JP2022038964A - 電極シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】集電箔の破断が発生し難く、且つ、非合材積層部の隣接部を伸ばすことによって、集電箔に発生する皺を低減することができる電極シートの製造方法を提供する。【解決手段】非合材積層部153の外側部153cをロールプレスして長手方向DAに圧延する非合材積層部圧延工程(S1)と、合材積層部154をロールプレスして、電極合材層152を圧密化すると共に積層集電箔部151cを圧延するロールプレス工程(S2)と、電極シート155の集電箔151に対し長手方向DAに張力を掛けた状態で、小径部31と大径部35を有する延伸ロール30に対し、合材積層部154が小径部31に対向すると共に、非合材積層部153が大径部35に圧接する態様で、電極シート155を巻き付けて、非合材積層部153のうち少なくとも隣接部153bを長手方向DAに延伸させる非合材積層部延伸工程(S3)とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、電極シートの製造方法に関する。
特許文献1には、長手方向に延びる帯状の集電箔のうち電極合材層が積層された積層集電箔部と電極合材層とを有する帯状の合材積層部、及び、集電箔のうち、電極合材層が積層されることなく、合材積層部に対して幅方向の両側に隣り合って長手方向に延びる帯状の一対の非合材積層部、を備える電極シートの製造方法が開示されている。具体的には、延伸工程において、小径部と大径部を有する延伸ロールに対し、合材積層部が小径部に対向すると共に、非合材積層部が大径部に圧接する態様で、電極シートを延伸ロールに巻き付けて、非合材積層部を長手方向に延伸させる、その後、ロールプレス工程において、延伸工程を行った電極シートについて、合材積層部をロールプレスして、電極合材層を圧密化すると共に積層集電箔部を長手方向に圧延する。
特開2017-228349号公報 特開2019-102172号公報
また、特許文献2には、次のような電極シートの製造方法が開示されている。具体的には、前述した形態の電極シートについて、非合材積層部を圧延ロールによってプレスして、非合材積層部を長手方向に圧延する。その後、非合材積層部の圧延を行った電極シートについて、合材積層部をロールプレスして、電極合材層を圧密化すると共に積層集電箔部を長手方向に圧延する。圧延ロールの圧延による非合材積層部の長手方向への伸び量と、ロールプレスによる合材積層部の長手方向への伸び量を同程度にすることで、電極シートに発生する皺を低減している。
ところで、特許文献1の製造方法では、延伸工程による非合材積層部の長手方向への伸び量と、ロールプレス工程による合材積層部の長手方向への伸び量を同程度にすることで、電極シートに発生する皺を低減する。このため、例えば、合材積層部の電極合材層の圧縮率を高めるためにロールプレス工程におけるプレス力を高めることで、ロールプレスによる合材積層部の集電箔の伸び量が大きくなる場合には、延伸工程において、集電箔に付加する張力を大きくして、非合材積層部の延伸量を大きくする必要がある。これにより、延伸工程において、集電箔の破断が発生する虞があった。
また、特許文献2の製造方法では、非合材積層部の全体に圧延ロールを当てて、非合材積層部の全体を圧延することが困難であった。具体的には、非合材積層部のうち合材積層部に隣接して沿う隣接部よりも幅方向の外側に位置する外側部に対して、圧延ロールを当てて、外側部を長手方向に圧延することはできるが、非合材積層部の前記隣接部(合材積層部に極めて近い範囲の部位)に対して、圧延ロールを当てることは困難であった。圧延ロールが電極合材層に接触することを確実に防止するために、圧延ロールを合材積層部から離間させる必要があるからである。このため、非合材積層部の隣接部を長手方向に伸ばすことができず、電極シートに皺が発生し易くなっていた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、集電箔の破断が発生し難く、且つ、非合材積層部の隣接部を伸ばすことによって、集電箔に発生する皺を低減することができる電極シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、長手方向に延びる帯状の集電箔のうち電極合材層が積層された積層集電箔部と、前記電極合材層と、を有する帯状の合材積層部、及び、前記集電箔のうち、前記電極合材層が積層されることなく、前記合材積層部に対して前記長手方向に直交する幅方向の両側に隣り合って前記長手方向に延びる帯状の一対の非合材積層部、を備える電極シートの製造方法であって、前記電極シートについて、前記一対の非合材積層部のうち前記合材積層部に隣接して沿う隣接部よりも前記幅方向の外側に位置する外側部を、それぞれロールプレスして前記長手方向に圧延する非合材積層部圧延工程と、前記