JP2022114785A - 内燃機関用のスパークプラグ - Google Patents
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Abstract
【課題】着火性を向上させることができる内燃機関用のスパークプラグを提供する。【解決手段】内燃機関用のスパークプラグ1は、絶縁碍子3と中心電極4とハウジング2と接地電極6とプラグカバー5とを有する。プラグカバー5には、噴孔51が設けられている。噴孔51は、噴孔51を介して副燃焼室50に気流が導入されることによって副燃焼室50にスワール流が生じるように形成されている。接地電極6は、中心電極4に対して先端側から放電ギャップGを介してプラグ軸方向Zに対向する軸方向対向面61を有する。プラグ中心軸PCと副燃焼室50の外周501との中間位置よりもプラグ中心軸PCに近い位置に、放電ギャップGに対してプラグ径方向から対向する径方向対向面62が形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関する。
例えば、特許文献1に開示されているように、先端に副燃焼室を備えたスパークプラグが知られている。当該スパークプラグにおいて、副燃焼室を覆うカバー部には、複数の噴孔が形成されている。これにより、噴孔を介して副燃焼室から主燃焼室に火炎を噴出させ、主燃焼室の混合気を燃焼させようとしている。
しかしながら、特許文献1に記載のスパークプラグは、副燃焼室内における混合気への着火、すなわち、初期火炎の形成自体については、考慮されていない。つまり、副燃焼室内の放電を引き伸ばして着火性を向上させることについては、何ら考慮されていない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、着火性を向上させることができる内燃機関用のスパークプラグを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状の絶縁碍子(3)と、
該絶縁碍子の内周側に保持されると共に該絶縁碍子から先端側に突出した中心電極(4)と、
上記絶縁碍子を内周側に保持する筒状のハウジング(2)と、
上記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(6)と、
上記放電ギャップが配される副燃焼室(50)を覆うよう上記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を有し、
上記プラグカバーには、上記副燃焼室を外部に連通させる噴孔(51)が設けられており、該噴孔は、該噴孔を介して上記副燃焼室に気流が導入されることによって該副燃焼室にスワール流が生じるように形成されており、
上記接地電極は、上記中心電極に対して先端側から上記放電ギャップを介してプラグ軸方向(Z)に対向する軸方向対向面(61)を有し、
プラグ中心軸(PC)と上記副燃焼室の外周(501)との中間位置よりも上記プラグ中心軸に近い位置に、上記放電ギャップに対してプラグ径方向から対向する径方向対向面(62)が形成されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)にある。
該絶縁碍子の内周側に保持されると共に該絶縁碍子から先端側に突出した中心電極(4)と、
上記絶縁碍子を内周側に保持する筒状のハウジング(2)と、
上記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(6)と、
上記放電ギャップが配される副燃焼室(50)を覆うよう上記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を有し、
上記プラグカバーには、上記副燃焼室を外部に連通させる噴孔(51)が設けられており、該噴孔は、該噴孔を介して上記副燃焼室に気流が導入されることによって該副燃焼室にスワール流が生じるように形成されており、
上記接地電極は、上記中心電極に対して先端側から上記放電ギャップを介してプラグ軸方向(Z)に対向する軸方向対向面(61)を有し、
プラグ中心軸(PC)と上記副燃焼室の外周(501)との中間位置よりも上記プラグ中心軸に近い位置に、上記放電ギャップに対してプラグ径方向から対向する径方向対向面(62)が形成されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)にある。
上記内燃機関用のスパークプラグにおいては、プラグ中心軸と副燃焼室の内周面との中間位置よりもプラグ中心軸に近い位置に、径方向対向面が形成されている。これにより、副燃焼室において形成されたスワール流を、径方向対向面によってガイドし、放電ギャップ近傍に集積することができる。それゆえ、放電ギャップの近傍に、強化された気流を形成することができる。この放電ギャップの近傍において強化された気流による引き込み効果によって、放電ギャップにおける放電を引き伸ばすことができる。その結果、副燃焼室内における着火性が向上し、内燃機関の着火性を向上させることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、着火性を向上させることができる内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(実施形態1)
内燃機関用のスパークプラグに係る実施形態について、図1~図9を参照して説明する。
本形態の内燃機関用のスパークプラグ1は、図1に示すごとく、筒状の絶縁碍子3と、中心電極4と、筒状のハウジング2と、接地電極6と、プラグカバー5と、を有する。
内燃機関用のスパークプラグに係る実施形態について、図1~図9を参照して説明する。
本形態の内燃機関用のスパークプラグ1は、図1に示すごとく、筒状の絶縁碍子3と、中心電極4と、筒状のハウジング2と、接地電極6と、プラグカバー5と、を有する。
