JP2022056374A - 高強度電解銅箔、それを含む電極、それを含む二次電池およびその製造方法 - Google Patents

高強度電解銅箔、それを含む電極、それを含む二次電池およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄い厚さでも高強度であり、優秀な延伸率を有する電解銅箔を提供する。【解決手段】銅層を含み、(220)面を有し、(220)面の配向指数[M(220)]は1以上である電解銅箔を提供する。ここで、M(220)=IR(220)/IFR(220)TIFF2022056374000013.tif26169TIFF2022056374000014.tif26169I(hkl)は電解銅箔の各結晶面(hkl)のXRD回折強度であり、IF(hkl)はJCPDS cardにおいて各結晶面(hkl)のXRD回折強度である。【選択図】図1

Description

本発明は製造工程での処理が容易であり、二次電池の容量維持率を向上させるための電解銅箔、それを含む電極、それを含む二次電池およびその製造方法に関する。
二次電池は電気エネルギーを化学エネルギーに変えて貯蔵してから、電気が必要な時に化学エネルギーを再び電気エネルギーに変換させることによって電気を発生させるエネルギー変換機器の一種であり、携帯電話、ノートパソコンなどのような携帯用家電はもちろんで電気自動車のエネルギー源として利用されている。
使い捨ての一次電池に比べて経済的にそして環境的に利点を有している二次電池としては、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム二次電池、ニッケル水素二次電池、リチウム二次電池などがある。
このような二次電池のうちのリチウム二次電池は、高い作動電圧、高いエネルギー密度および優秀な寿命特性を有する。したがって、携帯性および移動性が重要な情報通信機器分野の場合、リチウム二次電池が好まれており、ハイブリッド自動車および電気自動車のエネルギー貯蔵装置にもその応用範囲が拡大している。
二次電池は銅箔からなる負極集電体を含むが、銅箔のうち電解銅箔が二次電池の負極集電体として広く使われている。二次電池に対する需要の増加とともに、高容量、高効率および高品質の二次電池に対する需要が増加するにつれて、二次電池の特性を向上させ得る銅箔が要求されている。特に、二次電池の高容量化および安定した容量維持を担保できる銅箔が要求されている。
一方、銅箔の厚さが薄いほど同一空間に含まれ得る活物質の量が増加し、集電体数が増加し得るため、二次電池の容量が増加し得る。しかし、銅箔が薄いほど銅箔の製造および電池の製造工程で破裂またはシワのような不良が発生するため、極薄膜(very thin film)形態の銅箔の製造に困難がある。
また、二次電池が十分に高い充電/放電容量を有しているとしても、充電/放電サイクルが繰り返されるにつれて二次電池の充電/放電容量が急激に減少するのであれば(すなわち、容量維持率が低いのであればまたは寿命が短いのであれば)、二次電池を頻繁に取り替えなければならず、それによって経済的および環境的に費用と資源を浪費することになる。二次電池の容量維持率が低くなる原因の一つとして銅箔の損傷が挙げられる。二次電池の充電/放電サイクルが繰り返されるにつれて負極集電体が収縮/膨張し、この時、銅箔が破断し得る。
前記従来技術の問題点を解決するために、本発明は薄い厚さでも高強度であり、優秀な延伸率を有する電解銅箔を提供することを目的とする。
本発明の一観点は、銅箔および電池の製造工程において取り扱いが容易であり、二次電池の容量維持率を向上させ得る電解銅箔を提供することである。
本発明の他の一観点は、二次電池の容量維持率を向上させ得る電極を提供することである。
本発明のさらに他の一観点は、二次電池の容量維持率を向上させ得る二次電池を提供することである。
本発明のさらに他の一観点は、二次電池の容量維持率を向上させ得る電解銅箔を製造する方法を提供することである。
前記で言及された本発明の観点の他にも、本発明の他の特徴および利点が以下で説明されたり、そのような説明から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るであろう。
前記のような本発明の一観点により、銅層を含み、前記銅層は(220)面を有し、前記(220)面の配向指数[M(220)]は1以上である、電解銅箔が提供され、ここで前記配向指数[M(220)]は下記の式1で求められ、
[式1]
M(220)=IR(220)/IFR(220)
前記式1でIR(220)およびIFR(220)はそれぞれ下記の式2および3で求められる、
[式2]
Figure 2022056374000002
[式3]
Figure 2022056374000003
前記式2でI(hkl)は電解銅箔の各結晶面(hkl)のXRD回折強度であり、前記式3でIF(hkl)はJCPDS cardにおいて各結晶面(hkl)のXRD回折強度である。
前記電解銅箔は常温で2~15%の延伸率を有することができる。
前記電解銅箔は常温で41.0~75.0kgf/mmの引張強度を有することができる。
前記電解銅箔は190℃で60分熱処理後、40.0~65.0kgf/mmの引張強度を有することができる。
前記電解銅箔は常温での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度は0.950以上であり得る。
前記電解銅箔は2.0~18.0μmの厚さを有することができる。
前記電解銅箔は前記銅層上に配置された保護層をさらに含み、前記防錆膜はクロム、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つを含むことができる。
本発明の他の観点により、電解銅箔;および前記電解銅箔の少なくとも一面に配置された活物質層;を含み、前記電解銅箔は前記電解銅箔のうちいずれか一つである二次電池用電極が提供される。
本発明の他の観点により、正極(cathode);前記二次電池用電極からなる負極(anode);前記正極と負極の間でリチウムイオンが移動できる環境を提供する電解質(electrolyte);および前記正極と前記負極を電気的に絶縁させる分離膜(separator)を含むことを特徴とする、二次電池が提供される。
本発明の他の観点により、銅イオンおよび有機添加剤を含む電解液を準備する段階;および前記電解液内に互いに離隔するように配置された正極板および回転陰極ドラムを電流密度で通電させて銅層を形成する段階;を含み、カーボン濾過、硅藻土濾過およびオゾン処理のうち少なくとも一つを利用して前記有機添加剤を精製する段階をさらに含み、前記電解液を準備する段階は、銅ワイヤーを熱処理する段階;前記熱処理された銅ワイヤーを酸洗浄する段階;前記酸洗浄された銅ワイヤーを水洗浄する段階;および前記水洗浄された銅ワイヤーを電解液用硫酸に投入する段階;を含み、前記電解液は、80~120g/Lの銅イオン;80~150g/Lの硫酸;および0.01~1.5ppm以下の塩素イオン(Cl);をさらに含み、前記有機添加剤は、結晶粒調節剤を含み、前記結晶粒調節剤はアミノ基(-NR)、カルボキシ基(-COOH)およびチオール基(-SH)を含む有機化合物を含む、電解銅箔の製造方法が提供される。
前記カーボン濾過は、顆粒型(granule)カーボンおよび破片型カーボンのうち少なくとも一つを利用することができる。
前記結晶粒調節剤は、コラーゲン(collagen)、ゼラチン(gelatin)およびコラーゲンとゼラチンの分解物の中から選択された少なくともいずれか一つを含むことができる。
前記結晶粒調節剤は0.5~15.0ppmの濃度で含むことができる。
前記電解液は50ppm以下の全体の有機炭素(total organic carbon、TOC)の濃度を有することができる。
前記電解銅箔の製造方法は、防錆液を利用して前記銅層上に保護層を形成する段階;をさらに含み、前記防錆液は、クロム、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つを含むことができる。
