JP2022033073A - 作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業機の状態に応じてスムーズに減速を行うことができるようにする。【解決手段】作業機は、第1走行圧、第2走行圧、第3走行圧、第4走行圧のそれぞれに対応した第1減速閾値を設定可能で且つ、設定した第1減速閾値と第1走行圧、第2走行圧、第3走行圧、第4走行圧とに基づいて、左走行モータ及び右走行モータの自動減速を行う制御装置を備えている。【選択図】図3A

Description

本発明は、例えば、スキッドステアローダ、コンパクトトラックローダ、バックホー等の作業機に関するものである。
従来、作業機において減速及び増速を行う技術として特許文献1に示されているものがある。特許文献1の作業機は、エンジンを含む原動機と、原動機の動力により作動し且つ、作動油を吐出する油圧ポンプと、作動油の圧力に応じて第1速度と、第1速度よりも高速である第2速度とに速度が変更可能な走行油圧装置と、走行油圧装置に作用する作動油の圧力を変更可能な作動弁と、作動油の圧力を検出可能な測定装置と、を備え、作動弁は、測定装置から検出された作動油の圧力である検出圧力が、第2速度に対応する設定圧から所定圧以下に低下した場合に、走行油圧装置に作用する作動油の圧力を減圧して、走行油圧装置を第1速度に減速している。
特開2017-179923号公報
特許文献1の作業機では、走行中に走行装置に供給される作動油の圧力が所定以上である場合に、第2速度から第1速度に自動減速することができる。しかしながら、作業機の作業、即ち、作業機の状態に応じて、よりよく自動減速を行えるようにする必要がある。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、作業機の状態に応じてスムーズに減速を行うことができる作業機を提供することを目的とする。
技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下の通りである。
作業機は、機体と、前記機体の左側に設けられた左走行装置と、前記機体の右側に設けられた右走行装置と、前記左走行装置に動力を伝達可能な左走行モータと、前記右走行装置に動力を伝達可能な右走行モータと、作動油が作用したときに前記左走行モータに作動油を供給する左走行ポンプと、前記作動油が作用したときに前記右走行モータに作動油を供給する右走行ポンプと、前記左走行ポンプと前記左走行モータとを接続する第1循環油路と、前記右走行ポンプと前記右走行モータとを接続する第2循環油路と、前記左走行モータの第1ポート側に設けられ且つ前記左走行モータの回転時の前記第1循環油路に作用する作動油の圧力を第1走行圧として検出する第1圧力検出装置と、前記左走行モータの第2ポート側に設けられ且つ前記左走行モータの回転時の前記第1循環油路に作用する作動油の圧力を第2走行圧として検出する第2圧力検出装置と、前記右走行モータの第3ポート側に設けられ且つ前記右走行モータの回転時の前記第2循環油路に作用する作動油の圧力を第3走行圧として検出する第3圧力検出装置と、前記右走行モータの第4ポート側に設けられ且つ前記右走行モータの回転時の前記第2循環油路に作用する作動油の圧力を第4走行圧として検出する第4圧力検出装置と、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対応した第1減速閾値を設定可能で且つ、設定した第1減速閾値と前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧とに基づいて、前記左走行モータ及び前記右走行モータの自動減速を行う制御装置と、を備えている。
前記制御装置は、前記原動機の回転数毎に、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対応した第1減速閾値を設定可能である。
前記制御装置は、前記第1減速閾値を、前記原動機の回転数が同一である場合において、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対して異ならせる。
前記制御装置は、前記原動機の回転数が所定回転数であるときの前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれを参照し、参照した前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のいずれかが前記第1減速閾値以上である場合に、自動減速を行う。
前記制御装置は、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対応した第1復帰閾値を設定可能で且つ、設定した第1復帰閾値と前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧とに基づいて、前記自動減速の復帰を行う。
前記制御装置は、前記原動機の回転数毎に、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対応した第1復帰閾値を設定可能である。
前記制御装置は、前記第1復帰閾値を、前記原動機の回転数が同一である場合において、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対して異ならせる。
前記制御装置は、前記原動機の回転数が所定回転数であるときの前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれを参照し、参照した前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のいずれかが前記第1復帰閾値以下である場合に、自動減速の復帰を行う。
作業機は、前記第1走行圧から前記第2走行圧を減算した第1差圧、前記第2走行圧から前記第1走行圧を減算した第2差圧、前記第3走行圧から前記第4走行圧を減算した第3差圧、前記第4走行圧から前記第3走行圧を減算した第4差圧のそれぞれに対応した第2減速閾値を設定可能で且つ、設定した第2減速閾値と前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧とに基づいて、前記左走行モータ及び前記右走行モータの自動減速を行う制御装置を備えている。
前記制御装置は、前記原動機の回転数毎に、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧に対応した第2減速閾値を設定可能である。
前記制御装置は、前記第1減速閾値を、前記原動機の回転数が同一である場合において、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれに対して異ならせる。
前記制御装置は、前記原動機の回転数が所定回転数であるときの前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれを演算し、演算した前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のいずれかが前記第2減速閾値以上である場合に、自動減速を行う。
前記制御装置は、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれに対応した第2復帰閾値を設定可能で且つ、設定した第2復帰閾値と前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧とに基づいて、前記左走行モータ及び前記右走行モータの自動減速の復帰を行う。
前記制御装置は、前記原動機の回転数毎に、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧に対応した第2復帰閾値を設定可能である。
前記制御装置は、前記第2復帰閾値を、前記原動機の回転数が同一である場合において、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれに対して異ならせる。
前記制御装置は、前記原動機の回転数が所定回転数であるときの前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれを演算し、演算した前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のいずれかが前記第2復帰閾値以下である場合に、自動減速の復帰を行う。
本発明によれば、作業機の状態に応じてスムーズに減速を行うことができる。
作業機の油圧システム(油圧回路)を示す図である。 走行操作部材の操作方向等を示す図である。 原動機の回転数、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)、第1減速閾値との関係を示す図である。 原動機の回転数、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)、第2減速閾値との関係を示す図である。 原動機の回転数、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)、第1復帰閾値との関係を示す図である。 原動機の回転数、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)、第2復帰閾値との関係を示す図である。 作業機の一例であるトラックローダを示す側面図である。
