JP5980088B2 - 3dプリンタ造形物用現像液組成物、3dプリンタ造形物の現像方法、及び3dプリンタ造形物の製造方法 - Google Patents

3dプリンタ造形物用現像液組成物、3dプリンタ造形物の現像方法、及び3dプリンタ造形物の製造方法 Download PDF

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本発明は、3Dプリンタ造形物用現像液組成物、及びこれを用いた3Dプリンタ造形物の現像方法、並びに、3Dプリンタ造形物の製造方法に関する。
3Dプリンタは、ラピッドプロトタイピング(3次元造形機)の一種で、コンピュータ上で作った3D CAD、3D CGなどの3Dデータを設計図として、立体のプラスチックモデル(3次元のオブジェクト)を造形する立体プリンタである。具体的には、アクリル系光硬化樹脂を使用したインクジェット紫外線硬化方式の3Dプリンタ(例えばオブジェットジオメトリーズ社製CONNEX、EDEN、キーエンス社製AGILISTA-3000など)や、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフェニルサルフォン樹脂(PPSF)などを使用した熱溶解積層法方式の3Dプリンタ(例えばストラタシス社製 FORTUS、Dimension、uPrintなど)が知られている。
3Dプリンタによる造形では、造形モデル自体の材料であるモデル材と形状を保持するサポート材の2種類の樹脂を使用し、空間部分をサポート材で支えながら、モデル材で形状を作る。例えば、アクリル系光硬化樹脂を使用したインクジェット紫外線硬化方式では、液状のモデル樹脂に紫外線などの光を照射し、少しずつプラスチックを硬化させることで立体物を形成する。そのため、空間部分のサポート材を除去することで、造形モデルが完成する。モデル材としては、インクジェット紫外線硬化方式では、アクリル系光硬化樹脂などを使用し、熱溶解積層法方式では、ABS樹脂などが用いられる。サポート材としては、両方式とも、アクリル系樹脂などが用いられる。
3Dプリンタは、製造業を中心に建築・医療・教育・先端研究など幅広い分野で普及している。実際に製品を作る前にそれぞれの部品を3Dプリンタで出力できるサイズに縮小して出力して、デザインの検証・機能検証などの試作に使われる。具体的には、製造分野では製品や部品などの「デザイン検討」「機能検証」などの試作やモックアップとして、建築分野ではコンペやプレゼン用の「建築模型」として、医療分野ではコンピュータ断層撮影や核磁気共鳴画像法などのデータを元にした「術前検討用モデル」として、教育分野では「モノづくり教育のツール」として、先端研究分野ではそれぞれの研究用途に合わせた「テストパーツ」「治具」などの作成用途で使用されている。
3Dプリンタを使用するメリットとして、今までパソコンの画面上でしか見ることが出来なかったものが、模型ではあるが実際に完成したものを手に取ることが出来るため完成した時のイメージが非常にしやすくなることが挙げられる。その結果、実際に製作した時にも完成形のイメージが出来ており、迷うことがなくなるため、作業効率がアップする。
3Dプリンタの目的であるより詳細な評価をするためには、ボスやリブなどの微細部分や薄肉部分の造形モデルを破損させることなく、確実にサポート材を除去する必要がある。
サポート材の除去方法として、多くは、金属ヘラを用いて、手作業で大部分のサポート材を除去した後、ブラシで仕上げるなどの方法が使用されてきた。しかし、表面のサポート材を完全に除去できないばかりか、内面や小さな穴、溝、特に、袋穴状の部分のサポート材を完全に除去できなかった。また、溶剤や洗浄剤によりサポート材を除去することも考えられるが、従来の樹脂汚れ用洗浄剤では、サポート材のみならず、モデル材への影響も有り、モデル材自身を溶解するため、十分な効果を示すとは言い難いものであった。
従来、サポート材の除去に関して、特許文献1〜3のような除去装置や特許文献3〜6のような方法が提案されている。
特開2011−5666号公報 特開2011−5667号公報 特開2011−5668号公報 特開2011−5658号公報 特開2011−20412号公報 特開2012−192679号公報
しかし、特許文献1〜3の装置や特許文献6の方法では、表面のサポート材は比較的完全に除去できるが、内面や小さな穴、溝、特に、袋穴状の部分のサポート材に関しては、完全には除去できないことが判明した。また、モデル材の微細部分や薄肉部分など、弱い部分を破壊することもあった。一方、特許文献4、5の方法では、サポート材が充分に除去できないことも判明した。
本発明は、3Dプリンタ造形物のモデル材に影響が無く、サポート材を良好に除去可能とする3Dプリンタ造形物用現像液組成物、及びこれを用いた3Dプリンタ造形物の現像方法、並びに、3Dプリンタ造形物の製造方法を提供する。
本発明は、(a)水溶性有機溶剤〔以下、(a)成分という〕1重量%以上、20重量%以下、(b)アルカリ金属水酸化物〔以下、(b)成分という〕0.5重量%以上、20重量%以下、(c)有機アルカリ剤〔以下、(c)成分という〕0.2重量%以上、20重量%以下、(d)界面活性剤〔以下、(d)成分という〕0.1重量%以上、20重量%以下、及び水を含有し、(b)の含有量と(c)の含有量の重量比(b)/(c)が1/4以上、1/0.4以下である、3Dプリンタ造形物用現像液組成物に関する。
また、本発明は、
モデル材とサポート材により造形された3Dプリンタ造形物を、3Dプリンタ造形物用現像液組成物で処理してサポート材を除去する現像工程、及び
現像工程後の3Dプリンタ造形物を、水又は水を含有する液体で処理するすすぎ処理工程
を含む、3Dプリンタ造形物の現像方法であって、
前記3Dプリンタ造形物用現像液組成物が、(a)水溶性有機溶剤1重量%以上、20重量%以下、(b)アルカリ金属水酸化物0.5重量%以上、20重量%以下、(c)有機アルカリ剤0.2重量%以上、20重量%以下、(d)界面活性剤0.1重量%以上、20重量%以下、及び水を含有し、(b)の含有量と(c)の含有量の重量比(b)/(c)が1/4以上、1/0.4以下の3Dプリンタ造形物用現像液組成物である、
3Dプリンタ造形物の現像方法に関する。
また、本発明は、
3Dプリンタを用いてモデル材とサポート材とからなるDプリンタ造形物を製造する3D造形工程、
3D造形工程で得られた3Dプリンタ造形物を、3Dプリンタ造形物用現像液組成物で処理して前記3Dプリンタ造形物からサポート材を除去する現像工程、及び
現像工程後の3Dプリンタ造形物を、水又は水を含有する液体で処理するすすぎ処理工程
を含む、3Dプリンタ造形物の製造方法であって、
前記3Dプリンタ造形物用現像液組成物が、(a)水溶性有機溶剤1重量%以上、20重量%以下、(b)アルカリ金属水酸化物0.5重量%以上、20重量%以下、(c)有機アルカリ剤0.2重量%以上、20重量%以下、(d)界面活性剤0.1重量%以上、20重量%以下、及び水を含有し、(b)の含有量と(c)の含有量の重量比(b)/(c)が1/4以上、1/0.4以下の3Dプリンタ造形物用現像液組成物である、
3Dプリンタ造形物の製造方法に関する。
本発明によれば、3Dプリンタ造形物のモデル材に影響が無く、サポート材を良好に除去可能とする3Dプリンタ造形物用現像液組成物、及びこれを用いた3Dプリンタ造形物の現像方法、並びに、3Dプリンタ造形物の製造方法を提供できる。
実施例、比較例で造形したテストピース(3Dプリンタ造形物)の概要を示すモデル図
<3Dプリンタ造形物用現像液組成物>
本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物(以下、「現像液組成物」と略する場合も有る。)は、特定の水溶性有機溶剤、アルカリ金属水酸化物、有機アルカリ剤、界面活性剤、及び水を含有することにより、3Dプリンタ造形物のモデル材に影響が無く、サポート材を良好に除去できるものである。
〔(a)成分:水溶性有機溶剤〕
(a)成分の水溶性有機溶剤は、サポート材の膨潤と現像液組成物の樹脂内部への浸透、サポート材の崩壊と現像液組成物への溶解の性能を発現する。