本発明の一実施例によると、1以上の(220)面の配向指数を有する電解銅箔を提供することができる。また、本発明の一実施例によると、優秀な強度および延伸率を有する電解銅箔を提供することができる。
また、本発明の他の一実施例によると、1以上の(220)面の配向指数、優秀な強度および延伸率を有する電解銅箔の製造方法を提供することができる。
これに伴い、銅箔または二次電池製造工程中に破裂またはシワの発生が防止され得、充放電サイクルの繰り返しにもかかわらず高い充放電容量を維持できる二次電池を提供することができる。
添付された図面は本発明の理解を助け、本明細書の一部を構成するためのものであり、本発明の実施例を例示し、発明の詳細な説明と共に本発明の原理を説明する。
本発明の一実施例に係る電解銅箔の概略的な断面図である。 電解銅箔のXRDグラフに対する例示である。 本発明の他の一実施例に係る電解銅箔の概略的な断面図である。 本発明のさらに他の一実施例に係る電解銅箔の概略的な断面図である。 本発明のさらに他の一実施例に係る二次電池用電極の概略的な断面図である。 本発明のさらに他の一実施例に係る二次電池用電極の概略的な断面図である。 本発明のさらに他の一実施例に係る二次電池の概略的な断面図である。 顆粒型カーボンを撮影した写真である。 破片型カーボンを撮影した写真である。 本発明の実施例1の常温での電解銅箔の断面をEBSDで撮影したものである。 本発明の実施例1の190℃で1時間熱処理後の電解銅箔の断面をEBSDで撮影したものである。 本発明の実施例2の常温での電解銅箔の断面をEBSDで撮影したものである。 本発明の実施例2の190℃で1時間熱処理後の電解銅箔の断面をEBSDで撮影したものである。
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
本発明の技術的思想および範囲を逸脱しない範囲内で本発明の多様な変更および変形が可能であることは当業者に自明であろう。したがって、本発明は特許請求の範囲に記載された発明およびその均等物範囲内の変更と変形をすべて含む。
本発明の実施例を説明するために、図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は例示的なものであるため、本発明が図面に図示された事項によって限定されるものではない。明細書全体に亘って同一の構成要素は同一の参照符号で指称され得る。
本明細書で言及された「含む」、「有する」、「からなる」等が使われる場合、「~のみ」という表現が使われない限り、他の部分が追加され得る。構成要素が単数で表現された場合、特に明示的な基材事項がない限り複数を含む。また、構成要素を解釈するにおいて、別途の明示的記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈される。
位置関係に対する説明の場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~そばに」等で両部分の位置関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」という表現が使われない以上両部分間に一つ以上の他の部分が位置し得る。
時間関係に対する説明の場合、例えば、「~後に」、「~に引き続き」、「~の次に」、「~前に」等で時間的前後関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」という表現が使われない以上連続的ではない場合が含まれ得る。
多様な構成要素を叙述するために、「第1」、「第2」などのような表現が使われるが、これら構成要素はこのような用語によって制限されない。このような用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもある。
「少なくとも一つ」の用語は一つ以上の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されるべきである。
本発明の多様な実施例のそれぞれの特徴が部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施例 入り互いに対して独立的に実施可能であってもよく、関連関係で共に実施されてもよい。
図1は、本発明の一実施例に係る電解銅箔101の概略的な断面図である。
図1に図示された通り、本発明の一実施例に係る電解銅箔101は銅層110を含む。銅層110はマット面(matte surface)MSおよびその反対側のシャイニー面(shiny surface)SSを有する。
銅層110は、例えば、電気メッキを通じて回転陰極ドラム上に形成され得る。この時、シャイニー面SSは電気メッキ過程で回転陰極ドラムと接触した面を指称し、マット面MSはシャイニー面SSの反対側の面を指称する。図1でマット面MSは電解銅箔101の「上面」を指し、シャイニー面SSは電解銅箔の「下面」を指す。ただし、「上面」および「下面」は本発明の説明の便宜のために説明したものであり、マット面MSが「下面」となってもよく、シャイニー面SSが「上面」となってもよい。
本発明の一実施例によると、銅層110は結晶面を有し、銅層110の結晶面は(hkl)面と表示され得る。
より具体的には、銅層110は複数の結晶面を有し、結晶面はミラー指数(Miller Index)を利用して表現され得る。銅層110の結晶面は(111)面、(200)面、(220)面および(311)面を含むことができる。このような結晶面はそれぞれ回折強度を有し、結晶面の回折強度はX線回折(XRD)を利用して測定または計算され得る。
本発明の一実施例によると、銅層110の結晶面のうち(220)面の配向指数(Orientation Index、M)は1以上である。(220)面の配向指数[M(220)]は下記の式1で求められる。
[式1]
M(220)=IR(220)/IFR(220)
前記式1でIR(220)およびIFR(220)はそれぞれ下記の式2および3で求められる。
[式2]
Figure 2022056374000004
[式3]
Figure 2022056374000005
前記式2でI(hkl)は電解銅箔101の各結晶面(hkl)のXRD回折強度であり、I(220)は電解銅箔101の(220)面のXRD回折強度である。前記式3でIF(hkl)はJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)に規定されたすべての結晶面に対して無配向である標準試料の各結晶面(hkl)のXRD回折強度であり、IF(220)は標準試料の(220)面XRD回折強度である。
以下、図2を参照して、電解銅箔101を構成する銅層110の結晶面(220)面の配向指数[M(220)]を測定および算出する方法を説明する。
図2は、電解銅箔101のXRDグラフに対する例示である。より具体的には、図2は、電解銅箔101を構成する銅層110のXRDグラフである。図2の各ピークは各結晶面に対応する。図2のXRDグラフは一つの例示に過ぎず、電解銅箔のXRDグラフは銅箔により変わり得、これによって本発明が限定されるものではない。
銅層110の結晶面(hkl)の配向指数[M(hkl)]は銅層110に対する特定結晶面(hkl)の相対的な回折強度[IR(hkl)]を、すべての結晶面に対して無配向である標準試料で得られる特定結晶面(hkl)の相対的な回折強度[IFR(hkl)]で割った値である。
銅層110に対する特定結晶面(hkl)の相対的な回折強度[IR(hkl)]の測定のために、まず、30°~95°の回折角(2θ)範囲でX線回折法(XRD)によって各結晶面に対応するピークを有するXRDクレプを求める[Target:Copper K alpha 1、2θinterval:0.01°、2θscan speed:1°/min]。
