JP2022125766A - 吐出装置及び払拭方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吐出不良の発生を抑えつつ、ユーザの利便性の低下を抑えることを目的とする。【解決手段】 吐出ヘッドと払拭部材とを第1の方向に相対的に移動させながら吐出口面を払拭部材によって払拭する払拭動作を行う記録装置であって、第1の速度で払拭部材と吐出ヘッドとを相対的に移動させて払拭動作を行う第1ワイプモードと、第1の速度よりも速い第2の速度で払拭部材と吐出ヘッドとを相対的に移動させて払拭動作を行う第2ワイプモードとを実行可能であり、記録媒体の記録を行った後に払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行う場合には、第2ワイプモードで払拭動作を行い、記録媒体の記録を行った後に払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、第1ワイプモードで払拭動作を行う。【選択図】 図10

Description

本発明は、吐出装置及び払拭方法に関する。
インクジェット記録装置において、吐出口からのインクの吐出状態を維持するために、吐出口面に対しブレードが相対移動することにより吐出口面を払拭するインクジェット記録装置が知られている。
特許文献1には、記録ヘッドに、吐出口より払拭開始側にインクミストなどの異物の溜まり部として段差部が形成され、ブレードで吐出口面の払拭を行う際には、ブレードが段差部を横切る構成が開示されている。
特開2007-76295号公報
特許文献1の方法でワイピングを行うと溜まったインクがブレードに付着して引き出され、それが吐出口面上にインク滴として残り、吐出不良の原因となることが考えられる。時間を置くと、吐出口面上に残ったインク滴は付近の吐出口に引き込まれるが、そのための待機時間を要することになる。例えば1枚目の記録媒体への記録が終了してから2枚目の記録媒体への記録の開始の間に前述の方法でワイピングを行うと、2枚目の記録の開始までに時間がかかることになりユーザの利便性を損なう恐れがある。
本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、ユーザの利便性を損なわないようにしつつ、吐出不良の発生を抑えることを目的とする。
液体を吐出する吐出口が配置された吐出口面と、吐出口面側の前記吐出口面とは別の位置に少なくとも前記吐出口面より凹んだ凹部と、を有し、記録媒体に液体を吐出して記録媒体に記録を行う吐出ヘッドと、前記吐出口面を払拭する払拭部材と、前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを前記吐出口面に沿った第1の方向に相対的に移動させる移動手段と、を備え、前記移動手段により前記吐出ヘッドと前記払拭部材とを前記第1の方向に相対的に移動させながら前記吐出口面を前記払拭部材によって払拭する払拭動作を行う吐出装置であって、第1の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭動作を行う第1ワイプモードと、前記第1の速度よりも速い第2の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭動作を行う第2ワイプモードとを実行可能であり、記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行う場合には、前記第2ワイプモードで前記払拭動作を行い、記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、前記第1ワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザの利便性を損なわないようにしつつ、吐出不良の発生を抑えることができる。
本実施形態の記録装置の斜視図である。 本実施形態の供給機構を示す斜視図である。 本実施形態の記録ヘッドを示す斜視図である。 本実施形態における制御の構成を示すブロック図である。 本実施形態の回復機構を示す斜視図である。 本実施形態におけるスライダが各ポジションにある状態の回復機構部を示す正面図である。 本実施形態におけるキャリッジ停止位置の一覧表である。 本実施形態におけるキャリッジが各停止位置にいるときのキャップと記録ヘッドの状態を示す正面図である。 本実施形態における記録ヘッドに対するブレードの払拭方法である。 本実施形態における、記録動作からキャップクローズまでの一連の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における、第1ワイプモードでの払拭動作の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における、第2ワイプモードでの払拭動作の流れを示すフローチャートである。 本実施形態におけるワイピング時の吐出口列に対するブレードの状態を示す模式図である。 本実施形態における第2ワイプモードのワイピング実施前後の吐出口面の模式図である。 本実施形態における第1ワイプモードのワイピング実施前後の吐出口面の模式図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付の図面を参照しつつ述べる。
図1は本実施形態におけるインクジェット記録装置100の内部構成を示す斜視図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置(以下、単に記録装置とも称する)は、給紙部101と、搬送部102と、記録機構部103と、回復機構部104と、を備えている。給紙部101は、記録用紙等の記録媒体を記録装置本体内へ供給する。搬送部102は、給紙部101により供給された記録媒体を-Y方向に搬送する。記録機構部103は、画像情報に基づいて動作し、記録媒体に画像を記録する。回復機構部104は、記録ヘッドのインク吐出性能を維持または回復するためのものである。
