JPH0488185A - 銅メッキ液とこれを用いる電解銅箔の製造方法 - Google Patents

銅メッキ液とこれを用いる電解銅箔の製造方法

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JPH0488185A JP19922090A JP19922090A JPH0488185A JP H0488185 A JPH0488185 A JP H0488185A JP 19922090 A JP19922090 A JP 19922090A JP 19922090 A JP19922090 A JP 19922090A JP H0488185 A JPH0488185 A JP H0488185A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、銅メッキ液とこれを用いる電解銅箔の製造方
法に関し、更に詳述すれば、銅箔粗面側の表面粗さ及び
粗さを構成する連続する凹凸形態を小さくかつ均一に改
善することのできる特定撚〔従来の技術〕 電解銅箔は主にプリント回路用銅箔として広く使用され
ている。プリント回路用銅箔は樹脂基材と加熱加圧によ
り積層され銅張積層板となり、更にエツチング手段によ
り所望する回路網が形成された後、電気素子が搭載され
て、テレビ、電算機等のプリント回路となる。
この回路の高密度化と導体中の狭小化傾向は著しく、こ
れに用いられる電解銅箔の品質要求も従来に増して厳し
くなっている。電解銅箔の物理的特性の中には抗張力、
伸び率、表面粗さ、硬さ等が挙げられる。とりわけ銅箔
粗面側、すなわち、後述する電解銅箔の製造方法の中で
陰極のドラム面上に銅を所望の厚みに達するまで電析形
成させたときの連続する凹凸を存する側の表面状態は、
例えば樹脂基材との剥離強度、エツチング精度、樹脂基
板との眉間絶縁性等の電解銅箔の物理的特性に深く関わ
るものである。特に、高周波回路に用いられる場合、銅
箔粗面側の表面粗さやその凹凸が大きかったり不均一で
あったりすると、信号の位相のズレを生じて結果的には
波形が変形し、電解銅箔の回路導体としてのインピーダ
ンスが悪化することがある。したがって、特に微細回路
形成においては銅箔粗面側の表面粗さを小さくしかも粗
さを構成するそれぞれの凹凸形態を均一化させることが
回路の品質の信頼性を得る上で要望されている。
さて、電解銅箔の製造方法としては、主として、銅イオ
ンを含む酸性銅メッキ液を用いて、回転ドラムを陰極と
し、陽極を該ドラムの下方半分に近接させて対向配置し
、その両極の間隙にメッキ液を注入し、限界電流密度を
超えない範囲の電流により電解処理し陰極のドラム面上
に銅を析出させ、この析出した銅の薄膜を剥離し連続的
に巻き取る連続電解処理の方法が採用されている。この
ときの銅箔の厚みは、ドラムの回転数又は電流密度を増
減することにより、任意の厚みに調整することができる
。したがって、上記薄膜すなわち銅箔自体のもつ上記し
た特性は、主に用いられるメッキ液の濃度(銅濃度、酸
濃度)、液温、液流速、゛添加物の種類とその濃度及び
電流密度等に依存するところが大きく、これらの個別の
条件を確立し、これらをコントロールすることは電解銅
箔の連続生産においては重要なことである。特にメッキ
液中に添加される添加物は銅箔粗面側の特性に影響を与
える。
従来、銅箔の粗面側に好ましい特性を与えるために、メ
ッキ液には何らかの特定な添加物を配合させることが行
われている。その添加物としては例えば、ゼラチン、に
かわ、チオ尿素、ポリエチレングリコール、ポリビニル
アルコール、でんぷん及び糖類等の有機質のもの、更に
、陰イオンや金属塩類などが知られている。メッキ液に
これらの添加物の一種類を添加又は二種類以上を併用添
加することにより上記した銅箔の特性は微妙に変動する
ので、これらの添加物もほかの製造条件と同様にそれぞ
れに管理されている。
従来、上記添加物を微量加えることにより銅箔粗面側の
表面粗さを小さくすることは達成されるものの、その凹
凸形態が均一性を欠いたり、銅の析出が樹枝状や銅粒状
となる異常析出を伴ったり、長期連続操業する場合、安
定した品質が保持されなかったりして、樹脂基材との剥
離強度や電気特性等の品質が損なわれたりする難点があ
った。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで本発明は、プリント配線板に使用したとき微細回
路形成に好適な品質を備えた電解銅箔、すなわち、銅箔
粗面側の表面粗さ及び粗さを構成する連続する凹凸形態
を小さくかつ均一に改善した電解銅箔を製造することの
できる銅メッキ液を提供することを目的とする。
本発明はまた、この銅メッキ液を用いて上記の特性を有