図2を参照すると、銅層110で(111)面、(200)面、(220)面および(311)面に該当する4個のピークを含むXRDグラフが得られる。次に、このグラフから各結晶面(hkl)のXRD回折強度[I(hkl)]を求める。このような方法で求めた各結晶面(hkl)のXRD回折強度[I(hkl)]を前記式2に代入して算出した値が、銅層110に対する特定結晶面(220)面の相対的な回折強度[IR(220)]である。
また、すべての結晶面に対して無配向である標準試料で得られる特定結晶面(220)の相対的な回折強度[IFR(220)]は、JCPDSによって規定されたすべての結晶面に対して無配向である標準試料の各結晶面(hkl)のXRD回折強度[IF(hkl)]を前記式3に代入して算出することができる。
式2および3により得られた[IR(220)]および[IFR(220)]を前記式1に代入することによって、銅層110の結晶面(220)面の配向指数[M(220)]を算出することができる。
本発明の一実施例によると、銅層110の結晶面のうち(220)面の配向指数[M(220)]は1以上である。(220)面の配向指数[M(220)]が1以上であれば、銅層110の(220)面に平行な優先方位を有し、(220)面の配向指数[M(220)]が1未満であれば、優先方位が減少することを意味する。
銅層110の(220)面の配向指数[M(220)]は、1未満であれば銅層110の(220)面の優先方位が減少し、それにより銅層110の結晶組織が過度に微細になって常温での引張強度が75.0kgf/mm以上に、超高強度を有する銅層110が形成される可能性が増加し、不純物の混入も増加することになる。したがって、電解銅箔101の電着欠陥、例えば、ピンホール(pinholes)の発生率も増加することになり、その結果、電解銅箔101の高温熱処理後の引張強度が相対的に大きく減少し、常温での延伸率が減少して電解銅箔101で破裂またはシワが発生し得る。
本発明の一実施例によると、電解銅箔101は常温(25±15℃)で2~15%の延伸率を有することができる。
電解銅箔101の延伸率はIPC-TM-650 Test Method Manualに規定された方法に沿って万能試験機(UTM)によって測定され得る。本発明の一実施例によると、Instron社の設備が使われ得る。この時、延伸率測定用サンプルの幅は12.7mmであり、グリップ(grip)間距離は50mmであり、測定速度は50mm/minである。
常温で電解銅箔101の延伸率が2%未満であれば、銅箔製造工程中のロールツーロール(roll-to-roll)工程で電解銅箔101の破裂発生率が増加し、電解銅箔101が二次電池の集電体として使われる時に高容量用活物質の大きな体積の膨張に対応して電解銅箔101が十分に伸びずに破裂する危険がある。その反面、延伸率が15%を超過して過度に大きいと、二次電池製造工程で電解銅箔101が容易に伸びて電極の変形が発生し得る。
本発明の一実施例によると、電解銅箔101は常温(25±15℃)で41.0~75.0kgf/mmの引張強度を有することができる。
電解銅箔101の引張強度は、IPC-TM-650 Test Method Manualに規定された方法に沿って万能試験機(UTM)によって測定され得る。本発明の一実施例によると、Instron社の設備が使われ得る。この時、延伸率測定用サンプルの幅は12.7mmであり、グリップ(grip)間距離は50mmであり、測定速度は50mm/minである。
常温で電解銅箔101の引張強度が41.0kgf/mm未満であれば、銅箔製造工程または二次電池製造工程中のロールツーロール(roll-to-roll)工程で、電解銅箔101に加えられる力によって電解銅箔101が容易に変形して破裂またはシワが発生する危険がある。その反面、電解銅箔101の引張強度が75.0kgf/mm超過であれば、電解銅箔101が銅箔製造工程で力(tension)を受けると破裂する危険が高くなり、二次電池製造工程の作業性が低下する。
本発明の一実施例によると、電解銅箔101は190℃で60分熱処理後、40.0~65.0kgf/mmの引張強度を有することができる。
電解銅箔101の熱処理後の引張強度は、190℃で60分間熱処理した電解銅箔101をIPC-TM-650 Test Method Manualに規定された方法に沿って万能試験機(UTM)を利用して測定することができる。本発明の一実施例によると、Instron社の設備が使われ得る。この時、延伸率測定用サンプルの幅は12.7mmであり、グリップ(grip)間距離は50mmであり、測定速度は50mm/minである。
190℃で60分熱処理後の電解銅箔101の引張強度が40.0kgf/mm未満であれば、銅箔製造工程または二次電池製造工程中のロールツーロール(roll-to-roll)工程で電解銅箔101の低い強度によってシワが発生する危険がある。その反面、熱処理後の電解銅箔101の引張強度が65.0kgf/mm超過であれば、銅箔の延伸率が低くなって二次電池製造工程で破断が発生する。
本発明の一実施例によると、電解銅箔101は常温(25±15℃)での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度が0.950以上であり得る。これは下記の式4のように表現され得る。
[式4]
Figure 2022056374000006
常温(25±15℃)での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度が0.950未満であれば、電解銅箔101の熱処理後の強度が減少し、二次電池の充放電時に体積の膨張によって破断が発生する。電解銅箔101の破断は二次電池の充放電効率を低下させる。
本発明の一実施例によると、電解銅箔101は2.0~18.0μmの厚さを有することができる。
電解銅箔101が二次電池で電極の集電体として使われる時、電解銅箔101の厚さが薄いほど同一空間内により多くの集電体が収容され得るため、二次電池の高容量化に有利である。したがって、電解銅箔101の厚さが18.0μmを超過する場合には、電解銅箔101を利用した二次電池用電極の厚さが大きくなり、このような厚さによって二次電池の高容量の具現に困難が発生し得る。その反面、電解銅箔101の厚さが2.0μm未満である場合、電解銅箔101を利用した二次電池用電極および二次電池の製造過程で作業性が顕著に低下する。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔102は銅層110上に配置された第1保護層120をさらに含むことができる。以下、重複を避けるためにすでに説明された構成要素に対する説明は省略される。
図3は、本発明の他の一実施例に係る電解銅箔102の概略的な断面図である。以下、図3を参照して第1保護層120を含む電解銅箔102を説明する。
第1保護層120は銅層110の少なくとも一面に配置され得る。図3を参照すると、第1保護層120は銅層110の上面に配置される。しかし、本発明の一実施例はこれに限定されるものではなく、第1保護層120が銅層110の下面に配置されてもよい。
保護層120は銅層110を保護して、保存または流通過程で銅層110が酸化し、変質することを防止することができる。したがって、保護層120を防錆膜ともいう。
本発明の他の一実施例によると、第1保護層120はクロム(Cr)、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つを含むことができる。