給紙部101に積載された記録媒体は、給紙・搬送モータ205によって駆動される給紙ローラによって1枚ずつ分離されて送り出され、搬送部102へと供給される。搬送部102に供給された記録媒体は、給紙・搬送モータ205によって駆動される搬送ローラ121およびピンチローラ122に挟持されながらプラテン126上に搬送される。プラテン126上に搬送された記録媒体は記録機構部103によって記録される。記録ヘッド5(図3参照)が搭載された主走査方向(X方向)に移動するキャリッジ6を画像情報に基づいて駆動させ、記録ヘッド5の吐出口からインクを吐出させることで記録を行う。記録ヘッド5とインクを収容する液体容器30は、供給チューブ31によって連結され記録ヘッド5へとインクを供給する。記録が行われた記録媒体は、搬送ローラ121と同期駆動される排紙ローラおよび拍車に挟持されることによって装置本体外へ排出される。
記録機構部103は、主走査方向(X方向)に往復移動可能なキャリッジ6と、キャリッジ6に搭載された記録カートリッジと、を備えている。キャリッジ6は、装置本体に設置されたガイドレールに沿って往復移動可能に案内支持されている。キャリッジ6の往復移動は、キャリッジモータ4011によりキャリッジベルト124を介して駆動される。キャリッジ6の往復移動の制御は、キャリッジに搭載されたエンコーダセンサと装置本体側に張架されたエンコーダスケール125によってキャリッジ6の位置および速度を検出することにより行われる。キャリッジ6の移動(主走査)と同期して記録ヘッド5の記録動作により1スキャン分の画像が記録され、1スキャンの記録が終わった後に記録媒体の所定ピッチごとの搬送(副走査)する、という動作を繰り返すことによって記録媒体全体への記録が行われる。
回復機構部104は、記録ヘッド5の吐出口の目詰まり等を解消することで、記録される画像の品位を正常な状態に維持または回復するために備えられている。この回復機構部104は、吐出口面を払拭するためのワイピング機構、吐出口面を覆うためのキャッピング機構、吐出口からインクを吸引するためのポンプ機構等を備えている。図5にて説明するが、本実施形態における回復機構部104は、キャリッジ6が回復機構部104に向かって移動してきた際に、キャリッジ6の移動に追従して所定の範囲内で移動可能なスライダ7を備えている。スライダ7には、ワイピング機構の払拭部材であるブレード8、9およびキャッピング機構のキャップ1A、1Bが搭載されている。
図2は、本実施形態における供給機構を示す斜視図である。特色インク(ブラック、レッド、グレー)用の液体容器30aは、供給チューブ31を介して記録ヘッド5aと接続されている。また、カラーインク(シアン、マゼンタ、イエロー)用の液体容器30bは、供給チューブ31を介して記録ヘッド5bと連結されている。供給チューブ31はチューブバルブ32を手動で動かすことによって閉塞させることができる。
図3は本実施形態における記録ヘッドを示す斜視図である。図3に示すように、キャリッジ6には複数のインクを吐出可能な2つの記録ヘッド5a、5bが着脱可能に搭載されている。記録ヘッド5aの吐出口面40aにはブラック、レッド、およびグレーの3色の特色インクを吐出する吐出口がY方向に並んだ吐出口列がX方向に並んで形成されている。一方、記録ヘッド5bの吐出口面40bにはシアン、マゼンタおよびイエローの3色のカラーインクを吐出する吐出口がY方向に並んだ吐出口列がX方向に並んで形成されている。各吐出口にはインクを吐出するための記録素子がそれぞれ設けられている。
本実施形態の記録ヘッド5は、熱エネルギを利用してインクを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドであり、記録素子は熱エネルギを発生するための電気熱変換体である。詳しくは、電気熱変換体に印加されるパルス信号によって熱エネルギを発生し、この熱エネルギによってインク液内部に膜沸騰を起こさせ、更に膜沸騰の発泡圧力を利用して、吐出口よりインクを吐出して記録を行うものである。
尚、記録ヘッドの吐出口列の構成はこれに限らず、例えば1つの記録ヘッドには1つの色のインクを吐出するための吐出口列が形成されているような形態でもよい。また、インクが液体容器30から記録ヘッド5に供給される形態ではなく、液体容器と記録ヘッドが一体となってキャリッジに搭載される所謂カートリッジ方式でもよい。また、1つの色のインクを吐出する記録ヘッドのみが搭載される記録装置でもよい。また、画像を記録する記録ヘッドを搭載する記録装置を例に挙げて説明するが、液体を吐出する吐出ヘッドを搭載する吐出装置であればよく、例えば機能部品を作るためのヘッドでもよい。吐出するものは液体であればインクに限らず、また画像を記録するものでなくてもよい。液体は、例えば液状樹脂やインクを記録媒体に定着させるための反応液でもよい。
図4は、本実施形態のインクジェット記録装置のブロック図である。ROM4001は実行する制御プログラムおよび制御における各設定値を格納している。RAM4002は前記の制御プログラムを実行に際しての展開、印字データおよび制御命令の記憶、各制御における制御変数の記憶を行う。タイマー回路4003は現在の時刻を取得することが可能な回路、もしくは経過時間を計測することが可能な回路である。不揮発性メモリ4004は、記録装置100本体の電源を切った状態でも、制御で記憶したパラメータを記憶できる記憶手段であり、本実施形態では、経過時間を算出する際の起点となる時刻の書き込み及び読み出しが行われる。制御回路4000はROM4001に格納された制御プログラムもしくはRAM4002に展開した制御プログラムを実行する。本実施形態で説明するシーケンスは前述の制御プログラムによって実行されるシーケンスの一部である。
