JP4864115B2 - 電磁継電器 - Google Patents

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本発明は、電磁継電器に関する。
電磁石装置と、電磁石装置の作動に伴って開閉動作する接点部とを、共通の基部に組み込んでなる電磁継電器において、電磁石装置と接点部との間の絶縁を確保するために、基部に一体又は別体に形成した絶縁壁を電磁石装置と接点部との間に介在させたものは知られている。
例えば特許文献1に開示される電磁継電器では、電磁石装置は、電磁石のコイル中心軸線に略直交する鉄心端面に、電磁石によって駆動される接極子を揺動可能に対向配置して構成され、接点部は、接極子の揺動動作に伴って揺動する可動接点部材とその両側に配置される一対の固定接点部材とを、接極子の反対側で電磁石のコイル中心軸線に沿って互いに対向配置して構成される。また基部は、電磁石装置を部分的に包囲する筒状壁を有する第1部分と、接点部の可動接点部材及び固定接点部材を個別に受容する複数の受容溝を有する第2部分とを一体に備えて構成される。この構成では、基部の第1部分に設けられる筒状壁が、電磁石装置と接点部との間に介在して両者間の絶縁を確保するとともに、この絶縁作用を補助すべく別体の絶縁部材が筒状壁に併設されている。
上記した電磁継電器では、接点部の各接点部材は、長手方向一端の接点部分と長手方向他端の端子部分とそれらの間の取付部分とを有し、基部の第2部分に設けた対応の受容溝に、各々の取付部分をその一側縁から横方向へ嵌入することにより固定的に取り付けられている。このとき、一対の固定接点部材のそれぞれの接点部分は、それらの間に位置する可動接点部材の接点部分に対し、接極子の揺動動作に対応して交互に接点閉成できる位置に配置される。他方、それら可動及び固定接点部材のそれぞれの端子部分は、基部の第2部分から外方へ突出して、接点部分間隔よりも大きな予め定めた端子ピッチで整列配置される。このような構成では、電磁石装置と接点部との間に予め定めた絶縁距離を確保するだけでなく、接点部の所定の端子ピッチを維持するために、電磁継電器の外形寸法が、電磁石のコイル中心軸線方向に比較的大きくなり、各接点部材の接点部分の周囲に無用な空間が形成される傾向がある。
これに対し、例えば特許文献2に開示される電磁継電器は、特許文献1の電磁継電器と同様の相対配置を有する電磁石装置及び接点部を備えながら、コイル中心軸線方向への寸法を効果的に削減したものとなっている。この電磁継電器では、基部は、電磁石装置を部分的に包囲する筒状壁を有する第1部分と、接点部の可動接点部材及び一対の固定接点部材を個別に受容する複数の受容溝を有する第2部分とが、互いに別部材として構成される。そして、第1部分と第2部分とを組み合わせることにより、第1部分の筒状壁が、電磁石装置と接点部との間に介在して両者間の絶縁を確保する。
接点部の各接点部材は、長手方向一端の接点部分と長手方向他端の端子部分とそれらの間の取付部分とを有し、基部の第2部分に設けた対応の受容溝に、各々の取付部分をその両側縁に沿って長手方向へ嵌入することにより固定的に取り付けられる。ここで、電磁石装置に近い一方(ブレーク側)の固定接点部材は、取付部分と端子部分との間に両者に略直交する延長部分を有し、この延長部分を、複数の受容溝に隣接して延設される第2部分の板状領域の上面に載置して基部に取り付けられている。そして、基部の第1部分は、その底面をブレーク側の固定接点部材の延長部分の上に重ねるとともに第2部分の板状領域に載置して、第2部分に組み合わされている。それにより、ブレーク側の固定接点部材の端子部分は、基部の第1部分すなわち電磁石装置の下方に配置されることになる。その結果、接点部の所定の端子ピッチを維持しつつ、各接点部材の接点部分を電磁石装置に可及的に近付けることができるので、電磁継電器の外形寸法がコイル中心軸線方向に削減される。
ところで、上述したように、接点部の各接点部材を基部に取り付ける際に、基部に設けた対応の受容溝に、各接点部材の取付部分をその両側縁に沿って長手方向へ嵌入する構成を有する電磁継電器では、特に、所要のばね性を発揮すべく比較的薄い厚みを有する可動接点部材が、嵌入時に加わる押圧力によって望ましくない変形(例えば接点部分と端子部分との相対的位置ずれ)を生じる危惧がある。そこでこの場合、可動接点部材を、接点部分を有する肉薄部品と、取付部分及び端子部分を有する肉厚部品とから形成して、それら2部品を互いに固定的に連結し、嵌入時の押圧力を肉厚の取付部分に負荷するようにした構成が、一般に採用されている(例えば特許文献3及び4参照)。
実開平7−1554号公報 特開2000−268693号公報 特開2000−149749号公報 米国特許第5719541号明細書
