JP2022113726A - 寿命イメージングおよび検出用途のためのセンサおよびデバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】患者の改良された輝度寿命イメージングを提供する。【解決手段】輝度寿命イメージングの方法は、発光分子からの入射光子を集積光検出器で受光することを含む。入射光子は、ポイントオブケアデバイスの1つまたは複数の光学部品を介して受光される。この方法はまた、集積光検出器を用いて入射光子の到着時間を検出することを含む。血糖を分析する方法は、組織からの入射光子の到着時間を検出する集積回路を少なくとも部分的に用いて組織の輝度寿命特性を検出することを含む。この方法はまた、輝度寿命特性に基づいて血糖を分析することを含む。【選択図】 図27A
Description
本開示は、寿命イメージングおよび検出用途のためのセンサおよびデバイスに関する。
光検出器は、様々な用途において光を検出するために用いられている。入射光の強度を示す電気信号を生成する集積光検出器が開発されている。イメージング用途の集積光検出器は、シーン全体から受光した光の強度を検出するためのピクセルのアレイを含む。集積光検出器の例には、電荷結合素子(CCD)および相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサなどが含まれる。
いくつかの実施形態は、輝度寿命イメージングの方法に関する。この方法は、発光分子からの入射光子をポイントオブケアデバイスの1つまたは複数の光学部品を介して集積光検出器で受光することを備える。またこの方法は、前記集積光検出器を用いて前記入射光子の到着時間を検出することを備える。
前記方法は、前記到着時間に基づいて前記発光分子の輝度寿命特性を判別することをさらに備え得る。
前記方法は、輝度寿命特性を用いて画像を生成することをさらに備え得る。
前記方法は、輝度寿命特性を用いて画像を生成することをさらに備え得る。
前記画像は、輝度寿命特性に基づいて病変組織の存在を示し得る。
前記画像は、メラノーマ、腫瘍、細菌性感染、またはウィルス性感染の存在を示し得る。
前記画像は、メラノーマ、腫瘍、細菌性感染、またはウィルス性感染の存在を示し得る。
前記入射光子は、組織から受光され得る。
前記組織は、皮膚を含み得る。
前記方法は、前記組織を照射して発光分子を励起することをさらに備え得る。
前記組織は、皮膚を含み得る。
前記方法は、前記組織を照射して発光分子を励起することをさらに備え得る。
いくつかの実施形態は、組織からの入射光子の到着時間を検出する集積回路を少なくとも部分的に用いて前記組織の輝度寿命特性を検出することを含む方法に関する。また、この方法は、前記輝度寿命特性に基づいて血糖を分析することを備え得る。
前記分析することは、血糖濃度を判定することを含み得る。
いくつかの実施形態は、1つまたは複数の光学部品と、前記1つまたは複数の光学部品を介して発光分子からの入射光子を受光するように構成された集積光検出器と、前記集積光検出器で受光した入射光子の到着時間を検出して輝度寿命のイメージングを実行するように構成されたプロセッサとを備えるポイントオブケアデバイスに関する。
いくつかの実施形態は、1つまたは複数の光学部品と、前記1つまたは複数の光学部品を介して発光分子からの入射光子を受光するように構成された集積光検出器と、前記集積光検出器で受光した入射光子の到着時間を検出して輝度寿命のイメージングを実行するように構成されたプロセッサとを備えるポイントオブケアデバイスに関する。
前記プロセッサはさらに、前記到着時間に基づいて前記発光分子の輝度寿命特性を判別するように構成され得る。
前記プロセッサは、輝度寿命特性を用いて画像を生成するように構成され得る。
前記プロセッサは、輝度寿命特性を用いて画像を生成するように構成され得る。
前記画像は、輝度寿命特性に基づいて病変組織の存在を示し得る。
前記画像は、メラノーマ、腫瘍、細菌性感染、またはウィルス性感染の存在を示し得る。
前記画像は、メラノーマ、腫瘍、細菌性感染、またはウィルス性感染の存在を示し得る。
前記入射光子は、組織から受光され得る。
前記組織は、皮膚を含み得る。
前記ポイントオブケアデバイスは、前記組織を照射して前記発光分子を励起するように構成された励起光源をさらに備え得る。
前記組織は、皮膚を含み得る。
前記ポイントオブケアデバイスは、前記組織を照射して前記発光分子を励起するように構成された励起光源をさらに備え得る。
いくつかの実施形態は、1つまたは複数の光学部品と、前記1つまたは複数の光学部品を介して発光分子からの入射光子を受光するように構成された集積光検出器と、組織からの入射光子の到着時間を少なくとも部分的に検出することによって、前記組織の輝度寿命特性を検出するように構成されたプロセッサとを備えるポイントオブケアデバイスに関する。前記プロセッサは、前記輝度寿命特性に基づいて血糖を分析するようにさらに構成され得る。
前記プロセッサはさらに、血糖濃度を判定するように構成され得る。
上記概要は、例示として提供されており、限定することを意図するものではない。
図面では、様々な図に示される同一またはほぼ同一の各構成要素が同様の参照符号によって表される。理解し易いように、すべての図においてすべての構成要素に符号が付されているわけではない。図面は必ずしも縮尺通りに描かれておらず、むしろ本明細書に記載されている技術の様々な態様を例示することに重点が置かれている。
上記概要は、例示として提供されており、限定することを意図するものではない。
図面では、様々な図に示される同一またはほぼ同一の各構成要素が同様の参照符号によって表される。理解し易いように、すべての図においてすべての構成要素に符号が付されているわけではない。図面は必ずしも縮尺通りに描かれておらず、むしろ本明細書に記載されている技術の様々な態様を例示することに重点が置かれている。
本出願の態様は、イメージングデバイスを用いて患者の領域をイメージングして、患者の状態を非侵襲的に評価および/または診断するために使用可能なデータを得ることにより、患者の状態を検出および/または特徴付けするための技術に関する。患者から生体サンプル(例えば、生検)を抽出することによってではなく、イメージングデバイスを用いて組織(例えば、皮膚)のアクセス可能な領域をイメージングすることによって、取得に関わる時間の量を減らし、処置の侵襲性を低減し、かつ/または、臨床医が患者を治療し易くなるやり方で、患者の診断を行うことができる。イメージングデバイスは、患者の治療時に診断を行う能力を高め、患者を遠隔した試験場所に物理的に移動させたり、患者のサンプルを試験施設へ送ったりすることを伴う他の医療検査技術に比べ、より緊急な治療を患者に提供する構成を有することができる。このように、イメージングデバイスは、ポイントオブケアデバイスとみなすことができる。いくつかの実施形態では、イメージングデバイスを用いて、患者の状態をモニタリング(例えば、糖尿病をモニタリングするためのグルコース検出)することができる。
本出願人らは、患者の中に存在する生物分子が、患者の状態の徴候を提供し得ると認識している。ある特定の生物分子の存在および/または相対濃度を検出することによって、患者の状態を評価することができる。いくつかの生物分子は、患者の病変組織または不健康な組織から健康な組織を区別する能力を提供することができる。いくつかの生物分子では、分子の酸化状態が、患者の状態の徴候を提供し得る。患者の組織中の生物分子の酸化状態、および低減状態の相対量を検出することによって、患者の状態を診断し、評価することができる。いくつかの生物分子(例えば、NADH)は、細胞内で他の分子(例えば、タンパク質)に結合することが可能であるだけでなく、結合されない、または自由な溶液状態を有することもまた可能である。細胞または組織の診断は、結合形態での分子に対する自由な形態での分子の相対量の検出を含むことができる。
ある特定の生物分子は、癌(例えば、メラノーマ)、腫瘍、細菌性感染、ウィルス性感染および糖尿病など、様々な疾病および状態の徴候を提供し得る。一例として、癌性細胞および組織は、ある特定の生物分子(例えば、NAD(P)H、リボフラビン、フラビン)を検出することにより識別し得る。癌性組織においては、これらの生物分子のうちの1つまたは複数の量が、健康な組織よりも多くなり得る。これらの分子のうちの、1つまたは複数の量を検出することにより、組織が癌性であると診断することができる。別の例として、個体の糖尿病は、ヘキソキナーゼ、グリコーゲンアダクトなどの、グルコース濃度を示す生物分子を検出することにより診断することができる。別の例として、老化による全体的な変化は、コラーゲンおよびリポフスチンを検出することにより診断することができる。
患者の状態の徴候を提供するいくつかの生物分子は、励起エネルギーによる照射に反応して光を放出し得るので、自己蛍光とみなすことができる。このような生物分子は、患者の領域に対する内因性蛍光体として作用し、外因性蛍光体の導入を必要とせずに、領域の無標識で非侵襲的な標識化を提供することができる。このような蛍光生物分子の例は、限定ではなく例として、ヘモグロビン、コラーゲン、ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド・リン酸塩(NAD(P)H)、レチノール、リボフラビン、コレカルシフェロール、葉酸、ピリドキシン、チロシン、ジチロシン、グリケーションアダクト、イドラミン(idolamine)、リポフスチン、ポリフェノール、トリプトファン、フラビンおよびメラニンを含み得る。
蛍光生物分子が放出する光の波長、および励起エネルギーに対する蛍光生物分子の反応は様々に変わり得る。いくつかの例示的な蛍光生物分子の励起の波長、および蛍光性の波長を以下の表に示す。
蛍光生物分子が発する光の時間的特性(例えば、放出減衰期間または「寿命」)は、様々に変わり得る。したがって、生物分子は、これらの時間的特性に基づいて、イメージングデバイスの光検出器によって検出することができる。いくつかの実施形態では、健康な組織の時間的特性は、不健康な組織の時間的特性とは異なり得る。健康な組織と不健康な組織との間で時間的特性の値にずれがあり得る。患者の組織から放出された光の時間的特性に基づいたデータを用いると、臨床医は、他の診断手法よりも早いステージで患者の疾病の検出が可能となり得る。例えば、皮膚癌のタイプによっては、癌性組織領域の蛍光生物分子によって放出された光の時間的特性を測定することにより、それらが顕著になる前のステージで検出することが可能である。
図27Aは、いくつかの実施形態に従って、患者の輝度寿命イメージングを実行する、例えば、ポイントオブケアデバイスなどのイメージングデバイス2710を示すブロック図である。イメージングデバイス2710は、患者2702などの被験者に励起光2704を放出する、例えば、レーザなどの励起光源2701を含む。患者(例えば、患者の組織)は、発光分子2703を含み得るが、この例については、上記で説明したとおりである。励起光2704に反応して、発光分子2703は、発光分子に光子2705を放出させる励起状態に入り得る。励起後に、励起された発光分子2703によって光子2705が放出される時間は、その発光寿命によって決まる。発光分子2703によって放出された光子2705は、イメージングデバイス2710の1つまたは複数の光学部品2706によって受光され、処理される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光学部品2706は、1つまたは複数のレンズ、ミラー、および/または、任意のその他のタイプの光学部品を含み得る。1つまたは複数の光学部品2706を通過した後に、光子2705は、光子2705の到着を時間ビニングする集積光検出器2707によって受光され、検出される。光子2705の到着を時間ビニングすることによって、発光分子2703の寿命に関する情報を判定することができ、これにより、発光分子2703の検出および/または判別が可能となり得る。いくつかの実施形態では、検出された光子2705の数は、発光分子2703の濃度を示し得る。集積光検出器2707によって検出された情報は、分析のために、および/または、光子2705の到着時間に関する情報を用いて画像を生成するために、プロセッサ2713に提供され得る。プロセッサ2713は、画像データを表示デバイス2714に送り、表示デバイス2714が画像を表示するようにしてもよい。
図27Bは、非侵襲的イメージング用のポイントオブケアデバイスの例を示す。本例では、サンプル2712(例えば、患者の組織)が、励起光源2701からの光で照射されている。この励起光源は、例えば、レーザとすることができる。光学部品2706は、励起光源2701からの光をイメージング・システム2709に反射するミラー2706aを含むが、励起光を処理するために、例えば、レンズなどの追加の光学部品を有していてもよい。励起光は、イメージング・システム2709を通過してサンプル2712を照射する。機械的隔離絶縁器2711が、好適な(例えば、イメージング・システム2709の焦点距離にとって適切な)距離で、イメージング・システム2709からサンプル2712を分離してもよい。サンプル2712の発光分子は、励起光によって励起され、イメージング・システム2709によって受光される光子を放出し、ミラー2705aを通過して集積光検出器2707に到達することができる。ミラー2705aは、二色性ミラーとすることができ、これにより、励起光源2701によって放出された励起光の波長で光を反射し、発光分子によって放出された波長の光にミラー2705aを通過させるようになっている。しかしながら、これは単なる例としてのものであり、非侵襲的イメージング用のポイントオブケアデバイスは、任意の適切な光学部品およびその構成を有することができる。
図27Cは、サンプル2712(例えば、患者の組織または患者の身体)に挿入してイメージングを行うことができる突起(例えば、針)を有するポイントオブケアデバイスの例を示す。いくつかの実施形態では、このようなポイントオブケアデバイスは、内視鏡とすることができる。ポイントオブケアデバイスは、サンプル2712に励起光を伝達し、サンプルの発光分子によって放出された光子を受光して、集積光検出器2707によって検出するためにそれらを光学部品2706に供給する導波路(例えば、光ファイバ)を含むことができる。検出は、患者からサンプルを取り出したり、分析のために研究室にサンプルを送ったりすることを必要とせずに、生体内で行うことができる。
図28は、輝度寿命イメージングを用いた、患者の画像2801の生成を図示する。画像2801の部分2802が、例えば、メラノーマ、腫瘍、細菌性感染、またはウィルス性感染などの病変組織の存在を示す輝度寿命を示している。いくつかの実施形態では、部分2802は、患者の標準的な光学画像の上に重ねることができる。部分2802は、色調、色彩などを用いるなど、任意の適切な方法で、輝度寿命および/または病変組織の存在を示すことができる。例えば、色調または色彩は、検出された寿命、受光された光子の強度、または病変組織が存在する尤度に応じて強度、色彩、または明るさが様々に変わり得る。このような画像により、臨床医が状態を評価し易くなり得る。
本出願の態様は、患者の領域から放出された光の時間的特性を検出するように構成されたイメージングデバイスに関する。本明細書で説明するのは、入射光子の到着のタイミングを正確に測定、または「時間ビニング」することが可能な集積光検出器である。イメージングデバイスは、組織の領域によって放出された光子の到着を測定する集積光検出器を含むことができる。いくつかの実施形態では、集積光検出器は、ナノ秒またはピコ秒の分解能で光子の到着を測定することが可能である。このような光検出器は、以下で説明する蛍光寿命イメージングおよび飛行時間型イメージングを含む、様々な用途に適用することができる。
本出願の態様による集積光検出器を有する集積回路は、様々なイメージング用途に適切な機能を有して設計することができる。以下でさらに詳細に説明するように、このような集積光検出器は、1つまたは複数の時間間隔、または「時間ビン」内で光を検出する性能を有することが可能である。光の到着時間に関する情報を収集するために、入射光子に反応して電荷キャリアが生成され、電荷キャリアは、その到着時間に基づいてそれぞれの時間ビン内に分離することが可能である。
図29は、このような集積光検出器を用いた輝度寿命イメージング方法のフローチャートである。ステップ2901は、発光分子からの入射光子を集積光検出器で受光することを含む。上述したように、入射光子は、ポイントオブケアデバイスの1つまたは複数の光学部品を介して受光される。ステップ2902は、集積光検出器を用いて入射光子の到着時間を検出することを含む。例えば、到着時間は時間ビニングされてもよい。
イメージング技術が本明細書に記載されているが、本明細書に記載の技術は、イメージングに限定されない。いくつかの実施形態では、組織の輝度寿命特性の検出を用いて、患者の組織における分子の濃度を測定することができる。例えば、このような技術は、非侵襲的な血糖モニタリングに用いることができる。
図30は、輝度寿命特性に基づいて組織の血糖を分析する方法のフローチャートである。ステップ3001は、少なくとも部分的に、組織からの入射光子の到着時間を検出する集積回路を用いて、組織の輝度寿命特性を検出することを含む。ステップ3002は、輝度寿命特性に基づいて血糖を分析することを含む。
[蛍光性寿命の測定]
蛍光性分子から放出された光の時間的特性のタイプの1つは、蛍光性寿命である。蛍光寿命の測定は、1つまたは複数の蛍光性分子を励起し、放出された発光の時間変化を測定することに基づく。蛍光性分子が励起状態に達した後に蛍光性分子が光子を放出する確率は、経時的に指数関数的に減少する。確率が減少する割合は蛍光性分子の特性とすることができ、蛍光性分子が異なる場合、確率が減少する割合が異なり得る。蛍光性分子によって放出された光の時間的特性を検出すると、蛍光性分子の識別、蛍光性分子相互の判別、および/または蛍光性分子の濃度の定量化が可能になり得る。
蛍光性分子から放出された光の時間的特性のタイプの1つは、蛍光性寿命である。蛍光寿命の測定は、1つまたは複数の蛍光性分子を励起し、放出された発光の時間変化を測定することに基づく。蛍光性分子が励起状態に達した後に蛍光性分子が光子を放出する確率は、経時的に指数関数的に減少する。確率が減少する割合は蛍光性分子の特性とすることができ、蛍光性分子が異なる場合、確率が減少する割合が異なり得る。蛍光性分子によって放出された光の時間的特性を検出すると、蛍光性分子の識別、蛍光性分子相互の判別、および/または蛍光性分子の濃度の定量化が可能になり得る。
励起状態に達した後、蛍光性分子は、所与の時間に、ある特定の確率で光子を放出し得る。励起された蛍光性分子から光子が放出される確率は、蛍光性分子の励起後に、経時的に減少し得る。光子が放出される確率の経時的な減少は、指数関数的な減衰関数p(t)=e^(-t/τ)によって表すことができ、ここで、p(t)は、時間tにおける光子放出の確率であり、τは、蛍光性分子の時間的パラメータである。時間的パラメータτは、蛍光性分子が光子を放出する確率が特定の値であるときの励起後の時間を示す。時間的パラメータτは、蛍光性分子の属性であり、局所的な化学的環境の影響を受ける場合もあるが、蛍光性分子の吸収および発光スペクトル属性とは異なるものとすることができる。このような時間的パラメータτは、蛍光性分子の輝度寿命、蛍光寿命、または単に「寿命」と呼ばれる。
図1Aは、寿命が異なる2つの蛍光性分子について、光子が放出される確率を時間の関数としてプロットしたものである。確率曲線Bによって表されている蛍光性分子が放出される確率は、確率曲線Aによって表されている蛍光性分子が放出される確率よりも速く減衰している。確率曲線Bによって表されている蛍光性分子は、確率曲線Aによって表されている蛍光性分子よりも短い時間的パラメータτ、すなわち寿命を有する。いくつかの実施形態では、蛍光性分子は、0.1ns~20nsの範囲の蛍光寿命を有し得る。
蛍光性分子の寿命を検出すると、発光スペクトルの測定によって蛍光性分子を区別する場合よりも、用いる励起光の波長を小さくすることが可能になり得る。いくつかの実施形態では、用いる励起光および/または発光性の光の波長を小さくすると、センサ、フィルタ、および/または回折オプティクスの数を減少、または省略することができる。いくつかの実施形態では、単一の波長またはスペクトルの光を放出する1つまたは複数の励起光源が使用できることで、イメージングデバイスのコストを低減することができる。いくつかの実施形態では、存在する分子のタイプの定量分析、および/または組織の特性の分析は、蛍光性分子から放出された発光の時間的パラメータ、スペクトル・パラメータ、強度パラメータ、または時間的パラメータ、スペクトル・パラメータ、および/または強度パラメータの組み合わせを判定することによって行うことができる。
蛍光寿命は、組織の領域から放出された蛍光の時間プロファイルを測定することにより判定することができる。励起エネルギーで組織を照射することによって蛍光性分子が励起状態に励起された後、蛍光性分子は経時的に光子を放出し得る。光検出器が、放出された光子を検出し、光検出器の1つまたは複数の時間ビンにおいて収集された電荷キャリアを集約して、時間の関数としての光強度値を検出することができる。組織には、寿命が異なる複数のタイプの蛍光生物分子が存在し得る。組織から放出された蛍光は、複数のタイプの蛍光生物分子からの光子を含み得るので、放出された蛍光の時間プロファイルは、寿命の相違を表すものとなり得る。このように、組織に存在する蛍光性分子の収集に対応する組織ごとに特徴的な寿命の値を得ることができる。
