JP5270835B2 - 光検出素子、空間情報の検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光検出素子、空間情報の検出装置に関するものである。
一般に、光照射による電荷を生成し受光光量に応じた受光出力を取り出す光検出素子では、受光光量の多寡に応じて受光出力も変化する。ただし、受光光量を反映する有効な受光出力の上限および下限は、生成された電荷を受光出力として取り出す部位のサイズにより制限される。
光検出素子のダイナミックレンジを拡大させるために、CCDを用いて電荷を転送する経路において一定量の電荷を秤量して不要電荷とし、不要電荷を除いた残りの電荷を受光出力に用いることが考えられている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1、特許文献2に記載された構成では、転送する電荷から入力信号とは無関係の一定量の不要電荷を除くことができ、結果的に転送する電荷量を低減することができるから、電荷を転送する経路のサイズを小さくすることが可能になる。
特開平7−22436号公報 特開平7−22437号公報
ところで、特許文献1、特許文献2に記載の構成では、一定量の電荷を不要電荷として秤量するから、受光光量の変化に応じて不要電荷の量を調節することができないという問題を有している。たとえば、発光源から対象空間に投光され、物体で反射された信号光を光検出素子で受光することによって、物体の反射率、空間の光の透過率、物体までの距離などの空間情報を検出するアクティブ形の空間情報の検出装置であれば、発光源の非点灯時に対象空間から光検出素子に入射する環境光が時間とともに変動する環境では、一定量の電荷を不要電荷としても、受光出力には環境光の変動成分が含まれる。つまり、発光源から投光した信号光ではない環境光の変動成分が受光出力に含まれるから、結果的に空間に関する情報を有している信号光の上限と下限とは(とくに、上限は)、環境光により大きく制限を受けることになる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、不要電荷の量を調節可能にすることにより、アクティブ形の空間情報の検出装置に用いる際に信号光のダイナミックレンジを大きくとることのできる光検出素子を提供することにあり、また、この光検出素子を用いることにより空間情報を精度よく検出することができる空間情報の検出装置を提供することにある。
請求項1の発明は、半導体の主表面に分離電極と蓄積電極とを障壁制御電極を挟んで配置し、障壁制御電極の直下に形成されるポテンシャル障壁を用いることにより、前記半導体に形成された光電変換部において受光光量に応じて生成された電荷のうちの規定量を不要電荷として秤量し残りの有効電荷を受光出力として取り出す光検出素子であって、分離電極を有し光電変換部で生成された電荷を集積するとともにポテンシャル障壁に応じた一定量の不要電荷を秤量して分離する電荷分離部と、蓄積電極を有し電荷分離部において秤量されポテンシャル障壁を越えて流れ込む有効電荷を蓄積する電荷蓄積部と、電荷を保持し保持した電荷量により障壁制御電極に印加する電圧を決める電荷保持部と、電荷蓄積部に蓄積された有効電荷を受光出力として取り出す電荷取出部と、電荷分離部で秤量された不要電荷を廃棄する廃棄部とを前記半導体に備え、前記障壁制御電極は前記半導体との間に絶縁層を介して配置され、前記光電変換部と前記電荷分離部と前記障壁制御電極と前記電荷蓄積部とは一直線上に配列され、前記電荷保持部は当該直線に交差する方向において前記電荷分離部に隣接して配置され、前記廃棄部は電荷分離部に対して電荷保持部と同じ側で光電変換部に沿って配置されていることを特徴とする。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記廃棄部は前記光電変換部に沿う方向において複数個に分割された領域を有し、各領域ごとに異なるタイミングで不要電荷と余剰電荷とをそれぞれ廃棄することを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記半導体において前記分離電極と前記障壁制御電極とに跨る領域であって前記直線に直交する方向の両端部に、当該領域の他の部位と同じ導電形で不純物濃度が高濃度である一対のスリット領域を形成していることを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明において、前記半導体の主表面における前記障壁制御電極と前記蓄積電極との間に、障壁制御電極の直下のポテンシャルと蓄積電極の直下のポテンシャルとの間のポテンシャルとなるように一定電圧が印加されるバッファ電極が設けられていることを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1の発明において、前記半導体内であって前記電荷保持部の直下には半導体の深部から前記電荷保持部への電荷の移動を阻止する導電形のバリア層が埋め込まれていることを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明において、前記廃棄部は、前記電荷分離部および前記光電変換部に隣接して配置され、前記不要電荷に加えて光電変換部の余剰電荷を廃棄することを特徴とする。
請求項7の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明において、前記光電変換部は、前記半導体の主表面に複数個の感度制御電極を備え、各感度制御電極に印加する電圧が制御されることにより、半導体に形成されるポテンシャル井戸の開口面積が変化することを特徴とする。
請求項8の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明において、前記半導体の主表面における前記分離電極と前記電荷保持部との間に転送ゲート電極が配置され、転送ゲート電極に印加する電圧の制御により電荷分離部と電荷保持部との間で半導体内にチャンネルを形成したときにチャンネル内で電荷保持部側の端部に向かって電荷が移動するように不純物濃度を調整したポテンシャル調節部を電荷保持部に隣接させて設けたことを特徴とする。
請求項9の発明では、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記光電変換部と前記電荷分離部と前記電荷蓄積部と前記電荷保持部と前記障壁制御電極とを備える領域を1画素として、前記半導体に複数画素を設けていることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の光検出素子と、空間情報を検出する対象空間に光を間欠的に投光する発光源と、発光源の発光を制御するとともに光検出素子の前記分離電極と前記蓄積電極と廃棄部とに印加する電圧を制御する制御部と、光検出素子の受光出力から空間情報を抽出する信号処理部とを備え、制御部は、発光源が消灯した消灯期間に前記光電変換部が生成した電荷を前記電荷保持部に移動させることにより、電荷保持部に保持した電荷量に応じた高さのポテンシャル障壁を前記障壁制御電極の直下に形成し、次に、発光源が点灯した点灯期間に光電変換部で生成された電荷のうち電荷分離部に集積された後にポテンシャル障壁を越えて前記電荷蓄積部に流入した有効電荷を、前記電荷取出部を通して受光出力として取り出し、消灯期間の前には、電荷分離部の不要電荷を廃棄部を通して廃棄することを特徴とする。
