JP2021531763A - 細菌性膣炎の診断 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(i)シアル化ペプチドおよび捕捉部位を含むインジケータ分子、(ii)捕捉分子を含む捕捉ゾーン、ならびに(iii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体と結合することができる結合分子を含むシアリダーゼ酵素活性検出キットまたはデバイスを提供する。このキットまたはデバイスを使用する方法、ならびに特異的インジケータ分子および特異的結合分子も提供される。

Description

本発明は、シアリダーゼ酵素の切断活性の検出、および細菌性膣炎の検出におけるその使用に関する。特に、本発明は、シアリダーゼ酵素の切断活性を検出するために有用な特異的に設計されたペプチドおよびインジケータ分子を提供する。本発明の他の様々な態様は、本発明のインジケータ分子を切断することができるシアリダーゼ酵素の活性の試験試料における存在を検出または測定するための酵素検出デバイス、キット、方法、および使用を含む。
シアリダーゼ酵素(別名ノイラミニダーゼ)は、エキソまたはエンド(ポリ−)シアル酸を切断する2つの主要なクラスに分けられるグリコシド加水分解酵素(それぞれEC3.2.1.18およびEC3.2.1.129)である。シアル酸は、ノイラミン酸のN−またはO−置換誘導体である(以下に示す)。
Figure 2021531763
シアル酸は一般に、糖タンパク質および糖脂質(特にガングリオシド)で自然界に認められる。ウイルス、細菌、および哺乳類のシアリダーゼはすべて自然界で知られている。細菌性シアリダーゼ活性のレベルの上昇は、細菌性膣炎(BV)の診断マーカーとして機能することが知られている(Briselden et.al.,J.Clin.Microbiol.,1992,vol.30,pages 663−666)。この背後にある理論は、膣内で発生する可能性のある細菌の不均衡、および乳酸桿菌の多い典型的な健康環境から嫌気的に進められるマイクロバイオームへの移行に基づいている(Petrova et.al.,Front.Physiol.,2015,6:81)。特定の嫌気性菌はシアリダーゼ酵素を分泌し、膣における本来の天然粘液バリアを危険にさらす。それでもなお、BVの正確なメカニズムがさらに完全に確立されるべきである。症候性BVに苦しむ患者は、著しい不快感、膣分泌物、不快な臭い、より一般的にはそれらの膣の健康を管理できないという感覚を経験し得る(Bilardi et.al.,Plos One,2013,vol.8,e74378)。治療経路には通常、局所または経口抗生物質が含まれる。局所プレバイオティクス治療(例えば、VH essentials(登録商標))、およびpHジェル(例えば、バランスアクティブBV)も店頭で入手できる。BVは難治性であり、患者は抗生物質治療後に再発し得る(Bilardi et.al.,Plos One,2013,vol.8,e74378)。難治性の症例のうちのいくつかは、膣内におけるバイオフィルムの形成に関連していると考えられる(Verstraelen & Swidsinski,Curr.Opin.Infect.Dis.,2013,26:86−89)。BVの存在を認識しないことのリスクは、性感染症(HIVを含む)に対するより高い感受性および、早産に関連したリスクである。早産のリスクは、子宮頸管粘液バリアの未熟な弱体化に関連していると考えられる(Lewis et.al.,J.Biol.Chem.,2013,vol.288,pages 12067−12079)。現在診療所では、BVの検査は、検査所での分析のために送られる膣試料塗抹標本に基づいている。分析の方法には、手がかりとなる細胞の調査、水酸化カリウム(KOH)臭気試験、またはニュージェントスコアなどの設定基準の適用が含まれる(Nash,Jungmann,&Gubert,BMJ Learning,2015,1−29)。ポイントオブケアでの迅速検査の使用は、迅速な回答を引き渡し、それらを即時の治療計画に加え、結果を伝えるための全体的なプロセスをスピードアップすることによって、患者に利益をもたらす。同様に、検査所への外部委託および関連する資源と時間費用を回避して、患者の時間を最初の段階における1回の診察に抑えることによって、医療提供者に潜在的な利点がある。
BVを診断するための製品の2つの主なタイプが、現在、米国および欧州で入手可能である。製品の1つのセットは、pHを測定する、色が変化するスワブに基づいている。他の製品セットも比色分析であり、シアリダーゼ活性測定に基づいている。pHベースの製品は、ポイントオブケアで利用でき、かつ店頭で入手でき、VS−SENSE PRO(登録商標)(Common Senseが販売)およびCanestest(登録商標)(Canestenが販売)が含まれる。シアリダーゼ検出に基づく、現在販売されている主な製品は、BV Blue(Sekisui DiagnosticsおよびGryphus Diagnosticsが販売)である。BV Blueはスワブベースの試験であり、試料スワブをインジケータ溶液に入れ、色を変化させて試料におけるシアリダーゼ活性の存在を示す。試験は、実行するのに約15分かかる。
様々な条件が膣の局所pHに変化を引き起こし得るため、pHベースの試験は精度に欠ける(例えば、BVだけでなくカンジダ症およびトリコノマス症)。シアリダーゼ活性を検出するBV Blueなどの既知の試験は感度が不足している。
本発明は、シアリダーゼ活性検出の感度および/または特異性を改善する試みからの結果である。本発明者らは現在、シアリダーゼ酵素の切断活性を検出するために有用なペプチドおよび対応するインジケータ分子を特異的に設計している。本明細書でさらに説明されるように、各ペプチドは、ガラクトシル基を介してシアリル基に結合され(したがって、シアリダーゼ酵素の基質として機能する)、ペプチド構造は特異的に設計され、そのため、シアリル基が試料中に存在する1つ以上のシアリダーゼ酵素によってペプチドから切断されると、ペプチドの脱シアル化誘導体が特異的な結合分子(例えば、抗体)によって認識および結合される。好ましい実施形態では、ペプチドは、プロテアーゼ切断に対するペプチドの耐性を増強する1つ以上のアミノ酸を組み込む。