いくつかの実施形態では、ある組織を表す時間プロファイルは、1回または複数回の測定を行うことにより判定することができる。測定では、組織が励起エネルギーで照射され、次に、光子が放出される時間が測定される。測定ごとに、励起源は、組織の領域に向けられた励起光のパルスを生成することができ、励起パルスと、後続する組織からの光子イベントとの間の時間を判定することができる。組織に複数の蛍光性分子が存在し得るので、励起光の単一のパルスの後に複数の光子イベントが発生し得る。光子イベントは、励起光のパルスの後の異なる時間に発生し、その組織を表す時間プロファイルを提供することができる。これに加えて、またはこの代わりに、励起パルスが繰り返し周期的に発生する場合には、光子放出イベントが発生した時間と、後続の励起パルスとの間の時間を測定することが可能であり、測定された時間は、励起パルス間の時間間隔(すなわち、励起パルス波形の周期)から差し引かれて、光子吸収イベントの時間を判定することができる。
励起光の1つまたは複数のパルスの後の光子イベントの数は、一連の離散的な時間間隔または時間ビン内で発生する光子放出イベントの数を表すヒストグラムに投入することができる。時間ビンの数および/または各ビンの時間間隔を設定、および/または調節して、特定の寿命および/または特定の蛍光性分子のセットを識別するようにすることができる。時間ビンの数および/または各ビンの時間間隔は、放出された光子の検出に使用されるセンサによって左右され得る。時間ビンの数は、1、2、3、4、5、6、7、または8以上、例えば、16、32、64、またはこれよりも多い数とすることができる。曲線当てはめアルゴリズムを用いて、曲線を記録されたヒストグラムに当てはめることができることにより、所与の時間における蛍光性分子の励起後に光子が放出される確率を表す関数が得られる。p(t)=e^(-t/τ)のような指数関数的減衰関数を用いて、ヒストグラムデータにほぼ当てはめることができる。このような曲線当てはめから、時間的パラメータまたは寿命を判定することができる。判定された寿命を既知の蛍光性分子の寿命と比較して、存在する蛍光性分子のタイプを識別することができる。また、判定された寿命は、1つまたは複数のタイプの蛍光性分子の組み合わせを示す特徴的な寿命の値としての役割も果たし得る。
寿命は、2つの時間間隔における強度の値から計算することができる。図1Bは、例示的な励起パルス(点線)および例示的な蛍光放出(実線)の例示的な強度のプロファイルを経時的に示す。図1Bに示される例では、光検出器は、少なくとも2つの時間ビンにわたって強度を測定する。時間t1と時間t2との間で発光エネルギーを放出する光子は、光検出器によって、強度I1として測定され、時間t3と時間t4との間で放出された発光エネルギーはI2として測定されている。任意の適切な数の強度の値を得ることができるが、図1Bでは2つのみが示されている。次に、このような強度測定を用いて、寿命を計算することができる。時間ビニングされた発光信号は、単一の指数関数的減衰に当てはめることができる。いくつかの実施形態では、時間ビニングされた信号は、2重指数関数または3重指数関数のような、多重指数関数的減衰に当てはめることができる。ラゲールの分解プロセス(Laguerre decomposition process)を用いて、時間ビニングされた信号の多重指数関数的減衰を表すことができる。複数の蛍光性分子が強度のプロファイルに寄与する場合には、単一の指数関数的減衰を発光信号に当てはめることによって、平均蛍光寿命を判定することができる。
ピクセルアレイを有する光検出器は、個々のピクセルで受光した、領域の異なるエリアからの光の時間的特性を検出することによって、領域をイメージングする性能を提供することができる。個々のピクセルは、領域の異なるエリアに対応する寿命の値を判定することができる。領域の画像は、ピクセルごとに判定された寿命の値および/または時間プロファイルの他の特徴に基づいて画像のコントラストを表示することによって、領域全体にわたる寿命の変動を示すことができる。イメージングデバイスは、組織から受光した光の時間的特性に基づいて組織のイメージングを行うことができるため、医師が処置(例えば、外科手術)を行って、組織の異常領域または病変領域(例えば、癌性または前癌性領域)を識別することが可能になり得る。いくつかの実施形態では、イメージングデバイスは、外科用イメージングツールなどの医療用デバイスに組み込むことができる。いくつかの実施形態では、光励起パルスに反応して組織によって放出された光に関する時間領域情報を取得して、組織のイメージングおよび/または特徴付けを行うことができる。例えば、蛍光寿命イメージングを用いて、組織または他の対象物のイメージングおよび/または特徴付けを行うことができる。
いくつかの実施形態では、顕微鏡検査技術のために蛍光寿命を用いて、患者の組織領域を含む、サンプルの異なるタイプ間または異なる状態間のコントラストを提供することができる。蛍光寿命イメージング顕微鏡法(FLIM)は、光パルスでサンプルを励起し、減衰しているときに蛍光信号を検出して寿命を判定し、得られた画像で減衰時間をマッピングすることによって、実行することができる。このような顕微鏡画像では、画像のピクセル値は、視野を収集する光検出器でピクセルごとに判定された蛍光寿命に基づいてもよい。
いくつかの実施形態では、蛍光寿命測定を分析してサンプルの状態または状況を識別することができる。クラスタリングを含む統計分析手法を寿命データに適用して、不健康な組織または病変組織と、健康な組織とを区別することができる。いくつかの実施形態では、寿命測定が2つ以上の励起エネルギーを用いて行われ、異なる励起エネルギーごとに得られた寿命の値を統計分析手法の一部として用いることができる。いくつかの実施形態では、統計分析は、ある特定の時間間隔の間の光検出イベントに対応する個々の時間ビンの値に関して行われる。
内因性蛍光生物分子の自己蛍光の蛍光寿命の測定を用いて、組織の物理的変化および代謝的変化を検出することができる。例として、組織のアーキテクチャ、形態、酸素化、pH、血管分布、細胞構造、および/または細胞代謝状態の変化が、サンプルから自己蛍光を測定し、測定された自己蛍光から寿命を判定することによって検出可能である。このような方法は、スクリーニング、画像誘導生検もしくは外科手術、および/または内視鏡検査などの臨床用途で用いることができる。いくつかの実施形態では、本出願のイメージングデバイスは、例えば、外科用器械などの臨床ツールに組み込んで、蛍光寿命イメージングを行うことができる。測定された自己蛍光に基づいて蛍光寿命を判定すると、臨床医が迅速に組織をスクリーニングし、肉眼では見えない小さな癌および/または前癌性病変を検出することが可能になる無標識のイメージング方法としての臨床的価値がもたらされる。蛍光寿命イメージングは、蛍光寿命が健康な組織よりも長い発光を放出する腫瘍または癌細胞などの、悪性細胞または組織の検出、および線引きに用いることができる。例えば、蛍光寿命イメージングは、消化管、気道、膀胱、皮膚、眼、または手術中に露出される組織表面などの、光学的にアクセス可能な組織での癌の検出に用いることができる。
いくつかの実施形態では、外因性蛍光マーカを組織の領域に組み込むことができる。外因性蛍光マーカは、蛍光を測定し、測定された蛍光から寿命を判定することにより、組織の状態を検出するために所望されるレベルの蛍光を提供することができる。いくつかの実施形態では、測定された蛍光は、内因性蛍光生物分子および外因性蛍光マーカからの自己蛍光を含み得る。外因性蛍光マーカの例は、蛍光性分子、蛍光体、蛍光色素、蛍光染料、有機色素、蛍光タンパク質、酵素、および/または量子ドットを含むことができる。このような外因性マーカは、特定の標的または成分に特異的に結合するプローブまたは官能基(例えば、分子、イオン、および/または配位子)にコンジュゲートさせることができる。プローブに外因性のタグまたはレポータを付すと、外因性のタグまたはレポータの存在を検出することによって、標的の識別が可能になる。特定の標的成分の存在および/または場所を検出するように、プローブに付した外因性マーカを領域、対象物、またはサンプルに提供することができる。いくつかの実施形態では、患者に容易に適用可能な外因性蛍光マーカ(例えば、皮膚への局所適用、消化管イメージングのための摂取)は、蛍光測定から所望されるレベルの検出を提供することができる。このようなマーカは、外因性蛍光マーカを組織内に組み込む侵襲性を低減することができる。
蛍光寿命測定は、蛍光性分子の周囲の状態の定量的尺度を提供することができる。状態の定量的尺度を検出またはコントラストに追加してもよい。蛍光性分子の蛍光寿命は、pHまたは温度などの、蛍光性分子の周囲環境に応じて異なる場合があり、蛍光寿命の値の変化は、蛍光性分子の周囲の環境の変化を示すことができる。一例として、蛍光寿命イメージングは、生物学的組織の変化(例えば、組織切片または外科的切除)などの、サンプルの局所的な環境の変化をマッピングすることができる。
[飛行時間型測定]
いくつかの実施形態では、イメージングデバイスは、飛行時間型測定を含む、散乱光または反射光の時間プロファイルを測定するように構成してもよい。このような飛行時間型測定では、光パルスを領域またはサンプル内に放出し、上述した集積光検出器などの光検出器によって、散乱光を検出することができる。散乱光または反射光は、領域またはサンプルの特性を示し得る別個の時間プロファイルを有することができる。サンプルによる後方散乱光は、後方散乱光のサンプルでの飛行時間によって検出および分解することができる。このような時間プロファイルは、時間点広がり関数(TPSF)とすることができる。TPSFは、インパルス応答と考えることができる。時間プロファイルは、光パルスが放出された後の複数の時間ビンにわたる積分強度を測定することによって獲得することができる。光パルスの繰り返しおよび散乱光の蓄積をある特定の速度で行って、後続の光パルスを発生させる前に、確実にそれまでのTPSFをすべて完全に消滅させるようにすることができる。時間分解拡散光学イメージングの方法は、サンプルのさらに深いところでイメージングするために、光パルスを赤外光とすることが可能な分光拡散光トモグラフィを含むことができる。このような時間分解拡散光学イメージングの方法を用いて、生体、または人間の頭などの生体の一部で腫瘍を検出することができる。
いくつかの実施形態では、イメージングデバイスは、飛行時間型測定を含む、散乱光または反射光の時間プロファイルを測定するように構成してもよい。このような飛行時間型測定では、光パルスを領域またはサンプル内に放出し、上述した集積光検出器などの光検出器によって、散乱光を検出することができる。散乱光または反射光は、領域またはサンプルの特性を示し得る別個の時間プロファイルを有することができる。サンプルによる後方散乱光は、後方散乱光のサンプルでの飛行時間によって検出および分解することができる。このような時間プロファイルは、時間点広がり関数(TPSF)とすることができる。TPSFは、インパルス応答と考えることができる。時間プロファイルは、光パルスが放出された後の複数の時間ビンにわたる積分強度を測定することによって獲得することができる。光パルスの繰り返しおよび散乱光の蓄積をある特定の速度で行って、後続の光パルスを発生させる前に、確実にそれまでのTPSFをすべて完全に消滅させるようにすることができる。時間分解拡散光学イメージングの方法は、サンプルのさらに深いところでイメージングするために、光パルスを赤外光とすることが可能な分光拡散光トモグラフィを含むことができる。このような時間分解拡散光学イメージングの方法を用いて、生体、または人間の頭などの生体の一部で腫瘍を検出することができる。
イメージングデバイスは、複数のイメージングモード用に構成してもよい。イメージングモードは、蛍光性寿命イメージング、飛行時間型イメージング、強度イメージング、および分光イメージングを含み得る。
[光生成電荷キャリアを時間ビニングするための集積光検出器]
いくつかの実施形態は、入射光子に反応して電荷キャリアを生成する光検出器を有する集積回路に関し、集積回路は、基準時間(例えば、トリガイベント)に対する、入射光子の到着によって電荷キャリアが生成されるタイミングを判別することができる。いくつかの実施形態では、電荷キャリア分離構造は、異なる時間に生成された電荷キャリアを分離し、異なる期間内に生成された電荷キャリアを集約する1つまたは複数の電荷キャリア貯蔵領域(「ビン」と呼ばれる)内へと電荷キャリアを方向付けする。各ビンは、選択された時間間隔内に生成された電荷キャリアを貯蔵する。各ビンに貯蔵された電荷を読み出すことにより、それぞれの時間間隔内に到着した光子の数についての情報を提供することができる。このような集積回路は、本明細書に記載されているような、様々な用途のいずれにおいても用いることができる。
いくつかの実施形態は、入射光子に反応して電荷キャリアを生成する光検出器を有する集積回路に関し、集積回路は、基準時間(例えば、トリガイベント)に対する、入射光子の到着によって電荷キャリアが生成されるタイミングを判別することができる。いくつかの実施形態では、電荷キャリア分離構造は、異なる時間に生成された電荷キャリアを分離し、異なる期間内に生成された電荷キャリアを集約する1つまたは複数の電荷キャリア貯蔵領域(「ビン」と呼ばれる)内へと電荷キャリアを方向付けする。各ビンは、選択された時間間隔内に生成された電荷キャリアを貯蔵する。各ビンに貯蔵された電荷を読み出すことにより、それぞれの時間間隔内に到着した光子の数についての情報を提供することができる。このような集積回路は、本明細書に記載されているような、様々な用途のいずれにおいても用いることができる。
光検出領域および電荷キャリア分離構造を有する集積回路の一例を説明する。いくつかの実施形態では、集積回路は、ピクセルのアレイを含むことができ、各ピクセルは、以下で説明するように、1つまたは複数の光検出領域、および、1つまたは複数の電荷キャリア分離構造を含むことができる。
[ピクセル構造および動作の概要]
図2Aは、いくつかの実施形態によるピクセル100の図を示す。ピクセル100は、(光検出領域とも呼ばれる)光子吸収/キャリア発生領域102と、キャリア移動/捕獲領域106と、本明細書では「電荷キャリア貯蔵ビン」または単に「ビン」とも呼ばれる1つまたは複数の電荷キャリア貯蔵領域を有する、キャリア貯蔵領域108と、電荷キャリア貯蔵ビンから信号を読み出すための読み出し回路部110と、を含む。
図2Aは、いくつかの実施形態によるピクセル100の図を示す。ピクセル100は、(光検出領域とも呼ばれる)光子吸収/キャリア発生領域102と、キャリア移動/捕獲領域106と、本明細書では「電荷キャリア貯蔵ビン」または単に「ビン」とも呼ばれる1つまたは複数の電荷キャリア貯蔵領域を有する、キャリア貯蔵領域108と、電荷キャリア貯蔵ビンから信号を読み出すための読み出し回路部110と、を含む。
光子吸収/キャリア発生領域102は、入射光子を光生成電荷キャリアに変換することが可能な半導体材料(例えば、シリコン)の領域とすることができる。光子吸収/キャリア発生領域102は、光に曝されていてもよく、また、入射光子を受光することができる。光子吸収/キャリア発生領域102によって光子が吸収されると、光子は、電子/正孔対などの光生成電荷キャリアを生成することができる。光生成電荷キャリアは、本明細書では単に「電荷キャリア」とも呼ばれている。
電場は、光子吸収/キャリア発生領域102内に確立することができる。いくつかの実施形態では、電場は、キャリア移動/捕獲領域106内で変化する電場とは区別されているように、「静的」とすることができる。光子吸収/キャリア発生領域102内の電場は、横方向成分、縦方向成分、または横方向成分と縦方向成分の両方を含むことができる。電場の横方向成分は、矢印で示されるように、図2Aの下方向とすることができ、これにより、光生成電荷キャリアに対する力を誘起し、キャリア移動/捕獲領域106の方に向けて光生成電荷キャリアを駆動する。電場は、様々な方法で形成することができる。
いくつかの実施形態では、光子吸収/キャリア発生領域102上に1つまたは複数の電極を形成することができる。電極は、光子吸収/キャリア発生領域102に電場を確立するように印加された電圧を有することができる。このような電極は、「フォトゲート」と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、光子吸収/キャリア発生領域102は、電荷キャリアが完全に空乏化したシリコンの領域とすることができる。
いくつかの実施形態では、光子吸収/キャリア発生領域102における電場は、PN接合などの接合によって確立することができる。光子吸収/キャリア発生領域102の半導体材料は、光生成電荷キャリアに対して、キャリア移動/捕獲領域106の方に向けて光生成電荷キャリアを駆動する力を誘起する電場を生成する向きおよび/または形状を有するPN接合を形成するようにドーピングすることができる。接合を用いて電場を生成すると、入射光子の一部が光子吸収/キャリア発生領域102に到達するのを妨げることが可能な光子吸収/キャリア発生領域102上に位置する電極の使用に関して、量子効率を向上させることができる。接合を用いると、フォトゲートの使用に関して暗電流を低減することができる。暗電流は、キャリアを生成し得る半導体基板の表面における不完全性によって生じ得ることが認識されている。いくつかの実施形態では、PN接合ダイオードのP端子は、その電圧を設定する端子に接続することができる。このようなダイオードは、「ピン止め(pinned)」フォトダイオードと呼ばれることがある。ピン止めフォトダイオードは、その電圧を設定し、キャリアを引き付ける端子により、表面でキャリア再結合を促進することができ、これにより暗電流を低減することができる。捕獲が望まれる光生成電荷キャリアは、表面の再結合エリアの下を通過することができる。いくつかの実施形態では、横方向の電場は、半導体材料内の勾配ドーピング濃度を用いて確立することができる。
いくつかの実施形態では、電場を生成する接合を有する吸収/キャリア発生領域102は、以下の特性、すなわち、
1)時間変動する電場から遠ざかるにつれて先細りとなる空乏化したn型領域、
2)n型領域へ横方向に電場を遷移させるギャップを有するn型領域を取り囲むp型インプラント、および/または
3)n型領域を埋設し、寄生電子の再結合領域として機能する、p型表面インプラント、
のうちの1つまたは複数を有し得る。
1)時間変動する電場から遠ざかるにつれて先細りとなる空乏化したn型領域、
2)n型領域へ横方向に電場を遷移させるギャップを有するn型領域を取り囲むp型インプラント、および/または
3)n型領域を埋設し、寄生電子の再結合領域として機能する、p型表面インプラント、
のうちの1つまたは複数を有し得る。
いくつかの実施形態では、電場は、接合と、少なくとも1つの電極とを組み合わせることによって、光子吸収/キャリア発生領域102に確立することができる。例えば、接合および単一の電極、または2つ以上の電極を使用することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電極をキャリア移動/捕獲領域106の付近に配置して、接合から比較的遠くに配置することが可能なキャリア移動/捕獲領域106の付近に電位勾配を確立することができる。
図2Aに図示されるように、時間t1で、光子が捕獲され、電荷キャリア101A(例えば、電子)が生成され得る。いくつかの実施形態では、光子吸収/キャリア発生領域102およびキャリア移動/捕獲領域106に沿って、電荷キャリア101Aを(図2Aに示す矢印で図示されるように)図2Aの下方向に移動させる電位勾配を確立することができる。電位勾配に応じて、電荷キャリア101Aは、時間t1のその位置から、時間t2の第2の位置、時間t3の第3の位置、時間t4の第4の位置、および時間t5の第5の位置に移動することができる。このように、電荷キャリア101Aは、電位勾配に応じてキャリア移動/捕獲領域106内に移動する。
キャリア移動/捕獲領域106は、半導体領域とすることができる。いくつかの実施形態では、キャリア移動/捕獲領域106は、光子吸収/キャリア発生領域102と同じ材料(例えば、シリコン)からなる半導体領域とすることができる。ただし例外として、キャリア移動/捕獲領域106は、(例えば、金属層など、上に位置する不透明材料によって)入射光から遮蔽してもよい。
いくつかの実施形態では、また、さらに以下で説明するように、電位勾配は、光子吸収/キャリア発生領域102およびキャリア移動/捕獲領域106内に、これらの領域上に配置された電極によって確立することができる。電極の配置の一例については、図3Bを参照して説明することにする。しかしながら、本明細書に記載の技術は、電位勾配を生成するために用いられる電極の特定の配置に関して限定されない。また、本明細書に記載の技術は、電極を用いて電位勾配を確立することに限定されない。いくつかの実施形態では、電位勾配は、空間的に勾配したドーピング・プロファイルおよび/またはPN接合を用いて、確立することができる。任意の適切な技術を用いて、光子吸収/キャリア発生領域102およびキャリア移動/捕獲領域106に沿って電荷キャリアを移動させる電位勾配を確立することができる。