外部接続回路4005は、インクジェット記録装置100と外部のホスト装置を有線もしくは無線で通信を行う際のインターフェースであり、通信で送られてきた情報を制御信号として制御回路4000が取り扱い可能とする回路である。外部接続回路4005を介して、外部のホスト装置より印字する画像のデータを受信する。また、現在の時刻は、外部接続回路4005を介してホスト装置から取得するようにしてもよい。
吸引ポンプ23は、回復機構部104に設けられており、制御回路4000が吸引ポンプ駆動回路4008を介して吸引ポンプ23を制御することで記録ヘッド5より所望のインク量を吸引する。
温度センサ4014は、吐出口付近の温度を計測するセンサであり、各色の吐出口列に複数個ずつ配置されている。
制御回路4000は受信した画像データをRAM4002に展開し、画像データに画像処理を施すことで、記録ヘッド5で記録を行うためのデータを生成する。さらに制御回路4000はRAM4002上の生成したデータに基づいて、記録ヘッド駆動回路4006を介して記録ヘッド5の駆動を制御し、同時にキャリッジモータ駆動回路4010を介してキャリッジモータ4011を制御する。これにより被記録媒体の所望の位置にインクの吐出を行い、1スキャン分の記録走査を実行する。また制御回路4000は紙送りモータ駆動回路4012を介して紙送りモータ4013を制御することで被記録媒体を所定ピッチだけ搬送する。記録装置がスキャナ等の画像を取得できる手段を有している場合には、画像データをスキャナ等から取得してもよい。
図5は、本実施形態における回復機構の斜視図である。スライダ7には、キャリッジ6の移動に追従して所定の範囲内で移動するためにキャリッジ6の側面と当接する突き当て部7aが設けられている。また、スライダばね17によりスライダ7は-X側に付勢されている。これによって、スライダ7は、ブレード8、9およびキャップ1A、1Bが記録ヘッド5から離れる退避位置から、ブレード8,9によって記録ヘッド5の吐出口面40a,40bを払拭することが可能なワイピング位置に移動可能となる。また、キャップ1A、1Bによって記録ヘッド5の吐出口面40a,40bを覆うことが可能なキャッピング位置、に移動可能となる。スライダ7側面から、キャリッジ6の移動方向と交差(ここでは直行)するY方向に、合計4箇所、突出部7bが設けられている。図4では-Y方向に設けられた2箇所の突出部7bが図示されており、残りの2箇所は+Y方向に設けられている。4箇所の突出部7bは、本体底ケース13に設けられたスライダカム13aに当接している。スライダ7の移動は、本体底ケース13に設けられたスライダカム13aのカム面に沿って、4箇所の突出部7bがスライドすることにより行われる。スライドにより、キャリッジの移動方向に沿った各位置(退避位置、ワイピング位置、キャッピング位置等)で、吐出口面40a、40bに対して所定の高さになるように制御される。
特色記録ヘッド5aの吐出口面40aを払拭するためのブレード8およびカラー記録ヘッド5bの吐出口面40を払拭するためのブレード9はスライダ7に取り付けられている。吐出口面40a、40bをキャッピングするためのキャップ1A、1Bは、キャップホルダ2A、2Bに取り付けられている。各キャップホルダ2A、2Bは、4箇所の爪部によってスライダ7に取り付けられている。各キャップホルダ2A、2Bとスライダ7との間にはキャップばねが配置されており、キャップ1A、1Bが取り付けられたキャップホルダ2A、2Bは吐出口面40a、40bに向かって+Z方向に付勢されている。ブレード8、9およびキャップ1A、1Bは、記録領域側から+X方向に向かって、ブレード8、キャップ1A、ブレード9、キャップ1Bの順に配置されている。
図5に示すように、スライダ7上には、記録領域側端部における搬送方向下流側(-Y方向側)の部位に、スライダ7をワイピング位置にロック(係止)するように動作する係止部材として、ロックレバー16が取り付けられている。ロックレバー16は、ワイピング位置にスライダ7を係止する係止位置と、スライダ7の係止状態を解除する解除位置と、に回転移動可能に取り付けられている。ロックレバー16は、キャリッジ6が記録ヘッド5の吐出口面40a、40bを払拭するためにワイピング位置まで移動してきたときに、スライダ7が-X側および-Z側に移動しないようにし、スライダ7の移動を規制するように作動する。ロックレバー16は、キャリッジ6の移動方向と交差(ここでは直行)するY方向の面内で回転移動可能に支持されている。ロックレバー16は、支持軸16eを有し、その軸を中心として回転移動可能に支持されている。さらに、ロックレバー16を反時計回りに回転させるようにロックレバー16に付勢する不図示のねじりコイルばねの付勢力が働くことで、所定値以上の外力トルクが作用しない限り、ばね付勢力により移動させられた位置で保持される。なお、その位置とは、ロックレバー16の突出部16fがスライダ7に当接した状態の位置である。
図6(a)~(b)はスライダが各ポジションにある状態の回復機構部を示す正面図である。装置本体側には、ロックレバー16が突出部16fとスライダ7が当接した状態となったときに、ロックレバー16の先端面16aを係止可能な係止部13dが設けられている。
図6(a)はワイピングを行う際の回復機構部104の状態を示している。まず、キャリッジ6が記録領域から+X方向に移動し、突き当て部7aに当接して突き当て部7aを+X方向に移動させることによりブレード8、9を+Z方向に移動させる。図6(a)に示す位置でロックレバー16の先端面16aが係止部13dに係止され、ブレード8、9の位置が固定される(今後、この位置をワイプトリガー位置と呼称する)。この状態で、キャリッジ6が記録領域へ向かって移動することでワイピングが実施される。
