JP2014098344A - バルブ異常判定装置および内燃機関の制御装置 - Google Patents

バルブ異常判定装置および内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】油路を開閉するバルブの開閉異常を高い精度で判定する。
【解決手段】OSV7の油圧導入ポート71aをメインオイルホール21に連通させる。OSV7のバルブ圧力ポート71bをオイルジェット切り換えバルブ8の背圧空間81に連通させる。OSV7のON時に各ポート71a,71b同士を連通させてオイルジェット切り換えバルブ8を閉鎖させてオイルジェットを停止し、OSV7のOFF時に各ポート71a,71b同士を遮断させてオイルジェット切り換えバルブ8を開放させてオイルジェットを実行する。OSV7の切り換え時におけるメインオイルホール21の油圧変化を油圧センサ105によってセンシングし、その油圧の変化量が所定量以下である場合にはオイルジェット切り換えバルブ8の開閉動作に異常が生じていると判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、油路を開閉するバルブの異常を判定する装置、および、その判定結果に応じて内燃機関を制御する制御装置に係る。特に、本発明は、バルブ異常の判定精度を高めるための改良に関する。
従来、例えば特許文献1および特許文献2に開示されているように、エンジンには、被潤滑部分や被冷却部分にエンジンオイル(潤滑油)を供給するためのオイル供給系が設けられている。また、このオイル供給系に備えられる機器として、エンジンオイルの供給と非供給とが切り換えられるものがある。例えば、ピストンの裏面側に向けてエンジンオイルを噴射する(以下、このオイル噴射をオイルジェットという)オイルジェット装置が挙げられる。
具体的には、特許文献3および特許文献4に開示されているように、オイルジェット装置のオイル供給経路にオイルジェット切り換えバルブが配設されており、エンジンの冷間始動初期時に、このオイルジェット切り換えバルブを閉鎖してオイルジェットを停止する一方、エンジンの暖機完了後であってエンジン回転数が所定回転数まで上昇すると、オイルジェット切り換えバルブを開放してオイルジェットを実行する。これにより、無駄なオイルジェットを防止すると共に、必要に応じてピストンを冷却し、例えばノッキングの発生を防止する。
特開平6−101439号公報 特開2009−115075号公報 特開2007−40148号公報 特開2008−19750号公報
ところで、前記オイルジェット切り換えバルブを開閉してオイルジェットの実行と停止とを切り換えるものにおいて、オイルジェット切り換えバルブの開閉動作が正常に行われない異常状態になると、ピストンの冷却が十分に行えなくなる等といった不具合を招いてしまう。例えば、オイルジェット切り換えバルブが閉鎖状態で固着してしまった場合には、エンジン回転数が上昇してもオイルジェット装置のオイル供給経路にエンジンオイルが供給されず、オイルジェットが不能になってピストンの冷却が十分に行えなくなる可能性がある。
このため、このバルブ異常の有無を早期に且つ正確に判定することができる異常判定装置が求められている。
なお、前記オイルジェット切り換えバルブが固着する原因としては、オイル中のデポジットや、電磁ソレノイドを利用してオイルジェット切り換えバルブを開閉するものにあってはこの電磁ソレノイドの故障などが挙げられる。
前記バルブ異常の有無を判定する構成として、オイルジェット切り換えバルブの位置を検出するセンサを設け、このセンサによってオイルジェット切り換えバルブの固着の有無を判定することが考えられる。
しかしながら、このセンサの配設スペースを確保することは難しく、また、センサからのワイヤハーネスの取り回しや、センサの熱害等に鑑みると実用性に欠けるものである。
なお、オイルジェット切り換えバルブの開閉動作の異常としては、オイルジェット切り換えバルブを開放させようとしても閉鎖状態が維持されてしまう「閉異常」だけでなく、オイルジェット切り換えバルブを閉鎖させようとしても開放状態が維持されてしまう「開異常」もある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、油路を開閉するバルブの開閉異常を早期に且つ正確に判定することが可能なバルブ異常判定装置および内燃機関の制御装置を提供することにある。
−発明の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、バルブによる油路の開閉箇所よりも上流側に油圧センサを配設し、バルブ切り換え指令時に検出される油圧の変化に基づいてバルブの開閉動作が正常であるか否かを判定するようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、油路を開閉する開閉バルブと、この開閉バルブを開閉作動させるための油圧を切り換える制御バルブとを備えたオイル供給装置に対し、前記開閉バルブの開閉作動の異常の有無を判定するバルブ異常判定装置を対象とする。このバルブ異常判定装置に対し、前記開閉バルブおよび制御バルブの上流側の油路に油圧検出手段を設け、前記制御バルブの切り換え時において、前記油圧検出手段によって検出された油圧の変化が所定値以下である場合に、前記開閉バルブの開閉作動に異常が生じていると判定する構成としている。
この特定事項により、制御バルブの切り換え動作に応じて、開閉バルブを開閉作動させるための油圧が切り換わる。そして、制御バルブおよび開閉バルブが正常に作動する状況では、この油圧の切り換わりに応じて開閉バルブが開放状態になると油路が開放されてオイル供給装置にオイルが供給される一方、この油圧の切り換わりに応じて開閉バルブが閉鎖状態になると油路が閉鎖されてオイル供給装置へのオイル供給が停止されることになる。このように開閉バルブが正常に作動する状況であれば、その上流側の油路に設けられている油圧検出手段の油圧検出値が大きく変化する。具体的には、開閉バルブが閉鎖状態から開放状態になった際には油圧検出値が大きく下降し、逆に、開閉バルブが開放状態から閉鎖状態になった際には油圧検出値が大きく上昇する。この油圧検出値の変化を認識することによって、開閉バルブの開閉作動が正常に行われていることが判定できる。一方、開閉バルブに固着等の異常が生じている状況では、制御バルブの切り換え動作が行われても開閉バルブが開閉作動しないため、油圧検出手段の油圧検出値が変化しない状況または油圧検出値の変化が小さい状況となる。つまり、このような油圧検出値を認識することによって、開閉バルブの開閉作動に異常が生じていると判定できる。以上のように、本解決手段では、制御バルブの切り換え動作時に油圧検出手段によって検出される油圧の変化に応じて、開閉バルブの開閉作動に異常が生じているか否かを早期に且つ正確に判定可能となる。
制御バルブによる油圧の切り換えによって開閉バルブを開閉作動させる構成として具体的には以下のものが挙げられる。前記制御バルブに第1ポートおよび第2ポートを備えさせる。第1ポートは、オイルポンプから吐出されたオイルを前記オイル供給装置に向けて供給するメインオイル通路に連通している。第2ポートは、前記開閉バルブの背圧空間に連通している。また、開閉バルブに、前記油路を閉鎖する方向への付勢力を付与する。そして、前記制御バルブが第1ポートと第2ポートとを連通させる切り換え状態にある場合には、前記背圧空間にメインオイル通路からの油圧が作用することによって前記開閉バルブが前記油路内に向けて前進して油路を閉鎖する一方、前記制御バルブが第1ポートと第2ポートとを遮断する切り換え状態にある場合には、前記背圧空間に作用する油圧が解除されることによって前記開閉バルブが前記油路内から後退して油路を開放する構成としている。
