JP2022062323A - 継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】トングレールのふく進や、軌間外側及び鉛直下向きへの列車荷重によって、油圧シリンダに負荷がかからない継手構造を提供する。【解決手段】左右の基本レールの間に位置し水平方向に移動するトングレールと、駆動力発生部を備えると共にトングレールを移動する転換装置と、を連結する継手構造であって、トングレールの腹部側面に取付けられるトングレール側連結部と、駆動力発生部から延出するシリンダロッドの端部に設けられる転換装置側連結部とからなり、トングレール側連結部にはシリンダロッドを貫通する貫通孔を備え、シリンダロッドと貫通孔との間には、上下方向に第1のクリアランスを形成し、トングレールの長手方向に第2のクリアランスを形成し、シリンダロッドの先端面とトングレール側連結部との間、又は転換装置側連結部とトングレール側連結部との間には、シリンダロッドの長手方向に第3のクリアランスを形成することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、分岐器におけるトングレールと、トングレールを転換すると共に駆動力発生部を備える転換装置とを連結する継手構造に関する。
鉄道の軌道における分岐器は、一つの軌道を二つ以上の軌道に分ける軌道構造であり、左右に対をなすトングレールのうち、いづれか一方のトングレールを基本レールに押付け、他方のトングレールを基本レールから引き離して特定の通路を開通させるものである。また、転換装置は、トングレールを水平方向に移動させる装置であり、トングレールと転換装置は、継手構造によって連結している。
特許文献1及び図9に示す従来の継手構造100は、転換装置に直動式の油圧式シリンダ110が用いられ、基本レール120に直交する方向にシリンダの作動方向が固定された油圧シリンダ110と、トングレール130とを連結するものである。また、平面視において、継手構造100が位置するトングレール先端部には、トングレール130を転換する際に固定されたトングレール後端部をたわませるため、円弧運動が生じる。そのため、従来の継手構造100は、このような円弧運動が生じた際に、油圧シリンダに長手方向以外の力が作用しないように、回転可能に連結している。
特開2020-94326号公報
一般的に、敷設されているレールには、ふく進と呼ばれる通過車両の影響などによる、レールが長手方向に移動してしまう現象が生じることがある。また、トングレールにふく進が生じると、左右のトングレールの先端長さに食い違いが生じることがある。従来の継手構造では、このようなふく進によるトングレールの移動方向と、転換装置である油圧シリンダの作動方向とが一致せず、トングレールと油圧シリンダとの間に曲げモーメントが作用し、油圧シリンダの故障や、トングレールの転換不能を起こす原因となってしまうことがあった。
また、トングレールの転換時に、一方のトングレールを基本レールに押付ける側では、トングレールと基本レールとの間に最大で5mmほどの隙間が生じることがある。このような状態で、トングレールの上を車両が通過し、トングレールに軌間外側に向かって荷重が作用すると、トングレールは当該隙間が減少する方向に移動する。従来の継手構造では、このような外力によるトングレールの移動が、継手構造及び油圧シリンダに負荷を与え、これらの部品の故障の原因となり、列車の走行安全性を確保できなくなる場合があった。
また、列車の通過時には、車両からの鉛直荷重によりトングレールが下方向に変位することで、トングレールと油圧シリンダに曲げモーメントが作用し、油圧シリンダや継手部の損傷が懸念されていた。
そこで、本発明は上記の事項に鑑みてなされたものであり、トングレールのふく進や、軌間外側及び鉛直下向きへの列車荷重によって、継手構造及び油圧シリンダに負荷がかからない継手構造を提供することを課題とする。
この発明は、上記課題を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。