ワイピング中にキャリッジ6は記録領域側へ移動していく。キャリッジ6には、ロックレバー16の上端部16bに当接可能なロック解除用の突出部67が設けられている(図3参照)。ロック解除用の突出部67は、キャリッジ6が記録領域へ向かって移動する際に、ロックレバー16の上端部16bに当接することで、ロックレバー16を記録領域側から見て時計回りに回転移動させる。これによって、ロックレバー16の先端面16aが係止部13dから離れ、ロックレバー16の係止状態が解除され、図6(b)の状態となる。ブレード8、9が-Z方向に移動し、キャリッジ6、記録ヘッド5に当接しない状態となるため、キャリッジ6は記録領域に移動可能となり、記録を行える状態となる。
図7は、本実施形態におけるキャリッジ停止位置の一覧表である。回復に関わるキャリッジ停止位置としては、Home側(+X側)から順にキャップクローズ位置、ワイプトリガー位置、ワイピング予備吐位置、キャップオープン位置、ワイプトリガー解除位置が設けられている。図7のCR(キャリッジ)停止位置は、キャップクローズ位置を基準として、基準からのキャリッジの駆動量をキャリッジエンコーダのスリット数で示している。この中で、キャリッジ6がキャップクローズ位置・ワイプトリガー位置にいる場合はキャップ1A、1Bが記録ヘッド5と当接しており、それ以外の位置ではキャップ1A、1Bから記録ヘッド5が離間している状態になっている。従って、ワイピングを実施する直前にワイプトリガー位置に移動すると、キャップ1A、1Bが記録ヘッド5に当接する構成となっている。また、キャリッジ高さ調整に関わる停止位置としては、Home側から順に上昇準備位置、下降位置、上昇位置、下降準備位置が設けられている。
図8(a)~(c)はキャリッジが各停止位置にいるときの、キャップ1Aと記録ヘッド5aの状態を示す正面図である。
図8(a)はキャリッジがキャップクローズ位置にいる状態である。この状態では、スライダ7の突出部7bがスライダカム13aの最もHome側に位置しており、キャップ1Aと記録ヘッド5aが当接した状態にある。また、図8(b)はキャリッジ6がワイプトリガー位置にいる状態である。この状態では、スライダ7の突出部7bはスライダカム13aの傾斜部よりややHome側に位置しており、まだキャップ1Aと記録ヘッド5aが当接した状態にある。最後に、図8(c)はキャリッジ6がワイピング予備吐位置にいる状態である。この状態では、スライダ7の突出部7bはスライダカム13aの傾斜部に位置しており、キャップ1Aと記録ヘッド5aは離間した状態にある。
図9は、本実施形態における記録ヘッド5に対するブレードの払拭方法を表した模式図である。特色記録ヘッド5aには、グレー、レッド、ブラックの吐出口列を備えた吐出口面40aが設けられている。吐出口面40aには、吐出口を挟むように吐出口面側に凹部42aが設けられており、また吐出口面40aの外側にはタブ面41aが設けられている。記録ヘッド5aをキャリッジ走査によって吐出口面40と平行な方向(X方向)に移動させることにより、ブレード8で吐出口面40a、タブ面41a、凹部42aを拭く構成となっている。凹部42aは、払拭方向と交差する交差方向(Y方向)に延びる溝である。本実施形態におけるブレード8の幅(Y方向)は25mmで、凹部42aの幅(Y方向)は12mmである。カラー記録ヘッド5bについても同様の構成となっており、タブ面41bと凹部42bがある構成となっている。詳細については省略する。
図10は、本実施形態における、記録動作からキャップクローズまでの一連の流れを示すフローチャートである。図10の処理はROM4001に格納された制御プログラムもしくはRAM4002に展開した制御プログラムに従って制御回路4000が各機構を動作させることによって実行する。この処理は、ユーザが印字を指示することによって開始する。
ステップS101にて、まずホスト装置から画像データを受信する。そして、受信した画像データをRAM4002に展開して画像処理を行い、記録ヘッド5で記録を行うための、インクの吐出あるいは非吐出を示す記録データを生成する。生成した記録データに基づいて、記録ヘッド駆動回路4006を介して記録ヘッド5の駆動を、キャリッジモータ駆動回路4010を介してキャリッジモータ4011を制御することで記録媒体への記録を開始する。
次に、ステップS102にて1ページの記録媒体内で吐出するインクの吐出回数(記録ドット)のカウントをインク色ごとに行う。色ごとのカウント値は、ステップS103にてRAM4002に記録されている各色の累積ドット数に加算される。累積ドット数は、所定のタイミングから本処理の前までに記録のために吐出されたインクの吐出数の累積である。所定のタイミングとは、記録装置1が初めて使用されるタイミング、または、後述する図11のステップS205あるいは図12のステップS305の累積ドット数をリセットするタイミングである。
1ページの記録が終了すると、記録媒体は搬送ローラ121、排紙ローラおよび拍車に挟持されながら搬送され、装置本体外へ排出される(ステップS104)。ステップS105では、ステップS103で算出した累積ドット数が閾値以上か否かを色ごとに判定する。1色でも累計ドット数が閾値以上である場合(S105:Yes)には、ステップS106にて第2ワイプモードでの払拭動作を実行する。第2ワイプモードについては図12にて説明する。すべての色において累積ドット数が閾値を超えていなければ(S105:No)、ステップS107へ進む。ステップS107にて引き続き次ページを記録するためのデータがある場合(S107:Yes)には、ステップS102へ戻り、次ページの記録を開始する。次ページのデータがなければ(S107:No)、ステップS108にて記録ヘッド5を予備吐位置に移動し、一定時間記録による吐出を行わないスタンバイ状態へと移行する。スタンバイ中に画像データを受信した場合(S109:Yes)には、ステップS101へ戻り、再び記録動作を開始する。スタンバイ中に画像データを受信せずに一定時間が経過する(S109:No)と、ステップS110にて第1ワイプモードでの払拭動作を実行し、ステップS111へ進んでキャップクローズする。以上のようにして、図10の処理を終了する。
本実施形態では累計ドット数として吐出した回数をカウントしたが、吐出量をカウントするようにしてもよい。
