JP2021535074A - マイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト、その調製方法及び利用 - Google Patents

マイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト、その調製方法及び利用 Download PDF

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Abstract

それは、マイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト、その調製方法及び利用に関する。それは、ゼオライトを含む触媒の存在下における、式(I)の化合物とH2O2との反応による触媒的ヒドロキシル化に及ぶ。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月24日に出願された国際出願PCT/中国特許出願公開第2018/102299号に対する優先権を主張し、この出願の内容全体は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、マイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト、その調製方法及び利用に関する。
先行技術についての以下の考察は、本発明を適切な技術的前後関係に置き、その利点がより十分に理解されることを可能にするために提供される。しかしながら、本明細書の全体にわたる先行技術のいかなる考察も、そのような先行技術が広く知られているか、又は当技術分野における共通の一般知識の一部を形成するという明確な又は暗黙の了解と見なされるべきではないことが理解されるべきである。
ゼオライトは、マイクロポーラスであり、且つAlO及びSiOの四面体を共有する角から形成される結晶性アルミノシリケート組成物である。天然及び人工的に調製されたものの両方の多数のゼオライトが様々な工業プロセスで使用されている。合成ゼオライトは、Si及びAlの適切な供給源と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アミン又は有機アンモニウムカチオンなどの構造規定剤とを使用する水熱合成によって調製される。構造規定剤は、ゼオライトの細孔内に存在し、最終的に形成される具体的な構造に大きく関与する。これらの種は、アルミニウムに関連する骨格電荷のバランスを取り、空間充填剤としても機能することができる。ゼオライトは、均一な寸法の細孔開口部を有すること、大きいイオン交換容量を有すること、及び永久ゼオライト結晶構造を構成する原子を有意に動かすことなく結晶の内部空隙全体に分散する吸着相を可逆的に脱離できることを特徴とする。ゼオライトは、炭化水素変換反応の触媒として使用することができ、この反応は、細孔内の内部表面だけでなく、外部表面でも生じさせることができる。
MCM−68と呼ばれる1つの特定のゼオライトが1999年にCalabroらによって開示された(米国特許第6,049,018号明細書)。この特許は、ジカチオン規定剤であるN,N,N,N−テトラアルキルビシクロ[2.2.2.]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウムジカチオン及びN,N,N,N−テトラアルキルビシクロ[2.2.2.]オクタン−2,3:5,6−ジピロリジニウムジカチオンからのMCM−68の合成を記載している。MCM−68は、各チャネルが四面体配位原子の12員環によって定義される少なくとも1つのチャネルシステムと、各チャネルが四面体配位原子の10員環によって定義される少なくとも2つの追加の独立したチャネルシステムとを有し、固有の10員環チャネルの数が12員環チャネルの数の2倍であることが見出されている。
UZM−35と呼ばれる別の特定のゼオライトは、米国特許第7922997号明細書で報告されているように、MCM−68で観察されるものと同様のトポロジーを有する。
MSEトポロジーを有するTi−MCM−68は、Chem.Lett.2017,46,1842−1845及びACS Catal.2014,4,2653−2657で報告されているように、選択的フェノール酸化触媒として開発された。しかしながら、フェノールの変換及びヒドロキノンへの選択性は、工業化のために依然として十分に理想的ではない。
したがって、上述したプロセスの欠点を考慮して、本発明の目的は、チタン置換ゼオライト、特にHの変換に対する高い触媒活性を有し、Hを用いたフェノールのヒドロキシル化反応におけるヒドロキノンに対する高い選択性を有するマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトを提供することである。より一般的には、本発明の結晶性ゼオライトは、Hの変換に対する高い触媒活性を有し、式(I)の化合物のパラ−ヒドロキシル化に対して高い選択性を有する。
一態様では、本発明は、AlO、SiO及びTiOの四面体ユニットの三次元骨格と、
Ti n+AlSiO
(式中、
− pは、Siに対するTiのモル比であり、且つ0.005〜約0.1の値を有し、
− Mは、カリウムイオン及び/若しくはナトリウムイオン又はそれらの交換可能なカチオンを表し、
− mは、Siに対するMのモル比であり、且つ約0.001〜約0.05で変動し、
− nは、Mの原子価であり、
− xは、Siに対するAlのモル比であり、且つ0.0025〜約0.1で変動し、及び
− yは、式:
y=(4・p+m・n+3・x+4)/2
によって決定される値を有する)
の実験式によって表される、合成されたまま且つ無水状態の実験的組成とを有するマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトにおいて、
− 少なくとも、表Aに記載されている強度を有するX線回折パターンを有することを特徴とするマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトに関する。
Figure 2021535074
表中、21.7°に等しい2θ角におけるMSE骨格に特徴的なピーク強度と、23.3°に等しい2θ角におけるMFI骨格に特徴的なピーク強度との比は、X線回折パターンにおいて80:1〜1:1の範囲である。
別の態様では、本発明は、上述されたマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトを合成する方法であって、少なくとも、
(i)少なくとも水、及び
− アルミニウム源、
− アルカリ源、
− 構造規定剤、
− ケイ素源、
− AlO及びSiOの四面体ユニットの三次元骨格を有し、且つMSE骨格型を有する結晶性アルミノシリケートゼオライト
を含む混合物を調製する工程、
(ii)ゼオライトを形成するのに十分な時間にわたり、100℃〜200℃の温度で反応混合物を加熱する工程、
(iii)酸を用いてゼオライトを脱アルミニウム化する工程、
(iv)任意選択的に、脱アルミニウム化ゼオライトを500〜1000℃の温度で焼成する工程、
(v)ゼオライトをチタン源と接触させる工程、
(vi)ゼオライトを500〜1000℃の温度で焼成する工程
を含む方法にも関する。
本発明は、上述されたゼオライトを含む触媒組成物にも関する。
本発明は、前述されたゼオライトを含む触媒の存在下における、Hを用いた、式(I)
Figure 2021535074
(式中、
− nは、0〜4、好ましくは0、1又は2に等しい数であり、
− Rは、同じであるか又は異なり、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基又はパーハロアルキル基を表し、
− Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
