成されている接続用端子が開示されている。硬質めっき層は、CuとInの金属間化合物、もしくはCu及びInに、更にNi等の元素を含む金属間化合物からなっている。さらに、硬質めっき層の下地に、Ni又はNi合金からなる下地めっき層を設けることも記載されている。表面めっき層の厚さとしては、0.45~10μmの範囲、硬質めっき層の厚さとしては、0.05~10μmの範囲、下地めっき層の厚さとしては、0.05~10μmの範囲が、好ましいものとして挙げられている。
特開2014-35873号公報 特開2012-28139号公報
近年、接続端子においては、挿入力の低減が、従来よりもさらに求められるようになっている。例えば、自動車用の接続端子の分野では、自動車の電動化や高機能化に伴い、コネクタの多極化、つまり1つのコネクタに含まれる接続端子の数の増大が進んでおり、コネクタを構成する各接続端子の挿入力を低減することで、コネクタ全体としての挿入力を低減する観点から、各接続端子の低挿入力化が、従来よりも高い水準で求められている。一方で、高温環境となる厳しい使用条件でも、使用に耐える接続端子が求められるようになっている。
特許文献1,2に開示されるように、In層を表面に有する金属材を用いて接続端子を構成すれば、Inの固体潤滑性により、低挿入力化を図ることができる。また、Inは、表面において低い接触抵抗を示すため、In層を表面に有する接続端子は、接続信頼性においても優れたものとなる。しかし、In層を表面に有する接続端子が、高温になる環境で使用された場合にも、低挿入力性や高接続信頼性等、Inが本来有する特性が、安定して維持されるとは限らない。例えば、In層に含まれるInと、母材や下層の金属との間で、合金化が起こると、Inが本来有する特性が損なわれる可能性がある。In層を表面に有する接続端子を開示している特許文献1,2においても、高温環境下に接続端子を置くことについては言及しておらず、高温環境を経ても、In層による特性が十分に発揮されるか否かについては、それらの文献の記載からは不明である。
そこで、高温環境を経ても、Inの有する特性を表面において発揮することができる金属材および接続端子、またそのような金属材を製造することができる方法を提供することを課題とする。
本開示の金属材は、基材と、少なくともNiを含み、前記基材の表面を被覆する中間層と、In、またはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金よりなり、前記中間層の表面を被覆し、最表面に露出したIn被覆層と、を有し、前記中間層と前記In被覆層を合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多く含有されている。
本開示の接続端子は、前記金属材を含んで構成され、少なくとも、相手方導電部材と電気的に接触する接点部において、前記基材の表面に前記中間層と前記In被覆層が形成されている。
本開示の金属材の製造方法においては、基材の表面に、Ni、またはInを不可避的不純物以外に含有しないNi合金よりなるNi原料層を形成し、さらに前記Ni被覆層の表面を被覆し、最表面に露出させて、In、またはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金よりなるIn原料層を、前記Ni原料層の5.6倍以上の厚さで形成する。
本開示にかかる金属材および接続端子は、高温環境を経ても、Inの有する特性を表面において発揮することができる金属材および接続端子となる。また、本開示にかかる金属材の製造方法によると、そのような金属材を製造することができる。
図1A,1B,1Cは、それぞれ、本開示の第一の実施形態、第二の実施形態、第三の実施形態にかかる金属材の断面を示す模式図である。 図2は、本開示の一実施形態にかかる接続端子を示す断面図である。 図3は、Ni原料層とIn原料層を積層した金属材について、150℃での加熱時間と、加熱によって合金を形成したIn被覆層の厚さとの関係を示す図である。 図4は、Ni原料層とIn原料層を積層した金属材について、X線回折の測定結果を示す図である。上段はIn原料層を厚く形成した試料1の加熱後の状態、中段はIn原料層を薄く形成した試料2の加熱後の状態を示している。下段は参照試料の非加熱の状態を示している。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示にかかる金属材は、基材と、少なくともNiを含み、前記基材の表面を被覆する中間層と、In、またはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金よりなり、前記中間層の表面を被覆し、最表面に露出したIn被覆層と、を有し、前記中間層と前記In被覆層を合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多く含有されている。
上記の金属材においては、最表面にIn被覆層が露出していることで、表面において、摩擦係数の低減、接触抵抗の低減等、Inの有する特性を利用することができる。中間層には、高温になった際に、Inと合金を形成しやすい金属であるNiが含有されているが、中間層とIn被覆層を合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多く含有されている。InとNiは、NiInなる組成を有する金属間化合物を形成しやすいが、Niとの比率として、この金属間化合物の組成比よりも多くのInが、中間層とIn被覆層を合わせた領域に含有されることで、高温になってInとNiの合金化が進行しても、Niと合金を形成していないInを含んだIn被覆層が、金属材の表面に残存することになる。金属材が高温環境を経ても、表面にIn被覆層が残存することで、表面において、Inが有する特性を発揮する状態が、維持されることになり、耐熱性の高い金属材となる。
