JP2021534708A - ロータ組立体、及び二次磁極モータ - Google Patents

ロータ組立体、及び二次磁極モータ Download PDF

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Abstract

本開示は、ロータ組立体及び二次磁極モータに関し、ロータ組立体は、鉄心と複数の永久磁石とを含む。鉄心は、永久磁石を収容するための及び鉄心の周方向に沿って分散している複数の取付け溝を備える。鉄心の外縁の端部に隣接した各取付け溝の一方の側は、二次磁極領域内に位置する第2の空気スロットを備える。第2の空気スロットは、取付け溝と連通している。第2の空気スロットは、一方では、永久磁石から発せられる磁力線が前記永久磁石の端部を通じて短絡することを防ぎ、それによって磁束漏れを減少させることができ、他方では、二次磁極領域における磁力線の向きを調整し、それによってトルク変動を弱めることができる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月13日に出願した中国特許出願第201810918419.3号に基づき、その優先権を主張するものであり、その開示は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、モータの技術分野に関し、より詳細には、ロータ組立体、及び二次磁極モータに関する。
従来の永久磁石同期モータと比較して、二次磁極永久磁石同期モータ(consequent−pole permanent magnet synchronous motor)は、永久磁石をより十分に利用する。二次磁極永久磁石同期モータに使用される永久磁石の個数は、従来の永久磁石同期モータにおける永久磁石の個数のたった半分であり、これにより、モータに使用される永久磁石の個数がかなり減少し、それによってモータのコストが減少する。しかしながら、関連技術における二次磁極永久磁石同期モータは、大きいトルク変動を有し、これにより二次磁極永久磁石同期モータのさらなる普及及び応用が制限されている。
これに鑑みて、本開示の実施例は、関連分野における、二次磁極永久磁石同期モータ内の大きいトルク変動の問題を解決することができるトルクを安定して出力するロータ組立体及び二次磁極モータを提供する。
本開示の一態様によれば、ロータ組立体が提供される。このロータ組立体は、
複数の取付け溝を備えた鉄心と、
前記複数の取付け溝にそれぞれ収容される複数の永久磁石と
を備えるロータ組立体であって、
前記複数の取付け溝は、前記鉄心の周方向に沿って分散するとともに、前記鉄心を複数の永久磁石磁極領域と複数の二次磁極領域とに分割し、前記取付け溝のうちの各取付け溝は、前記鉄心の外縁に隣接した第1の端部を有し、前記第1の端部の一方の側は、前記二次磁極領域内に位置する第2の空気スロットを備え、前記第2の空気スロットは、前記取付け溝と連通しており、前記鉄心の前記外縁に面する前記複数の永久磁石の磁極は、同じである。
いくつかの実施例では、前記第1の端部の他方の側は、前記永久磁石磁極領域内に位置する第1の空気スロットを備え、前記第1の空気スロットは、前記取付け溝から離間しているように配設される。
いくつかの実施例では、前記第1の空気スロットの周方向幅寸法は、前記鉄心の径方向外側向きに沿って徐々に増大する。
本開示の一態様によれば、ロータ組立体が提供される。このロータ組立体は、
複数の取付け溝を備えた鉄心であって、この複数の取付け溝は、鉄心の周方向に沿って分散するとともに、前記鉄心を複数の永久磁石磁極領域と複数の二次磁極領域とに分割し、前記取付け溝のうちの各取付け溝は、前記鉄心の外縁に隣接した第1の端部を有し、前記第1の端部の2つの側は、前記永久磁石磁極領域内に位置する1つの第1の空気スロットと、前記二次磁極領域内に位置する1つの第2の空気スロットとをそれぞれ備え、前記第1の空気スロットは、前記取付け溝から離間しているように配設され、前記第1の空気スロットの周方向幅寸法は、前記鉄心の径方向外側向きに沿って徐々に増大し、前記第2の空気スロットは、前記取付け溝と連通している、鉄心と、
前記複数の取付け溝にそれぞれ収容される複数の永久磁石と、を含み、前記鉄心の前記外縁に面する前記複数の永久磁石の磁極は、同じである。
いくつかの実施例では、前記第2の空気スロットは、前記鉄心の前記周方向に沿って延びており、前記鉄心の軸に隣接した前記第2の空気スロットの一方の側は、段状であり、前記鉄心の径方向に沿った前記第2の空気スロットの寸法は、前記第2の空気スロットの径方向幅として定義され、前記第2の空気スロットは、前記第1の端部から離れる方向に沿って第1の段状溝と第2の段状溝とを順次備え、前記第1の段状溝の径方向幅は、前記第2の段状溝の径方向幅よりも小さい。
いくつかの実施例では、前記鉄心の半径はRであり、前記第1の段状溝の前記径方向幅はw1であり、前記第2の段状溝の前記径方向幅はw2であり、前記鉄心の前記半径R、前記第1の段状溝の前記径方向幅w1、及び前記第2の段状溝の前記径方向幅w2は、以下の関係、すなわち、w2<0.17R、及びw2/w1=1.4から1.8を満たす。
いくつかの実施例では、前記複数の前記永久磁石磁極領域及び前記複数の前記二次磁極領域は、前記鉄心の前記周方向に沿って間隔をおいて分散しており、前記複数の永久磁石磁極領域にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しく、前記複数の二次磁極領域にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しい。
いくつかの実施例では、前記永久磁石磁極領域の個数及び前記二次磁極領域の個数はNであり、前記二次磁極領域のうちの1つにおける前記第2の空気スロットの2つのでは、それぞれの対応する取付け溝から離れたところの2つの第2の段状溝の2つの端面によって形成された中心角はa1であり、これは、a1/(180°/N)=0.5から0.65を満たす。
いくつかの実施例では、前記二次磁極領域のうちの1つにおける2つの第2の空気スロットでは、それぞれの対応する取付け溝から離れたところの2つの第2の段状溝の2つの端面によって形成された中心角はa1であり、それぞれの対応する取付け溝に隣接した前記2つの第2の段状溝の2つの端面によって形成された中心角はa2であり、a1及びa2は、a2/a1=1.5から1.9を満たす。
いくつかの実施例では、前記永久磁石は希土類永久磁石であり、前記鉄心の半径はRであり、前記永久磁石磁極のうちの1つにおける2つの第1の空気スロットでは、それぞれの対応する取付け溝から離れたところの前記第1の空気スロットのうちの2つの2つの端面によって形成された中心角はa4であり、前記鉄心の径方向に沿った前記第1の空気スロットの寸法は、前記第1の空気スロットの径方向幅として定義され、これはw4であり、前記取付け溝の各取付け溝は、前記鉄心の中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝の前記第2の端部から前記第1の端部へ向いている寸法は、前記取付け溝の幅として定義され、これはw3であり、R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす。
いくつかの実施例では、前記永久磁石はフェライト永久磁石であり、前記鉄心の半径はRであり、前記永久磁石磁極のうちの1つにおける2つの第1の空気スロットでは、それぞれの対応する取付け溝から離れたところの前記2つの第1の空気スロットの2つの端面によって形成された中心角はa4であり、前記鉄心の径方向に沿った前記第1の空気スロットの寸法は、前記第1の空気スロットの径方向幅として定義され、これはw4であり、前記取付け溝のうちの各取付け溝は、前記鉄心の中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝の前記第2の端部から前記第1の端部へ向いている寸法は、前記取付け溝の幅として定義され、これはw3であり、R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす。
いくつかの実施例では、前記取付け溝の2つごとはV形である取付け溝群を形成し、前記取付け溝群の開口部は前記鉄心の前記外縁に面し、前記取付け溝群ごとの2つの取付け溝は前記鉄心の径方向に対して対称的に配設され、複数の前記取付け溝群は前記鉄心の前記周方向に沿って均一に分散され、前記取付け溝群のV形夾角(V−shaped included angle)内の領域は永久磁石磁極領域であり、隣接した前記取付け溝群間の領域は二次磁極領域である。
いくつかの実施例では、前記永久磁石磁極領域は、それぞれ前記取付け溝群における前記2つの前記取付け溝の第1の端部に隣接しているとともに前記取付け溝群のV形の中心線に対して対称的である2つの第1の空気スロットを備え、前記取付け溝群における前記2つの取付け溝の前記第1の端部にそれぞれ対応する2つの第2の空気スロットは、前記取付け溝群の前記V形の前記中心線に対して対称的である。
いくつかの実施例では、前記鉄心の中央は、回転シャフト穴を備え、前記鉄心は、前記回転シャフト穴の外縁に環状に配置された第3の空気スロットをさらに備え、前記第3の空気スロットは、複数のセグメントで構成された構造であり、前記第3の空気スロット(170)の各セグメントは、前記取付け溝の2つの間に介在しており、前記第3の空気スロットの端面は、前記取付け溝から離間しているように配設される。
いくつかの実施例では、前記取付け溝のうちの各取付け溝は、前記鉄心の前記中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝の前記第2の端部から前記第1の端部へ向いている寸法は、前記取付け溝の幅として定義され、前記鉄心の径方向に沿った前記第3の空気スロットの寸法は、前記第3の空気スロットの径方向幅として定義され、前記取付け溝の前記幅はw3であり、前記第3の空気スロットの前記径方向幅はt2であり、w3及びt2は、t2/w3=0.1から0.3を満たす。
いくつかの実施例では、前記鉄心の径方向に沿った前記第3の空気スロットの寸法は、前記第3の空気スロットの径方向幅として定義され、これはt2であり、前記回転シャフト穴に隣接した前記回転シャフト穴の側壁と前記第3の空気スロットの側壁との間の距離は、t3であり、t2及びt3は、t3≧2×t2を満たす。
いくつかの実施例では、前記鉄心の径方向に沿った前記第3の空気スロットの寸法は、前記第3の空気スロットの径方向幅として定義され、これはt2であり、前記第3の空気スロットに隣接した前記第3の空気スロットの端面と前記取付け溝のサイドウォールとの間の距離はtb1であり、t2及びtb1は、tb1/t2=0.3から1を満たす。
いくつかの実施例では、前記取付け溝に隣接した前記第2の段状溝の端面と前記鉄心の軸に隣接した側面との間の夾角(included angle)はa3であり、これは、a3=85°から110°を満たす。