したがって、一態様では、本発明は、以下の式による配列を含むペプチドを提供し、
−X−X[Gal−Sial]−X−X
(式I)(配列番号9)
式中、
(i)Sialは、シアリル基であり、
(ii)Xは、グリコシル受容体基を含む天然または非天然アミノ酸であり、
(iii)X、X、X、およびXは、任意のアミノ酸から独立して選択され、ただし、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、−アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸である。
ペプチドは、式Iの配列から本質的になるか、または、式Iの配列からなり得る。
本発明のすべての態様によれば、「シアリル基」とは、シアル酸置換基を意味し、シアル酸はノイラミン酸のN−またはO−置換誘導体(例えば、N−アセチルノイラミン酸:「Neu5Ac」または「NANA」と呼ばれる)である。
本発明のすべての態様によれば、「Gal」とは、ガラクトシル置換基を意味する。好ましい実施形態では、ガラクトシル置換基は、以下の構造のラジカルである。
Figure 2021531763
特定の実施形態では、ガラクトシル置換基は、β−ガラクトースのラジカルである。そのような実施形態では、ガラクトシル置換基は、シアリル基にO結合している。すべての可能な位置異性体は本発明によって包含される。当業者はまた、例えば、グルコース、フルクトース、ラクトース、マルトース、およびスクロースのラジカルなどの他の糖類がガラクトシル基の代わりに使用され得ることを理解するであろう。したがって、本明細書における「ガラクトシル置換基」への言及は、それに応じて解釈されるべきである。
−Gal−Sial基は、上記のようにXに結合しており、Xは、グリコシル受容体基を含む天然または非天然アミノ酸である。すなわち、Xによって表されるアミノ酸の側鎖は、Gal置換基(すなわち、グリコシル供与体)と結合を形成する求核性置換基を含む。例えば、求核性置換基は、ヒドロキシルまたはアミン置換基であり得る。したがって、特定の実施形態では、Xは、セリン(Ser)、スレオニン(Thr)、チロシン(Tyr)、ヒドロキシリジン(Hyl)、ヒドロキシプロリン(Hyp)、アスパラギン(Asn)、アルギニン(Arg)、およびホスホセリン(SEP)から選択され得る。好ましい実施形態では、XはSerである。
式Iから、−Gal−Sial基はXにのみ結合していることが理解される(式Iで角括弧によって示される)。これは、XをXに架橋しない。誤解を避けるために、代替的なおよび同等の式(Ia)を以下に示す。
Figure 2021531763
したがって、−Gal−Sial基はペプチド骨格から分岐している。したがって、−Gal置換基は構造の中央に配置され、そのため、それは、アミノ酸X、X、X、およびXによって側面に位置される。その結果、本明細書でさらに説明されるように、結合分子(例えば、抗体)は、各ペプチドの脱シアル化誘導体に対して非常に高い親和性および特異性で生成され得、Gal置換基との相互作用を欠く周辺結合分子(例えば、抗体)の生成は最小限にされる。
、X、X、およびXは、任意のアミノ酸(天然および非天然)から独立して選択され、ただし、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、−アミノ酸および/または(i)非標準アミノ酸または(ii)非天然アミノ酸である。非標準および非天然アミノ酸は、配列の多様性を増し、ペプチドの脱シアル化誘導体に対して高い親和性を有する抗体である結合分子を生成するときに、宿主生物における免疫応答を促進するのに役立つ。−アミノ酸はプロテアーゼに対する感受性を低減するのに役立つ。特定の実施形態では、X、X、X、およびXの少なくとも2つ、3つ、または4つすべては、アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸である。
当業者は、「天然」および「非天然」アミノ酸という用語に非常に精通しているであろう。誤解を避けるために、「天然」アミノ酸は自然界に認められるものであり、標準アミノ酸および非標準アミノ酸の両方を含む。当技術分野で知られているように、標準アミノ酸は、普遍的な遺伝暗号におけるトリプレットコドンによって直接的にコードされるものである。逆に、非標準アミノ酸は、自然界に認められるが、普遍的な遺伝暗号においてトリプレットコドンによって直接的にコードされていないアミノ酸である。「非天然」アミノ酸は、自然界には認められず、人工合成によってのみ存在するものである。本明細書で使用される場合、「」または「」の接頭辞のない名称によるアミノ酸の言及は、DおよびLの両方の立体異性体を意味するために使用される。「」または「」の接頭辞の使用は、その特定の立体異性体を示す。
ペプチドまたはインジケータ分子の「脱シアル化誘導体」は、ペプチドまたはインジケータ分子からのシアリル基の切断によって、典型的にはシアリダーゼ酵素によって、生成される生成物である。したがって、ペプチドまたはインジケータ分子の「脱シアル化誘導体」は、典型的には、シアリル化したペプチドまたはインジケータ分子とは、シアリル基の存在しないことに関してのみ、またはほとんど存在しないことに関してのみ異なる。したがって、本明細書におけるペプチドまたはインジケータ分子の「脱シアル化誘導体」への言及は、そのペプチドまたはインジケータ分子の脱シアル化型を意味すると理解されるべきである。
