JP2016124930A - 筆記具用水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】筆記具用インキ組成物中の顔料の沈降を抑制し、低粘度の筆記具用インキに用いた際にもその沈降を抑制することが出来る筆記具用水性インキ組成物の提供。【解決手段】水と、機能性材料を内包したマイクロカプセル顔料顔料と、酸化チタンナノチューブを含む筆記具用水性インキ組成物。前記機能性材料が、(イ)電子供与性呈色性有機化合物からなる成分と、(ロ)電子受容性化合物からなる成分と、(ハ)電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体と、を含んでなる可逆熱変色性組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、筆記具用水性インキ組成物に関する。更に詳細には、顔料と酸化チタンナノチューブを含む筆記具用水性インキ組成物に関する。
従来から、顔料などのインキ媒質に不溶な粒子を着色剤として用いた水性インキが知られており、印刷用インキ、筆記用インキ、インクジェット用インキなどとして、各種用途に用いられている。しかしながら、用いる着色剤によっては、インキ組成物中の不溶な粒子が凝集したり、インキ媒質との比重差が大きい場合には、粒子が沈降したり、インキ組成物の経時安定性に問題があった。
その為、インキ媒質の比重に近い着色剤を用いたり(例えば特許文献1)、比較的比重の高い着色剤を、比重の軽い物質と共に複合化した粒子として比重を軽くしたり(例えば特許文献2、3)などし、粒子の沈降を抑制することが検討されていた。また、特定の元素を含む水溶性比重調整剤を用いて、インキ媒質の比重を着色剤に近づけたり(例えば特許文献4)、所謂ゲル化剤などの剪断減粘性付与剤を配合したり(例えば特許文献5、6)などしてインキの粘度を高くして、沈降を抑制するなどの検討がされていた。
しかしながら、インキ媒質に近い比重の着色剤を用いた場合、着色剤の種類が限定されたり、粒子を複合化した場合、粒子の発色や機能など目的とする着色剤の性能を十分に発揮できないことがあったり、着色剤の選択などに制限があった。また、剪断減粘性付与剤を配合して、インキの粘度を高くすることによって、粒子の沈降を防ぐ場合、用いる着色剤によっては、経時的に徐々に粒子の沈降がみられ、とりわけ低粘度のインキを用い毛管現象を利用したインキ供給機構を備える筆記具には適用できないなど問題があった。さらに、水溶性比重調整剤を用いると狙いとする比重のインキ媒質を得ることができ低粘度インキが得られるが、用いる比重調整剤によっては、わずかな配合量の違いにより比重が大きく変化する場合があり、比重調整には注意が必要であった。
特開2009−227956号公報 特開2006−96943号公報 特開2000−265105号公報 特開2003−200423号公報 特開平08−113752号公報 特表2007−518838号公報
本発明は、筆記具用インキ組成物中の顔料の沈降を抑制し、低粘度の筆記具用インキとして用いた際にもその沈降を抑制することが出来る筆記具用水性インキ組成物を提供するものである。
本発明は、筆記具用インキ組成物中に酸化チタンナノチューブを配合することなどにより、前記課題が解決された。
すなわち、本発明は、
「1.水と顔料と酸化チタンナノチューブを含むことを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
2.前記顔料が、機能性材料を内包したマイクロカプセル顔料であることを特徴とする第1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
3.前記機能性材料が、
(イ)電子供与性呈色性有機化合物からなる成分と、
(ロ)電子受容性化合物からなる成分と、
(ハ)前記(イ)成分および(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体と、
を含んでなる可逆熱変色性組成物であることを特徴とする第2項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
4.前記顔料が、非変色性の顔料(但し、酸化チタンナノチューブを除く)であることを特徴とする第1項または第2項に記載の筆記具用水性インキ組成物。」に関する。
本発明によれば、筆記具用水性インキ組成物に酸化チタンナノチューブを用いたことにより、顔料の沈降を抑制することが出来、インキ組成物の保存安定性が向上する。さらに、酸化チタンナノチューブを用いている為、顔料の比重が比較的大きい場合にも着色剤として用いることが出来るなど、着色剤の適用範囲が広がるなど優れた効果を奏するものである。
加熱消色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。 色彩記憶性を有する加熱消色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。 加熱発色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。
本発明による筆記具用インキ組成物は、酸化チタンナノチューブを用いたことを一つの特徴とするものである。本発明による酸化チタンナノチューブは、酸化チタンを含み、数nm〜数十nm程度の直径、数十nm〜数百nmの長さを有するアスペクト比の大きい管状の部材である。
本発明による筆記具用水性インキ組成物は、前記インキ組成物中で酸化チタンナノチューブが均一に分散している。前記酸化チタンナノチューブは、水性インキ組成物中でブラウン運動などによる酸化チタンナノチューブおよび共存するその他の粒子間で反発が起こり、均一に分散した状態を保っていると考えられる。酸化チタンナノチューブは、その形状依存、つまり粒子径が小さいこと、比表面積が大きいこと、さらには、前記インキ組成物中での溶媒とで電気二重層での広がりなどにより、インキ組成物中で酸化チタンナノチューブが均一な分散状態を保つことが効果を及ぼしていると考えられる。そしてさらに、酸化チタンナノチューブが均一に分散された状態である為、インキ媒質中に由来するイオンが少なくなり、顔料等の粒子においても電気二重層の広がりが大きくなり、分子間力が働きにくくなる為に、顔料などの粒子の沈降を抑制することが出来ると考えられる。