いくつかの実施例では、前記鉄心の径方向に沿った前記第1の空気スロットの寸法は、前記第1の空気スロットの径方向幅として定義され、前記第1の空気スロットの径方向幅はw4であり、前記第1の空気スロットと前記取付け溝の間の距離はtb2であり、w4及びtb2は、tb2/w4=0.3から0.5を満たす。
本開示の一態様によれば、二次磁極モータが提供される。この二次磁極モータは、上記解決策のいずれか一つによるロータ組立体と、前記ロータ組立体の外縁をスリーブで接続するように配設されたステータ組立体とを含む。
したがって、本開示の実施例によれば、ロータ組立体及び二次磁極モータにおいて、一方では、第2の空気スロットによって、永久磁石から発せられる磁力線が永久磁石の端部を通じて短絡することを防ぎ、それによって磁束漏れを減少させることができ、他方では、二次磁極領域における磁力線の向きを調整し、それによってトルク変動を弱めることができる。他の実施例では、第1の空気スロットは、永久磁石の両端部における磁束漏れを制限しつつ、空隙に面する永久磁石の幅を調整する。永久磁石に沿った方向に及びロータの外周に向けて幅が徐々に増大するという特徴によって鉄損がかなり大きく減少し得るという研究が示された。第1の空気スロットは、取付け溝から離間しているように配設され、これによって永久磁石のより多くの磁力線が空隙に入ることが可能になり、永久磁石の稼働率をさらに改善することができる。
本明細書の一部を形成する添付図面は、明細書と共に、本開示の実施例を説明し、本開示の原理を説明する役割を果たす。本開示は、下記添付図面を参照することで以下の詳細な説明からより明確に理解することができる。
本開示のロータ組立体に係るいくつかの実施例の構造概略図である。 図1の実施例における取付け溝の第1の端部に隣接した構造の拡大概略図である。 本開示のロータ組立体に係るいくつかの実施例における径方向の第2の段状溝の幅変化がトルク曲線に及ぼす影響を示すグラフである。 本開示のロータ組立体に係るいくつかの実施例におけるw2/w1と共に電磁トルクの変化を示すグラフである。 本開示のロータ組立体に係るいくつかの実施例におけるモータ回転シャフトにおける磁束漏れ経路の概略図である。 本開示の二次磁極モータのいくつかの実施例と先行技術におけるモータとの間の出力トルクの比較を示すグラフである。
図面中、以下の通りである。
10−ロータ組立体、100−鉄心、110−取付け溝、111−第1の端部、113−突出部、120−永久磁石磁極領域、130−二次磁極領域、140−第1の空気スロット、150−第2の空気スロット、151−第1の段状溝、152−第2の段状溝、160−回転シャフト穴、170−第3の空気スロット、200−永久磁石、300−回転シャフト。
本開示の目的、技術的解決策、及び利点はより明確であるため、本開示のロータ組立体及び二次磁極モータは、添付図面を参照して実施例を通じて詳細にさらに説明される。
要素が別の要素に「固定」されるというとき、それは、別の要素に直接であってもよく、又は中間要素が存在してもよいことに留意されたい。要素が別の要素に「接続」されるとみなされるとき、それは、別の要素に直接接続されてもよく、又は同時に中間要素が存在してもよい。逆に、要素が別の要素に「直接」あるというとき、中間要素は存在しない。本明細書中に使用されるとき、用語「垂直」、「水平」、「左」、「右」、及び同様の表現は、例示のためのものにすぎない。各実施例についての添付図面中の様々な対象は、実際の構成要素の縮尺ではなく、例示するのに都合のよい縮尺で描かれている。
二次磁極モータによって使用される永久磁石の個数は、従来の永久磁石同期モータの永久磁石の個数のわずか半分であり、これによって永久磁石をより十分に利用し、使用される永久磁石の個数をかなり減少させ、それによってモータのコストを下げることができる。しかしながら、その特別な磁気回路構造も、使用される永久磁石の個数の減少によって引き起こされる出力トルクの減少、及び隣接した磁極構造の非対称によって引き起こされるトルク変動の増大を含む多くの問題をもたらし、これにより、二次磁極モータのさらなる普及及び応用が制限されている。本開示は、大きい出力トルクを有するともに、トルク変動をかなり減少させることができるロータ組立体及び二次磁極モータを提供する。
図1又は図2に示されるように、本開示のいくつかの実施例は、鉄心100及び複数の永久磁石200を含むロータ組立体10を提供する。鉄心100は、複数の取付け溝110を備え、この複数の取付け溝110は、鉄心100の周方向に沿って分散しているとともに、鉄心100を複数の永久磁石磁極領域120と複数の二次磁極領域130に分割する。取付け溝110の各取付け溝110は、鉄心100の外縁に隣接した第1の端部111を有する。第1の端部111の2つの側は、それぞれ、永久磁石磁極領域120に位置する1つの第1の空気スロット140と、二次磁極領域130に位置する1つの第2の空気スロット150とを備える。第1の空気スロット140は、取付け溝110から離間しているように配設され、第1の空気スロット140の周方向幅寸法は、鉄心100の径方向外側向きに沿って徐々に増大する。第2の空気スロット150は、取付け溝110と連通している。複数の永久磁石200は、複数の取付け溝110にそれぞれ収容され、鉄心100の外縁に面する複数の永久磁石200の磁極は、同じである。
上述したロータ組立体10及び二次磁極モータでは、第1の空気スロット140は、永久磁石200の両端における磁束漏れを制限しつつ空隙に面する永久磁石磁極領域120の幅を調整する。永久磁石200に沿った方向に及びロータの外周に向けて幅が徐々に増大するという特徴によって、鉄損はかなり減少し得ることが研究によって示されている。第1の空気スロット140は、取付け溝110から離間しているように配設され、これによって永久磁石200のより多くの磁力線が空隙に入ることが可能になり、永久磁石200の稼働率をさらに改善することができる。一方で、第2の空気スロット150は、永久磁石200から発せられる磁力線が永久磁石200の端部を通じて短絡することを防ぎ、それによって磁束漏れを減少させることができ、他方では、二次磁極領域130における磁力線の向きを調整し、それによってトルク変動を弱めることができる。
実施可能なやり方の1つとして、上記実施例における鉄心100は、軟磁性材料のシートを積層することによって形成される。取付け溝110の個数及びレイアウトは、実際の作動条件に従って一直線、V形、弧状、又は任意の他の形状であるように設計することができる。図1及び図2に示されるように、本開示のいくつかの実施例では、鉄心100は、全体として円筒形であり、取付け溝110は、全体として長方形の溝である。鉄心100の軸方向に直交する平面内で、取付け溝110の2つごとは、取付け溝群を形成する。取付け溝群はV形であり、その開口部は鉄心100の外縁に面し、取付け溝群ごとに取付け溝110の2つが、鉄心100の径方向に対して対称的に配設される。複数の取付け溝群は、鉄心100の周方向に沿って均一に分散している。各取付け溝110の第1の端部111は、突出部113を有し、この突出部113は、取付け溝110の中に入れられた永久磁石200に当接することができ、永久磁石200を固定するように取付け溝110の内壁と協働する。
さらに、図1及び図2に示されるように、1つの取付け溝群に装着された2つの永久磁石200の2つの対向した側は、鉄心100の外縁に同時に面する。鉄心100の外縁に面する各永久磁石200は、同じ極性、すなわち、N極又はS極を有する。取付け溝群のV形夾角内の領域は、永久磁石磁極領域120であり、それは、鉄心100の外縁に面する永久磁石200の側の反対にある。隣接した取付け溝群間の軟磁性材料は、永久磁石磁極の極性とは反対の極性を有する二次磁極領域130に磁化される。さらに、複数の永久磁石磁極領域120及び複数の二次磁極領域130は、鉄心100の周方向に沿って間隔をおいて分散している。複数の永久磁石磁極領域120にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しく、複数の二次磁極領域130にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しい。
永久磁石磁極領域120内に位置する第1の空気スロット140は、空隙に面する永久磁石磁極領域120の幅を適度に調整する。幅が大きい場合、大きい空隙磁束密度を形成することができず、幅が小さい場合、多くの磁力線が一緒に集められ、磁気飽和という結果になり、これによってロータの鉄損の増加、熱生産性の増加、及び電磁トルクの減少を引き起こす。加えて、第1の空気スロット140は、永久磁石200の両端部で磁束漏れを制限する。実施可能なやり方の1つとして、図1及び図2に示されるように、第1の空気スロット140は、鉄心100の周方向に沿って第1の空気スロット140の寸法を徐々に増大させるように半球又は多角形形状を有し、第1の空気スロット140は、すぐ近くで磁力線を滑らかにし、鉄損を減少させることができる。さらに、永久磁石磁極領域120は、2つの第1の空気スロット140を備え、2つの第1の空気スロット140は、それぞれ、1つの取付け溝群における2つの取付け溝110の第1の端部111に隣接し、対応する取付け溝群のV形の中心線に対して対称的である。対称的な第1の空気スロット140は、出力トルクの変動をさらに減少させる。
本開示のいくつかの実施例では、図1又は図2に示されるように、第2の空気スロット150は、鉄心100の周方向に沿って延び、鉄心100の軸に隣接した第2の空気スロット150の一方の側は、段状である。鉄心100の径方向に沿った第2の空気スロット150の寸法は、第2の空気スロット150の径方向幅として定義される。第2の空気スロット150は、第1の端部111から離れる方向に沿って、順次、第1の段状溝151及び第2の段状溝152を含む。第1の段状溝151の径方向幅は、第2の段状溝152の径方向幅よりも小さい。一方で、第2の空気スロット150は、永久磁石200の端部を通じた永久磁石200から発せられる磁力線の短絡によって引き起こされる磁束漏れの増加を防いで、他方で、二次磁極領域130における磁力線の向きを調整し、それによってトルク変動を弱めることができる。第2の空気スロット150がステップ状に延びているように設定することによって、二次磁極領域130内の磁力線の向きは、永久磁石磁極領域120の磁気回路に影響を及ぼすことなく有効に調整できる。実施可能なやり方の1つとして、1つの取付け溝群における2つの取付け溝110の第1の端部111にそれぞれ対応する2つの第2の空気スロット150は、対応する取付け溝群のV形の中心線に対して対称的である。
