JP2022028205A - 三次元物体前駆体処理剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】サポート材の除去速度に優れた三次元物体前駆体処理剤組成物の提供。【解決手段】水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、下記式(I)に示す化合物、1価のアミン化合物、及び水を含有し、三次元物体前駆体処理剤のアルカリ金属と、前記三次元物体前駆体処理剤の全てのアルカリのモル比が0.5以下である。JPEG2022028205000018.jpg37136(式(I)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であって、R4は炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であって、X-は水酸化物イオンを示す。)【選択図】なし
Description
本発明は、三次元物体前駆体処理剤組成物に関する。
3Dプリンタは、ラピッドプロトタイピング(Rapid Prototyping)の一種で、3D CAD、3D CGなどの3Dデータを元に三次元物体を造形する立体プリンタである。3Dプリンタの方式としては、熱溶融積層方式(以下、FDM方式とも称する)、インクジェット紫外線硬化方式、光造形方式、レーザー焼結方式等が知られている。これらのうち、FDM方式は重合体フィラメントを加熱/溶融し、押し出して積層させて三次元物体を得る造形方式であり、他の方式とは異なり材料の反応を用いない。そのためFDM方式の3Dプリンタは小型かつ低価格であり、後処理が少ない装置として近年普及が進んでいる。当該FDM方式で、より複雑な形状の三次元物体を造形するためには、三次元物体を構成する造形材、及び造形材の三次元構造を支持するためのサポート材を積層して三次元物体前駆体を得て、その後、三次元物体前駆体からサポート材を除去することで目的とする三次元物体を得ることができる。
三次元物体前駆体からサポート材を除去する手法として、水溶性のサポート材を用い、水系の処理剤組成物で当該三次元物体前駆体を処理する手法がある。例えば、特許文献1には、三次元物体と、親水性モノマー及び疎水性モノマーをモノマー単位として有する(メタ)アクリル酸系共重合体を含むサポート材と、を含む三次元物体前駆体を、特定の有機アミン化合物を含有する三次元物体前駆体処理剤組成物に浸漬することによってサポート材を除去する手法が開示されている。
また、特許文献2には、特定の4級アンモニウム化合物及び水を含有し、pHが12以上である、三次元物体前駆体処理剤組成物に浸漬することによってサポート材を除去する手法が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の処理剤組成物は、サポート材の除去速度に優れるものの、一度処理に用いた処理剤組成物を更に別のサポート材の処理に再使用すると、サポート材の除去性が大きく低下する、いわゆるスタミナ性が劣る傾向があった。
本発明は、サポート材の除去速度に優れ、スタミナ性が向上した三次元物体前駆体処理剤組成物、三次元物体の製造方法及びサポート材除去方法を提供することを課題とする。
本発明の三次元物体前駆体処理剤組成物は、樹脂を含有する三次元物体と水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体から、前記水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、下記式(I)に示す化合物(成分A1)、1価のアミン化合物(成分B)、及び水(成分C)を含有し、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)が0.5以下である。
(式(I)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であって、R4は炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であって、X-は水酸化物イオンを示す。)
本発明の三次元物体前駆体処理剤組成物は、樹脂を含有する三次元物体と水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体から、前記水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、下記式(II)に示す化合物(成分A2)、1価のアミン化合物(成分B)、アルカリ金属水酸化物及び水(成分C)を含有し、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)が0.1~0.5である。
(式(II)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であって、R4は炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であって、Z-はハロゲン化物イオンを示す。)
本発明の三次元物体の製造方法は、樹脂を含有する三次元物体と、水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体を得る造形工程、及び当該三次元物体前駆体を三次元物体前駆体処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去するサポート材除去工程を有する三次元物体の製造方法であって、前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、前記三次元物体前駆体処理剤組成物である。
本発明のサポート材除去方法は、樹脂を含有する三次元物体と、水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体を前記三次元物体前駆体処理剤組成物に接触させ、前記サポート材を除去する。
本発明によれば、サポート材の除去速度に優れ、スタミナ性が向上した三次元物体前駆体処理剤組成物、三次元物体の製造方法及びサポート材除去方法を提供することができる。
<三次元物体前駆体処理剤組成物>
〔第1の実施形態〕
本実施形態の三次元物体前駆体処理剤組成物(以下、単に「第1の処理剤組成物」ともいう)は、樹脂を含有する三次元物体と水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体から、前記水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、下記式(I)に示す化合物(成分A1)、1価のアミン化合物(成分B)、及び水(成分C)を含有し、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)が0.5以下である。なお、前記三次元物体前駆体処理剤組成物の各成分の含有量は、処理剤組成物の使用時、すなわち三次元物体前駆体から水溶性サポート材を除去する際の量である。
(式(I)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であって、R4は炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であって、X-は水酸化物イオンを示す。)
〔第1の実施形態〕
