JP2010221391A - 放電加工装置の電極ガイドおよびこれを用いた放電加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電加工において微細孔を加工するときに、電極線と電極ガイドとの間のクリアランスを小さくし、加工精度を向上することのできる放電加工装置の電極ガイドおよびこれを用いた放電加工装置を提供すること。
【解決手段】電極線2の先端で放電させて微細穴4を形成する放電加工装置の電極ガイド6は、軸方向に電極線2が挿通される第1貫通孔13を有するとともに、第1貫通孔13に隣接させて流体が流通される第2貫通孔14を有している。電極線2と第1貫通孔13との間のクリアランスを小さくしても、これらを流体によって冷却できるので、熱膨張等による咬み込みが生じ難いものとできる。またワーク4から発生するヒュームが電極ガイド6に付着し難いものとすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】電極線2の先端で放電させて微細穴4を形成する放電加工装置の電極ガイド6は、軸方向に電極線2が挿通される第1貫通孔13を有するとともに、第1貫通孔13に隣接させて流体が流通される第2貫通孔14を有している。電極線2と第1貫通孔13との間のクリアランスを小さくしても、これらを流体によって冷却できるので、熱膨張等による咬み込みが生じ難いものとできる。またワーク4から発生するヒュームが電極ガイド6に付着し難いものとすることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、放電加工装置の放電電極を支持する電極ガイドに関する。より詳細には、数十μm程度の細径穴または溝を加工するための放電加工装置に用いられる放電電極を支持する電極ガイドおよびそれを用いた放電加工装置に関する。
放電加工(EDM)は、導電性加工物に微細孔、スロット、ノッチなど様々な形状の穴や溝を形成するために用いられる。放電加工装置の概略図を図7に示す。放電加工装置は、ワーク101との間で放電させる線状の電極線102を具備し、例えばワーク101に孔104を形成するときには、その孔径に応じた径を有する電極線102が用いられる。電極線102は、その軸を中心として回転させながら、その先端103がワーク101の表面に近づけられる。そして、電極線102に適切な電圧が電源105から印加されると、電極線102とワーク101との間で放電が生じる。この放電によってワーク101の表面の材料を飛散させ、孔104が形成される。そして、ワーク101に形成された孔104内に電極線102を挿入しながら電極線102の先端103とワーク101との間の放電を継続させ、ワーク101に深い孔104を形成する。
このような放電加工装置には、ワーク101の孔104を加工する所望位置に電極線102を支持して案内する電極ガイド106が設けられている。電極ガイド106は、電極線102が非常に細くなり、剛性が小さくなっても加工時における電極線102の振れを抑制する機能を担っている。一般に微細な孔104を加工する場合、加工精度を向上させるために電極ガイド106は長くなる。また、加工時の電極線102の振れを抑制する効果を大きくするため、電極ガイド106の内径を電極線102の外径に近いものとする。
しかしながら、電極ガイド106の内孔107と電極線102の外径とのクリアランスを小さくしすぎた場合、放電加工時に発生する熱による熱膨張が影響して、電極線102をうまく回転させ難くなる。また、加工時に発生するヒューム(ワーク101の材料が気化したもの)が電極ガイド106に付着することにより、電極ガイド106の内孔107に電極線102がかみ込んで、電極線102を電極ガイド106の長手方向へスムースに送り出すことができなくなる。電極線102が細ければ細いほど電極線102の剛性が小さくなり、上記の問題が起こりやすくなる。
特に、図8に示すように、小径の座繰り孔108の奥底部に放電加工により微細な孔104を形成する場合などは、その座繰り孔108内に、ヒュームが充満し、それが電極ガイド106に付着し易くなる。また、放電加工時に発生する熱が逃げにくくなるため、電極線102が冷却され難く、その径が膨張し、電極ガイド106に電極線102がかみ込むという問題が発生しやすくなる。
したがって、本発明は、かかる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、微細孔を放電加工によって加工するときに、電極線と電極ガイドとの間のクリアランスを小さくしつつ、加工時のヒュームの付着、および加工時に発生する熱の影響を抑制し、加工精度を向上することのできる放電加工装置の電極ガイドおよびこれを用いた放電加工装置を提供することにある。