の化合物の触媒的ヒドロキシルに及ぶ。
定義
便宜上、本開示の更なる説明の前に、本明細書及び実施例において使用される特定の用語をここで記載する。これらの定義は、本開示の他の部分を考慮して読まれ、且つ当業者によるように理解されるべきである。本明細書において使用される用語は、当業者に認識され且つ公知である意味を有するが、しかしながら、便宜上及び完全性のために、特定の用語及びこれらの意味が以下に示される。
本明細書で用いられるとき、用語「アルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルなど、直鎖、分岐状又は環状であり得る飽和炭化水素基を意味する。
本明細書で用いられるとき、用語「アリール」は、少なくとも1つの芳香環を含む、架橋環及び/又は縮合環系などの一価芳香族炭化水素基を意味する。アリール基の例としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。用語「アリールアルキル」又は用語「アラルキル」は、アリールで置換されたアルキルを意味する。用語「アリールアルコキシ」は、アリールで置換されたアルコキシを意味する。
本明細書で用いられるとき、用語「環状基」は、脂環式基、芳香族基又は複素環基として分類される閉環炭化水素基を意味する。用語「脂環式基」は、脂肪族基の特性に類似する特性を有する環状炭化水素基を意味する。
本明細書で用いられるとき、本明細書で使用される用語「シクロアルキル」は、例えば、シクロヘキシルなど、3〜8つの炭素原子を含むシクロアルキル基を意味する。
冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、冠詞の文法的対象の1つ又は2つ以上(即ち少なくとも1つ)を指すために使用される。
用語「及び/又は」は、「及び」、「又は」の意味及びまたこの用語に関連する要素の他の可能な組み合わせを全て包含する。
本明細書で用いられるとき、「重量パーセント」、「重量%」、「重量によるパーセント」、「重量による%」及びそれらの変形形態は、組成物の総重量で割られ、100を乗じた物質の重量としての物質の濃度を意味する。
濃度、重量比又は量の任意の範囲の指定において、任意の具体的な上側の濃度、重量比又は量は、それぞれ任意の具体的な下側の濃度、重量比又は量と関連付けられ得ることに留意すべきである。
用語「含む」及び「含んでいる」は、包括的な開いた意味において使用され、付加的な要素が包含され得ることを意味する。本明細書の全体にわたり、文脈が他に必要としない限り、「含む(comprise)」という語並びに変形形態、例えば「含む(comprises)」及び「含んでいる」は、記載された要素若しくは工程又は要素若しくは工程の群を包含するが、任意の他の要素若しくは工程又は要素若しくは工程の群を排除するものではないことを意味すると理解される。
用語「包含する」は、「包含するが、限定されない」を意味するように使用される。「包含する」及び「包含するが、限定されない」は、互換的に使用される。
比、濃度、量及び他の数値データは、本明細書において範囲形式で示される場合がある。このような範囲形式は、単に便宜上及び簡潔さのために使用され、範囲の限界点として明示的に列挙される数値を包含するだけでなく、それぞれの数値及び部分範囲が明示的に列挙されるかのようにその範囲内に包含される全ての個々の数値又は部分範囲を包含するように柔軟に解釈されると理解されなければならない。
用語「〜」は、限界点を含むと理解されるべきである。
本発明によるマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト、ZSM−5(純粋なMFI)及びMCM−68(純粋なMSE)のXRD画像である。 本発明によるマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト、MCM−68(純粋なMSE)及びアルカリ及び酸で処理された本発明によるゼオライトのXRD画像である。 本発明によるマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトのSEM画像であり、その典型的な形態を示している。これは、ゼオライトがMSE型の骨格(点線の長方形)及びMFI型の骨格(実線の長方形)の両方を有することを示す。 MCM−68(純粋なMSE)のSEM画像である。
本発明によるチタン含有マイクロポーラス結晶性ゼオライトは、MSE骨格及びMFI骨格に関連するトポロジー構造を有する。MSE骨格又はMFI骨格は、IUPACによって承認された国際ゼオライト学会(IZA)構造委員会によって割り当てられた骨格型コードの1つである。
典型的には、MSE骨格は、特に、“Crystal Structure of Zeolite MCM−68:A New Three−Dimensional Framework with Large Pores”,Douglas et al.,J.Phys.Chem.B,2006,110(5),pp 2045−2050に記載されている。
MFI骨格は、特に、Kokotailo,G.T.,Lawton,S.L.,Olson,D.H.and Meier,W.M.“Structure of synthetic zeolite ZSM−5”Nature,272,437−438(1978)、Olson,D.H.,Kokotailo,G.T.,Lawton,S.L.and Meier,W.M.“Crystal Structure and Structure−Related Properties of ZSM−5”J.Phys.Chem.,85,2238−2243(1981)及びvan Koningsveld,H.,van Bekkum,H.and Jansen,J.C.“On the location and disorder of the tetrapropylammonium(TPA)ion in zeolite ZSM−5 with improved framework accuracy”Acta Crystallogr.,B43,127−132(1987)に記載されている。
本マイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトは、AlO、SiO及びTiOの四面体ユニットの三次元骨格と、
Ti n+AlSiO
(式中、
− pは、Siに対するTiのモル比であり、且つ0.005〜約0.1の値を有し、
− Mは、カリウムイオン及び/若しくはナトリウムイオン又はそれらの交換可能なカチオンを表し、
− mは、Siに対するMのモル比であり、且つ約0.001〜約0.05で変動し、
− nは、Mの原子価であり、
− xは、Siに対するAlのモル比であり、且つ0.0025〜約0.1で変動し、及び
− yは、式:
y=(4・p+m・n+3・x+4)/2
によって決定される値を有する)
の実験式によって表される、合成されたまま且つ無水状態の実験的組成とを有し、且つ
− 少なくとも、表Aに記載されている強度を有するX線回折パターンを有することを特徴とする。
Figure 2021535074
表中、21.7°に等しい2θ角におけるMSE骨格に特徴的なピーク強度と、23.3°に等しい2θ角におけるMFI骨格に特徴的なピーク強度との比は、X線回折パターンにおいて80:1〜1:1の範囲である。
Mがカリウムイオン又はナトリウムイオンと交換可能なカチオンである場合、それは、アルカリ、アルカリ土類金属、希土類金属、アンモニウムイオン、水素イオン及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
Mが1種の金属のみである場合、加重平均原子価は、その1種の金属の原子価、即ち+1又は+2である。しかしながら、2種以上のM金属が存在する場合、合計量の
Mmn+=Mm1(n1)++Mm2(n2)++Mm3(n3)...
