JP2022108829A - (+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体の製造方法およびその製造中間体 - Google Patents

(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体の製造方法およびその製造中間体 Download PDF

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Abstract

【課題】(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたは薬学的に許容可能な酸付加体の製造方法およびその製造中間体の提供。【解決手段】(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンの製造中間体であるトランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、医薬分野または再生医療分野において有用な(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたは薬学的に許容可能な酸付加体の製造方法およびその製造中間体に関する。
4-アミノ(アルキル)シクロヘキサン-1-カルボン酸アミド化合物はカルシウム拮抗剤として高血圧症および冠・脳循環障害を改善する薬剤として、その有用性が知られており、4-アミノ(アルキル)シクロヘキサン-1-カルボン酸アミド化合物に含まれる一つの化合物として、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、この化合物について、Rhoキナーゼ阻害作用を有することが見出されており、脳梗塞縮攣後の血流促進(例えば、非特許文献1参照)、点眼での血流促進に伴う房水流出促進による緑内障患者の眼圧降下の作用が見出されている(例えば、非特許文献2参照)。(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンは以下の化学構造を有する化合物である。
Figure 2022108829000001
また、Rhoキナーゼ阻害剤含有培地で、ES細胞およびiPS細胞などの幹細胞を培養することにより、幹細胞の生存率、増殖能および/または分化効率が改善できることが分かっている(例えば、特許文献2参照)。このような知見をもとに再生医療、特に眼疾患分野での応用が進められており、角膜移植以外に治療法がなかった水泡性角膜症、角膜内皮炎等の角膜内皮障害を伴う疾患の培養細胞移植治療における角膜内皮細胞接着促進剤としても画期的な効果を上げている(例えば、特許文献3参照)。
一方、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンは製造の際に、高価なルテニウム触媒を多量に用いて高温高圧下で長時間の水添反応により芳香環をシクロヘキサン骨格に変換する工程を含むことから、製造コストや製造装置の安全管理の面で問題があった(例えば、特許文献1参照)。また、この製造方法では、複雑な工程を経るため総収率も10%に満たず効率的と言えない。
安価に供給され高分子材料として広く用いられているトランス‐シクロヘキサンジカルボン酸を原料として、光学活性な(R)‐フェネチルアミンをキラル源としたジアステレオ選択的な還元(ジアステレオマー比=95:5)により光学純度98%で目的物を得る製造方法が報告されている(例えば、非特許文献3参照)。しかしながら、トランス‐1‐クロロカルボニル‐4‐n‐ブトキシカルボニルシクロヘキサンのメチル化の際にシクロヘキサン骨格の異性化を伴いアセチル‐4‐n‐ブトキシカルボニルシクロヘキサンのシストランス混合物(シス:トランス=1:4)を生じる。そのため、還元反応のジアステレオ選択性は高いものの、製造中間体のシストランス混合物からトランス体をカラムクロマトグラフィーで単離する必要があり大量合成に適しない。
酸クロライドからケトンを合成する反応は、例えば非特許文献3に記載のようにアルキル銅試薬を用いる方法以外にもWeinrebアミド(例えば、非特許文献4参照)や2‐ピリジルチオールエステル(例えば、非特許文献5参照)を原料としたキレート中間体を利用した酸クロライドのモノアルキル化が知られているが、これらの方法ではいずれも製造工程が長くなり、基質に共存するエステル部分へのアルキル化剤の求核攻撃による不純物の増加が懸念される。
従って、高価な試薬を用いずに、高純度の(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたは薬学的に許容可能な酸付加体の大量合成に適する製造方法について未だ希求されているといえる。
特開平5-194401号公報 特表2010-504090号公報 特開2016-26199号公報
T. Kandabashi et al., Circulation, 2000, 101, 1319-1323 M. Honjo et al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci., 2001, 42, 137-144 D. Belotti et al., Lett. Org. Chem. 2005, 2, 634-636. S. Nahm et al., Tetrahedron Lett., 3815, 22, 1981. M. Araki et al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 1777, 47, 1974.
