JP7226416B2 - ピストン温度推定装置、ピストン温度制御装置、ピストン温度推定方法およびピストン温度制御方法 - Google Patents

ピストン温度推定装置、ピストン温度制御装置、ピストン温度推定方法およびピストン温度制御方法 Download PDF

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Description

本開示は、ピストン温度推定装置、ピストン温度制御装置、ピストン温度推定方法およびピストン温度制御方法に関する。
従来、内燃機関のピストンの温度を推定して、推定した温度に応じてピストンの温度を制御する方法が知られている(例えば、特許文献1~2参照)。
特許文献1に記載の方法では、燃料噴射量と、エンジン回転速度と、に基づいて、ピストンの頂面温度を推定する。推定したピストンの頂面温度に基づいて、オイルジェットを制御する。
特許文献2に記載の方法では、燃焼室からピストンに対して生じる第2の冷却損失と、燃焼ガスの温度と、に基づいて、ピストンの温度を算出する。算出したピストンの温度に基づいて、オイルジェットを制御する。
特開2002-147236号公報 特開2018-131941号公報
ピストンの温度には分布があり、キャビティの口元部の温度が最も高く、口元部以外の他部の温度と口元部の温度とは異なっている。ピストンの長寿命化を図るためには、ピストンの各部位を適切な温度に制御して、当該各部位の劣化や破損等を抑制する必要がある。しかしながら、特許文献1に記載の方法では、温度の推定箇所がピストンの頂面であり、特許文献2に記載の方法では、温度の推定箇所がピストンのいずれの箇所であるかが明確でない。このため、特許文献1,2に記載の方法では、ピストンの口元部以外の所定の部位の温度を推定して、当該所定の部位を適切な温度に制御することが行われておらず、ピストンの長寿命化を図れないおそれがある。
本開示の目的は、ピストンの長寿命化を図れるようにピストンの温度を適切に推定できるピストン温度推定装置、ピストン温度制御装置、ピストン温度推定方法およびピストン温度制御方法を提供することである。
本開示に係るピストン温度推定装置は、内燃機関を構成するピストンのキャビティの口元部の温度を推定する口元温度推定部と、前記口元温度推定部で推定された前記口元部の温度に基づいて、前記ピストンにおける前記口元部以外の他部の温度を推定する他部温度推定部と、を備える。
本開示に係るピストン温度制御装置は、上述のピストン温度推定装置と、前記ピストン温度推定装置の処理で得られた前記他部の温度に基づいて、前記他部の温度を制御する温度制御部と、を備える。
本開示に係るピストン温度推定方法は、内燃機関を構成するピストンのキャビティの口元部の温度を推定するステップと、前記推定された前記口元部の温度に基づいて、前記ピストンにおける前記口元部以外の他部の温度を推定するステップと、を実行する。
本開示に係るピストン温度制御方法は、上述のピストン温度推定方法を実行するステップと、前記ピストン温度推定方法の実行で得られた前記他部の温度に基づいて、前記他部の温度を制御するステップと、を実行する。
本開示によれば、ピストンの長寿命化を図れるようにピストンの温度を適切に推定できるピストン温度推定装置、ピストン温度制御装置、ピストン温度推定方法およびピストン温度制御方法を提供することができる。
本開示の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係るエンジンの概略構成を示す断面図 本開示の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係るピストン温度制御装置の構成を示すブロック図 本開示の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る冷却用オイルが噴射されている状態および冷却用オイルが噴射されていない状態における口元部の温度と他部の温度との関係を示すグラフ 本開示の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係るピストン温度制御装置の動作の一例を示すフローチャート
[第1の実施の形態]
以下、本開示の第1の実施の形態について説明する。
〔エンジンの概略構成〕
まず、本開示のピストン温度制御装置によって制御されるエンジンの概略構成について説明する。エンジンは、内燃機関の一例である。図1は、エンジンの概略構成を示す断面図である。
図1に示すエンジン10は、例えば、トラックのような自動車に搭載されるディーゼルエンジンである。エンジン10は、シリンダ20と、ピストン40と、を備える。なお、本開示の内燃機関は、ディーゼルエンジンに限定されず、ガソリンエンジン等であっても良い。
