JP2022011914A - 電磁継電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】改良した電磁継電器を提供する。【解決手段】電磁継電器1は、電磁石8と、電磁石8の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばね4と、ばね4を支持するベース2と、を備え、複数のばね4のうち少なくとも一つはばね4のばね性を利用してベース2に係止される被係止部29を有し、ベース2は被係止部29を係止する係止部31を有する。【選択図】図5A

Description

本発明は電磁継電器に関する。
定格負荷容量レベルが8~10A程度の小型の電磁継電器では、接点及び端子を備えたばねをベースに挿入する際に、小型ゆえに十分な圧入代を確保することが難しく、圧入強度が不足したり、圧入強度をとるための様々なトレードオフが発生したりする問題があった。そのため、電磁継電器では、例えば後述の対応を採用し、製造工程、製品コスト等に負担をかけて製品化していることが多い。
・ばねが板薄のままでは、ばね性は維持できるが、圧入過程で変形の恐れがあるため、ばねを板厚にし、短い圧入代に対してしっかり圧入を行う。
・ばねの端子部分のみ板厚にし、ばね部分は薄板にて端子部分と溶接結合する。しかしながら、この場合、加工コストが増大してしまう。
・圧入強度が確保できない場合、ばねの挿入後にばねの仮接着を行う。しかしながら、この場合、製造コストが増大し、ばねをベースに挿入してから仮接着を行うまでの間に、ばね端子に負荷がかかった際は、ばねが正しい位置から移動したままの状態で仮接着を行うリスクもある。
従って、ばね抜けを防止する電磁継電器が求められている。
また一般に電磁継電器の接点の接触方法として、一点接触、摺動(接点同士が擦れ合う)、及びローリング(接点同士が転がり合う)が知られている。接点が摺動する場合は、接点表面の酸化膜の破壊や消耗粉を擦り取るといった接点浄化作用が発生し、接触信頼性が向上する。また、接点接触抵抗が低いと発熱も抑制できる。他方、ローリングの場合は、接点の浄化作用は落ちるが、接点接触ポイントの大きな変化が期待でき、接点接触時の耐溶着性が向上することになる。
摺動タイプの場合は、接点消耗によって接点に大きな凹凸が発生すると、摺動時に接点がその凹凸を乗り越えるために余分な力が必要となり、その力がばねを押すための電磁石の吸引力よりも上回ると、カードがばねを完全に押し切れないといった事象が発生する可能性がある。この事象を抑制する手法としては、ばねのスティフネスを下げ、電磁石の吸引力にマージンを持たせるという考え方があるが、その際には、ばねの通電容量もケアした設計が必要になる。
特許文献1には、可動接点ばね及び固定接点端子板の固定部を絶縁体で形成した固定ブロックに支持し、固定ブロックを互いに圧着して絶縁基体の開口部に挿入固定した電磁継電器が開示されている。これにより、絶縁基体に対して可動接点ばね及び固定接点端子板を垂直に固定でき、安定した接点圧力及び接点空隙を実現できる。
特許文献2には、筐体側部あるいはカバー内面の少なくとも一方に突起を形成した電磁継電器が開示されている。これにより、カバーに反りが生じても筐体とカバーの隙間に接着剤が流れ込むようになることが記載されている。
特許文献3には、可動接点と固定接点とをローリングによって接触させることで、可動接点と固定接点の接点寿命を増加することが開示されている。
実開平2-145752号公報 特開2020-21594号公報 特開2006-59702号公報
本発明の目的は、従来の種々の問題点に鑑み、改良した電磁継電器を提供することである。
本開示の一態様は、電磁石と、電磁石の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばねと、ばねを支持するベースと、を備え、複数のばねのうちの少なくとも一つはばねのばね性を利用してベースに係止される被係止部を有し、ベースは被係止部を係止する係止部を有する、電磁継電器を提供する。
本開示の他の態様は、電磁石と、電磁石の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばねと、ばねを支持するベースと、ベースを覆うカバーと、を備え、カバーの内側面に対向するベースの外側面又はベースの外側面に対向するカバーの内側面に、ベース及びカバー間の接着層を確保する段差が形成された、電磁継電器を提供する。
本開示の別の態様は、電磁石と、電磁石の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばねと、ばねを支持するベースと、を備え、ベースは、ばねの基準位置を規定する基準面と、端子を挿通する挿通孔と、を備え、挿通孔の内側面が基準面と同一面であり、ベースは挿通孔の端子出口近傍の基準面側に切欠きを備える、電磁継電器を提供する。
本開示の更に別の態様は、ベースと、ベースに搭載された電磁石と、電磁石の作動に伴って移動する移動部材と、ベースに支持される基部と、該基部から延長され先端部側に可動接点が設けられた主ばね部とを有する可動ばねと、を備え、移動部材は、可動ばねにおける可動接点の両側部をそれぞれ押圧する第1及び第2の突起部を有し、可動ばねは、主ばね部の可動接点が設けられた部位から第1の突起部により押圧される部位に向かって延長するように形成された延長部と、可動接点を基準として延長部がある側と反対側において、主ばね部における可動接点が設けられる部位と基部との間の部分から分岐して前記第2の突起部により押圧される部位まで延長された分岐部とを有する、電磁継電器を提供する。