従って、本発明は、高価な試薬を用いずに、高純度の(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体の大量合成に適する製造方法またはその製造中間体を提供することを目的とする。
本発明者らは、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたは薬学的に許容可能な酸付加体の製造において、その製造中間体としてトランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを経由することにより、高価な試薬を用いずに、高純度の(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたは薬学的に許容可能な酸付加体を大量に合成することに適する製造方法を見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルである、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体の製造中間体。
(2)テトラメチルシランおよび塩化アルミニウムの存在下で、トランス‐4‐クロロカルボニルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルをメチル化する工程を含む、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの製造方法。
(3)下記(i)~(v)の工程を含む、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体の製造方法:
(i)トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを(R)‐(+)‐1‐フェニルエチルアミンと縮合させイミンに変換した後、立体選択的なヒドリド還元を行い光学活性なアミンとする工程、
(ii)該アミンのフェネチル基をパラジウム触媒による接触水添反応により脱保護した後、二炭酸ジ‐tert‐ブチルと反応させトランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルとする工程(好ましくは、該アミンのフェネチル基をパラジウム触媒による接触水添反応により脱保護した後、二炭酸ジ‐tert‐ブチルと反応させトランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに変換し精製する工程)、
(iii)トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸に変換する工程(好ましくは、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸に変換し精製する工程)、
(iv)トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸と、4-アミノピリジンとを脱水縮合させることによりトランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル)シクロへキシル]エチルカルバメートとする工程(好ましくは、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸と、4-アミノピリジンとを脱水縮合させることによりトランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル)シクロへキシル]エチルカルバメートに変換し精製する工程)、並びに
(v)トランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル)シクロへキシル]エチルカルバメートを溶媒中で塩化水素と反応させて脱保護し、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体とする工程(好ましくは、トランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル)シクロへキシル]エチルカルバメートを溶媒中で塩化水素と反応させて脱保護し、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体に変換し精製する工程)。
本発明によれば、製造中間体としてトランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを経由することにより、高価な試薬を用いずに、高純度の(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたは薬学的に許容可能な酸付加体を大量に合成できる点で有利である。また、本発明の製造中間体であるトランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの製造方法では、反応雰囲気中の水分の影響を比較的受けにくい点で工業化が容易である。さらに、本発明の製造方法では、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルより下流の製造中間体は全てトランス型とすることができることからカラムクロマトグラフィーによる精製を省略できる点で有利である。
発明の具体的説明
本発明の製造方法において、その製造中間体としてトランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを経由することにより、最終産物である(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体を製造できればどのような方法であってもよいが、例えば以下のスキーム1により(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンを製造することができる。
Figure 2022108829000002
以下に上記スキーム1の各工程について詳述する。
[トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸モノメチルエステルの合成]
以下のスキーム1-1のように、トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸をジメチルエステル化した後にメタノール中で金属水酸化物を作用させ一方のエステル部分をカルボン酸塩とし、メタノール留去後、残留物を水に溶解させ塩酸で中和析出させトランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸モノメチルエステルを得ることができる。出発物質として使用されるトランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸は、例えば、東京化成工業株式会社などで市販のものを用いてもよいし、公知の方法により合成してもよい。
Figure 2022108829000003
このスキーム1-1において、メタノール中で塩化チオニルを作用させジエステルに変換する温度は、特に限定されるものではないが、好ましくは0~120℃の範囲であり、より好ましくは60~90℃の範囲であり、これらの温度を維持することが好ましい。
このスキーム1-1において、ジメチルエステル化に使用する塩化チオニルの量は、特に限定されるものではないが、トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸に対し、好ましくは1000~3000%であり、より好ましくは1500~2000%であり、これらの範囲を維持することが好ましい。ここで、%はモル比を表す。例えば、使用する塩化チオニルの量が、使用するトランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸に対して、1000%である場合には、塩化チオニルと、モノカルボン酸とのモル比が10:1(塩化チオニル:モノカルボン酸)であることを意味する。以下も同様である。
