JP2022053308A - ピストン温度推定装置およびピストン温度推定方法 - Google Patents

ピストン温度推定装置およびピストン温度推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ピストンの温度を適切に推定できるピストン温度推定装置を提供する。【解決手段】ピストン温度推定装置100は、内燃機関を構成するピストンの温度の仮推定値を算出する仮推定部112と、前記内燃機関の排気ブレーキが作動しているか否かを判定する判定部113と、前記排気ブレーキの作動に伴う前記ピストンの温度の上昇量を推定する上昇量推定部114と、前記判定部113で前記排気ブレーキが作動していると判定された場合、前記仮推定部112で算出された前記仮推定値に前記上昇量推定部114で推定された前記上昇量を加算した値を前記ピストンの温度として推定し、前記判定部113で前記排気ブレーキが作動していないと判定された場合、前記仮推定部112で算出された前記仮推定値を前記ピストンの温度として推定する推定部115と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、ピストン温度推定装置およびピストン温度推定方法に関する。
従来、内燃機関のピストンの温度を推定する方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の方法では、最初のエンジンの始動から所定時間経過しているときに、バキュームセンサからの吸入空気量に基づく空気充填率kl、エンジン回転速度Ne、水温センサからの冷却水温度Tw、バキュームセンサからの吸入空気量とエアクリーナの温度センサからの吸入空気温度とに基づく空気流量Gaを用いて、ピストンの頂面の仮推定温度を計算する。そして、ピストンの頂面の仮推定温度に、空気流量Gaを用いたなまし処理を施すことによって、ピストンの頂面の推定温度を計算する。
特許文献2に記載の方法では、燃焼室ガスとピストンとの間の熱伝達係数、燃焼室ガスの温度、ピストンとシリンダとの間の熱伝達係数、シリンダ壁温、ピストンとエンジンオイルとの間の熱伝達係数、エンジンオイルの温度、ピストンと噴射燃料との間の熱伝達係数、噴射燃料の温度に基づいて、ピストンの温度を算出する。
特開2005-273530号公報 特開2007-278096号公報
しかしながら、排気ブレーキが搭載されている自動車において、排気ブレーキが作動した場合、特許文献1,2に記載の方法では、ピストンの温度を適切に推定できないおそれがある。
本開示の目的は、ピストンの温度を適切に推定できるピストン温度推定装置およびピストン温度推定方法を提供することである。
本開示に係るピストン温度推定装置は、内燃機関を構成するピストンの温度の仮推定値を算出する仮推定部と、前記内燃機関の排気ブレーキが作動しているか否かを判定する判定部と、前記排気ブレーキの作動に伴う前記ピストンの温度の上昇量を推定する上昇量推定部と、前記判定部で前記排気ブレーキが作動していると判定された場合、前記仮推定部で算出された前記仮推定値に前記上昇量推定部で推定された前記上昇量を加算した値を前記ピストンの温度として推定し、前記判定部で前記排気ブレーキが作動していないと判定された場合、前記仮推定部で算出された前記仮推定値を前記ピストンの温度として推定する推定部と、を備える。
本開示に係るピストン温度推定方法は、内燃機関を構成するピストンの温度の仮推定値を算出するステップと、前記内燃機関の排気ブレーキが作動しているか否かを判定するステップと、前記排気ブレーキが作動していると判定された場合、前記排気ブレーキの作動に伴う前記ピストンの温度の上昇量を推定し、前記仮推定値に前記上昇量を加算した値を前記ピストンの温度として推定し、前記排気ブレーキが作動していないと判定された場合、前記仮推定値を前記ピストンの温度として推定するステップと、を実行する。
本開示によれば、ピストンの温度を適切に推定できるピストン温度推定装置およびピストン温度推定方法を提供することができる。
本開示の一実施の形態に係るエンジンの概略構成を示す断面図 本開示の一実施の形態に係るピストン温度推定装置の構成を示すブロック図 本開示の一実施の形態に係る排気ブレーキが作動している状態および作動していない状態におけるクランクシャフトの回転速度とピストンの温度との関係を示すグラフ 本開示の一実施の形態に係るクランクシャフトの回転速度と排気ブレーキの作動によるピストンの温度の上昇量(推定上昇量)との関係を示すグラフ 本開示の一実施の形態に係るピストン温度推定装置の動作の一例を示すフローチャート
[実施の形態]