シリンダ20には、冷却通路21が設けられている。冷却通路21には、シリンダ20の冷却水が供給される。シリンダ20の内周面には、ライナ22が設けられている。なお、ライナ22は設けられていなくても良い。シリンダ20の上部のシリンダヘッド23には、インジェクタ24が、ピストン40の頂面中央に対向するように設けられている。シリンダヘッド23には、インジェクタ24の左右に位置するように、吸気ポート25および排気ポート26がそれぞれ設けられている。吸気ポート25および排気ポート26には、それぞれ吸気用バルブ27および排気用バルブ28が設けられている。
ピストン40は、ライナ22に沿ってシリンダ20内を往復運動が可能なように設置されている。ピストン40は、例えばアルミニウム合金等で構成されている。
ピストン40のピストン上部41の頂面には、キャビティ42が設けられている。ピストン上部41には、周方向に沿って形成されたクーリングチャンネル44と、クーリングチャンネル44にオイルを導入するための導入孔45と、クーリングチャンネル44からオイルを排出するための排出孔46と、が設けられている。クーリングチャンネル44には、オイルジェット61から、導入孔45を介してオイルが導入される。この導入されたオイルがクーリングチャンネル44を循環して、排出孔46から排出されることによって、ピストン40が効率的に冷却される。なお、オイルジェット61から噴射されるオイルを「冷却用オイル」という場合がある。ピストン40のピストン上部41の外周には、周方向に沿って形成されたリング溝47が設けられている。リング溝47には、ライナ22と摺接するピストンリング48が装着されている。
ピストン40のスカート部49には、互いに対向する一対のピンボス部50(図1では一方のピンボス部50のみを図示)が設けられている。一対のピンボス部50には、ピストン40の中心側からピストン外周側に向かって貫通するピン嵌入孔51がそれぞれ設けられている。ピン嵌入孔51には、ピストンピン52を介してコンロッド53の上端部が接続されている。コンロッド53の下端部は、クランクピン54を介して、クランクシャフト55に接続されている。クランクシャフト55によって、ピストン40の往復運動が回転運動に変換される。
オイルジェット61は、供給バルブ62と、ノズル63と、を備える。供給バルブ62が「閉」のとき、ノズル63から冷却用オイルは噴射されない。供給バルブ62が「開」のとき、ノズル63から冷却用オイルが噴射される。なお、オイルジェット61の構成については、公知であるため、詳細な説明を省略する。
オイルジェット61と図示しないオイルパンとの間には、油路65が設けられている。油路65には、オイルの流量を変化させることができる可変オイルポンプ64が設けられている。油路65における可変オイルポンプ64よりもオイルジェット61側の部分は、エンジン10の潤滑が必要な部位にオイルを供給する図示しない供給路に接続されている。可変オイルポンプ64は、オイルパンに貯留されたオイル(潤滑油)を、潤滑が必要な部位やオイルジェット61等に供給する。
〔ピストン温度制御装置の構成〕
次に、ピストン温度制御装置の構成について説明する。図2は、ピストン温度制御装置の構成を示すブロック図である。図3は、冷却用オイルが噴射されている状態および冷却用オイルが噴射されていない状態における口元部の温度と他部の温度との関係を示すグラフである。
図2に示すように、ピストン温度制御装置100は、ピストン温度推定装置110と、記憶部120と、温度制御部130と、を備える。ピストン温度推定装置110および温度制御部130は、ハードウェアとして、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有する。以下において説明するピストン温度推定装置110および温度制御部130の各機能は、CPUがROMから読み出したコンピュータプログラムをRAM上で実行することにより実現される。
ピストン温度推定装置110は、取得部111と、口元温度推定部112と、判定部113と、他部温度推定部114と、を備える。
取得部111は、各種センサからエンジンの状態を代表するエンジン状態情報を取得する。
口元温度推定部112は、ピストン40のキャビティ42の口元部43の温度を推定する。以下、口元温度推定部112で推定された口元部43の温度を、「推定口元部温度」という場合がある。
判定部113は、オイルジェット61がピストン40に向けて冷却用オイルを噴射しているか否かを判定する。
他部温度推定部114は、記憶部120に記憶された温度推定用情報と、口元温度推定部112で推定された推定口元部温度と、に基づいて、ピストン40における口元部43以外の他部の温度を推定する。以下、他部温度推定部114で推定された他部の温度を、「推定他部温度」という場合がある。本第1の実施の形態では、他部温度推定部114は、他部の一例であるピンボス部50の温度を推定する。例えば、他部温度推定部114は、ピンボス部50におけるピン嵌入孔51の上縁部の温度を推定する。他部温度推定部114は、記憶部120に記憶されている複数の時定数から、所定の時定数を選択し、選択した時定数を用いて推定他部温度を補正する。以下、時定数を用いて補正された他部の温度を、「補正他部温度」という場合がある。