前述したように、特許文献2に開示される電磁継電器は、電磁石装置に近いブレーク側の固定接点部材の端子部分を電磁石装置の下方に配置できるようにするために、電磁石装置を支持する基部の第1部分と、各接点部材を支持する基部の第2部分とを互いに別部材として形成し、第2部分に各接点部材を取り付けた後に、第1部分をブレーク側固定接点部材の延長部分に重ねて第2部分に組み付けている。したがって、電磁石装置と接点部との間に所定の絶縁距離を確保しようとすると、ブレーク側固定接点部材の延長部分を載置した基部第2部分の板状領域の上で、さらに延長部分と電磁石装置とを所要の直線距離で離隔する必要が有る。その結果、電磁継電器の高さ方向の外形寸法が増加し、また所与の外形寸法制約下では、電磁石のコイル径方向寸法すなわち巻線設置スペースが減少して磁気吸引力が弱くなる課題が生じる。しかも、一体構造の基部を有する電磁継電器に比べて、部品点数の増加による製造コストの上昇が懸念される。
また、前述したように、可動接点部材を、接点部分を有する肉薄部品と、取付部分及び端子部分を有する肉厚部品とから形成して、それら2部品を互いに固定的に連結した構成では、一体構造の可動接点部材を使用する構成に比べて、やはり電磁継電器の製造コストが上昇する懸念がある。さらに、電磁継電器においては、接点部における各接点部材の接点寿命を向上させることが、共通の課題となっている。
本発明の目的は、接点部における各接点部材の接点寿命を向上させることができる電磁継電器を提供することにある。
本発明は、基部と、該基部に組み込まれる電磁石装置と、該基部に組み込まれ、該電磁石装置の作動に伴って開閉動作する接点部とを具備し、該電磁石装置は、電磁石と、該電磁石によって駆動される接極子とを備え、該接点部は、固定接点部分及び第1端子部分を有する固定接点部材と、該固定接点部分に接触可能な可動接点部分及び該第1端子部分から離隔した第2端子部分を有する可動接点部材と、前記電磁石装置の前記接極子と前記接点部の前記可動接点部材とを互いに連結する連結部材とを備える電磁継電器において、前記基部は、前記可動接点部材を受容する受容溝を備え、前記可動接点部材は、前記可動接点部分と前記第2端子部分との間に設けられ、前記基部の前記受容溝に横方向へ嵌入される取付部分と、該可動接点部分の近傍に分散して設けられ、前記連結部材を介して前記電磁石装置からの駆動力を受ける第1及び第2負荷部分とを有し、該可動接点部分と該第1負荷部分との間に両者の相対移動を促進する主スリットが形成されるとともに、該可動接点部分と該取付部分との間に、該第1負荷部分側で横方向へ開放された空所が形成され、前記可動接点部材の前記可動接点部分と前記第2負荷部分との間に両者の相対移動を促進する補助スリットが形成され、該補助スリットと前記主スリットとが該可動接点部分を中心として互いに非対称な形状を有すること、を特徴とする電磁継電器を提供する。
前記電磁継電器において、前記主スリットにより、前記第1負荷部分を有して前記可動接点部分の近傍に配置される弾性腕部分が形成され、該弾性腕部分が、前記空所に隣接して延長される基端側領域を有する構成とすることができる
前記電磁継電器において、前記弾性腕部分の前記基端側領域が、前記空所に隣接して曲線状に延長される構成とすることができる
発明によれば、接点部における各接点部材の接点寿命を向上させることができる。
本発明の関連技術による電磁継電器の分解斜視図である。 図1の電磁継電器を、ケースを除いて組み立てた状態で示す斜視図である。 図2の電磁継電器の正面図である。 図1の電磁継電器における電磁石の斜視図である。 図1の電磁継電器における第1の固定接点部材の斜視図である。 図1の電磁継電器における可動接点部材の斜視図である。 図1の電磁継電器における第2の固定接点部材の斜視図である。 図2の電磁継電器の側面図である。 図1の電磁継電器における電磁石の主要部の図で、(a)平面図、及び(b)正面図である。 の可動接点部材の正面図である。 変形例による可動接点部材の斜視図である。 他の変形例による可動接点部材の斜視図である。 本発明の実施形態による電磁継電器の可動接点部材の正面図である。 本発明の関連技術による電磁継電器の可動接点部材の正面図である。 変形例による可動接点部材の正面図である。 変形例による電磁継電器の概略正面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図面において、同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1は、本発明の関連技術による電磁継電器10の分解斜視図、図2及び図3はそれぞれ、ケース70を外した状態で示す電磁継電器10の斜視図及び正面図である。電磁継電器10は、基部12と、基部12に組み込まれる電磁石装置14と、基部12に組み込まれ、電磁石装置14の作動に伴って開閉動作する接点部16とを備える。
基部12は、電気絶縁性の樹脂成形品からなり、電磁石装置14を設置する第1部分18と、接点部16を設置する第2部分20とを一体に備える。第1部分18は、電磁石装置14を部分的に包囲する筒状壁22を有する。また第2部分20は、接点部16の後述する複数の接点部材を個別に受容する複数の受容溝24を有する。第1部分18の筒状壁22は、電磁石装置14と接点部16との間に介在して両者間の電気的絶縁を確保する。