であり、加重平均原子価「n」は、以下の式で与えられる。
Figure 2021535074
好ましくは、pは、0.008〜0.1である。
好ましくは、mは、0.001〜0.01である。
好ましくは、xは、0.0025〜0.02である。
好ましくは、yは、2〜3である。
本発明によるゼオライトの構造は、x線分析により決定した。以下の実施例で示されるX線パターンは、標準的なX線粉末回折技術を使用して得た。放射線源は、45kV及び35maで作動する高強度のX線管であった。銅のK−アルファ放射線からの回折パターンは、適切なコンピューターに基づく手法によって得た。平らに圧縮した粉末サンプルを2°〜56°(2θ)で連続的にスキャンした。オングストローム単位の面間隔(d)は、θとして表される回折ピークの位置から得た。θは、デジタル化データから観察されたブラッグ角である。強度は、バックグラウンドを差し引いた後の回折ピークの積分面積から決定した。「Io」は、最も強い線又はピークの強度であり、「I」は、他の各ピークの強度である。100×I/Ioに関して、上記の表現は、以下の通りに定義される:w=0〜15;m=15〜60;s=60〜80;及びvs=80〜100。vs、s、m及びwは、それぞれ非常に強い、強い、中程度及び弱いことを表す。
本発明によるマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトは、図3に示されているようなMSE型骨格及びMFI型骨格の両方を有する。
好ましい一実施形態では、MSE型骨格の形態で存在する結晶性ゼオライトの重量割合は、ゼオライトの総重量を基準として50%〜99%の範囲であり、且つMFI型骨格の形態で存在する結晶性ゼオライトの重量割合は、ゼオライトの総重量を基準として1%〜50%の範囲である。
図3に示されているように、MFI型骨格の形態で存在する結晶性ゼオライトは、MSE型骨格の形態で存在するゼオライト中に埋め込まれている。本発明によるゼオライトの形態は、図4に示されているような純粋なMSE型骨格を有するMCM−68と異なる。
本発明によるゼオライトの結晶サイズは、SEMによって観察した場合に0.15μm〜1.00μm、好ましくは0.40μm〜0.50μmの範囲である。
したがって、本発明は、AlO、SiO及びTiOの四面体ユニットの三次元骨格と、
Ti n+AlSiO
(式中、
− pは、Siに対するTiのモル比であり、且つ0.005〜約0.1の値を有し、
− Mは、カリウムイオン及び/若しくはナトリウムイオン又はそれらの交換可能なカチオンを表し、
− mは、Siに対するMのモル比であり、且つ約0.001〜約0.05で変動し、
− nは、Mの原子価であり、
− xは、Siに対するAlのモル比であり、且つ0.0025〜約0.1で変動し、及び
− yは、式:
y=(4・p+m・n+3・x+4)/2
によって決定される値を有する)
の実験式によって表される、合成されたまま且つ無水状態の実験的組成とを有するマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトにおいて、
− 少なくとも、表Aに記載されている強度を有するX線回折パターンを有することを特徴とするマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトを合成する方法に関する。
Figure 2021535074
表中、21.7°に等しい2θ角におけるMSE骨格に特徴的なピーク強度と、23.3°に等しい2θ角におけるMFI骨格に特徴的なピーク強度との比は、X線回折パターンにおいて80:1〜1:1の範囲である。
この方法は、少なくとも、(i)少なくとも水、及び
− アルミニウム源、
− アルカリ源、
− 構造規定剤、
− ケイ素源、
− AlO及びSiOの四面体ユニットの三次元骨格を有し、且つMSE骨格型を有する結晶性アルミノシリケートゼオライト
を含む混合物を調製する工程、
(ii)ゼオライトを形成するのに十分な時間にわたり、100℃〜200℃の温度で反応混合物を加熱する工程、
(iii)酸を用いて前記ゼオライトを脱アルミニウム化する工程、
(iv)任意選択的に脱アルミニウム化ゼオライトを50〜200℃の温度で乾燥させ、且つ/又は脱アルミニウム化ゼオライトを500〜1000℃の温度で焼成する工程、
(v)ゼオライトをチタン源と接触させる工程、及び
(vi)ゼオライトを500〜1000℃の温度で焼成する工程
を少なくとも含む。
工程(i)
アルミニウム源としては、限定するものではないが、アルミニウムアルコキシド、沈降アルミナ、アルミニウム金属、アルミニウム塩及びアルミナゾルが挙げられる。アルミニウム源の具体例は、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミニウムオルトsec−ブトキシド及びアルミニウムオルトイソプロポキシドであり得る。
アルカリ源としては、限定するものではないが、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属塩、例えばハロゲン化物塩、硝酸塩、酢酸塩、炭酸塩及び重炭酸塩が挙げられる。アルカリ源の具体例は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び重炭酸カリウムであり得る。
いくつかの実施形態では、アルカリ源は、水酸化カリウム及び/又はカリウム塩を含む。驚くべきことに、このようにして調製された触媒は、Hの変換に対する高い触媒活性を有し、Hを用いたフェノールのヒドロキシル化反応におけるヒドロキノンに対する高い選択性を有することが見出された。
好ましい実施形態では、アルカリ源は、水酸化カリウム及び/又はカリウム塩並びに水酸化ナトリウム及び/又はナトリウム塩を含む。K/Naのモル比は、1以上である。より好ましくは、K/Naのモル比は、2〜5の範囲である。
構造規定剤は、ゼオライトの合成中に特定の型の細孔及びチャネルの形成を導くために使用される。好ましくは、構造規定剤は、ジメチルジプロピルアンモニウム、コリン、エチルトリメチルアンモニウム(ETMA)、ジエチルジメチルアンモニウム(DEDMA)、テトラエチルアンモニウム(TEA)、テトラプロピルアンモニウム(TPA)、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルブチルアンモニウム、ジメチルジエタノールアンモニウム及びこれらの混合物からなる群から選択される有機アンモニウムカチオンを有する有機化合物である。構造規定剤は、好ましくは、水酸化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物又はフッ化物の化合物であり得る。構造規定剤の具体例は、ジメチルジプロピルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルジプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルジプロピルアンモニウムブロミド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド又はテトラプロピルアンモニウムクロリドであり得る。