本実施形態の三次元物体前駆体処理剤組成物(以下、単に「第1の処理剤組成物」ともいう)は、樹脂を含有する三次元物体と水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体から、前記水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、下記式(I)に示す化合物(成分A1)、1価のアミン化合物(成分B)、及び水(成分C)を含有し、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)が0.5以下である。なお、前記三次元物体前駆体処理剤組成物の各成分の含有量は、処理剤組成物の使用時、すなわち三次元物体前駆体から水溶性サポート材を除去する際の量である。
前記第1の処理剤組成物によれば、サポート材の除去速度に優れ、スタミナ性を向上させることができる。前記第1の処理剤組成物の効果の発現機構は定かではないが、以下のように考えられる。
前記式(I)に示す化合物(成分A1)及びアミン化合物(成分B)は、それぞれ水溶性サポート材の主成分である樹脂に浸透し、樹脂の分解促進又は樹脂のイオン化による親水性の向上により、水への溶解を促進すると考えられる。成分A1のみ又は成分Bのみを配合した処理剤組成物でも同様に樹脂の水への溶解は促進するが、スタミナ性を向上させて処理するサポート材の量を増やす目的で成分A1及び成分Bのいずれか一方のみの配合量を増加させるとサポート材の除去速度が低下する。この理由として、樹脂が水に溶解する速度よりも成分A1(又は成分B)が樹脂に浸透する速度が大きくなり、樹脂が膨潤するためと考えられる。そこで、成分A1と成分Bの樹脂に対する親和性の異なる化合物を併用することで、合計配合量を増加させても樹脂の膨潤による除去速度の低下がなく、スタミナ性を向上させることができると考えられる。また、アルカリ金属は、樹脂を膨潤させる効果が高く、全アルカリに占める割合が多くなるとサポート材の除去速度が低下すると考えられる。
[式(I)に示す化合物(成分A1)]
前記成分A1は、速やかにサポート材を除去するため、下記式(I)に示す化合物であればいずれのものも使用できる。
(式(I)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であって、R4は炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であって、X-は水酸化物イオンを示す。)
前記成分A1は、速やかにサポート材を除去するため、下記式(I)に示す化合物であればいずれのものも使用できる。
前記式(I)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であって、速やかにサポート材を除去する観点から、炭素数1以上6以下のアルキル基が好ましく、炭素数1以上4以下のアルキル基がより好ましく、炭素数2以上4以下のアルキル基が更に好ましい。
前記式(I)において、R4は炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であって、速やかにサポート材を除去する観点から、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のヒドロキシアルキル基、又はベンジル基が好ましく、炭素数1以上4以下のアルキル基、ヒドロキシエチル基、又はベンジル基がより好ましく、炭素数1以上4以下のアルキル基が更に好ましく、炭素数2以上4以下のアルキル基がより更に好ましい。
前記式(I)に示す化合物は、具体的には、速やかにサポート材を除去する観点から、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、プロピルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ブチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ペンチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、及びアダマンチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドからなる群より選ばれる1種以上が好ましく、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、及びアダマンチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドからなる群より選ばれる1種以上がより好ましく、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、及びベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドからなる群より選ばれる1種以上が更に好ましい。前記成分A1は少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記第1の処理剤組成物の前記成分A1の含有量は、スタミナ性を向上させる観点から、50mmol/L以上が好ましく、70mmol/L以上がより好ましく、90mmol/L以上が更に好ましく、同様の観点から、300mmol/L以下が好ましく、250mmol/L以下がより好ましく、200mmol/L以下が更に好ましい。また、50mmol/L以上300mmol/L以下が好ましく、70mmol/L以上250mmol/L以下がより好ましく、90mmol/L以上200mmol/L以下が更に好ましい。
[アミン化合物(成分B)]
前記第1の処理剤組成物は、スタミナ性を向上させる観点から、前記成分A1と共に前記成分Bを含有する。
前記第1の処理剤組成物は、スタミナ性を向上させる観点から、前記成分A1と共に前記成分Bを含有する。
(式中、R5は水素原子、水酸基、炭素数1~6の炭化水素基、炭素数1~6のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1~6のアミノアルキル基であり、R6、R7はそれぞれ同一又は異なり水素原子、炭素数1~6の炭化水素基、炭素数1~6のヒドロキシアルキル基、又は、炭素数1~6のアミノアルキル基であり、R5、R6、R7は同時に水素原子とはならない。)
上記式(III)のR5は、好ましくは、水素原子、炭素数1~6の炭化水素基、炭素数1~6のヒドロキシアルキル基、又は、炭素数1~6のアミノアルキル基である。また、成分Bのアミン化合物は、スタミナ性向上の観点から、アルカノールアミンが好ましい。
上記式(III)で表されるアルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、モノ-n-ブチルエタノールアミン、モノ-n-ブチルジエタノールアミン、ジメチルヘキサノールアミン、エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等のヒドロキシアルキル基を有するアミンが例示できる。これらの中でも、速やかにサポート材を除去する観点から、モノエタノールアミン、モノ-n-ブチルエタノールアミン、モノ-n-ブチルジエタノールアミン、ジメチルヘキサノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びリエタノールアミンからなる群より選ばれる1種以上が好ましく、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミンからなる群より選ばれる1種以上がより好ましく、トリエタノールアミン及びジイソプロパノールアミンからなる群より選ばれる1種以上が更に好ましい。