この構成により、制御バルブの第1ポートと第2ポートとが連通すると、メインオイル通路の油圧が、第1ポートおよび第2ポートを経て開閉バルブの背圧空間に導入される。この背圧空間に導入された油圧および前記付勢力の作用により開閉バルブが前進移動して油路を閉鎖することになる。その結果、オイル供給装置へのオイルの供給は停止される。一方、制御バルブの第1ポートと第2ポートとが遮断されると、メインオイル通路の油圧は開閉バルブの背圧空間に導入されず、開閉バルブが後退移動して油路を開放することになる(例えば開閉バルブの先端部に作用する油圧の作用によって開閉バルブが後退移動して油路を開放することになる)。その結果、オイル供給装置へオイルが供給されることになる。このように制御バルブの切り換え動作に連動して開閉バルブに作用する油圧を切り換えて開閉バルブの開閉が行われるため、制御バルブの機能としては油路の切り換え機能のみを備えておればよく、比較的小型なものとして実現できる。このため、オイル消費量の比較的多いオイル供給装置(例えばオイルジェット装置)であっても、その小型化を図ることが可能である。
また、前記制御バルブに、前記第1ポートと第2ポートとを遮断する切り換え状態にある場合に、前記第2ポートに連通して前記背圧空間のオイルを排出するドレンポートを設けている。
これによれば、第1ポートと第2ポートとを遮断させて開閉バルブを後退移動させる際に、この開閉バルブの背圧空間の油圧を急速に下降させることが可能となり、開閉バルブの後退移動が迅速に行われる。その結果、油圧検出手段によって検出される油圧も短時間のうちに大きく変化することになるため、開閉バルブの開閉作動に異常が生じている場合(油圧検出手段によって検出される油圧が殆ど変化しない場合)との識別が確実に行えることになる。
また、前記油圧検出手段の配設位置としては、オイルポンプから吐出されたオイルを、前記オイル供給装置、その他の被潤滑部分および被冷却部分それぞれに向けて供給するメインオイル通路に設定している。
これによれば、油圧検出手段が、既存の手段(メインオイル通路用の油圧センサ)としての機能と前記バルブ異常判定用の手段としての機能を兼用することになり、このバルブ異常判定用の新たな油圧検出手段を設ける必要がなくなり、構成の簡素化を図ることができる。
前記開閉バルブの異常判定結果に応じて行われる内燃機関の制御として具体的には以下のものが挙げられる。つまり、前記オイル供給装置を内燃機関に備えられたものとする。また、前記解決手段のうち何れか一つのバルブ異常判定装置によって前記開閉バルブの開閉作動に異常が生じていると判定された場合に、内燃機関の出力を制限する。そして、この内燃機関の出力が制限されている状態で、前記油圧検出手段によって検出されている油圧の単位時間当たりの変化量が所定量以上になった際に、内燃機関の出力制限を解除する構成としている。
つまり、一旦、開閉バルブの開閉作動に異常が生じていると判定されたことで内燃機関の出力を制限する制御を行っても、その後に、油圧検出手段によって検出されている油圧の単位時間当たりの変化量が所定量以上になった場合には、開閉バルブの開閉作動が正常に復帰したと判断できるため、前記内燃機関の出力制限を解除するものである。これにより、内燃機関の出力制限が必要以上に継続されてしまうといった状況を回避することができる。
本発明では、制御バルブの切り換え動作時における油圧の変化に基づいて開閉バルブの開閉作動に異常が生じているか否かを判定するようにしている。このため、開閉バルブの異常の有無を早期に且つ正確に判定することが可能である。
実施形態に係るエンジンのオイル供給系統の概略構成を示す図である。 オイルジェット装置およびその周辺の断面図であって、オイルジェット切り換えバルブの閉鎖状態を示す図である。 オイルジェット装置およびその周辺の断面図であって、オイルジェット切り換えバルブの開放状態を示す図である。 OSVの制御系を示すブロック図である。 バルブ異常判定動作の手順を示すフローチャート図である。 OSVをONからOFFに切り換える場合におけるオイルジェット切り換えバルブの正常時および閉異常時それぞれのエンジン回転数と油圧センサ値との関係を示す図である。 OSVをOFFからONに切り換える場合におけるオイルジェット切り換えバルブの正常時および開異常時それぞれのエンジン回転数と油圧センサ値との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、自動車用の多気筒(例えば直列4気筒)ガソリンエンジンに本発明を適用した場合について説明する。
−エンジンのオイル供給系統−
図1は、本実施形態に係るエンジン(内燃機関)1のオイル供給系統の概略構成を示す図である。この図1に示すように、エンジン1は、エンジン本体を構成するシリンダヘッド11およびシリンダブロック12と、このシリンダブロック12の下端部に取り付けられたオイルパン13と、エンジン1の内部潤滑や内部冷却等のためのエンジンオイル(以下、単に「オイル」という場合もある)をエンジン1内で循環させるオイル供給系統2とを備えている。
前記エンジン1の内部には、ピストン14、クランクシャフト15、カムシャフト16等の複数の被潤滑部材や被冷却部材が収容されている。
前記シリンダブロック12には、4つのシリンダが形成されている。これらシリンダは、気筒配列方向(図中左右方向)に亘って配置されており、その内部に前記ピストン14が図中上下方向に往復移動可能に収容されている。
オイル供給系統2は、オイルパン13に貯留されているオイルが、このオイルパン13から吸い出されて前記各被潤滑部材や被冷却部材へ供給され、これら被潤滑部材や被冷却部材からオイルパン13内に還流し得るように構成されている。
オイルパン13内の底部近傍には、このオイルパン13の内部に貯留されているオイルを吸い込むための吸込口31aを有するオイルストレーナ31が配置されている。このオイルストレーナ31は、シリンダブロック12に設けられたオイルポンプ32に対し、ストレーナ流路31bを介して接続されている。
上記オイルポンプ32は、周知のロータリポンプから構成されており、そのロータ32aは、クランクシャフト15と共に回転するように、このクランクシャフト15と機械的に結合されている。このオイルポンプ32は、シリンダブロック12の外部に設けられたオイルフィルタ33のオイル入口に対し、オイル輸送路34を介して接続されている。また、オイルフィルタ33のオイル出口は、被潤滑部材や被冷却部材に向かうオイル流路として設けられたオイル供給路35と接続されている。なお、オイルポンプ32としては電動オイルポンプであってもよい。
前記オイル供給路35を経てオイルが供給されるオイル供給系統2の具体構成について以下に説明する。
このオイル供給系統2は、オイルパン13からオイルストレーナ31を介して汲み上げたオイルを、オイルポンプ32によって各被潤滑部材に供給して潤滑油として利用したり、ピストン14等の被冷却部材に供給して冷却油として利用したり、油圧作動機器に供給して作動油として利用したりするようになっている。
具体的に、オイルポンプ32から圧送されたオイルは、オイルフィルタ33を経た後、気筒列方向に沿って延びるメインオイルホール(メインギャラリ;メインオイル通路)21に送り出される。このメインオイルホール21の一端側および他端側には、シリンダブロック12からシリンダヘッド11に亘って上方に延びるオイル通路22,23が連通されている。
