JP2013044241A - 警告装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイル吐出圧の変動周期が長くなった場合であっても、オイル吐出圧の異常を検知して異常手段による警告を行うことができる警告装置を提供すること。
【解決手段】警告装置4は、オイルパン30に貯留されたオイルがオイルポンプ32によってエンジン2の被供給部位に供給されてからオイルパン30に回収されるまでの期間をオイル循環期間とし、時間的に連続するそれぞれのオイル循環期間内にオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、積算値が判定値以上となったことを条件として、ウォーニングランプ45に異常信号を出力するECU43を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、警告装置に関し、特に、内燃機関のオイル吐出圧の異常が発生したことを運転者に警告する警告装置に関する。
従来、オイルパンに貯留されたオイルをオイルポンプから吐出して被供給部位に供給する内燃機関のオイル供給装置が知られている。
通常、被供給部位は、油圧式可変動弁機構や動弁系の油圧式ラッシュアジャスタ等、内燃機関に搭載される油圧駆動部品や、クランクシャフトやカムシャフトの回転摺動部位といった内燃機関の潤滑部品を含んで構成されている。
オイルポンプから吐出されるオイルは、これらの複数の被供給部位に対して、例えば、油圧式可変動弁機構、油圧式ラッシュアジャスタ、内燃機関の潤滑部品といった順にオイル供給経路を通じて供給される。
従来、車両に搭載される内燃機関において、内燃機関の潤滑および冷却に使用するオイルを内燃機関、船舶、あるいは建設機械等の被供給部位に送給するオイル供給装置として、内燃機関の回転数に比例したオイル吐出量に設定されるオイルポンプが用いられている。
ところで、オイルパンに貯留されるオイルは、オイルポンプによって被供給部位に供給された後、オイルパンに回収される。
このとき、オイルパンに貯留されるオイル量が少ないと、オイルパンに回収されるオイルの回収効率が悪化し、オイルパン内に貯留されるオイルレベル(油面高さ)が適正量に対して低下、すなわち、不足する。
このようにオイルレベルが低下すると、オイルパンからオイルポンプに向けてオイルを吸い上げるためのストレーナは、空気を吸い込む状態(以下、この状態をエア吸いと呼ぶ)となる可能性がある。
オイルポンプがエア吸い状態になると、オイルポンプから吐出されるオイル吐出圧が低下してしまうため、オイルポンプから被供給部位に充分なオイル吐出量およびオイル吐出圧のオイルを供給することができず、例えば、潤滑部品の潤滑性が悪化したり、油圧駆動部品の異常挙動が発生してしまうおそれがある。
このため、オイル吐出圧の異常を検知し、オイルパンに貯留されるオイルレベルが低下したことやオイル供給経路内のオイル圧力が低下したことを運転者に警告し、被供給部位へのオイル供給不足が発生したことを運転者に知らせたり、運転者にオイルの点検または補充する対応を促す必要がある。
従来、オイル吐出圧の異常を検知して警告を行う警告装置としては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この警告装置は、オイルタンクに貯留されるオイルをオイルポンプによりオイル供給経路を経て内燃機関の被供給部位に供給するものであり、オイル供給経路の油圧をリニアに検知する油圧センサと、オイルポンプからオイル供給経路に吐出されたオイルの圧力変動が一定時間内で所定回数繰り返される場合に警告を発する警告手段とを備えたものから構成されている。
ここで、オイル供給装置は、オイルパンに貯留されるオイルレベルが低下してエア吸いが発生すると、オイルポンプが気泡を噛み込む、所謂、エア噛みを起こしてしまい、オイル吐出圧の変動が発生してしまう。
このため、従来の警告装置は、オイルの圧力変動が一定時間内で所定回数繰り返される場合に警告をオイルレベルが低下したものと判断して、オイル吐出圧の異常が発生したことを警告手段により警告するようにしている。
特開2000−240420号公報
しかしながら、このような従来の警告装置にあっては、オイルポンプからオイル供給経路に吐出されたオイルの圧力変動が一定時間内で所定回数繰り返される場合に警告を発するようになっているため、一定時間内の圧力変動周期が長い場合には、警告を発することができない。
例えば、圧力変動周期が、オイルパンに貯留されたオイルがオイルポンプによって被供給部位に供給されてからオイルパンに回収されるまでのオイル循環期間まで延びた場合には、オイルの圧力変動が一定時間内で1回だけ発生することになる。このため、圧力変動周期が長い場合には、警告装置は、オイル吐出圧が正常であるものと判断してしまい、オイルレベルが低下したことやオイル供給経路内のオイル吐出圧が低下したことを正確に判定して警告することができず、被供給部位を構成する潤滑部品の潤滑性や油圧駆動部品の挙動が悪化してしまうという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、オイル吐出圧の変動周期が長くなった場合であっても、オイル吐出圧の異常を検知して異常手段による警告を行うことができる警告装置を提供することを目的とする。
本発明に係る警告装置は、上記目的を達成するため、(1)オイル貯留手段に貯留されるオイルを内燃機関の複数の被供給部位に供給して前記オイル貯留手段に回収するオイル供給経路と、前記オイル貯留手段に貯留されたオイルを前記オイル供給経路に吐出するオイルポンプとを備えた内燃機関に設けられた警告装置であって、前記オイル貯留手段に貯留されたオイルが前記オイルポンプによって前記被供給部位に供給されてから前記オイル貯留手段に回収されるまでの期間をオイル循環期間とし、時間的に連続する前記オイル循環期間内において前記オイルポンプから前記オイル供給経路に吐出されるオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、前記積算値が判定値以上となったことを条件として、異常信号を出力する異常判定手段と、前記異常判定手段から出力される前記異常信号に基づいて警告を行う警告手段とを備えたものから構成されている。
