JP2022059191A - 鉄道台車に備える脱落防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄道レール上を走行する鉄道の台車が脱線した際、車輪が地平面の脱落する事を阻止する。【解決手段】鉄道の台車にレールの面17よりも上部に位置するように平板部2を取り付ける。脱線時に車輪4がレール頭頂面36に乗り上り、さらに移動してレール頭頂面36から外れる運動に対して、平板部2および留金部3の構成により前記運動が継続して発生して地平面18への脱落に至るのを阻止する。レールの外側10より広い平板部横幅8の幅を持つ平板部2の両端に、下方に突出する留金部3一対を備えた杖型支持部1を持つことによる。【選択図】 図3
Description
本発明は走行中に鉄道車両が地震や大きな横圧に襲われ脱線に至る時、車輪がレールの頭部の近傍に外れるが、枕木等のある線路域の下部でである地平面に至るまで落下することを防ぐ脱落防止装置に関する。
鉄道はレールに沿って走行する。直線のレール上を鉄製の円環の車輪で走行する原理は単純に理解できる。しかし、実際の鉄道は直線だけでなく曲線を自由自在に滑らかに走行できる。自動車と異なり、操舵の固有な機構を持たないが、敷設されているレール方向の通り走行できる。その原理は車輪の踏面が鉄道固有な形状を形成していることに由来する。鉄製の車輪がレールと接する円環部、即ち踏面に緩やかな傾斜を持ち、走行を案内するフランジ部も傾斜を持つ。車輪が直線を走行する時は2箇の一対の車輪を結ぶ車軸は水平位置で、車輪がレールと接する箇所も左右は共に正面から見て線対称な状態で走行する。一方、曲線を走行する時は車軸が水平から傾き、左右の車輪がレール接する箇所は直線の箇所から移動する。即ち、鉄道の台車はレールの敷設状況に応じて、曲線部においては台車を傾斜させながら既設のレールに沿って走行している。
自動車はどのような路面であっても車軸は路面に平行に走行するが、鉄道は運転手による操舵の機能を持たず、レールの敷設方向に従って水平状態だけでなく、構造上の原理から左右に傾斜させながら走行するのが本来の走行状態である。従って、この傾斜が限界を超える環境下では脱線に至る。
通常の走行では決して脱線に至らない限界を設定し、限界を超えない運転を行うように運転規則で定められている。この限界を示す解析が「非特許文献1」に脱線限界として示されている。この限界値内に設計された通常の走行条件では車両が脱線に至ることはない。しかし、地震あるいは他の何らかの原因で発生したある限界を超えた横圧が車両に横方向から加わると、脱線に至ることがある。脱線に至ることは望ましことでないが、鉄道の場合走行条件の一形態として脱線は存在する。この点は自動車と異なる。
自動車はどのような路面であっても車軸は路面に平行に走行するが、鉄道は運転手による操舵の機能を持たず、レールの敷設方向に従って水平状態だけでなく、構造上の原理から左右に傾斜させながら走行するのが本来の走行状態である。従って、この傾斜が限界を超える環境下では脱線に至る。
通常の走行では決して脱線に至らない限界を設定し、限界を超えない運転を行うように運転規則で定められている。この限界を示す解析が「非特許文献1」に脱線限界として示されている。この限界値内に設計された通常の走行条件では車両が脱線に至ることはない。しかし、地震あるいは他の何らかの原因で発生したある限界を超えた横圧が車両に横方向から加わると、脱線に至ることがある。脱線に至ることは望ましことでないが、鉄道の場合走行条件の一形態として脱線は存在する。この点は自動車と異なる。
以上のように、走行モードのある条件を超えると脱線が発生するので、脱線は実際に存在する鉄道の故障モードの一つとして考察しなければならない。従って、統合的立場に立って多くの要素を含む鉄道のシステムの特性の解析の中に故障を一つの課題のとして取り組まなければならない。