請求項11の発明では、請求項10の発明において、前記光電変換部は、前記半導体の主表面に複数個の感度制御電極を備え、前記制御部は、前記発光源の点灯期間において強度を一定周期で変調した光を対象空間に投光するように発光源に変調信号を与え、かつ前記光電変換部において電荷を集積する領域として半導体に形成されるポテンシャル井戸の開口面積を変調信号に同期するタイミングで変化させるように前記感度制御電極のそれぞれに印加する電圧を制御することにより変調信号の特定の位相区間に対応した電荷を集積し、前記信号処理部は、変調信号の複数の位相区間の受光出力を用いて対象空間に存在する物体までの距離を空間情報として求めることを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、光電変換部で生成した電荷の一部を不要電荷として分離するから、受光光量の変化を受光出力の変化に反映させて取り出すようにしながらも、電荷量の総量が減少することにより飽和を生じる可能性を低減させることができる。しかも、電荷分離部からの電荷を電荷保持部に保持させるとともに、電荷保持部を障壁制御電極に電気的に接続しているから、障壁制御電極の直下におけるポテンシャルを電荷保持部の電荷量で規定し、不要電荷として分離する電荷量を電荷保持部の電荷量によって決めることができる。言い換えると、電荷保持部に保持する電荷量を調節することにより、分離する不要電荷の量が調節可能になる。しかも、電荷分離部で秤量された不要電荷を廃棄する廃棄部を設けているから、電荷分離部の不要電荷を適宜のタイミングで廃棄することにより、電荷分離部において不要電荷を正確に秤量することが可能になり、受光光量の変化を受光出力に正確に反映させることができる。
加えて、請求項1の発明の構成によれば、廃棄部を電荷分離部に対して電荷保持部と同じ側に配置しているから、電荷分離部で秤量した不要電荷を廃棄部から廃棄することができるのはもちろんのこと、電荷分離部から電荷保持部に電荷を受け渡す際に、電荷分離部と電荷保持部と廃棄部との電位の関係によって、電荷分離部から電荷保持部に向かって電荷を流すように電位勾配が形成され、電荷分離部から電荷保持部に余すことなく電荷を受け渡すことができる。ここに、障壁制御電極の直下のポテンシャルは電荷保持部の電荷量により決まるから、電荷分離部の電荷量を当該ポテンシャルに正確に反映させることができる。
請求項2の発明の構成によれば、廃棄部を複数に分割しているから、光電変換部の余剰電荷と電荷分離部の不要電荷とを個別に廃棄することができる。つまり、電荷分離部から廃棄部を通して不要電荷を廃棄する際に、光電変換部において生成かつ集積している電荷が廃棄部を同時に廃棄するのを防止することができる。
請求項3の発明の構成によれば、分離電極と障壁制御電極とに跨る領域で両端部に不純物濃度が高濃度である一対のスリット領域を形成しているから、障壁制御電極の直下に形成されるポテンシャル障壁の両端部の立ち上がりが鋭くなって電荷分離部から電荷蓄積部への電荷の漏出を抑制することができる。その結果、不要電荷を精度よく秤量することが可能になる。また、スリット領域を設けない場合には、障壁制御電極の直下に形成されるポテンシャル障壁の体積が、障壁制御電極に印加する電圧に対して3次特性で非線形に変化するが、スリット領域を形成していることにより、印加電圧に対する体積変化の非線形性が緩和され、電荷保持部に保持された電荷量と不要電荷の量とがほぼ比例関係になる。
請求項4の発明の構成によれば、障壁制御電極と蓄積電極との間にバッファ電極を設け、バッファ電極の直下のポテンシャルを障壁制御電極の直下のポテンシャルと蓄積電極の直下のポテンシャルとの間に設定しているので、障壁制御電極の直下に形成されるポテンシャル障壁の高さが電荷蓄積部に蓄積された電荷量によって変化するのを抑制することができる。つまり、ポテンシャル障壁の近傍領域ではバッファ電極によってポテンシャルが固定されているから、電荷蓄積部の電荷量が変動してもポテンシャル障壁への影響が緩和される。
請求項5の発明の構成によれば、電荷保持部への電荷の移動を阻止する導電形のバリア層を電荷保持部の直下に埋め込んでいるから、光照射などによって半導体の深部で生成された電荷が電荷保持部の電荷に混入することが防止され、電荷保持部の電荷量を電荷分離部から受け取った電荷量に保つことができる。
請求項6の発明の構成によれば、廃棄部を電荷分離部および光電変換部に隣接させて設けているから、電荷分離部の不要電荷および光電変換部の余剰電荷を適宜のタイミングで廃棄することにより、電荷分離部において不要電荷を正確に秤量することが可能になるだけではなく、受光光量に応じて光電変換部で生成された余剰電荷も廃棄して、受光光量の変化を受光出力により正確に反映させることができる。
請求項7の発明の構成によれば、光電変換部において複数個の感度制御電極を設け、感度制御電極に印加する電圧を制御することによってポテンシャル井戸の開口面積を変化させるから、光電変換部において生成される電荷がポテンシャル井戸に集積される際の集積の容易度を変化させることになり、実質的に光電変換部の感度を制御することが可能になる。つまり、感度制御電極に電圧を印加するタイミングと印加する電圧値とを制御すれば、目的とする期間の受光光量に対応する電荷が光電変換部のポテンシャル井戸に容易に集積され、かつ他の期間に生成される電荷がポテンシャル井戸に集積され難くなる制御が可能になる。しかも、目的以外の期間にはポテンシャル井戸の開口面積を小さくすることによって、目的とする期間に集積した電荷をポテンシャル井戸に保持することが可能になる。このような動作により、電荷の集積と保持とを繰り返して光電変換部において電荷を累積させることが可能になる。たとえば、光電変換部に入射する光の強度が周期的に変化する場合には、目的とする位相区間に生成される電荷を周期毎に集積することによって、当該位相区間の受光光量に対応した電荷を積分することが可能になる。
請求項8の発明の構成によれば、電荷分離部と電荷保持部との間に転送ゲート電極を設けていることにより、転送ゲート電極に印加する電圧の制御によって電荷分離部から電荷保持部への電荷の移動を制御することができ、電荷分離部において不要電荷を秤量する際に電荷分離部から電荷保持部に電荷が漏出するのを防止することができる。しかも、転送ゲート電極に印加する電圧の制御により形成されるチャンネル内で電荷保持部側の端部に向かって電荷が移動するように不純物濃度を調整したポテンシャル調節部を電荷保持部に隣接させて設けているから、転送ゲート電極により電荷分離部と電荷保持部との間に電荷を通過させるチャンネルを形成したときに、チャンネル内に電荷の通過を妨げるようにポテンシャルが変化する部位が形成されるのを防止して、電荷分離部から電荷保持部に向かって電荷を流す向きの滑らかな電位勾配を形成することができる。つまり、電荷分離部の電荷を余すことなく電荷保持部に移動させることが可能になる。
