JP2022104194A - 保持用治具及び被加工物の研削方法 - Google Patents

保持用治具及び被加工物の研削方法 Download PDF

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Abstract

【課題】円盤状の被加工物をより適切に保持できる保持用治具を提供する。【解決手段】円盤状の被加工物をチャックテーブルで保持する際に被加工物とチャックテーブルとの間に介在させる円盤状の保持用治具であって、円形状の第1面と、第1面とは反対側の円形状の第2面と、第1面と第2面とを接続する外周面と、を有し、第1面には、複数の直線状の第1溝と、第1面の中心を囲み被加工物よりも直径が小さい円形状の第2溝と、が設けられており、第2面には、第1溝と第2溝との一方又は双方に達し第1溝に非平行な複数の直線状の第3溝が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、円盤状の被加工物をチャックテーブルで保持する際に使用される保持用治具、及びこの保持用治具を使用して被加工物を研削する被加工物の研削方法に関する。
小型で軽量なデバイスチップを実現するために、集積回路をはじめとする複数のデバイスが表面に設けられた円盤状のウェーハを薄く加工する機会が増えている。例えば、ウェーハの表面側をチャックテーブルで保持し、研削ホイールと呼ばれる工具とチャックテーブルとをともに回転させ、純水等の液体を供給しながらウェーハの裏面に研削ホイールを押し当てることで、このウェーハを研削して薄くできる。
ところで、製品となる複数のデバイスチップの厚みを均一化するためには、研削後のウェーハの厚みがウェーハの全体で概ね一定になるように、ウェーハを十分に高い精度で研削する必要がある。この課題に対して、近年では、被加工物と同じ材質の保持用治具を介して被加工物をチャックテーブルで保持しながら研削する研削方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
被加工物と同じ材質の基板をチャックテーブルで保持して研削すると、研削後の基板の被研削面の形状は、被加工物を直にチャックテーブルで保持して同じ条件で研削する場合の研削後の被加工物の被研削面の形状に概ね等しくなる。よって、研削後の基板の被研削面に被加工物を密着させて、この基板を介して被加工物をチャックテーブルで保持しながら研削すれば、研削後の被加工物の被研削面の形状と、被研削面とは反対側の面(基板の被研削面に密着させた面)の形状と、を概ね等しくできる。
このように、上述の研削方法によれば、被加工物の被研削面と、被研削面とは反対側の面と、の距離を被加工物の全体で概ね一定にできる。つまり、被加工物の厚みを、被加工物の全体で概ね一定にできる。なお、保持用治具として使用される基板には、チャックテーブルの吸引力を被加工物に対して作用させることができるように、基板を厚みの方向に貫通する複数の孔が設けられている。
特開2019-111634号公報
保持用治具として使用される基板に対して複数の孔を形成するために、例えば、複数の直線状の第1溝を基板の一方の面に形成し、第1溝に対して非平行な複数の直線状の第2溝を基板の一方の面とは反対側の面に形成することがある。第1溝の深さと第2溝の深さとの和を基板の厚みより大きくすることで、第1溝と第2溝とが交差する部分に孔が形成される。
ところが、この方法で形成される孔だけでは、円盤状の被加工物に対してチャックテーブルの吸引力を必ずしも十分に作用させることができない。特に、被加工物の外周部にはチャックテーブルの吸引力が作用し難いので、研削の際に加わる力によって被加工物の外周部が保持用治具から浮いて、割れたり欠けたりすることがあった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、円盤状の被加工物をより適切に保持できる保持用治具、及びこの保持用治具を使用して被加工物を研削する被加工物の研削方法を提供することである。
本発明の一側面によれば、円盤状の被加工物をチャックテーブルで保持する際に該被加工物と該チャックテーブルとの間に介在させる円盤状の保持用治具であって、円形状の第1面と、該第1面とは反対側の円形状の第2面と、該第1面と該第2面とを接続する外周面と、を有し、該第1面には、複数の直線状の第1溝と、該第1面の中心を囲み該被加工物よりも直径が小さい円形状の第2溝と、が設けられており、該第2面には、該第1溝と該第2溝との一方又は双方に達し該第1溝に非平行な複数の直線状の第3溝が設けられている保持用治具が提供される。