第2の空気スロット150がステップ状に延びているように設定することによって、二次磁極領域130に面する永久磁石200の一方の側で発生する磁力線が、第2の空気スロット150に沿って二次磁極領域130に到達するという研究が示されている。本開示のいくつかの実施例では、鉄心100の半径はRであり、 第1の段状溝151の径方向幅はw1であり、第2の段状溝152の径方向幅はw2である。鉄心100の半径Rは、第1の段状溝151の径方向幅w1、及び第2の段状溝152の径方向幅w2は、以下の関係、すなわち、w2<0.17R、且つw2/w1=1.4から1.8を満たす。w2が大きすぎる場合、第2の空気スロット150が鉄心100の中央により隣接するにつれて磁力線の通過のために残されている二次磁極領域130の面積が減少し、逆すそ広がり形状(inverted splayed−shape)が形成されると理解できる。隣接した永久磁石200から発せられる磁力線は、逆すそ広がり形状の夾角で収束し、これによって磁束密度の飽和が引き起こされ、ロータの出力トルクを減少させる。w2があまりに小さい場合、永久磁石200から発せられる磁力線は、第2の空気スロット150を直接通過し、これによって第2の空気スロット150が空隙に入る磁力線の形状を有効に調整することが不能になり、それによって隣接した磁極の非対称を悪化させ、より大きいトルク変動を引き起こす。
w1の値は、w2の値よりも小さいように設定されるが、これは、w1が大きすぎる場合、二次磁極領域に面する永久磁石200の側面が、第2の空気スロット150によって過度にシールドされることになるからである。空気の透過性がとても小さいので、永久磁石200の磁力線は、二次磁極に到達することができず、それによって電磁トルクを減少させる。w1が小さすぎる場合、永久磁石200から発せられる磁力線は、第2の空気スロット150を直接通過して短絡を引き起こし、これによって永久磁石200の端部における磁束漏れを増加させるとともに、出力トルクを減少もさせる。w2<0.17R及びw2/w1=1.4から1.8を満たすようにw1及びw2を相関させることによって、二次磁極領域130内の磁力線の向きは、永久磁石領域120の磁気回路に影響を及ぼすことなく有効に調整することができる。w2=0.16Rとw2=0.19Rであるときの間のトルク曲線の比較が、図3に示される。w2=0.19Rであるとき、トルク曲線は、二次磁極領域130によって発生しているべきいくつかのピーク点を失うが、次に二次磁極領域130内に磁気飽和により失われ、それによって電磁トルクがかなり減少し、トルク変動が増大する。w2=0.13Rが維持されるとき、電磁トルクに関するw2/w1の変化の影響は、図4に示されており、w2/w1=1.4から1.8であることが好ましい。
本開示のいくつかの実施例では、図2に例示されるように、第2の段状溝152に関して、取付け溝110に隣接した端面と鉄心100の軸に隣接した側面との間の夾角はa3であり、それは、a3=85°から110°を満たす。夾角a3は、永久磁石200から発せられる磁力線が二次磁極領域130に入る様子に影響を及ぼす。a3が増大すると、 回転シャフト300に隣接した第2の空気スロット150の側面に沿った磁力線の流れが滑らかになり、局所的な磁気飽和が起こらなくなるが、w1とw2の間の差は減少し、永久磁石200から発せられる磁力線が減少するとともに、電磁トルクが減少するという結果になる。a3が減少すると、回転シャフト300に隣接した第2の空気スロット150の側面は滑らかでなくなり、これにより局所的な磁気飽和が増加し、出力トルクが減少する。a3=85°から110°の範囲内で、永久磁石200から発せられる磁力線が二次磁極領域130へ滑らかに流れることができ、それによって出力トルクを改善し、ロータの鉄損を減少させるという研究が示されている。
本開示のいくつかの実施例では、永久磁石磁極領域120の個数及び二次磁極領域130の個数は、それぞれNである。1つの二次磁極領域130における2つの第2の空気スロット150では、それぞれの対応する取付け溝110から離れたところの2つの第2の段状溝152の2つの端面によって形成された中心角はa1であり、これは、a1/(180°/n)=0.5から0.65を満たす。実施可能なやり方の1つとして、図1に例示されるように、N=3、すなわち、取付け溝群の個数が3個であり、 取付け溝110の個数は合計で6個である。角度a1は、30°から39°の範囲である。a1>39°であるとき、第2の空気スロット150は、二次磁極領域130の中心線の近くで二次磁極領域130の磁力線を有効に集めることができず、したがって空隙の磁束密度は小さく、電磁トルクは減少する。角度a1が小さすぎる場合、二次磁極領域130は、永久磁石200から発せられる磁力線が通過するのに十分な面積を用意することができず、二次磁極領域130の磁気飽和、及び出力トルクの減少という結果になる。a1/(180°/n)=0.5から0.65という研究が示されており、これは、二次磁極領域130内の磁力線の均一な分布を確実にし、出力トルクを増加させ、局所的な磁気飽和によって引き起こされるロータの鉄損を減少させることができる。
さらに、図1に例示されるように、対応する取付け溝110に隣接した2つの第2の段状溝152の2つの端面によって形成された中心角はa2であり、これはa2/a1=1.5から1.9を満たす。実施可能なやり方の1つとして、a1が37.5°のとき、角度a2は、56.25°から71.25°の範囲である。角度a1が一定である場合、角度a2が増大すると、第2の空気スロット150の第2の段状溝152と二次磁極領域130に面する永久磁石200の側面との間の軟磁性材料の幅がより小さくなり、磁気抵抗がより大きくなる。過酷な場合には、磁気飽和が生じ、これにより永久磁石200の磁力線が二次磁極領域130に到達できなくなり、出力トルクを減少させる。a1が減少するとき、第2の空気スロット150の第2の段状溝152の周方向厚さが減少し、二次磁極領域130内の磁力線に対する第2の空気スロット150の変調効果が弱められ、トルク変動が増加し、二次磁極領域130に面する空隙内に強い磁束密度を形成することは不可能であり、それによって出力トルクの能力を制限する。
本開示のいくつかの実施例では、永久磁石200は、希土類永久磁石である。図1及び図2に示されるように、鉄心100の半径は、Rである。1つの永久磁石磁極における2つの第1の空気スロット140では、それぞれの対応する取付け溝110から離れたところの2つの第1の空気スロット140の2つの端面によって形成された中心角はa4である。鉄心100の径方向に沿った第1の空気スロット140の寸法は、第1の空気スロット140の径方向幅として定義され、これはw4である。各取付け溝110は、鉄心100の中央に隣接した第2の端部を有し、取付け溝110の第2の端部から第1の端部111へ向いている寸法は、取付け溝110の幅として定義され、これはw3である。R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす。
使用される永久磁石200が希土類永久磁石であるとき、シミュレーション結果は、本出願に従って設計されたモータにおける永久磁石200の作動点は約0.8であり、すなわち、単位面積当たり永久磁石200が発生する磁束は、0.8Wbであることを示す。第1の空気スロット140が配設されているので、V形を形成する2つの永久磁石200が発生する合計磁束は、2×(w3−w4)×0.8であり、これは、全体として第1の空気スロット140によって形成されるa4の中心角を有し、第1の空気スロット140間の円弧の長さが2×π×a4×R/360°である扇形を通じて空隙に入る。したがって、円弧内の磁束密度は、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)であり、一方、軟磁性材料の飽和磁束は、概ね1.9Tである。軟磁性材料の磁気飽和を防ぐために、適切な磁束密度を設定することができ、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9が定義され得る。
本開示のいくつかの実施例では、永久磁石200は、フェライト永久磁石である。図1及び図2に示されるように、鉄心100の半径はRである。1つの永久磁石磁極における2つの第1の空気スロット140では、それぞれの対応する取付け溝110から離れたところの2つの第1の空気スロット140の2つの端面によって形成された中心角はa4である。鉄心100の径方向に沿った第1の空気スロット140の寸法は、第1の空気スロット140の径方向幅として定義され、これはw4である。各取付け溝110は、鉄心100の中央に隣接した第2の端部を有し、取付け溝110の第2の端部から第1の端部111へ向いている寸法は、取付け溝110の幅として定義され、これはw3である。R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす。
使用される永久磁石200がフェライト永久磁石であるとき、シミュレーション結果は、本出願により設計されたモータにおける永久磁石200の作動点は約0.3であり、すなわち、単位面積当たり永久磁石200が発生する磁束は、0.3Wbであることを示す。第1の空気スロット140が配設されているので、V形を形成する2つの永久磁石200が発生する合計磁束は、2×(w3−w4)×0.3であり、これは、全体として第1の空気スロット140によって形成されるa4の中心角を有し、第1の空気スロット140間の円弧の長さが2×π×a4×R/360°である扇形を通じて空隙に入る。したがって、円弧内の磁束密度は、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)であり、一方、軟磁性材料の飽和磁束は、概ね1.9Tである。軟磁性材料の磁気飽和を防ぐために、適切な磁束密度を設定することができ、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9が定義され得る。
本開示のいくつかの実施例では、図1及び図2に示されるように、鉄心100の径方向に沿った第1の空気スロット140の寸法は、第1の空気スロット140の径方向幅として定義される。第1の空気スロット140の径方向幅はw4であり、第1の空気スロット140と取付け溝110との間の距離はtb2であり、w4及びtb2は、tb2/w4=0.3から0.5を満たす。tb2が増大すると、ロータの機械強度が増大するが、永久磁石200の端部における磁束漏れが増大し、空隙に入る磁力線が減少する。tb2が減少するとき、ロータの機械強度は減少し、磁束漏れが減少するが、第1の空気スロット140によってシールドされた永久磁石200の磁束側が発生する磁力線は減少する。tb2がある範囲に減少するとき、電磁トルクが減少する。w4が増大すると、第1の空気スロット140によってシールドされた永久磁石200の面積が増大し、永久磁石200が発生させる磁力線が減少し、電磁トルクは減少する。w4が減少すると、ロータの外周に隣接した永久磁石200の端部で発生した磁力線は、第1の空気スロット140を直接通過し、それによって磁束漏れが増加し、第1の空気スロット140は、空隙に入る永久磁石200の磁力線の分布を有効に調整することができず、これによりトルク変動が増大する。研究は、tb2/t4=0.3から0.5であるとき、第1の空気スロット140は、空隙に入る永久磁石磁極の磁力線に分布を有効に調整し、トルク変動を減少させ、両端における磁束漏れを有効に制限し、出力トルクを改善することができることを示している。