電荷キャリア分離構造をピクセル内に形成して、異なる時間に生成された電荷キャリアが分離可能であるようにしてもよい。いくつかの実施形態では、電荷キャリア分離構造の少なくとも一部は、キャリア移動/捕獲領域106上に形成してもよい。以下で説明するように、電荷キャリア分離構造は、キャリア移動/捕獲領域106上に形成された1つまたは複数の電極を含むことができ、その電圧は、制御回路部によって、キャリア移動/捕獲領域106における電位を変化させるように制御することができる。
キャリア移動/捕獲領域106における電位は、電荷キャリアが捕獲可能であるように変化させることができる。キャリア移動/捕獲領域106の上に位置する1つまたは複数の電極の電圧を変化させることによって、電位勾配を変化させ、所定の空間領域内にキャリアを閉じ込めることが可能な電位障壁を生成することができる。例えば、図2Aのキャリア移動/捕獲領域106内の破線の上に位置する電極の電圧は、時間t5において、図2Aの破線に沿ってキャリア移動/捕獲領域106内の電位障壁を上昇させ、これにより電荷キャリア101Aを捕獲するように、変化させることができる。図2Aに示されるように、時間t5において捕獲されたキャリアは、キャリア貯蔵領域108のビン「bin0」に移送することができる。電荷キャリア貯蔵ビンへのキャリアの移送は、キャリア移動/捕獲領域106および/またはキャリア貯蔵領域108における電位を変化させることによって(例えば、これらの領域の上に位置している電極の電圧を変化させることによって)行って、キャリアを電荷キャリア貯蔵ビン内へと移動させることができる。
キャリア移動/捕獲領域106の所定の空間領域内のある時点における電位を変化させると、特定の時間間隔内に生じた光子吸収によって生成されたキャリアがトラップ可能になり得る。異なる時間および/または場所で光生成電荷キャリアをトラップすることにより、光子吸収によって電荷キャリアが生成された時間を判別することができる。この意味で、電荷キャリアは、トリガイベントの発生後にある時点および/または空間において電荷キャリアをトラップすることによって、「時間ビニング」することができる。特定のビン内の電荷キャリアの時間ビニングは、光生成電荷キャリアが入射光子の吸収によって生成された時間についての情報を提供し、したがって同様に、トリガイベントに対して光生成電荷キャリアを生成した入射光子の到着を「時間ビニング」する。
図2Bは、異なる時点および空間における電荷キャリアの捕獲を図示している。図2Bに示されるように、時間t9において、キャリア移動/捕獲領域106内の破線の上に位置する電極の電圧を変化させて、図2Bのキャリア移動/捕獲領域106内の破線に沿った電位障壁を上昇させることにより、キャリア101Bを捕獲することができる。図2Bに示されるように、時間t9で捕獲されたキャリアは、キャリア貯蔵領域108のビン「bin1」に移送することができる。電荷キャリア101Bは、時間t9でトラップされるので、それは、時間t5において捕獲されたキャリア101Aの光子吸収イベント(すなわち、t1におけるもの)とは異なる時間(すなわち、時間t6)において生じた光子吸収イベントを表す。
複数の測定を行い、電荷キャリアが捕獲された時間に基づいて、キャリア貯蔵領域108の電荷キャリア貯蔵ビンに電荷キャリアを集約すると、光子が光子吸収/キャリア発生エリア102で捕獲された時間についての情報を提供することができる。このような情報は、上述したように、様々な用途において有用となり得る。
[ピクセル構造および動作の詳細例]
図3Aは、いくつかの実施形態による、ピクセル100Aの電荷キャリア閉じ込め領域103を示す。図3Aに図示されるように、ピクセル100Aは、(光検出領域とも呼ばれる)光子吸収/キャリア発生エリア102Aと、キャリア移動/捕獲エリア106Aと、ドレイン104と、キャリア貯蔵エリア108Aの複数の電荷キャリア貯蔵ビンbin0、bin1、bin2、およびbin3と、読み出し領域110Aと、を含むことができる。
図3Aは、いくつかの実施形態による、ピクセル100Aの電荷キャリア閉じ込め領域103を示す。図3Aに図示されるように、ピクセル100Aは、(光検出領域とも呼ばれる)光子吸収/キャリア発生エリア102Aと、キャリア移動/捕獲エリア106Aと、ドレイン104と、キャリア貯蔵エリア108Aの複数の電荷キャリア貯蔵ビンbin0、bin1、bin2、およびbin3と、読み出し領域110Aと、を含むことができる。
電荷キャリア閉じ込め領域103は、電荷キャリア分離構造によって生成された電位勾配に応じて光生成電荷キャリアが移動する領域である。電荷キャリアは、電荷キャリア閉じ込め領域103内の光子吸収/キャリア発生エリア102Aにおいて生成することができる。
電荷キャリア閉じ込め領域103は、半導体材料(例えば、シリコン)などの、任意の適切な材料で形成することができる。しかしながら、任意の適切な材料が電荷キャリア閉じ込め領域103を形成することができるので、本明細書に記載の技術はこの点に関して限定されない。いくつかの実施形態では、電荷キャリア閉じ込め領域103は、電荷キャリア閉じ込め領域103内に電荷キャリアを閉じ込めるために、絶縁体(例えば、酸化シリコン)によって取り囲まれていてもよい。
光子吸収/キャリア発生エリア102Aの電荷キャリア閉じ込め領域103の部分は、任意の適切な形状を有することができる。図3Aに示されるように、いくつかの実施形態では、光子吸収/キャリア発生エリア102Aの電荷キャリア閉じ込め領域103の部分は、先が次第に細くなった形状を有することができることにより、キャリア移動/捕獲エリア106Aの付近でその幅が徐々に減少するようになっている。このような形状により、電荷処理の効率を向上させることができ、これは特に、光子がほとんど到着しないことが予想される場合には有用であり得る。いくつかの実施形態では、光子吸収/キャリア発生エリア102Aの電荷キャリア閉じ込め領域103の部分は、先細りを小さくしてもよいし、または先細りしていなくてもよい。こうすることでダイナミック・レンジを大きくすることができる。しかしながら、本明細書に記載の技術は、光子吸収/キャリア発生エリア102Aの電荷キャリア閉じ込め領域103の形状に関して限定されない。
図3Aに示されるように、キャリア移動/捕獲エリア106Aの電荷キャリア閉じ込め領域103の第1の部分は、光子吸収/キャリア生成エリア102Aからドレイン104まで延在していてもよい。電荷キャリア閉じ込め領域103の延在部は、それぞれの電荷貯蔵ビンまで延在し、図3Bを参照して説明するような電荷キャリア分離構造によって、電荷キャリアを電荷キャリア貯蔵ビンの中へと方向付けることが可能になっている。いくつかの実施形態では、存在する電荷キャリア閉じ込め領域103の延在部の数は、電荷キャリア貯蔵ビンの数と同じとし、各延在部が、それぞれの電荷キャリア貯蔵ビンに延びるようにしてもよい。
読み出し領域110Aは、電荷貯蔵ビンから読み出すための浮遊拡散ノードfdを含むことができる。浮遊拡散ノードfdは、例えば、p型材料(例えば、p型基板)内へのn型ドーパントの拡散によって形成することができる。しかしながら、本明細書に記載の技術は、特定のドーパント型またはドーピング技術に関して限定されない。
図3Bは、図3Aのピクセル100Aを示し、複数の電極Vb0~Vbn、b0~bm、st1、st2、およびtx0~tx3が、図3Aの電荷キャリア閉じ込め領域103の上に位置している。図3Bに示される電極は、光生成キャリアを時間ビニングすることが可能な電荷キャリア分離構造の少なくとも一部分を形成している。
図3Bに示される電極は、電荷キャリア閉じ込め領域103内に電位を確立する。いくつかの実施形態では、電極Vb0~Vbn、b0~bmは、領域102Aおよび106A内に電位勾配を確立するために印加される電圧を有することで、電荷キャリア、例えば、電子が図3Bの下方向へ、ドレイン104に向かって移動するようにすることができる。電極Vb0~Vbnは、光子吸収/キャリア発生エリア102Aの電荷閉じ込め領域103に電位勾配を確立することができる。いくつかの実施形態では、それぞれの電極Vb0~Vbnは、一定の電圧におけるものとすることができる。電極b0~bmは、キャリア移動/捕獲エリア106Aの電荷閉じ込め領域103に電位勾配を確立することができる。いくつかの実施形態では、電極b0~bmは、それらの電圧を異なるレベルに設定して、電荷キャリアをトラップすること、および/または電荷キャリアを1つまたは複数の電荷貯蔵ビンに移送することができるようにすることが可能である。
電極st0およびst1は、電荷キャリア貯蔵領域108Aの電荷貯蔵ビンにキャリアを移送するために変化する電圧を有することができる。移送ゲートtx0、tx1、tx2およびtx3により、電荷貯蔵ビンから浮遊拡散ノードfdへの電荷の移送が可能になっている。リセットトランジスタrtと、増幅トランジスタsfと、選択トランジスタrsと、を含む読み出し回路部110もまた示されている。
いくつかの実施形態では、浮遊拡散ノードfdおよび各移送ゲートtx0~tx3の電位により、キャリア移動/捕獲エリア106A内ではなく浮遊拡散部内への電荷キャリアのオーバーフローが可能になるようにしてもよい。電荷キャリアがキャリア貯蔵領域108内のビンの中に移送されると、浮遊拡散ノードfdおよび移送ゲートtx0~tx3の電位は、ビン内のあらゆるオーバーフロー電荷キャリアを浮遊拡散部に十分流すことができる高さになり得る。このような「障壁オーバーフロー保護(barrier overflow protection)」技術は、オーバーフローしてキャリア移動/捕獲エリア106Aおよび/または
ピクセルの他のエリア内へと拡散するキャリアを低減することができる。いくつかの実施形態では、障壁オーバーフロー保護技術を用いて、励起パルスによって発生したあらゆるオーバーフロー電荷キャリアを除去することができる。オーバーフロー電荷キャリアを浮遊拡散部へと流すようにすることにより、これらの電荷キャリアは、1つまたは複数の時間ビンで捕獲されず、これにより、読み出し中の時間ビン信号に及ぼす励起パルスの影響が低減される。
ピクセルの他のエリア内へと拡散するキャリアを低減することができる。いくつかの実施形態では、障壁オーバーフロー保護技術を用いて、励起パルスによって発生したあらゆるオーバーフロー電荷キャリアを除去することができる。オーバーフロー電荷キャリアを浮遊拡散部へと流すようにすることにより、これらの電荷キャリアは、1つまたは複数の時間ビンで捕獲されず、これにより、読み出し中の時間ビン信号に及ぼす励起パルスの影響が低減される。
電極Vb0~Vbnおよびb0~bmが光子吸収/キャリア発生領域102および/またはキャリア移動/捕獲領域106上に設けられているいくつかの実施形態では、電極Vb0~Vbnおよびb0~bmは、図3Bの上から下へ進む位置に対して増加する電圧に設定することにより、電荷キャリアを図3の下方向へドレイン104に向かって移動させる電位勾配を確立することができる。いくつかの実施形態では、電位勾配は、光子吸収/キャリア発生領域102および/またはキャリア移動/捕獲領域106において単調に変化する場合があり、これにより、電荷キャリアが電位勾配に沿ってキャリア移動/捕獲領域106内へと移動することが可能になり得る。いくつかの実施形態では、電位勾配は、線A-A’に沿った位置に対して直線的に変化し得る。直線的な電位勾配は、図3Bの垂直の寸法にわたって直線的に変化する電圧に電極を設定することによって、確立することができる。しかしながら、任意の適切な電位勾配を用いることができるので、本明細書に記載の技術は、直線的な電位勾配に限定されない。いくつかの実施形態では、キャリア移動/捕獲領域106における電場が十分に高く、そのため、電荷キャリアがキャリア移動/捕獲領域106内で十分に高速で移動することで、光子の到着にかかり得る時間に比べて走行時間が短くなるようにすることができる。例えば、蛍光寿命を測定する状況においては、測定されている蛍光性分子またはマーカの寿命に比べて電荷キャリアの走行時間を短くすることができる。走行時間は、キャリア移動/捕獲領域106に十分に勾配した電場を生成することによって短縮することができる。
図3Cは、光子吸収/キャリア発生領域102がPN接合を含む実施形態を示す。図3Cは、外部電極302を示し、この外部電極が比較的低い電位にあることにより、表面電位を比較的低い電位で「ピン止め」できるようになっている。電極304を含むことで、キャリア移動/捕獲エリア106(キャリア移動/捕獲エリア106の下部分は図示されていない)に向かってキャリアを駆動する静電場の電位勾配を生成し易くすることができる。図3Cは、拡散、ポリシリコン、コンタクト、および金属1の領域を示している。
図3Dは、ドーピング特性を追加した、図3Cにおけるようなピクセルの上面図を示す。図3Dは、PN接合および電極304によって確立された電位勾配に沿ってキャリアを領域106まで掃引する電場もまた示す。図3Dは、拡散、ポリシリコン、コンタクト、金属1、Nインプラント、Pインプラント、およびPエピの領域を示している。
図3Eは、キャリア移動/捕獲エリア106を含んだ、図3Cにおけるようなピクセルの上面図を示す。
図3Fは、図3Eにおけるようなピクセルのアレイを示す。図3Fは、拡散、ポリシリコン、コンタクト、および金属1の領域を表示している。
図3Fは、図3Eにおけるようなピクセルのアレイを示す。図3Fは、拡散、ポリシリコン、コンタクト、および金属1の領域を表示している。
図3Gは、図3Fのピクセルアレイを示し、拡散、ポリシリコン、コンタクト、金属1、Nインプラント、Pインプラント、およびPエピの領域もまた示している。
図4は、図3Bのピクセル100Aの回路図を示す。電荷キャリア閉じ込めエリア103が太い黒線で示されている。また、電極、電荷キャリア貯蔵エリア108、および読み出し回路部110も示されている。この実施形態では、キャリア貯蔵領域108の電荷貯蔵ビンbin0、bin1、bin2、およびbin3は、電極st1の下のキャリア閉じ込めエリア103内にある。上述したように、いくつかの実施形態では、電極に代えて、または電極に加えて接合を用いて、領域102に静電場を生成することができる。
図4は、図3Bのピクセル100Aの回路図を示す。電荷キャリア閉じ込めエリア103が太い黒線で示されている。また、電極、電荷キャリア貯蔵エリア108、および読み出し回路部110も示されている。この実施形態では、キャリア貯蔵領域108の電荷貯蔵ビンbin0、bin1、bin2、およびbin3は、電極st1の下のキャリア閉じ込めエリア103内にある。上述したように、いくつかの実施形態では、電極に代えて、または電極に加えて接合を用いて、領域102に静電場を生成することができる。
光は、光源120から光子吸収/キャリア発生エリア102で受光される。光源120は、限定ではなく例として、イメージングされる領域またはシーンを含む、任意のタイプの光源とすることができる。遮光体121は、光がキャリア移動/捕獲エリア106に到達しないようにしている。遮光体121は、限定ではなく例として、集積回路の金属層などの、任意の適切な材料で形成することができる。
図5Aは、図3Bの線A-A’に沿った光子吸収/キャリア発生エリア102およびキャリア移動/捕獲エリア106における電荷キャリア閉じ込めエリア103において確立され得る電位勾配を図示する。図5Aに図示されるように、電荷キャリア(例えば、電子)は、光子吸収/キャリア発生エリア102内での光子の吸収によって発生し得る。電極Vb0~Vbnおよびb0~bmが図5Aの右側へ増加する電圧に設定されて、電子が図5Aの右側(図3Bの下方向)へ流れるようにする電位勾配を確立する。これに加えて、またはこの代わりに、電場を確立するために、または確立し易くするために、PN接合が存在していてもよい。このような実施形態では、キャリアが表面の下を流れることができ、図5A(および関連する図)は、キャリアが流れる領域での電位を示す。最初に、図6A、図6B、および図6Cに示されるように、キャリアは、キャリア移動/捕獲エリア106を通ってドレイン104内へ流れるようにすることができる。図6Aは、光生成された後のキャリア101の位置を示す。図6Bは、その直後に、確立された電位勾配に応じて下方向に移動したときのキャリア101の位置を示す。図6Cは、ドレイン104に到達したときのキャリア101の位置を示す。
図5Bは、ある期間の後に、電極b0の電圧を低下させることにより、電子に対する電位障壁501が時間t1で上昇し得ることを示す。電位障壁501は、図6D、図6E、および図6Fに示されるように、電子の図5Bの右側への移動を停止させることができる。図6Dは、光生成された後のキャリア101(例えば、電子)の位置を示す。図6Eは、その直後に、電位勾配に応じて下方向に移動したときのキャリア101の位置を示す。図6Fは、時間t1の後に電位障壁501に到達したときのキャリア101の位置を示す。
図5Cは、別の期間の後に、電極b2の電圧を低下させることにより、電子に対する別の電位障壁502が時間t2で上昇し得ることを示す。時間t1と時間t2との間で電子が電極b0と電極b2との間に到着する場合には、図5Cおよび図6Gに図示されるように、電子は電位障壁501と電位障壁502との間で捕獲されることになる。
図5Dは、別の期間の後に、電極b4の電圧を低下させることにより、電子に対する別の電位障壁503が時間t3で上昇し得ることを示す。時間t2と時間t3との間で電子が電極b2と電極b4との間に到着する場合には、電子は電位障壁502と電位障壁503との間の場所でトラップされることになる。図5Dおよび図6Hの例では、電子が時間t1と時間t2との間に到着したため、電位障壁501と電位障壁502との間で捕獲されたままである。
図5Eは、別の期間の後に、電極b6の電圧を低下させることにより、電子に対する別の電位障壁504が時間t4で上昇し得ることを示す。時間t3と時間t4との間で電極b4と電極b6との間に電子が到着する場合には、電子は電位障壁503と電位障壁504との間の場所でトラップされることになる。図5Eおよび図6Iの例では、電子が時間t1と時間t2との間に到着したため、電位障壁501と電位障壁502との間で捕獲されたままである。
図5Fは、別の期間の後に、電極bmの電圧を低下させることにより、電子に対する別の電位障壁505が時間t5で上昇し得ることを示す。時間t4と時間t5との間で電子が電極b6と電極bmとの間に到着する場合には、電子は電位障壁504と電位障壁505との間の場所でトラップされることになる。図5Fおよび図6Jの例では、電子が時間t1と時間t2との間に到着したため、電位障壁501と電位障壁502との間で捕獲されたままである。
図6Kは、電極b0~b8、st0およびst1の電圧を経時的に示す電圧タイミング図を示す。電位障壁501~505の上昇のシーケンスの間にキャリア移動/捕獲エリア106を通って移動する電荷キャリアは、キャリア移動/捕獲エリア106に到着する時間によって決まるキャリア移動/捕獲エリア106内の場所で捕獲されることになるが、それは、さらには光子吸収/キャリア発生エリア102での光子吸収によって電荷キャリアが発生した時間によって決まる。電位障壁501~505が上昇するタイミングが、電荷貯蔵ビンbin0~bin3のタイミングを設定する。図6Kに示されるように、時間t1と時間t2との間に到着するキャリアがbin0の時間間隔内にトラップされ、時間t2と時間t3との間に到着するキャリアがbin1の時間間隔内にトラップされ、時間t3と時間t4との間に到着するキャリアがbin2の時間間隔内にトラップされ、時間t4と時間t5との間に到着するキャリアがbin3の時間間隔内にトラップされることになる。
図5A~図5Fに示されたシーケンスの後、捕獲された電荷キャリアは、次に、キャリア移動/捕獲エリア106内で電荷キャリアが捕獲される場所に基づいて、適切な電荷キャリア貯蔵ビンに移送することができる。この実施形態では、電子が電極b1下で捕獲された場合には、電子はbin0に移送される。電子が電極b3下で捕獲された場合には、電子はbin1に移送される。電子が電極b5下で捕獲された場合には、電子はbin2に移送される。電子が電極b7下で捕獲された場合には、電子はbin3に移送される。いくつかの実施形態では、キャリア移動/捕獲エリア106内で捕獲された任意のキャリアの、対応するビンへの移送は、並列して(例えば、同時に)行うことができる。しかしながら、本明細書に記載の技術は、捕獲されたキャリアを電荷貯蔵ビンに並列して移送することに関して限定されない。
図6Kに示されるように、図5A~図5Fに示されたシーケンスの後、電極st0およびst1の電圧は、捕獲された任意の電荷キャリアを対応する電荷キャリア貯蔵ビンに移送するように変化させることができる。捕獲された電荷キャリアを移送するための例示的なシーケンスについて、図6Kおよび図7A~図7Gを参照して説明することにする。
図7Aは、図3Bの線B-B’に沿った電荷キャリア閉じ込めエリア103の断面の電位のプロットを示す。図7Aは、電位障壁503と電位障壁504との間で電子が捕獲される例での、時間t5(図6K)における電位を示す。電位障壁503と電位障壁504との間で捕獲された電子を示す平面図が、図7Eに示されている。