好ましくは、該第1溝は、該外周面に開口していない。また、好ましくは、該第2面には、該第2溝に達し該第1溝に達しない複数の第4溝が更に設けられている。また、好ましくは、保持用治具が、該被加工物と同じ主成分の材料で構成されている。
本発明の別の一側面によれば、上述の保持用治具を使用して該被加工物を研削する被加工物の研削方法であって、該保持用治具の該第2面側を該チャックテーブルの保持面に接触させることにより、該保持用治具を該チャックテーブルで支持する治具支持ステップと、該保持用治具を介して該被加工物を該チャックテーブルの該保持面で吸引することにより、該被加工物を該チャックテーブルで保持する被加工物保持ステップと、該保持用治具を介して該チャックテーブルで保持された該被加工物を研削砥石で研削する被加工物研削ステップと、を含む被加工物の研削方法が提供される。
好ましくは、該治具支持ステップの後、且つ、該被加工物保持ステップの前に、該チャックテーブルで支持された該保持用治具の該第1面側を該研削砥石で研削する治具研削ステップを更に含む。
本発明の一側面にかかる保持用治具の第1面には、複数の直線状の第1溝と、円形状の第2溝と、が設けられており、第2面には、第1溝と第2溝との一方又は双方に達し第1溝に非平行な複数の直線状の第3溝が設けられている。よって、保持用治具の第2面側をチャックテーブルの保持面に接触させてチャックテーブルで吸引すれば、円形状の第2溝を通じて円盤状の被加工物の外周部にチャックテーブルの吸引力を作用させることができる。つまり、円形状の第2溝が設けられていない従来の保持用治具に比べて、円盤状の被加工物をより適切に保持できるようになる。
図1は、本実施形態にかかる保持用治具を模式的に示す斜視図である。 図2は、本実施形態にかかる保持用治具を模式的に示す平面図である。 図3は、被加工物の一例を示す斜視図である。 図4は、保持用治具がチャックテーブルで支持される様子を示す断面図である。 図5は、保持用治具が研削される様子を示す断面図である。 図6は、保持用治具を介してチャックテーブルで保持された被加工物が研削される様子を示す断面図である。 図7は、第1変形例にかかる保持用治具を示す平面図である。 図8は、第2変形例にかかる保持用治具を示す平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる保持用治具1を模式的に示す斜視図であり、図2は、保持用治具1を模式的に示す平面図である。なお、図1及び図2では、説明の便宜上、保持用治具1を構成する各要素が簡略化されている。つまり、図1及び図2に示される各要素の形状、大きさ、数量、配置等は、あくまでも説明を目的とした一例に過ぎず、本発明の保持用治具を何ら限定しない。また、図2では、本来は隠れている一部の要素が破線で表現されている。
図1及び図2に示すように、保持用治具1は、円形状の第1面1aと、第1面1aとは反対側の円形状の第2面1bと、第1面1aの外縁と第2面1bの外縁とを接続する外周面1cと、を有する円盤状に形成されている。この保持用治具1は、半導体ウェーハに代表される円盤状の被加工物をチャックテーブルで保持する際に使用され、例えば、対象の被加工物の直径と同等以上の直径に構成される。
ただし、対象の被加工物の直径に対して、保持用治具1の直径が大きくなり過ぎると、対象の被加工物と同様に保持用治具1を研削できなくなる。よって、保持用治具1の直径が対象の被加工物の直径の1.00倍~1.15倍となるように、保持用治具1の直径を決定することが望ましい。保持用治具1の厚み(第1面1aと第2面1bとの距離)は、例えば、0.2mm~5.0mm、代表的には、0.7mmである。
保持用治具1の第1面1aには、互いに平行な複数の直線状の第1溝3aと、外周面1c(第1面1aの外周縁)に沿う円形状(円環状)の第2溝3bと、が開口している。つまり、第1面1aには、複数の直線状の第1溝3aと、第1面1aの中心を囲む円形状の第2溝3bと、が設けられている。
第1溝3aは、外周面1cの2か所を繋ぐ直線状に形成され、第1面1aだけでなく外周面1cにも開口している。更に、第1溝3aと第2溝3bとは、互いが交差する領域において接続されている。第1溝3aの幅は、例えば、0.05mm~0.50mm、代表的には、0.09mmであり、隣接する2つの第1溝3aの間隔は、例えば、0.5mm~5.0mm、代表的には、3.0mmである。