この警告装置は、オイル循環期間内にオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間の積算値が判定値以上となったことを条件として、警告手段に異常信号を出力するので、オイル吐出圧の変動周期が長くなった場合であっても、オイル吐出圧の異常を検知して運転者に警告することができる。
このため、オイル貯留手段に貯留されるオイルレベルが低下したこと、または、オイルポンプからオイル供給経路に吐出されるオイルの吐出圧が低下したことを確実に検知して警告することができる。この結果、内燃機関の被供給部位を構成する潤滑部品の潤滑性や油圧駆動部品の挙動が悪化するのを防止することができる。
上記(1)の警告装置において、(2)前記オイルポンプのオイル吐出圧を検知する圧力検知手段を有し、前記異常判定手段は、前記圧力検知手段からの検知情報に基づいて前記オイル吐出圧の圧力値を取得するものから構成されている。
この警告装置の異常判定手段は、圧力検知手段からの検知情報に基づいてオイル吐出圧の圧力値を取得するので、オイルポンプから吐出されたオイル吐出圧の実測値からオイル吐出圧の圧力変動を確実に検知することができる。
上記(1)または(2)の警告装置において、(3)前記オイルポンプから前記オイル供給経路に吐出されるオイル温度を検知する油温検知手段を有し、前記異常判定手段は、前記油温検知手段の検知情報に基づいて前記オイル循環期間および前記判定値を変更して設定するものから構成されている。
この警告装置は、オイルポンプからオイル供給経路に吐出されるオイル温度に基づいてオイル循環期間および判定値を変更して設定するので、オイルの粘性に応じた最適なオイル循環期間および判定値を設定することができる。
例えば、オイルが低温の場合には、オイルの粘性が高くなるため、オイル循環期間が長くなる。また、オイルが高温の場合には、オイルの粘性が低くなるため、オイル循環期間がオイルの高温時よりも短くなる。
このため、オイルが低温の場合には、オイル循環期間を長く設定するとともに長く設定されたオイル循環期間に応じて判定値を長く設定する。また、オイルが高温の場合には、オイル循環期間を短く設定するとともに、短いオイル循環期間に応じて判定値を短く設定する。
この結果、オイル温度に応じて設定されたオイル循環期間内にオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、積算値が判定値以上となったことを条件として、警告手段に異常信号を出力するので、オイル吐出圧の変動周期が長くなった場合であっても、オイル吐出圧の異常を検知して運転者に警告することができる。
このため、オイル吐出圧の異常を検知するための精度を向上させることができ、オイルレベルが低下したこと、または、オイル供給経路のオイル吐出圧が低下したものと判断するための精度を向上させることができる。
上記(1)または(2)に記載の警告装置において、(4)前記内燃機関を冷却する冷却水の温度を検知する冷却水温検知手段を有し、前記異常判定手段は、前記冷却水温検知手段の検知情報に基づいて前記オイル循環期間および前記判定値を変更して設定するものから構成されている。
この警告装置は、内燃機関を冷却する冷却水の温度に基づいてオイル温度を推定し、オイルの粘性に応じた最適なオイル循環期間および判定値を設定することができる。
この結果、冷却水の温度に応じて設定されたオイル循環期間内にオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、積算値が判定値以上となったことを条件として、異常信号を出力することにより、オイル吐出圧が低下したことを検知することができる。このため、オイルレベルが低下したこと、または、オイル供給経路のオイル吐出圧が低下したものと判断するための精度を向上させることができる。
上記(3)の警告装置において、前記異常判定手段は、(5)前記油温センサからの検知情報に基づき、前記オイルポンプから吐出されるオイル温度が予め設定された温度以下であることを条件として、前記計数値を積算する処理を実行しないように構成されている。
この警告装置は、オイルポンプから吐出されるオイル温度が予め設定された温度以下であることを条件として、計数値を積算する処理を実行しないので、警告手段に異常信号を出力しないようにすることができる。
例えば、冷間始動時にオイル温度が非常に低い場合には、オイル供給経路に粘性の高いオイルが詰まっていることから、オイルポンプからオイル供給経路にオイルを吐出したときにオイル吐出圧が急激に上昇し、オイル供給経路に詰まっているオイルがオイルポンプから吐出されたオイルによって流されたときにオイル吐出圧が急激に低下する現象が発生する。
このような場合に、異常判定手段がオイルレベルの低下を判定する処理を実行すると、オイルレベルが低下していない状況にあるにもかかわらず、オイル循環期間内にオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、積算値が判定値以上となったことを条件として、オイル吐出圧が異常であると誤判定してしまうおそれがある。
本発明の警告装置は、オイルポンプから吐出されるオイル温度が予め設定された温度以下であることを条件として、計数値を積算する処理を禁止することにより、オイル吐出圧が異常であると誤判定するのを防止することができる。このため、オイルレベルが低下したこと、または、オイル供給経路のオイル吐出圧が低下したものと誤判定してしまうのを防止することができる。
上記(1)〜(5)の警告装置において、(6)前記オイルポンプの回転数を検知する回転数検知手段を備え、前記異常判定手段は、前記回転数検知手段からの検知情報に基づき、前記オイルポンプの単位時間当たりの回転数差が予め設定された回転数差以上であることを条件として、前記計数値を積算する処理を実行しないように構成されている。
この警告装置は、オイルポンプの単位時間当たりの回転数差が予め設定された回転数差以上であることを条件として、異常判定手段が計数値を積算する処理を実行しないので、オイルポンプの回転数が大きく変動してオイル吐出圧が大きく変動する場合に、オイル吐出圧が正常であるにもかかわらず、大きく変動するオイル吐出圧に基づいてオイル吐出圧が異常であると誤判定してしまうのを防止することができる。