記憶部120は、口元温度推定マップを記憶する。口元温度推定マップは、クランクシャフト55の回転速度と、燃料噴射量と、口元部43の推定温度と、の関係を示すマップである。口元温度推定マップは、口元温度推定部112における推定口元部温度の推定に用いられる。
記憶部120は、以下の式(1)で表される第1の推定式と、式(2)で表される第2の推定式と、を記憶する。第1の推定式は、第1の推定情報の一例であり、第2の推定式は、第2の推定情報の一例である。第1の推定式および第2の推定式によって、温度推定用情報が構成される。第1の推定式および第2の推定式は、他部温度推定部114における推定他部温度の推定に用いられる。なお、第1の推定式および第2の推定式は、式(1),(2)に限定されない。また、第1の推定情報および第2の推定情報は、口元温度推定マップのようなマップ形式であってもよい。
ON=αON×TK+βON ・・・ (1)
OFF=αOFF×TK+βOFF ・・・ (2)
ON:冷却用オイルが噴射されているときの推定他部温度
αON,βON:冷却用オイルが噴射されているときの係数
K:推定口元部温度
OFF:冷却用オイルが噴射されていないときの推定他部温度
αOFF,βOFF:冷却用オイルが噴射されていないときの係数
第1の推定式および第2の推定式は、例えば、以下のようにして求められる。冷却用オイルが噴射されている状態および冷却用オイルが噴射されていない状態における、口元部43の温度と、ピンボス部50(他部)の温度との関係を求める。横軸を口元部43の温度、縦軸をピンボス部50の温度としたグラフを作成すると、図3に示すように、冷却用オイルが噴射されているか否かに関係なく、口元部43の温度と、ピンボス部50の温度との間には、線形の関係があることがわかる。冷却用オイルが噴射されているときのデータの一次近似式を第1の推定式として求め、冷却用オイルが噴射されていないときのデータの一次近似式を第2の推定式として求める。口元部43の温度が同じ場合、冷却用オイルが噴射されているときのピンボス部50の温度は、冷却用オイルが噴射されていないときのピンボス部50の温度よりも低くなる。このため、第1の推定式の係数αONは、第2の推定式の係数αOFFよりも小さくなる。なお、第1の推定式および第2の推定式の作成に用いる口元部43の温度およびピンボス部50の温度は、シミュレーションで求めた値であっても良いし、実測値であっても良い。
記憶部120は、第1の時定数、第2の時定数、第3の時定数、第4の時定数、第5の時定数、第6の時定数、第7の時定数および第8の時定数を記憶する。第1~第8の時定数は、他部の温度の変化速度の度合いを示す。本第1の実施の形態では、第1~第8の時定数は、ピンボス部50の温度の変化速度の度合いを示す。第1~第8の時定数は、他部温度推定部114における補正他部温度の算出に用いられる。
第1~第4の時定数は、ピストン40に冷却用オイルが噴射されていない状態のときに選択される。
第1の時定数は、推定他部温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が停止している場合に選択される。第2の時定数は、推定他部温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が運転している場合に選択される。
推定他部温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が運転している場合には、冷却オイルおよび冷却水がエンジン10内を循環するので、ピンボス部50の温度の低下速度は速くなる。
一方、推定他部温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が停止している場合には、冷却オイルおよび冷却水の循環が停止する。このため、ピンボス部50の温度の低下速度は遅くなる。したがって、第1の時定数の値は、第2の時定数の値よりも大きい。
第3の時定数は、推定他部温度が低下し、燃料噴射が行われている場合に選択される。燃料噴射が行われている場合には、エンジン10は燃料を燃焼させているので、燃料噴射量の変化に対してピストン40の温度の変化が大きく、ピンボス部50の温度の低下速度は燃料噴射が行われていない場合と同等あるいは速くなる。したがって、第3の時定数の値は、第1の時定数の値よりも小さく、第2の時定数と同等あるいは小さい。
第4の時定数は、推定他部温度が上昇している場合に選択される。第4の時定数の値は、第3の時定数の値よりも大きい。
第5~第8の時定数は、ピストン40に冷却用オイルが噴射されている状態に選択される。
第5の時定数は、推定他部温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が停止している場合に選択される。ピストン40に冷却用オイルが噴射されている場合には、ピストン40に冷却用オイルが噴射されてない場合に比べて、ピンボス部50の温度の低下速度は速くなる。したがって、第5の時定数の値は、第1の時定数の値よりも小さい。