電磁石装置14は、電磁石26と、電磁石26によって駆動される接極子28とを備える。図4に拡大して示すように、電磁石26は、巻枠30と、巻枠30に巻き付けて支持されるコイル32と、コイル32の中心軸線32aに沿って巻枠30に取り付けられる鉄心34とを備える。巻枠30は、電気絶縁性の樹脂成形品であり、所定長さを有する図示しない中空の胴部と、胴部の長手方向両端に連結される一対の環状の鍔部30a、30bと、一方の鍔部30aの外縁対称位置から胴部の長手方向へ延設される一対の端子支持部30c(後述する)とを一体的に有する。
コイル32は、巻枠30の胴部に導線の所要長さ部分を密に巻着して形成され、巻枠30の両鍔部30a、30bの間に固定的に保持される。鉄心34は、例えば磁性鋼から形成される柱状部材であり、その略円柱状の主部34aが、コイル32の中心軸線32aに同心配置されて巻枠30の胴部内に固定的に受容される。鉄心34の軸線方向一端には、コイル中心軸線32aに略直交する平坦な端面を有する頭部34bが一体的に設けられ、この頭部34bが巻枠30の鍔部30aの外面上に露出して配置される。また、鉄心34の軸線方向他端34cは、巻枠30の他方の鍔部30bから外方に突出する。
電磁石26の鉄心34には、その軸線方向他端34cに、コイル32の周辺に磁路を形成する継鉄36が、例えばかしめにより固定的に連結される。継鉄36は、例えば磁性鋼から形成されるL字板状部材であり、その短尺部分が巻枠30の鍔部30bに沿って延設されるとともに、長尺部分がコイル32の側方に離間してコイル中心軸線32aに略平行に延設される。継鉄36の長尺部分の末端部36aは、鉄心34の頭部34bと略同一位置に配置され、この末端部36aに、接極子28が揺動自在に連結される。
接極子28は、例えば磁性鋼から形成される平板状部材であり、板ばね38を介して継鉄36に弾性的相対移動可能に連結されるとともに、鉄心34の頭部34bに対向して配置される。板ばね38は、継鉄36と接極子28との間で弾性ヒンジとして機能し、それ自体のばね作用により、接極子28を鉄心34の頭部34bから離れる方向へ付勢する。
接極子28は、電磁石26の非作動時には、その一端(図で下端)部28aが板ばね38のばね力下で継鉄36の末端部36aに当接されることにより、鉄心34の頭部34bから所定距離だけ離れた復旧位置(図3参照)に静止保持される。電磁石26が作動すると、磁気吸引力により接極子28は、その下端部28aと継鉄末端部36aとの係合部位を中心に、板ばね38のばね力に抗して鉄心頭部34bに接近する方向へ揺動する。
接点部16は、電磁石26のコイル中心軸線32aに沿って互いに所定間隔を空けて配置される一対の固定接点部材40、42と、それら固定接点部材40、42の間に所定間隔を空けて配置される可動接点部材44とを備えて構成される。固定接点部材40、42は、例えば銅板から所定形状に打ち抜いて形成される導電板部材である。また可動接点部材44は、例えばばね用燐青銅の薄板から所定形状に打ち抜いて形成される導電板部材である。
電磁石装置14に近い方の第1の固定接点部材40は、接極子28の反対側で、基部12の筒状壁22の端壁部分22a(図3)を介在させて、電磁石26の継鉄36に対向する位置に配置される。第1の固定接点部材40と継鉄36すなわち電磁石装置14との間は、少なくとも所定の直線的絶縁距離だけ離隔される。また可動接点部材44は、電磁石装置14とは反対側で、第1の固定接点部材40に対向配置される。さらに、第2の固定接点部材42は、第1の固定接点部材40とは反対側で、可動接点部材44に対向配置される。
第1の固定接点部材40は、長手方向一端の固定接点部分46と、長手方向他端の第1端子部分48と、それらの間の取付部分50とを有する(図5参照)。可動接点部材44は、長手方向一端の可動接点部分52と、長手方向他端の第2端子部分54と、それらの間の取付部分56とを有する(図6参照)。第2の固定接点部材42は、長手方向一端の固定接点部分58と、長手方向他端の第3端子部分60と、それらの間の取付部分62とを有する(図7参照)。
各固定接点部材40、42の固定接点部分46、58は、所望の接点材料から形成されて、各固定接点部材40、42にその一面上に膨出するように連結される。可動接点部材44の可動接点部分52は、所望の接点材料から形成されて、可動接点部材44にその両面上に膨出するように連結される。なお、両固定接点部材40、42の第1及び第3端子部分48、60、並びに可動接点部材44の第2端子部分54は、図示のような一対の脚として形成できるが、電磁継電器10の用途によっては単一の脚又は3本以上の脚から構成することもできる。
これら固定接点部材40、42及び可動接点部材44は、基部12の第2部分20に設けた対応の受容溝24に、各々の取付部分50、56、62をその一側縁から横方向へ嵌入することにより固定的に取り付けられる。なお、各接点部材40、42、44の取付部分50、56、62には、対応の受容溝24内に形成した凹所(図示せず)に圧入される圧入片50a、56a、62aが横方向に延設される。
第1及び第2の固定接点部材40、42のそれぞれの固定接点部分46、58は、基部12の第2部分20の上方で、実質的に変動しないそれぞれの所定位置に配置される。可動接点部材44の可動接点部分52は、基部12の第2部分20の上方で、接極子28の揺動動作に対応して揺動変位してその揺動方向両側にある固定接点部分46、58に交互に接点閉成できる位置に配置される。