以下、本開示の一実施の形態について説明する。
〔エンジンの概略構成〕
まず、本開示のピストン温度推定装置によってピストンの温度が推定されるエンジンの概略構成について説明する。エンジンは、内燃機関の一例である。図1は、エンジンの概略構成を示す断面図である。
図1に示すエンジン10は、例えば、トラックのような自動車に搭載されるディーゼルエンジンである。エンジン10は、シリンダ20と、ピストン40と、を備える。なお、本開示の内燃機関は、ディーゼルエンジンに限定されず、ガソリンエンジン等であっても良い。
シリンダ20の上部のシリンダヘッド21には、インジェクタ22が、ピストン40の頂面中央に対向するように設けられている。シリンダヘッド21には、インジェクタ22の左右に位置するように、吸気ポート23および排気ポート24がそれぞれ設けられている。吸気ポート23および排気ポート24には、それぞれ吸気用バルブ25および排気用バルブ26が設けられている。吸気ポート23には、吸気流路27が接続されている。排気ポート24には、排気流路28が接続されている。排気流路28には、排気ブレーキバルブ29が設けられている。排気ブレーキバルブ29は、バタフライ型の排気ブレーキバルブで構成されている。排気ブレーキバルブ29は、アクチュエータ30により駆動し、排気流路28を閉塞することが可能に構成されている。
運転手が図示しない作動スイッチをオンにし、かつ、アクセルペダルから足を離した場合に、アクチュエータ30が駆動する。そして、排気ブレーキバルブ29によって排気流路28が閉塞されると、排気ブレーキが作動する。なお、排気ブレーキを作動させる具体的な条件は、上記の条件に限定されるものではなく、種々の条件を用いることができる。また、運転手が作動スイッチをオフにした場合に、アクチュエータ30が駆動し、排気ブレーキバルブ29によって排気流路28が開放されると、排気ブレーキの作動が解除される。
シリンダ20には、図示しない冷却通路が設けられている。冷却通路に冷却水が供給されることによって、シリンダ20が冷却される。
ピストン40は、シリンダ20内を往復運動が可能なように設置されている。ピストン40のピストン上部41の頂面には、キャビティ42が設けられている。ピストン40のスカート部43には、互いに対向する一対のピンボス部44(図1では一方のピンボス部44のみを図示)が設けられている。一対のピンボス部44のピン嵌入孔には、ピストンピン45を介してコンロッド46の上端部が接続されている。コンロッド46の下端部は、クランクピン47を介して、クランクシャフト48に接続されている。クランクシャフト48によって、ピストン40の往復運動が回転運動に変換される。
ピストン40には、図示しないクーリングチャンネルが設けられている。図示しないオイルジェットから噴射された冷却用オイルが、クーリングチャンネルに供給されることによって、ピストン40が冷却される。
〔ピストン温度推定装置の構成〕
次に、ピストン温度推定装置の構成について説明する。図2は、ピストン温度推定装置の構成を示すブロック図である。図3は、排気ブレーキが作動している状態および作動していない状態におけるクランクシャフトの回転速度とピストンの温度との関係を示すグラフである。図4は、クランクシャフトの回転速度と排気ブレーキの作動によるピストンの温度の上昇量との関係を示すグラフである。
図2に示すように、ピストン温度推定装置100は、演算部110と、記憶部120と、を備える。演算部110は、ハードウェアとして、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有する。以下において説明する演算部110の各機能は、CPUがROMから読み出したコンピュータプログラムをRAM上で実行することにより実現される。
演算部110は、取得部111と、仮推定部112と、判定部113と、上昇量推定部114と、推定部115と、を備える。
取得部111は、各種センサからエンジンの状態を代表するエンジン状態情報を取得する。
仮推定部112は、ピストン40の温度を仮推定する。以下、仮推定部112で推定されたピストン40の温度を、「仮推定値」という場合がある。
判定部113は、排気ブレーキが作動しているか否かを判定する。
上昇量推定部114は、記憶部120に記憶された上昇量推定式に基づいて、排気ブレーキの作動によるピストン40の温度の上昇量を推定する。以下、上昇量推定部114で推定された温度の上昇量を、「推定上昇量」という場合がある。