水溶性有機溶剤は、20℃の水に対して1.5重量%以上溶解するものが好ましい。水溶性有機溶剤としては、1価アルコール、多価アルコール、及びグリコールエーテルから選ばれる水溶性有機溶剤が挙げられる。
1価アルコールとして、炭素数1以上、5以下の1価アルコールが挙げられる。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、アリルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、及びアミルアルコールから選ばれる1価アルコールが挙げられる。
多価アルコールとしては、繰り返し単位の炭素数が2以上、3以下のアルキレングリコール〔以下、C2〜C3アルキレングリコールという〕が挙げられる。C2〜C3アルキレングリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘプタエチレングリコール、オクタエチレングリコール、ノナエチレングリコール、デカエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどが挙げられる。C2〜C3アルキレングリコールは、繰り返し単位であるオキシエチレン基又はオキシプロピレン基を1以上、10以下有するものが好ましい。
また、C2〜C3アルキレングリコール以外の多価アルコールとして、炭素数2以上、8以下の多価アルコールが挙げられる。具体的には、トリメチレングリコール、1,3−オクチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
グリコールエーテルとしては、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル、及びポリオキシアルキレンジアルキルエーテルから選ばれるグリコールエーテルが挙げられる。これらのオキシアルキレン基は、オキシエチレン基が好ましい。また、オキシアルキレン基の平均付加モル数は1以上、7以下が好ましい。アルキル基(末端エーテル部分のアルキル基)の炭素数は1以上、4以下が好ましい。具体的には、PEO(1以上、7以下)モノメチルエーテル、PEO(1以上、7以下)モノエチルエーテル、PEO(1以上、7以下)モノプロピルエーテル、PEO(1以上、7以下)モノブチルエーテル、PEO(1以上、7以下)モノイソブチルエーテル、PEO(1以上、7以下)モノアリルエーテル、PEO(1以上、7以下)モノヘキシルエーテル、PEO(1以上、7以下)ジメチルエーテル、PEO(1以上、7以下)ジエチルエーテル、PEO(1以上、7以下)ジプロピルエーテル、PEO(1以上、7以下)ジブチルエーテルなどが挙げられる。ここで、POEはポリオキシエチレンの略であり、かっこ内の数字はエチレンオキサイドの平均付加モル数である(以下同様)。
(a)成分は、それぞれ単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、サポート材の膨潤と現像液組成物の樹脂内部への浸透、サポート材の崩壊と現像液組成物への溶解を更に高める観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、POE(1以上、5以下)モノメチルエーテル、POE(1以上、5以下)モノエチルエーテル、POE(1以上、5以下)モノプロピルエーテル、POE(1以上、5以下)モノブチルエーテル、POE(1以上、5以下)モノイソブチルエーテル、POE(2以上、5以下)ジメチルエーテル、及びPOE(2以上、5以下)ジエチルエーテルから選ばれる水溶性有機溶剤が好ましく、エチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、POE(1以上、3以下)モノメチルエーテル、POE(1以上、3以下)モノエチルエーテル、POE(1以上、3以下)モノプロピルエーテル、POE(1以上、3以下)モノブチルエーテル、及びPOE(1以上、3以下)モノイソブチルエーテルから選ばれる水溶性有機溶剤がより好ましい。
(a)成分である水溶性有機溶剤の含有量は、サポート材の膨潤と現像液組成物の樹脂内部への浸透、サポート材の崩壊と現像液組成物への溶解を更に高める観点から、組成物中、1重量%以上、20重量%以下である。サポート材を良好に除去可能とすることと、取り扱い時の安全性、経済性の観点から、(a)成分の含有量は、組成物中、3重量%以上、更に5重量%以上、更に7重量%以上が好ましく、そして、15重量%以下、更に12重量%以下、更に10重量%以下が好ましい。
〔(b)成分:アルカリ金属水酸化物〕
(b)成分のアルカリ金属水酸化物は、サポート材のケン化、分解、崩壊と現像液組成物への溶解の性能を発現する。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムから選ばれるアルカリ金属水酸化物が挙げられる。(b)成分は、それぞれ単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、サポート材のケン化、分解、崩壊と現像液組成物への溶解を更に高める観点から、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムから選ばれるアルカリ金属水酸化物が好ましい。
(b)成分であるアルカリ金属水酸化物の含有量は、サポート材を良好に除去することと、3Dプリンタ造形物のモデル材への影響が無いことを両立させる観点から、組成物中、0.5重量%以上、20重量%以下である。サポート材のケン化、分解、崩壊と現像液組成物への溶解を更に高めることと、取り扱い時の安全性の観点から、(b)成分の含有量は、組成物中、1重量%以上、更に2重量%以上、更に3重量%以上が好ましく、そして、15重量%以下、更に10重量%以下、更に5重量%が好ましい。
〔(c)成分:有機アルカリ剤〕
(c)成分の有機アルカリ剤は、(a)成分の水溶性有機溶剤と同様に、サポート材の膨潤と現像液組成物の樹脂内部への浸透、サポート材の崩壊と現像液組成物への溶解の性能を発現すると共に、(b)アルカリ金属水酸化物との組み合わせで、3Dプリンタ造形物のモデル材への影響を低減し、サポート材の良好な除去を両立させる性能を発現する。
有機アルカリ剤としてはアミン化合物が挙げられる。更に、一級、二級及び/又は三級アミン性の窒素原子を1分子中に1個以上、5個以下有し、かつ分子量50以上、300以下のアミン系化合物が挙げられる。
アミン化合物としては、特開平8−157887号、段落0019〜0028(第4頁第5欄第32行〜第5頁第7欄第48行)に記載の化合物が挙げられる。
具体的には、アルカノールアミン、モノアミン、置換基を有していてもよいジアミン、置換基を有していてもよいトリアミン、置換基を有していてもよいモルホリン、置換基を有していてもよいピリジン、置換基を有していてもよいピペリジン、及び置換基を有していてもよいテトラアミンから選ばれるアミン化合物が挙げられる。
