JP2022122977A - 固形筆記体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、書き味が滑らかで、筆跡の発色性に優れ、強度、耐衝撃性などに優れ、重ね書きをした際にも十分な筆跡濃度が得られる固形筆記体を提供すること。【解決手段】着色剤と賦形材とセルロースファイバーを含んでなる固形筆記体とした。【選択図】 図1

Description

本発明は、固形筆記体に関するものである。さらに詳しくは、強度、発色性、重ね塗り性、耐衝撃性能に優れた固形筆記体に関するものである。
従来から、ワックスなどを賦形材として用いた色鉛筆など固形筆記体が知られている(例えば特許文献1など)。これらの固形筆記体の強度や成形性、筆記性を向上するために、タルクなどの無機フィラーを配合し、その性能を向上することが知られている。
また、従来から、常温域など一定の温度域において、変色前後の状態を互変的に記憶保持できる可逆熱変色性組成物を用いた固形筆記体が提案されている(例えば特許文献2~4)。
前記固形筆記体は、賦形材であるワックス中に添加する着色剤として可逆熱変色性組成物単独又はそのマイクロカプセル封入物を用いることで、温度変化により変色する筆跡を形成するものである。特に、加熱消色タイプの可逆熱変色性組成物を封入するマイクロカプセル顔料を用いた場合、摩擦熱によって筆跡を容易に消去できるため、誤記などの修正などが可能な利便性の高い筆記体となり、例えば、ノートや手帳への筆記や、描画等に利用可能である。
前記固形筆記体では、滑剤としてタルクなどの無機フィラーが用いられているため、滑らかな筆記性が得られている。しかしながら、前記無機フィラーは、フィラー自体が隠蔽性を有しているために発色を阻害することがあったり、その比重が重く、芯体としての曲げ強度などの強度は得られるが、落下などに対する耐衝撃性が悪かったり、固形筆記体として十分満足するものではなかった。また、滑性を有している無機フィラーなどの影響により、先に描かれていた筆跡の上に筆記する、所謂重ね塗りをする際に、固形筆記体が滑ってしまい、筆跡が載りにくくなるなど、重ね塗り性能として十分満足するものではなかった。
特開2002-201399号公報 実開平7-6248号公報 特開2008-291048号公報 特開2009-166310号公報
本発明は、筆跡の発色性に優れ、強度、耐衝撃性などに優れ、重ね書きをした際にも十分な筆跡濃度が得られる固形筆記体を提供するものである。
本発明は、固形筆記体にセルロースファイバーを用いることなどにより、前記課題が解決された。
すなわち、本発明は、
「1.着色剤と賦形材とセルロースファイバーを含み、前記着色剤が機能性材料を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなり、前記セルロースファイバーの繊維径が、平均繊維径として、0.1nm~50000nm、平均繊維長が、0.1μm以上、50μm未満であり、前記セルロースファイバーの配合量が、固形筆記体全質量に対して0.5~10質量%であることを特徴とする固形筆記体。
2.前記機能性材料が、
(イ)電子供与性呈色性有機化合物からなる成分と、
(ロ)電子受容性化合物からなる成分と、
(ハ)前記(イ)成分および(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体と、を含んでなる可逆熱変色性組成物であることを特徴とする第1項に記載の固形筆記体。」に関する。
本発明によれば、固形筆記体にセルロースファイバーを用いたことにより、筆跡の発色性が向上する。また、無機フィラーと比較してセルロースファイバーの比重が小さいことから、固形筆記体の軽量化が図れ、固形筆記体に与える衝撃を抑えることができ、落下した際にも折れ難いなどの耐衝撃性が向上する。さらに、筆記した際にセルロースファイバーが筆跡表面に現れるため、紙の表面に近い筆跡となり、重ね塗りをした際にも筆記濃度が高くなるなど優れた効果を奏するものである。
本発明に用いられる加熱消色型の可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。
本発明の固形筆記体は、セルロースファイバーを含む固形筆記体としたことが、ひとつの特徴である。
[セルロースファイバー]
本発明の固形筆記体にはセルロースファイバーを用いるが、固形筆記体に前記セルロースファイバーを用いることで、従来の無機フィラーを含有した固形筆記体と比較して、強度を落とすことなく、軽量化を図ることができる。これは、セルロースファイバーがある程度絡み合うことで、無機フィラーを用いた場合と比較して強度を落とすことがなく、同等以上の固形筆記体の強度を得ることができる。そして、セルロースファイバーは、無機フィラーと比較してその比重が軽いため、固形筆記体自体を軽量化でき、落下などにより固形筆記体に衝撃が加わる際にもその衝撃を低減でき、固形筆記体が破損しにくくなるなどの効果が得られる。また、無機フィラーは、隠蔽性が高いことから、筆跡の発色性が劣る傾向が見られたが、セルロースファイバーは、隠蔽性が低いため、発色を阻害することなく、高い発色性が得られる。本発明において、セルロースファイバーは、所謂セルロースナノファイバーやセルロースナノクリスタルも包含する。また、繊維径、繊維長などの測定方法としては、電子顕微鏡写真などにより測定することができる。セルロースファイバーとして具体的には、スギノマシン社製の「BiNFi-s」シリーズ、BiNFi-sIMa-10002、BiNFi-sBMa-10002、BiNFi-sWMa-10002、BiNFi-sAMa-10002、BiNFi-sFMa-10002、第一工業社製「レオクリスタ」シリーズなどが挙げられる。