非合材積層部圧延工程を行った前記電極シートについて、前記合材積層部を前記長手方向にロールプレスして、前記電極合材層を圧密化すると共に前記積層集電箔部を前記長手方向に圧延するロールプレス工程と、前記ロールプレス工程を行った前記電極シートの前記集電箔に対し前記長手方向に張力を掛けた状態で、小径部及びその軸方向両側に隣接する一対の大径部を有する延伸ロールに対し、前記合材積層部が前記小径部に対向すると共に、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接する態様で、前記電極シートを前記延伸ロールに巻き付けて、前記一対の非合材積層部のうち少なくとも前記隣接部を前記長手方向に延伸させる非合材積層部延伸工程と、を備える電極シートの製造方法である。
上述の製造方法では、合材積層部と非合材積層部とを有する電極シートについて、以下の工程を行う。まず、非合材積層部圧延工程において、電極シートの一対の非合材積層部(電極シートのうち幅方向の両側縁部)のうち外側部を、長手方向にロールプレスして圧延する。ここで、外側部は、一対の非合材積層部のうち、合材積層部に隣接する隣接部よりも幅方向の外側に位置して、前記隣接部に隣接する部位である。この非合材積層部圧延工程によって、非合材積層部の外側部は長手方向に圧延されるが、非合材積層部の隣接部は圧延されない。その後、ロールプレス工程において、合材積層部を長手方向にロールプレスして、電極合材層を圧密化すると共に、積層集電箔部(集電箔のうち合材積層部に含まれる部位)を長手方向に圧延する。
さらに、上述の製造方法では、非合材積層部延伸工程において、小径部及び大径部を有する延伸ロールを用いて、一対の非合材積層部のうち少なくとも隣接部を長手方向に延伸させる。これにより、非合材積層部のうち非合材積層部圧延工程において延伸することが困難な隣接部を延伸させる。非合材積層部延伸工程では、非合材積層部のうち非合材積層部圧延工程において延伸していない隣接部が、他の部位よりも優先的に延伸されるので、一対の非合材積層部のうち少なくとも隣接部を長手方向に延伸させることができる。これにより、既に、長手方向に伸びている積層集電箔部(集電箔のうち合材積層部に含まれる部位)と非合材積層部の外側部に加えて、非合材積層部の隣接部も伸ばすことができるので、電極シートに発生する皺を低減することができる。
しかも、上述の製造方法では、ロールプレス工程に先立って、非合材積層部圧延工程において、一対の非合材積層部の外側部を、長手方向に圧延している。このため、「非合材積層部延伸工程によって非合材積層部(隣接部と外側部)を長手方向に延伸させた後、ロールプレス工程によって合材積層部を長手方向にロールプレスする従来の製造方法」に比べて、先の非合材積層部圧延工程において既に非合材積層部の外側部を延ばしている分、非合材積層部延伸工程において延伸させるべき非合材積層部の外側部の延伸量を低減することができる。これにより、上述の製造方法では、非合材積層部延伸工程における集電箔の破断が発生し難くなる。
さらに、前記の電極シートの製造方法であって、前記非合材積層部延伸工程において、前記電極シートは、前記延伸ロールへの巻き付け始めで、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に前記合材積層部が前記小径部から離間しており、前記延伸ロールへの巻き付け終わりで、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、前記合材積層部が前記幅方向の全体にわたって前記小径部に圧接しており、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、前記合材積層部が前記幅方向の全体にわたって前記小径部に圧接することによって、前記一対の非合材積層部の延伸を終了させる電極シートの製造方法とすると良い。
集電箔には、相対的に長手方向に延伸しやすい部位と延伸しにくい部位が、長手方向に混在する。このため、例えば、非合材積層部延伸工程において、「電極シートの延伸ロールへの巻き付け始めから巻き付け終わりの全巻き付け範囲にわたって(すなわち、延伸ロールにおける電極シートの抱き角の全範囲にわたって)、合材積層部を小径部に接触させることなく、非合材積層部を大径部に圧接させて延伸させた場合」には、非合材積層部のうち、相対的に長手方向に延伸しやすい部位が、延伸しにくい部位よりも大きく長手方向に延伸されて、長手方向についての非合材積層部の伸び率(伸び量)のバラツキが大きくなることがある。