また、第2溝3bの幅は、例えば、0.05mm~0.50mm、代表的には、0.10mmであり、第2溝3bの外径(外縁の直径)は、例えば、対象の被加工物の直径よりも1mm~15mm小さく、代表的には、10mm小さい。この第2溝3bにより、被加工物の外周部が確実に保持される。更に、第1溝3aの深さ(第1溝3aの底と第1面1aとの距離)と、第2溝3bの深さ(第2溝3bの底と第1面1aとの距離)と、は概ね等しい。ただし、第1溝3aの深さと、第2溝3bの深さと、が異なっていても良い。
一方で、保持用治具1の第2面1bには、第1面1aの第1溝3aに対して非平行な複数の直線状の第3溝3cが開口している。つまり、第2面1bには、複数の直線状の第3溝3cが設けられている。この第3溝3cも、外周面1cの2か所を繋ぐ直線状に形成され、第2面1bだけでなく外周面1cにも開口している。なお、第3溝3cの幅は、例えば、0.05mm~0.50mm、代表的には、0.09mmであり、隣接する2つの第3溝3cの間隔は、例えば、0.5mm~5.0mm、代表的には、3.0mmである。
第3溝3cの深さ(第3溝3cの底と第2面1bとの距離)は、第1溝3aの深さと第3溝3cの深さとの和、及び第2溝3bの深さと第3溝3cの深さとの和が、それぞれ、保持用治具1の厚みより大きくなるように調整される。したがって、第3溝3cは、第1溝3aと第2溝3bとの双方に達している。
そして、図2に示すように、第1溝3aと第3溝3cとが交差する部分には、保持用治具1を厚みの方向に貫通する孔5aが形成されており、第2溝3bと第3溝3cとが交差する部分には、保持用治具1を厚みの方向に貫通する孔5bが形成されている。孔5aを介して、第1溝3aと第3溝3cとが接続されており、孔5bを介して、第2溝3bと第3溝3cとが接続されている。
これにより、第3溝3c内の圧力(気圧)は、第1溝3aと第2溝3bとの双方に作用する。なお、上述のように、第1溝3aと第2溝3bとは互いに接続されているので、少なくとも孔5aと孔5bとの一方が形成されていれば、第3溝3c内の圧力は、第1溝3aと第2溝3bとの双方に作用する。よって、第3溝3cは、必ずしも第1溝3aと第2溝3bとの双方に達していなくて良い。つまり、第3溝3cは、少なくとも第1溝3aと第2溝3bとの一方に達していれば良い。
保持用治具1は、代表的には、被加工物の主成分と同じ材料を用いて構成される。このような保持用治具1をチャックテーブルで保持して研削すると、研削後の保持用治具1の被研削面の形状は、被加工物を直にチャックテーブルで保持して同じ条件で研削する場合の研削後の被加工物の被研削面の形状に概ね等しくなる。
よって、研削後の保持用治具1の被研削面に被加工物を密着させて、この保持用治具1を介して被加工物をチャックテーブルで保持すれば、研削後の被加工物の被研削面の形状と、被研削面とは反対側の面(保持用治具1に密着させた面)の形状と、を概ね等しくできる。ただし、保持用治具1は、被加工物の主成分とは異なる材料を用いて構成されても良い。この場合にも、研削に関する性質が被加工物と同等になるように保持用治具1を構成することが望ましい。
保持用治具1を製造する方法に特段の制限はない。例えば、被加工物と同等の板に切削ブレードを切り込ませて第1溝3a、第2溝3b、及び第3溝3cを形成する方法で保持用治具1を製造することができる。材料にもよるが、型に材料を流し込んで固める方法で保持用治具1を製造しても良い。
図3は、被加工物11の一例を示す斜視図である。被加工物11は、例えば、シリコン等の材料でなる円盤状の半導体ウェーハであり、円形状の表面11aと、表面11aとは反対側の円形状の裏面11bと、を有する。被加工物11の表面11a側は、互いに交差する複数のストリート(分割予定ライン)13で複数の小領域に区画されており、各小領域には、IC(Integrated Circuit)等のデバイス15が形成されている。
なお、本実施形態では、シリコン等の材料でなる円盤状の半導体ウェーハを被加工物11としているが、被加工物11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、他の半導体、セラミックス、樹脂、金属等の材料でなる基板等を被加工物11として用いることもできる。同様に、被加工物11に形成されるデバイス15の種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はない。また、被加工物11には、デバイス15が形成されていなくても良い。
次に、上述した保持用治具1を使用して被加工物11の裏面11b側を研削する被加工物の研削方法について説明する。上述のように、本実施形態にかかる被加工物の研削方法では、被加工物11をチャックテーブルで保持する際に、保持用治具1を被加工物11とチャックテーブルとの間に介在させる。具体的には、まず、保持用治具1をチャックテーブルで支持する(治具支持ステップ)。図4は、保持用治具1が研削装置2のチャックテーブル4で支持される様子を示す断面図である。