中心電極4は、絶縁碍子3の内周側に保持されると共に絶縁碍子3から先端側に突出している。ハウジング2は、絶縁碍子3を内周側に保持する。接地電極6は、中心電極4との間に放電ギャップGを形成する。プラグカバー5は、放電ギャップGが配される副燃焼室50を覆うようハウジング2の先端部に設けられている。
図1~図3に示すごとく、プラグカバー5には、副燃焼室50を外部に連通させる噴孔51が設けられている。噴孔51は、図5に示すごとく、噴孔51を介して副燃焼室50に気流が導入されることによって副燃焼室50にスワール流が生じるように形成されている。
図1~図3に示すごとく、接地電極6は、中心電極4に対して先端側から放電ギャップGを介してプラグ軸方向Zに対向する軸方向対向面61を有する。また、プラグ中心軸PCと副燃焼室50の外周501との中間位置よりもプラグ中心軸PCに近い位置に、径方向対向面62が形成されている。径方向対向面62は、放電ギャップGに対してプラグ径方向から対向する。
なお、上記中間位置を定めるための上記外周501の位置は、放電ギャップGと同じプラグ軸方向Zの位置において定義されるものとする。したがって、図1に示す形状の場合、上記外周501としては、プラグカバー5の基端部の内周面が採用される。
本形態のスパークプラグ1は、例えば、自動車、コージェネレーション等の内燃機関における着火手段として用いることができる。図4に示すごとく、ハウジング2の外周面に形成した取付ネジ部24を、プラグホール711の雌ネジ部に螺合して、スパークプラグ1が内燃機関10に取り付けられる。
内燃機関10は、図4に示すごとく、シリンダ70内を往復運動するピストン74を備える。主燃焼室11は、ピストン74の往復運動によって、体積変化する。内燃機関10には、吸気ポート721及び排気ポート731が形成されており、それぞれ吸気弁72又は排気弁73が備えられている。
そして、スパークプラグ1の軸方向Zの一端が、内燃機関10の主燃焼室11に配置される。スパークプラグ1の軸方向Zにおいて、主燃焼室11に露出する側を先端側、その反対側を基端側というものとする。また、スパークプラグ1の軸方向Zを、適宜、プラグ軸方向Z、或いは単に、軸方向Zともいう。
図1に示すごとく、プラグカバー5は、ハウジング2の先端部に溶接等によって接合されている。スパークプラグ1が内燃機関に取り付けられた状態において、プラグカバー5は、副燃焼室50を主燃焼室11と区画している。本形態において、プラグカバー5には、複数の噴孔51が形成されている。各噴孔51は、先端側へ向かうほど外周側へ向かうように、噴孔軸51Lが傾斜している。ここで、噴孔軸51Lは、噴孔51の中心軸の延長線51Lを意味するものとする。
また、図2に示すごとく、噴孔軸51Lは、プラグ径方向に対しても傾斜している。
内燃機関の圧縮行程においては、図5に示すごとく、噴孔51を通じて主燃焼室11から副燃焼室50へ、気流Ainが導入される。噴孔51を通じて副燃焼室50に導入される気流Ainによって、副燃焼室50にスワール流As2が生じるように、噴孔51が形成されている。なお、スワール流は、プラグ軸方向Zから見たとき、プラグ周方向に沿った方向に流れる気流である。
内燃機関の圧縮行程においては、図5に示すごとく、噴孔51を通じて主燃焼室11から副燃焼室50へ、気流Ainが導入される。噴孔51を通じて副燃焼室50に導入される気流Ainによって、副燃焼室50にスワール流As2が生じるように、噴孔51が形成されている。なお、スワール流は、プラグ軸方向Zから見たとき、プラグ周方向に沿った方向に流れる気流である。
また、内燃機関の膨張行程においては、図6に示すごとく、噴孔51を通じて、副燃焼室50から主燃焼室11へ、気流Aoutが流出する。この流出気流Aoutに伴って、副燃焼室50にスワール流As1が生じる。この膨張行程時におけるスワール流As1と、上述の圧縮行程時におけるスワール流As2とは、逆向きとなる。
このように、圧縮行程及び膨張行程において、それぞれ副燃焼室50にスワール流As2、As1が形成されるように、噴孔51が形成されている。すなわち、図2に示すごとく、スパークプラグ1を軸方向Zから見たとき、噴孔軸51Lが、プラグ中心軸PCを通らない状態にて、噴孔51が形成されている。本形態において、噴孔軸51Lは、中心電極4を通らない。プラグ中心軸PCは、スパークプラグ1の中心軸であり、本形態において、中心電極4の中心軸でもある。
なお、プラグ径方向は、プラグ中心軸PCに直交する方向である。プラグ周方向は、プラグ中心軸PCを中心とする円周に沿った方向である。
なお、プラグ径方向は、プラグ中心軸PCに直交する方向である。プラグ周方向は、プラグ中心軸PCを中心とする円周に沿った方向である。
本形態において、図1~図3に示すごとく、径方向対向面62は接地電極6の一部に形成されている。本形態においては、接地電極6は、2つの直方体形状の部位が、部分的に重なった形状を有する。すなわち、接地電極6は、直方体形状の固定端側部位601と、直方体形状の突出端側部位602とを有する。固定端側部位601の一端が、ハウジング2及びプラグカバー5の少なくとも一方に固定される。そして、固定端側部位601における固定端と反対側の端部における、プラグ先端側の面に、突出端側部位602が重なるように配置されている。突出端側部位602は、固定端側部位601の突出端よりも、さらに突出している。なお、本形態において、接地電極6は、ハウジング2の先端部に固定されている。
本形態において、固定端側部位601と突出端側部位602とは、それぞれ板棒状の金属部材からなり、両者が溶接等にて接合されて、接地電極6が構成されている。固定端側部位601と突出端側部位602とは、プラグ周方向の幅が互いに同等である。また、固定端側部位601と突出端側部位602とは、プラグ軸方向Zの厚みも、互いに同等である。
固定端側部位601の突出端に、プラグ軸方向Zに略平行な面を有する。この面が、径方向対向面62となっている。また、突出端側部位602の基端面の一部が、軸方向対向面61となっている。