本開示の更に別の態様は、電磁石と、電磁石の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばねと、複数のばねを支持するベースと、を備える電磁継電器であって、ベースには、複数のばねの少なくとも一つの端子を挿通するための挿通孔が形成され、挿通孔は、電磁継電器の内部空間においてベースに形成された、挿通孔の内部空間側の開口部よりも大きさよりも空間的サイズを有する凹部に形成されている、電磁継電器を提供する。
本開示の更に別の態様は、ベースと、ベースに搭載された電磁石と、可動接点が設けられた可動ばねと、ベースに支持される基部と、該基部から延長され固定接点が設けられたばね部とを有する固定ばねと、を備え、ベースは、固定ばねに対し可動ばね側において、ベースの底面から立設するように形成され、固定ばねが可動ばねにより押し込まれた反動で可動ばね側に倒れる際に、ばね部における基部との接続位置から所定の高さまでの領域に接触する面を有する位置規制部を有する、電磁継電器を提供する。
本開示の一態様によれば、改良したばね抜け防止技術を提供できる。つまり従来必要とされたばねの圧入強度を引き下げることができ、薄厚ばねでもばね抜けを防止できる。これは特に小型の電磁継電器に有用である。また、ばねはばね性を利用して挿入されるため、圧入時のモールド削れ、摩耗粉の低減等にも繋がる。さらに仮接着の必要性がなくなるため、仮接着及び乾燥工程を廃止でき、設備費用、製品コスト等の低減にも繋がる。
本開示の他の態様によれば、カバーに内反りが生じても、カバーの内側面とベースの外側面との間に十分な接着層を得ることができる。
本開示の別の態様によれば、挿通孔の端子出口近傍の基準面側に切欠きの中に接着剤が流れ込み、ベースと端子との間に十分な接着層を確保できる。
本開示の更に別の態様によれば、接点同士の接触動作に摺動に加えてローリングの動きを取り入れることが可能になる。これにより、摺動による接点浄化作用のメリットを享受しつつ、摺動経路上の凹凸の影響を分散し、ローリングのメリットである接点接触時の耐溶着性の向上をも実現することができる。
本開示の更に別の態様によれば、電磁継電器の外部から前記貫通孔に流し込まれた接着剤を表面張力により貫通孔付近に留め、内部空間に流れ込むことを抑制できる。
本開示の更に別の態様によれば、可動ばねにより押し込まれた反動で固定ばねが可動ばね側に倒れ込む動作を規制することができる。
電磁継電器の一例を示す分解斜視図である。 電磁継電器の一例を示す分解側面図である。 電磁継電器の一部を示す平面図である。 可動ばねの一例を示す斜視図である。 ばね構造の一例を示すV-V断面図である。 ばね構造の一例を示すV-V断面図である。 第二固定ばねの一例を示す斜視図である。 ばね構造の他の例を示すVII-VII断面斜視図である。 被係止部の変形例を示す一部斜視図である。 ばね構造の変形例を示す一部断面図である。 被係止部の他の変形例を示す一部斜視図である。 ばね構造の他の変形例を示す断面図である。 隆起部にダボを採用した場合の応力範囲を示す断面図である。 隆起部に切り起こし片を採用した場合の応力範囲示すX-X断面図である。 カバー内反りの影響を示す図である。 段差の一例を示すベースの斜視図である。 ベース-カバーの構造比の一例を示すXIII-XIII概略断面図である。 段差の変形例を示すベースの斜視図である。 端子-ベース間の接着層を示す概略断面図である。 接着層を確保するベースの一例の底面斜視図である。 接着層を確保するベースの一例の断面図である。 カバーを除いた電磁継電器の斜視図である。 電磁継電器の分解斜視図である。 可動ばねの斜視図である。 可動ばねの正面図である。 可動ばねが第2固定ばねに接触しはじめる状態を表す側面図である。 可動ばねがカードにより完全に押し込まれた状態を表す側面図である。 図21Bを上方から見た図である。 可動接点上のローリングによる接触経路を例示する図である。 ベースに可動ばねを実装した電磁継電器の斜視図である。 ベースにおける第1固定ばね、可動ばね及び第2固定ばねを実装する部分の斜視図である。 第1固定ばねを実装したベースの部分斜視図である。 図25におけるXXVI-XXVI断面図である。 図24のXXVII-XXVII断面図である。 第1固定ばね、可動ばね及び第2固定ばねの初期状態を示す斜視図である。 第2固定ばねの正面図である。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。各図面において、同一又は類似の構成要素には同一又は類似の符号が付与されている。また、以下に記載する実施形態は、特許請求の範囲に記載される発明の技術的範囲及び用語の意義を限定するものではない。
図1及び図2は一例による電磁継電器1の分解斜視図及び分解側面図であり、図3は電磁継電器1の一部の平面図である。電磁継電器1は、構成部品が組込まれるベース2と、ベース2を覆う箱形のカバー3と、を備えている。例えばベース2及びカバー3は樹脂による成形部品でよい。ベース2に組込まれる構成部品は、電磁石8と、ヒンジばね9と、接極子10と、カード11と、電磁石8によって開閉する接点及び端子を備えたばね4と、を含む。
ばね4は、それぞれ金属で形成される、第一固定ばね5、可動ばね6、及び第二固定ばね7の複数のばねを含む。以下、複数のばねをまとめて「ばね4」とも総称する。第一固定ばね5は第一固定接点12を有し、可動ばね6は可動接点13を有し、第二固定ばね7は第二固定接点14を有している。また、ばね4はいずれもばね部15及び端子16を有している。例えばばね部15は板ばねとして形成される。ばね部15及び端子16は溶接結合してもよいし、一片の薄板で形成してもよい。
