JP6808439B2 - 立体物の製造方法および立体物の製造に用いる除去液 - Google Patents

立体物の製造方法および立体物の製造に用いる除去液 Download PDF

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Description

本発明は、立体物の製造方法に関する。
近年、立体物を製造する方法として、作製したい立体物の断面データに従って造形材粒子を積層する積層造形法が注目されている。
特許文献1には、電子写真方式を用いて、造形材料の粉体を立体物の断面データに応じて配置し、造形材料の粉体を熱によって互いに融着させて積層する方法が記載されている。
積層造形法において、オーバーハング構造や可動部のある構造などの複雑な立体物を作製する場合、構造材料の存在しない領域の上に構造材料を設ける必要が生じる。このような場合、目的とする立体物を構成する構造材料と、構造材料の積層を支持するサポート材料の少なくとも二種類の造形材料を用いる必要がある。サポート材料によって構成されるサポート部は、製造過程において、目的とする立体物の空隙となる領域に設けられる。サポート部は、構造材料の存在しない領域の上に配置する構造材料を支える部分であり、最終的には除去される。したがって、サポート材料は、構造材料で構成された造形部の表面から容易に除去できる材料であることが望まれる。
特許文献2には、サポート材料として水溶性有機材料であるポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)を用いる技術が記載されている。サポート材料として水溶性有機材料を用いることで、サポート部を水により洗浄除去することができる。
特開2003−53849号公報 特表2002−516346号公報
特許文献1に記載の電子写真方式を用いた積層造形法においては、造形材料の粉体を用いる。したがって、目的とする立体物となる構造部を構造材料の粒子(構造材粒子)からなる粉体で構成し、サポート部をサポート材料の粒子(サポート材粒子)からなる粉体で構成する必要がある。このとき、構造材粒子とサポート材粒子は1つの断面上に、ともに配置される。加熱によって造形材粒子を融着させて積層する場合は、サポート材粒子が構造材粒子とともに加熱される。一般に、水溶性有機材料は、非水溶性の構造材料と比較して軟化温度が低く、軟化温度以上の温度において急激に軟化する。そのためサポート材粒子として水溶性有機材料を含む粒子を用いると、加熱によってサポート材粒子が構造材粒子よりも著しく軟化し、サポート部の形状が意図した形状から大きくずれてしまうという課題があった。
水溶性有機材料を含むサポート材粒子に非水溶性の添加剤を含有させることにより、上記課題を解決することが考えられるが、その様なサポート材粒子は、特許文献2に記載された水溶性材料のみで構成されたサポート材粒子に比べると溶解し難くなる。そのため、オーバーハング構造や可動部のある構造などの複雑な構造を有する立体物を、形状精度や寸法精度よく製造することが困難となる可能性がある。また、溶解速度を上げる為に水以外の環境負荷の大きい有機溶剤、酸、アルカリ性の溶媒を用いるとサポート材料除去後の溶媒の廃棄に浄化等の処理が必要になる可能性もある。
そこで本発明は、サポート材料によって構成されるサポート部の除去性能を向上した立体物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の立体物の製造方法は、非水溶性の構造材と、水溶性材料と繊維材料とを含有するサポート材と、を配置および積層して造形物を形成する第1の工程と、
前記造形物の前記サポート材で構成されている部分を、水及び両極性の界面活性剤を含む液体に接触させて除去する第2の工程と、を有し、
前記第1の工程が、前記構造材料および前記サポート材料に熱エネルギーを与えて融着する加熱融着工程を含むことを特徴とする。
本発明の立体物の製造方法は、非水溶性の構造材と、水溶性材料と繊維材料とを含有するサポート材と、を配置および積層して造形物を形成する第1の工程と、
前記造形物の前記サポート材で構成されている部分を、水及び両極性の界面活性剤を含む液体に接触させて除去する第2の工程と、を有し、
前記前記繊維材料が、平均繊維径が1nm以上500nm以下のナノファイバーであることを特徴とする。
また、本発明の立体物の製造に用いる除去液は、非水溶性の構造部と、水溶性材料と繊維材料とを含有するサポート部とで構成された立体物の前記サポート部を除去するための除去液であって、水と両極性の界面活性剤を含み、前記界面活性剤が、レシチンであることを特徴とする。
本発明によれば、サポート材粒子で構成されるサポート部を、水及び両極性の界面活性剤を含む液体に接触させて除去することで、サポート部の除去性能を向上することができ、サポート材粒子が非水溶性の添加剤を含有する場合でも、形状精度や寸法精度よく立体物を製造することができる。
本実施形態に係るサポート材粒子の断面構造の一例を模式的に示した図である。 本実施形態に係る立体造形装置の構成を模式的に示した図である。 本実施形態に係る除去工程に用いる除去装置の構成を模式的に示した図である。 実施例および比較例で用いたサポート材粒子の貯蔵弾性率および損失弾性率を示すグラフである。 実施例および比較例で製造した立体物を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明においては、その趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下に説明する実施形態に対して適宜変更、改良等が加えられたものについても本発明の範囲に含まれる。
≪造形材粒子≫
まず、本発明で用いる造形材粒子について説明する。本発明では、造形材粒子として、非水溶性の構造材粒子と、水溶性材料を含有するサポート材粒子とを用いる。本明細書において「造形材粒子」とは、立体物を製造する際に用いる粒子状の造形材料を言う。造形材料は、目的とする立体物を構成する構造材料と、構造材料の積層を支持するサポート材料とに分類される。サポート材料で構成されているサポート部は、構造材料の存在しない領域の上に積層される構造材料を支える部分であり、最終的には除去される部分である。すなわち「造形材粒子」は、粒子状の構造材料である「構造材粒子」と、粒子状のサポート材料である「サポート材粒子」とに分類される。
造形材粒子の体積基準の平均粒子径は1μm以上100μm以下であることが好ましく、より好ましくは20μm以上80μm以下である。造形材粒子の粒径を1μm以上とすることにより、後述する積層工程における1回の積層膜厚を厚くすることができるため、少ない積層回数で所望の高さの立体物を得ることが可能となる。また、造形材粒子の粒径を100μm以下とすることにより、形状精度や寸法精度の高い立体物を製造しやすくなる。造形材粒子の体積基準の平均粒子径は、市販のレーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
<構造材粒子>
立体物を構成する構造材料としては、非水溶性材料を使用する。本実施形態では後述するように、断面データに応じて配置した構造材粒子およびサポート材粒子を加熱することで互いに融着させて積層し、立体物を作製する。そのため、本実施形態に係る構造材粒子としては、熱可塑性樹脂や熱可塑性を有する金属材料、無機材料などの熱可塑性材料を好適に用いることができる。なお、「熱可塑性」とは、常温では変形しにくいが、材料に応じた温度で加熱すると塑性を示して自由な変形が可能となり、また冷却すると再び固くなる特性を指す。