本発明の他の一実施例によると、銅層110の結晶面のうち(220)面の配向指数(Orientation Index、M)は1以上である。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔102は常温(25±15℃)で2~15%の延伸率を有することができる。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔102は常温(25±15℃)で41.0~75.0kgf/mmの引張強度を有することができる。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔102は190℃で60分熱処理後、40.0~65.0kgf/mmの引張強度を有することができる。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔102は常温(25±15℃)での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度が0.950以上であり得る。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔102は2.0~18.0μmの厚さを有することができる。
本発明のさらに他の一実施例によると、電解銅箔103は銅層110上に配置された第2保護層130をさらに含むことができる。以下、重複を避けるためにすでに説明された構成要素に対する説明は省略される。
図4は、本発明のさらに他の一実施例に係る電解銅箔103の概略的な断面図である。以下、図4を参照して第2保護層130を含む電解銅箔103を説明する。
図4に図示された通り、第2保護層130は銅層110の第1保護層120が配置された一面の反対面に配置され得る。図1に図示された電解銅箔101と比較して、図4に図示された電解銅箔103は銅層110および銅層110の両面にそれぞれ配置された第1および第2保護層120、130を含む。
本発明の他の一実施例によると、第2保護層130はクロム(Cr)、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つを含むことができる。
本発明の他の一実施例によると、銅層110の結晶面のうち(220)面の配向指数(Orientation Index、M)は1以上である。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔103は常温(25±15℃)で2~15%の延伸率を有することができる。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔103は常温(25±15℃)で41.0~75.0kgf/mmの引張強度を有することができる。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔103は190℃で60分熱処理後、40.0~65.0kgf/mmの引張強度を有することができる。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔103は常温(25±15℃)での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度が0.950以上であり得る。
本発明の他の一実施例によると、電解銅箔103は2.0~18.0μmの厚さを有することができる。
図5は、本発明のさらに他の一実施例に係る二次電池用電極201の概略的な断面図である。図5に図示された二次電池用電極201は、例えば、図7に図示された二次電池301に適用され得る。
図5を参照すると、本発明のさらに他の一実施例に係る二次電池用電極201は電解銅箔102および電解銅箔102上に配置された活物質層210を含む。ここで、電解銅箔102は銅層110および銅層110上に配置された第1保護層120を含み、電流集電体として使われる。
具体的には、活物質層210は電解銅箔102の少なくとも一面に配置され得る。図5を参照すると、活物質層210は第1保護層120上に配置され得る。しかし、本発明の一実施例はこれに限定されるものではなく、活物質層210が銅層110の下面に配置されてもよい。
図5に電流集電体として図3の電解銅箔102が利用された例が図示されている。しかし、本発明のさらに他の一実施例はこれに限定されるものではなく、図1に図示された電解銅箔101または図4に図示された電解銅箔103が二次電池用電極201の集電体として使われてもよい。
また、電解銅箔102の一面にのみ活物質層210が配置された構造が図5に図示されているが、本発明のさらに他の一実施例はこれに限定されるものではなく、電解銅箔102の両面のすべてに活物質層210、220がそれぞれ配置され得る。また、活物質層210は電解銅箔102の第1保護層が配置された面の反対面にのみ配置されてもよい。
図5に図示された活物質層210は電極活物質からなり、特に負極活物質からなり得る。すなわち、図5に図示された二次電池用電極201は負極として使われ得る。
活物質層210は、炭素;金属;金属を含む合金;金属の酸化物;および金属と炭素の複合体のうち少なくとも一つを負極活物質として含むことができる。金属として、Si、Ge、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiおよびFeのうち少なくとも一つが使われ得る。また、二次電池の充放電容量を増加させるために、活物質層210はシリコン(Si)を含むことができる。
二次電池の充放電が繰り返されるにつれて、活物質層210の収縮および膨張が交互に発生し、これは活物質層210と銅箔102の分離を誘発して二次電池の充放電効率を低下させる。特に、シリコン(Si)を含む活物質層210は膨張と収縮の程度が大きい。
本発明のさらに他の一実施例によると、集電体として使われた電解銅箔102が活物質層210の収縮および膨張に対応して収縮および膨張できるため、活物質層210が収縮および膨張しても電解銅箔102が変形せず、破裂しない。それにより、電解銅箔102と活物質層210の間で分離が発生しない。したがって、このような二次電池用電極201を含む二次電池は優秀な充放電効率および優秀な容量維持率を有する。
図6は、本発明のさらに他の一実施例に係る二次電池用電極202の概略的な断面図である。
本発明のさらに他の一実施例に係る二次電池用電極202は電解銅箔103および電解銅箔103上に配置された活物質層210、220を含む。電解銅箔103は銅層110および銅層110の両面に配置された防錆膜120、130を含む。
具体的には、図6に図示された二次電池用電極202は電解銅箔103の両面にそれぞれ配置された二つの活物質層210、220を含む。説明の便宜のために、電解銅箔103の上面に配置された活物質層210を第1活物質層とし、電解銅箔103の下面に配置された活物質層220を第2活物質層とする。
両活物質層210、220は互いに同じ材料によって同じ方法で作られてもよく、他の材料または他の方法で作られてもよい。
図7は、本発明のさらに他の一実施例に係る二次電池300の概略的な断面図である。図7に図示された二次電池300は、例えば、リチウム二次電池である。
図7を参照すると、二次電池300は、正極(cathode)370、負極(anode)340、正極370と負極340の間に配置されてイオンが移動できる環境を提供する電解質(electrolyte)350、および正極370と負極340を電気的に絶縁させる分離膜(separator)360を含む。ここで、正極370と負極340の間で移動するイオンは、例えば、リチウムイオンである。分離膜360は一つの電極で発生した電荷が二次電池105の内部を通じて他の電極に移動することによって無益に消耗することを防止するために、正極370と負極340を分離する。図7を参照すると、分離膜360は電解質350内に配置される。
正極370は正極集電体371および正極活物質層372を含み、正極集電体371としてアルミホイル(foil)が使われ得る。
負極340は負極集電体341および負極活物質層342を含み、負極集電体341として銅箔が使われ得る。
本発明の一実施例によると、負極集電体341として図1、図3または図4に開示された銅箔101、102、103が使われ得る。また、図5または図6に図示された二次電池用電極201、202が図7に図示された二次電池300の負極340として使われ得る。
以下では、本発明の一実施例に係る電解銅箔の製造方法を具体的に説明する。