電磁石8は、コイル組立21と、鉄心22と、ヨーク23と、を備えている。コイル組立21は、2つの端子24と、端子24に接続される巻線を備えたコイル25と、コイル25が巻回されるボビン26と、を有している。
電磁継電器1では、端子24の間に電圧を印加することで電磁石8を励磁する。電磁石8の励磁により接極子10が揺動して鉄心22に吸着する。カード11は、接極子10に取付けられ、接極子10の揺動に伴い可動ばね6を押圧し、可動接点13を第一固定接点12から第二固定接点14に接触させる。ヒンジばね9は、接極子10とヨーク23に取付けられ、接極子10の一端を鉄心22から離れる方向へ弾性的に付勢する。
端子24への電圧印加を停止すると、ヒンジばね9の付勢により接極子10は鉄心22から離れるように復帰動作する。接極子10の復帰動作に伴いカード11から可動ばね6への押圧力が解除され、可動接点13は第二固定接点14から離間する。
上記構成により、電磁継電器1は、第一固定接点12と可動接点13、及び可動接点13と第二固定接点14を開閉する。上記の構成は一例であり、任意の構成部品及び原理を採用してもよいことに留意されたい。
(ばね構造)
図4は可動ばね6の一例の斜視図であり、図5A及び図5Bはばね構造の一例のV-V断面図である。可動ばね6は、可動ばね6をベース2の基準面27に押付ける隆起部28と、ベース2に係止される被係止部29と、を有している。例えばばね部15に形成したU字片の端部を被係止部29とし、U字片端部は可動ばね6の挿入方向Iで後方を向くように形成される。被係止部29は、外力Fを受けるとばね性によって弾性変形し、外力Fが解除されると元の形状に復元する。
ベース2は、ベース2に可動ばね6を取り付ける際の可動ばね6の基準位置を規定する基準面27と、基準面27に対向する圧入面30と、可動ばね6を係止する係止部31と、を有している。例えば基準面27に形成した爪状突起を係止部31とし、爪状突起は可動ばね6の挿入方向Iとは異なる方向に突設されているとよい。異なる方向とは、被係止部29を係止できる方向であればよく、挿入方向Iに対して直交する方向や挿入方向Iの前方へ向かって傾斜した方向等でもよい(以下同じ)。また爪状突起は、基準面27に形成するのではなく、基準面27に直交する面に形成されていてもよい。図5Aに示す可動ばね6のベース2への挿入初期には、隆起部28が圧入面30に接触すると共に、被係止部29が係止部31に接触し係止部31から力を受けて弾性変形する。図5Bに示す可動ばね6のベース2への挿入後期には、隆起部28が圧入面30から力を受けて可動ばね6を基準面27に押付けると共に、被係止部29が復元力によって係止部31の下に潜り込んで係止部31の下部に係合する。つまり可動ばね6は挿入過程でセルフロックされる。係止部31は、可動ばね6の挿入方向Iとは反対方向への被係止部29の動きを制限するため、可動ばね6の抜けを防止できる。なお、ここで説明した電磁継電器1では可動ばね6をベース2に縦挿入するタイプであるが、可動ばねを横挿入するタイプでもよいことに留意されたい。
これにより、ばねの圧入強度を引き下げることができ、薄厚ばねでもばね抜けを防止できることになる。従って、本例のばね構造は特に小型の電磁継電器に有用である。また、可動ばね6は被係止部29のばね性を利用して挿入されるため、圧入時のモールド削れ、摩耗粉の低減等にも繋がる。さらに、可動ばねの仮接着が必要なくなるため、仮接着及び乾燥工程を廃止でき、設備費用、製品コスト等の低減にも繋がる。そして、従来発生していた、ばね挿入から接着までの過程におけるばね抜けの潜在的リスクがなくなる。
本例のセルフロック構造は第一固定ばね5や第二固定ばね7に適用してもよい。図6は第二固定ばね7の一例の斜視図であり、図7は他の例のばね構造のVII-VII断面斜視図である。第二固定ばね7は、第二固定ばね7をベース2の基準面27に押付ける隆起部28と、ベース2に係止される被係止部29と、を有している。例えば端子16の根元32を斜めに起こした傾斜端部を被係止部29とし、傾斜端部は第二固定ばね7の挿入方向Iで後方を向くように形成される。被係止部29は、外力Fを受けるとばね性によって弾性変形し、外力Fが解除されると元の形状に復元する。
ベース2は、第二固定ばね7の基準位置を規定する基準面27と、基準面27に対向する圧入面30と、第二固定ばね7を係止する係止部31と、を有している。例えば圧入面30側に形成した窪み縁部を係止部31とし、窪み縁部は第二固定ばね7の挿入方向Iとは異なる方向に延設されている。窪み縁部とは、窪み側壁の部分だけではなく、圧入面30の部分も含むことに留意されたい(以下同じ)。第二固定ばね7のベース2への挿入初期には、隆起部28(図7不図示)が圧入面30に接触すると共に、被係止部29が係止部31(圧入面30の部分)に接触し係止部31(圧入面30の部分)から力を受けて弾性変形する(図示せず)。第二固定ばね7のベース2への挿入後期には、隆起部28が圧入面30から力を受けて第二固定ばね7を基準面27に押付け、被係止部29が復元力によって係止部31に嵌り込んで係止部31に係合する。つまり第二固定ばね7は挿入過程でセルフロックされる。係止部31は、第二固定ばね7の挿入方向Iとは反対方向への被係止部29の動きを制限するため、第二固定ばね7の抜けを防止できる。