本発明の一実施形態として提供される放電加工装置の電極ガイドは、電極線の先端で放電させて微細穴を形成する放電加工装置の電極ガイドであって、前記電極ガイドは、軸方向に前記電極線が挿通される第1貫通孔を有するとともに、この第1貫通孔に隣接させて流体が流通される第2貫通孔を有していることを特徴としている。
前記電極ガイドは、前記第1貫通孔の断面形状を前記電極線の断面形状に対して異形状とし、前記電極線の外周面と前記第1貫通孔の内周面との間に形成された隙間に流体を流通させてもよい。
また、前記第1貫通孔の内壁と前記第2貫通孔の内壁との間に、流体を流通可能な連結路が形成されていてもよい。
また、前記第1貫通孔の開口部が、前記第2貫通孔の開口部より、突出させて設けられていてもよい。
また、前記電極ガイドは、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔の前記開口部がある端面と反対側の端面に穴を有し、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔がそれぞれ前記穴に連通していてもよい。
また、前記第1貫通孔の直径もしくは前記第1貫通孔に内接する円の直径が、前記第2貫通孔の直径もしくは前記第2貫通孔に内接する円の直径より大きくするとよい。
また、前記電極ガイドはセラミックスから成るのが好ましく、前記第1貫通孔または前記第2貫通孔の表面が焼結面であるのがさらに好ましい。
本発明の一実施形態として提供される放電加工装置は、加工すべき微細穴に対応した線径を有する電極線を繰り出す機構と、前記電極線が挿通され前記電極線の先端を被工作物の表面に案内する上記いずれかに記載の電極ガイドと、この電極ガイドの前記第2貫通孔に流体を流通させる機構とを備えている。
本発明の一実施形態としての電極ガイドによれば、軸方向に電極線が挿通される第1貫通孔を有するとともに、この第1貫通孔に隣接させて流体が流通される第2貫通孔を有していることから、第2貫通孔に冷却用の流体を流すことによって電極ガイドおよび電極線を冷却し、熱膨張を緩和させることができる。また、電極ガイド付近のヒュームを流体によって飛散させることができるので、電極ガイドおよび電極線にヒュームが付着し難いものとできる。これによって、電極ガイドと電極線との間のクリアランスを小さくすることができる。
また、第1貫通孔の断面形状を電極線の断面形状に対して異形状とし、電極線の外周面と第1貫通孔の内周面との間に形成された隙間に流体を流通させた場合は、電極線を直接冷却することができ、電極線の熱膨張を抑えることが容易になる。また、電極線の周囲に冷却媒体が流通されるので、電極線と電極ガイドとの間にヒュームが付着するのを抑制することができる。
また、第1貫通孔の内壁と第2貫通孔の内壁との間に、流体を流通可能な連結路を形成してもよく、この場合も、電極線を直接冷却することができ、電極線の熱膨張を抑えることが容易になる。また、電極線の周囲に冷却媒体が流通されるので、電極線と電極ガイドとの間にヒュームが付着するのを抑制することができる。
また、第1貫通孔の開口部を第2貫通孔の開口部より突出させて設ける場合、ワークと第2貫通孔の開口との間の距離を確保することができ、第2貫通孔の流体の流通路を確保することができる。
また、第1貫通孔および第2貫通孔の開口部がある端面と反対側の端面に穴を設け、第1貫通孔および第2貫通孔がそれぞれこの穴に連通する形状にすれば、電極ガイドを長くしても第1貫通孔の長さを任意に設定することが可能になり、細く剛性の小さい電極線を第1貫通孔に挿通容易にすることができる。
また、第1貫通孔の直径もしくは第1貫通孔に内接する円の直径が、第2貫通孔の直径もしくは第2貫通孔に内接する円の直径より大きい場合、電極線が誤って第2貫通孔に挿入されないようにすることが可能になる。
また、電極ガイドがセラミックスから成る場合、小型で耐久性、耐熱性に優れた放電加工用の電極ガイドを供給することができる。また、絶縁性に優れるのでワークと電極線とが短絡し難いものとできる。さらに、第1貫通孔または第2貫通孔が焼結面である場合、電極線との摩擦抵抗を小さくすることができる。
また、加工すべき微細穴に対応した線径を有する電極線を繰り出す機構と、電極線が挿通され電極線の先端を被工作物の表面に案内する上記いずれかに記載の電極ガイドと、電極ガイドの第2貫通孔に流体を流通させる機構とを備えた放電加工装置を用いることにより、微細孔加工用の電極線と電極ガイドとの間のクリアランスを小さくした放電加工が可能になり、電極線がかみ込み難く、微細孔を高精度に加工することができる放電加工装置とすることができる。