本実施形態にかかる被加工物の研削方法では、図4等に示す研削装置2が使用される。研削装置2は、保持用治具1及び被加工物11を保持できるように構成されたチャックテーブル4を備えている。チャックテーブル4は、例えば、ステンレス鋼に代表される金属を用いて形成された円盤状の枠体6を含む。枠体6の上面側には、円形状に開口する凹部6aが設けられている。凹部6aには、セラミックス等を用いて多孔質の円盤状に形成された保持板8が固定されている。
枠体6から露出する保持板8の保持面(上面)8aは、例えば、円錐の側面に相当する形状に構成されている。保持用治具1をチャックテーブル4で支持する際には、この保持面8aに保持用治具1の第2面1bを接触させる。保持板8の下面側は、枠体6の内部に設けられた流路6bや、バルブ(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
そのため、保持板8の保持面8aに保持用治具1の第2面1b側を接触させて、バルブを開き、吸引源の負圧を作用させれば、保持用治具1の第2面1b側がチャックテーブル4により吸引され、保持面8aに密着する。なお、保持板8の保持面8aから保持用治具1の第2面1bに負圧を作用させると、外周面1cに開口する第3溝3cの端部や、孔5a、孔5b等を通じて流路6bにエアが僅かに流入するものの、保持用治具1の保持には殆ど支障が出ない。
保持用治具1の第2面1b側がチャックテーブル4で支持されると、保持用治具1の第1面1aが上向きに露出した状態になる。なお、図4等では、保持板8の保持面8aを構成する円錐の側面の形状が誇張されているが、実際には、保持面8aの最も高い点と最も低い点との高さの差(高低差)が10μm~30μm程度である。
枠体6の下部には、モーター等の回転駆動源(不図示)が連結されている。チャックテーブル4は、この回転駆動源が生じる力によって、円錐の頂点に相当する保持面8aの頂点8bが回転の中心となるように、鉛直方向に沿う軸、又は鉛直方向に対して僅かに傾いた軸の周りに回転する。また、枠体6は、移動機構(不図示)によって支持されており、チャックテーブル4は、この移動機構が生じる力によって、水平方向に移動する。
保持用治具1の第2面1b側をチャックテーブル4の保持面8aに接触させて、保持用治具1をチャックテーブル4で支持した後には、このチャックテーブル4で支持された保持用治具1の第1面1a側を研削砥石で研削する(治具研削ステップ)。図5は、保持用治具1が研削される様子を示す断面図である。なお、図5では、説明の便宜上、一部の要素がその側面により示されている。
図5に示すように、研削装置2のチャックテーブル4の上方には、研削ユニット10が配置されている。研削ユニット10は、例えば、筒状のスピンドルハウジング(不図示)を含む。スピンドルハウジングの内側の空間には、円柱状のスピンドル12がその軸心の周りに回転できる態様で収容されている。
スピンドル12の下端部には、円盤状のマウント14が固定されている。マウント14の外周部には、このマウント14を厚みの方向に貫通する複数の孔(不図示)が設けられており、各孔には、ボルト16等が挿入される。マウント14の下面には、このマウント14と概ね直径が等しい円盤状の研削ホイール18が、ボルト16等によって固定されている。
研削ホイール18は、ステンレス鋼やアルミニウム等の金属を用いて形成された円盤状のホイール基台20を含む。ホイール基台20の下面には、このホイール基台20の周方向に沿って複数の研削砥石22が固定されている。スピンドル12の上端側には、モーター等の回転駆動源(不図示)が連結されている。研削ホイール18は、この回転駆動源が生じる力によって、鉛直方向に沿う軸、又は鉛直方向に対して僅かに傾いた軸の周りに回転する。
研削ホイール18の傍、又は研削ホイール18の内部には、研削砥石22等に対して研削用の液体(代表的には、水)を供給できるように構成されたノズル(不図示)が設けられている。スピンドルハウジングは、例えば、移動機構(不図示)によって支持されており、研削ユニット10は、この移動機構が生じる力によって、鉛直方向に移動する。
保持用治具1の第1面1a側を研削する際には、まず、保持用治具1を支持したチャックテーブル4を研削ユニット10の直下に移動させる。具体的には、保持面8aの頂点8bの直上に研削砥石22が配置されるようにチャックテーブル4を移動させる。そして、図4に示すように、チャックテーブル4と研削ホイール18とをそれぞれ回転させて、ノズルから液体を供給しながら研削ユニット10(スピンドル12、研削ホイール18)を下降させる。