複数の要素から成立ち、全体で所定の機能を果たす集合体を一つのシステムと表現する。いずれの要素も所定の機能を発揮することが前提であるが、一部が故障することがある。システムにどのような故障があり得るか想定してシステムを客観的に評価するのが故障解析(Failure Mode Analysis)である。その目的は一つの故障がシステム全体に与える影響を解析することと、その解析を通じて、故障状態を回復してシステムを所定の状態に機能させることに資することである。
故障解析はシステムを設計する最初の段階から検討する課題で、故障によりシステムが機能しなくなる割合を最小にする措置をシステムに組み込むことが目的である。初期的な検討課題は単一故障でシステムを機能不全にさせないことである。一般的な手法は冗長系の組み込みでシステムダウンを防ぐこと。次に、故障を起こすことは避けられないとしても、故障によって生ずる障害の程度をできるだけ小さくする措置を設計段階からシステムに組み込むことである。
複数の要素から成立ち、全体で所定の機能を果たす集合体を一つのシステムと表現する。いずれの要素も所定の機能を発揮することが前提であるが、一部が故障することがある。システムにどのような故障があり得るか想定してシステムを客観的に評価するのが故障解析(Failure Mode Analysis)である。その目的は一つの故障がシステム全体に与える影響を解析することと、その解析を通じて、故障状態を回復してシステムを所定の状態に機能させることに資することである。
故障解析はシステムを設計する最初の段階から検討する課題で、故障によりシステムが機能しなくなる割合を最小にする措置をシステムに組み込むことが目的である。初期的な検討課題は単一故障でシステムを機能不全にさせないことである。一般的な手法は冗長系の組み込みでシステムダウンを防ぐこと。次に、故障を起こすことは避けられないとしても、故障によって生ずる障害の程度をできるだけ小さくする措置を設計段階からシステムに組み込むことである。
鉄道はあらゆる環境条件中で走行する訳であるから、如何なる突発的な条件下であっても、脱線を引き起こすことを防止する方策を講ずることが求められる。「特許文献1」、「特許文献2」、「特許文献3」、「特許文献4」にその試みが示されている。即ち、台車、車輪、レール、レール付属物、分岐などのレール構造物、踏切板など鉄道の構築物と接触する干渉を起さない空間を台車近傍で観察して、その空間を活用して車輪が脱線にいたる運動を起こさないように作用する方法が提案されている。
これらの対策にも関わらず、脱線に至ることがある。その場合であっても脱線によって引き起こされる負の影響がなるべく小さくさせることが必須の措置である。現実に、2004年10月に発生した中越地震によって発生した上越新幹線の脱線に関わる例がある。その詳細は「非特許文献2」に記されて、脱線の現象の観察に基づきL型ガイドの開発を実現させ、これにより脱線に伴い想定される破壊的事故の防止に有効と考えられている。しかし、地震対策にあっては脱線させないための措置が第一で、次はたとえ脱線しても脱線後の車両の逸脱の範囲をできるだけ小さくする工夫が必要である。それによって脱線発生後に正常状態への復帰を容易にさせるべきである。この発明では脱線後の車両の逸脱が地平面に脱落することを防止する発想を考案した。
乗り上り脱線事故撲滅に向けた研究開発、大野 潔、JREAST、Tchnical Review、No.3、pp.013-016
車両逸脱防止L型ガイドの開発、梶谷泰史他、JR EAST Techincal Review、No.29、pp27-30
鉄道車両の地震対策用左右動ダンパの開発、鈴木 貢、RTRI、Report、Vol25、No.6、Jun、2011
脱線しにくい台車の開発、鴨下庄吾、日本機会学会、第122巻、1212号、pp.10-13