このスキーム1-1において、ジエステルの一方のエステル部分をカルボン酸塩に変換する反応温度は、好ましくは0~120℃の範囲であり、より好ましくは60~90℃の範囲であり、これらの範囲を維持することが好ましい。
このスキーム1-1において、加水分解に使用する金属水酸化物としては、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウムが好ましく、水酸化カリウムがより好ましい。
このスキーム1-1において、使用する金属水酸化物の量は、特に限定されるものではないが、トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸ジエステルに対し、好ましくは80~150%であり、より好ましくは100~120%である。ここで、%はモル比を表す。
このスキーム1-1において、反応後溶媒の留去後にカルボン酸塩を溶解する水の量は、特に限定されるものではないが、ジエステル重量に対し、好ましくは500~1500%であり、より好ましくは800~1000%である。
[トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの合成]
以下のスキーム1-2のように、有機銅試薬を用いた方法(非特許文献3(D. Belotti et al., Lett. Org. Chem. 2005, 2, 634-636.)参照)に替えて、トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸モノメチルエステルを酸クロライドに変換した後、トランス‐4‐クロロカルボニルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルにテトラメチルシランおよび塩化アルミニウムを作用させてメチル化してトランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを製造することができる。
Figure 2022108829000004
スキーム1-2において、モノカルボン酸に塩化チオニルを作用させ酸クロライドに変換する温度は、好ましくは0~60℃の範囲であり、より好ましくは30~50℃であり、これらの範囲を維持することが好ましい。
スキーム1-2において、ハロゲン系炭化水素溶媒を使用することができ、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2‐ジクロロエタン、またはこれらの混合溶媒を使用することができる。
スキーム1-2において、使用する塩化チオニルの量は、好ましくは使用するモノカルボン酸の100~500%の範囲であり、より好ましくは300~400%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-2において、触媒としてN,N‐ジメチルホルムアミドを加えることにより反応時間を短くすることが可能であり、その触媒の添加量としては、好ましくは使用する塩化チオニルの0.1~0.5%重量の範囲であり、より好ましくは0.15~0.25%重量の範囲である。
スキーム1-2において、酸クロライドと、テトラメチルシランおよび塩化アルミニウムとの反応温度は、好ましくは0~60℃の範囲であり、より好ましくは30~50℃の範囲であり、これらの範囲を維持することが好ましい。
スキーム1-2において、使用するテトラメチルシランの添加量は、特に限定されるものではないが、酸クロライドに対して、好ましくは100~220%の範囲であり、より好ましくは110~150%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-2において、使用する塩化アルミニウムの添加量は、特に限定されるものではないが、酸クロライドに対して、好ましくは100~300%の範囲であり、より好ましくは200~250%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
[(1’R,1”R‐トランス‐4‐(1”‐(1’‐フェネチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの合成]
非特許文献3(D. Belotti et al., Lett. Org. Chem. 2005, 2, 634-636.)に記載の方法に従い、以下のスキーム1-3のように、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを、(R)‐(+)‐1‐フェニルエチルアミンと縮合させてイミンに変換した後、立体選択的なヒドリド還元を行って光学活性なアミンを製造することができる。
Figure 2022108829000005
スキーム1-3において、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに(R)‐(+)‐1‐フェニルエチルアミンを作用させてイミンに変換する際の温度は、好ましくは0~90℃の範囲であり、より好ましくは30~50℃の範囲であり、これらの範囲を維持することが好ましい。
スキーム1-3において、ハロゲン系炭化水素溶媒を使用することができ、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2‐ジクロロエタンまたはこれらの混合溶媒を使用することができる。
スキーム1-3において、使用する(R)‐(+)‐1‐フェニルエチルアミンの添加量は、特に限定されるものではないが、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに対して、好ましくは100~400%の範囲であり、より好ましくは150~220%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-3において、使用する塩化チタン(IV)の添加量は、特に限定されるものではないが、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに対して、好ましくは10~100%の範囲であり、より好ましくは20~50%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-3において、使用するトリエチルアミンの添加量は、特に限定されるものではないが、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに対して、好ましくは50~500%の範囲であり、より好ましくは100~300%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-3において、使用するモレキュラーシ―ブス4Aの添加量は、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに対して、好ましくは50~200%重量の範囲であり、より好ましくは80~150%重量の範囲である。
スキーム1-3において、イミンを還元する際の温度は低温であることが好ましく、より好ましくは-100~0℃の範囲であり、さらに好ましくは-80~-60℃の範囲であり、これらの温度を維持することが好ましい。
スキーム1-3において、アルコール溶媒を使用することができ、例えば、メタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノールまたはこれらの混合溶媒を使用することができる。
