JP2022028127A - トリガ構造及びスライドアシストユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】トリガピンの引戸からの衝撃に対する強度を高めるトリガ構造を提供する。【解決手段】トリガ構造は、引戸装置5において、スライドアシスト機構61のスライドアシスト動作を始動させるためのものであり、戸袋16の内外にわたって延び、引戸51をスライド動作可能に支持するための上吊レール21と、上吊レール21の下から見て戸尻側が開放されたU字状のトリガ受け部を有し、戸袋16内において上吊レール21に一体的に設けられた受け台座30と、上吊レール21に沿って延びる薄板状のプレート表面に突設されたトリガピンを有し、トリガピンがトリガ受け部に遊嵌されるように上吊レール21に固定されるトリガプレート40とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、引戸に設けられたスライドアシスト機構のスライドアシスト動作を始動させるためのトリガ構造、及び、スライドアシストユニットに関する。
引戸がスライド開閉される際に、引戸が戸当たり等に衝突し、大きな衝突音を発するという課題がある。そこで、引戸をスライド移動させる場合に引戸の移動速度が緩やかになるように機能するスライドアシスト機構が知られている。一般的に、このようなスライドアシスト機構を設ける場合、そのスライドアシスト機構を始動させるためのトリガピンが設けられる(例えば、特許文献1参照)。
引戸が急激に閉められた場合等において、規定以上のスピードで引戸がトリガピンにあたったとき、トリガの固定部分が緩んでしまったり、トリガ自体が曲がってしまったりすることが生じる。そこで、本願発明者らは、特許文献2に示されるように、戸袋付きの引き込み戸において、戸袋形成後でも容易かつ速やかな設置や交換が可能なトリガ装置を発明した。
特開2013-245505号公報 特開2016-000945号公報
特許文献2のような交換式のトリガ装置を設けることで、大掛かりな工事を要することなくトリガピン(トリガプレート)を交換することができるというメリットがある。一方で、特許文献2のように、交換式のトリガピンとした場合、例えば、トリガピンの近傍においてトリガピンをねじ止めなどにより上吊レールや鴨居に直接固定することができないので、衝撃に対する強度が弱くなる傾向がある。すなわち、トリガピンの耐衝撃性についての改善の余地があった。トリガピンが曲がった場合には、引戸の開閉に支障がでるとともに、施工業者や修理業者等に取り替え工事を依頼したり、トリガプレートを取り寄せたりする必要があるので、トリガピンの耐衝撃性は高い方が望ましい。
上記の点に鑑み、本発明は、引戸のスライドアシスト機構を始動させるためのトリガ構造において、戸袋の外側からトリガピンの交換が可能であり、かつ、引戸からの衝撃等に対するリガピンの強度を高めた構造にすることを目的とする。
本発明の第1態様は、戸袋内に収納される開き位置と戸袋から突出する閉じ位置の間をスライド移動される引戸の上縁に設けられたスライドアシスト機構のスライドアシスト動作を始動させるためのトリガ構造に関し、本トリガ構造は、戸袋の内外にわたって延び、前記引戸をスライド動作可能に支持するための上吊レールと、戸尻側が開放されたU字状のトリガ受け部を有し、前記戸袋内において前記上吊レールに一体的に設けられた受け台座と、前記上吊レールに沿って延びる薄板状のプレートの表面から下向きにトリガピンが突設された構成を有し、当該トリガピンが前記収容部に遊嵌するように前記上吊レールに固定されるトリガプレートとを備える。