熱可塑性樹脂としては、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PS(ポリスチレン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PA(ナイロン/ポリアミド)、PC(ポリカーボネイト)、POM(ポリアセタール)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、LCP(液晶ポリマー)、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、エラストマーなどが挙げられるが、これらに限定はされない。
また、構造材粒子は、目的とする立体物の機能にあわせて顔料や分散剤などの機能性物質をさらに含んでいてもよい。
構造材料に非水溶性材料を使用した場合、サポート部を構成するサポート材料として水によって除去可能な材料を用いれば、積層後の造形物からサポート部を水によって選択的に除去することが可能となる。水を用いてサポート部を除去することができれば、水は入手が容易であるためサポート部の除去にかかるコストを低く抑えることができる。さらに、水は安全性が高く環境への負荷が低いため、サポート部の除去に水を用いることは非常に好ましい。
ここで、「非水溶性材料」とは、水に対する溶解度が0.1未満の材料を言い、「水溶性材料」とは、水に対する溶解度が0.1以上の材料を言う。また、「水に対する溶解度」とは、1気圧において、水温20℃の純水100gに溶ける質量をグラム単位で表した数値とする。
<サポート材粒子>
本実施形態に係るサポート材粒子は、水に対する溶解度の大きな材料である水溶性材料と繊維材料とを含有している。サポート材粒子の含有する水溶性材料の水に対する溶解度が大きいほど、サポート材粒子中の水溶性材料の水への溶解を容易に行うことができるため、水によるサポート部の除去を容易に行うことができる。このような水溶性材料としては、水溶性を有する有機材料である水溶性有機材料、好ましくは熱可塑性の水溶性有機材料を使用することができる。水溶性有機材料としては、具体的には、水溶性の単糖やオリゴ糖、多糖、食物繊維などの水溶性糖類、ポリアルキレンオキシド、ポリビニルアルコール(PVA)が好ましく用いられる。
水溶性糖類の具体例としては、例えば、グルコース、キシロース、フラクトース等の単糖、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、イソマルツロース(パラチノース(登録商標))等の二糖、メレジトース、マルトトリオース、スタキオース、ニゲロトリオース、ラフィノース、ケストース等の四糖、イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、乳果オリゴ糖等のオリゴ糖、ポリデキストロース、イヌリン等の食物繊維、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、オリゴ糖アルコール、エリスリトール等の糖アルコールが挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、ポリアルキレンオキシドの具体例としては、ポリエチレングリコール(PEG)やポリエチレンオキシド(PEO)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
サポート材粒子から構成される部分の水による除去を容易にするために、水溶性材料のサポート材粒子全体に占める質量分率は、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。なお、上限については特に限定されるものではないが、水溶性材料のサポート材粒子全体に占める質量分率は、95%以下であってもよいし、90%以下であってもよい。
サポート材粒子は、1種類の水溶性材料を含んでいてもよいし、複数種類の水溶性材料を含んでいてもよい。複数種類の水溶性材料が含まれている場合は、これらの水溶性材料の合計量で、サポート材粒子全体に占める水溶性材料の質量分率を算出すればよい。ここで、水溶性材料の「種類」とは化学構造によって決まるものとし、化学構造が異なっている場合に種類が異なっていると表現する。
水溶性材料としては、水溶性を有していれば特に限定はされないが、水に対する溶解度が1より大きい材料が好ましく、10より大きい材料がより好ましく、50以上であればさらに好ましい。
サポート材粒子の粘性や軟化温度などの各種特性は、複数の材料を混合させることにより所望の値に調整することが可能である。例えば、水溶性材料としてマルトテトラオースと、マルトテトラオースよりも軟化温度の低いラクチトールと、の混合物を用いて、その比率を調整することで、サポート材粒子の軟化温度を調整することができる。また、繊維材料を加えることにより、材料を軟化温度以上に加熱したときの粘弾性を調整することができる。ここで、「軟化温度」とは、物質を加熱していくときに、温度の上昇とともに貯蔵弾性率が大きく減少し始める温度のことを指す。本明細書では、実施例で示すように、アントンパール社製のレオメーターMCR302を用いて測定できる温度ごとの貯蔵弾性率において、貯蔵弾性率が10MPaとなる温度を軟化温度とする。
サポート材粒子は、目的とする立体物の機能にあわせて顔料や分散剤などの機能性物質をさらに含んでいてもよい。
[繊維含有粒子]
本実施形態に係るサポート材粒子は、軟化温度以上における材料の粘性を調整するため、繊維材料が添加されている。以下、繊維材料を含有するサポート材粒子を、「繊維含有粒子」と称する。本実施形態に係る繊維含有粒子は図1(a)に示すような断面構造を有しており、繊維含有粒子1中には繊維材料12が分散しており、繊維材料12による3次元的な網目構造が存在することが好ましい。本実施形態に係る繊維含有粒子1は繊維材料12により、好ましくはその網目構造により、粒子内における水溶性材料11の流動を妨げることができる。そのため、加熱融着工程における加熱によって水溶性材料11の粘性が増加しても、水溶性材料11の流動を抑制し、粒子全体の粘性の増加を抑制することができる。結果的に、加熱融着工程における温度範囲で、貯蔵弾性率および損失弾性率の値を調整することができる。すなわち、繊維材料12は繊維含有粒子1の貯蔵弾性率および損失弾性率等の粘弾性を制御する粘弾性制御剤として機能する。
ここで、「貯蔵弾性率(G’)」とは、物質の持つ弾性の度合いを表す。「弾性」とは、一般に固体の性質を表し、ある物質に一定の外力を印加して変形させた後に、その外力を除去すると変形した物質の形状が外力を印加する前の形状に戻る性質を指す。一方、「損失弾性率(G”)」とは、物質の持つ粘性の度合いを表す。「粘性」とは、一般に液体の性質を表し、ある物質に一定の外力を印加して変形させた後に、その外力を除去しても変形した物質の形状が外力を印加する前の形状に戻らない性質を指す。
ある温度範囲において、ある物質の貯蔵弾性率が損失弾性率より大きい場合には、その物質はその温度範囲において弾性的な挙動を示す。すなわち、外力を加えて変形させても元の形状に戻ろうとし、ゴムのような挙動を示す。逆に、ある温度範囲において、ある物質の貯蔵弾性率が損失弾性率より小さい場合には、その物質はその温度範囲において粘性的な挙動を示す。すなわち、外力を加えて変形させると流動して元の形状には戻らず、ゾルのような挙動を示す。