図8Aは可動ばね6の被係止部29の変形例を示す一部斜視図であり、図8Bはセルフロック構造の変形例を示す一部断面図である。図8Aでは、可動ばね6の端子16の根元近傍に形成したV字片の端部を被係止部29としている。V字片端部は可動ばね6の挿入方向Iで後方を向くように形成される。被係止部29は、外力Fを受けるとばね性によって弾性変形し、外力Fが解除されると元の形状に復元する。また、図8Bでは圧入面30に形成した窪み縁部を係止部31としており、窪み縁部は可動ばね6の挿入方向Iとは異なる方向に延設される。可動ばね6のベース2への挿入初期には、被係止部29が係止部31(圧入面30の部分)に接触し係止部31(圧入面30の部分)から力を受けて弾性変形する。可動ばね6のベース2への挿入後期には、被係止部29が復元力によって係止部31に潜り込んで係止部31に係合する。つまり可動ばね6は挿入過程でセルフロックされる。係止部31は、可動ばね6の挿入方向Iとは反対方向への被係止部29の動きを制限するため、可動ばね6の抜けを防止できる。
図9Aは被係止部29の他の変形例を示す一部斜視図であり、図9Bはセルフロック構造の他の変形例を示す断面図である。図9Aの被係止部29は、端子16から側方に突設した突起でもあり、突起は可動ばね6の挿入方向Iで側方を向くように形成される。被係止部29は、外力Fを受けるとばね性によって弾性変形し、外力Fが解除されると元の形状に復元する。また、図9Bの係止部31は、基準面27に突設した爪状突起であり、爪状突起は可動ばね6の挿入方向Iとは異なる方向に突設される。
(ばね基準面押付け形状)
図4を再び参照すると、可動ばね6を基準面に押付ける隆起部28は、半抜きしたダボ(凸部)でもよいが(図4右側の隆起部28)、前述した種々のばね抜け防止構造のうちのいずれか一つを採用した場合は、可動ばね6の一部を切り起こした切り起こし片が好適である(図4左側の隆起部28)。図10Aは隆起部にダボを採用した場合のばね応力の範囲Aを示す断面図であり、図10Bは隆起部に切り起こし片を採用した場合のばね応力の範囲Bを示すX-X断面図である。
可動ばね6をベースに取り付けるとき、被係止部29が係止部31を乗り越える際に、可動ばね6は係止部31の高さ分だけ弾性変形してその高さ分を吸収する必要がある。隆起部28をダボで形成した場合、係止部31と隆起部28との間の距離に起因して可動ばね6の比較的狭い範囲Aに応力が集中し、ばねが塑性変形してセルフロック性能の低下に繋がる。ダボのまま応力を緩和させるためには、ばね幅を広くしたり、係止部31をベース2の高い位置に設けたりすることで応力分散を図れるが、小型の電磁継電器に適用させるには絶縁距離やばねロール材幅にも影響する。
そこで、ばねの塑性変形を抑制する観点から、隆起部28を、ダボではなく、切り起こし片で形成することで応力分散を図ることができる。隆起部28として切り起こし片を用いる場合、可動ばね6が係止部31の高さ分だけ弾性変形して被係止部29がベース2の係止部31を乗り越える際に、係止部31と切り起こし片の根元28aとの間の距離が比較的遠くなり、可動ばね6の比較的広い範囲Bに応力が分散されるため、ばねの塑性変形を抑制できる。なお、切り起こし片は、可動ばね6ではなく、第一固定ばね5や第二固定ばね7にも採用できることにも留意されたい。
(ベース-カバー間の接着層確保)
電磁継電器1のカバー3は薄肉になっており、成形時にカバー3が内反りすることがある。図11はカバー3の内反りの影響を示す図である。ベース2はカバーの内側面40に対向する外側面41を有しているが、外側面41が平面であると、内反りしたカバー3をベース2に被せた際にベース-カバー間の接着層42として設けたベース2とカバー3との間の設計クリアランス(ベース2とカバー3との間の隙間の設計サイズ)が潰れ、接着層42が薄くなる箇所Cが発生する。接着層42が薄くなると、カバーとベースとを十分に密閉できず、気密不良を引き起こすことがある。
そこで、内側面40に対向する外側面41に接着層42を確保するための段差を形成する。図12は一例の段差43が形成されたベース2の斜視図である。例えば段差43は外側面41から一段下げた窪み46である。図11に示すように、カバー3の内反りはカバー3の開口辺の中間付近で最大になる。そのため、外側面41において、カバー縁44側で且つカバー3側面の中間45(図1及び図2参照)近傍に段差43を形成することで、カバー3に内反りが生じても、内側面40と外側面41との間に十分なクリアランスを確保した接着層を得ることができる。
接着層42の厚さ、及び段差43の高さや深さの最適な構造比は、カバー3の反り形状、反り量、接着剤の性質、樹脂材(ベース-カバー)の接合強度などとの関係により定めればよい。
図13はベース-カバーの構造比の一例を示すXIII-XIII概略断面図である。符号「3」は反りの無いカバーを示し、符号「3’」は反りが発生したカバーを示し、符号「3’’」はベース2の外側面41に形成した段差43で反りを規制したカバーを示している。例えばベース2とカバー3との間の設計クリアランスzを0.05mm、カバー縁44の位置における目標接着層厚さ(所望の接着層厚さ)y1を0.04mm以上、段差43の深さy2を1.5mm、段差43の高さaを0.1mm、カバー反り発生長さLを12.7mm、カバー縁44の位置におけるカバー反り量dを0.1mmとした場合、下記の式からカバー縁44の位置におけるカバー規制後反り量x(=0.057mm)を求めることができる。
Figure 2022011914000002
さらに下記の式から組立後のカバー縁44の位置における接着層厚さ(=0.093mm)を求めることができる。従って、上記構造比の場合は、最小接着剤厚さが0.093mm、接着剤流れ込み深さ(段差43の深さに相当)が1.5mmとなり、0.04mm以上の目標接着層厚さy1が得られていることが分かる。
Figure 2022011914000003