以下、図を参照しながら本発明の実施の形態の各例を説明する。
図1は、本発明の一実施形態における電極ガイドの縦断面図を示す。電極ガイド6は、軸方向に第1貫通孔13を有し、第1貫通孔13には電極線2が挿通される。電極ガイド6は、第1貫通孔13に隣接させて第2貫通孔14を有しており、第2貫通孔14には液体状または気体状の流体が流通される。電極ガイド6は、電極線2の先端3がワーク1の穿孔位置に配置されるように電極線2を案内し、支持する機能を有している。
電極線2には、例えば、銅,銅タングステン,グラファイト等が用いられる。微細孔4の加工の場合、例えば、100μm以下の電極線2が使用される。電極ガイド6に設けられる第1貫通孔13は、電極線2が第1貫通孔13内で回転可能とし、電極線2の先端3が放電によって損耗するに従って第1貫通孔13から繰り出せるように、電極線3の直径よりわずかに太くクリアランスを設けて作製される。ただし、電極線2が振れて先端3が穿孔位置からずれてしまわないようにするために、クリアランスはできるだけ小さくするのが好ましい。
電極ガイド6には、電極線2とワーク1との間の絶縁をとる必要があるため、絶縁材料が用いられる。各種絶縁材を用いることができるが、取り分け絶縁性、耐熱性に優れているセラミックスを用いるのが好ましい。セラミック材料の中でも、アルミナセラミックス,ジルコニアセラミックスなどの耐磨耗性に優れたセラミックスが好適であるが、熱伝導特性、耐熱特性に優れた炭化珪素や窒化珪素などのセラミックスで作製しても良い。
セラミックス製の電極ガイド6を作製する場合、第1貫通孔13、第2貫通孔14を成形段階で予め形成することが可能な押し出し成形方法が適している。もしくは、円筒体のセラミック成形体を押し出し成形やプレス成形、射出成形などの成形方法を用いて作製し、その後に、ドリルなどを用いた穿孔加工等により、第1貫通孔13や第2貫通孔14を形成してもよい。成形後に、それぞれのタイプのセラミックスに適した温度にて焼成して、第1貫通孔13,第2貫通孔14を有したセラミック焼結体が作製される。
長さの短い電極ガイド6の場合は、貫通孔13,14を有しないセラミック円筒体を焼結させた後に、レーザー加工や、ダイヤモンド砥粒を用いた超音波加工もしくはブラスト加工を用いて、それら貫通孔13,14を形成してもよい。
さらに、ダイヤモンド砥石などにより、外周面および長手方向両端面の研削加工がなされ、所定の寸法へと加工される。
また、貫通孔13,14の公差が非常に厳しい場合は、ダイヤモンド砥粒などを用いたワイヤ研磨を行うことにより、数μmレベルの公差のものを加工することができる。さらに電極線3の挿入性を向上させるためには、第1貫通孔13の入り口部のエッジを除去する必要があるが、それらについては、バレル研磨や、バフ研磨等により加工することができる。もしくはダイヤモンド製のバイトを用いることにより、その貫通孔13入り口部をテーパ形状に加工し、電極線2の挿入性をさらに向上させることもできる。
しかし、セラミック製の電極ガイドの場合、第1または第2貫通孔13,14の内周面は、ワイヤ研磨などを施した加工鏡面ではなく、セラミック結晶粒によってできる焼結後の凹凸面を有した焼結面とするのが好ましい。表面に微細な凹凸が設けられることにより、電極線2と貫通孔13との間の摩擦抵抗を低減させることができ電極線2の送り、あるいは回転をスムースに行うことが可能になる。また、表面に微細な凹凸が設けられることにより、研磨面(鏡面)の場合に比較して、第1または第2貫通孔13,14を流れる流体への流路抵抗を小さくすることができ、電極線2の冷却効果を上げることが可能になると同時に、ヒュームの付着をさらに抑制できる。特に、第1貫通孔13と電極線2との間のクリアランスが1〜10μm程度の空隙に流体を流す場合、また、細い第2貫通孔14内に流体を流す場合に有効である。
凹凸を有する焼結面とする場合、コード法による焼結後のセラミック粒子の結晶粒経を0.15μm乃至3.0μmとすればよい。また、焼結後の算術平均粗さRaで0.1μm乃至0.5μmとするとよい。コード法とは、結晶写真上に直線を引き、この直線を横切る粒子の数でその直線の長さを割ることにより結晶粒径を定義する方法である。