以下、本発明に係る作業機の油圧システム及びこの油圧システムを備えた作業機の好適な実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
図5は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図5では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
作業機1は、図5に示すように、作業機1は、機体2と、キャビン3と、作業装置4と、一対の走行装置5L、5Rとを備えている。本発明の実施形態において、作業機1の運転席8に着座した運転者の前側(図5の左側)を前方、運転者の後側(図5の右側)を後方、運転者の左側(図5の手前側)を左方、運転者の右側(図5の奥側)を右方として説明する。また、前後の方向に直交する方向である水平方向を機体幅方向として説明する。機体2の中央部から右部或いは左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向であって、機体2から離れる方向である。機体外方とは反対の方向を、機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向であって、機体2に近づく方向である。
キャビン3は、機体2に搭載されている。このキャビン3には運転席8が設けられている。作業装置4は機体2に装着されている。一対の走行装置5L、5Rは、機体2の外側に設けられている。機体2内の後部には、原動機32が搭載されている。
作業装置4は、ブーム10と、作業具11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、バケットシリンダ15とを有している。
ブーム10は、キャビン3の右側及び左側に上下揺動自在に設けられている。作業具11は、例えば、バケットであって、当該バケット11は、ブーム10の先端部(前端部)に上下揺動自在に設けられている。リフトリンク12及び制御リンク13は、ブーム10が上下揺動自在となるように、ブーム10の基部(後部)を支持している。ブームシリンダ14は、伸縮することによりブーム10を昇降させる。バケットシリンダ15は、伸縮することによりバケット11を揺動させる。
左側及び右側の各ブーム10の前部同士は、異形の連結パイプで連結されている。各ブーム10の基部(後部)同士は、円形の連結パイプで連結されている。
リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部(一端側)は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸16(第1枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部(他端側)は、機体2の後部寄りに枢支軸17(第2枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第2枢支軸17は、第1枢支軸16の下方に設けられている。
ブームシリンダ14の上部は、枢支軸18(第3枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第3枢支軸18は、各ブーム10の基部であって、当該基部の前部に設けられている。ブームシリンダ14の下部は、枢支軸19(第4枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第4枢支軸19は、機体2の後部の下部寄りであって第3枢支軸18の下方に設けられている。
制御リンク13は、リフトリンク12の前方に設けられている。この制御リンク13の一端は、枢支軸20(第5枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第5枢支軸20は、機体2であって、リフトリンク12の前方に対応する位置に設けられている。制御リンク13の他端は、枢支軸21(第6枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第6枢支軸21は、ブーム10であって、第2枢支軸17の前方で且つ第2枢支軸17の上方に設けられている。
ブームシリンダ14を伸縮することにより、リフトリンク12及び制御リンク13によって各ブーム10の基部が支持されながら、各ブーム10が第1枢支軸16回りに上下揺動し、各ブーム10の先端部が昇降する。制御リンク13は、各ブーム10の上下揺動に伴って第5枢支軸20回りに上下揺動する。リフトリンク12は、制御リンク13の上下揺動に伴って第2枢支軸17回りに前後揺動する。
ブーム10の前部には、バケット11の代わりに別の作業具が装着可能とされている。別の作業具としては、例えば、油圧圧砕機、油圧ブレーカ、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等のアタッチメント(予備アタッチメント)である。
左側のブーム10の前部には、接続部材50が設けられている。接続部材50は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、ブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的には、接続部材50の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
バケットシリンダ15は、各ブーム10の前部寄りにそれぞれ配置されている。バケットシリンダ15を伸縮することで、バケット11が揺動される。
一対の走行装置5L、5Rのうち、走行装置5Lは機体2の左側に設けられ、走行装置5Rは機体2の右側に設けられている。一対の走行装置5L、5Rは、本実施形態ではクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置が採用されている。なお、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。以下、説明の便宜上、走行装置5Lのことを左走行装置5L、走行装置5Rのことを右走行装置5Rということがある。
原動機32は、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等の内燃機関、電動モータ等である。この実施形態では、原動機32は、ディーゼルエンジンであるが限定はされない。
次に、作業機の油圧システムについて説明する。
図1に示すように、作業機の油圧システムは、第1油圧ポンプP1と、第2油圧ポンプP2とを備えている。第1油圧ポンプP1は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。特に、第1油圧ポンプP1は、主に制御に用いる作動油を吐出する。説明の便宜上、作動油を貯留するタンク22のことを作動油タンクということがある。また、第1油圧ポンプP1から吐出した作動油のうち、制御用として用いられる作動油のことをパイロット油、パイロット油の圧力のことをパイロット圧ということがある。
第2油圧ポンプP2は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第2油圧ポンプP2は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能であって、例えば、作業系の油路に作動油を供給する。例えば、第2油圧ポンプP2は、ブーム10を作動させるブームシリンダ14、バケットを作動させるバケットシリンダ15、予備油圧アクチュエータを作動させる予備油圧アクチュエータを制御する制御弁(流量制御弁)に作動油を供給する。
また、作業機の油圧システムは、一対の走行モータ36L、36Rと、一対の走行ポンプ53L、53Rと、を備えている。一対の走行モータ36L、36Rは、一対の走行装置5L、5Rに動力を伝達するモータである。一対の走行モータ36L、36Rのうち、一方の走行モータ36Lは、走行装置(左走行装置)5Lに回転の動力を伝達し、他方の走行モータ36Rは、走行装置(右走行装置)5Rに回転の動力を伝達する。
一対の走行ポンプ53L、53Rは、原動機32の動力によって駆動するポンプであっ
て、例えば、斜板形可変容量アキシャルポンプである。一対の走行ポンプ53L、53Rは、駆動することによって、一対の走行モータ36L、36Rのそれぞれに作動油を供給する。一対の走行ポンプ53L、53Rのうち、一方の走行ポンプ53Lは、走行ポンプ53Lに作動油を供給し、他方の走行ポンプ53Rは、走行ポンプ53Rに作動油を供給する。
以下、説明の便宜上、走行ポンプ53Lのことを左走行ポンプ53L、走行ポンプ53Rのことを右走行ポンプ53R、走行モータ36Lのことを左走行モータ36L、走行モータ36Rのことを右走行モータ36Rということがある。
左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rには、第1油圧ポンプP1からの作動油(パイロット油)の圧力(パイロット圧)が作用する受圧部53aと受圧部53bとを有している、受圧部53a、53bに作用するパイロット圧によって斜板の角度が変更される。斜版の角度を変更することによって、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの出力(作動油の吐出量)や作動油の吐出方向を変えることができる。
左走行ポンプ53Lと左走行モータ36Lとは、接続油路(第1循環油路)57hによって接続され、左走行ポンプ53Lが吐出した作動油が左走行モータ36Lに供給される。右走行ポンプ53Rと右走行モータ36Rとは、接続油路(第2循環油路)57iによって接続され、右走行ポンプ53Rが吐出した作動油が右走行モータ36Rに供給される。