ペプチド配列トポロジーの多様性をさらに高めることは、各ペプチドの脱シアル化誘導体に対して非常に高い親和性および特異性を有する結合分子の生成をさらに促進することが示されているため、有益である。これは、抗体である結合分子に特に関連している。したがって、好ましい実施形態では、X、X、X、およびXは、少なくとも2つ、3つ、または4つの異なるアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、疎水性アミノ酸である。例えば、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、アラニン(Ala)、バリン(Val)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)、プロリン(Pro)、−アラニン(Ala)、1−アミノシクロヘキサン−カルボン酸(Cyc)、β−アラニン(βAla)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、2’−(アミノメチル)ビフェニル−2−カルボン酸(Bip)、およびシクロヘキシルアラニン(Cha)から選択され得る。好ましくは、Nle、Nva、およびChaのL−立体異性体が使用される。さらなる実施形態では、X、X、X、およびXのうちの少なくとも2つまたは3つは、疎水性アミノ酸である。X、X、X、およびXの4つのすべては、疎水性アミノ酸であり得、ただし、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、−アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸である。特定の実施形態では、少なくとも1つの疎水性アミノ酸は、Alaである。さらなる実施形態では、XおよびXは、両方ともAlaである。好ましい実施形態では、Alaは、AlaまたはβAlaである。さらなる実施形態では、各疎水性アミノ酸は、Ala、βAla、Ile、Val、Pro、Nle、Nva、Cyc、Cha、およびBipから選択される。追加的または代替的に、いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、荷電アミノ酸である。例えば、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、アルギニン(Arg)、ヒスチジン(His)、リジン(Lys)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)、オルニチン(Orn)、およびホスホセリン(SEP)から選択され得る。好ましくは、OrnのL−立体異性体およびAspのD−立体異性体が使用される。さらなる実施形態では、X、X、X、およびXのうちの少なくとも2つまたは3つは、荷電アミノ酸である。X、X、X、およびXのうちの4つのすべては、荷電アミノ酸であり得、ただし、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、−アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸である。特定の実施形態では、各荷電アミノ酸は、Arg、Glu、Asp、Orn、およびSEPから選択される。追加的または代替的に、いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、極性アミノ酸である。たとえば、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、セリン(Ser)、スレオニン(Thr)、チロシン(Tyr)、アスパラギン(Asn)、グルタミン(Gln)、およびシステイン(Cys)から選択され得る。好ましくは、SerのD−立体異性体が使用される。さらなる実施形態では、X、X、X、およびXのうちの少なくとも2つまたは3つは、極性アミノ酸である。X、X、X、およびXの4つのすべては、極性アミノ酸であり得、ただし、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、−アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸である。特定の実施形態では、各極性アミノ酸は、Ser、Ser、およびThrから選択される。好ましい実施形態では、ペプチド配列トポロジーの多様性を最大にするために、X、X、X、およびXは、疎水性、荷電、および極性アミノ酸の組み合わせである。特に、ProおよびβAlaは、「ヒンジ基」としてのこれらの機能が、全体的な構造的折り畳みにおけるさらなる自由度を可能にし、それによってペプチド配列トポロジーの多様性をさらに増加させるため、本発明のペプチドにおいて有用である。
好ましい実施形態では、ペプチドは5000ダルトン未満の分子量を有する。これは、ペプチドの脱シアル化誘導体に結合する抗体の生成のために、宿主生物における免疫応答の刺激を促進にする。したがって、特定の実施形態では、ペプチドは、長さが5〜20個のアミノ酸、より好ましくは、長さが9〜20個のアミノ酸であり得る。
したがって、関連する態様では、本発明は、以下の式による配列を含むペプチドを提供し、
−X−X−X−X−X−X−X−X−X10−X11−X12[Gal−Sial]−X13−X14−X15−X16−X17−X18−X19−X20
(式II)(配列番号:10)
式中、
Sialは、シアリル基であり、
は、存在しないか、またはThrであり、
は、存在しないか、またはAlaであり、
は、存在しないか、またはNleであり、
は、存在しないか、またはGluであり、
は、存在しないか、またはAlaであり、
は、存在しないか、またはArgであり、
は、存在しないか、またはGlu、Arg、Ser、Nva、βAlaから選択され、
は、存在しないか、またはSer、Ala、SEP、Cycから選択され、
は、存在しないか、またはNva、BIP、Ala、βAla、Ornから選択され、
10は、Cyc、Ser、Ile、Ala、Serから選択され、
11は、Ala、Pro、Orn、Nleから選択され、
12は、Ser、Thr、Tyr、Hyl、Hyp、Asn、Arg、またはSEPから選択され、