これらは、それぞれ単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、現像性とすすぎ性の観点から、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルモノエタノールアミン、ジメチルモノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ブチルモノエタノールアミン、トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、N−アミノエチルエタノールアミン等のアルカノールアミン;ジアミノプロパン、ジアミノヘキサン、ジアミノオクタン、ジアミノドデカン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ジアミノキシレン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、メチルジアミノプロパン、ジメチルジアミノプロパン、ジブチルジアミノプロパン、N−シクロヘキシル−1,3−ジアミノプロパン等のジアミン;モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モノアミルアミン、モノヘキシルアミン、モノオクチルアミン、モノデシルアミン、モノラウリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルアミン等の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を有するモノアミン;モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、2,6−ジメチルモルホリン、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、4−アミノモルホリン、4−(2−アミノエチル)モルホリン、4−(3−アミノプロピル)モルホリン等の置換基を有していてもよいモルホリン;置換基を有していてもよいピリジン;置換基を有していてもよいピペリジン;置換基を有していてもよいトリアミン;置換基を有していてもよいテトラアミンが挙げられる。
更に、取り扱い上の安全性と入手の容易性の観点から、アルカノールアミン、ジアミン、直鎖アルキル基(好ましくは炭素数1以上、12以下)を有するモノアミン、及び置換基を有していてもよいモルホリンから選ばれるアミン化合物が好ましい。
(c)成分である有機アルカリ剤の含有量は、サポート材の膨潤と現像液組成物の樹脂内部への浸透、サポート材の崩壊と現像液組成物への溶解の効果と(b)成分のアルカリ金属水酸化物との組み合わせで、3Dプリンタ造形物のモデル材への影響を低減し、サポート材の良好な除去を両立させる効果を発現させる観点から、組成物中、0.2重量%以上、20重量%以下である。(b)成分のアルカリ金属水酸化物との組み合わせの効果と当該有機アルカリ剤によるモデル材表面の腐食を防ぐ観点から、(c)成分の含有量は、組成物中、0.5重量%以上、更に1重量%以上、更に2重量%以上が好ましく、そして、15重量%以下、更に10重量%以下、更に5重量%以下が好ましい。
(b)成分及び(c)成分の含有量の合計は、組成物中、1.5重量%以上、更に3重量%以上、更に5重量%が好ましく、そして、30重量%以下、更に20重量%以下、更に10重量%以下が好ましい。
本発明では、(b)成分の含有量と(c)成分の含有量の重量比(b)/(c)が、1/4以上、1/0.4以下である。重量比(b)/(c)が1/4以上であれば、(b)成分のアルカリ金属水酸化物によるサポート材のケン化、分解、崩壊の効果が十分に発現する。また、任意に配合され得る顔料等の分散安定性も良好となる。また、該重量比が1/0.4以下であれば、(b)成分のアルカリ金属水酸化物のモデル材への影響を低減できる。有機アルカリ剤とアルカリ金属水酸化物との組み合わせで、3Dプリンタ造形物のモデル材への影響を低減し、サポート材の良好な除去を両立させる効果の観点から、1/0.5以下、更に1/0.6以下、更に1/0.7以下が好ましく、そして、1/3以上、更に1/2以上、更に1/1以上が好ましい。
本発明において、(b)成分と(c)成分とを併用し、且つ所定の重量比で用いることは、3Dプリンタ造形物のモデル材に影響が無く、サポート材を良好に除去可能とする本発明の効果発現に寄与する因子の1つである。前記の通り、(b)成分は、サポート材のケン化、分解、崩壊と、サポート材の現像液組成物への溶解に寄与する。一方、(c)成分もサポート材の膨潤等によりサポート材の除去に寄与する成分である。本発明において、(b)成分と(c)成分によりサポート材を十分に除去できることに加え、更にモデル材の表面状態も良好とできる理由は必ずしも明らかではないが、(b)成分と(c)成分の重量比が所定範囲にあることで、(c)成分がモデル材の表面に存在しやすくなり、(b)成分のモデル材への影響を低減できるため、モデル材の表面状態を良好に保つものと推察される。
〔(d)成分:界面活性剤〕
(d)成分の界面活性剤は、現像液組成物の安定化、樹脂内部への浸透性、高いすすぎの性能を発現する。
界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両イオン性界面活性剤から選ばれる界面活性剤が挙げられる。
前記界面活性剤の具体例としては、脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、液体脂肪油硫酸エステル塩、脂肪族アミン、脂肪族アマイドの硫酸塩、脂肪アルコールリン酸エステル塩、二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、ホルマリン縮合のナフタリンスルホン酸塩などの陰イオン性界面活性剤;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステルなどの非イオン性界面活性剤;アルキルベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルアラニンなどの両イオン性界面活性剤が挙げられる。
(d)成分は、それぞれ単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、現像液組成物の安定化、樹脂内部への浸透、高いすすぎの性能の観点から、陰イオン性界面活性剤ではアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエトキシ硫酸エステル塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸塩、アルキルエトキシカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アルケニルコハク酸塩、及び脂肪アルコールリン酸エステル塩から選ばれる陰イオン性界面活性剤が好ましい。また、同様の観点から、非イオン性界面活性剤では、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、及び3級アミンオキサイドから選ばれる非イオン性界面活性剤が好ましい。また、同様の観点から、両性界面活性剤としては、ベタイン、及びスルホベタインから選ばれる両性界面活性剤が好ましい。更に、入手の容易性の観点から、陰イオン性界面活性剤では、アルキルベンゼンスルホン酸が好ましく、非イオン性界面活性剤では、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
(d)成分である界面活性剤の含有量は、現像液組成物の安定化、樹脂内部への浸透、高いすすぎの観点から、組成物中、0.1重量%以上、20重量%以下である。現像液組成物の安定化と経済性の観点から、(d)成分の含有量は、組成物中、0.3重量%以上、更に0.5重量%以上、更に1重量%以上が好ましく、そして、10重量%以下、更に5重量%以下、更に3重量%以下が好ましい。
〔水〕
本発明の現像液組成物は水を含有する。水は、超純水、純水、イオン交換水、蒸留水、又は通常の水道水等を挙げることができる。水の含有量は、組成物の残部(合計を100重量%とする量)であってよい。現像液組成物の安定性及び取り扱い性を向上させ、かつ、廃液処理性等を向上させて環境への配慮を行う観点から、水の含有量は、組成物中、20重量%以上、更に45重量%以上、更に63重量%以上、更に77重量%以上が好ましく、そして、98.2重量%以下、更に95.2重量%以下、更に91.5重量%以下、更に87重量%以下が好ましい。
〔任意成分〕
本発明の現像液組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、エチレンジアミン四酢酸塩、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩、アルギン酸塩等のビルダー成分、増粘剤、pH調整剤、防腐剤、防錆剤、顔料、着色剤、香料、殺菌剤等が含まれていてもよい。着色剤を含有する現像液組成物は、サポート材の種類によっては、サポート材が溶解することで色が変化するため、着色剤は、現像の進行程度や終了時期を示す指示薬としての機能も期待できる。
