JP2022009969A - ワイヤガイド、およびそれを用いたワイヤ電極 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022009969000001
【課題】貫通孔に挿通されるワイヤ等のくずが詰まることを低減させることができるワイヤガイドを提供することができる。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るワイヤガイド10は、第1筒体1と、第2筒体2とを備えている。第1筒体1は、第1端部11と、第1端部11の他端に位置した第2端部12と、第1端部11から第2端部12にかけて設けられた、第1貫通孔21とを有している。第2筒体2は、第2端部12側において、第1貫通孔21の内側に位置するとともに、第1端部11側からの平面視において、第1貫通孔21と重なって位置した第2通孔22を有する。第2端部12側からの平面視において、第2貫通孔22は、内周が凹凸状になっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤガイドおよびワイヤ電極、例えば放電加工機に用いられるワイヤガイド、およびワイヤ電極に関するものである。
従来より、ワイヤ電極と工作物との間に放電現象を発生させて、工作物を切抜き加工する放電加工機が知られている。放電加工機において、放電加工をする際にワイヤ電極およびワイヤガイドが用いられる(特許文献1参照)。
特開2000-5934号公報
特許文献1には、第1筒体と、第2筒体とを備えているワイヤガイドが記載されている。このとき、第2筒体は第1筒体に嵌め込まれている。第2筒体の貫通孔の内周は、端部からの平面視において、円形状である。しかしながら、特許文献1に開示された技術では、内周が、挿通されるワイヤと比較して大きすぎると、ガイドの役割を果たすのが難しい場合があった。また、内周が挿通されるワイヤと比較して差が小さすぎると、ワイヤ等のくずが貫通孔内に詰まる場合があった。
本発明の一実施形態に係るワイヤガイドは、第1筒体と、第2筒体とを備えている。第1筒体は、第1端部と、第1端部の他端に位置した第2端部と、第1端部から第2端部にかけて設けられた、第1貫通孔とを有している。第2筒体は、第2端部側において、第1貫通孔の内側に位置するとともに、第1端部側からの平面視において、第1貫通孔と重なって位置した第2貫通孔を有する。第2端部側からの平面視において、第2貫通孔は、内周が凹凸状になっている。
本発明の一実施形態に係るワイヤ電極は、上述したワイヤガイドと、ワイヤとを備えている。ワイヤは、ワイヤガイドの第1端部から第2端部にかけて、第1貫通孔および前記第2貫通孔に挿通されている。
本発明の一実施形態に係るワイヤガイドは、上記のような構成であることによって、貫通孔に挿通されるワイヤ等のくずが詰まることを低減させることができる。このことによって、本発明の一実施形態に係るワイヤ電極は、ワイヤがワイヤガイドに、ワイヤのくずが詰まることを低減された状態で挿通されることができる。
本発明の一実施形態に係るワイヤ電極を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤ電極を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示した図3のAの拡大図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示した図7のBの拡大図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す分解断面図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤガイドのうち、第2筒体を示す断面図である。 発明の一実施形態に係るワイヤガイドのうち、第2筒体の内周の形状を示す平面図である。
以下、本発明のいくつかの例示的な実施形態について図面を参照して説明する。本発明の実施形態に係るワイヤガイドは、例えば数十μm程度の細径穴または溝を加工するための放電加工装置に用いられる放電電極(ワイヤ)を支持するワイヤガイド、およびワイヤ電極に用いられるものである。
