JP2022031612A - 組み合わせ鋼矢板および鋼矢板壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工性を低下させることなく、形鋼部材を鋼矢板に着脱可能に連結する組み合わせ鋼矢板および鋼矢板壁を提供する。【解決手段】鋼矢板2と、鋼矢板に長手方向が一致する形鋼部材3と、鋼矢板2に接合され、鋼矢板2の長手方向に対して垂直な方向に延びる第1の凹凸部42を含む鋼矢板側連結部材と、形鋼部材3に接合され、第1の凹凸部42と同じ方向に延び第1の凹凸部42に対応する断面形状を有する第2の凹凸部52を含む形鋼側連結部材とを備える組み合わせ鋼矢板1が提供される。【選択図】図1B

Description

本発明は、組み合わせ鋼矢板および鋼矢板壁に関する。
鋼矢板は、土木建築工事において、土留めや止水のための鋼矢板壁を構築するために広く利用されている。例えば特許文献1~特許文献4に記載されているように、従来、鋼矢板壁の曲げ剛性を高めるために、鋼矢板とH形鋼などの形鋼部材とを溶接またはねじ接合などによって接合し、合成断面を構成した組み合わせ鋼矢板が知られている。
特開2005-299202号公報 特開2008-38490号公報 特開2008-267069号公報 特開2013-19245号公報
しかしながら、鋼矢板に形鋼部材を予め溶接すると、部材の断面が大きくなるために輸送効率が低くなり、また鋼矢板を仮設構造として再利用する場合には広い保管場所が必要になる。また、鋼矢板に形鋼部材をねじ接合する場合、鋼矢板と形鋼部材とを別々に輸送および保管して現場で接合することも可能であるが、鋼矢板壁の水密性を維持するためには鋼矢板を貫通するねじ孔に止水処理をする必要がある点で施工性が低下する。
そこで、本発明は、施工性を低下させることなく、形鋼部材を鋼矢板に着脱可能に連結することが可能な、新規かつ改良された組み合わせ鋼矢板および鋼矢板壁を提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、鋼矢板と、鋼矢板に長手方向が一致する形鋼部材と、鋼矢板に接合され、鋼矢板の長手方向に対して垂直な方向に延びる第1の凹凸部を含む鋼矢板側連結部材と、形鋼部材に接合され、第1の凹凸部と同じ方向に延び第1の凹凸部に対応する断面形状を有する第2の凹凸部を含む形鋼側連結部材とを備える組み合わせ鋼矢板が提供される。
上記の組み合わせ鋼矢板において、第1の凹凸部と第2の凹凸部とが互いに嵌合してもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板において、形鋼部材は、鋼矢板に対向して配置される板状部分を含み、鋼矢板側連結部材は、底面で鋼矢板に接合され、形鋼側連結部材は、底面で板状部分の鋼矢板に対向する側の板面に、第2の凹凸部が第1の凹凸部に対向するように接合され、第1の凹凸部および第2の凹凸部は、鋼矢板側連結部材の底面が接合される鋼矢板の面に対して平行な方向に延びてもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板において、形鋼部材は、鋼矢板に対向して配置される板状部分を含み、鋼矢板側連結部材は、端面で鋼矢板に接合され、形鋼側連結部材は、端面で板状部分の鋼矢板の側面に対向する側とは反対側の板面に、第2の凹凸部が板状部分の側端縁から突き出すように接合され、第1の凹凸部および第2の凹凸部は、鋼矢板側連結部材の端面が接合される鋼矢板の面に対して垂直に延びてもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板において、形鋼部材は、鋼矢板に対して垂直に配置される板状部分を含み、鋼矢板側連結部材は、端面で鋼矢板に接合され、形鋼側連結部材は、底面で板状部分の板面に接合され、第1の凹凸部および第2の凹凸部は、鋼矢板側連結部材の端面が接合される鋼矢板の面に対して垂直な方向に延びてもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板は、鋼矢板側連結部材と形鋼側連結部材との間で、第1の凹凸部および第2の凹凸部が延びる方向の相対移動を規制する規制部材をさらに備えてもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板において、鋼矢板は、長手方向に連結された第1の鋼矢板および第2の鋼矢板を含み、鋼矢板側連結部材は、第1の鋼矢板に接合される第1の鋼矢板側連結部材と第2の鋼矢板に接合される第2の鋼矢板側連結部材とを含み、第1の鋼矢板側連結部材および第2の鋼矢板側連結部材のそれぞれの第1の凹凸部に、単一の形鋼部材に接合された形鋼側連結部材の第2の凹凸部が嵌合してもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板において、形鋼部材は、長手方向に連結された第1の形鋼部材および第2の形鋼部材を含み、形鋼側連結部材は、第1の形鋼部材に接合される第1の形鋼側連結部材と第2の形鋼部材に接合される第2の形鋼側連結部材とを含み、第1の形鋼側連結部材および第2の形鋼側連結部材のそれぞれの第2の凹凸部に、単一の鋼矢板に接合された鋼矢板側連結部材の第1の凹凸部が嵌合してもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板において、形鋼部材は、鋼矢板に対向して配置される板状部分を含み、鋼矢板側連結部材は、底面で鋼矢板に接合され、形鋼側連結部材は、底面で板状