現状の鉄道の形態下で脱線を避けるための検討が「非特許文献1」、「非特許文献3」、「非特許文献4」で行われた。新たに新規な装置を搭載して、脱線を起さない検討が「特許文献1」、「特許文献2」、「特許文献3」、「特許文献4」で提案されている。通常の鉄道において非常に大きな横圧が発生すると脱線は起こり得る現象で、たとえ脱線しても、脱線によって発生する線路域から車両の逸脱を従来より小さく抑えようとしたのが「非特許文献2」の措置である。
L型ガイドは脱線が生じた時、車両が線路域から逸脱することを防ぎ、脱線が原因で車両が逸脱する範囲を限定できるので、それにより二次的に発生する可能性のあるさらなる事故の発生を防げる。しかしながら、車輪がレールから外れて、地平面に脱落する課程を時系列で順々に思考実験を行い、それに基づき車輪がレールから外れていく動作の途中で車輪の移動が止められて、車輪が地平面の落下する前に落下を防止する方法があることを考察した。この発想では逸脱の範囲をL型ガイドの場合より狭くでき、脱線から正常の状態に回復する作業を軽くすることが可能となる。即ち、脱線発生から正常状態に回復する作業の課程をできるだけ短縮できるなら、社会的負担が小さくできる。
上記課題は以下の特徴を有する発明によって達成できる。即ち、敷設されている鉄道レール上を走行する鉄道の台車が脱線時に車輪4が地平面18に脱落することを防止する装置であって、前記台車を構成する台車枠11の下部で、4箇の前記車輪4の間で、かつレール面17より上部で、前記台車に関わる台車回りの部品によって占有されない空間において、前記レール面17より上部に位置するように前記台車に取り付けられ、脱線時に前記車輪4がレール頭頂面36に乗り上り移動した後、前記地平面18に落下しないように取り付けられた平板部2と、前記平板部2より下部に突出するように、前記平板部2の奥行方向に平行な両端に設けられた一対の留金部3を備え、前記留金部3の下端は前記レール面17に向かった突出部長さ30を持つ、一対の前記留金部3の取付間隔をレールの外側10より広い状態で備えた前記平板部2を構成要素として含む杖型支持部1を台車に備えることを特徴する脱落防止装置。
平板部横幅8はレールの外幅10に加えてレール頭幅22の2倍の長さより長く、前記留金部3は平板部2の両端の奥行方向に棒状で前記平板部2に接続し、前記平板部2の平一の底面から垂直に下方に突出部長さ30分突出する形状を有することを特徴とする請求項1の脱落防止装置。
1台の台車当たりに存在する前記杖型支持機1を複数箇有することを特徴とする請求項1、または請求項2の脱落防止装置。
前記留金部3に留金部可動部40と前記留金部3を包む鞘部42を備え、前記留金可能部40の上部にバネ部43を有することを特徴とする請求項1、または請求項2、または請求項3の脱落防止装置。
車両が走行中に地震に遭遇するか、他に何らかの原因で大きな横圧を受けることがある。その場合であっても脱線を起さないように各種の措置が取られている。しかし、想定外の大きな力が発生して脱線に至ることはあり得る現象である。脱線して車輪がレールから外れる時、この発明では車輪のレール上の正常位置からの移動を従来より抑制して、脱線状態から正常位置に復旧する過程を短縮できる。
台車枠11の下部で、4箇の車輪4の間でレール面17の上部の空間に板状の杖型支持機1を装填して、前記杖型支持機1の一部を成す平板部2の留金部3で車輪4が地表面18に落下することを防ぎ、脱線によりレールの近傍に移動した車輪4を正常の位置に戻し易くした。