本開示のいくつかの実施例では、図1に例示されるように、鉄心100の中央は、回転シャフト穴160を備える。鉄心100は、回転シャフト穴160の外縁に環状に配置された第3の空気スロット170をさらに備える。第3の空気スロット170は、2つの取付け溝110間にそれぞれ介在する複数のセグメントで構成された構造であり、第3の空気スロット170の端面は、取付け溝110から離間しているように配設される。図5に例示されるように、磁気回路は、モータ・ハウジング(図示せず)、及びモータ回転シャフト300における永久磁石200から発せられる磁力線の磁束漏れによって形成され、第3の空気スロット170の存在は、永久磁石200から発せられる磁力線から回転シャフト300への磁気回路の磁気抵抗を増大させ、それによって回転シャフト300に到達する磁力線の個数を減少させ、モータの出力トルクを改善する。第3の空気スロット170は、永久磁石200の取付け溝110と連通しておらず、これは、ロータの穿孔構造が全体であることを確実にすることができる。
本開示のいくつかの実施例では、各取付け溝110は、鉄心100の中央に隣接した第2の端部を有し、取付け溝110の第2の端部から第1の端部111への寸法は、取付け溝110の幅として定義される。鉄心100の径方向に沿った第3の空気スロット170の寸法は、第3の空気スロット170の径方向幅として定義される。図1に例示されるように、取付け溝110の幅はw3であり、第3の空気スロット170の径方向幅はt2であり、w3及びt2は、t2/w3=0.1から0.3を満たす。t2が増大すると、永久磁石200とモータ・シャフト300との間の第3の空気スロット170の磁気抵抗がより増大し、モータ・シャフト300上の磁束漏れを減少させる効果がより良くなる。しかしながら、第3の空気スロット170によってシールドされた永久磁石200の磁束面(magnetic flux surface)の面積は増大し、シールドされていない磁束面と比較して、シールドされた永久磁石200が発生する磁力線の個数は、磁気抵抗の増大により減少し、モータの出力トルクの減少という結果になる。t2が減少すると、第3の空気スロット170によってシールドされた永久磁石200の面積は減少し、永久磁石200が発生する磁力線の総数は増加し、しかし、回転シャフト300の磁束漏れは増加し、電磁トルクも減少する。t2/w3=0.1から0.3のとき、第3の空気スロット170 の磁束漏れを減少させることは永久磁石200の磁束面をシールドすることによって磁力線を減少させることよりも明らかに効果があり、モータ・トルクが改善されるという研究が示されている。
本開示のいくつかの実施例では、図1及び図2に示されるように、鉄心100の径方向に沿った第3の空気スロット170の寸法は、 第3の空気スロット170の径方向幅として定義され、これはt2である。回転シャフト穴160の側壁と回転シャフト穴160に隣接した第3の空気スロット170の側壁との間の距離はt3であり、これは、t3≧2×t2を満たす。t2が増大すると、第3の空気スロット170は、磁束漏れを減少させるより良い効果を有するが、ロータが回転するときの遠心力の影響によりロータ構造の機械強度が減少し、t2が減少するときこの影響が逆になる。t3が増大すると、ロータの機械強度及び安全ファクタが増大するが、第3の空気スロット170とロータの外周との間の二次磁極エリア130の面積がさらに圧縮される。面積があまりに小さい場合、二次磁極エリア130の磁束密度飽和が生じ、これにより出力トルクが減少し、ロータの鉄損が増加し、動作効率が減少する。t3≧2×t2のとき、ロータが良好な機械強度を有し、電磁トルクが改善されるという研究が示されている。
本開示のいくつかの実施例では、図1及び図2に示されるように、鉄心100の径方向に沿った第3の空気スロット170の寸法は、第3の空気スロット170の径方向幅として定義され、これはt2である。第3の空気スロット170の端面と第3の空気スロット170に隣接した取付け溝110の側壁との間の距離はtb1であり、これは、tb1/t2=0.3から1を満たす。tb1が減少すると、磁束密度はより容易に飽和され、それによって永久磁石200から回転シャフト300へ発せられる磁束漏れの磁力線を減少させる。しかしながら、第3の空気スロット170によってシールドされている永久磁石200が面する磁気回路の磁気抵抗も増大し、永久磁石200から発せられる磁力線の総数の減少、機械強度の減少という結果になる。磁束漏れは減少させられるが、電磁トルクも減少し、tb1が増大するとき、しかし、影響が逆になる。tb1/t2=0.3から1のとき、ロータの機械強度が最良であり、電磁トルクがある程度まで改善されるという研究が示されている。
本開示は、ロータ組立体10及びステータ組立体を含む二次磁極モータをさらに提供し、ただし、ロータ組立体10は、上記解決策のいずれか一つによる。ステータ組立体は、ロータ組立体10の外縁をスリーブで接続するように配設される。図6に、本開示によって与えられる二次磁極モータと先行技術との間のトルク曲線の比較が示されている。明らかに、本開示によって与えられる二次磁極モータは、より大きい平均トルクと、より小さいトルク変動を有する。
上記実施例の技術的特徴は、任意に組み合わせることができる。説明が簡潔であるために、必ずしも上記実施例における技術的特徴の可能な組合せの全てが説明されているわけではない。しかしながら、それらの間に矛盾がないのであれば、それらのコンビネーションは、本開示の範囲内に含まれるとみなされるべきである。
上述したものは、本開示のいくつかの実施例にすぎない。その説明は具体的であり、詳述されているが、それらの実施例は、本発明の特許の範囲の限定として理解することはできない。本開示の概念から逸脱することなく、当業者によっていくつかの修正例及び改善例がなされ得、それらは本開示の保護範囲内に含まれることに留意されたい。したがって、開示された特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。
まず、上記の実施例は、本開示に限定するものではなく、本開示の技術的解決策を例示するためのものに過ぎないことに留意されたい。本開示は、好ましい実施例を参照して詳細に説明されてきたが、本開示の特定の実施例は、さらに修正されてもよく、又は本開示の技術的解決策の趣旨から逸脱することなく、いくつかの技術的特徴が均等に置き換えられてもよく、本開示によって権利主張された技術的解決策の保護範囲内に含まれるべきであることを当業者は理解されたい。
関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月13日に出願した中国特許出願第201810918419.3号に基づき、その優先権を主張するものであり、その開示は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、モータの技術分野に関し、より詳細には、ロータ組立体、及び二次磁極モータに関する。
従来の永久磁石同期モータと比較して、二次磁極永久磁石同期モータ(consequent−pole permanent magnet synchronous motor)は、永久磁石をより十分に利用する。二次磁極永久磁石同期モータに使用される永久磁石の個数は、従来の永久磁石同期モータにおける永久磁石の個数のたった半分であり、これにより、モータに使用される永久磁石の個数がかなり減少し、それによってモータのコストが減少する。しかしながら、関連技術における二次磁極永久磁石同期モータは、大きいトルク変動を有し、これにより二次磁極永久磁石同期モータのさらなる普及及び応用が制限されている。
これに鑑みて、本開示の実施例は、関連分野における、二次磁極永久磁石同期モータ内の大きいトルク変動の問題を解決することができるトルクを安定して出力するロータ組立体及び二次磁極モータを提供する。
本開示の一態様によれば、ロータ組立体が提供される。このロータ組立体は、
複数の取付け溝を備えた鉄心と、
前記複数の取付け溝にそれぞれ収容される複数の永久磁石と
を備えるロータ組立体であって、
前記複数の取付け溝は、前記鉄心の周方向に沿って分散するとともに、前記鉄心を複数の永久磁石磁極領域と複数の二次磁極領域とに分割し、前記取付け溝のうちの各取付け溝は、前記鉄心の外縁に隣接した第1の端部を有し、前記第1の端部の一方の側は、前記二次磁極領域内に位置する第2の空気スロットを備え、前記第2の空気スロットは、前記取付け溝と連通しており、前記鉄心の前記外縁に面する前記複数の永久磁石の磁極は、同じである。
いくつかの実施例では、前記第1の端部の他方の側は、前記永久磁石磁極領域内に位置する第1の空気スロットを備え、前記第1の空気スロットは、前記取付け溝から離間しているように配設される。
いくつかの実施例では、前記第1の空気スロットの周方向幅寸法は、前記鉄心の径方向外側向きに沿って徐々に増大する。
本開示の一態様によれば、ロータ組立体が提供される。このロータ組立体は、
複数の取付け溝を備えた鉄心であって、この複数の取付け溝は、鉄心の周方向に沿って分散するとともに、前記鉄心を複数の永久磁石磁極領域と複数の二次磁極領域とに分割し、前記取付け溝のうちの各取付け溝は、前記鉄心の外縁に隣接した第1の端部を有し、前記第1の端部の2つの側は、前記永久磁石磁極領域内に位置する1つの第1の空気スロットと、前記二次磁極領域内に位置する1つの第2の空気スロットとをそれぞれ備え、前記第1の空気スロットは、前記取付け溝から離間しているように配設され、前記第1の空気スロットの周方向幅寸法は、前記鉄心の径方向外側向きに沿って徐々に増大し、前記第2の空気スロットは、前記取付け溝と連通している、鉄心と、
前記複数の取付け溝にそれぞれ収容される複数の永久磁石と、を含み、前記鉄心の前記外縁に面する前記複数の永久磁石の磁極は、同じである。
いくつかの実施例では、前記第2の空気スロットは、前記鉄心の前記周方向に沿って延びており、前記鉄心の軸に隣接した前記第2の空気スロットの一方の側は、段状であり、前記鉄心の径方向に沿った前記第2の空気スロットの寸法は、前記第2の空気スロットの径方向幅として定義され、前記第2の空気スロットは、前記第1の端部から離れる方向に沿って第1の段状溝と第2の段状溝とを順次備え、前記第1の段状溝の径方向幅は、前記第2の段状溝の径方向幅よりも小さい。
いくつかの実施例では、前記鉄心の半径はRであり、前記第1の段状溝の前記径方向幅はw1であり、前記第2の段状溝の前記径方向幅はw2であり、前記鉄心の前記半径R、前記第1の段状溝の前記径方向幅w1、及び前記第2の段状溝の前記径方向幅w2は、以下の関係、すなわち、w2<0.17R、及びw2/w1=1.4から1.8を満たす。
いくつかの実施例では、前記複数の前記永久磁石磁極領域及び前記複数の前記二次磁極領域は、前記鉄心の前記周方向に沿って間隔をおいて分散しており、前記複数の永久磁石磁極領域にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しく、前記複数の二次磁極領域にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しい。