ケイ素源としては、限定するものではないが、シリカ、水中でシリケートイオンを生成することができるケイ素含有化合物、コロイダルシリカ、沈降シリカ、湿式プロセスシリカ、乾式プロセスシリカ、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムなどのアルカリケイ酸塩が挙げられる。
AlO及びSiOの四面体ユニットの三次元骨格を有し、且つMSE骨格型を有する結晶性アルミノシリケートゼオライトは、種結晶として反応媒体に添加される。MSE骨格型を有する前記種結晶は、MCM−68、YNU−2及びUZM−35であり得る。MCM−68が好ましい種結晶である。ケイ素源と種結晶との重量比は、3:1〜40:1の範囲である。
アルミニウム源とケイ素源との重量比は、1:5〜1:50の範囲である。
アルカリ源とケイ素源との重量比は、0.05:1〜5:1の範囲である。
構造規定剤とケイ素源との重量比は、0.05:1〜5:1の範囲である。
好ましくは、構造規定剤とケイ素源との重量比は、0.05:1〜1:1の範囲である。
いくつかの実施形態では、アルミニウム前駆体は、水溶液中でアルミニウム源とアルカリ源とを混合することによって最初に形成することができる。次いで、構造規定剤とケイ素源とが溶液に添加され、ゾルを得るのに十分な時間にわたって撹拌が継続された後、AlO及びSiOの四面体ユニットの三次元骨格を有し、且つMSE骨格型を有する結晶性アルミノシリケートゼオライトが添加された。
工程(ii)
ゼオライトを形成するのに十分な加熱時間は、好ましくは、0.5〜21日であり得る。
工程(iii)
ゼオライトを脱アルミニウム化するための酸は、特に限定されない。好ましくは、酸は、塩化水素、臭化水素、硫酸又は硝酸などの無機酸である。これらの中では、硝酸がより好ましい。
特に硝酸を使用する場合、酸濃度は、0.05M〜10Mであり得る。
50〜400のSi/Al原子比を得るために、脱アルミニウム化工程を1回以上繰り返すことができる。
工程(iv)
焼成の温度は、好ましくは、500〜800℃である。
工程(v)
本発明によるチタン源は、四塩化チタン、四臭化チタン、チタンイソプロポキシド、チタンn−ブトキシド、チタンエトキシド、三塩化チタン及び硫酸チタニルなどのチタン塩であり得る。
チタン源は、オキシ硫酸チタン、オキシ塩化チタン、チタニアスラリー又は水酸化チタンでもあり得る。
チタン源は、気相又は液相で導入することができ、気相が好ましい。
工程(vi)
焼成の温度は、好ましくは、500〜800℃である。
別の態様では、本発明は、AlO、SiO及びTiOの四面体ユニットの三次元骨格と、
Ti n+AlSiO
(式中、
− pは、Siに対するTiのモル比であり、且つ0.005〜約0.1の値を有し、
− Mは、カリウムイオン及び/若しくはナトリウムイオン又はそれらの交換可能なカチオンを表し、
− mは、Siに対するMのモル比であり、且つ約0.001〜約0.05で変動し、
− nは、Mの原子価であり、
− xは、Siに対するAlのモル比であり、且つ0.0025〜約0.1で変動し、及び
− yは、式:
y=(4・p+m・n+3・x+4)/2
によって決定される値を有する)
の実験式によって表される、合成されたまま且つ無水状態の実験的組成とを有する、本発明の方法から得ることができるマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトに関する。
したがって、本発明の方法に従って得られるマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトは、少なくとも、表Aに記載されている強度を有するX線回折パターンを有することを特徴とする。
Figure 2021535074
表中、21.7°に等しい2θ角におけるMSE骨格に特徴的なピーク強度と、23.3°に等しい2θ角におけるMFI骨格に特徴的なピーク強度との比は、X線回折パターンにおいて80:1〜1:1の範囲である。
本発明は、AlO、SiO及びTiOの四面体ユニットの三次元骨格と、
Ti n+AlSiO
(式中、
− pは、Siに対するTiのモル比であり、且つ0.005〜約0.1の値を有し、
− Mは、カリウムイオン及び/若しくはナトリウムイオン又はそれらの交換可能なカチオンを表し、
− mは、Siに対するMのモル比であり、且つ約0.001〜約0.05で変動し、
− nは、Mの原子価であり、
− xは、Siに対するAlのモル比であり、且つ0.0025〜約0.1で変動し、及び
− yは、式:
y=(4・p+m・n+3・x+4)/2
によって決定される値を有する)
の実験式によって表される、合成されたまま且つ無水状態の実験的組成とを有するマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトにおいて、
− 少なくとも、表Aに記載されている強度を有するX線回折パターンを有することを特徴とするマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトを含む触媒組成物にも関する。
Figure 2021535074
表中、21.7°に等しい2θ角におけるMSE骨格に特徴的なピーク強度と、23.3°に等しい2θ角におけるMFI骨格に特徴的なピーク強度との比は、X線回折パターンにおいて80:1〜1:1の範囲である。
この触媒組成物は、触媒の総重量を基準として少なくとも0.2重量%の本発明のゼオライトを含む。好ましくは、この触媒組成物は、触媒の総重量を基準として50重量%〜100重量%の本発明のゼオライトを含む。
前記触媒組成物において、本発明によるゼオライトは、単結晶の全体又は一部からなる粉末を含む粉末の形態で使用され得るか、又は代わりに錠剤、押出物若しくは球状体などの成形凝集体中に組み込まれ得、これらは、適用される触媒反応の条件下で実質的に不活性であるバインダー材料をゼオライトと組み合わせることによって得ることができる。バインダー材料としては、任意の適切な材料、例えばシリカ、金属酸化物又は粘土(モンモリロナイト、ベントナイト及びカオリン粘土など)を使用することができ、粘土は、任意選択的に、使用前に焼成又は化学的に変性され得る。