本発明による筆記用水性インキ組成物は、酸化チタンナノチューブを含んでなるが、酸化チタンナノチューブとしては、インキ組成物中で均一に分散することが出来れば特に限定は無い。具体的には、市販の酸化チタンナノチューブや、特開平10−152323号公報、特開2003−137549号公報、特開2009−208998号公報、表面が未処理の酸化チタンナノチューブ、特開2010−24132号公報、特開2012−206908号公報、特開2014−24732号公報などに記載の酸化チタンナノチューブを用いることができる。
前記酸化チタンナノチューブの配合割合としては、インキ組成物全質量に対し、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜20質量%である。前記範囲より少ないと、酸化チタンナノチューブによる粒子の沈降抑制効果を十分に発揮出来ない場合があり、前記範囲より多いと、インキ組成物中の固形分量が増加し、インキ粘度が高くなる傾向が見られ、狙いの一つである低粘度のインキ組成物を得られなくなる可能性がある。前記範囲であると、前記メカニズムにより粒子の沈降を抑制でき出来ると考えられ、さらに狙いとする粘度のインキを得られることが出来るので好ましい。
本発明に用いる酸化チタンナノチューブは、インキ組成物に直接配合しても良く、分散体として配合しても良い。その際に、分散剤を用いても良い。前記分散剤としては、酸化チタンナノチューブと顔料が均一に分散することが出来れば特に限定はなく、各種分散剤を用いることができる。
前記酸化チタンナノチューブの分散体として配合する際に、分散剤を用いても良いが、好適な分散剤を用いた場合には、筆記具用水性インキ組成物全体の分散性がさらに向上すると考えられる。特定の分散剤が全体の分散性を向上し、安定的に分散を保っている。
本発明に用いることができる分散剤としては、具体的には、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩などのアニオン系界面活性剤、アルキルアミン塩、アルキルアミンの4級アンモニウム塩、芳香族4級アンモニウム塩、複素環4級アンモニウム塩などのカチオン系界面活性剤、ベタイン型、アミノ酸型、アルキルアミンオキシド、含窒素複素環型などの両性界面活性剤、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型などのノニオン系界面活性剤などの界面活性剤、アルキル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンなどのシリコーン系分散剤、リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、オルトリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムなどのリン酸塩系分散剤、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオールなどのアルカノールアミン類などが挙げられる。
本発明に用いる酸化チタンナノチューブは、インキ組成物中に均一に分散された場合に、前記効果を最大限に発揮すると考えられる。前記分散剤を用いることで、酸化チタンナノチューブが筆記具用水性インキ組成物中で均一に分散されると考えられる。即ち、酸化チタンナノチューブと分散剤を併用することで、顔料の沈降抑制に対してさらに効果を発揮し、顔料の分散安定性を一層向上することが出来るものと考えられる。
本発明に用いることができる顔料としては、例えば、通常筆記具用インキなどに用いられる有機顔料、プラスチック顔料、無機顔料の他、金属光沢を有する金属粉顔料、着色金属粉顔料、金属蒸着粉顔料、ガラスフレーク等や虹彩色のような色彩を有するパール顔料などの非変色性の顔料、液晶類、可逆熱変色性組成物、フォトクロミック材料などの機能性材料をマイクロカプセル中に内包したマイクロカプセル顔料などが挙げられる。
有機顔料として具体的には、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、パーマネントレッド、レーキレッド、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アニリンブラックなどが挙げられる。
インキ組成物中での沈降を抑制しやすい、比較的低比重の白色やカラフルな色の顔料が選択可能なプラスチック顔料などを用いると、加工顔料の中には比重の軽いものもありそのような顔料を用いた際には、顔料自体の配合量を増加させることができたり、より分散安定性の高いインキ組成物を得ることが可能で、さらに比重を加工により軽くした顔料と併用しても非常に効果的である。プラスチック顔料としては、ローペイクOP−62、同OP−84J、同OP−91、同HP1055(以上、ローム・アンド・ハース社製)、エポカラーFP−1000N、同FP−112、同FP−113、同FP−114、同FP−115、同FP−116、同FP−117、同FP−101、同MA−1002FW、同FP−1050(以上、(株)旭成化学製)、ルミコールNKP−8604、同NKP−8605、同NKP−8607、同NKP−9203、同NKP−9207、同NKP−9237、同NKP−9238(以上、日本蛍光化学(株)製)などが挙げられる。また、加工顔料に限らず、元々低比重である顔料についても同様に分散安定性を向上させることができる。
無機顔料としては、カーボンブラック、群青、カオリン、ルチル型・アナターゼ型等の各種酸化チタンなどがある。市販されている酸化チタンとしては、タイトーンSR−1、同R−650、同R−3L、同A−110、同A−150(以上、堺化学工業(株)製)、タイペークR−580、同R−550、同R−780(以上、石原産業(株)製)、クロノスKR−310、同KR−380、同KR−480、同KA−10、同KA−15(以上、チタン工業(株)製)、タイピュアーR−900、同R−931、同R−960(以上、デュポン・ジャパン・リミテッド社製)、チタニックスJR−301、同JR−600A、同JR−603、同JA−4(以上、テイカ(株)製)などが挙げられる。また、LIOFAST WHITE H201、EM WHITE H、EM WHITE FX9048(以上、東洋インキ(株)製)、ポルックスホワイトPC−CR(住友カラー(株)製)、FUJI SP WHITE 11、同1011、同1036、同1051(以上、富士色素(株)製)といった市販の酸化チタン水性分散体を使用すれば、生産面での分散工程の省略ができ、簡便にインキ化できるので好ましい。