図11は、本実施形態における、図10のステップS110の第1ワイプモードでの払拭動作の流れを示すフローチャートである。
ステップS202では、キャリッジ6を図6(a)で説明したワイプトリガー位置まで移動させ、ブレード8、9の位置を固定する。その後、キャリッジ6を第1の速度で記録領域へ向かって-X方向へ移動させ、キャリッジ6をワイプトリガー解除位置に移動させる。この-X方向への移動によりブレード8、9は記録ヘッド5の吐出口面およびタブ面を払拭する。このようにして、第1速度ワイピングを実施する。少なくとも、ブレードが吐出口面を通過する間のブレードと記録ヘッドの相対的な速度は一定で、本実施形態では秒速127mmの速度で相対移動する。相対速度は秒速20mmから130mmの間であればよい。より好ましくは秒速90mmから130mmの間の速度である。第1速度ワイピング実施後、ステップS203で第1の時間でウェイトを挟んだあと、ステップS204でキャリッジ6をワイピング予備吐位置に移動させ、記録ヘッド5からキャップに対して記録に寄与しないインクを吐出する予備吐を実施する。本実施形態での第1ウェイト時間は1秒である。時間は1秒以上が望ましい。ブレードが吐出口を通過直後は、吐出口のインクメニスカスが微少ながら後退し、適正に保持されていない状態である。この状態でウェイトを置かずに予備吐を実施すると、適正な吐出量で吐出できず、吐出不良を起こしてしまう虞がある。そのため、本実施形態ではワイピングと予備吐との間にウェイト時間を設ける。ステップS202でワイピングが実施されたので、ステップS205で累積ドット数を0にリセットする。
図10では、キャッピング動作の前に図11の第1ワイプモードでのワイピングを行う。他にも、第1ワイプモードでワイピングを行うタイミングが設けられていてもよい。例えば、記録される画像の品位を正常な状態に維持または回復するために、定期的、あるいはユーザの指示によって行われるクリーニングにおいて第1ワイプモードでワイピングを行うようにすることができる。このようなクリーニング時は、吐出口の吐出状態を正常な状態にすることが重要であるためより吐出口の状態を回復できる第1ワイプモードでワイピングを行う。クリーニングは記録を行っていないときに行われるため、記録のための吐出が可能となるまでに時間がかかってもユーザの利便性を損なってしまう可能性は低い。
クリーニングには吸引を伴うものと伴わないものの複数種類を用意することもできる。吸引を伴うクリーニングは所定時間ごとに行い、記録ヘッド5の吐出口面をキャップ機構によってキャップし、その状態でポンプ機構により吐出口からインクを吸引する。吸引が終わるとキャップオープンし、第1速度でのワイピングを行い、その後予備吐出を行う。吸引を伴わないクリーニングはユーザの指示によって行い、予備吐出しながらワイピングを行う。
また、記録ヘッドに、小さいインク滴(例えば2pl)を吐出するための吐出口と大きなインク滴(例えば5pl)を吐出するための吐出口が設けられている場合がある。この場合に、小さいインク滴を吐出するための吐出口から吐出されるインクの吐出状態は、インク滴が小さいので、吐出口面に付着しているごみなどにより影響を受けやすい。そのため、制御回路4000が、小さいインク滴を吐出して画像の記録を行うと判断した場合には、記録を行う前に第1ワイプモードでワイピングを行うようにしてもよい。
図12は、本実施形態における、図10のステップS106の第2ワイプモードでの払拭動作の流れを示すフローチャートである。
ステップS302では、キャリッジ6を図6(a)で説明したワイプトリガー位置まで移動させ、ブレード8、9の位置を固定する。その後、キャリッジ6を第1の速度よりも速い第2の速度で記録領域へ向かって-X方向へ移動させ、キャリッジ6をワイプトリガー解除位置に移動させる。この-X方向への移動によりブレード8、9は記録ヘッド5の吐出口面およびタブ面を払拭する。このようにして第2速度ワイピングを実施する。少なくとも、ブレードが吐出口面を通過する間のブレードと記録ヘッドの相対的な速度は一定で、本実施形態では秒速470mmの速度で相対移動する。相対速度は秒速190mmから470mmの間であればよい。より好ましくは秒速380mmから470mmの間の速度である。第2速度ワイピング実施後、ステップS203で第1の時間よりも長い第2の時間ウェイトし、ステップS304でキャリッジ6をワイピング予備吐位置に移動させ、記録ヘッド5からキャップに対して記録に寄与しないインクを吐出する予備吐を実施する。本実施形態での第2ウェイト時間は10秒である。凹部42a、42bから吐出口付近まで引き出されたインクが吐出口内に引き込んで消失、または縮小に要する時間が必要なため、第1ウェイト時間よりも長い時間ウェイトする。第2ウェイトの時間は、第2速度ワイピング実施後、吐出口付近まで引き出されたインクが吐出口に引き込んで消失、または縮小に要する時間であることが望ましく、少なくとも6秒以上であればよい。より好ましくは10秒以上である。ステップS302でワイピングが実施されたので、ステップS305で累積ドット数を0にリセットする。第2ワイプモードが終了した時には吐出口面に引き出されたインクが消失、または縮小しているため、記録のための吐出が可能な状態となっている。
図13(a)、(b)は、本実施形態における特色記録ヘッド5aのワイピング時の吐出口列に対するブレードの状態を示す模式図である。カラー記録ヘッド5bについても同様であるため説明は省略する。
図13(a)は、図6で説明した、キャリッジ6がワイプトリガー位置に位置し、ブレード8が固定された状態の図である。固定されたブレード8は、ブレード8の先端から長さh分だけ吐出口面40aに対して+Z方向に延びている。このhを侵入量と呼ぶ。本実施形態での侵入量は1.5mmである。この状態から特色記録ヘッド5aおよびカラー記録ヘッド5bを載せたキャリッジ6が-X方向(記録領域側)へ移動することで、ワイピングが実行される。