本発明は、
Figure 2021535074
(式中、
− nは、0〜4、好ましくは0、1又は2に等しい数であり、
− Rは、同じであるか又は異なり、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基又はパーハロアルキル基を表し、
− Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
の化合物の触媒的ヒドロキシル化であって、AlO、SiO及びTiOの四面体ユニットの三次元骨格と、
Ti n+AlSiO
(式中、
− pは、Siに対するTiのモル比であり、且つ0.005〜約0.1の値を有し、
− Mは、カリウムイオン及び/若しくはナトリウムイオン又はそれらの交換可能なカチオンを表し、
− mは、Siに対するMのモル比であり、且つ約0.001〜約0.05で変動し、
− nは、Mの原子価であり、
− xは、Siに対するAlのモル比であり、且つ0.0025〜約0.1で変動し、及び
− yは、式:
y=(4・p+m・n+3・x+4)/2
によって決定される値を有する)
の実験式によって表される、合成されたまま且つ無水状態の実験的組成とを有するマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトにおいて、
− 少なくとも、表Aに記載されている強度を有するX線回折パターンを有することを特徴とするマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトを含む触媒の存在下において、前記式(I)の化合物をHと反応させることによる触媒的ヒドロキシル化に及ぶ。
Figure 2021535074
表中、21.7°に等しい2θ角におけるMSE骨格に特徴的なピーク強度と、23.3°に等しい2θ角におけるMFI骨格に特徴的なピーク強度との比は、X線回折パターンにおいて80:1〜1:1の範囲である。
何らかの特定の理論に拘束されることを望むものではないが、本発明によるゼオライトを含む触媒を使用すると、Hの高い変換率及び式(I)の化合物のパラ−ヒドロキシル化に対する高い選択率を得ることができる。
何らかの特定の理論に拘束されることを望むものではないが、本発明によるゼオライトを含む触媒を使用すると、Hの高い変換率及びヒドロキノンの高い選択率を得ることができる。
有利には、本発明によるプロセスは、オルト/パラヒドロキシル化生成物比を制御することを可能にする。特に、オルト/パラのモル比は、1以下、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.2以下、更により好ましくは0.1以下である。
特に、フェノールのヒドロキシル化において、カテコール/ヒドロキノンのモル比は、1以下、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.2以下、更により好ましくは0.1以下である。
本発明の特定の態様によれば、Rは、H、C〜Cアルキル基からなる群から選択される。より好ましくは、Rは、H、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルからなる群から選択される。
一般式(I)によって表される化合物は、特に、フェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、2−メトキシフェノール又は2−エトキシフェノールであり得る。
一般式(I)で表される化合物は、アニソール又はフェネトールなどのアルキルフェニルエーテルであり得る。
有利には、触媒は、本発明によるマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトのみを含む。
式(I)の化合物に対する触媒の重量割合は、0.1%〜20%であり得る。好ましくは、式(I)の化合物に対する触媒の重量割合は、0.4%以上、より好ましくは1%以上である。好ましくは、式(I)の化合物に対する触媒の重量割合は、15%以下、より好ましくは10%以下である。
本発明に従って使用されるHは、水溶液の形態又は有機溶液の形態であり得る。
水溶液の濃度は、それ自体重要ではないものの、反応媒体中にできるだけ少ない量の水が入るように選択される。通常、少なくとも10重量%、好ましくは約30%のHを含む過酸化水素水溶液が使用される。H水溶液の濃度は、典型的には10重量%〜70重量%のHであり、通常、20%〜30%である。
工業的に許容される収率を得るために、0.01〜0.5、好ましくは0.10〜0.40のH/式(I)の化合物のモル比を使用することが好ましい。
使用されるHは、一度に添加されるか又は複数回に分けて添加され得る。
の供給方式は、Hの利用効率を最大70%改善するように本研究で調整した。
その結果、Hの添加速度を遅くすることは、総収率を明らかに低下させることなく、Hの利用効率を高めるのに有効であることが示された。
本発明は、バッチ式プロセス、半バッチ式プロセス及び連続フロープロセスのいずれの方法によっても実施することができる。様々なタイプの反応器が本発明による方法を実施するために使用され得る。有利には、本発明による方法は、撹拌型反応器若しくは縦続撹拌型反応器又は代わりに押し出し流れ反応器内、例えば水平に、縦に置かれた又は傾斜された管形反応器内で実施される。
代わりに、本発明は、固定床反応器で実施することができる。触媒は、押出物又はビーズの形態であり得る。
好ましくは、ヒドロキシル化反応は、特に水、プロトン性溶剤、非プロトン性溶剤、水/プロトン性溶剤混合物及び水/非プロトン性溶剤混合物から選択される溶剤の存在下で行われる。プロトン性溶剤は、水、アルコール、特にメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール又はtert−ブタノール及び酸、特に酢酸から選択され得る。ヒドロキシル化反応は、特に好ましくは、水中で実施される。非プロトン性溶剤は、アセトン及び任意の他のケトン、ニトリル、例えばアセトニトリル又はエステル、例えばメチルアセテート、エチルアセテート、プロピルアセテート又はブチルアセテートであり得る。
好ましくは、溶剤は、式(I)の化合物に対して0.05〜50及び好ましくは0.2〜20のモル比率で使用される。