請求項9の発明の構成によれば、複数画素を備える構成であって、各画素ごとに上述した構成を設けているから、画素ごとに不要電荷の量を調節し、各画素の飽和を抑制することができる。
請求項10の発明の構成によれば、発光源とともに用いるアクティブ形の空間情報の検出装置において、発光源を消灯している消灯期間に光電変換部で生成した電荷を電荷保持部に保持させ、発光源が点灯している点灯期間に光電変換部で生成した電荷から不要電荷を分離しているから、電荷分離部において秤量する不要電荷の量を、消灯期間において存在している周囲の光(環境光)に応じて自動的に設定することができ、点灯期間の受光光量に相当する電荷量から、環境光に応じて決まる電荷量を不要電荷として除去することになり、受光出力に占める環境光の影響を低減することができる。つまり、点灯期間の受光光量は、環境光の受光光量と発光源に起因する光(信号光)の受光光量との和になるから、点灯期間の受光光量に対応した電荷量から、消灯期間に得られた環境光の受光光量に応じて決まる電荷量を不要電荷として分離することにより、信号光の受光光量の変動分を残しながらも環境光の影響が低減され、信号光のダイナミックレンジが増加することになる。また、消灯期間の前には、電荷分離部の不要電荷を廃棄するから、環境光に対応した電荷以外の電荷が電荷保持部に保持する電荷に混入するのを防止できる。
請求項11の発明の構成によれば、発光源から投光する光の強度を一定周期の変調信号で変調し、光電変換部では変調信号の特定の位相区間の受光光量に相当する量の電荷が得られるように、感度制御電極に印加する電圧を制御するから、複数の位相区間に相当する受光出力を取り出すことができ、各位相区間における受光出力を組み合わせて用いることで、発光源から投光された光が光電変換部に入射するまでの時間を変調信号の位相に置き換えて求めることができ、結果的に物体までの距離を求めることが可能になる。
以下に説明する実施形態では、光検出素子として、複数個の画素を垂直方向Dvに複数個配列した画素列を形成するとともに、画素列を水平方向Dhに複数列配列することによって、画素をマトリクス状に配列した2次元(エリア)イメージセンサを想定するが、以下の説明では1画素に相当する範囲について説明する。また、光検出素子として、2次元イメージセンサの1画素に相当する構成を有するものや、複数個の画素を1列に配列した1次元(リニア)イメージセンサであっても本発明の技術思想を適用することができる。
また、光検出素子を発光源と組み合わせて構成したアクティブ形の空間情報の検出装置としては、対象空間に存在する物体までの距離を求める測距装置を例示するが、物体の反射率や空間の媒質の透過率を求める装置などに本発明の技術思想を適用することも可能である。
(実施形態1)
〔構造〕
図1に1個の画素Pxの構成を示す。画素Pxは、図1(b)(c)に示すように、第1導電形(図示例ではp形)の半導体(図示例ではシリコンを想定している)からなる素子形成層11の主表面側に、第2導電形(図示例ではn形)の半導体からなるウェル12を形成し、ウェル12の主表面に絶縁層(たとえば、酸化シリコンあるいは窒化シリコン)13を介して感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23と障壁制御電極24とを配列した構成を有する。また、素子形成層11においてウェル12の範囲内には、第2導電形であって不純物濃度がウェル12よりも高濃度(つまり、n++形)である保持用ウェル14が形成される。保持用ウェル14には接続線26の一端部25がオーミックに接続され、接続線26の他端部には障壁制御電極24が接続される。ただし、接続線の一端部26に電極を設け、当該電極を保持用ウェル14に対して絶縁層13を介して配置してもよい。
感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23と障壁制御電極24とは平面視において矩形状ないし短冊状であって同寸法に形成され、幅方向における一直線上に配列される。つまり、感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23と障壁制御電極24とは長手方向に直交する一直線上に中心を揃えて配列され、この方向が画素配列の垂直方向Dvになる。障壁制御電極24は1個であるが、感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23とは複数個(図示例では、感度制御電極21が6個、分離電極22と蓄積電極23とがそれぞれ3個)設けられる。なお、感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23と障壁制御電極24とは必ずしも同寸法とする必要はなく、たとえば障壁制御電極24の長手方向(水平方向Dh)を分離電極22および蓄積電極23よりも大きくしてもよい。
保持用ウェル14は、3個の分離電極22のうちの中央の分離電極22に対して画素配列の水平方向Dhの一側に隣接して配置される。また、素子形成層11には感度制御電極21および分離電極22に隣接して廃棄部としてのオーバーフロードレイン15が形成され、オーバーフロードレイン15には絶縁層13を介さずにドレイン電極(オーバーフロードレイン15と同じ部位に設けている)が直接接続される。オーバーフロードレイン15は、たとえば、第2導電形で不純物濃度がウェル12よりも高濃度である領域として形成される。また、オーバーフロードレイン15は、感度制御電極21の長手方向(画素配列の水平方向Dh)の両側のうち保持用ウェル14と同じ側に形成される。この理由は後述する。素子形成層11において保持用ウェル14が形成される領域にはウェル12が張り出した形で形成されるが、ドレイン電極を形成している領域にはウェル12は形成されない。素子形成層11は、第2導電形のサブストレート10の上に形成される。
感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23と障壁制御電極24とのうち少なくとも感度制御電極21は透光性を有している。分離電極22と蓄積電極23と障壁制御電極24とは、透光性を有していないことが望ましいが、感度制御電極21と同時に形成されるから透光性を有している。したがって、図1(a)に示すように、画素Pxにおいて素子形成層11の主表面は、感度制御電極21に対応する領域に形成した開口窓31を残して全体が遮光膜30により覆われる。また、以下の説明では、光照射により生成される電荷のうち電子を利用する例について説明するが、ホールを利用する場合には、半導体の導電形を入れ換え、また後述する電圧の極性を入れ換えることになる。
素子形成層11およびウェル12において感度制御電極21を配置した領域は、開口窓31を通して光が照射されることにより電荷を生成する光電変換部D1として機能する。また、ウェル12において、分離電極22を配置した領域は電荷分離部D2として機能し、蓄積電極23を配置した領域は電荷蓄積部D3として機能する。ウェル12において保持用ウェル14を配置した領域は電荷保持部D4として機能する。