上記(1)〜(6)の警告装置において、(7)前記異常判定手段は、前記オイル循環期間が複数回連続したときの期間内において前記オイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、前記積算値が判定値以上となったことを条件として、異常信号を出力するものから構成されている。
この警告装置は、オイル循環期間が複数回連続したときの期間内においてオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間の積算値が判定値以上となったことを条件として、異常信号を出力するので、オイル吐出圧の変動周期が長くなった場合であっても、オイル吐出圧の異常を検知して運転者に警告することができる。
本発明によれば、オイル吐出圧の変動周期が長くなった場合であっても、オイル吐出圧の異常を検知して異常手段による警告を行うことができる警告装置を提供することができる。
本発明に係る警告装置の一実施の形態を示す図であり、警告装置を備えたオイル供給装置の概略構成である。 本発明に係る警告装置の一実施の形態を示す図であり、エンジンの概略斜視図である。 本発明に係る警告装置の一実施の形態を示す図であり、エンジンの各被供給部位とオイルの流れを示すブロック図である。 本発明に係る警告装置の一実施の形態を示す図であり、一定のエンジン回転数および一定のオイル温度の条件下でのオイルパンのオイルレベル毎のオイル吐出圧と時間との関係を示す図である。 本発明に係る警告装置の一実施の形態を示す図であり、オイル吐出圧異常警告制御処理のフローチャートである。 本発明に係る警告装置の一実施の形態を示す図であり、冷間運転時の油圧特性を示す図である。
以下、本発明に係る警告装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図6は、本発明に係る警告装置の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、車両1は、内燃機関としてのエンジン2と、オイル供給装置3と、警告装置4とを含んで構成されている。
図2に示すように、エンジン2は、図示しない気筒内に往復移動可能に収容されたピストン21が2往復する間に、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程からなる一連の4行程を行う、所謂4サイクルのガソリンエンジンである。
このエンジン2は、気筒およびピストン21をそれぞれ4つずつ備える直列4気筒のエンジンである。なお、気筒数は一例を示すもので4気筒に限られるものではない。また、エンジン2は、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジンであってもよい。
エンジン2は、ピストン21と、可変バルブタイミング機構(Variable Valve Timing:以下、VVTという)22と、クランクシャフト23と、シリンダヘッド27(図3参照)、シリンダブロック28(図3参照)およびクランクケースからなるエンジンブロック24と、気筒内に燃料を噴射する図示しない燃料噴射装置とを含んで構成されている。
VVT22は、運転状態に応じて吸気バルブ25aおよび排気バルブ25bを最適な開閉タイミングに制御する機構である。VVT22は、吸気カムシャフト26aおよび排気カムシャフト26bの軸方向端部にそれぞれ設けられたVVTコントローラからなる。
VVT22は、各VVTコントローラに油圧が供給されることにより、カムスプロケットに対する吸気カムシャフト26a、排気カムシャフト26bの位相を変更して吸気バルブ25aおよび排気バルブ25bの開閉タイミングを進角または遅角させることができる。
VVT22の各VVTコントローラに供給される油圧は、吸気側および排気側のオイルコントロールバルブ(OCV:Oil Control Valve)22a、22bにより制御される。
クランクシャフト23は、クランクジャーナル23aを介してエンジンブロック24に回転可能に支持されている。また、クランクシャフト23は、コネクティングロッド21aを介してピストン21に連結されており、ピストン21の往復運動が伝達されて回転運動するようになっている。
図1および図2に示すように、オイル供給装置3は、オイル貯留手段としてのオイルパン30と、オイルストレーナ31と、オイルポンプ32と、オイルポンプ32から吐出されたエンジンオイル(以下、単にオイルという)を濾過するオイルフィルタ33と、オイル通路34と、オイル還流路35とを含んで構成されている。
但し、図2においては、オイルフィルタ33およびオイル還流路35の図示を省略している。オイル供給装置3は、オイルパン30に貯留されたオイルをオイルポンプ32により吸引してエンジン2の被供給部位に供給し、被供給部位を潤滑および冷却したり、油圧駆動部品を作動するようになっている。
各被供給部位に供給されたオイルは、その後、エンジンブロック24内を滴下し再度オイルパン30に戻るようになっている。このようなオイル供給装置3におけるオイルの循環について具体的に説明する。
図3に示すように、オイル供給装置3のオイル供給経路36は、オイル通路34を含んで構成されており、オイル供給経路36は、複数の配管および通路により、オイルパン30に貯留されたオイルをエンジン2の各被供給部位に供給した後に、オイルパン30に回収する循環経路として構成されている。
すなわち、オイル供給経路36は、オイルパン30に貯留されたオイルをオイルポンプ32によってエンジン2の各被供給部位に供給した後、オイルパン30に回収するまでのオイルの循環経路である。
具体的には、図1および図3に示すように、オイルパン30にはオイルストレーナ31が浸漬されており、オイルストレーナ31は、オイルパン30に貯留されたオイルを濾過するようになっている。
オイルパン30に貯留されたオイルは、オイルストレーナ31を通してオイルポンプ32によって吸い上げられてオイルポンプ32からオイル通路34に吐出されるようになっている。オイル通路34にはオイルフィルタ33が介装されており、オイルフィルタ33は、オイルに混入される異物を除去するようになっている。