左走行モータ36Lは、左走行ポンプ53Lから吐出した作動油により回転が可能であり、作動油の流量によって、回転速度(回転数)を変更することができる。左走行モータ36Lには、斜板切換シリンダ37Lが接続され、当該斜板切換シリンダ37Lを一方側或いは他方側に伸縮させることによっても左走行モータ36Lの回転速度(回転数)を変更することができる。即ち、斜板切換シリンダ37Lを収縮した場合には、左走行モータ36Lの回転数は低速(第1速度)に設定され、斜板切換シリンダ37Lを伸長した場合には、左走行モータ36Lの回転数は高速(第2速度)に設定される。つまり、左走行モータ36Lの回転数は、低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに変更が可能である。
右走行モータ36Rは、右走行ポンプ53Rから吐出した作動油により回転が可能であり、作動油の流量によって、回転速度(回転数)を変更することができる。右走行モータ36Rには、斜板切換シリンダ37Rが接続され、当該斜板切換シリンダ37Rを一方側或いは他方側に伸縮させることによっても右走行モータ36Rの回転速度(回転数)を変更することができる。即ち、斜板切換シリンダ37Rを収縮した場合には、右走行モータ36Rの回転数は低速(第1速度)に設定され、斜板切換シリンダ37Rを伸長した場合には、右走行モータ36Rの回転数は高速(第2速度)に設定される。つまり、右走行モータ36Rの回転数は、低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに変更が可能である。
図1に示すように、作業機の油圧システムは、走行切換弁34を備えている。走行切換弁34は、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)の回転速度(回転数)を第1速度にする第1状態と、第2速度にする第2状態とに切換可能である。走行切換弁34は、第1切換弁71L、71Rと、第2切換弁72と、を有している。
第1切換弁71Lは、左走行モータ36Lの斜板切換シリンダ37Lに油路を介して接続されていて、第1位置71L1及び第2位置71L2に切り換わる二位置切換弁である。第1切換弁71Lは、第1位置71L1である場合、斜板切換シリンダ37Lを収縮し、第2位置71L2である場合、斜板切換シリンダ37Lを伸長する。
第1切換弁71Rは、右走行モータ36Rの斜板切換シリンダ37Rに油路を介して接続されていて、第1位置71R1及び第2位置71R2に切り換わる二位置切換弁である。第1切換弁71Rは、第1位置71R1である場合、斜板切換シリンダ37Rを収縮し、第2位置71R2である場合、斜板切換シリンダ37Rを伸長する。
第2切換弁72は、第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを切り換える電磁弁であって、励磁により第1位置72aと第2位置72bとに切り換え可能な二位置切換弁である
。第2切換弁72、第1切換弁71L及び第1切換弁71Rは、油路41により接続されている。第2切換弁72は、第1位置72aである場合に第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを第1位置71L1、71R1に切り換え、第2位置72bである場合に第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを第2位置71L2、71R2に切り換える。
つまり、第2切換弁72が第1位置72a、第1切換弁71Lが第1位置71L1、第1切換弁71Rが第1位置71R1である場合に、走行切換弁34は第1状態になり、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)の回転速度を第1速度にする。第2切換弁72が第2位置72b、第1切換弁71Lが第2位置71L2、第1切換弁71Rが第2位置71R2である場合に、走行切換弁34は第2状態になり、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)の回転速度を第2速度にする。
したがって、走行切換弁34によって、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに切り換えることができる。
操作装置(走行操作装置)54は、走行操作部材59を操作したときに、走行ポンプ(左走行ポンプ53L、右走行ポンプ53R)の受圧部53a、53bに作動油を作用させる装置であり、走行ポンプの斜板の角度(斜板角度)を変更可能である。操作装置54は、走行操作部材59と、複数の操作弁55とを含んでいる。
走行操作部材59は、操作弁55に支持され、左右方向(機体幅方向)又は前後方向に揺動する操作レバーである。即ち、走行操作部材59は、中立位置Nを基準とすると、中立位置Nから右方及び左方に操作可能であると共に、中立位置Nから前方及び後方に操作可能である。言い換えれば、走行操作部材59は、中立位置Nを基準に少なくとも4方向に揺動することが可能である。尚、説明の便宜上、前方及び後方の双方向、即ち、前後方向のことを第1方向という。また、右方及び左方の双方向、即ち、左右方向(機体幅方向)のことを第2方向ということがある。
また、複数の操作弁55は、共通、即ち、1本の走行操作部材59によって操作される。複数の操作弁55は、走行操作部材59の揺動に基づいて作動する。複数の操作弁55には、吐出油路40が接続され、当該吐出油路40を介して、第1油圧ポンプP1からの作動油(パイロット油)が供給可能である。複数の操作弁55は、操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C及び操作弁55Dである。
操作弁55Aは、前後方向(第1方向)のうち、走行操作部材59を前方(一方)に揺動した場合(前操作した場合)に、前操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。操作弁55Bは、前後方向(第1方向)のうち、走行操作部材59を後方(他方)に揺動した場合(後操作した場合)に、後操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。左右方向(第2方向)のうち、操作弁55Cは、走行操作部材59を右方(一方)に揺動した場合(右操作した場合)に、右操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。操作弁55Dは、左右方向(第2方向)のうち、走行操作部材59を、左方(他方)に揺動した場合(左操作した場合)に、左操作の操作量(操作)に応じて出力する作動油の圧力が変化する。
複数の操作弁55と、走行ポンプ(左走行ポンプ53L,右走行ポンプ53R)とは、走行油路45によって接続されている。言い換えれば、走行ポンプ(左走行ポンプ53L,右走行ポンプ53R)は、操作弁55(操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C、操作弁55D)から出力した作動油によって作動可能な油圧機器である。
走行油路45は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dと、第5走行油路45eとを有している。第1走行油路45aは、左走行ポンプ53Lの受圧部(第1受圧部)53aに接続された油路であり、走行操作部材59を操作したときに受圧部(第1受圧部)53aに作用する作動油を通過させる油路である。第2走行油路45bは、左走行ポンプ53Lの受圧部(第2受圧部)53bに接続され油路であり、走行操作部材59を操作したときに受圧部(第2受圧部)53bに作用する作動油を通過させる油路である。第3走行油路45cは、右走行ポンプ53Rの受圧部(第3受圧部)53aに接続され油路であり、走行操作部材59を操作したときに受圧部
(第3受圧部)53aに作用する作動油を通過させる油路である。第4走行油路45dは、右走行ポンプ53Rの受圧部(第4受圧部)53bに接続され油路であり、走行操作部材59を操作したときに受圧部(第4受圧部)53bに作用する作動油を通過させる油路である。第5走行油路45eは、操作弁55、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dを接続する油路である。
走行操作部材59を前方(図1、図2では矢印A1方向)に揺動させると、操作弁55Aが操作されて該操作弁55Aからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第1走行油路45aを介して左走行ポンプ53Lの受圧部53aに作用すると共に第3走行油路45cを介して右走行ポンプ53Rの受圧部53aに作用する。これにより、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rが正転(前進回転)して作業機1が前方に直進する。
また、走行操作部材59を後方(図1、図2では矢示A2方向)に揺動させると、操作弁55Bが操作されて該操作弁55Bからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第2走行油路45bを介して左走行ポンプ53Lの受圧部53bに作用すると共に第4走行油路45dを介して右走行ポンプ53Rの受圧部53bに作用する。これにより、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rが逆転(後進回転)して作業機1が後方に直進する。