スキーム1-3において、還元剤として水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、または水素化ホウ素シアン化ナトリウムを使用することができる。
スキーム1-3において、使用する還元剤の添加量は、特に限定されるものではないが、イミンに対して、好ましくは80~150%の範囲であり、より好ましくは100~120%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
[トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの合成]
以下のスキーム1-4のように、(1’R,1”R)‐トランス‐4‐(1”‐(1’‐フェネチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに変換することができる。すなわち、アミンのフェネチル基を、パラジウム触媒による接触水添反応により脱保護した後、二炭酸ジ‐tert‐ブチルと反応させて、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルとすることができる。
Figure 2022108829000006
スキーム1-4において、化合物を脱保護する際の温度は、好ましくは0~100℃の範囲であり、より好ましくは60℃~75℃の範囲であり、これらの温度を維持することが好ましい。
スキーム1-4において、アルコール溶媒を使用することができ、例えば、メタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノールまたはこれらの混合溶媒を使用することができる。
スキーム1-4において、使用する触媒の添加量(パラジウム換算)は、特に限定されるものではないが、アミンに対して、好ましくは0.5~10%の範囲であり、より好ましくは1~5%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-4において、使用するギ酸アンモニウムの添加量は、特に限定されるものではないが、アミンに対して、好ましくは500~1500%の範囲であり、より好ましくは700~900%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-4において、中間体アミンをBoc保護する温度は、好ましくは0~40℃の範囲であり、より好ましくは10~30℃の範囲であり、これらの温度を維持することが好ましい。
スキーム1-4において、使用する二炭酸ジ‐tert‐ブチルの添加量は、特に限定されるものではないが、基質アミンに対して、好ましくは80~300%の範囲であり、より好ましくは110~200%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-4において、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルは、エタノールおよび水の混合溶媒から精製することができる。
スキーム1-4において、使用するエタノールの量は、特に限定されるものではないが、粗結晶に対して、好ましくは150~350%重量の範囲であり、より好ましくは200~300%重量の範囲である。また、このスキーム1-4において、使用する水の量は、特に限定されるものではないが、粗結晶に対して、好ましくは200~500%重量の範囲であり、より好ましくは300~400%重量の範囲である。
スキーム1-4において、以下のスキームのように、非特許文献3(D. Belotti et al., Lett. Org. Chem. 2005, 2, 634-636.)に記載の方法に従って、フェネチル基をパラジウム触媒による接触水添反応により脱保護した後、共存する二炭酸ジ‐tert‐ブチルと反応させトランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルとすることもできる。
Figure 2022108829000007
[トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸の合成]
以下のスキーム1-5のように、非特許文献3(D. Belotti et al., Lett. Org. Chem. 2005, 2, 634-636.)に記載の方法に従って、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルはトランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸に変換することができる。
Figure 2022108829000008
スキーム1-5において、加水分解する際の温度は、好ましくは0~120℃の範囲であり、より好ましくは60~100℃の範囲であり、これらの温度を維持することが好ましい。
スキーム1-5において、加水分解では、種々の極性溶媒を使用することができ、プロトン性溶媒としては、メタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノールまたはこれらの混合溶媒を使用することができ、非プロトン性溶媒としては、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメチルアセトアミド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2‐ジメトキシエタン、N-メチルピロリドン、または1,4‐ジオキサンを使用することができる。
スキーム1-5において、加水分解に使用する金属水酸化物としては、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウムが好ましく、水酸化リチウム一水和物がより好ましい。
スキーム1-5において、炭酸塩は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、または炭酸カリウムが使用できる。
スキーム1-5において、使用する金属水酸化物の添加量は、特に限定されるものではないが、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに対して、好ましくは150~400%の範囲であり、より好ましくは250~300%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-5において、使用する水の添加量は、特に限定されるものではないが、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルに対して、好ましくは100~300%の範囲であり、より好ましくは180~220%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-5において、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル-(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸は、酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒から再結晶精製することが可能であり、使用する酢酸エチルの量は、粗結晶に対して、好ましくは2000~4000%重量の範囲であり、より好ましくは2500~3000%重量の範囲であり、使用するヘキサンの量は、粗結晶に対して、好ましくは500~1200%重量の範囲であり、より好ましくは600~1000%重量の範囲である。
[トランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル) シクロへキシル]エチルカルバメートの合成]
