JP2015071999A - 内燃機関のオイルジェット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルジェットの切り換えタイミングを適切に得ることが可能な内燃機関のオイルジェット装置を提供する。【解決手段】ピストンの裏面に向けてオイルを噴射するオイルジェット装置において、オイルジェット停止中に、エンジンの冷却水温度が所定温度まで上昇した際(ST3でYES判定)、オイルジェットを開始して、ピストンの冷却を行う(ST4)。オイルジェット実行中に、エンジンの潤滑油温度が所定温度まで低下した際(ST5でYES判定)、所定期間中におけるエンジン回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に基づいてディレー時間を決定し(ST6)、このディレー時間の経過後にオイルジェットを停止する(ST7、ST8)。【選択図】図5

Description

本発明は内燃機関のピストンに向けてオイルを噴射するオイルジェット装置に係る。特に、本発明は、オイルジェットの切り換えタイミングの適正化を図るための対策に関する。
従来、例えば特許文献1および特許文献2に開示されているように、ピストンの裏面側に向けてエンジンオイル(潤滑油)の噴射(オイルジェット)を行うオイルジェット装置を備えたエンジンが知られている。このオイルジェットによってピストンを冷却することでピストン温度の過上昇を抑制できる。
このオイルジェットの制御として、特許文献1には、エンジンオイル温度が所定値以上になるとオイルジェットを開始し、その際のオイルジェット量をエンジン回転速度および燃料噴射量に基づいて算出することが開示されている。
また、特許文献2には、エンジンの冷却水温度が所定値以下になるとオイルジェットを停止することが開示されている。
特開昭61−138816号公報 特開2010−236438号公報
ところで、オイルジェットの切り換えタイミング(停止から実行への切り換えタイミング(以下、「オイルジェット開始タイミング」という)および実行から停止への切り換えタイミング(以下、「オイルジェット停止タイミング」という))が適切に得られていない場合には、以下に述べる課題を招く可能性がある。
オイルジェット停止タイミングが適切に得られていない場合を例に挙げて説明すると、まず、オイルジェット停止タイミングが遅く、オイルジェット実行期間が長くなった場合には、シリンダ内壁面(ボア壁面)とピストンとの間の隙間から燃焼室内へのエンジンオイルの流れ込み(燃焼室内へのオイル上がり)が生じやすくなる。このように燃焼室内へのオイル上がりが生じた場合、エンジンオイルの消費量が多くなってしまう。そればかりでなく、このエンジンオイルがシリンダ内壁面やピストン頂面においてデポジット化(オイルスラッジが炭化することによってカーボンデポジットが発生)してしまう虞がある。このデポジットは、エンジンの低回転高負荷運転時においてシリンダ内壁面やピストン頂面が所定温度以上に達した際にプレイグニッション(本来の点火時期よりも前に、混合気が着火してしまう現象)を引き起こす原因となる。以下、このプレイグニッションをLSPI(Low Speed Pre Ignition)という。
また、オイルジェット停止タイミングが早く、オイルジェット実行期間が短くなった場合には、ピストンを十分に冷却することができず、ピストン温度の過上昇を招いてしまう可能性がある。
また、特許文献1に開示されている如くエンジンオイル温度が所定値以上になったタイミングでオイルジェットを開始させるものにあっては、オイルジェット開始タイミングが適切に得られず、ピストンを必要以上に冷却してしまったり(オイルジェット開始タイミングが早い場合)、ピストン温度の過上昇を招いてしまったり(オイルジェット開始タイミングが遅い場合)する可能性がある。
本発明の発明者は、オイルジェットの切り換えタイミングを適切に得ることに鑑み、オイルジェット開始タイミングおよびオイルジェット停止タイミングを決定するためのパラメータについて考察を行った。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オイルジェットの切り換えタイミングを適切に得ることが可能な内燃機関のオイルジェット装置を提供することにある。
−発明の解決原理−
前記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、オイルジェットを停止状態から実行状態に切り換えるタイミングは、オイルジェット停止状態においてピストン温度との相関の高い温度(具体的には内燃機関の冷却水温度)に基づいて設定する。また、オイルジェットを実行状態から停止状態に切り換えるタイミングは、オイルジェット実行状態においてピストン温度との相関の高い温度(具体的には内燃機関の潤滑油温度)に基づいて設定するようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、ピストンに向けてオイルを噴射するオイルジェットの実行と停止とを制御可能な内燃機関のオイルジェット装置を前提とする。この内燃機関のオイルジェット装置に対し、前記オイルジェットを停止している状態では、内燃機関の冷却水温度に基づいてオイルジェットの開始動作を行うタイミングを制御し、前記オイルジェットを実行している状態では、内燃機関の潤滑油温度に基づいてオイルジェットの停止動作を行うタイミングを制御する構成としている。
各温度とオイルジェットの切り換え動作との関係として具体的には、前記オイルジェットを停止している状態において、内燃機関の冷却水温度が所定温度まで上昇した際にオイルジェットの開始動作を行い、前記オイルジェットを実行している状態において、内燃機関の潤滑油温度が所定温度まで低下した際にオイルジェットの停止動作を行うようにしている。
オイルジェットの冷却対象であるピストンの温度は、オイルジェットを停止している状態では内燃機関の冷却水温度との相関が高く、オイルジェットを実行している状態では内燃機関の潤滑油温度との相関が高い。この点に鑑み、本解決手段では、オイルジェットを停止している状態では冷却水温度に基づいてオイルジェットの開始動作を行うタイミングを制御し、オイルジェットを実行している状態では潤滑油温度に基づいてオイルジェットの停止動作を行うタイミングを制御するようにしている。このため、実際のピストン温度に適したオイルジェットの開始タイミングおよび停止タイミングを決定することが可能となり、これらタイミングが不適切であることに起因する不具合(前記LSPIの発生や、ピストン温度の過上昇等)を防止することができる。