メインオイルホール21の一端側(図1における左側)に連通されているオイル通路22は、さらに、チェーンテンショナ側通路24と、VVT(Variable Valve Timing)側通路25とに分岐されている。
チェーンテンショナ側通路24に供給されたオイルは、タイミングチェーンの張力を調整するためのチェーンテンショナ41の作動油として利用される。一方、VVT側通路25に供給されたオイルは、OCV(Oil Control Valve)用オイルフィルタ42aを経て、VVT用OCV42bおよび可変バルブタイミング機構42,43の作動油として利用される。
一方、メインオイルホール21の他端側(図1における右側)に連通されているオイル通路23は、ラッシュアジャスタ側通路26とシャワーパイプ側通路27とに分岐されている。
ラッシュアジャスタ側通路26は、吸気側通路26aと排気側通路26bとに更に分岐されている。吸気側通路26aにあっては、各気筒の吸気バルブに対応して配設されたラッシュアジャスタ44,44,…の給油路に連通され、この給油路を経たオイルがラッシュアジャスタ44の作動油として利用されるようになっている。同様に、排気側通路26bにあっては、各気筒の排気バルブに対応して配設されたラッシュアジャスタ45,45,…の給油路に連通され、この給油路を経たオイルがラッシュアジャスタ45の作動油として利用されるようになっている。
なお、このラッシュアジャスタ側通路26は、各カムシャフト16のジャーナル部にもオイルを分岐供給し、この各カムシャフト16とシリンダヘッド11のジャーナル軸受け部との間、および、各カムシャフト16と図示しないカムキャップのジャーナル軸受け部との間の潤滑が行われるようになっている。
シャワーパイプ側通路27も、吸気側通路27aと排気側通路27bとに分岐されている。吸気側通路27aにあっては、吸気カムシャフトのカムロブに対応して図示しないオイル散布孔が形成されており、この吸気側通路27aを流れるオイルがオイル散布孔から吸気カムシャフトのカムロブとロッカアームのローラ部との接触部分に向けて散布されることで、この両者の潤滑に寄与するようになっている。同様に、排気側通路27bにあっても、排気カムシャフトのカムロブに対応して図示しないオイル散布孔が形成されており、この排気側通路27bを流れるオイルがオイル散布孔から排気カムシャフトのカムロブに散布されることで、この両者の潤滑に寄与するようになっている。
−オイルジェット装置−
前記オイル供給系統2には、ピストン14を冷却するためのオイルジェット装置(オイル供給装置)5が備えられている。以下、このオイルジェット装置5について説明する。
図2は、オイルジェット装置5およびその周辺の断面図である。この図2は、後述するオイルジェット切り換えバルブ(開閉バルブ)8が閉鎖されている状態を示している(オイルジェット切り換えバルブ8が開放されている状態については図3を参照)。なお、便宜上、図2および図3では、OSV7を水平方向(軸線方向を水平方向)に配置させ、油圧センサ105を鉛直方向(軸線方向を鉛直方向)に配置させている。
図2に示すようにオイルジェット装置5は、オイルジェット機構51とオイルジェット切り換え機構52とを備えている。
前記オイルジェット機構51は、各気筒それぞれに対応して配設された複数(本実施形態では4個)のピストンジェットノズル(オイルジェットノズル)6,6,…、および、前記オイルジェット切り換え機構52のオイルジェット切り換えバルブ8が開放状態にある際に、前記メインオイルホール21から流入したオイルをピストンジェットノズル6に向けて供給するオイルジェットギャラリ53を備えている。
一方、オイルジェット切り換え機構52は、前記メインオイルホール21に連通するオイルジェット流路54、このオイルジェット流路54に接続されたOSV(Oil Switching Valve;制御バルブ)7、および、オイルジェット切り換えバルブ8を備えている。
以下、オイルジェット機構51およびオイルジェット切り換え機構52それぞれの具体構成について説明する。
(オイルジェット機構)
前記オイルジェットギャラリ53は、前記シリンダブロック12の内部に形成されており、上流端が前記オイルジェット切り換え機構52を介してメインオイルホール21に連通可能となっている。また、このオイルジェットギャラリ53の下流側は各気筒に対応して分岐しており、この分岐された油路それぞれの下流端近傍には前記ピストンジェットノズル6が配設されている。これにより、前記オイルジェット切り換え機構52のオイルジェット切り換えバルブ8が開放状態にある際(図3を参照)には、前記メインオイルホール21からオイルジェット切り換え機構52およびオイルジェットギャラリ53を経て各ピストンジェットノズル6,6,…に向けてオイルが供給されるようになっている(オイルジェット切り換え機構52におけるオイルジェット切り換えバルブ8の開閉動作については後述する)。
ピストンジェットノズル6は、本体部61と、この本体部61に取り付けられた管状のノズル62とを備えている。
前記本体部61の内部にはチェックボール機構63が収容されている。このチェックボール機構63の構成として具体的には、前記本体部61の内部に、上下方向に貫通する貫通孔61aが形成されている。この貫通孔61aは、その上端開口が前記オイルジェットギャラリ53に連通している。また、この貫通孔61aの内径寸法としては、上側部分が小径(以下、小径部分という)とされ、下側部分が大径(以下、大径部分という)とされている。そして、この小径部分の下端が弁座61bとなっている。
この貫通孔61aの内部には、前記弁座61bに当接可能なチェックボール63aと、このチェックボール63aを弁座61bに向けて押圧する圧縮コイルバネで成るスプリング63bとが収容されている。チェックボール63aの外径寸法は、前記貫通孔61aの小径部分の内径寸法よりも大きく、且つ大径部分の内径寸法よりも小さく設定されている。さらに、本体部61の下端には、前記貫通孔61aの下端開口を閉鎖すると共に、スプリング63bの下端が当接するプラグ63cが装着されている。これにより、スプリング63bは、前記弁座61bとプラグ63cとの間で圧縮されている。
一方、前記ノズル62は、その内部空間が前記本体部61の貫通孔61aの大径部分に連通していると共に、前記本体部61から略水平方向に延びた後、略鉛直上方に延び、その上端部に、前記ピストン14の裏面に向かう噴射孔が形成されている。
この構成により、前記オイルジェットギャラリ53から前記貫通孔61aの上端開口に作用する油圧が所定圧未満である場合には、前記スプリング63bの付勢力によってチェックボール63aが前記弁座61bに当接することで前記貫通孔61aは閉鎖される(図2を参照)。この場合、ノズル62の噴射孔からのオイルジェットは実行されない。
一方、前記オイルジェットギャラリ53から前記貫通孔61aの上端開口に作用する油圧が所定圧以上に達すると、前記スプリング63bの付勢力に抗してチェックボール63aが前記弁座61bから離脱して貫通孔61aを開放し(図3を参照)、オイルジェットギャラリ53から貫通孔61aに流入したオイルがノズル62に流れ込む。これにより、ノズル62に流れ込んだオイルがピストン14の裏面に向けて噴射されることになる。このオイルジェットによりピストン14が冷却され、例えば筒内温度の過上昇を抑制してノッキングの発生を防止できるようになっている。なお、チェックボール機構63が開放する油圧の値は、前記スプリング63bのバネ定数が適宜設定されることによって調整される。