図1はこの発明に係る構成要素を天頂より見た図である。1は杖型支持機、2は平板部、3は留金部、4は車輪、5はフランジ、6はレール、7は車軸、8は平板部横幅、9は平板部奥行幅、10はレールの外側幅である。(数式1)および(数式2)で示された長さを進行方向に垂直な横方向に持つ平板部横幅LY8と進行方向である奥行方向の成分を持つ平板部奥行LX9の長さを2辺に持つ平板部2は杖型支持部1の一部を成し、この発明の主要な構成品である。図1では車輪4、フランジ5、車軸7の台車の要素と、レール6によって、台車の位置関係を示し、さらに、この発明の基本構成品である杖型支持機1の台車内部の位置関係を示す。レールの外幅10は平板部2の横幅を示すための基準の長さの一部である。
図2はこの発明に係る構成要素をXZ面から見た図である。11は台車枠、12は支持板部、16は接続部である。図2は平板部2を留金部3が取り付いている方から見た構図で、XY平面上の平板部2から天頂に向かい立ち上がる支持板部12が接続部16によって台車枠11に接続されている構図を示す。また、図2では杖型支持機1が台車の4箇の車輪4の間で、かつ台車枠11の下部で、レール面17から上に存在することを示している。
図3はこの発明に係る全体構成をYZ面である前面から見た図である。17はレール面、18は地平面である。レール面17はレール頭頂部36の平面を水平に延ばした面を表す。杖型支持機1による脱落防止の役割りを持つ主要部位は平板部2と留金部3であり、前面から見た平板部2は車輪4と車軸7の後側に位置するので、一部が点線で示さている。留金部3の底面はレール面17に接する。図3は通常の走行時のレール6と車輪4と杖型支持機1との間の位置関係を示す。また、杖型支持機1を台車枠11に接続するため、杖型支持部1から立ち上がる支持板部12があり、さらに支持板部12は接続部12を通して台車枠11に接続され固定されている。
図1から図3まではこの発明の台車の全体位置を示す図であるが、図4から図9は脱落防止の機能を説明する図である。そのため、主要な要素であるレール、車輪、杖型支持機1の相互の位置の関係を詳細に示すため大幅な非比例尺の表示を使用した。
図4は杖型支持部1が脱落防止の機能を果たすため車輪4、レールの頭部23、杖型支持機1の部分を拡大して示した図である。13は軌間、20は車輪内面距離L1、21は車輪リム幅W1、22はレール幅R1、23はレールの頭部、24はゼロ余裕、25は中央面、26は右側である。車輪内面距離20は対の2個の車輪間の距離、車輪リム幅25は車輪の車軸方向の厚さ、レール頭幅22はレールの頭部の車軸方向の厚さ、レール頭部23は車輪の踏面が接するレールの上部、ゼロ余裕24は平板部2の底面レール面17の間の距離で、通常の走行時に平板部(2)が線路域の構築物と抵触しないための距離、軌間13は2本のレールの頭部23の内側の側面間の距離である。この発明に係る脱落防止装置は図3に示されているようにYZ面で見て左右対称の構成である。従って、図4では中央面25より左側部分を詳細に示し、右側は左側と同じ構成であるので、右側26は詳細な内容を省いた単なる白紙のブロック図で示した。
平面部横幅LY8の長さは車輪内面距離L1、20、車輪リム幅W1、21の2倍、レール幅R1、22の2倍と、システム上あるいは製造上の余裕δ1の合計の長さ、および軌間とレール幅の2倍と余裕δ2の長さを持つ。
図4は杖型支持部1が脱落防止の機能を果たすため車輪4、レールの頭部23、杖型支持機1の部分を拡大して示した図である。13は軌間、20は車輪内面距離L1、21は車輪リム幅W1、22はレール幅R1、23はレールの頭部、24はゼロ余裕、25は中央面、26は右側である。車輪内面距離20は対の2個の車輪間の距離、車輪リム幅25は車輪の車軸方向の厚さ、レール頭幅22はレールの頭部の車軸方向の厚さ、レール頭部23は車輪の踏面が接するレールの上部、ゼロ余裕24は平板部2の底面レール面17の間の距離で、通常の走行時に平板部(2)が線路域の構築物と抵触しないための距離、軌間13は2本のレールの頭部23の内側の側面間の距離である。この発明に係る脱落防止装置は図3に示されているようにYZ面で見て左右対称の構成である。従って、図4では中央面25より左側部分を詳細に示し、右側は左側と同じ構成であるので、右側26は詳細な内容を省いた単なる白紙のブロック図で示した。