さらに、前記の通り重ね塗り性が向上する効果が得られる。紙面はセルロース繊維が絡み合って形成されているために、表面は繊維による凹凸が無数にあり一定の表面粗さが生じている。このような紙面に固形筆記体で筆記する際には紙面の表面粗さが抵抗となり、固形筆記体の自己崩壊性を促進して紙面上に固形筆記体の塗布量が一定量見込まれ、相応の発色が得られる。一方で従来の固形筆記体は、筆記後の筆跡により、セルロース繊維による紙表面の凹凸は固形筆記体の筆跡により充填され、埋没するため初期の凹凸に比較して平滑な表面となる。このため再度筆記するいわゆる重ね書きをする際には初期と比較して平滑な表面に筆記するため、紙表面の抵抗が低下して固形筆記体の自己崩壊性が低下するため、発色性が劣る傾向となる。本発明では、筆跡に、紙面の材料と同じ、セルロースファイバーが含まれているため、筆跡表面にセルロースファイバーが現れており、従来の固形筆記体の筆跡と比較して筆跡表面の表面粗さを高くすることができる。このため、重ねて筆記した際に、紙面と同様な筆記面が得られることから、重ね塗り性が高くなる。特に、着色剤として、後述する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を用いた場合には、その筆跡を摩擦体で擦過することにより消色、変色することができるが、筆跡を摩擦体で擦過することにより、表面の平滑化が促進され再筆記性に劣る傾向にあった。本発明では前記の効果により、その筆跡が消色あるいは変色した部分に再筆記する際にも、前記重ね塗り性と同様に、セルロースファイバーの効果により、筆記性が高くなる優れた効果を得ることができる。
本発明に用いるセルロースファイバーの配合割合としては、固形筆記体全質量に対して0.05~30質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.1~25質量%である。さらに好ましくは、0.5~10質量%である。この範囲より大きいと、固形筆記体中でのセルロースファイバーが占める体積が大きくなり、固形筆記体中でのセルロースファイバーの絡み合いが強くなりすぎ、筆記する際の抵抗が大きくなり、筆跡時の摩擦熱が増加して筆跡を自己消色してしまう恐れや筆感が劣る恐れ、発色が悪くなったりする傾向が見られる。この範囲より小さいと、固形筆記体中でのセルロースファイバーが占める体積が小さくなり、筆跡表面にセルロースファイバーが現れ難く紙と同様な筆記面が得られ難くなり、重ね塗り性が劣る傾向が見られる。前記範囲にあると、耐衝撃性を落とすことなく、発色性も良好で、筆感を落とすことなく、自己消色をおこすこと無く、重ね塗り性に優れたものとなる。
本発明の効果を適正に得るためには特定のセルロースファイバーを好ましい範囲で用いることが好ましい。筆跡表面に表面粗さを付与するためには平均繊維径の小さいセルロースファイバーを用いることが好ましい。また、固形筆記体の強度をより高く設定したい場合にはセルロースファイバーの繊維長が大きいセルロースファイバーを用いることが好ましい。本願発明では適宜所望の効果によって各種セルロースファイバーを選択することで適切な効果を得ることができる。
本発明に用いるセルロースファイバーの繊維径としては、平均繊維径として、0.1nm~50000nmが好ましく、より好ましくは3nm~30000nm、さらに好ましくは、10nm~20000nmである。これは、平均繊維径が、上記範囲であると、セルロースファイバーのアスペクト比が大きくなることで筆跡表面の表面粗さが得られやすく、重ね塗り性の効果が得られやすくなるためである。
本発明の固形筆記体において、平均繊維長が一定以下のセルロースファイバーを用いると、発色性のさらなる向上と、重ね塗り性のさらなる性能向上を図ることができる。前記効果が得られる平均繊維長が一定以下のセルロースファイバーとしては、その繊維長が、平均繊維長として、0.1μm以上であり、50μm未満であることが好ましい。より好ましくは、2μm以上である。この範囲にあると、セルロースファイバーが適度に絡み合い、筆跡として紙面と同様な筆記面が得られ、重ね塗り性を向上することができるためである。
本発明による固形筆記体において、平均繊維長が一定以上のセルロースファイバーを用いると、従来の固形筆記体と比較して、発色性の向上、軽量化による耐衝撃性の向上の他に、固形筆記体の強度を向上することができるが、前記固形筆記体を形成する際に、セルロースファイバーが絡み合いながら長手方向に配向する為に、強度が向上する。前記効果が得られる平均繊維長が一定以上のセルロースファイバーとしては、その繊維長が、平均繊維長として、50μm以上であり、3000μm以下であることが好ましい。より好ましくは、1000μm以下である。この範囲にあると、固形筆記体の強度と筆記性が向上するため好ましい
本発明による固形筆記体は、固形筆記体の性能を損なわない範囲で無機フィラーを併用しても良い。無機フィラーを併用することで、強度が高く、滑性を有する性質からセルロースファイバー単独で用いた際より成型性や切削性、筆感が良化する効果が得られる。前記無機フィラーとしては、例えばタルク、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、窒化硼素、チタン酸カリウムなどが挙げられ、特に着色剤として可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を用いた際に、その変色性能への影響などや成形性の点からタルク、炭酸カルシウムが好ましい。フィラーを配合することによって、成形性や切削性を改善することが可能である。本発明による固形筆記体に用いるフィラーの配合割合としては、固形筆記体全質量に対し、5~55質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましい。この範囲より小さいと成型性が劣る傾向にあり、固形筆記体を切削などする際に引っかかったり、切削折れが生じることがある。この範囲より大きいと、筆跡の表面の滑性が高くなり、筆跡の上に筆記した際に、固形筆記体が滑ってしまい、重ね塗り性が劣る傾向がみられる。前記範囲にあると、成形性、切削性が改善され、重ね塗り性も良好となる事から好ましい。
[着色剤]
本発明に用いる着色剤としては、固形筆記体に用いられている顔料、染料を用いることができる。染料としては、水溶性、油溶性のどちらの染料も用いることがで着る。具体的には、水溶性染料としては、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、直接染料、分散染料、食用色素など各種染料が挙げられ、例油溶性染料といては、フタロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、ニグロシン系染料、アントラキノン系染料、アゾ系染料などが挙げられる。染料を用いる場合、筆跡の耐水性が向上することから、特に油溶性染料を用いることが好ましい。