本発明の電解銅箔製造方法は、銅イオンおよび有機添加剤を含む電解液を準備する段階;および前記電解液内に互いに離隔するように配置された正極板および回転陰極ドラムを電流密度で通電させて銅層を形成する段階;を含む。
また、本発明の電解銅箔製造方法は、カーボン濾過、硅藻土濾過およびオゾン処理のうち少なくとも一つを利用して有機添加剤を精製する段階をさらに含む。
具体的には、銅イオンおよび有機添加剤を含む電解液を準備する。電解液は電解槽に収容される。
有機添加剤はカーボン濾過、硅藻土濾過およびオゾン処理のうち少なくとも一つの方法によって精製される。有機添加剤の精製段階は電解液に添加する前に有機添加剤の溶液状態で進行することができ、電解液に有機添加剤を添加後に電解液の状態で進行してもよい。したがって、有機添加剤を精製する段階は、電解液を準備する段階の前に実施してもよく、後に実施してもよく、または同時に実施してもよい。
引き続き、電解液内に互いに離隔して配置された正極板および回転陰極ドラムが40~70ASD(A/dm)の電流密度で通電されて銅層が形成される。銅層は電気メッキの原理によって形成される。正極板と回転陰極ドラムの間の間隔は5~20mmの範囲で調整され得る。
正極板と回転陰極ドラム間に印加される電流密度が40ASD未満の場合、銅層の結晶粒の生成が増加し、70ASDを超過する場合、結晶粒の微細化が加速化する。より具体的には、電流密度は好ましくは45ASD以上に調整され得る。
回転陰極ドラムと接する方向の銅層の表面特性は、回転陰極ドラムの表面のバフィングまたは研磨程度により変わり得る。回転陰極ドラムと接する方向の銅層の表面特性の調整のために、例えば、#800~#3000の粒度(Grit)を有する研磨ブラシで回転陰極ドラムの表面が研磨され得る。
銅層の形成過程で、電解液は40~70℃の温度に維持される。より具体的には、電解液の温度は好ましくは45℃以上に維持され得る。電解液が循環する流速は20~60m/hrである。この時、電解液の組成が調整されることによって銅層の物理的、化学的および電気的特性が制御され得る。
本発明の一実施例によると、電解液は80~120g/Lの銅イオン、80~150g/Lの硫酸、0.01~1.5ppmの塩素イオン(Cl)および有機添加剤を含む。
銅の電着による銅層の形成が円滑となるようにするために、電解液内の銅イオンの濃度と硫酸の濃度はそれぞれ80~120g/Lおよび80~150g/Lに調整される。
本発明の一実施例において、塩素イオン(Cl)は、例えば、銅層が形成される過程で電解液に流入した銀(Ag)イオンの除去に使われ得る。具体的には、塩素イオン(Cl)は銀(Ag)イオンを塩化銀(AgCl)の形態で沈殿させることができる。このような塩化銀(AgCl)は濾過によって除去され得る。
塩素イオン(Cl)の濃度が0.01ppm未満の場合、銀(Ag)イオンの除去が円滑になされない。その反面、塩素イオン(Cl)の濃度が1.5ppmを超過する場合、過量の塩素イオン(Cl)による不要な反応が発生し得る。したがって、電解液内の塩素イオン(Cl)の濃度は0.01~1.5ppmの範囲で管理される。より具体的には、塩素イオン(Cl)の濃度は1ppm以下で管理され得、例えば、0.1~1ppmの範囲で管理され得る。
本発明の一実施例によると、電解液に含まれた有機添加剤は結晶粒調節剤を含む。結晶粒調節剤はアミノ基(-NR)およびカルボキシ基(-COOH)を有する有機化合物を含む。アミノ基のRは水素(H)またはアルキル基のような置換基であり、置換基は特に限定されない。すなわち、結晶粒調節剤は一つの分子内に一つ以上のアミノ基および一つ以上のカルボキシ基を含む有機化合物であり得る。
結晶粒調節剤は電解銅箔の銅メッキ粒子の大きさを制御することによって、銅層の結晶組織の大きさを調節する。これを通じて、銅層の結晶面の配向指数を調節することができる。
結晶粒調節剤の濃度は0.5~15.0ppmであり得る。より具体的には、結晶粒調節剤の濃度は0.5~5.0ppmであることが好ましい。
結晶粒調節剤の濃度が0.5ppm未満の場合、高温(190℃、60分)での熱処理後の引張強度が40.0kgf/mm未満の電解銅箔が製造される。その反面、15ppm超過である場合、高温(190℃、60分)での熱処理後の引張強度が65.0kgf/mm超過の電解銅箔が製造される。
本発明の一実施例によると、結晶粒調節剤の有機化合物は一つ以上のチオール基(-SH)をさらに含むことができる。すなわち、有機化合物は一つの分子内に一つ以上のアミノ基、一つ以上のカルボキシ基および一つ以上のチオール基を含むことができる。結晶粒調節剤はシステイン(Cysteine)構造を含むことができる。システイン構造を含む結晶粒調節剤を含む場合、銅箔が熱処理後にセルフアニーリング(self-annealing)されることを防止することができる。また、システイン構造を含む結晶粒調節剤は銅層の結晶組織の粗大化を防止し、銅層の(220)面配向指数が1以上となるようにし、高強度および高耐熱の特性を有する銅箔を製造できるようにする。
本発明の一実施例によると、結晶粒調節剤は、例えば、コラーゲン(collagen)、ゼラチン(gelatin)およびコラーゲンとゼラチンの分解物の中から選択された少なくともいずれか一つを含むことができる。コラーゲンおよびゼラチンは低分子物質から高分子物質まですべて含むことができる。コラーゲンおよびゼラチンはシステイン構造を含むことが好ましい。
コラーゲンおよびゼラチンは電解液内の銅メッキ粒子の大きさおよび銅層の結晶面のうち(220)面の配向指数を制御し、電解銅箔の強度を向上させるために電解液に添加される物質である。
本発明の一実施例によると、本発明の電解銅箔の製造方法は、有機添加剤を精製する段階をさらに含むことができる。具体的には、有機添加剤を精製する段階は、有機添加剤または電解液に存在する有機不純物および無機不純物、例えば、各種オイル類、塩素(Cl)等を除去することによって有機添加剤の純度を向上させる精製段階のことをいい、例えば、カーボン濾過、硅藻土濾過およびオゾン処理のうち少なくとも一つを利用することができる。
有機添加剤を精製する段階の代わりに、結晶粒調節剤の濃度を増加する方法で電解銅箔の高強度を達成してもよいが、単純に結晶粒調節剤の濃度を増加する場合、有機不純物または無機不純物の濃度も増加し、電解銅箔の延伸率が大きく下落し、製造工程での歩留まりが低下し、電解銅箔の外観にシミが発生することもある。
電解液に添加する有機添加剤には、有機添加剤以外に有機不純物および無機不純物が存在する。このような有機不純物および無機不純物は電解液内の有機物または無機物含量を上昇させて電解銅箔のメッキ皮膜の電着に影響を及ぼす。例えば、電解液内の塩素(Cl)の含量が増加すると電解銅箔の(220)面配向指数が減少することになり、また、引張強度も減少することになる。
有機添加剤を精製する段階は、有機添加剤を電解液に添加する前または後に、付随的に存在する有機不純物および無機不純物を除去して電解銅箔の(220)面配向指数が1以上、引張強度が41.0kgf/mm以上、延伸率が2%以上となるようにする。
本発明の一実施例によると、有機添加剤を精製する段階は、カーボンを利用した有機添加剤の濾過(カーボン濾過)、硅藻土を利用した有機添加剤の濾過(硅藻土濾過)およびオゾン(O)を利用した有機添加剤の処理(オゾン処理)のうち少なくとも一つを含むことができる。
カーボン濾過は、濾過用カーボンを利用して有機添加剤の有機不純物および無機不純物を除去するものである。カーボン濾過に利用される濾過用カーボンは活性炭炭素であり、粒子一つに多数の微細孔を含む炭素の集合体である。濾過用カーボンの微細孔はカーボンの内部に広い表面積を形成し、これによって、優秀な物理的および化学的吸着性を有することができる。濾過用カーボンの優秀な吸着性によって有機添加剤に存在する不純物を吸収および吸着して除去することができる。
本発明の一実施例によると、カーボン濾過に利用される濾過用カーボンは顆粒型(granule)カーボンおよび破片型カーボンのうち少なくとも一つを含むことができる。