また、走行操作部材59を右方(図1、図2では矢示A3方向)に揺動させると、操作弁55Cが操作されて該操作弁55Cからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は、第1走行油路45aを介して左走行ポンプ53Lの受圧部53aに作用すると共に第4走行油路45dを介して右走行ポンプ53Rの受圧部53bに作用する。これにより、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、左走行モータ36Lが正転し且つ右走行モータ36Rが逆転して作業機1が右側にスピンターン(超信地旋回)する。
また、走行操作部材59を左方(図1、図2では矢示A4方向)に揺動させると、操作弁55Dが操作されて該操作弁55Dからパイロット圧が出力される。このパイロット圧は第3走行油路45cを介して右走行ポンプ53Rの受圧部53aに作用すると共に第2走行油路45bを介して左走行ポンプ53Lの受圧部53bに作用する。これにより、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、左走行モータ36Lが逆転し且つ右走行モータ36Rが正転して作業機1が左側にスピンターン(超信地旋回)する。
また、走行操作部材59を斜め方向(図2では矢示A5方向)に揺動させると、受圧部53aと受圧部53bとに作用するパイロット圧の差圧によって、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rの回転方向及び回転速度が決定され、作業機1が前進又は後進しながら右へ信地旋回又は左へ信地旋回する。
すなわち、走行操作部材59を左斜め前方に揺動操作すると該走行操作部材59の揺動角度に対応した速度で作業機1が前進しながら左旋回し、走行操作部材59を右斜め前方に揺動操作すると該走行操作部材59の揺動角度に対応した速度で作業機1が前進しながら右旋回し、走行操作部材59を左斜め後方に揺動操作すると該走行操作部材59の揺動角度に対応した速度で作業機1が後進しながら左旋回し、走行操作部材59を右斜め後方に揺動操作すると該走行操作部材59の揺動角度に対応した速度で作業機1が後進しながら右旋回する。
図1に示すように、作業機1は、制御装置60を備えている。制御装置60は、作業機1の様々な制御を行うもので、CPU、MPU等の半導体、電気電子回路等から構成されている。制御装置60には、モードスイッチ66と、速度切換スイッチ67とが接続されている。
モードスイッチ66は、自動減速を有効又は無効に切り換えるスイッチである。例えば、モードスイッチ66は、ON/OFFに切り換え可能なスイッチであり、ONである場合に自動減速を有効に切り換え、OFFである場合には自動減速を無効に切り換える。
速度切換スイッチ67は、運転席8の近傍に設けられ、運転者(オペレータ)が操作可
能である。速度切換スイッチ67は、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第1速度及び第2速度のいずれかに手動で切り換えることができるスイッチである。例えば、速度切換スイッチ67は、第1速度側と第2速度側とに切り換えるシーソスイッチであり、第1速度側から第2速度側とに切り換える増速操作と、第2速度から第1速度に切り換える減速操作とを行うことができる。
制御装置60は、自動減速部61を備えている。自動減速部61は、制御装置60に設けられた電気電子回路等、当該制御装置60に格納されたプログラム等である。
自動減速部61は、自動減速が有効である場合には自動減速制御を行い、自動減速が無効である場合には自動減速制御を行わない。
自動減速制御では、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)が第2速度である場合において所定の条件(自動減速条件)を満たしたときに、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第2速度から第1速度に自動的に切り換える。自動減速制御では、少なくとも走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)が第2速度である状況において、自動減速条件を満たすと、制御装置60は、第2切換弁72のソレノイドを消磁することで、当該第2切換弁72を第2位置72bから第1位置72aに切り換えることにより、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第2速度から第1速度に減速する。つまり、制御装置60は、自動減速制御において、自動減速を行う際は、左走行モータ36Lと右走行モータ36Rとの両方を、第2速度から第1速度に減速する。
なお、自動減速部61は、自動減速を行った後、復帰条件を満たすと、第2切換弁72のソレノイドを励磁することで、当該第2切換弁72を第1位置72aから第2位置72bに切り換えることにより、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第1速度から第2速度に増速、即ち、走行モータの速度を復帰させる。つまり、制御装置60は、第1速度から第2速度に復帰する場合は、左走行モータ36Lと右走行モータ36Rとの両方を、第1速度から第2速度に増速する。
制御装置60は、自動減速が無効である場合に、速度切換スイッチ67の操作に応じて、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第1速度及び第2速度のいずれかに切り換える手動切換制御を行う。手動切換制御では、速度切換スイッチ67が第1速度側に切り換えられた場合は、第2切換弁72のソレノイドを消磁することで、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第1速度にする。また、手動切換制御では、速度切換スイッチ67が第2速度側に切り換えられた場合は、第2切換弁72のソレノイドを消磁することで、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)を第2速度にする。
さて、制御装置60には、原動機32の目標回転数を設定するアクセル65が接続されている。アクセル65は、運転席8の近傍に設けられている。アクセル65は、揺動自在に支持されたアクセルレバー、揺動自在に支持されたアクセルペダル、回転自在に支持されたアクセルボリューム、スライド自在に支持されたアクセルスライダー等である。なお、アクセル65は、上述した例に限定されない。また、制御装置60には、原動機32の実回転数を検出する回転検出装置69が接続されている。回転検出装置69によって、制御装置60は、原動機32の実回転数を把握することができる。制御装置60は、アクセル65の操作量に基づいて、目標回転数を設定して、設定した目標回転数になるように実回転数を制御する。
さて、制御装置60は、循環油路57h、57iの圧力に基づいて自動減速を行う。循環油路57h、57iには、複数の圧検出装置80が接続されている。複数の圧検出装置80は、第1圧力検出装置80a、第2圧力検出装置80b、第3圧力検出装置80c、第4圧力検出装置80dを含んでいる。第1圧力検出装置80aは、循環油路57hにおいて、左走行モータ36Lの第1ポートP11側に設けられ、第1ポートP11側の圧力を第1走行圧LF(t)として検出する。第2圧力検出装置80bは、循環油路57hにおいて、左走行モータ36Lの第2ポートP12側に設けられ、第2ポートP12側の圧力を第2走行圧LB(t)として検出する。第3圧力検出装置80cは、循環油路57iにお
いて、右走行モータ36Rの第3ポートP13側に設けられ、第3ポートP13側の圧力を第3走行圧RF(t)として検出する。第4圧力検出装置80dは、循環油路57iにおいて、右走行モータ36Rの第4ポートP14側に設けられ、第4ポートP14側の圧力を第4走行圧RB(t)として検出する。
制御装置60(自動減速部61)は、第1圧力検出装置80aが検出した第1走行圧LF(t,rpm)、第2圧力検出装置80bが検出した第2走行圧LB(t,rpm)、第3圧力検出装置80cが検出した第3走行圧RF(t,rpm)、第4圧力検出装置80dが検出した第4走行圧RB(t,rpm)に基づいて、自動減速を行う。なお、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)で示された(t,rpm)は、ある時間tでの原動機の実回転数と紐づいた値であることを示している。
具体的には、自動減速部61は、式(1)に示すように、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)が原動機の回転数に応じて定められた第1減速閾値ST1(rpm)以上になった場合に、自動減速を行う。
Figure 2022033073000002
或いは、制御装置60(自動減速部61)は、式(2)に示すように、右走行ポンプ53Rに対応する有効の走行圧である第3差圧a(t,rpm)及び第4差圧c(t,rpm)を求め、左走行ポンプ53Lに対応する有効の差圧である第1差圧b(t,rpm)及び第2差圧d(t,rpm)を求める。a(t,rpm)は、右走行モータ36Rの正転時における有効の第3差圧を示し、b(t,rpm)は、左走行モータ36Lの正転時における有効の第1差圧を示し、c(t,rpm)は、右走行モータ36Rの逆転時における有効の第4差圧を示し、d(t,rpm)は、左走行モータ36Lの逆転時における有効の第2差圧を示している。