酸化チタンは、各種顔料の中でも特に高比重の顔料のひとつであるが、本発明に用いる酸化チタンナノチューブを配合することにより、低粘度インキにおいてもある程度の分散安定性を得ることができる。単に酸化チタンという場合には、本願発明に用いる酸化チタンナノチューブとは異なる。
一般に、酸化チタンは比重の大きい粒子であるが、本発明に用いる酸化チタンナノチューブは、アスペクト比が大きいなどの形状依存から比表面積が大きく、溶液中での見かけ比重が小さくなっていると考えられる。
本発明による筆記具用水性インキ組成物は、酸化チタンナノチューブが均一に分散している為、マクロ的には、酸化チタンナノチューブが擬似的に溶解しているようになり、溶液の見かけ比重が大きくなる。その為、酸化チタンなどの比較的高比重の顔料を用いた際に、水溶液では沈降する顔料が、沈降せずに分散を保つと考えられる。
金属粉顔料としては、アルミニウム粉、真鍮粉、ステンレス鋼粉、ブロンズ粉などの金属光沢を有する金属粉顔料をそのまま用いても良く、それらの金属粉顔料に着色剤を吸着した金属顔料などでも良い。また、アルミニウム粉などの前記金属粉顔料を予め界面活性剤、樹脂、溶剤などで加工処理して分散させて、ペースト状にした顔料分散体や液体状の金属顔料分散体などにしても良く、また、アルミニウム粉などの前記金属粉顔料をワックス、界面活性剤、樹脂などで加工処理はするが、溶剤を含有してない固形状金属顔料などにしても良い。
アルミニウムペースト状としては、WXM0630、WB0230、400SW、FM4010WG(以上、東洋アルミニウム(株)製)などや、着色アルミニウム顔料としては、F503RG、F503BG、F500SI、F500RE、F500RE、F500BL(以上、東洋アルミニウム(株)製)などや、固形状のRotosafeAqua250 042、同250 022、同260 003など(以上、ECKART(株)製)が挙げられる。
アルミニウム粉末としては、AA12、AA8、No.900、No.18000(以上、福田金属箔粉工業(株)製)などがある。
金属蒸着粉顔料としては、合成樹脂にアルミニウムを真空蒸着し、金属層を樹脂により保護して片状に粉砕したエルジーSilver#500、同#325、同#200(以上、尾池工業(株)製)などがある。さらに、樹脂層に着色を施したエルジーR.Gold#500、同B.Gold#500、同R.Gold#325、同B.Gold#325、同Red#325、同Blue#325、同Green#325、同Violet#325、同Black#325、同Copper#325、同R.Gold#200、同B.Gold#200、同Red#200、同Blue#200、同Green#200、同Violet#200、同Black#200、同Copper#200(以上、尾池工業(株)製)などが挙げられる。
ガラスフレーク顔料としては、ガラスフレークに無電解めっき法により金属を被覆したメタシャインREFSX−2015PS、同−2025PS、同−2040PS、RCFSX−5030NS、同−5030NB、同−5030PS、同−2015PS、同−5090GG(以上、日本板硝子(株)製)などが挙げられる。
パール顔料としては、イリオジン120 Luster Satin、同123 Bright Luster Satin、同201 Rutile Fine Gold、同211 Rutile Fine Red、同221 Rutile Fine Blue、同223 Rutile Fine Lilac、同231 Rutile Fine Green、同302 Gold Satin、同323 Royal Gold Satin、同520 Bronze Satin、同522 Red Brown Satin、同524 Red Satin(以上、メルクジャパン(株)製)などが挙げられる。
さらに本発明による顔料としては、機能性材料を内包したマイクロカプセル顔料を用いることができるが、機能性材料としては、コレステリック液晶、ネマチック液晶などの液晶類、可逆熱変色性組成物、フォトクロミック材料などが挙げられる。
前記液晶としては、ヘリコーンHC SLM90020、同90120,同90220,同90320(以上、ワッカーケミー社製)などが挙げられる。
さらに本発明による顔料としては、可逆熱変色性組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を用いることができるが、可逆熱変色組成物としては、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体とから少なくともなる。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料について以下に説明する。前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料としては、特公昭51−44706号公報、特公昭51−44707号公報、特公平1−29398号公報等に記載された、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1〜7℃)を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を適用できる(図1参照)。
また、特公平4−17154号公報、特開平7−179777号公報、特開平7−33997号公報、特開平8−39936号公報等に記載されている大きなヒステリシス特性(ΔH=8〜50℃)を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料も適用できる(図2参照)。
以下に前記可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性を図2のグラフによって説明する。
図2において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全に消色した状態に達する温度t(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色し始める温度t(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色し始める温度t(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全に発色した状態に達する温度t(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が大きい程、変色前後の各状態の保持が容易である。