13は、Ala、BIP、βAlaから選択され、
14は、Arg、Asp、Nle、Orn、Nvaから選択され、
15は、存在しないか、またはPhe、BIP、Ser、Glu、Ala、Serから選択され、
16は、存在しないか、またはSer、Gluから選択され、
17は、存在しないか、またはVal、Ser、Thrから選択され、
18は、存在しないか、またはChaであり、
19は、存在しないか、またはSerであり、
20は、存在しないか、またはValである。
式IIから、−Gal−Sial基は、X12にのみに結合していることが理解される(式IIで角括弧によって示される)。これは、X12をX13に架橋しない。誤解を避けるために、代替的なおよび同等の式(IIa)を以下に示す。
Figure 2021531763
したがって、−Gal−Sial基はペプチド骨格から分岐している。したがって、−Gal置換基は、それがアミノ酸X10〜11およびX13〜14、ならびにアミノ酸X1〜9およびX15〜20(存在する場合)によって側面に位置されるように配置されている。その結果、本明細書でさらに説明されるように、結合分子(例えば、抗体)は、各ペプチドの脱シアル化誘導体に対して非常に高い親和性および特異性で生成され得、Gal置換基との相互作用を欠く周辺結合分子(例えば、抗体)の生成は最小限にされる。
好ましい実施形態では、X12はSerである。
特定の実施形態では、本発明のすべての態様によれば、ペプチドは、以下の配列を含むか、以下の配列から本質的になるか、または以下の配列からなり、
(i)Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg(配列番号11)
(ii)Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val(配列番号12)
(iii)Arg−Ala−Bip−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−Ala−Asp−Ser(配列番号13)
(iv)Ser−Ser(PO)−Ala−Ile−Orn−Ser[Gal−Sial]−DAla−Nle−Glu(配列番号14)
(v)Ala−Arg−Nva−Ser−βAla−Ala−Nle−Ser[Gal−Sial]−Bip−Orn−Ala−Glu−Ser(配列番号15)、または
(vi)Thr−Ala−Nle−Glu−Ala−Arg−βAla−Cyc−Orn−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−βAla−Nva−Ser−Glu−Thr−Cha−Ser−Val(配列番号16)、
それらのなかで、Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Argが特に好ましい。
これらの特定のペプチドは、シアリダーゼ活性を検出するために特に有用であることが本発明者らによって見出されており、実施例のセクションでさらに説明されている。
好ましくは、Nle、Nva、Orn、および/またはCha(存在するとき)は、それぞれNle、Nva、Orn、およびChaである。
いくつかの実施形態では、−Gal Sial基の側面に位置するアミノ酸が切断の特異性および感度を確実にするように応じてペプチドを構築することによって、ペプチドは1つ以上の特定のシアリダーゼによる切断のためにバイアスされる。したがって、特定のシアリダーゼ酵素は、ペプチドに対して異なる親和性を有する可能性がある。これによって、試験試料における特定のシアリダーゼ活性を検出するために、本発明を利用することが可能になる。本明細書で説明されるように、本発明のペプチドは、細菌性膣炎を検出するために特に有用である。したがって、好ましい実施形態では、1つ以上の特定のシアリダーゼは細菌起源のものである。特に、1つ以上の特定のシアリダーゼは、プレボテラ、バクテロイデスおよび/もしくはモビルンカス種および/またはガードネレラ・バギナリスに由来し得る。
関連する態様では、本発明のペプチドは、シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出する際における使用のためのインジケータ分子に組み込まれる。インジケータ分子は、本明細書でさらに説明されるシアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための酵素検出デバイス、酵素検出キット、酵素検出組成物、および方法のコア成分である。本明細書で説明されるインジケータ分子は、BVを診断するためにシアリダーゼ活性を検出するという関連において本発明者らによって具体的に開発されており、酵素の切断活性を検出する際における使用のためのインジケータ分子、および切断された生成物に特異的に結合する結合分子に関する一般概念の本発明者らによる以前の開示に基づいている(参照により本明細書に組み込まれるPCT/GB2014/053171を参照)。したがって、本発明は、シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出する際における使用のためのインジケータ分子を提供し、インジケータ分子は、
a)本明細書で説明される本発明のペプチド、および
b)試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断後も無傷のままである捕捉部位、を含む。
捕捉部位は、インジケータ分子の個別領域であり、捕捉ゾーン内に存在する捕捉分子へのインジケータ分子の結合を媒介する(より詳細に以下で記載される)。したがって、捕捉部位はインジケータ分子の一部であり、捕捉ゾーン内でインジケータ分子を保持または局在化させることに関与する。インジケータ分子の切断後、捕捉部位は無傷または実質的に無傷のままであり得、その結果、その部位は依然としてデバイスの捕捉ゾーン内に存在する捕捉分子によって認識されて結合される。これらの状況下では、無傷のインジケータ分子と、切断後に捕捉部位を含むインジケータ分子の一部の両方が、捕捉ゾーン内の捕捉分子に結合される。捕捉部位は、任意の好適な分子、例えば、ビオチン分子またはオキシム部分を含み得る。捕捉部位は、ペプチドのN末端またはC末端にあり得る。インジケータ分子の有効性の鍵は、捕捉ゾーンでの捕捉部位と捕捉分子との間の相互作用による固定化、および切断が発生した後の結合分子による同時結合である。