ここで、Ni、またはInを不可避的不純物以外に含有しないNi合金よりなる層をNi被覆層とし、NiとInを含む合金よりなる層を合金層として、前記中間層は、下記の第一の構造、第二の構造、第三の構造のいずれかを有しているとよい。第一の構造においては、前記中間層が、前記Ni被覆層よりなり、第二の構造においては、前記中間層が、前記Ni被覆層と、前記Ni被覆層の表面を被覆する前記合金層と、よりなり、第三の構造においては、前記中間層が、前記合金層よりなる。第一の構造の中間層を有する金属材を、高温の環境に放置すると、NiとInの間の合金化が進行し、第二の構造、さらには第三の構造の中間層を有する金属材が形成される。しかし、中間層が上記3種いずれの構造をとる段階においても、中間層とIn被覆層を合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多く含有されていることにより、その段階、およびさらに合金化が進行した段階において、金属材の表面に、Niと合金を形成していないInを含むIn被覆層が、残存することになる。
この場合に、前記被覆層は、前記第一の構造または前記第二の構造を有し、前記In被覆層の厚さは、前記Ni被覆層の厚さの5.6倍以上であるとよい。このIn被覆層とNi被覆層の厚さの比率は、InとNiの原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多い状態に対応する。よって、金属材が高温環境に置かれ、In被覆層を構成するInと、Ni被覆層を構成するNiとの間で合金形成が進行し、NiInが形成されたとしても、金属材の最表面に、Niと合金を形成していないInを含んだIn被覆層を、残存させることができる。
また、前記被覆層は、前記第一の構造または前記第二の構造を有し、前記Ni被覆層の厚さは、1μm以下であるとよい。Ni被覆層は、厚さが1μm程度あれば、基材からの金属原子の拡散を十分に抑制することができる。Ni被覆層の厚さは、できれば0.5μm以上であることが好ましい。Ni被覆層の厚さが1μmである場合に、In被覆層の厚さを6μmあるいはそれよりも厚くしておけば、InとNiの原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多い状態となる。よって、被覆層を過剰に厚く形成することなく、金属材が高温環境に置かれた場合に、金属材の最表面に、Niと合金を形成していないInを含むIn被覆層を、Inが有する特性を十分に発揮できる厚さで、残存させることができる。
これらの場合に、前記中間層は、前記第一の構造を有しているとよい。第一の構造においては、中間層がNi被覆層のみより構成されており、Ni被覆層の表面を直接被覆して、In被覆層が形成されている。そのため、In被覆層を構成するInが、Ni被覆層を構成するNiとの合金形成を特に起こしやすいが、In被覆層が、Ni被覆層に対して、十分に大きな厚さを有していることで、金属材が高温環境に置かれても、Niと合金化していないInを含んだIn被覆層を、最表面に残すことができる。
あるいは、前記中間層は、前記第二の構造または前記第三の構造を有し、前記合金層は、NiInなる金属間化合物を含有するとよい。NiInを含む中間層がIn被覆層の下層に形成されることで、In被覆層の表面において、摩擦係数の低減に高い効果が得られる。NiInは、NiとInの合金として形成されやすい金属間化合物であり、Inの含有比率の高いものであるが、上記のように、中間層とIn被覆層を合わせた領域に、InがNiに対して十分な原子数で含有されることにより、NiInを含む合金層の形成を経ても、金属材の最表面に、Niと合金化していないInを含むIn被覆層が露出した状態が、維持される。
前記中間層と前記In被覆層を合わせた単位面積あたりの含有量で、Niの含有量は、0.89mg/cm以下、Inの含有量は、4.3mg/cm以上であるとよい。このInとNiの含有量は、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多い状態に対応する。
前記基材は、CuまたはCu合金よりなるとよい。CuおよびCu合金は、高い加工性や機械的特性を有すること等により、接続端子等の電気接続部材の基材として汎用されるものであり、最表面に露出させてIn被覆層を設けることで、電気接続部材の構成材料として好適に利用することができる。In被覆層の下層に設けられる中間層として、Ni被覆層、および/またはNiとInを含む合金層が設けられることで、基材のCu原子がIn被覆層へと拡散するのを、抑制することができる。
本開示にかかる接続端子は、前記金属材を含んで構成され、少なくとも、相手方導電部材と電気的に接触する接点部において、前記基材の表面に前記中間層と前記In被覆層が形成されている。
上記接続端子においては、接点部の表面に、中間層とIn被覆層が形成されており、かつ、中間層とIn被覆層を合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多く含有されている。よって、接点部の表面において、低摩擦係数や低接触抵抗等、Inが有する特性を利用することができ、挿入力の低さや接続信頼性の高さにおいて優れた接続端子とすることができる。さらに、高温環境を経ても、接点部の表面に、Niと合金化していないInを含むIn被覆層が残存するため、Inによって発揮されるそれらの特性を、安定に維持することができ、耐熱性に優れた接続端子となる。
本開示にかかる金属材の製造方法においては、基材の表面に、Ni、またはInを不可避的不純物以外に含有しないNi合金よりなるNi原料層を形成し、さらに前記Ni被覆層の表面を被覆し、最表面に露出させて、In、またはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金よりなるIn原料層を、前記Ni原料層の5.6倍以上の厚さで形成する。
上記金属材の製造方法においては、Ni原料層の表面に形成するIn原料層の厚さを、Ni原料層の厚さの5.6倍以上としている。この厚さの比率は、In原料層に含まれるInが、Ni原料層に含まれるNiに対して、原子数比で、7/3倍よりも多くなっていることを意味する。NiとInは、加熱を受けた際に合金を形成しやすい金属であり、NiInなる金属間化合物を構成するが、In原料層が、Ni原料層に対して上記の厚さ比で形成されていることにより、Ni原料層とIn原料層を積層した金属材が高温環境に置かれても、Niと合金化していないInを含むIn被覆層が、金属材の最表面に残存することになる。その結果、高温環境を経ても、Inが有する特性を、表面において発揮させることができる金属材となる。