図7Bは、時間t5の後に、電極b1、b3、b5、およびb7の電圧を任意選択的に低下させて(図6Kに示されていない)、ポテンシャル井戸内の電子の位置を上昇させて、電子の移送を促進していることを示す。
図7Cは、時間t6(図6K)で、電極st0およびst1の電圧が上昇し得ることを示す。このように電極の電圧を変化させると、キャリア移動/捕獲エリア106で捕獲された電荷キャリアを電極st1下の対応する電荷貯蔵ビンに移送させる電位勾配を提供することが可能となり得る。電極st1の電圧が上昇し、キャリア101が移送されていることを示す平面図が図7Fに示されている。
図7Dは、時間t7で、電極st0の電圧が低下することにより、捕獲されたキャリア(もしあれば)を対応するビン(本例ではbin2)に閉じ込め得ることを示す。電極b6の電圧を時間t8で上昇させて、キャリア移動/捕獲エリア106に電位勾配を再確立することができる。電極st1の電圧が低下し、キャリア101がbin2に捕獲されていることを示す平面図が図7Gに示されている。
図7Hは、いくつかの実施形態による、電荷キャリア分離構造の電極の特性を示す。図7Hは、電極ごとに、勾配フェーズの間の電圧、ビニング・フェーズの間の電圧、移送フェーズの間の電圧、読み出しフェーズの間の電圧、高電圧、および電圧変化のタイプを詳細に記載したものである。しかしながら、これは単に一例であり、本明細書に記載の技術は、図7Hに図示されている実装の詳細に関して限定されない。
[測定の例示的なシーケンス]
以下で説明するように、光子吸収/キャリア発生、および光生成電荷キャリアの時間ビニングのプロセスを繰り返すと、光子が光検出器に到着する時間についての統計情報の収集が可能になり得る。
以下で説明するように、光子吸収/キャリア発生、および光生成電荷キャリアの時間ビニングのプロセスを繰り返すと、光子が光検出器に到着する時間についての統計情報の収集が可能になり得る。
いくつかの実施形態では、「測定」は、光子を受光すること、特定の時間および/または場所で電荷キャリアを捕獲すること、捕獲されたキャリアを特定の期間またはビンに対応する電荷貯蔵ノードに移送することを含むことができる。測定を複数回繰り返して、光子が光検出器に到着する時間についての統計情報を収集することができる。
図8Aは、いくつかの実施形態による、複数の測定720を実行することを含む方法700のフローチャートを示す。このような方法は、少なくとも部分的に、本明細書に記載されているような集積デバイスによって実行することができる。
ステップ702において、トリガイベントによって測定720を開始することができる。トリガイベントは、光子の到着を時間ビニングするための時間基準として機能するイベントとすることができる。トリガイベントは、例えば、光パルスまたは電気パルスとすることも可能であろうし、特異的イベントまたは反復する周期的イベントとすることも可能であろう。蛍光寿命を測定する状況においては、トリガイベントは、蛍光体を励起する光励起パルスの発生とすることができる。飛行時間型イメージングを行う状況においては、トリガイベントは、集積光検出器を備えるイメージングデバイスによって放出された(例えば、フラッシュからの)光のパルスとすることができる。トリガイベントは、光子またはキャリアの到着のタイミングを決めるための基準として用いられる任意のイベントとすることが可能である。
光励起パルスの発生により、かなりの数の光子を生成することができ、その一部は、ピクセル100に到達し、光子吸収/キャリア発生エリア102で電荷キャリアを生成することができる。光励起パルスからの光生成キャリアは、測定が望まれていないので、捕獲されずに、そのまま電位をドレイン104まで流下させることができる。光励起パルスによって生成された光生成キャリアが、捕獲されずにそのままドレイン104まで流されると、不要な信号の量を減らすことができる。それ以外の場合には、シャッタまたはフィルタなどの複雑な光学部品によって、不要な信号の到着を防ぐことが必要になり、設計が複雑になり、かつ/またはコストが増大し得る。キャリア移動/捕獲エリア106内の1つまたは複数の電位障壁の上昇のタイミングは、任意の不要な光信号によって引き起こされた光生成キャリアがドレイン104に流れるように時間を決めることができる。さらに、この技術は、単一の時間ビンのみを有する実施形態を含め、いずれの数の時間ビンとともに用いてもよい。例えば、ピクセルは、電位障壁のタイミングが、励起パルスに関連した信号を減少させる一方で、キャリア移動/捕獲エリア106内で所望の光信号を捕獲する、単一の時間ビンおよびドレインを含むことができる。
次に、ステップ704において、測定720を開始することができ、このステップ704では、領域102において検出が望まれている光子を吸収し、電荷キャリアを発生させることができる。蛍光寿命測定または飛行時間型イメージングを行う状況においては、ステップ704は、光励起パルスの完了後に開始することができる。
ステップ706において、キャリア移動/捕獲エリア106を通って移動する電荷キャリアは、トリガイベント702に対して選択された時間に所定の場所で捕獲することができる。いくつかの実施形態では、上述したように、電荷キャリアは、1つまたは複数の電位障壁を上昇させて、キャリアが光子吸収によって発生した時間によって決まる場所でキャリアをトラップすることによって、キャリア移動/捕獲エリア106の1つまたは複数の領域で捕獲することができる。
ステップ708において、捕獲された電荷キャリアが、存在する場合には、捕獲された電荷キャリアが捕獲された場所から、対応する電荷貯蔵ビンに移送されることにより、電荷キャリアを「時間ビニング」することができるようになる。
ステップ708に続いて、測定720をn-1回繰り返して、トリガイベント702後に光子が到着する傾向が強い期間に関する統計情報を得るようにしてもよい。測定720を繰り返しながら、時間ビニングされた電荷キャリアを対応する電荷貯蔵ビンに集約することができる。測定720を繰り返すと、十分な数の電荷キャリアを電荷キャリア貯蔵ビンに集約して、統計的に有意な結果を提供することが可能となり得る。例えば、蛍光寿命を測定する状況においては、蛍光体から受光した光子に反応した光子吸収イベントは、比較的まれにしか発生しないと予想することができる。例えば、このようなイベントは、約1,000回の測定において1回発生すると予想することができる。したがって、多数の測定720を行って、電荷キャリア貯蔵ビンに十分な数の電荷キャリアを集約し、結果が統計的に有意であるようにすることが必要となり得る。いくつかの実施形態では、各ビンに十分な数(すなわち、いくつかの実施形態では数十または数百以上)の電荷キャリアを捕獲してビニングすることを可能にするために、蛍光寿命測定のために行われ得る蛍光体の測定の数nは、500,000以上または1,000,000以上とすることができる。
割り当てられた数n回の測定を行った後に、方法700は、時間ビンを読み出すためのステップ710に進むことができる。時間ビンを読み出すことは、以下で説明するように、電荷貯蔵ビンのそれぞれに集約された電荷の量を対応する電圧に変換することを含むことができる。
図8Bは、時間t0および時間ビンbin0~bin3で励起パルスが生成されていることを示す図である。本例では、光子を測定するための時間ビンは、t0後の期間であるt1まで開始せず、これにより信号光子を測定する前に励起光を終了させることに留意されたい。
図8Cは、蛍光寿命測定のセットについての各時間ビンの光子/電荷キャリアの数のプロットを示す図であって、マーカまたは蛍光発光の確率が経時的に指数関数的に減少することを示す図。励起、電荷捕獲、およびそれぞれのビン内への移送のシーケンスを何回も繰り返し、それぞれのビン内に移送された電荷キャリアの量を読み出すことによって、蛍光体の寿命の判定または近似を可能にする異なるビンに登録された光子の数のヒストグラムを作成することができる。
方法700は、光子の捕獲が望まれる任意の適切な期間にわたって実行することができる。蛍光寿命を測定する状況においては、方法700を実行するのに適した期間は、例えば、10ミリ秒とすることができる。いくつかの実施形態では、ステップ702~708は、MHz範囲の周波数で繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、時間ビンは、ピコ秒またはナノ秒のスケールで分解能を有することができる。
[異なるトリガイベントに反応する検出の時間的多重化]
いくつかの実施形態では、測定は、複数の異なるタイプのトリガイベントを用いて実行することができる。トリガイベントは、異なる期間に異なるタイプのトリガイベントに反応して、ピクセルが光を受光するように時間多重化することができる。例えば、輝度寿命を測定する状況においては、トリガイベントは、異なる発光分子(例えば、蛍光体)を励起することが可能な異なる波長λ1およびλ2の励起光パルス(例えば、レーザパルス)とすることができる。いくつかの実施形態では、蛍光体は、励起光の異なる波長λ1およびλ2に対するそれらの反応に基づいて、互いに識別および/または判別することができる。異なる時間に波長λ1およびλ2の光励起パルスでサンプルを励起し、反応したサンプルによって放出された蛍光を分析すると、波長λ1の励起光に反応して第1の期間に、または波長λ2の励起光に反応して第2の期間に蛍光が検出されたかどうかに基づいて、蛍光性分子の検出および/または識別が可能になり得る。このような時間的多重化に加えて、またはそれに代わるものとして、蛍光性分子は、それらの蛍光寿命の測定に基づいて識別および/または判別することができる。
いくつかの実施形態では、測定は、複数の異なるタイプのトリガイベントを用いて実行することができる。トリガイベントは、異なる期間に異なるタイプのトリガイベントに反応して、ピクセルが光を受光するように時間多重化することができる。例えば、輝度寿命を測定する状況においては、トリガイベントは、異なる発光分子(例えば、蛍光体)を励起することが可能な異なる波長λ1およびλ2の励起光パルス(例えば、レーザパルス)とすることができる。いくつかの実施形態では、蛍光体は、励起光の異なる波長λ1およびλ2に対するそれらの反応に基づいて、互いに識別および/または判別することができる。異なる時間に波長λ1およびλ2の光励起パルスでサンプルを励起し、反応したサンプルによって放出された蛍光を分析すると、波長λ1の励起光に反応して第1の期間に、または波長λ2の励起光に反応して第2の期間に蛍光が検出されたかどうかに基づいて、蛍光性分子の検出および/または識別が可能になり得る。このような時間的多重化に加えて、またはそれに代わるものとして、蛍光性分子は、それらの蛍光寿命の測定に基づいて識別および/または判別することができる。
いくつかの実施形態では、集積光検出器は、異なる波長の光励起パルスに反応してサンプルによって生成された光子の検出を時間的に多重化することができる。例えば、第1の期間に、波長λ1の励起光に反応してサンプルによって生成された光を検出することができる。続いて、第2の期間に、波長λ2の励起光に反応してサンプルによって生成された光を検出することができる。これを行うために、複数の時間ビンを有するピクセルは、時間ビンの第1のサブセットを用いて第1の期間における光子の到着を検出し、また、時間ビンの第2のサブセットを用いて第2の期間における光子の到着を検出することができる。第1の期間または第2の期間の間に光がピクセルに到着するかどうかを調べることにより、波長λ1の光または波長λ2の光に反応して蛍光体が蛍光を発しているかどうかを判定することができる。
いくつかの実施形態では、光励起パルスに反応した光子の到着時間に関する情報を用いて、蛍光寿命を判定および/または判別することができる。蛍光寿命を用いて、組織の状態を判定することができる。複数の蛍光性分子が、組織の特徴的な役割を果たす蛍光性寿命に寄与し得る。蛍光性分子のタイプおよび/または量は組織の状態によって変わり得るので、組織の蛍光寿命の特徴は、組織の状態を示すことができる。いくつかの実施形態では、光の励起パルスを放出し、次にピクセルの時間ビンのサブセットを用いて、ある時間間隔における入射光子の到着を時間ビニングすることができる。1つまたは複数の蛍光性寿命は、時間ビンのサブセットによって収集された光子の分布から識別することができる。1つまたは複数の蛍光性寿命は、光の励起パルスによって放射されたサンプルの特徴的な役割を果たすことができる。
いくつかの実施形態では、第1の波長の第1の励起パルスを放出し、次にピクセルの時間ビンの第1のサブセットを用いて、第1の時間間隔における入射光子の到着を時間ビニングすることができる。次に、第2の波長の第2の励起パルスを放出し、ピクセルの時間ビンの第2のサブセットを用いて、第2の時間間隔における入射光子の到着を時間ビニングすることができる。したがって、第1の時間間隔および/または第2の時間間隔において光子が受光されるのであれば、光子を生成した蛍光性分子の寿命についての情報を得ることができる。蛍光寿命に関する情報を測定するとともに光励起パルスの時間的多重化のプロセスを繰り返すと、組織の状態および/または特性の識別が可能な十分な情報を提供することが可能である。
図8Dは、いくつかの実施形態による集積光検出器を動作させる方法であって、複数の異なるトリガイベントに応答して集積光検出器で光が受光されることを示す図である。図8Eは、図8Dの方法を実行しているときの電荷キャリア分離構造の電極の電圧を図示する。
ステップ802において、トリガイベントAによって測定820を開始することができる。トリガイベントAは、光子の到着を時間ビニングするための時間基準として機能するイベントとすることができる。トリガイベントは、例えば、光パルスまたは電気パルスとすることも可能であるし、特異的イベントまたは反復する周期的イベントとすることも可能であろう。蛍光寿命を測定する状況においては、トリガイベントAは、第1の波長で第1のタイプの蛍光体を励起する光励起パルスの発生とすることができる。
光励起パルスの発生はかなりの数の光子を生成することができ、その一部はピクセル100に到達し、光子吸収/キャリア発生エリア102において電荷キャリアを生成することができる。光励起パルスからの光生成キャリアは、測定が望まれていないため、上述したように、捕獲されずに、そのまま電位をドレイン104まで流下させることができる。キャリア移動/捕獲エリア106内の1つまたは複数の電位障壁の上昇は、任意の不要な光信号によって引き起こされた光生成キャリアがドレイン104に流れるように時間を決めることができる。
次に、ステップ804において、測定820に進むことができ、このステップ804では、領域102において検出が望まれている光子を吸収し、電荷キャリアを発生させることができる。蛍光寿命を測定する状況においては、ステップ804は、光励起パルスが完了した後に開始することができる。
ステップ806において、キャリア移動/捕獲エリア106を通って移動する電荷キャリアは、トリガイベント802に対して選択された時間に所定の場所で捕獲することができる。いくつかの実施形態では、上述したように、光子吸収によってキャリアが発生した時間によって決まる場所でキャリアをトラップするように1つまたは複数の電位障壁を上昇させることにより、キャリア移動/捕獲エリア106の1つまたは複数の領域で電荷キャリアを捕獲することができる。いくつかの実施形態では、ステップ806は、電位障壁501、503、および503を連続的に上昇させることにより、時間ビンbin0および/またはbin1に対応する電荷(存在する場合)を捕獲することを含むことができる。
ステップ808において、捕獲された電荷キャリアが、存在する場合には、捕獲された場所から対応する電荷貯蔵ビンに移送されることにより、電荷キャリアを「時間ビニング」することができるようになる。例えば、時間ビンbin0および/またはbin1に対応して捕獲された任意の電荷は、例えば、図7A~図7Dに示された方法を用いて、ステップ808においてビンbin0および/またはbin1に移送することができる。
ステップ810において、トリガイベントBによって第2の測定821を開始することができる。トリガイベントBは、光子の到着を時間ビニングするための時間基準として機能するイベントとすることができる。トリガイベントは、例えば、光パルスまたは電気パルスとすることも可能であるし、特異的イベントまたは反復する周期的イベントとすることも可能であろう。蛍光寿命を測定する状況においては、トリガイベントBは、第2の波長で第2のタイプの蛍光体を励起する光励起パルスの発生とすることができる。
光励起パルスの発生はかなりの数の光子を生成することができ、その一部はピクセル100に到達し、光子吸収/キャリア発生エリア102で電荷キャリアを生成することができる。上述したように、光励起パルスからの光生成キャリアは、測定が望まれていないので、捕獲されずに、そのまま電位をドレイン104まで流下させることができる。キャリア移動/捕獲エリア106内の1つまたは複数の電位障壁の上昇は、任意の不要な光信号によって引き起こされた光生成キャリアがドレイン104に流れるように時間を決めることができる。
次に、ステップ812において、第2の測定821に進むことができ、このステップ812では、領域102において検出が望まれている光子を吸収し、電荷キャリアを発生させることができる。蛍光寿命を測定する状況においては、ステップ812は、第2の光励起パルスが完了した後に開始することができる。
ステップ814において、キャリア移動/捕獲エリア106を通って移動する電荷キャリアは、トリガイベント810に対して選択された時間に所定の場所で捕獲することができる。いくつかの実施形態では、上述したように、光子吸収によってキャリアが発生した時間によって決まる場所でキャリアをトラップするように1つまたは複数の電位障壁を上昇させることにより、キャリア移動/捕獲エリア106の1つまたは複数の領域で電荷キャリアを捕獲することができる。いくつかの実施形態では、ステップ814は、電位障壁503、504、および505を連続的に上昇させることにより、時間ビンbin2および/またはbin3に対応する電荷(存在する場合)を捕獲することを含むことができる。
ステップ816において、捕獲された電荷キャリアが、存在する場合には、それらが捕獲された場所から対応する電荷貯蔵ビンに移送されることにより、電荷キャリアを「時間ビニング」することができるようになる。例えば、時間ビンbin2および/またはbin3に対応して捕獲された任意の電荷は、例えば、図7A~図7Dに示された方法を用いて、ステップ816においてビンbin2および/またはbin3に移送することができる。
ピクセルが4つの時間ビンを有し、2つのビンが、それぞれの光励起パルスごとに反応して生成された光の到着時間を測定するために割り当てられている例が記載されているが、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。例えば、ピクセルが有するビンの数は、これよりも多く、または少なくてもよく、これらのビンは、個々の励起パルスに反応した光を測定するために適切な任意のやり方で割り当てることができる。さらに、任意の数の波長の光励起パルスを用いることができ、またそれに応じて多重化することができるので、本明細書に記載の技術は、波長の異なる2つの光励起パルスに限定されない。
ステップ816に続いて、測定820および測定821をn-1回繰り返して、トリガイベントの後に光子が到着する傾向が強い期間に関する統計情報を得るようにしてもよい。これらの測定を繰り返しながら、時間ビニングされた電荷キャリアを対応する電荷貯蔵ビンに集約することができる。
割り当てられた数n回の測定を行った後に、方法800は、時間ビンを読み出すためのステップ710に進むことができる。時間ビンを読み出すことは、以下で説明するように、電荷貯蔵ビンのそれぞれに集約された電荷の量を対応する電圧に変換することを含むことができる。
[例示的な読み出し回路部およびシーケンス]
図2Aおよび図2Bに図示されるように、ピクセル100は、電荷キャリア貯蔵領域108の電荷貯蔵ビンに貯蔵された電荷の読み出しを可能にする読み出し回路部110を含むことができる。ピクセル100は、読み出し回路部110が読み出し増幅器を含むような能動ピクセルであってもよいし、または読み出し回路部110が読み出し増幅器を含まない受動ピクセルであってもよい。任意の適切なタイプの能動ピクセルまたは受動ピクセル読み出し回路部を用いることができる。
図2Aおよび図2Bに図示されるように、ピクセル100は、電荷キャリア貯蔵領域108の電荷貯蔵ビンに貯蔵された電荷の読み出しを可能にする読み出し回路部110を含むことができる。ピクセル100は、読み出し回路部110が読み出し増幅器を含むような能動ピクセルであってもよいし、または読み出し回路部110が読み出し増幅器を含まない受動ピクセルであってもよい。任意の適切なタイプの能動ピクセルまたは受動ピクセル読み出し回路部を用いることができる。
読み出し回路部110が読み出し増幅器を含む場合には、任意の適切なタイプの増幅器を用いることができる。適切な増幅器の例には、共通のソース構成に基づく増幅器、およびソース-フォロワ構成に基づく増幅器が含まれる。しかしながら、本明細書に記載の技術は、いかなる特定の増幅器構成に関しても限定されない。