本発明用いることができる顔料としては、通常固形筆記体などに用いられる顔料を用いることができる。具体的には、有機顔料、プラスチック顔料、無機顔料の他、金属光沢を有する金属粉顔料、着色金属粉顔料、金属蒸着粉顔料、ガラスフレーク等や虹彩色のような色彩を有するパール顔料などの非変色性の顔料、液晶類、可逆熱変色性組成物、フォトクロミック材料などの機能性材料を内包したマイクロカプセル顔料などを用いることができる。
有機顔料としては、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、パーマネントレッド、レーキレッド、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アニリンブラックなどが挙げられる。プラスチック顔料としては、ローペイクシリーズ(ローム・アンド・ハース社製)、エポカラーシリーズ((株)旭成化学製)、ルミコールシリーズ(日本蛍光化学(株)製)などが挙げられる。
無機顔料としては、カーボンブラック、群青、カオリン、ルチル型・アナターゼ型等の各種酸化チタンなどが挙げられる。金属粉顔料としては、アルミニウム粉、真鍮粉、ステンレス鋼粉、ブロンズ粉などの金属光沢を有する金属粉顔料をそのまま用いても良く、それらの金属粉顔料に着色剤を吸着した金属顔料などでも良い。
ガラスフレーク顔料としては、ガラスフレークに無電解めっき法により金属を被覆したメタシャインシリーズR(日本板硝子(株)製)などが挙げられる。
パール顔料としては、イリオジンシリーズ(メルクジャパン(株)製)などが挙げられる。
さらに本発明による顔料としては、機能性材料を内包したマイクロカプセル顔料を用いることができるが、様々な機能を付加した筆跡が得られる為に好ましい。機能性材料としては、コレステリック液晶、ネマチック液晶などの液晶類、可逆熱変色性組成物、フォトクロミック材料などが挙げられる。
前記液晶としては、ヘリコーンHC SLM90020、同90120,同90220,同90320(以上、ワッカーケミー社製)などが挙げられる。
本発明に用いることができる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料について以下に説明する。前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料としては、特公昭51-44706号公報、特公昭51-44707号公報、特公平1-29398号公報等に記載された、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1~7℃)を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を適用できる(図1参照)。
また、特公平4-17154号公報、特開平7-179777号公報、特開平7-33997号公報、特開平8-39936号公報等に記載されている大きなヒステリシス特性(ΔHB=8~50℃)を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t~tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料も適用できる(図1参照)。
以下に前記可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を図1のグラフによって説明する。
図1において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全に消色した状態に達する温度t(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色し始める温度t(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色し始める温度t(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全に発色した状態に達する温度t(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が大きい程、変色前後の各状態の保持が容易である。
ここで、tとtの差、或いは、tとtの差(Δt)が変色の鋭敏性を示す尺度である。
更に、可逆熱変色性組成物の発消色状態のうち常温域では特定の一方の状態(発色状態)のみ存在させると共に、前記可逆熱変色性組成物による印像を摩擦により生じる摩擦熱により簡易に変色(消色)させるためには、完全消色温度(t)が50~95℃でありと好ましく、且つ、発色開始温度(t)が-50~10℃であると好ましい。
ここで、発色状態が常温域で保持でき、且つ、筆跡の摩擦による変色性を容易とするために何故完全消色温度(t)が50~95℃、且つ、発色開始温度(t)が-50~10℃であるかを説明すると、発色状態から消色開始温度(t)を経て完全消色温度(t)に達しない状態で加温を止めると、再び第一の状態に復する現象を生じること、及び、消色状態から発色開始温度(t)を経て完全発色温度(t)に達しない状態で冷却を中止しても発色を生じた状態が維持されることから、完全消色温度(t)が常温域を越える50℃以上であれば、発色状態は通常の使用状態において維持されることになり、発色開始温度(t)が常温域を下回る-50~10℃の温度であれば消色状態は通常の使用において維持される。
更に、摩擦により筆跡を消去する場合、完全消色温度(t)が95℃以下であれば、筆記面に形成された筆跡上を摩擦部材による数回の摩擦による摩擦熱で十分に変色できる。
完全消色温度(t)が95℃を越える温度の場合、摩擦部材による摩擦で得られる摩擦熱が完全消色温度に達し難くなるため、容易に変色し難くなり、摩擦回数が増加したり、或いは、荷重をかけ過ぎて摩擦する傾向にあるため、筆記面が紙の場合は紙面を傷めてしまう虞がある。
よって、前記温度設定は筆記面に変色状態の筆跡を選択して択一的に視認させるためには重要な要件であり、利便性と実用性を満足させることができる。