図13(b)は、ワイピング時の凹部に対するブレードの当接状態を示す模式図である。ブレード8は可撓性で、本実施形態では材質はポリエーテルウレタンである。吐出口面40aに対する侵入量とブレードの可撓性よって、ブレード8の先端部が凹部42aに入り込んでいる。本実施形態における凹部42aの深さは、吐出口面40aに対して0.6mmである。凹部42aにインクが溜まった状態で、ブレード8の先端が凹部42aに入り込むと、凹部42aに溜まったインクはブレード8を伝って引き出される。インクを引き出した状態でワイピングを行うと、ワイピング後に吐出口面40aに引き出したインクが残ってしまう。図14、15を用いてワイピング前後の吐出口面の状態について説明する。
図14(a)~(d)は、本実施形態における特色記録ヘッド5aへの第2ワイプモードでのワイピング実施前後の吐出口面の様子を示す模式図である。カラー記録ヘッド5bについても同様であるため、説明は省略する。
図14(a)はワイピング実施前の特色記録ヘッド5aの吐出口面40aと凹部42aの様子を示した図であり、凹部42aにはインクが溜まっている状態である。図14(b)は特色記録ヘッド用のブレード8が吐出口面40aを払拭している途中のある瞬間の様子を示す図である。この瞬間においては、ブレード8により、凹部42aに溜まったインク43を引き出して、インク43が特色記録ヘッド5aのグレーの吐出口列の大部分を塞いでいる状態である。図14(c)はワイピング実施直後の吐出口面40aの様子を示す図である。ブレード8により引き出されたインク43は、特色記録ヘッドの吐出口面40aの撥水効果によって、大きなインク滴となって吐出口面40aの表面に残る。インク43はグレーの吐出口列の一部を塞いで蓋をしている状態のため、塞がれている吐出口からはインクを吐出ができず、吐出不良を引き起こしてしまう。この状態でワイピング予備吐を実施しても、インクが吐出できずにインク滴がさらに大きくなるだけで、吐出不良は解消されない。しかし、ここでウェイトを一定時間設けることで、大きなインク滴となったインク43は、グレーの吐出口に引き込まれて、インク滴は小さくなる。図14(d)は、ウェイトしたあとの吐出口面40aの図である。ウェイトすることにより吐出口内にインク43が引き込まれた状態である。この状態であれば、吐出口面表面にインクが残っていることによる吐出不良は発生しない。
図15(a)~(c)は、本実施形態における特色記録ヘッド5aへの第1ワイプモードでのワイピング実施前後の模式図である。カラー記録ヘッド5bについても同様であるため説明は省略する。
図15(a)はワイピング実施前の特色記録ヘッド5aの吐出口面40aと凹部42aの様子を示した図であり、凹部42aにはインクが溜まっている状態である。図15(b)は特色記録ヘッド用のブレード8が吐出口面40aを払拭している途中のある瞬間の特色記録ヘッド5aの模式図である。この瞬間においては、ブレード8により、凹部42aに溜まったインク43を引き出して、インク43が特色記録ヘッド5aのグレーの吐出口列の大部分を塞いでいる状態である。その塞いだ領域の広さは、図13(b)の第2ワイプモードよりも広い。これは、ワイピングの移動速度が遅く、凹部42aにブレード8が入り込んでいる時間が長いため、第2ワイプモード実施時よりも引き出すインクの量が多いためである。図15(c)はワイピング実施直後の吐出口面40aの様子を示す図である。ブレード8により引き出されたインク43は、特色記録ヘッドの吐出口面cの撥水効果によって、大きなインク滴となって吐出口面の表面に残る。この時のインク滴は図14(c)に示す第2ワイピング後にできるインク滴より大きい。インク43はグレーとレッドの吐出口列の一部を塞いで蓋をしている状態のため、塞がれている吐出口からはインクが吐出できず、吐出不良を引き起こしてしまう。この状態でワイピング予備吐を実施しても、インク滴がさらに大きくなるだけで、インク滴は解消されない。しかし、第1ワイプモードを実施した後はキャップクローズするのみで、記録を行わないため、予備吐直後に吐出可能な状態になっている必要はないためインク滴がある状態で予備吐出を行っても問題はない。キャッピン中にインク滴のインクは周囲の吐出口に引き込まれていき、インク滴が消失、あるいは小さくなるため、インク滴に塞がれていることによる不吐出は解消される。第1ワイプモードで吐出口面40aに引き出されたインク滴が消失、あるいは小さくなり、記録のための吐出が可能となるまでにかかる時間は、第2ワイプモードよりも長い。
以上説明したように、本実施形態では2種類の速度で払拭動作を実行可能である。記録媒体への記録終了後にワイピングを行う場合は、相対移動速度が速い第2ワイプモードでの払拭動作を実行することで、ワイピングによる凹部からのインクの引き出し量を小さくし、次のページの記録を行う際の吐出不良を抑えることができる。もし第2ワイプモードの第2速度ワイピングでインクを引き出してしまったとしても、ワイプ後にウェイトを設けることで、ウェイト中にインクが吐出口内に引き込まれるため、記録時の吐出不良を抑えることができる。また、キャッピング動作を行う前にワイピングを行う場合は、ワイピングの後に記録を行わず待機状態となるので、相対移動速度が遅い第1ワイプモードを実行することで、吐出口面に付着した異物をしっかりと取り除くことができる。
なお、以上説明した実施形態では、第2ワイプモードでのワイピングを実施するための条件として、累積ドット数が閾値を超えた場合に、記録媒体への記録終了後にワイピングを実施したが、これに限定されるものではない。例えば、前回ワイピングを実施してからの経過時間を計測し、計測時間が閾値を超えた場合に、記録媒体への記録終了後に第2速度ワイピングを実行するようにしてもよい。また、累積ドット数と経過時間のどちらも管理して、どちらかが先に閾値を超えた場合に、記録媒体への記録終了後に第2速度ワイピングを実行するようにしてもよい。