したがって、無傷のインジケータ分子は、本発明のペプチドに結合された捕捉部位部分を含み得、そのペプチドは、第1のシアリル基を含む。シアリダーゼ酵素によるインジケータ分子の切断は、ペプチドの捕捉部位部分および脱シアル化型のペプチドを含むフラグメントを生じる。フラグメント(すなわち、切断されたインジケータ分子)は、それが無傷のインジケータ分子に存在する第1のシアリル基を欠いているという点で、無傷のインジケータ分子とは構造的に異なる。この第1のシアリル基の欠如は、無傷のインジケータ分子に存在しないか、隠されているか、またはアクセスできないエピトープ(新規結合部位)をフラグメント上に表すか、または露出させる。したがって、無傷のインジケータ分子は、潜在的なエピトープを含むとみなされ得る。以下で考察されるように、本発明のデバイス、キット、組成物、および方法の結合分子は、このエピトープに特異的であり、したがって、無傷のインジケータと比較して、インジケータフラグメントにのみに、または優先的に結合する。
インジケータ分子のペプチドおよび捕捉部位は、当業者に知られている任意の手段によって結合され得る。好ましい実施形態では、ペプチドおよび捕捉部位は、直接的な共有結合を介して結合され得る。ペプチドおよび捕捉部位は、直接隣接し得、またはリンカーもしくはスペーサー、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)部分によって離され得る。いくつかの実施形態では、ペプチドは、ポリエチレングリコール部分を含むか、ポリエチレングリコール部分から本質的になるか、またはポリエチレングリコール部分からなるリンカーを介して、そのN末端またはC末端でビオチン基に結合される。リンカー基(PEGなど)をペプチドに結合するために、1つ以上の追加のアミノ酸がペプチドのN末端またはC末端に存在し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加のアミノ酸は、Aspを含み得る。PEG部分は、ペプチドと捕捉部位を互いに結合させる合成の際に、ペプチドおよび/または捕捉部位(例えば、ビオチン分子)の末端残基と反応することができるPEGの一端または両端に、官能基(例えば、アミン基、任意選択的にアルキルアミン基)をさらに含み得る。したがって、特定の実施形態では、インジケータ分子は、以下の構造を含むか、以下の構造から本質的になるか、または以下の構造からなり、
(i)Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−PEG−ビオチン(配列番号11−PEG−ビオチン)
(ii)ビオチン−PEG−Asp−Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val(ビオチン−PEG−Asp−配列番号:12)
(iii)ビオチン−PEG−Asp−Arg−Ala−BIP−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−Ala−Asp−Ser(ビオチン−PEG−Asp−配列番号13)
(iv)ビオチン−PEG−Asp−Ser−SEP−Ala−Ile−Orn−Ser[Gal−Sial]−Ala−Nle−Glu(ビオチン−PEG−Asp−配列番号14)
(v)ビオチン−PEG−Asp−Ala−Arg−Nva−Ser−βAla−Ala−Nle−Ser[Gal−Sial]−BIP−Orn−Ala−Glu−Ser(ビオチンPEG−Asp−配列番号15)、または
(vi)ビオチン−PEG−Asp−Thr−Ala−Nle−Glu−Ala−Arg−βAla−Cyc−Orn−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−βAla−Nva−Ser−Glu−Thr−Cha−Ser−Val(ビオチン−PEG−Asp−配列番号16)
その中で、Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−PEG−ビオチン(配列番号11−PEG−ビオチン)が特に好ましい。
本発明の文脈において、インジケータ分子は(捕捉部位を介して)、比較的高い親和性で捕捉ゾーンにおける捕捉分子(より詳細に以下で記載されるように)に結合し得る。いくつかの実施形態では、インジケータ分子の解離定数(k)は比較的低く、好ましくは0M〜1×10−7Mである(アッセイに必要な感度に応じる)。本発明の特定の実施形態では、インジケータ分子の解離定数は、1×10−15M〜1×10−9Mである。
本発明の特定の実施形態では、そのような結合相互作用は、インジケータ分子の捕捉部位が捕捉ゾーンに存在する捕捉分子に直接的に結合する結果として達成され得る。この文脈において、直接的結合とは、インジケータ分子が(捕捉部位を介して)、いずれの媒介も伴わずに捕捉分子に結合することを意味する。
本発明の好ましい実施形態では、インジケータ分子の捕捉部位および捕捉ゾーンに存在する捕捉分子は、結合対の2つの半部分である。この文脈では、結合対は、互いに結合することができる2つの分子または実体からなる。本発明の特定の実施形態では、結合相互作用は特異的であり、そのため、結合対の各メンバーはそのそれぞれのパートナー、または限られた数の結合パートナーにのみ結合することができる。さらに、上で詳述したように、結合対は比較的高い親和性を示すことが好ましい。結合対は、自然界に認められる結合対、または相互作用する分子または実体の人工的に生成された対であり得る。