上述の構造から明らかなように、光電変換部D1と電荷分離部D2と電荷蓄積部D3とは遮光膜30を除くと、FT(フレーム・トランスファ)方式のCCDイメージセンサと同様の構造になる。したがって、感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23と障壁制御電極24とに印加する電圧を制御することにより、電荷を転送することができる。つまり、感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23と障壁制御電極24は電荷取出部として機能する。
また、FT方式のCCDイメージセンサと同様に、画素Pxを配列した撮像領域とともに、撮像領域で生成された電荷を保持する蓄積領域(電荷蓄積部D3とは異なる領域)を備え、さらに蓄積領域からの電荷を読み出して水平方向Dhに転送するする水平レジスタも設けている。したがって、蓄積領域および水平レジスタも電荷取出部として機能する。水平レジスタの出力は受光出力になる。
ところで、障壁制御電極24は、接続線26を介して保持用ウェル14と電気的に接続されている。接続線26は金属配線であり、障壁制御電極24は保持用ウェル14と同電位になる。したがって、保持用ウェル14に電荷を保持すると、保持用ウェル14の電荷量に応じた電圧が障壁制御電極24に印加される(あるいは、障壁制御電極24が保持用ウェル14の電荷量に応じて帯電する)。
保持用ウェル14には電子が保持されるから、障壁制御電極24に負電圧を印加することができ、電子に対するポテンシャル障壁が高くなる。つまり、分離電極22に対応する電荷分離部D2や蓄積電極23に対応する電荷蓄積部D3よりも電子に対するポテンシャル障壁が高くなり、電荷分離部D2と電荷蓄積部D3との間にポテンシャル障壁が形成されることになる。障壁制御電極24の直下におけるポテンシャル障壁の高さは保持用ウェル14の電荷量に応じて変化する。言い換えると、ポテンシャル障壁の高さは電荷保持部D4に保持される電荷量に応じて変化する。
障壁制御電極24と保持用ウェル14との電位は電荷保持部D4に保持された電荷量で決まるが、感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23とに印加する電圧は、別途に制御する必要がある。たとえば、正負2種類の電圧(+10V、−5V)を適宜のタイミングで印加する。そのため、感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23とには、2本の電源配線27a,27bのいずれかがオーミックに接続される。電源配線27a,27bは金属配線を用いるのが望ましい。また、感度制御電極21と分離電極22と蓄積電極23とについて、電源配線27a,27bを接続しない場合には、絶縁層(たとえば、酸化シリコンあるいは窒化シリコン)16を介して電源配線27a,27bとは絶縁する。
ところで、素子形成層11の主表面には保持用ウェル14に対して垂直方向Dvに並んでリセットゲート電極28とリセットドレイン17とが形成される。平面視においては、リセットゲート電極28を挟んで保持用ウェル14とリセットドレイン17とが配置される。また、リセットゲート電極28とリセットドレイン17とは、保持用ウェル14に対して光電変換部D1側に配置される。リセットドレイン17は、たとえば不純物濃度が高濃度である第2導電形(つまり、n++)の領域として形成され、リセット電極(リセットドレイン17と同じ部位に設けている)が絶縁層13を介さずに直接接続される。リセット電極には一定のリセット電圧が印加される。
さらに、分離電極22と保持用ウェル14との間には転送ゲート電極29が配置される。転送ゲート電極29に適宜の電圧を印加すれば、転送ゲート電極29の直下にチャンネルが形成され、電荷分離部D2から電荷保持部D4への電荷の移動が可能になる。
〔動作〕
以下に、上述した光検出素子の動作を説明する。いま、ウェル12の中の電子を空乏化した状態で光を照射するものとする。ウェル12の中の電子を空乏化するには、オーバーフロードレイン15を通して光電変換部D1および電荷分離部D2に残留する電子を廃棄し、リセットゲート電極28にリセット電圧を印加して保持用ウェル14とリセットドレイン17との間にチャンネルを形成し、電荷保持部D4に残留する電子をリセットドレイン17を通して廃棄する。
また、垂直方向Dvにおいて光電変換部D1から電荷蓄積部D3に向かう向きにおいて光電変換部D1を上流側と定義すると、電荷蓄積部D3の電荷は垂直方向Dvに並ぶ下流側の画素Pxの光電変換部D1に隣接して設けたオーバーフロードレイン15を通して廃棄することができる。
ウェル12の中の電子を空乏化した後に、光電変換部D1の感度制御電極21に適宜の電圧を印加して光電変換部D1に電子に対するポテンシャル井戸を形成した状態で光を照射すると、ウェル12を含む素子形成層11において生成された電子とホールとのうち電子がポテンシャル井戸に集積され、ホールはサブストレート10を通して廃棄される。つまり、受光光量に応じた量の電子がポテンシャル井戸に集積される。感度制御電極21に印加する電圧の制御の具体例は後述する。
光電変換部D1において受光光量に応じた量の電子(以下、電子は斜線部で示す)を集積させた後、まず図2の期間Taのように、分離電極22に電圧を印加して電荷分離部D2にポテンシャル井戸を形成し、光電変換部D1に集積された電子を電荷分離部D2に移動させる(図2(a)参照)。つまり、光電変換部D1から電荷分離部D2に電子が移動する。また、電荷分離部D2に移動させた電子は、転送ゲート電極29に適宜の電圧を印加し、電荷分離部D2と保持用ウェル14との間にチャンネルを形成して、電荷保持部D4に移動させる(図2(b)参照)。
つまり、n形のウェル12に囲まれたn++形である保持用ウェル14では、ポテンシャルがウェル12よりも高く(電子に対するポテンシャルが低く)、ポテンシャルは電荷分離部D2よりも電荷保持部D4のほうが高くなっている。したがって、転送ゲート電極29に適宜の電圧を印加してチャンネルを形成すると、電荷分離部D2から電荷保持部D4に向かって電子が移動し、保持用ウェル14に電子が流れ込む。
保持用ウェル14に電子が流れ込むに従って保持用ウェル14の電位が低下し、保持用ウェル14に電気的に接続された障壁制御電極24の電位が低下する(図2(d)参照)。つまり、障壁制御電極24の直下にポテンシャル障壁が形成される。また、保持用ウェル14に集積された電荷の一部は障壁制御電極24に移動するから、障壁制御電極24の直下には移動した電荷量に応じた高さのポテンシャル障壁が形成される。なお、保持用ウェル14に絶縁層13を介して保持電極を対向させる場合には保持用ウェル14に集積された電荷量に応じた電圧が保持電極に生じるから、障壁制御電極24にも同電圧が印加されることにより、障壁制御電極24の直下にポテンシャル障壁が形成される。
なお、期間Taにおいて蓄積電極23には電圧を印加せず、電荷蓄積部D3には電子が集積されないようにしておく。分離電極22に電圧を印加した後に転送ゲート電極29に電圧を印加するか、分離電極22と転送ゲート電極29とに同時に電圧を印加するかは適宜に選択することができる。