以下のスキーム1-6のように、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル-(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸と4-アミノピリジンを脱水縮合させることによりトランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル) シクロへキシル]エチルカルバメートを製造することができる。
Figure 2022108829000009
スキーム1-6において、縮合反応する際の温度は低温であることが好ましく、より好ましくは-20℃~80℃の範囲であり、より好ましくは0℃~30℃の範囲であり、これらの温度を維持することが好ましい。
スキーム1-6において、縮合反応ではハロゲン系炭化水素溶媒を使用することができ、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2‐ジクロロエタンまたはこれらの混合溶媒を使用することができる。縮合剤としては、例えば、N,N‐ジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)、N,N‐ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1‐エチル‐3‐ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)、1‐メチル‐2‐クロロピリジニウムヨージド、O‐(ベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐N,N,N’,N’‐テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)を使用することできる。
スキーム1-6において、塩基として、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N‐ジメチル‐4‐アミノピリジン、イミダゾールまたはこれらの混合物を使用することができる。
スキーム1-6において、使用する4‐アミノピリジンの添加量は、特に限定されるものではないが、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸に対して、好ましくは100~200%の範囲であり、より好ましくは110~150%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-6において、使用する縮合剤の添加量は、特に限定されるものではないが、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸に対して、好ましくは100~200%の範囲であり、より好ましくは110~150%の範囲である。ここで、%はモル比を表す。
スキーム1-6において、トランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル) シクロへキシル]エチルカルバメートは、酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒から再結晶精製することが可能であり、使用する酢酸エチルの量は、粗結晶に対して、好ましくは1500%~2500%重量の範囲であり、より好ましくは1800~2200%重量の範囲であり、使用するヘキサンの量は、粗結晶に対して、好ましくは1000~2000%重量の範囲であり、より好ましくは1300~1500%重量の範囲である。
[(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4-ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンの合成]
以下のスキーム1-7のように、トランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル) シクロへキシル]エチルカルバメートは溶媒中で塩化水素と反応させることで脱保護し(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体とすることができる。
Figure 2022108829000010
スキーム1-7において、縮合反応する際の温度は低温であることが好ましく、より好ましくは-20~80℃の範囲であり、さらに好ましくは0℃~30℃の範囲であり、これら温度を維持することが好ましい。
スキーム1-7において、縮合反応ではハロゲン系炭化水素溶媒を使用することができ、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2‐ジクロロエタンまたはこれらの混合溶媒を使用することができる。
スキーム1-7において、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンはエタノールに溶解後、濃縮して再結晶精製することが可能である。溶解に使用するエタノールの量は、粗結晶に対して、好ましくは800~2000%重量の範囲であり、より好ましくは1000~1500%重量の範囲である。濃縮後のエタノールの量は、粗結晶に対して、好ましくは200~800%重量の範囲であり、より好ましくは400~500%重量の範囲である。
スキーム1-7において、濃縮の際の溶液の温度は、低温であることが好ましく、より好ましくは-20~80℃の範囲であり、さらに好ましくは0~40℃の範囲である。
(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンの薬学的に許容可能な酸付加体とは、特に限定されるものではないが、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸等の無機酸、またはメタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、マンデル酸、クエン酸、酒石酸、サリチル酸等の有機酸の塩が挙げられる。これらの酸付加体の中でも、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサン二塩酸塩が好ましい。(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサン二塩酸塩は、1/2水和物または1水和物であってもよい。
以下の例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
例1:トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステルの合成
トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸25.0g(145mmol)をメタノール500mLに溶解し室温で塩化チオニル175mL(2.41mol)を加えた。10時間還流した後、溶媒を留去した。残留物をジクロロメタン500mLで溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過により乾燥剤を取り除いた後濾液を濃縮すると目的物24.5g(84%)が無色固体として得られた。
mp:69-71 ℃
IR (KBr): 3005, 2953, 2857, 1725, 1454, 1439, 1377, 1332, 1252, 1172, 1049, 896 cm-1.
1H NMR (CDCl3): δ 1.40-1.51 (m, 4H), 2.01-2.09 (m, 4H), 2.27-2.31 (m, 2H), 3.67 (s, 6H).
13C NMR (CDCl3): δ 27.8, 42.2, 51.4, 175.7.