上記の式に基づいて0.04mm以上の目標接着層厚さy1を得られない場合は、段差43の高さaあるいは深さy2の少なくともいずれかを再調整することで、目標接着層厚さを得ることができる。このように段差43の高さ及び深さを設定すればよい。
なお、段差43は、窪み46ではなく、外側面41から突設した突起47でもよい。図14は段差43の変形例を示すベース2の斜視図である。突起47は、内反りしたカバー3を内側から矯正し、カバーとベースと簿の間に設計通りのクリアランスを確保する。図14の例では、突起47は外側面41においてカバーの縁44側で且つ側面中間45から概ね等間隔に形成される。突起47の高さは、組立時のベース-カバー間の設計クリアランス分が適切である。以上の段差43により、カバーが内反りしたとしても十分なクリアランスを持つ接着層を確保できるため、接着剤がカバー縁44から流れ込んで電磁継電器1の密封性能を確保できるようになる。また段差43は、外側面41ではなく、内側面40に形成してもよい。
(端子-ベース間の接着)
小型の電磁継電器では、ばね端子が細いものが多く、高さの制限もあることから、端子-ベース間においても得られる接着層に制約が発生する。図15は端子-ベース間の接着層50を示す概略断面図である。斯かる端子16に負荷がかかった際には端子16周りの接着剤に応力が発生し、接着層50の剥離や端子16周りの接着層にクラックが発生し、密封品の場合は気密不良となるリスクがある。また、端子16を挿通する挿通孔51の内側面52が基準面27と同一面である場合は、端子16と基準面27が接触していて接着剤が内側面52に入り込み難いので、基準面27側の接着層50に薄い箇所Dが発生する。対策として、ベース2の端子16周り全体を一段下げる方法もあるが、限界がある。
そこで、挿通孔51の下方側近傍の基準面27側に接着層50を確保する必要がある。図16Aは接着層を確保するベース2の一例の底面斜視図であり、図16Bはベース2のXVI-XVI断面図である。ベース2は挿通孔51の端子出口近傍の基準面27側に切欠き54を有している。例えば切欠き54は基準面27に対して傾斜した傾斜面を有している。傾斜面を形成することで接着剤が切欠き54の中に流れ込み易くなる。なお、切欠き54は、傾斜面ではなく、基準面27から段下げした窪みでもよい。切欠き54によって基準面側の端子-ベース間の接着層を増大させることができ、電磁継電器の気密性能を向上できる。また、端子16に負荷がかかった際の接着層のクラック発生耐性が向上する。切欠き54に加えて端子周り全体を段下げした場合であっても端子強度を向上できる。
(可動ばねスリット形状)
可動ばねのスリット形状及びその他の構成について説明する。図17は、カバーを除いた状態の電磁継電器200の斜視図である。図18は、電磁継電器200の分解斜視図である。図17及び図18に示すように、電磁継電器200は、構成部品が組み込まれるベース204と、ベース204を覆うカバー206とを備える。ベース204及びカバー206は、例えば、樹脂による成型部品である。ベース204及びカバー206により筐体が構成される。
ベース204に組み込まれる構成部品は、複数のばね(第1固定ばね260、可動ばね270、第2固定ばね280)と、電磁石207と、接極子208と、移動部材としてのカード209とを含む。複数のばねはそれぞれ、金属の板状のばね部材である。カード209は、例えば樹脂による成型部品である。
第1固定ばね260は、端子261と、第1固定接点262とを有する(図26参照)。可動ばね270は、端子271と、可動接点272とを有する。第2固定ばね280は、端子281と、第2固定接点282とを有する。電磁石207は、コイル組立227と、鉄心228と、ヨーク229と、端子207a、207bとを含む。
電磁継電器200では、端子207aと端子207bとに電圧を印加することで電磁石207を励磁することにより、接極子208が揺動して鉄心228に吸着する。接極子208の上端には、カード209の係合爪209a、209bが係止される2つの突起208a、208bが形成されている。接極子208の揺動に伴い、カード209の先端に形成された2つの突起部209c、209dは、可動ばね270の可動接点272の両側部に形成された孔270a、270bの部分を第2固定ばね280側に押圧する。これにより、可動接点272は第1固定接点262から離間し、第2固定接点282に接触する。なお、ヒンジばね(不図示)が接極子208とヨーク229とに取り付けられ、接極子208を鉄心228から離れる方向に弾性的に付勢する。
コイルへの電圧印加を停止すると、ヒンジばねの付勢により接極子208は鉄心228から離れるように復帰動作する。接極子208の復帰動作に伴いカード209から可動ばね270への押圧力が解除され、可動接点272は第2固定接点282から離れ、再び第1固定接点262と接触する。
上記の構成により、電磁継電器200は、ブレーク接点としての第1固定接点262と可動接点272とを開閉すると共に、メーク接点としての第2固定接点282と可動接点272とを開閉する。なお、電磁継電器200の構成は例示であり、例えば、電磁石207の作動に伴い可動ばね270を押圧する他のタイプの移動機構或いは移動部材が用いられても良い。電磁継電器200に実装される複数のばねの数も例示であり、例えば、複数のばねの数は、可動ばねと固定ばねの2つであっても良い。