本発明の第2態様は、戸袋内に収納される開き位置及び戸袋から突出する閉じ位置の間をスライド移動可能な引戸のスライド動作をアシストをするスライドアシストユニットに関し、本スライドアシストユニットは、戸袋の内外にわたって延び、前記引戸をスライド動作可能に支持するための上吊レールと、戸尻側が開放されたU字状のトリガ受け部を有し、前記戸袋内において前記上吊レールに一体的に設けられた受け台座と、前記上吊レールに沿って延びる薄板状のプレートの表面から下向きにトリガピンが突設された構成を有し、当該トリガピンが前記収容部に遊嵌するように前記上吊レールに固定されるトリガプレートと、前記引戸の上縁に設けられ、前記引戸が所定位置まで移動した際に、前記トリガピンと係合して前記引戸を戸袋内に引き込むスライドアシスト機構とを備える。
以上のように、第1態様のトリガ構造、第2態様のスライドアシストユニットともに、受け台座に対してトリガプレートの取り付け/取り外しができるようになっている。さらに、トリガ受け部の収容部にトリガピンが遊嵌されるように構成されているので、収容部の内壁がトリガピンの補強材(係止材)として機能する。これにより、トリガピンの耐衝撃性を高め、トリガピンに引戸からの衝撃が加わった場合においても、トリガピンが変形するのを防ぐことができる。
上記態様において、前記トリガ受け部は、戸尻側に向かってテーパー状に広がるように形成された案内部と、案内部の戸先側に形成され、前記トリガピンが遊嵌されるU字状の収容部を有する、としてもよい。
これにより、トリガプレートを受け台座に取り付ける際に、収容部にトリガピンが誘導されやすくなる。
上記態様において、前記上吊レールには、長手方向に沿って、前記トリガプレートの移動を案内する案内溝が形成されている、としてもよい。
これにより、トリガプレートを受け台座に取り付ける際に、トリガプレートを収容部に向かって移動させやすくなる。
本発明によると、引戸のスライドアシスト機構を始動させるためのトリガ構造において、戸袋の外側からトリガピンの交換が可能であり、かつ、引戸からの衝撃等に対するトリガピンの強度を高めることができる。
実施形態に係る引戸装置の構成例を示す分解斜視図 レールを斜め上側から見た斜視図 レールの平面図 図2BのIIC-IIC線断面図 受け台座を斜め上側から見た斜視図 受け台座を斜め下側から見た斜視図 受け台座の底面図 受け台座の側面図 トリガプレートを斜め下側から見た斜視図 トリガプレートの底面図 レール、受け台座及びトリガプレートの取り付け状態を示す図 図6AのVIB-VIB 線断面図 図6AのVIC-VIC 線断面図 スライドアシスト機構の正面図 スライドアシスト機構の動作を説明するための平面図 図8AのVIIIB-VIIIB 線断面図
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用範囲あるいはその用途を制限することを意図するものではない。以下の説明において、引戸のスライド方向を左右方向とし、左右方向に直交する戸袋の厚さ方向を前後方向と呼ぶものとする。
図1において、引戸枠1は、左右両側に互いに間隔を空けて立設された戸先側及び戸尻側の縦枠11,11と、その縦枠11,11の上端間を架け渡されて連結固定された左右水平方向に延びる上枠としての鴨居12と、両縦枠11,11間の中央部分において前後方向に互いに間隔を空けて平行に立設され、上端が鴨居12に連結固定された中方立13,13とを備える。前側の中方立13、鴨居12の前面及び戸尻側縦枠11の前面には壁材14が、また後側の中方立13、鴨居12の後面及び右側の戸尻側縦枠11の後面には壁材15がそれぞれビス等(図示しない)により固定される。これにより、前後の壁材14,15間に戸袋16が形成される。そして、前後の中方立13,13間には、戸袋16の戸先側開口部16aが形成される。
トリガ構造2は、鴨居12の下面に形成されたレール溝12aに取り付けられる上吊レール21と、上吊レール21と一体的に取り付け可能に構成された受け台座30と、受け台座30の収容部34aに遊嵌されるトリガピン43(図4参照)が設けられたトリガプレート40とを備える。
-上吊レール-
図2(図2A~図2C)には、上吊レール21の構成例を示す。上吊レール21は、戸袋16の内外にわたって延び、引戸51(図1参照)を左右方向にスライド動作可能に支持する。上吊レール21は、例えばアルミニウム金属製であり、押し出し成形等により形成される。