オイルポンプ32は、例えば、トロコイドポンプやギヤポンプ等で構成され、チェーンを介してクランクシャフト23に連結されており、クランクシャフト23とは別軸でクランクシャフト23により等速駆動されるようになっている。なお、オイルポンプ32は、チェーンによらず、クランクシャフト23に直結されクランクシャフト23により等速駆動される構造のものでもよい。
オイル通路34の下流にはメインギャラリー37が設けられており、メインギャラリー37は、クランクシャフト23(図2参照)に沿ってシリンダブロック28の壁面内に延設されている。このメインギャラリー37にはオイルポンプ32により加圧されたオイルが供給されるようになっており、メインギャラリー37に供給されたオイルは、シリンダヘッド27やシリンダブロック28に分岐して供給されるようになっている。
シリンダヘッド27およびシリンダブロック28に分岐して供給されたオイルは、エンジン2の各被供給部位に供給される。
例えば、シリンダブロック28においては、供給されたオイルが潤滑部品を構成するクランクジャーナル23a、クランクピン23b、コネクティングロッド21a等の潤滑油や油圧駆動部品を構成するオイルジェット38の作動油として、シリンダヘッド27においては、潤滑部品を構成するカムジャーナル29等の潤滑油や油圧駆動部品を構成するラッシュアジャスタ50やVVT22の作動油として用いられる。
すなわち、本実施の形態においてエンジン2の各被供給部位とは、クランクジャーナル23a、クランクピン23b、コネクティングロッド21a、オイルジェット38、カムジャーナル29、ラッシュアジャスタ50およびVVT22である。但し、被供給部位は上記被供給部位に限定されるものではなく、エンジンの構成等に応じて適宜変更される。
ここで、オイルジェット38は、エンジン2のピストン21(図2参照)の底面に向けてオイルを噴射することで、燃焼ガスに晒され熱負荷が高くなるピストン21を冷却し、例えば、高負荷運転時での異常燃焼を防止しノッキングの抑制を図るものである。
さらに、オイル還流路35は、オイルポンプ32の吐出側のオイル通路34に接続されており、このオイル還流路35上にはリリーフバルブ39が設けられている。このリリーフバルブ39は、オイルポンプ32の吐出側の油圧(吐出圧)が所定値を超えたときに作動(開弁)してオイルをオイルパン30またはオイルポンプ32内にリリーフするものである。
図1において、警告装置4は、オイル供給装置3に設けられており、オイルパン30内のオイルレベルが低下したこと、または、オイルポンプ32からオイル供給経路36内に吐出されたオイル吐出圧が低下したことを検知して警告を行う装置である。なお、オイルレベルとは、オイルパン30内の油面の高さを表す。
警告装置4は、オイルレベルの低下したこと、オイル供給経路36内のオイル吐出圧が低下したことを警告するときに、メータパネル44に設けられたウォーニングランプ45を点灯あるいは点滅させるようになっている。
運転者やメンテナンスを行う際の作業者等は、このウォーニングランプ45の状態を見てオイルレベルが低下しているか、または、オイル供給経路36内のオイル吐出圧が低下したか否か認識することができる。なお、警告装置4は、オイル吐出圧の異常が発生したことの警告として、ウォーニングランプ45の点灯に代えて、あるいはウォーニングランプ45の点灯とともに警告音あるいは音声を発生させるようにしてもよい。
警告装置4は、油圧センサ40と、エンジン回転数センサ41と、油温センサ42と、電子制御ユニット(Electronic Control Unit:以下、ECUという)43と、メータパネル44とを含んで構成されている。
油圧センサ40は、圧力検知手段を構成しており、オイルポンプ32の吐出側のオイル通路34に設けられており、油圧センサ40は、オイルポンプ32からエンジン2の各被供給部位に供給されるオイル圧力、すなわち、オイルポンプ32の吐出圧を検知して、吐出圧に応じた信号をECU43に出力するようになっている。
エンジン回転数センサ41は、クランクシャフト23の回転角に基づいて機関回転数としてのエンジン回転数(rpm)を検知するようになっている。エンジン回転数センサ41は、ECU43に接続されており、検知したエンジン回転数(rpm)に応じた信号をECU43に出力するようになっている。
また、オイルポンプ32は、エンジン2と同期して駆動されるものであり、エンジン回転数センサ41によってオイルポンプ32の回転数が検知されることになる。本実施の形態では、エンジン回転数センサ41が回転数検知手段を構成している。
油温センサ42は、油温検知手段を構成しており、オイルポンプ32から吐出されるオイル温度を検知するようになっている。この油温センサ42は、オイルポンプ32の吐出側のオイル通路34に設けられており、ECU43に電気的に接続されている。
油温センサ42は、例えば、温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタによって構成されており、抵抗値の変化に応じて変化する電圧を油温を表す信号としてECU43に出力するようになっている。
ECU43は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース、タイマー等を備えるマイクロコンピュータを含んで構成されている。
ROMには、後述するオイル吐出圧異常警告制御プログラム等の制御プログラムや初期データおよび各種制御マップ等が予め記憶されている。
CPUは、RAMの一時記憶機能を利用するとともにROMに予め記憶された制御プログラムや初期データおよび各種制御マップ等に従って演算処理を行い、その演算結果に基づいてオイル吐出圧異常警告制御処理等の各種制御を実行するようになっている。また、RAMには、データを一時的に記憶するメモリや積算カウンタが記憶されている。
また、ROMには、制御マップとしてオイル循環期間判定マップが記憶されている。このオイル循環期間判定マップは、オイルパン30に貯留されたオイルがオイルポンプ32によってエンジン2の被供給部位に供給されてからオイルパン30に回収されるまでの期間がオイル循環期間として設定されており、このオイル循環期間は、複数のオイル温度と関連付けられて記憶されている。すなわち、オイル循環期間は、複数のオイル温度毎に異なる長さが設定されている。
