JP2022007016A - 硬化装置およびこれを備えた免震構造物 - Google Patents

硬化装置およびこれを備えた免震構造物 Download PDF

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宏一 渡辺
Koichi Watanabe
栄次 田中
Eiji Tanaka
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Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】水平の任意方向の変位に対応できるとともに、容易に設置することができる硬化装置およびこれを備えた免震構造物を提供する。【解決手段】軸体14を囲むように間隔をあけて設けられた複数の円筒状のリンク16と、隣り合うリンク16間に設けられるとともにリンク16どうしを離す方向に付勢する板ばね18と、最外側のリンク16の外方向への移動を規制するためにこのリンク16の外側に配置された規制体22を備えるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、硬化装置およびこれを備えた免震構造物に関するものである。
従来、免震建物は積層ゴム等の免震装置を使って建物の固有周期を伸ばすことにより、地震入力の低減を図る構造として知られている。応答加速度を大きく低減でき、地震時の家具の転倒抑制などにも有効である。
しかし、近年、大きな地震波形が観測されることが多く、免震建物の変位が設計想定値よりも大きくなって擁壁に衝突するという懸念が提起されている。さらに、最近は長周期長時間地震動への対策も必要とされてきており、周期を伸ばすだけではなく、さらなる変位抑制を図ることが重要となってきている。
変位抑制に着目すれば、ダンパーなどを大量に設定して減衰を増やすことや、擁壁への衝突を回避するためのストッパーを設けることなどが有効である。しかし、これらの対策は建物の短周期化につながり、免震構造が持つ長周期化による応答加速度低減とは相反する。このようなことから、応答加速度低減効果を損なわずに、応答変位を抑制するような構造が求められている。
応答加速度低減効果を損なわずに、応答変位を抑制するような従来の免震構造としては、例えば、硬化型装置と回転慣性装置を組み合わせた装置が知られている(例えば、特許文献1~3を参照)。特許文献2では、特許文献4に示すような皿ばねを用いた装置を利用している。
特開2017-003089号公報 特開2017-003090号公報 特開2019-178532号公報 特開2013-002599号公報
ところで、大地震を受ける免震建物の免震層では、水平の任意方向に50cm以上の変形が発生することが予測される。一方、上記の従来の皿ばねを利用した硬化装置は1つの軸方向にのみ作用するため、これを免震層の免震装置に適用する場合は、軸方向と直交する方向の変形にも追随するための工夫が必要となり、設置が難しい。このため、水平の任意方向の変位に対応できるとともに、容易に設置することができる硬化装置が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、水平の任意方向の変位に対応できるとともに、容易に設置することができる硬化装置およびこれを備えた免震構造物を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る硬化装置は、軸体を囲むように間隔をあけて設けられた複数の円筒状のリンクと、隣り合う前記リンク間に設けられるとともに前記リンクどうしを離す方向に付勢する板ばねと、最外側の前記リンクの移動を規制するために前記リンクの外側に配置された規制体を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の硬化装置は、上述した発明において、前記軸体と、最内側に設けられる前記リンクの間に隙間が設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る他の硬化装置は、上述した発明において、前記軸体は、上部躯体から下側に向けて突出するとともに下部躯体の上面に対して滑動可能に当接するシアキーであることを特徴とする。
また、本発明に係る免震構造物は、上述した硬化装置を備えることを特徴とする。