本発明に係る継手構造は、左右の基本レールの間に位置し水平方向に移動するトングレールと、駆動力発生部を備えると共に前記トングレールを移動する転換装置と、を連結する継手構造であって、前記トングレールの腹部側面に取付けられるトングレール側連結部と、 前記駆動力発生部から延出するシリンダロッドの端部に設けられる転換装置側連結部とからなり、前記トングレール側連結部には前記シリンダロッドを貫通する貫通孔を備え、前記シリンダロッドと前記貫通孔との間には、上下方向に第1のクリアランスを形成し、前記トングレールの長手方向に第2のクリアランスを形成し、前記シリンダロッドの先端面と前記トングレール側連結部との間、又は前記転換装置側連結部と前記トングレール側連結部との間には、前記シリンダロッドの長手方向に第3のクリアランスを形成することを特徴とする。
本発明に係る継手構造において、前記トングレール側連結部は、前記貫通孔を有する第1のプレートと、前記第1のプレートと略平行に配置されると共に、前記トングレールに取付けられる第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとを所定の間隔を形成して連絡する複数のカラーからなり、前記トングレール側連結部は、複数の締結部材によって前記トングレールに固定されることを特徴する。
本発明に係る継手構造において、前記転換装置側連結部は、前記トングレール側連結部と係合する掛け金を備えることを特徴とする。
本発明に係る継手構造において、前記シリンダロッドの先端面は、球面形状に形成される ことを特徴とする。
本発明に係る継手構造において、前記貫通孔は、前記トングレールの長手方向に長い長孔であることを特徴とする。
本発明に係る継手構造において、前記貫通孔は、上部に切り欠きが形成されることを特徴とする。
本発明に係る継手構造において、前記駆動力発生部は、作動油の油圧によって駆動力を発生することを特徴とする。
上記発明の概要は、本発明に必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
本発明によれば、トングレールのふく進や、軌間外側及び鉛直下向きへの列車荷重による継手構造及び油圧シリンダへの負荷を防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る分岐器のポイント部を模式的に示す平面図 本発明の実施形態に係る転換装置及び継手構造を模式的に示す側面視断面図 本発明の実施形態に係る押付側の継手構造を示す平面視断面図 本発明の実施形態に係る押付側の継手構造を示す側面視断面図 本発明の実施形態に係る引込側の継手構造を示す平面視断面図 本発明の実施形態に係る引込側の継手構造を示す側面視断面図 本発明の第1の実施形態に係るトングレール側連結部を示す斜視図 本発明の第2の実施形態に係るトングレール側連結部を示す斜視図 従来の実施形態に係る転換装置及び継手構造を模式的に示す側面視断面図
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る分岐器のポイント部を模式的に示す平面図、図2は、本発明の実施形態に係る転換装置及び継手構造を模式的に示す側面視断面図、図3は、本発明の実施形態に係る押付側の継手構造を示す平面視断面図、図4は、本発明の実施形態に係る押付側の継手構造を示す側面視断面図、図5は、本発明の実施形態に係る引込側の継手構造を示す平面視断面図、図6は、本発明の実施形態に係る引込側の継手構造を示す側面視断面図、図7は、本発明の第1の実施形態に係るトングレール側連結部を示す斜視図、図9は、従来の実施形態に係る転換装置及び継手構造を模式的に示す側面視断面図である。
本実施形態に係る継手構造は、図1及び図2に示す通り、分岐器1の構成要素であるトングレール12A、12Bと、分岐器1を転換する転換装置20とを連結する手段であり、トングレール側連結部30と転換装置側連結部40によって構成される。ここで転換とは、列車又は車両の進路を変えるためにトングレール12A、12Bの状態を切り替えることをいう。
先ず、本実施形態に係る分岐器1について説明を行う。
分岐器1は、図1に示すように、一つの軌道を二つ以上の軌道に分けるために設けられた軌道構造であり、ポイント部10を備える。代表的な分岐器として、図1に示すような、基準線である直線の軌道から、分岐線である左側または右側に分かれる分岐器として片開き分岐器がある。本願において、分岐器1は片開き分岐器を例として説明を行う。