本発明の現像液組成物は、(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び(d)成分と、水と、必要に応じて用いられる任意成分とを混合することによって調製できる。
〔モデル材及びサポート材〕
本発明の現像液組成物は、サポート材として、アクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物、及び熱可塑性アクリル系樹脂から選ばれるサポート材を用いる3Dプリンタ造形物を対象とすることが好ましい。具体的には、本発明の現像液組成物は、モデル材とサポート材にアクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物を用いるインクジェット紫外線硬化方式の、または、モデル剤にABS樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニルサルフォンなどの熱可塑性樹脂を用い、サポート材に熱可塑性アクリル系樹脂を用いる熱溶解積層方式の、3Dプリンタにより造形された3Dプリンタ造形物を対象とすることが好ましい。そして、本発明の現像液組成物は、かかる3Dプリンタ造形物からサポート材を除去するために用いられる。従って、本発明の現像液組成物は、サポート材を溶解できるが、モデル材を溶解しないものである。
本発明の現像液組成物が対象とするサポート材は、アクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物、及び熱可塑性アクリル系樹脂から選ばれるサポート材からなるものが好ましい。前記光硬化性組成物としては、光重合性アクリル系モノマー、水溶性粘度調整剤、湿潤剤、及び光重合開始剤を含有する液体組成物が挙げられる。具体的には、光重合性アクリル系モノマー、ポリエチレングリコール、多価アルコールなどの水溶性粘度調整剤、グリセリン(水溶性粘度調整剤として機能してもよい)などの湿潤剤、光重合開始剤などを含有する液体組成物が挙げられる。
サポート材に用いられるアクリル系モノマーとしては、光重合性アクリル系モノマーが挙げられる。また、アクリル系モノマー、好ましくは光重合性アクリル系モノマーとしては、非官能性アクリル系モノマー、一官能性アクリル系モノマー、多官能性アクリル系モノマーが挙げられる。サポート材に用いられるアクリル系モノマーはアクリル系樹脂となるモノマーである。
非官能性アクリル系モノマーとして、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャリーブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル,アクリル酸トリデシル、アクリル酸セチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル,メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルが挙げられる。
また、一官能性アクリル系モノマーとして、アクリル酸、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリルが挙げられる。
また、多官能性アクリル系モノマーとして、ジアクリル酸エチレン、ジアクリル酸ジエチレングリコール、ジアクリル酸1,3−ブチレン、ジアクリル酸トリエチレングリコール、アクリル酸アリル、ジアクリル酸テトラエチレングリコール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、ジアクリル酸デカエチレングリコール、テトラアクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル酸ペンタデカエチレングリコール、ジメタクリル酸エチレン、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレン、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、メタクリル酸アリル、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、ジメタクリル酸デカエチレングリコール、テトラメタクリル酸ペンタエリスリトール、ジメタクリル酸ペンタデカエチレングリコールが挙げられる。
アクリル系モノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアクリル酸エチレン、ジアクリル酸1,3−ブチレン、ジメタクリル酸エチレン、及びジメタクリル酸1,3−ブチレンから選ばれるアクリル系モノマーが好ましい。
光重合開始剤としては、ラジカル型光重合開始剤、カチオン系光重合開始剤が挙げられる。
ラジカル型光重合開始剤の具体例として、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン,1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン,2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン,1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン,2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン,2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン,2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1,2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノンなどのアルキルフェノン系光重合開始剤;2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド,ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤;ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウムなどのチタノセン系光重合開始剤:その他1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)などが挙げられる。
カチオン系光重合開始剤の具体例として、ヨードニウム,(4-メチルフェニル)[4-(2-メチルプロピル)フェニル]-ヘキサフルオロフォスフェート(1-)などが挙げられる。
本発明の現像液組成物が対象とするサポート材用の液体組成物としては、アクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物として、アクリル系モノマーを20重量%以上、50重量%以上、ポリエチレングリコール、多価アルコールなどの水溶性粘度調整剤を30重量%以上、75重量%以下、グリセリン(水溶性粘度調整剤として機能してもよい)などの湿潤剤を5重量%以上、20重量%以下、及び光重合開始剤を1重量%以上、含有する液体組成物が挙げられる。
本発明の現像液組成物が対象とするモデル材としては、インクジェット紫外線硬化方式のアクリル系モノマー、アクリル系オリゴマー、光重合開始剤などを含有する光硬化性組成物(すなわち紫外線硬化性組成物)から構成されるもの、熱溶解積層方式のABS樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニルサルフォンなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。インクジェット紫外線硬化方式のモデル剤に用いられるアクリル系モノマーとしては、サポート材で例示したものが使用できる。モデル材とサポート材の違いは、モデル材の場合、水溶性粘度調整剤、湿潤剤を含まないことと、アクリル系オリゴマーを含有すること、3D造形物の重合度が高いことである。