図2A、図2Bに示すように、上吊レール21の上壁21bには、長手方向の中央付近と戸袋内の位置の2か所において、それぞれ上下方向に貫通する矩形状の貫通孔21f,21hが形成されている。また、上吊レール21の上壁21bには、上吊レール21を鴨居12の下面に固定するためのねじ孔21g,21g,…が形成されている。
貫通孔21fは、戸袋内における受け台座30の取付位置に、受け台座30の嵌め込みができる大きさに形成されている。なお、受け台座30の取付部分の構成は、貫通孔21fに限定されない。図示しないが、例えば、上吊レール21に受け台座30の外形よりも若干大きい溝や凹部を形成し、受け台座30をその溝や凹部に嵌め込んで、受け台座30と上吊レール21とを一体構造とした状態で、鴨居12に取り付けできるように構成されていてもよい。
貫通孔21hは、トリガプレート40の戸先側端部を鴨居12に固定するために形成されたものであり、後述するトリガプレート40の固定部44(図4参照)を嵌め込むことができる大きさに形成されている。貫通孔21hは、戸袋16の外側から固定部44に対する固定作業(例えば、ねじ止め作業)ができる位置に設けられていればよい。具体的には、例えば、作業性を高める観点から、トリガ構造が鴨居12に取り付けられた状態(以下、トリガ構造の取付状態ともいう)で、貫通孔21hの一部または全部が、戸袋の外側に露出するようにしていてもよい。また、意匠性を高める観点から、引戸の開放状態において固定部44が通行者から見えないようにするために、トリガ構造の取付状態において、貫通孔21hの一部または全部が、戸袋16の内側に隠れるようにしてもよい。
貫通孔21fと貫通孔21hとの間隔は、例えば、トリガプレート40のトリガピン43と固定部44との間の距離とと同じくらいに設定される(図6B参照)。
図2Cに示すように、上吊レール21は、断面視で略矩形状に成形されている。具体的に、上吊レール21は、対向する一対の側壁21a,21aと、側壁21a,21aの上端部間を一体的に連結する上壁21bと、両側壁21a,21aの下端部からそれぞれ前後方向の内側に向かって延びる下壁21c,21cとからなる。上吊レール21の両下壁21c,21c間には、長手方向全体にわたって延びる切欠21dが形成されている。また、上吊レール21の上壁21bの下面には、長手方向全体にわたって延び、トリガプレート40の取り付け時にトリガプレート40を受け台座30まで誘導可能にするガイド溝21eが形成されている。ガイド溝21eは、案内溝の一例である。
図2Bに戻り、上吊レール21の戸先側端部は、切断されて分離されており、鴨居12に対してその切断された切断部22のみが取り付け/取り外しできるようになっている。これにより、鴨居12に上吊レール21を取り付けた状態のまま、切断部22のみを取り外すことによって、そこから後述するスライドアシスト機構61を上吊レール21に着脱することができる。
また、上吊レール21の上壁21bには、切断部22より戸尻側の位置において、長手方向に2つ並べてねじ孔21i,21iが形成されている。このねじ孔21i,21iには、引戸51の閉動作時にスライドアシスト機構61のスライドアシスト動作を始動させる閉動作トリガ23(図1参照)が上吊レール21の下面から鴨居12にねじ止め固定される。
-受け台座-
受け台座30は、例えば鋼材で形成され、上吊レール21の貫通孔21fの外形よりも若干小さい外形を有する。また、図3(図3A~図3D)に示すように、受け台座30の幅方向の中央部分には、ねじ孔36,36が長手方向に並べて形成されている。そして、受け台座30は、貫通孔21fに嵌め込まれて、上吊レール21と一体的に鴨居12に取り付けられる。このような構成にすることで、受け台座30の厚さの影響をより効果的に低減できる。すなわち、貫通孔21fを設けない場合と比較して上吊レール21の高さを低く設定することが可能となり、ひいては、上吊レール21の小型化ができる。