なお、ここでいう「内燃機関の冷却水温度が所定温度まで上昇した際にオイルジェットの開始動作を行う」とは、冷却水温度が所定温度まで上昇した時点でオイルジェットを開始する場合に限らず、冷却水温度が所定温度まで上昇した時点からオイルジェットを開始するための制御(例えば後述する遅延時間の決定動作など)を行うことも含む概念である。同様に、ここでいう「内燃機関の潤滑油温度が所定温度まで低下した際にオイルジェットの停止動作を行う」とは、潤滑油温度が所定温度まで低下した時点でオイルジェットを停止する場合に限らず、潤滑油温度が所定温度まで低下した時点からオイルジェットを停止するための制御(例えば後述する遅延時間の決定動作など)を行うことも含む概念である。
また、前記オイルジェットの停止動作を行う場合のオイルジェット停止タイミングを、推定されたピストン温度に従って設定するようにしている。
これは、内燃機関の潤滑油温度に基づいて実際のピストン温度を推定し、このピストン温度に基づいてオイルジェットの停止動作を行うタイミングを制御するものである。これにより、ピストン温度の推定精度を高め、オイルジェット停止タイミングをより適正なものに設定することが可能になる。
前記オイルジェットの停止動作として具体的には、内燃機関の回転速度および吸気充填率に応じてオイルジェット停止タイミングの遅延時間を決定することが挙げられる。より具体的には、前記オイルジェット停止タイミングの遅延時間を、内燃機関の潤滑油温度が所定温度まで低下した場合における所定期間中の内燃機関の回転速度の変化量およびこの所定期間中の吸気充填率の変化量のうち少なくとも一方が大きいほど長く設定するものである。
内燃機関の潤滑油温度が所定温度まで低下したとしても、実際のピストン温度は未だ高い状態にある可能性がある。例えば、内燃機関の高回転・高負荷運転領域から低回転・低負荷運転領域に移行した場合である。この場合、内燃機関の潤滑油温度が所定温度まで低下したとしても、その直前まで高回転・高負荷の運転が行われていたことに起因し、実際のピストン温度は、未だ高い状態にある可能性がある。この際、内燃機関の潤滑油温度が所定温度まで低下した時点でオイルジェットを停止してしまうと、ピストン温度が高いまま維持されてしまう可能性がある。このため、本解決手段では、潤滑油温度が所定温度まで低下した場合であっても、それまでの内燃機関の回転速度の変化量が大きい場合や、吸気充填率の変化量が大きい場合には、ピストン温度が高くなっていると推定されるため、オイルジェットを停止するまでの遅延時間を設けておき、ピストンの冷却を必要最小限だけ継続するようにしている。そして、内燃機関の回転速度の変化量が大きいほど、また、吸気充填率の変化量が大きいほど、ピストン温度が高いと推定されるため、遅延時間を長く設定するようにしている。
また、オイルジェットの停止動作を開始するための潤滑油温度として複数の温度を設定し、各温度毎に、内燃機関の回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に応じたオイルジェット停止タイミングの遅延時間を規定する。また、前記潤滑油温度が低下して、これら複数の温度のうち何れかの温度に達した際、その温度、内燃機関の回転速度の変化量、吸気充填率の変化量それぞれに応じてオイルジェット停止タイミングの遅延時間を設定する。そして、前記複数設定されている温度と、オイルジェット停止タイミングの遅延時間との関係は、温度が高いものほど、内燃機関の回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であってもオイルジェット停止タイミングの遅延時間が長く設定されるようにしている。
これは、内燃機関の回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であっても、潤滑油温度が高いほど、ピストン温度は高くなっていると推定されるので、この潤滑油温度が高いほど前記遅延時間を長く設定して、ピストン温度を確実に低下させるものである。
前記オイルジェットの開始動作として具体的には、内燃機関の回転速度および吸気充填率に応じてオイルジェット開始タイミングの遅延時間を決定することが挙げられる。より具体的には、前記オイルジェット開始タイミングの遅延時間を、内燃機関の冷却水温度が所定温度まで上昇した場合における所定期間中の内燃機関の回転速度の変化量およびこの所定期間中の吸気充填率の変化量のうち少なくとも一方が大きいほど長く設定するものである。
内燃機関の冷却水温度が所定温度まで上昇したとしても、実際のピストン温度は未だ低い状態にある可能性がある。例えば、内燃機関の暖機運転中に高回転・高負荷運転領域に移行した場合である。この場合、内燃機関の冷却水温度が所定温度まで上昇したとしても、その直前まで低回転・低負荷の運転が行われていたことに起因し、実際のピストン温度は、未だ低い状態にある可能性がある。この際、内燃機関の冷却水温度が所定温度まで上昇した時点でオイルジェットを開始してしまうと、ピストンが必要以上に冷却されてしまう可能性がある。このため、本解決手段では、冷却水温度が所定温度まで上昇した場合であっても、それまでの内燃機関の回転速度の変化量が大きい場合や、吸気充填率の変化量が大きい場合には、ピストン温度が未だ低いと推定されるため、オイルジェットを開始するまでの遅延時間を設けておき、ピストンが必要以上に冷却されないようにしている。そして、内燃機関の回転速度の変化量が大きいほど、また、吸気充填率の変化量が大きいほど、ピストン温度が低いと推定されるため、遅延時間を長く設定するようにしている。
また、オイルジェットの開始動作を開始するための冷却水温度として複数の温度を設定し、各温度毎に、内燃機関の回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に応じたオイルジェット開始タイミングの遅延時間を規定する。また、前記冷却水温度が上昇して、これら複数の温度のうち何れかの温度に達した際、その温度、内燃機関の回転速度の変化量、吸気充填率の変化量それぞれに応じてオイルジェット開始タイミングの遅延時間を設定する。そして、前記複数設定されている温度と、オイルジェット開始タイミングの遅延時間との関係は、温度が低いものほど、内燃機関の回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であってもオイルジェット停止タイミングの遅延時間が長く設定されるようにしている。
これは、内燃機関の回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であっても、冷却水温度が低いほど、ピストン温度は低くなっていると推定されるので、この冷却水温度が低いほど前記遅延時間を長く設定して、ピストンが必要以上に冷却されないようにしている。
本発明では、内燃機関の冷却水温度に基づいてオイルジェットの開始動作を行うタイミングを制御し、内燃機関の潤滑油温度に基づいてオイルジェットの停止動作を行うタイミングを制御するようにしている。このため、実際のピストン温度に適したオイルジェットの開始タイミングおよび停止タイミングを決定することが可能となり、これらタイミングの適正化を図ることができる。