(オイルジェット切り換え機構)
前記オイルジェット切り換え機構52のオイルジェット流路54は、前記シリンダブロック12の内部に形成されており、上流端が前記メインオイルホール21に連通している。また、このオイルジェット流路54は、下流端がOSV7に繋がるパイロット流路54aと、下流端が前記オイルジェット切り換えバルブ8の先端面に対向するオイルジェット導入油路54bとを有している。
前記オイルジェット切り換えバルブ8は、前記シリンダブロック12の内部に形成された圧力空間(以下、バルブ背圧空間81という)に収容されている。このバルブ背圧空間81は、一端側(図中の上端側)が前記OSV7の内部空間に連通し、他端側(図中の下端側)が前記オイルジェットギャラリ53およびオイルジェット導入油路54bに連通している。
このバルブ背圧空間81に収容されているオイルジェット切り換えバルブ8は、円筒形状の胴部82と、この胴部82の下端に一体形成された円板形状の弁部83とを有している。胴部82の外径寸法は前記バルブ背圧空間81の内径寸法に略一致している。また、弁部83の外径寸法は前記オイルジェット導入油路54bの内径寸法よりも僅かに大きく設定されており、オイルジェット切り換えバルブ8が前進移動(図中の下側に移動)してオイルジェット導入油路54bの下流端の外縁部に当接した状態では、このオイルジェット導入油路54bの下流端開口を閉鎖するようになっている。また、このオイルジェット切り換えバルブ8は、圧縮コイルバネで成るスプリング84によって前記オイルジェット導入油路54bに向かう方向への付勢力が付与されている。このため、バルブ背圧空間81の内圧とオイルジェット導入油路54bの内圧とが略同一になった場合には、このスプリング84の付勢力によってオイルジェット切り換えバルブ8がオイルジェット導入油路54b側へ移動し、このオイルジェット導入油路54bが閉鎖することになる(図2の状態を参照)。一方、オイルジェット導入油路54bの内圧が、バルブ背圧空間81の内圧とスプリング84の付勢力との和よりも高くなった場合には、このスプリング84の付勢力に抗してオイルジェット切り換えバルブ8がオイルジェット導入油路54bから後退する方向に移動し(バルブ背圧空間81の内部に引き込まれ)、このオイルジェット導入油路54bが開放することになる(図3の状態を参照)。
前記OSV7は、ケーシング71内にプランジャ72が往復移動可能に収容されており、電磁ソレノイド77の通電/非通電に伴うプランジャ72の往復移動によってオイルの流路を切り換えるようになっている。
具体的に、前記ケーシング71には、油圧導入ポート(第1ポート)71a、バルブ圧力ポート(第2ポート)71b、および、ドレンポート71cが形成されている。前記油圧導入ポート71aは、ケーシング71の先端面に設けられ、前記パイロット流路54aに連通している。バルブ圧力ポート71bは、ケーシング71の側面(図2における下面)に設けられ、前記バルブ背圧空間81に連通している。ドレンポート71cは、前記バルブ圧力ポート71bの形成位置よりも基端側(電磁ソレノイド77側)におけるケーシング71の側面に設けられ、図示しないクランクケースに繋がるドレン油路12aに連通している。
また、このケーシング71内における前記油圧導入ポート71aおよびバルブ圧力ポート71bに対応する位置には、チェックボール73が収容されている。このチェックボール73は、その位置によって、前記油圧導入ポート71aとバルブ圧力ポート71bとを連通させ、且つこれら油圧導入ポート71aおよびバルブ圧力ポート71bをドレンポート71cから遮断するバルブ閉位置(図2の状態を参照)と、前記バルブ圧力ポート71bとドレンポート71cとを連通させ、且つこれらバルブ圧力ポート71bおよびドレンポート71cを油圧導入ポート71aから遮断するバルブ開位置(図3の状態を参照)との間で移動可能となっている。
具体的に、チェックボール73の収容位置に対して油圧導入ポート71a側にはストッパ74が固定されている。このストッパ74は、前記油圧導入ポート71aとケーシング71の内部(チェックボール73の収容空間)とを連通する油圧導入孔74aを有している。この油圧導入孔74aの内径寸法は前記チェックボール73の外径寸法よりも小さく設定されている。このため、チェックボール73がストッパ74から後退した位置にある場合には、図2に示すように、前記油圧導入孔74aが開放されることになり、前記油圧導入ポート71aとバルブ圧力ポート71bとが連通することになる。一方、チェックボール73がストッパ74に向けて移動してストッパ74に当接した場合には、図3に示すように、前記油圧導入孔74aが閉鎖されることになり、前記油圧導入ポート71aとバルブ圧力ポート71bとが遮断されることになる。
また、チェックボール73の収容位置に対してドレンポート71c側にはバルブシート75が固定されている。このバルブシート75は、前記ドレンポート71cとケーシング71の内部(チェックボール73の収容空間)とを連通するドレン孔75aを有している。このドレン孔75aの内径寸法は前記チェックボール73の外径寸法よりも小さく設定されている。このため、チェックボール73がバルブシート75から後退した位置にある場合には、図3に示すように、前記ドレン孔75aが開放されることになり、前記バルブ圧力ポート71bとドレンポート71cとが連通することになる。一方、チェックボール73がバルブシート75に向けて移動してバルブシート75に当接した場合には、図2に示すように、前記ドレン孔75aが閉鎖されることになり、前記バルブ圧力ポート71bとドレンポート71cとが遮断されることになる。
また、前記プランジャ72は、圧縮コイルバネで成るスプリング76によって前記チェックボール73側に向かう付勢力が付与されていると共に、電磁ソレノイド77によって駆動するようになっている。つまり、電磁ソレノイド77に電圧が印加されていないときには、図3に示すように、前記スプリング76の付勢力によってプランジャ72がケーシング71内において図中左側に前進移動している。この状態がOSV7のOFF状態である。一方、電磁ソレノイド77に電圧が印加されたときには、図2に示すように、前記スプリング76の付勢力に抗してプランジャ72がケーシング71内において図中右側に後退移動している。この状態がOSV7のON状態である。電磁ソレノイド77への電圧の印加および非印加はECU100によって制御される。
前記OSV7のON状態では、図2に示すように、プランジャ72がチェックボール73を押圧することなく、このチェックボール73が前記パイロット流路54aからの油圧を受けることによりストッパ74から後退してバルブシート75に当接した位置となり、前記油圧導入ポート71aとバルブ圧力ポート71bとが連通する。これにより、オイルジェット切り換えバルブ8のバルブ背圧空間81に前記メインオイルホール21からパイロット流路54aを経た油圧が導入されることになる。この場合、オイルジェット切り換えバルブ8の弁部83の先端面および背面それぞれにメインオイルホール21からの油圧が作用しているため、このオイルジェット切り換えバルブ8は、その背面側に設けられたスプリング84の付勢力によってオイルジェット導入油路54b側に向けて移動する(図中の下側に移動する)。これにより、オイルジェット導入油路54bの下流端はオイルジェット切り換えバルブ8によって閉鎖された状態となり、オイルジェット機構51のオイルジェットギャラリ53にはオイルが供給されず、オイルジェットが停止される。