推定部115は、仮推定値と、推定上昇量と、に基づいて、ピストン40の温度を推定する。以下、推定部115で推定されたピストン40の温度を、「推定温度」という場合がある。推定部115は、記憶部120に記憶されている複数の時定数から、所定の時定数を選択し、選択した時定数を用いて推定温度を補正する。以下、時定数を用いて補正されたピストン40の推定温度を、「補正推定温度」という場合がある。
記憶部120は、温度仮推定マップを記憶する。温度仮推定マップは、クランクシャフト48の単位時間当たりの回転速度(以下、「エンジン回転速度」という場合がある)と、燃料噴射量と、ピストン40の推定温度と、の関係を示すマップである。温度仮推定マップは、仮推定部112における仮推定値の推定に用いられる。
記憶部120は、以下の式(1)で表される上昇量推定式を記憶する。上昇量推定式は、上昇量推定用情報の一例である。上昇量推定式は、上昇量推定部114における推定上昇量の推定に用いられる。なお、上昇量推定用情報は、温度仮推定マップのようなマップ形式であってもよい。
dT=α1×E+β1 ・・・ (1)
dT:推定上昇量
α1,β1:係数
E:エンジン回転速度
上昇量推定式は、例えば、以下のようにして求められる。
燃料が噴射されておらず、かつ、排気ブレーキが作動していない状態におけるエンジン回転速度と、ピストン40の温度との関係を求める。横軸をエンジン回転速度、縦軸をピストン40の温度としたグラフを作成すると、図3に三角印で示すように、エンジン回転速度が上がるにしたがって、ピストン40の温度は上昇する。また、燃料が噴射されておらず、かつ、排気ブレーキが作動している状態におけるエンジン回転速度と、ピストン40の温度との関係を求める。横軸をエンジン回転速度、縦軸をピストン40の温度としたグラフを作成すると、図3に四角印で示すように、エンジン回転速度が上がるにしたがって、ピストン40の温度は上昇する。エンジン回転速度に対するピストン40の温度の上昇の割合は、排気ブレーキが作動していない状態と比べて大きくなっている。これは、排気ブレーキが作動すると、内燃機関のポンピング損失が大きくなりピストン40、シリンダ20およびシリンダヘッド21に囲まれた燃焼室11内の作動ガス温度が上昇すること、また排気ガスの一部が燃焼室11内に逆流し,作動ガス温度が高く維持されることにより、ピストン40への供給熱量が多くなり、その結果、ピストン40の温度が上昇するためと考えられる。
次に、各エンジン回転速度における、排気ブレーキが作動している状態のピストンの温度から、排気ブレーキが作動していない状態のピストン40の温度を減じることによって、各エンジン回転速度における排気ブレーキの作動によるピストン40の温度の上昇量を求める。その結果を図4に丸印で示す。そして、丸印で示すデータの一次近似式(実線で示す)を上昇量推定式(式(1))として求める。なお、上昇量推定式の作成に用いるピストン40の温度は、シミュレーションで求めた値であっても良いし、実測値であっても良い。
記憶部120は、第1の時定数、第2の時定数、第3の時定数、第4の時定数、第5の時定数、第6の時定数、第7の時定数および第8の時定数を記憶する。第1~第8の時定数は、ピストン40の温度の変化速度の度合いを示す。第1~第8の時定数は、推定部115における補正推定温度の算出に用いられる。
第1~第4の時定数は、ピストン40に冷却用オイルが噴射されていない状態のときに選択される。
第1の時定数は、ピストン40の温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が停止している場合に選択される。第2の時定数は、ピストン40の温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が運転している場合に選択される。
ピストン40の温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が運転している場合には、冷却オイルおよび冷却水がエンジン10内を循環するので、ピストン40の温度の低下速度は速くなる。
一方、ピストン40の温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が停止している場合には、冷却オイルおよび冷却水の循環が停止する。このため、ピストン40の温度の低下速度は遅くなる。したがって、第1の時定数の値は、第2の時定数の値よりも大きい。
第3の時定数は、ピストン40の温度が低下し、燃料噴射が行われている場合に選択される。燃料噴射が行われている場合には、エンジン10は燃料を燃焼させているので、燃料噴射量の変化に対してピストン40の温度の変化が大きく、ピストン40の温度の低下速度は燃料噴射が行われていない場合と同等あるいは速くなる。したがって、第3の時定数の値は、第1の時定数の値よりも小さく、第2の時定数と同等あるいは小さい。