実施形態に係るエンジンのオイル供給系統の概略構成を示す図である。 エンジンの断面図である。 OCVの制御系を示すブロック図である。 エンジンの運転領域の変化を説明するための図である。 オイルジェット制御の手順を示すフローチャート図である。 ディレー時間設定マップを示す図である。 オイルジェットを実行した場合および実行しない場合それぞれにおけるエンジン回転速度の変化に応じたオイルリング溝底温度の推移を示すタイミングチャート図である。 変形例におけるオイルジェット制御の手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、自動車用の多気筒(例えば直列4気筒)ガソリンエンジンに本発明を適用した場合について説明する。
−エンジンのオイル供給系統−
図1は、本実施形態に係るエンジン(内燃機関)1のオイル供給系統の概略構成を示す図である。この図1に示すように、エンジン1は、エンジン本体を構成するシリンダヘッド2およびシリンダブロック3と、このシリンダブロック3の下端部に取り付けられたオイルパン4と、エンジン1の内部潤滑や内部冷却等のためのエンジンオイル(以下、単に「オイル」という場合もある)をエンジン1内で循環させるオイル供給系統5とを備えている。
前記エンジン1の内部には、ピストン11、クランクシャフト12、カムシャフト13等の複数の被潤滑部材や被冷却部材が収容されている。
前記シリンダブロック3には、4つのシリンダが形成されている。これらシリンダは、気筒配列方向(図中左右方向)に亘って配置されており、その内部にピストン11が図中上下方向に往復移動可能に収容されている(図2を参照)。
オイル供給系統5は、オイルパン4に貯留されているオイルが、このオイルパン4から吸い出されて前記各被潤滑部材や被冷却部材へ供給され、これら被潤滑部材や被冷却部材からオイルパン4内に還流し得るように構成されている。
オイルパン4内の底部近傍には、このオイルパン4の内部に貯留されているオイルを吸い込むための吸込口61aを有するオイルストレーナ61が配置されている。このオイルストレーナ61は、シリンダブロック3に設けられたオイルポンプ62に対し、ストレーナ流路61bを介して接続されている。
前記オイルポンプ62は、周知のロータリポンプから構成されており、そのロータ62aは、クランクシャフト12と共に回転するように、このクランクシャフト12と機械的に結合されている。このオイルポンプ62は、シリンダブロック3の外部に設けられたオイルフィルタ63のオイル入口に対し、オイル輸送路64を介して接続されている。また、オイルフィルタ63のオイル出口は、被潤滑部材や被冷却部材に向かうオイル流路として設けられたオイル供給路65と接続されている。なお、オイルポンプ62としては電動オイルポンプであってもよい。
前記オイル供給路65を経てオイルが供給されるオイル供給系統5の具体構成について以下に説明する。
このオイル供給系統5は、オイルパン4からオイルストレーナ61を介して汲み上げたオイルを、オイルポンプ62によって各被潤滑部材に供給して潤滑油として利用したり、ピストン11等の被冷却部材に供給して冷却油として利用したり、油圧作動機器に供給して作動油として利用したりするようになっている。
具体的に、オイルポンプ62から圧送されたオイルは、オイルフィルタ63を経た後、気筒列方向に沿って延びるメインオイルホール(メインギャラリ)51に送り出される。このメインオイルホール51の一端側および他端側には、シリンダブロック3からシリンダヘッド2に亘って上方に延びるオイル通路52,53が連通されている。
メインオイルホール51の一端側(図1における左側)に連通されているオイル通路52は、さらに、チェーンテンショナ側通路54と、VVT(Variable Valve Timing)側通路55とに分岐されている。
チェーンテンショナ側通路54に供給されたオイルは、チェーンテンショナ71の作動油として利用される。一方、VVT側通路55に供給されたオイルは、OCV(Oil Control Valve)用オイルフィルタ72aを経て、VVT用OCV72bおよび可変バルブタイミング機構72,73の作動油として利用される。
一方、メインオイルホール51の他端側(図1における右側)に連通されているオイル通路53は、ラッシュアジャスタ側通路56とシャワーパイプ側通路57とに分岐されている。
ラッシュアジャスタ側通路56は、吸気側通路56aと排気側通路56bとに更に分岐されている。この吸気側通路56aに供給されたオイルは吸気側のラッシュアジャスタ74,74,…の作動油として、また、排気側通路56bに供給されたオイルは排気側のラッシュアジャスタ75,75,…の作動油としてそれぞれ利用される。
シャワーパイプ側通路57も、吸気側通路57aと排気側通路57bとに分岐されている。吸気側通路57aに供給されたオイルは吸気カムシャフトのカムロブに向けて、また、排気側通路57bに供給されたオイルは排気カムシャフトのカムロブに向けてそれぞれ散布される。
−オイルジェット機構−
前記オイル供給系統5には、ピストン11を冷却するためのオイルジェット機構8が備えられている。以下、このオイルジェット機構8について説明する。
このオイルジェット機構8は、各気筒それぞれに対応して配設された複数(本実施形態では4個)のピストンジェットノズル81,81,…、メインオイルホール51からピストンジェットノズル81にオイルを供給するためのオイル供給路82、ピストンジェットノズル81へのオイル供給量を調整する(オイルの供給/停止の切り換え、および、オイル供給量の調整を行う)OCV(Oil Control Valve)83を備えている。
前記ピストンジェットノズル81は、ピストン11の裏面に向かう噴射孔を有しており、オイル供給路82からオイルが供給された際には、ピストン11の裏面に向けてオイルを噴射するようになっている。
つまり、OCV83が開放状態にあるときには、メインオイルホール51のオイルが、オイル供給路82を経て、各気筒それぞれに対応したピストンジェットノズル81,81,…に供給され、これらピストンジェットノズル81,81,…から各ピストン11の裏面に向けてオイルが噴射される。このオイルの噴射によりピストン11を冷却し、例えば筒内温度の過上昇を抑制してノッキングの発生を防止できるようになっている。
一方、OCV83が閉鎖状態にあるときには、メインオイルホール51からオイル供給路82へのオイルの供給が停止され、各ピストンジェットノズル81,81,…からのエンジンオイルの噴射も停止される。
−エンジンの構成−
次に、本実施形態に係るエンジン1の構成および前記オイルジェット機構8の配設構造について説明する。
図2に示すように、本実施形態に係るエンジン1は、シリンダブロック3の長手方向に沿って複数のシリンダボア31が配設されている(図2では1つの気筒のみを示している)。各シリンダボア31には、ピストン11がそれぞれ収容されている。