前記第1の処理剤組成物の前記成分Bの含有量は、スタミナ性を向上させる観点から、50mmol/L以上が好ましく、80mmol/L以上がより好ましく、100mmol/L以上が更に好ましく、速やかにサポート材を除去する観点から、1200mmol/L以下が好ましく、800mmol/L以下がより好ましく、400mmol/L以下が更に好ましい。また、50mmol/L以上1200mmol/L以下が好ましく、80mmol/L以上800mmol/L以下がより好ましく、100mmol/L以上400mmol/L以下が更に好ましい。
〔成分A1及び成分B以外のアルカリ〕
前記第1の処理剤組成物は、アルカリ剤として前記成分A1及び前記成分B以外のアルカリを含有することができる。前記成分A1及び成分B以外のアルカリとしては、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、2価以上のアミン化合物等が挙げられる。
前記第1の処理剤組成物は、アルカリ剤として前記成分A1及び前記成分B以外のアルカリを含有することができる。前記成分A1及び成分B以外のアルカリとしては、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、2価以上のアミン化合物等が挙げられる。
前記第1の処理剤組成物中の総アルカリ(前記成分A1と、前記成分Bと、前記成分A1及び前記成分B以外のアルカリと、の合計)の含有量は、スタミナ性を向上させる観点から、150mmol/L以上が好ましく、200mmol/L以上がより好ましく、250mmol/L以上が更に好ましく、スタミナ性の効果が飽和する観点から、2000mmol/L以下が好ましく、1000mmol/L以下がより好ましく、800mmol/L以下が更に好ましい。また、150mmol/L以上2000mmol/L以下が好ましく、200mmol/L以上1000mmol/L以下がより好ましく、250mmol/L以上800mmol/L以下が更に好ましい。
前記第1の処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)は、サポート材の除去速度を向上させる観点から、0.5以下であり、0.4以下が好ましく、0.3以下がより好ましく、0.2以下が更に好ましい。前記第1の処理剤組成物中のアルカリ金属の含有量は、後述するその他の成分に由来するアルカリ金属を含め処理剤組成物に配合される全てのアルカリ金属塩の総和として計算することができる。
前記第1の処理剤組成物中の2価以上のアミン化合物は、サポート材を除去する観点から、50mmol/L以下が好ましく、30mmol/L以下がより好ましく、10mmol/L以下が更に好ましい。
〔水(成分C)〕
前記成分Cは、前記第1の処理剤組成物の溶媒である。前記成分Cとしては工業用水、水道水及びイオン交換水等を用いることができ、供給性及びコストの観点から、工業用水が好ましく、速やかにサポート材を除去する観点から、イオン交換水が好ましい。
前記成分Cは、前記第1の処理剤組成物の溶媒である。前記成分Cとしては工業用水、水道水及びイオン交換水等を用いることができ、供給性及びコストの観点から、工業用水が好ましく、速やかにサポート材を除去する観点から、イオン交換水が好ましい。
前記第1の処理剤組成物の前記成分Cの含有量は、前記第1の処理剤組成物に配合される各成分の残部であり、使用時で80質量%以上が好ましく、99.6質量%以下が好ましい。前記第1の処理剤組成物が前記成分A1及び前記成分B以外の成分を含まない場合、当該第1の処理剤組成物中の水の含有量は、前記成分A1及び前記成分B並びにそれらの対イオンを除いた残部である。
〔その他〕
前記処理剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、水溶性溶剤、キレート剤、界面活性剤、ビルダー成分、増粘剤、pH調整剤、防腐剤、防錆剤、顔料、着色剤等が含まれていてもよい。着色剤を含有する処理剤組成物は、サポート材の種類によっては、サポート材が溶解することで色が変化するため、着色剤は、処理の進行程度や終了時期を示す指示薬としての機能も期待できる。
前記処理剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、水溶性溶剤、キレート剤、界面活性剤、ビルダー成分、増粘剤、pH調整剤、防腐剤、防錆剤、顔料、着色剤等が含まれていてもよい。着色剤を含有する処理剤組成物は、サポート材の種類によっては、サポート材が溶解することで色が変化するため、着色剤は、処理の進行程度や終了時期を示す指示薬としての機能も期待できる。
[キレート剤]
前記キレート剤としては、グルコン酸、グルコヘプトン酸、グリセリン酸、テトロン酸、ペントン酸、ヘキソン酸、ヘプトン酸等のアルドン酸又はそのアルカリ金属塩若しくは炭素数1~4の低級アミン塩;ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、テトラエチレンテトラミン六酢酸等のアミノカルボン酸又はそのアルカリ金属塩若しくは低級アミン塩;クエン酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸又はそのアルカリ金属塩若しくは低級アミン塩;アミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等のホスホン酸又はそのアルカリ金属塩若しくは低級アミン塩;その他、前記のモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩を用いることができる。これらの中でも、
速やかにサポート材を除去する観点から、エチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩が好ましい。
前記キレート剤としては、グルコン酸、グルコヘプトン酸、グリセリン酸、テトロン酸、ペントン酸、ヘキソン酸、ヘプトン酸等のアルドン酸又はそのアルカリ金属塩若しくは炭素数1~4の低級アミン塩;ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、テトラエチレンテトラミン六酢酸等のアミノカルボン酸又はそのアルカリ金属塩若しくは低級アミン塩;クエン酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸又はそのアルカリ金属塩若しくは低級アミン塩;アミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等のホスホン酸又はそのアルカリ金属塩若しくは低級アミン塩;その他、前記のモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩を用いることができる。これらの中でも、
速やかにサポート材を除去する観点から、エチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩が好ましい。
[界面活性剤]
前記界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられ、速やかにサポート材を除去する観点から、アニオン界面活性剤が好ましい。当該アニオン界面活性剤は、速やかにサポート材を除去する観点から、炭素数8以上20以下のアルキル基と酸基とを有するのが好ましい。