一般に、水溶性糖類などの水溶性材料11は、非水溶性材料である構造材料と比較して軟化温度が低い上に、軟化温度以上の温度範囲においては貯蔵弾性率が損失弾性率より小さくなる。
繊維含有粒子1をサポート材粒子として用いる場合には、構造材粒子とともに積層される。また、加熱融着工程においてはサポート材粒子と構造材粒子とがともに加熱されて融着され、層が形成される。詳しくは後述するが、加熱融着工程ではサポート材粒子と構造材粒子とがともに軟化する温度以上の温度まで加熱を行う必要がある。したがって、水溶性材料11は加熱融着工程において水溶性材料11の軟化温度よりかなり高い温度まで加熱されることになるため、水溶性材料11はゾルのような挙動を示し、流動性が顕著になる。その結果、水溶性材料11を含むサポート材粒子は形状を保持することができず、層中のサポート材粒子で構成されている部分であるサポート部が著しく変形してしまう可能性がある。
しかし、本実施形態に係る繊維含有粒子1は水溶性材料11に加えて繊維材料12を含有させ、加熱融着工程における温度範囲で、貯蔵弾性率が損失弾性率より常に大きくなるように調整されている。これにより本実施形態に係る繊維含有粒子1は、加熱融着工程における温度範囲においても常にゴムのような挙動を示し、流動せず、形状を保とうとする。また、繊維材料12は水に溶解または分散することで、水及び両極性の界面活性剤を含む液体(以下、「除去液」と称する)によって除去することができる。そのため本実施形態に係る繊維含有粒子1は、積層後に除去液に接触させることで除去可能でありながら、非水溶性の構造材粒子とともに積層することができる。
また、水に対する溶解度が大きな材料である水溶性材料11を含む粒子は、湿度の高い雰囲気に曝されると、雰囲気中の水分を吸収することがある。すると、粒子の粘性が増加し、粒子が凝集あるいは固化して粉体としての流動性が消失してしまう可能性がある。粉体が流動性を失ってしまうと、断面データに基づいて粒子を配置して1層分の材料層を形成することが困難になったり、作製する立体物の精度を低下させてしまったりする。そのため、粒子の保管環境や使用環境の湿度管理を厳密に行わなければならず、製造コストが増加してしまう。
しかし、本実施形態に係る繊維含有粒子1は、繊維含有粒子1中の水溶性材料11が吸湿して貯蔵弾性率が低下したとしても、繊維材料12の網目構造によって水溶性材料11の流動が妨げられる。これにより、繊維含有粒子1が粉体として流動性を損失するのを抑制することができる。
この結果、粒子状態では優れた耐湿性を有しながらも、立体物の形成後には除去液に接触させることで除去可能なサポート材粒子を実現することができる。本実施形態に係る繊維含有粒子1は、耐湿性と水溶性の相反する材料特性を備えるため、粒子状態での取り扱いが容易で、湿度管理をしなくても積層造形法に適した状態を維持することができる。そして、本実施形態に係る繊維含有粒子1をサポート材粒子として用いれば、精度の高い立体物を製造することが可能となる。
(繊維材料)
繊維材料12は加熱融着工程における温度範囲で、水溶性材料11の貯蔵弾性率より大きな貯蔵弾性率を有することが好ましい。ここで、繊維含有粒子1が複数種類の水溶性材料を含む場合、「水溶性材料の貯蔵弾性率より大きい」とは、繊維含有粒子1に含まれるいずれの水溶性材料の貯蔵弾性率と比較しても大きいことを言う。繊維含有粒子1に水溶性材料11よりも貯蔵弾性率の大きな材料である繊維材料12を含有させることで、繊維含有粒子1全体の貯蔵弾性率を向上させることができる。また、繊維材料12は加熱融着工程における温度範囲で、貯蔵弾性率が損失弾性率よりも大きな材料であることが好ましい。
さらに、繊維材料12の軟化温度は、水溶性材料11の軟化温度よりも高いことが好ましい。ここで、繊維含有粒子1が複数種類の水溶性材料を含む場合、「水溶性材料の軟化温度よりも高い」とは、繊維含有粒子1に含まれるいずれの水溶性材料の軟化温度と比較しても高いことを言う。繊維材料12の軟化温度を水溶性材料11の軟化温度より高くすることで、繊維含有粒子1全体の軟化温度を調整することができる。また、繊維材料12の軟化温度は、加熱融着工程における温度範囲の上限値より高いことが好ましい。これにより加熱融着工程の間を通じて、繊維材料12によって繊維含有粒子1の貯蔵弾性率の低下を抑制することができる。
また、繊維材料12は水酸基を有する繊維状の有機物であることがより好ましい。繊維状の有機物は柔軟性を有するため、これを繊維材料12として用いることで、繊維含有粒子1の内部に繊維材料12による網目構造をより均一に形成することができるからである。この結果、繊維含有粒子1の粘弾性をより効果的に制御することができる。
繊維材料12は、繊維含有粒子1中でほぼ均一に分布していることが好ましい。繊維含有粒子1の内部における繊維材料12の分布に偏りがあると、繊維含有粒子1の内部で粘弾性にムラが生じてしまう。その結果、加熱融着後の層の上面または下面に凹凸が発生してしまう可能性がある。そこで加熱融着後の層の上面および下面の平坦性を向上させるために、繊維含有粒子1の内部における繊維材料12の分布はほぼ均一であることが好ましい。また同様の理由で、繊維材料12は、複数の粒子間でもほぼ均一に分布していることが好ましい。
そのため繊維材料12は、繊維含有粒子1の粒径よりも十分小さなサイズを有することが好ましい。繊維材料12はナノファイバーであることが特に好ましい。なお、本明細書において「ナノファイバー」とは、サブミクロンサイズまたはナノサイズの平均繊維径を有する繊維状の材料を指す。
なお、本実施形態で用いるナノファイバーは、平均繊維径が1nm以上500nm以下であることが好ましく、1nm以上100nm以下であることがさらに好ましく、1nm以上50nm以下であることが特に好ましい。また、ナノファイバーの長さは、平均繊維径の4倍以上あることが好ましく、10倍以上であることがより好ましく、50倍以上であることがさらに好ましい。ナノファイバーの長さを平均繊維径より十分に大きくすることで、上述のような繊維含有粒子1中における網目構造を均一に形成することができる。
また、前述したように、サポート材粒子の直径は100μm以下とすることが好ましいため、ナノファイバーの長さもこれに応じた長さとすることが好ましい。具体的には、ナノファイバーの長さは100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることが特に好ましい。なお、ナノファイバーの長さの下限値は特に限定されるものではないが、1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。
繊維材料12によって繊維含有粒子1全体の粘弾性を効果的に制御するために、繊維材料12は、加熱融着工程における温度範囲で、水溶性材料11と反応または相溶したり、繊維材料12そのものが変質したりしないことが好ましい。また、繊維材料12は水溶性材料11より水に対する溶解度の小さい材料であることが好ましく、繊維材料12は非水溶性の材料(水に対する溶解度が、0.1より小さい材料)であることが好ましい。ここで、繊維含有粒子1が複数種類の水溶性材料を含む場合、「水溶性材料の水に対する溶解度より小さい」とは、繊維含有粒子1に含まれるいずれの水溶性材料の水に対する溶解度よりも小さいことを言う。これにより、水溶性材料11が吸湿して粘性が増加したとしても、繊維材料12の粘弾性の変化を抑制することができる。その結果、繊維含有粒子1の粘性の増加を抑制することができる。このような材料としては、セルロース繊維やキチン繊維などがある。