図19及び図20は、それぞれ可動ばね270の斜視図、正面図である。図19及び図20に示すように、可動ばね270は、ベース204に支持される平板状の基部273と、基部273の横方向一端から下方に伸びる端子271と、基部273の下端の中央部から下方に向かって凸となるようにU字状に湾曲して上方に伸び、上端部に可動接点272を有する主ばね部274とを有する。主ばね部274上端の可動接点272が取り付けられた部位からは、突起部209cによって押圧される位置に向かって直線的に伸び、先端部に孔270aが形成された延長部275が形成されている。また、主ばね部274の可動接点272と基部273との間の、可動接点272を基準として延長部275と反対側には、主ばね部274から分岐して主ばね部274の上端部とほぼ同じ高さまで伸び、先端部に孔270bが形成された分岐部276が形成されている。分岐部276と、主ばね部274の可動接点272が取り付けられた部位との間には、スリット278が形成される。
上記構成のように可動ばね270の上端部分を、可動接点272の一方端部にスリット278が形成された形状とすることで、カード209により可動ばね270の上端部が第2固定ばね280側に押し込まれる際に、可動接点272と第2固定接点282との間の接触経路に上下方向の摺動に加えて横方向の動きを加えることが可能となり、それにより、接点の接触動作にローリングを加えることが可能となる。スリット278を形成する効果について、図21A-21C及び図22を参照して更に具体的に説明する。
図21Aは、可動ばね270がカード209により第2固定ばね280側に押され可動接点272が第2固定接点282に接触しはじめる状態を表す側面図である。図21Bは、図21Aの状態から可動ばね270がカード209により完全に押し込まれた状態を表す。図21Cは、図21Bを上方から見た図である。図21Cでは、主ばね部274の可動接点272が設けられている部位は、第2固定接点282から第1固定ばね260側への押圧力を受ける。このとき、可動ばね270上端部分の孔270b側にはスリット278が形成されているため、主ばね部274の可動接点272が設けられている部位は、スリット278が設けられている側が第1固定ばね260側にやや倒れ込むように捻じれる。その結果、図21Cに示すように、主ばね部274における可動接点272が設けられている部位は、カード209の移動方向に図示垂直な方向に対してカード209側に角度θだけ傾斜する。
このように可動接点272と第2固定接点282との接触時に、可動接点272と第2固定接点282との間に横方向(カード209の移動方向及び上下方向に垂直な方向)の動きを加え、それによりローリングの動作を加えることが可能となる。図22は、可動接点272と第2固定接点282との接触動作にローリングの動きを加えた場合における、可動接点272上における第2固定接点282の接触経路C1の例を示している。
本実施形態では、可動ばね270の上端部にスリット278を形成したことで、ばね幅を小さくする、ばね厚を薄くするなどの通電容量的に厳しくなる設計をとることなく、可動ばね270のスティフネスを下げることができる。本実施形態では、可動ばね270の上端部分における可動接点272の片側にのみスリット278を設けることで、上下方向の摺動の接点接触動作に、横方向のローリングの動きを取り入れることが可能となった。これにより、接点表面の酸化膜の破壊や消耗粉をこすり取るような接点浄化作用に加えてローリングのメリットである接点接触時の耐溶着性の向上を期待することができる。可動ばねがスリットを有しない場合、接点同士は上下方向に摺動するので、上下方向の摺動経路上で凹凸が発生した場合には接点はその影響を100%受ける。他方、本実施形態のように、可動ばね270における可動接点272の片側にのみスリット278を設けた場合、接点同士の接触時にスリット278がある方向に可動ばね270の上端部分が捻じれるため、摺動に伴い接点上に凹凸が生じた場合の影響を、可動ばね270が捻じれる動作により横方向に分散し回避することが可能である。
(可動ばねU字形状)
図23は、ベース204に可動ばね270を実装した状態を、手前側の部分を切断して示す斜視図である。可動ばね270は、基部273において位置が規制された状態でベース204に支持されると共に、ベース204の挿通孔244(図24参照)に挿通された端子271の部分において接着される。可動ばね270の主ばね部274は、基部273の下端からU字状に湾曲して上方に伸びるように形成されている。
図23のように主ばね部274をU字状に形成することで、可動ばね270をベース204に対して縦方向に実装することが容易となる。また、可動ばね270における弾性変形領域をU字状に湾曲する主ばね部274として形成したことで、主ばね部274の基部273側とベース204との空隙を大きくすることができ、挿通孔244(図24参照)から主ばね部274のリジット点まで接着剤が流れ込むことを防ぎ、スティフネスのばらつきが生じることを防ぐことが可能となる。また、主ばね部をL字状にする場合に比べてばねとして機能する長さを長く確保することができ、ばね性を向上させることができる。
(接着剤流れ込み抑制形状)
図24は、ベース204における第1固定ばね260、可動ばね270及び第2固定ばね280を実装する部分の斜視図である。図25は、第1固定ばね260を実装した状態のベース204の斜視図である。図26は、図25のXXVI-XXVI断面図である。第1固定ばね260は、端子261と、ベース204に支持される基部263と、基部263から延長され先端部側に第1固定接点262を有するばね部264とを有する。