本形態において、径方向対向面62はプラグ軸方向Zに略平行である。また、径方向対向面62は、接地電極6の突出方向に略直交する。また、軸方向対向面61は、プラグ軸方向Zに略直交している。
本形態において、径方向対向面62はプラグ軸方向Zに略平行である。また、径方向対向面62は、接地電極6の突出方向に略直交する。また、軸方向対向面61は、プラグ軸方向Zに略直交している。
図7、図8に示すごとく、径方向対向面62と中心電極4の先端部との間の距離dは、径方向対向面62の幅w1よりも短い。ここで、幅w1は、プラグ軸方向Z及びプラグ径方向の双方に直交する方向の幅である。
また、径方向対向面62の幅w1が、中心電極4における絶縁碍子3から先端側に突出した部分のうち最も直径の大きい部位の直径D以上である。本形態において、中心電極4における絶縁碍子3から先端側に突出した部分は、図8に示すごとく、比較的大径の大径部41と、先端部に形成された小径部43と、大径部41と小径部43との間をつなぐテーパ部42とを有する。本形態において、大径部41の直径が、上記直径Dとなっている。
図7に示すごとく、接地電極6における、径方向対向面62と放電ギャップGとの間の部位67は、プラグ軸方向から見て径方向対向面62に沿う方向の幅w2が、上記直径D以上である。本形態において、幅w2は幅w1と同等である。なお、接地電極6の形状として、幅w2を幅w1よりも小さくした形状とすることもできる。
図8に示すごとく、径方向対向面62は、プラグ軸方向Zの高さhが、放電ギャップGの大きさg以上である。なお、上述の距離dは、放電ギャップGの大きさgよりも大きい。
次に、本形態の作用効果につき説明する。
上記内燃機関用のスパークプラグ1においては、プラグ中心軸PCと副燃焼室50の外周501との中間位置よりもプラグ中心軸PCに近い位置に、径方向対向面62が形成されている。これにより、図9に示すごとく、副燃焼室50において形成されたスワール流As2を、径方向対向面62によってガイドし、放電ギャップG近傍に集積することができる。それゆえ、放電ギャップGの近傍に、強化された気流Afを形成することができる。この放電ギャップGの近傍において強化された気流Afによる引き込み効果によって、放電ギャップGにおける放電Sを引き伸ばすことができる。その結果、副燃焼室50内における着火性が向上し、内燃機関の着火性を向上させることができる。
上記内燃機関用のスパークプラグ1においては、プラグ中心軸PCと副燃焼室50の外周501との中間位置よりもプラグ中心軸PCに近い位置に、径方向対向面62が形成されている。これにより、図9に示すごとく、副燃焼室50において形成されたスワール流As2を、径方向対向面62によってガイドし、放電ギャップG近傍に集積することができる。それゆえ、放電ギャップGの近傍に、強化された気流Afを形成することができる。この放電ギャップGの近傍において強化された気流Afによる引き込み効果によって、放電ギャップGにおける放電Sを引き伸ばすことができる。その結果、副燃焼室50内における着火性が向上し、内燃機関の着火性を向上させることができる。
圧縮行程においては、図5に示すごとく、噴孔51を介して、主燃焼室11から副燃焼室50に向かってガスが流入する(矢印Ain参照)。これにより、副燃焼室50にスワール流As2が形成される。スワール流As2としては、主として副燃焼室50の内周壁付近を、プラグ周方向に回転しながら基端側へ向かう上昇スワール流As2uと、主としてプラグ中心軸に近い位置において、プラグ周方向に回転しながら先端側へ向かう下降スワール流As2dとが形成される。この下降スワール流As2dは、上昇スワール流As2uよりも流速が低下しやすい。
しかし、下降スワール流As2dが、上述のように、径方向対向面62によって集積強化される(図9参照)。それゆえ、圧縮行程点火を行う際にも、強化された気流Afによる引き込み効果によって、放電Sが引き伸ばされやすくなる。その結果、圧縮行程点火時において、内燃機関の着火性の向上が期待できる。なお、圧縮行程点火は、例えば、部分負荷時等に行われる。
また、内燃機関10の膨張行程においては、図6に示すごとく、噴孔51を介して、副燃焼室50から主燃焼室11へガスが流出する(矢印Aout参照)。これにより、副燃焼室50に、圧縮行程とは逆向きのスワール流As1が形成される。そして、この場合にも、径方向対向面62によって、スワール流As1の一部が集積強化される。それゆえ、放電ギャップGの近傍において、強化された気流Afが形成される。
それゆえ、膨張行程点火を行う際にも、放電ギャップGに形成された放電Sは、放電ギャップGの近傍を流れるスワール流As1による引き込み効果によって、プラグ径方向に引き伸ばされる。その結果、膨張行程点火時においても、内燃機関の着火性の向上が期待できる。なお、膨張行程点火は、例えば触媒早期暖気時等に行われる。
また、図7に示すごとく、径方向対向面62と中心電極4の先端部との間の距離dは、径方向対向面62の幅w1よりも短い。これにより、放電ギャップGに充分近い位置において、スワール流を効果的に強化することができる。それゆえ、より効果的に、放電を引き伸ばすことが可能となり、着火性を向上させることができる。
また、径方向対向面62の幅w1が、中心電極4における絶縁碍子3から先端側に突出した部分のうち最も直径の大きい部位の直径D以上である。これにより、径方向対向面62によって、放電ギャップGの周辺のスワール流を集積強化しやすくなる。
接地電極6における、径方向対向面62と放電ギャップGとの間の部位67は、プラグ軸方向Zから見て径方向対向面62に沿う方向の幅w2が、上記直径D以上である。これにより、径方向対向面62におけるスワール流の集積強化を円滑に実現することができる。すなわち、上記部位67の側面にスワール流が当たることにより、当該箇所には乱流や淀みが生じ得る。幅w2が直径Dよりも小さいと、この乱流や淀みが、径方向対向面62によって強化されるスワール流に影響することが懸念される。幅w2を直径D以上とすることにより、かかる懸念を抑制することができる。。