第1貫通孔13の横断面形状は、電極線2の横断面と相似の円形とすれば良いのであるが、例えば、図2(a),図2(b)に示すような電極線2の断面形状とは異形状のものとしてもよい。すなわち、図2(a)において、第1貫通孔13の横断面形状は、電極線2の円形の横断面よりも大きい円形とされ、その内周面に突起13aが少なくとも3箇所以上円周上の均等位置に設けられた形状を有している。電極線2は突起13aの先端によってガイドされ、電極ガイド6に支持されている。そして、電極線2の周囲の隣接する突起13aの間に隙間9が形成されている。
図2(b)においては、第1貫通孔13の横断面形状は、多角形、例えば正方形とされ、その内側に電極線2が挿通されている。電極線2は第1貫通孔13の辺の中央部13bによって支持され、電極ガイド6にガイドされる。そして、電極線2の周囲の第1貫通孔13の角部13cに電極線2との間の隙間9が形成されている。
これら隙間9には、第2貫通孔14と同様に流体を流通させるのが好ましい。この流体は、電極線2の冷却に寄与するとともに、第1貫通孔13と電極線2との間にヒュームが付着するのを抑制する。また、電極線2の外周面と第1貫通孔13の内周面とが全面で接触しない構成となるので、電極線2とのクリアランスを調整する第1貫通孔13の研磨工程を容易なものとすることができる。
このような形状の第1貫通孔13の形成については、押し出し成形が最も適している。成形時に第1貫通孔13を形成するための金型ピンの形状を所定の形状にし、その金型ピンに沿ってセラミックスを押し出し成形すれば、長手方向に均一な第1貫通孔13の断面形状を容易に作製できる。
また、図3に示すように、第1貫通孔13の内壁の一部と第2貫通孔14の内壁の一部との間に、これらの貫通孔13,14の間を連結する連結路15を形成してもよい。この連結路15が第1貫通孔13の内周壁に配置されることによって、電極線2の周囲に流体を流通させることができ、電極線2を冷却するとともに、電極線2と第1貫通孔13との間にヒュームが付着するのを抑制することができる。このような連結路15の形成についても、前記の押し出し成形の金型ピンをこのような形状にすることにより、容易に作製することができる。
また、図4に示すように、第1貫通孔13の開口部11を第2貫通孔14の開口部12より突出するように設けるのがよい。これによって、電極線2をワーク1に近い位置まで支持するとともに、ワーク1と第2貫通孔14の開口部12との間の距離を取り、流体の流通が阻害されないようにすることができる。
第2貫通孔14の開口部12は、図4(a)に示すように第1貫通孔13の開口部11の周囲に斜めに設けられたものとしてもよく、図4(b)に示すように開口部11と平行に開口部11より後退した位置に設けてもよい。このような開口部11,12は、電極ガイド6の先端部を所定形状に加工することによって行なえる。例えば、電極ガイド6の先端部をダイヤモンド砥石などを用いて研削加工することにより容易に形成できる。
また、図5に示すように、第1貫通孔13および第2貫通孔14の開口部11,12がある電極ガイド6のワーク1に面する端面と反対側の端面に穴16を設け、第1貫通孔13および第2貫通孔14がこの穴16に繋がる形状にしてもよい。このような穴16は、例えば、焼結前のセラミック成形体にドリルやバイトなどで電極ガイド6の端面に座繰り穴16加工を施したのちに焼結することにより、容易に作製することができる。
また、これら第1貫通孔13および第2貫通孔14の内寸は、例えば、図3に示すように第1貫通孔13の直径Dが第2貫通孔14の直径dより大きくなるように形成するのが好ましい。なお、図3において第1貫通孔13および第2貫通孔14は横断面形状が円形状に示されているが、例えば各貫通孔13,14が図2に示すような異形状のものであってもよい。この場合、異形状の第1貫通孔13に内接する円の直径Dが異形状の第2貫通孔14に内接する円の直径dより大きくなるように形成すればよい。
上記のような電極ガイド6は、図6記載の放電加工装置の電極ガイド6として放電加工装置内に装着される。放電加工装置は、電極線2を繰り出す繰出機構17を備えている。電極線2は、この繰出機構17からその下方に配置された電極ガイド6の第1貫通孔13に通され、第1貫通孔13の開口部11から突出するようにセットされる。また、電極ガイド6の第2貫通孔14、もしくは第1貫通孔13の隙間9には冷却用の媒体、例えば温度調整のされた空気が流される。空気は、エアーコンプレッサ等のポンプ18に接続された樹脂製チューブまたは細径の金属チューブなどを介して、それら貫通孔13,14に供給される。なお、空気の代わりに液体、例えば液状のオイル等を用いても構わない。