部分の鋼矢板に対向する側とは反対側の板面に接合され、鋼矢板側連結部材の底面が接合される鋼矢板の面に対して垂直な方向について第1の凹凸部と第2の凹凸部との位置が揃えられ、組み合わせ鋼矢板は、第1の凹凸部および第2の凹凸部の両方に嵌合する第3の凹凸部が形成される中間連結部材をさらに備えてもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板は、鋼矢板側連結部材または形鋼側連結部材の少なくともいずれかと中間連結部材との間で、第1の凹凸部および第2の凹凸部が延びる方向の相対移動を規制する規制部材をさらに備えてもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板において、第1の凹凸部および第2の凹凸部のそれぞれの断面形状は、鋼矢板の長手方向に対して傾斜した面、または鋼矢板の長手方向に突出した部分を含んでもよい。
上記の組み合わせ鋼矢板において、鋼矢板は、ハット形鋼矢板であり、鋼矢板側連結部材は、ハット形鋼矢板のウェブ面に接合されてもよい。
本発明の別の観点によれば、鋼矢板を幅方向両側の端部に形成される継手で互いに連結することによって構築される鋼矢板壁であって、鋼矢板の少なくとも一部が上記の組み合わせ鋼矢板を構成する鋼矢板壁が提供される。
上記の構成によれば、鋼矢板側連結部材と形鋼側連結部材とが嵌合によって互いに連結されるため、施工性を低下させることなく、形鋼部材を鋼矢板に着脱可能に連結することができる。
本発明の第1の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。 図1に示す組み合わせ鋼矢板を含む鋼矢板壁の概略的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態において鋼矢板が長手方向に連結される例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態において形鋼部材が長手方向に連結される例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態において規制部材を設けた例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。 本発明の第2の実施形態において規制部材を設けた例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。 本発明の第3の実施形態において規制部材を設けた例を示す斜視図である。 本発明の実施形態における凹凸部の形状の第1の例を示す図である。 本発明の実施形態における凹凸部の形状の第2の例を示す図である。 本発明の実施形態における凹凸部の形状の第3の例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1Aおよび図1Bは、本発明の第1の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。図示されているように、組み合わせ鋼矢板1は、鋼矢板2と、鋼矢板2に接合される形鋼部材3と、鋼矢板側連結部材4と、形鋼側連結部材5とを含む。鋼矢板2と形鋼部材3との長手方向(図中のz方向)は一致している。図1Aには鋼矢板2に形鋼部材3を接合する前の状態が示され、図1Bには鋼矢板2に形鋼部材3を接合して組み合わせ鋼矢板1が完成した状態が示されている。
本実施形態において、鋼矢板2はハット形鋼矢板であり、幅方向中央に形成されるウェブ21と、ウェブ21の幅方向両側に形成されるフランジ22と、幅方向両側の端部に形成される継手23と、フランジ22と継手23との間のアーム24とを含む。一方、本実施形態において、形鋼部材3はH形鋼であり、ウェブ31と、ウェブ31の両側に形成されるフランジ32,33とを含む。組み合わせ鋼矢板1では、鋼矢板2のウェブ21において外側(平面視において、ウェブ21とフランジ22とで囲まれた空間側とは反対側)に位置するウェブ面(以下、単に「ウェブ面」という場合がある。)21Aと、ウェブ面21Aに対向して配置される形鋼部材3のフランジ32の板面32Aとが、以下で説明する鋼矢板側連結部材4および形鋼側連結部材5を介して接合される。
鋼矢板側連結部材4は、底面41で溶接などによって鋼矢板2のウェブ面21Aに接合され、第1の凹凸部42を含む。第1の凹凸部42は、隆条421と、隆条421の間に形成される溝422とによって構成される。鋼矢板側連結部材4が鋼矢板2に取り付けられた状態において、第1の凹凸部42の隆条421および溝422が延びる方向(図中のx方向)は、鋼矢板2の長手方向に対して垂直であり、かつ底面41が接合される鋼矢板2のウェブ面21Aに対して平行である。鋼矢板側連結部材4は、等断面形状の部材であり、例えば熱間押出、切断、切削もしくは圧延による鋼材の加工、または鋳造などによって成形される。
形鋼側連結部材5は、底面51で溶接などによって形鋼部材3のフランジ32(板状部分)の板面32Aに接合され、第2の凹凸部52を含む。第2の凹凸部52は、隆条521と、隆条521の間に形成される溝522とによって構成される。形鋼部材3が鋼矢板2に接合された状態において、第2の凹凸部52の隆条521および溝522が延びる方向(図中のx方向)は、鋼矢板2の長手方向に対して垂直であり、かつウェブ面21Aに対して平行である。形鋼側連結部材5は、等断面形状の部材であり、鋼矢板側連結部材4と同様に例えば熱間押出、切断、切削もしくは圧延による鋼材の加工、または鋳造などによって成形される。