これに対し、上述の非合材積層部延伸工程では、電極シートは、延伸ロールへの巻き付け始めで、一対の非合材積層部が一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、合材積層部が小径部から離間している。これにより、非合材積層部に張力を集中させて、非合材積層部を長手方向に延伸させることができる。さらに、電極シートは、延伸ロールへの巻き付け終わりで、一対の非合材積層部が一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、合材積層部が幅方向の全体にわたって小径部に圧接している。これにより、電極シートにおいて、非合材積層部延伸工程が終了する時点(すなわち、延伸ロールへの電極シートの巻き付け終わり位置)における非合材積層部の形状(幅方向にかかる断面形状)が、長手方向のいずれの部位についても同等になる。
しかも、上述の非合材積層部延伸工程では、一対の非合材積層部が一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、合材積層部が幅方向の全体にわたって小径部に圧接することによって、非合材積層部の延伸を終了させる。すなわち、非合材積層部に加えて、幅方向の全体にわたって合材積層部が延伸ロールに圧接することで、長手方向への張力が集電箔の幅方向の全体にわたって分散することによって、これ以降、非合材積層部が延伸しない。従って、上述の非合材積層部延伸工程では、非合材積層部の形状(幅方向にかかる断面形状)が長手方向のいずれの部位についても同等になった状態で、非合材積層部の延伸が終了している。これにより、長手方向についての非合材積層部の総伸び量(総伸び率)を、長手方向への伸び易さに拘わらず均一にすることができるので、長手方向についての非合材積層部の伸び率(伸び量)のバラツキを小さくすることができる。
また、長手方向に延びる帯状の集電箔のうち電極合材層が積層された積層集電箔部と、前記電極合材層と、を有する帯状の合材積層部、及び、前記集電箔のうち、前記電極合材層が積層されることなく、前記合材積層部に対して前記長手方向に直交する幅方向の両側に隣り合って前記長手方向に延びる帯状の一対の非合材積層部、を備える電極シートの製造方法であって、前記電極シートについて、前記合材積層部を前記長手方向にロールプレスして、前記電極合材層を圧密化すると共に前記積層集電箔部を圧延するロールプレス工程と、前記ロールプレス工程を行った前記電極シートの前記集電箔に対し前記長手方向に張力を掛けた状態で、小径部及びその軸方向両側に隣接する一対の大径部を有する延伸ロールに対し、前記合材積層部が前記小径部に対向すると共に、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接する態様で、前記電極シートを前記延伸ロールに巻き付けて、前記一対の非合材積層部を前記長手方向に延伸させる非合材積層部延伸工程と、を備え、前記非合材積層部延伸工程において、前記電極シートは、前記延伸ロールへの巻き付け始めで、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に前記合材積層部が前記小径部から離間しており、前記延伸ロールへの巻き付け終わりで、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、前記合材積層部が前記幅方向の全体にわたって前記小径部に圧接しており、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、前記合材積層部が前記幅方向の全体にわたって前記小径部に圧接することによって、前記非合材積層部の延伸を終了させる電極シートの製造方法が好ましい。
上述の製造方法は、前記の製造方法と同様の非合材積層部延伸工程を備えている。従って、上述の製造方法によれば、長手方向についての非合材積層部の伸び率(伸び量)のバラツキを小さくすることができる。
電極シートの製造装置の概略図である。 電極シート(正極シート)の平面図である。 図2のB-B断面図である。 電極シートの製造方法の流れを示すフローチャートである。 実施形態にかかる圧延工程を説明する図である。 実施形態にかかるロールプレス工程を説明する図である。 実施形態にかかる延伸工程を説明する図である。 実施形態にかかる延伸工程を説明する他の図である。
次に、実施形態にかかる電極シートの製造方法について説明する。なお、本実施形態では、電極シートとして、正極シート155を製造する場合について説明する。図1は、実施形態にかかる電極シートの製造装置10の概略図である。製造装置10は、圧延ロール41,42,43,44と、プレスロール11,12と、延伸ロール30とを有し、これらがこの順で正極シート155の搬送方向DFの上流側から下流側(図1において左側から右側)に向かって配置されている。
正極シート155は、図2及び図3に示すように、帯状の合材積層部154と、帯状の一対の非合材積層部153とを備える。このうち、合材積層部154は、長手方向DAに延びる帯状の集電箔151のうち正極合材層152が積層された積層集電箔部151cと、正極合材層152とを有する。一方、一対の非合材積層部153は、集電箔151のうち、正極合材層152が積層されることなく、合材積層部154に対して幅方向DB(長手方向DAに直交する方向)の両側に隣り合って長手方向DAに延びる部位である。