図24に示されるように、ベース204の底面には、第1固定ばねの基部263を支持する第1支持部241及び第2支持部242が形成されている。第1支持部241は、カード209移動方向における基部263の位置を規定する基準面241a、241bを有する。第2支持部242は、カード209移動方向における基部263の位置を規定する基準面242a、242bを有する。ベース204の底壁には、第1固定ばね260の端子261を挿通するための挿通孔243が形成されている。第1固定ばね260の基部263が第1支持部241及び第2支持部242に支持され、端子261が挿通孔243を通るように、第1固定ばね260を上方からベース204に実装する(図25参照)。第1固定ばね260がベース204に組付けられた状態で、挿通孔243の外側から接着剤を流し込むことで、端子261はベース204に固定される。
図24に示すように、端子261が配置されるベース204の領域は、第2支持部242の挿通孔243側の外面351、側部壁面352、可動ばね270側の壁面353、及び電磁石207側の壁面354により凹部R1が形成され、凹部R1の底部に挿通孔243が形成されている。凹部R1は、表面張力により外部から端子挿入領域への接着剤の流れ込みを抑制する。
図26に示すように、端子261はクランク状に屈曲した形状を有する。具体的には、端子261は、基部263から下方に延びる第1部分261aと、第1部分261aの下端から屈曲して斜め下方に延びる第2部分261bと、第2部分261bの先端部から下方に屈曲して延びる第3部分261cとを有する。第2部分261bのベース204の底面204a側の面261fと、底面204aとのギャップGは、挿通孔243の内部空間側の開口端243aの位置から電磁継電器200の内部空間に向かって広がる形状、すなわち、図26の断面視においてテーパ状に形成されている。
このように、挿通孔243の開口端から内部空間に向かって次第に広がるようにギャップGを形成することで、外部空間側から挿通孔243に流し込まれた接着剤を表面張力により挿通孔243付近に留め、内部空間に流れ込むことを抑制できる。
図24に示されるように、ベース204の底壁には、端子271を挿通させるための挿通孔244が形成されている。図27は、可動ばね270を搭載したベース204の図24のXXVII-XXVII断面図である。図27に示されるように、ベース204の端子271が配置される部分の空間には、端子271に対しカード209移動方向の両側に位置する壁面361、362と、図24における手前側の壁面363と、係止突起364の周面とによって凹部R2が規定されている。凹部R2は、挿通孔244の内部空間側の開口端の幅W1よりも大きな幅W2を有する。挿通孔244がある部分の内部空間側に挿通孔244の開口端よりも大きなサイズの凹部R2を形成することで、外部側から挿通孔244に流し込まれる接着剤を表面張力により挿通孔244内部に留め、内部空間へ流れ込むことを抑制できる。
図24に示すように、ベース24の第2可動ばね280の端子281を挿入する挿通孔245の領域には、矩形状の貫通孔245の短辺方向の幅WX及び長辺方向の幅WYと比較して大きな空間的サイズの凹部R3が、ベース204の内面371、372、及び規制部311の貫通孔245側の側面311bによって規定されている。このような凹部R3が形成されていることにより、外部側から挿通孔245に流し込まれる接着剤を表面張力により挿通孔245内部に留め、内部空間へ流れ込むことを抑制できる。
(ばね反動抑制形状)
図28は、ベース204に搭載された第1固定ばね260、可動ばね270及び第2固定ばね280の、カード209からの押圧力が作用していないときの初期状態を示す斜視図である。図29は、第2固定ばね280を図28の右側から見た正面図である。第2固定ばね280は、ベース204に形成された挿通孔245に挿通される端子281と、ベース204に支持される基部283と、ばね部284とを有する。ベース204には、図28に示す初期状態においてばね部284のカード209側の面と接する基準面311aを有する規制部311が、底壁内側から立設するように形成されている。電磁石207が作動し可動ばね270によって第2固定ばね280が押し込まれた状態から、電磁石の励磁がオフされてカード209が初期位置に復帰すると、カード209が第2固定ばね280を押し込む力がなくなり、その反動で第2固定ばね280がカード209側に勢いよく戻るため、初期位置よりも可動接点272側に倒れ込む。規制部311は、第2固定接点282が可動接点272に押し込まれて第2固定ばね280がカード209側とは反対方向に反った状態から初期状態に戻る際に反動で第2固定ばね280がカード209側に倒れ込む動作を規制する。
ベース204の、基部283を基準として規制部311の反対側には、基部283の2つの突起部283a、283bとそれぞれ当接して基部283の位置を規制する規制部321、322が形成されている(図24参照)。この構成により、第2固定ばね280が可動ばね270により押し込まれる際には、第2固定ばね280は、ばね部284と基部283との境界位置P0(図29参照)を揺動支点としてばね部284全体がカード209と反対側に倒れ込むように弾性変形する。
基準面311aは、高さ方向の位置に関して、ばね部284における境界位置P0よりも高い位置P1まで当接する。すなわち、第2固定ばね280に対する可動ばね270側の規制部分の高さが、その反対側の規制部分の高さよりも高くなっている。図29には、第2固定ばね280と規制部311とが接触する接触領域280sを破線の斜線で示している。この構成により、第2固定ばね280が可動ばね270に押された反動でカード209側に倒れ込む際、揺動支点が位置P0から位置P1まで上昇することとなり、ばね部284における弾性変形領域が短くなることにより第2固定ばね280のスティフネスが上昇する。これにより、第2固定ばね280が初期位置よりも大きく可動接点272側に倒れ込むことを抑制することができ、可動接点272と第2固定接点282との接点ギャップが瞬間的に詰まることによるアークの影響を低減できる。