図8は顆粒型カーボンを撮影した写真であり、図9は破片型カーボンを撮影した写真である。顆粒型カーボンおよび破片型カーボンはいずれも活性炭炭素であって成分の差はなく、形態の差による表面積および吸着性の差のみある。図8および9に図示された通り、顆粒型カーボンは円柱の形態を有している反面、破片型カーボンは薄くて不均一な形の破片の形態を有している。
濾過用カーボンの粒子の大きさが小さいほど表面積が増加する。これに伴い、物理的、化学的作用によって添加剤と接触する確率および吸着効率が過多に増加し得る。濾過用カーボンの粒子の大きさが過度に小さい場合、有機不純物の他に有効な有機添加剤まで吸着する問題点が発生する。したがって、濾過用カーボンは適切な粒子の大きさを有する必要がある。顆粒型(granule)カーボンおよび破片型カーボンは有機添加剤の不純物のみを濾過できるため、カーボン濾過に使用するのに適している。
具体的には、カーボン濾過は顆粒型カーボンおよび/または破片型カーボンを有機添加剤に添加し、撹はんして進行することができる。有機添加剤は添加した濾過用カーボンによってフィルタリングされる。この時、添加される水溶性有機添加剤を蒸溜水に5000~50000ppmの濃度で溶液を製造し、顆粒型カーボンまたは破片型カーボンを2~10g/Lの濃度で添加する。
有機添加剤が5000ppm未満の場合、カーボン濾過時間が長くかかり、50000ppm超過である場合、カーボン濾過の効果が微小であるため、不純物が十分に除去されない。
顆粒型カーボンおよび/または破片型カーボンの濃度が2g/L未満である場合、カーボン濾過効果が微小であるため所要する時間が増加し、不純物が十分に除去されない。その反対に、10g/L超過である場合、有効な有機添加剤まで吸着するため得ようとする銅箔の物性を得ることができないだけでなく、物性の偏差が増加することになる。
顆粒型カーボンまたは破片型カーボンを添加した有機添加剤溶液を30~90分循環させて有機添加剤に存在する有機不純物を除去することができる。これによって、電解液の全体の有機炭素(total organic carbon、TOC)を減少させることができる。
カーボン濾過した有機添加剤を使う場合、常温での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度が0.950以上である電解銅箔を製造することができる。また、有機添加剤のカーボン濾過によって、電解銅箔の190℃で60分熱処理後の引張強度が40.0kgf/mm以上となるようにする。
硅藻土濾過は、硅藻土を利用して有機添加剤の有機不純物および無機不純物を除去するものである。具体的には、濾過槽に硅藻土を添加して硅藻土フィルタパックを形成し、有機添加剤を添加して濾過することができる。
オゾン処理は、有機添加剤の清浄度を維持するために電解液をオゾン(O)で処理するものである。具体的には、例えば、オゾン発生器を設置した濾過槽で、オゾンによって有機および無機不純物を分解および除去することができる。オゾン処理した溶液は再び硅藻土濾過することが好ましい。
電解液の清浄度のために、電解液の原料となる銅ワイヤー(Cu wire)が洗浄され得る。
本発明の一実施例によると、電解液を準備する段階は、銅ワイヤーを熱処理する段階、熱処理された銅ワイヤーを酸洗浄する段階、酸洗浄された銅ワイヤーを水洗浄する段階および水洗浄された銅ワイヤーを電解液用硫酸に投入する段階を含むことができる。
より具体的には、電解液の清浄度の維持のために、高純度(99.9%以上)の銅ワイヤー(Cu wire)を750℃~850℃の電気炉で熱処理して銅ワイヤーに付着している各種有機不純物を焼いた後、10%硫酸溶液を利用して10~20分間熱処理された銅ワイヤーを酸洗浄と、蒸溜水を利用して酸洗浄された銅ワイヤーを水洗浄する過程を順次経て、電解液製造用銅が製造され得る。水洗浄された銅ワイヤーを電解液用硫酸に投入して電解液を製造することができる。
本発明の一実施例によると、電解銅箔の特性を満足させるために電解液内の全体の有機炭素(total organic carbon、TOC)の濃度は50ppm以下に管理される。すなわち、電解液は50ppm以下の全体の有機炭素(TOC)濃度を有することができる。
電解液内のTOC濃度が高いほど銅層に流入する炭素(C)元素の量が増加し、それにより熱処理時に銅層から離脱する全体元素の量が増加して熱処理後の電解銅箔の強度が低下する原因となる。
本発明の一実施例によると、電解液内に添加される有機添加剤、特に、窒素(N)または硫黄(S)を含む有機添加剤の濃度を調整し、有機不純物を除去して銅層内に一定の量の炭素(C)、水素(H)、窒素(N)または硫黄(S)が共析されるようにすることができる。このような共析によって銅層の配向指数が制御され得る。
このように製造された銅層は洗浄槽で洗浄され得る。
例えば、銅層表面上の不純物、例えば、樹脂成分または自然酸化膜(natural oxide)等を除去するための酸洗浄(acid cleaning)および酸洗浄に使われた酸性溶液の除去のための水洗浄(water cleaning)が順次遂行され得る。洗浄工程は省略されてもよい。
このような段階によって電解銅箔が作られ得る。
本発明の一実施例によると、電解銅箔の製造方法は、防錆液を利用して銅層上に保護層を形成する段階をさらに含むことができる。
保護層形成段階によって、銅層上に少なくとも一つの保護層が形成される。
防錆槽に含まれた防錆液内に銅層を浸漬させて銅層上に保護層を形成することができる。防錆液はクロム(Cr)、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つを含むことができ、クロムは防錆液内でイオン状態で存在することができる。
防錆液のクロム(Cr)、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つは1~10g/L含むことができる。保護層形成のために、防錆液の温度は20~40℃に維持され得る。銅層は防錆液内に1~30秒程度浸漬され得る。
防錆液のクロム(Cr)、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つの濃度が1g/L未満である場合、保護層が銅層を保護する役割を遂行できなくなり、銅層の腐食が加速化して、その結果、電解銅箔を破断させる。その反面、濃度が10g/L超過である場合、本発明の防錆性能を有する電解銅箔を得るために要求される必要量を超過するものであって、経済性および効率性が落ちる。
このような防錆膜の形成によって保護層を含む電解銅箔が作られる。
次に、電解銅箔が洗浄槽で洗浄される。このような洗浄工程は省略され得る。
次に、乾燥工程が遂行された後、電解銅箔がワインダーに(WR)に巻き取られる。
このように製造された本発明の電解銅箔上に負極活物質をコーティングすることによって本発明の二次電池用電極(すなわち、負極)が製造され得る。
前記負極活物質は、炭素;Si、Ge、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeの金属;前記金属を含む合金;前記金属の酸化物;および前記金属と炭素の複合体からなる群から選択され得る。
例えば、100重量部の負極活物質用炭素に1~3重量部のスチレンブタジエンゴム(SBR)および1~3重量部のカルボキシメチルセルロース(CMC)を混合した後、蒸溜水を溶剤として使ってスラリーを調製する。引き続き、ドクターブレードを利用して前記銅箔110上に20~100μmの厚さで前記スラリーを塗布し、110~130℃で0.5~1.5ton/cmの圧力でプレスする。
以上の方法で製造された本発明の二次電池用電極(負極)と共に通常の正極、電解質、および分離膜を利用してリチウム二次電池を製造することができる。
以下、実施例および比較例を通じて本発明を具体的に説明する。ただし、下記の実施例および比較例は本発明の理解を助けるためのものに過ぎず、本発明の権利範囲は製造例または比較例によって限定されない。
実施例1~4および比較例1~5