シリンダヘッド2には、燃焼室14に連通する吸気ポート21および排気ポート22が設けられている。この吸気ポート21および排気ポート22は、シリンダヘッド2に備えられた吸気バルブ23や排気バルブ24を、吸気側および排気側のカムシャフト13等によって駆動することにより開閉される。
そして、シリンダブロック側ウォータジャケット32は、シリンダブロック3においてシリンダボア31を囲むように、かつデッキ面側へ向けて開放するように溝状に設けられている。
また、シリンダヘッド側ウォータジャケット25は、シリンダブロック3側へ向けて開放され、シリンダブロック側ウォータジャケット32と連通している。
なお、前記シリンダブロック3とシリンダヘッド2とは、ヘッドガスケット15を介して、ヘッドボルト(図示省略)によって結合されている。
そして、前記オイルジェット機構8は、シリンダブロック3の下部に配設されており、各気筒毎に前記ピストンジェットノズル81が設けられている。このピストンジェットノズル81は、前記オイル供給路82に対する接続箇所から水平方向に延びた後、略鉛直上方に延び、その上端部に、前記ピストン11の裏面に向かう噴射孔が形成されたものとなっている。上述した如く、前記OCV83が開放状態にあるときには、オイル供給路82から供給されたオイルがピストンジェットノズル81からピストン11の裏面に向けて噴射されて(図2における矢印を参照)ピストン11が冷却されるようになっている。
前述した如く、このピストン11の冷却は、エンジン1の燃焼行程におけるノッキングの発生を防止することを主な目的としている。このため、基本的には、エンジン1の暖機中などにあってはピストン11を冷却する要求は低く、エンジン1の暖機完了後(特に、暖機完了後の高負荷運転域や高回転域)にはピストン11を冷却する要求が高くなる。このため、例えば、エンジン1の暖機完了後の所定運転域においては、前記OCV83が開放状態となって、オイル供給路82にエンジンオイルが供給され、各ピストンジェットノズル81からピストン11の裏面側に向けてエンジンオイルが噴射(オイルジェット)されるようになっている。このオイルジェットの実行および停止の切り換え動作については後述する。なお、OCV83の構成は周知であるため、ここでの説明は省略する。
−OCVの制御系−
図3は、前記OCV83に係る制御系を示すブロック図である。ECU100は、エンジン1の運転制御などを実行する電子制御装置であって、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびバックアップRAMなどを備えている。
ROMには、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはエンジン1の停止時などにおいて保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
前記OCV83に係る制御系にあっては、ECU100に複数のセンサが接続されている。具体的には、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト12が所定角度だけ回転する度にパルス信号を発信するクランクポジションセンサ101、吸入空気量を検出するエアフロメータ102、アクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度を検出するアクセル開度センサ103、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ104、および、エンジンオイルの温度を検出する油温センサ105などが接続されており、これらセンサ101〜105からの信号がECU100に入力されるようになっている。
具体的に、水温センサ104は、前記シリンダブロック3の側部に配設されて(図2を参照)、前記シリンダブロック側ウォータジャケット32内を流れる冷却水の温度を検出する。油温センサ105は、前記オイルパン4に配設されて、このオイルパン4の底部に貯留されているエンジンオイルの温度を検出する。なお、この油温センサ105は、前記ピストンジェットノズル81から噴射されるエンジンオイルの温度の検出精度を高めるために、前記メインオイルホール51やオイル供給路82に配設してもよい。
なお、ECU100は、前記各センサ以外に、周知のセンサとして、スロットル開度センサ、シフトポジションセンサ、車輪速センサ、ブレーキペダルセンサ、吸気温センサ、吸気圧センサ、A/Fセンサ、O2センサ、カムポジションセンサ等(何れも図示省略)が接続されており、これらセンサからの信号も入力されるようになっている。
そして、ECU100は、各種センサの出力信号に基づいて、エンジン1の各種アクチュエータ(スロットルモータ、インジェクタ、イグナイタ等)の制御のほか、前記OCV83の開閉制御(オイルジェット制御)を行うようになっている。このOCV83の開閉制御については後述する。このECU100および前記オイルジェット機構8によって本発明のオイルジェット装置が構成されている。
−オイルジェット制御−
次に、本実施形態の特徴とする制御であるオイルジェット制御について説明する。
前述した如く、従来技術にあっては、オイルジェット停止タイミングが適切に得られておらず、このオイルジェット停止タイミングが遅く、オイルジェット実行期間が長くなった場合には、シリンダ内壁面とピストンとの間の隙間から燃焼室内へのオイル上がりが生じやすくなる。このように燃焼室内へのオイル上がりが生じた場合、このエンジンオイルがシリンダ内壁面やピストン頂面においてデポジット化してしまう虞がある。このデポジットは、エンジンの低回転高負荷運転時においてシリンダ内壁面やピストン頂面が所定温度以上に達した際にプレイグニッションLSPIを引き起こす原因となる。一方、オイルジェット停止タイミングが早く、オイルジェット実行期間が短くなった場合には、ピストンを十分に冷却することができず、ピストン温度の過上昇を招いてしまう可能性がある。また、オイルジェット開始タイミングが適正なタイミングよりも早くなると、ピストンを必要以上に冷却してしまうことになり、オイルジェット開始タイミングが適正なタイミングよりも遅くなると、ピストン温度の過上昇を招くことになってしまう。
これらの点に鑑み、本実施形態では、オイルジェットの切り換えタイミングを適切に得るために、オイルジェットを停止している状態では、エンジン1の冷却水温度(以下、単に「水温」という場合もある)に基づいてオイルジェットの開始動作を行うタイミングを制御するようにしている。また、オイルジェットを実行している状態では、エンジンオイルの温度(以下、単に「油温」という場合もある)に基づいてオイルジェットの停止動作を行うタイミングを制御するようにしている。具体的には、オイルジェットを停止している状態において、エンジン1の水温が所定温度まで上昇した際にオイルジェットの開始動作を行う一方、オイルジェットを実行している状態において、エンジン1の油温が所定温度まで低下した際にオイルジェットの停止動作を行うようにしている。また、このオイルジェットの停止動作にあっては、エンジン回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に応じて、オイルジェットを停止するまでのディレー(遅延)時間を変更するようにしている。