他方、第1及び第2の固定接点部材40、42のそれぞれの第1及び第3端子部分48、60、並びに可動接点部材44の第2端子部分54は、基部12の第2部分20から下方へ突出して、接点部分間隔よりも大きな予め定めた端子ピッチで、電磁石26のコイル中心軸線32a(図4)に平行な方向へ整列して等間隔配置される。なお図示形態では、電磁石装置14に近い方の第1の固定接点部材40がブレーク接点を構成し、電磁石装置14から遠い方の第2の固定接点部材42がメーク接点を構成する。
可動接点部材44は、電気絶縁性の連結部材64を介して、接極子28に連結される。連結部材64は、例えば樹脂材料から一体成形される枠状部材であり、その長手方向一端64aで、継鉄36から離れた側の接極子28の自由端(図で上端)28bに連結され、長手方向他端64bで、基部12から離れた側の可動接点部材44の自由端(図で上端)に連結される。連結部材64は、電磁石26の励磁/非励磁に伴う接極子28の揺動動作に連動して、コイル中心軸線32a(図4)に実質的平行な方向へ往復動作し、それにより接極子28の揺動動作を、以下のように可動接点部材44に伝達する。
図3に示す復旧位置においては、前述したように、接極子28は板ばね38のばね力下で鉄心34の頭部34bから所定距離だけ離れた状態にある。このとき連結部材64は、その往復移動範囲の一方の限界に置かれ、それにより、その他端64bに連結した可動接点部材44の可動接点部分52が、第1の固定接点部材40の固定接点部分46に導通接触して、ブレーク接点が閉成される。この復旧位置から、電磁石26が作動すると、磁気吸引力により接極子28は、その下端部28aと継鉄自由端部36aとの係合部位を中心に、板ばね38のばね力に抗して鉄心頭部34bに接近する方向へ揺動する。それに伴い連結部材64は、往復移動範囲の他方の限界に向けて移動して、可動接点部材44を第2の固定接点部材42に接近するように弾性的に撓曲する。接極子28が鉄心頭部34bに吸着された時点で、連結部材64は往復移動範囲の他方の限界に達し、可動接点部分52が固定接点部分58に導通接触して、メーク接点が閉成される。
上記構成を有する電磁継電器10は、接点部16における所定の端子ピッチを維持しつつ、電磁石装置14と接点部16との間の所定の絶縁距離を確保できるものである。例えば電磁継電器10を、各種産業機器に搭載可能な汎用パワーリレーに適用する場合は、ドイツ電子技術者連盟(VDE)規格0631に準ずる絶縁距離(直線距離で2mm)を確保することが要求される。さらに電磁継電器10は、所与の外形寸法制約下で、この種の規格に準ずることができるようにするための、以下の特徴的構成を採用している。
図3に示すように、電磁継電器10では、基部12の第2部分20に設けた3個の受容溝24のうち、第1の固定接点部材40を受容する第1の受容溝24が、電磁石26のコイル中心軸線32a(図4)に略直交する方向へ延びて基部12の上面側に開口する鉛直領域24aと、鉛直領域24aに鈍角に連結されて第1部分18に接近する方向へ延び、基部12の下面12a側に開口する傾斜領域24bとを有して形成される。
また、接点部16の第1の固定接点部材40は、その取付部分50が、上記した第1の受容溝24の屈曲形状に対応して、圧入片50aを有する鉛直領域50bと、固定接点部分46とは反対側で鉛直領域50bに鈍角に連結される傾斜領域50cとを有して形成される。さらに固定接点部材40は、取付部分50の傾斜領域50cと第1端子部分48との間に設けられる延長部分66を有する。図3及び図5に示すように、延長部分66は、取付部分50の鉛直領域50bと第1端子部分48との両者に略直交して延設される。
基部12の第1の受容溝24に第1の固定接点部材40を適正に嵌入すると、固定接点部材40の取付部分50は、電磁石装置14との間に少なくとも所定の絶縁距離を確保しつつ受容溝24に沿って屈曲して延び、延長部分66は、受容溝24から外部に露出して、基部12の下面12aに沿って第1部分18に接近する方向へ延設される。このとき延長部分66は、電磁石装置14との間に少なくとも所定の絶縁距離を確保しつつ、電磁石26のコイル中心軸線32aに略平行に配置される。
第1の固定接点部材40の第1端子部分48は、取付部分50の傾斜領域50cと延長部分66との協働により、固定接点部分46及び取付部分50の鉛直領域50bに対して、基部12の第1部分18に接近する方向へ偏倚して配置され、それにより電磁石装置14の下方に位置決めされる。その結果、接点部16において、第1及び第2の固定接点部材40、42の第1及び第3端子部分48、60並びに可動接点部材44の第2端子部分54が、基部12の下面12aに沿って予め定めた端子ピッチを維持して等間隔配置される。