読み出し回路部110が読み出し増幅器を含む場合には、読み出し増幅器は、入力として電荷貯蔵ビン(例えば、bin0、bin1、bin2またはbin3)に蓄積された電荷を取り込み、出力として電荷貯蔵ビンの電荷を表す電圧を生成することができる。
ソース-フォロワ構成に基づく読み出し回路部110の一例が図4に図示されている。図4に示されている読み出し回路部110の例は、4つのトランジスタ、すなわち、rt、sf、rs、および移送ゲートtx0~tx3のうちの1つを有する「4T」構成である。3つのトランジスタrt、sf、およびrsは、各電荷貯蔵ビン間で共有されるため、図4に示されている例示的な回路部は、4つのビンすべてについて、「1.75T」構成、すなわち(4つの移送ゲート+3つのトランジスタ)/4つのビンである。しかしながら、任意の他の適切なタイプの読み出し構成を用いることができるので、本明細書に記載の技術は、1.75T構成を有する読み出し回路部110の使用に限定されない。
さらに、ノイズ低減技術を含む任意の適切な読み出し技術を用いることができる。いくつかの実施形態では、読み出し回路部110は、相関二重サンプリングを用いて電荷キャリア貯蔵ビンを読み出すことができる。相関二重サンプリングは、未定の量のノイズを含むリセット電圧レベルでノードから第1のサンプルを採取し、同じ未定のノイズを含むノードで信号レベルから第2のサンプルを採取することができる方法である。ノイズは、サンプリングされた信号レベルからサンプリングされたリセットレベルを差し引くことによって減じることができる。
読み出し回路部110は、電荷貯蔵ビンの読み出しを順次または並列して実行することができる。相関二重サンプリングを用いて図4に示された読み出し回路部110によってビンbin0~bin3を順次読み出すためのタイミング図の例が、図9Aに示されている。図9Aに示されるように、最初にリセットトランジスタrtをオンにして、浮遊拡散ノードfdをリセット電圧ctに設定することができる。浮遊拡散ノードの電圧がリセットされる期間の間に、移送ゲートtx0~tx3をオフにして、それぞれのビンに貯蔵された電荷キャリアを維持するようにする。浮遊拡散ノードfdがリセットされた後、トランジスタrtをオフにして、またトランジスタrsをオンにすることによって、リセット電圧をサンプリングして出力電圧cbを生成することができる。出力電圧cbによって表されるリセット電圧は、アナログ形式で(例えば、キャパシタに)、またはデジタル形式で(例えば、A/D変換および記憶によって)記憶させることができる。次に、移送ゲートtx0をオンにして、bin0からの電荷をそのまま浮遊拡散部fdに流すことができる。トランジスタrsをオンにすることによって信号電圧をサンプリングして、bin0に貯蔵された電荷に基づいて出力電圧cbを生成することができる。出力電圧cbによって表される信号電圧は、アナログ形式で(例えば、キャパシタに)、またはデジタル形式で(例えば、A/D変換および記憶によって)記憶させることができる。
次に、トランジスタrtをオンにして、浮遊拡散部fdをリセット電圧ctに設定することができる。浮遊拡散ノードfdの電圧がリセットされる期間の間に、移送ゲートtx0~tx3をオフにして、それぞれのビンに貯蔵された電荷キャリアを維持するようにする。浮遊拡散ノードfdがリセットされた後、トランジスタrtをオフにして、またトランジスタrsをオンにすることによって、リセット電圧をサンプリングして出力電圧cbを生成することができる。ここでもまた、出力電圧cbによって表されるリセット電圧は、アナログ形式で(例えば、キャパシタに)、またはデジタル形式で(例えば、A/D変換および記憶によって)記憶させることができる。次に、移送ゲートtx1をオンにして、bin1からの電荷をそのまま浮遊拡散部に流すことができる。トランジスタrsをオンにすることによって信号電圧をサンプリングして、bin1に貯蔵された電荷に基づいて出力電圧cbを生成することができる。ここでもまた、出力電圧cbによって表される信号電圧は、アナログ形式で(例えば、キャパシタに)、またはデジタル形式で(例えば、A/D変換および記憶によって)記憶させることができる。
次に、リセットを実行し、リセット電圧をサンプリングし、ビンから浮遊拡散ノードfdに電荷を移送し、信号をサンプリングすることによって、bin2およびbin3について同じプロセスを実行することができる。このため、図9Aに図示されている読み出しシーケンスでは、4つのビンのリセット値および信号値を表す8つのサンプルを採取することができる。ビンごとに記憶されたリセット値は、記憶された信号値から差し引かれて、各ビンに貯蔵された電荷を示す結果を得て、このように相関二重サンプリング・プロセスを完了させることができる。
任意選択で、上述したように、ビンのサンプリングされたリセット電圧レベルは、第1のキャパシタに記憶させることができ、ビンのサンプリングされた信号は、第2のキャパシタに記憶させることができる。任意選択で、リセットレベルおよび信号レベルをキャパシタにサンプリングする前に、キャパシタを同じ電圧に設定することによってキャパシタをクリアすることができる。
図9Bは、いくつかの実施形態による、各信号値のリセット値の測定を必要としない相関二重サンプリングを実行するための読み出しシーケンスを示す。図9Bの例では、ピクセルのすべてのビンに対して単一のリセット値が測定されている。第1のビンの信号を得るために、上述したように、測定信号値からリセット値を差し引くことができる。この時点で浮遊拡散部をリセットする代わりに、第2のビンから浮遊拡散部に電荷を移送することにより、第1のビンおよび第2のビンの電荷を集約することができる。第2のビンの信号は、第1のビンおよび第2のビンの集約された信号から第1のビンの信号を差し引くことによって得ることができる。第1のビンの信号と、第1のビンおよび第2のビンの集約された信号と、がいずれも同じリセットノイズを含むので、結果的にリセットノイズが差し引かれていることになる。次のビンの集約された信号から前のビンの集約された信号を差し引いて、残りのビンについてプロセスを続行することができる。このようにしてビンの貯蔵電荷を集約すると、各ビンを個別に読み出す場合よりも大きな信号の読み出しを可能にすることができ、また、サンプリングされた信号が各ビンを個別に読み出す場合よりも高くノイズ・フロアを上回るので、ノイズを低減することができる。4つの時間ビンを有する例では、5つのサンプル、すなわち、1つのリセット値、および電荷貯蔵ビンに貯蔵された累積電荷を表す4つのサンプルを採取することができる。このプロセスは、図9Bを参照してより詳細に説明する。
図9Bに示されるように、最初にリセットトランジスタrtをオンにして、浮遊拡散ノードfdをリセット電圧ctに設定することができる。浮遊拡散ノードの電圧がリセットされる期間の間に、移送ゲートtx0~tx3をオフにして、それぞれのビンに貯蔵された電荷キャリアを維持するようにする。浮遊拡散ノードfdがリセットされた後、トランジスタrtをオフにして、また、トランジスタrsをオンにすることによって、リセット電圧をサンプリングして出力電圧cbを生成することができる。出力電圧cbによって表されるリセット電圧は、アナログ形式で(例えば、キャパシタに)、またはデジタル形式で(例えば、A/D変換および記憶によって)記憶させることができる。次に、移送ゲートtx0をオンにして、bin0からの電荷を浮遊拡散部にそのまま流すことができる。トランジスタrsをオンにすることによってbin0の信号電圧をサンプリングして、bin0に貯蔵された電荷に基づいて出力電圧cbを生成することができる。
次に、移送ゲートtx1をオンにして、bin1からの電荷をそのまま浮遊拡散部に流すことができる。トランジスタrsをオンにすることによってbin1+bin0の信号電圧をサンプリングして、bin1に貯蔵された電荷プラスbin0に貯蔵された電荷に基づいて、出力電圧cbを生成することができる。bin0の出力信号値は、bin0+bin1の出力信号値から差し引かれて、bin1に貯蔵された電荷を示す信号を生成することができる。
次に、bin n+1の測定信号レベルからbin nの測定信号レベルを差し引くことによって、bin2およびbin3について同様のプロセスを実行することができる。したがって、このような方法を用いて、採取する必要があるサンプルの数を減らすことができる。
以下の式は、測定された単一のリセット値のみを用いて、各ビンの(相関二重サンプリングを用いて)「補正された」信号を計算する方法を示す。
補正された信号bin0=測定信号bin0-リセットレベル
補正された信号bin1=(bin0+bin1)の測定信号-測定信号bin0
補正された信号bin2=(bin0+bin1+bin2)の測定信号-(bin0+bin1)の測定信号
補正された信号bin3=(bin0+bin1+bin2+bin3)の測定信号-(bin0+bin1+bin2)の測定信号
いくつかの実施形態では、ピクセルからの読み出しのオーバーサンプリングを行うことができる。オーバーサンプリングは、ピクセルから同じ信号を複数回読み取ることを伴う。ピクセルから信号を読み取る度に、ノイズに起因して、読み取られた信号にわずかな変動があり得る。信号の読み出しのオーバーサンプリング、およびサンプルの平均化により、測定におけるノイズ(例えば、ホワイトノイズ)を低減することが可能である。いくつかの実施形態では、複数のサンプル(例えば、4~8個のサンプル)を採取して、ピクセルから単一の公称信号値(例えば、単一のリセットレベルまたは信号レベル)を読み取ることができる。いくつかの実施形態では、読み出し信号の変化を通じて信号のサンプルをそれぞれ読み出し、デジタル値(例えば、デジタルワード)に変換することができる。次に、サンプルの平均を計算し、その平均をピクセルからの測定信号として用いることができる。例えば、8倍のオーバーサンプリングを用いる場合は、リセット値および信号値ごとに、8つのサンプルを採取することができ、4つの時間ビンおよび4つのリセットレベルを測定する場合は、合計64個のサンプル、または1つのリセットレベル、および4つの集約された信号レベルを測定する場合は、合計40個のサンプルを採取することができる。
補正された信号bin0=測定信号bin0-リセットレベル
補正された信号bin1=(bin0+bin1)の測定信号-測定信号bin0
補正された信号bin2=(bin0+bin1+bin2)の測定信号-(bin0+bin1)の測定信号
補正された信号bin3=(bin0+bin1+bin2+bin3)の測定信号-(bin0+bin1+bin2)の測定信号
いくつかの実施形態では、ピクセルからの読み出しのオーバーサンプリングを行うことができる。オーバーサンプリングは、ピクセルから同じ信号を複数回読み取ることを伴う。ピクセルから信号を読み取る度に、ノイズに起因して、読み取られた信号にわずかな変動があり得る。信号の読み出しのオーバーサンプリング、およびサンプルの平均化により、測定におけるノイズ(例えば、ホワイトノイズ)を低減することが可能である。いくつかの実施形態では、複数のサンプル(例えば、4~8個のサンプル)を採取して、ピクセルから単一の公称信号値(例えば、単一のリセットレベルまたは信号レベル)を読み取ることができる。いくつかの実施形態では、読み出し信号の変化を通じて信号のサンプルをそれぞれ読み出し、デジタル値(例えば、デジタルワード)に変換することができる。次に、サンプルの平均を計算し、その平均をピクセルからの測定信号として用いることができる。例えば、8倍のオーバーサンプリングを用いる場合は、リセット値および信号値ごとに、8つのサンプルを採取することができ、4つの時間ビンおよび4つのリセットレベルを測定する場合は、合計64個のサンプル、または1つのリセットレベル、および4つの集約された信号レベルを測定する場合は、合計40個のサンプルを採取することができる。
[ピクセルアレイ読み出し回路部]
[並列読み出し、順次読み出し、および並列読み出しと、順次読み出しとを組み合わせた読み出し]
上述したように、ピクセルアレイは、行および列に配置された複数のピクセルを含むことができる。いくつかの実施形態では、行ごとに読み出しを実行することができる。いくつかの実施形態では、ピクセルアレイの行を選択することができ、また、読み出しプロセスは、ピクセルの選択された行に対して実行することができる。ピクセルの列に対する読み出し回路部は、列内のピクセルに共通とすることができ、これにより、異なる行が選択されたときに、読み出し回路部によって列内のそれぞれのピクセルについて読み出しが実行できるようになっている。選択された行の読み出しは、並列(「列並列(column parallel)」と呼ばれる)、順次、または並列と順次との組み合わせ(「半列並列(semi-column parallel)」と呼ばれる)で実行することができる。
[並列読み出し、順次読み出し、および並列読み出しと、順次読み出しとを組み合わせた読み出し]
上述したように、ピクセルアレイは、行および列に配置された複数のピクセルを含むことができる。いくつかの実施形態では、行ごとに読み出しを実行することができる。いくつかの実施形態では、ピクセルアレイの行を選択することができ、また、読み出しプロセスは、ピクセルの選択された行に対して実行することができる。ピクセルの列に対する読み出し回路部は、列内のピクセルに共通とすることができ、これにより、異なる行が選択されたときに、読み出し回路部によって列内のそれぞれのピクセルについて読み出しが実行できるようになっている。選択された行の読み出しは、並列(「列並列(column parallel)」と呼ばれる)、順次、または並列と順次との組み合わせ(「半列並列(semi-column parallel)」と呼ばれる)で実行することができる。
列並列で選択された行のピクセルの読み出しを実行するために、図10Aに図示されるように、列ごとに個別の読み出し回路部を設けることで、選択された行の各列のピクセルが同時に読み出し可能であるようにすることができる。図10Aは、複数の列C1~Cn、および複数の行を有するピクセルのアレイを図示し、例として、選択された行Riが示されている。図10Aの実施形態では、ピクセルの各列が、関連付けされた読み出し回路905を有する。ピクセルの各列が関連付けされた読み出し回路905を有するので、行Riの各ピクセルからの信号を同時に読み出すことができる。
選択された行のピクセルの読み出しを順次実行するために、列ごとに個別の読み出し回路部を設ける必要はない。例えば、いくつかの実施形態では、共通の読み出し回路を設け、選択された行の各ピクセルを順次読み出すことができる。図10Bは、複数の列に対して共通の読み出し回路905を設けることができる実施形態を示す。適切な制御回路部の制御の下でスイッチネットワーク906によって、共通の読み出し回路を列に選択的に接続させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、スイッチネットワーク906は、ピクセルの個々の列を読み出し回路905に順次接続することができる。
ピクセルの読み出しを半列並列で実行するために、図10Cに図示されるように、列の数よりも少ない複数の読み出し回路905を設けることができる。このような半列並列アーキテクチャでは、各読み出し回路905は、列のサブセットによって共有することができる。各読み出し回路905は、アレイの列のサブセットを順次読み出すことができる。図10Cに示されるように、読み出し回路905Aは、スイッチネットワーク906Aによって、そのそれぞれの列に選択的に接続することができる。読み出し回路905Bは、スイッチネットワーク906Bによって、そのそれぞれの列に選択的に接続することができる。
いくつかの実施形態では、読み出し回路905は、ピクセルからの信号を増幅する1つまたは複数の増幅器と、増幅された信号をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータと、を含むことができる。様々な実施形態による読み出し回路905の構成の例を以下で説明する。
[サンプル・ホールド回路]
いくつかの実施形態では、列の読み出し回路は、1つまたは複数のサンプル・ホールド回路を含むことができる。図10Dは、列読み出し回路部905Cを図示する回路図を示す。列読み出し回路部はサンプル・ホールド回路部907と、増幅器回路部901と、アナログ-デジタル(A/D)コンバータ902と、を含む。サンプル・ホールド回路907は、ピクセルからの(例えば、ノードcbにおける)出力電圧を容量素子(例えば、キャパシタ)にサンプリングし、次に、出力電圧が増幅器によって読み出しされている間、キャパシタに電圧を保持することができる。上述したように、ピクセルからの出力電圧は、1つまたは複数の時間間隔の間に捕獲された電荷キャリアの数を表すことができる。
いくつかの実施形態では、列の読み出し回路は、1つまたは複数のサンプル・ホールド回路を含むことができる。図10Dは、列読み出し回路部905Cを図示する回路図を示す。列読み出し回路部はサンプル・ホールド回路部907と、増幅器回路部901と、アナログ-デジタル(A/D)コンバータ902と、を含む。サンプル・ホールド回路907は、ピクセルからの(例えば、ノードcbにおける)出力電圧を容量素子(例えば、キャパシタ)にサンプリングし、次に、出力電圧が増幅器によって読み出しされている間、キャパシタに電圧を保持することができる。上述したように、ピクセルからの出力電圧は、1つまたは複数の時間間隔の間に捕獲された電荷キャリアの数を表すことができる。
サンプル・ホールド回路は、「サンプル」フェーズおよび「ホールド」フェーズと呼ばれる複数のフェーズで動作することができる。「サンプル」フェーズでは、ピクセルからの電圧値を容量素子にサンプリングすることができる。読み出しされる電圧は、このように容量素子に記憶される。「サンプル」フェーズに続いて、キャパシタの電圧が「ホールド」フェーズで読み取られる。「ホールド」フェーズの間、キャパシタの電圧は、容量素子から読み出しし、1つまたは複数の増幅器によって処理し、次に、アナログ-デジタル(A/D)コンバータによってデジタル形式に変換することができる。図10Dに図示されるように、サンプルフェーズ(φ1)の間、スイッチs1をオン(導通状態に設定)にし、またスイッチs2をオフに(非導通状態に設定)することにより、ピクセルの読み出し端子cbからの電圧を容量素子、例えば、キャパシタC1にサンプリングする。サンプルフェーズの後にホールドフェーズ(φ2)が続く。ホールドフェーズの間、スイッチs1をオフにし、またスイッチs2をオンにすることにより、キャパシタC1を増幅器回路部901に接続する。スイッチS1をオフにすることによって、増幅器回路部901は高い入力インピーダンスを有することができるので、電圧が読み取られている間、キャパシタの電圧を実質的に一定に保持することができる。増幅器回路部901からの増幅された信号をA/Dコンバータ902に供給して、増幅された電圧をデジタル値に変換することができる。
いくつかの実施形態では、用いる回路(例えば、増幅器、アナログデジタルコンバータ)の数を減少、または最小限にすることによって、電力消費および/またはコストを低減することが可能である。いくつかの実施形態では、読み出しチェーンの回路の数を減少、または最小限にするために、読み出しチェーンの1つまたは複数の回路をピクセルアレイの2つ以上の列によって共有することができる。
[読み出し回路部の構成要素の多重化]
いくつかの実施形態では、読み出し回路部の1つまたは複数の構成要素が、ピクセルアレイの2つ以上の列によって共有することができる。例えば、図10Eに示されるように、増幅器回路部901のすべてまたは一部、A/Dコンバータ902、もしくは両方が、ピクセルアレイの2つ以上の列によって共有することができる。図10Eは、読み出し回路部905Dの実施形態を図示し、そこでは、増幅器回路部901およびA/Dコンバータ902がいずれも、ピクセルアレイの2つの列によって共有されている。図10Eの実施形態では、列線が、それぞれのピクセルノードcb1およびcb2にそれぞれ接続されている。各列線は、それぞれのサンプル・ホールド回路907A、907Bに接続されている。増幅器回路部901およびA/Dコンバータ902は、両方の列によって共有することができる。増幅器回路部901への入力は、サンプル・ホールド回路907Aおよび907B間で多重化されていることで、異なる時間に(例えば、順次)、それらの出力が増幅器回路部901に接続されるようになっている。増幅器回路部901および/またはA/Dコンバータ902のような、共有されている読み出し回路部の構成要素を用いることにより、読み出し回路部の構成要素の数を減らすことができ、これにより、読み出し回路部のコストおよび/または電力消費を低減することができる。