第4の時定数は、ピストン40の温度が上昇している場合に選択される。第4の時定数の値は、第3の時定数の値よりも大きい。
第5~第8の時定数は、ピストン40に冷却用オイルが噴射されている状態に選択される。
第5の時定数は、ピストン40の温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が停止している場合に選択される。ピストン40に冷却用オイルが噴射されている場合には、ピストン40に冷却用オイルが噴射されてない場合に比べて、ピストン40の温度の低下速度は速くなる。したがって、第5の時定数の値は、第1の時定数の値よりも小さい。
第6の時定数は、ピストン40の温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が運転している場合に選択される。ピストン40に冷却用オイルが噴射されている場合には、ピストン40に冷却用オイルが噴射されてない場合に比べて、ピストン40の温度の低下速度は速くなる。したがって、第6の時定数の値は、第2の時定数の値よりも小さい。
第7の時定数は、ピストン40の温度が低下し、燃料噴射が行われている場合に選択される。ピストン40に冷却用オイルが噴射されている場合には、ピストン40に冷却用オイルが噴射されてない場合に比べて、ピストン40の温度の低下速度は速くなる。したがって、第7の時定数の値は、第3の時定数の値よりも小さい。
第8の時定数は、ピストン40の温度が上昇している場合に選択される。ピストン40に冷却用オイルが噴射されている場合には、ピストン40に冷却用オイルが噴射されてない場合に比べて、ピストン40の温度の上昇速度は速くなる。したがって、第8の時定数の値は、第4の時定数の値よりも小さい。
以下、取得部111、仮推定部112、判定部113、上昇量推定部114、および推定部115の詳細な構成について説明する。
(取得部111)
取得部111は、エンジン状態情報として、エンジン回転速度、エンジン10の燃焼室11への燃料噴射量、燃料噴射時期、燃料噴射圧力、ピストン40への冷却用オイルの噴射の有無、冷却用オイルの油圧、冷却用オイルの油温、吸気温度、吸気圧力、吸入空気量、吸入空気温度、シリンダ20の冷却水温度、作動スイッチの操作に基づく排気ブレーキの作動信号、排気温度、EGR(Exhaust Gas Recirculation)ガス流量等を取得する。
(仮推定部112)
仮推定部112は、取得部111で取得されたエンジン回転速度および燃料噴射量と、記憶部120に記憶された温度仮推定マップと、に基づいて、ピストン40の温度を推定する。仮推定部112は、温度仮推定マップ等に基づき推定した温度を、取得部111で取得された燃料噴射時期等の情報を用いて補正して、当該補正した値を仮推定値として推定する。
(判定部113)
判定部113は、取得部111で取得されたエンジン状態情報に基づいて、排気ブレーキが作動しているか否かを判定する。
(上昇量推定部114)
上昇量推定部114は、判定部113で排気ブレーキが作動していると判定された場合、記憶部120に記憶された上昇量推定式(式(1))に、取得部111で取得されたエンジン回転速度を代入することによって、推定上昇量を求める。
(推定部115)
推定部115は、判定部113で排気ブレーキが作動していると判定された場合、仮推定部112で算出された仮推定値に、上昇量推定部114で算出された推定上昇量を加算した値を、ピストン40の推定温度として算出する。推定部115は、判定部113で排気ブレーキが作動していないと判定された場合、仮推定部112で算出された仮推定値を、ピストン40の推定温度として推定する。
ピストン40の推定温度と、実際の温度とは、エンジン10の状態によって異なる場合がある。特に、エンジン10の状態が過渡的に変化する状況では、推定温度と実際の温度との違いが顕著である。そして、エンジン10の状態によって、推定温度の変化の速さの度合いを示す時定数が変化する。
そこで、推定部115は、エンジン10の状態に対応する時定数を用いて、推定温度をさらに補正して、補正推定温度を算出する。
推定部115は、記憶部120に記憶されている複数の時定数の中から、推定温度の変化状況、エンジン10の運転状態、および、ピストン40への冷却用オイルの噴射状態に基づいて、所定の時定数を選択する。推定部115は、選択した所定の時定数に基づいて、推定温度を補正する。