前記界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられ、速やかにサポート材を除去する観点から、アニオン界面活性剤が好ましい。当該アニオン界面活性剤は、速やかにサポート材を除去する観点から、炭素数8以上20以下のアルキル基と酸基とを有するのが好ましい。
前記アニオン界面活性剤が有するアルキル基の炭素数は、速やかにサポート材を除去する観点から、8以上であり、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、同様の観点から、20以下であり、18以下が好ましく、16以下がより好ましい。また、8以上20以下であり、10以上18以下が好ましく、12以上16以下がより好ましい。
前記酸基は、速やかにサポート材を除去する観点から、カルボキシ基、硫酸基、スルホン酸基、リン酸基からなる群より選ばれる1種以上が好ましく、カルボキシ基、及び硫酸基からなる群より選ばれる1種以上がより好ましい。
前記アニオン界面活性剤を構成する塩としては、ナトリウム及びカリウムから選ばれるアルカリ金属;アルギニン等の塩基性アミノ酸;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等のアルカノールアンモニウム;アンモニウム等が挙げられ、これらの中でもサポート材の除去性を向上させる観点からアルカリ金属が好ましい。
前記処理剤組成物の前記アニオン界面活性剤の含有量は、速やかにサポート材を除去する観点から、0.05mmol/L以上が好ましく、0.1mmol/L以上がより好ましく、0.5mmol/L以上が更に好ましく、0.8mmol/L以上がより更に好ましく、同様の観点から、100mmol/L以下が好ましく、50mmol/L以下がより好ましく、10mmol/L以下が更に好ましく、2mmol/L以下がより更に好ましい。また、0.05mmol/L以上100mmol/L以下が好ましく、0.1mmol/L以上50mmol/L以下がより好ましく、0.5mmol/L以上10mmol/L以下が更に好ましく、0.8mmol/L以上2mmol/L以下がより更に好ましい。
前記処理剤組成物のpHは、速やかにサポート材を除去する観点から、10以上が好ましく、11以上がより好ましく、12以上が更に好ましい。また、前記処理剤組成物のpHは、14以下であることが好ましい。
前記処理剤組成物は、前記成分A1、前記成分B、及び前記成分C並びにその他の任意成分を配合することにより製造することができる。
〔第2の実施形態〕
本実施形態の三次元物体前駆体処理剤組成物(以下、単に「第2の処理剤組成物」ともいう)は、樹脂を含有する三次元物体と水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体から、前記水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、下記式(II)に示す化合物(成分A2)、1価のアミン化合物(成分B)、アルカリ金属水酸化物及び水(成分C)を含有し、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)が0.1~0.5である。
(式(II)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であって、R4は炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であって、Z-はハロゲン化物イオンを示す。)
本実施形態の三次元物体前駆体処理剤組成物(以下、単に「第2の処理剤組成物」ともいう)は、樹脂を含有する三次元物体と水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体から、前記水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、下記式(II)に示す化合物(成分A2)、1価のアミン化合物(成分B)、アルカリ金属水酸化物及び水(成分C)を含有し、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)が0.1~0.5である。
前記第2の処理剤組成物によれば、サポート材の除去速度に優れ、スタミナ性を向上させることができる。前記第2の処理剤組成物の効果の発現機構は定かではないが、以下のように考えられる。
式(II)に示す化合物は、強アルカリ性ではないため、単独では樹脂のイオン化による親水性の向上によるサポート材の除去速度が劣るところ、強アルカリ性であるアルカリ金属水酸化物を併用することにより、式(I)に示す化合物と同様にサポート材の除去速度が向上する。そして、第1の処理剤と同様の機構により効果が発現すると考えられる。
[式(II)に示す化合物(成分A2)]
前記成分A1は、速やかにサポート材を除去するため、下記式(II)に示す化合物であればいずれのものも使用できる。
(式(II)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1以上8以下のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であって、R4は炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であって、Z-はハロゲン化物イオンを示す。)
前記成分A1は、速やかにサポート材を除去するため、下記式(II)に示す化合物であればいずれのものも使用できる。
前記式(II)におけるR1、R2、R3、R4は、前記式(I)におけるR1、R2、R3、R4と同様なので説明を省略する。
ハロゲン化物イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオンが好ましく、塩化物イオン及び臭化物イオンがより好ましい。
前記式(II)に示す化合物は、具体的には、速やかにサポート材を除去する観点から、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムヨージド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、エチルトリメチルアンモニウムクロリド、エチルトリメチルアンモニウムブロミリド、プロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ブチルトリメチルアンモニウムクロリド、ペンチルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリドからなる群より選ばれる1種以上が好ましく、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリドからなる群より選ばれる1種以上がより好ましく、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、及びベンジルトリメチルアンモニウムブロミドからなる群より選ばれる1種以上が更に好ましい。前記成分A2は少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記第2の処理剤組成物の前記成分A2の含有量は、スタミナ性を向上させる観点から、50mmol/L以上が好ましく、70mmol/L以上がより好ましく、90mmol/L以上が更に好ましく、同様の観点から、300mmol/L以下が好ましく、250mmol/L以下がより好ましく、200mmol/L以下が更に好ましい。また、50mmol/L以上300mmol/L以下が好ましく、70mmol/L以上250mmol/L以下がより好ましく、90mmol/L以上200mmol/L以下が更に好ましい。