このような構成により、電磁継電器10では、接点部16における所定の端子ピッチを維持しつつ、固定接点部材40、42の固定接点部分46、58及び可動接点部材44の可動接点部分52を電磁石装置14に可及的に近付けることができるので、外形寸法をコイル中心軸線32a方向に削減できる。このとき、電磁石装置14と第1の固定接点部材40との間には、所定の絶縁距離(例えばVDE規格0631に準ずる2mm又はそれ以上の直線距離)が確保される。しかも、第1の固定接点部材40の延長部分66は、基部12の下面12aに露出して配置されるので、延長部分66と電磁石装置14との間に介在する基部第1部分18の対応領域の厚みだけで絶縁距離の大部分を確保できる。したがって、電磁継電器10の高さ方向の外形寸法の増加を効果的に抑制できる。また、所与の外形寸法制約下では、従来構造に比べて、電磁石26のコイル径方向寸法すなわち巻線設置スペースを拡大して磁気吸引力を上昇させることができるので、高い構造信頼性及び安定した動作特性を有する電磁継電器10が提供される。
さらに電磁継電器10では、第1及び第2の固定接点部材40、42の取付部分50、62並びに可動接点部材44の取付部分56を、基部第2部分20の対応の受容溝24に横方向へ嵌入する構成を採用したので、第1の固定接点部材40の第1端子部分48が基部第1部分18の下方に位置するにも関わらず、基部12を第1及び第2部分18、20を含む一体成形品として形成できる。また、特に所要のばね性を発揮すべく比較的薄い厚みを有する可動接点部材44においても、受容溝24への嵌入時に取付部分56に加わる横方向への押圧力は、可動接点部材44に望ましくない変形(例えば可動接点部分52と第2端子部分54との相対的位置ずれ)を生じさせる危惧がないものとなるから、可動接点部材44を可動接点部分52及び第2端子部分54を含む一体成形品として形成できる。その結果、電磁継電器10では、構造信頼性及び動作特性に影響を及ぼすことなく、部品点数の増加を回避して製造コストの上昇を抑制できる。
なお、上記構成において、第1の固定接点部材40の延長部分66は、好ましくはその全体が、各接点部材40、42、44を基部12に固着するための接着剤68(図3)により被覆されることが、固定接点部材40の外部絶縁性及び耐汚損性を高める点で有利である。このような接着剤塗布工程は、従来実施されている接着剤塗布工程をそのまま流用できるので、工数増加が回避される。さらに、このようにして組み立てられた主要構造体を、図1に示すケ−ス70に収容して固定連結することにより、製品としての電磁継電器10が完成する。
電磁継電器10においては、電磁石装置14における電磁石26の磁気吸引力を所与の外形寸法制約下で上昇させるための、他の任意選択的方策が採用されている。図に示すように、電磁石26の巻枠30に設けた一対の端子支持部30cには、電気良導体からなる一対のコイル端子部材72が、コイル中心軸線32aに略直交する方向へ互いに離隔した配置で固定的に取付けられている。コイル32を形成する導線は、その両線端で、それらコイル端子部材72にそれぞれ接続される。
各コイル端子部材72は、巻枠30の対応の端子支持部30cから上方すなわち鉄心頭部34の側方近傍に突出する線端固着部分72aと、端子支持部30cから下方へ突出する端末部分72bとを備える。各コイル端子部材72の線端固着部分72aには、コイル32の各線端が絡められて例えば半田74により固着される。また、各コイル端子部材72の端末部分72bは、電磁石装置14を設置する基部12の第1部分18に設けたスロット76を通って、電磁継電器10の外部に突出する。両コイル端子部材72の端末部分72bは、基部12の下面12aに沿って、予め定めた間隔(端子ピッチ)で配置される。
各コイル端子部材72は、線端固着部分72aと端末部分72bとの間の所望部位(例えば図示のように対応の端子支持部30cの直下)で、略直角に2回、反対方向に折曲される。このとき、線端固着部分72aと端末部分72bとは、互いに略平行な方向に向けられる。そして各コイル端子部材72は、両コイル端子部材72の線端固着部分72a同士の間隔が、端末部分72b同士の間隔よりも大きくなるように、対応の端子支持部30cに取り付けられている。
このような構成によれば、一対のコイル端子部材72の端子ピッチを所定寸法に維持しつつ、それらの線端固着部分72a同士の間隔を拡大できるので、両線端固着部分72aの間にある鉄心頭部34に対向配置される接極子28の特に横方向寸法を拡張できる。このとき、各コイル端子部材72が巻枠30の鍔部30aから側方へ張り出さない範囲で線端固着部分72a同士の間隔を拡大しておけば、電磁継電器10の所与の外形寸法制約下で、磁気回路構成部品である接極子28の磁路断面積を拡大することにより電磁石26の磁気吸引力を効果的に上昇させることができる。
なお、この構成では、一対のコイル端子部材72の各々は、略円形又は略正多角形の断面形状を有することが好ましい。そのようにすれば、コイル端子部材72の接続相手の接触部品(例えばコネクタ、ソケット、回路基板等)の構成(接触部分の形状や方向性)を実質的に問わない利点が生じる。
また、電磁継電器10では、電磁石26の巻枠30に設けた一対の端子支持部30cの各々に、対応のコイル端子部材72に隣接して、コイル32の導線を収容可能な凹所78を形成することが有利である(図9(a)、(b))。コイル32の導線の両先端を対応のコイル端子部材72の線端固着部分72aに適正に固着した状態で、両端子支持部30cの凹所78には、導線の線端近傍部分79がそれぞれ収容される。このような構成によれば、電磁石26及び電磁継電器10の組立工程中に、導線の線端近傍部分79を不注意により破断させてしまう危惧が実質的に回避される。