ポイント部10は、分岐器1において軌道を切り替える部分であり、基本レール11A、11B、トングレール12A、12B、床板15及びまくらぎ等を備える。またポイント部10の先端では、後述する転換装置20とトングレール12A、12Bとが連結されており、図1に示すように、転換装置20の動作に連動してトングレール12A、12BがD、D方向に転換する。トングレール12A、12BがD方向に転換したときには、トングレール12Aが基本レール11Aに押付けられ、トングレール12Bが基本レール11Bから離間する。一方で、トングレール12A、12BがD方向に転換したときには、トングレール12Aが基本レール11Aから離間し、トングレール12Bが基本レール11Bに押付けられる。ここで、トングレール12A又は12Bが、基本レール11A又は11Bに押付けられている側を押付側、トングレール12A又は12Bが、基本レール11A又は11Bから離間している側を引込側とする。なお、以下の説明については、トングレール12A、12BがD方向に転換した場合を例として説明を行う。
基本レール11A、11Bは、分岐器1のポイント部10において、トングレール12A、12Bの外側に敷設される固定レールである。基本レール11A、11Bは、列車又は車両の車輪と接触するレール頭部11cと、まくらぎに支持されるレール底部11eと、レール頭部11cとレール底部11eとを連絡するレール腹部11dを備える。
トングレール12A、12Bは、先端部を尖らせた転換可能な可動レールであり、図1に示すように、固定された後端部14を回転中心として転換する。また図2に示すように、トングレール12A、12Bは、転換時の基本レール11A、11Bへの押付側において、レール頭部11cと当接するレール頭部12cと、床板15上に摺動自在に支持されるレール底部12eと、レール頭部12cとレール底部12eとを連絡するレール腹部12dとを備える。また、レール腹部12dには、図3に示すように、後述する継手構造を締結する締結ボルト35a及び絶縁カラー34aを貫通するボルト孔16が形成される。
床板15は、図2に示すように、トングレール12A、12Bのレール底部12eの底面を摺動自在に支持すると共に、トングレール12A、12Bと、まくらぎとの間に挿入され、まくらぎに取付けられている。
次に、本実施形態に係る転換装置20について説明を行う。
転換装置20は、分岐器1を転換する装置であり、分岐器1を転換するための駆動力発生部21を有し、トングレール12A、12BをD、D方向に移動させる。また、転換装置20はトングレール12A、12Bを基本レール11A、11Bに押付けた状態を保持する機能も有する。
駆動力発生部21は、例えば作動油の油圧によって駆動力を発生する油圧シリンダ等のシリンダ部22と、油圧回路等の流体圧回路を備えるアクチュエータである。
シリンダ部22は、図2に示すように、シリンダロッド23、ピストン24及びシリンダチューブ25等を備える。シリンダ部22は、シリンダロッド23をシリンダチューブ25の両端部から突出させて、シリンダロッド23を両方向に往復運動させる、両ロッド型の複動シリンダである。
シリンダロッド23は、ピストン24の往復動作に連動して往復動作をする。シリンダロッド23の後端部は、ピストン24の一方の受圧面と他方の受圧面とにそれぞれ固定されている。シリンダロッド23の先端付近には、図3に示すように、軸部に段付き肩部23aが施され、段付き肩部23aより先端側は軸部よりも細く形成されると共に、後述する転換装置側連結部40を取り付けるためのおねじ部23bが形成されている。また、シリンダロッド23の先端面は球面に形成された球面部23cを備える。
次に、本実施形態に係る継手構造について説明を行う。なお、継手構造はトングレール側連結部30と転換装置側連結部40によって構成される。
トングレール側連結部30は、転換装置側連結部40と係合する部位であって、図3、4に示すように、トングレール12A、12Bのレール腹部12d側面の軌道内側に位置し、第1のプレート31、第2のプレート32、カラー33、絶縁カラー34a及び絶縁ワッシャ34bからなる。また、これらのトングレール側連結部30を構成する部品は、締結ボルト35aと締結ナット35bからなる締結部材によって、トングレール12A、12Bに着脱自在に締結される。