また、繊維材料12は、水に分散する材料であることが好ましい。後述するように、サポート部の除去工程においては除去液にサポート部付きの造形物を接触させることで、水溶性材料11を除去液に溶解させる。このとき、繊維含有粒子1を構成していた繊維材料12は水に溶解しないために残存することになるが、水溶性材料11が存在していた領域が空隙となるため、繊維材料12は除去液によって押し流されて除去される。このとき繊維材料12が水に分散する材料であれば、より容易に繊維材料12を除去することができる。
したがって、繊維材料12は非水溶性の材料であって、かつ、水に分散する材料であることが特に好ましい。このような材料としては、非水溶性のナノファイバーが挙げられる。繊維材料12としては、具体的には、セルロースナノファイバーやキチンナノファイバーを用いることが好ましく、セルロースナノファイバーを用いることが特に好ましい。繊維材料12としては、これらを単独で用いてもよいし、これらを複数組み合わせた複合体として用いてもよい。
繊維含有粒子1に対する繊維材料12の質量分率は、水溶性材料11の種類や粒子に対する水溶性材料11の質量分率に応じて、任意に調整することができる。その際、加熱融着工程における温度範囲で、繊維含有粒子1の貯蔵弾性率が繊維含有粒子1の損失弾性率を上回るように、繊維材料12の質量分率を調整することが好ましい。
しかしながら、上述のとおり、繊維含有粒子1を積層して形成したサポート部は、後述するサポート部の除去工程において除去液にサポート部付きの造形物を接触させることによって除去される。サポート部の除去は水溶性材料11が除去液に溶解することで進行するため、繊維含有粒子1全体に占める繊維材料12の割合が大きすぎると、サポート部が除去液によって除去しにくくなってしまう。そのため、繊維含有粒子1全体に占める繊維材料12の質量分率は50質量%未満であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。また、繊維材料12が少なすぎると繊維含有粒子1中に繊維材料12による3次元的な網目構造を形成しにくくなるため、繊維材料12によって繊維含有粒子1の貯蔵弾性率および損失弾性率を制御しにくくなる。そのため、繊維材料12の粒子1全体に対する質量分率は、特に限定されるものではないが、10質量%以上であることが好ましい。したがって、繊維材料12の含有量は、粒子1の全質量を100質量%としたときに、10質量%以上50質量%未満である事が好ましい。
一例として、水溶性材料11としてマルトテトラオースおよびラクチトールを用い、繊維材料12としてセルロースナノファイバーを用いる場合について説明する。この場合、加熱融着工程における温度範囲を140℃以上180℃以下とすれば、繊維材料12であるセルロースナノファイバーの質量分率は15質量%以上50%未満とすることが好ましく、15質量%以上30質量%以下とすることがより好ましい。
さらに、繊維材料12は、含水することによる損失弾性率の変化が小さい材料であることが好ましい。これにより、繊維含有粒子1に含まれる水溶性材料11が含水することで水溶性材料11の損失弾性率が低下しても、繊維材料12の含水による損失弾性率の変化が小さいために、繊維含有粒子1全体の損失弾性率の低下を抑制することができる。なお、繊維材料12として非水溶性の繊維材料を用いれば、繊維材料12の含水による損失弾性率の変化は実質的にゼロであるとみなすことができるため好ましい。
[サポート材粒子の粘弾性]
サポート材粒子の貯蔵弾性率は、加熱融着工程における温度範囲で、構造材粒子の貯蔵弾性率以上であることが好ましい。
サポート材粒子の貯蔵弾性率が、ともに積層する構造材粒子の貯蔵弾性率より小さいと、加熱融着工程または積層工程において、サポート材粒子のみが大きく変形してしまう可能性がある。変形が大きくなると、材料層を融着して形成される層の高さが一定にならず、層の上面または下面に凹凸ができてしまう。層の上面または下面に凹凸ができると、層を造形物に対して積層する時や、層の上に次の層を積層する時に「抜け」の原因となる。その結果、造形物の一部分が欠けるなどして、所望の形状の立体物が得られなくなる。
例えば、サポート材粒子の貯蔵弾性率は加熱融着工程における温度範囲で0.1MPa以上であることが好ましい。これにより、加熱融着工程においてサポート材粒子が著しく軟化して、流失してしまうことを抑制することができる。
また、加熱融着工程における温度範囲の下限値以下の温度においても、サポート材粒子の貯蔵弾性率はともに積層する構造材粒子の貯蔵弾性率以上であることが特に好ましい。サポート材粒子は積層後の中間造形物において、構造部のオーバーハング部分等を支えるサポート部を構成する。そのため、サポート材粒子の貯蔵弾性率が構造材粒子の貯蔵弾性率よりも小さいと、サポート部の上に積層される構造部をサポート部によって支えることができない可能性がある。その結果、積層後の中間造形物や立体物の構造が重力によりたわんだり落ち込んだりして、立体物の形状が変化してしまうからである。一方、加熱融着工程における温度範囲の下限値以下の温度においてもサポート材粒子の貯蔵弾性率を構造材粒子の貯蔵弾性率以上にすることで、上述の様な立体物の形状の変化を抑制することができ、形状精度や寸法精度のより高い立体物を製造することができる。
[シェル]
本実施形態に係るサポート材粒子は、粒子の表面の少なくとも一部を覆うシェルをさらに有することが好ましい。以下、繊維含有粒子を例にとって説明する。本実施形態に係る繊維含有粒子1は、図1(b)に示す断面構造を有し、水溶性材料11と繊維材料12を有する粒子の表面の少なくとも一部を覆うシェル13をさらに有する。なおこのとき、シェル13の水に対する溶解度は、水溶性材料11の水に対する溶解度より小さい。また、シェル13は複数種類の材料で構成されていてもよい。シェル13に最も多く含まれる材料は、水に対する溶解度が10より小さい材料が好ましく、5より小さい材料がより好ましく、1以下であればさらに好ましい。
繊維含有粒子1が図1(b)のような構造を有していることで、以下の理由により、粒子状態では優れた耐湿性を有しながらも、積層後には除去液で除去可能なサポート材粒子を実現することができる。
高湿度環境などの水分量の多い雰囲気下において、本実施形態に係る繊維含有粒子1は、シェル13の存在によって、雰囲気中の水分による繊維含有粒子1表面の粘性増加が抑制される。そのため、繊維含有粒子1の粘性増加に伴う凝集が抑制される。そのため、本実施形態に係る繊維含有粒子1は、特に湿度管理をしなくても積層造形法に適した状態を維持することができる。
立体物の製造工程において、サポート材粒子や構造材粒子を互いに融着する加熱融着工程では、粒子間の界面が消失することで粒子同士が融着し、層(シート)や造形物が形成される。この時、各粒子の界面部分では、系の総エネルギーを低くするために、物性、材質が異なる異種物質の界面を減少させる作用が働き、分子(原子)の移動が起こる。その結果、複数の繊維含有粒子1中の水溶性材料11同士が集合して、水溶性材料11のネットワークが形成される。この時、シェル13の繊維含有粒子1における体積比は水溶性材料11の繊維含有粒子1における体積比に比べて十分小さいため、シェル13は破壊される。すなわち、水溶性材料11のネットワーク中に繊維材料12やシェル13の破片が分散した状態で、サポート部が形成される。しがって、本実施形態に係る繊維含有粒子1によって形成されたサポート部は、水溶性材料11のネットワークを水に接触させることによって造形物から容易に除去することができる。