平面部横幅LY8の長さは車輪内面距離L1、20、車輪リム幅W1、21の2倍、レール幅R1、22の2倍と、システム上あるいは製造上の余裕δ1の合計の長さ、および軌間とレール幅の2倍と余裕δ2の長さを持つ。
(数1)
LYの長さ=L1+W1x2+R1x2+δ1
(数2)
LYの長さ=L4+R1x2+δ2
但し
車輪内面距離20、L1は990mm(標準)、車輪リム幅21、W1は125mm(標準)、軌間13、L4は1067mm(標準)、レール頭幅22、R1、40kgNレールで64mm、50kgNレールで65mm、δ1およびδ2はレールの敷設状態、設置上、製造上を考慮した間隔の余裕である。ただし、上記の長さは総て狭軌の基準。
通常の通行領域を走行時に杖型支持機1の底面はレールの頭部22レールの表面よりゼロ余裕24だけ上に位置しているので、杖型支持機1が既存のレールの近傍に既存の構築物と抵触することはない。
LYの長さ=L1+W1x2+R1x2+δ1
(数2)
LYの長さ=L4+R1x2+δ2
但し
車輪内面距離20、L1は990mm(標準)、車輪リム幅21、W1は125mm(標準)、軌間13、L4は1067mm(標準)、レール頭幅22、R1、40kgNレールで64mm、50kgNレールで65mm、δ1およびδ2はレールの敷設状態、設置上、製造上を考慮した間隔の余裕である。ただし、上記の長さは総て狭軌の基準。
通常の通行領域を走行時に杖型支持機1の底面はレールの頭部22レールの表面よりゼロ余裕24だけ上に位置しているので、杖型支持機1が既存のレールの近傍に既存の構築物と抵触することはない。
図5(A)は杖型支持機1の部分をYZ面と図5(B)はXZ面から見た図である。30は突出部長さL2、図5(B)の31は支持板部幅L3、32は緩衝部である。突出部長さL2は杖型支持機1が脱落防止に役割を持たせるためフランジ5の長さとほぼ同じ値を持つ。 留金部3は平板部2のY方向の両端に接続されている直方体の形状をして、平板部2と接する部分の長さは平板部横幅LXと同じで、XZ面から見た柱の断面は平板部2のYZ面の厚さと突出部長さ30、L2を加えた一辺と、平板部2の横幅の延長上の長さを各辺とする。
(数3) 突出部の長さ=L2
突出部の長さL2は平板部2の底面の平らな平面である平一面とレール面17の間の距離である。
図5(B)の緩衝部32はレール6の外側の構築物である分岐や、踏切板と接触する場合、杖型支持機1と衝突するので、その時の撃力を緩和するための材質から成る。但し、もっと積極的に撃力を緩和するため、図9で示す構成の留金部3を考案した。支持板部幅31、L3は平板部奥行幅LX9と同じ長さとは限らない。支持板部12および接続部16は平板部2を台車枠に固定する役割を持ち、平板部奥行幅LX9からの制約を受けない。
図6は脱線して車輪4がレールの頭部23の内側に外れたとき、杖型支持機1が脱落防止の機能を果たしている状態を示す。脱線すると車輪4がレールの頭部23の内側、即ち、Y方向の右側に移動し、レールの頭頂面36の表面に平板部2が乗るように移動する。この時、留金部3はレールの頭部23の外側で、丁度車輪4のフランジ5がレール6に乗り上がるのを防止するのと同じ役割で脱落を防ぐフックの役割りを果たし、車輪4が脱落することを防止する。
図7は脱線した車輪がレールの頭部23の外側に外れたとき、杖型支持機1が脱落防止の機能を果たしている状態を示す。図6で示されている構図のように反対側に車輪4の外側で留金部3が脱落防止の機能を果たし、図7は車輪4がレールの頭部23の外側に移動
した時、杖型支持機1の平板部2がレールの頭部23の上にあるので、車輪4が地平面18に脱落することはない。