以下、電極シートの製造方法について詳細に説明する。なお、ここでは、正極シート155の製造方法について説明するが、負極シートもこれと同様に製造することができる。本実施形態では、製造装置10によって、搬送方向DFに搬送される正極シート155に対し、図4に示すステップS1~S3の処理を順に行う。
まず、ステップS1(非合材積層部圧延工程)において、正極シート155の一対の非合材積層部153(正極シート155のうち幅方向DBの両側縁部)のうち外側部153cを、圧延ロール41,42と圧延ロール43,44とによってロールプレスして長手方向DAに圧延する(図1及び図5参照)。ここで、外側部153cは、一対の非合材積層部153のうち合材積層部154に隣接して沿う隣接部153bよりも幅方向DBの外側に位置する(隣接部153bに隣接する)部位である。なお、非合材積層部153の隣接部153bに対し圧延ロール41,42,43,44を当てることが困難であるため、ステップ1において、非合材積層部153の隣接部153bを圧延することはできない。
次に、ステップS2(ロールプレス工程)に進み、一対のプレスロール11,12によって、合材積層部154をロールプレスして、正極合材層152(電極合材層)を圧密化すると共に、積層集電箔部151c(集電箔151のうち合材積層部154に含まれる部位)を長手方向DAに圧延する(図1及び図6参照)。
次いで、ステップ3(非合材積層部延伸工程)に進み、円柱状の小径部31及びその軸方向両側に隣接する一対の大径部35(小径部31と同軸)を有する延伸ロール30を用いて、一対の非合材積層部153を長手方向DAに延伸させる(図1、図7、図8参照)。具体的には、集電箔151に対し長手方向DAに張力を掛けた状態で、合材積層部154が小径部31に対向すると共に、一対の非合材積層部153が一対の大径部35にそれぞれ圧接する態様で、正極シート155を延伸ロール30に抱き角θで巻き付ける。
これにより、一対の非合材積層部153に張力を集中させて、非合材積層部153を長手方向DAに延伸させる。詳細には、非合材積層部153のうちステップS1において延伸していない隣接部153bに、優先的に張力が集中することによって、隣接部153bが他の部位よりも優先的に延伸され、非合材積層部153のうち少なくとも隣接部153bが長手方向DAに延伸する。なお、図7は、正極シート155の延伸ロール30への巻き付け始め位置P1における正極シート155の断面を示す図であり、図1のC-C断面図である。また、図8は、正極シート155の延伸ロール30への巻き付け終わり位置P2における正極シート155の断面を示す図であり、図1のD-D断面図である。
このように、ステップS3では、非合材積層部153のうち先のステップS1において延伸することが困難であった隣接部153bを延伸させることができる。これにより、既に、長手方向DAに伸びている積層集電箔部151c(集電箔151のうち合材積層部154に含まれる部位)と非合材積層部153の外側部153cに加えて、非合材積層部153の隣接部153bも伸ばすことができるので、正極シート155に発生する皺を低減することができる。
しかも、本実施形態では、ステップS2に先立って、ステップS1において、一対の非合材積層部153の外側部153cを長手方向DAに圧延している。このため、本実施形態では、「非合材積層部延伸工程によって非合材積層部を長手方向に延伸させた後、ロールプレス工程によって合材積層部を長手方向にロールプレスする従来の製造方法」に比べて、先のステップS1(非合材積層部圧延工程)において既に非合材積層部153の外側部153cを伸ばしている分、ステップS3(非合材積層部延伸工程)において延伸させるべき非合材積層部153の外側部153cの延伸量を低減することができる。これにより、本実施形態では、ステップS3における集電箔151の破断が発生し難くなる。
ところで、集電箔151には、相対的に長手方向DAに伸び易い部位と伸び難い部位が、長手方向DAに混在する。このため、例えば、ステップS3において、「正極シート155の延伸ロール30への巻き付け始めから巻き付け終わりの全巻き付け範囲にわたって(すなわち、延伸ロール30における正極シート155の抱き角θの全範囲にわたって)、合材積層部154を小径部31に接触させることなく、非合材積層部153を大径部35に圧接させて延伸させた場合」には、非合材積層部153のうち、相対的に長手方向DAに伸び易い部位が、伸び難い部位よりも大きく長手方向DAに延伸されて、長手方向DAについての非合材積層部153の伸び率のバラツキが大きくなることがある。