図1は、本発明の一実施形態に係るワイヤ電極を示す平面図である。図2は、本発明の一実施形態に係るワイヤ電極を示す断面図である。図3は、本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す斜視図である。図4は、本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す分解斜視図である。図5は、本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示した図3のAの拡大図である。図6は、本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す平面図である。図7は、本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す断面図である。図8は、本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示した図7のBの拡大図である。図9は、本発明の一実施形態に係るワイヤガイドを示す分解断面図である。図10は、本発明の一実施形態に係るワイヤガイドのうち、第2筒体を示す断面図である。図11は、発明の一実施形態に係るワイヤガイドのうち、第2筒体の内周の形状を示す平面図である。
<ワイヤ電極の構成>
図1および図2は、本発明の一実施形態におけるワイヤガイド10を備えたワイヤ電極30の縦断面図を示す。ワイヤ電極30は、ワイヤガイド10と、ワイヤガイド10に挿通されたワイヤ20を備えている。
ワイヤガイド10は、第1筒体1および第2筒体2を備えている。第1筒体1は、第1貫通孔21を有しており、第2筒体2は、第2貫通孔22を有している。
ワイヤガイド10の第1貫通孔21および第2貫通孔22には、後述するワイヤ20が挿通される。第1貫通孔21の内側に第2筒体2が位置している。そして、ワイヤ20は、第1筒体1の一端(後述する第1端部11)から第1貫通孔21、第2貫通孔22の内部を通り、第1筒体1の他端(後述する第2端部12)まで挿通される。
ワイヤ20には、例えば、銅,銅タングステン,グラファイト等が用いられる。微細孔の加工の場合、例えば、100μm以下のワイヤ20が使用されるのがよい。
ワイヤ20と加工対象との間に電源によって所定の電圧を印加し、ワイヤ20を回転させながらワイヤ20を加工対象に接近させる。そして、ワイヤ20と加工対象との間に放電を生じさせて放電加工が施される。
このとき、ワイヤガイド10が後述するように、第2筒体2の内周が凹凸状であることによって、放電加工時に発生するワイヤ20のくずの、貫通孔内への付着を抑制することができるので、第2貫通孔22とワイヤ20との間のクリアランスを小さくすることができる。これによって、ワイヤ20は加工対象に形成される微細孔等の位置へ精度よく案内されるので、本発明の一実施形態に係る放電加工装置は、加工精度のよい微細孔等を放電加工によって形成することができる。
上記のようなワイヤガイド10は、放電加工装置のワイヤガイド10として放電加工装置内に装着される。放電加工装置は、ワイヤ20を繰り出す繰出機構を備えている。ワイヤ20は、この繰出機構からその下方に配置されたワイヤガイド10の第1貫通孔21に通され、第2筒体2の第2貫通孔22を挿通して、第1端部11側の第2貫通孔22の開口部から突出するようにセットされる。
<ワイヤガイドの構成>
図3~図11に示すように、本発明の一実施形態に係るワイヤガイド10は、第1筒体1と第2筒体2とを備えている。第1筒体1は、第1貫通孔21を有しており、第2筒体2は、ワイヤ20が突出してセットされる第2貫通孔22を有している。第2筒体2は、第1貫通孔21の開口部の内側に位置している。
第1筒体1は、第1端部11と、第1端部11の他端に位置した第2端部12と、第1端部11から第2端部12にかけて設けられた第1貫通孔21を有している。第1貫通孔21は、前述のように第2端部12側の内周面に、第2筒体2が嵌め込まれる。