オイル循環期間判定マップには、各オイル循環期間のそれぞれに対応する判定値が記憶されている。この判定値は、オイル循環期間の長さの範囲内でオイル循環期間の長さに応じた一定の割合の長さ(時間)に設定されている。すなわち、判定値は、オイル循環期間が長い場合には、オイル循環期間が短い場合よりも長く設定されている。
ECU43は、油圧センサ40、エンジン回転数センサ41および油温センサ42に基づいて異常判定処理を実行する。
すなわち、ECU43は、油温センサ42からの検知情報に基づいてオイル循環判定マップからオイルのオイル温度に対応するオイル循環期間および判定値を読み出す。ECU43は、エンジン2の運転中にオイル循環期間を時間的に連続させ、油圧センサ40からの検知情報に基づいてオイルポンプ32から吐出されたオイル吐出圧の圧力値を取得し、それぞれのオイル循環期間内にオイルポンプ32のオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算して、積算値をRAMの積算カウンタに記憶する。
そして、ECU43は、それぞれのオイル循環期間のうち、オイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間の積算値が判定値以上となったことを条件として、オイル吐出圧の異常が発生したものと判断してウォーニングランプ45に異常信号を送信するようになっている。本実施の形態では、ECU43が異常判定手段を構成している。
また、ECU43は、タイマーによってオイル循環期間や吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を計時するようになっている。
また、ECU43は、油温センサ42からの検知情報に基づき、オイルポンプ32から吐出されるオイル温度が予め設定された温度以下であることを条件として、計数値を積算する処理を実行しないようになっている。
メータパネル44には、ウォーニングランプ45が設けられており、このウォーニングランプ45は、ECU43に接続されている。ウォーニングランプ45は、オイル吐出圧の異常が発生してオイルパン30内のオイルレベルが低下したこと、またはオイル供給経路36内のオイル吐出圧が低下したことを警告する警告灯である。
ウォーニングランプ45は、ECU43から異常信号が入力したときに点灯あるいは点滅することにより、オイル吐出圧の異常を警告することにより、オイルパン30内のオイルレベルが低下したこと、またはオイル供給経路36内のオイル吐出圧が低下したことを運転者に警告する。本実施の形態ではウォーニングランプ45が警告手段を構成している。
次に、図4〜図6を参照して、警告装置4のECU43で実行されるオイル吐出圧異常警告制御処理について説明する。
図4は、一定のエンジン回転数および一定のオイル温度の条件下でのオイルパン30のオイルレベル毎のオイル吐出圧と時間との関係を示す図である。
なお、エンジン回転数、オイル温度およびオイル吐出圧には相関関係があり、オイル温度が高温域にある場合には、オイル温度が低温域にある場合に比べてオイル吐出圧が低くなる。
この理由は、オイル温度の上昇に伴ってオイルの粘性が低下し、オイルが供給される被供給部位でのオイルの漏れが多くなることにより、エンジン2の回転数の上昇に対するエンジン2の被供給部位でのオイル吐出圧の上昇の割合が低くなるためである。
また、例えば、クランクシャフト23のように軸受によって支持される被供給部位にあっては、エンジン2が高温になると、軸受のクリアランスが広がることにより、オイル漏れが多くなることも要因となっている。
図4に示すように、オイルパン30のオイルレベルL0が適正な場合には、油圧特性Aで示すようにオイル吐出圧の変動が小さく、フラットな特性となる。
また、オイルレベルが適正なオイルレベルL0からオイルレベルがオイルレベルL1に低下すると、オイルストレーナ31が吸い込んだエアに含まれる気泡をオイルポンプ32が噛み込む、所謂、エア噛みを起こしてしまい、圧力変動が発生してしまう。このときには、油圧特性Bで示すようにオイル吐出圧の変動が大きくなり、オイル吐出圧が短い周期で変動する特性となる。
また、オイルパン30のオイルレベルがオイルレベルL1からオイルレベルL2に低下すると、オイルポンプ32のエア吸いがより多くを発生して油圧特性Cで示すようにオイル吐出圧の変動がさらに大きくなり、オイル吐出圧が長い周期で変動する特性となる。
ここで、図4に示すように、オイル循環期間CTは、時間的に連続しており、図4の中央に位置するオイル循環期間CTを見てみると、オイルパン30のオイルレベルがオイルレベルL2にあるときには、オイル吐出圧の変動周期がオイル循環期間CTまで長くなってしまう。
このため、本実施の形態のECU43は、時間的に連続するそれぞれのオイル循環期間CT内にオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間(例えば、図4のTkで示す)を積算し、積算値が判定値以上となったことを条件として、オイルパン30内のオイルレベルが低下したものと判断して異常信号をウォーニングランプ45に出力し、ウォーニングランプ45によって警告を行うようにしている。
また、図4に示すように、適正なオイルレベルL0またはオイルレベルが低下したオイルレベルL1、L2となるようなオイル吐出の変動を検知するには、エンジン回転数およびオイル温度が一定の条件下であることが望ましい。
オイルポンプ32は、エンジン回転数に応じてオイル吐出圧(吐出量)が変化するため、車両1の加減速時等のように単位時間の当たりのエンジン回転数の変化が大きい場合には、オイル吐出圧の変動が大きくなる。
このため、ECU43は、エンジン回転数の変動が大きい場合に、オイル吐出圧が正常であるにもかかわらず、オイル吐出圧が低下したものと誤判断するのを防止するために、計数値を積算する処理を実行しない。