また、単機能のインクジェット記録装置のほか、インクジェット記録装置を記録部として用いたファクシミリ、複写機、ワードプロセッサ、また複合機にも適用することができる。
1a 特色記録ヘッド用のキャップ
1b カラー記録ヘッド用のキャップ
5 記録ヘッド
6 キャリッジ
7 スライダ
8 特色記録ヘッド用のブレード
9 カラー記録ヘッド用のブレード
40a 特色記録ヘッドの吐出口面
40b カラー記録ヘッドの吐出口面
41a 特色記録ヘッドのタブ面
41b カラー記録ヘッドのタブ面
42a 特色記録ヘッドの凹部
42b カラー記録ヘッドの凹部

Claims (17)

  1. 液体を吐出する吐出口が配置された吐出口面と、吐出口面側の前記吐出口面とは別の位置に少なくとも前記吐出口面より凹んだ凹部と、を有し、記録媒体に液体を吐出して記録媒体に記録を行う吐出ヘッドと、
    前記吐出口面を払拭する払拭部材と、
    前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを前記吐出口面に沿った第1の方向に相対的に移動させる移動手段と、
    を備え、前記移動手段により前記吐出ヘッドと前記払拭部材とを前記第1の方向に相対的に移動させながら前記吐出口面を前記払拭部材によって払拭する払拭動作を行う吐出装置であって、
    第1の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭動作を行う第1ワイプモードと、
    前記第1の速度よりも速い第2の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭動作を行う第2ワイプモードとを実行可能であり、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行う場合には、前記第2ワイプモードで前記払拭動作を行い、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、前記第1ワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする吐出装置。
  2. 前記吐出ヘッドの前記吐出口面を覆うキャップを有し、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、前記キャップで前記吐出ヘッドの吐出口面を覆うキャッピング動作の前に前記第1ワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の吐出装置。
  3. 前記吐出ヘッドの前記吐出口面を覆うキャップと、
    前記吐出口から液体を吸引する吸引手段と、を有し、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、前記キャップで前記吐出ヘッドの吐出口面を覆うキャッピング動作を行って前記吐出口面を覆った状態で前記吸引手段によって前記吐出口から液体を吸引した後に、前記第1ワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の吐出装置。
  4. 記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、前記記録に寄与しないインクを吐出する予備吐出を行いながら前記第1ワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の吐出装置。
  5. 前記凹部は、前記第1の方向と交差方向に伸びていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の吐出装置。
  6. 前記払拭動作において、前記払拭部材は前記凹部を通過した後に前記吐出口面を払拭することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の吐出装置。
  7. 前記第2ワイプモードで前記払拭動作を行った後、第2の時間、液体を吐出しないウェイト時間を設けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吐出装置。
  8. 前記第1ワイプモードで前記払拭動作を行った後、前記第2の時間より短い前記第1の時間、液体を吐出しないウェイト時間を設けることを特徴とする請求項7に記載の吐出装置。
  9. 前記第2の時間は、6秒以上の時間であることを特徴とする請求項7又は8に記載の吐出装置。
  10. 記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、前記第2ワイプモードで前記払拭動作を行った後に前記第1ワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の吐出装置。
  11. 記録媒体へ吐出される液体の量の累計に関する情報を取得する取得手段を有し、
    前記取得手段が示す累計の値が閾値を超えている場合には記録媒体への記録が終了した後に、前記第2ワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の吐出装置。
  12. 前記第2ワイプモード、あるいは前記第1ワイプモードによって前記払拭動作を行った場合には、前記液体の量の累計に関する情報が示す累計の値をリセットすることを特徴とする請求項11に記載の吐出装置。
  13. 前回の前記払拭動作を行ってからの経過時間を計測する計測手段を有し、
    前記計測手段による計測時間が閾値を超えている場合には、前記記録媒体への記録が終了した後に前記第2ワイプモードによって前記払拭動作を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の吐出装置。