本発明に係る硬化装置によれば、軸体を囲むように間隔をあけて設けられた複数の円筒状のリンクと、隣り合う前記リンク間に設けられるとともに前記リンクどうしを離す方向に付勢する板ばねと、最外側の前記リンクの移動を規制するために前記リンクの外側に配置された規制体を備えるので、軸体が軸方向と直交する方向に変位すると、リンクに接触してリンク間隔が接近し、この間の板ばねがリンクを離す方向に弾性的に付勢する。これにより軸体に反力が作用するため、軸方向と直交する任意方向の変位に有効に対応することができる。軸体を鉛直方向に配置すれば、水平の任意方向の変位に有効に対応できる。また、簡単な構成のため、容易に設置することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の硬化装置によれば、前記軸体と、最内側に設けられる前記リンクの間に隙間が設けられているので、軸体の変位が隙間よりも小さい微小変位であれば最内側のリンクに接触しない。このため、微小変位時に硬化装置の機能を発揮させないようにすることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の硬化装置によれば、前記軸体は、上部躯体から下側に向けて突出するとともに下部躯体の上面に対して滑動可能に当接するシアキーであるので、上部躯体から下部躯体に軸力を伝達しつつ、水平の任意方向の変位に有効に対応することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る免震構造物によれば、上述した硬化装置を備えるので、水平の任意方向の変位に有効に対応することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る硬化装置の実施の形態を示す平断面図である。 図2は、本発明に係る硬化装置の実施の形態を示す側断面図である。 図3は、本実施の形態に係る硬化装置の作用説明図である。 図4は、本実施の形態に係る硬化装置で得られる復元力特性を示す図である。 図5は、本発明に係る免震構造物の実施の形態を示す平断面図である。 図6は、本発明に係る免震構造物の実施の形態を示す側断面図である。
以下に、本発明に係る硬化装置およびこれを備えた免震構造物の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1および図2に示すように、本発明の実施の形態に係る硬化装置10は、上層の梁12(上部躯体)に埋設固定されたシアキー14(軸体)と、シアキー14の外側周囲に間隔をあけて設けられた複数の円筒状のリンク16と、板ばね18と、下層の梁20(下部躯体)に固定された規制体22とを備える。
シアキー14は、上層の梁12の下面から鉛直下方に突出した円柱状の部材であり、外周面から水平に張り出した鍔状の押え板24を有している。この押え板24は、リンク16の上下方向の動きを抑えるためのものである。シアキー14の下面は、下層の躯体20Aの上面に固定された滑り板26に当接している。したがって、シアキー14は、上層の梁12から下層の躯体20Aに軸力を伝達しつつ、滑り板26に沿って水平方向に滑動可能である。このように、シアキー14は、上部の軸力を支持する滑り支承を構成する。なお、シアキー14の下面はこのような配置に限るものではなく、隙間を設けて下層の躯体20Aから浮かせて配置してもよい。
リンク16は、シアキー14の軸線Zと略同軸状に配置される鋼製の円筒体であり、滑り板26に沿って水平方向に滑動可能に設けられる。リンク16は、上方に位置する押え板24によって上下方向の動きが規制されている。また、最外側のリンク16は、規制体22の内周側に固定される。最内側のリンク16とシアキー14との間には、隙間G(ギャップ)が設けられている。シアキー14の水平方向の変位が隙間Gよりも小さい微小変位であれば最内側のリンク16に接触しないので、微小変位時に硬化装置の機能を発揮させないようにすることができる。
板ばね18は、隣り合う円筒状のリンク16間の隙間に設けられるとともにリンク16どうしを離す方向に弾性的に付勢する矩形板状のものである。各隙間の板ばね18は、平面視で円の周方向等間隔に4つ設けられている。板ばね18の板面は水平方向を向いており、板面の中心部はボルト28で内側(円の半径方向内側)のリンク16の外周面に固定される。板ばね18の側縁は外側のリンク16の内周面に当接している。なお、板ばね18は、1枚板に限るものではなく、重ね板ばねを用いてもよい。
規制体22は、最外側のリンク16の移動を規制するためのものであり、最外側のリンク16の外側の下層の梁20上に配置される。この規制体22は、ボルト30で梁20上に固定された水平プレート32と、水平プレート32の上面から突出する直角三角状の鉛直プレート34からなる。鉛直プレート34は、梁20の延在方向に延びており、鉛直辺には最外側のリンク16が固定される。規制体22は下層の梁20に固定されるので、規制体22とシアキー14は水平方向(軸線Zの方向と直交する方向)に相対移動可能である。
上記構成の動作および作用について説明する。