一方、前記OSV7がOFF状態になると、図3に示すように、前記スプリング76の付勢力を受けてプランジャ72が前進移動してチェックボール73を押圧する。これにより、チェックボール73がバルブシート75から後退してストッパ74に当接した位置となり、前記バルブ圧力ポート71bとドレンポート71cとが連通する。これにより、バルブ背圧空間81のオイルがバルブ圧力ポート71bおよびドレンポート71cからドレン油路12aを経てクランクケース内にドレンされる。これによりバルブ背圧空間81の油圧が急速に下降する。また、オイルジェット切り換えバルブ8の弁部83の先端面にはメインオイルホール21からの油圧が作用しているため、このオイルジェット切り換えバルブ8は、その背面側に設けられたスプリング84の付勢力に抗してバルブ背圧空間81の内部に向けて移動する(図中の上側に移動する)。これにより、オイルジェット導入油路54bの下流端は開放されてオイルジェット機構51のオイルジェットギャラリ53に連通することになり、このオイルジェットギャラリ53にオイルが供給される。そして、このオイルジェットギャラリ53に供給されるオイルの油圧が所定値に達すると前記ピストンジェットノズル6のチェックボール機構63が開放し、オイルジェットが実行されてピストン14が冷却されることになる。
このピストン14の冷却は、エンジン1の燃焼行程におけるノッキングの発生を防止することを主な目的としている。このため、基本的には、エンジン1の暖機中などにあってはピストン14を冷却する要求は低く、エンジン1の暖機完了後(特に、暖機完了後の高負荷運転域や高回転域)にはピストン14を冷却する要求が高くなる。このため、例えば、エンジン1の冷間始動の初期時には、冷却水温度が比較的低いため、ピストン14を冷却する要求は低く、前記OSV7がON状態となって、オイルジェットは停止される。また、エンジン1の暖機完了後の所定運転域(高負荷運転域や高回転域)においては、前記OSV7がOFF状態となって、オイルジェットギャラリ53にエンジンオイルが供給され、各ピストンジェットノズル6,6,…からピストン14,14,…の裏面側に向けてエンジンオイルが噴射される。
−OSVの制御系−
図4は、前記OSV7に係る制御系を示すブロック図である。ECU100は、エンジン1の運転制御などを実行する電子制御装置であって、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびバックアップRAMなどを備えている。
ROMには、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはエンジン1の停止時などにおいて保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
前記OSV7に係る制御系にあっては、ECU100に複数のセンサが接続されている。具体的には、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト15が所定角度だけ回転する度にパルス信号を発信するクランクポジションセンサ101、吸入空気量を検出するエアフロメータ102、アクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度を検出するアクセル開度センサ103、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ104、および、前記メインオイルホール21の内部の油圧を検出する油圧センサ(油圧検出手段)105などが接続されており、これらセンサ101〜105からの信号がECU100に入力されるようになっている。前記油圧センサ105は図1および図2にも示すように前記メインオイルホール21に取り付けられ、このメインオイルホール21内部の油圧を検出する。この油圧センサ105の主たる用途としては、前記オイル供給系統2の油圧を検出することによって、このオイル供給系統2における油量の不足の有無の判定に利用される。また、本実施形態の特徴の一つとして、この油圧センサ105によって検出されたメインオイルホール21内部の油圧は、後述するバルブ異常判定にも利用されることになる。
なお、このECU100は、前記各センサ以外に、周知のセンサとして、油温センサ、スロットル開度センサ、車輪速センサ、シフトポジションセンサ、ブレーキペダルセンサ、吸気温センサ、A/Fセンサ、O2センサ、カムポジションセンサ等(何れも図示省略)が接続されており、これらセンサからの信号も入力されるようになっている。
そして、ECU100は、各種センサの出力信号に基づいて、エンジン1の各種アクチュエータ(スロットルモータ、インジェクタ、イグナイタ等)の制御のほか、前記OSV7の開閉制御(オイルジェット制御)を行うようになっている。また、このECU100は、後述するバルブ異常判定動作、および、オイルジェット切り換えバルブ8の開閉動作に異常が生じていると判定された場合のエンジン1の制御等を行うようになっている。
−バルブ異常判定動作−
次に、本実施形態の特徴とする動作であるバルブ異常判定動作について説明する。
オイルジェット切り換えバルブ8の開閉動作が正常に行われる状況では、エンジン始動時等であって所定のオイルジェット停止条件が成立している場合、前記OSV7がONとなってオイルジェット切り換えバルブ8が閉鎖されてオイルジェットが停止される。具体的に、冷却水温度が所定値以下である場合には、ECU100からオイルジェット停止信号が出力され、前記OSV7がONとなってオイルジェット切り換えバルブ8が閉鎖されてオイルジェットを停止する。
これに対し、冷却水温度が所定値を超えており、且つエンジン回転数が所定値を超えている場合には、ECU100からオイルジェット実行信号が出力され、前記OSV7がOFFとなってオイルジェット切り換えバルブ8が開放されてオイルジェットを実行する。
ところで、オイルジェット切り換えバルブ8を開閉してオイルジェットの実行と停止とを切り換える場合に、このオイルジェット切り換えバルブ8の開閉動作が正常に行われない異常状態になると、ピストン14の冷却が十分に行えなくなる等といった不具合を招いてしまう。例えば、オイルジェット切り換えバルブ8が閉鎖状態で固着してしまった場合(閉異常)には、エンジン回転数が上昇してもオイルジェットギャラリ53にエンジンオイルが供給されず、オイルジェットが不能になってピストンの冷却が十分に行えなくなる可能性がある。また、オイルジェット切り換えバルブ8が開放状態で固着してしまった場合(開異常)には、エンジン回転数が下降してもオイルジェットギャラリ53にエンジンオイルが供給され続け、オイルジェットの停止が不能になってオイルポンプ32の負荷が大きい状態が継続されることに起因して燃料消費率の悪化を招いてしまう。このため、このオイルジェット切り換えバルブ8の開閉動作が正常に行われない異常状態になっていることを早期に且つ正確に判定する必要がある。
この点に鑑み、本実施形態では、前記OSV7のON/OFF動作時に、前記油圧センサ105によって検出される油圧の変化に基づいてオイルジェット切り換えバルブ8の開閉異常を判定するようにしている。具体的に、OSV7のON/OFF動作において前記油圧センサ105によって検出された油圧の変化が所定値以上である場合にはオイルジェット切り換えバルブ8の開閉異常は生じていないと判定し、この油圧の変化が所定値未満である場合にはオイルジェット切り換えバルブ8の開閉異常が生じていると判定するようにしている。