以下、図5に基づいてオイル吐出圧異常警告制御処理を説明する。図5は、ECU43によって実行されるオイル吐出圧異常警告制御処理のフローチャートである。なお、本フローチャートの同一のステップが実行される時間間隔は一定である。
図5において、ECU43は、エンジンが始動されると、RAMの積算カウンタをリセットする(ステップS1)。
次いで、ECU43は、油温センサ42から入力されるオイル温度Toがオイル温度Tiを超えているか否かを判別する(ステップS2)。オイル温度Tiは、冷間始動時の低温のオイル温度に設定されている。
ECU43は、オイル温度Toがオイル温度Ti以下であるものと判断した場合には、ステップS1に戻り、計数値を積算する処理を実行しない。すなわち、ECU43は、オイル吐出圧の異常判定を行わない。
また、ECU43は、オイル温度Toがオイル温度Tiを超えているものと判断した場合には、油温センサ42から入力されたオイル温度Toに基づいてROMに記憶されたオイル循環期間判定マップを参照し、オイル温度Toに関連付けられたオイル循環期間CTおよび判定値JTを読み出してRAMの記憶領域にセットする(ステップS3)。
次いで、エンジン回転数センサ41の検知情報に基づいてエンジン回転数Nを読み込んで、このエンジン回転数Nを初期値のエンジン回転数Ne0としてRAMの記憶領域にセットした後(ステップS4)、油圧センサ40の検知情報に基づいてオイルポンプ32のオイル吐出圧P0を読み込んでオイル吐出圧P0を初期値としてRAMの記憶領域にセットする(ステップS5)。
次いで、ECU43は、エンジン回転数センサ41の検知情報に基づいてエンジン回転数Nを読み込み(ステップS6)、このエンジン回転数Nを最新のエンジン回転数Ne1としてRAMの記憶領域にセットされたエンジン回転数Ne0とエンジン回転数Ne1との回転数差Ne、すなわち、エンジン2の単位時間当たりの回転数差Neが、例えば、50rpm以上であるか否かを判別する(ステップS7)。なお、この回転数差50rpmは、例示であって、これに限定されるものではない。
ECU43は、エンジン回転数Ne0とエンジン回転数Ne1との回転数差Neが50rpm以上であるものと判断した場合には、エンジン回転数が上昇して車両1が加速したもの、またはエンジン回転数が低下して車両1が減速したものと判断してステップS1に進んでRAMの積算カウンタをリセットする。
すなわち、オイルポンプ32は、エンジン2によって駆動されるため、エンジン回転数が上昇するとオイル吐出圧が上昇するとともに、エンジン回転数が低下するとオイル吐出圧が低下するため、オイル吐出圧の圧力変動が大きくなってしまい、結果的にオイル循環期間CT内の圧力変動時間が長くなる可能性がある。このため、ECU43は、オイル吐出圧が正常であるにもかかわらず、オイルレベルが低下したものと誤判定してしまうおそれがある。
したがって、エンジン回転数Ne0とエンジン回転数Ne1との回転数差Neが大きい場合には、計数値を積算する処理を実行しない。すなわち、ECU43は、オイルレベルの異常判定を行わない。
ECU43は、エンジン回転数Ne0とエンジン回転数Ne1との回転数差Neが50rpm未満であるものと判断した場合には、油温センサ42からの検知情報に基づいて最新のオイル吐出圧P1を読み込む(ステップS8)。
次いで、ECU43は、RAMにセットされたオイル吐出圧P0と最新のオイル吐出圧P1との大きさを比較し、オイル吐出圧P1がオイル吐出圧P0よりも大きい場合には、オイル吐出圧P1をオイル循環期間CT内の最大のオイル吐出圧P0としてRAMの記憶領域にセットし、最大のオイル吐出圧P0に基づいてオイル吐出圧の所定値Psを算出する(ステップS9)。
この所定値Psは、オイル循環期間CT内の最大のオイル吐出圧P0から一定の圧力値Piを減算することにより、算出されるものであり、例えば、20kPaに設定される。すなわち、所定値Ps=P0−Piによって求められる。
この圧力値Piは、あくまで例示であって、圧力値Piは、エンジンの種類や車両1の運転条件によって異なるものであり、エンジン回転数や油圧によって可変させてもよい。
本実施の形態では、最大のオイル吐出圧P0が、例えば、70kPaの場合には、所定値Psは、50kPaに設定される。
次いで、ECU43は、P0とP1との差が圧力値Pi以下であるか否かを判別し(ステップS10)、PiがP0よりも小さくP0とP1との差がPiを超えているものと判断した場合には、オイル循環期間CT内にオイル吐出圧の圧力値が所定値Ps以下となったものと判断して、所定値Ps以下となった時間をRAMの積算カウンタに積算する(ステップS11)。
また、ECU43は、P0とP1との差が圧力値Pi以下であるものと判断した場合には、オイル循環期間CT内にオイル吐出圧の圧力値が所定値Psを超えており、オイル吐出圧の圧力変動が小さいものと判断して、ステップS6に処理を移す。
次いで、ECU43は、ステップS11でRAMの積算カウンタに積算値を加算した後、RAMの積算カウンタの積算値がステップS3でRAMの記憶領域にセットされた判定値JT以上になったか否かを判別する(ステップS12)。
ECU43は、積算カウンタの積算値が判定値JT未満であるものと判断した場合には、タイマーに基づいて現在のオイル循環期間CTの開始時間からタイマーによって計測した時間が、ステップS3でRAMの記憶領域にセットされたオイル循環期間CT以上であるか否かを判別する(ステップS13)。
ここで、オイル循環期間CTは、オイル温度に応じてオイルの粘性が異なることから、オイル温度に応じて異なる長さに設定されている。また、判定値JTは、オイル循環期間CTに応じて一定の割合の時間に設定されている。
ECU43は、ステップS13で計測時間がオイル循環期間CT以上でないものと判断した場合には、ステップS6に処理を移し、オイル循環期間CT以上であるものと判断した場合には、ステップS1に処理を移す。
また、ECU43は、ステップS12でRAMの積算カウンタの積算値がステップS3でRAMの記憶領域にセットされた判定値JT以上になったものと判断した場合には、オイル吐出圧の異常が発生してオイルレベルが低下したものと判断して、ウォーニングランプ45に異常信号を出力してウォーニングランプ45を点灯または点滅させて今回の処理を終了する。