[アミン化合物(成分B)]
前記第2の処理剤組成物は、スタミナ性を向上させる観点から、前記成分A2と共に前記成分Bを含有する。当該成分B及びその含有量は第1の処理剤組成物に係る成分B及びその含有量と同様なので説明を省略する。
前記第2の処理剤組成物は、スタミナ性を向上させる観点から、前記成分A2と共に前記成分Bを含有する。当該成分B及びその含有量は第1の処理剤組成物に係る成分B及びその含有量と同様なので説明を省略する。
[アルカリ金属水酸化物]
前記第2の処理剤組成物は、速やかにサポート材を除去する観点から、アルカリ金属水酸化物を含有する。
前記第2の処理剤組成物は、速やかにサポート材を除去する観点から、アルカリ金属水酸化物を含有する。
前記アルカリ金属水酸化物は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等が例示できるが、速やかにサポート材を除去する観点から、水酸化物ナトリウムが好ましい。
前記第2の処理剤組成物中のアルカリ金属水酸化物の含有量は、速やかにサポート材を除去する観点から、20mmol/L以上が好ましく、40mmol/L以上がより好ましく、60mmol/L以上が更に好ましく、同様の観点から、200mmol/L以下が好ましく、120mmol/L以下がより好ましく、80mmol/L以下が更に好ましい。また、20mmol/L以上200mmol/L以下が好ましく、40mmol/L以上120mmol/L以下がより好ましく、60mmol/L以上80mmol/L以下が更に好ましい。
〔成分A2、成分B及びアルカリ金属水酸化物以外のアルカリ〕
前記第2の処理剤組成物は、アルカリ剤として前記成分A2、前記成分B及び前記アルカリ金属水酸化物以外のアルカリを含有することができる。前記成分A2、前記成分B及び前記アルカリ金属水酸化物以外のアルカリとしては、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、2価以上のアミン化合物等が挙げられる。
前記第2の処理剤組成物は、アルカリ剤として前記成分A2、前記成分B及び前記アルカリ金属水酸化物以外のアルカリを含有することができる。前記成分A2、前記成分B及び前記アルカリ金属水酸化物以外のアルカリとしては、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、2価以上のアミン化合物等が挙げられる。
前記第2の処理剤組成物中の総アルカリ(前記成分A2と、前記成分Bと、前記成分A2、前記成分B及び前記アルカリ金属水酸化物以外のアルカリと、の合計)の含有量は、スタミナ性を向上させる観点から、150mmol/L以上が好ましく、200mmol/L以上がより好ましく、250mmol/L以上が更に好ましく、スタミナ性の効果が飽和する観点から、2000mmol/L以下が好ましく、1000mmol/L以下がより好ましく、800mmol/L以下が更に好ましい。また、150mmol/L以上2000mmol/L以下が好ましく、200mmol/L以上1000mmol/L以下がより好ましく、250mmol/L以上800mmol/L以下が更に好ましい。
前記第2の処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)は、サポート材の除去速度を向上させる観点から、0.1以上であり、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、同様の観点から、0.5以下であり、0.4以下が好ましい。前記第2の処理剤組成物中のアルカリ金属の含有量は、後述するその他の成分に由来するアルカリ金属を含め処理剤組成物に配合される全てのアルカリ金属塩の総和として計算することができる。
前記第2の処理剤組成物中の2価以上のアミン化合物は、サポート材を除去する観点から、50mmol/L以下が好ましく、30mmol/L以下がより好ましく、10mmol/L以下が更に好ましい。
〔水(成分C)〕
前記成分Cは、前記第2の処理剤組成物の溶媒である。前記成分C及びその含有量は、前記第1の処理剤組成物に係る成分C及びその含有量と同様なので説明を省略する。
前記成分Cは、前記第2の処理剤組成物の溶媒である。前記成分C及びその含有量は、前記第1の処理剤組成物に係る成分C及びその含有量と同様なので説明を省略する。
〔その他〕
前記第2の処理剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、水溶性溶剤、キレート剤、界面活性剤、ビルダー成分、増粘剤、pH調整剤、防腐剤、防錆剤、顔料、着色剤等が含まれていてもよい。
前記第2の処理剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、水溶性溶剤、キレート剤、界面活性剤、ビルダー成分、増粘剤、pH調整剤、防腐剤、防錆剤、顔料、着色剤等が含まれていてもよい。
[キレート剤及び界面活性剤]
前記キレート剤及び前記界面活性剤は、前記第1の処理剤組成物に係る前記キレート剤及び前記界面活性剤と同様なので説明を省略する。
前記キレート剤及び前記界面活性剤は、前記第1の処理剤組成物に係る前記キレート剤及び前記界面活性剤と同様なので説明を省略する。
前記第2の処理剤組成物のpHは、速やかにサポート材を除去する観点から、10以上が好ましく、11以上がより好ましく、12以上が更に好ましい。また、前記第2の処理剤組成物のpHは、14以下であることが好ましい。
前記処理剤組成物は、前記成分A2、前記成分B、アルカリ金属水酸化物及び前記成分C並びにその他の任意成分を配合することにより製造することができる。
<三次元物体の製造方法>
本実施形態の三次元物体の製造方法は、樹脂を含有する三次元物体と、水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体を得る造形工程、及び当該三次元物体前駆体を前記三次元物体前駆体処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去するサポート材除去工程を有する。本実施形態の三次元物体の製造方法によれば、水溶性サポート材を速やかに除去することができる。また、本実施形態の三次元物体の製造方法によれば、前記三次元物体前駆体処理剤組成物はスタミナ性に優れるので、三次元物体前駆体処理剤組成物を再使用して三次元物体を製造することができる。本実施形態の三次元物体の製造方法がこのような効果を奏する理由としては前記処理剤組成物が前記効果を奏する理由と同様の理由が考えられる。
本実施形態の三次元物体の製造方法は、樹脂を含有する三次元物体と、水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体を得る造形工程、及び当該三次元物体前駆体を前記三次元物体前駆体処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去するサポート材除去工程を有する。本実施形態の三次元物体の製造方法によれば、水溶性サポート材を速やかに除去することができる。また、本実施形態の三次元物体の製造方法によれば、前記三次元物体前駆体処理剤組成物はスタミナ性に優れるので、三次元物体前駆体処理剤組成物を再使用して三次元物体を製造することができる。本実施形態の三次元物体の製造方法がこのような効果を奏する理由としては前記処理剤組成物が前記効果を奏する理由と同様の理由が考えられる。