このディレー時間を設定する理由について以下に説明する。エンジン1の油温が所定温度まで低下したとしても、実際のピストン温度は未だ高い状態にある可能性がある。例えば、エンジン1の高回転・高負荷運転領域から車両の制動が行われるなどして(車両が減速するなどして)エンジン1が低回転・低負荷運転領域に移行した場合が想定される。図4は、エンジン回転速度および吸気充填率によるエンジン1の運転領域の変化を示す図であり、図中Aで示す高回転・高負荷運転領域から図中Bで示す低回転・低負荷運転領域に移行した場合(図中における減速時を参照)には、エンジン1の油温が所定温度まで低下したとしても、その直前まで高回転・高負荷の運転が行われていたことに起因し、実際のピストン温度は、未だ高い状態にある可能性がある。この際、エンジン1の油温が所定温度まで低下した時点でオイルジェットを停止してしまうと、ピストン温度が高いまま維持されてしまう可能性がある。このため、本実施形態では、油温が所定温度まで低下した場合であっても、ピストン温度が高いと推定される場合には、オイルジェットを停止するまでのディレー時間を設けておき、ピストン11の冷却を必要最小限だけ継続するようにしている。そして、本実施形態では、油温が所定温度まで低下した際、その直前の所定期間におけるエンジン回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に基づいてディレー時間を設定するようにしている。具体的には、エンジン回転速度の変化量が大きいほど、また、吸気充填率の変化量が大きいほどディレー時間を長く設定するようにしている。
以下、オイルジェット制御の手順について、図5のフローチャートを用いて具体的に説明する。この図5に示すフローチャートは、エンジン1が始動した後、数msec毎またはクランクシャフト12の所定回転角度毎に実行される。
まず、ステップST1において、エンジン回転速度Ne、吸気充填率KL、水温THw、油温THoの取得を行う。エンジン回転速度Neは、前記クランクポジションセンサ101からの出力に基づいて算出される。吸気充填率KLは、吸入空気量やエンジン回転速度等に基づいて算出される。この吸入空気量は、前記エアフロメータ102によって検出される。また、前記吸気圧センサによって検出される吸気圧力に基づいて吸気充填率を算出するようにしてもよい。また、水温THwは前記水温センサ104によって検出され、油温THoは前記油温センサ105によって検出される。
このようにして各情報を取得した後、ステップST2に移り、前記ECU100に予め記憶されているオイルジェット実行フラグがONとなっているか否かを判定する。このオイルジェット実行フラグは、後述するオイルジェット実行条件が成立してオイルジェットが実行されている場合にONとされ、後述するオイルジェット停止条件が成立してオイルジェットが停止されている場合にOFFとされる。
エンジン始動時(例えば冷間始動の暖機運転時)には、オイルジェット実行条件が成立しておらずオイルジェット実行フラグはOFFとなっている。この場合、ステップST2ではNO判定され、ステップST3に移る。
ステップST3では、前記水温センサ104によって検出されている水温が所定温度α以上となっているか否かを判定する。この所定温度αは、ピストン温度が上昇してピストン11の冷却が必要となる温度になった際に対応する水温として予め実験やシミュレーションによって設定されている。この所定温度αは例えば80℃に設定されている。この値はこれに限定されるものではなく適宜設定される。
水温が所定温度α未満であってステップST3でNO判定された場合には、水温は比較的低く、つまり、ピストン11の温度が比較的低いため、オイルジェットによる冷却を行う必要はない(オイルジェットを開始する必要はない)としてリターンされる。つまり、OCV83の閉鎖状態が継続される。
一方、水温が所定温度α以上となっており、ステップST3でYES判定された場合には、ステップST4に移り、水温は比較的高く、つまり、ピストン11の温度が比較的高くなったため、オイルジェットによる冷却を行う必要が生じているとして、OCV83を開放してオイルジェットを実行すると共に、前記オイルジェット実行フラグをONにする。これにより、オイルジェットによるピストン11の冷却が開始される。
その後、ステップST5に移り、前記油温センサ105によって検出されている油温が所定のディレー時間決定温度まで低下したか否かを判定する。このディレー時間決定温度とは、オイルジェットを停止するに当たり、その停止までのディレー時間を設定することが必要となる温度として予め規定されている。具体的に、このディレー時間決定温度としては複数の温度が設定されており、これら複数のディレー時間決定温度のうちの一つの温度まで油温が低下した場合に、このステップST5でYES判定されることになる。
具体的に、このディレー時間決定温度の例としては、「100℃」「90℃」「80℃」等が予め設定されており、油温が低下して、何れかの温度に達した時点でステップST5でYES判定されることになる。例えば油温が「100℃」を超えた状態から「100℃」まで低下した場合や、油温が「100℃」と「90℃」との間の値(例えば「98℃」)から「90℃」まで低下した場合や、油温が「90℃」と「80℃」との間の値(例えば「88℃」)から「80℃」まで低下した場合などにあっては、ステップST5でYES判定されることになる。
油温がディレー時間決定温度まで低下していない場合には、ステップST5でNO判定され、未だオイルジェットを停止する必要はない(オイルジェットを停止するためのディレー時間を設定する必要はない)としてリターンされる。この場合、既にオイルジェット実行フラグはONとなっている(ステップST4においてONとなっている)ので、リターン後の次のルーチンにあっては、ステップST2ではYES判定され、ステップST5において油温がディレー時間決定温度まで低下したか否かの判定を行うことになる。つまり、油温がディレー時間決定温度に低下するまでステップST1、ST2、ST5の動作を繰り返す。
油温がディレー時間決定温度まで低下し、ステップST5でYES判定された場合には、ステップST6に移り、オイルジェットを停止するためのディレー時間の決定を行う。このディレー時間は、油温がディレー時間決定温度まで低下する直前での所定期間(例えば3sec間)におけるエンジン回転速度の変化量ΔNeおよび吸気充填率の変化量ΔKLに基づいて後述するディレー時間設定マップに従って決定される。