以下、バルブ異常判定動作の手順について、図5のフローチャートを用いて具体的に説明する。この図5に示すフローチャートは、イグニッションスイッチ(またはスタートスイッチ)がONされている状態において数msec毎に実行される。
まず、ステップST1において、現在のエンジン運転状態量の情報を取得する。具体的には、前記水温センサ104によって検出されているエンジン冷却水の温度、クランクポジションセンサ101からの出力信号に基づいて算出されるエンジン回転数、油圧センサ105によって検出される油圧等の情報を取得する。
ステップST2では、この取得したエンジン運転状態量の情報から、現在のエンジン運転状態はオイルジェットが要求されている状態にあるか否かを判定する。つまり、上述した如く、エンジン冷却水の温度が所定値以下である場合にはオイルジェットが要求される状態にはないと判定する一方、エンジン冷却水の温度が所定値を超えており且つエンジン回転数も所定値を越えている場合にはオイルジェットが要求されていると判定する。この際、OSV7やオイルジェット切り換えバルブ8に異常が生じていない場合には、オイルジェットが要求されているエンジン運転状態にあれば、OSV7がOFFとされてオイルジェット切り換えバルブ8が開放状態にある。一方、オイルジェットが要求されているエンジン運転状態になければ、OSV7がONとされてオイルジェット切り換えバルブ8が閉鎖状態にある。
オイルジェットが要求されているエンジン運転状態になく、ステップST2でNO判定された場合にはステップST3に移り、エンジン運転状態がオイルジェット要求状態となったか否か、つまり、オイルジェット切り換えバルブ8を開放させる条件が成立したか否かを判定する。例えば、エンジン1の暖機完了後であってエンジン回転数が所定回転数に達した時点でオイルジェット要求が発生したと判定する。
エンジン運転状態が未だオイルジェット要求状態となっていない場合には、ステップST3でNO判定されてリターンされる。
一方、エンジン運転状態がオイルジェット要求状態となりステップST3でYES判定された場合には、ステップST4においてOSV7をOFFに切り換える。つまり、オイルジェット切り換えバルブ8を開放させる動作を実行する。
その後、ステップST5に移り、前記油圧センサ105によって検出される油圧の情報を取得する。
そして、ステップST6において、この取得された油圧の下降変化量(OSV7がON状態にあるときの油圧に対して、OSV7がOFF状態となったときの油圧の下降変化量)が所定値αを超えているか否かを判定する。この所定値αとしては、実験やシミュレーションによって予め設定されている。前記ステップST4におけるOSV7のOFF動作によってオイルジェット切り換えバルブ8が正常に開放した場合には、オイルジェットギャラリ53へのエンジンオイルの導入が開始されることに伴ってメインオイルホール21内部の油圧は一時的に下降する。つまり、油圧センサ105によって検出される油圧の値が一時的に下降する。これに対し、前記ステップST4におけるOSV7のOFF動作を行ってもオイルジェット切り換えバルブ8が開放しない(閉異常)場合には、オイルジェットギャラリ53にエンジンオイルが導入されることがないため、メインオイルホール21内部の油圧は下降することがない。つまり、油圧センサ105によって検出される油圧の値は殆ど変化しない。
前記取得された油圧の下降変化量が所定値αを超えており、ステップST6でYES判定された場合には、ステップST7に移り、オイルジェット切り換えバルブ8は正常に開放されたと判定してリターンされる。この場合、前記アクセル開度センサ103によって検出されているアクセルペダルの踏み込み操作量や、クランクポジションセンサ101からの出力信号に基づいて算出されるエンジン回転数等に基づいて求められる要求駆動力が得られるようにエンジン1の制御(吸入空気量の制御および燃料噴射量の制御等)が行われる。
一方、前記取得された油圧の下降変化量が所定値α以下であり、ステップST6でNO判定された場合には、ステップST8に移り、オイルジェット切り換えバルブ8は正常に開放されない異常状態(閉異常)にあると判定し、ステップST9でMIL(Malfunction Indicator Lamp)を点灯させ、ドライバに点検整備を促す。また、車両の退避走行を行う。つまり、インジェクタからの燃料噴射量を減量させるなどしてエンジン出力を低く設定し(内燃機関の出力を制限し)、ピストン14の温度上昇を抑える制御に移行する。また、前記ECU100に備えられたダイアグノーシスに異常情報を書き込む。
一方、現在、オイルジェットが要求されているエンジン運転状態にあり、ステップST2でYES判定された場合にはステップST10に移り、エンジン運転状態がオイルジェット要求解除状態となったか否か、つまり、オイルジェット切り換えバルブ8を閉鎖させる条件が成立したか否かを判定する。例えば、オイルジェットの実行中にエンジン回転数が所定回転数まで低下した時点でオイルジェット要求解除条件が成立したと判定する。
エンジン運転状態が未だオイルジェット要求状態にある場合には、ステップST10でNO判定されてリターンされる。
一方、エンジン運転状態がオイルジェット要求解除状態となりステップST10でYES判定された場合には、ステップST11においてOSV7をONに切り換える。つまり、オイルジェット切り換えバルブ8を閉鎖させる動作を実行する。
その後、ステップST12に移り、前記油圧センサ105によって検出される油圧の情報を取得する。
そして、ステップST13において、この取得された油圧の上昇変化量(OSV7がOFF状態にあるときの油圧に対して、OSV7がON状態となったときの油圧の上昇変化量)が所定値βを超えているか否かを判定する。この所定値βとしては、実験やシミュレーションによって予め設定されている。前記ステップST11におけるOSV7のON動作によってオイルジェット切り換えバルブ8が正常に閉鎖した場合には、オイルジェットギャラリ53へのエンジンオイルの導入が停止されることに伴ってメインオイルホール21内部の油圧は一時的に上昇する。つまり、油圧センサ105によって検出される油圧の値が一時的に上昇する。これに対し、前記ステップST11におけるOSV7のON動作を行ってもオイルジェット切り換えバルブ8が閉鎖しない(開異常)場合には、オイルジェットギャラリ53へのエンジンオイルの導入が継続されるため、メインオイルホール21内部の油圧は上昇することがない。つまり、油圧センサ105によって検出される油圧の値は殆ど変化しない。
前記取得された油圧の上昇変化量が所定値βを超えており、ステップST13でYES判定された場合には、ステップST14に移り、オイルジェット切り換えバルブ8は正常に閉鎖されたと判定してリターンされる。この場合、前記アクセル開度センサ103によって検出されているアクセルペダルの踏み込み操作量や、クランクポジションセンサ101からの出力信号に基づいて算出されるエンジン回転数等に基づいて求められる要求駆動力が得られるようにエンジン1の制御が行われる。
一方、前記取得された油圧の上昇変化量が所定値β以下であり、ステップST13でNO判定された場合には、ステップST15に移り、オイルジェット切り換えバルブ8は正常に閉鎖されない異常状態(開異常)にあると判定し、ステップST9でMILを点灯させ、ドライバに点検整備を促す。また、車両の退避走行を行う。また、前記ECU100に備えられたダイアグノーシスに異常情報を書き込む。