〔造形工程〕
樹脂を含有する三次元物体と、水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体を得る造形工程は、公知の3Dプリンタによる三次元物体の製造方法における三次元物体及び水溶性サポート材を含む三次元物体前駆体を得る工程を利用することができる。公知の3Dプリンタによる三次元物体の製造方法の方式としてはFDM方式、インクジェット紫外線硬化方式、光造形方式、レーザー焼結方式等があり、これらの中でもFDM方式、インクジェット紫外線硬化方式、又は光造形方式が好適に用いることが出来、FDM方式がより好適に用いることが出来る。
樹脂を含有する三次元物体と、水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体を得る造形工程は、公知の3Dプリンタによる三次元物体の製造方法における三次元物体及び水溶性サポート材を含む三次元物体前駆体を得る工程を利用することができる。公知の3Dプリンタによる三次元物体の製造方法の方式としてはFDM方式、インクジェット紫外線硬化方式、光造形方式、レーザー焼結方式等があり、これらの中でもFDM方式、インクジェット紫外線硬化方式、又は光造形方式が好適に用いることが出来、FDM方式がより好適に用いることが出来る。
前記三次元物体の材料である造形材は、従来の三次元物体の製造方法で造形材として用いられる樹脂であれば特に限定なく用いることが出来る。当該造形材としては、ABS樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート-ABS樹脂、及びポリフェニルサルフォン樹脂等の熱可塑性樹脂が例示でき、3Dプリンタによる造形性の観点からこれらの中でもABS樹脂及び/又はポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート-ABS樹脂がより好ましく、ABS樹脂が更に好ましい。
前記水溶性サポート材の材料である三次元造形用可溶性材料は、従来の三次元物体の製造方法で三次元造形用可溶性材料として用いられる樹脂である。水溶性サポート材としては、サポート材除去速度を向上させることができる観点から、アルカリ水溶性サポート材であることが好ましく、(メタ)アクリル酸系共重合体やポリアクリル酸等のアルカリ水溶液に可溶性を示すアルカリ水溶性サポート材であることがより好ましい。
前記造形材と前記三次元造形用可溶性材料は、別々のノズルで吐出されるのが好ましい。
〔サポート材除去工程〕
前記サポート材除去工程は、前記三次元物体前駆体を前記処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去する工程である。三次元物体前駆体を前記処理剤組成物に接触させる手法は、処理液中に浸漬後撹拌したり、強い水流中に晒したり、該前駆体自体を動かしたりすることが考えられる。しかし、前駆体の棄損防止の観点、及び作業の容易さの観点から、三次元物体前駆体を前記処理剤組成物に浸漬させる手法、または適度な速度の水流に晒す方法が好ましい。水溶性サポート材の除去性を向上させる観点から、浸漬中に超音波を照射し、水溶性サポート材の溶解を促すこともできる。
前記サポート材除去工程は、前記三次元物体前駆体を前記処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去する工程である。三次元物体前駆体を前記処理剤組成物に接触させる手法は、処理液中に浸漬後撹拌したり、強い水流中に晒したり、該前駆体自体を動かしたりすることが考えられる。しかし、前駆体の棄損防止の観点、及び作業の容易さの観点から、三次元物体前駆体を前記処理剤組成物に浸漬させる手法、または適度な速度の水流に晒す方法が好ましい。水溶性サポート材の除去性を向上させる観点から、浸漬中に超音波を照射し、水溶性サポート材の溶解を促すこともできる。
前記処理剤組成物の使用量は、水溶性サポート材の溶解性の観点から、当該水溶性サポート材に対して10質量倍以上が好ましく、20質量倍以上がより好ましい。前記処理剤組成物の使用量は、作業性の観点から、当該水溶性サポート材に対して10000質量倍以下が好ましく、5000質量倍以下がより好ましく、1000質量倍以下が更に好ましく、100質量倍以下がより更に好ましい。
当該サポート材除去工程における前記処理剤組成物の温度は、水溶性サポート材の溶解性の観点から、25℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましい。当該サポート材除去工程における前記処理剤組成物の温度は、水溶性サポート材の膨潤抑制の観点から、80℃以下が好ましく、70℃以下がより好ましい。これらの観点を総合すると、当該サポート材除去工程における前記処理剤組成物の温度は、25~80℃が好ましく、40~70℃がより好ましい。
前記サポート材を前記処理剤組成物に接触させる時間は、三次元物体前駆体の大きさにもよるが、水溶性サポート材の除去性の観点から、通常、2分以上であることが多い。また、前記サポート材を前記処理剤組成物に接触させる時間は、三次元物体が受けるダメージを軽減する観点から、2日以下が好ましく、1日以下がより好ましく、12時間以下が更に好ましく、6時間以下がより更に好ましい。これらの観点を総合すると、前記水溶性サポート材を前記処理剤組成物に接触させる時間は、2分~2日が好ましく、3分~1日がより好ましく、3~12時間が更に好ましく、3~6時間がより更に好ましい。
<サポート材除去方法>
本実施形態のサポート材除去方法は、前記三次元物体と、前記水溶性サポート材とを含む前記三次元物体前駆体を前記三次元物体前駆体処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去する。本実施形態のサポート材除去方法によれば、水溶性サポート材を速やかに除去することができる。また、本実施形態のサポート材除去方法によれば、前記三次元物体前駆体処理剤組成物はスタミナ性に優れるので、三次元物体前駆体処理剤組成物を再使用して水溶性サポート材を除去することができる。本実施形態のサポート材除去方法がこのような効果を奏する理由としては前記処理剤組成物が前記効果を奏する理由と同様の理由が考えられる。当該三次元物体前駆体は、前記三次元物体の製造方法の三次元物体と同様なので説明を省略する。また、本実施形態のサポート材除去方法における処理条件は、前記三次元物体の製造方法のサポート材除去工程に記載の処理条件と同様なので説明を省略する。
本実施形態のサポート材除去方法は、前記三次元物体と、前記水溶性サポート材とを含む前記三次元物体前駆体を前記三次元物体前駆体処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去する。本実施形態のサポート材除去方法によれば、水溶性サポート材を速やかに除去することができる。また、本実施形態のサポート材除去方法によれば、前記三次元物体前駆体処理剤組成物はスタミナ性に優れるので、三次元物体前駆体処理剤組成物を再使用して水溶性サポート材を除去することができる。本実施形態のサポート材除去方法がこのような効果を奏する理由としては前記処理剤組成物が前記効果を奏する理由と同様の理由が考えられる。当該三次元物体前駆体は、前記三次元物体の製造方法の三次元物体と同様なので説明を省略する。また、本実施形態のサポート材除去方法における処理条件は、前記三次元物体の製造方法のサポート材除去工程に記載の処理条件と同様なので説明を省略する。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