第6の時定数は、推定他部温度が低下し、燃料噴射が行われておらず、かつ、エンジン10が運転している場合に選択される。ピストン40に冷却用オイルが噴射されている場合には、ピストン40に冷却用オイルが噴射されてない場合に比べて、ピンボス部50の温度の低下速度は速くなる。したがって、第6の時定数の値は、第2の時定数の値よりも小さい。
第7の時定数は、推定他部温度が低下し、燃料噴射が行われている場合に選択される。ピストン40に冷却用オイルが噴射されている場合には、ピストン40に冷却用オイルが噴射されてない場合に比べて、ピンボス部50の温度の低下速度は速くなる。したがって、第7の時定数の値は、第3の時定数の値よりも小さい。
第8の時定数は、推定他部温度が上昇している場合に選択される。ピストン40に冷却用オイルが噴射されている場合には、ピストン40に冷却用オイルが噴射されてない場合に比べて、ピンボス部50の温度の上昇速度は速くなる。したがって、第8の時定数の値は、第4の時定数の値よりも小さい。
以下、取得部111、口元温度推定部112、判定部113および他部温度推定部114の詳細な構成について説明する。
(取得部111)
取得部111は、エンジン状態情報として、エンジン10のクランクシャフト55の回転速度、エンジン10のピストン40、シリンダ20およびシリンダヘッド23に囲まれた燃焼室11への燃料噴射量、燃料噴射時期、燃料噴射圧力、ピストン40への冷却用オイルの噴射の有無、冷却用オイルの油圧、冷却用オイルの油温、吸気温度、吸気圧力、吸入空気量、吸入空気温度、シリンダ20の冷却水温度、排気ブレーキの動作信号、排気温度、EGR(Exhaust Gas Recirculation)ガス流量等を取得する。
(口元温度推定部112)
口元温度推定部112は、取得部111で取得されたクランクシャフト55の回転速度および燃料噴射量と、記憶部120に記憶された口元温度推定マップと、に基づいて、ピストン40の口元部43の温度を推定する。口元温度推定部112は、口元温度推定マップ等に基づき推定した温度を、取得部111で取得された燃料噴射時期等の情報を用いて補正して、当該補正した値を推定口元部温度として推定する。
(判定部113)
判定部113は、取得部111で取得されたエンジン状態情報に基づいて、ピストン40に向けて冷却用オイルが噴射されているか否かを判定する。
(他部温度推定部114)
他部温度推定部114は、判定部113で冷却用オイルが噴射されていると判定された場合、記憶部120に記憶された第1の推定式(式(1))に、口元温度推定部112で推定された推定口元部温度を代入することによって、推定他部温度を求める。他部温度推定部114は、判定部113で冷却用オイルが噴射されていないと判定された場合、記憶部120に記憶された第2の推定式(式(2))に、口元温度推定部112で推定された推定口元部温度を代入することによって、推定他部温度を求める。
推定他部温度と、実際の他部(ピンボス部50)の温度とは、エンジン10の状態によって異なる場合がある。特に、エンジン10の状態が過渡的に変化する状況では、推定他部温度と実際のピンボス部50の温度との違いが顕著である。そして、エンジン10の状態によって、推定他部温度の変化の速さの度合いを示す時定数が変化する。
そこで、他部温度推定部114は、エンジン10の状態に対応する時定数を用いて、推定他部温度をさらに補正して、補正他部温度を算出する。
他部温度推定部114は、記憶部120に記憶されている複数の時定数の中から、推定他部温度の変化状況、エンジン10の運転状態、および、ピストン40への冷却用オイルの噴射状態に基づいて、所定の時定数を選択する。他部温度推定部114は、選択した所定の時定数に基づいて、推定他部温度を補正する。
他部温度推定部114は、新たに推定した推定他部温度と、1周期前に推定した推定他部温度との差分値を所定の時定数で除算した値を、1周期前の推定他部温度に加算することにより、推定他部温度を補正する。これにより、推定他部温度を、実際のピンボス部50の温度の変化の速さに対応するものに補正することができる。
推定他部温度の変化の速度が速い場合には、他部温度推定部114は、相対的に小さい時定数を選択する。これにより、補正他部温度は、新たに推定された推定他部温度の影響が大きくなる。
また、推定他部温度の変化の速度が遅い場合には、他部温度推定部114は、相対的に大きい時定数を選択する。これにより、補正他部温度は、過去に推定された推定他部温度の影響が大きくなる。
他部温度推定部114は、例えば以下の式(3)を用いて補正他部温度TPSCを算出する。なお、補正他部温度の算出式は式(3)に限定されない。
PSC=TPSO+γ×(TPS-TPSO)/τ ・・・ (3)
PSO:1周期前に推定された推定他部温度
PS:新たに推定された推定他部温度
γ:所定値
τ:時定数