本明細書において種々の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において種々の変更を行えることを認識されたい。
1、200 電磁継電器; 2、204 ベース; 3、206 カバー; 4 ばね; 5、260 第一固定ばね; 6、270 可動ばね; 7、280 第二固定ばね; 8、207 電磁石; 9 ヒンジばね; 10、208 接極子; 11、209 カード; 12、262 第一固定接点; 13、272 可動接点; 14、282 第二固定接点; 15、264、284 ばね部; 16、207a、207b、261、271、281 端子; 21、227 コイル組立; 22、228 鉄心; 23、229 ヨーク; 24 コイル端子; 25 コイル; 26 ボビン; 27、311a 基準面; 28 隆起部; 28a 根元; 29 被係止部; 30 圧入面; 31 係止部; 32 根元; 40 内側面; 41 外側面; 42 接着層; 43 段差; 44 カバー縁; 45 側面中間; 46 窪み; 47 突起; 50 接着層; 51 挿通孔; 52 内側面; 54 切欠き; 209a、209b 係合爪; 208a、208b 突起; 209c、209d 突起部; 243、244、245 挿通孔; 270a、270b 孔; 274 主ばね部; 278 スリット; 263、273、283 基部; 311、321、322 規制部; G ギャップ; R1、R2 凹部

Claims (7)

  1. 電磁石と、
    前記電磁石の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばねと、
    前記ばねを支持するベースと、を備え、
    前記複数のばねのうちの少なくとも一つは前記ばねのばね性を利用して前記ベースに係止される被係止部を有し、
    前記ベースは前記被係止部を係止する係止部を有する、電磁継電器。
  2. 前記ベースは、前記ばねの基準位置を規定する基準面を備え、
    前記ばねは、前記ばねを前記基準面に押付ける、前記ばねの一部を切り起こした隆起部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 電磁石と、
    前記電磁石の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばねと、
    前記ばねを支持するベースと、
    前記ベースを覆うカバーと、を備え、
    前記カバーの内側面に対向する前記ベースの外側面又は前記ベースの外側面に対向する前記カバーの内側面に、前記ベース及び前記カバー間の接着層を確保する段差が形成された、電磁継電器。
  4. 電磁石と、
    前記電磁石の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばねと、
    前記ばねを支持するベースと、を備え、
    前記ベースは、前記ばねの基準位置を規定する基準面と、前記端子を挿通する挿通孔と、を備え、
    前記挿通孔の内側面が前記基準面と同一面であり、
    前記ベースは前記挿通孔の端子出口近傍の前記基準面側に切欠きを備える、電磁継電器。
  5. ベースと、
    前記ベースに搭載された電磁石と、
    前記電磁石の作動に伴って移動する移動部材と、
    前記ベースに支持される基部と、該基部から延長され可動接点が設けられた主ばね部と、を有する可動ばねを備え、
    前記移動部材は、前記可動ばねにおける前記可動接点の両側部をそれぞれ押圧する第1及び第2の突起を有し、
    前記可動ばねは、前記主ばね部の前記可動接点が設けられた部位から前記第1の突起により押圧される位置に向かって延長するように形成された延長部と、前記可動接点を基準として前記延長部がある側と反対側において、前記主ばね部における前記可動接点が設けられる部位と前記基部との間の部分から分岐して前記第2の突起により押圧される位置まで延長された分岐部とを有する、
    電磁継電器。
  6. 電磁石と、
    前記電磁石の動作に応じて開閉する接点及び端子を備えた複数のばねと、
    前記複数のばねを支持するベースと、を備える電磁継電器であって、
    前記ベースには、前記複数のばねの少なくとも一つの端子を挿通するための挿通孔が形成され、
    前記挿通孔は、前記電磁継電器の内部空間において前記ベースに形成された、前記挿通孔の前記内部空間側の開口部よりも大きさよりも空間的サイズを有する凹部に形成されている、電磁継電器。
  7. ベースと、
    前記ベースに搭載された電磁石と、
    可動接点が設けられた可動ばねと、
    前記ベースに支持される基部と、該基部から延長され固定接点が設けられたばね部とを有する固定ばねと、を備え、
    前記ベースは、
    前記固定ばねに対し前記可動ばね側において、前記ベースの底面から立設するように形成され、前記固定ばねが前記可動ばねにより押し込まれた反動で前記可動ばね側に倒れる際に、前記ばね部における前記基部との接続位置から所定の高さまでの領域に接触する面を有する位置規制部を有する、電磁継電器。
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