<三次元物体前駆体処理剤組成物の調製>
〔実施例1~28、及び比較例1~10〕
実施例1~28、及び比較例1~10の三次元物体前駆体処理剤組成物は、表1~7に示した配合量になるように100mLスクリュー管瓶にそれぞれ調製した。表1~7に記載の数値は有効成分の量を示す。実施例1~28の三次元物体前駆体処理剤組成物のpHは、それぞれ12~14の範囲であった。
〔実施例1~28、及び比較例1~10〕
実施例1~28、及び比較例1~10の三次元物体前駆体処理剤組成物は、表1~7に示した配合量になるように100mLスクリュー管瓶にそれぞれ調製した。表1~7に記載の数値は有効成分の量を示す。実施例1~28の三次元物体前駆体処理剤組成物のpHは、それぞれ12~14の範囲であった。
[各成分]
表1~7に記載の各成分は下記のものを使用した。
・成分A1(式(I)に示す化合物)
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、35%水溶液
テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、10%水溶液
テトラブチルアンモニウムヒドロキシド:富士フイルム和光純薬株式会社製 10%水溶液
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、40%水溶液
アダマンチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、25%水溶液
・成分A2(式(II)に示す化合物)
テトラエチルアンモニウムブロミド:東京化成工業株式会社製
テトラエチルアンモニウムクロリド:東京化成工業株式会社製
・成分B
モノエタノールアミン:東京化成工業株式会社製
ジエタノールアミン:東京化成工業株式会社製
トリエタノールアミン:東京化成工業株式会社製
ジイソプロパノールアミン:東京化成工業株式会社製
トリエタノールアミン:シグマアルドリッチジャパン合同会社製
プロピルアミン:富士フイルム和光純薬株式会社製
2-エチルヘキシルアミン:富士フイルム和光純薬株式会社製
ジイソプロピルアミン:富士フイルム和光純薬株式会社製
モノ-n-ブチルエタノールアミン:日本乳化剤株式会社製
モノ-n-ブチルジエタノールアミン:日本乳化剤株式会社製
ジメチルヘキサノールアミン:花王株式会社製
・アルカリ金属水酸化物
水酸化物ナトリウム:関東化学株式会社製、48%水溶液
・その他のアルカリ
プロパンジアミン:BASF社製
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、10%水溶液
炭酸ナトリウム:富士フイルム和光純薬株式会社製
・成分C
イオン交換水:オルガノ株式会社製の純水装置G-10DSTSETで製造した1μS/cm以下の純水
・その他成分
ドデシル硫酸ナトリウム:富士フイルム和光純薬株式会社製
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩:東京化成工業株式会社製
表1~7に記載の各成分は下記のものを使用した。
・成分A1(式(I)に示す化合物)
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、35%水溶液
テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、10%水溶液
テトラブチルアンモニウムヒドロキシド:富士フイルム和光純薬株式会社製 10%水溶液
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、40%水溶液
アダマンチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、25%水溶液
・成分A2(式(II)に示す化合物)
テトラエチルアンモニウムブロミド:東京化成工業株式会社製
テトラエチルアンモニウムクロリド:東京化成工業株式会社製
・成分B
モノエタノールアミン:東京化成工業株式会社製
ジエタノールアミン:東京化成工業株式会社製
トリエタノールアミン:東京化成工業株式会社製
ジイソプロパノールアミン:東京化成工業株式会社製
トリエタノールアミン:シグマアルドリッチジャパン合同会社製
プロピルアミン:富士フイルム和光純薬株式会社製
2-エチルヘキシルアミン:富士フイルム和光純薬株式会社製
ジイソプロピルアミン:富士フイルム和光純薬株式会社製
モノ-n-ブチルエタノールアミン:日本乳化剤株式会社製
モノ-n-ブチルジエタノールアミン:日本乳化剤株式会社製
ジメチルヘキサノールアミン:花王株式会社製
・アルカリ金属水酸化物
水酸化物ナトリウム:関東化学株式会社製、48%水溶液
・その他のアルカリ
プロパンジアミン:BASF社製
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド:東京化成工業株式会社製、10%水溶液
炭酸ナトリウム:富士フイルム和光純薬株式会社製
・成分C
イオン交換水:オルガノ株式会社製の純水装置G-10DSTSETで製造した1μS/cm以下の純水
・その他成分
ドデシル硫酸ナトリウム:富士フイルム和光純薬株式会社製
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩:東京化成工業株式会社製
<評価方法>
〔pH測定〕
pHは、25℃における三次元物体前駆体処理剤組成物のpHであり、pHメータ(東亜ディーケーケー株式会社、HM-30G)の電極を三次元物体前駆体処理剤組成物に浸漬して3分後の数値を測定した。
〔pH測定〕
pHは、25℃における三次元物体前駆体処理剤組成物のpHであり、pHメータ(東亜ディーケーケー株式会社、HM-30G)の電極を三次元物体前駆体処理剤組成物に浸漬して3分後の数値を測定した。
〔サポート材の除去性の評価〕
[評価サンプルの調製及び評価手順]
Stratasys社製FDM用サポート材SR-30(アルカリ水溶性)を約6cmに切断し、当該切断後のサポート材を1gずつ秤量した。なお、1gに重量調整するために適宜サポート材をさらに切断した。
アズワン株式会社製MAGNETIC STIRRER REMIX RS-6DNの上にアズワン株式会社製ポリプロピレンコンテナー(容量27L)を載せ、コンテナー内に水を入れて、アズワン株式会社製THERMAL ROBO TR-2αで60℃に昇温させた後、これを保持し、表1に記載の各実施例及び比較例の配合比で調製した処理剤組成物のサンプル100g並びに直径3cmのスターラーピースを入れた100mlのスクリュー管(株式会社マルエム社製スクリュー管No.8)を入れて500rpmにて30分間撹拌した後、撹拌を続けながら切断後のサポート材1gを各スクリュー管にそれぞれ入れた。3分後、250メッシュの金網を用いて、溶け残ったサポート材をろ過し、ADVANTEC株式会社製VACUUM DRYING OVEN VO-420を60℃に昇温して、ろ過後のサポート材を10kPaにて24時間減圧乾燥した。乾燥させた後、各実施例及び比較例に係るサポート材の重量を秤量し、下式にて除去速度を算出し、サポート材の除去性の評価とした。