本発明のいくつかの実施形態では、インジケータ分子の捕捉部位および捕捉分子は、結合対の2つの半部分であり、結合対は、抗原および抗体またはその抗原結合フラグメント、ビオチンおよびアビジン、ストレプトアビジン、ニュートラアビジン、またはキャプタビジン:免疫グロブリン(またはその適切なドメイン)およびプロテインAまたはG、炭水化物およびレクチン、相補的ヌクレオチド配列、リガンドおよび受容体分子、ホルモンおよびホルモン結合タンパク質、酵素補因子および酵素、酵素阻害剤および酵素、セルロース結合ドメインおよびセルロースファイバー、固定化アミノフェニルボロン酸およびシス−ジオール含有分子、キシログルカンおよびセルロースファイバー、ならびにそれらの類似体、誘導体、およびフラグメントから選択される。
本発明の特定の実施形態では、結合対は、ビオチンおよびストレプトアビジンからなる。本発明のさらなる実施形態では、インジケータ分子の捕捉部位はエピトープを含み、捕捉分子は抗体を含み、第1の捕捉部位に存在するエピトープに特異的に結合する。本発明の文脈において、抗体という用語は、任意の種からの天然免疫グロブリン、キメラ抗体、ヒト化抗体、F(ab’)フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、sFvフラグメント、および特異的結合親和性を保持する抗体ドメインに基づくものなどの高度に関連する分子(例えば、単一ドメイン抗体)を包含する。抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルであり得る。したがって、特定の実施形態では、捕捉分子は抗体を含む。他の実施形態では、捕捉部位はビオチン分子を含み、捕捉ゾーンはストレプトアビジン分子を含む。
本明細書でさらに説明されるシアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための酵素検出デバイス、酵素検出キット、酵素検出組成物、および方法の別のコア構成要素は、結合分子である。結合分子は、試料に存在するシアリダーゼ活性によるインジケータ分子からのシアリル基の切断に続いて形成される、インジケータ分子の脱シアル化誘導体に特異的に結合するように設計される。脱シアル化誘導体の形成は、結合分子が特異的に結合することができる新たな結合部位を露出させる。したがって、好ましい実施形態では、結合分子は、インジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、インジケータ分子に結合することができない(任意の認識可能または検出可能なレベルで)。代替的な実施形態では、結合分子は、シアル化ペプチドまたはインジケータ分子よりも脱シアル化誘導体に優先的に結合する。したがって、結合分子は、シアル化型と比較した場合、脱シアル化誘導体に対してより高い親和性を有する。
代替的な観点から、好ましい実施形態では、結合分子は、脱シアル化インジケータ分子(フラグメント)に特異的に結合することができ、無傷の(シアル化)インジケータ分子に結合することができない(任意の認識可能または検出可能なレベルで)。
当業者は、特定の結合分子がシアル化型よりも優先して脱シアル化誘導体に結合するかしないか、十分に判定することができる。これは、例えば、相対的な解離定数に関連して表すことができる。例えば、特定の実施形態では、結合分子と脱シアル化誘導体との間の結合相互作用における解離定数は、結合分子とシアル化型との間の結合相互作用における解離定数よりも、2、3、4、5、10、20、30、40、50、100、200、500、1000倍(またはそれ以上)低いものであり得る。
特定の実施形態では、結合分子は抗体を含む。誤解を避けるために、抗体という用語は、任意の種からの天然免疫グロブリン、キメラ抗体、ヒト化抗体、F(ab’)フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、sFvフラグメント、および特異的結合親和性を保持する抗体ドメインに基づくものなどの高度に関連する分子(例えば、単一ドメイン抗体)を包含する。抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルであり得る。本発明者らは、インジケータ分子の脱シアル化誘導体のみを認識する抗体を生成しており、したがって、シアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、インジケータ分子に結合しない(任意の有意な程度で)。抗体は、当技術分野で知られている技術に従って生成することができる。これは、インジケータ分子の脱シアル化誘導体による、ヒツジ、ウサギ、またはヤギなどの動物の免疫化に依存し得る。代替的に、動物は、脱シアル化ペプチドで(すなわち、捕捉部位が結合されていない)免疫化され得る。ポリクローナル抗体は、血清から単離されて、アフィニティー精製され得る。モノクローナル抗体は、よく知られており、特徴付けられているハイブリドーマ技術を使用して生成され得る。
したがって、関連する態様では、本発明はまた、本明細書で定義される本発明のペプチドの脱シアル化誘導体、または本明細書で定義される本発明のインジケータ分子に特異的に結合することができる抗体を提供する。当業者が本明細書の開示に基づいて理解するように、抗体は、シアル化ペプチドまたはインジケータ分子よりも脱シアル化誘導体に優先的に結合し得る。したがって、抗体は、シアル化型と比較した場合、脱シアル化誘導体に対してより高い親和性を有する。当業者は、特定の抗体がシアル化型よりも優先して脱シアル化誘導体に結合するかしないかを十分に判定することができる。これは、例えば、相対的な解離定数の観点から表すことができる。例えば、特定の実施形態では、抗体と脱シアル化誘導体との間の結合相互作用の解離定数は、抗体とシアル化型との間の結合相互作用の解離定数よりも、2、3、4、5、10、20、30、40、50、100、200、500、1000倍(またはそれ以上)低いものであり得る。特定の実施形態では、抗体は、シアル化ペプチドまたはインジケータ分子に結合することができない。すなわち、それは、シアリル基の切断が発生した後にのみ、脱シアル化誘導体に結合することができる。