する電解銅箔を好適に製造することのできる電解銅箔の
製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、硫酸銅と硫酸を主成分とする酸性銅メッキ液
に酵素分解ゼラチンを5〜50ppm添加してなる銅メ
ッキ液を提供するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の銅メッキ液は、硫酸銅と硫酸を主成分とする銅
メッキ液である。先ずこの主成分について説明すると、
硫酸銅(CLISO4・5nzo)の濃度は100〜4
00 g#の範囲とすることが好ましい。
濃度が100g/l、未満の場合は、高電流密度で銅箔
の生産性を高める場合水素ガスを伴ういわゆるヤケメッ
キとなり、銅箔自体の特性が改善されず、例えば、粗面
側の表面粗さが小さくならず粗さを構成する凹凸形態が
粗雑となることがあり、また抗張力、伸び率等の特性も
損なわれることがある。また濃度が400 g/lを超
える場合は、タンク、配管等の電解装置や機器類に硫酸
銅が再結晶化しやす(なり作業上好ましくない。
一方、硫酸(HgSO4)の濃度は、30〜150g/
lの範囲とすることが好ましい。濃度が30g/1未満
の場合は、浴電圧の上昇を伴い銅箔の製造原価が増大す
る。また、濃度が150g/βを超える場合は陽極及び
陰極の損耗が顕著となりやすく不都合である。
本発明の銅メッキ液は上記主要成分に酵素分解ゼラチン
が5〜50ppm添加されている。
この酵素分解ゼラチンについて説明すると、酵素分解ゼ
ラチンとは、牛皮、牛骨等を酸やアルカリで精製し、こ
れからコラーゲン又はゼラチンを抽出し、更にこれを酵
素、例えば、ペプシン、トリプシンなどで加水分解して
得られるペプタイドである。通常のゼラチンの平均分子
量が60,000〜70,000であるのに対して、酵
素分解ゼラチンは平均分子量が1,000〜20,00
0であり、低分子量のものである。また、その成分はア
ミノ酸組成を有し、グリシン、プロリン、アラニン、ハ
イドロキシプロリン、アルギニン、グルタミン酸などか
らなっている。このような酵素分解ゼラチンは、更に脱
色、脱臭精製やpn、濃度調整等をされていてもよい。
通常、市販されている液状品、ペースト状品、スプレー
ドライ粉末状品など、いずれも好適に使用できる。本発
明の銅メッキ液に添加される酵素分解ゼラチンとしては
、分子量が5,000〜20,000のものが特に好適
である。
銅メッキ液中の酵素分解ゼラチンの濃度は5〜50pp
mとする。濃度が5ppm未満の場合は、銅箔粗面倒の
凹凸形態の均一性は得られるものの、表面粗さが大きく
なる傾向を示し、また、50ppmを超える場合は、凹
凸形態が不定形となり異常析出が発生しやすくなり、こ
れが銅箔厚み精度や電気特性、例えば、伝送損失を大き
くさせていずれも銅箔の品質を悪化させるという不都合
がある。特に好ましい範囲は5〜30ppmである。
この酵素分解ゼラチンを含む銅メッキ液を用いて適当な
条件の中で電解処理することにより、本発明の目的とす
る電解銅箔、すなわち、銅箔粗面倒の表面粗さが小さく
、しかも粗さを構成する凹凸形態が均一である電解銅箔
を製造するごとができる。
酵素分解ゼラチンは、メッキ液中の銅イオン、硫酸イオ
ン及び液温又は電解処理等により経時的に異質の化学成
分に変質しやすい。この変質による成分は特に銅箔粗面
倒の表面粗さやこれを構成する凹凸形態を悪化させる変
動要素として作用することがある。そこで、本発明の銅
メッキ液を使用する際には、この変質による有害成分を
取り除くことが好ましい。
変質による有害成分を取り診く方法としては、特に限定
はないが、例えば、活性炭を用いてこの有害成分を吸着
除去する方法が好適である。
具体的には、前記銅メッキ液を用いて該メッキ液を1時
間当たり0.1〜2.0g/j!の活性炭で濾過しなが
ら連続電解処理して電解銅箔を製造する方法が好適であ
る。
活性炭による濾過の効用は、メッキ液中の不純物を除去
するものであり、特に前記酵素分解ゼラチンの効果を十
分に発揮させるためのものである。
特に、酵素分解ゼラチンの変質により生じる有害成分を
吸着除去することにあり、銅箔粗面倒の表面粗さ及び粗
さを構成する凹凸形態を安定維持させることができる。
活性炭の好ましい使用範囲は、1時間当たり0゜1〜2
.0g/lである。0.1g#2未満の場合は前記する
効果が得られないばかりか、銅メッキ液特性の経時的変
化が現れ安定した品質の銅箔が得られないことがある。
また、2.0g/ffiを超える場合は粗面側の表面粗
さが大きくなる傾向にあり、しかも粗さを構成する凹凸
形態に不揃いを与えるとともに経済的面からも不利とな
る。特に好ましく使用される範囲は、1時間当たり0.