いくつかの実施形態では、読み出し回路部の1つまたは複数の構成要素が、ピクセルアレイの2つ以上の列によって共有することができる。例えば、図10Eに示されるように、増幅器回路部901のすべてまたは一部、A/Dコンバータ902、もしくは両方が、ピクセルアレイの2つ以上の列によって共有することができる。図10Eは、読み出し回路部905Dの実施形態を図示し、そこでは、増幅器回路部901およびA/Dコンバータ902がいずれも、ピクセルアレイの2つの列によって共有されている。図10Eの実施形態では、列線が、それぞれのピクセルノードcb1およびcb2にそれぞれ接続されている。各列線は、それぞれのサンプル・ホールド回路907A、907Bに接続されている。増幅器回路部901およびA/Dコンバータ902は、両方の列によって共有することができる。増幅器回路部901への入力は、サンプル・ホールド回路907Aおよび907B間で多重化されていることで、異なる時間に(例えば、順次)、それらの出力が増幅器回路部901に接続されるようになっている。増幅器回路部901および/またはA/Dコンバータ902のような、共有されている読み出し回路部の構成要素を用いることにより、読み出し回路部の構成要素の数を減らすことができ、これにより、読み出し回路部のコストおよび/または電力消費を低減することができる。
いくつかの実施形態では、増幅器回路部901を共有する列のサンプルフェーズおよびホールドフェーズが互い違いになっていることで、一方の列がサンプリングフェーズにあって増幅器回路部901に接続されていないときに、もう一方の列がホールドフェーズにあって、そのサンプル・ホールド回路が増幅器回路部901に接続されて、以前にサンプリングした電圧を増幅するようになっている。図10Fの実施形態では、サンプルフェーズおよび読み取りフェーズが2つの列の間で互い違いになっており、上の列は、フェーズ1の間にサンプルフェーズにあり、フェーズ2の間にホールドフェーズにある。また、下の列は、フェーズ2の間にサンプルフェーズにあり、フェーズ1の間にホールドフェーズにある。フェーズ1(φ1)の間、スイッチs1がオンになることによって、ノードcb1からの信号がキャパシタC1にサンプリングされ、スイッチs2はオフになり、スイッチs3はオフになる。また、キャパシタC2は、オンになっているスイッチs4を介して増幅器901に接続される。フェーズ2(φ2)の間、スイッチs3がオンになることによって、ノードcb2からの信号がキャパシタC2にサンプリングされ、スイッチs4はオフになり、スイッチs1はオフになる。また、キャパシタC1は、オンになっているスイッチs2を介して増幅器901に接続される。増幅器回路部901を2つ以上の列によって共有すると、列のサンプリングフェーズの間にアイドル状態である必要がないので、増幅器回路部901のダウンタイムを減らすことができる。
いくつかの実施形態では、ピクセルアレイの3つ以上の列が、読み出し回路部901および/またはA/Dコンバータ902を共有することができる。図10Fは、ピクセルアレイのn個の列が読み出し回路部901および/またはA/Dコンバータ902を共有している実施形態を示す。キャパシタC1~Cnは、読み出し回路部901に順次接続されて、それらの電圧値を読み出すことができる。キャパシタC1~Cnは、任意の適切な順序で読み出し回路部901に接続することができる。列ごとのそれぞれのサンプル・ホールド回路のサンプリングフェーズは、サンプル・ホールド回路が、増幅器回路部901によって読み出しされていない期間の間に発生するように時間を決めることができる。いくつかの実施形態では、そして上述したように、サンプリングフェーズは、増幅器回路部901が異なる行を読み出す時間間隔の間に発生するように時間を決めて、増幅器回路部901がアイドル状態である時間の量を制限することができる。例えば、上述したように、ノードcb1からの電圧は、フェーズ1の間にキャパシタC1でサンプリングすることができる。フェーズ2の間、キャパシタC1の電圧を増幅器回路部901によって読み出しし、ノードcb2からの電圧をキャパシタC2でサンプリングすることができる。フェーズ3の間、キャパシタC2の電圧を増幅器回路部901によって読み出しし、第3のノードcb3からの電圧を第3のキャパシタC3でサンプリング等々することができる。次に、プロセスは、再びフェーズ1から始めることができ、これは最後の列(行n)が増幅器回路部901によって読み出しされている時間の間、または最後の列が増幅器回路部901によって読み出しされた後に開始する。任意の適切な数の列、例えば、2、4、8、16、32、64、128など、または任意の他の適切な数(2のべき乗である必要は無い)の列が、増幅器回路部901を共有することができる。
図10Gは、増幅器回路部901を含む読み出し回路部の図を示す。図10Gの実施形態では、増幅器回路部901は、複数の増幅器910および911を含む。所望の信号利得の実現は、複数の増幅器910および911を使用すると、同じ利得を実現するために単一の増幅器を使用することに対して、少ない電力損失で達成することができるので、複数のカスケード接続された増幅器910および911を用いることにより、電力消費を低減することが可能である。
図10Hは、それぞれの列の第1段増幅器910Aおよび910Bと、2つの列によって共有されている第2段増幅器911と、を有する増幅器回路部901を含む読み出し回路部の図を示す。マルチプレクサ(Mux)912は、第1段増幅器910Aおよび910Bを異なる時間に第2段増幅器911に接続する。いくつかの実施形態では、増幅器910A、910Bおよび911は、差動増幅器とすることができる。
図10Iは、第1段増幅器910Aおよび910Bと、第2段増幅器911と、第3段増幅器912とを含む読み出し回路部の図を示す。上述したように、所望の利得値を達成するために追加の増幅段を使用すると、所望の利得値を達成するためにより少数の増幅段を使用することに対して、電力消費を低減することができる。いくつかの実施形態では、増幅器910A、910B、911、および912は差動増幅器とすることができる。
いくつかの実施形態では、複数の段において信号チェーンで利得を適用することができる。いくつかの実施形態では、第1段増幅器(例えば、910A、910B)は、2またはそれよりも大きい利得を有することができ、第2段増幅器(例えば、911)は、1~8またはそれよりも大きい利得を有することができ、第3段増幅器(例えば、912)は、1~2またはそれよりも大きい利得を有することができ、3つの段全体では、2~32またはそれよりも大きい利得を有することができる。
いくつかの実施形態では、増幅器はデジタル方式でプログラム可能な利得を有することができる。1つまたは複数の段の利得は、受光されている光の特性に応じて変えることができる。例えば、ピクセルにおいて異なる反応を生み出す、2つ以上の波長の光励起パルス(例えば、レーザパルス)を用いる場合には、現在検出されている光の波長に応じて、読み出しチェーンの1つまたは複数の増幅器の利得を変えることができる。ある波長で生成された電荷キャリアの数が減少した場合には、利得を大きくして、信号レベルの低下に対処することができる。別の波長で生成された電荷キャリアの数が増加した場合には、利得を小さくすることができる。いくつかの実施形態では、異なる波長に対する読み出しチェーンの利得を相互に正規化して、異なる波長に応じて同じ出力レベルを生み出すようにすることができる。
[読み出し回路部設計の考慮事項]
いくつかの実施形態では、時間ビンごとに捕獲された電荷キャリアの数が比較的少なく、例えば、数百程度の電荷キャリアである場合があるので、各ピクセルから検出される信号が比較的小さい場合がある。このため、いくつかの実施形態では、ピクセルからアナログデジタルコンバータへと(コンバータを含んで)続く信号チェーンは、低ノイズ読み出し回路部を含むことができる。読み出しチェーンにおけるノイズを制限するための方法および回路について以下で説明する。
いくつかの実施形態では、時間ビンごとに捕獲された電荷キャリアの数が比較的少なく、例えば、数百程度の電荷キャリアである場合があるので、各ピクセルから検出される信号が比較的小さい場合がある。このため、いくつかの実施形態では、ピクセルからアナログデジタルコンバータへと(コンバータを含んで)続く信号チェーンは、低ノイズ読み出し回路部を含むことができる。読み出しチェーンにおけるノイズを制限するための方法および回路について以下で説明する。
いくつかの実施形態では、信号の差動処理により、読み出しチェーンにおけるノイズを低減、または最小限にすることができる。信号の差動処理は、読み出しチェーンに注入され得るコモンモードノイズを排除することが可能である。読み出し回路部は、1つまたは複数の差動構成要素、例えば、差動サンプル・ホールド回路、差動増幅器、および/または差動A/Dコンバータなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、読み出しチェーンで可能な限り早期に(例えば、可能な限りピクセル出力付近で)差動信号処理を用いて、コモンモードノイズの読み出しチェーンへの注入を回避することができる。いくつかの実施形態では、ピクセル出力からデジタルワードまでの読み出しチェーン全体を差動回路の構成要素によって実行することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のシングルエンドの読み出し回路部の構成要素を用いることができるので、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。
図10Jは、差動サンプル・ホールド回路908、および差動増幅器909を含む、2つの列によって共有されている読み出し回路部を示す。差動サンプル・ホールド回路908は、ピクセルアレイの第1の列のキャパシタCin1、およびピクセルアレイの第2の列のキャパシタCin2を含む。差動増幅器909は、ピクセルアレイの第1の列のキャパシタCf1、およびピクセルアレイの第2の列のキャパシタCf2を含む。
図10Kは、第1の列がサンプルフェーズにあり、第2の列がホールドフェーズにあるときの差動サンプル・ホールド回路908、および差動増幅器909の図を示し、キャパシタCin2が、差動増幅器909の入力に接続されている。図10Lは、第2の列がサンプルフェーズにあり、第1の列がホールドフェーズにあるときの差動サンプル・ホールド回路908および差動増幅器909の図を示し、キャパシタCin1が、差動増幅器909の入力に接続されている。
図10Mは、差動サンプル・ホールド回路908、および差動増幅器909を含む、3つ以上の列によって共有されている読み出し回路部を示す。図10Mは、差動増幅器901が3つ以上の列によって共有されている点で図10Fに類似しているが、差動サンプル・ホールド回路908、および差動増幅器909を用いている。
[暗電流サンプリング]
当業者には理解できるように、「暗電流」は、光検出器によって光が検出されていないときに光検出器で生成される電流である。暗電流の影響を補正するように光検出器を設計すると、光検出の品質を向上させることが可能である。
当業者には理解できるように、「暗電流」は、光検出器によって光が検出されていないときに光検出器で生成される電流である。暗電流の影響を補正するように光検出器を設計すると、光検出の品質を向上させることが可能である。
本明細書に記載の集積デバイスのいくつかの実施形態では、1つまたは複数の電荷貯蔵ビンを用いて、暗電流をサンプリングすることができる。例えば、電荷貯蔵ビンは、光検出器によって光が受光されない期間、または受光される光のレベルが非常に低い期間の間に到着するキャリアを集約することにより、暗電流をサンプリングすることができる。蛍光寿命測定に関するような、いくつかの実施形態では、光放出の確率が無視できる値まで低下すると、暗電流が生じるようなタイミングになっている場合には、最後のビン(例えば、bin3)を用いて暗電流をサンプリングすることができる。暗電流をサンプリングすると、他のビン内のサンプルから暗電流を差し引くことが可能になり、これにより暗電流の影響を補正することができる。
[時間ビンの数およびタイミング]
任意の適切な数の時間ビンを用いることができる。図3Aおよび図3Bには、4つの時間ビンを有するピクセルの例が図示されている。図8Cは、8つのビンが用いられているプロットを示す。しかしながら、所望の時間分解能および他の因子に基づいて、任意の適切な数の時間ビンを有するピクセルを生成することができる。ビンの数を増やすと、各ピクセルが占めるエリアを増大させることができ、また、ビンの数を増やすことは、ピクセルの全体の数を減らすことによって、または小型化された特徴サイズを有する作製プロセスを用いることによって、実現することができる。用いるビンの数が少ないと、チップに取り付けられるピクセルの数を増やすことが可能となり得る。いくつかの実施形態では、単一のビンを用いて、特定の期間内に到着する光子の数を判定することができる。ビンの数は、少なくとも部分的に、キャリア移動/捕獲領域106から延在するチップ上に作製された電荷キャリア閉じ込め領域の延在部の数を増減させることによって、増減させることができる。ピクセルに含まれることが望まれるビンの数に基づいて、電極b0~bm-1、移送電極などの数を相応して増減することができる。
任意の適切な数の時間ビンを用いることができる。図3Aおよび図3Bには、4つの時間ビンを有するピクセルの例が図示されている。図8Cは、8つのビンが用いられているプロットを示す。しかしながら、所望の時間分解能および他の因子に基づいて、任意の適切な数の時間ビンを有するピクセルを生成することができる。ビンの数を増やすと、各ピクセルが占めるエリアを増大させることができ、また、ビンの数を増やすことは、ピクセルの全体の数を減らすことによって、または小型化された特徴サイズを有する作製プロセスを用いることによって、実現することができる。用いるビンの数が少ないと、チップに取り付けられるピクセルの数を増やすことが可能となり得る。いくつかの実施形態では、単一のビンを用いて、特定の期間内に到着する光子の数を判定することができる。ビンの数は、少なくとも部分的に、キャリア移動/捕獲領域106から延在するチップ上に作製された電荷キャリア閉じ込め領域の延在部の数を増減させることによって、増減させることができる。ピクセルに含まれることが望まれるビンの数に基づいて、電極b0~bm-1、移送電極などの数を相応して増減することができる。
時間ビンのタイミングは、任意の適切なやり方で選択することができる。いくつかの実施形態では、図6Kに図示されるように、タイミングは、時間ビンの開始時間および終了時間を設定することによって、選択することができる。例えば、bin0のタイミングは、t1およびt2が発生する時間を選択することによって設定することができ、残りのビンのタイミングも同様に設定することができる。
いくつかの実施形態では、時間ビンのタイミングは、各測定期間においてタイミングが同じであるように固定することができる。タイミングは、グローバル・タイミング信号に基づいて設定することができる。例えば、タイミング信号は、測定期間の開始を確立することができ、時間ビンは、タイミング信号から経過した所定の量の時間に基づいて開始および終了するように制御することができる。蛍光寿命を測定する状況においては、時間ビンのタイミングは、検出が見込まれる蛍光寿命の可能な範囲に基づいて、励起パルスのタイミングに対して設定することができる。飛行時間型イメージングを行う状況においては、時間ビンのタイミングは、イメージングされるシーンの予想される距離範囲に基づいて設定することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、時間ビンのタイミングは、可変またはプログラム可能とすることができる。
いくつかの実施形態では、時間ビンのタイミングは、測定720の測定期間を開始するトリガイベント702のタイミングに基づいて設定することができる。蛍光寿命を測定する状況においては、時間ビンのタイミングは、蛍光体を励起する励起パルスのタイミングの検出に応じて設定することができる。例えば、光励起パルスがピクセル100に到達すると、キャリアのサージが、光子吸収/キャリア発生領域102からドレイン104に移動することができる。励起パルスに反応してドレイン104で光生成キャリアが蓄積されることにより、ドレイン104の電圧の変化を起こすことができる。このため、いくつかの実施形態では、励起パルスは、ドレイン104の電圧を検出することによって、検出することができる。例えば、コンパレータは、ドレイン104の電圧を閾値と比較し、ドレイン104の電圧が閾値を超えると、パルスを生成することができる。パルスのタイミングは、トリガイベント702のタイミングを示すことができ、時間ビンのタイミング(例えば、t1、t2など)は、このタイミングに基づいて設定することができる。しかしながら、任意の適切な方法を用いて測定720の開始を検出することができるので、本明細書に記載の技術はこれに関して限定されない。
いくつかの実施形態では、集積デバイスは、時間ビンのタイミングを変えられるようにプログラム可能とすることができる。いくつかの実施形態では、時間ビンのタイミングは、実行される測定の個々のセットごとにプログラムすることができる。例えば、集積デバイスが、第1の範囲内の寿命を測定する第1のタイプの試験に用いられる場合には、時間ビンは、その範囲内の寿命を判別するのに適した値にプログラムすることができる。しかしながら、集積デバイスが、異なる範囲の寿命を測定する別のタイプの試験に用いられる場合には、時間ビンは、第2のタイプの試験に適した異なる時間間隔に対応するように時間ビンをプログラミングすることによって、変更することができる。
いくつかの実施形態では、時間ビンのタイミングは、測定のセットの結果に基づいて、測定間で適応的に制御することができる。例えば、図11に図示されるように、測定の第1のセット(測定セットA)は、相対的に長い時間間隔にわたる時間ビンの第1のセットを用いて実行することができる。ビンごとに到着した光子の量を分析して、時間ビンに対して選択されたタイミングを変更するべきかどうかを判定して、得られた時間情報を改良または最適化することができる。いくつかの実施形態では、ビンごとに到着する光子の量を分析して、より狭い対象時間間隔を決定することができる。例えば、図11の測定セットAに示されるような時間ビンを有する測定のセットを実行した後に、かなりの数の光子がbin2に対応する期間に到着したが、他のビンに対応する期間には光子が到着しなかったことを判定することができる。次に、測定セットAのbin2に対応する、より狭い期間に焦点を合わせた測定の第2のセット(測定セットB)に対して、時間ビンの第2のセットを選択することができる。図11に示されるように、測定セットBは、測定セットAのbin2に対応する期間内に4つの時間ビンを有する。測定セットBによる時間ビンを用いて測定を実行することにより、光子の到着のタイミングについての、さらなる詳細を得ることができる。例えば、図11に図示されるように、入射光子の到着のタイミングについての、より高い時間分解能が、選択された時間間隔内に得られる。このような適応的時間ビン決定プロセスにより、比較的少ない数のビン(例えば、4つのビン)を用いて、それ以外の場合であればもっと多数のビン(例えば、16個のビン)が必要になるレベルの時間分解能を得ることができるようになる。
いくつかの実施形態では、時間ビンのタイミングは、アレイのすべてのピクセルで同じとすることができる。いくつかの実施形態では、ピクセルが異なれば、異なる時間ビン内にキャリアを捕獲するように、タイミングは、ピクセルそれぞれに異なっていてもよい。例えば、ピクセルの第1のセットは、時間ビンの第1のセットにおいてキャリアを捕獲することができ、ピクセルの第2のセットは、時間ビンの第1のセットとは少なくとも部分的に異なる時間ビンの第2のセットにおいてキャリアを捕獲することができる。例えば、ピクセルのある行は、それらの時間ビンに対する時間タイミングを有することができ、ピクセルの別の行は、それらの時間ビンに対する異なるタイミングを有することができる。いくつかの実施形態では、ピクセルの行の第1のセット(例えば、4つの行)は、それらの時間ビンに対して同じ時間タイミングを有することができ、ピクセルの行の別のセット(例えば、別の4つの行)は、それらの時間ビンに対して異なるタイミングを有することができる。ピクセルは、個別におよび/またはグループとして設定および/またはプログラムすることができる。
[サブピクセルを有するピクセル]
[波長の判別]
いくつかの実施形態では、ピクセルアレイのピクセルは、異なるタイプの測定の実行がそれぞれ可能な、複数のサブピクセルを含むことができる。ピクセルには、任意の数のサブピクセルを含むことができる。
[波長の判別]
いくつかの実施形態では、ピクセルアレイのピクセルは、異なるタイプの測定の実行がそれぞれ可能な、複数のサブピクセルを含むことができる。ピクセルには、任意の数のサブピクセルを含むことができる。
図12は、4つのサブピクセル100Aを含むピクセル1100の一例を示す。いくつかの実施形態では、ピクセル1100の各サブピクセル100Aは、波長の異なる光を受光するように構成することができる。例えば、波長の異なる光子をサブピクセル100Aに伝送可能にするフィルタをサブピクセル100Aの上方に形成することができる。例えば、第1の波長を第1のサブピクセル100Aに伝送し、第2の波長を第2のサブピクセル100Aに伝送し、第3の波長を第3のサブピクセル100Aに伝送し、第4の波長を第4のサブピクセル100Aに伝送することができる。波長の異なる光を受光するように構成されたサブピクセルを有するピクセル1100により、入射光の時間的判別、およびスペクトル判別のいずれもが可能になり得る。蛍光寿命を測定する状況においては、時間的判別およびスペクトル判別のいずれもが可能になると、異なる寿命、異なるスペクトル特性、または異なる寿命と異なるスペクトル特性との両方を有する、異なるタイプの蛍光性分子および/またはマーカを判別することが可能になり得る。