図8に示すごとく、径方向対向面62は、高さhが放電ギャップGの大きさg以上である。これにより、径方向対向面62によって、放電ギャップGの近傍のスワール流を充分にガイドすることができる。その結果、より効果的に放電を引き伸ばすことができる。
以上のごとく、本形態によれば、着火性を向上させることができる内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
(実施形態2)
本形態は、図10に示すごとく、軸方向対向面61が、径方向対向面62から遠ざかるほど先端側へ向かうように傾斜している形態である。
図10には、接地電極6における径方向対向面62よりも固定端側の部位もプラグ径方向に対して傾斜した形態を示しているが、当該部位が傾斜していない形態とすることもできる。
本形態は、図10に示すごとく、軸方向対向面61が、径方向対向面62から遠ざかるほど先端側へ向かうように傾斜している形態である。
図10には、接地電極6における径方向対向面62よりも固定端側の部位もプラグ径方向に対して傾斜した形態を示しているが、当該部位が傾斜していない形態とすることもできる。
その他は、実施形態1と同様である。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態においては、軸方向対向面61と中心電極4との間の放電ギャップGとして最短のギャップとなる位置が、径方向対向面62に近い位置となる。そして、当該位置において放電が生じやすい。それゆえ、径方向対向面62によって強化される気流に、放電をより近づけることができる。その結果、強化された気流による引き込み効果によって、放電の引き伸ばし効果をより得やすくなる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本形態は、図11、図12に示すごとく、径方向対向面62が、接地電極6の基端面に接合されたガイド用部材620に形成されている形態である。
本形態においても、接地電極6は、ハウジング2又はプラグカバー5から、プラグ径方向に突出して形成されている。そして、径方向対向面62は、プラグ軸方向Z及びプラグ径方向の双方に直交する方向において、接地電極6から突出している。
本形態は、図11、図12に示すごとく、径方向対向面62が、接地電極6の基端面に接合されたガイド用部材620に形成されている形態である。
本形態においても、接地電極6は、ハウジング2又はプラグカバー5から、プラグ径方向に突出して形成されている。そして、径方向対向面62は、プラグ軸方向Z及びプラグ径方向の双方に直交する方向において、接地電極6から突出している。
本形態において、接地電極6は、板棒状の金属部材からなり、ハウジング2の先端部から、プラグ中心軸PCに向かってプラグ径方向に突出している。そして、接地電極6の基端面に、板棒状のガイド用部材620が接合されている。本形態において、ガイド用部材620は、金属部材からなり、接地電極6に溶接等にて接合されている。ガイド用部材620は、その長手方向がプラグ軸方向Zに直交すると共に接地電極6の突出方向に直交する方向となるように配設されている。この方向を、接地電極6の幅方向というものとする。そして、ガイド用部材620は、接地電極6の幅方向において、接地電極6の一方の側端縁から突出している。この突出部分621にまで、径方向対向面62が延設されている。
本形態において、接地電極6からの径方向対向面62の突出方向は、図11に示すごとく、膨張行程において副燃焼室50に生じるスワール流As1が衝突する側である。
その他は、実施形態1と同様である。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においては、膨張行程において、より多くのスワール流As1を、放電ギャップGの近傍に集積して強化することができる。その結果、特に、膨張行程点火の際、着火性をより向上させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
なお、接地電極6からの径方向対向面62の突出方向は、図11とは逆に、圧縮行程に生じるスワール流As2が衝突する側とすることもできる。この場合、圧縮行程点火の際、着火性をより向上させることができる。
(実施形態4)
本形態は、図13に示すごとく、ガイド用部材620が、接地電極6の幅方向の両側に突出している形態である。
すなわち、ガイド用部材620が、一方の突出部分621のみならず、その反対側に突出した突出部分622をも有することとなる。これにより、径方向対向面62が、接地電極6から、接地電極6の幅方向の両側に延設される。
その他は、実施形態3と同様である。
本形態は、図13に示すごとく、ガイド用部材620が、接地電極6の幅方向の両側に突出している形態である。
すなわち、ガイド用部材620が、一方の突出部分621のみならず、その反対側に突出した突出部分622をも有することとなる。これにより、径方向対向面62が、接地電極6から、接地電極6の幅方向の両側に延設される。
その他は、実施形態3と同様である。
本形態においては、図13に示すごとく、放電ギャップGの近傍において強化された気流Afによって、放電Sの接地電極6側の放電端S1が、ガイド用部材620を伝って、突出部分622の突出端へ向かい移動することができる。それゆえ、一層、放電Sを引き伸ばしやすくなり、着火性をより向上させることができる。
その他、実施形態3と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態3と同様の作用効果を有する。
(実施形態5)
本形態は、図14、図15に示すごとく、ハウジング2又はプラグカバー5に長手方向の一端が固定されると共に副燃焼室50に突出した副室固定部材7を有する形態である。
径方向対向面62は、副室固定部材7の長手方向に沿った側面に形成されている。