ここで、tとtの差、或いは、tとtの差(Δt)が変色の鋭敏性を示す尺度である。
更に、可逆熱変色性組成物の発消色状態のうち常温域では特定の一方の状態(発色状態)のみ存在させると共に、前記可逆熱変色性組成物による筆跡を摩擦により生じる摩擦熱により簡易に変色(消色)させるためには、完全消色温度(t)が50〜95℃であり、且つ、発色開始温度(t)が−50〜10℃であると好ましい。
ここで、発色状態が常温域で保持でき、且つ、筆跡の摩擦による変色性を容易とするために何故完全消色温度(t)が50〜95℃、且つ、発色開始温度(t)が−50〜10℃であるかを説明すると、発色状態から消色開始温度(t)を経て完全消色温度(t)に達しない状態で加温を止めると、再び第一の状態に復する現象を生じること、及び、消色状態から発色開始温度(t)を経て完全発色温度(t)に達しない状態で冷却を中止しても発色を生じた状態が維持されることから、完全消色温度(t)が常温域を越える50℃以上であれば、発色状態は通常の使用状態において維持されることになり、発色開始温度(t)が常温域を下回る−50〜10℃の温度であれば消色状態は通常の使用において維持される。
前述の完全消色温度(t)の温度設定において、発色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより高い温度であることが好ましく、しかも、摩擦による摩擦熱が完全消色温度(t)を越えるようにするためには低い温度であることが好ましい。よって、完全消色温度(t)は、好ましくは50〜90℃、より好ましくは60〜80℃である。更に、前述の発色開始温度(t)の温度設定において、消色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより低い温度であることが好ましく、−50〜5℃が好適であり、−50〜0℃がより好適である。本発明においてヒステリシス幅(ΔH)は50℃〜100℃の範囲であり、好ましくは55〜90℃、更に好ましくは60〜80℃である。
本発明による筆記用水性インキ組成物に用いることが出来るマイクロカプセル顔料は、前記変色温度域よりも高温側に完全消色温度(t)を有する可逆熱変色性組成物を用いることもできる。
前記可逆熱変色性組成物の発消色状態のうち常温域では特定の一方の状態(発色状態)のみ存在させると共に、前記可逆熱変色性組成物による筆跡を加熱消去具等から得られる熱により消色させるためには、完全消色温度(t)が80℃以上とし、且つ、発色開始温度(t)が15℃以下である。ここで、発色状態が常温域で保持でき、且つ、消色状態は通常の使用において維持されるために何故完全消色温度(t)が80℃以上、且つ、発色開始温度(t)が15℃以下であるかを説明すると、発色状態から消色開始温度(t)を経て完全消色温度(t)に達しない状態で加温を止めると、再び第一の状態に復する現象を生じること、及び、消色状態から発色開始温度(t)を経て完全発色温度(t)に達しない状態で冷却を中止しても発色を生じた状態が維持されることから、完全消色温度(t)が常温域を越える80℃以上であれば、発色状態が夏場の車内等の高温環境下で維持され、発色開始温度(t)が常温域を下回る15℃以下の温度であれば消色状態は通常の使用において維持される。更に、完全消色温度(t)が90℃以上であれば、発色状態は高温環境下でより維持され、発色開始温度(t)が10℃以下であれば、消色状態が通常の使用状態でより維持される。よって、前記温度設定は被印像面に変色状態の印像を選択して択一的に視認させるための重要な要件であり、印像は所期の目的を達成することができる。前述の完全消色温度(t)の温度設定において、発色状態が高温環境下で維持されるためにはより高い温度であることが好ましく、完全消色温度(t)は、好ましくは90℃以上、より好ましくは100℃以上である。更に、前述の発色開始温度(t)の温度設定において、消色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより低い温度であることが好ましく、−50〜10℃が好適であり、−50〜5℃がより好適である。なお、可逆熱変色性組成物を予め発色状態にするためには冷却手段としては汎用の冷凍庫にて冷却することが好ましいが、冷凍庫の冷却能力を考慮すると、−50℃迄が限度であり、従って、完全発色温度(t)は−50℃以上である。本発明においてヒステリシス幅(ΔH)は70℃〜150℃の範囲である。
前記可逆熱変色性組成物を用いることで、重要書類などに形成した筆跡が夏場の車内などの高温環境下で放置しても消色することがなく、筆記具用水性インキ組成物としての適用範囲を広げることができる。さらに、摩擦部材による擦過により、消去しにくくなることから、書類の真贋を判別することに用いることができる。
以下に可逆熱変色性組成物を構成する(イ)、(ロ)、(ハ)成分について説明する。
本発明において(イ)成分は、顕色剤である成分(ロ)に電子を供与し、成分(イ)が有するラクトン環などの環状構造が開環することにより発色する電子供与性呈色性有機化合物からなるものである。このような電子供与性呈色性有機化合物としては、ジフェニルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類、ピリジン類、キナゾリン類、ビスキナゾリン類などを挙げることができる。
成分(ロ)の電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群(酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(イ)を発色させる化合物群)、電子空孔を有する化合物群等がある。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹脂等を挙げることができる。又、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩であってもよい。
前記(イ)成分および(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体の(ハ)成分としては、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類を挙げることができる。