[時間的判別]
いくつかの実施形態では、異なるサブピクセル100Aは、異なる時間間隔ごとに時間ビンをサンプリングするように制御することができる。例えば、第1のサブピクセル100Aは、時間ビンの第1のセットをサンプリングするように構成することができ、第2のサブピクセルは、時間ビンの第2のセットをサンプリングするように構成することができる。異なるサブピクセルでは異なるように、電荷キャリア分離構造のタイミングを制御することによって、異なるサブピクセル100Aにおける同様の構造が、異なる時間間隔ごとに時間ビンをサンプリングすることができる。
いくつかの実施形態では、異なるサブピクセル100Aは、異なる時間間隔ごとに時間ビンをサンプリングするように制御することができる。例えば、第1のサブピクセル100Aは、時間ビンの第1のセットをサンプリングするように構成することができ、第2のサブピクセルは、時間ビンの第2のセットをサンプリングするように構成することができる。異なるサブピクセルでは異なるように、電荷キャリア分離構造のタイミングを制御することによって、異なるサブピクセル100Aにおける同様の構造が、異なる時間間隔ごとに時間ビンをサンプリングすることができる。
[ピクセルアレイ/チップアーキテクチャ]
図13は、いくつかの実施形態によるチップアーキテクチャの図を示す。図13に示されるように、集積回路またはチップ1300は、複数のピクセル100を含むピクセルアレイ1302と、タイミング回路1306を含む制御回路1304と、電圧/電流バイアス発生回路1305と、インタフェース1308と、を含むことができる。
図13は、いくつかの実施形態によるチップアーキテクチャの図を示す。図13に示されるように、集積回路またはチップ1300は、複数のピクセル100を含むピクセルアレイ1302と、タイミング回路1306を含む制御回路1304と、電圧/電流バイアス発生回路1305と、インタフェース1308と、を含むことができる。
ピクセルアレイ1302は、例えば矩形パターンなどの、任意の適切なパターンでレイアウトされたピクセル101のアレイを含む。ピクセルアレイ1302は、任意の適切な数のピクセルを有することができる。いくつかの実施形態では、ピクセルアレイは、64×64アレイの4096個のピクセルであって、それぞれが4つのサブピクセル101Aを含むピクセル101を有することができる。しかしながら、本明細書に記載の技術は、ピクセルアレイ1302に含まれるピクセル、および、サブピクセルの数または配列について限定されない。ピクセルアレイは、ピクセルアレイ1302の行または列を読み出すための行導体および/または列導体を有することができる。ピクセルは、並列、直列、またはこれらの組み合わせで読み出すことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ピクセルの行を並列に読み出すことができ、ピクセルアレイの各行を順次読み出すことができる。しかしながら、ピクセルは、任意の適切な方法で読み出すことができるので、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。
ピクセルアレイ1302は、制御回路1304によって制御される。制御回路1304は、ピクセルアレイ1302の動作を含めた、チップ1300上の動作を制御するための任意の適切なタイプの制御回路とすることができる。いくつかの実施形態では、制御回路1304は、ピクセルアレイ1302の動作、およびチップ1300上の任意の他の動作を制御するようにプログラムされたマイクロプロセッサを含むことができる。制御回路は、このような動作をマイクロプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読命令(例えば、コード)を記憶するコンピュータ可読媒体(例えば、メモリ)を含むことができる。例えば、制御回路1304は、各ピクセルの電荷キャリア分離構造の電極に印加される電圧の生成を制御することができる。制御回路1304は、上述したように、キャリアを捕獲し、キャリアを移送し、ピクセルおよびアレイの読み出しを実行するように、1つまたは複数の電極の電圧を変化させることができる。制御回路は、記憶されたタイミング方式に基づいて電荷キャリア分離構造の動作のタイミングを設定することができる。記憶されたタイミング方式は、上述したように、固定式、プログラム可能、および/または適応性とすることができる。
制御回路1304は、ピクセルの電荷キャリア分離構造の動作、またはチップの他の動作の時間を決めるためのタイミング回路1306を含むことができる。いくつかの実施形態では、タイミング回路1306は、電荷キャリア分離構造における電圧変化のタイミングを精密に制御して、電荷キャリアを正確に時間ビニングする信号の生成を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、タイミング回路1306は、電荷キャリア分離構造に供給される信号のタイミングを精密に設定するための外部基準クロックおよび/または遅延ロックループ(DLL)を含むことができる。いくつかの実施形態では、それぞれ段の半数が位相を180度ずらして位置合わせされた、2つのシングルエンドの遅延線を用いることができる。しかしながら、チップ上の信号のタイミングを制御するために、任意の適切な方法を用いることができる。
チップ1300は、チップ1300から信号を送信するための、チップ1300で信号を受信するための、またはその両方のためのインタフェース1308を含むことができる。インタフェース1308は、ピクセルアレイ1302によって感知された信号の読み出しを可能にすることができる。チップ1300からの読み出しは、アナログインタフェースおよび/またはデジタルインタフェースを用いて実行することができる。チップ1300からの読み出しが、デジタルインタフェースを用いて実行される場合、チップ1300は、ピクセルアレイ1302から読み出しされた信号をデジタル信号に変換するための1つまたは複数のアナログデジタルコンバータを有することができる。いくつかの実施形態では、読み出し回路は、プログラマブル利得増幅器を含むことができる。インタフェース1308を介して、1つまたは複数の制御信号を外部ソースからチップ1300に供給することができる。例えば、このような制御信号は、実行される測定のタイプを制御することができ、これには、時間ビンのタイミングの設定が含まれ得る。
ピクセルアレイ1302から読み出しされた信号の分析は、オンチップまたはオフチップの回路部によって実行することができる。例えば、蛍光寿命を測定する状況においては、光子到着のタイミングの分析は、時間ビンにわたる光子の分布から1つまたは複数の蛍光寿命を近似することを含むことができる。任意の適切なタイプの分析を実行することができる。ピクセルアレイ1302から読み出しされた信号の分析がオンチップで実行される場合には、チップ1300は、分析を実行するための任意の適切な処理回路部を有することができる。例えば、チップ1300は、制御回路1304の一部、またはそれとは別個の分析を実行するためのマイクロプロセッサを有することができる。分析がオンチップで実行される場合には、いくつかの実施形態では、分析の結果は、外部デバイスに送るか、またはそれ以外の方法で、インタフェース1308を介してオフチップで提供することができる。いくつかの実施形態では、分析のすべてまたは一部をオフチップで実行することができる。分析がオフチップで実行される場合には、ピクセルアレイ1302から読み出しされた信号、および/またはチップ1300によって実行された任意の分析の結果は、インタフェース1308を介して外部デバイスに提供することができる。
いくつかの実施形態では、チップ1300は、以下のうちの1つまたは複数を含むことができる。
1)オンチップのデジタル制御されたピクセルバイアス発生器(DAC)
2)シングルエンドのピクセル出力電圧信号を差動信号に変換し、利得を信号に適用する、オンチップデジタルプログラマブル利得増幅器
3)出力レートで電力損失のスケーリングを可能にする、デジタル制御された増幅器バイアス発生器。
1)オンチップのデジタル制御されたピクセルバイアス発生器(DAC)
2)シングルエンドのピクセル出力電圧信号を差動信号に変換し、利得を信号に適用する、オンチップデジタルプログラマブル利得増幅器
3)出力レートで電力損失のスケーリングを可能にする、デジタル制御された増幅器バイアス発生器。
図14Aは、チップ1300Aの実施形態の図を示す。これは、いくつかの実施形態による、クワッドピクセルの64×64アレイを有するチップ1300の一例である。図14Aの実施形態では、ピクセル出力信号の半分が、チップの上側を介して供給され、ピクセル出力信号の残りの半分が、チップの下側を介して供給されている。電荷キャリア分離構造の電極の電圧を設定するために、バイアス回路が含まれている。
図14Bは、チップ1300Bの実施形態の図を示す。これは、いくつかの実施形態による、2×2アレイを含むチップ1300の一例であり、各アレイが、クワッドピクセルの256×64オクタルピクセルアレイを有する。バンドギャップ回路およびバイアス回路が含まれている。Vhigh DACおよびVlow DACを含むデジタル-アナログ変換(DAC)が、ピクセルアレイの電極の高電圧および低電圧を設定するために含まれている。図14Bは、光モニタリングセンサ1320もまた示す。それぞれの光モニタリングセンサは、フォトダイオードなどの光検出器を含むことができる。いくつかの実施形態では、それぞれの光モニタリングセンサは、チップ1300Bを光源に位置合わせするために、光検出器(例えば、フォトダイオード)のクワッドアレイを含むことができる。チップ1300Bが分子の検出用に構成されている実施形態では、光モニタリングセンサが、チップ1300Bと、分子が位置する1つまたは複数の場所から光を受光する導波路との位置合わせを可能にし得る。ダイオード読み出し回路、およびダイオード選択レジスタもまた図14Bに示されている。
任意の適切なアレイのサイズ、寸法、ビンの数、および特徴サイズを用いることができるため、アレイのサイズ、寸法、ビンの数、および特徴サイズの例が、単に例示として上述され、図示されている。
[例示的な集積回路の実現および集積光検出器の形成方法]
いくつかの実施形態では、チップ1300は、標準的なCMOS(相補型金属酸化膜半導体)プロセスを用いて、シリコン基板に形成することができる。しかしながら、任意の適切な基板または製造プロセスを用いることができるので、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。
いくつかの実施形態では、チップ1300は、標準的なCMOS(相補型金属酸化膜半導体)プロセスを用いて、シリコン基板に形成することができる。しかしながら、任意の適切な基板または製造プロセスを用いることができるので、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。
図15~図22は、いくつかの実施形態による、チップ1300を形成するプロセスを図示する。
図15Aは、半導体基板に形成され得る電荷閉じ込め領域103の斜視図を示す。図15Bは、図15Aに対応する平面図を示す。いくつかの実施形態では、電荷閉じ込め領域103は、バルク半導体基板1500に形成することができる。しかしながら、任意の適切なタイプの半導体基板を用いることができるので、本明細書に記載の技術は、バルク半導体基板の使用に限定されない。いくつかの実施形態では、基板1500および電荷閉じ込め領域103は、単結晶シリコンで形成することができる。しかしながら、任意の適切なタイプの半導体材料を用いることができるので、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。いくつかの実施形態では、シリコン基板を用いると、費用対効果の高い業界標準のCMOSプロセスを用いることが可能になり得る。しかしながら、任意の適切な製造プロセスを用いることができる。いくつかの実施形態では、p型ドーピング型を有するバルク・シリコン基板を用いることができる。しかしながら、n型ドーピングまたはp型ドーピングを含む任意の適切なドーピング型を用いることができる。
図15Aは、半導体基板に形成され得る電荷閉じ込め領域103の斜視図を示す。図15Bは、図15Aに対応する平面図を示す。いくつかの実施形態では、電荷閉じ込め領域103は、バルク半導体基板1500に形成することができる。しかしながら、任意の適切なタイプの半導体基板を用いることができるので、本明細書に記載の技術は、バルク半導体基板の使用に限定されない。いくつかの実施形態では、基板1500および電荷閉じ込め領域103は、単結晶シリコンで形成することができる。しかしながら、任意の適切なタイプの半導体材料を用いることができるので、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。いくつかの実施形態では、シリコン基板を用いると、費用対効果の高い業界標準のCMOSプロセスを用いることが可能になり得る。しかしながら、任意の適切な製造プロセスを用いることができる。いくつかの実施形態では、p型ドーピング型を有するバルク・シリコン基板を用いることができる。しかしながら、n型ドーピングまたはp型ドーピングを含む任意の適切なドーピング型を用いることができる。
図15Aに示されるように、電荷閉じ込め領域103は、基板1500の隆起した部分とすることができる。電荷閉じ込め領域103は、図15Aおよび図15Bに示されるパターンで基板1500の領域をエッチング除去し、これにより、基板の上方に延在する隆起した電荷閉じ込め領域103を残すことによって、形成することができる。次に、電荷閉じ込め領域103上に、およびその側部に絶縁層を形成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、熱成長によって、酸化シリコンの絶縁層を電荷閉じ込め領域103の上に形成することができる。しかしながら、任意の適切な方法を用いて絶縁層を形成することができ、また絶縁層は、任意の適切な絶縁材料を含むことができる。
図16に示されるように、パターニングされたポリシリコン層1601を形成することによって、図3Bに示されたような電極を絶縁層上に形成することができる。電極は、電極が異なれば、異なる電圧になり得るように、互いに離間させることができる。電極は、任意の適切な導電性材料で形成することができる。いくつかの実施形態では、電極は、ドーピングされたポリシリコンで形成することができる。しかしながら、任意の適切な導電性材料(例えば、金属)を用いて電極を形成することができるので、本明細書に記載の技術は、ポリシリコンで電極を形成することに限定されない。パターニングされたポリシリコン層1601上に、パターニングされたポリシリコン層1601の上に位置する絶縁層(図示せず)を介してポリシリコン層1601と接触するように、導電性ビア1701を形成することができる。導電性ビア1701は、任意の適切な導体で形成することができる。
いくつかの実施形態では、(例えば、ポリシリコン層1601の)1つまたは複数の電極は、p型ドーパントとn型ドーパントの両方を有する分割ドーピングされた電極とすることができる。分割ドーピングされた電極により、図17に示されるように、キャリアを捕獲するポテンシャル井戸の形成が可能になり得る。図17は、p+領域およびn+領域を有する分割ドーピングされた電極2302を示す。n+領域およびp+領域は、下に位置する半導体で異なる電位レベルを生成する。図17に示されるように、分割ドーピングされた電極2302のn+領域は、電荷キャリア(例えば、電子)を閉じ込めることが可能なn+領域の下にポテンシャル井戸を生成することができる。図17は、分割ドーピングされた電極2302の電圧を高く維持すると、破線で示されるような電位勾配を生じることで、電荷キャリア(例えば、電子)をポテンシャル井戸2304に閉じ込めることができることを図示している。分割ドーピングされた電極2302の電圧を低下させると、分割ドーピングされた電極2302の下の電位を上昇させて、例えば、ポテンシャル井戸2304にトラップされた電荷を電荷貯蔵ビンに移送することが可能になり得る。
読み出し回路部110のトランジスタを形成可能であるように、ドーパントを半導体材料に形成することができる。いくつかの実施形態では、電荷閉じ込め領域103のドーピングにより、電荷閉じ込め領域103に望ましくないポテンシャル井戸が形成され得るため、電荷閉じ込め領域103上にマスクを配置して、読み出し回路部110のトランジスタを形成する間、電荷閉じ込め領域103のドーピングを防止することができる。
図18は、ビア1701に接続するパターニングされたポリシリコン層1601の上方の金属層1801(例えば、金属1)の形成を示す。図19は、ポリシリコン層1601および電荷閉じ込め領域103の上に重ねられた金属層1801を示す。
図20は、金属層1801に接触するビア1901の形成を示す。導電性ビア1901は、金属層1801の上に位置する絶縁層(図示せず)を介して金属層1801と接触するように金属層1801上に形成することができる。図20は、金属層1801およびビア1901上の第2の金属層2001(例えば、金属2)の形成もまた示す。
図21は、第2の金属層2001、ならびに、金属層2001の上に位置する絶縁層(図示せず)を介して金属層2001と接触するように、金属層2001上にビア2101を形成している様子を示す。
図22は、金属層2001およびビア2101上に、ビア2101と接触するように、第3の金属層2201(例えば、金属3)を形成している様子を示す。
本明細書に記載の技術は、いかなる特定の製造プロセスにも限定されないので、上記のプロセスは例示として説明している。さらに、本明細書に記載の技術は、示されている特定のレイアウトについて限定されない。
本明細書に記載の技術は、いかなる特定の製造プロセスにも限定されないので、上記のプロセスは例示として説明している。さらに、本明細書に記載の技術は、示されている特定のレイアウトについて限定されない。
[電荷キャリア分離構造の駆動回路部]
基板上に位置する電荷キャリア分離構造の電極は、大量の寄生キャパシタンスを有し得る。電極の電圧を変化させるには、寄生キャパシタンスを充電または放電する必要がある。寄生キャパシタンスを充電または放電するために電流を供給することが可能な速度は、電極の電圧を変化させることが可能な速度を制限する。上述したように、いくつかの実施形態では、電荷キャリアを捕獲し、ナノ秒またはピコ秒の分解能で時間ビン内に移送することができる。本発明者らは、電極b0~bm-1の電圧が、より迅速に変化することにより、正確な時点に電位障壁を上昇させることができれば、電荷キャリアを捕獲し得るタイミングの精度が、より高くなることを認識し、理解している。しかしながら、電圧源と電極b0~bm-1との間の接続の寄生インダクタンスおよび等価直列抵抗(ESR)により、電極b0~bm-1の電圧の変化率が制限されている。
基板上に位置する電荷キャリア分離構造の電極は、大量の寄生キャパシタンスを有し得る。電極の電圧を変化させるには、寄生キャパシタンスを充電または放電する必要がある。寄生キャパシタンスを充電または放電するために電流を供給することが可能な速度は、電極の電圧を変化させることが可能な速度を制限する。上述したように、いくつかの実施形態では、電荷キャリアを捕獲し、ナノ秒またはピコ秒の分解能で時間ビン内に移送することができる。本発明者らは、電極b0~bm-1の電圧が、より迅速に変化することにより、正確な時点に電位障壁を上昇させることができれば、電荷キャリアを捕獲し得るタイミングの精度が、より高くなることを認識し、理解している。しかしながら、電圧源と電極b0~bm-1との間の接続の寄生インダクタンスおよび等価直列抵抗(ESR)により、電極b0~bm-1の電圧の変化率が制限されている。
さらに、電極の寄生キャパシタンスの充電および放電は大量の電力を消費し得る。電極を充電および放電することによって損失する電力は、Pdiss=(1/2)・f・C・V2であり、式中、Cは電極と基板との間のキャパシタンスであり、Vは電極と基板との間の電圧差であり、fは電圧が切り替えられる周波数である。
図23は、いくつかの実施形態による、電荷キャリア分離構造の電極2301を駆動するための駆動回路2300の例を示す。電極2301は、図23では、キャパシタとして図示されている。上述したように、電極2301は、選択された時間に比較的低い電圧Vlow、および比較的高い電圧Vhighへ駆動することができる。駆動回路2300は、高電圧Vhighを生成するVdacH発生器2302と、低電圧Vlowを生成するVdacL発生器2304と、を含む。いくつかの実施形態では、VlowとVhighとの間の差を可能な限り小さくして、設計されたやり方で電極が電荷キャリアに影響することにより、電力損失を低減、または最小限にすることができる。いくつかの実施形態では、VdacH発生器2302、および/またはVdacL発生器2304は、所望の電圧Vlowおよび/またはVhighを生成することが可能であり、かつ、VlowおよびVhighを変えることが可能な、プログラム可能な電圧発生器とすることができる。