前述の完全消色温度(t)の温度設定において、発色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより高い温度であることが好ましく、しかも、摩擦による摩擦熱が完全消色温度(t)を越えるようにするためには低い温度であることが好ましい。よって、完全消色温度(t)は、好ましくは50~90℃、より好ましくは60~80℃である。更に、前述の発色開始温度(t)の温度設定において、消色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより低い温度であることが好ましく、-50~5℃が好適であり、-50~0℃がより好適である。本発明においてヒステリシス幅(ΔH)は50℃~100℃の範囲であり、好ましくは55~90℃、更に好ましくは60~80℃である。
本発明による固形筆記体に用いる可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、前記変色温度域よりも高温側に完全消色温度(t)を有する可逆熱変色性組成物を用いることもできる。
前記可逆熱変色性組成物の発消色状態のうち常温域では特定の一方の状態(発色状態)のみ存在させると共に、前記可逆熱変色性組成物による印像を加熱消去具等から得られる熱により消色させるためには、完全消色温度(t)が80℃以上とし、且つ、発色開始温度(t)が15℃以下である。ここで、発色状態が常温域で保持でき、且つ、消色状態は通常の使用において維持されるために何故完全消色温度(t)が80℃以上、且つ、発色開始温度(t)が15℃以下であるかを説明すると、発色状態から消色開始温度(t3)を経て完全消色温度(t)に達しない状態で加温を止めると、再び第一の状態に復する現象を生じること、及び、消色状態から発色開始温度(t)を経て完全発色温度(t)に達しない状態で冷却を中止しても発色を生じた状態が維持されることから、完全消色温度(t)が常温域を越える80℃以上であれば、発色状態が夏場の車内等の高温環境下で維持され、発色開始温度(t)が常温域を下回る15℃以下の温度であれば消色状態は通常の使用において維持される。更に、完全消色温度(t)が90℃以上であれば、発色状態は高温環境下でより維持され、発色開始温度(t)が10℃以下であれば、消色状態が通常の使用状態でより維持される。よって、前記温度設定は押印面に変色状態の印像を選択して択一的に視認させるための重要な要件であり、印像は所期の目的を達成することができる。前述の完全消色温度(t)の温度設定において、発色状態が高温環境下で維持されるためにはより高い温度であることが好ましく、完全消色温度(t)は、好ましくは90℃以上、より好ましくは100℃以上である。更に、前述の発色開始温度(t)の温度設定において、消色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより低い温度であることが好ましく、-50~10℃が好適であり、-50~5℃がより好適である。なお、可逆熱変色性組成物を予め発色状態にするためには冷却手段としては汎用の冷凍庫にて冷却することが好ましいが、冷凍庫の冷却能力を考慮すると、-50℃迄が限度であり、従って、完全発色温度(t)は-50℃以上であると好ましい。本発明においてヒステリシス幅(ΔH)は70℃~150℃の範囲である。
前記可逆熱変色性組成物を用いることで、筆跡が夏場の車内などの高温環境下で放置しても消色することがなく、固形筆記体としての適用範囲を広げることができる。さらに、摩擦部材による擦過により、消去しにくくなることから、書類の真贋を判別することに用いることができる。
以下に可逆熱変色性組成物を構成する(イ)、(ロ)、(ハ)成分について説明する。
本発明において(イ)成分は、顕色剤である成分(ロ)に電子を供与し、成分(イ)が有するラクトン環などの環状構造が開環し、成分(ロ)と共鳴構造をとることにより発色する電子供与性呈色性有機化合物からなるものである。このような電子供与性呈色性有機化合物としては、ジフェニルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類、ピリジン類、キナゾリン類、ビスキナゾリン類などを挙げることができる。
成分(ロ)の電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群(酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(イ)を発色させる化合物群)、電子空孔を有する化合物群等がある。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール-アルデヒド縮合樹脂等を挙げることができる。又、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩であってもよい。
前記(イ)成分および(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体の(ハ)成分としては、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類を挙げることができる。
前記(ハ)成分として好ましくは、色濃度-温度曲線に関し、大きなヒステリシス特性(温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線が、温度を低温側から高温側へ変化させる場合と、高温側から低温側へ変化させる場合で異なる)を示して変色する、色彩記憶性を示す可逆熱変色性組成物を形成できる5℃以上50℃未満のΔT値(融点-曇点)を示すカルボン酸エステル化合物が用いられる。このような化合物としては、種々のものが提案されており、それらから任意に選択して用いることができるが、具体的には下記のようなものが挙げられる。
前記(ハ)成分として、下記一般式(1)で示される化合物が好適に用いられる。
Figure 2022122977000002
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、q1は0~2の整数を示し、Xのいずれか一方は-(CH2)kOCOR’又は-(CH2)kCOOR’、他方は水素原子を示し、kは0~2の整数を示し、R’は炭素数4以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、Yはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、メトキシ基、又はハロゲンを示し、p1はそれぞれ独立に1~3の整数を示す。)
前記(1)で示される化合物のうち、Rが水素原子の場合、より広いヒステリシス幅を有する可逆熱変色性組成物が得られるため好適であり、さらにRが水素原子であり、且つ、aが0の場合がより好適である。