このように本実施の形態の警告装置4は、オイルパン30に貯留されたオイルがオイルポンプ32によってエンジン2の被供給部位に供給されてからオイルパン30に回収されるまでの期間をオイル循環期間CTとし、時間的に連続するそれぞれのオイル循環期間CT内にオイル吐出圧の圧力値が所定値Ps以下となった時間を積算し、積算値が判定値JT以上となったことを条件として、異常信号を出力するECU43を備えている。
このため、オイル吐出圧の変動周期が、図4の油圧特性Cで示すようにオイル循環期間CTまで長くなった場合であっても、オイル吐出圧の異常を検知することができる。このため、オイルパン30に貯留されるオイルレベルが低下したこと、またはオイル供給経路36内に吐出されたオイル吐出圧が低下したことを確実に検知してウォーニングランプ45による警告を行うことができる。
このため、被供給部位に供給されるオイル量が低下したことを運転者に警告したり、運転者に対してオイルパン30のオイルの点検またはオイルパン30にオイルを補充する作業を促すことができる。この結果、オイルパン30のオイルレベルを適正なものにして、被供給部位を構成する潤滑部品の潤滑性が悪化したり、油圧駆動部品の挙動が悪化してしまうのを防止できる。
また、本実施の形態のECU43は、油圧センサ40からの検知情報に基づいてオイル吐出圧の圧力値を取得するので、オイルポンプ32から吐出されたオイル吐出圧の実測値からオイル吐出圧の圧力変動を確実に検知することができる。
また、本実施の形態では、オイルポンプ32からオイル供給経路36に吐出されるオイル温度に基づいてオイル循環期間CTおよび判定値JTを変更して設定しているので、オイルの粘性に応じた最適なオイル循環期間CTおよび判定値JTを設定することができる。
すなわち、オイルが低温の場合には、オイルの粘性が高くなるため、オイル循環期間CTが長くなる。また、オイルが高温の場合には、オイルの粘性が低くなるため、オイル循環期間CTがオイルの高温時のオイル循環期間CTよりも短くなる。
このため、オイルが低温の場合には、オイル循環期間CTを長く設定してこのオイル循環期間CTに応じて判定値JTを長く設定する。また、オイルが高温の場合には、オイル循環期間CTを短く設定してこのオイル循環期間CTに応じて判定値JTを短く設定する。
この結果、ECU43は、オイル温度に応じて設定されたオイル循環期間CT内にオイル吐出圧の圧力値が所定値Ps以下となった時間を積算し、積算値が判定値以上となったことを条件として、ウォーニングランプ45に異常信号を出力することにより、オイル供給経路36内のオイル吐出圧が低下したこと、また、オイルレベルが低下したものと判断するための精度を向上させることができる。
また、本実施の形態のECU43は、図5のステップS2で示すように、油温センサ42からの検知情報に基づき、オイルポンプ32から吐出されるオイル温度が予め設定された温度以下であることを条件として、計数値を積算する処理、すなわち、異常判定を行わないようにしているので、オイル吐出圧の変動が大きい条件下で、オイル吐出圧の異常の判定をしないようにできる。
例えば、冷間始動時にオイル温度が非常に低い場合には、オイル供給経路36に粘性の高いオイルが詰まっている。このため、図6のTで示すように、オイルポンプ32からオイル供給経路36にオイルを吐出したときにオイル吐出圧が急激に上昇し、オイル供給経路36の詰まっているオイルがオイルポンプ32から吐出されたオイルによって流されたときにオイル吐出圧が急激に低下する現象が発生する。
このような場合に、ECU43がオイル吐出圧の異常を判定する処理を実行すると、オイル吐出圧が正常でオイルレベルが低下していない状況にあるにもかかわらず、オイル循環期間CT内にオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、積算値が判定値以上となったことを条件として、オイル吐出圧が低下したものと誤判定してしまうおそれがある。
そこで、オイルポンプ32から吐出されるオイル温度が予め設定された温度以下であることを条件として、計数値を積算する処理を禁止することにより、オイル吐出圧が異常であると誤判定してしまうのを防止することができる。
また、本実施の形態のECU43は、ステップS7で示すように、オイルポンプ32の単位時間当たりの回転数差が予め設定された回転数差Ne以上であることを条件として、計数値を積算する処理を実行しない。
このため、車両1の加減速時等のようにエンジン回転数の変動が大きい条件下でオイルポンプ32のオイル吐出圧が大きく変動する場合に、ECU43が、オイルパン30内のオイルレベルが適正であるにもかかわらず、大きく変動するオイル吐出圧に基づいてオイル吐出圧が異常であると誤判定してしまうのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、油温センサ42によってオイル温度を直接検知しているが、油温センサ42の代わりに、図1に破線で示すように、エンジン2を冷却する冷却水の温度を検知する水温センサ46を設け、ECU43が、水温センサ46からの検知情報に基づいてオイル温度を推定するようにしてもよい。この場合には、オイル循環期間判定マップは、冷却水温とオイル循環期間CTが関連付けられて記憶されるものとなる。
この水温センサ46は、シリンダヘッド27およびシリンダブロック28のウォータジャケットを流通することによりエンジン2を冷却する冷却水の温度、すなわち水温を検知するものである。
この水温センサ46は、シリンダブロック28またはシリンダヘッド27の外壁面に装着されるとともに、ECU43に接続されている。水温センサ46は、例えば温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタによって構成されており、抵抗値の変化に応じて変化する電圧を水温を表す信号としてECU43に出力するようになっている。本実施の形態では、水温センサ46が冷却水温検知手段を構成している。
この場合、ECU43は、冷却水の温度に基づいてオイル温度を推定してオイルの粘性に応じた最適なオイル循環期間CTおよび判定値JTを設定し、オイル温度に応じて設定されたオイル循環期間CT内にオイル吐出圧の圧力値が所定値Ps以下となった時間を積算し、積算値が判定値以上となったことを条件として、オイル吐出圧の異常を判定するための精度を向上させることができる。