チャックテーブル4の回転数や、研削ホイール18の回転数、研削ユニット10の下降の速度、液体の供給量等の保持用治具1を研削する際の条件は、例えば、後に被加工物11を研削する際の条件と同等に設定される。これにより、保持用治具1の第1面1a側を被加工物11と同様に研削し、第1面1aを被加工物11の研削に適した形状に加工できる。被加工物11の研削に適した形状の第1面1aが得られると、保持用治具1の研削を終了させる。
保持用治具1の研削が終了した後には、この保持用治具1を介して被加工物11をチャックテーブル4の保持面8aで吸引することにより、被加工物11をチャックテーブル4で保持する(被加工物保持ステップ)。図6は、保持用治具1を介してチャックテーブル4で保持された被加工物11が研削される様子を示す断面図である。
具体的には、まず、研削後の保持用治具1の第1面1aに、被加工物11の表面11aを接触させる。この際には、バルブを閉じたり、その開度を調整したりして、保持用治具1に作用する吸引力を十分に弱めておくことが望ましい。保持用治具1の第1面1aに被加工物11の表面11aを接触させた後には、バルブを十分に開いて保持用治具1に強い吸引力を作用させる。
その結果、保持用治具1の第2面1bが保持面8aに密着する。また、保持用治具1の第3溝3c、孔5a、孔5b、第1溝3a、及び第2溝3b等を通じて第1面1a側にも吸引力が作用し、被加工物11の表面11aが保持用治具1の第1面1aに密着する。すなわち、被加工物11は、その裏面11bが上向きに露出するように保持用治具1を介してチャックテーブル4の保持面8aで吸引され、保持用治具1の第1面1aの形状に合わせて僅かに変形する。
なお、被加工物11の表面11aには、予め樹脂フィルム等の保護部材を貼付しておいても良い。これにより、被加工物11を研削する際の衝撃等からデバイス15を保護できるようになる。この場合には、被加工物11の表面11aに設けられた保護部材を保持用治具1の第1面1aに接触させる。
上述のように、保持用治具1の第1面1aには、複数の直線状の第1溝3aに加えて、第1面1aの中心を囲む円形状の第2溝3bが設けられている。よって、保持用治具1の第2面1b側をチャックテーブル4の保持面8aに接触させてチャックテーブル4で吸引すれば、円形状の第2溝3bを通じて円盤状の被加工物11の外周部にチャックテーブル4の吸引力を作用させることができる。つまり、研削の際に被加工物11の外周部が保持用治具1から浮き難くなる。
保持用治具1を介して被加工物11をチャックテーブル4で保持した後には、被加工物11の裏面11bを研削砥石22で研削する(被加工物研削ステップ)。具体的には、まず、保持用治具1を介して被加工物11を保持したチャックテーブル4を研削ユニット10の直下に移動させる。つまり、保持面8aの頂点8bの直上に研削砥石22が配置されるようにチャックテーブル4を移動させる。
そして、図6に示すように、チャックテーブル4と研削ホイール18とをそれぞれ回転させて、ノズルから液体を供給しながら研削ユニット10(スピンドル12、研削ホイール18)を下降させる。上述のように、チャックテーブル4の回転数や、研削ホイール18の回転数、研削ユニット10の下降の速度、液体の供給量等の被加工物11を研削する際の条件は、例えば、保持用治具1を研削する際の条件と同等に設定される。
これにより、被加工物11の裏面11b側を保持用治具1の第1面1a側と同様に研削して、第1面1aに接触する表面11aと、研削後の裏面11bと、の距離を被加工物11の全体で概ね一定にできる。つまり、被加工物11の厚みを、被加工物11の全体で概ね一定にできる。被加工物11が所望の厚みに加工されると、被加工物11の研削を終了させる。
以上のように、本実施形態にかかる保持用治具1の第1面1aには、複数の直線状の第1溝3aと、円形状の第2溝3bと、が設けられており、第2面1bには、第1溝3aと第2溝3bとの双方(又は一方)に達し第1溝3aに非平行な複数の直線状の第3溝3cが設けられている。
よって、保持用治具1の第2面1b側をチャックテーブル4の保持面8aに接触させてチャックテーブル4で吸引すれば、円形状の第2溝3bを通じて円盤状の被加工物11の外周部にチャックテーブル4の吸引力を作用させることができる。つまり、円形状の第2溝3bが設けられていない従来の保持用治具に比べて、円盤状の被加工物11をより適切に保持できるようになる。そのため、例えば、研削の際に加わる力によって被加工物11の外周部が保持用治具1から浮いて、割れたり欠けたりすることを防止できる。