温度制御部130は、ピストン温度推定装置110で求められた補正他部温度に基づいて、ピストン40の長寿命化を図れるように他部の温度を制御する。本第1の実施の形態では、他部の一例であるピンボス部50の温度を推定する。ピンボス部50では、耐久性の観点から、硬度低下を招く温度以下に、温度が制御されることが好ましい。ピンボス部50の硬度が低下すると、ピンボス部50に亀裂が発生するからである。ピストン40がアルミニウム合金で構成されている場合、ピンボス部50の硬度低下を招かないように、一例としてピンボス部50の温度を200℃以下に制御する必要がある。温度制御部130は、補正他部温度がピストン40の長寿命化を図れる200℃を超えないように、以下の降温制御A,B,C,D,E,Fのうち、少なくともいずれか1つの降温制御を行うことによって、ピンボス部50の温度が200℃を超えないようにする。
降温制御A:冷却オイルが噴射されていない場合、供給バルブ62を「開」に制御して、冷却オイルを噴射する
降温制御B:冷却オイルが噴射されている場合、可変オイルポンプ64を制御して、冷却オイルの単位時間当たりの噴射量を増やす
降温制御C:燃焼室11への燃料噴射量を減らす
降温制御D:燃焼室11への燃料噴射タイミグを遅らせる(通常よりもピストン40の位置が低くなるタイミングで燃料を噴射する)
降温制御E:EGRガス流量を増やす
降温制御F:シリンダ20の冷却水の供給量を増やす
降温制御Aが行われると、新たに噴射された冷却用オイルによる冷却によって、ピストン40の温度が下がる。降温制御Bが行われると、冷却用オイルによる冷却能力が向上するため、ピストン40の温度が下がる。降温制御Cが行われると、燃焼によりピストン40に与えられる熱量が減少するため、ピストン40の温度が下がる。降温制御Dが行われると、通常よりも圧力が低い状態で燃料が噴射されるため、燃焼によりピストン40に与えられる熱量が減少し、ピストン40の温度が下がる。降温制御Eが行われると、EGRガスがエンジン10内に戻されて燃焼温度が低下し,燃焼ガスから受熱するピストン40の温度が下がる。降温制御Fが行われると、シリンダ20の温度が下がり、当該シリンダ20の温度低下に伴い、ピストン40の温度が下がる。
〔ピストン温度制御装置の動作〕
次に、ピストン温度制御装置100の動作について説明する。図4は、ピストン温度制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、図4に示すように、ピストン温度制御装置100の取得部111は、エンジン状態情報を取得する(ステップS1)。
次に、ピストン温度制御装置100の口元温度推定部112は、取得部111で取得されたエンジン状態情報に含まれるクランクシャフト55の回転速度および燃料噴射量と、記憶部120に記憶された口元温度推定マップと、等に基づいて、推定口元部温度を推定する(ステップS2)。
次に、ピストン温度制御装置100の判定部113は、取得部111で取得されたエンジン状態情報に含まれる冷却用オイルの噴射の有無に関する情報に基づいて、冷却用オイルが噴射されているか否かを判定する(ステップS3)。
判定部113で冷却用オイルが噴射されていると判定された場合(ステップS3:YES)、ピストン温度制御装置100の他部温度推定部114は、記憶部120に記憶された第1の推定式(式(1))と、推定口元部温度と、に基づいて、推定他部温度を推定する(ステップS4)。
一方、判定部113で冷却用オイルが噴射されていないと判定された場合(ステップS3:NO)、他部温度推定部114は、記憶部120に記憶された第2の推定式(式(2))と、推定口元部温度と、に基づいて、推定他部温度を推定する(ステップS5)。
ステップS4またはステップS5の処理の後、他部温度推定部114は、取得部111で取得されたエンジン状態情報に含まれるエンジン10の運転状態および冷却用オイルの噴射状態と、推定他部温度の変化状況と、に基づいて、時定数を選択する(ステップS6)。
次に、他部温度推定部114は、算出式(式(3))と、ステップS4またはステップS5で推定された推定他部温度と、ステップS6で選択した時定数と、に基づいて、補正他部温度を算出する(ステップS7)。なお、1周期目のピストン温度制御処理を行う場合、式(3)の1周期前に推定された推定他部温度TPSOが存在しない。この場合、オイル温度あるいは別途計算して求めた推定口元部温度や、予め設定された値を推定他部温度TPSOとして用いても良い。
次に、ピストン温度制御装置100の温度制御部130は、補正他部温度が閾値を超えているか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8で用いる閾値は、当該閾値を超えている状態のまま降温制御を行わない場合、他部の温度が上昇して、他部に不具合が発生するおそれがあるような温度に設定されている。例えば、本第1の実施の形態では、閾値は、当該閾値を超えている状態のまま降温制御を行わない場合、ピンボス部50の温度が上昇して200℃を超えるおそれがあるような温度に設定されている。なお、ピンボス部50の閾値を200℃に設定しても良い。ピンボス部50の温度が200℃を超えている時間が長くなければ、ピンボス部50に亀裂が発生するおそれが少なくなるからである。