例2:トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸モノメチルエステルの合成
トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル24.5g(122mol)をメタノール500mLに溶解し室温で水酸化カリウム7.6g(136mmol)を加えた。14時間還流した後、溶媒を留去した。残留物に水220mLを加えクロロホルム150mLで洗浄した。水相に濃塩酸23mLを加え10℃に冷却した。生じた固体を濾過により集め60℃で4時間乾燥すると目的物15.8g(69%)が無色固体として得られた。
mp:126-128℃
IR (KBr): 3006, 2942, 2864, 1724, 1693, 1450, 1439, 1380, 1327, 1259, 1197, 1178, 1045, 953, 897 cm-1.
1H NMR (CDCl3): δ 1.41-1.52 (m, 4H), 2.03-2.13 (m, 4H), 2.26-2.36 (m, 2H), 3.68 (s, 3H).
13C NMR (CDCl3): δ 27.5, 27.7, 42.0, 42.1, 51.5, 175.7, 181.7.
例3:トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの合成
トランス‐1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸モノメチルエステル10.0g(53.7mmol)をジクロロメタン100mLに溶解し、塩化チオニル15.0mL(207mmol)およびジメチルホルムアミド50μLを室温で加え攪拌した。1時間還流した後、溶媒を留去した。残留物をジクロロメタン50mLで溶解し、塩化アルミニウム15.7g(118mmol)を加え室温で攪拌し、室温でテトラメチルシラン10.0mL(73.5mmol)を室温で加えた後3時間還流して、トランス‐4‐クロロカルボニルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルをメチル化した。反応混合物を水に注ぎ反応を停止した後、酢酸エチル300mLで抽出し、水および飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過により乾燥剤を取り除いた後濾液を濃縮すると目的物8.3g(84%)が無色油状物質として得られた。
IR (Oil): 2943, 2863, 1732, 1709, 1452, 1436, 1376, 1354, 1321, 1246, 1196, 1166, 1042, 896 cm-1.
1H NMR (CDCl3): δ 1.35(qd, 2H, J = 12.8, 3.2 Hz), 1.47 (ddd, 2H, J = 12.8, 3.2 Hz), 2.15 (s, 3H), 1.99 (dd, 2H, J = 13.2, 3.2 Hz), 2.08 (dd, 2H, J = 13.2, 3.2 Hz), 2.27 (tt, 1H, J = 12.0, 3.4 Hz), 2.33 (tt, 1H, J = 12.0, 3.4 Hz), 3.67 (s, 3H).
13C NMR (CDCl3): δ 27.2, 27.9, 28.0, 42.3, 50.2, 51.5, 175.8, 211.2.
例4:(1’R,1”R)‐トランス‐4‐(1”‐(1’‐フェネチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの合成
トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステル6.00g(32.6mmol)、(R)‐α‐メチルベンジルアミン8.10g(66.8mmol)およびトリエチルアミン13.2mL(94.7mmol)のジクロロメタン溶液(90mL)にモレキュラーシ―ブス4A(粉末)6.0gを加え0℃に冷却した。ここへ塩化チタン(IV)のジクロロメタン溶液(0.2mol/L,48.6mL)を加え1時間攪拌した後5時間還流した。反応溶液を室温まで冷却した後に酢酸エチル200mLおよび無水硫酸マグネシウム6gを加え30分攪拌した後濾過、濃縮した。残留物のエタノール180mL溶液を-78℃に冷却した後、水素化ホウ素ナトリウム1.36g(36.0mmol)を数回に分けて加え-78℃で1時間攪拌した後室温まで戻した。反応溶液に水10mLを加えて反応を停止した後溶媒を留去した。残留物を酢酸エチル300mLで希釈し水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過により乾燥剤を取り除いた後濾液を濃縮し、100℃、5mmHgで揮発成分を除去すると目的物8.20g(87%)を無色油状物質として得た。
IR (Oil): 2933, 2860, 1735, 1452, 1372, 1322, 1242, 1172, 1134, 1039, 762, 702 cm-1.
1H NMR (CDCl3): δ 0.88 (d, 3H, J = 6.0 Hz), 0.96-1.13 (m, 3H), 1.39 (d, 3H, J = 6.4 Hz), 1.34-1.48 (m, 3H), 1.69-1.73 (m, 1H), 1.77-1.81 (m, 1H), 1.97-2.06 (m, 2H), 2.23 (tt, 1H, J = 12.2, 3.6 Hz), 2.40-2.45 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.83 (q, 1H, J = 6.4 Hz), 7.20-7.24 (m, 1H), 7.30-7.34 (m, 4H).