電解槽、電解槽に配置された回転陰極ドラムおよび回転陰極ドラムと離隔して配置された正極板を含む製箔機を利用して電解銅箔を製造した。電解液は硫酸銅溶液である。電解液内の銅イオンの濃度は85g/L、硫酸の濃度は105g/L、電解液の平均温度は55℃、電流密度は60ASDに設定された。
また、カーボン濾過の有無、電解液に含まれた有機添加剤の種類および濃度、塩素イオン(Cl)の濃度は下記の表1の通りである。
実施例1~4および比較例1、3、4では、有機添加剤を電解液に添加する前にカーボン濾過を利用して有機添加剤を前処理した。カーボン濾過には顆粒型(granule)カーボンを利用した。添加される水溶性有機添加剤を蒸溜水に50000ppmの濃度で溶液を製造し、顆粒型カーボンを10g/Lの濃度で添加した。有機添加剤溶液を60分の間循環させてカーボン濾過を進行した。
下記の表1において、カーボン濾過を進行したものは「Y」で表示し、カーボン濾過をしていないものは「N」で表示した。
有機添加剤のうちコラーゲンは2000~7000の分子量を有し、システイン構造を有するものを使った。また、ゼラチンは4000~15000の分子量を有し、システイン構造を有するものを使った。
回転陰極ドラムと正極板の間に60ASDの電流密度で電流を印加して銅層を製造した。次に、銅層を防錆液に約2秒間浸漬させて銅層の表面にクロメート処理をして第1および第2保護層を形成することによって電解銅箔を製造した。防錆液としてクロム酸を主成分とする防錆液が使われ、クロム酸の濃度は5g/Lであった。
その結果、実施例1~4および比較例1~5の電解銅箔が製造された。電解銅箔の厚さはすべて同一に8μmにした。
Figure 2022056374000007
Gelatin:ゼラチン
ColA:コラーゲン
このように製造された実施例1~4および比較例1~5の電解銅箔に対して、(i)(220)面の配向指数[M(220)]、(ii)延伸率(常温)、(iii)常温および熱処理後の引張強度および(iv)常温での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度を測定したし、また、(v)電解銅箔の断面をEBSDで撮影して分析した。
また、電解銅箔を利用して二次電池を製造し、二次電池に対して充放電を実施した後、(vi)二次電池を解体してシワ発生の有無を観察した。
(i)(220)面の配向指数[M(220)]の測定
実施例1-4および比較例1-5で製造された電解銅箔の(220)面の配向指数[M(220)]は下記の式1で求められる。
[式1]
M(220)=IR(220)/IFR(220)
前記式1でIR(220)およびIFR(220)はそれぞれ下記の式2および3で求められる。
[式2]
Figure 2022056374000008
[式3]
Figure 2022056374000009
前記式2でI(hkl)は電解銅箔101の各結晶面(hkl)のXRD回折強度であり、I(220)は電解銅箔101の(220)面のXRD回折強度である。前記式3でIF(hkl)はJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)に規定されたすべての結晶面に対して無配向である標準試料の各結晶面(hkl)のXRD回折強度であり、IF(220)は標準試料の(220)面XRD回折強度である。
銅層に対する特定結晶面(hkl)の相対的な回折強度[IR(hkl)]の測定のために、まず、30°~95°の回折角(2θ)範囲でX線回折法(XRD)により、各結晶面に対応するピークを有するXRDグラフを求める[Target:Copper K alpha 1、2θinterval:0.01°、2θscan speed:1°/min]。
銅層110で(111)面、(200)面、(220)面および(311)面に該当する4個のピークを含むXRDグラフが得られる。次に、このグラフから各結晶面(hkl)のXRD回折強度[I(hkl)]を求める。このような方法で求めた各結晶面(hkl)のXRD回折強度[I(hkl)]を前記式2に代入して算出した値が銅層110に対する特定結晶面(220)面の相対的な回折強度[IR(220)]である。
また、すべての結晶面に対して無配向である標準試料で得られる特定結晶面(220)の相対的な回折強度[IFR(220)]は、JCPDSによって規定されたすべての結晶面に対して無配向である標準試料の各結晶面(hkl)のXRD回折強度[IF(hkl)]を前記式3に代入して算出することができる。
(ii)常温での延伸率の測定
実施例1-4および比較例1-5で製造された電解銅箔の常温(25±15℃)で延伸率を測定した。
延伸率はIPC-TM-650 Test Method Manualの規定により万能試験機(UTM)によって測定された。具体的には、Instron社の万能試験機を利用して延伸率を測定した。延伸率測定用サンプルの幅は12.7mmであり、グリップ(grip)間距離は50mmであり、測定速度は50mm/minであった。
(iii)常温および熱処理後の引張強度の測定
実施例1-4および比較例1-5で製造された電解銅箔の常温(25±15℃)で引張強度を測定したし、190℃で60分熱処理後、電解銅箔の引張強度を測定した。
常温および熱処理後の引張強度はIPC-TM-650 Test Method Manualの規定により万能試験機(UTM)によって測定された。具体的には、Instron社の万能試験機を利用して常温および熱処理後の引張強度を測定した。延伸率測定用サンプルの幅は12.7mmであり、グリップ(grip)間距離は50mmであり、測定速度は50mm/minであった。
(iv)常温での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度
先立って測定した実施例1-4および比較例1-5で製造された電解銅箔の常温および熱処理後の引張強度を利用して、常温での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度を算出した。
(v)EBSD電解銅箔の断面
実施例1および実施例2で製造された電解銅箔の断面を後方散乱電子回折パターン分析器(Electron Back Scatter Diffraction、EBSD)撮影装備を利用して撮影した。各電解銅箔は常温および190℃で1時間熱処理後に二回ずつ撮影した。
具体的には、撮影条件および撮影段階は次の通りである。
1.試片を固定し断面ホットマウンティングを進行
2.機械的研磨進行
3.SEM装備に試片装着および傾き70度で断面測定
4.それぞれのOrientationを測定
EBSD撮影装備:hitachi S-4300SE
分析プログラム:OIM analysis 7.0
前記のような方法で撮影した実施例1の撮影写真のうち常温での写真は図10の通りであり、熱処理後の写真は図11の通りである。また、実施例2の撮影写真のうち常温での写真は図12の通りであり、熱処理後の写真は図13の通りである。
(vi)電解銅箔のシワ発生の有無
1)負極の製造
商業的に利用可能な負極活物質用シリコン/カーボン複合負極材100重量部に2重量部のスチレンブタジエンゴム(SBR)および2重量部のカルボキシメチルセルロース(CMC)を混合し、蒸溜水を溶剤として利用して負極活物質用スラリーを調製した。ドクターブレードを利用して10cm幅を有する実施例1-4および比較例1-5の電解銅箔上に40μm厚さで負極活物質用スラリーを塗布し、これを120℃で乾燥し、1ton/cmの圧力を加えて二次電池用負極を製造した。
2)電解液の製造
エチレンカーボネート(EC)およびエチルメチルカーボネート(EMC)を1:2の割合で混合した非水性有機溶媒に溶質であるLiPFを1Mの濃度で溶解して基本電解液を製造した。99.5重量%の基本電解液と0.5重量%のコハク酸無水物(Succinic anhydride)を混合して非水電解液を製造した。
3)正極製造