本実施形態に係る組み合わせ鋼矢板1では、鋼矢板側連結部材4の第1の凹凸部42および形鋼側連結部材5の第2の凹凸部52を長手方向(本実施形態ではx軸方向)が一致するように配置した上で、第1の凹凸部42の長手方向の一端側で溝部422に第2の凹凸部52の隆条521を、溝部522に隆条421をそれぞれ嵌合させ、その状態で形鋼側連結部材5(および形鋼側連結部材5に接合された形鋼部材3)を鋼矢板側連結部材4に対してそれぞれの凹凸部の長手方向にスライドさせる。これによって、第1の凹凸部42と第2の凹凸部52とが互いに嵌合され、鋼矢板側連結部材4と形鋼側連結部材5とが相互に連結される。上記のような連結を確実かつ容易にするためには、第1の凹凸部42および第2の凹凸部52が互いに対応する断面形状を有することが好ましい。この場合、例えば、第1の凹凸部42の隆条421と第2の凹凸部52の溝522とが整合する(相補的な)断面形状を有し、同様に溝422と隆条521とが整合する(相補的な)断面形状を有する。なお、一般に嵌合部分には施工性や施工誤差を考慮して所定のクリアランスが設けられるため、上記の溝および隆条は、必ずしも厳密に整合する断面形状を有するわけではない。
以上で説明したような本発明の第1の実施形態では、鋼矢板側連結部材4と形鋼側連結部材5とが嵌合によって着脱可能に連結されるため、例えば、鋼矢板側連結部材4が予め接合された鋼矢板2と、形鋼側連結部材5が予め接合された形鋼部材3とを別々に輸送して、現場で鋼矢板側連結部材4と形鋼側連結部材5とを嵌合によって連結することによって、鋼矢板2に形鋼部材3を接合し、組み合わせ鋼矢板1を完成させることができる。従って、本実施形態では、例えば鋼矢板2と形鋼部材3とを予め接合して輸送する場合に比べて輸送効率が向上する。
また、鋼矢板側連結部材4と形鋼側連結部材5との間の嵌合による連結は容易に解除することができるため、組み合わせ鋼矢板1を仮設構造として再利用する場合は、鋼矢板2から形鋼部材3を取り外して別々に保管することができる。鋼矢板や形鋼は、重ねて保管するのが一般的である。従って、この場合の保管場所は、例えば鋼矢板2に形鋼部材3が取り付けられた状態のまま保管する場合に比べて狭くてもよい。また、本実施形態では、鋼矢板2に形鋼部材3を取り付けるにあたって鋼矢板2を貫通するねじ孔などの開孔を形成しなくてよいため、鋼矢板壁の水密性を維持するための開孔の止水処理が不要であり、この点での施工性が高い。
図2は、図1に示す組み合わせ鋼矢板を含む鋼矢板壁の概略的な斜視図である。図2には、上記で図1Aおよび図1Bを参照して説明した組み合わせ鋼矢板1を含む鋼矢板壁10が示されている。鋼矢板壁10は、鋼矢板2を幅方向両側の端部に形成される継手23で互いに連結することによって構築される。このとき、鋼矢板2の少なくとも一部に、鋼矢板側連結部材4および形鋼側連結部材5を介して形鋼部材3が接合される。つまり、鋼矢板壁10では、鋼矢板2の少なくとも一部が組み合わせ鋼矢板1を構成する。全部の鋼矢板2が組み合わせ鋼矢板1を構成してもよいし、あるいは、一部の鋼矢板2だけが組み合わせ鋼矢板1を構成し、残りの鋼矢板2は単独で打設されてもよい。
上記の後者の場合において、図2に示された例のように、単独で打設される鋼矢板2にも鋼矢板側連結部材4が接合されていてもよい。この場合、例えば、鋼矢板壁10を仮設構造として再利用する場合や、鋼矢板壁10を構成する鋼矢板2を順次打設する過程において、現場の状況に応じて単独の鋼矢板2と組み合わせ鋼矢板1の割合を変更し、鋼矢板壁10に必要十分な曲げ剛性をもたせることができる。具体的には、より高い曲げ剛性が必要とされる場合には、より多くの鋼矢板2に形鋼部材3を接合して組み合わせ鋼矢板1の割合を増加させる。逆に、曲げ剛性が低くてもよい場合には、単独で打設する鋼矢板2を多くして組み合わせ鋼矢板1の割合を減少させる。上記の前者の場合においても、鋼矢板2の断面型式や形鋼部材3の断面寸法の組み合わせを変更することにより、現場の状況に応じて鋼矢板壁10の曲げ剛性を調整することができる。
図3は、本発明の第1の実施形態において鋼矢板が長手方向に連結される例を示す斜視図である。図示された例において、鋼矢板2は、長手方向に連結された2つの鋼矢板2A,2Bを含む。この場合、鋼矢板側連結部材4は、鋼矢板2A,2Bにそれぞれ接合される2つの鋼矢板側連結部材4A,4Bを含む。一方、図示された例において、形鋼側連結部材5も2つの形鋼側連結部材5A,5Bを含むが、形鋼側連結部材5A,5Bは単一の形鋼部材3に接合される。つまり、図示された例では、2つの鋼矢板2A,2Bにそれぞれ接合された鋼矢板側連結部材4A,4Bのそれぞれの第1の凹凸部42に、単一の形鋼部材3に接合された形鋼側連結部材5A,5Bの第2の凹凸部52が嵌合する。鋼矢板2A,2Bは例えば端面同士の溶接などによって互いに接合されているが、上記のような鋼矢板側連結部材4A,4Bと形鋼側連結部材5A,5Bとの嵌合によって、鋼矢板2A,2Bの接合を補強することができる。