電荷保持部D4に電子が移動すると、期間Tbのように転送ゲート電極29への電圧印加を停止して電荷保持部D4に電子を保持させ、さらに、オーバフロードレイン15を制御して電荷分離部D2の電子を廃棄する(図2(b)(c)参照)。電子の廃棄の際には、分離電極22への電圧印加を停止すれば電子の廃棄を迅速に行うことができる。
上述した動作において光電変換部D1で受光した光は、受光光量に応じた受光出力を得るためではなく、障壁制御電極24の直下におけるポテンシャル障壁の高さを決めるために入射させている。上述の動作でポテンシャル障壁の高さが決まった後の動作が実際に受光出力を得る動作になる。
受光出力を求めるための光を受光する前には、期間Tcのように、まずオーバーフロードレイン15を通して、ウェル12のうち電荷保持部D4を除く部位の電子を空乏化し、光電変換部D1および電荷分離部D2から電子を除去する(図2(c)参照)。
光電変換部D1において受光光量に応じた電子を集積する際に、図3(a)のように、障壁制御電極24の直下にはポテンシャル障壁B1が形成されている。光電変換部D1で受光光量に応じた電子を集積した後、期間Tdのように、分離電極22に適宜の電圧を印加して電荷分離部D2に電子に対するポテンシャル井戸を形成するとともに、感度制御電極21への印加電圧を制御することにより、光電変換部D1から電荷分離部D2に電子を移動させる(図2(a)参照)。つまり、図3(b)のように、電荷分離部D2に電子が移動する。
その後、期間Teのように、蓄積電極23に適宜の電圧を印加して電荷蓄積部D3にポテンシャル井戸を形成した状態で、分離電極22への電圧印加を停止すると、図3(c)のように、障壁制御電極24の直下に形成されているポテンシャル障壁の高さと電荷分離部D2の大きさとにより決まる一定量の電子が不要電荷として電荷分離部D2に残され、電荷分離部D2からポテンシャル障壁を越えた電荷は電荷蓄積部D3に流れ込むことになる(図2(e)参照)。ただし、分離電極22への電圧印加を停止する前に、電荷分離部D2と光電変換部D1との間には障壁制御電極24の直下のポテンシャル障壁よりも高いポテンシャル障壁を形成するように感度制御電極21への印加電圧を制御しておく。
上述の動作によって、光電変換部D1での受光光量に応じて集積された電子から電荷分離部D2で一定量の電子が不要電荷として分離され、不要電荷を分離した残りの電荷が有効電荷として電荷蓄積部D3に蓄積される。
有効電荷を電荷蓄積部D3に蓄積した後には、期間Tfのように、電荷分離部D2に残っている不要電荷をオーバーフロードレイン15から廃棄し、さらに電荷保持部D4に保持されている電荷を廃棄するために、リセットゲート電極28に適宜の電圧を印加して保持用ウェル14とリセットドレイン17との間にチャンネルを形成し、保持用ウェル14の電子を廃棄した後にリセットゲート電極28への電圧印加を停止する(図2(c)(f)参照)。その後、電荷蓄積部D3に蓄積された電荷は、上述した電荷取出部を通して受光出力として光検出素子の外部に取り出される。
以上説明した一連の動作によって、1フレームの画像に対応した受光出力が得られる。ここに、上述の動作では1フレーム毎に保持用ウェル14の電子を廃棄することになるが、複数フレーム毎に保持用ウェル14の電子を廃棄する動作とすることも可能である。ただし、この場合には、障壁制御電極24の直下においてポテンシャル障壁が形成されているから、ポテンシャル障壁の前後で電子が移動できるように、分離電極22および蓄積電極23に印加する電圧を調節する必要がある。
ところで、上述したように、電荷分離部D2から電荷保持部D4に電子を移動させる必要がある。オーバーフロードレイン15には、電荷分離部D2から不要電荷を廃棄する機能があるから、オーバーフロードレイン15のポテンシャルは電荷分離部D2のポテンシャルよりも高く(電子に対しては低く)設定される。
したがって、仮にオーバフロードレイン15が光電変換部D1に対して電荷保持部D4とは反対側に配置されているとすると、電荷分離部D2の周辺での電位勾配が、図4(b)のように、電荷保持部D4から電荷分離部D2に電子を流す向きに傾斜することになり、電荷分離部D2から電荷保持部D4に電子を迅速に移動させることができない。図の一点鎖線は転送ゲート電極29に電圧を印加して電荷保持部D4に電子を移動させる際のポテンシャルを示している。
これに対して、本実施形態の構成によれば、光電変換部D1に対して電荷保持部D4と同じ側にオーバーフロードレイン15を設けていることにより、電荷分離部D2の周辺での電位勾配が、図4(a)のように、電荷分離部D2から電荷保持部D4に電子を流す向きに傾斜することになり、電荷分離部D2から電荷保持部D4への電子の移動効率を高めることができる。
〔空間情報の検出装置〕
以下では、空間情報として撮像空間(つまり、対象空間)に存在する物体までの距離を計測する検出装置に、上述した光検出素子を用いる例を示す。以下に説明する空間情報の検出装置は、図5に示すように、対象空間に投光する発光源2を用いたアクティブ型の検出装置であり、対象空間を上述した光検出素子1により撮像し、光検出素子1の受光出力を信号処理部3に与えて後述する演算を行うことにより、対象空間に存在する物体5までの距離を求める。また、光検出素子1と発光源2との動作のタイミングは制御部4が制御する。また、制御部4は信号処理部3にも演算のタイミングを指示する。
発光源2は複数個の赤外線発光ダイオードを並設して構成し、光検出素子1へは赤外線透過フィルタを通して対象空間からの光を入射させる。つまり、距離の計測に用いる光として赤外線を用いることにより、光検出素子1に可視光領域の光が入射するのを抑制している。信号処理部3および制御部4は、適宜のプログラムを実行するマイクロコンピュータによって構成する。
距離の計測には、発光源2から強度を変調した光(強度変調光)を対象空間に投光し、対象空間に存在する物体5で反射され光検出素子1に入射した光の強度変化の位相と発光源2からの光の強度変化の位相との位相差を求め、この位相差を距離に換算する技術を用いている。つまり、発光源2から図6(a)のように強度変調光を対象空間に投光し、光検出素子1の1つの画素Pxに入射する光の強度が図6(b)のように変化しているとすると、同位相の時間差Δtは物体5までの距離Lを反映しているから、光速をc[m/s]として、時間差Δt[s]を用いると、物体5までの距離Lは、L=c・Δt/2で表される。光の強度を変調する変調信号の周波数をf[Hz]とし、位相差をφ[rad]とすれば、時間差Δtは、Δt=φ/2πfであるから、位相差φを求めることにより距離Lを求めることができる。
この位相差φは、発光源2を駆動する変調信号と光検出素子1(の各画素Px)への入射光との位相差とみなしてよい。そこで、光検出素子1への入射光の受光強度を変調信号の複数の異なる位相について求め、求めた位相の関係と受光強度とから入射光と変調信号との位相差φを求めることが考えられている。実際には、光検出素子1において所定の位相幅(時間幅)を有する位相区間ごとの受光光量を検出し、この受光光量に相当する受光出力を位相差φの演算に用いる。各位相区間を90度間隔とすれば、変調信号の1周期について等位相間隔の4つの位相区間が周期的に得られ、各位相区間の受光光量A0〜A3を用いることによって、位相差φは、φ=tan−1{(A0−A2)/(A1−A3)}と表すことができる。なお、受光光量A0〜A3を変調信号のどの位相に対応させるかによって、位相差φの符号は変化する。また、図6に示す例では、各位相区間を90度の位相幅に設定しているが、位相幅は適宜に設定することができる。