推定部115は、新たに推定した推定温度と、1周期前に推定した推定温度との差分値を所定の時定数で除算した値を、1周期前の推定温度に加算することにより、推定温度を補正する。これにより、推定温度を、実際のピストン40の温度の変化の速さに対応するものに補正することができる。
推定温度の変化の速度が速い場合には、推定部115は、相対的に小さい時定数を選択する。これにより、補正推定温度は、新たに推定された推定温度の影響が大きくなる。
また、推定温度の変化の速度が遅い場合には、推定部115は、相対的に大きい時定数を選択する。これにより、補正推定温度は、過去に推定された推定温度の影響が大きくなる。
推定部115は、例えば以下の式(2)を用いて補正推定温度TPSCを算出する。なお、補正推定温度の算出式は式(2)に限定されない。
PSC=TPSO+γ×(TPS-TPSO)/τ ・・・ (2)
PSO:1周期前に推定された推定温度
PS:新たに推定された推定温度
γ:所定値
τ:時定数
〔ピストン温度推定装置の動作〕
次に、ピストン温度推定装置100の動作について説明する。図5は、ピストン温度推定装置の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、図5に示すように、ピストン温度推定装置100の取得部111は、エンジン状態情報を取得する(ステップS1)。
次に、ピストン温度推定装置100の仮推定部112は、取得部111で取得されたエンジン状態情報に含まれるエンジン回転速度および燃料噴射量と、記憶部120に記憶された温度仮推定マップと、に基づいて、仮推定値を算出する(ステップS2)。
次に、ピストン温度推定装置100の判定部113は、取得部111で取得されたエンジン状態情報に含まれる作動スイッチの操作に関する情報に基づいて、排気ブレーキが作動しているか否かを判定する(ステップS3)。
判定部113で排気ブレーキが作動していると判定された場合(ステップS3:YES)、ピストン温度推定装置100の上昇量推定部114は、記憶部120に記憶された上昇量推定式(式(1))と、取得部111で取得されたエンジン回転速度と、に基づいて、推定上昇量を推定する(ステップS4)。
次に、ピストン温度推定装置100の推定部115は、仮推定値に推定上昇量を加算した値を、ピストン40の推定温度として算出する(ステップS5)。
一方、判定部113で排気ブレーキが作動していないと判定された場合(ステップS3:NO)、推定部115は、仮推定値をピストン40の推定温度として推定する(ステップS6)。
ステップS5またはステップS6の処理の後、推定部115は、取得部111で取得されたエンジン状態情報に含まれるエンジン10の運転状態および冷却用オイルの噴射状態と、推定温度の変化状況と、に基づいて、時定数を選択する(ステップS7)。
次に、推定部115は、算出式(式(2))と、ステップS7で選択した時定数と、推定温度と、に基づいて、補正推定温度を算出する(ステップS8)。ステップS8で算出された補正推定温度は、記憶部120に記憶され、例えばエンジン10の寿命予測に用いられる。なお、1周期目のピストン温度推定処理を行う場合、式(2)の1周期前に推定された推定温度TPSOが存在しない。この場合、オイル温度あるいは別途計算して求めたキャビティ42の口元部等の温度や、予め設定された値を推定温度TPSOとして用いても良い。
次に、取得部111は、ピストン温度推定処理を終了させるか否かを判定する(ステップS9)。
取得部111は、例えば、エンジン10の運転が終了した場合等、ピストン温度推定処理を終了させると判定した場合(ステップS9:YES)、処理を終了させる。一方、取得部111は、ピストン温度推定処理を終了させないと判定した場合(ステップS9:NO)、ステップS1の処理を行う。
〔実施の形態の作用効果〕
ピストン温度推定装置100は、エンジン回転速度および燃料噴射量と、温度仮推定マップと、に基づいて、ピストン40の温度の仮推定値を推定する。ピストン温度推定装置100は、排気ブレーキが作動している場合、排気ブレーキの作動に伴うピストン40の温度の推定上昇量を算出し、当該推定上昇量に仮推定値を加算した値を、ピストン40の推定温度として算出する。一方、ピストン温度推定装置100は、排気ブレーキが作動していない場合、仮推定値をピストン40の推定温度として推定する。このため、ピストン温度推定装置100は、排気ブレーキの作動に伴い上昇するピストン40の温度を反映させて、推定温度を算出することができる。したがって、ピストン温度推定装置100は、ピストン40の温度を適切に推定できる。そして、適切に推定されたピストン40の温度に基づいて、例えばエンジン10の寿命予測を精度良く行うことができる。