本発明の現像液組成物は、(i)モデル材として、アクリル系モノマー、アクリル系オリゴマー、光重合開始剤などを含有する光硬化性組成物から構成されるものを用い、サポート材として、光硬化アクリル系樹脂を用いる、好ましくはインクジェット紫外線硬化方式の3Dプリンタによる、3Dプリンタ造形物、及び(ii)モデル材として、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニルサルフォンなどの熱可塑性樹を用い、サポート材として、熱可塑性アクリル系樹脂を用いる、好ましくは熱溶解積層方式の3Dプリンタによる、3Dプリンタ造形物、から選ばれる3Dプリンタ造形物に好適に使用できる。
なお、本明細書において、以下の本発明の3Dプリンタ造形物の現像方法や3Dプリンタ造形物の製造方法の箇所で述べる事項のうち、適用可能なものは、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物に取り込むことが出来る。
<3Dプリンタ造形物の現像方法>
本発明の現像液組成物を用いた3Dプリンタ造形物の現像方法について説明する。
本発明の3Dプリンタ造形物の現像方法は、
モデル材とサポート材により造形された3Dプリンタ造形物を、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物で処理してサポート材を除去する現像工程、及び
現像工程後の3Dプリンタ造形物を、水又は水を含有する液体で処理するすすぎ処理工程
を含む。
(現像工程)
現像工程では、モデル材とサポート材により造形された3Dプリンタ造形物を、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物で処理してサポート材を除去する。サポート材の除去は、目視にてモデル材表面にサポート材が確認できない程度に行うことが好ましい。また、現像工程は、モデル材を極力溶解させずに行うことが望まれる。現像工程で用いる現像液組成物は、着色されていることが好ましい。着色する色は、青、緑などが挙げられる。また、サポート材の溶解により現像液組成物が変色するような色であることが好ましい。
3Dプリンタは、インクジェットノズル又はヒーターを内臓した可動ノズルを使用する3Dプリンタが好ましい。インクジェットノズルを使用する3Dプリンタは、いわゆるインクジェット3Dプリンタである。なお、3Dプリンタ造形物の造形に用いられるモデル材とサポート材は、本明細書において本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物の箇所で述べたものがそれぞれ使用でき、好ましい態様も同様である。本発明の3Dプリンタ造形物の現像方法では、モデル材がアクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物からなり、サポート材がアクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物からなることが好ましく、この場合、3Dプリンタは、インクジェットノズルを使用する3Dプリンタが好ましい。また、本発明の3Dプリンタ造形物の現像方法では、モデル材が熱可塑性樹からなり、サポート材が熱可塑性アクリル系樹脂からなることもまた好ましく、この場合、3Dプリンタは、ヒーターを内臓した可動ノズルを使用する3Dプリンタが好ましい。
現像工程での本発明の現像液組成物による処理は、該組成物と3Dプリンタ造形物とを接触させることで行われ、該組成物に3Dプリンタ造形物を浸漬する方法が好ましい。例えば、浸漬法(浸漬して静置)、浸漬揺動法(浸漬下での揺動)、浸漬攪拌法(浸漬下での攪拌)、浸漬バブリング法(浸漬中にバブリングを行う)、液中噴流法、浸漬超音波洗浄法等が挙げられる。特別な装置が不要である観点から、浸漬法が好ましい。浸漬は、3Dプリンタ造形物全体が本発明の現像液組成物と接触するように行なわれる。すなわち、3Dプリンタ造形物の全体を本発明の現像液組成物に浸漬させる。
現像液組成物による処理を行う際の現像液組成物の温度は、サポート材の付着量等に応じて適宜調整すればよいが、例えば、現像性、サポート材の除去性の向上や水分蒸発量の低減、モデル材への影響低減の観点から、5℃以上、更に10℃以上、更に20℃以上が好ましく、そして、60℃以下、更に50℃以下、更に40℃以下が好ましい。モデル材が紫外線硬化性樹脂である場合は、現像工程で用いる3Dプリンタ造形物用現像液組成物の温度は、5℃以上、40℃以下が好ましい。
現像時間は、サポート材の残存量等に応じて適宜調整される。浸漬法の場合、浸漬時間は、1時間以上、更に2時間以上、更に3時間以上が好ましく、そして、24時間以下、更に12時間以下、更に6時間以下が好ましい。
(すすぎ処理工程)
すすぎ処理工程では、現像工程後の3Dプリンタ造形物を、水又は水を含有する液体で処理する。水又は水を含有する液体による処理は、水又は水を含有する液体と、現像工程後の3Dプリンタ造形物とを接触させることで行われる。酸の水溶液による処理には、通常用いられる公知のすすぎ処理方法が使用できる。例えば、流水の噴射(流水すすぎ)、浸漬法、超音波洗浄法、浸漬超音波洗浄法、浸漬揺動法等の各種のすすぎ処理を単独又は組み合わせて使用できる。
本発明の3Dプリンタ造形物の現像方法では、すすぎ処理工程は、
現像工程後の3Dプリンタ造形物を、酸の水溶液で処理する第1すすぎ処理工程、及び
第1すすぎ処理工程後の3Dプリンタ造形物を、水で処理する第2すすぎ処理工程、
を含むことが好ましい。以下、第1すすぎ処理工程、及び第2すすぎ処理工程について説明する。
(第1すすぎ処理工程)
第1すすぎ処理工程では、現像工程後の3Dプリンタ造形物を、酸の水溶液で処理する。第1すすぎ処理工程で用いられる酸の水溶液は、例えば下記の水溶性酸を水に溶解させることにより得ることができる。
水溶性酸は、無機酸、有機酸のいずれか一方であってもよいし、両方であってもよい。強い酸性を示し現像液成分の除去能が高い観点からは、無機酸が好ましい。取り扱い上の安全性とすすぎ性が良好である観点からは、有機酸が好ましい。
無機酸としては、オキソ酸、ペルオキソ酸、水素酸等が挙げられる。オキソ酸としては、ホウ酸、ヨウ素酸、硝酸、リン酸、硫酸、次亜塩素酸、過塩素酸、亜硝酸、次亜リン酸、亜リン酸、亜硫酸等が挙げられる。ペルオキソ酸としては、過硫酸、過炭酸、過リン酸、過酢酸、過安息香酸等が挙げられる。水素酸としては、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、硫化水素酸等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。なかでも、残留現像液成分の除去能が高く、酸としての持続性がよい、硝酸、リン酸、硫酸、又は塩酸が好ましい。
有機酸としては、カルボン酸、チオカルボン酸、過酸、メルカプタン、スルホン酸、ホスファチジン酸、ジチオカルボン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸等の水溶性有機酸が挙げられる。
有機酸の具体例としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の炭素数が1以上、18以下の直鎖飽和モノカルボン酸;アクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸等の直鎖不飽和モノカルボン酸;イソ酪酸、イソバレリン酸、ピバリン酸等の分岐飽和モノカルボン酸;メタクリル酸、チグリン酸等の分岐不飽和モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸等の飽和多価カルボン酸;マレイン酸、シトラコン酸等の不飽和多価カルボン酸;乳酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸等のヒドロキシカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式カルボン酸;ポリアクリル酸,ポリマレイン酸等の飽和多価カルボン酸;o−チオ酢酸等のチオカルボン酸;過酢酸等の過酸;ベンゼンスルホン酸,トルエンスルホン酸,ナフタリンスルホン酸等;ナフトールスルホン酸;タウリン、ナフチルアミンスルホン酸;スルホ安息香酸等のスルホン酸;ジチオカルボン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。