いくつかの実施例では、前記永久磁石磁極領域の個数及び前記二次磁極領域の個数はNであり、前記二次磁極領域のうちの1つにおける前記第2の空気スロットの2つのでは、それぞれの対応する取付け溝から離れたところの2つの第2の段状溝の2つの端面によって形成された中心角はa1であり、これは、a1/(180°/N)=0.5から0.65を満たす。
いくつかの実施例では、前記二次磁極領域のうちの1つにおける2つの第2の空気スロットでは、それぞれの対応する取付け溝から離れたところの2つの第2の段状溝の2つの端面によって形成された中心角はa1であり、それぞれの対応する取付け溝に隣接した前記2つの第2の段状溝の2つの端面によって形成された中心角はa2であり、a1及びa2は、a2/a1=1.5から1.9を満たす。
いくつかの実施例では、前記永久磁石は希土類永久磁石であり、前記鉄心の半径はRであり、前記永久磁石磁極のうちの1つにおける2つの第1の空気スロットでは、それぞれの対応する取付け溝から離れたところの前記第1の空気スロットのうちの2つの2つの端面によって形成された中心角はa4であり、前記鉄心の径方向に沿った前記第1の空気スロットの寸法は、前記第1の空気スロットの径方向幅として定義され、これはw4であり、前記取付け溝の各取付け溝は、前記鉄心の中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝の前記第2の端部から前記第1の端部へ向いている寸法は、前記取付け溝の幅として定義され、これはw3であり、R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす。
いくつかの実施例では、前記永久磁石はフェライト永久磁石であり、前記鉄心の半径はRであり、前記永久磁石磁極領域のうちの1つにおける2つの第1の空気スロットでは、それぞれの対応する取付け溝から離れたところの前記2つの第1の空気スロットの2つの端面によって形成された中心角はa4であり、前記鉄心の径方向に沿った前記第1の空気スロットの寸法は、前記第1の空気スロットの径方向幅として定義され、これはw4であり、前記取付け溝のうちの各取付け溝は、前記鉄心の中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝の前記第2の端部から前記第1の端部へ向いている寸法は、前記取付け溝の幅として定義され、これはw3であり、R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす。
いくつかの実施例では、前記取付け溝の2つごとはV形である取付け溝群を形成し、前記取付け溝群の開口部は前記鉄心の前記外縁に面し、前記取付け溝群ごとの2つの取付け溝は前記鉄心の径方向に対して対称的に配設され、複数の前記取付け溝群は前記鉄心の前記周方向に沿って均一に分散され、前記取付け溝群のV形夾角(V−shaped included angle)内の領域は永久磁石磁極領域であり、隣接した前記取付け溝群間の領域は二次磁極領域である。
いくつかの実施例では、前記永久磁石磁極領域は、それぞれ前記取付け溝群における前記2つの前記取付け溝の第1の端部に隣接しているとともに前記取付け溝群のV形の中心線に対して対称的である2つの第1の空気スロットを備え、前記取付け溝群における前記2つの取付け溝の前記第1の端部にそれぞれ対応する2つの第2の空気スロットは、前記取付け溝群の前記V形の前記中心線に対して対称的である。
いくつかの実施例では、前記鉄心の中央は、回転シャフト穴を備え、前記鉄心は、前記回転シャフト穴の外縁に環状に配置された第3の空気スロットをさらに備え、前記第3の空気スロットは、複数のセグメントで構成された構造であり、前記第3の空気スロット(170)の各セグメントは、前記取付け溝の2つの間に介在しており、前記第3の空気スロットの端面は、前記取付け溝から離間しているように配設される。
いくつかの実施例では、前記取付け溝のうちの各取付け溝は、前記鉄心の前記中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝の前記第2の端部から前記第1の端部へ向いている寸法は、前記取付け溝の幅として定義され、前記鉄心の径方向に沿った前記第3の空気スロットの寸法は、前記第3の空気スロットの径方向幅として定義され、前記取付け溝の前記幅はw3であり、前記第3の空気スロットの前記径方向幅はt2であり、w3及びt2は、t2/w3=0.1から0.3を満たす。
いくつかの実施例では、前記鉄心の径方向に沿った前記第3の空気スロットの寸法は、前記第3の空気スロットの径方向幅として定義され、これはt2であり、前記回転シャフト穴に隣接した前記回転シャフト穴の側壁と前記第3の空気スロットの側壁との間の距離は、t3であり、t2及びt3は、t3≧2×t2を満たす。
いくつかの実施例では、前記鉄心の径方向に沿った前記第3の空気スロットの寸法は、前記第3の空気スロットの径方向幅として定義され、これはt2であり、前記第3の空気スロットに隣接した前記第3の空気スロットの端面と前記取付け溝のサイドウォールとの間の距離はtb1であり、t2及びtb1は、tb1/t2=0.3から1を満たす。
いくつかの実施例では、前記取付け溝に隣接した前記第2の段状溝の端面と前記鉄心の軸に隣接した側面との間の夾角(included angle)はa3であり、これは、a3=85°から110°を満たす。
いくつかの実施例では、前記鉄心の径方向に沿った前記第1の空気スロットの寸法は、前記第1の空気スロットの径方向幅として定義され、前記第1の空気スロットの径方向幅はw4であり、前記第1の空気スロットと前記取付け溝の間の距離はtb2であり、w4及びtb2は、tb2/w4=0.3から0.5を満たす。
本開示の一態様によれば、二次磁極モータが提供される。この二次磁極モータは、上記解決策のいずれか一つによるロータ組立体と、前記ロータ組立体の外縁をスリーブで接続するように配設されたステータ組立体とを含む。
したがって、本開示の実施例によれば、ロータ組立体及び二次磁極モータにおいて、一方では、第2の空気スロットによって、永久磁石から発せられる磁力線が永久磁石の端部を通じて短絡することを防ぎ、それによって磁束漏れを減少させることができ、他方では、二次磁極領域における磁力線の向きを調整し、それによってトルク変動を弱めることができる。他の実施例では、第1の空気スロットは、永久磁石の両端部における磁束漏れを制限しつつ、空隙に面する永久磁石の幅を調整する。永久磁石に沿った方向に及びロータの外周に向けて幅が徐々に増大するという特徴によって鉄損がかなり大きく減少し得るという研究が示された。第1の空気スロットは、取付け溝から離間しているように配設され、これによって永久磁石のより多くの磁力線が空隙に入ることが可能になり、永久磁石の稼働率をさらに改善することができる。
本明細書の一部を形成する添付図面は、明細書と共に、本開示の実施例を説明し、本開示の原理を説明する役割を果たす。本開示は、下記添付図面を参照することで以下の詳細な説明からより明確に理解することができる。
本開示のロータ組立体に係るいくつかの実施例の構造概略図である。 図1の実施例における取付け溝の第1の端部に隣接した構造の拡大概略図である。 本開示のロータ組立体に係るいくつかの実施例における径方向の第2の段状溝の幅変化がトルク曲線に及ぼす影響を示すグラフである。 本開示のロータ組立体に係るいくつかの実施例におけるw2/w1と共に電磁トルクの変化を示すグラフである。 本開示のロータ組立体に係るいくつかの実施例におけるモータ回転シャフトにおける磁束漏れ経路の概略図である。 本開示の二次磁極モータのいくつかの実施例と先行技術におけるモータとの間の出力トルクの比較を示すグラフである。
図面中、以下の通りである。
10−ロータ組立体、100−鉄心、110−取付け溝、111−第1の端部、113−突出部、120−永久磁石磁極領域、130−二次磁極領域、140−第1の空気スロット、150−第2の空気スロット、151−第1の段状溝、152−第2の段状溝、160−回転シャフト穴、170−第3の空気スロット、200−永久磁石、300−回転シャフト。
本開示の目的、技術的解決策、及び利点はより明確であるため、本開示のロータ組立体及び二次磁極モータは、添付図面を参照して実施例を通じて詳細にさらに説明される。
要素が別の要素に「固定」されるというとき、それは、別の要素に直接であってもよく、又は中間要素が存在してもよいことに留意されたい。要素が別の要素に「接続」されるとみなされるとき、それは、別の要素に直接接続されてもよく、又は同時に中間要素が存在してもよい。逆に、要素が別の要素に「直接」あるというとき、中間要素は存在しない。本明細書中に使用されるとき、用語「垂直」、「水平」、「左」、「右」、及び同様の表現は、例示のためのものにすぎない。各実施例についての添付図面中の様々な対象は、実際の構成要素の縮尺ではなく、例示するのに都合のよい縮尺で描かれている。
二次磁極モータによって使用される永久磁石の個数は、従来の永久磁石同期モータの永久磁石の個数のわずか半分であり、これによって永久磁石をより十分に利用し、使用される永久磁石の個数をかなり減少させ、それによってモータのコストを下げることができる。しかしながら、その特別な磁気回路構造も、使用される永久磁石の個数の減少によって引き起こされる出力トルクの減少、及び隣接した磁極構造の非対称によって引き起こされるトルク変動の増大を含む多くの問題をもたらし、これにより、二次磁極モータのさらなる普及及び応用が制限されている。本開示は、大きい出力トルクを有するともに、トルク変動をかなり減少させることができるロータ組立体及び二次磁極モータを提供する。
図1又は図2に示されるように、本開示のいくつかの実施例は、鉄心100及び複数の永久磁石200を含むロータ組立体10を提供する。鉄心100は、複数の取付け溝110を備え、この複数の取付け溝110は、鉄心100の周方向に沿って分散しているとともに、鉄心100を複数の永久磁石磁極領域120と複数の二次磁極領域130に分割する。取付け溝110の各取付け溝110は、鉄心100の外縁に隣接した第1の端部111を有する。第1の端部111の2つの側は、それぞれ、永久磁石磁極領域120に位置する1つの第1の空気スロット140と、二次磁極領域130に位置する1つの第2の空気スロット150とを備える。第1の空気スロット140は、取付け溝110から離間しているように配設され、第1の空気スロット140の周方向幅寸法は、鉄心100の径方向外側向きに沿って徐々に増大する。第2の空気スロット150は、取付け溝110と連通している。複数の永久磁石200は、複数の取付け溝110にそれぞれ収容され、鉄心100の外縁に面する複数の永久磁石200の磁極は、同じである。