なお、(1)で示される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(1a)で示される化合物が用いられる。
Figure 2022122977000003
(式中のRは、炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基、好ましくは炭素数10~24のアルキル基、更に好ましくは炭素数12~22のアルキル基である。)
さらに、前記(ハ)成分として、下記一般式(2)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2022122977000004
(式中、Rは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、p2はそれぞれ独立に1~3の整数を示し、Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はハロゲンを示す。)
さらに、前記(ハ)成分として下記一般式(3)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2022122977000005
(式中、Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、メトキシ基、又はハロゲン原子のいずれかを示し、p3はそれぞれ独立に1~3の整数を示し、q3は1~20の整数を示す。)
さらに、前記(ハ)成分として下記一般式(4)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2022122977000006
(式中、Rは炭素数1~21のアルキル基又はアルケニル基を示し、p4はそれぞれ独立に1~3の整数を示す。)
さらに、前記(ハ)成分として下記一般式(5)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2022122977000007
(式中、Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はハロゲン原子のいずれかを示し、p5はそれぞれ独立に1~3の整数を示し、q5は1~20の整数を示す。)
さらに、前記(ハ)成分として下記一般式(6)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2022122977000008
(式中、Rは炭素数4~22のアルキル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルキル基、炭素数4~22のアルケニル基のいずれかを示し、Xは水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、q6は0又は1を示す。)
前記化合物としては、4-フェニル安息香酸デシル、4-フェニル安息香酸ラウリル、4-フェニル安息香酸ミリスチル、4-フェニル安息香酸シクロヘキシルエチル、4-ビフェニル酢酸オクチル、4-ビフェニル酢酸ノニル、4-ビフェニル酢酸デシル、4-ビフェニル酢酸ラウリル、4-ビフェニル酢酸ミリスチル、4-ビフェニル酢酸トリデシル、4-ビフェニル酢酸ペンタデシル、4-ビフェニル酢酸セチル、4-ビフェニル酢酸シクロペンチル、4-ビフェニル酢酸シクロヘキシルメチル、4-ビフェニル酢酸ヘキシル、4-ビフェニル酢酸シクロヘキシルメチルなどを例示できる。
さらに、前記(ハ)成分として下記一般式(7)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2022122977000009
(式中、Rは炭素数3~7のアルキル基を示し、Xは水素原子、メチル基、ハロゲン原子のいずれかを示し、Yは水素原子、メチル基のいずれかを示し、Zは水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1又は2のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示す。)
前記化合物としては、4-ブトキシ安息香酸フェニルエチル、4-ブトキシ安息香酸フェノキシエチル、4-ペンチルオキシ安息香酸フェノキシエチルなどを例示できる。
さらに、電子受容性化合物として炭素数3~18の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシフェノール化合物を用いたり(特開平11-129623号公報、特開平11-5973号公報)、特定のヒドロキシ安息香酸エステルを用いたり(特開2001-105732号公報)、没食子酸エステル等を用いた(特公昭51-44706号公報、特開2003-253149号公報)加熱発色型(加熱により発色し、冷却により消色する)の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を適用することもできる(図3参照)。
前記(イ)成分、(ロ)成分、(ハ)成分の構成成分の割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の変色特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1~50、好ましくは0.5~20、(ハ)成分1~800、好ましくは5~200の範囲である(前記割合はいずれも質量基準である)。また、各成分は各々二種以上を混合して用いてもよい。
前記可逆熱変色性組成物はマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料として使用される。これは、種々の使用条件において可逆熱変色性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することができるからである。
前記可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル化する方法としては、界面重合法、界面重縮合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与することや、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