図4は、本発明の第1の実施形態において形鋼部材が長手方向に連結される例を示す斜視図である。図示された例において、形鋼部材3は、長手方向に連結された2つの形鋼部材3A,3Bを含む。この場合、形鋼側連結部材5は、形鋼部材3A,3Bの面にそれぞれ接合される2つの形鋼側連結部材5A,5Bを含む。一方、図示された例において、鋼矢板側連結部材4も2つの鋼矢板側連結部材4A,4Bを含むが、鋼矢板側連結部材4A,4Bは単一の鋼矢板2に接合される。つまり、図示された例では、2つの形鋼部材3A,3Bにそれぞれ接合された形鋼側連結部材5A,5Bのそれぞれの第2の凹凸部52に、単一の鋼矢板2に接合された鋼矢板側連結部材4A,4Bの第1の凹凸部42が嵌合する。形鋼部材3A,3Bは例えば端面同士の溶接などによって互いに接合されているが、上記のような鋼矢板側連結部材4A,4Bと形鋼側連結部材5A,5Bとの嵌合によって、形鋼部材3A,3Bの接合を補強することができる。
なお、上記で図3および図4に示したような、鋼矢板または形鋼部材を長手方向に連結する構成は、本明細書で説明される他の実施形態でも同様に適用可能である。
図5は、本発明の第1の実施形態において規制部材を設けた例を示す斜視図である。図示された例において、組み合わせ鋼矢板1は、鋼矢板側連結部材4と形鋼側連結部材5との間で、第1の凹凸部42および第2の凹凸部52が延びる方向(図中のx方向)の相対移動を規制する規制部材6をさらに含む。より具体的には、規制部材6は、プレート61,62と、長尺ボルト63と、ナット64とを含む。図5(A)に示されるように、鋼矢板側連結部材4の第1の凹凸部42と形鋼側連結部材5の第2の凹凸部52とが互いに嵌合した状態で、プレート61,62をそれぞれ鋼矢板側連結部材4および形鋼側連結部材5の第1の方向の端面に当接させ、プレート61,62にそれぞれ形成された開孔611,621に長尺ボルト63を挿通してナット64で締結することによって、図5(B)に示されるように鋼矢板側連結部材4と形鋼側連結部材5とを凹凸部同士の相対移動を規制した状態で固定することができる。
このような規制部材6を設けることによって、鋼矢板2のウェブ面21Aに対して平行な方向での鋼矢板2と形鋼部材3との位置ずれを防止することができる。なお、組み合わせ鋼矢板1の再利用などのために鋼矢板2から形鋼部材3を取り外す場合には、ナット64を緩め、長尺ボルト63を開孔611,621から抜き出すことによって、規制部材6を取り外すことができる。
(第2の実施形態)
図6Aおよび図6Bは、本発明の第2の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。図示されているように、組み合わせ鋼矢板1Aは、鋼矢板2と、形鋼部材3と、鋼矢板側連結部材4Aと、形鋼側連結部材5Aとを含む。図6Aには鋼矢板2に形鋼部材3を接合する前の状態が示され、図6Bには鋼矢板2に形鋼部材3を接合して組み合わせ鋼矢板1Aが完成した状態が示されている。なお、本実施形態の構成は、以下で説明する鋼矢板側連結部材4Aおよび形鋼側連結部材5Aに関する部分以外では上記の第1の実施形態の構成と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
鋼矢板側連結部材4Aは、溶接などによって鋼矢板2のウェブ面21Aに接合され、第1の凹凸部42Aを含む。第1の凹凸部42Aは、第1の実施形態と同様に隆条421および溝422によって構成される。第1の実施形態とは異なり、鋼矢板側連結部材4Aが鋼矢板2に取り付けられた状態において、第1の凹凸部42Aの隆条421および溝422が延びる方向(図中のy方向)は、鋼矢板2の長手方向に対して垂直である。また、鋼矢板側連結部材4Aは、第1の凹凸部42Aが延びる方向の端面41Aにおいて鋼矢板2のウェブ面21Aに接合されていて、この端面41Aは、接合される鋼矢板2のウェブ面21Aに対して垂直である。鋼矢板側連結部材4Aが等断面形状の部材であり、例えば熱間押出、切断、切削もしくは圧延による鋼材の加工、または鋳造などによって成形される点は第1の実施形態と同様である。図示されているように、本実施形態では鋼矢板2のウェブ面21Aに形鋼部材3のフランジ32(板状部分)の板面32Aが当接されるが、鋼矢板側連結部材4Aは当接される板面32Aの幅方向の両側にあたる位置でウェブ面21Aに接合される。
形鋼側連結部材5Aは、溶接などによって形鋼部材3のフランジ32の板面32Aとは反対側の板面32Bに接合され、第2の凹凸部52Aを含む。第2の凹凸部52Aは、第1の実施形態と同様に隆条521および溝522によって形成される。第1の実施形態とは異なり、形鋼部材3が鋼矢板2に接合された状態において、第2の凹凸部52Aの隆条521および溝522が延びる方向(図中のy方向)は、鋼矢板2の長手方向に対して垂直であり、かつ鋼矢板2のウェブ面21Aに対しても垂直である。そして、形鋼側連結部材5Aは、第2の凹凸部52Aが延びる方向の端面51Aにおいて形鋼部材3のフランジ32の板面32Bに接合されている。後述するような第1の凹凸部42Aと第2の凹凸部52Aとの嵌合を可能にするために、形鋼側連結部材5Aは、第2の凹凸部52Aがフランジ32の側端縁から突き出すように、板面32Bに接合される。形鋼側連結部材5Aが等断面形状の部材であり、例えば熱間押出、切断、切削もしくは圧延による鋼材の加工、または鋳造などによって成形される点は第1の実施形態と同様である。図示されているように、形鋼側連結部材5Aは、形鋼部材3のウェブ31をはさんだ両側でフランジ32の板面32Bに接合される。
本実施形態に係る組み合わせ鋼矢板1Aでは、第1の凹凸部42Aと第2の凹凸部52Aとが互いに嵌合することによって、鋼矢板側連結部材4Aと形鋼側連結部材5Aとが連結される。このために、上記の第1の実施形態と同様に、第1の凹凸部42Aと第2の凹凸部52Aとは互いに対応する断面形状を有する。なお、形鋼側連結部材5Aは鋼矢板側連結部材4Aが接合されるウェブ面21Aとは反対側のフランジ32の板面32Bに接合されるため、第1の凹凸部42Aと第2の凹凸部52Aとを嵌合させるために、鋼矢板側連結部材4Aはフランジ32の厚みよりも大きな寸法を有する。より具体的には、例えば、ウェブ面21Aに対して垂直な方向について、鋼矢板側連結部材4Aの寸法は、フランジ32の厚みと形鋼側連結部材5Aの寸法との合計に等しい。