上に明記したように、一変形形態により、水は、1/0.01〜1/20及び好ましくは1/0.1〜1/2の水/溶剤モル比率で他の溶剤と混合され得る。
反応の温度は、通常、30℃以上、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上である。通常、反応の温度は、130℃以下、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下である。
「使用触媒」という用語は、ヒドロキシル化反応で使用されてきた本発明による触媒を指す。
「再生触媒」という用語は、再生プロセスを経た使用済み触媒を指す。
ヒドロキシル化プロセスの最後に得られた使用済み触媒は、当業者に公知の任意の方法に従って再生することができる。一態様によれば、使用済み触媒は、焼成によって再生することができる。焼成は、500℃以上、好ましくは550℃以上、より好ましくは600℃以上、更により好ましくは650℃以上の温度で行うことができる。焼成は、通常、900℃以下、好ましくは850℃以下、より好ましくは800℃以下の温度で行われる。焼成は、通常、4時間以上、好ましくは5時間以上、より好ましくは6時間以上の時間行われる。焼成は、通常、12時間以下、好ましくは10時間以下、より好ましくは8時間以下の時間行われる。
別の態様によれば、再生は、化学的再生であり得る。通常、化学的再生は、Hを使用して行うことができる。H水溶液の濃度は、典型的には10重量%〜70重量%、通常、20重量%〜45重量%のHである。化学的再生は、通常、30℃〜好ましくは40℃より高い、より好ましくは50℃より高い温度で行われる。化学的再生は、通常、110℃より低い、好ましくは100℃より低い、より好ましくは90℃より低い温度で行われる。化学的再生は、通常、2時間以上、好ましくは3時間以上、より好ましくは4時間以上の時間行われる。化学的再生は、通常、12時間以下、好ましくは10時間以下、より好ましくは8時間以下の時間行われる。
有利には、再生された触媒の性能は、未使用の触媒の性能と均等である。
参照により本明細書に組み込まれる任意の特許、特許出願及び刊行物の開示が、それが用語を不明確とし得る程度まで本出願の記載と対立する場合、本記載が優先するものとする。
ここで、本開示を実施例で説明するが、それは、本開示の作用を説明することを意図し、限定的に理解して本開示の範囲に対する何らかの限定を暗示することを意図しない。本開示の範囲内にある別の実施例も可能である。
実施例1
オートクレーブ内に0.2gのAl(OH)、0.28gのKOH、0.12gのNaOH及び30gの水を入れ、120℃のオーブン内で12時間加熱してAl前駆体を溶解した。次いで、2.25gの溶液(40%DMDPAOH:ジメチルジプロピルアンモニウムヒドロキシド、SACHEMより)及び6.67gの30%シリカゾルを添加し、10分間撹拌を継続し、続いて0.2gのアルミノシリケートMCM−68(Green Chem.,2016,18,735−741に記載の方法により得たもの)を種結晶として添加した。
更に2時間撹拌した後、オートクレーブを170℃に4日間置いた。その後、サンプルを濾過し、水で洗浄し、乾燥した。
誘導結合プラズマ原子発光分析(ICP−AES)によって決定されたこのサンプルのSi/Al原子比は、7.4である。
得られた材料を酸洗浄及び焼成の処理によって脱アルミニウム化した。典型的な工程では、材料を還流条件下で1MのHNO溶液と24時間混合し、次いでこれを水で洗浄し、80℃で乾燥し、650℃で10時間焼成した。その後、材料を再び還流条件下において6MのHNOで24時間処理した。サンプルは、濾過及び乾燥後、誘導結合プラズマ原子発光分析(ICP−AES)によって決定された263のSi/Al原子比を得た。
脱アルミニウムしたサンプルをN流中で500℃まで2時間加熱した後、TiClが入っている容器にNを吹き込んだ。チタン化後のサンプルを最後に600℃で2時間焼成し、本発明の多孔質結晶性ゼオライトを得た。
誘導結合プラズマ原子発光分析(ICP−AES)によって決定されたこのゼオライトのSi/Ti原子比は、70である。
生成物から観察された代表的な回折線を表Bに示す。
Figure 2021535074
図1は、本発明によるマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト、ZSM−5(純粋なMFI)及びMCM−68(純粋なMSE)のXRD画像である。これは、本発明によるゼオライトが、MSE骨格に特徴的なピークと、MFI骨格に特徴的なピークとの両方を有し、X線回折パターンでの21.7°に等しい2θ角におけるMSE骨格に特徴的なピーク強度と、23.3°に等しい2θ角におけるMFI骨格に特徴的なピーク強度との比が80:1〜1:1の範囲であることを示している。
本発明によるゼオライトのNaOH処理を、1gのゼオライトを0.2MのNaOH水溶液30gと65℃で30分間混合することによって行った。本発明によるゼオライトの酸処理は、ゼオライトを1MのHNO水溶液と還流条件下で24時間混合し、次いでこれを水で洗浄し、80℃で乾燥し、650℃で10時間焼成することによって行った。その後、材料を再度還流条件下において6MのHNO溶液で24時間処理した。図2に示されているように、ゼオライトのNaOH処理後にMFI骨格が残っている一方、MSE骨格が消失しており、これは、ゼオライト中にMFIが存在することを示している。他方で、本発明によるゼオライトの骨格は、酸処理後も変化していない。
実施例2
を用いたフェノールのヒドロキシル化を以下の通りに行った:実施例1で調製したマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト(20mg)、フェノール(21.25mmol)及びHの31重量%水溶液(4.25mmol)を反応器内に入れた。その後、溶媒として4gのエタノールを混合物に添加した。反応混合物を70℃で60分間撹拌し、その後、直ちに氷浴で冷却して反応を停止した。97.5%のHの変換率、52%のH利用効率(H効率=(ヒドロキノン+カテコール)のモル数/変換されたHのモル数)及び12.5のヒドロキノン/カテコール比が得られた。
実施例3
を用いたフェノールのヒドロキシル化を以下の通りに行った:実施例1で調製した0.2gのマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト、3gのHO、5gのエタノール、10gのフェノールを反応器内に入れた。反応温度を70℃に上げた。次いで、31重量%のH水溶液(21.25mmol)を2時間以内に滴下した。その後、反応を更に3時間行った。最後に、97%のHの変換率、80%のH利用効率(H効率=(ヒドロキノン+カテコール)のモル数/変換されたHのモル数)及び8.3のヒドロキノン/カテコール比が得られた。