3〜1.5g/lである。
用いられる活性炭の種類としては、粒状又は粉末状など
のいずれの活性炭でもよい。粉末状の活性炭を用いた場
合、活性炭の使用量は粒状のものを用いた場合の173
程度の少量で同様の効果が得られる。また、いずれの活
性炭を用いる場合にも活性炭中に含まれる塩素が可能な
限り除去されていることが好ましい、換言すればメッキ
液中に塩素イオンが含有されていないことば銅箔粗面側
の表面粗さを小さくするのにを効であり、具体的には、
厚み70μm以下の銅箔の場合、その粗さを中心線平均
粗さRaで0.5μm以下に保つ上で有効である。
活性炭によるメッキ液の濾過の方法としては、例えば、
複数の濾過装置に所定量の活性炭を充填し、一つの濾過
装置でメッキ液を活性炭中に一定時間通過させて濾過し
たのち、順次新規な活性炭濾過装置と切替操作を行い、
連続して濾過する方法が挙げられる。このようにしてメ
ッキ液を連続的に濾過しながら濾過されたメッキ液を電
解装置に供給し、連続電解処理を行うことが好ましい。
また、活性炭により濾過されたメッキ液はできるだけ早
く電解処理に供されることが好ましい。特に30分以内
に電解処理に供されることが好ましい。使用するメッキ
液は全量活性炭処理されたものではなくてもよいが、5
0容量%以上は活性炭処理されたものを含有するメッキ
液を用いることが好ましい。
本発明の目的を達成するためには、前記添加物の濃度と
活性炭濾過量は密接な関係にあり、通常は添加物濃度を
濃くしたときは活性炭濾過量も多くする必要がある。し
かし、電解処理条件、例えば、液温度、液流速等を適宜
に設定することにより、必ずしも添加濃度と活性炭濾過
量の比例関係が成立しない場合もある。
次に、本発明方法の電解処理条件について述べると、好
適な電流密度は限界電流密度以下の電流密度であって、
ほかの条件、例えばメッキ液の硫酸銅の濃度、硫酸の濃
度、液温度、液流速等又は生産速度によっても変動する
数値を示し一概には決められないが、通常10〜300
A/drffの範囲から適宜選択されることが好ましい
液温度については通常35〜80°Cの範囲から、液流
速については通常0.1〜2m/秒の範囲からいずれも
適宜選択されることが好ましい。
このような電解処理条件において連続電解処理すること
により所要厚みを有する銅箔膜が前記する陰極回転ドラ
ム表面に電着され、これを剥離すれば、本発明の方法に
よる電解銅箔を製造することができる。
得られた電解銅箔は必要に応じて粗面化処理、更に防錆
処理を施して微細回路形成などに好適な品質を備えたプ
リント配線板用の銅箔として用いることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例1 硫酸銅300g/Il、硫酸50g/ffiを含む酸性
銅メッキ液に酵素分解ゼラチン(商品名・ニッピベプタ
イドPBH1分子量10,000、ニラと■製)を30
ppm添加してなる銅メッキ液を調製した。このメッキ
液を、液温45°Cに保持し、試験用製箔装置(直径1
. 0001111、長さ1,400m+のチタン製回
転ドラムを陰極となし、該ドラムの下方半分に近接させ
て半円型の鉛陽極を対向配置し、この両極の間隙、すな
わち極間距離を5−閣とした。)を用い、両極の間に上
記メッキ液を液流速0.5m/秒で循環させながら、濾
過装置を用いてメッキ液を1時間当たり1.0g/i、
の活性炭で濾過した。
次に銅箔の厚みが30μmになるようにチタン製陰極回
転ドラムを回転させながら電流密度30A/dnlで連
続電解処理して該陰極上に銅を電解析出させ、これをは
がし、電解銅箔を製造した。
二〇銅箔をサンプルとして、下記の特性について測定し
た。その結果を一括して第1表に示した。