以上で説明したような本発明の第2の実施形態では、鋼矢板側連結部材4Aの第1の凹凸部42Aおよび形鋼側連結部材5Aの第2の凹凸部52Aを長手方向(本実施形態ではy軸方向)が一致するように配置した上で、第1の凹凸部材42Aの長手方向の一端側、具体的には鋼矢板2に接合される端面41Aとは反対の端面側で溝部422に第2の凹凸部52の隆条521を、溝部522に隆条421をそれぞれ嵌合させ、その状態で形鋼側連結部材5A(および形鋼側連結部材5Aに接合された形鋼部材3)を鋼矢板2のウェブ面21Aに向かって(つまりy軸方向に)押し込む。これによって、第1の凹凸部42Aと第2の凹凸部52Aとが互いに嵌合され、鋼矢板側連結部材4Aと形鋼側連結部材5Aとが相互に連結されるため、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。上記の第1の実施形態では形鋼部材3を鋼矢板2のウェブ面21Aに対して平行にスライドさせることによって形鋼部材3が鋼矢板2に取り付けられたのに対し、第2の実施形態では形鋼部材3を鋼矢板2のウェブ面21Aに対して垂直に押し付けることによって形鋼部材3が鋼矢板2に取り付けられる。例えば施工時の空間的な制約に応じて、上記のいずれかの形鋼部材3の取り付け方向を選択することができる。
図7は、本発明の第2の実施形態において規制部材を設けた例を示す斜視図である。図示された例において、組み合わせ鋼矢板1Aは、鋼矢板側連結部材4Aと形鋼側連結部材5Aとの間で、第1の凹凸部42Aおよび第2の凹凸部52Aが延びる方向(図中のy方向)の相対移動を規制する規制部材6Aをさらに含む。より具体的には、規制部材6Aは、アーム部61A,62Aおよびブリッジ部63Aを含むU字形の部材である。アーム部61A,61Bの間隔は、形鋼側連結部材5Aの第1の方向の寸法に対応する。図7(A)に示されるように、鋼矢板側連結部材4Aの第1の凹凸部42Aと形鋼側連結部材5Aの第2の凹凸部52Aとが互いに嵌合した状態で、ブリッジ部63Aを上側にして、アーム部61A,62Aで第1の凹凸部42Aと第2の凹凸部52Aとの嵌合部分をはさみ込むようにして規制部材6Aを差し込むことによって、図7(B)に示されるように鋼矢板側連結部材4Aと形鋼側連結部材5Aとを凹凸部同士の相対移動を規制した状態で固定することができる。
上記のような規制部材6Aを設けることによって、鋼矢板2のウェブ面21Aに対して垂直な方向での鋼矢板2と形鋼部材3との位置ずれ、すなわち形鋼部材3の鋼矢板2からの脱落を防止することができる。なお、組み合わせ鋼矢板1の再利用などのために鋼矢板2から形鋼部材3を取り外す場合には、ブリッジ部63Aを把持して引っ張ることによって、規制部材6Aを取り外すことができる。
図8は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。図示された例では、組み合わせ鋼矢板1Bに含まれる形鋼部材3TがCT形鋼(H形鋼をウェブ部分で切断したT字形の形鋼)であり、ウェブ31と、ウェブ31の片側に形成されるフランジ33とを含む。組み合わせ鋼矢板1Bでは、鋼矢板2のウェブ21のウェブ面21Aと、ウェブ面21Aに対して垂直に配置される形鋼部材3Tのウェブ31(板状部分)の板面31Aとが、鋼矢板側連結部材4Bおよび形鋼側連結部材5Bを介して接合される。上記で図6Aおよび図6Bを参照して説明した例と異なる点として、形鋼側連結部材5Bは底面51Bでウェブ31の板面31Aに接合される。なお、図8の例では形鋼側連結部材5Bが鋼矢板2のウェブ面21Aに接して位置するため、ウェブ面21Aに対して垂直な方向について、鋼矢板側連結部材4Bの寸法は、例えば形鋼側連結部材5Bの寸法と同じである。
(第3の実施形態)
図9Aおよび図9Bは、本発明の第3の実施形態に係る組み合わせ鋼矢板の概略的な斜視図である。図示されているように、組み合わせ鋼矢板1Cは、鋼矢板2と、形鋼部材3と、鋼矢板側連結部材4Cと、形鋼側連結部材5Cと、中間連結部材7とを含む。中間連結部材7は、第3の凹凸部72を含む等断面形状の部材であり、鋼矢板側連結部材4Cおよび形鋼側連結部材5Cと同様に例えば熱間押出、切断、切削もしくは圧延による鋼材の加工、または鋳造などによって成形される。図9Aには鋼矢板2に形鋼部材3を接合する前の状態が示され、図9Bには鋼矢板2に形鋼部材3を接合して組み合わせ鋼矢板1Cが完成した状態が示されている。なお、本実施形態の構成は、以下で説明する鋼矢板側連結部材4C、形鋼側連結部材5C、および中間連結部材7に関する部分以外では上記の第1の実施形態の構成と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