上述したロータ組立体10及び二次磁極モータでは、第1の空気スロット140は、永久磁石200の両端における磁束漏れを制限しつつ空隙に面する永久磁石磁極領域120の幅を調整する。永久磁石200に沿った方向に及びロータの外周に向けて第1の空気スロットの幅が徐々に増大するという特徴によって、鉄損はかなり減少し得ることが研究によって示されている。第1の空気スロット140は、取付け溝110から離間しているように配設され、これによって永久磁石200のより多くの磁力線が空隙に入ることが可能になり、永久磁石200の稼働率をさらに改善することができる。一方で、第2の空気スロット150は、永久磁石200から発せられる磁力線が永久磁石200の端部を通じて短絡することを防ぎ、それによって磁束漏れを減少させることができ、他方では、二次磁極領域130における磁力線の向きを調整し、それによってトルク変動を弱めることができる。
実施可能なやり方の1つとして、上記実施例における鉄心100は、軟磁性材料のシートを積層することによって形成される。取付け溝110の個数及びレイアウトは、実際の作動条件に従って一直線、V形、弧状、又は任意の他の形状であるように設計することができる。図1及び図2に示されるように、本開示のいくつかの実施例では、鉄心100は、全体として円筒形であり、取付け溝110は、全体として長方形の溝である。鉄心100の軸方向に直交する平面内で、取付け溝110の2つごとは、取付け溝群を形成する。取付け溝群はV形であり、その開口部は鉄心100の外縁に面し、取付け溝群ごとに取付け溝110の2つが、鉄心100の径方向に対して対称的に配設される。複数の取付け溝群は、鉄心100の周方向に沿って均一に分散している。各取付け溝110の第1の端部111は、突出部113を有し、この突出部113は、取付け溝110の中に入れられた永久磁石200に当接することができ、永久磁石200を固定するように取付け溝110の内壁と協働する。
さらに、図1及び図2に示されるように、1つの取付け溝群に装着された2つの永久磁石200の2つの対向した側は、鉄心100の外縁に同時に面する。鉄心100の外縁に面する各永久磁石200は、同じ極性、すなわち、N極又はS極を有する。取付け溝群のV形夾角内の領域は、永久磁石磁極領域120であり、それは、鉄心100の外縁に面する永久磁石200の側の反対にある。隣接した取付け溝群間の軟磁性材料は、永久磁石磁極の極性とは反対の極性を有する二次磁極領域130に磁化される。さらに、複数の永久磁石磁極領域120及び複数の二次磁極領域130は、鉄心100の周方向に沿って間隔をおいて分散している。複数の永久磁石磁極領域120にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しく、複数の二次磁極領域130にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しい。
永久磁石磁極領域120内に位置する第1の空気スロット140は、空隙に面する永久磁石磁極領域120の幅を適度に調整する。幅が大きい場合、大きい空隙磁束密度を形成することができず、幅が小さい場合、多くの磁力線が一緒に集められ、磁気飽和という結果になり、これによってロータの鉄損の増加、熱生産性の増加、及び電磁トルクの減少を引き起こす。加えて、第1の空気スロット140は、永久磁石200の両端部で磁束漏れを制限する。実施可能なやり方の1つとして、図1及び図2に示されるように、第1の空気スロット140は、鉄心100の周方向に沿って第1の空気スロット140の寸法を徐々に増大させるように半球又は多角形形状を有し、第1の空気スロット140は、すぐ近くで磁力線を滑らかにし、鉄損を減少させることができる。さらに、永久磁石磁極領域120は、2つの第1の空気スロット140を備え、2つの第1の空気スロット140は、それぞれ、1つの取付け溝群における2つの取付け溝110の第1の端部111に隣接し、対応する取付け溝群のV形の中心線に対して対称的である。対称的な第1の空気スロット140は、出力トルクの変動をさらに減少させる。
本開示のいくつかの実施例では、図1又は図2に示されるように、第2の空気スロット150は、鉄心100の周方向に沿って延び、鉄心100の軸に隣接した第2の空気スロット150の一方の側は、段状である。鉄心100の径方向に沿った第2の空気スロット150の寸法は、第2の空気スロット150の径方向幅として定義される。第2の空気スロット150は、第1の端部111から離れる方向に沿って、順次、第1の段状溝151及び第2の段状溝152を含む。第1の段状溝151の径方向幅は、第2の段状溝152の径方向幅よりも小さい。一方で、第2の空気スロット150は、永久磁石200の端部を通じた永久磁石200から発せられる磁力線の短絡によって引き起こされる磁束漏れの増加を防いで、他方で、二次磁極領域130における磁力線の向きを調整し、それによってトルク変動を弱めることができる。第2の空気スロット150がステップ状に延びているように設定することによって、二次磁極領域130内の磁力線の向きは、永久磁石磁極領域120の磁気回路に影響を及ぼすことなく有効に調整できる。実施可能なやり方の1つとして、1つの取付け溝群における2つの取付け溝110の第1の端部111にそれぞれ対応する2つの第2の空気スロット150は、対応する取付け溝群のV形の中心線に対して対称的である。
第2の空気スロット150がステップ状に延びているように設定することによって、二次磁極領域130に面する永久磁石200の一方の側で発生する磁力線が、第2の空気スロット150に沿って二次磁極領域130に到達するという研究が示されている。本開示のいくつかの実施例では、鉄心100の半径はRであり、 第1の段状溝151の径方向幅はw1であり、第2の段状溝152の径方向幅はw2である。鉄心100の半径Rは、第1の段状溝151の径方向幅w1、及び第2の段状溝152の径方向幅w2は、以下の関係、すなわち、w2<0.17R、且つw2/w1=1.4から1.8を満たす。w2が大きすぎる場合、第2の空気スロット150が鉄心100の中央により隣接するにつれて磁力線の通過のために残されている二次磁極領域130の面積が減少し、逆すそ広がり形状(inverted splayed−shape)が形成されると理解できる。隣接した永久磁石200から発せられる磁力線は、逆すそ広がり形状の夾角で収束し、これによって磁束密度の飽和が引き起こされ、ロータの出力トルクを減少させる。w2があまりに小さい場合、永久磁石200から発せられる磁力線は、第2の空気スロット150を直接通過し、これによって第2の空気スロット150が空隙に入る磁力線の形状を有効に調整することが不能になり、それによって隣接した磁極の非対称を悪化させ、より大きいトルク変動を引き起こす。
w1の値は、w2の値よりも小さいように設定されるが、これは、w1が大きすぎる場合、二次磁極領域に面する永久磁石200の側面が、第2の空気スロット150によって過度にシールドされることになるからである。空気の透過性がとても小さいので、永久磁石200の磁力線は、二次磁極に到達することができず、それによって電磁トルクを減少させる。w1が小さすぎる場合、永久磁石200から発せられる磁力線は、第2の空気スロット150を直接通過して短絡を引き起こし、これによって永久磁石200の端部における磁束漏れを増加させるとともに、出力トルクを減少もさせる。w2<0.17R及びw2/w1=1.4から1.8を満たすようにw1及びw2を相関させることによって、二次磁極領域130内の磁力線の向きは、永久磁石領域120の磁気回路に影響を及ぼすことなく有効に調整することができる。w2=0.16Rとw2=0.19Rであるときの間のトルク曲線の比較が、図3に示される。w2=0.19Rであるとき、トルク曲線は、二次磁極領域130によって発生しているべきいくつかのピーク点を失うが、次に二次磁極領域130内に磁気飽和により失われ、それによって電磁トルクがかなり減少し、トルク変動が増大する。w2=0.13Rが維持されるとき、電磁トルクに関するw2/w1の変化の影響は、図4に示されており、w2/w1=1.4から1.8であることが好ましい。
本開示のいくつかの実施例では、図2に例示されるように、第2の段状溝152に関して、取付け溝110に隣接した端面と鉄心100の軸に隣接した側面との間の夾角はa3であり、それは、a3=85°から110°を満たす。夾角a3は、永久磁石200から発せられる磁力線が二次磁極領域130に入る様子に影響を及ぼす。a3が増大すると、 回転シャフト300に隣接した第2の空気スロット150の側面に沿った磁力線の流れが滑らかになり、局所的な磁気飽和が起こらなくなるが、w1とw2の間の差は減少し、永久磁石200から発せられる磁力線が減少するとともに、電磁トルクが減少するという結果になる。a3が減少すると、回転シャフト300に隣接した第2の空気スロット150の側面は滑らかでなくなり、これにより局所的な磁気飽和が増加し、出力トルクが減少する。a3=85°から110°の範囲内で、永久磁石200から発せられる磁力線が二次磁極領域130へ滑らかに流れることができ、それによって出力トルクを改善し、ロータの鉄損を減少させるという研究が示されている。
本開示のいくつかの実施例では、永久磁石磁極領域120の個数及び二次磁極領域130の個数は、それぞれNである。1つの二次磁極領域130における2つの第2の空気スロット150では、それぞれの対応する取付け溝110から離れたところの2つの第2の段状溝152の2つの端面によって形成された中心角はa1であり、これは、a1/(180°/n)=0.5から0.65を満たす。実施可能なやり方の1つとして、図1に例示されるように、N=3、すなわち、取付け溝群の個数が3個であり、 取付け溝110の個数は合計で6個である。角度a1は、30°から39°の範囲である。a1>39°であるとき、第2の空気スロット150は、二次磁極領域130の中心線の近くで二次磁極領域130の磁力線を有効に集めることができず、したがって空隙の磁束密度は小さく、電磁トルクは減少する。角度a1が小さすぎる場合、二次磁極領域130は、永久磁石200から発せられる磁力線が通過するのに十分な面積を用意することができず、二次磁極領域130の磁気飽和、及び出力トルクの減少という結果になる。a1/(180°/n)=0.5から0.65という研究が示されており、これは、二次磁極領域130内の磁力線の均一な分布を確実にし、出力トルクを増加させ、局所的な磁気飽和によって引き起こされるロータの鉄損を減少させることができる。
さらに、図1に例示されるように、対応する取付け溝110に隣接した2つの第2の段状溝152の2つの端面によって形成された中心角はa2であり、これはa2/a1=1.5から1.9を満たす。実施可能なやり方の1つとして、a1が37.5°のとき、角度a2は、56.25°から71.25°の範囲である。角度a1が一定である場合、角度a2が増大すると、第2の空気スロット150の第2の段状溝152と二次磁極領域130に面する永久磁石200の側面との間の軟磁性材料の幅がより小さくなり、磁気抵抗がより大きくなる。過酷な場合には、磁気飽和が生じ、これにより永久磁石200の磁力線が二次磁極領域130に到達できなくなり、出力トルクを減少させる。a1が減少するとき、第2の空気スロット150の第2の段状溝152の周方向厚さが減少し、二次磁極領域130内の磁力線に対する第2の空気スロット150の変調効果が弱められ、トルク変動が増加し、二次磁極領域130に面する空隙内に強い磁束密度を形成することは不可能であり、それによって出力トルクの能力を制限する。