なお、受け台座30の機能を上吊レール21に一体化してもよい。例えば、上吊レール21の成型をする際に、受け台座30の収容部34aに相当する構成を、上吊レール21に一体的に形成してもよい。ただし、受け台座30と上吊レール21とを別部材に分けることで、それぞれを別材料にすることができる。例えば、本実施形態のように上吊レール21は、加工容易性の高い材料(例えばアルミニウム金属)を使用し、受け台座30には固い材料(例えば鋼材)を使用することができる。これにより、係止強度を確保しつつ、上吊レール21や受け台座30を小型化できる。また、受け台座30と上吊レール21とを別部材に分けることで、上吊レール21を、別のタイプの引戸用として兼用できるメリットがある。
受け台座30の長手方向の中央部分には、前後方向に延びる突片を下方次いで内方に折り曲げて形成されたトリガ受け部34が設けられている。トリガ受け部34は、トリガ構造の取付状態において、戸先側から見てL字状であり、かつ、上吊レール21の下から見て戸尻側が開放されたU字状である。トリガ受け部34の戸尻側の開放端部には、トリガプレート40の取付作業時に、戸尻側から進入するトリガピン43を案内するためのテーパー状の案内部34bが形成されている。案内部34bのテーパー角θ(図3C参照)は、特に限定されないが、例えば、30度程度である。そして、案内部34bの戸先側には、案内部34bに連続形成され、案内部34bを案内されたトリガピン43が遊嵌されて収容される収容部34aが形成されている。ここで、遊嵌とは、若干の遊びをもって嵌められることをいう。すなわち、トリガ構造の取付状態において、収容部34aには、トリガピン43が、前後の両方向及び戸先方向に若干の遊びをもった状態で収容される。収容部34aは、上下方向の厚さが約2mm程度である。このような構成にすることで、収容部34aの内壁がトリガピン43の前後方向及び戸先方向への力が加わった場合における補強材(係止材)としての機能を発揮し、引戸51の衝撃でトリガピン43が変形するのを防ぐことができる。また、収容部34aの戸尻側の側壁には、トリガプレート40を取り付ける際に、スライド方向の位置決めに用いることができる。また、戸袋内は視認性が悪いので、本実施形態のような収容部34aの構成にすることで、トリガピン43が正しく取り付けできているかを把握するために有用である。
受け台座30の対角をなすコーナー部分には、それぞれの位置から前後方向に延びる突片を下方次いで内方に折り曲げて形成されたL字状の一対のプレート支持部32,33が設けられている。図3では、戸先側のプレート支持部に32の符号を付し、戸尻側のプレート支持部に33の符号を付している。プレート支持部32とプレート支持部33との前後方向の間隔は、後述するプレート42の中間部42b(図4参照)の幅よりも若干広い。そして、トリガプレート40が受け台座30に係止された際には、プレート42の中間部42bがプレート支持部32とプレート支持部33との間に案内されるようになっている。これにより、プレート42が落下しないように支持するとともに、プレート42の前後方向へのぐらつきを防ぎつつ、プレート42の中間部42bの位置安定性を高め、ひいては、トリガピン43の位置安定性を高めることができる。また、プレート支持部32とプレート支持部33との長手方向の位置が互いにずれているため、作業者の取り付け作業時に、プレート42の戸先側端部が水平状態から下側にさがることで傾いていても、プレート42の先端部がプレート支持部32,33の間に案内されやすくなる。
-トリガプレート-
図4及び図5に示すように、トリガプレート40は、トリガ構造の取付状態において、上吊レール21に沿って延びる薄板状のプレート42と、プレート42の戸尻側の端部においてプレート42の表面から下向きに突設された円筒状のトリガピン43と、プレート42の戸先側端部に設けられた固定部44とを備える。