シェル13に最も多く含まれる材料としては、有機化合物および高分子化合物に代表される有機物、金属、セラミックスなどに代表される無機物、そして上記の複合体が挙げられるが、これらの材料に限定されるものではない。
上記の有機物としては、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂物質、グリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類などのエステル化合物、エチルセルロースなどのセルロース誘導体の一部が挙げられるが、これらに限定はされない。
また無機物としては、酸化ケイ素、酸化チタン、アルミナなどの無機酸化物が挙げられるが、これらに限定はされない。
なお、水溶性材料11の主成分とシェル13の主成分とは、互いに異なっていることが好ましい。水溶性材料11とシェル13の主成分が異なることで、繊維含有粒子1間を融着する際に水溶性材料11とシェル13との混合が抑制され、本発明の効果が得られ易い。
<造形材粒子のガラス転移温度、軟化温度、溶融温度>
造形材粒子のガラス転移温度、軟化温度、溶融温度は、加熱融着温度によって適宜選択することができるが、好ましくは40℃以上300℃以下である。40℃以上であることにより、得られる立体物が周囲の環境温度によって変形しにくくなり、300℃以下であることにより、加熱融着工程での制御が容易となる。
<造形材粒子の製造方法>
本実施形態に係る造形材粒子の製造方法は特に限定はされない。繊維含有粒子1を得るための製造方法の一例としては以下の方法が挙げられる。
1つ目の方法としては、水溶性材料11を含む溶液中に繊維材料12を分散させたものを原料液とし、原料液を気体中に噴霧して急速に乾燥させることによって繊維含有粒子1を得る方法(スプレードライ法)がある。この方法によれば、繊維含有粒子1の平均粒径や円形度を比較的均一にすることができるため好ましい。
2つ目の方法としては、水溶性材料11と繊維材料12を溶融混練して固形物を得、得られた固形物を粉砕して繊維含有粒子1を得る方法(混練粉砕法)がある。この方法によれば、繊維含有粒子1を安価に製造することが可能である。
その他の方法として、機械粉砕法や、溶融状態で媒体中に分散させ冷却することで粒子を得る溶融分散冷却法などを用いて繊維含有粒子1を製造してもよい。
以上本実施形態に係る造形材粒子1について説明したが、本発明は粒子形態の材料に限定されるものではなく、粒子以外の形態の材料にも適用する事ができる。すなわち、上述の熱可塑性組成物そのものも、本発明に含まれる。熱可塑性組成物の形態は具体的には、粒子状以外にペレット状、ロッド状、フィラメント状などの形態が挙げられるが、特に限定されるものではない。
≪立体物の製造方法≫
次に、積層造形法による、本発明の立体物の製造方法の例について説明する。ここでは、粒子状の造形材料と電子写真方式を用いた造形法を例にとるが、造形材料の形態次第でFDM方式などの他の方式を採用することもできる。
本実施形態に係る立体物の製造方法は、次の[1]〜[3]の工程を有する。
[1]非水溶性の構造材粒子と、水溶性材料と繊維材料とを含有するサポート材粒子とを、層担持体上の所定の位置にそれぞれ配置して材料層を形成する第1の工程(材料層形成工程)
[2]材料層を加熱して複数の材料層を積層して造形物を形成する第2の工程(積層工程)
[3]造形物のサポート材粒子によって形成した部分を、除去液に接触させて除去する第3の工程(除去工程)
なお、ここでいう造形物とは、目的とする立体物では空間となるべき部分(空洞部分)に、サポート材粒子によって形成した部分(サポート部)を有している状態の立体物をいう。
材料層形成工程[1]と積層工程[2]を繰り返し、必要数の材料層を積層して得られる造形物のサポート部を、除去液に接触させて除去工程[3]を行うことで、サポート部を選択的に除去することができ、目的の立体物を得ることができる。
以下、各工程について詳しく説明する。
[1]材料層形成工程
本工程は、目的とする立体物の断面データに応じて、構造材粒子とサポート材粒子を配置する工程である。
材料層の形成は、造形材粒子を点で描画して材料層を形成しても良いし、線または面で描画して材料層を形成しても良いが、造形速度の観点から線または面で描画する方法が好ましい。線または面で描画して材料層を形成する方法としては、電子写真方式や、特開2014−133414号公報のようにインクジェット方式を用いる方法などが挙げられる。
線または面で描画する材料層の形成には、帯電による静電的作用を利用した材料層の形成方法などの公知の方法を用いることができる。本実施形態のように、複数種類の造形材粒子を含む材料層を形成する際には、種類の異なる造形粒子の配置精度が高いという観点から、静電力を利用した電子写真方式が好ましい。
本実施形態に係る繊維含有粒子を、電子写真方式の積層造形方法に適用すると、水溶性材料を含有する造形材粒子に固有の課題である帯電の減衰を抑制することができる。一般に、水溶性材料を含有する造形材粒子は周囲の気体中の水分を吸収しやすいために、造形材粒子の粘性が増加しやすい。そのため粉体としての流動性が低下し、粒子間の接触回数が低下するために帯電が減衰してしまう。
しかし本実施形態に係る繊維含有粒子は、水溶性材料に加えて繊維材料を含有することで、吸湿による繊維含有粒子の粘性の増加を抑制することができる。そのため、粉体としての流動性が維持され、粒子間の接触回数が低下せず、粒子の帯電性の減衰を抑制することができる。
材料層形成工程[1]の一例として、電子写真方式により材料層を形成する工程を、図2を用いて説明する。図2は、電子写真方式を用いた立体造形装置の構成を模式的に示す図である。
本実施形態に係る立体造形装置200(以下、「装置200」と称する)は、現像装置21と、像担持体22と、露光装置23と、中間担持搬送ベルト24と、ステージ25と、温度制御手段26と、を有する。ステージ25は矢印で示した方向(造形材料を積層する方向)に移動可能となっており、中間担持搬送ベルト24上の材料層とステージ25またはステージ25上の造形物とをコンタクトさせることができる。本実施形態に係る立体物の製造方法における材料層形成工程[1]においてはまず、構造材粒子による粒子像を像担持体22a上に、サポート材粒子による粒子像を像担持体22b上に、それぞれ形成する。そして、これらの粒子像を中間担持搬送ベルト24の上へ転写して、構造材粒子およびサポート材粒子によって構成される材料層を形成する。
以下、材料層の形成工程について詳細に説明するが、各粒子像の形成について共通する説明の中では構成部材の参照符号の添え字a、bを省略し、現像装置21、像担持体22などと記載する。
まず、像担持体22の表面を不図示の帯電装置で一様に帯電させる。帯電の方法については特に限定はされない。
露光装置23を用いて、作製する立体物のスライスデータ(断面データ)に従って、帯電した像担持体22を露光し、像担持体22の表面上に静電潜像を形成する。具体的には、作製する立体物のスライスデータにおける構造部領域の静電潜像を像担持体22aに、サポート部領域の静電潜像を像担持体22bに形成する。