第1のプレート31は、図3、4及び7に示すように、略長方形の板状部品であって、後述する掛け金42と係合する。第1のプレート31は、カラー33を介して第2のプレート32との間に間隔を開け、略長方形の長手方向がトングレール12A、12Bの長手方向と一致するように取り付けられる。第1のプレート31は、例えば熱処理を行った機械構造用炭素鋼鋼材等で作製され、図5及び6に示すように、引込側において、掛け金42と係合し、トングレール12Bを基本レール11Bから引き離す際に掛かる荷重に対して、十分な強度を確保できる厚みに形成される。なお、強度を向上させるため、第1のプレート31の長手方向に渡ってリブ等の補強を施しても構わない。また、第1のプレート31の略中央には、長孔状の貫通孔31aが形成され、略長方形の長さ方向の両端部寄りにはボルト孔31bが形成されている。なお、第1のプレート31の略長方形の四隅にあたる部位には、作業者の怪我の防止や、他部品との接触による破損の防止等のため、面取り加工が施されていると好適である。本実施形態においては、第1のプレート31の材料を機械構造用炭素鋼鋼材を例として説明したが、強度上問題がなければ、他材料でも構わない。
貫通孔31aは、図3、4に示すように、後述するシリンダロッドカラー41を貫通させる。貫通孔31aは、第1のプレート31の略中央に位置し、第1のプレート31の長手方向と同方向を長手とする長孔である。列車荷重によって転換装置20とトングレール12A、12Bとの相対位置が上下方向にずれても、シリンダ部22に負荷を与えることなく転換させるため、貫通孔31aとシリンダロッドカラー41の間には上下方向に第1のクリアランスCを備える。本実施形態においては、転換装置20とトングレール12A、12Bとの相対移動量を最大で±5mmと想定し、例えば5mm以上の第1のクリアランスCを設けた場合について説明したが、転換装置20とトングレール12A、12Bとの相対移動量に応じて適宜設定しても構わない。また、トングレール12A、12Bのふく進による、転換装置20とトングレール12A、12Bとの相対移動についても、シリンダ部22への負荷を避けるため、貫通孔31aとシリンダロッドカラー41の間には長手方向の前後に第2のクリアランスCを備える。本実施形態においては、トングレール12A、12Bのふく進許容量を15mm以下と想定し、例えば19.5mm以上の第2のクリアランスCを設けた場合について説明したが、ふく進許容量に応じて適宜設定しても構わない。
ボルト孔31bは、図3に示すように、絶縁カラー34aを貫通させる。ボルト孔31bは、第1のプレート31の長手方向の両端部寄りであって、貫通孔31aの中心と同じ高さに中心を持ち、絶縁カラー34aを貫通可能な径に形成される。
第2のプレート32は、図3、4に示すように、転換時の押付側において、シリンダロッド23の先端面の球面部23cが当接し、駆動力発生部21からの力をトングレール12Aに伝達する。第2のプレート32は、略長方形の板状部品であって、トングレール12A、12Bのレール腹部12dに位置する絶縁体13に当接し、略長方形の長手方向が、トングレール12A、12Bの長手方向と一致するように取り付けられる。第2のプレート32は、例えば熱処理を行った機械構造用炭素鋼鋼材等で作製され、図3に示すように、第2のプレート32の長さ方向の両端部寄りには、ボルト孔32bが形成されている。また、図4に示すように、第2のプレート32の絶縁体13と当接する面には、絶縁体13との干渉を防ぐため、面取り等を施しても構わない。本実施形態においては、第2のプレート32の材料を機械構造用炭素鋼鋼材を例として説明したが、強度上問題がなければ、他材料でも構わない。
ボルト孔32bは、第2のプレート32の長手方向の両端部寄りであって、第1のプレート31のボルト孔31bに対応する位置に形成される。また、ボルト孔31bは絶縁カラー34aを貫通する径に形成される。
カラー33は、第1のプレート31と第2のプレート32との間に間隔を形成し、両プレートを略平行に配置させる。カラー33は、第1のプレート31と第2のプレート32のボルト孔31b、32bを、絶縁カラー34aを介して接続する。カラー33の形状は、中空円柱であり、例えば一般構造用鋼管等で作製される。カラー33の内径は、絶縁カラー34aを貫通する径に形成される。なお、本実施形態においてカラー33の形状は、中空円柱を例として説明をするが、カラー33の外形はこれに限らず、例えば四角柱等でも構わない。本実施形態においては、カラー33の材料を一般構造用鋼管を例として説明したが、強度上問題がなければ、他材料でも構わない。