ここで、前記Ni原料層の厚さを1μm以下とするとよい。Ni原料層は、厚さが1μm程度あれば、基材からの金属原子の拡散を十分に抑制することができる。Ni被覆層の厚さは、できれば0.5μm以上であることが好ましい。Ni原料層の厚さが1μmである場合に、In原料層の厚さを6μmあるいはそれよりも厚くしておけば、InとNiの原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多い状態に対応する。よって、被覆層を過剰に厚く形成することなく、金属材が高温環境に置かれた場合に、金属材の最表面に、Niと合金を形成していないInを含むIn被覆層を、Inが有する特性を十分に発揮できる厚さで、残存させることができる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。本明細書において、各元素の含有量(濃度)は、特記しない限り、原子%等、原子数を基準として示すものとする。また、単体金属には、不可避的不純物を含有する場合も含むものとする。合金には、特記しないかぎり、固溶体である場合も、金属間化合物を構成する場合も、含むものとする。さらに、ある金属を主成分とする合金とは、その金属元素が、組成中に50原子%以上含まれる合金を指すものとする。
<金属材>
以下、本開示の実施形態にかかる金属材について、説明する。本開示の実施形態にかかる金属材を用いて、後に説明する本開示の実施形態にかかる接続端子を構成することができる。また、本開示の実施形態にかかる金属材を、本開示の実施形態にかかる金属材の製造方法によって製造することができる。
(金属材の構成の概略)
まず、本開示の実施形態にかかる金属材の概略について、説明する。本開示の実施形態にかかる金属材1は、後に説明する構造例を示した図1A~1Cにあるように、基材2の表面に、中間層3と、In被覆層4を有している。基材2の表面を被覆して中間層3が設けられ、その中間層3を被覆し、最表面に露出して、In被覆層4が設けられている。
In被覆層4は、Inより構成されるか、あるいはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金より構成されている。ここで、Niを不可避的不純物以外に含有しないIn合金とは、In以外に他の金属を含むが、Niは不可避的不純物とみなせる量以上には含有しない合金を指す。好ましくは、In被覆層4において、Inが有する特性を強く発揮させる観点から、In被覆層4は、Inより構成されているとよい。In層がIn合金よりなる場合にも、Inを主成分として構成された合金であるとよい。
中間層3は、少なくともNiを含む金属層である。中間層3の具体的な構成および成分組成は特に限定されるものではないが、中間層3と、上記In被覆層4とを合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多く含有されている。([In]/[Ni]>7/3)。中間層3は、次に挙げる第一の形態のように、Inを実質的に含有しないものであっても、あるいは第二の形態および第三の形態のように、Niに加え、Inを含有するものであってもよい。さらに、中間層3は、NiとIn以外の金属元素を含有してもよいが、NiとInを合わせて50原子%以上含有していることが好ましい。特に、中間層3は、Inと合金を形成しうる金属元素は、Ni以外には含有しない方がよく、さらには、NiとIn以外の金属元素を不可避的不純物を除いて含有しないことが好ましい。
中間層3は、1層のみより構成されても、2層以上よりなる積層構造を有していてもよい。また、中間層3の層内に、空間的に不均一に、複数の相が混在していてもよい。中間層3の好ましい形態として、以下に第一の形態、第二の形態、第三の形態として示した3種の構造を例示することができる。
金属材1において、基材2と中間層3の間、また中間層3を構成する複数の層の間、中間層3とIn被覆層4の間には、それぞれ、他の金属層が設けられてもよい。しかし、金属材1の構成および製造工程の簡素性の観点から、それら他の金属層は設けられず、基材2と中間層3、中間層3を構成する複数の層、中間層3とIn被覆層4が、それぞれ直接に接して設けられていることが好ましい。In被覆層4の表面には、In被覆層4の特性に著しい影響を与えない限り、有機層等の薄膜(不図示)を設けてもよい。
基材2を構成する材料は、特に限定されるものではない。基材2としては、電気接続部材の構成材料として多用されているCuまたはCu合金、AlまたはAl合金、FeまたはFe合金等を、好適に用いることができる。中でも、加工性や機械的特性に優れたCuまたはCu合金を、好適に用いることができる。基材2と中間層3の間の界面においては、基材2を構成する金属と、中間層3を構成する金属が、合金を形成していてもよい。
(第一の形態)
図1Aに、第一の形態にかかる金属材1Aの層構成を示す。この金属材1Aにおいては、中間層3が、Ni被覆層3aより構成された単層構造を有している。つまり、基材2の表面を直接被覆して、Ni被覆層3aが形成され、そのNi被覆層3aの表面を直接被覆して、In被覆層4が形成されている。
Ni被覆層3aは、Niより構成されるか、あるいはInを不可避的不純物以外に含有しないIn合金より構成されている。ここで、Inを不可避的不純物以外に含有しないNi合金とは、Ni以外に他の金属を含むが、Inは不可避的不純物とみなせる量以上には含有しない合金を指す。好ましくは、Ni被覆層3aは、Niより構成されているとよい。
(第二の形態)
図1Bに、第二の形態にかかる金属材1Bの層構成を示す。この金属材1Bにおいては、中間層3が、Ni被覆層3aと合金層3bより構成された2層構造を有している。つまり、基材2の表面を被覆して、Ni被覆層3aが形成され、そのNi被覆層3aの表面を被覆して、合金層3bが形成されている。さらに、合金層3bの表面を被覆して、In被覆層4が形成されている。
Ni被覆層3aは、上記で説明した第一の形態にかかる金属材1Aに含まれるNi被覆層3aと、同様の組成を有している。合金層3bは、NiとInを含む合金より構成されている。好ましくは、合金層3bは、Ni-In合金を主成分とする層、さらには、不可避的不純物を除いてNi-In合金のみよりなる層として構成されているとよい。