Li1.1Mn1.85Al0.05O4であるリチウムマンガン酸化物とo-LiMnO2であるorthorhombic結晶構造のリチウムマンガン酸化物を90:10(重量比)の比で混合して正極活物質を製造した。正極活物質、カーボンブラック、および結着剤であるPVDF[Poly(vinylidenefluoride)]を85:10:5(重量比)で混合し、これを有機溶媒であるNMPと混合してスラリーを製造した。このように製造されたスラリーを厚さ20μmのAl箔(foil)の両面に塗布した後、乾燥して正極を製造した。
4)試験用リチウム二次電池の製造
アルミニウム缶の内部に、アルミニウム缶と絶縁されるように正極と負極を配置し、その間に非水電解液および分離膜を配置してコイン形態のリチウム二次電池を製造した。使われた分離膜はポリプロピレン(Celgard 2325;厚さ25μm、average pore sizeφ28nm、porosity 40%)であった。
5)二次電池の充放電
このように製造されたリチウム二次電池を利用して、4.3Vの充電電圧および3.4Vの放電電圧で電池を駆動し、50℃の高温で0.2C率(current rate、C-rate)で100回の充/放電を遂行した。
6)シワまたは破裂発生の有無
100回の充放電後に二次電池を分解して銅箔にシワまたは破裂が発生するかどうかを観察した。銅箔にシワまたは破裂が発生した場合を「発生」と表示し、発生していない場合を「なし」と表記した。
以上の試験結果は表2の通りである。
Figure 2022056374000010
表2を参照すると、次のような結果を確認することができる。
比較例1は結晶粒調節剤のうちゼラチンを0.3ppm少量添加したものであり、熱処理後の引張強度が30.4kgf/mm、常温での引張強度に対する熱処理後の引張強度が0.738であって、シワが発生した。
比較例2および5はカーボン濾過をしていないものであり、比較例2は(220)面の配向指数[M(220)]が0.8、延伸率が1.7%未満であってシワが発生したし、比較例5は(220)面の配向指数[M(220)]が0.9、延伸率が1.9%、常温での引張強度が40.7kgf/mm、熱処理後の引張強度が38.8kgf/mmであって、シワが発生した。
比較例3は塩素イオン(Cl)の濃度が1.6ppmであって過量添加したものであり、(220)面の配向指数[M(220)]が0.8、常温での引張強度が40.0kgf/mm、熱処理後の引張強度が34.9kgf/mm、常温での引張強度に対する熱処理後の引張強度が0.873であって、シワが発生した。
比較例4は結晶粒調節剤のうちコラーゲンを25ppm過量添加したものであり、熱処理後の引張強度が67.8kgf/mmであって、シワが発生した。
その反面、本発明に係る実施例1~4の電解銅箔ではすべての数値が基準値以内を満足したし、シワが発生しなかった。
以上で説明された本発明は前述した実施例および添付された図面によって限定されるものではなく、本発明の技術的事項を逸脱しない範囲内で多様な置換、変形および変更が可能であることが本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明白であろう。したがって、本発明の範囲は後述する特許請求の範囲によって表現され、特許請求の範囲の意味、範囲そしてその等価概念から導き出されるすべての変更または変形された形態も本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
101、102、103:電解銅箔
120、130:第1および第2保護層
201、202:二次電池用電極
210、220:第1および第2活物質層
300:二次電池

Claims (14)

  1. 銅層を含み、
    前記銅層は(220)面を有し、前記(220)面の配向指数[M(220)]は1以上である、電解銅箔:
    ここで前記配向指数[M(220)]は下記の式1で求められ、
    [式1]
    M(220)=IR(220)/IFR(220)
    前記式1でIR(220)およびIFR(220)はそれぞれ下記の式2および3で求められる、
    [式2]
    Figure 2022056374000011
    [式3]
    Figure 2022056374000012
    前記式2でI(hkl)は電解銅箔の各結晶面(hkl)のXRD回折強度であり、
    前記式3でIF(hkl)はJCPDS cardにおいて各結晶面(hkl)のXRD回折強度である。
  2. 常温で2~15%の延伸率を有する、請求項1に記載の電解銅箔。
  3. 常温で41.0~75.0kgf/mmの引張強度を有する、請求項1に記載の電解銅箔。
  4. 190℃で60分熱処理後、40.0~65.0kgf/mmの引張強度を有する、請求項1に記載の電解銅箔。
  5. 常温での引張強度に対する190℃で60分熱処理後の引張強度は0.950以上である、請求項1に記載の電解銅箔。
  6. 2.0~18.0μmの厚さを有する、請求項1に記載の電解銅箔。
  7. 前記銅層上に配置された保護層をさらに含み、
    前記防錆膜はクロム、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つを含む、請求項1に記載の電解銅箔。
  8. 電解銅箔;および
    前記電解銅箔の少なくとも一面に配置された活物質層;を含み、
    前記電解銅箔は請求項1~請求項7のいずれか一項に記載された電解銅箔である、二次電池用電極。
  9. 正極(cathode);
    負極(anode);
    前記正極と前記負極の間に配置されてリチウムイオンが移動できる環境を提供する電解質(electrolyte);および
    前記正極と前記負極を電気的に絶縁させる分離膜(separator)を含み、
    前記負極は、請求項8に記載された二次電池用電極からなる、二次電池。
  10. 銅イオンおよび有機添加剤を含む電解液を準備する段階;および
    前記電解液内に互いに離隔するように配置された正極板および回転陰極ドラムを電流密度で通電させて銅層を形成する段階;を含み、
    カーボン濾過、硅藻土濾過およびオゾン処理のうち少なくとも一つを利用して前記有機添加剤を精製する段階をさらに含み、
    前記電解液を準備する段階は、
    銅ワイヤーを熱処理する段階;
    前記熱処理された銅ワイヤーを酸洗浄する段階;
    前記酸洗浄された銅ワイヤーを水洗浄する段階;および
    前記水洗浄された銅ワイヤーを電解液用硫酸に投入する段階;
    を含み、
    前記電解液は、
    80~120g/Lの銅イオン;
    80~150g/Lの硫酸;および
    0.01~1.5ppm以下の塩素イオン(Cl);をさらに含み、
    前記有機添加剤は、結晶粒調節剤を含み、
    前記結晶粒調節剤はアミノ基(-NR)、カルボキシ基(-COOH)およびチオール基(-SH)を含む有機化合物を含む、電解銅箔の製造方法。
  11. 前記カーボン濾過は、顆粒型(granule)カーボンおよび破片型カーボンのうち少なくとも一つを利用する、請求項10に記載の電解銅箔の製造方法。
  12. 前記結晶粒調節剤は、コラーゲン(collagen)、ゼラチン(gelatin)およびコラーゲンとゼラチンの分解物の中から選択された少なくともいずれか一つを含み、
    前記結晶粒調節剤は0.5~15.0ppmの濃度で含む、請求項10に記載の電解銅箔の製造方法。
  13. 前記電解液は50ppm以下の全体の有機炭素(total organic carbon、TOC)の濃度を有する、請求項10に記載の電解銅箔の製造方法。
  14. 防錆液を利用して前記銅層上に保護層を形成する段階;をさらに含み、
    前記防錆液は、クロム、シラン化合物および窒素化合物のうち少なくとも一つを含む、請求項10に記載の電解銅箔の製造方法。
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