前記(ハ)成分として好ましくは、色濃度−温度曲線に関し、大きなヒステリシス特性(温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線が、温度を低温側から高温側へ変化させる場合と、高温側から低温側へ変化させる場合で異なる)を示して変色する、色彩記憶性を示す可逆熱変色性組成物を形成できる5℃以上50℃未満のΔT値(融点−曇点)を示すカルボン酸エステル化合物が用いられる。このような化合物としては、種々のものが提案されており、それらから任意に選択して用いることができるが、具体的には下記のようなものが挙げられる。
まず、前記(ハ)成分として、特開2006−137886号公報などに記載されている下記一般式(1)で示される化合物が好適に用いられる。
Figure 2016124930
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、mは0〜2の整数を示し、X1、X2のいずれか一方は−(CH2)nOCOR2又は−(CH2)nCOOR2、他方は水素原子を示し、nは0〜2の整数を示し、R2は炭素数4以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、Y1及びY2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、又は、ハロゲンを示し、r及びpは1〜3の整数を示す。)
前記式(1)で示される化合物のうち、Rが水素原子の場合、より広いヒステリシス幅を有する可逆熱変色性組成物が得られるため好適であり、更にRが水素原子であり、且つ、mが0の場合がより好適である。
なお、式(1)で示される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(2)で示される化合物が用いられる。
Figure 2016124930
(式中のRは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示すが、好ましくは炭素数10〜24のアルキル基、更に好ましくは炭素数12〜22のアルキル基である。)
更に、前記(ハ)成分として、下記一般式(3)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2016124930
(式中、Rは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、m及びnはそれぞれ1〜3の整数を示し、X及びYはそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲンを示す。)
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(4)で示される化合物を用いることもできる。
前記(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体とから少なくともなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料について以下に説明する。
Figure 2016124930
(式中、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1乃至3の整数を示し、nは1〜20の整数を示す。)
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(5)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2016124930
(式中、Rは炭素数1乃至21のアルキル基又はアルケニル基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(6)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2016124930
(式中、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1〜3の整数を示し、nは1〜20の整数を示す。)
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(7)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2016124930
(式中、Rは炭素数4〜22のアルキル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルキル基、炭素数4〜22のアルケニル基のいずれかを示し、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、nは0又は1を示す。)
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(8)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2016124930
(式中、Rは炭素数3〜7のアルキル基を示し、Xは水素原子、メチル基、ハロゲン原子のいずれかを示し、Yは水素原子、メチル基のいずれかを示し、Zは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1又は2のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示す。)
更に、電子受容性化合物として炭素数3〜18の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシフェノール化合物を用いたり(特開平11−129623号公報、特開平11−5973号公報)、特定のヒドロキシ安息香酸エステルを用いたり(特開2001−105732号公報)、没食子酸エステル等を用いた(特公昭51−44706号公報、特開2003−253149号公報)加熱発色型(加熱により発色し、冷却により消色する)の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を適用することもできる(図3参照)。
前記(イ)成分、(ロ)成分、(ハ)成分の構成成分の割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の変色特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは0.5〜20、(ハ)成分1〜800、好ましくは5〜200の範囲である(前記割合はいずれも質量基準である)。また、各成分は各々二種以上を混合して用いてもよい。