さらに、電磁継電器10においては、接点部16における各接点部材40、42、44の接点寿命を向上させるための、下記の特徴的構成が採用されている。図6及び図10に示すように、可動接点部材44は、可動接点部分52の近傍に分散して設けられる第1及び第2負荷部分80、82を有し、可動接点部分52と第1負荷部分80との間に、それら可動接点部分52と第1負荷部分80との独立的相対移動を促進する主スリット84が形成されている。第1及び第2負荷部分80、82は、可動接点部材44の自由端領域の両側縁に形成された切欠きをそれぞれに有し、これらの切欠きに、前述した連結部材64の長手方向他端64bを構成する2つの突起がそれぞれ嵌入される。それにより、電磁石装置14からの駆動力が、連結部材64を介して、可動接点部材44の両負荷部分80、82に実質的均等に負荷される。
主スリット84は、可動接点部分52と第1負荷部分80との間で、可動接点部材44の上端縁から可動接点部分52の下方位置までL字状に延びる。また、可動接点部分52と取付部分56との間には、第1負荷部分80側で横方向へ開放された空所86が形成される。その結果、第1負荷部分80を有するL字状の弾性腕部分88が、可動接点部分52の近傍位置に形成される。弾性腕部分88は、可動接点部材44の可動接点部分52と取付部分56との間に延びる主部分90に一体に連結され、その基端側領域88aが、空所86を介して取付部分56の圧入片56aに略平行に配置される。
なお、可動接点部材44の取付部分56には、空所86に隣接する圧入片56aの一縁に沿って鋸刃状の突起56bが突設されるとともに、圧入片56aの一面に沿って横方向へ延びる突条56cが突設される。これら突起56b及び突条56cは、圧入片56aを基部12の対応の受容溝24内に設けた凹所(図示せず)内で強固に固定して適正に位置決めするように作用する。また、取付部分56と第2接点部分54との間には、両者に略直交する延長部分92が形成される。延長部分92は、第1の固定接点部材40の延長部分66と同様に、可動接点部分52に対して第2接点部分54を、基部12の第1部分18に接近する方向へ偏倚して配置するように作用する。
前述したように可動接点部材44は、電磁石装置14における接極子28の動程中に、連結部材64を介して力を受けて、取付部分56を支点に弾性的に撓む。特に、可動接点部材44は、対向する第1及び第2の固定接点部材40、42のいずれかに対し接点閉成動作する際に、可動接点部分52がいずれか一方の固定接点部分46、58に接触した瞬間から、接極子28が電磁石26の鉄心頭部34bに完全に吸着されるまでの間、磁気吸引力に抗する所定のばね力を発揮する。
ここで、上記構成を有する可動接点部材44は、接極子28が完全吸着に至るまでの間、電磁石装置14から連結部材64を介して第1及び第2負荷部分80、82に略均等に加わる押圧力と、接触相手の固定接点部分46、58から可動接点部分52に加わる逆方向への押圧力とを受けて、弾性腕部分88の主として基端側領域88aが撓曲するとともに主部分90が取付部分56に対して捻れるように変形する。このような主部分90の捩れは、主スリット84が、可動接点部分52と第1負荷部分80との間を実質的に分断して、両者の独立的相対移動を許容することから生じる。それにより可動接点部分52は、第2負荷部分82を実質的中心として弾性的に揺動変位する。その結果、最初に可動接点部分52の略中心に位置していた相手方固定接点部分46、58との接触点Pは、初期接触から接極子28が完全吸着に至るまでの間、図示矢印A方向へ徐々に移動する。可動接点部分52の接触点Pを移動させるこのような構成は、接点開閉動作を繰り返す間に生じ得る接触抵抗の増加を抑制して接点寿命を向上させる効果を奏する。
このような移動接触点の構成は、例えば図11に示すように、可動接点部分52の上方すなわち空所86とは反対側に弾性腕部分88の基端側領域88aを配置した可動接点部材44´によっても実現できる。可動接点部材44´では、可動接点部分52と取付部分56との間に延びる主部分90の長さを、可動接点部材44に比べて短縮することができる。したがってこの場合、図12に示すように、弾性腕部分88を第1及び第2負荷部分80、82の近傍で折曲して、その基端側領域88aを略水平に配置することにより、可動接点部材44´自体の高さを削減でき、以って電磁継電器10の一層の低背化に寄与することができる。
上記した可動接点部材44の構成では、接極子28が電磁石26の鉄心頭部34bに完全に吸着される直前に、主として主部分90における捻り負荷の増加に起因して、ばね負荷が比較的急峻に上昇する傾向がある。通常は、可動接点部材44におけるこのようなばね負荷が、接極子28の動程に従って増減する磁気吸引力を超えないように、電磁継電器10を設計する。しかし、接点開閉動作の繰り返しにより接点表面が荒れてくるに従って、接触点移動に対する摩擦抵抗が増加し、その結果、接極子28の完全吸着の直前にばね負荷が磁気吸引力を上回ってしまう場合がある。このような場合には、接極子28が完全吸着に至ることができないので、電磁継電器10の動作が不完全かつ不安定になり、接触点Pの移動量が著しく不足して接点溶着が生じ易くなることが懸念される。