式(2)に示すように。第1差圧b(t,rpm)は、第1走行圧LF(t,rpm)から第2走行圧LB(t,rpm)と減算した値、第2差圧d(t,rpm)は、第2走行圧LB(t,rpm)から第1走行圧LF(t,rpm)を減算した値、第3差圧a(t,rpm)は、第3走行圧RF(t,rpm)から第4走行圧RB(t,rpm)を減算した値、第4差圧c(t,rpm)は、第4走行圧RB(t,rpm)から第3走行圧RF(t,rpm)を減算した値である。
自動減速部61は、式(3)に示すように、有効の差圧a(t,rpm)、有効の差圧b(t,rpm)、有効の差圧c(t,rpm)、有効の差圧d(t,rpm)が、原動機の回転数に応じて定められた第2減速閾値ST2(rpm)以上になった場合に、自動減速を行う。
Figure 2022033073000003
さて、制御装置60(自動減速部61)は、第1減速閾値ST1(rpm)に基づいて自動減速を行う場合には、原動機の回転数毎に、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応する第1減速閾値ST1(rpm)を設定可能である。図3Aは、原動機の回転数と、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応する第1減速閾値ST1(rpm)との関係の一例を示した図である。なお、図3Aに示した数値は、一例であり限定されない。
図3Aに示すように、第1減速閾値ST1(rpm)は、原動機の回転数毎に設定されている。また、第1減速閾値ST1(rpm)は、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応した値を有している。第1減速閾値ST1(rpm)は、原動機の回転数が同一である場合において、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対して異なるように設定される。
図3Aに示す第1減速閾値ST1(rpm)を示す第1閾値情報は、記憶部63に記憶されている。制御装置60(自動減速部61)は、自動減速を行うにあたって、回転検出装置69で検出された原動機の回転数と第1閾値情報とを参照し、第1閾値情報の中から自動減速時の原動機の回転数に対応する第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のぞれぞれの第1減速閾値ST1(rpm)を抽出する。
例えば、原動機の回転数が1500rpmである場合、第1走行圧LF(t,rpm)に対応する第1減速閾値ST1(rpm)は26.0MPa、第2走行圧LB(t,rpm)に対応する第1減速閾値ST1(rpm)は27.0MPa、第3走行圧RF(t,rpm) に対応する第1減速閾値ST1(rpm)は25.0MPa、第4走行圧RB(t,rpm) に対応する第1減速閾値ST1(rpm)は25.7MPaを、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のぞれぞれの第1減速閾値ST1(rpm)として制御装置60は設定する。
制御装置60は、複数の圧検出装置80が検出した第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)と、上述したように、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のぞれぞれの第1減速閾値ST1(rpm)とを比較し、式(1)を満たす場合は自動減速を行い、式(1)を満たさない場合は、自動減速を行わない。
なお、上述した実施形態では、記憶部63に第1閾値情報が格納されていて、第1閾値情報から原動機の回転数と走行圧[第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)]とに対応する第1減速閾値ST1(rpm)を設定していたが、これに代えて、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)に関係に対応した補正係数と、基準値とを用
意しておおき、基準値に対して補正係数等を原動機の回転数に応じて乗算、除算、加算、減算などをすることにより、走行圧[第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)]に対応する第1減速閾値ST1(rpm)を設定してもよい。
また、制御装置60(自動減速部61)は、第2減速閾値ST2(rpm)に基づいて自動減速を行う場合には、原動機の回転数毎に、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対応する第2減速閾値ST2(rpm)を設定可能である。図3Bは、原動機の回転数と、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対応する第2減速閾値ST2(rpm)との関係の一例を示した図である。なお、図3Bに示した数値は、一例であり限定されない。
図3Bに示すように、第2減速閾値ST2(rpm)は、原動機の回転数毎に設定されている。また、第2減速閾値ST2(rpm)は、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対応した値を有している。第2減速閾値ST2(rpm)は、原動機の回転数が同一である場合において、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対して異なるように設定される。
図3Bに示す第2減速閾値ST2(rpm)を示す第2閾値情報は、記憶部63に記憶されている。制御装置60(自動減速部61)は、自動減速を行うにあたって、回転検出装置69で検出された原動機の回転数と第2閾値情報とを参照し、第2閾値情報の中から自動減速時の原動機の回転数に対応する第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のぞれぞれの第2減速閾値ST2(rpm)を抽出する。
例えば、原動機の回転数が1500rpmである場合、第1差圧b(t,rpm)に対応する第2減速閾値ST2(rpm)は24.0MPa、第2差圧d(t,rpm)に対応する第2減速閾値ST2(rpm)は25.0MPa、第3差圧a(t,rpm) に対応する第2減速閾値ST2(rpm)は23.0MPa、第4差圧c(t,rpm) に対応する第2減速閾値ST2(rpm)は23.7MPaを、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のぞれぞれのぞれぞれの第2減速閾値ST2(rpm)として制御装置60は設定する。
制御装置60は、複数の圧検出装置80が検出した第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)から、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)を演算し、上述したように、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のぞれぞれのぞれぞれの第2減速閾値ST2(rpm)と、を比較し、式(3)を満たす場合は自動減速を行い、式(3)を満たさない場合は、自動減速を行わない。
なお、上述した実施形態では、記憶部63に第2閾値情報が格納されていて、第2閾値情報から原動機の回転数と有効の走行圧[第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)]とに対応する第2減速閾値ST2(rpm)を設定していたが、これに代えて、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)に対応した補正係数と、基準値とを用意しておおき、基準値に対して補正係数等を原動機の回転数に応じて乗算、除算、加算、減算などをすることにより、有効の走行圧[第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)]に対応する第2減速閾値ST2(rpm)を設定してもよい。
さて、制御装置60は、第1減速閾値ST1(rpm)に基づいて自動減速を行った場合は、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm))に基づいて、自動減速の復帰(停止)を行う。
具体的には、自動減速部61は、式(4)に示すように、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)が原動機の回転数に応じて定められた第1復帰閾値SK1(rpm)以下になった場合に、自動減速の復帰(停止)を行う。
Figure 2022033073000004
或いは、自動減速部61は、第2減速閾値ST2(rpm)に基づいて自動減速を行った場合は、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)
に基づいて、自動減速の復帰(停止)を行う。
制御装置60(自動減速部61)は、式(5)に示すように、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)が、原動機の回転数に応じて定められた第2復帰閾値SK2(rpm)以下になった場合に、自動減速の復帰(停止)を行う。