ワイヤガイド10には、ワイヤ20と加工対象との間の絶縁をとる必要があるため、第2筒体2には、少なくとも絶縁材料が用いられる。各種絶縁材を用いることができるが、取り分け絶縁性、耐熱性、耐摩耗性に優れているセラミックスを用いる。セラミック材料の中でも、アルミナセラミックス,ジルコニアセラミックスなどの耐磨耗性に優れたセラミックスを用いる。また、熱伝導特性、耐熱特性に優れた炭化珪素や窒化珪素などのセラミックスで作製してもよい。
また、加工対象との間に絶縁を取るようにすれば、金属材料を用いてもよい。金属材料は、例えば超硬、ハイス鋼、ステンレス鋼(SUS:Steel Use Stainless)等である。
図3、図4および図6に示すように、第1筒体1は、例えば円筒形状であって、長さが30mm~300mm、外径の大きさが2mm~15mmであり、内径の大きさ、つまり第1貫通孔21の内周の径が0.5mm~8mmである。また、ワイヤガイド10を放電加工装置に取り付ける際の取付性を向上させるために、第1端部11側の円筒の側壁に突起部が設けられる。また、第1端部11に向かうに連れて外径が小さくなっていてもよいし、第2端部12に向かうに連れて外径が小さくなっていてもよい。また、第1筒体1は、例えば上述したようなセラミック材料、樹脂材料、金属材料から形成されている。
図7に示すように、第1貫通孔21は、第1筒体1を第1端部11から第2端部12まで長さ方向に貫通している貫通孔である。第1貫通孔21は、上述したように径が、例えば0.5mm~8mmである。また、第1端部11側と第2端部側12で、径の大きさが異なっており、第1貫通孔21は、途中で段差部23を有している。この段差部23と第2端部12との間に第2筒体2が位置している。
ワイヤガイド10に設けられる第1貫通孔21は、ワイヤ20が第1貫通孔21内で回転可能とし、ワイヤ20の先端が放電によって損耗するに従って第1貫通孔21から繰り出せるように、ワイヤ20の直径よりわずかに太くクリアランスを設けて作製される。ただし、ワイヤ20が振れてワイヤ20の先端(ワイヤ20が第2端部12より突出する部分)が穿孔位置からずれてしまわないようにするために、クリアランスはできるだけ小さくするのがよい。
また、第1貫通孔21は、第1端部11側において、第1端部11から第2端部12に向かって内径が小さくなるテーパー状になっている。つまり、第1貫通孔21は、第1端部11において、例えば開口部の径が中央部の第1貫通孔21の径より1mm~10mm大きい寸法であり、第2端部12に向かうに従って内径が小さくなる。このことによって、挿通されるワイヤ20を第1端部11の開口部から第1貫通孔21に挿入しやすくすることができる。
図4および図7に示すように、第2筒体2は、第1筒体1の第2端部12側の第1貫通孔21の開口部の内部に位置しており、第1貫通孔21に嵌め込まれている状態である。また、段差部23と第2端部12との間に位置している。また、第2筒体2は、第2端部12側と反対側の他端に第3端部13を有している。
図4に示すように、第2筒体2は、例えば円筒形状であって、長さが5mm~40mm、外径の大きさが1mm~10mmであり、内径の大きさ、つまり第2貫通孔22の内周の径が0.5mm~8mmである。また、第2筒体2は、例えばセラミック材料、ガラス材料、樹脂材料から形成されている。このとき、第2筒体2は、第1筒体1と同じ材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。
第2貫通孔22は、第2筒体2を第3端部13側(第1端部11側)から第2端部12側まで長さ方向(第1貫通孔21の貫通方向)に貫通している貫通孔である。第2貫通孔22は、上述したように径が、例えば0.5mm~8mmである。
図5に示すように、第2貫通孔22は、第2端部12側からの平面視において、内周が凹凸状になっている。凹凸は、例えば径の大きさに対して、1~10%凸凹している場合のことをいう。内周が凹凸になっていることによって、凸部で精度よくワイヤ20を保持し、ワイヤ20のガイドをしつつ、凹部で放電加工によるワイヤ20のくずが第2貫通孔22の内部にたまって、貫通孔がつまり、ワイヤ20が繰出せなくなることを低減させることができる。その結果、スムースにワイヤ20を繰出すことができる。