本形態は、図14、図15に示すごとく、ハウジング2又はプラグカバー5に長手方向の一端が固定されると共に副燃焼室50に突出した副室固定部材7を有する形態である。
径方向対向面62は、副室固定部材7の長手方向に沿った側面に形成されている。
副室固定部材7は、接地電極6の基端側に隣接する位置において、接地電極6の突出方向と略直交するように配置されている。副室固定部材7は、例えば、金属部材からなる。そして、副室固定部材7は、その固定端において、ハウジング2又はプラグカバー5に、溶接等にて固定されている。また、副室固定部材7の固定端は、膨張行程に生じるスワール流As1が、径方向対向面62に衝突する側において固定されている。また、プラグ軸方向Zから見たとき、副室固定部材7の突出端は、接地電極6を挟んで、副室固定部材7の固定端と反対側の位置に配されている。
副室固定部材7と接地電極6とは、それぞれが個別に、ハウジング2又はプラグカバー5に固定されている。そして、副室固定部材7と接地電極6とは、互いに直接固定されていない。また、副室固定部材7と接地電極6との間には、若干の隙間が設けられていてもよい。ただし、当該隙間は、放電ギャップGの大きさに比べて充分に小さいことが望ましい。
その他は、実施形態4と同様である。
その他は、実施形態4と同様である。
本形態においては、上述した実施形態3又は実施形態4と同様の作用効果を有する。また、副室固定部材7の一端を、ハウジング2又はプラグカバー5に固定することで、より多くのスワール流As1を集積しやすくなる。その結果、放電Sをより一層引き伸ばしやすくなる。
その他、実施形態4と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態4と同様の作用効果を有する。
なお、ハウジング2又はプラグカバー5に対する副室固定部材7の固定端は、図14とは逆に、圧縮行程に生じるスワール流As2が衝突する側とすることもできる。この場合、圧縮行程点火の際の着火性をより向上させることができる。
(実施形態6)
本形態は、図16、図17に示すごとく、接地電極6は、副室固定部材7の少なくとも一部と、副室固定部材7からプラグ中心軸PC側へ突出した電極突出部610とを有する形態である。
電極突出部610の基端面に軸方向対向面61が形成されている。
本形態は、図16、図17に示すごとく、接地電極6は、副室固定部材7の少なくとも一部と、副室固定部材7からプラグ中心軸PC側へ突出した電極突出部610とを有する形態である。
電極突出部610の基端面に軸方向対向面61が形成されている。
電極突出部610は、ハウジング2にもプラグカバー5にも固定されていない。電極突出部610は、副室固定部材7に固定されている。電極突出部610は、副室固定部材7の先端側面に、直方体形状の金属部材を接合することにより形成されている。
その他は、実施形態5と同様である。
その他は、実施形態5と同様である。
本形態においては、ハウジング2又はプラグカバー5に固定する部材の数を低減することができる。そのため、比較的、スパークプラグ1の製造を容易にすることができる。
その他、実施形態5と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態5と同様の作用効果を有する。
なお、ハウジング2又はプラグカバー5に対する副室固定部材7の固定端は、図16とは逆に、圧縮行程に生じるスワール流As2が衝突する側とすることもできる。この場合、圧縮行程点火の際の着火性をより向上させることができる。
(実施形態7)
本形態は、図18に示すごとく、ハウジング2の内周面が、ポケット部59に対向する部位に、ハウジング傾斜面21を有する形態である。ハウジング傾斜面21は、基端側へ向かうほど縮径する面である。
本形態は、図18に示すごとく、ハウジング2の内周面が、ポケット部59に対向する部位に、ハウジング傾斜面21を有する形態である。ハウジング傾斜面21は、基端側へ向かうほど縮径する面である。
副燃焼室50は、絶縁碍子3の外周面とハウジング2の内周面との間に、環状の空間であるポケット部59を有する。絶縁碍子3の外周面は、ポケット部59に対向する部位に、先端側へ向かうほど縮径する碍子傾斜面31を有する。そして、ハウジング2の内周面は、上記ハウジング傾斜面21を有する。
絶縁碍子3は、ハウジング2の内側に配置されるとともに、ハウジング2によって軸方向Zに支持されている。すなわち、ハウジング2の内周面に設けられた係止部23に、絶縁碍子3の外周面に設けられた被係止部32が、軸方向Zの先端側から係止されている。係止部23よりも先端側に、ポケット部59が形成されている。
本形態においては、絶縁碍子3の外周面のうち、ポケット部59に対向する部位の略全体に、碍子傾斜面31が設けてある。また、本形態においては、ハウジング2の内周面のうち、ポケット部59に対向する部位の略全体に、ハウジング傾斜面21が設けてある。
ハウジング2の内周面における、ハウジング傾斜面21の先端側の部位が、プラグ軸方向Zに平行なストレート部22となっている。本形態において、ハウジング傾斜面21の先端、ストレート部22の基端は、絶縁碍子3の先端と、略同等の軸方向Zの位置となっている。また、ポケット部59の基端には、先端側を向いた天井面591が環状に形成されている。
その他は、実施形態1と同様である。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態のスパークプラグ1において、絶縁碍子3の外周面は碍子傾斜面31を有し、ハウジング2の内周面はハウジング傾斜面21を有する。これにより、副燃焼室50に形成されたスワール流が、放電ギャップGの近傍を、より強い気流として通過しやすくなる。
すなわち、噴孔51から副燃焼室50に導入された気流は、副燃焼室50の内壁に沿ってスワール流を形成しつつ基端側へ向かう。そして、上昇スワール流As2uは、ポケット部59をハウジング2の内周面に沿って基端側へ移動しながら旋回する。ここで、ハウジング2の内周面はハウジング傾斜面21を有するため、図19に示すごとく、上昇スワール流As2uは、ポケット部59の基端部に向かうにつれて徐々にプラグ中心軸PCに近付く。