続いて、現像装置21から造形材粒子を像担持体22に供給する。これにより、像担持体22の表面上の静電潜像が形成された領域、または静電潜像が形成されなかった領域のいずれかに配置される。これにより、静電潜像を可視化し、像担持体22aの表面上には構造材粒子による粒子像を形成し、像担持体22bの表面上にはサポート材粒子による粒子像を形成することができる。即ち、材料層形成工程[1]は、像担持体に形成された静電潜像を構造材粒子及びサポート材粒子で現像して粒子像を形成する工程を含む。
その後、像担持体22a、22bに各々配置された各粒子像を、中間担持搬送ベルト24上へと所定のタイミングで転写する。これにより、構造材粒子による粒子像と、サポート材粒子による粒子像と、からなる材料層を形成することができる。すなわち、構造材粒子およびサポート材粒子のいずれか一方が配置されてなる第1の層が転写された転写体に、他方の粒子が配置されてなる第2の層を転写して、材料層を形成する。転写体に転写する際には、静電エネルギーを利用した静電転写など、公知の転写方法が使用可能である。なお、粒子像を中間担持搬送ベルト24へと転写する順番は特に限定はされず、構造材粒子からなる粒子像を転写した後にサポート材粒子からなる粒子像を転写してもよいし、その逆の順番で転写してもよい。
[2]積層工程
本工程は、前工程で形成された材料層を繰り返し積層して、造形物を形成する工程である。材料層の積層は、別体として形成した材料層を、先に形成した材料層の表面に積層しても良いし、先に形成した材料層の表面上に、新たな材料層を直接形成して積層しても良い。また、別体として形成した材料層を先に形成した材料層の表面に積層する際は、一旦基材の上に材料層を形成した後に、先に形成した材料層の表面に転写しても良い。この際に用いる基材を、転写体と呼ぶ。材料層を転写体に転写する際には、静電エネルギーを利用した静電転写など、公知の転写方法が使用可能である。
以下、積層工程[2]の一例を、図2を用いて説明する。なお、材料層形成工程[1]の方式は特に限定はされないが、ここでは上述の電子写真方式で行うものとして説明をする。
中間担持搬送ベルト24に形成された材料層は、中間担持搬送ベルト24の回転によって積層位置まで移動される。材料層が積層位置まで移動されると、温度制御手段26により加熱されて材料層を構成する粒子を互いに融着させる。そして、ステージ25の上面またはステージ25上の製造途中の造形物上に転写され、積層される。この際、材料層のうち構造材粒子からなる領域が積層されて立体物を構成する部分(構造部27a)が形成され、サポート材粒子からなる領域が積層されてサポート部27bが形成される。すなわち、本実施形態に係る立体物の製造方法における積層工程は、材料層に熱エネルギーを与えて材料層中の造形材粒子を融着させる加熱融着工程を含む。
材料層を加熱し、材料層を構成する粒子を互いに融着させるタイミングは、特に限定はされず、積層の前、積層と同時、積層の後のいずれで行っても良いし、それらのうちの複数のタイミングで行っても良い。
また、加熱融着工程では、材料層中の構造材粒子とサポート材粒子はともに、温度制御手段26によって加熱され、これらの粒子はほぼ同じ温度に温度制御される。このとき温度制御手段26は、構造材粒子およびサポート材粒子がともに軟化する温度で加熱を行うことが好ましい。したがって、構造材粒子とサポート材粒子の軟化温度が異なる場合は、温度制御手段26はいずれか高い方の温度以上の温度で加熱を行うことが好ましい。
そのため、構造材粒子およびサポート材粒子の軟化温度が大きく異なり、貯蔵弾性率も大きく異なると、材料層内に硬さのムラが発生してしまう。さらに、軟化によって貯蔵弾性率が著しく低下する場合には、相対的に軟らかくなった方の粒子からなる部分が変形してしまい、材料層内で凹みや潰れなどの形状変化が発生してしまう。その結果、構造材粒子とサポート材粒子とをともに積層することが困難となるという課題が生じる。
この課題は、サポート材粒子が水溶性材料、特に水溶性有機材料を含有している場合に特に顕著になる。すなわち、サポート材粒子が水溶性材料を含有していると、一般的に、サポート材料の軟化温度は構造材粒子の軟化温度より低くなる。そのため、構造材粒子の軟化温度までサポート材粒子を加熱すると、サポート材粒子の軟化温度を大幅に超える温度まで加熱されて、サポート材粒子が著しく軟化してしまう。
しかし、サポート材粒子として用いられる上記繊維含有粒子は含有する繊維材料12によって含水による粘弾性変化が抑制されているため、前記課題を解決することができる。
[3]除去工程
本工程は、造形物のうち、サポート材粒子からなる部分(サポート部)を除去する工程である。なお、サポート部の除去は造形物を除去液に接触させることで行う。
特にサポート材粒子として繊維含有粒子を用いた場合、サポート部が水と接触すると繊維材料が絡み合い水に対してゲル化し、サポート部の表面を覆って、水に対するバリア層を形成してしまう場合がある。このような現象は、繊維材料がセルロースナノファイバーである場合を例にとって説明すると、以下の理由によるものと考えられる。
サポート材粒子に含まれるセルロースナノファイバーを構成するグルコース単位は、イス型の立体配座を持つ。グルコースを構成するピラノース環に対して、垂直方向にCとHのみが配置され、水平方向には水酸基が配置されている。セルロースはこうした構造により、垂直方向は疎水性、水平方向は親水性となり、セルロースの内部には疎水性部位と親水性部位の両方が局在していることになる。前述したサポート材粒子の製造方法のいずれにおいても、水分が残っている状態のセルロースナノファイバーから水分を除く(乾燥させる)工程が必要となるが、このときに水酸基の部分が水素結合し、ファイバー同士が強固に結合してしまう。従って、サポート部を水を含む溶媒に浸漬すると、サポート材粒子に含まれる乾燥したファイバーの水酸基の部分が強固に水素結合しているので、水分を含んでもファイバーがほぐれずにゲル状のバリア層を形成する。このような現象は、水酸基を有する他の繊維状の有機物についても同様であると考えられる。
バリア層が形成されてしまうと、特に微小領域のサポート部分(フィン形状の隙間等)のサポート材粒子を除去しにくくなり、サポート部の除去に多大な時間がかかり、生産性を著しく損なう可能性がある。しかし、除去液に両極性の界面活性剤を含有させることにより、ゲル化を防ぐことができる。両極性の界面活性剤は、疎水性の炭化水素鎖(非極性部)と、親水性の極性基(極性部)とを分子内に持っているので、両親媒性の性質を示す。この特性が親水部と疎水部との界面の張力を低下させ、乳化系を安定化する作用を持つ。従って、水酸基を有する他の繊維状の有機物をレシチンのような両極性の界面活性剤が分散している溶媒に浸けると、繊維状の有機物内部の親水性部と疎水性部にレシチンが入り込み繊維間の結合を解きほぐして、分散させていくと考えられる。そのため、バリア層が形成されず、常にサポート部に除去液が接触し、微細な隙間であってもサポート材の除去速度を向上させることが出来る。
両極性の界面活性剤としては、レシチンを好適に使用することができる。レシチンとしては、植物性及び動物性からなるレシチンを用いる事が出来る。具体的には、植物性としては、大豆、アブラナ、ひまわりから精製されるレシチンが使用でき、動物性としては、卵黄から精製されるレシチンが使用可能である。他に両極性の界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキシド及びアルキルカルボキシベタイン等の界面活性剤がある。両極性の界面活性剤の含有量は、質量基準で0.01%以上である事が好ましい。上限は特に規定されないが、両極性の界面活性剤が除去液中で均一に分散する量が好ましい。