ワイヤガイド10に設けられる第2貫通孔22は、ワイヤ20が第2貫通孔22内で回転可能とし、ワイヤ20の先端が放電によって損耗するに従って第2貫通孔22から繰り出せるように、ワイヤ20の直径よりわずかに太くクリアランスを設けて作製される。ただし、ワイヤ20が振れてワイヤ20の先端が穿孔位置からずれてしまわないようにするために、クリアランスはできるだけ小さくするのがよい。クリアランスを小さくした上で、第2貫通孔22の内周が凹凸状になっているのがよい。このことによって、ワイヤ20が振れてワイヤ20の先端が穿孔位置からずれてしまわないようにするだけでなく、放電加工等によって生じるワイヤ20のくずが貫通孔内に残って詰まることを低減させることができる。
図8に示すように、第2貫通孔22は、第3端部13側(第1端部11側)において、第3端部13から第2端部12に向かって内径が小さくなるテーパー状になっている。つまり、第2貫通孔22は、第3端部13の開口部において、例えば径が第2筒体2の中央部における第2貫通孔22の径より0.2mm~5mm大きい径である。このことによって、挿通されるワイヤ20を第1貫通孔22から第2貫通孔22に挿入しやすくすることができる。特に、第1端部11から段差部23における、第1貫通孔21の径より第2貫通孔22の径が小さくなっているため、第3端部13の開口部の径が第1貫通孔21の第1端部11から段座部23における径より広く開口している方がより挿入しやすくなる。
また、第2貫通孔22は、第1端部11側あるいは第2端部12側からの平面視において、第1貫通孔21と重なっている。つまり、第1筒体1に第2筒体2が嵌め込まれたワイヤガイド10の状態においても、第1貫通孔21から第2貫通孔22にかけて貫通する貫通孔を有している。特に、第1貫通孔21の径の中心と、第2貫通孔22の径の中心とが重なっている。第1貫通孔21の径の中心と、第2貫通孔22の径の中心とが重なっていることによって、ワイヤ20の挿通がしやすくなる。
前述したように、第2貫通孔22は、第2端部12側からの平面視において、内周が凹凸状になっている。内周が凹凸になっていることによって、凸部の上面(ワイヤ20の外周面に対向する面)がワイヤ20の外周面に接触することで精度よくワイヤ20の先端部を保持し、ワイヤ20のガイドをしつつ、凹部は、放電加工によって生じるワイヤ20のくずが第2貫通孔22とワイヤ20の外周面との間にたまって、第2貫通孔22がワイヤ20のくずでつまり、ワイヤ20が第2貫通孔22を介して第1端部11から繰出せなくなることを低減させることができる。その結果、スムースにワイヤ20を繰出すことができる。
第2端部12側からの平面視において、第2貫通孔22の内周は、等間隔に凹凸状になっているのがよい。この場合には、一箇所にくずが溜まったり、挿通されるワイヤ20の中心が第2貫通孔22の中心位置から偏ってしまうおそれを低減させることができる。
図11に示すように、第2端部12側からの平面視において、第2貫通孔22の内周は、第2筒体2の中心を通る第1仮想線X上が凸状になっている。また、第1仮想線Xと直交するとともに、第2筒体2の中心を通る第2仮想線Y上が凹状になっているのがよい。このことによって、より効率よく凸部で精度よくワイヤ20の先端部を保持しつつ、ワイヤ20のガイドをしつつ、凹部で放電加工によるワイヤ20のくずが第2貫通孔22の内部にたまって、第2貫通孔22がワイヤ20のくずでつまり、ワイヤ20が第2貫通孔22を介して第1端部11から繰出せなくなることを低減させることができる。
また、第2筒体2の端面、つまり第3端部13と、段差部23との間が空いていてもよい。この場合には、段差部23から第2端部12までの長さ(第1貫通孔21の貫通方向の長さ)は、第2筒体2よりも長くなっている。このことによって、第3端部13と反対側の第2筒体2の端面と第2端部12の端面とが面一となるように、第2端部12側から第2筒体2を第1貫通孔21に挿入固定する際に、第3端部13が第1貫通孔21の段差部23に接触することによって生じる負荷が第3端部13に与えられることなく、第2筒体2を第1貫通孔21に嵌め込むことができる。よって、第3端部13が第1貫通孔21の段差部23に接触することによって生じる負荷に起因した第2筒体2のクラックや割れを低減できる。また、第2筒体2が第1貫通孔21からはみ出すことによる、後からの切り取り加工、はみ出した箇所の外力による負荷や欠け等のおそれを低減することができる。