温度制御部130は、補正他部温度が閾値を超えていると判定した場合(ステップS8:YES)、降温制御A~Fのうち少なくとも1つの降温制御を行う(ステップS9)。
ステップS9の処理の後、または、補正他部温度が閾値を超えていないと判定した場合(ステップS8:NO)、温度制御部130は、ピストン温度制御処理を終了させるか否かを判定する(ステップS10)。
温度制御部130は、例えば、エンジン10の運転が終了した場合等、ピストン温度制御処理を終了させると判定した場合(ステップS10:YES)、処理を終了させる。一方、温度制御部130でピストン温度制御処理を終了させないと判定した場合(ステップS10:NO)、ピストン温度制御装置100は、ステップS1の処理を行う。
〔第1の実施の形態の作用効果〕
ピストン温度制御装置100のピストン温度推定装置110は、ピストン40のキャビティ42の口元部43の推定口元部温度を推定し、当該推定口元部温度と、温度推定用情報と、に基づいて、推定他部温度を推定する。このため、適切に推定された推定他部温度に基づいて、他部の温度を制御することによって、ピストン40の長寿命化を図ることができる。特に、他部の一例であるピンボス部50の温度を推定し、ピンボス部50の温度が200℃を超えないようにするための降温制御を行うため、ピンボス部50における亀裂の発生を抑制することができる。
ピストン温度推定装置110は、冷却用オイルが噴射されているか否かに応じて、異なる推定式を用いて、推定他部温度を推定する。このため、冷却用オイルによってピストン40が冷却されているか否かに応じて、推定他部温度をより適切に推定することができる。
ピストン温度推定装置110は、推定他部温度を他部の温度の変化速度の度合いを示す時定数に基づいて補正した、補正他部温度を算出する。このため、推定時点での他部の温度を、より適切に推定することができる。
ピストン温度推定装置110は、他部の温度の変化状況、クランクシャフト55の回転速度、燃料噴射量および冷却用オイルの噴射状態に基づいて、複数の時定数の中から選択された所定の時定数を用いて、補正他部温度を算出する。このため、実際の他部の温度を精度良く推定することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本開示の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、他部の一例としてクーリングチャンネル44の温度を推定する点で、第1の実施の形態と相違する。以下、相違点を中心に説明する。なお、ピストン温度制御装置100の動作は、第1の実施の形態と同様なので、説明を省略する。
〔エンジンの概略構成〕
第2の実施の形態のピストン40は、スチールや鋳鉄で構成されている点で、第1の実施の形態のピストン40と相違する。
〔ピストン温度制御装置の構成〕
記憶部120は、上記式(1)で表される第1の推定式と、上記式(2)で表される第2の推定式と、を記憶する。第2の実施の形態の係数αON,αOFF,βON,βOFFは、第1の実施の形態の値とは異なっている。クーリングチャンネル44は、ピンボス部50よりも口元部43に近い。このため、クーリングチャンネル44の係数αON,αOFFは、ピンボス部50の係数αON,αOFFよりも大きい値である。第1の推定式および第2の推定式は、第1の実施の形態の第1の推定式および第2の推定式と同様に、冷却用オイルが噴射されている状態および冷却用オイルが噴射されていない状態における、口元部43の温度と、クーリングチャンネル44の温度との関係に基づいて求めることができる。
記憶部120は、第1~第8の時定数を記憶する。本第2の実施の形態では、第1~第8の時定数は、クーリングチャンネル44の温度の変化速度の度合いを示す。このため、第2の実施の形態の第1~第8の時定数は、第1の実施の形態の値とは異なっている。
他部温度推定部114は、記憶部120に記憶された第1,第2の推定式と、推定口元部温度と、に基づいて、クーリングチャンネル44の温度を、推定他部温度として推定する。例えば、他部温度推定部114は、クーリングチャンネル44の内壁の一部の温度を推定する。
温度制御部130は、ピストン40の長寿命化を図れるように、クーリングチャンネル44の温度を制御する。クーリングチャンネル44では、冷却用オイルが炭化して固着が進行する温度以下に、温度が制御されることが好ましい。クーリングチャンネル44における冷却用オイルの炭化成分の固着量が多くなると、クーリングチャンネル44の内面における伝熱量の低下を招くとともに、循環できる冷却用オイルの量が減ってしまい、ピストン40の冷却効率が下がるからである。ピストン40がスチールで構成されている場合、冷却用オイルが炭化して固着が進行しないように、一例としてクーリングチャンネル44の温度を300℃以下に制御する必要がある。このため、図4のステップS8で用いる閾値は、当該閾値を超えている状態のまま降温制御を行わない場合、クーリングチャンネル44の温度が上昇して300℃を超えるおそれがあるような温度に設定されている。温度制御部130は、ステップS8において、補正他部温度が閾値を超える場合、上述の降温制御A,B,C,D,E,Fのうち、少なくともいずれか1つの降温制御を行うことによって、クーリングチャンネル44の温度が300℃を超えないようにする。なお、クーリングチャンネル44の閾値を300℃に設定しても良い。クーリングチャンネル44の温度が300℃を超えている時間が長くなければ、クーリングチャンネル44における冷却用オイルの固着が進行するおそれが少なくなるからである。