した時、杖型支持機1の平板部2がレールの頭部23の上にあるので、車輪4が地平面18に脱落することはない。
図8は台車一台当たり杖型支持機1が2箇ある場合の構成を示す。35は杖型支持機Bで、杖型支持部1と同じ機能を有する。この発明に台車一台当たり複数の杖型支持機1の装填が可能であることを示す。
図9は留金部の可動機能を示す。40は留金可動部、41は移動した留金可動部、42は鞘部、43はバネ部である。留金部3は台車が通常の領域を走行中脱落防止の機能を果たすが、レール6の分岐や、踏切板が存在する箇所ではそれらのレール付属物と抵触することになる。レール付属物と抵触する場合、杖型支持機1にY方向に撃力が加わることになり、杖型支持機1の破損を起す場合がある。図9はこれらの破損を防ぐ機能を持つ。
図9(A)はYZ面で見た留金部3の部分に注目した図である。留金可能部40は平板部2の先端部分にあって、平板部2の一部が留金部稼働部40を包むように鞘部42を固定している。図5(A)で示される留金部3は平板部2と一体構造になっているが、図9(A)の場合、鞘部42が平板部2と接続され、鞘部42は留金部可動部40を内在している。留金可動部40の底面はレール面17に接している。脱線が発生した後、走行中にレールの付属物と抵触した場合、留金可動部17の底面は垂直下方に力が働き、図中の点線で示した移動した留金可動部41の位置に移動する。移動した留金可動部41の上部にはバネ部43があり、留金部3が通常の走行領域に戻ったときは、留金可動部40の位置に戻す働きをする。図9(A)で示す鞘部42は移動した留金可動部41とバネ部43を包む形状をしている。
図9(B)は留金可動部40の近傍をXZ面から見た図である。留金可動部40に緩衝部32があり、杖型支持機1が分岐や踏切板部分を走行するとき、これらの部分と衝突するとき撃力が留金可動部40に弱める役割りを果たし、同時に移動した留金可動部41の位置に移動させる。
図9(C)は平板部2が留金可動部40を鞘部42で包む状態をXY平面から見た図である。
図9(A)はYZ面で見た留金部3の部分に注目した図である。留金可能部40は平板部2の先端部分にあって、平板部2の一部が留金部稼働部40を包むように鞘部42を固定している。図5(A)で示される留金部3は平板部2と一体構造になっているが、図9(A)の場合、鞘部42が平板部2と接続され、鞘部42は留金部可動部40を内在している。留金可動部40の底面はレール面17に接している。脱線が発生した後、走行中にレールの付属物と抵触した場合、留金可動部17の底面は垂直下方に力が働き、図中の点線で示した移動した留金可動部41の位置に移動する。移動した留金可動部41の上部にはバネ部43があり、留金部3が通常の走行領域に戻ったときは、留金可動部40の位置に戻す働きをする。図9(A)で示す鞘部42は移動した留金可動部41とバネ部43を包む形状をしている。
図9(B)は留金可動部40の近傍をXZ面から見た図である。留金可動部40に緩衝部32があり、杖型支持機1が分岐や踏切板部分を走行するとき、これらの部分と衝突するとき撃力が留金可動部40に弱める役割りを果たし、同時に移動した留金可動部41の位置に移動させる。
図9(C)は平板部2が留金可動部40を鞘部42で包む状態をXY平面から見た図である。
図10は台車の下部に於ける車輪4回りと、L型ガイドと杖型支持機1の位置関係を示した図である。50はL型ガイド、52は車軸軸箱である。この図ではL型ガイドが車輪4の脱線時に、レール6の底面に脱落し、脱落後の車輪とL型ガイドがレール41を挟む状態になるので、脱線後の車輪4が線路域から大きく外れることはない。しかし、この発明に係る杖型支持機1の平面部2はZゼロ平面以下に脱落することはない。たとえ脱線しても、車輪4の線路域からの逸脱はL型ガイドが動作する時より移動が少ないので、脱線後の正常への復帰が容易である。