したがって、好ましい実施形態では、抗体はエピトープ:
Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−PEG−ビオチン(配列番号11−PEG−ビオチンの脱シアル化型)、特にこの分子に存在するエピトープ、より具体的にはこの分子のGalペプチド部分に存在するエピトープ:Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg(配列番号11の脱シアル化型)に特異的に結合することができる。好ましくは、抗体は、この分子のシアル化型(Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg、すなわち配列番号11)に結合することができない(任意の認識可能または検出可能なレベルで)。
別の実施形態では、エピトープ:
ビオチン−PEG−Asp−Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val(ビオチン−PEG−Asp−配列番号12の脱シアル化型)、特にこの分子に存在するエピトープ、より具体的にはこの分子のGalペプチド部分に存在するエピトープ、に特異的に結合することができる抗体が提供される。好ましくは、抗体は、この分子のシアル化型に結合することができない(任意の認識可能または検出可能なレベルで)。
さらなる実施形態では、エピトープ:
ビオチン−PEG−Asp−Arg−Ala−BIP−Ser−Pro−Ser[Gal]−Ala−Asp−Ser(ビオチン−PEG−Asp−配列番号13の脱シアル化型)、特にこの分子に存在するエピトープ、より具体的にはこの分子のGalペプチド部分に存在するエピトープに、特異的に結合することができる抗体が提供される。好ましくは、抗体は、この分子のシアル化型に結合することができない(任意の認識可能または検出可能なレベルで)。
さらなる実施形態では、エピトープ:
ビオチン−PEG−Asp−Ser−SEP−Ala−Ile−Orn−Ser[Gal]−Ala−Nle−Glu(ビオチン−PEG−Asp−配列番号14の脱シアル化型)、特にこの分子に存在するエピトープ、より具体的にはこの分子のGalペプチド部分に存在するエピトープに、特異的に結合することができる抗体が提供される。好ましくは、抗体は、この分子のシアル化型に結合することができない(任意の認識可能または検出可能なレベルで)。
さらなる実施形態では、エピトープ:
ビオチン−PEG−Asp−Ala−Arg−Nva−Ser−βAla−Ala−Nle−Ser[Gal]−BIP−Orn−Ala−Glu−Ser(ビオチン−PEG−Asp−配列番号15の脱シアル化型)、特にこの分子に存在するエピトープ、より具体的にはこの分子のGalペプチド部分に存在するエピトープに、特異的に結合することができる抗体が提供される。好ましくは、抗体は、この分子のシアル化型に結合することができない(任意の認識可能または検出可能なレベルで)。
さらなる実施形態では、エピトープ:
ビオチン−PEG−Asp−Thr−Ala−Nle−Glu−Ala−Arg−βAla−Cyc−Orn−Ser−Pro−Ser[Gal]−βAla−Nva−Ser−Glu−Thr−Cha−Ser−Val(ビオチン−PEG−Asp−配列番号16の脱シアル化型)、特にこの分子に存在するエピトープ、より具体的にはこの分子のGalペプチド部分に存在するエピトープに、特異的に結合することができる抗体が提供される。好ましくは、抗体は、この分子のシアル化型に結合することができない(任意の認識可能または検出可能なレベルで)。
さらなる実施形態では、3つのCDRを有する重鎖および3つのCDRを有する軽鎖を有する抗体が提供され、重鎖CDR1は、配列番号1を有し、重鎖CDR2は、配列番号2を有し、重鎖CDR3は配列番号3を有し、軽鎖CDR1は、配列番号4を有し、軽鎖CDR2は、配列番号5を有し、および/または軽鎖CDR3は、配列番号6を有する。
抗体は、配列番号7を有する重鎖および/または配列番号8を有する軽鎖を有し得る。
好ましくは、抗体は、分子Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Argに存在するエピトープに結合することができる。好ましくは、抗体は、分子Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Argに結合しない(任意の感知可能または検出可能なレベルで)。
(脱シアル化)分子Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−PEG−オキシム(配列番号11−PEG−オキシムの脱シアル化型)では、抗体は、100nM未満、好ましくは80、60、50、40、30、20、または10nM未満、例えば約7.9nMのKを有し得る。この分子では、それは約54080M−1−1のKon
および約0.000427s−1のKoffを有し得る。
結合分子は、レポータ分子に直接的または間接的に結合されて(すなわち、標識される)、インジケータ分子への結合分子の結合の検出を可能にし得る。レポータ分子は、当技術分野で利用可能な任意の手段による検出に適した任意の物質または部分であり得る。したがって、レポータ分子は通常、シグナルを発生または生成することができる。本発明の特定の実施形態では、レポータ分子は、金粒子、色原体、発光化合物、蛍光分子、放射性化合物、目視可能化合物、シグナル生成物質を含むリポソームもしくは他の小胞、電気活性種、または酵素とその基質の組み合わせから選択される。レポータ部分として使用するのに適した酵素−基質の組み合わせは、酵素アルカリホスファターゼおよび基質ニトロブルーテトラゾリウム−5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェートであり得る。本発明の特定の実施形態では、レポータ分子は金粒子である。