中でも、残留現像液成分の除去能が高く、酸としての持続性がよい、カルボン酸である蟻酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、乳酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、ポリアクリル酸及びポリマレイン酸がより好ましい。
第1すすぎ処理工程で用いられる酸の水溶液に含まれる酸の含有量は、3Dプリンタ造形物表面上の現像液組成物を除去するために、0.1重量%以上であることが好ましい。酸の含有量の上限については、現像液組成物を除去する観点からは、高ければ高い程好ましい。しかし、通常98重量%を越える濃度の酸水溶液の調整は困難であることから、第1すすぎ処理で用いられる酸の水溶液に含まれる酸の含有量の上限は98重量%以下でよい。
酸が無機酸である場合、酸の水溶液中の無機酸の含有量は、現像液組成物とこれに溶解したサポート材の除去性を高め、かつ持続性を向上する観点、取り扱いの安全性の観点から、0.2重量%以上、更に1重量%以上、更に5重量%以上が好ましく、そして、20重量%以下、更に15重量%以下、更に10重量%以下が好ましい。
酸が有機酸である場合、酸の水溶液中の有機酸の含有量は、現像液組成物とこれに溶解したサポート材の除去性を高め、かつ持続性を向上する観点、水に均一に溶解させる観点から、1重量%以上、更に5重量%以上、更に10重量%以上が好ましく、そして、50重量%以下、更に30重量%以下、更に20重量%以下が好ましい。
第1すすぎ処理工程で用いられる酸の水溶液に使用する水としては、超純水、純水、イオン交換水、蒸留水、通常の水道水等が用いられる。
第1すすぎ処理工程での酸の水溶液による処理は、酸の水溶液と、現像工程後の3Dプリンタ造形物とを接触させることで行われる。酸の水溶液による処理には、通常用いられる公知のすすぎ処理方法が使用できる。例えば、浸漬法、超音波洗浄法、浸漬超音波洗浄法、浸漬揺動法等の各種のすすぎ処理を単独又は組み合わせて使用できる。第1すすぎ処理工程での酸の水溶液による処理は、酸の水溶液に、現像工程後の3Dプリンタ造形物を浸漬させて行うことが好ましい。浸漬は、現像工程後の3Dプリンタ造形物全体が酸の水溶液と接触するように行なわれる。すなわち、現像工程後の3Dプリンタ造形物の全体を酸の水溶液に浸漬させる。
酸の水溶液による処理を行う際の酸の水溶液の温度は、サポート材の付着量等に応じて適宜調整すればよいが、例えば、現像性、サポート材の除去性の向上や水分蒸発量の低減、モデル材への影響低減の観点から、5℃以上、更に10℃以上、更に20℃以上が好ましく、そして、60℃以下、更に50℃以下、更に40℃以下が好ましい。モデル材が紫外線硬化性樹脂である場合は、第1すすぎ処理工程で用いる酸の水溶液の温度は、5℃以上、40℃以下が好ましい。
第1すすぎ処理工程での処理時間は、サポート材の残存量等に応じて適宜調整される。浸漬法の場合、浸漬時間は、1分以上、更に5分以上、更に8分以上、更に10分以上が好ましく、そして、60分以下、更に30分以下、更に20分以下が好ましい。
(第2すすぎ処理工程)
第2すすぎ処理工程では、第1すすぎ処理工程後の3Dプリンタ造形物を、水で処理する。水は、水道水、イオン交換水、純水等がすすぎの容易性の観点から好ましい。
第2すすぎ処理工程での水による処理は、水と第1すすぎ処理工程後の3Dプリンタ造形物とを接触させることで行われる。水による処理には、通常用いられる公知のすすぎ処理方法が使用できる。例えば、浸漬法、浸漬超音波洗浄法、浸漬揺動法、スプレー法、流水法、手拭き法などの各種のすすぎ処理を単独又は組み合わせて使用できる。第2すすぎ処理工程での水による処理は、流水を第1すすり処理工程後の3Dプリンタ造形物に接触させる流水すすぎにより行うことが好ましい。
水による処理を行う際の水の温度は、サポート材の付着量等に応じて適宜調整すればよいが、例えば、現像性、サポート材の除去性の向上や水分蒸発量の低減、モデル材への影響低減の観点から、5℃以上、更に10℃以上、更に20℃以上が好ましく、そして、60℃以下、更に50℃以下、更に40℃以下が好ましい。モデル材が紫外線硬化性樹脂である場合は、第2すすぎ処理工程で用いる水の温度は、5℃以上、40℃以下が好ましい。
第2すすぎ処理工程での処理時間は、サポート材の残存量等に応じて適宜調整される。流水すすぎによる場合、すすぎ時間は、1分以上、5分以上、更に10分以上、更に15分以上が好ましく、そして、60分以下、更に40分以下、更に20分以下が好ましい。
<3Dプリンタ造形物の製造方法>
また、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物による処理を3Dプリンタ造形物の製造方法に取り込むこともできる。
本発明の3Dプリンタ造形物の製造方法は、
3Dプリンタを用いてモデル材とサポート材とからなるDプリンタ造形物を製造する3D造形工程、
3D造形工程で得られた3Dプリンタ造形物を、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物で処理して前記3Dプリンタ造形物からサポート材を除去する現像工程、及び
現像工程後の3Dプリンタ造形物を、水又は水を含有する液体で処理するすすぎ処理工程
を含む。
3Dプリンタを用いてモデル材とサポート材とからなるDプリンタ造形物を製造する3D造形工程は、公知の3Dプリンタ造形物の製造に準じて行えばよい。
インクジェット紫外線硬化方式の3Dプリンタによる造形は、インクジェット3Dプリンタを用いることが好ましい。インクジェット3Dプリンタによる造形は、いわゆる光造形法により行うことが好ましく、例えば、モデル材、サポート材となる光重合性単量体を含む光硬化性組成物を、それぞれインクジェットノズルから吐出して堆積層を形成させ、所定パターンで紫外線などを照射して硬化させる方法が挙げられる。光造形法では、モデル材とサポート材の硬化程度が異なるように設定される。3D造形工程で用いられるモデル材とサポート材は、本明細書において本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物の箇所で述べたものがそれぞれ使用でき、好ましい態様も同様である。
熱溶解積層方式の3Dプリンタによる造形は、ヒーターを内蔵した可動ノズルを持った3Dプリンタを用いることが好ましい。可動ノズル3Dプリンタによる造形は、いわゆる熱可塑性樹脂を溶融、吐出する方法により行うことが好ましく、例えば、モデル材、サポート材となる熱可塑性樹脂をヒーターで溶融し、それぞれ可動ノズルから吐出して堆積層を形成させ、所定パターン硬化させる方法が挙げられる。この方法では、モデル材とサポート材の樹脂の種類が異なる。熱溶解積層方式の3Dプリンタによる3D造形工程で用いられるモデル材とサポート材は、本明細書において本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物の箇所で述べたものがそれぞれ使用でき、好ましい態様も同様である。
3D造形工程で得られた3Dプリンタ造形物は、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物による所定の現像工程、及び所定のすすぎ処理工程に供せられる。本発明の3Dプリンタ造形物の製造方法においても、すすぎ処理工程は、現像工程後の3Dプリンタ造形物を、酸の水溶液で処理する第1すすぎ処理工程、及び第1すすぎ処理工程の3Dプリンタ造形物を、水で処理する第2すすぎ処理工程を含むことが好ましい。現像工程、第1すすぎ処理工程、及び第2すすぎ処理工程は、それぞれ、本明細書において本発明の3Dプリンタ造形物の現像方法の箇所で述べた方法と同様に行われる。また、3Dプリンタ造形物の現像方法で述べた事項は、全てこの製造方法に適用でき、好ましい態様も同様である。