除去速度(mg/min)=(1-乾燥後のサポート材重量(g))/3×1000
[評価サンプルの調製及び評価手順]
Stratasys社製FDM用サポート材SR-30(アルカリ水溶性)を約6cmに切断し、当該切断後のサポート材を1gずつ秤量した。なお、1gに重量調整するために適宜サポート材をさらに切断した。
アズワン株式会社製MAGNETIC STIRRER REMIX RS-6DNの上にアズワン株式会社製ポリプロピレンコンテナー(容量27L)を載せ、コンテナー内に水を入れて、アズワン株式会社製THERMAL ROBO TR-2αで60℃に昇温させた後、これを保持し、表1に記載の各実施例及び比較例の配合比で調製した処理剤組成物のサンプル100g並びに直径3cmのスターラーピースを入れた100mlのスクリュー管(株式会社マルエム社製スクリュー管No.8)を入れて500rpmにて30分間撹拌した後、撹拌を続けながら切断後のサポート材1gを各スクリュー管にそれぞれ入れた。3分後、250メッシュの金網を用いて、溶け残ったサポート材をろ過し、ADVANTEC株式会社製VACUUM DRYING OVEN VO-420を60℃に昇温して、ろ過後のサポート材を10kPaにて24時間減圧乾燥した。乾燥させた後、各実施例及び比較例に係るサポート材の重量を秤量し、下式にて除去速度を算出し、サポート材の除去性の評価とした。
除去速度(mg/min)=(1-乾燥後のサポート材重量(g))/3×1000
〔三次元物体前駆体処理剤組成物のスタミナ性の評価〕
Stratasys社製FDM用サポート材SR-30(アルカリ水溶性)を約6cmに切断し、当該切断後のサポート材を4gずつ秤量した。なお、4gに重量調整するために適宜サポート材をさらに切断した。
アズワン株式会社製MAGNETIC STIRRER REMIX RS-6DNの上にアズワン株式会社製ポリプロピレンコンテナー(容量27L)を載せ、コンテナー内に水を入れて、アズワン株式会社製THERMAL ROBO TR-2αで60℃に昇温させた後、これを保持し、表1に記載の各実施例及び比較例の配合比で調製した処理剤組成物のサンプル80g並びに直径3cmのスターラーピースを入れた100mlのスクリュー管(株式会社マルエム社製スクリュー管No.8)を入れて500rpmにて30分間撹拌した後、撹拌を続けながら切断後のサポート材4gを各スクリュー管にそれぞれ入れた。2時間後、更に切断後のサポート材4gを各スクリュー管にそれぞれ入れた。2時間後、250メッシュの金網を用いて、溶け残ったサポート材をろ過し、ADVANTEC株式会社製VACUUM DRYING OVEN VO-420を60℃に昇温して、ろ過後のサポート材を10kPaにて12時間減圧乾燥した。乾燥させた後、各実施例及び比較例に係るサポート材の重量を秤量し、下式にて除去速度を算出し、サポート材の除去性の評価とした。
スタミナ性(wt%外比)=(8-乾燥後のサポート材重量(g))/80×100
Stratasys社製FDM用サポート材SR-30(アルカリ水溶性)を約6cmに切断し、当該切断後のサポート材を4gずつ秤量した。なお、4gに重量調整するために適宜サポート材をさらに切断した。
アズワン株式会社製MAGNETIC STIRRER REMIX RS-6DNの上にアズワン株式会社製ポリプロピレンコンテナー(容量27L)を載せ、コンテナー内に水を入れて、アズワン株式会社製THERMAL ROBO TR-2αで60℃に昇温させた後、これを保持し、表1に記載の各実施例及び比較例の配合比で調製した処理剤組成物のサンプル80g並びに直径3cmのスターラーピースを入れた100mlのスクリュー管(株式会社マルエム社製スクリュー管No.8)を入れて500rpmにて30分間撹拌した後、撹拌を続けながら切断後のサポート材4gを各スクリュー管にそれぞれ入れた。2時間後、更に切断後のサポート材4gを各スクリュー管にそれぞれ入れた。2時間後、250メッシュの金網を用いて、溶け残ったサポート材をろ過し、ADVANTEC株式会社製VACUUM DRYING OVEN VO-420を60℃に昇温して、ろ過後のサポート材を10kPaにて12時間減圧乾燥した。乾燥させた後、各実施例及び比較例に係るサポート材の重量を秤量し、下式にて除去速度を算出し、サポート材の除去性の評価とした。
スタミナ性(wt%外比)=(8-乾燥後のサポート材重量(g))/80×100
評価結果を表1~7に示す。
Claims (8)
- 樹脂を含有する三次元物体と水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体から、前記水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、
前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、下記式(I)に示す化合物(成分A1)、1価のアミン化合物(成分B)、及び水(成分C)を含有し、
前記三次元物体前駆体処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)が0.5以下である、三次元物体前駆体処理剤組成物。
- 樹脂を含有する三次元物体と水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体から、前記水溶性サポート材を除去する為の三次元物体前駆体処理剤組成物であって、
前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、下記式(II)に示す化合物(成分A2)、1価のアミン化合物(成分B)、アルカリ金属水酸化物及び水(成分C)を含有し、
前記三次元物体前駆体処理剤組成物中のアルカリ金属の物質量と、前記三次元物体前駆体処理剤組成物中の全てのアルカリの物質量のモル比(アルカリ金属の物質量/全てのアルカリの物質量)が0.1~0.5である、三次元物体前駆体処理剤組成物。
- 前記処理剤組成物の総アルカリの含有量が、150mmol/L以上2000mmol/L以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の三次元物体前駆体処理剤組成物。
- 成分Bが、アルカノールアミンである、請求項1~4のいずれか1項に記載の三次元物体前駆体処理剤組成物。
- 前記三次元物体前駆体処理剤組成物のpHが、12以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載の三次元物体前駆体処理剤組成物。
- 樹脂を含有する三次元物体と、水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体を得る造形工程、及び当該三次元物体前駆体を三次元物体前駆体処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去するサポート材除去工程を有する三次元物体の製造方法であって、
前記三次元物体前駆体処理剤組成物が、請求項1~6のいずれか1項に記載の三次元物体前駆体処理剤組成物である、三次元物体の製造方法。 - 樹脂を含有する三次元物体と、水溶性サポート材とを含む三次元物体前駆体を請求項1~6のいずれか1項に記載の三次元物体前駆体処理剤組成物に接触させ、前記水溶性サポート材を除去するサポート材除去方法。
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