合金層3bに含まれるNi-In合金の組成は、特に限定されるものではない。NiとInの合金としては、NiInなる組成を有する金属間化合物が形成されやすく、本形態における合金層3bも、NiInを含むことが好ましい。さらには、中間層3に含まれるNi-In合金は、NiInを主成分とするものであるとよく、不可避的な成分を除いて、合金層3bに含まれるNi-In合金の全体が、NiInより構成されていると、より好ましい。
NiとInは、合金を形成しやすい金属であり、特に、加熱を受けた際に、合金化が進行しやすい。よって、上記で説明した、Ni被覆層3aとIn被覆層4が積層された第一の形態にかかる金属材1Aを高温環境で放置した場合に、Ni被覆層3aとIn被覆層4との界面において合金化が進行し、この第二の形態にかかる金属材1Bが形成されやすい。
(第三の形態)
図1Cに、第三の形態にかかる金属材1Cの層構成を示す。この金属材1Cにおいては、中間層3が、合金層3bより構成された単層構造を有している。つまり、基材2の表面を直接被覆して、合金層3bが形成され、その合金層3bの表面を直接被覆して、In被覆層4が形成されている。この合金層3bは、上記で説明した第二の形態にかかる金属材1Bに含まれる合金層3bと、同様の組成を有している。
上記で説明した、Ni被覆層3aとIn被覆層4が積層された第一の形態にかかる金属材1Aを、高温環境で放置した場合に、NiとInのそれぞれ一部が合金化して、Ni被覆層3aとIn被覆層4の間に合金層3bが形成された第二の形態にかかる金属材1Bとなる。その第二の形態にかかる金属材1Bを、高温環境でさらに長時間放置すると、合金化がさらに進行して、Ni被覆層3aを構成していた全てのNiがInと合金を形成し、第三の形態にかかる金属材1Cが形成されやすい。
(金属材の特性)
上記で説明した第一の形態、第二の形態、第三の形態にかかる金属材1A,1B,1Cをはじめとして、本開示の実施形態にかかる金属材1は、最表面に、In被覆層4を有している。そのため、金属材1の最表面において、Inが有する特性を発揮させることができる。Inは、非常に軟らかい金属であり、固体潤滑性を有する。よって、In被覆層4の表面は、低い摩擦係数を示す。そのため、本開示の実施形態にかかる金属材1を、接続端子等、他の部材との間の摺動を伴う部材の構成材料として用いた際に、摺動に要する力を小さく抑えることが可能となる。接続端子の場合には、接続端子の挿入や嵌合に要する力である挿入力を、小さく抑えることができる。また、Inは、電気伝導性の高い金属であるうえ、最表面で酸化を受けても、荷重の印加等によって、酸化膜が容易に破壊される。よって、本開示の実施形態にかかる金属材1を、接続端子等、電気接続部材の構成材料として用いた際に、In被覆層4の表面において、接触抵抗を小さく抑え、高い接続信頼性を得ることができる。
NiまたはNi合金よりなるNi被覆層3a、およびNiとInを含む合金よりなる合金層3bは、In被覆層4と基材2との間に介在されることで、拡散抑制層として機能し、Cu等、基材2を構成する金属が、In被覆層4へと拡散するのを、抑制することができる。すると、基材2を構成する金属が、In被覆層4の層内でInと合金を形成することや、最表面まで拡散して酸化物を形成し、接触抵抗を低下させることを、抑制することができる。
本開示の実施形態にかかる金属材1においては、中間層3とIn被覆層4を合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍、つまり2.33倍よりも多く含有されている。InはNiと合金を形成しやすい金属であり、特に高温で合金形成が進行しやすい。よって、金属材1が高温の環境に置かれた際に、In被覆層4に含まれるInが、下層の中間層3に含まれるNiと合金を形成する可能性がある。InとNiの合金としては、NiInなる金属間化合物が形成されやすく、Niと過不足なく合金化するInの量は、原子数比で、Niの7/3倍となる。しかし、本開示の実施形態にかかる金属材1においては、中間層3とIn被覆層4を合わせて、In原子がNi原子の7/3倍よりも多く含有されていることで、仮に、中間層3に含有されているNiの全てが、In被覆層4を構成するIn、および/または中間層3(合金層3b)に含まれるInと合金を形成し、NiInを形成したとしても、Niと合金化していない余剰のInが、In被覆層4として残ることになる。つまり、本開示の実施形態にかかる金属材1においては、高温環境を経て、InとNiの合金化が進行しても、最表面にIn被覆層4が残存する。
その結果、金属材1が高温環境を経ても、Inによって発揮される特性、つまり低摩擦係数や低接触抵抗等の特性、また接続端子とした際の低挿入力性や高接続信頼性を、金属材1の表面において享受することができる。つまり、金属材1が高い耐熱性を有するものとなる。もし、高温環境を経た際に、金属材の最表面にIn被覆層4が残存せず、合金層3bが露出するとすれば、NiとInを含む合金は、硬質であること等により、Inのような優れた固体潤滑性や低い接触抵抗を示さないため、高温環境に置かれる前と比較して、金属材の表面が、接続端子等の電気接続部材としての適性の低いものとなる。
なお、InとNiの合金としては、NiIn以外にも、NiIn、NiIn、NiIn等の組成を有する金属間化合物が知られている。しかし、それらの金属間化合物の中で、NiInが、Niに対するInの割合が最も高い金属間化合物である。よって、金属材1において、中間層3とIn被覆層4を合わせて、In原子がNi原子の7/3倍よりも多く含有されていることにより、高温環境を経た際に、NiIn以外の金属間化合物が形成される場合であっても、金属材1の最表面に、In被覆層4を残存させることができる。
高温環境を経た際に、十分な厚さのIn被覆層4を残しやすくする観点から、中間層3とIn被覆層4を合わせて、Inの含有量が、原子数比で、Niの2.4倍以上、また3.0倍以上であると、さらに好ましい。Niを基準としたInの含有量の上限は、特に限定されるものではないが、過剰量のInを使用しない等の観点から、例えば、中間層3とIn被覆層4を合わせて、Inの含有量を、原子数比で、Niの4倍以下としておくとよい。