締結ボルト35aと締結ナット35bは、締結ボルト35aと第1のプレート31の間と、締結ナット35bとトングレール12A、12Bとの間に絶縁ワッシャ34bを挿入し、トングレール側連結部30を着脱自在に固定する。
絶縁体13、絶縁カラー33a及び絶縁ワッシャ34bは、分岐器1と駆動力発生部21との間を電気的に絶縁する手段である。絶縁体13、絶縁カラー33a及び絶縁ワッシャ34bは、左右のトングレール12A、12B間を電気的に絶縁することによって、列車の有無を検知する軌道回路等が電気的に短絡されるのを防止する。
転換装置側連結部40は、トングレール側連結部30と係合し、シリンダロッド23を介して駆動力発生部21の力をトングレール12A、12Bに伝達する。転換装置側連結部40は、図3に示すように、シリンダロッドカラー41、掛け金42及び緩み止めナット43によって構成され、シリンダロッド23の端部に取付けられる。
シリンダロッド23は、端部に転換装置側連結部40が取り付いた状態で、第1のプレート31の貫通孔31aに貫通している。ここで、図3に示すように、貫通孔31aとシリンダロッドカラー41との長手方向に第2のクリアランスCを有している。また、図3に示す押付側の継手構造において、掛け金42と第1のプレート31との間に形成される隙間及び、図5に示す引込側の継手構造において、球面部23cと第2のプレート32との間に第3のクリアランスCを有している。なお、押付側において、球面部23cと第2のプレート32とが当接している状態では、引込側において、第1のプレート31と掛け金42が当接する。また、第3のクリアランスCは、後述する基本レール11Aとトングレール12Aとの間に生じるレール間隙間Sよりも大きいと好適である。本実施形態においては、レール間隙間Sを最大5mmと想定し、製作及び組立公差などを考慮して、例えば10mmの第3のクリアランスCを設けた場合について説明したが、レール間隙間Sに応じて適宜設定しても構わない。
シリンダロッドカラー41は、シリンダロッド23の先端に挿入され、シリンダロッドカラー41の長手方向の一方の端面はシリンダロッド23の段付き肩部23aと当接し、他方の端部は掛け金42と当接し、シリンダロッド23の長手方向における掛け金42の位置を決定する。シリンダロッドカラー41の形状は、中空円柱であり、例えば一般構造用鋼管等で作製される。また、シリンダロッドカラー41の内径は、シリンダロッド23のおねじ部23bを貫通する径に形成される。なお、段付き肩部23aの位置は、押付側、引込側のどちらにおいても、貫通孔31aの内側にシリンダロッドカラー41が位置するように形成される。本実施形態においては、シリンダロッドカラー41の材料を一般構造用鋼管を例として説明したが、強度上問題がなければ、他材料でも構わない。
掛け金42は、図5に示すように、引込側において第1のプレート31と係合し、駆動力発生部21からの力を伝達してトングレール12Bを基本レール11Bから引き離す。掛け金42は図5、6に示すように、略長方形の板状部品であり、例えば一般構造用圧延鋼材等で作製され、第1のプレート31と係合し、トングレール12Bを基本レール11Bから引き離す際に掛かる荷重に対して、十分な強度を確保できる厚みに形成される。
緩み止めナット43は、図3に示すように、シリンダロッド23のおねじ部23bと螺合し、掛け金42をシリンダロッド23に固定する。緩み止めナット43は、緩み止めナット43のめねじ部に隣接する内径部に、シリンダロッド23のおねじ部23bとの摩擦トルクを発生させる部位を備える。そのため、歯付き座金や、シリンダロッド23へのキー溝加工等の緩み止め機構がなくとも、緩み止めナット43の回転を防止し、掛け金42の締結力を維持することができる。
次に、本実施形態に係る継手構造の動作について説明する。