Figure 2022033073000005
さて、制御装置60(自動減速部61)は、第1復帰閾値SK1(rpm)に基づいて自動減速を行う場合には、原動機の回転数毎に、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応する第1復帰閾値SK1(rpm)を設定可能である。図4Aは、原動機の回転数と、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応する第1復帰閾値SK1(rpm)との関係の一例を示した図である。なお、図4Aに示した数値は、一例であり限定されない。
図4Aに示すように、第1復帰閾値SK1(rpm)は、原動機の回転数毎に設定されている。また、第1復帰閾値SK1(rpm)は、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応した値を有している。第1復帰閾値SK1(rpm)は、原動機の回転数が同一である場合において、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対して異なるように設定される。
図4Aに示す第1復帰閾値SK1(rpm)を示す第3閾値情報は、記憶部63に記憶されている。制御装置60(自動減速部61)は、自動減速を行うにあたって、回転検出装置69で検出された原動機の回転数と第3閾値情報とを参照し、第3閾値情報の中から自動減速時の原動機の回転数に対応する第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のぞれぞれの第1復帰閾値SK1(rpm)を抽出する。
例えば、原動機の回転数が1500rpmである場合、第1走行圧LF(t,rpm)に対応する第1復帰閾値SK1(rpm)は16.0MPa、第2走行圧LB(t,rpm)に対応する第1復帰閾値SK1(rpm)は17.0MPa、第3走行圧RF(t,rpm) に対応する第1復帰閾値SK1(rpm)は15.0MPa、第4走行圧RB(t,rpm) に対応する第1復帰閾値SK1(rpm)は15.7MPaを、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のぞれぞれの第1復帰閾値SK1(rpm)として制御装置60は設定する。
制御装置60は、複数の圧検出装置80が検出した第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)と、上述したように、
第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のぞれぞれの第1復帰閾値SK1(rpm)とを比較し、式(4)を満たす場合は自動減速の復帰を行い、式(4)を満たさない場合は、自動減速の復帰を行わない。
なお、上述した実施形態では、記憶部63に第3閾値情報が格納されていて、第3閾値情報から原動機の回転数と走行圧[第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)]とに対応する第1復帰閾値SK1(rpm)を設定していたが、これに代えて、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)に関係に対応した補正係数と、基準値とを用意しておおき、基準値に対して補正係数等を原動機の回転数に応じて乗算、除算、加算、減算などをすることにより、走行圧[第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)]に対応する第1復帰閾値SK1(rpm)を設定してもよい。
また、制御装置60(自動減速部61)は、第2復帰閾値SK2(rpm)に基づいて自動減速を行う場合には、原動機の回転数毎に、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対応する第2復帰閾値ST2(rpm)を設定可能である。図4Bは、原動機の回転数と、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対応する第2復帰閾値SK2(rpm)との関係の一例を示した図である。なお、図4Bに示した数値は、一例であり限定されない。
図4Bに示すように、第2復帰閾値SK2(rpm)は、原動機の回転数毎に設定されている。また、第2復帰閾値SK2(rpm)は、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対応した値を有している。第2復帰閾値SK2(rpm)は、原動機の回転数が同一である場合において、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対して異なるように設定される。
図4Bに示す第2復帰閾値SK2(rpm)を示す第4閾値情報は、記憶部63に記憶されている。制御装置60(自動減速部61)は、自動減速を行うにあたって、回転検出装置69で検出された原動機の回転数と第4閾値情報とを参照し、第4閾値情報の中から自動減速時の原動機の回転数に対応する第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のぞれぞれの第2復帰閾値SK2(rpm)を抽出する。
例えば、原動機の回転数が1500rpmである場合、第1差圧b(t,rpm)に対応する第2復帰閾値SK2(rpm)は14.0MPa、第2差圧d(t,rpm)に対応する第2復帰閾値SK2(rpm)は15.0MPa、第3差圧a(t,rpm) に対応する第2復帰閾値SK2(rpm)は13.0MPa、第4差圧c(t,rpm) に対応する第2復帰閾値SK2(rpm)は13.7MPaを、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のぞれぞれのぞれぞれの第2復帰閾値SK2(rpm)として制御装置60は設定する。
制御装置60は、複数の圧検出装置80が検出した第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)から、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)を演算し、上述したように、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のぞれぞれのぞれぞれの第2復帰閾値SK2(rpm)と、を比較し、式(5)を満たす場合は自動減速の復帰を行い、式(5)を満たさない場合は、自動減速を行わない。
なお、上述した実施形態では、記憶部63に第4閾値情報が格納されていて、第4閾値情報から原動機の回転数と有効の走行圧[第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)]とに対応する第2復帰閾値SK2(rpm)を設定していたが、これに代えて、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)に対応した補正係数と、基準値とを用意しておおき、基準値に対して補正係数等を原動機の回転数に応じて乗算、除算、加算、減算などをすることにより、有効の走行圧[第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)]に対応する第2復帰閾値SK2(rpm)を設定してもよい。
作業機1は、機体2と、機体2の左側に設けられた左走行装置5Lと、機体2の右側に設けられた右走行装置5Rと、左走行装置5Lに動力を伝達可能な左走行モータ36Lと、右走行装置5Rに動力を伝達可能な右走行モータ36Rと、作動油が作用したときに左走行モータ36Lに作動油を供給する左走行ポンプ53Lと、作動油が作用したときに右走行モータ36Rに作動油を供給する右走行ポンプ53Rと、左走行ポンプ53Lと左走行モータ36Lとを接続する第1循環油路57hと、右走行ポンプ53Rと右走行モータ36Rとを接続する第2循環油路57iと、左走行モータ36Lの第1ポート側に設けられ且つ左走行モータ36Lの回転時の第1循環油路57hに作用する作動油の圧力を第1走行圧LF(t,rpm)として検出する第1圧力検出装置80aと、左走行モータ36Lの第2ポート側に設けられ且つ左走行モータ36Lの回転時の第1循環油路57hに作用する作動油の圧力を第2走行圧LB(t,rpm)として検出する第2圧力検出装置80bと、右走行モータ36Rの第3ポート側に設けられ且つ右走行モータ36Rの回転時の第2循環油路57iに作用する作動油の圧力を第3走行圧RF(t,rpm)として検出する第3圧力検出装置80cと、右走行モータ36Rの第4ポート側に設けられ且つ右走行モータ36Rの回転時の第2循環油路57iに作用する作動油の圧力を第4走行圧RB(t,rpm)として検出する第4圧力検出装置80dと、原動機の回転数毎に、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応した第1減速閾値ST1(rpm)を設定可能で且つ、設定した第1減速閾値ST1(rpm)と第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)とに基づいて、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rの自動減速を行う制御装置60と、を備えている。
これによれば、第1減速閾値ST1(rpm)によって、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて、自動減速を行ったり、行わないようにすることができ、作業機1の様々な状態に応じて、自動減速をスムーズに行うことができる。