また、第1貫通孔21は、第2端部12側の径が第2筒体2の外周面との間に空隙が設けられる大きさとする。すなわち、第2端部12側の第1貫通孔21の内周面と第2筒体2の外周面との間には空隙が設けられる。なお、段差部23から第2端部12側の第1貫通孔21の内周面の径は、第2筒体2の外周面が第1貫通孔21と接触することによって第2筒体2が第1貫通孔21に嵌着固定される程度の大きさとする。これにより、第2筒体2が段差部23の第1貫通孔21内に固定されるとともに、第1筒体1と第2筒体2との接触によって生じる応力を低減させることができ、第2筒体2に生じるクラックや割れを低減させることができる。
本発明の実施形態に係るワイヤガイド10は、以上のような構成を有していることによって、放電加工等に使用するワイヤ20を挿通させて使用する際に、第2筒体2にワイヤ20のくず等が詰まることを低減させることができる。くずが詰まることがないと、長期間使用することができる。
特に、くずが詰まらないようにするだけであれば、各貫通孔の径を大きくすればよいが、貫通孔の径を大きくし過ぎると、ワイヤ20を挿通させる際に、ぶれるため、ワイヤ20を入れ難くなる。また、貫通孔の径が小さすぎると、ワイヤ20は挿通させやすくなるが、放電加工等で使用するに当たっては、発生するくずが詰まりやすくなる。
このため、放電加工等される側のワイヤ20が挿通される貫通孔(第2貫通孔22)の内周を凹凸にすることによって、ワイヤ20のガイドとしての役割を果たしつつ、ワイヤ20のくずが詰まるのを低減させることができる。また、全体に凹凸を設ける場合と比較して、ワイヤガイド10としての加工の工程を簡単にすることができる。
<ワイヤガイドの製造方法>
例えば、第1筒体1が金属製であり、第2筒体2がセラミックス製のワイヤガイド10を作製する場合、第1筒体1は、SUS等の金属部材を切削加工することによってその外形と第1貫通孔21が形成される。第2筒体2は、円筒体のセラミック成形体を押し出し成形やプレス成形、射出成形などの成形方法で成形し、焼成することによって作製され、第1貫通孔21を有する第1筒体1および第2貫通孔22を有する第2筒体2が作製される。そして、第1筒体1の第2端部12側の開口部から第2筒体2が第1貫通孔21に挿入固定され、ワイヤガイド10が作製される。
なお、セラミック製の第2筒体2は、第2貫通孔22の内周面の表面に微細な凹凸が設けられることにより、ワイヤ20と第1貫通孔21との間の摩擦抵抗を低減させることができる。つまり、ワイヤ20の送り、あるいは回転をスムースに行うことが可能になる。
また、例えば、セラミックス製のワイヤガイド10を作製する場合、第1筒体1に第1貫通孔21、第2筒体2に第2貫通孔22を成形段階で予め形成することが可能な押し出し成形方法がよい。もしくは、円筒体のセラミック成形体を押し出し成形やプレス成形、射出成形などの成形方法を用いて作製し、その後に、ドリルなどを用いた穿孔加工等により、第1貫通孔21および第2貫通孔22を形成してもよい。成形後に、それぞれのタイプのセラミックスに適した温度にて焼成して、第1貫通孔21,第2貫通孔22をそれぞれ有したセラミック焼結体が作製される。
長さの短いワイヤガイド10の場合は、第1筒体10に第1貫通孔21、および第2筒体2に第2貫通孔22を有しないセラミック円筒体を焼結させた後に、レーザー加工や、ダイヤモンド砥粒を用いた超音波加工もしくはブラスト加工を用いて、それぞれ第1貫通孔21および第2貫通孔22を形成してもよい。
さらに、ダイヤモンド砥石などにより、外周面および長手方向両端面の研削加工がなされ、所定の寸法へと加工される。また、第1貫通孔21および第2貫通孔22の公差が非常に厳しい場合は、ダイヤモンド砥粒などを用いたワイヤ研磨を行うことにより、数μmレベルの公差のものを加工することができる。さらにワイヤ20の挿入性を向上させるためには、第1貫通孔21の入り口部のエッジを除去する必要があるが、それらについては、バレル研磨や、バフ研磨等により加工することができる。もしくはダイヤモンド製のバイトを用いることにより、その第1貫通孔21および第2貫通孔22の入り口部をテーパ形状に加工し、ワイヤ20の挿入性をさらに向上させることもできる。