前記可逆熱変色性組成物はマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料として使用される。これは、種々の使用条件において可逆熱変色性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することができるからである。
前記可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル化する方法としては、界面重合法、界面重縮合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与することや、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
ここで、可逆熱変色性組成物とマイクロカプセル壁膜の質量比は7:1〜1:1、好ましくは6:1〜1:1の範囲を満たす。可逆熱変色性組成物の壁膜に対する比率が前記範囲より大になると、壁膜の厚みが肉薄となり過ぎ、圧力や熱に対する耐性の低下を生じ易く、壁膜の可逆熱変色性組成物に対する比率が前記範囲より大になると発色時の色濃度及び鮮明性の低下を生じ易くなる。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、平均粒子径が0.1〜5μm、好ましくは0.1〜3μm、より好ましくは0.5〜3μmの範囲が実用性を満たす。前記マイクロカプセル顔料は平均粒子径が5μmを越えると分散安定性に欠けることがあり、また、平均粒子径が0.1μm未満では高濃度の発色性を示し難くなる。粒子径の測定はレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置〔(株)堀場製作所製;LA−300〕を用いて測定し、その数値を基に平均粒子径(メジアン径)を体積基準で算出する。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料には、その機能に影響を及ぼさない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、溶解助剤、防腐・防黴剤、非熱変色性染料や顔料等の各種添加剤を添加することができる。
前記顔料はそれぞれ単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、安定性に影響を与えない範囲で比重の異なる顔料や染料を組み合わせて用いてもよい。さらに、水に完全溶解しない染料についても、不溶粒子として沈降抑制効果を得ることができるので使用可能である。これらの顔料および/または染料の添加量は、筆記具用水性インキ組成物として十分な濃度が得られれば特に限定されない。また、これら顔料および/または染料の粒径は、用いる記録方法に適応した範囲内であれば特に限定されない。
本発明による筆記用水性インキ組成物は、顔料と、水と、酸化チタンナノチューブを少なくとも含有する構成となる。
本発明による筆記用水性インキ組成物の媒体としては水と、必要により水溶性有機溶剤が用いられる。前記水溶性有機溶剤としては、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール類及びそれらの低級アルキルエーテル、2−ピロリドン、N−ビニルピロリドン、尿素等が挙げられる。
本発明による筆記用水性インキ組成物は、低粘度の水性インキとして用いた際に特に効果を発揮するが、用いる筆記具の形態により、増粘剤を用いてもよい。前記増粘剤としては、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グリコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド等のHLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニルスルホコハク酸の塩類を例示でき、単独或いは混合して使用することができる。
本発明による筆記用水性インキ組成物に、増粘剤を用いた際に、顔料等の沈降を抑制する効果は得られるが十分でないことは、前記の通りであるが、酸化チタンナノチューブを用いた本発明による筆記具用インキ組成物としたことにより、さらに顔料等の粒子の沈降を抑制することができ、筆記具用インキとしての性能の向上が図れ、適用範囲が広がるなどの効果が得られる。
さらに、筆跡の固着性や粘度調整等のためにはバインダー樹脂を添加することもできる。前記バインダー樹脂は樹脂エマルジョン、アルカリ可溶性樹脂、水溶性樹脂から選ばれる。
前記樹脂エマルジョンとしては、ポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、α−オレフィン−マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリウレタン等の水分散体が挙げられ、前記アルカリ可溶性樹脂としては、スチレン−マレイン酸共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられ、前記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等を挙げることができ、一種又は二種以上を混合して用いることができる。
その他、必要に応じてpH調整剤、防腐剤或いは防黴剤等の添加剤を添加することができる。
前記pH調整剤としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、トリエタノールアミンやジエタノールアミン等の水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等が挙げられる。
前記防腐剤或いは防黴剤としては、石炭酸、1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等が挙げられる。
その他、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサン等の消泡剤を添加することもできる。
なお、インキ組成物中の着色剤としては、複数用いても良いことは前記の通りであるが、熱変色性マイクロカプセル顔料を用いる際には、非熱変色性の染料或いは顔料を配合して、温度変化により有色(1)から有色(2)への互変性を呈する熱変色性の筆跡が得られるように構成することができる。