ここで、可逆熱変色性組成物とマイクロカプセル壁膜の質量比は7:1~1:1、好ましくは6:1~1:1の範囲を満たす。
可逆熱変色性組成物の壁膜に対する比率が前記範囲より大になると、壁膜の厚みが肉薄となり過ぎ、圧力や熱に対する耐性の低下を生じ易く、壁膜の可逆熱変色性組成物に対する比率が前記範囲より大になると発色時の色濃度及び鮮明性の低下を生じ易くなる。
[賦形材]
本発明による固形筆記体に用いる賦形材としては、例えばワックス、ゲル化剤、粘土などを用いることが出来る。ワックスとしては、従来公知のものであればいずれを用いてもよく、具体的にはカルナバワックス、木ろう、蜜ろう、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、ショ糖脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル、ポリオレフィンワックス、スチレン変性ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、および側鎖結晶性ポリオレフィンなどが挙げられる。ゲル化剤としては従来公知のものを用いることができ、例えば12ヒドロキシステアリン酸、ジベンジリデンソルビトール類、トリベンジリデンソルビトール類、アミノ酸系油、高級脂肪酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、モンモリロナイトなどが挙げられる。賦形材としては、ポリオレフィンワックス、ショ糖脂肪酸エステルまたはデキストリン脂肪酸エステルの少なくとも一種を含有していることが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、αオレフィン重合体、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体等のワックスなどが挙げられる。これらの賦形材は2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
特に、前記ポリオレフィンワックスのうち、軟化点が100℃~130℃の範囲にあり、かつ針入度が10以下であるものは、筆記感が高いために、好ましく用いられる。針入度が10を越えると、固形筆記体が柔らかすぎて筆記し難くなる傾向が見られ、しかも、擦過消去時に筆跡が紙面上で伸びてしまう(ワックスが薄層化される)ために筆記面の空白部分を汚染したり、他の紙への色移りや汚れを生じる。
尚、前記ポリオレフィンワックスの軟化点、針入度の測定方法は、JIS K2207に規格化されており、針入度の値は、0.1mmを針入度1と表す。従って、数字が小さいほど硬く、大きいほど柔らかい固形筆記体である。
具体的には、ネオワックスシリーズ(ヤスハラケミカル(株)製 ポリエチレン)、サンワックスシリーズ(三洋化成工業(株)製 ポリエチレン)、ハイワックスシリーズ(三井化学(株)製 ポリオレフィン)、A-Cポリエチレン(Honeywell社製 ポリエチレン)等が挙げられる。
本発明による固形筆記体の第一の賦形材として、ショ糖脂肪酸エステルまたはデキストリン脂肪酸エステルの少なくとも一種を含有していると、筆跡濃度の向上を図ることが出来るため好ましく用いられる。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、特にC12~C22の脂肪酸を構成脂肪酸とするエステルが好ましく、より好ましくは、パルミチン酸、ステアリン酸が有用である。具体的には、三菱化学フーズ(株)製:リョートーシュガーエステルシリーズ、第一工業製薬(株)製:シュガーワックスシリーズ等が挙げられる。
また、本発明による固形筆記体に用いるデキストリン脂肪酸エステルとしては、特にC14~C18の脂肪酸を構成脂肪酸とするエステルが好適であり、より好ましくは、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸が有用である。具体的には、千葉製粉(株)製:レオパールシリーズ等が挙げられる。
また、前記賦形材として側鎖結晶性ポリオレフィンを用いることが好ましい。ここで側鎖結晶性ポリオレフィンとは、直線状の主鎖に対して、比較的長い側鎖が結合した構造を有している。通常の直鎖状ポリオレフィンは、直鎖状である主鎖が折りたたまれて結晶化するために、融解が広い温度範囲で起こる傾向がある。これに対して側鎖結晶性ポリオレフィンとは、結晶化が主としてポリオレフィン主鎖ではなく側鎖で起こり、その結果、融点が低く、また融解が狭い温度範囲で起こるという特徴を有している。このような側鎖結晶性ポリオレフィンは、側鎖に例えば、C12~C28の長鎖アルキル基を有しているものが好ましい。また、側鎖の長鎖アルキル基は、直鎖型であっても分岐型でも特に限定されないが、結晶性の観点から直鎖型がより好ましい。なお、この側鎖であるアルキル基は置換基を有してもよいが、それによって結晶性が下がる傾向がある。したがって、結晶性を調整するために、側鎖結晶性ポリオレフィンの側鎖を、例えばスチレンなどによって変性することもできる。また、長鎖アルキル基は、水素結合を形成する官能基を持っていると、水素結合によって長鎖アルキル基同士が結合して凝集し、結晶性が向上するため好ましい。
また、側鎖結晶性ポリオレフィンには、高度な分岐構造を有するポリオレフィン(以下、簡単のために高分岐ポリオレフィンという)が包含されるが、これを賦形材として用いることができる。すなわち高分岐ポリオレフィンも、結晶化の際に主鎖が折りたたまれることが少ないため、融点が低く、また融解が狭い温度範囲で起こる。
なお、固形筆記体の機械的強度や変色特性、製造時の取り扱い性の観点から、賦形材の重量平均分子量Mwが2,000~50,000であるものが好ましく、10,000~30,000であるものがより好ましい。また、賦形材の数平均分子量Mnが1,000~10,000であるものが好ましい。ここで、重量平均分子量、および数平均分子量はポリスチレンを基準としてゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されたものである。