上述の演算を行うには、変調信号の各位相区間ごとの受光光量に応じた電子を光電変換部D1で生成する必要がある。各位相区間ごとの受光光量を求めるには、感度制御電極21に印加する電圧を変調信号に同期させて制御する。
この動作について説明する。制御部4は、各感度制御電極21に対してそれぞれ電圧の印加の有無を制御することができ、電圧を印加された感度制御電極21では直下にポテンシャル井戸が形成される。つまり、連続して隣り合う感度制御電極D1に電圧を印加することにより、電圧を印加した感度制御電極21の個数分に相当する開口面積(素子形成層11の主表面に沿った開口面積)を有したポテンシャル井戸が形成される。
光電変換部D1で生成された電子はポテンシャル井戸に集積されるから、ポテンシャル井戸の開口面積(つまり、ポテンシャル井戸の体積)が大きいほど、電子を集積する効率が高くなる。逆に、1個の感度制御電極21にのみ電圧を印加しているときには、電子を集積する効率が低くなり、すでにポテンシャル井戸に集積されている電子を保持することができる。もちろん、1個の感度制御電極21にのみ電圧を印加して電子を保持している状態であっても、ポテンシャル井戸に電子は集積されるが、複数個の感度制御電極21に電圧を印加する場合よりも電子の集積効率が低下するから、集積された電子の量は複数個の感度制御電極21に電圧を印加している期間の受光光量を反映していることになる。なお、電子を保持するためのポテンシャル井戸を形成する感度制御電極21を遮光すれば、電荷を保持している期間における電子の集積を抑制することができる。
上述の動作から明らかなように、光電変換部D1において、変調信号の特定の位相区間における受光光量に相当する電子を集積するには、当該位相区間において電圧を印加する感度制御電極21の個数を多くし、他の位相区間には1個の感度制御電極21にのみ電圧を印加することで電子を保持すればよい。制御部4は、変調信号の周期毎に感度制御電極21への電圧の印加パターンを周期的に変化させ、各周期の同じ位相区間ごとに複数個の感度制御電極21に電圧を印加することにより、当該位相区間に生成される電子を複数周期に亘って累積させる。つまり、変調信号の1周期の位相区間で得られる受光光量が少ない場合であっても、光電変換部D1において電子を累積させて電子の量を増加させることができる。もっとも、受光強度が高い場合には電子を累積させると飽和しやすくなるから、電子を累積させるか否かは使用環境に応じて適宜に定める。
信号処理部3では、各画素Pxごとに各位相区間に対応する受光出力を用い、上述した演算により位相差を求め、各画素Pxごとに距離を計測する。つまり、各画素Pxの画素値を距離とした距離画像を生成する。
ところで、上述した原理で距離を計測するには、発光源2から対象空間に投光した信号光のみを光検出素子1で検出すればよく、信号光の受光光量が多いほど距離の計測精度を高めることができると考えられる。しかし、光検出素子1に入射する光は信号光のみではなく、周囲に存在する環境光がつねに入射する。また、光検出素子1において生成される電子の量が受光光量に応じて変化する範囲には上限があり、受光光量が多くなると生成される電子の量が飽和し、受光出力が受光光量を反映しなくなる。したがって、光検出素子1の飽和を抑制しつつ信号光に相当する電子の量を増加させる必要がある。
上述した光検出素子1では、電荷保持部D4に保持した電子の量に応じた量の不要電荷を秤量して廃棄する機能を有しているから、秤量する不要電荷の量を環境光の受光光量に対応付ければ、受光光量に含まれる信号光の成分の割合に対して、電荷蓄積部D3に蓄積される電子に含まれる信号光に相当する電子の量の割合を増加させることができる。しかも、光電変換部D1で生成された電子のうちの一部を不要電荷として廃棄するから、電荷蓄積部D3に蓄積される電子が飽和する可能性を低減することができる。
このような知見に基づいて、発光源2を消灯させる消灯期間と発光源2から強度変調光を投光する点灯期間とを設けて対象空間に間欠的に投光する構成を採用している。消灯期間においては、光電変換部D1で生成された電子を電荷保持部D4に保持させることにより、環境光の強度を反映した量の電子を電荷保持部D4に保持させ、電荷分離部D2で秤量する不要電荷の量を環境光の強度に対応付ける。
一方、点灯期間には、消灯期間の受光光量に応じたポテンシャル障壁が障壁制御電極24の直下に形成されているから、光電変換部D1において生成した電子のうち環境光の受光光量を反映した量の不要電荷を秤量して廃棄した残りの電子を電荷蓄積部D3に蓄積することができる。ここに、不要電荷として秤量される電荷量は、環境光の受光光量に比例しているとは限らないが、環境光の受光光量に応じて変化するから、環境光の増減に応じて秤量する不要電荷の量も変化する。したがって、環境光が変動しても電荷蓄積部D3に蓄積される電荷において信号光に相当する成分の割合を高い状態に保つことができる。すなわち、発光源2の点灯期間において光電変換部D1で生成された電荷から不要電荷を分離することによって、信号光成分の情報を残しながらも信号対雑音比を増加させることができる。
上述したように、変調信号の1周期において光電変換部D1で生成される電子の量が少ない場合に、変調信号の複数周期に亘って光電変換部D1で電子を集積することによって電子を累積させてもよいが、光電変換部D1において電子が飽和する可能性もある。そこで、電荷蓄積部D3に蓄積した電荷をただちに受光出力として読み出す代わりに、電荷分離部D2において不要電荷を秤量する動作を複数回行う間、電荷蓄積部D3に電子を蓄積することによって、電子を累積させる技術を採用することもできる。
電荷蓄積部D3に蓄積される電子は、光電変換部D1で生成された電子から不要電荷が除去されているから、光電変換部D1において電子を集積する場合のように受光した環境光成分の電子を累積させる場合に比較すると、電子の量が少なくなっているから飽和が生じにくくなる。しかも上述のように、全電荷量に占める信号光成分の割合が多いから、信号光成分の変化に対する電荷量の変化率が大きくなり、それだけ距離の計測精度が高くなる。
なお、制御部4では、電荷蓄積部D3に電子を流入させた後には、オーバーフロードレイン15を通して電荷分離部D2から不要電荷を廃棄させる。この動作は、電荷蓄積部D3に電子を流入させるたびに行う。また、電荷保持部D4に保持させる電子の量を更新する場合には、リセットゲート電極28に電圧を印加し、保持用ウェル14に保持された電子をリセットドレイン17から廃棄する。電荷保持部D4の電子を廃棄するタイミングは、環境光が変動すると考えられるタイミングとすればよいから、使用環境に応じて適宜に設定すればよいが、たとえば、受光出力の読出毎とすることができる。つまり、距離画像の1フレームごとにポテンシャル障壁の高さを調整すればよい。また、不要電荷は電荷蓄積部D3に電子を流入させるたびに廃棄するが、点灯期間から消灯期間に移行する際にも、電荷分離部D2において電荷保持部D4に移動させた後の電子が残留しているから、消灯期間の前にオーバーフロードレイン15を通して電荷分離部D2の電子を廃棄させる。