実施例4
を用いたフェノールのヒドロキシル化を以下の通りに行った:実施例1で調製したマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト(6.57g)、フェノール(65.7g、0.70mol)及び30重量%のH水溶液(0.25mol)を反応器内に入れた。次いで、溶媒としての28gのエタノールを混合物に添加した。反応混合物を70℃で60分間撹拌し、その後、直ちに氷浴で冷却して反応を停止した。99.7%のHの変換率、82.9%のH利用効率(H効率=(ヒドロキノン+カテコール)のモル数/変換されたHのモル数)及び12.5のヒドロキノン/カテコール比が得られた。
実施例5
を用いたフェノールのヒドロキシル化を以下の通りに行った:実施例1で調製したマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト(6.57g)、フェノール(65.7g、0.70mol)及び30重量%のH水溶液(0.125mol)を反応器内に入れた。次いで、溶媒としての28gのエタノールを混合物に添加した。反応混合物を70℃で60分間撹拌し、その後、直ちに氷浴で冷却して反応を停止した。99.5%のHの変換率、96%のH利用効率(H効率=(ヒドロキノン+カテコール)のモル数/変換されたHのモル数)及び12.5のヒドロキノン/カテコール比が得られた。
実施例6
を用いたアニソールのヒドロキシル化を以下の通りに行った:実施例1で調製したマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト(20mg)、アニソール(21.25mmol)及び31重量%のH水溶液(4.25mmol)を反応器内に入れた。その後、溶媒として4gのエタノールを混合物に添加した。反応混合物を70℃で60分間撹拌し、その後、直ちに氷浴で冷却して反応を停止した。98%のHの変換率、85%のH利用効率(H効率=(パラ−メトキシフェノール+グアイアコール)のモル数/変換されたHのモル数)及び10のパラ−メトキシフェノール/グアイアコール比が得られた。
比較例1
Ti−MCM−68を使用するフェノールのヒドロキシル化
Ti−MCM−68:Si/Ti=52、Si/Al=76。
を用いたフェノールのヒドロキシル化を以下の通りに行った。Ti−MCM−68(20mg)、フェノール(21.25mmol)及び31重量%のH水溶液(4.25mmol)を反応器内に入れた。その後、溶媒として4gのエタノールを混合物に添加した。反応混合物を70℃で60分間撹拌し、その後、直ちに氷浴で冷却して反応を停止した。49%のH変換率、52%のH利用効率(H効率=(ヒドロキノン+カテコール)のモル数/変換されたHのモル数)及び12.5のヒドロキノン/カテコール比が得られた。
比較例2
脱アルミニウム化アルミノシリケートゼオライトを使用するフェノールのヒドロキシル化
脱アルミニウム化アルミノシリケートゼオライトを、チタン化工程を除いて実施例1と同じ方法で調製した。Hを用いたフェノールのヒドロキシル化を実施例2と同じ方法で行った。このようなゼオライトを触媒として使用することによるHの変換率は、1%未満である。
比較例3
チタンシリカライト−1によるフェノールのヒドロキシル化
0.2gのチタンシリカライト−1(TS−1)、3gのHO、5gのエタノール、10gのフェノールを反応器内に入れた。反応温度を70℃に上げた。次いで、31重量%のH水溶液(21.25mmol)を2時間以内に滴下した。その後、反応を更に3時間行った。最後に、53%のH変換率、64%のH利用効率(H効率=(ヒドロキノン+カテコール)のモル数/変換されたHのモル数)及び1.6のヒドロキノン/カテコール比が得られた。
実施例7
2.25gの代わりに3gの溶液(40%のDMDPAOH:ジメチルジプロピルアンモニウムヒドロキシド、SACHEMより)であることを除いて、実施例1と同じようにプロセスを行った。生成物から観察された代表的な回折線を理解するために表Bを参照することができる。対応するXRD画像は、図1と同じである。

Claims (23)

  1. AlO、SiO及びTiOの四面体ユニットの三次元骨格と、
    Ti n+AlSiO
    (式中、
    − pは、Siに対するTiのモル比であり、且つ0.005〜約0.1の値を有し、
    − Mは、カリウムイオン及び/若しくはナトリウムイオン又はそれらの交換可能なカチオンを表し、
    − mは、Siに対するMのモル比であり、且つ約0.001〜約0.05で変動し、
    − nは、Mの原子価であり、
    − xは、Siに対するAlのモル比であり、且つ0.0025〜約0.1で変動し、及び
    − yは、式:
    y=(4・p+m・n+3・x+4)/2
    によって決定される値を有する)
    の実験式によって表される、合成されたまま且つ無水状態の実験的組成とを有するマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトにおいて、
    − 少なくとも、表A:
    Figure 2021535074
    (表中、21.7°に等しい2θ角におけるMSE骨格に特徴的なピーク強度と、23.3°に等しい2θ角におけるMFI骨格に特徴的なピーク強度との比は、X線回折パターンにおいて80:1〜1:1の範囲である)
    に記載されている強度を有するX線回折パターンを有することを特徴とするマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト。
  2. pは、0.008〜0.1である、請求項1に記載のゼオライト。
  3. mは、0.001〜0.01である、請求項1又は2に記載のゼオライト。
  4. xは、0.0025〜0.02である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のゼオライト。
  5. yは、2〜3である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のゼオライト。