(1)  銅箔粗面側表面粗さ(Ra (、crm) 
、RmaX(μm)) JIS  B  0651(触針式表面粗さ測定器)に
準拠して中心線平均粗さRa(μm)、最大高さRma
x(μm)を測定した。
(2)抗張力(kg/m” )及び伸び率(%)JIS
  Z  2201(金属材料引張試験片)の5号試験
片を作製し、JIS  Z  2241(金属材料引張
試験方法)に準拠して測定した。
を−括して第1表に示した。
(以下余白) (3)銅箔粗面側の凹凸の形態及び均一性走査型電子顕
微鏡を用い倍率1000倍により銅箔粗面側の電析形態
を観察した。表面の凹凸形態は円錐形のもの及び不定形
のものが観察された。
この中で円錐形のものは樹脂基材との剥離強度が優れて
いる。また、表中の均一性の評価については、Oは凹凸
形態が均一なもの、×は凹凸形態が不均一なものである
実施例2〜7、比較例1〜7 添加物濃度及び活性炭濾過量を表示のように変化させた
ほかは、実施例1と同様の製造装置を用い、実施例1と
同様の条件で各種の銅箔を製造した。ただし、実施例7
及び比較例6では、銅箔の厚みを70μmとした。これ
らの銅箔につき実施例1と同様の仕様で各特性を測定し
た。その結果酵素分解ゼラチンを添加してなる本発明の
銅メッキ液を用いて本発明の方法により製造された実施
例の電解銅箔を比較例の電解銅箔と対比すると、第1表
の特性結果から以下のことが明らかとなった。
本発明の電解#iJ箔は銅箔粗面側の表面粗さ及び粗さ
を構成する凹凸形態において中心線平均粗さRaは0.
5 a m以下、最大高さRmaxは5um以下の小さ
い値を示した。しかも凹凸形態も円錐形であって均一性
を保持していた。このことから本発明の銅メッキ液に添
加されている酵素分解ゼラチンが効果的に作用している
ことが考えられ、この添加物を特定量含有させて特定量
の活性炭による濾過操作をしながら電解処理することに
より、顕著に優れた電解銅箔が得られることが明らかに
なった。
一方、比較例1及び2は銅メッキ液中の酵素分解ゼラチ
ンの分子量と添加濃度を実施例1又は2と同じにして活
性炭濾過量を本発明の方法の好適範囲から逸脱させた例
であり、このときの表面粗さ、形態及び均一性はいずれ
も本発明の方法により製造された電解銅箔より劣るもの
であった。
また、酵素分解ゼラチンに代えて従来の高分子量のゼラ
チンを用いた場合は、比較例4.5に示されているよう
に、粗さを構成する凹凸の形態、均一性は良好であるの
に対して、表面粗さを小さく改善することに難点がある
ことが明らかであった。
更に、実施例1〜7で得られた本発明の銅箔の抗張力、
伸び率等の特性はいずれもプリント回路用銅箔としての
要求を十分満足するものであった。
〔発明の効果〕
本発明の銅メッキ液によると、粗面側の表面粗さが小さ
く、粗さを構成する・凹凸形態及びその均一性も優れて
おり、これを微細回路を形成するプリント配線板に使用
した場合、また高周波回路に使用した場合等にエツチン
グ精度や電気特性の好適な品質が十分発揮できる電解銅
箔を製造することができる。
また、本発明の電解銅箔の製造方法によると、この銅メ
ッキ液を用いて上記の特性を有する電解銅箔を好適に製
造することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、硫酸銅と硫酸を主成分とする酸性銅メッキ液に酵素
    分解ゼラチンを5〜50ppm添加してなる銅メッキ液
    。 2、請求項1記載の銅メッキ液を用いて該メッキ液を1
    時間当たり0.1〜2.0g/lの活性炭で濾過しなが
    ら連続電解処理する電解銅箔の製造方法。
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