除去工程[3]は、除去液に接触させてサポート部を除去することができれば、特に限定はされない。そのような方法としては、例えば、除去液に造形物を浸漬する方法が挙げられる。
除去液は、水及び両極性の界面活性材を含めば特に限定はされないが、例えば水にpHを調整する材料などの他の材料を混合した液体であっても良い。そのような場合、pHを調整する材料などの他の材料は、質量基準で水の5%以内であることが好ましい。
除去液に造形物を浸漬する方法の具体例を、図3を用いて説明する。図3は、中間造形物27からサポート部27bを除去する除去装置の構成を模式的に示す図である。除去装置は、造形物27を載置する台座31と、マグネティックスターラー本体32と、マグネティックスターラー攪拌子33と、を有する。
マグネティックスターラー本体32によって、マグネティックスターラー攪拌子33が回転し、除去装置の容器34内に充填された除去液35を撹拌する。造形物27のサポート部27bは水溶性材料を主成分とする部分であるため、除去液35と接触することによって溶解し、サポート部27bが除去される。台座31のステージ部分31aは、中間造形物27に対して水流が万遍なくあたるように、網状にすることが好ましい。また除去工程においては、造形物27からのサポート部27bの除去を高速化する目的で、除去液35の温度制御(加熱等)や、除去液35に対して超音波振動を加えるなどを行ってもよい。なお、中間造形物27を単に除去液35に浸漬させて静置し、一定時間放置することでも、サポート部27bを除去することができる。
除去液の温度は、特に限定されないが、加温した状態の方が溶解速度が上昇し、サポート部をより速く除去可能になる。除去液の温度は、60〜80℃程度が好ましいが、構造材料の耐熱温度によって上限温度が決められる。例えば、構造材料がABS及びPPの場合、100℃まで温度を上げると立体物が熱によって変形してしまう可能性がある為、構造材料の荷重たわみ温度以下に除去液の温度を抑える事が好ましい。
また、超音波振動は、目的とする立体物の形状によって出力を調整することが好ましい。細かい造形が多い場合は、出力を下げて印加しないと、造形部分を超音波によって破損する場合がある為、立体物が破損しない程度に出力を抑えることが好ましい。
また、サポート部27bをさらに迅速に除去する場合には、除去液35をスプレー等のノズル(不図示)から噴射し、造形物27に吹き付けてもよい。その場合は、構造部27aが破損しない程度の水圧または流速で、除去液35を吹き付けることが好ましい。造形物27に均一に除去液35を吹き付けるために、複数のノズルを用いたり、ノズルを造形物27に対して移動可能にしたりしてもよい。ノズルとしては、一般的なスプレー用のノズルを用いることができる。ノズルの口径や個数は、目的とする造形物27の大きさやサポート材粒子の種類のよって適宜選択してもよい。
サポート部27bを迅速に除去するために、サポート部27bを除去液の通路となる連続孔を有する構造とするのも好ましく、特に立体格子構造とするのが好ましい。
以下に実施例について説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
<調整例1:繊維含有粒子の調製>
水溶性材料として、マルトテトラオース(日食フジオリゴ#450、日本食品化工株式会社製)を2.80kg、ラクチトール無水和物LC−0(物産フードサイエンス株式会社製)を1.20kg用いた。また、繊維材料としてセルロースナノファイバー(ダイセルファインケム株式会社製)を1kg用いた。なお、セルロースナノファイバーは、水:セルロースナノファイバー=80:20(質量比)の分散液(セリッシュ、ダイセルファインケム株式会社製)を5kg用いた。
水溶性材料と繊維材料を水7.67kgに溶解または分散させて分散液を調製し、スプレードライ装置を用いたスプレードライ法によって水分を除いた粒子を作製した。得られた粒子を分級することで、平均粒子径45μmの繊維含有粒子を得た。
平均粒子径の測定は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所製)を用いて以下のように行った。まず、測定溶媒が入ったバッチ式セルをレーザー回折散乱式粒度分布測定装置LA−950にセットして、光軸の調整およびバックグラウンドの調整を行なった。測定溶媒としては、イソプロピルアルコール(特級、キシダ化学株式会社製)を用いた。測定対象の粒子を、タングステンランプによって照射した光の透過率が95%〜90%になるまでバッチ式セルに添加し、粒度分布の測定を行った。得られた測定結果から、体積基準の平均粒子径を算出した。以下、各造形材粒子の平均粒子径の測定は同様に行った。
<繊維含有粒子の粘弾性測定>
粘弾性の測定には、大きく分けて2種類の方法がある。動的粘弾性測定と静的粘弾性測定である。動的粘弾性測定とは、測定対象の試料に時間によって変化(振動)する歪みまたは応力を与えて、それによって発生する応力または歪みを測定することにより、試料の力学的な性質を測定する方法の事である。また静的粘弾性測定とは、時間によって変化しない、一定歪みまたは一定応力のもとで、応力または歪みの変化を測定する方法の事である。
試料の貯蔵弾性率および損失弾性率を測定する場合には、通常、動的粘弾性測定を行う。具体的には、試料に対して時間によって変化するひずみを与え、与えたひずみに対する応答の遅れを測定し、貯蔵弾性率と損失弾性率を測定する。
本実施例では、レオメーターを用いて動的粘弾性測定を行った。レオメーターであるMCR302(アントンパール社製)を用いて、繊維含有粒子のせん断方向の動的粘弾性の温度依存性の測定を行った。測定は、パラレルプレート(PP10、アントンパール社製)を用いて、加熱プレートとパラレルプレートの間に、繊維含有粒子を用いて成形した成形体を挟み込んで行った。成形体は、繊維含有粒子の集合体を加圧成形機を用いて成形したものとした。このとき、常温で2MPaの圧力を加えて1分間維持し、直径10mm、高さ1mmの円柱状の加圧成形体を成形した。動的粘弾性の温度依存性の測定は、振動測定法によって温度行った。角周波数は1Hz(6.28ラジアン/秒)とし、ひずみ量の初期値は0.1%として自動測定モードで測定を行った。また、パラレルプレートによって成形体に対して荷重がかからないようにパラレルプレートの高さを適時変化させて測定した。測定時の温度範囲は、100℃以上220℃以下の温度範囲とし、2℃/秒の割合で昇温させながら測定した。また、0.5℃〜1.0℃おきに粘弾性のデータを測定した。
調整例1の繊維含有粒子の粘弾性測定結果を図4に示す。このグラフは、貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”のそれぞれを温度に対してプロットしたグラフであり、実線は貯蔵弾性率G’を示し、破線は損失弾性率G”を示している。図4から、調整例1の繊維含有粒子は100℃以上220℃以下の温度範囲において、貯蔵弾性率が損失弾性率より常に大きく、常にゴムのような挙動を示すことがわかる。また、繊維含有粒子の、貯蔵弾性率が10MPaとなる軟化温度は約163℃であった。
<実施例1>
調整例1の繊維含有粒子を直径8mmのペレット金型に約0.05g投入し、加圧プレス装置(マサダ製作所製 MASADA JACK MH−10)で0.1MPaの荷重をかけ、電熱ヒーターで120℃に保温し、直径8mm、厚さ1mmのペレットを得た。