図6は、前記ROMに記憶されたディレー時間設定マップを示す図であって、図6(a)〜(c)はそれぞれ対象とする油温が異なっている。例えば図6(a)は油温が100℃である場合のディレー時間設定マップを示し、図6(b)は油温が90℃である場合のディレー時間設定マップを示し、図6(c)は油温が80℃である場合のディレー時間設定マップを示している。つまり、前述した如く油温が「100℃」を超えた状態から「100℃」まで低下したことによりステップST5でYES判定された場合には、図6(a)に示すディレー時間設定マップが前記ROMから抽出される。また、油温が「100℃」と「90℃」との間の値から「90℃」まで低下したことによりステップST5でYES判定された場合には、図6(b)に示すディレー時間設定マップが前記ROMから抽出される。また、油温が「90℃」と「80℃」との間の値から「80℃」まで低下したことによりステップST5でYES判定された場合には、図6(c)に示すディレー時間設定マップが前記ROMから抽出される。そして、この抽出されたディレー時間設定マップにエンジン回転速度の変化量ΔNeおよび吸気充填率の変化量ΔKLを当て嵌めることによってディレー時間が決定される。
ここでは、ディレー時間設定マップとして3種類の温度を対象とする3つのマップがROMに記憶されている場合を説明したが、これに限らず、4種類以上の温度を対象とする4つ以上のマップをROMに記憶させるようにしてもよい。
なお、これらディレー時間設定マップそれぞれは、前述した如くエンジン回転速度の変化量ΔNeおよび吸気充填率の変化量ΔKLに基づいてディレー時間を決定するものである。そして、図6(a)〜(c)に示すディレー時間の設定領域として、領域I→II→III→IVの順でディレー時間が長くなっている。例えば領域Iが「0sec」、領域IIが「1sec」、領域IIIが「2sec」、領域IVが「3sec」としてディレー時間が設定されている。これら値はこれに限定されるものではなく適宜設定される。
そして、各ディレー時間設定マップは、対象とする油温が高いマップほどディレー時間を長く設定する領域が大きくなっている。つまり、各領域同士の間の境界線は、対象とする油温が高いマップほど、エンジン回転速度の変化量ΔNeが小さい側、および、吸気充填率の変化量ΔKLが小さい側に設定されている。具体的に、各マップそれぞれの領域IV(ディレー時間を「3sec」とする領域)を比較した場合、図6(c)に示すディレー時間設定マップ(油温「80℃」を対象としたマップ)、図6(b)に示すディレー時間設定マップ(油温「90℃」を対象としたマップ)、図6(a)に示すディレー時間設定マップ(油温「100℃」を対象としたマップ)の順で、この領域IVが拡大されており、対象とする油温が高いほど、エンジン回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であっても遅延時間が長く設定されるようになっている。これは、本発明でいう「複数設定されている温度と、オイルジェット停止タイミングの遅延時間との関係は、温度が高いものほど、内燃機関の回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であってもオイルジェット停止タイミングの遅延時間が長く設定されるようになっている」ことに相当する。このように遅延時間を設定する理由は、油温が高いほどピストン温度も高くなっていると推定されるので、オイルジェットの停止までのディレー時間を長くして、ピストン温度を確実に低下させるためである。
このようにして、油温に応じて抽出されたディレー時間設定マップに基づいてディレー時間が決定された後、ステップST7に移り、このディレー時間が経過したか否かを判定する。
そして、このディレー時間が経過してステップST7でYES判定された場合には、ステップST8に移り、OCV83を閉鎖してオイルジェットを停止すると共に、前記オイルジェット実行フラグをOFFにする。これにより、オイルジェットによるピストン11の冷却が停止される。
なお、前述の如く決定されたディレー時間は比較的短い(前述の場合、最大でも3secである)ため、一旦決定されたディレー時間が経過するまでに油温が更に低下したとしても、低温側のディレー時間決定温度にまで至る可能性は低い。つまり、前述の場合、ディレー時間が経過するまでに油温が10℃以上低下する可能性は低い。例えば、油温「100℃」を対象としたディレー時間設定マップ(図6(a)に示したもの)に基づいて決定されたディレー時間が経過するまでに油温が「90℃」まで低下する可能性は低い。このため、一旦決定されたディレー時間は、このディレー時間が経過してオイルジェットが停止されるまで一定の値に維持されることになる。
図7は、オイルジェットを実行した場合および実行しない場合それぞれにおけるエンジン回転速度の変化に応じたオイルリング溝底温度の推移を示すタイミングチャート図である。ここでは、ピストン11の温度をオイルリング溝底温度に置き換えている。
エンジン1のアイドリング運転状態から、図中のタイミングt1でエンジン回転速度およびエンジン負荷が上昇すると、それに伴ってオイルリング溝底温度(ピストン温度)も上昇していく。
そして、図中のタイミングt2において水温が所定温度αを超え、それに伴ってオイルジェットが開始されている(図5のフローチャートにおけるステップST3、ST4)。このオイルジェットの開始に伴い、オイルリング溝底温度(ピストン温度)の上昇は抑制されている。図中に二点鎖線で示した波形は、オイルジェットを実行しない場合におけるオイルリング溝底温度の推移であり、この場合、オイルリング溝底温度が温度クライテリアを超えてしまうことになる。
図中のタイミングt2でオイルジェットが開始された後のタイミングt3からタイミングt4の期間は、エンジン1の高回転・高負荷運転期間となっている。この期間にあっても、オイルジェットによってピストン11が冷却されているため、オイルリング溝底温度が温度クライテリアを超えてしまうことはない。
図中のタイミングt4からエンジン回転速度およびエンジン負荷が低下していき、その後、油温がディレー時間決定温度まで低下すると(図5のフローチャートにおけるステップST5でYES判定された場合)、このエンジン回転速度の低下量およびエンジン負荷の低下量に応じて決定されたディレー時間だけオイルジェットが継続される(図5のフローチャートにおけるステップST7;図7中のタイミングt4からt5の時間がディレー時間となっている)。このディレー時間を設けたことによるオイルジェットの継続により、ピストン11の冷却が継続され、オイルリング溝底温度が温度クライテリアを超えてしまうことはない(図中におけるオイルジェット停止遅延ありの場合の温度変化を参照)。
これに対し、前記ディレー時間を設けない場合には、図中に一点鎖線で示すように(図中におけるオイルジェット停止遅延なしの場合の温度変化を参照)、オイルリング溝底温度が温度クライテリアを超えてしまうことになる。