プレート42は、例えば鋼材で形成され、戸尻側から戸先側に向かって、ベース部42a、中間部42b、先端部42cの順に幅が段階的に狭くなるように形成されている。
具体的に、ベース部42aは、細長い矩形状の薄板であり、上吊レール21のガイド溝21eの幅よりも若干幅狭で、かつ、プレート支持部32,33の前後方向の間隔よりは若干広くなっている。これにより、トリガピン43を受け台座30の収容部34aに収容させるときに、トリガプレート40の先端側を上吊レール21のガイド溝21eにあてがった状態で、受け台座30に向けてまっすぐにスライドさせることができ、取り付け作業が容易になる。
中間部42bは、ベース部42aの戸先側端から連続して長手方向に一体的に延び、ベース部42aの幅より狭くかつプレート支持部32,33間を戸尻側から戸先側に挿通可能な幅になっている。先端部42cは、中間部42bの戸先側端から連続して長手方向に一体的に延び、中間部42bの幅より狭くなっている。これにより、先端部42cが受け台座30のプレート支持部32,33間に挿入するためのガイド(呼びこみ)として機能し、プレート支持部32,33間に先端部42c及び中間部42bを挿入する作業が容易になる。
ベース部42a及び中間部42bの外周には、強度を高める観点から、厚さ方向(上下方向)に向かって折り返された折返し部42eが形成されている。ベース部42aおよび中間部42bの表面(下面)は、面一であり、先端部42cは折返し部42eの分だけ厚さが薄くなっている。
固定部44は、プレート42の戸先側端部に、44cの位置で一体的に固定されるとともに、プレート42の上面から矩形状に突出しており、その突出部44aを上吊レール21の貫通孔21hに嵌め込むことができるようになっている(図6B参照)。そして、固定部44には、作業者が戸袋の外側から固定部44の突出部44aを上吊レール21の貫通孔21hに嵌め込んだ状態で、トリガプレート40を鴨居12にビス84等でねじ止めすることができるようにネジ孔44bが形成されている。
プレート42の中間部42bの幅方向(前後方向)の中央部分であり、かつ長手方向の中間部分には、その下面から下方に向かってトリガピン43が一体的に突設されている。図8Bに示すように、トリガピン43は、円柱状に鋼材で形成された芯棒43aと、芯棒43aの周方向の外側を覆うように形成された樹脂製のトリガカバー43bとによって構成されている。このように、トリガカバー43bによって芯棒43aの周方向外側を覆うことによって、引戸51の閉動作時にスライドアシスト機構61がトリガピン43に当たることによって生じる衝撃音の発生を減少させることができる。
トリガピン43は、例えば、その上端部がプレート42に設けられた芯棒43aよりも若干大きい孔に挿入されて、かしめられることによってプレート42に取り付け固定される。なお、かしめる以外の方法、例えば、溶接等によってトリガピン43をプレート42に取り付け固定してもよい。
-スライドアシスト機構-
図1に戻り、引戸51の戸先側上端部及び戸尻側上端部には、それぞれ、吊戸車52,53が取り付けられて固定されている。引戸51は、この吊戸車52,53により、戸袋16内に収納される開き位置と戸袋16から突出する閉じ位置の間をスライド移動可能に支持されている。戸先側上端部の吊戸車52には、引戸51の上縁に沿って延びる、すなわち、上吊レール21に沿って延びる、スライドアシスト機構61が取り付けられている。スライドアシスト機構61の戸尻側端部の左右両側には、上吊レール21の上壁21bと下壁21cとの間に係合するように車輪67が設けられている。これにより、スライドアシスト機構61は、吊戸車52とともに、引戸51のスライド動作にあわせて、開き位置と閉じ位置との間をスライド動作する。なお、引戸51の下縁の幅方向中央には、長手方向全体にわたって延びるガイド溝51aが形成されており、このガイド溝51aに中方立13,13間の床面に固定されたガイド54が遊嵌している。これにより、引戸51は、厚さ方向に振れることなく開き位置と閉じ位置の間をスライド移動可能となる。