〔第2の実施の形態の作用効果〕
ピストン温度制御装置100のピストン温度推定装置110は、ピストン40のキャビティ42の口元部43の推定口元部温度を推定し、当該推定口元部温度と、温度推定用情報と、に基づいて、クーリングチャンネル44の温度を推定する。このため、適切に推定されたクーリングチャンネル44の温度に基づいて、クーリングチャンネル44の温度を制御することによって、クーリングチャンネル44における冷却用オイルの炭化成分の固着量が多くなることを抑制することができる。その結果、ピストン40の長寿命化を図ることができる。
[実施の形態の変形例]
本開示は、これまでに説明した実施の形態に示されたものに限られないことは言うまでも無く、その趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形を加えることができる。
例えば、ピストン温度推定装置110で温度を推定する他部としては、ピンボス部50およびクーリングチャンネル44以外の部位であっても良い。例えば、他部は、リング溝47であっても良い。ピストン40がアルミニウム合金で構成され、ピストンリング48がスチールや鋳鉄で構成されている場合、リング溝47では、ピストンリング48が凝着する温度以下に、温度が制御されることが好ましい。ピストンリング48がリング溝47に凝着すると、リングの機能を失い、ブローバイガスの流量および、ピストンリング48とシリンダ20との接触面の摺動抵抗の悪化を招く。このため、図4のステップS8で用いる閾値は、当該閾値を超えている状態のまま降温制御を行わない場合、リング溝47の温度が上昇して、ピストンリング48がリング溝47に凝着する温度を超えるおそれがあるような温度に設定されている。温度制御部130は、ステップS8において、補正他部温度が閾値を超える場合、上述の降温制御A,B,C,D,Eのうち、少なくともいずれか1つの降温制御を行うことによって、ピストンリング48がリング溝47に凝着しないようにすれば良い。また、ピストン温度推定装置110で温度を推定する他部としては、キャビティ42を構成する口元部43以外の部分、すなわちキャビティ42の側面部42A、底面部42Bであっても良いし、ピストン上部41の側面部41A(ピストン40におけるリング溝47よりキャビティ42側の側面部)であっても良い。なお、第1,第2の推定式の係数αON,αOFF,βON,βOFFおよび第1~第8の時定数は、リング溝47、キャビティ42の側面部42A、底面部42Bおよびピストン上部41の側面部41Aの温度変化特性に応じて、適切に設定されれば良い。
他部温度推定部114は、冷却用オイルが噴射されているか否かに関係なく、同じ推定式を用いて、推定他部温度を推定しても良い。この場合、例えば、図3に示す、冷却用オイルが噴射されているとき、および、冷却用オイルが噴射されていないときの全てのデータの一次近似式を推定式として求め、この推定式に推定口元部温度を代入すれば良い。
第1~第8の時定数を使い分ける構成としたが、これに限定されない。例えば、他部の温度の変化状況、エンジン運転状態および冷却用オイルの噴射状態に基づいて、時定数をさらに細分化しても良い。時定数の細分化にあたり、その他のパラメータを考慮しても良い。
他部温度推定部114に推定他部温度を補正する機能を設けずに、推定他部温度が閾値を超えるか否かに基づいて、降温制御を行うようにしてもよい。
供給バルブ62としては、温度制御部130の制御により能動的に動作する構成に限らず、例えば、弁とばねとを備え、油圧によって開閉するバルブを適用し、油路65を流れるオイルの油圧が高くなったときに、受動的にバルブが「開」になって、ノズル63から冷却用オイルを噴射するようにしても良い。また、可変オイルポンプ64の代わりに、オイルの流量を変化させることができないオイルポンプを用いても良いが、この場合、降温制御Bを行うことができなくなる。
本開示の構成は、ピストン温度推定装置、ピストン温度制御装置、ピストン温度推定方法およびピストン温度制御方法に適用することができる。
10 エンジン
11 燃焼室
20 シリンダ
21 冷却通路
22 ライナ
23 シリンダヘッド
24 インジェクタ
25 吸気ポート
26 排気ポート
27 吸気用バルブ
28 排気用バルブ
40 ピストン
41 ピストン上部
41A 側面部
42 キャビティ
42A 側面部
42B 底面部
43 口元部
44 クーリングチャンネル
44 クーリングチャンネル
45 導入孔