鋼矢板側連結部材4Cは、底面41Cで溶接などによって鋼矢板2のウェブ面21Aに接合され、第1の凹凸部42Cを含む。第1の凹凸部42Cは、第1の実施形態と同様に隆条421および溝422によって構成される。鋼矢板側連結部材4Cが鋼矢板2に取り付けられた状態において、第1の凹凸部42Cの隆条421および溝422が延びる方向(図中のx方向)は、鋼矢板2の長手方向に対して垂直であり、かつ鋼矢板2のウェブ面21Aに対して平行である。鋼矢板側連結部材4Cが等断面形状の部材であり、例えば熱間押出、切断、切削もしくは圧延による鋼材の加工、または鋳造などによって成形される点も第1の実施形態と同様である。図示されているように、本実施形態では鋼矢板2のウェブ面21Aに形鋼部材3のフランジ32(板状部分)の板面32Aが当接されるが、鋼矢板側連結部材4Cは当接される板面32Aの幅方向の両側にあたる位置でウェブ面21Aに接合される。
形鋼側連結部材5Cは、底面51Cで溶接などによって形鋼部材3のフランジ32のウェブ31側、すなわち鋼矢板2のウェブ面21Aに当接される板面32Aとは反対側の板面32Bに接合され、第2の凹凸部52Cを含む。第2の凹凸部52Cは、第1の実施形態と同様に隆条521および溝522によって構成される。形鋼部材3が鋼矢板2に接合された状態において、第2の凹凸部52Cの隆条521および溝522が延びる方向(図中のx方向)は、鋼矢板2の長手方向に対して垂直であり、かつ鋼矢板2のウェブ面21Aに対して平行である。形鋼側連結部材5Cが等断面形状の部材であり、例えば熱間押出、切断、切削もしくは圧延による鋼材の加工、または鋳造などによって成形される点も第1の実施形態と同様である。図示されているように、形鋼側連結部材5Cは、形鋼部材3のウェブ31をはさんだ両側で、フランジ32の板面32Bに接合される。
本実施形態に係る組み合わせ鋼矢板1Cでは、第1の凹凸部42Cおよび第2の凹凸部52Cの両方を、中間連結部材7に形成される第3の凹凸部72に嵌合させることによって鋼矢板側連結部材4Cと形鋼側連結部材5Cとが連結される。具体的には、鋼矢板側連結部材4Cの第1の凹凸部42C、形鋼側連結部材5Cの第2の凹凸部52C、および中間連結部材7の第3の凹凸部72を、それぞれの長手方向(本実施形態ではx軸方向)が一致し、かつ第1の凹凸部42Cの隆条421および溝422に第2の凹凸部52Cの隆条521および溝522が連続するように配置した上で、第1の凹凸部42Cの一端側(この場合、形鋼側連結部材5Cとは反対側に位置する端部側)で溝部422に第3の凹凸部72の隆条721を、隆条421に溝722をそれぞれ嵌合させ、その状態で中間連結部材7を鋼矢板側連結部材4に対して凹凸部の長手方向にスライドさせる。さらに、中間連結部材7を続けて同じ方向にスライドさせることによって、形鋼側連結部材5Cの第2の凹凸部52Cの溝部522および隆条521にも中間連結部材7の隆条721および溝722を嵌合させるこれによって、中間連結部材7が鋼矢板側連結部材4Cと形鋼側連結部材5Cの両方を跨ぐように配置され、鋼矢板側連結部材4Cと形鋼側連結部材5Cとが中間連結部材7を介して連結される。上記のような連結を確実かつ容易にするためには、第1の凹凸部42Cおよび第2の凹凸部52Cが共通の断面形状を有し、第3の凹凸部72が第1の凹凸部42Cおよび第2の凹凸部52Cに対応する断面形状を有する。この場合、例えば、第1の凹凸部42Cの隆条421と第2の凹凸部52Cの隆条521とが共通の断面形状を有し、同様に溝422と溝522とが共通の断面形状を有する。また、第1および第2の凹凸部42C,52Cの隆条421,521と第3の凹凸部72の溝722とが整合する(相補的な)断面形状を有し、同様に溝422,522と隆条721とが整合する(相補的な)断面形状を有する。なお、一般に嵌合部分には施工性や施工誤差を考慮して所定のクリアランスが設けられるため、上記の溝および隆条は、必ずしも厳密に同一の、または整合する断面形状を有するわけではない。
上記のように第1の凹凸部42Cおよび第2の凹凸部52Cを構成し、さらに鋼矢板2のウェブ面21Aに対して垂直な方向(図中のy方向)について第1の凹凸部42Cと第2の凹凸部52Cとの位置を揃える、具体的には鋼矢板側連結部材4Cの寸法(高さ)をフランジ32の厚みと形鋼側連結部材5Cの寸法(高さ)との合計に等しくすることによって、中間連結部材7の第3の凹凸部72が第1の凹凸部42Cおよび第2の凹凸部52Cの両方に嵌合することが可能になる。
以上で説明したような本発明の第3の実施形態では、鋼矢板側連結部材4Cと形鋼側連結部材5Cとが嵌合によって着脱可能に連結されるため、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態では、上記の第2の実施形態と同様に形鋼部材3を鋼矢板2のウェブ面21Aに対して垂直に押し付けることによって形鋼部材3が鋼矢板2に取り付けられるが、ウェブ面21Aに対して平行な方向に延びる第1の凹凸部42Cおよび第2の凹凸部52C、ならびに第3の凹凸部72の嵌合によって鋼矢板側連結部材4Cと形鋼側連結部材5Cとが連結されるため、鋼矢板2のウェブ面21Aに対して垂直な方向での鋼矢板2と形鋼部材3との位置ずれ、すなわち形鋼部材3の鋼矢板2からの脱落が起こりにくい。
図10は、本発明の第3の実施形態において規制部材を設けた例を示す斜視図である。図示された例において、組み合わせ鋼矢板1Cは、鋼矢板側連結部材4Cと中間連結部材7との間の第1の方向(図中のx方向)の相対移動を規制する規制部材6Cをさらに含む。より具体的には、規制部材6Cは、プレート61Cと、ボルト63C,64Cとを含む。図10(A)に示されるように、鋼矢板側連結部材4Cの第1の凹凸部42Cと、形鋼側連結部材5Cの第2の凹凸部52Cと、中間連結部材7の第3の凹凸部72とが互いに嵌合した状態で、プレート61Cを鋼矢板側連結部材4Cの端面または側面と中間連結部材7の端面または側面とにまたがるように配置し、プレート61Cに形成された開孔611,612にそれぞれボルト63C,64Cを挿通して、ボルト63Cを鋼矢板側連結部材4Cの側面または端面に形成されたねじ孔43に、ボルト64Cを中間連結部材7の側面または端面に形成されたねじ孔73にそれぞれ螺合させることによって、図10(B)に示されるように鋼矢板側連結部材4Cと中間連結部材7とを、第1の凹凸部42Cが延びる方向の相対移動を規制した状態で固定することができる。