特に第一の形態にかかる金属材1Aにおいては、Ni被覆層3aとIn被覆層4が隣接して形成されているため、高温環境において、NiとInの合金化が進行しやすい。NiとInの合金化がある程度進行すると、第二の形態にかかる金属材1Bのように、Ni被覆層3aを構成していたNiの一部が、Ni-In合金を形成し、Ni被覆層3aとIn被覆層4の間に、合金層3bを形成することになる。さらに合金化が進行すると、第三の形態にかかる金属材1Cのように、Ni被覆層3aを構成していたNiの全てが、Ni-In合金を形成し、合金層3bを成長させる。しかし、第一の形態にかかる金属材1Aにおいて、In被覆層4を構成するIn原子が、Ni被覆層3aを構成するNi原子の7/3倍よりも多くなっていることで、合金化を経ても、第二の形態および第三の形態にかかる金属材1B,1Cとして図1B,1Cに図示したとおり、最表面には、Niと合金を形成しないInを含むIn被覆層4が、残ることになる。
第二の形態にかかる金属材1Bにおいても、高温環境で、さらにNiとInの合金化が進行する可能性がある。その場合に、第三の形態にかかる金属材1Cのように、Ni被覆層3aを構成するNiの全てが、Ni-In合金を形成し、合金層3bを構成するものとなる。しかし、第二の形態にかかる金属材1Bにおいて、In被覆層4と合金層3bに含まれるIn原子が、合わせて、Ni被覆層3aを構成するNi原子の7/3倍よりも多くなっていることで、さらなる合金化の進行を経ても、第三の形態にかかる金属材1Cとして図1Cに図示したとおり、最表面には、Niと合金を形成していないInを含むIn被覆層4が、残ることになる。
第三の形態にかかる金属材1Cは、中間層3がNi被覆層3aを含んでいないため、それ以上の合金形成は、基本的には進行せず、最表面に形成されているIn被覆層4が、高温環境を経ても、そのまま保持されることになる。あるいは、既に形成されている合金層3bにおいて、NiIn、NiIn、NiIn等、Niに対するInの割合の低い金属間化合物から、NiInのように、Inの割合の高い金属間化合物への変換が進むことがあっても、最表面にIn被覆層4を有する状態が維持される。
第一の形態にかかる金属材1Aにおける合金化の進行によって、第二の形態および第三の形態にかかる金属材1B,1Cが形成される場合には、合金層3bは、積極的に形成されるものではない。しかし、本開示の実施形態にかかる金属材1において、中間層3の少なくとも一部として、NiとInを含む合金よりなる合金層3bを、積極的に形成してもよい。中間層3を設けることの効果としては、軟質のIn被覆層4の下層に、硬質の合金層3bが存在することで、In被覆層4の表面における摩擦係数の低減効果を高める点を挙げることができる。
Inの密度が7.31g/cm、Niの密度が8.91g/cmであることに基づいて、InがNiの7/3倍よりも多いという原子数比を、単体のIn層と単体のNi層の厚さの比率に換算すると、In層の厚さがNi層の厚さの5.55倍よりも大きいということになる。よって、中間層3がNi被覆層3aを含んでいる第一の形態および第二の形態にかかる金属材1A,1Bにおいて、In被覆層4の厚さを、Ni被覆層3aの厚さの5.6倍以上、さらには6.0倍以上、7.0倍以上としておくと、高温環境を経ても、Niと合金化していないInを含むIn被覆層4を、金属材1A,1Bの最表面に確実に残存させやすくなる。特に、まだIn被覆層4とNi被覆層3aの間で合金化が起こっていない第一の形態にかかる金属材1Aの場合には、Ni被覆層3aとIn被覆層4が隣接しており、高温環境において、合金化が進行しやすいが、上記の厚さの比率を採用すれば、合金化を経ても、In被覆層4を金属材1Aの表面に残存させることができる。
第一の形態および第二の形態にかかる金属材1A,1Bにおいて、In被覆層4およびNi被覆層3aの具体的な厚さは、特に限定されるものではないが、Ni被覆層3aの厚さは、基材金属の拡散抑制等、Ni被覆層3aを基材2の表面に形成することの効果を高める観点から、例えば0.5μm以上とすることが好ましい。また、Ni被覆層3aの厚さは、1μm以下でも、基材金属の拡散抑制に高い効果が発揮される。例えば、Ni被覆層3aの厚さを1μm以下とし、In被覆層4の厚さを6μm以上とする形態を例示することができる。Ni被覆層3aの厚さが1μm以下である場合に、In被覆層4が6μm以上の厚さを有していることで、金属材1A,1Bの表面において、Inが有する特性を効果的に発揮させることができる。特に、In被覆層とNi被覆層3aの間で合金化が起こっていない第一の形態にかかる金属材1Aにおいて、これらの厚さを採用することが好ましい。すると、金属材1Aが高温環境に置かれてInとNiの間の合金化が進行しても、最表面に、Inの特性を効果的に発揮させるのに十分な厚さで、In被覆層3を残しやすい。In被覆層4の厚さの上限は、特に指定されないが、過剰に厚くしない等の観点から、例えば10μm以下とすることが好ましい。
上に例示したNi被覆層3aが1μm以下、In被覆層4が6μm以上との厚さを、上記のNiおよびInの密度に基づいて、中間層3およびIn被覆層4を合わせた領域におけるNiおよびInの単位面積あたりの含有量に換算すると、Niの含有量が0.89mg/cm以下、Inの含有量が4.3mg/cm以上となる。第一、第二、第三の形態にかかる金属材1A,1B,1Cにおいて、これらの範囲を満たすように、中間層3およびIn被覆層4の厚さを設定すれば、高温環境を経ても、Niと合金を形成していないInを含むIn被覆層4を、金属材1A,1B,1Cの最表面に確実に残存させやすい。
<金属材の製造方法>
本開示の実施形態にかかる金属材1の製造方法は、特に限定されるものではなく、中間層3の具体的な構成に応じた製造方法を適用すればよい。
例えば、上記第一の形態にかかる金属材1Aは、基材2の表面に、Ni原料層と、In原料層とをこの順に形成することで、製造することができる。Ni原料層は、Niより構成されるか、あるいはInを不可避的不純物以外に含有しないNi合金より構成される層であり、製造される金属材1Aにおいて、そのままNi被覆層3aとなる。In原料層は、Inより構成されるか、あるいはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金より構成される層であり、製造される金属材1Aにおいて、そのままIn被覆層4となる。Ni原料層およびIn原料層を形成する方法は、特に限定されるものではないが、めっき法を好適に用いることができる。