本開示のいくつかの実施例では、永久磁石200は、希土類永久磁石である。図1及び図2に示されるように、鉄心100の半径は、Rである。1つの永久磁石磁極領域における2つの第1の空気スロット140では、それぞれの対応する取付け溝110から離れたところの2つの第1の空気スロット140の2つの端面によって形成された中心角はa4である。鉄心100の径方向に沿った第1の空気スロット140の寸法は、第1の空気スロット140の径方向幅として定義され、これはw4である。各取付け溝110は、鉄心100の中央に隣接した第2の端部を有し、取付け溝110の第2の端部から第1の端部111へ向いている寸法は、取付け溝110の幅として定義され、これはw3である。R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす。
使用される永久磁石200が希土類永久磁石であるとき、シミュレーション結果は、本出願に従って設計されたモータにおける永久磁石200の作動点は約0.8であり、すなわち、単位面積当たり永久磁石200が発生する磁束は、0.8Wbであることを示す。第1の空気スロット140が配設されているので、V形を形成する2つの永久磁石200が発生する合計磁束は、2×(w3−w4)×0.8であり、これは、全体として第1の空気スロット140によって形成されるa4の中心角を有し、第1の空気スロット140間の円弧の長さが2×π×a4×R/360°である扇形を通じて空隙に入る。したがって、円弧内の磁束密度は、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)であり、一方、軟磁性材料の飽和磁束は、概ね1.9Tである。軟磁性材料の磁気飽和を防ぐために、適切な磁束密度を設定することができ、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9が定義され得る。
本開示のいくつかの実施例では、永久磁石200は、フェライト永久磁石である。図1及び図2に示されるように、鉄心100の半径はRである。1つの永久磁石磁極領域における2つの第1の空気スロット140では、それぞれの対応する取付け溝110から離れたところの2つの第1の空気スロット140の2つの端面によって形成された中心角はa4である。鉄心100の径方向に沿った第1の空気スロット140の寸法は、第1の空気スロット140の径方向幅として定義され、これはw4である。各取付け溝110は、鉄心100の中央に隣接した第2の端部を有し、取付け溝110の第2の端部から第1の端部111へ向いている寸法は、取付け溝110の幅として定義され、これはw3である。R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす。
使用される永久磁石200がフェライト永久磁石であるとき、シミュレーション結果は、本出願により設計されたモータにおける永久磁石200の作動点は約0.3であり、すなわち、単位面積当たり永久磁石200が発生する磁束は、0.3Wbであることを示す。第1の空気スロット140が配設されているので、V形を形成する2つの永久磁石200が発生する合計磁束は、2×(w3−w4)×0.3であり、これは、全体として第1の空気スロット140によって形成されるa4の中心角を有し、第1の空気スロット140間の円弧の長さが2×π×a4×R/360°である扇形を通じて空隙に入る。したがって、円弧内の磁束密度は、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)であり、一方、軟磁性材料の飽和磁束は、概ね1.9Tである。軟磁性材料の磁気飽和を防ぐために、適切な磁束密度を設定することができ、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9が定義され得る。
本開示のいくつかの実施例では、図1及び図2に示されるように、鉄心100の径方向に沿った第1の空気スロット140の寸法は、第1の空気スロット140の径方向幅として定義される。第1の空気スロット140の径方向幅はw4であり、第1の空気スロット140と取付け溝110との間の距離はtb2であり、w4及びtb2は、tb2/w4=0.3から0.5を満たす。tb2が増大すると、ロータの機械強度が増大するが、永久磁石200の端部における磁束漏れが増大し、空隙に入る磁力線が減少する。tb2が減少するとき、ロータの機械強度は減少し、磁束漏れが減少するが、第1の空気スロット140によってシールドされた永久磁石200の磁束側が発生する磁力線は減少する。tb2がある範囲に減少するとき、電磁トルクが減少する。w4が増大すると、第1の空気スロット140によってシールドされた永久磁石200の面積が増大し、永久磁石200が発生させる磁力線が減少し、電磁トルクは減少する。w4が減少すると、ロータの外周に隣接した永久磁石200の端部で発生した磁力線は、第1の空気スロット140を直接通過し、それによって磁束漏れが増加し、第1の空気スロット140は、空隙に入る永久磁石200の磁力線の分布を有効に調整することができず、これによりトルク変動が増大する。研究は、tb2/t4=0.3から0.5であるとき、第1の空気スロット140は、空隙に入る永久磁石磁極の磁力線に分布を有効に調整し、トルク変動を減少させ、両端における磁束漏れを有効に制限し、出力トルクを改善することができることを示している。
本開示のいくつかの実施例では、図1に例示されるように、鉄心100の中央は、回転シャフト穴160を備える。鉄心100は、回転シャフト穴160の外縁に環状に配置された第3の空気スロット170をさらに備える。第3の空気スロット170は、2つの取付け溝110間にそれぞれ介在する複数のセグメントで構成された構造であり、第3の空気スロット170の端面は、取付け溝110から離間しているように配設される。図5に例示されるように、磁気回路は、モータ・ハウジング(図示せず)、及びモータ回転シャフト300における永久磁石200から発せられる磁力線の磁束漏れによって形成され、第3の空気スロット170の存在は、永久磁石200から発せられる磁力線から回転シャフト300への磁気回路の磁気抵抗を増大させ、それによって回転シャフト300に到達する磁力線の個数を減少させ、モータの出力トルクを改善する。第3の空気スロット170は、永久磁石200の取付け溝110と連通しておらず、これは、ロータの穿孔構造が全体であることを確実にすることができる。
本開示のいくつかの実施例では、各取付け溝110は、鉄心100の中央に隣接した第2の端部を有し、取付け溝110の第2の端部から第1の端部111への寸法は、取付け溝110の幅として定義される。鉄心100の径方向に沿った第3の空気スロット170の寸法は、第3の空気スロット170の径方向幅として定義される。図1に例示されるように、取付け溝110の幅はw3であり、第3の空気スロット170の径方向幅はt2であり、w3及びt2は、t2/w3=0.1から0.3を満たす。t2が増大すると、永久磁石200とモータ・シャフト300との間の第3の空気スロット170の磁気抵抗がより増大し、モータ・シャフト300上の磁束漏れを減少させる効果がより良くなる。しかしながら、第3の空気スロット170によってシールドされた永久磁石200の磁束面(magnetic flux surface)の面積は増大し、シールドされていない磁束面と比較して、シールドされた永久磁石200が発生する磁力線の個数は、磁気抵抗の増大により減少し、モータの出力トルクの減少という結果になる。t2が減少すると、第3の空気スロット170によってシールドされた永久磁石200の面積は減少し、永久磁石200が発生する磁力線の総数は増加し、しかし、回転シャフト300の磁束漏れは増加し、電磁トルクも減少する。t2/w3=0.1から0.3のとき、第3の空気スロット170 の磁束漏れを減少させることは永久磁石200の磁束面をシールドすることによって磁力線を減少させることよりも明らかに効果があり、モータ・トルクが改善されるという研究が示されている。
本開示のいくつかの実施例では、図1及び図2に示されるように、鉄心100の径方向に沿った第3の空気スロット170の寸法は、 第3の空気スロット170の径方向幅として定義され、これはt2である。回転シャフト穴160の側壁と回転シャフト穴160に隣接した第3の空気スロット170の側壁との間の距離はt3であり、これは、t3≧2×t2を満たす。t2が増大すると、第3の空気スロット170は、磁束漏れを減少させるより良い効果を有するが、ロータが回転するときの遠心力の影響によりロータ構造の機械強度が減少し、t2が減少するときこの影響が逆になる。t3が増大すると、ロータの機械強度及び安全ファクタが増大するが、第3の空気スロット170とロータの外周との間の二次磁極エリア130の面積がさらに圧縮される。面積があまりに小さい場合、二次磁極エリア130の磁束密度飽和が生じ、これにより出力トルクが減少し、ロータの鉄損が増加し、動作効率が減少する。t3≧2×t2のとき、ロータが良好な機械強度を有し、電磁トルクが改善されるという研究が示されている。
本開示のいくつかの実施例では、図1及び図2に示されるように、鉄心100の径方向に沿った第3の空気スロット170の寸法は、第3の空気スロット170の径方向幅として定義され、これはt2である。第3の空気スロット170の端面と第3の空気スロット170に隣接した取付け溝110の側壁との間の距離はtb1であり、これは、tb1/t2=0.3から1を満たす。tb1が減少すると、磁束密度はより容易に飽和され、それによって永久磁石200から回転シャフト300へ発せられる磁束漏れの磁力線を減少させる。しかしながら、第3の空気スロット170によってシールドされている永久磁石200が面する磁気回路の磁気抵抗も増大し、永久磁石200から発せられる磁力線の総数の減少、機械強度の減少という結果になる。磁束漏れは減少させられるが、電磁トルクも減少し、tb1が増大するとき、しかし、影響が逆になる。tb1/t2=0.3から1のとき、ロータの機械強度が最良であり、電磁トルクがある程度まで改善されるという研究が示されている。
本開示は、ロータ組立体10及びステータ組立体を含む二次磁極モータをさらに提供し、ただし、ロータ組立体10は、上記解決策のいずれか一つによる。ステータ組立体は、ロータ組立体10の外縁をスリーブで接続するように配設される。図6に、本開示によって与えられる二次磁極モータと先行技術との間のトルク曲線の比較が示されている。明らかに、本開示によって与えられる二次磁極モータは、より大きい平均トルクと、より小さいトルク変動を有する。
上記実施例の技術的特徴は、任意に組み合わせることができる。説明が簡潔であるために、必ずしも上記実施例における技術的特徴の可能な組合せの全てが説明されているわけではない。しかしながら、それらの間に矛盾がないのであれば、それらのコンビネーションは、本開示の範囲内に含まれるとみなされるべきである。