上記のような規制部材6Cを設けることによって、鋼矢板側連結部材4Cに嵌合している中間連結部材7が第1の方向に滑動して脱落するのを防止することができる。上記の規制部材6Cとともに、または規制部材6Cに代えて、同様に形鋼側連結部材5Cと中間連結部材7との間で第2の凹凸部52Cが延びる方向の相対移動を規制する規制部材が設けられてもよい。なお、組み合わせ鋼矢板1の再利用などのために鋼矢板2から形鋼部材3を取り外す場合には、ボルト63C,64Cを緩めることによって、規制部材6Cを取り外すことができる。
(凹凸部の形状の例)
以下では、上述したような本発明の実施形態における凹凸部の形状の例について説明する。なお、第1の実施形態における鋼矢板側連結部材4および形鋼側連結部材5を例として説明するが、第2および第3の実施形態における鋼矢板側連結部材4A,4B,4Cおよび形鋼側連結部材5A,5B,5C、ならびに中間連結部材7についても同様の凹凸部の形状が適用可能である。
図11は、本発明の実施形態における凹凸部の形状の第1の例を示す図である。図11に示される例において、第1の凹凸部42を構成する隆条421および溝422は、鋼矢板2の長手方向(図中のz方向)に対して傾斜した傾斜面423を片側に有し、第2の凹凸部52を構成する隆条521および溝522も同様の傾斜面523を片側に有する。これによって、第1の凹凸部42と第2の凹凸部52とを嵌合させた後は、隆条421および溝422の傾斜面423と隆条521および溝522の傾斜面523とが互いに噛み合い、嵌合が容易には外れなくなる。
図12は、本発明の実施形態における凹凸部の形状の第2の例を示す図である。図12に示される例において、第1の凹凸部42を構成する隆条421および溝422は、鋼矢板2の長手方向(図中のz方向)に対して傾斜した傾斜面423,424を両側に有し、第2の凹凸部52を構成する隆条521および溝522も同様の傾斜面523,524を両側に有する。この場合も、第1の凹凸部42と第2の凹凸部52とを嵌合させた後は、隆条421および溝422の傾斜面423,424と隆条521および溝522の傾斜面523,524とが互いに噛み合い、嵌合が容易には外れなくなる。
図13は、本発明の実施形態における凹凸部の形状の第3の例を示す図である。図13に示される例において、第1の凹凸部42を構成する隆条421および溝422は、鋼矢板2の長手方向(図中のz方向)の片側に突出した突出部425を有し、第2の凹凸部52を構成する隆条521および溝522も同様の突出部525を有する。これによって、第1の凹凸部42と第2の凹凸部52とを嵌合させた後は、隆条421および溝422の突出部425と隆条521および溝522の突出部525とが互いに噛み合い、嵌合が容易には外れなくなる。なお、図13に示された例では突出部425,525がいずれも片側にのみ突出するため、隆条421,521Bおよび溝422,522は逆L字状の断面形状を有するが、他の例では突出部が両側に突出し、隆条および溝がT字状の断面形状を有してもよい。
なお、上記で説明した実施形態では、ハット形鋼矢板とH形鋼、またはCT形鋼とを組わせた組み合わせ鋼矢板について説明したが、鋼矢板はハット形鋼矢板には限定されず、U形鋼矢板、Z形鋼矢板、直線鋼矢板など、各種の鋼矢板を利用することができる。同様に、形鋼部材はH形鋼およびCT形鋼には限定されず、山形鋼、溝形鋼、平鋼など各種の形鋼を利用することができる。また、例えばハット形鋼矢板の場合、上記で説明した実施形態ではウェブ面に形鋼部材が接合されたが、フランジ面、またはアーム面に形鋼部材が接合されてもよく、また内側(平面視において、ウェブとフランジとで囲まれた空間側)、外側も限定されない。ハット形鋼矢板以外の場合も、形鋼部材を取り付ける部位は特に限定されない。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1,1A,1B,1C…組み合わせ鋼矢板、2…鋼矢板、21…ウェブ、21A…側面、22…フランジ、23…継手、24…アーム、3,3T…形鋼部材、31…ウェブ、32,33…フランジ、31A,32A,32B…板面、4,4A,4B,4C…鋼矢板側連結部材、41,41A,41C…接合面、42,42A,42C…第1の凹凸部、5,5A,5B,5C…形鋼側連結部材、51,51A,51B,51C…接合面、52,52A,52C…第2の凹凸部、6,6A,6C…規制部材、7…中間連結部材、72…第3の凹凸部、10…鋼矢板壁。

Claims (13)

  1. 鋼矢板と、
    前記鋼矢板に長手方向が一致する形鋼部材と、
    前記鋼矢板に接合され、前記鋼矢板の長手方向に対して垂直な方向に延びる第1の凹凸部を含む鋼矢板側連結部材と、
    前記形鋼部材に接合され、前記第1の凹凸部と同じ方向に延び前記第1の凹凸部に対応する断面形状を有する第2の凹凸部を含む形鋼側連結部材と
    を備える組み合わせ鋼矢板。
  2. 前記第1の凹凸部と前記第2の凹凸部とが互いに嵌合する、請求項1に記載の組み合わせ鋼矢板。