<本発明の他の態様>
本発明は、(a)水溶性有機溶剤1重量%以上、20重量%以下、(b)アルカリ金属水酸化物0.5重量%以上、20重量%以下、(c)有機アルカリ剤0.2重量%以上、20重量%以下、(d)界面活性剤0.1重量%以上、20重量%以下、及び水を含有し、(b)の含有量と(c)の含有量の重量比(b)/(c)が1/4以上、1/0.4以下である、3Dプリンタ造形物用サポート材除去剤組成物もまた提供する。本明細書において本発明の本発明の現像液組成物の箇所で述べた事項は、全てこの3Dプリンタ造形物用サポート材除去剤組成物に適用でき、好ましい態様も同様である。
また、本発明は、モデル材とサポート材により造形された3Dプリンタ造形物を、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物に浸漬してサポート材を除去する工程(1)、
工程(1)後の3Dプリンタ造形物を、酸の水溶液に浸漬する工程(2)、及び
工程(2)後の3Dプリンタ造形物を、水で処理する工程(3)、
を含む、3Dプリンタ造形物のサポート材の除去方法もまた提供する。本明細書において本発明の本発明の3Dプリンタ造形物の現像方法の箇所で述べた事項は、全てこの除去方法に適用でき、その場合、3Dプリンタ造形物の現像方法における現像工程、第1すすぎ処理工程、第2すすぎ処理工程が、それぞれ、前記除去方法の工程(1)、工程(2)、工程(3)に対応し、好ましい態様も同様に適用できる。
また、本発明は、3Dプリンタにより立体物を造形する3D造形方法であって、モデル材とサポート材により造形された立体物を、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物で処理してサポート材を除去する工程を有する、3D造形方法もまた提供する。本明細書において本発明の本発明の3Dプリンタ造形物の現像方法の箇所で述べた事項のうち、現像工程に関する事項は、全てこの方法での前記工程に適用でき、好ましい態様も同様に適用できる。
本発明は、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物と、酸の水溶液と、を含んで構成される、3Dプリンタ造形物用現像液キットもまた提供する。該キットは、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物と、酸の水溶液とを分離して保持するものであり、本発明の3Dプリンタ造形物用現像液組成物を収容する物品と、酸の水溶液を収容する物品とを含むことができる。本明細書において本発明の現像液組成物の箇所で述べた事項は、全てこのキットに適用でき、好ましい態様も同様である。また、本明細書において本発明の第1すすぎ処理工程の箇所で述べた事項のうち、酸の水溶液に関する事項は、全てこのキットに適用でき、好ましい態様も同様である。
〔テストピース:3Dプリンタ造形物〕
テストピース1:オブジェットジオメトリーズ社製の3DプリンタEden 350Vにて、モデル材として、FullCure 720を、サポート材として、FullCure 705を用い、ハオクオリティーモード、積層ピッチ16μmにて、長軸最大長さ112mm、短軸最大長さ36mm、最大厚み7mmのモンキレンチ造形物を作製した。この3Dプリンタは、アクリル系光硬化樹脂を使用したインクジェット紫外線硬化方式であり、モデル材、サポート材共にアクリル系樹脂であった。モンキレンチ造形物の概略を図1に示す。図1では、便宜的にモンキレンチ部分も実線で示している。モンキレンチ造形物は、ウォームギアにより開口幅が可変となるものであり、溝、ねじ部の穴を有するものであった。
テストピース2:ストラタシス社製の3DプリンタDimension SSTにて、モデル材として、P400 ABS MODELを、サポート材として、P400SR P400 Soluble Supportを用い、長軸長さ112mm、短軸長さ36mm、最大厚み7mmのモンキレンチ造形物を作製した。この3Dプリンタは、ABS樹脂を使用した熱溶解積層法方式であり、モデル材はABS樹脂、サポート材は熱可塑性アクリル系樹脂であった。モンキレンチ造形物の概略を図1に示す。図1では、便宜的にモンキレンチ部分も実線で示している。モンキレンチ造形物は、ウォームギアにより開口幅が可変となるものであり、溝、ねじ部の穴を有するものであった。
〔現像試験〕
表1、2に示す組成の各種現像液組成物を調製し、これらの現像液組成物を用いて前記のテストピース(モンキレンチ造形物)を現像して、現像液組成物の現像性及びモデル材への影響を評価した。なお、全ての現像液組成物は、反応染料(カヤシオン)により青色に着色されており、実施例では、現像時、現像液組成物に経時的な変色が認められた。
(現像方法)
前記テストピース1又はテストピース2を、表1又は表2の現像液組成物に、テストピース全体が現像液組成物につかるように、3時間、6時間、又は12時間、液温25℃で浸漬し現像した。次いで、現像後のテストピース1又はテストピース2を、表1の酸を表1の濃度で含有する酸の水溶液(残部は水)に、テストピース全体が酸の水溶液につかるように、液温25℃で10分間浸漬し、第1すすぎ処理をした。なお、一部の実施例では、第1すすぎ処理を行わなかった(表中、「なし」と表示)。次いで、第1すすぎ処理後のテストピース1又はテストピース2を、水道水にて2分間流水すすぎし、第2すすぎ処理をした。次いで、1分間エアーブローした後、1時間室内放置して乾燥した。
(評価)
(1)現像性
乾燥後の各テストピースのサポート材の除去状態を目視で観察した。観察は、表面、溝、ねじ部の穴の3箇所について行い、現像性を以下の基準で評価した。6人のパネラーが、それぞれ3個のテストピースについて上記観察を行い、3個のテストピースの現像性についての上記点数の平均を、現像性を示す指標として表1、2に示した。なお、上記点数の平均値が大きいほど、現像性能が良好であり、サポート材がより良好に除去されていることを意味する。
*現像性の評価基準
5点:表面、溝、ねじ部の穴のサポート材がすべて除去され、表面のザラツキも無く、スムーズな表面。
4点:表面、溝、ねじ部の穴のサポート材はすべて除去されているが、表面に僅かにザラツキが有る。
3点:表面、溝、ねじ部の穴のサポート材はすべて除去されているが、表面にザラツキが有る。
2点:表面、溝部のサポート材はすべて除去されているが、ねじ部の穴にサポート材が残っている。
1点:表面のサポート材はすべて除去されているが、溝、ねじ部の穴にサポート材が残っている。
0点:表面、溝、ねじ部の穴にサポート材が残っている。
(2)モデル材への影響
乾燥後の各テストピースの表面状態を目視で観察した。観察は、テストピース表面について行い、モデル材への影響を以下の基準で評価した。6人のパネラーが、それぞれ3個のテストピースについて上記観察を行い、3個のテストピースの表面への影響についての上記点数の平均を、モデル材への影響を示す指標として表1、2に示した。なお、上記点数の平均値が大きいほど、モデル材への影響が小さく、良好であることを意味する。
*モデル材への影響の評価基準
3:影響なし。
2:表面がわずかに溶解した。
1:溶解し、サイズが小さくなった。
Figure 0005980088
Figure 0005980088
表中の(a)成分(一部)、(d)成分(一部)は以下のものである。
・POE(1)モノブチルエーテル:ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド平均付加モル数1)モノブチルエーテル
・POE(2)モノブチルエーテル:ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド平均付加モル数2)モノブチルエーテル
・POE(3)モノメチルエーテル:ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド平均付加モル数3)モノメチルエーテル