駆動回路2300は、電極2301の電圧遷移の時間を決めるためのタイミング信号を生成することが可能な、Bclk発生器2306もまた含む。Bclk発生器2306は、プログラム可能とすることができ、入力デジタルワードに基づいて、タイミング信号のエッジの発生時間をデジタル方式で選択可能にすることができる。いくつかの実施形態では、Bclk発生器2306は、上述したように、遅延ロックループ(DLL)を用いて実装することができる。Bclk発生器2306からのタイミング信号は、電極2301を駆動するBclk駆動部2312の入力に供給される。
駆動回路2300は、VdacH増幅器2308、およびVdacL増幅器2310もまた含む。VdacH増幅器2308は、VdacH発生器から信号を受信し、フィードバックを用いてトランジスタ2314を制御して、Bclk駆動部2312の高電力供給端子に電圧VdacHを供給する。VdacH増幅器2308はまた、キャパシタ1312Aを電圧VdacHに充電する。VdacL増幅器2310は、VdacL発生器から信号を受信し、フィードバックを用いてトランジスタ2316を制御して、Bclk駆動部2312の低電力供給端子に電圧VdacLを供給する。VdacL増幅器2310はまた、キャパシタ1312Bを電圧VdacLに充電する。
上述したように、電極2301は大量のキャパシタンスを有し得る。電極2301を高速で充電するのに十分な電流を供給するために、デカップリングキャパシタ1312Aおよび1312Bを設けて、遷移の間にBclk駆動部2312の低電力供給端子、またはBclk駆動部2312の高電力供給端子に電流を供給することができる。
デカップリングキャパシタは、電極とデカップリングキャパシタとの間の寄生インダクタンスおよび等価直列抵抗(ESR)を制限するように、電極に近接して配置することができる。電極の電圧が新しい電圧に変わると、電極は新たな電圧でデカップリングキャパシタに接続され、寄生インダクタンスおよび/または等価直列抵抗(ESR)が小さい電流路を介して電極に電流を供給し、その結果、電極の電圧を迅速に変えることができる。いくつかの実施形態では、デカップリングキャパシタは、デカップリングキャパシタと電極との間の寄生インダクタンスが3nH未満、2nH未満、または1nH未満になるように、電極の十分近くに配置することができる。いくつかの実施形態では、デカップリングキャパシタと電極との間の電流路の等価直列抵抗(ESR)は、70オーム未満、35オーム未満、または5オーム未満である。しかしながら、本明細書に記載の技術は、特定の値のインダクタンスまたは抵抗に限定されないので、これらの値は単に例として示されているにすぎない。
いくつかの実施形態では、電極b0~bm-1は、1つまたは複数のデカップリングキャパシタに接続することができる。いくつかの実施形態では、各電極b0~bm-1は、それ自体のデカップリングキャパシタを有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、電極は、電極の高電圧源と低電圧源との間に結合された単一のデカップリングキャパシタを有していてもよいし、あるいは、高電圧源および低電圧源にそれぞれ結合された2つのデカップリングキャパシタを有していてもよい。しかしながら、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。電荷キャリア分離構造の電極のいずれか、またはすべてをデカップリングキャパシタに接続してもよい。
デカップリングキャパシタは、任意の適切なキャパシタンス値を有することができる。いくつかの実施形態では、デカップリングキャパシタのキャパシタンス値は、デカップリングキャパシタに接続されることになる電極のキャパシタンスの10倍から100倍である。いくつかの実施形態では、デカップリングキャパシタのキャパシタンスは、少なくとも150pF、少なくとも300pF、または少なくとも3nF、またはそれ以上とすることができる。しかしながら、本明細書に記載の技術は、特定の値のキャパシタンスに限定されないので、これらの値は単に例として示されているにすぎない。
デカップリングキャパシタは、オンチップであってもよいし、オフチップであってもよい。図24は、チップ1300がプリント回路基板1310に貼付されている実施形態を示し、これは、「チップ・オン・ボード」または「ダイ・オン・ボード」実装と呼ばれ得る。ワイヤボンドは、チップ1300をプリント回路基板1310上の1つまたは複数のデカップリングキャパシタ1312に接続することにより、チップ1300の電極と、デカップリングキャパシタ1312との間に、寄生インダクタンスおよび/または等価直列抵抗(ESR)が小さい電流路を提供することができる。いくつかの実施形態では、オフチップデカップリングキャパシタは、チップ1300の1cmの範囲内もしくは5mmの範囲内、またはそれよりも小さい範囲内に配置され得る。しかしながら、本明細書に記載の技術は、これに関して限定されない。上述したように、デカップリングキャパシタは、チップ1300上に形成することができる。
上述したように、電荷キャリア分離構造の電極の充電および放電は大量の電力を損失させ得る。いくつかの実施形態では、チップ1300のピクセルの1つまたは複数の行、およびそれらの対応する電極を無効にすることで、チップ1300の電力消費を制限することができる。チップ1300は、この点に関してプログラム可能であり、有効または無効にされる行の選択を可能にすることができる。有効または無効にされる行は経時的に変わり得る。
図25は、チップの中央領域の32行を有効にし、チップの両縁端部の48行を無効にしている様子を示す。チップの1つまたは複数の行を無効にすると、チップのすべての行が必要なわけではない状況または用途での、電力消費の低減を可能にすることができる。
[追加の態様]
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の技術は、1つまたは複数のコンピューティングデバイスを使用して行うことができる。実施形態は、任意の特定のタイプのコンピューティングデバイスを用いた動作に限定されない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の技術は、1つまたは複数のコンピューティングデバイスを使用して行うことができる。実施形態は、任意の特定のタイプのコンピューティングデバイスを用いた動作に限定されない。
図26は、ピクセルアレイを制御するための、またはピクセルからのデータの分析を実行するための制御回路を実装するのに使用され得る、例示的なコンピューティングデバイス1000のブロック図である。コンピューティングデバイス1000は、1つまたは複数のプロセッサ1001、および、1つまたは複数の有形の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ1003)を含むことができる。メモリ1003は、有形の非一時的なコンピュータ記録可能媒体に、実行されると、上記の機能のいずれかを実施するコンピュータプログラム命令を記憶することができる。プロセッサ1001は、メモリ1003に結合することができるとともに、このようなコンピュータプログラム命令を実行して、機能を実現および実行させることができる。
コンピューティングデバイス1000は、ネットワーク入力/出力(I/O)インタフェース1005もまた含むことができ、これを介して、コンピューティングデバイスは、他のコンピューティングデバイスと(例えば、ネットワーク上で)通信することができる。また、コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のユーザI/Oインタフェース1007もまた含むことができ、これを介して、コンピューティングデバイスは、ユーザへの出力を提供し、かつ、ユーザからの入力を受信することができる。ユーザI/Oインタフェースは、キーボード、マウス、マイクロフォン、表示デバイス(例えば、モニタまたはタッチスクリーン)、スピーカ、カメラ、および/またはその他の様々なタイプのI/Oデバイスなどの、デバイスを含むことができる。
上述の実施形態は、多数のやり方のいずれかで実施することができる。例えば、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを用いて実施することができる。ソフトウェアで実施されると、単一のコンピューティングデバイスに提供されるか、または複数のコンピューティングデバイス間に分散されるかにかかわらず、ソフトウェアコードは、任意の適切なプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)またはプロセッサの集合で実行することができる。上述した機能を実行する任意の構成要素または構成要素の集合は、上述した機能を制御する1つまたは複数のコントローラとして総称的に考慮することが可能であることを理解されたい。1つまたは複数のコントローラは、専用のハードウェアを用いるか、またはマイクロコードもしくはソフトウェアを使用して上記に列挙した機能を実行するようにプログラムされた汎用ハードウェア(例えば、1つまたは複数のプロセッサ)を用いるなど、多数の方法で実装することが可能である。
これに関して、本明細書に記載の実施形態の1つを実施することは、1つまたは複数のプロセッサ上で実行されると、1つまたは複数の実施形態の上述した機能を実行するコンピュータプログラム(すなわち、複数の実行可能命令)でエンコードされた少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体(例えば、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、もしくは他の磁気記憶デバイス、または他の有形の非一時的コンピュータ可読記憶媒体)を含むことを理解されたい。コンピュータ可読媒体は、媒体上に記憶されたプログラムを任意のコンピューティングデバイス上にロードして、本明細書に記載の技術の態様を実施することができるように可搬とすることができる。加えて、実行されると、上述した機能のいずれかを実行するコンピュータプログラムという場合、これは、ホストコンピュータ上で動作するアプリケーションプログラムに限定されないことを理解されたい。もっと正確に言えば、コンピュータプログラムおよびソフトウェアという用語は、本明細書では、一般的な意味で、1つまたは複数のプロセッサをプログラムして、本明細書に記載の技術の態様を実施するのに利用され得る任意のタイプのコンピュータコード(例えば、アプリケーションソフトウェア、ファームウェア、マイクロコード、または任意の他の形態のコンピュータ命令)のことを言うために用いられる。
本発明の様々な態様は、単独で、組み合わせて、または上述した実施形態において特に説明していない様々な構成で使用することができ、したがって、その用途において、上述した説明に記載されているか、または図面に図示されている構成要素の詳細および構成に限定されない。例えば、1つの実施形態で説明している態様は、任意のやり方で他の実施形態で説明している態様と組み合わせることができる。
特許請求の範囲において、請求項要素を修飾する「第1の」、「第2の」、「第3の」などの序数用語の使用は、それ自体は、1つの請求項要素の、別の請求項要素に対するいかなる優先度、順位、もしくは順序も、方法の動作が実行される時間的な順序も含意するものではなく、それらは、単に、特定の名前を有する1つの請求項要素を、請求項要素を区別する(序数用語を使用しなければ)同じ名前を有する別の要素から区別する標識として、使用されている。
また、本明細書で使用されている表現および用語は、説明のためのものであり、限定とみなされるべきではない。本明細書における「含む」、「備える」、または「有する」、「含有する」、「伴う」およびそれらの変形の使用は、その後に列挙される項目およびその均等物、ならびに追加的な項目を包含することを意図している。
Claims (10)
- ポイントオブケアデバイス(2710)であって、
励起光(2704)を放射して患者の眼(2702)の複数の領域(2802)を照射し、前記複数の領域(2802)内の発光分子(2703)を励起して蛍光光子(2705)を放出するように構成された励起光源(2701)と、
ピクセル(100)のアレイ(1302)を含む集積光検出器(2707)であって、各ピクセル(100)が
入射光子を受光することに応答して電荷キャリアを生成するように構成された光検出領域(102)と、
前記入射光子の受光に応答して前記光検出領域(102)において生成された電荷キャリアの少なくとも一部を受け取るように構成された少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)と、を含む、前記集積光検出器(102)と、
ピクセル(100)の前記アレイ(1302)は、患者の眼(2702)の前記複数の領域(2802)の個々の領域(2802)からの蛍光光子(2705)の到着に応答してピクセル(100)の前記光検出領域(102)において生成され、かつピクセル(100)の少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)において受け取られる電荷キャリアが、ピクセル(100)の個々の領域(2802)における蛍光強度レベルを示すように、患者の眼の前記複数の領域(2802)に対応する1つまたは複数のピクセル(100)の複数のグループを含んでおり、
患者の眼(2702)の前記複数の領域(2802)から蛍光光子(2705)を受け取り、蛍光光子(2705)を集積光検出器(2707)の1つ又は複数のピクセル(100)の個々の複数のグループに方向付けるように構成された1又は複数の光学部品(2706)と、
少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)であって、
前記励起光(2704)の放射に続く所定の時間期間中に前記光検出領域(102)において生成された電荷キャリアを前記光検出領域(102)から1つまたは複数のピクセル(100)の前記少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)に選択的に向けることによって、少なくとも部分的に1つまたは複数のピクセル(100)の各グループの各ピクセル(100)の前記少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)の電荷キャリアを集約するように前記集積光検出器(2707)を制御し、
1つ又は複数のピクセルの各グループの各ピクセルの前記少なくとも1つの電荷蓄積領域に集約された電荷キャリアの数を用いて、患者の眼(2702)の前記複数の領域の各々における発光分子(2703)の1つ又は複数の蛍光寿命を判定するように構成されている前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)と、を備えるポイントオブケアデバイス。 - 前記励起光源(2701)は、前記励起光(2704)を周期的に放射するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)は、前記励起光(2704)の各放射に続く所定の時間期間中に、電荷キャリアを前記光検出領域(102)から前記少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)に周期的にそれぞれ転送するように構成される、請求項1に記載のポイントオブケアデバイス。 - 患者の眼(2702)を前記1つまたは複数の光学部品(2706)からポイントオブケアデバイスの焦点距離に適した距離だけ分離するように構成された機械的隔離絶縁器(2711)を更に備える、請求項1又は2に記載のポイントオブケアデバイス。
- 前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)は、患者の眼(2702)の前記複数の領域に対して判定された1つ又は複数の蛍光寿命に統計的クラスタリングを適用して、不健康な組織及び/又は病変組織と健康な組織とを区別するように更に構成される、請求項1または2に記載のポイントオブケアデバイス。
- 前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)は、患者の眼(2702)の前記複数の領域の少なくとも1つの領域において、互いに異なる蛍光寿命を有する、複数の種類の発光分子(2703)の収集に対応する特徴的な蛍光寿命を判定するようにさらに構成される、請求項1または2に記載のポイントオブケアデバイス。
- ポイントオブケアデバイス(2710)であって、
励起光(2704)を放射して患者の眼(2702)を照射し、患者の眼(2702)内の発光分子(2703)を励起して蛍光光子(2705)を放出するように構成された励起光源(2701)と、
患者の眼(2702)から蛍光光子(2705)を受け取り、蛍光光子(2705)を集積光検出器(2707)に方向付けるように構成された1つまたは複数の光学部品(2706)と、
ピクセル(100)のアレイ(1302)を含む集積光検出器(2707)であって、各ピクセル(100)が
入射光子を受光することに応答して電荷キャリアを生成するように構成された光検出領域(102)と、
前記入射光子を受光することに応答して前記光検出領域(102)において生成された電荷キャリアの少なくとも一部を受け取るように構成された少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)と、を含む前記集積光検出器(2707)と、
少なくとも蛍光寿命イメージングモード及び蛍光強度イメージングモード用に構成された少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)と、を備え、
前記蛍光寿命イメージングモードにおいて、前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)は、
前記励起光(2704)の放射に続く所定の時間期間中に前記光検出領域(102)において生成された電荷キャリアを前記光検出領域(102)から前記少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)に選択的に向けることによって、少なくとも部分的に各ピクセル(100)の前記少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)の電荷キャリアを集約するように前記集積光検出器(2707)を制御し、
各ピクセルの前記少なくとも1つの電荷蓄積領域に集約された電荷キャリアの数を用いて、患者の眼(2702)内の発光分子(2703)の1つ又は複数の蛍光寿命を判定するように構成され、
前記蛍光強度イメージングモードにおいて、前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)は、
各ピクセル(100)の前記少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)において電荷キャリアを収集するように前記集積光検出器(2707)を制御し、
前記集積光検出器(2707)が前記少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)に収集して電荷キャリアの数を用いて、患者の眼(2702)の1つ又は複数の領域の1つ又は複数の蛍光強度を決定するように構成される、ポイントオブケアデバイス。 - 前記励起光源(2701)は、前記励起光(2704)を周期的に放射するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)は、前記蛍光寿命イメージングモードにおいて、前記励起光(2704)の各放射に続く所定の時間期間中に、電荷キャリアを前記光検出領域(102)から前記少なくとも1つの電荷蓄積領域(108)に周期的にそれぞれ転送するように構成される、請求項6に記載のポイントオブケアデバイス。 - 患者の眼(2702)を前記1つまたは複数の光学部品(2706)からポイントオブケアデバイスの焦点距離に適した距離だけ分離するように構成された機械的隔離絶縁器(2711)を更に備える、請求項6又は7に記載のポイントオブケアデバイス。
- 前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)は、前記蛍光寿命イメージングモードにおいて、患者の眼(2702)の複数の領域に対して判定された1つ又は複数の蛍光寿命に統計的クラスタリングを適用して、不健康な組織及び/又は病変組織と健康な組織とを区別するように更に構成される、請求項6または7に記載のポイントオブケアデバイス。
- 前記少なくとも1つのプロセッサ(2713、1304)は、前記蛍光寿命イメージングモードにおいて、患者の眼(2702)の少なくとも1つの領域において、互いに異なる蛍光寿命を有する、複数の種類の発光分子(2703)の収集に対応する特徴的な蛍光寿命を判定するようにさらに構成される、請求項6または7に記載のポイントオブケアデバイス。
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