また、本実施の形態のECU43は、ステップS7でエンジン回転数が上昇して車両1が加速したか、あるいはエンジン回転数が低下して車両1が減速したかを推定し、エンジン2が略一定の回転数で回転しているものと判定している。
本実施の形態では、車両1の加減速を推定する代わりに、ステップS7の処理として加速時にエンジン回転数が上昇したことのみを検知する処理を実行してもよく、減速時にエンジン回転数が低下したことのみを検知する処理を実行して、エンジン2が略一定の回転数で回転しているか否かを判定するようにしてもよい。
また、本実施の形態のオイルポンプ32は、エンジン2によって駆動される機械式のオイルポンプ32から構成されているが、オイルポンプは、エンジン回転数に応じてオイル吐出量または吐出圧が可変する電動ポンプであってもよい。
また、本実施の形態のECU43は、時間的に連続するそれぞれのオイル循環期間CT内にオイル吐出圧の圧力値が所定値Ps以下となった時間を積算し、積算値が判定値JT以上となったことを条件として、オイル吐出圧が異常であるものと判断してオイルレベルが低下したものと判断しているが、これに限定されるものではない。
例えば、オイル循環期間CTが複数回連続したときの期間内にオイル吐出圧の圧力値が所定値Ps以下となった時間を積算し、積算値が判定値JT以上となったことを条件として、オイル吐出圧が異常となってオイルレベルが低下したり、オイル供給経路36内のオイル吐出圧が低下したものと判断してもよい。
このようにしても、エンジン2の被供給部位を構成する潤滑部品の潤滑性や油圧駆動部品の挙動が悪化するのを防止することができる。
さらに、本実施の形態の警告装置4は、車両用内燃機関に適用した例について説明したが、動力源として内燃機関を用いるものであれば適用可能であり、例えば、所謂ハイブリッド車や自動二輪車等に搭載される内燃機関はもとより、船舶や建設機械等のように車両以外のものに搭載される内燃機関にも適用可能である。
以上のように、本発明に係る警告装置は、オイル吐出圧の変動周期が長くなった場合であっても、オイル吐出圧の異常を検知して異常手段による警告を行うことができるという効果を有し、内燃機関のオイル吐出圧の異常が発生したことを運転者に警告する警告装置等として有用である。
2 エンジン(内燃機関)
4 警告装置
21a コネクティングロッド(被供給部位)
22 VVT(被供給部位)
23a クランクジャーナル(被供給部位)
23b クランクピン(被供給部位)
29 カムジャーナル(被供給部位)
30 オイルパン(オイル貯留手段)
32 オイルポンプ
36 オイル供給経路
38 オイルジェット(被供給部位)
40 油圧センサ(油圧検知手段)
41 エンジン回転数センサ(回転数検知手段)
42 油温センサ(冷却水温検知手段)
43 ECU(異常判定手段)
45 ウォーニングランプ(警告手段)
50 ラッシュアジャスタ(被供給部位)

Claims (7)

  1. オイル貯留手段に貯留されるオイルを内燃機関の複数の被供給部位に供給して前記オイル貯留手段に回収するオイル供給経路と、前記オイル貯留手段に貯留されたオイルを前記オイル供給経路に吐出するオイルポンプとを備えた内燃機関に設けられた警告装置であって、
    前記オイル貯留手段に貯留されたオイルが前記オイルポンプによって前記被供給部位に供給されてから前記オイル貯留手段に回収されるまでの期間をオイル循環期間とし、時間的に連続する前記オイル循環期間内において前記オイルポンプから前記オイル供給経路に吐出されるオイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、前記積算値が判定値以上となったことを条件として、異常信号を出力する異常判定手段と、
    前記異常判定手段から出力される前記異常信号に基づいて警告を行う警告手段とを備えたことを特徴とする警告装置。
  2. 前記オイルポンプのオイル吐出圧を検知する圧力検知手段を有し、
    前記異常判定手段は、前記圧力検知手段からの検知情報に基づいて前記オイル吐出圧の圧力値を取得することを特徴とする請求項1に記載の警告装置。
  3. 前記オイルポンプから前記オイル供給経路に吐出されるオイル温度を検知する油温検知手段を有し、
    前記異常判定手段は、前記油温検知手段の検知情報に基づいて前記オイル循環期間および前記判定値を変更して設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の警告装置。
  4. 前記内燃機関を冷却する冷却水の温度を検知する冷却水温検知手段を有し、
    前記異常判定手段は、前記冷却水温検知手段の検知情報に基づいて前記オイル循環期間および前記判定値を変更して設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の警告装置。
  5. 前記異常判定手段は、前記油温センサからの検知情報に基づき、前記オイルポンプから吐出されるオイル温度が予め設定された温度以下であることを条件として、前記計数値を積算する処理を実行しないことを特徴とする請求項3に記載の警告装置。
  6. 前記オイルポンプの回転数を検知する回転数検知手段を備え、前記異常判定手段は、前記回転数検知手段からの検知情報に基づき、前記オイルポンプの単位時間当たりの回転数差が予め設定された回転数差以上であることを条件として、前記計数値を積算する処理を実行しないことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1の請求項に記載の警告装置。
  7. 前記異常判定手段は、前記オイル循環期間が複数回連続したときの期間内において前記オイル吐出圧の圧力値が所定値以下となった時間を積算し、前記積算値が判定値以上となったことを条件として、異常信号を出力することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の警告装置。
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