図1に示すように、トングレールがD方向に転換するときには、トングレール12A側の継手構造が押付側となる。押付側の継手構造においては、シリンダ部22のD方向への動きに連動し、シリンダロッド23先端面の球面部23cが第2のプレート32に当接し、トングレール12Aを基本レール11Aに押付ける。一方で、トングレール12B側の継手構造は引込側となり、シリンダロッド23がD方向に移動することで、掛け金42が第1のプレート31に係合し、トングレール12Bを基本レール11Bから引き離す。トングレール12A、12BがD方向に転換する場合には、トングレール12B側の継手構造が押付側となり、トングレール12A側の継手構造が引込側となり、上記と同様の動作をする。なお、トングレール12A、12Bの転換時には、固定された後端部14を中心にトングレール12A、12Bが円弧運動をするため、トングレール12A、12Bの先端部の位置はレール長さ方向に微小変化する。また、シリンダ部22は固定されており、シリンダロッド23の作動方向は変化しないため、シリンダロッド23とトングレール12A、12Bの当接角度は、トングレール12A、12Bの円弧運動によって微小変化する。ここで、シリンダロッド23の先端面には球面部23cが形成されているため、シリンダロッド23とトングレール12A、12Bとの当接角度に関わらず、球面部23cと第2のプレート32とは常に点接触する。またこの時、第2のクリアランスCがシリンダロッドカラー41と貫通孔31aとの間に形成されているため、トングレール12A、12Bはシリンダロッド23の中心軸に対して揺動することができ、シリンダロッド23へ曲げモーメントが負荷されることを防ぐことができる。また、トングレール12A、12Bにふく進が生じた場合においても同様に、第2のクリアランスCが形成されているため、シリンダロッド23へ曲げモーメントが負荷されることを防ぐことができる。
また、図2に示すように、トングレール12A、12Bを転換させた際、押付側では、トングレール12Aのレール頭部12cと、基本レール11Aのレール頭部11cとの間に、最大5mm程度のレール間隙間Sが生じることがある。本実施形態においては、このような状態で列車が通過し、トングレール12Aに軌間外側への列車荷重が作用した場合でも、図3に示すように、レール間隙間Sよりも大きい第3のクリアランスCが形成されているため、第1のプレート31と掛け金42は接触せずに、トングレール12Aは基本レール11Aと当接するまで軌間外側へ移動可能である。そのため、トングレール12Aに作用する列車荷重を基本レール11Aに受け渡し、シリンダ部22へ負荷がかかるのを防止することができる。
[第2の実施形態]
以上説明した第1の実施形態に係る継手構造では、トングレール側連結部30に長孔の貫通孔31aが形成された第1のプレート31を使用し、転換装置側連結部40の掛け金42と連結する場合について説明した。次に説明する第2の実施形態の継手構造は、第1の実施形態とは異なる形態を有する第1のプレート31’の実施例について説明を行うものである。なお、上述した第1の実施形態の場合と同一又は類似する部材については、同一符号を付して説明を省略する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係るトングレール側連結部を示す斜視図である。
第1のプレート31’は、図8に示すように、略長方形の板状部品であって、上部に開口をもつ略U字型の切り欠き31a’を有し、切り欠き31a’の下部に位置するビーム部31c’と掛け金42とが係合する。第1のプレート31’は、カラー33を介して第2のプレート32との間に間隔を開け、略長方形の長手方向がトングレール12A、12Bの長手方向と一致するように取り付けられる。第1のプレート31’は、例えば熱処理を行った機械構造用炭素鋼鋼材等で製作され、引込側において掛け金42と係合し、トングレール12A、12Bを基本レール11A、11Bから引き離す際に掛かる荷重に対して十分な強度を確保できる厚みに形成される。なお、強度を向上させるため、第1のプレート31’の長手方向に渡ってリブ等の形状を施しても構わない。略U字型の切り欠き31a’は、第1のプレート31’の略中央に形成され、略長方形の長さ方向の両端部寄りにはボルト孔31bが形成されている。なお、第1のプレート31’の略長方形の四隅にあたる部位には、作業者が接触した際に起きる怪我の防止や、他部品との接触による破損の防止等のため、面取り加工が施されていると好適である。本実施形態においては、第1のプレート31’の材料を機械構造用炭素鋼鋼材を例として説明したが、強度上問題がなければ、他材料でも構わない。