46 排出孔
47 リング溝
48 ピストンリング
49 スカート部
50 ピンボス部
51 ピン嵌入孔
52 ピストンピン
53 コンロッド
54 クランクピン
55 クランクシャフト
61 オイルジェット
62 供給バルブ
63 ノズル
64 可変オイルポンプ
65 油路
100 ピストン温度制御装置
110 ピストン温度推定装置
111 取得部
112 口元温度推定部
113 判定部
114 他部温度推定部
120 記憶部
130 温度制御部

Claims (12)

  1. 内燃機関を構成するピストンのキャビティの口元部の温度を推定する口元温度推定部と、
    前記口元温度推定部で推定された前記口元部の温度に基づいて、前記ピストンにおける前記口元部以外の他部の温度を推定する他部温度推定部と、を備える、ピストン温度推定装置。
  2. 前記他部温度推定部は、前記他部の温度および前記口元部の温度の関係を示す温度推定用情報と、前記口元温度推定部で推定された前記口元部の温度と、に基づいて、前記他部の温度を推定する、請求項1に記載のピストン温度推定装置。
  3. オイルジェットが前記ピストンに向けてオイルを噴射しているか否かを判定する判定部をさらに備え、
    前記温度推定用情報は、
    前記オイルジェットがオイルを噴射している場合における前記他部の温度の推定に用いる第1の推定情報と、
    オイルを噴射していない場合における前記他部の温度の推定に用いる第2の推定情報と、を備え、
    前記他部温度推定部は、
    前記判定部で前記オイルジェットがオイルを噴射していると判定された場合、前記第1の推定情報と、前記口元温度推定部で推定された前記口元部の温度と、に基づいて、前記他部の温度を推定し、
    前記判定部で前記オイルジェットがオイルを噴射していないと判定された場合、前記第2の推定情報と、前記口元温度推定部で推定された前記口元部の温度と、に基づいて、前記他部の温度を推定する、請求項2に記載のピストン温度推定装置。
  4. 前記他部温度推定部は、前記推定した前記他部の温度を、前記他部の温度の変化速度の度合いを示す時定数に基づいて補正する、請求項1から3のいずれか一項に記載のピストン温度推定装置。
  5. 前記他部は、ピンボス部、クーリングチャンネル、および、ピストンリングが装着されるリング溝、前記キャビティの側面部、前記キャビティの底面部および前記ピストンにおける前記リング溝より前記キャビティ側の側面部のうち少なくともいずれか1つである、請求項1から4のいずれか一項に記載のピストン温度推定装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のピストン温度推定装置と、
    前記ピストン温度推定装置の処理で得られた前記他部の温度に基づいて、前記他部の温度を制御する温度制御部と、を備える、ピストン温度制御装置。
  7. 前記他部は、ピンボス部であり、
    前記温度制御部は、前記ピストン温度推定装置の処理で得られた前記ピンボス部の温度に基づいて、前記ピンボス部の温度が、前記ピンボス部の硬度が所定値になる温度を超えないようにするための降温制御を行う、請求項6に記載のピストン温度制御装置。
  8. 前記他部は、クーリングチャンネルであり、
    前記温度制御部は、前記ピストン温度推定装置の処理で得られた前記クーリングチャンネルの温度に基づいて、前記クーリングチャンネルの温度が、前記クーリングチャンネル内のオイルが炭化して固化する温度を超えないようにするための降温制御を行う、請求項6に記載のピストン温度制御装置。
  9. 前記他部は、ピストンリングが装着されるリング溝であり、
    前記温度制御部は、前記ピストン温度推定装置の処理で得られた前記リング溝の温度に基づいて、前記リング溝の温度が、前記ピストンリングと前記リング溝とが凝着あるいは前記ピストンリングと前記ピストンを収納するシリンダとの接触面が摩耗する温度を超えないようにするための降温制御を行う、請求項6に記載のピストン温度制御装置。
  10. 前記温度制御部は、前記他部の温度を制御するために、オイルジェットから前記ピストンに向けて噴射されるオイルの噴射状態、前記内燃機関の燃焼状態および前記ピストンを収納するシリンダを冷却する冷却水の供給状態のうち、少なくともいずれか1つを制御する、請求項6から9のいずれか一項に記載のピストン温度制御装置。
  11. 内燃機関を構成するピストンのキャビティの口元部の温度を推定するステップと、
    前記推定された前記口元部の温度に基づいて、前記ピストンにおける前記口元部以外の他部の温度を推定するステップと、を実行する、ピストン温度推定方法。
  12. 請求項11に記載のピストン温度推定方法を実行するステップと、
    前記ピストン温度推定方法の実行で得られた前記他部の温度に基づいて、前記他部の温度を制御するステップと、を実行する、ピストン温度制御方法。
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