その後、ポケット部59の基端部において跳ね返ったスワール流は、先端側へ向かいながら旋回する。この下降スワール流As2dには、プラグ中心軸PCに近付く方向のベクトル成分も残っている。それゆえ、絶縁碍子3の外周面に沿って先端側へ向かいながら旋回する。
絶縁碍子3の外周面は碍子傾斜面31を有するため、下降スワール流As2dは、徐々にプラグ中心軸PCに近付く。すなわち、スワール流は、基端側へ移動する際も、その後先端側へ移動する際も、徐々にプラグ中心軸PCに近付く。これにより、中心電極4の近傍における気流を強くすることができる。そして、放電ギャップGの近傍においては、径方向対向面62によって、この気流が集積強化される。それゆえ、放電ギャップGの近傍に、より一層強い気流を形成することが可能となる。
その結果、放電ギャップGに形成された放電がより一層効果的に伸長され、副燃焼室50における着火性を向上させることができる。それゆえ、副燃焼室50から内燃機関の主燃焼室11への火炎ジェットが強化されやすく、主燃焼室11における燃焼効率を向上させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態8)
本形態は、図20に示すごとく、プラグカバー5に形成された噴孔51の一部として、軸側噴孔510を設けた形態である。
軸側噴孔510は、プラグ径方向におけるハウジング2の先端部の内周面25までの距離D1よりも、プラグ径方向におけるプラグ中心軸PCまでの距離D2が近い位置に形成された軸側噴孔510である。
本形態は、図20に示すごとく、プラグカバー5に形成された噴孔51の一部として、軸側噴孔510を設けた形態である。
軸側噴孔510は、プラグ径方向におけるハウジング2の先端部の内周面25までの距離D1よりも、プラグ径方向におけるプラグ中心軸PCまでの距離D2が近い位置に形成された軸側噴孔510である。
軸側噴孔510は軸側噴孔510を開口方向に延長した延長領域が放電ギャップGを通過しないように、形成されている。また、軸側噴孔510は、軸側噴孔510の開口方向から見たとき、軸側噴孔510の少なくとも一部が、接地電極6と重ならないように、形成されている。軸側噴孔510の噴孔軸は、プラグ軸方向Zと略平行である。軸側噴孔510は、プラグ中心軸PCを挟んで、径方向対向面62と反対側に位置している。
その他は、実施形態1と同様である。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においても、径方向対向面62によって集積強化された気流により、放電Sが放電ギャップGから引き出される。そして、膨張行程においては、噴孔51を介して、副燃焼室50から主燃焼室へとガスが導出される。軸側噴孔510を介して導出されるガスの気流A4によって、放電ギャップGから引き出された放電Sが、軸側噴孔510に向かって引き伸ばされる。その結果、着火性を向上させることができる。
さらには、図20に示すごとく、放電Sの一方の放電端S1が、軸側噴孔510の内面にまで移動すると共に、放電S又は放電プラズマが主燃焼室側へ飛び出すことも期待できる。これによって、主燃焼室における着火性を向上させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態9)
本形態は、図21に示すごとく、接地電極6の突出端64を、一つの噴孔51の近傍まで延出させた形態である。
突出端64は、接地電極6における、ハウジング2又はプラグカバー5に固定された固定端63と反対側の端部である。接地電極6は、固定端63と突出端64との間の部分において、中心電極4と対向して、放電ギャップGを形成している。突出端64は、プラグ中心軸PCまでの距離D3よりも噴孔51までの距離D4が近い位置に配置されている。
本形態は、図21に示すごとく、接地電極6の突出端64を、一つの噴孔51の近傍まで延出させた形態である。
突出端64は、接地電極6における、ハウジング2又はプラグカバー5に固定された固定端63と反対側の端部である。接地電極6は、固定端63と突出端64との間の部分において、中心電極4と対向して、放電ギャップGを形成している。突出端64は、プラグ中心軸PCまでの距離D3よりも噴孔51までの距離D4が近い位置に配置されている。
本形態において、接地電極6の軸方向対向面61は、突出端64へ向かうほど先端側へ向かうように傾斜している。また、接地電極6は、放電ギャップGよりも固定端63側の部位に、基端側へ突出した基端側突出部68を有する。基端側突出部68における、放電ギャップG側の面に、径方向対向面62が形成されている。
その他は、実施形態1と同様である。
その他は、実施形態1と同様である。
膨張行程においては、噴孔51を介して、副燃焼室50から主燃焼室へとガスが導出される。接地電極6の突出端64の近傍にある噴孔51を介して導出されるガスの気流A51も形成される。本形態の場合、この気流A51に伴って、接地電極6の軸方向対向面61に沿って突出端64側へ向かう気流A52も形成される。この気流A52によって、放電Sの接地電極6側の放電端S1が、突出端64側へ移動する。それゆえ、放電Sが噴孔51付近まで引き伸ばされる。その結果、副燃焼室50における噴孔51の付近において火炎が成長しやすい。また、当該噴孔51からの放電S又は放電プラズマが主燃焼室側へ飛び出すことも期待できる。これによって、主燃焼室における着火性を向上させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態10)
本形態は、図22~図25に示すごとく、プラグカバー5に形成された複数の噴孔51のうちの少なくとも一つが、下記の条件を満たす特定噴孔511である。