そして、電極線2とワーク1との間に電源5によって所定の電圧を印加し、電極線2を回転させながら電極線2をワーク1に接近させる。そして、電極線2とワーク1との間に放電を生じさせて放電加工が施される。また、電極線2の先端3には第1貫通孔13もしくは第2貫通孔14より流体が噴出され、放電加工時に発生するヒュームの電極ガイド6への付着を抑制すると同時に電極線2が冷却される。
また、流体を電極線2を包囲する第1および第2貫通孔13,14より噴出させる代わりに吸入させてもよい。この場合、ヒュームは電極線2を包囲する第1もしくは第2貫通孔13,14より吸い込まれ、電極線2と第1貫通孔13との間へのヒュームの堆積を抑制することができる。
電極線2および電極ガイド6が流体によって冷却されるので、電極線2と第1貫通孔13との間のクリアランスを小さくすることができる。また、放電加工時に発生するヒュームの付着を抑制することができるので、第1貫通孔13と電極線2との間のクリアランスを小さくすることができる。これによって、電極線2はワーク1に形成される微細孔4位置へ精度よく案内されるので、本発明の一実施形態に係る放電加工装置は、加工精度のよい微細孔4を放電加工によって形成することができる。
なお、本発明は上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。
また、上記実施の形態の説明において上下左右という用語は、単に図面上の位置関係を説明するために用いたものであり、実際の使用時における位置関係を意味するものではない。
1:ワーク
2:電極線
3:先端
4:微細孔
5:電源
6:電極ガイド
9:隙間
11:第1貫通孔の開口部
12:第2貫通孔の開口部
13:第1貫通孔
14:第2貫通孔
15:連結路
16:穴
D:第1貫通孔の直径
d:第2貫通孔の直径
2:電極線
3:先端
4:微細孔
5:電源
6:電極ガイド
9:隙間
11:第1貫通孔の開口部
12:第2貫通孔の開口部
13:第1貫通孔
14:第2貫通孔
15:連結路
16:穴
D:第1貫通孔の直径
d:第2貫通孔の直径
Claims (9)
- 電極線の先端で放電させて微細穴を形成する放電加工装置の電極ガイドであって、前記電極ガイドは、軸方向に前記電極線が挿通される第1貫通孔を有するとともに、該第1貫通孔に隣接させて流体が流通される第2貫通孔を有していることを特徴とする放電加工装置の電極ガイド。
- 前記第1貫通孔の断面形状を前記電極線の断面形状に対して異形状とし、前記電極線の外周面と前記第1貫通孔の内周面との間に形成された隙間に流体を流通させることを特徴とする請求項1記載の放電加工装置の電極ガイド。
- 前記第1貫通孔の内壁と前記第2貫通孔の内壁との間に、流体を流通可能な連結路が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の放電加工装置の電極ガイド。
- 前記第1貫通孔の開口部が、前記第2貫通孔の開口部より、突出させて設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の放電加工装置の電極ガイド。
- 前記電極ガイドは、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔の前記開口部がある端面と反対側の端面に穴を有し、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔がそれぞれ前記穴に連通していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の放電加工装置の電極ガイド。
- 前記第1貫通孔の直径もしくは前記第1貫通孔に内接する円の直径が、前記第2貫通孔の直径もしくは前記第2貫通孔に内接する円の直径より大きいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の放電加工装置の電極ガイド。
- 前記電極ガイドはセラミックスから成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の放電加工装置の電極ガイド。
- 前記第1貫通孔または前記第2貫通孔の表面が焼結面であることを特徴とする請求項7記載の放電加工装置の電極ガイド。
- 加工すべき微細穴に対応した線径を有する電極線を繰り出す機構と、前記電極線が挿通され前記電極線の先端を被工作物の表面に案内する請求項1乃至8のいずれかに記載の電極ガイドと、該電極ガイドの前記第2貫通孔に流体を流通させる機構とを備えたことを特徴とする放電加工装置。
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