上述したものは、本開示のいくつかの実施例にすぎない。その説明は具体的であり、詳述されているが、それらの実施例は、本発明の特許の範囲の限定として理解することはできない。本開示の概念から逸脱することなく、当業者によっていくつかの修正例及び改善例がなされ得、それらは本開示の保護範囲内に含まれることに留意されたい。したがって、開示された特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。
まず、上記の実施例は、本開示に限定するものではなく、本開示の技術的解決策を例示するためのものに過ぎないことに留意されたい。本開示は、好ましい実施例を参照して詳細に説明されてきたが、本開示の特定の実施例は、さらに修正されてもよく、又は本開示の技術的解決策の趣旨から逸脱することなく、いくつかの技術的特徴が均等に置き換えられてもよく、本開示によって権利主張された技術的解決策の保護範囲内に含まれるべきであることを当業者は理解されたい。

Claims (19)

  1. 複数の取付け溝(110)を備えた鉄心(100)と、
    前記複数の取付け溝(110)にそれぞれ収容される複数の永久磁石(200)と
    を備えるロータ組立体であって、
    前記複数の取付け溝(110)は、前記鉄心(100)の周方向に沿って分散するとともに、前記鉄心(100)を複数の永久磁石磁極領域(120)と複数の二次磁極領域(130)とに分割し、前記取付け溝(110)のうちの各取付け溝(110)は、前記鉄心(100)の外縁に隣接した第1の端部(111)を有し、前記第1の端部(111)の一方の側は、前記二次磁極領域(130)内に位置する第2の空気スロット(150)を備え、前記第2の空気スロット(150)は、前記取付け溝(110)と連通しており、前記鉄心(100)の前記外縁に面する前記複数の永久磁石(200)の磁極は、同じである、ロータ組立体。
  2. 前記第1の端部(111)の他方の側は、前記永久磁石磁極領域(120)内に位置する第1の空気スロット(140)を備え、前記第1の空気スロット(140)は、前記取付け溝(110)から離間しているように配設される、請求項1に記載のロータ組立体。
  3. 前記第1の空気スロット(140)の周方向幅寸法は、前記鉄心(100)の径方向外側向きに沿って徐々に増大する、請求項2に記載のロータ組立体。
  4. 前記第2の空気スロット(150)は、前記鉄心(100)の前記周方向に沿って延びており、前記鉄心(100)の軸に隣接した前記第2の空気スロット(150)の一方の側は、段状であり、前記鉄心(100)の径方向に沿った前記第2の空気スロット(150)の寸法は、前記第2の空気スロット(150)の径方向幅として定義され、前記第2の空気スロット(150)は、前記第1の端部(111)から離れる方向に沿って第1の段状溝(151)と第2の段状溝(152)とを順次備え、前記第1の段状溝(151)の径方向幅は、前記第2の段状溝(152)の径方向幅よりも小さい、請求項1に記載のロータ組立体。
  5. 前記鉄心(100)の半径はRであり、前記第1の段状溝(151)の前記径方向幅はw1であり、前記第2の段状溝(152)の前記径方向幅はw2であり、前記鉄心(100)の前記半径R、前記第1の段状溝(151)の前記径方向幅w1、及び前記第2の段状溝(152)の前記径方向幅w2は、w2<0.17R、及びw2/w1=1.4から1.8を満たす、請求項4に記載のロータ組立体。
  6. 前記複数の前記永久磁石磁極領域(120)及び前記複数の前記二次磁極領域(130)は、前記鉄心(100)の前記周方向に沿って間隔をおいて分散しており、前記複数の永久磁石磁極領域(120)にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しく、前記複数の二次磁極領域(130)にそれぞれ対応する中心角は、互いに等しい、請求項4に記載のロータ組立体。
  7. 前記永久磁石磁極領域(120)の個数及び前記二次磁極領域(130)の個数はNであり、前記二次磁極領域(130)のうちの1つにおける2つの第2の空気スロット(150)では、それぞれの対応する取付け溝(110)から離れたところの2つの第2の段状溝(152)の2つの端面によって形成された中心角はa1であり、これはa1/(180°/N)=0.5から0.65を満たす、請求項6に記載のロータ組立体。
  8. 前記二次磁極領域(130)のうちの1つにおける2つの第2の空気スロット(150)では、それぞれの対応する取付け溝(110)から離れたところの2つの第2の段状溝(152)の2つの端面によって形成された中心角はa1であり、それぞれの対応する取付け溝(110)に隣接した前記2つの第2の段状溝(152)の2つの端面によって形成された中心角はa2であり、a1及びa2は、a2/a1=1.5から1.9を満たす、請求項6に記載のロータ組立体。
  9. 前記永久磁石(200)は希土類永久磁石であり、前記鉄心(100)の半径はRであり、永久磁石磁極のうちの1つにおける2つの第1の空気スロット(140)では、それぞれの対応する取付け溝(110)から離れたところの前記第1の空気スロット(140)のうちの2つの2つの端面によって形成された中心角はa4であり、前記鉄心(100)の径方向に沿った前記第1の空気スロット(140)の寸法は、前記第1の空気スロット(140)の径方向幅として定義され、これはw4であり、前記取付け溝(110)のうちの各取付け溝(110)は、前記鉄心(100)の中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝(110)の前記第2の端部から前記第1の端部(111)へ向いている寸法は、前記取付け溝(110)の幅として定義され、これはw3であり、R,a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.8/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす、請求項3に記載のロータ組立体。
  10. 前記永久磁石(200)はフェライト永久磁石であり、前記鉄心(100)の半径はRであり、永久磁石磁極のうちの1つにおける2つの第1の空気スロット(140)では、それぞれの対応する取付け溝(110)から離れたところの前記2つの第1の空気スロット(140)の2つの端面によって形成された中心角はa4であり、前記鉄心(100)の径方向に沿った前記第1の空気スロット(140)の寸法は、前記第1の空気スロット(140)の径方向幅として定義され、これはw4であり、前記取付け溝(110)のうちの各取付け溝(110)は、前記鉄心(100)の中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝(110)の前記第2の端部から前記第1の端部(111)へ向いている寸法は、前記取付け溝(110)の幅として定義され、これはw3であり、R、a4、w4、及びw3は、2×(w3−w4)×0.3/(2×π×a4×R/360°)=1.6から1.9を満たす、請求項3に記載のロータ組立体。
  11. 前記取付け溝(110)の2つごとはV形である取付け溝群を形成し、前記取付け溝群の開口部は前記鉄心(100)の前記外縁に面し、前記取付け溝群ごとの2つの取付け溝(110)は前記鉄心(100)の径方向に対して対称的に配設され、複数の前記取付け溝群は前記鉄心(100)の前記周方向に沿って均一に分散され、前記取付け溝群のV形夾角内の領域は永久磁石磁極領域(120)であり、隣接した前記取付け溝群間の領域は二次磁極領域(130)である、請求項2に記載のロータ組立体。
  12. 前記永久磁石磁極領域(120)は、それぞれ前記取付け溝群における前記2つの前記取付け溝(110)の第1の端部(111)に隣接しているとともに前記取付け溝群のV形の中心線に対して対称的である2つの第1の空気スロット(140)を備え、前記取付け溝群における前記2つの取付け溝(110)の前記第1の端部(111)にそれぞれ対応する2つの第2の空気スロット(150)は、前記取付け溝群の前記V形の前記中心線に対して対称的である、請求項11に記載のロータ組立体。
  13. 前記鉄心(100)の中央は、回転シャフト穴(160)を備え、前記鉄心(100)は、前記回転シャフト穴(160)の外縁に環状に配置された第3の空気スロット(170)をさらに備え、前記第3の空気スロット(170)は、複数のセグメントで構成された構造であり、前記第3の空気スロット(170)の各セグメントは、前記取付け溝(110)の2つの間に介在しており、前記第3の空気スロット(170)の端面は、前記取付け溝(110)から離間しているように配設される、請求項1から12までのいずれか一項に記載のロータ組立体。
  14. 前記取付け溝(110)のうちの各取付け溝(110)は、前記鉄心(100)の前記中央に隣接した第2の端部を有し、前記取付け溝(110)の前記第2の端部から前記第1の端部(111)へ向いている寸法は、前記取付け溝(110)の幅として定義され、前記鉄心(100)の径方向に沿った前記第3の空気スロット(170)の寸法は、前記第3の空気スロット(170)の径方向幅として定義され、前記取付け溝(110)の前記幅はw3であり、前記第3の空気スロット(170)の前記径方向幅はt2であり、w3及びt2は、t2/w3=0.1から0.3を満たす、請求項13に記載のロータ組立体。
  15. 前記鉄心(100)の径方向に沿った前記第3の空気スロット(170)の寸法は、前記第3の空気スロット(170)の径方向幅として定義され、これはt2であり、前記回転シャフト穴(160)に隣接した前記回転シャフト穴(160)の側壁と前記第3の空気スロット(170)の側壁との間の距離は、t3であり、t2及びt3は、t3≧2×t2を満たす、請求項13に記載のロータ組立体。
  16. 前記鉄心(100)の径方向に沿った前記第3の空気スロット(170)の寸法は、前記第3の空気スロット(170)の径方向幅として定義され、これはt2であり、前記第3の空気スロット(170)に隣接した前記第3の空気スロット(170)の端面と前記取付け溝(110)のサイドウォールとの間の距離はtb1であり、t2及びtb1は、tb1/t2=0.3から1を満たす、請求項13に記載のロータ組立体。
  17. 前記取付け溝(110)に隣接した前記第2の段状溝(152)の端面と前記鉄心(100)の軸に隣接した側面との間の夾角はa3であり、これは、a3=85°から110°を満たす、請求項4に記載のロータ組立体。
  18. 前記鉄心(100)の径方向に沿った前記第1の空気スロット(140)の寸法は前記第1の空気スロット(140)の径方向幅として定義され、前記第1の空気スロット(140)の径方向幅はw4であり、前記第1の空気スロット(140)と前記取付け溝(110)の間の距離はtb2であり、w4及びtb2は、tb2/w4=0.3から0.5を満たす、請求項2に記載のロータ組立体。
  19. 請求項1から18までのいずれか一項に記載のロータ組立体と、前記ロータ組立体(10)の外縁をスリーブで接続するように配設されたステータ組立体とを備える二次磁極モータ。
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