特定噴孔511は、接地電極6の周方向側面65を向く。そして、特定噴孔511は、図22に示すごとく、プラグ軸方向Zから見たとき、角度αが鈍角となるように形成されている。角度αは、プラグ軸方向Zから見たときの、当該特定噴孔511の噴孔軸511Lと周方向側面65とが交差する角度であって、噴孔軸511Lと周方向側面65との交点Aに対して固定端63から遠い側の周方向側面65と、噴孔軸511Lと、のなす角度である。上記角度αは、例えば、110~115°程度とすることができる。
本形態は、図22~図25に示すごとく、プラグカバー5に形成された複数の噴孔51のうちの少なくとも一つが、下記の条件を満たす特定噴孔511である。
特定噴孔511は、接地電極6の周方向側面65を向く。そして、特定噴孔511は、図22に示すごとく、プラグ軸方向Zから見たとき、角度αが鈍角となるように形成されている。角度αは、プラグ軸方向Zから見たときの、当該特定噴孔511の噴孔軸511Lと周方向側面65とが交差する角度であって、噴孔軸511Lと周方向側面65との交点Aに対して固定端63から遠い側の周方向側面65と、噴孔軸511Lと、のなす角度である。上記角度αは、例えば、110~115°程度とすることができる。
図22、図23に示すごとく、特定噴孔511の噴孔軸511Lは、接地電極6の周方向側面65と交わる。すなわち、本形態においては、プラグ軸方向Zから見たときに特定噴孔511の噴孔軸511Lが周方向側面65と交わるのみならず、立体的にも、特定噴孔511の噴孔軸511Lと周方向側面65とが交わる。
このような構成とするために、例えば、図24に示すような接地電極6の形状及び配置とすることが考えられる。また、接地電極6と特定噴孔511との最短距離は、例えば特定噴孔511の直径以下とすることができる。
その他、実施形態1と同様である。
その他、実施形態1と同様である。
本形態のスパークプラグ1において、少なくとも一つの噴孔51は、上記特定噴孔511である。これにより、図25に示すごとく、特定噴孔511から外部へ流出する気流Aoutに伴い、副燃焼室50内における接地電極6の周方向側面65に沿って固定端63側へ向かう気流A1(以下において、側面気流A1ともいう。)が生じる。それゆえ、放電ギャップGに生じた放電Sの、接地電極6側の放電端S1が、この側面気流A1によって固定端63側へ移動しやすくなる。これにより、放電Sが引き伸ばされ、着火性が向上する。
すなわち、内燃機関の膨張行程においては、図25に示すごとく、噴孔51を介して、副燃焼室50から主燃焼室11へガスが流出する(矢印Aout参照)。これにより、図25に示すごとく、副燃焼室50にスワール流As1が形成される。それゆえ、膨張行程点火を行う際には、次のような効果が期待できる。放電ギャップGに形成された放電Sは、放電ギャップGの近傍を流れるスワール流As1による引き込み効果によって、プラグ径方向に引き伸ばされ、その放電端S1が、周方向側面65に移動する。周方向側面65に達した放電端S1は、側面気流A1によって、プラグ径方向の外側に移動し、特定噴孔511に近付く。
そうすると、中心電極4と特定噴孔511の近傍との間にわたるように、放電Sが引き伸ばされることとなる。それゆえ、副燃焼室50における着火性を向上させることができ、ひいては、副燃焼室50から主燃焼室11へのジェット噴射を強化することができる。
また、場合によっては、放電端S1は、特定噴孔511の内面にまで移動することもある。この場合には、放電Sが特定噴孔511から主燃焼室11に突出したり、放電プラズマが特定噴孔511から主燃焼室11へ噴出したりすることも期待できる。その結果、主燃焼室11における着火性を向上させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態11)
本形態は、図26に示すように接地電極6の形状を変更した形態である。
本形態のスパークプラグ1の接地電極6は、上述の実施形態10において例示した接地電極6(図24参照)に対して、径方向対向面62よりも固定端63側に溝部66を設けている。
その他、実施形態1と同様の構成及び作用効果を有する。
本形態は、図26に示すように接地電極6の形状を変更した形態である。
本形態のスパークプラグ1の接地電極6は、上述の実施形態10において例示した接地電極6(図24参照)に対して、径方向対向面62よりも固定端63側に溝部66を設けている。
その他、実施形態1と同様の構成及び作用効果を有する。
(実施形態12)
本形態は、図27に示すように接地電極6の形状を変更した形態である。
本形態のスパークプラグ1の接地電極6は、上述の実施形態10において例示した接地電極6(図24参照)と略同様の形状を有する。しかし、ハウジング2に対する接地電極6の取り付け角度を傾斜させている。これにより、軸方向対向面61が、プラグ径方向に対して傾斜している。ただし、径方向対向面62は、プラグ軸方向Zと略平行である。
その他、実施形態1と同様の構成及び作用効果を有する。
本形態は、図27に示すように接地電極6の形状を変更した形態である。
本形態のスパークプラグ1の接地電極6は、上述の実施形態10において例示した接地電極6(図24参照)と略同様の形状を有する。しかし、ハウジング2に対する接地電極6の取り付け角度を傾斜させている。これにより、軸方向対向面61が、プラグ径方向に対して傾斜している。ただし、径方向対向面62は、プラグ軸方向Zと略平行である。
その他、実施形態1と同様の構成及び作用効果を有する。
(実施形態13)
本形態は、図28に示すごとく、プラグ軸方向Zから見た径方向対向面62の形状を、略円弧状に形成した形態である。
プラグ軸方向Zから見たとき、径方向対向面62の全体にわたり、中心電極4との距離の差が小さくなるように、径方向対向面62が略円弧状に形成されている。
その他、実施形態1と同様の構成及び作用効果を有する。
本形態は、図28に示すごとく、プラグ軸方向Zから見た径方向対向面62の形状を、略円弧状に形成した形態である。