さらに、セラミック製の第1筒体1およびだ2筒体2の場合には、第1貫通孔21および第2貫通孔22の内周面は、表面に微細な凹凸が設けられることにより、ワイヤ20と第1貫通孔21との間の摩擦抵抗を低減させることができる。つまり、ワイヤ20の送り、あるいは回転をスムースに行うことが可能になる。
微細な凹凸を有する場合には、コード法による焼結後のセラミック粒子の結晶粒経を0.15μm乃至3.0μmとすればよい。また、焼結後の算術平均粗さRaで0.1μm乃至0.5μmとするとよい。コード法とは、結晶写真上に直線を引き、この直線を横切る粒子の数でその直線の長さを割ることにより結晶粒径を定義する方法である。
第2貫通孔22の内周の凹凸の形成については、押し出し成形が最も適している。成形時に第1貫通孔21を形成するための金型ピンの形状を所定の形状にし、その金型ピンに沿ってセラミックスを押し出し成形すれば、長手方向に均一な第2貫通孔22の断面形状を容易に作製できる。
なお、本発明は上述の実施形態の例に限定されるものではなく、数値などの種々の変形は可能である。本実施形態における特徴部の種々の組み合わせは上述の実施形態の例に限定されるものではない。
10 ワイヤガイド
1 第1筒体
2 第2筒体
11 第1端部
12 第2端部
13 第3端部
14 第4端部
21 第1貫通孔
22 第2貫通孔
23 段差部
20 ワイヤ
30 ワイヤ電極
X 第1仮想線
Y 第2仮想線

Claims (8)

  1. 第1端部と、前記第1端部の他端に位置した第2端部と、前記第1端部から前記第2端部にかけて設けられた、第1貫通孔とを有している第1筒体と、
    前記第2端部側において、前記第1貫通孔の内側に位置するとともに、前記第1端部側からの平面視において、前記第1貫通孔と重なって位置した第2貫通孔を有する第2筒体と、を備えており、
    前記第2端部側からの平面視において、前記第2貫通孔は、内周が凹凸状になっていることを特徴とするワイヤガイド。
  2. 前記第1端部側に位置する前記第1貫通孔の径は、前記第2端部側に位置する前記第1貫通孔の径よりも小さい段差部を有することを特徴とする請求項1に記載のワイヤガイド。
  3. 前記第2筒体は、前記第1端部側に第3端部を有しており、
    前記第2貫通孔は、第3端部側において前記第3端部から前記第2端部に向かってテーパー状に開口していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤガイド。
  4. 前記第1貫通孔は、前記第1端部側において前記第1端部から前記第2端部に向かってテーパー状に開口していることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載のワイヤガイド。
  5. 前記第1貫通孔の内部において、前記第2筒体の端部の端面と、前記第1貫通孔の内壁とは、間があいていることを特徴とする請求項2に記載のワイヤガイド。
  6. 前記第2貫通孔の内周は、等間隔に凹凸状になっていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載のワイヤガイド。
  7. 前記第2端部側からの平面視において、前記第2貫通孔の内周は、前記第2筒体の中心を通る第1仮想線上が凸状になっており、前記第1仮想線と直交する第2仮想線上が凹状になっていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載のワイヤガイド。
  8. 請求項1~7のいずれか1つに記載のワイヤガイドと、
    前記ワイヤガイドの前記第1端部から前記第2端部にかけて、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔に挿通されたワイヤと、を備えたことを特徴とするワイヤ電極。
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