図13は、このような懸念を払拭するための特徴的構成を有する本発明の実施形態による可動接点部材94を示す。可動接点部材94は、その可動接点部分52と第2負荷部分82との独立的相対移動を促進する補助スリット96を備える。なお、可動接点部材94の構成は、補助スリット96を追加形成した以外は、上記した可動接点部材44と実質的に同一であるので、対応する構成要素には共通の符号を付してその説明を省略する。また、可動接点部材44に代えて可動接点部材94を接点部16に設置したものとして、電磁継電器10の動作を説明する。
可動接点部材94の補助スリット96は、可動接点部分52と第2負荷部分82との間の位置で、可動接点部材94の上端縁から下方へ直線状に、すなわち可動接点部分52を中心として主スリット84とは非対称な形状に延設される。補助スリット96は、可動接点部分52と第2負荷部分82との間を実質的に分断して、両者の独立的相対移動を若干程度許容するように作用する。それにより可動接点部材94は、対向する第1及び第2の固定接点部材40、42のいずれかに対し接点閉成動作する際に、最初に可動接点部分52が相手方固定接点部分46、58に接触してから接極子28が完全吸着に至るまでの間、弾性腕部分88の撓曲及び主部分90の捩れに加えて、主スリット84の底端と補助スリット96の底端とを結ぶ領域で撓曲するように変形する。その結果、最初に可動接点部分52の略中心に位置していた接触点Pは、初期接触から接極子28が完全吸着に至るまでの間、図10の矢印Aとは異なる図示矢印B方向へ徐々に移動するようになる。このとき、上記した補助スリット96の作用により、接極子28が完全吸着に至る直前の主として主部分90における捻り量は、図10の可動接点部材44に比べて低減し、それにより捻り負荷が軽減される。したがって、可動接点部材94のばね負荷の上昇曲線は、可動接点部材44に比べて比較的なだらかになる。
このような構成を有する可動接点部材94によれば、接極子28が完全吸着に至る直前の、ばね負荷に対する磁気吸引力の余裕度が、補助スリット96を有しない前述した可動接点部材44に比べて増加することになる。したがって、接点開閉動作の繰り返しによる接点表面の荒れに伴い接触点移動に対する摩擦抵抗が増加した場合にも、接極子28の完全吸着の直前にばね負荷が磁気吸引力を上回るような不都合を未然に防止できる。したがって、接点部16に可動接点部材94を搭載した電磁継電器10は、接点溶着を防止して長期間に渡る安定した動作を実現できるものとなる。
図14は、接極子28が完全吸着に至る直前のばね負荷の上昇を効果的に抑制できる本発明の関連技術による可動接点部材98を示す。可動接点部材98は、可動接点部分52と取付部分56との間に形成された空所86に隣接して曲線状に延長される基端側領域100aを有する弾性腕部分100を備える。なお、可動接点部材98の構成は、弾性腕部分100の形状以外は、前述した可動接点部材44と実質的に同一であるので、対応する構成要素には共通の符号を付してその説明を省略する。また、可動接点部材44に代えて可動接点部材98を接点部16に設置したものとして、電磁継電器10の動作を説明する。
可動接点部材98の弾性腕部分100は、可動接点部分52の周辺直下の部位に一体に連結され、その基端側領域100aが、空所86を介して主部分90に略平行に配置される部分と取付部分56の圧入片56aに略平行に配置される部分とを一体に有する。それにより可動接点部材98では、弾性腕部分100の基端側領域100aの長さが、前述した可動接点部材44における弾性腕部分88の基端側領域88aの長さに比べて増加している。その結果、可動接点部材98が、対向する第1及び第2の固定接点部材40、42のいずれかに対し接点閉成動作する際に、初期接触から接極子28が完全吸着に至るまでの間、弾性腕部分100の基端側領域100aは、弾性腕部分88の基端側領域88aに比べて比較的小さい負荷で撓曲する。それとともに、弾性腕部分100の基端側領域100aの付け根が、主部分90ではなく可動接点部分52の周辺直下の部位にあるので、可動接点部材44の場合に比べて主部分90が捩れ易くなる。それにより、接極子28が完全吸着に至る直前の主として主部分90における捻り負荷は、図10の可動接点部材44に比べて低減し、したがって可動接点部材98のばね負荷の上昇曲線は、比較的なだらかになる。なお、この間の接触点Pの移動方向は、可動接点部材44の場合と同様に図示矢印A方向となる。
このような構成を有する可動接点部材98によっても、接極子28が完全吸着に至る直前の、ばね負荷に対する磁気吸引力の余裕度が、弾性腕部分88が比較的短い前述した可動接点部材44に比べて増加することになる。したがって、接点開閉動作の繰り返しによる接点表面の荒れに伴い接触点移動に対する摩擦抵抗が増加した場合にも、接極子28の完全吸着の直前にばね負荷が磁気吸引力を上回るような不都合を未然に防止できる。したがって、接点部16に可動接点部材98を搭載した電磁継電器10は、接点溶着を防止して長期間に渡る安定した動作を実現できる。