(実施形態2)
実施形態1では、各画素Pxにおいて、光電変換部D1の側方に1本のオーバーフロードレイン15を配置した構成を採用しているが、オーバーフロードレイン15は、電荷分離部D2で秤量した不要電荷を廃棄する機能のほかに、光電変換部D1の受光光量が増加したときに生じる余剰電荷を廃棄する機能も兼ね備えている。イメージセンサでは、オーバーフロードレイン15により余剰電荷を廃棄しなければ、余剰電荷が他の画素Pxに溢れ出してブルーミングという現象を生じる。
ところで、実施形態1のようにオーバーフロードレイン15を配置していると、電荷分離部D2から不要電荷を廃棄する際に、余剰電荷ではない電荷も光電変換部D1から引き抜かれる可能性がある。たとえば、実施形態1のように感度制御電極21に印加する電圧を制御することにより、光電変換部D1において電子を集積している期間に不要電荷を廃棄すると、光電変換部D1で集積した電荷量と受光光量との関係にずれが生じ、結果的に受光出力が受光光量を正確に反映しなくなるという問題が生じる。
そこで、本実施形態では、図7に示すように、上流側と下流側との2個のオーバーフロードレイン15a,15bを設け、上流側のオーバーフロードレイン15aにより光電変換部D1の余剰電荷を廃棄し、下流側のオーバーフロードレイン15bにより電荷分離部D2の不要電荷を廃棄する構成を採用している。
この構成を採用することにより、各オーバーフロードレイン15a,15bを通して電荷を引き抜くタイミングを調節することが可能になり、また各オーバーフロードレイン15a,15bのポテンシャルを制御することが可能になる。つまり、上流側のオーバーフロードレイン15aは光電変換部D1の余剰電荷を廃棄するのに適した制御を行い、下流側のオーバーフロードレイン15bは電荷分離部D2の不要電荷を廃棄するのに適した制御を行うことが可能になる。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態は、図8に示すように、ウェル12において分離電極22と障壁制御電極24とに跨る部位であって、分離電極22および障壁制御電極24の長手方向(水平方向Dh)の両端部に一対のスリット領域32を形成したものである。スリット領域32は、n形であるウェル12に対して不純物濃度を高濃度に設定したn形としてある。スリット領域32はイオン注入などの技術を用いて形成される。
スリット領域32を形成していない場合には、ウェル12の境界付近で、図9(b)のように、ポテンシャルの立ち上がりが緩やかになるが、スリット領域32を両端部に形成したことにより、図9(a)のように、ポテンシャルの立ち上がりが鋭くなる。したがって、障壁制御電極24の直下に形成されるポテンシャル障壁の両端部の立ち上がりも鋭くなり、電荷分離部D2から電荷蓄積部D3への電子の漏出が少なくなる。すなわち、障壁制御電極24に印加する電圧と電荷分離部D2で秤量する不要電荷の量との非線形性(障壁制御電極24に印加する電圧に対してポテンシャル障壁の体積が3次特性になる)が緩和され、電荷保持部D4に保持された電荷量と不要電荷の量とをほぼ比例関係にすることができる。他の構成および動作は実施形態2と同様であり、本実施形態の構成は実施形態1においても適用可能である。
(実施形態4)
本実施形態は、図10に示すように、ウェル12において保持用ウェル14の直下に、p形のバリア層33を埋め込んでいる。バリア層33を形成したことにより、光照射などによってサブストレート10や素子形成層11の深部で発生した電子が保持用ウェル14に移動するのを阻止することができる。つまり、電荷分離部D2ではない領域からの電子が電荷保持部D4に保持する電子に混入することが防止され、結果的に光電変換部D1で生成された電子の量を正確に反映したポテンシャル障壁を、障壁制御電極24の直下に形成することができる。
さらに、本実施形態では、ウェル12において転送ゲート電極29の直下のうち保持用ウェル14に近い部位にウェル12よりも不純物濃度の高いn形のポテンシャル調節部34を形成してある。ポテンシャル調節部34はイオン注入などの技術を用いて形成され、ポテンシャル調節部34を設けた領域ではウェル12の他の部位よりも電子に対するポテンシャルが低くなる。
したがって、転送ゲート電極29に適宜の電圧を印加することにより、電荷分離部D2と電荷保持部D4との間にチャンネルを形成したときに、電荷分離部D2から電荷保持部D4に向かって電子を流す電位勾配が形成され、電荷分離部D2から電荷保持部D4に向かって電子を余すことなく移動させることができる。ここにおいて、ポテンシャル調節部34を形成していない場合には、図11(b)に示すように、転送ゲート電極29と保持用ウェル14との間の部位に電子に対するポテンシャルの上昇する山部M1が形成されるが、適宜のポテンシャル調節部34を形成することにより、図11(a)のように、山部M1の形成を防止することができる。他の構成および動作は実施形態2と同様であり、本実施形態の構成は実施形態1においても適用可能である。
(実施形態5)
本実施形態は、図12に示すように、ウェル12の主表面において、障壁制御電極24と蓄積電極23との間にバッファ電極35を形成したものである。バッファ電極35は、障壁制御電極24の直下よりも電子に対するポテンシャルを低くし、かつ蓄積電極23の直下よりも電子に対するポテンシャルを高くするように一定電圧が印加される。
バッファ電極35を設けていない場合には、図13(b)のように、蓄積電極23の直下である電荷蓄積部D3に電子が蓄積されると、電子の蓄積量に応じてポテンシャル障壁B1の高さが変化することになり、結果的に電荷分離部D2で秤量する不要電荷の量が、電荷蓄積部D3に蓄積された電荷量によって変動する可能性がある(電子の蓄積量が増加すると破線のようにポテンシャル障壁B1が高くなる)。
一方、本実施形態のように、バッファ電極35を設けるとともに、バッファ電極35に印加する電圧を上述のように設定しておけば、図13(a)に示すように、電荷蓄積部D3における電子の蓄積量が変動してもポテンシャル障壁B1への影響が緩和され、電荷蓄積部D3における電子の蓄積量にかかわりなく、電荷保持部D4に保持された電子の量で規定された量の不要電荷を秤量することが可能になる。他の構成および動作は実施形態2と同様であり、本実施形態の構成は実施形態1においても適用可能である。
なお、上述した各実施形態では、障壁制御電極24の直下に形成されるポテンシャル障壁の高さにより不要電荷の量を決定しているが、分離電極22の直下に形成される電荷分離部D2のポテンシャルを調節することにより不要電荷の量を決定することもできる。