図3は、地震時に上層の梁12が水平方向に変位した場合の例である。この図に示すように、地震時に梁12とともにシアキー14が水平移動すると、最内側のリンク16に接触してその外側のリンク16との間隔が狭くなり、さらにその外側のリンク16との間隔が狭くなる。このようにシアキー14が変位した側のリンク16どうしが互いに接近する。すると、これらの間に配置された板ばね18がリンク16を離す方向に弾性的に付勢し、シアキー14に反力が作用する。図4に、上記の硬化装置10で得られる復元力特性を示す。図のギャップ量は、隙間Gの寸法に対応している。
本実施の形態によれば、シアキー14の任意方向の水平変位に有効に対応することができる。任意方向の地震に対し、応答変位を抑制することができる。また、リンク16と板ばね16による簡単な構成のため、容易に設置することができる。
図5および図6は、本実施の形態の免震構造物の一例である。この図に示すように、本実施の形態の免震構造物100は、免震層36に上記の硬化装置10と、積層ゴムからなる免震装置38と、回転慣性装置40を備えた免震建物である。硬化装置10は、作動時に建物に捻れが発生しないように免震層36の左右、前後対称に配置されている。回転慣性装置40は、免震層36の隅部において斜め方向に設けられる。この回転慣性装置40は、例えば特許文献1~3に記載の回転慣性装置を用いて構成することができる。免震構造物100は、免震層36に配置される積層ゴムからなる免震装置38の一部を硬化装置10に置換して構築することができる。この免震構造物100によれば、上記の硬化装置10を備えるので、任意方向の地震に対し、応答加速度の低減効果を損なわずに応答変位を抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る硬化装置によれば、軸体を囲むように間隔をあけて設けられた複数の円筒状のリンクと、隣り合う前記リンク間に設けられるとともに前記リンクどうしを離す方向に付勢する板ばねと、最外側の前記リンクの移動を規制するために前記リンクの外側に配置された規制体を備えるので、軸体が軸方向と直交する方向に変位すると、リンクに接触してリンク間隔が接近し、この間の板ばねがリンクを離す方向に弾性的に付勢する。これにより軸体に反力が作用するため、軸方向と直交する任意方向の変位に有効に対応することができる。軸体を鉛直方向に配置すれば、水平の任意方向の変位に有効に対応できる。また、簡単な構成のため、容易に設置することができる。
また、本発明に係る他の硬化装置によれば、前記軸体と、最内側に設けられる前記リンクの間に隙間が設けられているので、軸体の変位が隙間よりも小さい微小変位であれば最内側のリンクに接触しない。このため、微小変位時に硬化装置の機能を発揮させないようにすることができる。
また、本発明に係る他の硬化装置によれば、前記軸体は、上部躯体から下側に向けて突出するとともに下部躯体の上面に対して滑動可能に当接するシアキーであるので、上部躯体から下部躯体に軸力を伝達しつつ、水平の任意方向の変位に有効に対応することができる。
また、本発明に係る免震構造物によれば、上述した硬化装置を備えるので、水平の任意方向の変位に有効に対応することができる。
以上のように、本発明に係る硬化装置およびこれを備えた免震構造物は、地震に対する応答加速度の低減効果を損なわずに応答変位を抑制する免震構造に有用であり、特に、水平の任意方向の変位に対応するのに適している。
10 硬化装置
12 梁(上部躯体)
14 シアキー(軸体)
16 リンク
18 板ばね
20 梁(下部躯体)
20A 躯体
22 規制体
24 押え板
26 滑り板
28,30 ボルト
32 水平プレート
34 鉛直プレート
36 免震層
38 免震装置
40 回転慣性装置
100 免震構造物
G 隙間
Z 軸線

Claims (4)

  1. 軸体を囲むように間隔をあけて設けられた複数の円筒状のリンクと、隣り合う前記リンク間に設けられるとともに前記リンクどうしを離す方向に付勢する板ばねと、最外側の前記リンクの移動を規制するために前記リンクの外側に配置された規制体を備えることを特徴とする硬化装置。
  2. 前記軸体と、最内側に設けられる前記リンクの間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の硬化装置。
  3. 前記軸体は、上部躯体から下側に向けて突出するとともに下部躯体の上面に対して滑動可能に当接するシアキーであることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化装置。
  4. 請求項1~3のいずれか一つに記載の硬化装置を備えることを特徴とする免震構造物。
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