なお、このフローチャートにおいて、前記ステップST2での判定時に、エンジン運転状態がオイルジェット要求状態にない状況で、既に開異常が発生している場合(本来閉鎖状態にあるべきオイルジェット切り換えバルブ8が開放状態となっている場合)には、オイルジェット要求が発生してOSV7がOFFされても油圧下降量は所定値αよりも小さいため、この場合にも開閉異常が生じていると判定されることになる。同様に、前記ステップST2での判定時に、エンジン運転状態がオイルジェット要求状態にある状況で、既に閉異常が発生している場合(本来開放状態にあるべきオイルジェット切り換えバルブ8が閉鎖状態となっている場合)には、オイルジェット要求が解除されてOSV7がONされても油圧上昇量は所定値βよりも小さいため、この場合にも開閉異常が生じていると判定されることになる。
図6は、OSV7をONからOFFに切り換える場合におけるオイルジェット切り換えバルブ8の正常時および閉異常時それぞれのエンジン回転数と油圧センサ値との関係を示す図である。
エンジン回転数が上昇していく場合、オイルポンプ32のオイル吐出量の増大に伴って油圧センサ105のセンシング値(油圧センサ値)が次第に上昇していく。そして、エンジン回転数が所定回転数Ne1に達した時点でOSV7をOFFしてオイルジェット切り換えバルブ8を開放させる場合に、この開放が正常に行われると、図中に実線で示すように油圧センサ105のセンシング値は一時的に下降することになる。図6のものにあっては、このセンシング値がP1からP2に下降している。上記所定値αは、このP1とP2との差圧よりも僅かに小さな値として設定されている。
一方、オイルジェット切り換えバルブ8の開放が正常に行われず閉鎖状態が維持された場合には、図中に一点鎖線で示すようにOSV7をOFFしても油圧センサ105のセンシング値は下降することなく、エンジン回転数の上昇に従って上昇していくことになる。つまり、油圧センサ105のセンシング値が下降しないことを認識することにより、オイルジェット切り換えバルブ8の開放が正常に行われなかった(閉異常である)ことが判定できることになる。
図7は、OSVをOFFからONに切り換える場合におけるオイルジェット切り換えバルブの正常時および開異常時それぞれのエンジン回転数と油圧センサ値との関係を示す図である。
エンジン回転数が下降していく場合、オイルポンプ32のオイル吐出量の減少に伴って油圧センサ105のセンシング値(油圧センサ値)が次第に下降していく。そして、エンジン回転数が所定回転数Ne2に達した時点でOSV7をONしてオイルジェット切り換えバルブ8を閉鎖させる場合に、この閉鎖が正常に行われると、図中に実線で示すように油圧センサ105のセンシング値は一時的に上昇することになる。図7のものにあっては、このセンシング値がP3からP4に上昇している。上記所定値βは、このP3とP4との差圧よりも僅かに小さな値として設定されている。
一方、オイルジェット切り換えバルブ8の閉鎖が正常に行われず開放状態が維持された場合には、図中に一点鎖線で示すようにOSV7をONしても油圧センサ105のセンシング値は上昇することなく、エンジン回転数の下降に従って下降していくことになる。つまり、油圧センサ105のセンシング値が上昇しないことを認識することにより、オイルジェット切り換えバルブ8の閉鎖が正常に行われなかった(開異常である)ことが判定できることになる。
前記図6では、エンジン回転数が上昇していく途中でOSV7をOFFする場合について示したが、オイルジェット切り換えバルブ8の閉異常の有無を判定する動作(オイルジェット要求に関わりなく閉異常の有無を判定する動作)として、エンジン回転数が下降していく途中で、ON状態にあるOSV7をOFF状態にするようにした場合にも同様に油圧センサ値に応じて閉異常の有無を判定することが可能である。
同様に、前記図7では、エンジン回転数が下降していく途中でOSV7をONする場合について示したが、オイルジェット切り換えバルブ8の開異常の有無を判定する動作(オイルジェット要求に関わりなく開異常の有無を判定する動作)として、エンジン回転数が上昇していく途中で、OFF状態にあるOSV7をON状態にするようにした場合にも同様に油圧センサ値に応じて開異常の有無を判定することが可能である。
なお、前記オイルジェット切り換えバルブ8の開閉異常(閉異常または開異常)が生じて車両の退避走行を行っている状況において、この開閉異常が解消された場合には、この退避走行から通常走行に復帰させる。つまり、油圧の変化量が所定値以下であったことで開閉異常が生じていると判断された後、OSV7の切り換え動作を行うことなく短期間のうちに油圧の変化量が所定値を超える状況となった場合(例えば1sec以内に油圧下降量が前記αを超えた場合や油圧上昇量が前記βを超えた場合)には開閉異常が解消されたと判断して通常走行に復帰させる。例えば、図6に二点鎖線で示すように、油圧センサ値が一時的に大きく下降した場合には、開閉異常(図6の場合には閉異常)が解消されたと判断して通常走行(アクセルペダルの踏み込み操作量やエンジン回転数等に基づいて求められる要求駆動力を得るためのエンジン制御)に復帰させる。これにより、車両の退避走行(内燃機関の出力制限)が必要以上に継続されてしまうといった状況を回避できる。
以上説明したように、本実施形態では、オイルジェット切り換えバルブ8が正常に閉鎖状態から開放状態になった際には油圧センサ105による油圧検出値が大きく下降し、逆に、オイルジェット切り換えバルブ8が正常に開放状態から閉鎖状態になった際には油圧センサ105による油圧検出値が大きく上昇し、オイルジェット切り換えバルブ8に固着等の異常が生じている場合には、油圧センサ105による油圧検出値の変化が少ないといったことを利用して、オイルジェット切り換えバルブ8の開閉作動が正常に行われているか否かを早期に且つ確実に判定することができる。例えば、OSV7の切り換え動作と略同時にオイルジェット切り換えバルブ8の開閉作動が正常に行われているか否かを判定することができる。
また、本実施形態では、メインオイルホール21に設けられている既存の油圧センサ105をバルブ異常判定のための油圧検出手段として兼用している。このため、バルブ異常判定のための新たな油圧センサを備えさせる必要がなく、構成の簡素化およびコストの低廉化を図ることができる。
また、前記OSV7にはドレンポート71cが備えられ、OSV7がOFF状態になると、前記バルブ圧力ポート71bとドレンポート71cとが連通してバルブ背圧空間81のオイルがドレンポート71cからドレン油路12aへ排出されるようになっている。このため、OSV7がOFF状態となるのに伴ってバルブ背圧空間81の油圧を急速に下降させることができ、オイルジェット切り換えバルブ8の後退移動が迅速に行われる。その結果、油圧センサ105によって検出される油圧も短時間のうちに大きく変化することになるため、オイルジェット切り換えバルブ8の開閉作動に異常が生じている場合(検出される油圧が殆ど変化しない場合)との識別が確実に行える。