前記ディレー時間が経過したタイミングt5でオイルジェットを停止し、その後、タイミングt6からエンジン1のアイドリング運転状態に戻っている。
このように、水温に基づいてオイルジェットの開始タイミングを、油温に基づいてオイルジェットの停止タイミングをそれぞれ設定し、また、エンジン回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に基づいてオイルジェットを停止するまでのディレー時間を設定したことにより、オイルリング溝底温度(ピストン温度)が温度クライテリアを超えないようにしながらも、オイルジェットの実行期間を適切に得ることができる。このため、オイルジェットの開始タイミングや停止タイミングが不適切であることに起因する不具合(LSPIの発生や、ピストン温度の過上昇等)を防止することができる。
(変形例)
次に、変形例について説明する。前述した実施形態では、オイルジェットを停止する際にディレー時間を設定するようにしていた。本変形例では、オイルジェットを開始する際にもディレー時間(オイルジェットを開始するまでのディレー時間)を設定するようにしたものである。つまり、水温が所定温度以上となった際にオイルジェットを開始するまでのディレー時間を設定しておき、このディレー時間の経過後にオイルジェットを開始するようにしたものである。
このオイルジェットを開始するまでのディレー時間を設定する理由について以下に説明する。エンジン1の水温が所定温度まで上昇したとしても、実際のピストン温度は未だ低い状態にある可能性がある。例えば、エンジン1の暖機運転中にエンジン1が高回転・高負荷運転領域に移行した場合が想定される。図4における図中Bで示す低回転・低負荷運転領域から図中Aで示す高回転・高負荷運転領域に移行した場合(図中におけるアクセル踏み込み時を参照)には、エンジン1の水温が所定温度まで上昇したとしても、その直前まで低回転・低負荷の運転が行われていたことに起因し、実際のピストン温度は、未だ低い状態にある可能性がある。この際、エンジン1の水温が所定温度まで上昇した時点でオイルジェットを開始してしまうと、ピストンが必要以上に冷却されてしまう可能性がある。このため、本変形例では、水温が所定温度まで上昇した場合であっても、ピストン温度が低いと推定される場合には、オイルジェットを開始するまでのディレー時間を設けておき、ピストン11が必要以上に冷却されてしまうことを抑制している。そして、本変形例においても、水温が所定温度まで上昇した際、その直前の所定期間におけるエンジン回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に基づいてディレー時間を設定するようにしている。具体的には、エンジン回転速度の変化量が大きいほど、また、吸気充填率の変化量が大きいほどディレー時間を長く設定するようにしている。
図8は、本変形例におけるオイルジェット制御の手順を示すフローチャートである。このフローチャートにおけるステップST1、ST2、ST4〜ST8の動作は、前記実施形態において図5で示したステップST1、ST2、ST4〜ST8の動作と同様であるので、ここでの説明は省略する。
前記オイルジェット実行フラグがOFFとなっており、ステップST2でNO判定された場合には、ステップST10に移る。このステップST10では、前記水温センサ104によって検出されている水温が所定のディレー時間決定温度まで上昇したか否かを判定する。このディレー時間決定温度とは、オイルジェットを開始するに当たり、その開始までのディレー時間を設定することが必要となる温度として予め規定されている。具体的に、このディレー時間決定温度も複数の温度が設定されており、これら複数のディレー時間決定温度のうちの一つの温度まで水温が上昇した場合に、このステップST10でYES判定されることになる。このディレー時間決定温度の設定は、前述した実施形態のものと同様にして行われるため(温度の値は異なっている)、ここでの説明は省略する。
水温がディレー時間決定温度まで上昇していない場合には、ステップST10でNO判定され、未だオイルジェットを開始する必要はない(オイルジェットを開始するためのディレー時間を設定する必要はない)としてリターンされる。この場合、オイルジェット実行フラグはOFFであるので、リターン後の次のルーチンにあっては、ステップST2ではNO判定され、ステップST10において水温がディレー時間決定温度まで上昇したか否かの判定を行うことになる。つまり、水温がディレー時間決定温度に上昇するまでステップST1、ST2、ST10の動作を繰り返す。
水温がディレー時間決定温度まで上昇し、ステップST10でYES判定された場合には、ステップST11に移り、オイルジェットを開始するためのディレー時間の決定を行う。このディレー時間は、水温がディレー時間決定温度まで上昇する直前での所定期間(例えば3sec間)におけるエンジン回転速度の変化量ΔNeおよび吸気充填率の変化量ΔKLに基づいて図示しないディレー時間設定マップに従って決定される。このディレー時間の決定は、前述した実施形態のものと同様にして行われるため、ここでの説明は省略する。
このように本変形例では、オイルジェットを開始するための複数のディレー時間決定温度を設定しておき、水温が上昇して一つのディレー時間決定温度に達した場合に、エンジン回転速度の変化量ΔNeおよび吸気充填率の変化量ΔKLに基づいてディレー時間を決定するようにしている。また、本変形例では、この動作において、対象とする水温が低いほど、エンジン回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であっても遅延時間が長く設定されるようになっている。これは、本発明でいう「複数設定されている温度と、オイルジェット開始タイミングの遅延時間との関係は、温度が低いものほど、内燃機関の回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であってもオイルジェット開始タイミングの遅延時間が長く設定されるようになっている」ことに相当する。このように遅延時間を設定する理由は、水温が低いほどピストン温度も低くなっていると推定されるので、オイルジェットの開始までのディレー時間を長くして、ピストンを必要以上に冷却しないためである。
ディレー時間設定マップに基づいてディレー時間が決定された後、ステップST12に移り、このディレー時間が経過したか否かを判定する。
そして、このディレー時間が経過してステップST12でYES判定された場合には、ステップST4に移り、OCV83を開放してオイルジェットを実行すると共に、前記オイルジェット実行フラグをONにする。これにより、オイルジェットによるピストン11の冷却が開始される。
その他の動作は前述した実施形態のものと同様である。