これに対し、本実施形態のステップS3では、図7に示すように、正極シート155の延伸ロール30への巻き付け始めで、一対の非合材積層部153が一対の大径部35にそれぞれ圧接すると共に、合材積層部154が小径部31から離間している。これにより、非合材積層部153に張力を集中させて、非合材積層部153を長手方向DAに延伸させることができる。さらに、図8に示すように、正極シート155の延伸ロール30への巻き付け終わりでは、一対の非合材積層部153が一対の大径部35にそれぞれ圧接すると共に、合材積層部154が幅方向DBの全体にわたって小径部31に圧接している。これにより、正極シート155において、ステップS3が終了する時点(すなわち、延伸ロール30への正極シート155の巻き付け終わり位置P2)における非合材積層部153の形状(幅方向DBにかかる断面形状、図8に示す断面形状)が、長手方向DAのいずれの部位についても同等になる。
さらには、一対の非合材積層部153が一対の大径部25にそれぞれ圧接すると共に、合材積層部154が幅方向DBの全体にわたって小径部31に圧接する(図8に示す状態になる)ことによって、非合材積層部153の延伸を終了させている。すなわち、非合材積層部153に加えて、幅方向DBの全体にわたって合材積層部154が延伸ロール30に圧接することで、長手方向DAへの張力が集電箔151の幅方向DBの全体にわたって分散することによって、これ以降、非合材積層部153が延伸しないようにしている。
本実施形態のステップS3では、上述したような態様となるように、延伸ロール30の大径部35と小径部31との半径差、集電箔151に対して長手方向DAに掛ける張力の値、及び、抱き角θの値を設定している。なお、非合材積層部153の延伸が終了する位置は、延伸ロール30への正極シート155の巻き付け終わり位置P2、または、これよりも巻き付け始め位置P1側の位置であり、非合材積層部153の長手方向DAにかかる各部位の長手方向DAへの伸び易さによって異なる。
従って、本実施形態のステップS3では、非合材積層部153の形状(幅方向DBにかかる断面形状)が長手方向DAのいずれの部位についても同等になった状態で、非合材積層部153の延伸が終了している。これにより、長手方向DAについての非合材積層部153の総伸び量(総伸び率)を、長手方向DAへの伸び易さに拘わらず均一にすることができるので、長手方向DAについての非合材積層部153の伸び率(伸び量)のバラツキを小さくすることができる。このようにして製造した正極シート155は、例えば、幅方向DBの中心位置において長手方向DAに切断されて、二次電池の正極として用いられる。具体的には、この正極と負極とセパレータとを捲回(または積層)することによって電極体を形成し、この電極体を電池ケースに収容して、二次電池を製造する。
(実施例1)
実施例1では、集電箔151に対して長手方向DAに掛ける張力を50Nとして、ステップS1~S3の処理を行って、正極シート155を製造した。なお、50Nの張力は、製造装置10において正極シート155を適切に搬送するために必要な張力である。具体的には、ステップS1を行って、非合材積層部153の外側部153cにおける長手方向DAの平均伸び率を0.75%とした。さらに、ステップS2を行って、合材積層部154の積層集電箔部151cにおける長手方向DAの平均伸び率を0.8%にした。その後、ステップS3を行って、外側部153cにおける長手方向DAの平均伸び率を0.8%にして、積層集電箔部151cにおける長手方向DAの平均伸び率と等しくした。その後、外側部153cにおける長手方向DAの伸びバラツキを調査したところ、±0.7%となった(表1参照)。なお、外側部153cにおける長手方向DAの平均伸び率は、以下のようにして求めている。具体的には、ステップS1を行う前に、外側部153cの幅方向DBの中心位置に、長手方向DAに間隔を空けて長手方向DAに延びる複数の線分を描いておき、ステップS3を行った後に各線分の伸び率を測定して、この平均値を平均伸び率とした。また、外側部153cの伸びバラツキは、外側部153cの平均伸び率を基準とした、平均伸び率に対する各線分の伸び率のバラツキ範囲の割合である。
Figure 2022038964000002
(比較例1)
比較例1では、ステップS3の処理を行うことなく、ステップS1とステップS2の処理を、実施例1と同様に行って、正極シートを製造した。その後、実施例1と同様にして、外側部153cにおける長手方向DAの伸びバラツキを調査したところ、±5.0%となり、実施例1と比べて大きくなった(表1参照)。さらには、非合材積層部153の隣接部153bが伸びていないため、正極シートに大きな皺が発生していた。このため、表1において、評価を「×」にしている。
(比較例2)
比較例2では、ステップS1の処理を行うことなく、ステップS2とステップS3の処理を、実施例1と同様に行って、正極シートを製造した。但し、ステップS3では、外側部153cにおける長手方向DAの平均伸び率を0.8%にするために、集電箔151に対して長手方向DAに掛ける張力を250N(実施例1の5倍の大きさ)にする必要があった。このように大きな張力を集電箔151に掛けたことにより、ステップS3を行っているときに、集電箔151が破断することがあった。このため、表1において、評価を「×」にしている。