  14. 液体を吐出する吐出口が配置された吐出口面と、吐出口面側の、前記吐出口面とは別の位置に少なくとも前記吐出口面より凹んだ凹部を有する吐出ヘッドの前記吐出口面を第1の方向に払拭部材で払拭する払拭工程を有する払拭方法であって、
    第1の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭工程を行う第1ワイプモードと、
    前記第1の速度よりも速い第2の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭工程を行う第2ワイプモードとを実行可能であり、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭工程を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行う場合には、前記第2ワイプモードで前記払拭工程を行い、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭工程を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、前記第1ワイプモードで前記払拭工程を行うことを特徴とする払拭方法。
  15. 液体を吐出する吐出口が配置された吐出口面と、吐出口面側の前記吐出口面とは別の位置に少なくとも前記吐出口面より凹んだ凹部と、を有し、記録媒体に液体を吐出して記録媒体に記録を行う吐出ヘッドと、
    前記吐出口面を払拭する払拭部材と、
    前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを前記吐出口面に沿った第1の方向に相対的に移動させる移動手段と、
    を備え、前記移動手段により前記吐出ヘッドと前記払拭部材とを前記第1の方向に相対的に移動させながら前記吐出口面を前記払拭部材によって払拭する払拭動作を行う吐出装置であって、
    前記吐出ヘッドは、第1の量の液体を吐出するための第1の吐出口と、前記第1の量よりも大きな液体を吐出するための第2の吐出口とを有し、
    前記吐出装置は、
    第1の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭動作を行う第1ワイプモードと、
    前記第1の速度よりも速い第2の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭動作を行う第2ワイプモードとを実行可能であり、
    記録媒体への記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行う場合には、前記第2ワイプモードで前記払拭動作を行い、
    記録媒体の記録において前記第1の吐出口を用いて記録を行う場合には、記録を行う前に前記第1のワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする吐出装置。
  16. 液体を吐出する吐出口が配置された吐出口面と、吐出口面側の前記吐出口面とは別の位置に少なくとも前記吐出口面より凹んだ凹部と、を有し、記録媒体に液体を吐出して記録媒体に記録を行う吐出ヘッドと、
    前記吐出口面を払拭する払拭部材と、
    前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを前記吐出口面に沿った第1の方向に相対的に移動させる移動手段と、
    前記吐出ヘッドの前記吐出口面を覆うキャップと、
    を備え、前記移動手段により前記吐出ヘッドと前記払拭部材とを前記第1の方向に相対的に移動させながら前記吐出口面を前記払拭部材によって払拭する払拭動作を行う吐出装置であって、
    第1の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭動作を行う第1ワイプモードと、
    前記第1の速度よりも速い第2の速度で前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを相対的に移動させて前記払拭動作を行う第2ワイプモードとを実行可能であり、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行う場合には、前記第2ワイプモードで前記払拭動作を行い、
    前記キャップで前記吐出ヘッドの吐出口面を覆うキャッピング動作の実行に応じて前記第1のワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする吐出装置。
  17. 液体を吐出する吐出口が配置された吐出口面と、吐出口面側の前記吐出口面とは別の位置に少なくとも前記吐出口面より凹んだ凹部と、を有し、記録媒体に液体を吐出して記録媒体に記録を行う吐出ヘッドと、
    前記吐出口面を払拭する払拭部材と、
    前記払拭部材と前記吐出ヘッドとを前記吐出口面に沿った第1の方向に相対的に移動させる移動手段と、
    を備え、前記移動手段により前記吐出ヘッドと前記払拭部材とを前記第1の方向に相対的に移動させながら前記吐出口面を前記払拭部材によって払拭する払拭動作を行う吐出装置であって、
    第1のワイプモードと第2のワイプモードとで前記払拭動作を実行可能であり、
    前記第2のワイプモードでの前記払拭動作は、前記第1のワイプモードで前記払拭動作を行った場合よりも前記吐出口面に引き出された液体が小さくなるまでにかかる時間が短く、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行う場合には、前記第2ワイプモードで前記払拭動作を行い、
    記録媒体の記録を行った後に前記払拭動作を行う場合であって、次いで記録媒体への記録を行わない場合には、前記第1ワイプモードで前記払拭動作を行うことを特徴とする吐出装置。
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