なお、本発明は、上述した実施形態の記載に制限されず種々変更して実施可能である。例えば、上述した実施形態の保持用治具1の第1溝3a及び第3溝3cは、それぞれ、外周面1cの2か所を繋ぐ直線状に形成され、外周面1cにも開口しているが、本発明の保持用治具が備える第1溝3a及び第3溝3cは、外周面1cに開口していなくても良い。
図7は、第1変形例にかかる保持用治具1-1を示す平面図であり、図8は、第2変形例にかかる保持用治具1-2を示す平面図である。なお、図7及び図8では、実施形態にかかる保持用治具1の各要素に対応する要素に対して、実施形態と同じ符号が付されている。保持用治具1の要素と同じ要素についての詳細な説明を省略する。
図7及び図8に示すように、第1変形例の保持用治具1-1、及び第2変形例の保持用治具1-2では、第1溝3a及び第3溝3cが外周面1cに開口していない。このような外周面1cに開口しない第1溝3a及び第3溝3cを設けることで、第1溝3a及び第3溝3cの端部からのエアの流入がなくなる。よって、被加工物11をチャックテーブル4でより確実に保持できる。
なお、図8に示すように、保持用治具1-2の第1面1aとは反対側の第2面には、第3溝3cに加えて、第2溝3bに達するが第1溝3aには達しない複数の第4溝3dが更に設けられている。そして、第2溝3bと第4溝3dとが交差する部分には、保持用治具1を厚みの方向に貫通する孔5cが形成されている。第2溝3bには、孔5cを通じてより適切に負圧が作用するので、被加工物11をチャックテーブル4で更に確実に保持できる。
その他、上述の実施形態及び各変形例にかかる構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 :保持用治具
1-1 :保持用治具
1-2 :保持用治具
1a :第1面
1b :第2面
1c :外周面
3a :第1溝
3b :第2溝
3c :第3溝
3d :第4溝
5a :孔
5b :孔
5c :孔
11 :被加工物
11a :表面
11b :裏面
13 :ストリート(分割予定ライン)
15 :デバイス
2 :研削装置
4 :チャックテーブル
6 :枠体
6a :凹部
6b :流路
8 :保持板
8a :保持面(上面)
8b :頂点
10 :研削ユニット
12 :スピンドル
14 :マウント
16 :ボルト
18 :研削ホイール
20 :ホイール基台
22 :研削砥石

Claims (6)

  1. 円盤状の被加工物をチャックテーブルで保持する際に該被加工物と該チャックテーブルとの間に介在させる円盤状の保持用治具であって、
    円形状の第1面と、
    該第1面とは反対側の円形状の第2面と、
    該第1面と該第2面とを接続する外周面と、を有し、
    該第1面には、複数の直線状の第1溝と、該第1面の中心を囲み該被加工物よりも直径が小さい円形状の第2溝と、が設けられており、
    該第2面には、該第1溝と該第2溝との一方又は双方に達し該第1溝に非平行な複数の直線状の第3溝が設けられている保持用治具。
  2. 該第1溝は、該外周面に開口していない請求項1に記載の保持用治具。
  3. 該第2面には、該第2溝に達し該第1溝に達しない複数の第4溝が更に設けられている請求項1又は請求項2に記載の保持用治具。
  4. 該被加工物と同じ主成分の材料で構成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の保持用治具。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の保持用治具を使用して該被加工物を研削する被加工物の研削方法であって、
    該保持用治具の該第2面側を該チャックテーブルの保持面に接触させることにより、該保持用治具を該チャックテーブルで支持する治具支持ステップと、
    該保持用治具を介して該被加工物を該チャックテーブルの該保持面で吸引することにより、該被加工物を該チャックテーブルで保持する被加工物保持ステップと、
    該保持用治具を介して該チャックテーブルで保持された該被加工物を研削砥石で研削する被加工物研削ステップと、を含む被加工物の研削方法。
  6. 該治具支持ステップの後、且つ、該被加工物保持ステップの前に、該チャックテーブルで支持された該保持用治具の該第1面側を該研削砥石で研削する治具研削ステップを更に含む請求項5に記載の被加工物の研削方法。
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