一方、実施例1では、比較例1に比べて、正極シート155に発生する皺を大幅に低減することができた。また、比較例2とは異なり、ステップS3を行っているときに集電箔151が破断することもなかった。このため、表1において、評価を「○」にしている。なお、実施例1では、ステップS1を行った非合材積層部153の外側部153cにおける長手方向DAの平均伸び率(0.75%)を、ステップS2を行った合材積層部154の積層集電箔部151cにおける長手方向DAの平均伸び率(0.8%)に極めて近い値としているため、ステップS3において非合材積層部153を大きく延伸させる必要がなく、ステップS3において集電箔151に掛ける張力の値を、比較例2の値の1/5にまで小さくすることができた。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、ステップS2において、積層集電箔部151cの伸び率(平均伸び率)が、ステップS1で生じた非合材積層部153の外側部153cの伸び率(平均伸び率)と等しくなるように、合材積層部154をロールプレスするようにしても良い。換言すれば、ステップS1において、非合材積層部153の外側部153cの伸び率(平均伸び率)が、後のステップS2において見込まれる積層集電箔部151cの伸び率(平均伸び率)と等しくなるように、非合材積層部153の外側部153cを圧延するようにしても良い。このようにすることで、ステップS3において、非合材積層部153の外側部153cを延伸させる必要がなくなり、非合材積層部153のうちステップS1において圧延することが困難な隣接部153bのみを延伸させれば良くなる。これにより、ステップS3において、集電箔151に掛ける張力をより小さくすることが可能となり、より一層、集電箔151の破断が発生し難くなる。
30 延伸ロール
31 小径部
35 大径部
151 集電箔
151c 積層集電箔部
152 正極合材層(電極合材層)
153 非合材積層部
153b 隣接部
153c 外側部
154 合材積層部
155 正極シート(電極シート)
DA 長手方向
DB 幅方向

Claims (2)

  1. 長手方向に延びる帯状の集電箔のうち電極合材層が積層された積層集電箔部と、前記電極合材層と、を有する帯状の合材積層部、及び、
    前記集電箔のうち、前記電極合材層が積層されることなく、前記合材積層部に対して前記長手方向に直交する幅方向の両側に隣り合って前記長手方向に延びる帯状の一対の非合材積層部、を備える
    電極シートの製造方法であって、
    前記電極シートについて、前記一対の非合材積層部のうち前記合材積層部に隣接して沿う隣接部よりも前記幅方向の外側に位置する外側部を、それぞれロールプレスして前記長手方向に圧延する非合材積層部圧延工程と、
    前記非合材積層部圧延工程を行った前記電極シートについて、前記合材積層部を前記長手方向にロールプレスして、前記電極合材層を圧密化すると共に前記積層集電箔部を前記長手方向に圧延するロールプレス工程と、
    前記ロールプレス工程を行った前記電極シートの前記集電箔に対し前記長手方向に張力を掛けた状態で、小径部及びその軸方向両側に隣接する一対の大径部を有する延伸ロールに対し、前記合材積層部が前記小径部に対向すると共に、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接する態様で、前記電極シートを前記延伸ロールに巻き付けて、前記一対の非合材積層部のうち少なくとも前記隣接部を前記長手方向に延伸させる非合材積層部延伸工程と、を備える
    電極シートの製造方法。
  2. 請求項1に記載の電極シートの製造方法であって、
    前記非合材積層部延伸工程において、
    前記電極シートは、
    前記延伸ロールへの巻き付け始めで、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に前記合材積層部が前記小径部から離間しており、
    前記延伸ロールへの巻き付け終わりで、前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、前記合材積層部が前記幅方向の全体にわたって前記小径部に圧接しており、
    前記一対の非合材積層部が前記一対の大径部にそれぞれ圧接すると共に、前記合材積層部が前記幅方向の全体にわたって前記小径部に圧接することによって、前記一対の非合材積層部の延伸を終了させる
    電極シートの製造方法。
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