・POE(8)モノラウリルエーテル:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、エチレンオキサイド平均付加モル数8
・POE(20)モノステアリルエーテル:ポリオキシエチレンステアリルエーテル、エチレンオキサイド平均付加モル数20
・アルケニル(C8)コハク酸ジカリウム:アルケニル基の炭素数8
表1、2の結果より、本発明の現像液組成物を用いると、サポート材がきれいに除去され、高い現像性を得られることがわかる。また、本発明の現像液組成物を用い、かつ、酸水溶液で第1すすぎ処理をすると、更に高い現像性を得られることがわかる。そして、本発明の現像液組成物は、モデル材への影響が少なく、美麗な造形物が得られることがわかる。一方、比較例では、以下のように本発明の効果が得られないことがわかる。
比較例1:(b)成分のアルカリ金属水酸化物の含有量が0.3重量%になると、サポート材の除去性が低下し、膨潤はするが、12時間の浸漬でも大部分が残留した。
比較例2:(a)成分の水溶性有機溶剤の含有量が0.5重量%になると、内部への現像液組成物の浸透性が低下し、ねじ部の穴など、内部のサポート材が残存した。
比較例3:(b)/(c)重量比が1/0.25になると、サポート剤の除去性が低下すると共に、モデル剤への影響が出た。すなわち、サポート剤とのコントラストが低下し、どちらも溶解した。
比較例4:(d)成分の界面活性剤の含有量が0.05重量%になると、現像液組成物とこれに溶解したサポート材のリンス性が低下し、表面にリンス残りが有ると共に、浸漬時間が短いと、ねじ部の穴など、内部のサポート材のリンス性が低下した。
比較例5:(b)/(c)重量比が1/0.2になると、サポート剤の除去性が低下すると共に、モデル剤への影響が出た。すなわち、サポート剤とのコントラストが低下し、どちらも溶解する。(b)/(c)重量比のみ相違する実施例4と比べると性能の低下は明らかである。
比較例6:(b)/(c)重量比が1/5になると、ねじ部の穴など、内部のサポート材が除去出来なかった。これは、有機アルカリ剤がアルカリ金属水酸化物によるサポート材のケン化、分解、崩壊の効果を阻害するためであると考えられる。
比較例7:(b)/(c)重量比が1/0.3になると、モデル材への影響が大きく出た。
比較例8:(b)成分のアルカリ金属水酸化物を含有しないと、サポート材は全く除去出来なかった。
比較例9:(c)成分の有機アルカリ剤を含有しないと、モデル材への影響が強く出た。
比較例10:(a)成分の水溶性有機溶剤を含有しないと、内部への現像液組成物の浸透性が低下し、ねじ部の穴など、内部のサポート材が除去出来なかった。
比較例11:(d)成分の界面活性剤を含有しないと、現像液組成物がねじ部の穴など、内部に浸透し難く、サポート材が残った。加えて、現像液組成物とこれに溶解したサポート材のリンス性が低下し、表面にリンス残りも有った。
比較例12:(b)成分に代えて、炭酸カリウムを用いると、サポート材を全く除去性できず、現像性が著しく低下する。(b)成分に代えて炭酸カリウムを含有することのみ相違する実施例8と比べると性能の低下は明らかである。
比較例13:特許文献5(特開2011−20412号公報)の表1、試料番号2の組成物であるが、サポート材を全く除去性できず、現像性が著しく低いことがわかる。
比較例14:特許文献4(特開2011−5658号公報)の表1、溶液5に準じた組成物であるが、サポート材を全く除去性できず、現像性が著しく低いことがわかる。

Claims (11)

  1. (a)水溶性有機溶剤1重量%以上、20重量%以下、(b)アルカリ金属水酸化物0.5重量%以上、20重量%以下、(c)有機アルカリ剤0.2重量%以上、20重量%以下、(d)界面活性剤0.1重量%以上、20重量%以下、及び水を含有し、
    (b)の含有量と(c)の含有量の重量比(b)/(c)が1/4以上、1/0.4以下であり、
    サポート材として、アクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物、及び熱可塑性アクリル系樹脂から選ばれるサポート材を用いる3Dプリンタ造形物用である、
    3Dプリンタ造形物用現像液組成物。
  2. 更に、着色剤を含有する、請求項記載の3Dプリンタ造形物用現像液組成物。
  3. モデル材とサポート材により造形された3Dプリンタ造形物を、3Dプリンタ造形物用現像液組成物で処理してサポート材を除去する現像工程、及び
    現像工程後の3Dプリンタ造形物を、水又は水を含有する液体で処理するすすぎ処理工程
    を含む、3Dプリンタ造形物の現像方法であって、
    前記3Dプリンタ造形物用現像液組成物が、(a)水溶性有機溶剤1重量%以上、20重量%以下、(b)アルカリ金属水酸化物0.5重量%以上、20重量%以下、(c)有機アルカリ剤0.2重量%以上、20重量%以下、(d)界面活性剤0.1重量%以上、20重量%以下、及び水を含有し、(b)の含有量と(c)の含有量の重量比(b)/(c)が1/4以上、1/0.4以下の3Dプリンタ造形物用現像液組成物であり、
    前記サポート材が、アクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物、及び熱可塑性アクリル系樹脂から選ばれるサポート材からなる、
    3Dプリンタ造形物の現像方法。
  4. すすぎ処理工程が、
    現像工程後の3Dプリンタ造形物を、酸の水溶液で処理する第1すすぎ処理工程、及び 第1すすぎ処理工程後の3Dプリンタ造形物を、水で処理する第2すすぎ処理工程、
    を含む、請求項記載の3Dプリンタ造形物の現像方法。
  5. 第1すすぎ処理工程を、3Dプリンタ造形物を酸の水溶液に浸漬することにより行う、請求項記載の3Dプリンタ造形物の現像方法。
  6. 3Dプリンタが、インクジェットノズル又はヒーターを内した可動ノズルを使用する3Dプリンタである、請求項の何れか1項記載の3Dプリンタ造形物の現像方法。
  7. モデル材が紫外線硬化性組成物からなり、現像工程で用いる3Dプリンタ造形物用現像液組成物の温度が、5℃以上、40℃以下である、請求項の何れか1項記載の3Dプリンタ造形物の現像方法。
  8. 現像工程を、3Dプリンタ造形物を3Dプリンタ造形物用現像液組成物に浸漬することにより行う、請求項の何れか1項記載の3Dプリンタ造形物の現像方法。
  9. 3Dプリンタ造形物用現像液組成物が着色されている、請求項の何れか1項記載の3Dプリンタ造形物の現像方法。
  10. 3Dプリンタを用いてモデル材とサポート材とからなるDプリンタ造形物を製造する3D造形工程、
    3D造形工程で得られた3Dプリンタ造形物を、3Dプリンタ造形物用現像液組成物で処理して前記3Dプリンタ造形物からサポート材を除去する現像工程、
    現像工程後の3Dプリンタ造形物を、水又は水を含有する液体で処理するすすぎ処理工程
    を含む、3Dプリンタ造形物の製造方法であって、
    前記3Dプリンタ造形物用現像液組成物が、(a)水溶性有機溶剤1重量%以上、20重量%以下、(b)アルカリ金属水酸化物0.5重量%以上、20重量%以下、(c)有機アルカリ剤0.2重量%以上、20重量%以下、(d)界面活性剤0.1重量%以上、20重量%以下、及び水を含有し、(b)の含有量と(c)の含有量の重量比(b)/(c)が1/4以上、1/0.4以下の3Dプリンタ造形物用現像液組成物であり、
    前記サポート材が、アクリル系モノマーを含有する光硬化性組成物、及び熱可塑性アクリル系樹脂から選ばれるサポート材からなる、
    3Dプリンタ造形物の製造方法。
  11. すすぎ処理工程が、
    現像工程後の3Dプリンタ造形物を、酸の水溶液で処理する第1すすぎ処理工程、及び
    第1すすぎ処理工程の3Dプリンタ造形物を、水で処理する第2すすぎ処理工程、
    を含む、請求項10記載の3Dプリンタ造形物の製造方法。
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