このような側鎖結晶性ポリオレフィンとしては、HSクリスタ4100(Mw:16,000、m.p.:44.4℃)、HSクリスタ6100(Mw:28,000、m.p.:60.6℃)(いずれも商品名、豊国製油株式会社製)、エルクリスタ4100(Mw:16,000)、エルクリスタ6100(Mw:28,000)(いずれも商品名、出光興産株式会社製)などが挙げられ、高分岐ポリオレフィンとしては、VYBAR103(Mw:17,348、Mn:4,400、m.p.:67.7℃)、VYBAR260(Mw:20,278、Mn:2,600、m.p.:54.7℃)、VYBAR343(Mw:10,164、m.p.:36.0℃)、VYBAR825(Mn:2,800)(いずれも商品名、ベイカーヒューズ社製)などが挙げられる。
本発明による固形筆記体の賦形材の配合割合としては、固形筆記体全質量に対し0.2~70質量%、が好ましい。この範囲より小さいと固形筆記体としての形状を得られ難くなる傾向が見られ、この範囲より大きいと十分な筆記濃度が得られにくくなる傾向が見られる。好ましくは、0.5~40質量%であり、この範囲にあると、固形筆記体の形状と筆跡濃度を両立することができる。
[その他の成分]
本発明による固形筆記体は、必要に応じて、各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、樹脂、防かび剤、防腐剤、抗菌剤、紫外線防止剤、光安定剤、香料などが挙げられる。前記樹脂としては、固形筆記体の強度などを向上する目的で配合されるが、天然樹脂、合成樹脂を用いることができる。具体的には、オレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ピロリドン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アミド系樹脂、塩基性基含有樹脂などが挙げられる。
また、本発明による組成物には、ヒンダードアミン化合物を添加することができる。ヒンダードアミン化合物を添加することにより、筆跡を消去した箇所の残像がいっそう視認され難くなるという特徴がある。このため被筆記面の見栄えを損なうことなく、しかも、再筆記性を満足させることができ、商品性を高めることができるので好ましい。
前記ヒンダードアミン化合物の分子量が1000以下であることにより他の成分との相溶性に富み、ブリードアウトし難くなるため、経時後も明瞭な筆跡を形成することができるので好ましい。
なお、前記ヒンダードアミン化合物の融点は120℃以下であることが好ましい。融点が低いことにより、製造時に過度の熱を加えることなく熱可逆性変色組成物や、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料、それを用いた固形筆記体を製造することができるため、組成物の成分などが劣化することを防止できる。
本発明の固形筆記体は、有色から別の有色への変化を実現するために、染料や顔料などの非熱変色性の着色剤を含むこともできる。
なお、本発明による固形筆記体は、単独で筆記体として使用が可能であるが、この筆記体の外側を樹脂などを含む外殻で被覆することもできる。このような外殻は、内部にある固形筆記体が物理的接触によって損傷を受けることを防ぐほか、固形筆記体全体の機械的強度の向上に寄与することもできる。このような外殻は、一般にフィラーや賦形材を含んでなる。このような外殻は筆跡形成に寄与する着色剤を含んでいても含んでいなくてもよいが、一般に固形筆記体の先端は錐状に削られることが多いため、外殻は筆跡には影響を与えないことが多い。このため、外殻に着色剤を添加しないのが一般的である。
[固形筆記体および固形筆記体セット]
本発明の固形筆記体は、各種被筆記面に対して、筆記することが可能である。さらに、その筆跡は、指による擦過や加熱具又は冷熱具の適用により変色させることができる。
前記加熱具としては、抵抗発熱体を装備した通電加熱変色具、温水等を充填した加熱変色具、ヘアドライヤーの適用が挙げられるが、簡便に変色可能な手段として摩擦部材が用いられることが好ましい。
前記摩擦部材は、弾性感に富み、摩擦時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体等の弾性体が好ましく用いられる。前記摩擦部材の材質としては、シリコーン樹脂やSEBS樹脂(スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体)、ポリエステル系樹脂などを用いることができる。前記摩擦部材は固形筆記体と別体の任意形状の部材である摩擦部材とを組み合わせて固形筆記体セットを得ることもできるが、固形筆記体または、固形筆記体を外装収容物に収容した固形筆記具際の外装に摩擦部材を設けることにより、携帯性に優れたものとなる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
(実施例1)
(マイクロカプセル顔料の製造)
(イ)成分として2-(2-クロロアニリノ)-6-ジ-n-ブチルアミノフルオラン5部、(ロ)として2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5部、4,4’-(2-メチルプロピリデン)ビスフェノール3.0部、(ハ)としてラウリン酸4-ベンジルオキシフェニルエチル50部からなるからなる可逆熱変色性組成物を加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0質量部、助溶剤40.0質量部を混合した溶液を、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けた後、水溶性脂肪族変性アミン2.5質量部を加え、更に攪拌を続けて可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。なお、前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.3μmであり、t:-8℃、t:-1℃、t:52℃、t:65℃、黒色から無色、無色から黒色へ可逆的に色変化するヒステリシス特性を示した。
(固形筆記体の製造)
マイクロカプセル顔料(着色剤) 40質量部
セルロースファイバー 1質量部
(セルロースナノファイバーI、繊維長:5μm、繊維径:20nm)
タルク(フィラー) 34質量部
側鎖結晶性ポリオレフィン 10質量部
(賦形材 豊国製油株式会社製 HSクリスタ4100(商品名))
ポリオレフィンワックス 10質量部