図15は、変形例による可動接点部材98´を示す。可動接点部材98´では、弾性腕部分100の基端側領域100aが、可動接点部分52の下方で空所86に隣接して蛇行状に延設されている。このような構成によっても、弾性腕部分100の基端側領域100aが比較的小さい負荷で撓曲するとともに、基端側領域100aの付け根が主部分90から離隔しているので主部分90が捩れ易くなる。その結果、接極子28が完全吸着に至る直前の可動接点部材98´のばね負荷の上昇曲線を、比較的なだらかにすることができる。
弾性腕部分100の基端側領域100aの形状としては、図示以外の様々な形状を採用できる。また、図11及び図12の可動接点部材44´における弾性腕部分88の構成も、基端側領域88aを延長している点で、弾性腕部分100と同様の作用効果を奏することが理解されよう。なお、これらの構成では、接点閉成時に弾性腕部分88、100の基端側領域88a、100aの付け根に捻り方向への応力が生じるが、主部分90から付け根までの距離が大きくなるに従いこの応力は軽減されて、付け根の損傷の危惧が少なくなる。また、本発明の他の実施形態として、これら可動接点部材44´、98、98´に、前述した可動接点部材94の補助スリット96を追加形成することにより、ばね負荷の上昇曲線を一層なだらかにすることもできる。
本発明に係る電磁継電器は、上記実施形態以外の様々な形態を採ることができる。例えば、図16に示すように、前述した延長部分66を有する第1の固定接点部材40は、電磁石装置14とは異なる構成の電磁石装置14´を有する電磁継電器にも適用できる。この電磁石装置14´は、電磁石26のコイル中心軸線32aを鉛直方向に向けて基部12の第1部分18上に設置したものである。なお図16では、図3の電磁継電器10に対応する構成要素を共通の参照符号で示す。このような電磁継電器においても、図3に示す電磁継電器10と同様の作用効果が奏されることは、当業者であれば理解できよう。
また、前述した弾性腕部分88を有する可動接点部材44、及び前述した補助スリット96や延長された弾性腕部分100を有する可動接点部材94、98は、同様に図16に示す電磁継電器にも適用できるし、或いは他の様々な公知構成を有する電磁継電器にも適用できる。
12 基部
14 電磁石装置
16 接点部
18 第1部分
20 第2部分
22 筒状壁
24 受容溝
26 電磁石
28 接極子
30 巻枠
32 コイル
32a コイル中心軸線
34 鉄心
36 継鉄
40 第1の固定接点部材
42 第2の固定接点部材
44、94、98 可動接点部材
46、58 固定接点部分
48 第1端子部分
50、56、62 取付部分
52 可動接点部分
54 第2端子部分
60 第3端子部分
64 連結部材
66 延長部分
68 接着剤
72 コイル端子部材
78 凹所
80 第1負荷部分
82 第2負荷部分
84 主スリット
86 空所
88、100 弾性腕部分
88a、100a 基端側領域
96 補助スリット

Claims (3)

  1. 基部と、該基部に組み込まれる電磁石装置と、該基部に組み込まれ、該電磁石装置の作動に伴って開閉動作する接点部とを具備し、該電磁石装置は、電磁石と、該電磁石によって駆動される接極子とを備え、該接点部は、固定接点部分及び第1端子部分を有する固定接点部材と、該固定接点部分に接触可能な可動接点部分及び該第1端子部分から離隔した第2端子部分を有する可動接点部材と、前記電磁石装置の前記接極子と前記接点部の前記可動接点部材とを互いに連結する連結部材とを備える電磁継電器において、
    前記基部は、前記可動接点部材を受容する受容溝を備え、
    前記可動接点部材は、前記可動接点部分と前記第2端子部分との間に設けられ、前記基部の前記受容溝に横方向へ嵌入される取付部分と、該可動接点部分の近傍に分散して設けられ、前記連結部材を介して前記電磁石装置からの駆動力を受ける第1及び第2負荷部分とを有し、該可動接点部分と該第1負荷部分との間に両者の相対移動を促進する主スリットが形成されるとともに、該可動接点部分と該取付部分との間に、該第1負荷部分側で横方向へ開放された空所が形成され、
    前記可動接点部材の前記可動接点部分と前記第2負荷部分との間に両者の相対移動を促進する補助スリットが形成され、該補助スリットと前記主スリットとが該可動接点部分を中心として互いに非対称な形状を有すること、
    を特徴とする電磁継電器。
  2. 前記主スリットにより、前記第1負荷部分を有して前記可動接点部分の近傍に配置される弾性腕部分が形成され、該弾性腕部分が、前記空所に隣接して延長される基端側領域を有する請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 前記弾性腕部分の前記基端側領域が、前記空所に隣接して曲線状に延長される請求項2に記載の電磁継電器。
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