制御装置60は、原動機の回転数毎に、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応した第1減速閾値ST1(rpm)を設定可能である。これによれば、原動機の回転数に応じて、自動減速を行うことができる。
制御装置60は、第1減速閾値ST1(rpm)を、原動機の回転数が同一である場合において、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対して異ならせる。
これによれば、原動機の回転数が同じであったとしても、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて、自動減速を行ったり、行わないようにすることができる。
制御装置60は、原動機の回転数が所定回転数であるときの第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれを参照し、参照した第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のいずれかが第1減速閾値ST1(rpm)以上である場合に、自動減速を行う。
これによれば、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて変化する走行圧[第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)]によって、自動減速を行うことができ、より作業機1の状態、例えば、作業機1の作業に応じて自動減速を行うことができる。
制御装置60は、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応した第1復帰閾値SK1(rpm)を設定可能で且つ、設定した第1復帰閾値SK1(rpm)と第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)とに基づいて、自動減速の復帰を行う。これによれば、自動減速を行った後、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて、当該自動減速の復帰を行うことがで
きる。
制御装置60は、原動機の回転数毎に、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対応した第1復帰閾値SK1(rpm)を設定可能である。これによれば、原動機の回転数に応じて、自動減速の復帰を行うことができる。
制御装置60は、第1復帰閾値SK1(rpm)を、原動機の回転数が同一である場合において、第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれに対して異ならせる。これによれば、原動機の回転数が同じであったとしても、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて、自動減速の復帰を行うことができる。
制御装置60は、原動機の回転数が所定回転数であるときの第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のそれぞれを参照し、参照した第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)のいずれかが第1復帰閾値SK1(rpm)以下である場合に、自動減速の復帰を行う。
これによれば、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて変化する走行圧[第1走行圧LF(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)]によって、自動減速の復帰を行うことができる。
作業機1は、第1走行圧LF(t,rpm)から第2走行圧LB(t,rpm)を減算した第1差圧b(t,rpm)、第2走行圧LB(t,rpm)から第1走行圧LF(t,rpm)を減算した第2差圧d(t,rpm)、第3走行圧RF(t,rpm)から第4走行圧RB(t,rpm)を減算した第3差圧a(t,rpm)、第4走行圧RB(t,rpm)から第3走行圧RF(t,rpm)を減算した第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対応した第2減速閾値ST2(rpm)を設定可能で且つ、設定した第2減速閾値ST2(rpm)と第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)とに基づいて、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rの自動減速を行う制御装置60を備えている。
これによれば、第2減速閾値ST2(rpm)によって、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて、自動減速を行ったり、行わないようにすることができ、作業機1の様々な状態に応じて、自動減速をスムーズに行うことができる。
制御装置60は、原動機の回転数毎に、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)に対応する第2減速閾値ST2(rpm)を設定可能である。これによれば、原動機の回転数に応じて、自動減速を行うことができる。
制御装置60は、第2減速閾値を、原動機の回転数が同一である場合において、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対して異ならせる。これによれば、原動機の回転数が同じであったとしても、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて、自動減速を行ったり、行わないようにすることができる。
制御装置60は、原動機の回転数が所定回転数であるときの第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれを演算し、演算した第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のいずれかが第2減速閾値ST2(rpm)以上である場合に、自動減速を行う。
これによれば、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて変化する有効の走行圧[第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)]によって、自動減速を行うことができる。
制御装置60は、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対応した第2復帰閾値SK2(rpm)を設定可能で且つ、設定した第2復帰閾値SK2(rpm)と第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)とに基づいて、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rの自
動減速の復帰を行う。これによれば、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて変化する有効の走行圧[第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)]によって、自動減速の復帰を行うことができる。
制御装置60は、原動機の回転数毎に、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)に対応する第2復帰閾値SK2(rpm)を設定可能である。これによれば、原動機の回転数に応じて、自動減速を行うことができる。
制御装置60は、第2復帰閾値SK2(rpm)を、原動機の回転数が同一である場合において、第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれに対して異ならせる。これによれば、原動機の回転数が同じであったとしても、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて、自動減速を行ったり、行わないようにすることができる。
制御装置60は、原動機の回転数が所定回転数であるときの第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のそれぞれを演算し、演算した第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)のいずれかが第2復帰閾値SK2(rpm)以下である場合に、自動減速の復帰を行う。これによれば、左走行ポンプ53L及び右走行ポンプ53Rから吐出するそれぞれの作動油の圧力に応じて変化する有効の走行圧[第1差圧b(t,rpm)、第2差圧d(t,rpm)、第3差圧a(t,rpm)、第4差圧c(t,rpm)]によって、自動減速の復帰を行うことができる。
上述した実施形態では、左走行モータ36L及び右走行モータ36Rは、同時に第1速度、第2速度に切り換わり、自動減速も左走行モータ36L及び右走行モータ36Rに対して同時に行われる構成であったが、少なくとも左走行モータ36L及び右走行モータ36Rのいずれかが第1速度、第2速度に切り換わり、少なくとも左走行モータ36L及び右走行モータ36Rのいずれかが第2速度になっている状態で自動減速を行ってもよい。