この製造工程において、In原料層の厚さは、Ni原料層の厚さの5.6倍以上としておく。すると、原料として用いるInが、原子数比で、Niの7/3倍よりも多くなるので、製造された第一の形態にかかる金属材1Aが高温環境に置かれた際に、NiとInの間で合金化が進行しても、最表面に、Niと合金化しないInを含むIn被覆層4が、残存することになる。特に、Ni原料層の厚さを1μm以下、できれば0.5μm以上とし、In原料層の厚さを6μm以下とするとよい。
第二の形態にかかる金属材1Bは、第一の形態にかかる金属材1Aを原料として製造される。つまり、第一の形態にかかる金属材1Aが、保管中や使用中に、150℃以上等の高温の環境に置かれることで、Ni被覆層3aを構成するNiと、In被覆層4を構成するInとの間で合金化が進行し、Ni被覆層3aとIn被覆層4の間に、Ni-In合金を含む合金層3bが形成される。この合金層3bの形成により、第二の形態にかかる金属材1Bが生成される。
第三の形態にかかる金属材1Cは、第一の形態にかかる金属材1A、または第二の形態にかかる金属材1Bを原料として製造される。上記のように、第一の形態にかかる金属材1Aが、保管中や使用中に、150℃以上等の高温の環境に置かれることで、NiとInの合金化が進行し、合金層3bをNi被覆層3aとIn被覆層4の間に有する第二の形態にかかる金属材1Bとなるが、この第二の形態にかかる金属材1Bが、さらに長期にわたって放置されると、あるいはさらに高温の環境に放置されると、さらにNiとInの間の合金化が進行し、Ni被覆層3aを構成していたNiが、全てInとの合金化に消費されてしまう。この合金化の進行に伴って、合金層3bが成長するとともに、Ni被覆層3aが消失し、中間層3が合金層3bのみよりなる第三の形態にかかる金属材1Cとなる。
このように、第二の形態および第三の形態にかかる金属材1B,1Cに含まれる合金層3bは、意図的に形成されるものではなく、第一の形態にかかる金属材1Aにおいて、Ni被覆層3aとIn被覆層4の界面から合金化が自然に進行することで、形成されるものである。しかし、上記のように、硬質の合金層3bの存在が、In被覆層4の表面の摩擦係数の低減に寄与しうること等を考慮して、また金属材1の使用中に、合金形成の進行によって金属材1の状態が経時的に変化するのを避ける観点等から、意図的に合金層3bを形成してもよい。例えば、第一の形態にかかる金属材1Aを原料として形成したうえで、意図的に加熱を行うことで、合金層3bの形成を促進し、第二の形態にかかる金属材1Bまたは第三の形態にかかる金属材1Cを製造することができる。あるいは、合金めっき等によって、Ni被覆層3aの表面に合金層3bを別途形成し、そのうえでIn被覆層4を形成してもよい。
<接続端子>
次に、本開示の実施形態にかかる接続端子について説明する。本実施形態にかかる接続端子は、上記で説明した本開示の実施形態にかかる金属材1、例えば第一、第二、第三の形態にかかる金属材1A,1B,1Cのいずれかを含んで構成されるものである。少なくとも、相手方導電部材と電気的に接触する接点部を含む領域が、本開示の実施形態にかかる金属材1より構成されていればよい。そして、少なくとも接点部において、基材2の表面に、中間層3とIn被覆層4が形成されている。接続端子の表面において、少なくとも接点部に、中間層3とIn被覆層4が、この積層順で形成されていれば、中間層3およびIn被覆層4は、それぞれ、接続端子の表面全体を被覆していても、一部の領域のみを被覆していてもよい。
接続端子の具体的な種類や形状は、特に限定されるものではない。図2に、本開示の一実施形態にかかる接続端子の例として、メス型コネクタ端子20を示す。メス型コネクタ端子20は、公知の嵌合型のメス型コネクタ端子と同様の形状を有する。すなわち、前方が開口した筒状に挟圧部23が形成され、挟圧部23の底面の内側に、内側後方へ折り返された形状の弾性接触片21を有する。メス型コネクタ端子20の挟圧部23内に、相手方導電部材として、平板型タブ状のオス型コネクタ端子30が挿入されると、メス型コネクタ端子20の弾性接触片21は、挟圧部23の内側へ膨出したエンボス部21aにおいて、オス型コネクタ端子30と接触し、オス型コネクタ端子30に上向きの力を加える。弾性接触片21と相対する挟圧部23の天井部の表面が内部対向接触面22とされ、オス型コネクタ端子30が弾性接触片21によって内部対向接触面22に押し付けられることにより、オス型コネクタ端子30が、挟圧部23内において挟圧保持される。
メス型コネクタ端子20は、全体が、上記実施形態にかかる中間層3およびIn被覆層4を有する金属材1より構成されている。ここで、金属材1の中間層3およびIn被覆層4が形成された面は、挟圧部23の内側に向けられ、弾性接触片21および内部対向接触面22の相互に対向する面を構成するように、配置され、それらの面の最表面に、In被覆層4が露出している。その結果、オス型コネクタ端子30をメス型コネクタ端子20の挟圧部23に挿入して摺動させ、電気的接続を形成した際に、メス型コネクタ端子20とオス型コネクタ端子30の間の接触部において、In被覆層4による挿入力低減の効果と、高い接続信頼性が得られる。また、メス型コネクタ端子20が高温環境に置かれても、最表面にIn被覆層4が残存し、In被覆層4によってもたらされるそれらの特性が、維持される。
以上では、メス型コネクタ端子20の全体が、中間層3およびIn被覆層4を有する金属材1より構成される形態について説明したが、中間層3およびIn被覆層4は、少なくとも、相手方導電部材と接触する接点部の表面、つまり弾性接触片21のエンボス部21aと内部対向接触面22の表面に形成されていれば、いかなる範囲に形成されていてもよい。本開示の実施形態にかかる接続端子は、上記のような嵌合型のメス型コネクタ端子、あるいはオス型コネクタ端子の他に、プリント基板に形成されたスルーホールに圧入接続されるプレスフィット端子等、種々の形態とすることができる。本開示の実施形態にかかる各種接続端子は、例えば、絶縁材料よりなるコネクタハウジングに収容して、コネクタの形態で使用することができる。また、電線の端末に、そのコネクタを接続して、ワイヤーハーネスの形で使用することができる。好ましくは、共通のコネクタハウジングに、本開示の実施形態にかかる接続端子を複数収容した多極コネクタの形態とするとよい。