ピストン温度推定装置100は、上昇量推定式に取得部111で取得されたエンジン回転速度を代入することによって、推定上昇量を算出する。このため、上昇量推定式にエンジン回転速度を代入するだけの簡単な方法で、推定上昇量を算出することができる。
ピストン温度推定装置100は、推定温度を推定温度の変化速度の度合いを示す時定数に基づいて補正した、補正推定温度を算出する。このため、推定時点でのピストン40の温度を、より適切に推定することができる。
演算部110は、ピストン40の温度の変化状況、エンジン回転速度、燃料噴射量および冷却用オイルの噴射状態に基づいて、複数の時定数の中から選択された所定の時定数を用いて、補正推定温度を算出する。このため、実際のピストン40の温度を精度良く推定することができる。
[実施の形態の変形例]
本開示は、これまでに説明した実施の形態に示されたものに限られないことは言うまでも無く、その趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形を加えることができる。
上昇量推定式として、上記式(1)の代わりに、以下の式(2)で示すような図4の丸印で示すデータの二次多項式(一点鎖線で示す)を用いてもよい。また、上昇量推定式として、上記式(1)の代わりに、三次多項式や四次多項式を用いてもよい。
dT=α2×E2+β2×E+η2 ・・・ (2)
dT:推定上昇量
α2,β2,η2:係数
E:エンジン回転速度
第1~第8の時定数を使い分ける構成としたが、これに限定されない。例えば、ピストン40の温度の変化状況、エンジン運転状態および冷却用オイルの噴射状態に基づいて、時定数をさらに細分化しても良い。時定数の細分化にあたり、その他のパラメータを考慮しても良い。
推定部115に推定温度を補正する機能を設けなくても良い。
本開示の構成は、ピストン温度推定装置およびピストン温度推定方法に適用することができる。
10 エンジン
11 燃焼室
20 シリンダ
21 シリンダヘッド
22 インジェクタ
23 吸気ポート
24 排気ポート
25 吸気用バルブ
26 排気用バルブ
27 吸気流路
28 排気流路
29 排気ブレーキバルブ
30 アクチュエータ
40 ピストン
41 ピストン上部
42 キャビティ
43 スカート部
44 ピンボス部
45 ピストンピン
46 コンロッド
47 クランクピン
48 クランクシャフト
100 ピストン温度推定装置
110 演算部
111 取得部
112 仮推定部
113 判定部
114 上昇量推定部
115 推定部
120 記憶部

Claims (5)

  1. 内燃機関を構成するピストンの温度の仮推定値を算出する仮推定部と、
    前記内燃機関の排気ブレーキが作動しているか否かを判定する判定部と、
    前記排気ブレーキの作動に伴う前記ピストンの温度の上昇量を推定する上昇量推定部と、
    前記判定部で前記排気ブレーキが作動していると判定された場合、前記仮推定部で算出された前記仮推定値に前記上昇量推定部で推定された前記上昇量を加算した値を前記ピストンの温度として推定し、前記判定部で前記排気ブレーキが作動していないと判定された場合、前記仮推定部で算出された前記仮推定値を前記ピストンの温度として推定する推定部と、を備える、ピストン温度推定装置。
  2. 前記上昇量推定部は、前記内燃機関のクランクシャフトの回転速度に基づいて、前記ピストンの温度の上昇量を推定する、請求項1に記載のピストン温度推定装置。
  3. 前記上昇量推定部は、前記内燃機関の燃焼室へ燃料が噴射されていない状態における前記排気ブレーキの作動に伴う前記ピストンの温度の上昇量を推定する、請求項1または2に記載のピストン温度推定装置。
  4. 前記推定部は、前記推定したピストンの温度を、前記ピストンの温度の変化速度の度合いを示す時定数に基づいて補正する、請求項1から3のいずれか一項に記載のピストン温度推定装置。
  5. 内燃機関を構成するピストンの温度の仮推定値を算出するステップと、
    前記内燃機関の排気ブレーキが作動しているか否かを判定するステップと、
    前記排気ブレーキが作動していると判定された場合、前記排気ブレーキの作動に伴う前記ピストンの温度の上昇量を推定し、前記仮推定値に前記上昇量を加算した値を前記ピストンの温度として推定し、前記排気ブレーキが作動していないと判定された場合、前記仮推定値を前記ピストンの温度として推定するステップと、を実行する、ピストン温度推定方法。
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