また、走行モータ(左走行モータ36L、右走行モータ36R)は、アキシャルピストンモータであってもラジアルピストンモータであってもよい。走行モータがラジアルピストンモータ、ラジアルピストンモータのいずれであっても、モータ容量が大きくなることで第1速に切り換えることができ、モータ容量が小さくなることで第2速に切り換えることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 作業機
34 走行切換弁
36L 左走行モータ
36R 右走行モータ
53L 左走行ポンプ
53R 右走行ポンプ
54 操作装置(走行操作装置)
55 操作弁
60 制御装置
80a 第1圧力検出装置
80b 第2圧力検出装置
80c 第3圧力検出装置
80d 第4圧力検出装置

Claims (16)

  1. 機体と、
    前記機体の左側に設けられた左走行装置と、
    前記機体の右側に設けられた右走行装置と、
    前記左走行装置に動力を伝達可能な左走行モータと、
    前記右走行装置に動力を伝達可能な右走行モータと、
    作動油が作用したときに前記左走行モータに作動油を供給する左走行ポンプと、
    前記作動油が作用したときに前記右走行モータに作動油を供給する右走行ポンプと、
    前記左走行ポンプと前記左走行モータとを接続する第1循環油路と、
    前記右走行ポンプと前記右走行モータとを接続する第2循環油路と、
    前記左走行モータの第1ポート側に設けられ且つ前記左走行モータの回転時の前記第1循環油路に作用する作動油の圧力を第1走行圧として検出する第1圧力検出装置と、
    前記左走行モータの第2ポート側に設けられ且つ前記左走行モータの回転時の前記第1循環油路に作用する作動油の圧力を第2走行圧として検出する第2圧力検出装置と、
    前記右走行モータの第3ポート側に設けられ且つ前記右走行モータの回転時の前記第2循環油路に作用する作動油の圧力を第3走行圧として検出する第3圧力検出装置と、
    前記右走行モータの第4ポート側に設けられ且つ前記右走行モータの回転時の前記第2循環油路に作用する作動油の圧力を第4走行圧として検出する第4圧力検出装置と、
    前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対応した第1減速閾値を設定可能で且つ、設定した第1減速閾値と前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧とに基づいて、前記左走行モータ及び前記右走行モータの自動減速を行う制御装置と、
    を備えている作業機。
  2. 前記制御装置は、前記原動機の回転数毎に、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対応した第1減速閾値を設定可能である請求項1に記載の作業機。
  3. 前記制御装置は、前記第1減速閾値を、前記原動機の回転数が同一である場合において、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対して異ならせる請求項2に記載の作業機。
  4. 前記制御装置は、前記原動機の回転数が所定回転数であるときの前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれを参照し、参照した前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のいずれかが前記第1減速閾値以上である場合に、自動減速を行う請求項2又は3に記載の作業機。
  5. 前記制御装置は、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対応した第1復帰閾値を設定可能で且つ、設定した第1復帰閾値と前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧とに基づいて、前記自動減速の復帰を行う請求項1~3のいずれかに記載の作業機。
  6. 前記制御装置は、前記原動機の回転数毎に、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対応した第1復帰閾値を設定可能である請求項1~5に記載の作業機。
  7. 前記制御装置は、前記第1復帰閾値を、前記原動機の回転数が同一である場合において、前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれに対して異ならせる請求項6に記載の作業機。
  8. 前記制御装置は、前記原動機の回転数が所定回転数であるときの前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のそれぞれを参照し、参照した前記第1走行圧、前記第2走行圧、前記第3走行圧、前記第4走行圧のいずれかが前記第1復帰閾値以下である場合に、自動減速の復帰を行う請求項5~7のいずれかに記載の作業機。
  9. 機体と、
    前記機体の左側に設けられた左走行装置と、
    前記機体の右側に設けられた右走行装置と、
    前記左走行装置に動力を伝達可能な左走行モータと、
    前記右走行装置に動力を伝達可能な右走行モータと、
    作動油が作用したときに前記左走行モータに作動油を供給する左走行ポンプと、
    前記作動油が作用したときに前記右走行モータに作動油を供給する右走行ポンプと、
    前記左走行ポンプと前記左走行モータとを接続する第1循環油路と、
    前記右走行ポンプと前記右走行モータとを接続する第2循環油路と、
    前記左走行モータの第1ポート側に設けられ且つ前記左走行モータの回転時の前記第1循環油路に作用する作動油の圧力を第1走行圧として検出する第1圧力検出装置と、
    前記左走行モータの第2ポート側に設けられ且つ前記左走行モータの回転時の前記第1循環油路に作用する作動油の圧力を第2走行圧として検出する第2圧力検出装置と、
    前記右走行モータの第3ポート側に設けられ且つ前記右走行モータの回転時の前記第2循環油路に作用する作動油の圧力を第3走行圧として検出する第3圧力検出装置と、
    前記右走行モータの第4ポート側に設けられ且つ前記右走行モータの回転時の前記第2循環油路に作用する作動油の圧力を第4走行圧として検出する第4圧力検出装置と、
    前記第1走行圧から前記第2走行圧を減算した第1差圧、前記第2走行圧から前記第1走行圧を減算した第2差圧、前記第3走行圧から前記第4走行圧を減算した第3差圧、前記第4走行圧から前記第3走行圧を減算した第4差圧のそれぞれに対応した第2減速閾値を設定可能で且つ、設定した第2減速閾値と前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧とに基づいて、前記左走行モータ及び前記右走行モータの自動減速を行う制御装置と、
    を備えている作業機。
  10. 前記制御装置は、前記原動機の回転数毎に、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれに対応した第2減速閾値を設定可能である請求項9に記載の作業機。
  11. 前記制御装置は、前記第2減速閾値を、前記原動機の回転数が同一である場合において、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれに対して異ならせる請求項9に記載の作業機。
  12. 前記制御装置は、前記原動機の回転数が所定回転数であるときの前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれを演算し、演算した前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のいずれかが前記第2減速閾値以上である場合に、自動減速を行う請求項9又は10に記載の作業機。
  13. 前記制御装置は、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれに対応した第2復帰閾値を設定可能で且つ、設定した第2復帰閾値と前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧とに基づいて、前記左走行モータ及び前記右走行モータの自動減速の復帰を行う請求項8~10のいずれかに記載の作業機。
  14. 前記制御装置は、前記原動機の回転数毎に、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差
    圧、前記第4差圧のそれぞれに対応した第2復帰閾値を設定可能である請求項9~13のいずれかに記載の作業機。
  15. 前記制御装置は、前記第2復帰閾値を、前記原動機の回転数が同一である場合において、前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれに対して異ならせる請求項14に記載の作業機。
  16. 前記制御装置は、前記原動機の回転数が所定回転数であるときの前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のそれぞれを演算し、演算した前記第1差圧、前記第2差圧、前記第3差圧、前記第4差圧のいずれかが前記第2復帰閾値以下である場合に、自動減速を行う請求項14~15のいずれかに記載の作業機。
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