図7に示すように、スライドアシスト機構61は、上側にトリガピン43を相対移動可能に案内するピン溝を有する本体ケース64と、戸尻側に設けられた開側クランプユニット62と、戸先側に設けられた閉側クランプユニット63と、これら開側クランプユニット62及び閉側クランプユニット63を弾発力で移動させるためのコイルスプリング65と、開側クランプユニット62又は閉側クランプユニット63が移動する際にその移動速度が緩やかになるように減衰制御するダンパー機構66とを備える。開側クランプユニット62と閉側クランプユニット63とは、左右対称形状であって、実質的に等しい構成である。
図8(図8A、図8B)に示すように、開側クランプユニット62及び閉側クランプユニット63は、それぞれ、ベース71と、ベース71に対して支点72を中心に平面視で互いに接離するように揺動可能に支持された一対のクランプ爪73と、クランプ爪73間の根元に配置された作動体74と、作動体74に組込まれた押しボタン75及びコイルばね76とを有している。その他のスライドアシスト機構61の具体的な構成は、例えば、特許文献1に開示されており、その詳細な説明を省略する。
引戸51が通常状態(開き位置にも閉じ位置にもない状態)から戸尻側に向かってスライド移動させる動作(以下、開動作という)に係るスライドアシスト機構61のスライドアシスト動作について説明する。通常状態では、開側クランプユニット62は開側ホームポジション62a(図8Aの破線参照)に位置している。また、閉側クランプユニット63は閉側ホームポジション63a(図8A参照)に位置している。そして、それぞれの作動体74及び押しボタン75はコイルばね76の弾発力でクランプ爪73の先端方向へ付勢されている。よって、一対のクランプ爪73は、作動体74によって常時互いに離反する方向に開かれ、本体ケース64の内壁に係合するアンクランプ状態に維持されている。
このスライドアシスト機構61を有する引戸51を開動作させると、トリガピン43は、本体ケース64のピン溝64aを通って本体ケース64内に進入し、開側クランプユニット62のクランプ爪73に達する。そして、トリガピン43により、クランプ爪73の根元にある押しボタン75が押され、作動体74の作用で一対のクランプ爪73が互いに近接方向に変位して、クランプ状態になる。これにより、一対のクランプ爪73と本体ケース64の内壁との係合が解除される。そして、コイルスプリング65の付勢力によって、一対のクランプ爪73は開側ホームポジション62aから本体ケース64の長さ方向中央に向かって引っ張られ、ダンパー機構66の作用を受けてゆっくり移動する。このクランプ爪73の移動に伴って、引戸51は、開き位置までゆっくり移動する。
次に、スライドアシスト機構61を有する引戸51を開き位置から閉じ位置に向かってスライド移動させる動作(以下、閉動作という)について説明する。開き位置では、コイルスプリング65が縮んでいて、開側クランプユニット62の一対のクランプ爪73はトリガピン43をクランプしている。引戸51が閉じられると、コイルスプリング65が伸び、開側クランプユニット62は、トリガピン43をクランプしたまま開側ホームポジション62aへ移動する。開側ホームポジション62aでは、一対のクランプ爪73がアンクランプ状態になって開放されるため、一対のクランプ爪73からトリガピン43が離れ、引戸51は、スライドアシスト機構61から戸先側方向へ抜け出て閉じ位置に向かってスライド移動する。
上記で説明した、上吊レール21、受け台座30、トリガプレート40及びスライドアシスト機構61で構成されるユニットは、本願のスライドアシストユニットの一例である。
<トリガの設置作業>
次に、本実施形態において、トリガピン43(トリガプレート40)の設置作業を、引戸枠1の設置、引戸51の設置及び戸袋16の形成と併せて詳細に説明する。本実施形態では、図1に示すように左開きの引戸51を設置するものとして説明する。