本変形例によれば、エンジン回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に基づいてオイルジェットを開始するまでのディレー時間を設定したことにより、オイルジェットの開始タイミングの適正化を図ることができ、ピストンを必要以上に冷却したり、ピストン温度が過上昇したりすることを防止できる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態および変形例は、自動車用の直列4気筒ガソリンエンジンのオイルジェット装置に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、自動車以外に適用されるエンジンのオイルジェット装置に対しても適用することが可能である。また、気筒数やエンジンの形式(V型や水平対向型等)は特に限定されるものではない。また、ディーゼルエンジンのオイルジェット装置に対しても本発明は適用が可能である。
また、前記実施形態および変形例ではコンベンショナル車両(駆動力源としてエンジンのみを搭載した車両)に本発明を適用した場合について説明したが、ハイブリッド車両(駆動力源としてエンジンおよび電動モータを搭載した車両)に対しても本発明は適用可能である。
また、前記実施形態および変形例では、オイルジェット機構8に、開度調整可能なOCV83を設けていた。本発明はこれに限らず、開弁状態と閉弁状態とが切り換えられるOSVを設けるようにしてもよい。
本発明は、オイルジェット装置を備えたエンジンにおけるオイルジェットの切り換え制御に適用可能である。
1 エンジン(内燃機関)
11 ピストン
8 オイルジェット機構
83 OCV
100 ECU
101 クランクポジションセンサ
102 エアフロメータ
104 水温センサ
105 油温センサ

Claims (9)

  1. ピストンに向けてオイルを噴射するオイルジェットの実行と停止とを制御可能な内燃機関のオイルジェット装置において、
    前記オイルジェットを停止している状態では、内燃機関の冷却水温度に基づいてオイルジェットの開始動作を行うタイミングが制御され、
    前記オイルジェットを実行している状態では、内燃機関の潤滑油温度に基づいてオイルジェットの停止動作を行うタイミングが制御される構成となっていることを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関のオイルジェット装置において、
    前記オイルジェットを停止している状態において、内燃機関の冷却水温度が所定温度まで上昇した際にオイルジェットの開始動作を行い、
    前記オイルジェットを実行している状態において、内燃機関の潤滑油温度が所定温度まで低下した際にオイルジェットの停止動作を行うことを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関のオイルジェット装置において、
    前記オイルジェットの停止動作を行う場合のオイルジェット停止タイミングは、推定されたピストン温度に従って設定されることを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
  4. 請求項1、2または3記載の内燃機関のオイルジェット装置において、
    前記オイルジェットの停止動作では、内燃機関の回転速度および吸気充填率に応じてオイルジェット停止タイミングの遅延時間を決定することを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
  5. 請求項4記載の内燃機関のオイルジェット装置において、
    前記オイルジェット停止タイミングの遅延時間は、内燃機関の潤滑油温度が所定温度まで低下した場合における所定期間中の内燃機関の回転速度の変化量およびこの所定期間中の吸気充填率の変化量のうち少なくとも一方が大きいほど長く設定されることを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
  6. 請求項4または5記載の内燃機関のオイルジェット装置において、
    オイルジェットの停止動作を開始するための潤滑油温度として複数の温度が設定されており、各温度毎に、内燃機関の回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に応じたオイルジェット停止タイミングの遅延時間が規定されており、
    前記潤滑油温度が低下して、これら複数の温度のうち何れかの温度に達した際、その温度、内燃機関の回転速度の変化量、吸気充填率の変化量それぞれに応じてオイルジェット停止タイミングの遅延時間が設定されるようになっており、
    前記複数設定されている温度と、オイルジェット停止タイミングの遅延時間との関係は、温度が高いものほど、内燃機関の回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であってもオイルジェット停止タイミングの遅延時間が長く設定されるようになっていることを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
  7. 請求項1〜6のうち何れか一つに記載の内燃機関のオイルジェット装置において、
    前記オイルジェットの開始動作では、内燃機関の回転速度および吸気充填率に応じてオイルジェット開始タイミングの遅延時間を決定することを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
  8. 請求項7記載の内燃機関のオイルジェット装置において、
    前記オイルジェット開始タイミングの遅延時間は、内燃機関の冷却水温度が所定温度まで上昇した場合における所定期間中の内燃機関の回転速度の変化量およびこの所定期間中の吸気充填率の変化量のうち少なくとも一方が大きいほど長く設定されることを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
  9. 請求項7または8記載の内燃機関のオイルジェット装置において、
    オイルジェットの開始動作を開始するための冷却水温度として複数の温度が設定されており、各温度毎に、内燃機関の回転速度の変化量および吸気充填率の変化量に応じたオイルジェット開始タイミングの遅延時間が規定されており、
    前記冷却水温度が上昇して、これら複数の温度のうち何れかの温度に達した際、その温度、内燃機関の回転速度の変化量、吸気充填率の変化量それぞれに応じてオイルジェット開始タイミングの遅延時間が設定されるようになっており、
    前記複数設定されている温度と、オイルジェット開始タイミングの遅延時間との関係は、温度が低いものほど、内燃機関の回転速度が同一変化量および吸気充填率が同一変化量であってもオイルジェット開始タイミングの遅延時間が長く設定されるようになっていることを特徴とする内燃機関のオイルジェット装置。
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