プラグ軸方向Zから見たとき、径方向対向面62の全体にわたり、中心電極4との距離の差が小さくなるように、径方向対向面62が略円弧状に形成されている。
その他、実施形態1と同様の構成及び作用効果を有する。
(実施形態14)
本形態は、図29に示すごとく、接地電極6の幅方向の中心を、中心電極4の中心からずらすように配置した形態である。
接地電極6に対する中心電極4の位置は、膨張行程点火における着火性を重視する際には、膨張行程時におけるスワール流の下流側にずらすことが考えられる。また、接地電極6に対する中心電極4の位置は、圧縮行程点火における着火性を重視する際には、圧縮行程時におけるスワール流の下流側にずらすことが考えられる。
その他、実施形態1と同様の構成及び作用効果を有する。
本形態は、図29に示すごとく、接地電極6の幅方向の中心を、中心電極4の中心からずらすように配置した形態である。
接地電極6に対する中心電極4の位置は、膨張行程点火における着火性を重視する際には、膨張行程時におけるスワール流の下流側にずらすことが考えられる。また、接地電極6に対する中心電極4の位置は、圧縮行程点火における着火性を重視する際には、圧縮行程時におけるスワール流の下流側にずらすことが考えられる。
その他、実施形態1と同様の構成及び作用効果を有する。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1…スパークプラグ、2…ハウジング、3…絶縁碍子、4…中心電極、5…プラグカバー、50…副燃焼室、501…(副燃焼室の)外周、51…噴孔、6…接地電極、61…軸方向対向面、62…径方向対向面、G…放電ギャップ、PC…プラグ中心軸
Claims (10)
- 筒状の絶縁碍子(3)と、
該絶縁碍子の内周側に保持されると共に該絶縁碍子から先端側に突出した中心電極(4)と、
上記絶縁碍子を内周側に保持する筒状のハウジング(2)と、
上記中心電極との間に放電ギャップ(G)を形成する接地電極(6)と、
上記放電ギャップが配される副燃焼室(50)を覆うよう上記ハウジングの先端部に設けられたプラグカバー(5)と、を有し、
上記プラグカバーには、上記副燃焼室を外部に連通させる噴孔(51)が設けられており、該噴孔は、該噴孔を介して上記副燃焼室に気流が導入されることによって該副燃焼室にスワール流が生じるように形成されており、
上記接地電極は、上記中心電極に対して先端側から上記放電ギャップを介してプラグ軸方向(Z)に対向する軸方向対向面(61)を有し、
プラグ中心軸(PC)と上記副燃焼室の外周(501)との中間位置よりも上記プラグ中心軸に近い位置に、上記放電ギャップに対してプラグ径方向から対向する径方向対向面(62)が形成されている、内燃機関用のスパークプラグ(1)。 - 上記径方向対向面と上記中心電極の先端部との間の距離(d)は、上記径方向対向面におけるプラグ軸方向及びプラグ径方向の双方に直交する方向の幅(w1)よりも短い、請求項1に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
- 上記径方向対向面は、プラグ軸方向及びプラグ径方向の双方に直交する方向の幅(w1)が、上記中心電極における上記絶縁碍子から先端側に突出した部分のうち最も直径の大きい部位の直径(D)以上である、請求項1又は2に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
- 上記接地電極における、上記径方向対向面と上記放電ギャップとの間の部位(67)は、プラグ軸方向から見て上記径方向対向面に沿う方向の幅(w2)が、上記中心電極における上記絶縁碍子から先端側に突出した部分のうち最も直径の大きい部位の直径以上である、請求項3に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
- 上記径方向対向面は、プラグ軸方向の高さ(h)が、上記放電ギャップの大きさ(g)以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
- 上記軸方向対向面は、上記径方向対向面から遠ざかるほど先端側へ向かうように傾斜している、請求項1~5のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
- 上記接地電極は、上記ハウジング又は上記プラグカバーから、プラグ径方向に突出して形成されており、上記径方向対向面は、上記接地電極の基端面に接合されたガイド用部材(620)に形成されており、上記径方向対向面は、プラグ軸方向及びプラグ径方向の双方に直交する方向において、上記接地電極から突出している、請求項1~6のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
- 上記ハウジング又は上記プラグカバーに長手方向の一端が固定されると共に上記副燃焼室に突出した副室固定部材(7)を有し、上記径方向対向面は、上記副室固定部材の長手方向に沿った側面に形成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
- 上記接地電極は、上記副室固定部材の少なくとも一部と、該副室固定部材からプラグ中心軸側へ突出した電極突出部(610)とを有し、該電極突出部の基端面に上記軸方向対向面が形成されている、請求項8に記載の内燃機関用のスパークプラグ。
- 上記副燃焼室は、上記絶縁碍子の外周面と上記ハウジングの内周面との間に、環状の空間であるポケット部(59)を有し、上記絶縁碍子の外周面は、上記ポケット部に対向する部位に、先端側へ向かうほど縮径する碍子傾斜面(31)を有し、上記ハウジングの内周面は、上記ポケット部に対向する部位に、基端側へ向かうほど縮径するハウジング傾斜面(21)を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ(1)。
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