まず、引戸枠1が建物に設けられた開口部に設置される。引戸枠1の右半分の後側には壁材15があり、引戸枠1の左半分は前後方向に開口しており、出入口が形成されている。そして、鴨居12の左右方向の中央部分において、前後方向の両側に平行になるように中方立13,13が立設され、中方立13,13の上端が鴨居12に連結固定される。
その後、鴨居12の下面に形成されたレール溝12aに上吊レール21(切断部22を除く)を嵌め込み、ねじ孔21g,21g,…を介して上吊レール21を下から鴨居12にねじ止め固定する。その後、受け台座30を上吊レール21の貫通孔21fに嵌め込み、受け台座30を鴨居12にねじ止め固定する。なお、先に、受け台座30を上吊レール21の貫通孔21fに嵌め込み、その後、上吊レール21及び受け台座30を一緒にねじ止め固定してもよい。
次に、トリガプレート40の取付作業として、トリガプレート40を上吊レール21のガイド溝21eに沿わせるように、戸袋16の戸先側開口部16a側から受け台座30に向けてスライドさせる。そして、トリガプレート40のトリガピン43を、トリガ受け部34に収容され、かつ、中間部42bの側面が受け台座30のプレート支持部32,33に支持されるようにする。その後、トリガプレート40の固定部44(突出部)を上吊レール21の貫通孔21hに嵌め込み、トリガプレート40を鴨居12にビス84でねじ止め固定する。
その後、ガイド54を中方立13,13間の床面に固定するとともに、吊戸車52,53を上吊レール21に取り付け、引戸51の吊り込みを実施し、吊り込み後上吊レール21の切断部22を取り付けて固定する。最後に、壁材14を前側の中方立13、鴨居12の前側及び右側の縦枠11の前面にビス等(図示しない)を用いて取り付けて固定する。なお、上記の例では、最後に、壁材14を取り付けて固定するものとしたが、これに限定されない。例えば、上吊レール21及び受け台座30を鴨居12にねじ止め固定した後に、壁材14を取り付けて固定し、その後、戸袋16の戸先側開口部16aの戸先側から受け台座30に向けてトリガプレート40をスライドさせて係止させ、戸先側開口部16aよりも戸先側の位置において、プレート42を上吊レール21及び鴨居12に下面からねじ止め固定してもよい(図1参照)。
<トリガの交換作業>
次に、トリガピン43(トリガプレート40)の交換作業について、詳細に説明する。
まず、上吊レール21の切断部22を取り外し、上吊レール21から引戸51を取り外す。
次に、ビス84のねじ止めを解除するとともに、戸袋16の戸先側開口部16aからトリガプレート40を戸先側に向かって引き出し、トリガプレート40と受け台座30との係合を解除させて取り出す。
その後、前述の「トリガの設置作業」同様の作業手順で、交換用の新しいトリガプレート40の取付作業を行う。最後に、吊戸車52,53を上吊レール21に取り付け、引戸51の吊り込みを実施し、吊り込み後上吊レール21の切断部22を取り付けて固定する。
以上のように、本実施形態によると、戸袋16が形成された後に、戸袋16内に設置されたトリガピン43(トリガプレート40)を設置や交換する必要が生じた場合においても、戸袋16を形成している壁材14,15を取り外すことなく、容易にトリガプレート40の設置や交換を実施することができるようになっている。さらに、トリガピン43がトリガ受け部34の収容部34aに遊嵌されるので、収容部34aの内壁がトリガピンに前後方向及び戸先方向への力が加わった場合における補強材(係止材)としての機能するので、引戸51の衝撃でトリガピン43が変形するのを防ぐことができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の好ましい実施形態を説明してきたが、種々の改変が可能である。
また、実施形態において、スライドアシスト機構61は、上吊レール21内に備えられているものとしたが、これに限定されない。例えば、引戸の上縁に長手方向に延びる溝を形成し、その溝にスライドアシスト機構が嵌め込まれるような引戸装置に対しても、本実施形態に係るトリガ装置を適用することができる。