このように、第1のプレート31’に略U字型の切り欠き31a’を設けることで、図8に示すように、継手構造の組み立てや保守作業時に、締結ボルト35a及び締結ナット35bを敷設されたトングレール12A、12Bから外すことなくシリンダロッド23の付け外しを行うことができ、作業者の負担軽減や作業時間の短縮をすることができる。
なお上記では、転換装置側連結部40として、シリンダロッドカラー41、掛け金42及び緩み止めナット43が別部品である構造について説明を行ったが、シリンダロッド23の先端部に備える部品はこれに限らず、これらの部品が一体となった1つの部品に形成されていても構わない。また、第2の実施形態においては、シリンダロッド23に掛け金42の形状を付加した一体の部品であっても構わない。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 分岐器
10 ポイント部
11A、11B 基本レール
12A、12B トングレール
11c、12c レール頭部
11d、12d レール腹部
11e、12e レール底部
13 絶縁体
14 後端部
15 床板
16 ボルト孔
20 転換装置
21 駆動力発生部
22 シリンダ部
23 シリンダロッド
23a 段付き肩部
23b おねじ部
23c 球面部
30 トングレール側連結部
31、31’ 第1のプレート
32 第2のプレート
31a、31a’ 貫通孔
31b、32b ボルト孔
31c’ ビーム部
33 カラー
40 転換装置側連結部
41 シリンダロッドカラー
42 掛け金
43 緩み止めナット
S レール間隙間
第1のクリアランス
第2のクリアランス
第3のクリアランス

Claims (7)

  1. 左右の基本レールの間に位置し水平方向に移動するトングレールと、駆動力発生部を備えると共に前記トングレールを移動する転換装置と、を連結する継手構造であって、
    前記トングレールの腹部側面に取付けられるトングレール側連結部と、
    前記駆動力発生部から延出するシリンダロッドの端部に設けられる転換装置側連結部とからなり、
    前記トングレール側連結部には前記シリンダロッドを貫通する貫通孔を備え、
    前記シリンダロッドと前記貫通孔との間には、上下方向に第1のクリアランスを形成し、
    前記トングレールの長手方向に第2のクリアランスを形成し、
    前記シリンダロッドの先端面と前記トングレール側連結部との間、又は前記転換装置側連結部と前記トングレール側連結部との間には、前記シリンダロッドの長手方向に第3のクリアランスを形成する
    ことを特徴とする継手構造。
  2. 請求項1に記載する継手構造において、
    前記トングレール側連結部は、
    前記貫通孔を有する第1のプレートと、
    前記第1のプレートと略平行に配置されると共に、前記トングレールに取付けられる第2のプレートと、
    前記第1のプレートと前記第2のプレートとを所定の間隔を形成して連絡する複数のカラーからなり、
    前記トングレール側連結部は、
    複数の締結部材によって前記トングレールに固定される
    ことを特徴とする継手構造。
  3. 請求項1又は2に記載する継手構造において、
    前記転換装置側連結部は、前記トングレール側連結部と係合する掛け金を備える
    ことを特徴とする継手構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載する継手構造において、
    前記シリンダロッドの先端面は球面形状に形成される
    ことを特徴とする継手構造。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載する継手構造において、
    前記貫通孔は、前記トングレールの長手方向に長い長孔である
    ことを特徴とする継手構造。
  6. 請求項5に記載する継手構造において、
    前記貫通孔は、上部に切り欠きが形成される
    ことを特徴とする継手構造。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載する継手構造において、
    前記駆動力発生部は、作動油の油圧によって駆動力を発生する
    ことを特徴とする継手構造。
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