得られたペレットを、蒸留水に質量基準で0.1%のレシチン(光洋商会製 ソレック K−EML)を添加した除去液に浸漬した。除去液は、ホットプレート上で約60℃に加温し、スターラーでの撹拌及び超音波発生装置(VS−D100 アズワン社製)による超音波振動(24kHz、31kHz、100W)の印加を行った。
除去液に浸漬した状態で、ペレットが崩壊し、目視で形状が無くなるまでの時間を測定し、下記基準で除去性を評価した。結果を表1に示す。表1中の除去性はランクA〜ランクCで表し、下記基準に基づいて判定した。
ランクA 6時間未満
ランクB 6時間以上12時間未満
ランクC 12時間以上
<実施例2>
ABS(ABS130 テクノポリマー社製)を機械粉砕し、平均粒子径50μmの構造材粒子を得た。
この構造材粒子と、サポート材粒子としての調整例1の繊維含有粒子を用いて、図5(d)に示す立体物を作製した。まず、図5(a)に示すパターン(各々20mm角)で、材料層を形成し、約180℃に加熱溶融して重ね合わせ、上方から10Nの圧力で加圧しながら10秒間保持して積層を行った。積層を100回行い、ABSの基材29(幅70mm×奥行70mm×厚さ10mm)上に、厚さ1.5mmの造形物を得た。更に、図5(a)のパターンを90°回転させた、図5(b)に示すパターンで、同様の条件にて100回の積層を行い、図5(c)に示す造形物を得た。
図5(c)に示す造形物を、実施例1と同様の条件で除去液に浸漬し、図5(d)に示すオーバーハング部28を有する立体物を得た。この時、除去液に浸漬した状態で、オーバーハング部28のサポート部27bが無くなり、目視で隙間が確認できるようになるまでの時間を測定し、実施例1と同じ基準で除去性を評価した。結果を表1に示す。
<比較例1>
界面活性剤を用いない以外は、実施例1と同様にして除去性を評価した。結果を表1に示す。
<比較例2>
界面活性剤を用いない以外は、実施例2と同様にして除去性を評価した。結果を表1に示す。
<比較例3,4,5>
表1に示す界面活性剤を用いた以外は、実施例1と同様にして除去性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006808439
オーバーハング部を有する比較例2では、水のみを用いたため、サポート部27bにゲル状のバリア層が形成され、溶解する速度が著しく落ちた。ヘラなどでゲル状のバリア層を物理的に掻き落とすと、溶解は進行した。尚、ゲル状のバリア層の有無は、目視で観察した。一方、同様にオーバーハング部を有する実施例2では、両極性の界面活性剤であるレシチンを添加した除去液を用いたため、ゲル状のバリア層が形成されておらず、比較例2に比べると短時間での除去が可能になった。尚、実施例2で用いた除去液は白濁して不透明であった為、立体物を除去液から引き上げて目視確認を行った。
ペレット形状の実施例1と比較例1,3,4,5では、実施例2と比較例2ほど大きな差はなかったが、両極性の界面活性剤であるレシチンを添加した除去液を用いた実施例1の方が除去性能が優れていた。
1:繊維含有粒子、11:水溶性材料、12:繊維材料

Claims (19)

  1. 非水溶性の構造材料と、水溶性材料と繊維材料とを含有するサポート材料と、を配置および積層して造形物を形成する第1の工程と、
    前記造形物の前記サポート材料で構成されている部分を、水及び両極性の界面活性剤を含む液体に接触させて除去する第2の工程と、を有し、
    前記第1の工程が、前記構造材料および前記サポート材料に熱エネルギーを与えて融着する加熱融着工程を含むことを特徴とする立体物の製造方法。
  2. 前記加熱融着工程における温度範囲が、前記構造材料の軟化温度を含む温度範囲であることを特徴とする請求項に記載の立体物の製造方法。
  3. 前記構造材料および前記サポート材料が、熱可塑性材料を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の立体物の製造方法。
  4. 前記繊維材料の水に対する溶解度は、前記水溶性材料の水に対する溶解度より小さいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  5. 前記繊維材料が、水酸基を有する繊維状の有機物であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  6. 前記繊維材料が、水に分散する材料であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  7. 前記繊維材料の水に対する溶解度が、0.1より小さいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  8. 前記繊維材料が、平均繊維径が1nm以上500nm以下のナノファイバーであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  9. 前記繊維材料が、セルロースナノファイバーまたはキチンナノファイバーであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  10. 非水溶性の構造材料と、水溶性材料と繊維材料とを含有するサポート材料と、を配置および積層して造形物を形成する第1の工程と、
    前記造形物の前記サポート材料で構成されている部分を、水及び両極性の界面活性剤を含む液体に接触させて除去する第2の工程と、を有し、
    前記前記繊維材料が、平均繊維径が1nm以上500nm以下のナノファイバーであることを特徴とする立体物の製造方法。
  11. 前記繊維材料が、セルロースナノファイバーまたはキチンナノファイバーであることを特徴とする請求項10に記載の立体物の製造方法。
  12. 前記構造材料および前記サポート材料が、熱可塑性材料を含むことを特徴とする請求項10または11に記載の立体物の製造方法。
  13. 前記水溶性材料が、水溶性有機材料であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  14. 前記水溶性有機材料が、水溶性糖類ポリアルキレンオキシド、ポリビニルアルコールのいずれか1つを含有することを特徴とする請求項13に記載の立体物の製造方法。
  15. 前記構造材料または前記サポート材料が粒子形状を有しており、その平均粒子径が、1μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  16. 前記サポート材料の粒子が、水に対する溶解度が前記水溶性材料の水に対する溶解度よりも小さな材料を、粒子の表面に有することを特徴とする請求項15に記載の立体物の製造方法。
  17. 前記第1の工程が、像担持体に形成された静電潜像を前記構造材の粒子及び前記サポート材の粒子で現像して粒子像を形成する工程を含むことを特徴とする請求項15または16に記載の立体物の製造方法。
  18. 前記界面活性剤が、レシチンであることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  19. 非水溶性の構造部と、水溶性材料と繊維材料とを含有するサポート部とで構成された立体物の前記サポート部を除去するための除去液であって、水と両極性の界面活性剤を含み、前記界面活性剤が、レシチンであることを特徴とする除去液。
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