また、実施形態において、受け台座30の取付位置に対して貫通孔21fが設けられるものとしたがこれに限定されない。例えば、上吊レール21に、ガイド溝21eよりも若干狭い幅であり、かつ受け台座30の幅よりも若干大きい幅の溝(図示省略)を形成し、その溝に受け台座30を嵌め込んで一体的に取り付け可能としてもよい。この場合においても、トリガの設置作業およびトリガの交換作業は、前述の実施形態と同様である。すなわち、トリガプレート40を上吊レール21のガイド溝21eに沿わせるように、戸袋16の戸先側開口部16a側から受け台座30に向けてスライドさせ、トリガプレート40の中間部42bの側面及び先端部42cを受け台座30に係止させて、プレート42を上吊レール21及び鴨居12にねじ止め固定することができる。
例えば、実施形態のトリガ構造では、一対のクランプ爪73を有するスライドアシスト機構61に適用されるものとしたが、これに限定されない。例えば、シリンダの水平軸回りに回動可能に取り付けられたスライド部材を有するスライドアシスト機構のためのトリガを本実施形態に係るトリガプレートに取り付けても、同様の効果が得られる。
本発明は、戸袋が形成された後においても、戸袋の外側から容易かつ速やかにトリガプレートの設置や交換をすることができるとともに、トリガ構造の取付状態において、トリガプレートに設けられたトリガピンを補強するように構成されているとりため、戸袋内に収納される引戸とスライドアシスト機構とを有する引戸装置に対して極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
16 戸袋
21 上吊レール
21e ガイド溝(案内溝)
30 受け台座
34 トリガ受け部
34a 収容部
34b 案内部
40 トリガプレート
43 トリガピン
51 引戸
61 スライドアシスト機構

Claims (4)

  1. 戸袋内に収納される開き位置と戸袋から突出する閉じ位置の間をスライド移動される引戸の上縁に設けられたスライドアシスト機構のスライドアシスト動作を始動させるためのトリガ構造であって、
    戸袋の内外にわたって延び、前記引戸をスライド動作可能に支持するための上吊レールと、
    戸尻側が開放されたU字状のトリガ受け部を有し、前記戸袋内において前記上吊レールに一体的に設けられた受け台座と、
    前記上吊レールに沿って延びる薄板状のプレートの表面から下向きにトリガピンが突設された構成を有し、当該トリガピンが前記トリガ受け部に遊嵌するように前記上吊レールに固定されるトリガプレートとを備える、トリガ構造。
  2. 前記トリガ受け部は、戸尻側に向かってテーパー状に広がるように形成された案内部と、案内部の戸先側に形成され、前記トリガピンが遊嵌されるU字状の収容部を有する、請求項1に記載のトリガ構造。
  3. 前記上吊レールには、長手方向に沿って、前記トリガプレートの移動を案内する案内溝が形成されている、請求項1または2に記載のトリガ構造。
  4. 戸袋内に収納される開き位置及び戸袋から突出する閉じ位置の間をスライド移動可能な引戸のスライド動作をアシストをするスライドアシストユニットであって、
    戸袋の内外にわたって延び、前記引戸をスライド動作可能に支持するための上吊レールと、
    戸尻側が開放されたU字状のトリガ受け部を有し、前記戸袋内において前記上吊レールに一体的に設けられた受け台座と、
    前記上吊レールに沿って延びる薄板状のプレートの表面から下向きにトリガピンが突設された構成を有し、当該トリガピンが前記トリガ受け部に遊嵌するように前記上吊レールに固定されるトリガプレートと、
    前記引戸の上縁に設けられ、前記引戸が所定位置まで移動した際に、前記トリガピンと係合して前記引戸を戸袋内に引き込むスライドアシスト機構とを備える、スライドアシストユニット。
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