(賦形材 三洋化成工業社製 サンワックス131-P(商品名)軟化点110℃ 針入度3.5)
スチレンアクリル樹脂(樹脂) 2質量部
ポリビニルアルコール(樹脂) 2質量部
ヒンダードアミン(光安定剤) 1質量部
上記配合物をニーダーにて混練し、得られた混練物をプレスにて圧縮成形を行い、外径φ3mm、長さ60mmに成形して固形筆記体を得た。
(実施例2~18、比較例1~3)
(固形筆記体の製造)
(表1)、(表2)に示した配合とした以外は実施例1と同じ方法により、固形筆記体を作製した。
Figure 2022122977000010
Figure 2022122977000011
・セルロース粒子:株式会社レンゴー製 商品名:ビスコパールミニ セルロース多孔質粒子
(実施例19、20、比較例5)
(固形筆記体の製造)
(表3)に示した配合とした以外は実施例1と同じ方法により、固形筆記体を作製した。
Figure 2022122977000012
実施例1~18、比較例1~3で得た固形筆記体について、下記要領にて評価を行った。結果を(表1)、(表2)に示す。さらに、実施例19~20、比較例4で得た固形筆記体について下記要領にて評価を行った。結果を(表3)に示す。
強度:実施例1~20、比較例1~4の固形筆記体をJIS-S6005に準じて曲げ強度を測定し、実施例1~18、比較例1~3においては比較例1の、実施例19~20、比較例4においては比較例4の曲げ強度を100%とした際の相対強度を百分率で表した。数値が大きいほど、強度が高いことを示す。
発色性:固形筆記体を用いて中性紙に筆記し、その筆跡濃度を目視により評価した。評価基準は以下の通りとした。
○:筆跡を視認することができ、その濃度は十分高い。
△:筆跡を視認することはできるが、その濃度は十分でない。
×:筆跡を視認することができない。
耐衝撃性: 固形筆記体を用いて鉛筆を作製し、1mの高さからタイル上に落下し、その時の固形筆記体の状態を目視により評価した。
○:落下前と変わり無く、固形筆記体に変化がみられない。
△:固形筆記体の一部に掛けがみられるが、固形筆記体の形状は保っている。
×:固形筆記体が折れてしまっている。
重ね塗り性:固形筆記体を用いて、筆記用紙Aの表面に1.5cm幅の往復筆記(300g加重)を縦0.5cm内で10往復行い、その筆跡を目視により観察した。
○:重ね塗りの筆跡が十分に視認可能であり、重ね塗りの効果が得られている。
△:重ね塗りの筆跡がのりにくいが視認可能であり、重ね塗りの効果が多少得られている。
×:重ね塗りの筆跡が薄く視認し難く、十分な重ね塗りの筆跡が得られない。
書き味:固形筆記体を用いて、筆記用紙Aに筆記し、その時の書き味を官能試験により評価した。
◎:非常に滑らかに筆記可能。
○:滑らかに筆記可能。
△:筆記する際にやや引っかかりがあり、筆感がややざらつき重い。
×:筆記する際に引っかかりがあり、筆感がざらつき重い。
変色特性:発色性で評価した筆跡を摩擦消去具にて消去し、消去跡を作製した。得られた消去跡を-5℃にて、1時間放置し、1時間後の消去跡を目視により評価した。評価基準は以下の通りとした。
○:消去跡の再発色は見られず、良好な変色性能を維持していた。
△:消去跡に一部再発色があり、変色性能に劣化が見られるが、実用上問題の無いレベル。
×:消去跡の再発色が確認され、変色性能が劣っていた。
自己消色性:固形筆記体を用いて筆記用紙Aに筆記し、筆記時の摩擦熱による影響をその筆跡濃度を目視により評価した。評価基準は以下の通りとした。
○:筆跡が完全に発色しており、非常に濃い筆跡が得られている。
△:筆跡の消色が確認され、濃度が薄い筆跡が得られている。
×:筆跡の消色が顕著であり、筆跡が途切れている。
実施例1~18の固形筆記体は、比較例1~3の固形筆記体と比較して、強度、発色性、耐衝撃性、重ね塗り性が良好であり、固形筆記体として優れていた。また、実施例19、20と比較例4の比較においても同様であった。さらに、実施例1~13の固形筆記体は、重ね塗り性がさらに優れているもので有った。また、実施例14~18の固形筆記体は、強度が特に優れたもので有った。実施例1~9の固形筆記体は、強度、耐衝撃性、重ね塗り性、書き味、自己消色性能のすべてが良好であり、固形筆記体として特に優れているもので有った。上記の通り、本発明の固形筆記体は、比較例1~5の固形筆記体と比較して、優れたもので有ることが明らかとなった。
本発明の固形筆記体は、マーキングペン用、鉛筆用、色鉛筆用など各種筆記具の他、塗り絵や描画等の描画材、温度インジケーターなどの示温材料などに利用可能である。
本発明は、固形筆記体にセルロースファイバーを用いることなどにより、前記課題が解決された。
すなわち、本発明は、
「1.着色剤と賦形材とセルロースファイバーを含み、前記セルロースファイバーの繊維径が、平均繊維径として、0.1nm~50000nm、平均繊維長が、0.1μm以上、50μm未満であることを特徴とする固形筆記体。
2.前記セルロースファイバーの配合量が、固形筆記体全質量に対して0.05~30質量%である、第1項に記載の固形筆記体。
3.無機フィラーを更に含む、第1項に記載の固形筆記体。
4.樹脂を更に含む、第1項に記載の固形筆記体。」に関する。
(実施例19、20、比較例
(固形筆記体の製造)
(表3)に示した配合とした以外は実施例1と同じ方法により、固形筆記体を作製した。

Claims (2)

  1. 着色剤と賦形材とセルロースファイバーを含み、前記着色剤が機能性材料を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなり、前記セルロースファイバーの繊維径が、平均繊維径として、0.1nm~50000nm、平均繊維長が、0.1μm以上、50μm未満であり、前記セルロースファイバーの配合量が、固形筆記体全質量に対して0.5~10質量%であることを特徴とする固形筆記体。
  2. 前記機能性材料が、
    (イ)電子供与性呈色性有機化合物からなる成分と、
    (ロ)電子受容性化合物からなる成分と、
    (ハ)前記(イ)成分および(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体と、
    を含んでなる可逆熱変色性組成物であることを特徴とする請求項1に記載の固形筆記体。
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