実施形態1を示し、(a)は正面図、(b)は(a)図のA−A線断面図、(c)は(a)図のB−B線断面図である。 同上の各部の動作タイミングを示す動作説明図である。 同上におけるポテンシャルの変化を示す動作説明図である。 (a)は同上のポテンシャルを示す動作説明図、(b)は比較例のポテンシャルを示す動作説明図である。 同上を用いた空間情報の検出装置を示すブロック図である。 図5の構成例の動作説明図である。 実施形態2を示す要部正面図である。 実施形態3を示す要部断面図である。 (a)は同上のポテンシャルを示す動作説明図、(b)は比較例のポテンシャルを示す動作説明図である。 実施形態4を示す要部断面図である。 (a)は同上のポテンシャルを示す動作説明図、(b)は比較例のポテンシャルを示す動作説明図である。 実施形態5を示す要部断面図である。 (a)は同上のポテンシャルを示す動作説明図、(b)は比較例のポテンシャルを示す動作説明図である。
符号の説明
1 光検出素子
2 発光源
3 信号処理部
4 制御部
5 物体
10 サブストレート
11 素子形成層
12 ウェル
13 絶縁層
14 保持用ウェル
15 オーバーフロードレイン(廃棄部)
15a,15b オーバーフロードレイン(廃棄部)
16 絶縁層
17 リセットドレイン
21 感度制御電極
22 分離電極
23 蓄積電極
24 障壁制御電極
25 接続線の一端部
26 接続線
27a,27b 電源配線
28 リセットゲート電極
29 転送ゲート電極
30 遮光膜
31 開口窓
32 スリット領域
33 バリア層
34 ポテンシャル調節部
35 バッファ電極
D1 光電変換部
D2 電荷分離部
D3 電荷蓄積部
D4 電荷保持部
Px 画素

Claims (11)

  1. 半導体の主表面に分離電極と蓄積電極とを障壁制御電極を挟んで配置し、障壁制御電極の直下に形成されるポテンシャル障壁を用いることにより、前記半導体に形成された光電変換部において受光光量に応じて生成された電荷のうちの規定量を不要電荷として秤量し残りの有効電荷を受光出力として取り出す光検出素子であって、分離電極を有し光電変換部で生成された電荷を集積するとともにポテンシャル障壁に応じた一定量の不要電荷を秤量して分離する電荷分離部と、蓄積電極を有し電荷分離部において秤量されポテンシャル障壁を越えて流れ込む有効電荷を蓄積する電荷蓄積部と、電荷を保持し保持した電荷量により障壁制御電極に印加する電圧を決める電荷保持部と、電荷蓄積部に蓄積された有効電荷を受光出力として取り出す電荷取出部と、電荷分離部で秤量された不要電荷を廃棄する廃棄部とを前記半導体に備え、前記障壁制御電極は前記半導体との間に絶縁層を介して配置され、前記光電変換部と前記電荷分離部と前記障壁制御電極と前記電荷蓄積部とは一直線上に配列され、前記電荷保持部は当該直線に交差する方向において前記電荷分離部に隣接して配置され、前記廃棄部は電荷分離部に対して電荷保持部と同じ側で光電変換部に沿って配置されていることを特徴とする光検出素子。
  2. 前記廃棄部は前記光電変換部に沿う方向において複数個に分割された領域を有し、各領域ごとに異なるタイミングで不要電荷と余剰電荷とを廃棄することを特徴とする請求項1記載の光検出素子。
  3. 前記半導体において前記分離電極と前記障壁制御電極とに跨る領域であって前記直線に直交する方向の両端部に、当該領域の他の部位と同じ導電形で不純物濃度が高濃度である一対のスリット領域を形成していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光検出素子。
  4. 前記半導体の主表面における前記障壁制御電極と前記蓄積電極との間に、障壁制御電極の直下のポテンシャルと蓄積電極の直下のポテンシャルとの間のポテンシャルとなるように一定電圧が印加されるバッファ電極が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の光検出素子。
  5. 前記半導体内であって前記電荷保持部の直下には半導体の深部から前記電荷保持部への電荷の移動を阻止する導電形のバリア層が埋め込まれていることを特徴とする請求項1記載の光検出素子。
  6. 前記廃棄部は、前記電荷分離部および前記光電変換部に隣接して配置され、前記不要電荷に加えて光電変換部の余剰電荷を廃棄することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光検出素子。
  7. 前記光電変換部は、前記半導体の主表面に複数個の感度制御電極を備え、各感度制御電極に印加する電圧が制御されることにより、半導体に形成されるポテンシャル井戸の開口面積が変化することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の光検出素子。
  8. 前記半導体の主表面における前記電荷分離部と前記電荷保持部との間に転送ゲート電極が配置され、転送ゲート電極に印加する電圧の制御により電荷分離部と電荷保持部との間で半導体内にチャンネルを形成したときにチャンネル内で電荷保持部側の端部に向かって電荷が移動するように不純物濃度を調整したポテンシャル調節部を電荷保持部に隣接させて設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の光検出素子。
  9. 前記光電変換部と前記電荷分離部と前記電荷蓄積部と前記電荷保持部と前記障壁制御電極とを備える領域を1画素として、前記半導体に複数画素を設けていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の光検出素子。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の光検出素子と、空間情報を検出する対象空間に光を間欠的に投光する発光源と、発光源の発光を制御するとともに光検出素子の前記分離電極と前記蓄積電極と廃棄部とに印加する電圧を制御する制御部と、光検出素子の受光出力から空間情報を抽出する信号処理部とを備え、制御部は、発光源が消灯した消灯期間に前記光電変換部が生成した電荷を前記電荷保持部に移動させることにより、電荷保持部に保持した電荷量に応じた高さのポテンシャル障壁を前記障壁制御電極の直下に形成し、次に、発光源が点灯した点灯期間に光電変換部で生成された電荷のうち電荷分離部に集積された後にポテンシャル障壁を越えて前記電荷蓄積部に流入した有効電荷を、前記電荷取出部を通して受光出力として取り出し、消灯期間の前には、電荷分離部の不要電荷を廃棄部を通して廃棄することを特徴とする空間情報の検出装置。
  11. 前記光電変換部は、前記半導体の主表面に複数個の感度制御電極を備え、前記制御部は、前記発光源の点灯期間において強度を一定周期で変調した光を対象空間に投光するように発光源に変調信号を与え、かつ前記光電変換部において電荷を集積する領域として半導体に形成されるポテンシャル井戸の開口面積を変調信号に同期するタイミングで変化させるように前記感度制御電極のそれぞれに印加する電圧を制御することにより変調信号の特定の位相区間に対応した電荷を集積し、前記信号処理部は、変調信号の複数の位相区間の受光出力を用いて対象空間に存在する物体までの距離を空間情報として求めることを特徴とする請求項10記載の空間情報の検出装置。
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