前記筆記具用水性インキ組成物は、20℃でBL型粘度計を用いて60rpmで測定したインキ粘度が好ましくは1.1〜100mPa・s、より好ましくは1.5〜50mPa・sである。本発明の筆記具用水性インキ組成物は、特に低粘度のインキに用いた際に、顔料の沈降抑制において、最大限の効果を発揮する。
前記顔料の配合割合としては、用いる顔料の種類や得ようとする機能によって適宜配合量を選択出来るが、筆記具用水性インキ組成物全量に対し1〜50質量%が好ましい。この範囲より少ないと発色濃度が低下する傾向が見られ、この範囲より多いとインキ組成物中でのインキ粘度が高くなる傾向が見られ、低粘度のインキを得られなくなる恐れある。
本発明による筆記具用水性インキ組成物は、万年筆、ボールペン、筆ペン、カリグラフィー用のペン、各種マーカー類など各種筆記具用水性のインキとして用いることができる。特に、万年筆などのくし溝を利用したインキ供給機構を備える筆記具や、マーカー類などに代表される繊維収束体をを利用したインキ供給機構を備える筆記具など、毛管現象を利用したインキ供給機構を備える筆記具は、そのインキ供給機構などから、インキ粘度の高いインキを用いることができないため低粘度のインキを用いる必要があり、従来の筆記具用インキ組成物においては、顔料の沈降などにより、筆記する際にその筆跡が掠れたり、筆記不能になる場合があったが、本発明による筆記具用インキ組成物においては、低粘度インキにおいても顔料の沈降を抑制することが可能となるため、好適に用いられる。
本発明による筆記用水性インキ組成物は、前記の通り各種筆記具に具備することが出来、その筆記具を用いて筆跡を形成することが可能である。さらに、着色剤として可逆熱変色性マイクロカプセル顔料に代表される熱変色性組成物を用いた際には、その筆跡(以下、熱変色性の筆跡と言うことがある)は、指による擦過や加熱具又は冷熱具の適用により変色させることができる。
前記熱変色性の筆跡は、加熱変色具又は冷熱変色具の適用により変色させることができる。前記加熱変色具としては、PTC素子等の抵抗発熱体を装備した通電加熱変色具、温水等の媒体を充填した加熱変色具、スチームやレーザー光を用いた加熱変色具、ヘアドライヤーの適用が挙げられるが、好ましくは、通電加熱変色具が用いられる。前記通電加熱変色具としては、サーマルヘッド、ヒートローラー、ホットスタンプを用いた通電加熱変色具が挙げられる。
前記冷熱具としては、ペルチエ素子を利用した冷熱変色具、冷水、氷片などの冷媒を充填した冷熱変色具や保冷剤、冷蔵庫や冷凍庫の適用などが挙げられる。
前記加熱具としては、好ましくは、簡便な方法により変色可能な手段として摩擦部材が用いられる。
前記摩擦部材としては、弾性感に富み、擦過時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体等の弾性体が好適である。前記摩擦部材の材質としては、シリコーン樹脂やSEBS樹脂(スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体)、ポリエステル系樹脂、ポリエステル系エラストマー等が用いられる。前記摩擦部材は筆記具と別体の任意形状の部材である摩擦体とを組み合わせて筆記具セットを得ることもできるが、筆記具に摩擦部材を設けることにより、携帯性に優れたものとなる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
(酸化チタンナノチューブ分散体Iの製造)
酸化チタンナノチューブ 10質量部
水 90質量部
上記組成物を配合し、ビーズミルを用いて1時間撹拌し、酸化チタンナノチューブの分散体を得た
(実施例1)
(筆記具用水性インキ組成物の製造)
酸化チタン分散体(ピグメントホワイト6を67%含有) 18.0質量部
着色樹脂粒子 25.0質量部
(日本蛍光化学(株)製 ルミコールNKW2309G 固形分45%)
エチレングリコール 5.0質量部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.0質量部
酸化チタンナノチューブ分散体I 25.0質量部
防腐、防黴剤 0.1質量部
(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン
アーチケミカル社製、商品名:プロキセルXL−2)
水 25.9質量部
上記組成物をホモジナイザーにより撹拌混合を行い、筆記具用水性インキ組成物を得た。
(実施例2)
カーボンブラック 5.0質量部
(三菱化学社製、商品名:三菱カーボンブラック#95)
ポリビニルピロリドン(分散剤) 5.0質量部
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 10.0質量部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.0質量部
防腐、防黴剤 0.1質量部
(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン
アーチケミカル社製、商品名:プロキセルXL−2)
酸化チタンナノチューブ分散体I 15.0質量部
水 63.9質量部
上記組成物をホモジナイザーにより撹拌混合を行い、筆記具用水性インキ組成物を得た。
(実施例3)
(マイクロカプセル顔料Aの製造)
(イ)成分として1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン2.5部、(ロ)成分として2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5.0部、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−デカン3.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0部、助溶剤40.0部を混合した溶液を、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化分散し、加温しながら撹拌を続けた後、水溶性脂肪族変性アミン2.5部を加え、更に撹拌を続けて可逆熱変色性マイクロカプセル顔料懸濁液を得た。 前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
なお、前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径Dは2.0μmであり、t:−18℃、t:−9℃、t:45℃、t:64℃、感温変色性色彩記憶組成物:壁膜=2.6:1.0のヒステリシス特性を有する挙動を示し、橙色から無色、無色から橙色へ可逆的に色変化した。