  3. 前記形鋼部材は、前記鋼矢板に対向して配置される板状部分を含み、
    前記鋼矢板側連結部材は、底面で前記鋼矢板に接合され、
    前記形鋼側連結部材は、底面で前記板状部分の前記鋼矢板に対向する側の板面に、前記第2の凹凸部が前記第1の凹凸部に対向するように接合され、
    前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部は、前記鋼矢板側連結部材の底面が接合される前記鋼矢板の面に対して平行な方向に延びる、請求項2に記載の組み合わせ鋼矢板。
  4. 前記形鋼部材は、前記鋼矢板に対向して配置される板状部分を含み、
    前記鋼矢板側連結部材は、端面で前記鋼矢板に接合され、
    前記形鋼側連結部材は、端面で前記板状部分の前記鋼矢板に対向する側とは反対側の板面に、前記第2の凹凸部が前記板状部分の側端縁から突き出すように接合され、
    前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部は、前記鋼矢板側連結部材の端面が接合される前記鋼矢板の面に対して垂直な方向に延びる、請求項2に記載の組み合わせ鋼矢板。
  5. 前記形鋼部材は、前記鋼矢板に対して垂直に配置される板状部分を含み、
    前記鋼矢板側連結部材は、端面で前記鋼矢板に接合され、
    前記形鋼側連結部材は、底面で前記板状部分の板面に接合され、
    前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部は、前記鋼矢板側連結部材の端面が接合される前記鋼矢板の面に対して垂直な方向に延びる、請求項2に記載の組み合わせ鋼矢板。
  6. 前記鋼矢板側連結部材と前記形鋼側連結部材との間で、前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部が延びる方向の相対移動を規制する規制部材をさらに備える、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の組み合わせ鋼矢板。
  7. 前記鋼矢板は、長手方向に連結された第1の鋼矢板および第2の鋼矢板を含み、
    前記鋼矢板側連結部材は、前記第1の鋼矢板に接合される第1の鋼矢板側連結部材と前記第2の鋼矢板に接合される第2の鋼矢板側連結部材とを含み、
    前記第1の鋼矢板側連結部材および前記第2の鋼矢板側連結部材のそれぞれの前記第1の凹凸部に、単一の前記形鋼部材に接合された前記形鋼側連結部材の前記第2の凹凸部が嵌合する、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の組み合わせ鋼矢板。
  8. 前記形鋼部材は、長手方向に連結された第1の形鋼部材および第2の形鋼部材を含み、
    前記形鋼側連結部材は、前記第1の形鋼部材に接合される第1の形鋼側連結部材と前記第2の形鋼部材に接合される第2の形鋼側連結部材とを含み、
    前記第1の形鋼側連結部材および前記第2の形鋼側連結部材のそれぞれの前記第2の凹凸部に、単一の前記鋼矢板に接合された前記鋼矢板側連結部材の前記第1の凹凸部が嵌合する、請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の組み合わせ鋼矢板。
  9. 前記形鋼部材は、前記鋼矢板に対向して配置される板状部分を含み、
    前記鋼矢板側連結部材は、底面で前記鋼矢板に接合され、
    前記形鋼側連結部材は、底面で前記板状部分の前記鋼矢板に対向する側とは反対側の板面に接合され、
    前記鋼矢板側連結部材の底面が接合される前記鋼矢板の面に対して垂直な方向について前記第1の凹凸部と前記第2の凹凸部との位置が揃えられ、
    前記組み合わせ鋼矢板は、前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部の両方に嵌合する第3の凹凸部が形成される中間連結部材をさらに備える、請求項1に記載の組み合わせ鋼矢板。
  10. 前記鋼矢板側連結部材または前記形鋼側連結部材の少なくともいずれかと前記中間連結部材との間で、前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部が延びる方向の相対移動を規制する規制部材をさらに備える、請求項9に記載の組み合わせ鋼矢板。
  11. 前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部のそれぞれの断面形状は、前記鋼矢板の長手方向に対して傾斜した面、または前記鋼矢板の長手方向に突出した部分を含む、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の組み合わせ鋼矢板。
  12. 前記鋼矢板は、ハット形鋼矢板であり、
    前記鋼矢板側連結部材は、前記ハット形鋼矢板のウェブ面に接合される、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の組み合わせ鋼矢板。
  13. 鋼矢板を幅方向両側の端部に形成される継手で互いに連結することによって構築される鋼矢板壁であって、
    前記鋼矢板の少なくとも一部が請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の組み合わせ鋼矢板を構成する鋼矢板壁。
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