本開示の実施形態にかかる接続端子は、自動車内等、高温になりうる環境において、好適に用いることができる。近年、自動車分野においては、コネクタの多極化が進んでおり、コネクタ全体としての挿入力を小さく抑える観点から、コネクタに含まれる多数の接続端子のそれぞれにおいて、低挿入力化が求められている。また、自動車内は、高温になる箇所も多く、接続端子が高い耐熱性を有することも求められている。そこで、In被覆層4の寄与により、低挿入力性と高接続信頼性が得られ、かつ高温でもそれらInによる特性が維持できる本開示の実施形態にかかる接続端子を、自動車内で好適に利用することができる。
以下、実施例を示す。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。ここでは、基材の表面にNi被覆層とIn被覆層を有する、上記第一の形態にかかる金属材を作製し、高温環境に置かれた際の変化を検証している。以下では、特記しない限り、試料の作製および評価は、大気中、室温にて行っている。
<試料の作製>
銅合金基材の表面に、電解めっき法により、Ni層とIn層をこの順に作製した。試料としては、Ni層の厚さを1μm、In層の厚さを1.5μmとして、下記で合金化の速度を検証するための検証用試料を作製した。また、別途、下記で加熱後の結晶層の同定に用いるために、Ni層およびIn層の厚さを異ならせて、以下の3とおりの試料を作製した。
・試料1-Ni層の厚さ:1.16μm、In層の厚さ:9.20μm(原子数比[In]/[Ni]=3.30)
・試料2-Ni層の厚さ:1.01μm、In層の厚さ:1.25μm(原子数比[In]/[Ni]=0.519)
・参照試料-Ni層の厚さ:1.0μm、In層の厚さ:0.5μm(原子数比[In]/[Ni]=0.21)
<評価方法>
(1)合金化の速度
上記で作製した検証用試料を、150℃の恒温槽に投入した。所定時間経過後に、恒温槽から取り出し、In層のみを剥離後、合金中のInの含有量を蛍光X線膜厚計によって計測することで、Niと合金を形成したIn層の厚さ(合金形成に費やされたIn層の厚さ)を見積もった。恒温槽にて加熱する時間を変化させて、加熱時間と、合金を形成したIn層の厚さとの関係を評価した。
(2)加熱後の結晶層の同定
上記で作製した試料1および試料2を、150℃の恒温槽にて210時間加熱した。加熱後の試料1,2、および加熱を経ていない参照試料に対して、X線回折(XRD)測定を行った。測定は、線源としてCu Kα線を用い、θ-2θ法によって行った。入射角は1°、測定範囲は5~80°とした。
<評価結果>
(1)合金化の速度
図3に、150℃での加熱時間(横軸)と、合金を形成したIn層の厚さ(縦軸)の関係を示す。図によると、加熱時間の増大に伴って、合金を形成したIn層の厚さが、直線的に大きくなっている。図中に近似直線も表示しているが、近似直線は、データ点をよく近似するものとなっている。このことから、Ni層とIn層の積層構造において、NiとInの合金化は、一定とみなすことができる速度で進行することが分かる。加熱を行っていない初期状態(加熱時間ゼロ)においては、合金を形成したIn層の厚さはほぼゼロであり、NiとInの合金化は、ほぼ起こっていない。
加熱時間をt時間、合金を形成したIn層の厚さをLμmとして、図中の近似直線は、L=0.0492t+0.0814との近似式で表現される。次に結果を示す(2)の試験では、試料1,2を150℃で210時間加熱しているが、この210時間との加熱時間を、上記近似式のtに当てはめると、合金を形成するIn層の厚さLは、10.33μmとなる。これは、試料1および試料2のIn層の厚さよりも大きく、210時間との加熱時間は、試料1および試料2において、全てのNiの合金化が進行する時間として、十分に長いものであることが確認される。
(2)加熱後の結晶層の同定
図4に、試料1および試料2を150℃で210時間加熱した後の状態、および加熱を経ず室温に保持したままの参照試料に対して得られたXRDの測定結果を示す。横軸が2θ(単位:度)、縦軸が回折X線強度(任意単位)を示しており、上段が加熱後の試料1、中段が加熱後の試料2、下段が非加熱の参照試料である。参照試料については、試料1,2よりもIn層を薄く形成したことに起因して、Ni由来のピークが強くなっているため、縦軸のスケールを0.5倍にして表示している。図中には、データベースの情報をもとに、各種金属の結晶に対応するピーク位置を、記号にて表示している。白抜き円(〇)がIn、黒塗り円(●)がNiIn、三角形(△)がNi、正方形(□)がCuを表している。
図4において、まず、加熱を経ていない参照試料の測定結果(下段)を見る。参照試料においては、基材のCuのピークに加え、InおよびNiのピークが大きな強度で出現している。NiInのピークは、出現しているが、InおよびNiのピークに比べて、全体に強度が小さくなっている。このことから、加熱を経ていないNi層とIn層の積層構造においては、上記(1)の試験の加熱時間ゼロのデータ点でも示されたとおり、NiとInの間の合金形成はわずかしか起こっていない。そして、Ni層として積層されたNiの大部分が、単体のNiの状態をとり、In層として積層されたInの大部分が、単体のInの状態をとっていることが確認される。
次に、加熱を経た後の試料2についての測定結果を見る。加熱後の試料2(中段)においては、In単体の結晶に帰属されるピーク(〇)が、観測されていない。Ni単体の結晶に帰属されるピーク(△)は、観測されているものの、その強度は小さい。一方で、NiInに帰属されるピーク(●)が、Niのピークと比較して、全体に大きな強度で観察されている。この結果から、試料2においては、積層したIn層とNi層の間で、合金化が進行して、NiInが形成されるとともに、単体のIn層が消失したものと考えられる。試料2においては、InとNiの原子数比が、[In]/[Ni]=0.519となっており、NiInの組成に対応する原子数比2.33よりもかなり小さい(Niに対してInが少ない)。よって、In層を構成していたInが、全てNiと合金化し、NiInを形成したものと考えられる。