(筆記具用水性インキ組成物の製造)
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料A 15.0質量部
櫛型高分子分散剤 0.5質量部
(日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000)
有機窒素硫黄化合物 1.0質量部
(北興化学工業(株)製、商品名:ホクサイドR−150)
ポリビニルアルコール 0.5質量部
グリセリン 15.0質量部
消泡剤 0.02質量部
酸化チタンナノチューブ分散体I 25.0質量部
防腐、防黴剤 0.1質量部
(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン
アーチケミカル社製、商品名:プロキセルXL−2)
水 42.88質量部
上記組成物をホモジナイザーにより撹拌混合を行い、筆記具用水性インキ組成物を得た。
なお前記インキ組成物の粘度は3.0mPa・sであった。
(実施例4)
アルミニウム粉顔料分散体 10.0質量部
(溶剤含有のアルミ顔料40%含有物 東洋インキ(株)製 400SI)
エチレングリコール 15.0質量部
尿素 1.0質量部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 3.0質量部
酸化チタンナノチューブ分散体I 25.0質量部
防腐、防黴剤 0.1質量部
(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン
アーチケミカル社製、商品名:プロキセルXL−2)
水 45.9質量部
上記組成物をホモジナイザーにより撹拌混合を行い、筆記具用水性インキ組成物を得た。
(比較例1〜4)
酸化チタンナノチューブを用いなかった以外は、実施例1〜4と同じ方法で、比較例1〜4の筆記具用水性インキ組成物を得た。
実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた筆記具用水性インキ組成物を、以下の方法においてインキ保存安定性について目視により評価した。その結果を(表1)に示した。
Figure 2016124930

分散安定性:実施例1〜4、比較例1〜4の筆記具用水性インキ組成物を20mlスクリュー管に充填し、分散安定性を目視により確認した。
○:2週間経過後も顔料の沈降はみられず均一に分散した状態を保っているている。
△:2週間経過後にわずかに顔料の沈降がみられるがほとんど均一に分散している。
×:3日後には、顔料の沈降がみられ、顔料の分散安定性を保つことが出来ない。
××:スクリュー管に充填後から顔料の沈降がみられ、分散安定性を保つことが出来ない。

筆記性能試験:(株)パイロットコーポレーション製パラレルペンに、筆記具用水性インキ組成物を充填し、1日間筆記先端を下向きにして放置した後、印刷用紙A(日本製紙(株)社製、しらおい四六判換算55kg)に筆記をし、筆記性能を評価した。
○:筆跡にかすれなど無く筆記性良好。
△:筆跡がかすれる。
×:筆記不能。
(表1)に示した結果からも明らかなように、本発明による筆記具用水性インキ組成物は、良好な分散安定性を保ち、筆記具に充填して使用した際にも、良好な筆跡が得られ、筆記具用水性インキ組成物押して優れた性能を有していることが明らかとなった。一方、比較例1〜4において、スクリュー管に保管した際に、顔料の沈降がみられ、実施例と比較して分散安定性が劣っていた。さらに、筆記性能においても、筆記不能、筆跡がかすれるなどの不具合が生じ、筆記性能についても劣っていた。
本発明による筆記具用水性インキ組成物は、万年筆、ボールペン、筆ペン、カリグラフィー用のペン、各種マーカー類など各種筆記具用水性のインキとして用いることができる。特に、低粘度インキを用いる筆記具に好適に用いることができる。
加熱消色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の完全発色温度
加熱消色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の発色開始温度
加熱消色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の消色開始温度
加熱消色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の完全消色温度
加熱発色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の完全消色温度
加熱発色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の消色開始温度
加熱発色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の発色開始温度
加熱発色型の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料の完全発色温度
ΔH ヒステリシス幅

Claims (4)

  1. 水と顔料と酸化チタンナノチューブを含むことを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
  2. 前記顔料が、機能性材料を内包したマイクロカプセル顔料であることを特徴とする請求項1に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  3. 前記機能性材料が、
    (イ)電子供与性呈色性有機化合物からなる成分と、
    (ロ)電子受容性化合物からなる成分と、
    (ハ)前記(イ)成分および(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体と、
    を含んでなる可逆熱変色性組成物であることを特徴とする請求項2に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  4. 前記顔料が、非変色性の顔料(但し、酸化チタンナノチューブを除く)であることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具用水性インキ組成物。
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