13C NMR (CDCl3): δ 17.5, 24.4, 26.3, 28.8, 29.0, 29.1, 41.3, 43.5, 51.4, 54.2, 55.3, 126.4, 126.6, 128.2, 146.5, 176.5.
例5:トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの合成
(1’R,1”R)‐トランス‐4‐(1”‐(1’‐フェネチルアミノ)エチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル2.00g(6.91mmol)のメタノール300mL溶液にギ酸アンモニウム3.5g(55.5mmol)および5%パラジウム炭素600mgを加え4時間還流した。反応混合物を冷却した後、濾過により触媒を取り除き、ろ液を100mLまで濃縮した。残留物に二炭酸ジ‐tert‐ブチル2.8g(12.8mmol)およびトリエチルアミン8mL(107mmol)を加え室温で10時間攪拌した。反応混合物を濃縮し残留物を酢酸エチル200mLで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過により乾燥剤を取り除いた後濾液を濃縮すると粗生成物が得られた。粗生成物をエタノール7mLに溶解させた後に水7mLを加え晶析させ氷浴で冷却し得られた結晶を集め50℃で減圧乾燥することで目的物1.00g(51%)を無色針状結晶として得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて求めた光学純度は98.3%であった。
mp: 79-81 °C
IR (KBr): 3446, 3377, 2981, 2935, 1730, 1682, 1517, 1367, 1249, 1168, 1057 cm-1.
1H NMR (CDCl3): δ 0.96-1.11 (2H), 1.08 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 1.24-1.32 (m, 1H), 1.34-1.49 (m, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.76-1.77 (m, 1H), 1.84-1.88 (m, 1H), 2.00-2.04 (m, 2H), 2.22 (tt, 1H, J = 12.0, 3.6 Hz), 3.52 (br, 1H), 4.35 (br, 1H).
13C NMR (CDCl3): δ 18.2, 27.7, 28.0, 28.3, 28.3, 28.6, 42.6, 43.0, 50.3, 51.3, 78.7, 155.4, 176.2.
例6:トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸の合成
トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル1.00g(3.50mmol)のTHF20mL溶液に室温で水酸化リチウム一水和物0.42g(10.0mmol)および水2mLを加え室温で3時間還流した。水50mLを加えた後ヘキサン50mLで洗浄した。水相に1M塩酸を加えpH3~4としたのち酢酸エチル100mLで希釈し水および飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過により乾燥剤を取り除いた後濾液を濃縮すると粗生成物が得られた。粗生成物に酢酸エチル30mLを加え還流させて均一な溶液としたのちに濾過し不溶物を除去しヘキサン12mLを加え室温まで冷却し得られた結晶を集め50℃で減圧乾燥することで目的物0.70g(69%)が得られた。
mp: 106-108℃
IR (KBr): 3379, 2977, 2838, 2861, 1690, 1526, 1453, 1365, 1249, 1178, 1057 cm-1.
1H NMR (CDCl3): δ 0.98-1.12 (m, 2H), 1.08 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 1.24-1.32 (m, 3H), 1.40 (s, 9H), 1.77-1.88 (m, 2H), 2.04-2.07 (m, 2H), 2.25 (tt, 1H, J = 12.8, 3.2 Hz), 3.50-3.56 (br. m, 1H), 4.36 (br. d, 1H, J = 8.4 Hz)
13C NMR (CDCl3): δ 18.3, 27.7, 27.9, 28.4, 28.5, 28.5, 42.6, 43.0, 50.3, 79.0, 155.5, 181.6.
例7:トランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル) シクロへキシル]エチルカルバメートの合成
トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’-アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸の合成2.3g(8.5mmol)、4-アミノピリジン1.0g(10.6mmol)およびトリエチルアミン5mL(37mmol)のジクロロメタン 100mL溶液を氷浴で冷却した。ここへ1‐メチル‐2‐クロロピリジニウムヨージド3.0g(11.7mmol)を加え攪拌した。室温で1時間攪拌した後5時間還流した。室温まで冷却した後に常水100mLを加えて反応を停止した。酢酸エチル200mLを加え水および飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過により乾燥剤を取り除いた後濾液を濃縮すると粗生成物が得られた。粗生成物に酢酸エチル50mLを加え還流させたのち熱時濾過し室温まで冷却しさらにヘキサン50mLを加え得られた結晶を集め50℃で減圧乾燥することで目的物2.3g(78%)を黄色針状結晶として得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて求めた光学純度は99.5%であった。
mp: 186-188 °C
IR (KBr): 3345, 2978, 2929, 2857, 1681, 1590, 1530, 1511, 1412, 1330, 1287, 1250, 1179, 1046, 821 cm-1.