図11はこの発明に係る杖型支持機1ない時の車輪4の脱落状態を示す。
図12はL型ガイド50及びこの発明に係る杖型支持機1がないときの脱線後の車輪4の状態を示す。脱線発生後、台車を線路域に留める機能がないので、進行方向に膨大な運動エネルギーを持つ台車は線路域の障害物でエネルギーを消耗しながら、運動エネルギーの消耗が尽きるまで勝手な運動を続ける。この間、線路域の構築物の破壊や、最悪の場合対向車線に移動することもある。
走行中の鉄道が脱線することはあり得る。脱線した場合でも、台車が線路域からの移動の範囲が少なく、脱線によって生ずる破損が小さくできることが望ましい。この発明は脱線による被災を小さくし、正常状態への回復を速めることに寄与する。
1 杖型支持機
2 平板部
3 留金部
4 車輪
5 フランジ
6 レール
7 車軸
8 平板部横幅
9 平板部奥行幅
11 台車枠
12 支持板部
16 接続部
17 レール頭面
18 地平面
20 車輪内面距離
21 車輪リム幅
22 レール幅
23 レールの頭部
24 ゼロ余裕
25 中央面
26 右側
28 支持板部
30 留金部Z方向長さ
31 支持板部幅
32 緩衝部
35 杖型支持機B
36 レール頭頂面
40 留金可動部
41 移動した留金可動部
42 鞘部
43 バネ部
50 L型ガイド
52 車軸軸箱
2 平板部
3 留金部
4 車輪
5 フランジ
6 レール
7 車軸
8 平板部横幅
9 平板部奥行幅
11 台車枠
12 支持板部
16 接続部
17 レール頭面
18 地平面
20 車輪内面距離
21 車輪リム幅
22 レール幅
23 レールの頭部
24 ゼロ余裕
25 中央面
26 右側
28 支持板部
30 留金部Z方向長さ
31 支持板部幅
32 緩衝部
35 杖型支持機B
36 レール頭頂面
40 留金可動部
41 移動した留金可動部
42 鞘部
43 バネ部
50 L型ガイド
52 車軸軸箱
Claims (4)
- 敷設されている鉄道レール上を走行する鉄道の台車が脱線時に車輪(4)が地平面(18)に脱落することを防止する装置であって、前記台車を構成する台車枠(11)の下部で、4箇の前記車輪(4)の間で、かつレール面(17)より上部で、前記台車に関わる台車回りの部品によって占有されない空間において、前記レール面(17)より上部に位置するように前記台車に取り付けられ、脱線時に前記車輪(4)がレール頭頂面(36)に乗り上り移動した後、前記地平面(18)に落下しないように取り付けられた平板部(2)と、前記平板部(2)より下部に突出するように、前記平板部(2)の奥行方向に平行な両端に設けられた一対の留金部(3)を備え、前記留金部(3)の下端は前記レール面(17)に向かった突出部長さ(30)を持つ、一対の前記留金部(3)の取付間隔をレールの外側(10)より広い状態で備えた前記平板部(2)を構成要素として含む杖型支持部(1)を台車に備えることを特徴する脱落防止装置。
- 平板部横幅(8)はレールの外側(10)に加えてレール頭幅(22)の2倍の長さより長く、前記留金部(3)は前記平板部(2)の両端の奥行方向に棒状で前記平板部(2)に接続し、前記平板部(2)の平一の底面から垂直に下方に突出部長さ(30)分突出する形状を有することを特徴とする請求項1の脱落防止装置。
- 1台の台車当たりに存在する前記杖型支持機(1)を複数箇有することを特徴とする請求項1、または請求項2の脱落防止装置。
- 前記留金部(3)は留金部可動部(40)と前記留金部(3)を包む鞘部(42)を備え、前記留金可能部(40)の上部にバネ部(43)を有することを特徴とする請求項1、または請求項2、または請求項3の脱落防止装置。
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