  6. MSE型骨格及びMFI型骨格の両方を有し、及びMSE型骨格の形態で存在する前記結晶性ゼオライトの重量割合は、前記ゼオライトの総重量を基準として50%〜99%の範囲であり、且つMFI型骨格の形態で存在する前記結晶性ゼオライトの重量割合は、前記ゼオライトの総重量を基準として1%〜50%の範囲である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のゼオライト。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトを合成する方法であって、少なくとも、
    (i)少なくとも水、及び
    − アルミニウム源、
    − アルカリ源、
    − 構造規定剤、
    − ケイ素源、
    − AlO及びSiOの四面体ユニットの三次元骨格を有し、且つMSE骨格型を有する結晶性アルミノシリケートゼオライト
    を含む混合物を調製する工程、
    (ii)ゼオライトを形成するのに十分な時間にわたり、100℃〜200℃の温度で前記反応混合物を加熱する工程、
    (iii)酸を用いて前記ゼオライトを脱アルミニウム化する工程、
    (iv)任意選択的に、前記脱アルミニウム化ゼオライトを500〜1000℃の温度で焼成する工程、
    (v)前記ゼオライトをチタン源と接触させる工程、及び
    (vi)前記ゼオライトを500〜1000℃の温度で焼成する工程
    を含む方法。
  8. 工程(i)における前記構造規定剤は、ジメチルジプロピルアンモニウム、コリン、エチルトリメチルアンモニウム(ETMA)、ジエチルジメチルアンモニウム(DEDMA)、テトラエチルアンモニウム(TEA)、テトラプロピルアンモニウム(TPA)、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルブチルアンモニウム、ジメチルジエタノールアンモニウム及びこれらの混合物からなる群から選択される有機アンモニウムカチオンを有する有機化合物である、請求項7に記載の方法。
  9. 工程(i)における前記構造規定剤は、水酸化化合物、塩化化合物、臭化化合物、ヨウ化化合物又はフッ化化合物である、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 工程(i)における前記構造規定剤は、ジメチルジプロピルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルジプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルジプロピルアンモニウムブロミド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド又はテトラプロピルアンモニウムクロリドからなる群において選択される、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 工程(i)における、AlO及びSiOの四面体ユニットの三次元骨格を有し、且つMSE骨格型を有する前記結晶性アルミノシリケートゼオライトは、MCM−68、YNU−2又はUZM−35である、請求項7〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ケイ素源と、AlO及びSiOの四面体ユニットの三次元骨格を有し、且つMSE骨格型を有する前記結晶性アルミノシリケートゼオライトとの重量比は、3:1〜40:1の範囲である、請求項7〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記アルカリ源は、水酸化カリウム及び/又はカリウム塩を含む、請求項7〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記アルカリ源は、水酸化カリウム及び/又はカリウム塩並びに水酸化ナトリウム及び/又はナトリウム塩を含み、K/Naのモル比は、2〜5の範囲である、請求項13に記載の方法。
  15. 原子Si/Al比は、工程(iii)後に50〜400である、請求項7〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記チタン源は、工程(v)において気相で導入される、請求項7〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記合成されたゼオライトは、請求項1〜6のいずれか一項に記載のゼオライトである、請求項7〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 請求項7〜17のいずれか一項に記載の方法から得ることができる、請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライト。
  19. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトを含む触媒組成物。
  20. 触媒の総重量を基準として50重量%〜100重量%のマイクロポーラスアルミノチタノシリケート結晶性ゼオライトを含む、請求項19に記載の触媒組成物。
  21. 触媒的ヒドロキシル化反応であって、請求項1〜6のいずれか一項に記載のマイクロポーラスアルミノチタノシリカライト結晶性ゼオライトを含む触媒の存在下において、式(I)
    Figure 2021535074
    (式中、
    − nは、0〜4、好ましくは0、1又は2に等しい数であり、
    − Rは、同じであるか又は異なり、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基又はパーハロアルキル基を表し、
    − Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
    の化合物をHと反応させることによる触媒的ヒドロキシル化反応。
  22. 前記式(I)の化合物は、フェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、2−メトキシフェノール、2−エトキシフェノール、アニソール及びフェネトールからなる群において選択される、請求項21に記載の触媒的ヒドロキシル化反応。
  23. オルト/パラのモル比は、1以下、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.2以下、更により好ましくは0.1以下である、請求項21又は22に記載の触媒的ヒドロキシル化反応。
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