1H NMR (CDCl3): δ 1.03-1.11 (m, 2H), 1.10 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 1.45 (s, 9H), 1.50-1.63 (m, 3H, ), 1.85-1.96 (m, 2H), 2.02-2.05 (m, 2H), 2.20 (tt, 1H, J = 12.4, 3.6 Hz), 3.50-3.54 (br.m, 1H), 4.38 (br.d, 1H, J = 9.2 Hz), 7.52 (d, 2H, J = 6.8 Hz), 8.48 (d, 2H, J = 6.8 Hz).
13C NMR (CDCl3): δ 18.6, 27.9, 28.3, 29.4, 29.4, 29.0, 42.7, 45.9, 46.2, 79.1, 113.6, 145.6, 155.6, 175.2.
例8:(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4-ピリジルカルバモイル)シクロヘキサン二塩酸塩の合成
トランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル) シクロへキシル]エチルカルバメート1.80g(5.2mmol)のジクロロメタン溶液を0℃に冷却し塩化水素を吹き込むと目的物が析出した。室温で攪拌しTLCで反応が完了したことを確認した後吸引濾過により粗生成物を得た。粗生成物にエタノール30mLを加え室温で溶解した後、エタノール20mLを減圧留去し得られた結晶を吸引濾過により集め40℃で減圧乾燥することで目的物を1.14g(69%)を黄色針状結晶として得た。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた光学純度の測定で(-)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンは検出されなかった。
mp: 252-254°C
IR (KBr): 3458, 3410, 3209, 2921, 1704, 1640, 1605, 1569, 1512, 1476, 1318, 1279, 1242, 1180, 1158, 1138, 823 cm-1.
1H NMR (CD3OD): δ 1.19-1.33 (m, 2H), 1.29 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 1.54-1.63 (m, 3H), 1.90-1.93 (m, 2H), 2.07-2.11 (m, 2H), 2.57 (tt, 1H, J = 12.0, 3.0 Hz), 3.16 (quint, 1H, J = 6.4 Hz), 8.20 (d, 2H, J = 7.2 Hz), 8.60 (d, 2H J = 7.2 Hz).
13C NMR (CD3OD): δ 16.0, 27.6, 28.9, 29.50, 29.54, 41.7, 46.6, 53.2, 115.8, 143.0, 155.5, 178.1.

Claims (3)

  1. トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルである、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体の製造中間体。
  2. テトラメチルシランおよび塩化アルミニウムの存在下で、トランス‐4‐クロロカルボニルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルをメチル化する工程を含む、トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルの製造方法。
  3. 下記(i)~(v)の工程を含む、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体の製造方法:
    (i)トランス‐4‐アセチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを(R)‐(+)‐1‐フェニルエチルアミンと縮合させイミンに変換した後、立体選択的なヒドリド還元を行い光学活性なアミンとする工程、
    (ii)該アミンのフェネチル基をパラジウム触媒による接触水添反応により脱保護した後、二炭酸ジ‐tert‐ブチルと反応させトランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルとする工程、
    (iii)トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステルを、トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸に変換する工程、
    (iv)トランス‐N‐tert‐ブトキシカルボニル‐(1’R)‐4‐(1’‐アミノエチル)シクロヘキサンカルボン酸と、4-アミノピリジンとを脱水縮合させることによりトランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル)シクロへキシル]エチルカルバメートとする工程、並びに
    (v)トランス‐N‐tert‐ブチル‐(R)‐1‐[1‐(1R,4R)‐4‐ピリジン‐4‐イルカルボニル)シクロへキシル]エチルカルバメートを溶媒中で塩化水素と反応させて脱保護し、(+)‐トランス‐4‐(1‐アミノエチル)‐1‐(4‐ピリジルカルバモイル)シクロヘキサンまたはその薬学的に許容可能な酸付加体とする工程。
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