一方、加熱を経た後の試料1の測定結果(上段)においては、In単体に帰属されるピーク(〇)と、NiInに帰属されるピーク(●)が観測されている。Ni単体に帰属されるピーク(△)は、検出限界以上の強度では出現していない。この結果は、試料1においては、積層したIn層とNi層の間で、合金化が進行して、NiInが形成されているが、その合金化を経ても、合金形成に消費されていない単体のInが残存していることを、示している。Niは合金化に全て消費されたものと考えられる。試料1においては、InとNiの原子数比が、[In]/[Ni]=3.30となっており、NiInの組成に対応する原子数比2.33よりも大きくなっている(Niに対してInが多い)。よって、InとNiの間の合金化を経ても、合金化に消費されない余剰のInが、単体Inの状態のままで、試料表面に残存しているものと解釈される。試料1、試料2とも、測定を行った2θの全領域に、NiIn以外の組成を有するNiとInの金属間化合物に対応付けられる回折ピークは、観測されておらず、InとNiの合金は、ほぼNiInとして形成されていると言える。なお、試料1において、試料2と比較して、NiInのピーク強度が小さいことは、試料1では、NiInの表面にIn層が存在し、In層によってX線の透過強度が減衰しているためであると考えられる。試料1において、基材のCuのピークが観測されていないことも、In層およびNiIn層によるX線の透過強度の減衰のためであると考えられる。
以上に示した、加熱後の試料1と試料2のXRD測定の結果をまとめると、Ni層に対してIn層が薄く形成され、原子数比[In]/[Ni]がNiInの組成比に対応する7/3(=2.33)よりも小さい試料2においては、InとNiとの間の合金化の進行により、単体のInの層が残存していない。これに対し、Ni層に対してIn層が厚く形成され、原子数比[In]/[Ni]が7/3よりも大きい試料1においては、InとNiとの間の合金化を経ても、合金化していない単体のInの層が、試料表面に残存している。このことから、Ni層とIn層を積層した積層構造において、原子数比[In]/[Ni]を7/3よりも大きくしておくことで、高温環境でのNiとInの合金化を経ても、合金化していないIn層を残存させられる。
さらに、試料1について、加熱前と加熱後のそれぞれの状態に対して、表面の接触抵抗を測定したところ、3Nの接触荷重を印加した際の接触抵抗値が、加熱前の状態で約0.8mΩ、加熱後の状態で約1mΩとなっていた。つまり、加熱を経ても、接触抵抗がごくわずかしか上昇しておらず、しかも絶対値が小さく抑えられている。このことは、加熱後の試料1の表面に、合金化していないIn層が形成されていることに対応づけられる。合金化していないIn層が残存することで、Inが有する接触抵抗低減の効果が、加熱を経ても維持されているものと考えられる。
以上、本開示の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 金属材
1A 第一の形態にかかる金属材
1B 第二の形態にかかる金属材
1C 第三の形態にかかる金属材
2 基材
3 中間層
3a Ni被覆層
3b 合金層
4 In被覆層
20 メス型コネクタ端子
21 弾性接触片
21a エンボス部
22 内部対向接触面
23 挟圧部
30 オス型コネクタ端子

Claims (11)

  1. 基材と、
    少なくともNiを含み、前記基材の表面を被覆する中間層と、
    In、またはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金よりなり、前記中間層の表面を被覆し、最表面に露出したIn被覆層と、を有し、
    前記中間層と前記In被覆層を合わせて、原子数比で、InがNiの7/3倍よりも多く含有されている、金属材。
  2. Ni、またはInを不可避的不純物以外に含有しないNi合金よりなる層をNi被覆層とし、
    NiとInを含む合金よりなる層を合金層として、
    前記中間層は、下記の第一の構造、第二の構造、第三の構造のいずれかを有している、請求項1に記載の金属材。
    第一の構造においては、前記中間層が、前記Ni被覆層よりなり、
    第二の構造においては、前記中間層が、前記Ni被覆層と、前記Ni被覆層の表面を被覆する前記合金層と、よりなり、
    第三の構造においては、前記中間層が、前記合金層よりなる。
  3. 前記被覆層は、前記第一の構造または前記第二の構造を有し、
    前記In被覆層の厚さは、前記Ni被覆層の厚さの5.6倍以上である、請求項2に記載の金属材。
  4. 前記被覆層は、前記第一の構造または前記第二の構造を有し、
    前記Ni被覆層の厚さは、1μm以下である、請求項2または請求項3に記載の金属材。
  5. 前記中間層は、前記第一の構造を有している、請求項3または請求項4に記載の金属材。
  6. 前記中間層は、前記第二の構造または前記第三の構造を有し、
    前記合金層は、NiInなる金属間化合物を含有する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の金属材。
  7. 前記中間層と前記In被覆層を合わせた単位面積あたりの含有量で、
    Niの含有量は、0.89mg/cm以下、
    Inの含有量は、4.3mg/cm以上である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の金属材。
  8. 前記基材は、CuまたはCu合金よりなる、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の金属材。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の金属材を含んで構成され、少なくとも、相手方導電部材と電気的に接触する接点部において、前記基材の表面に、前記中間層と前記In被覆層が形成されている、接続端子。
  10. 基材の表面に、
    Ni、またはInを不可避的不純物以外に含有しないNi合金よりなるNi原料層を形成し、
    さらに前記Ni被覆層の表面を被覆し、最表面に露出させて、In、またはNiを不可避的不純物以外に含有しないIn合金よりなるIn原料層を、前記Ni原料層の5.6倍以上の厚さで形成する、金属材の製造方法。
  11. 前記Ni原料層の厚さを1μm以下とする、請求項10に記載の金属材の製造方法。
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