また、図2に仮想線Aで示すように油圧センサをオイルジェットギャラリ53に配設した場合に比べて、本実施形態の如く油圧センサ105をオイルジェット流路54の上流側(メインオイルホール21)に配設した場合には、以下の効果を奏することもできる。つまり、油圧センサAをオイルジェットギャラリ53に配設した場合、OSV7がOFFからONに切り換わってオイルジェット切り換えバルブ8が正常に開放状態から閉鎖状態に移行した際、オイルジェットギャラリ53の内部に残存するオイルは前記ノズル62の噴射孔からシリンダ内部に漏れ出る状況となるため、このオイルジェットギャラリ53の内部圧力の変化は比較的小さく(OSV7がOFFからONに切り換わっても内部圧力(オイルジェットギャラリ53の内部圧力)の変化は僅かである)、オイルジェット切り換えバルブ8に開異常が生じた場合(オイルジェット切り換えバルブ8が開放状態で固着してしまった場合)との識別が困難になる。具体的には、図7に二点鎖線で示すように、エンジン回転数が所定回転数Ne2に達してOSV7をONしてオイルジェット切り換えバルブ8を閉鎖させたとしても油圧センサAのセンシング値としては変化が少ないことになり、オイルジェット切り換えバルブ8に開異常が生じている場合(図7に一点鎖線で示した油圧センサAのセンシング値の変化)との識別が困難である。これに対し、本実施形態のものでは、図7に実線で示すように、OSV7をONしてオイルジェット切り換えバルブ8を閉鎖させた時点で油圧センサ105のセンシング値は一時的に大きく上昇することになるため、オイルジェット切り換えバルブ8に開異常が生じた場合との識別が確実に行える。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、直列4気筒ガソリンエンジンに本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、気筒数やエンジンの形式(V型や水平対向型等)は特に限定されるものではない。また、ディーゼルエンジンに対しても本発明は適用が可能である。
また、前記実施形態では、オイルジェット切り換え機構52にOSV7を設けていた。本発明はこれに限らず、開度調整可能なOCV(Oil Control Valve)を設けるようにしてもよい。
また、前記実施形態ではコンベンショナル車両(駆動力源としてエンジン1のみを搭載した車両)に本発明を適用した場合について説明したが、ハイブリッド車両(駆動力源としてエンジンおよび電動モータを搭載した車両)に対しても本発明は適用可能である。
また、前記実施形態では、エンジンオイルの供給と非供給とが切り換えられる機器としてオイルジェット装置5を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、カムシャワーやタイミングチェーンジェットに対してエンジンオイルの供給と非供給とを切り換えるものに対しても適用が可能である。つまり、前記シャワーパイプ側通路27に対するエンジンオイルの供給と非供給とを切り換える場合や、図示しないタイミングチェーンジェットに対するエンジンオイルの供給と非供給とを切り換える場合に適用するものである。これらの機器はエンジン回転数が所定回転数以下となり、エンジンオイルの飛散による潤滑が行えなくなる状況においてOSVをOFFにして切り換えバルブを開放し、これによりエンジンオイルを供給するようにしたものである。
さらに、前記実施形態では、オイルジェット導入油路54bの下流端をオイルジェット切り換えバルブ8の先端面に対向させ、この先端面に対して垂直方向に油圧を作用させるものとしていた。本発明はこれに限らず、オイルジェット切り換えバルブ8の側面に傾斜面を設け、このオイルジェット切り換えバルブ8の側方から油圧を作用させることで、前記傾斜面に作用する油圧の分力によりオイルジェット切り換えバルブ8を開放させるようにしたものに対しても適用が可能である。
また、前記実施形態では、バルブ異常としてオイルジェット切り換えバルブ8の固着を例に挙げて説明したが、OSV7の故障によって前記閉異常や開異常が生じている場合にも前記実施形態の場合と同様に異常判定を行うことができる。
また、前記実施形態では、メインオイルホール21に設けられている既存の油圧センサ105をバルブ異常判定のための油圧センサとして兼用させる構成としたが、この既存の油圧センサとは別にバルブ異常判定のための専用の油圧センサを設けるようにしてもよい。
本発明は、オイルジェット装置に備えられたオイルジェット切り換えバルブの開閉異常の判定に適用可能である。
1 エンジン
2 オイル供給系統
21 メインオイルホール(メインオイル通路、上流側の油路)
32 オイルポンプ
5 オイルジェット装置(オイル供給装置)
51 オイルジェット機構
52 オイルジェット切り換え機構
53 オイルジェットギャラリ
54 オイルジェット流路
54a パイロット流路
54b オイルジェット導入油路
7 OSV(制御バルブ)
71a 油圧導入ポート(第1ポート)
71b バルブ圧力ポート(第2ポート)
71c ドレンポート
8 オイルジェット切り換えバルブ(開閉バルブ)
81 バルブ背圧空間
84 スプリング
100 ECU
105 油圧センサ(油圧検出手段)

Claims (5)

  1. 油路を開閉する開閉バルブと、この開閉バルブを開閉作動させるための油圧を切り換える制御バルブとを備えたオイル供給装置に対し、前記開閉バルブの開閉作動の異常の有無を判定するバルブ異常判定装置であって、
    前記開閉バルブおよび制御バルブの上流側の油路に油圧検出手段が設けられており、前記制御バルブの切り換え時において、前記油圧検出手段によって検出された油圧の変化が所定値以下である場合に、前記開閉バルブの開閉作動に異常が生じていると判定する構成となっていることを特徴とするバルブ異常判定装置。
  2. 請求項1記載のバルブ異常判定装置において、
    前記制御バルブは、オイルポンプから吐出されたオイルを前記オイル供給装置に向けて供給するメインオイル通路に連通する第1ポート、および、前記開閉バルブの背圧空間に連通する第2ポートを備えている一方、前記開閉バルブには、前記油路を閉鎖する方向への付勢力が付与されており、
    前記制御バルブが第1ポートと第2ポートとを連通させる切り換え状態にある場合には、前記背圧空間にメインオイル通路からの油圧が作用することによって前記開閉バルブが前記油路内に向けて前進して油路を閉鎖する一方、前記制御バルブが第1ポートと第2ポートとを遮断する切り換え状態にある場合には、前記背圧空間に作用する油圧が解除されることによって前記開閉バルブが前記油路内から後退して油路を開放する構成となっていることを特徴とするバルブ異常判定装置。
  3. 請求項2記載のバルブ異常判定装置において、
    前記制御バルブには、前記第1ポートと第2ポートとを遮断する切り換え状態にある場合に、前記第2ポートに連通して前記背圧空間のオイルを排出するドレンポートが設けられていることを特徴とするバルブ異常判定装置。
  4. 請求項1、2または3記載のバルブ異常判定装置において、
    前記油圧検出手段は、オイルポンプから吐出されたオイルを、前記オイル供給装置、その他の被潤滑部分および被冷却部分それぞれに向けて供給するメインオイル通路に配設されていることを特徴とするバルブ異常判定装置。
  5. 前記オイル供給装置は内燃機関に備えられたものであって、
    請求項1〜4のうち何れか一つに記載のバルブ異常判定装置によって前記開閉バルブの開閉作動に異常が生じていると判定された場合に、内燃機関の出力を制限し、
    この内燃機関の出力が制限されている状態で、前記油圧検出手段によって検出されている油圧の単位時間当たりの変化量が所定量以上になった際には、内燃機関の出力制限を解除する構成とされていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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