レポータ分子による結合分子の間接的な標識もまた、本発明内で想定される。したがって、レポータ分子は、さらなる結合分子に結合され、今度は上記結合分子に結合して標識をもたらし得る。この間接的な結合は、結合分子とレポータ分子を同時に結合することができるアダプターによって媒介され得る。例示的な実施形態として、結合分子が抗体である場合、間接的な標識は、特異的方式で抗体結合分子に結合するさらなる抗体によって媒介され得る。さらなる抗体は、金粒子、色原体、発光化合物、蛍光分子、放射性化合物、目視可能化合物、シグナル生成物質を含むリポソームもしくは他の小胞、電気活性種、または酵素とその基質の組み合わせなどのレポータ分子によって直接的に標識され得る。レポータ部分としての使用に適した酵素−基質の組み合わせは、酵素アルカリホスファターゼおよび基質ニトロブルーテトラゾリウム−5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェートであり得る。本発明の特定の実施形態では、レポータ部分は金粒子である。
レポータが金粒子である実施形態では、金粒子−結合分子コンジュゲートは、少なくとも4、好ましくは、少なくとも5、6、または7、最も好ましくは、少なくとも、もしくは約、8、9または10の光学密度が使用されるべきである。
レポータ分子がアダプター分子によって結合分子に結合する本発明の実施形態では、アダプターが切断されたインジケータ分子と結合分子の結合を妨げなければ、アダプターは、試験試料のインジケータ分子への添加前に結合分子と前複合体化され得る。
アダプターは、結合分子とレポータ分子との間接的な相互作用を媒介することができる任意の材料または分子であり得る。いくつかの実施形態では、アダプターはストレプトアビジンであり、結合分子はビオチン分子を含む。アダプターはまた、「アダプター結合対」であり得、当該結合ペアは、
(i)結合分子に結合することができる第1のメンバー、および
(ii)対の第1のメンバーおよびレポータ分子に結合することができる第2のメンバー、を含む。本発明の特定の実施形態では、インジケータ分子の検出領域はビオチンを含み、アダプター結合対の第1のメンバーはアビジンまたはストレプトアビジンであり、アダプター結合対の第2のメンバーはビオチンであり、レポータ分子はビオチンに結合することができる部分を含む。
前述の観点から、補足的な態様では、本発明のペプチドの脱シアル化誘導体も本発明の一部を形成し、結合分子、特に抗体の生成に使用される。したがって、本発明は、本明細書で定義される抗体を生成する際における使用のためのペプチドを提供し、ペプチドは本発明によるペプチドの脱シアル化誘導体であり、抗体は本発明のペプチドの脱シアル化誘導体に特異的に結合することができる。したがって、特定の実施形態では、ペプチドは、
(i)Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg(配列番号11の脱シアル化型)
(ii)Asp−Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val(配列番号12の脱シアル化型)
(iii)Asp−Arg−Ala−BIP−Ser−Pro−Ser[Gal]−Ala−Asp−Ser(配列番号13の脱シアル化型)
(iv)Asp−Ser−SEP−Ala−Ile−Orn−Ser[Gal]−Ala−Nle−Glu(配列番号14の脱シアル化型)
(v)Asp−Ala−Arg−Nva−Ser−βAla−Ala−Nle−Ser[Gal]−BIP−Orn−Ala−Glu−Ser(配列番号15の脱シアル化型)、または
(vi)Asp−Thr−Ala−Nle−Glu−Ala−Arg−βAla−Cyc−Orn−Ser−Pro−Ser[Gal]−βAla−Nva−Ser−Glu−Thr−Cha−Ser−Val(配列番号16の脱シアル化型)である。
配列Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Argを含むか、その配列から本質的になるか、またはその配列からなるペプチドは、特に好ましい。
特定の実施形態では、ペプチドは、免疫原性、したがって宿主生物における抗体生成を改善するために、担体タンパク質に結合され得る。例えば、ペプチドは、キーホールリンペットヘモシアニンに結合され得る。担体タンパク質は、ペプチドのN末端またはC末端にあり得る。
上記を考慮して、本発明はさらに、シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための、酵素検出デバイス、酵素検出キット、酵素検出組成物、および方法を提供し、上記で定義されるインジケータ分子、捕捉分子、および結合分子を組み込んでいる。インジケータ分子の脱シアル化誘導体にのみ結合し、切断されていないインジケータ分子には結合しない抗体などの結合分子の使用が、シアリダーゼ活性を試験試料において低濃度で検出することを可能にする。
したがって、さらなる態様では、本発明は、シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物を提供し、デバイスは、
(i)本明細書で定義されるインジケータ分子と、
(ii)試験試料を受容する捕捉ゾーンであって、捕捉ゾーンは、インジケータ分子を固定化するために、インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、インジケータ分子の捕捉部位に結合することができる本明細書で定義される捕捉分子を含む、捕捉ゾーンと、
(iii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる本明細書で定義される結合分子であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない、結合分子と、を含む。
本発明はさらに、シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在または不存在を検出するための方法であって、本方法は、
(i)本明細書で定義されるインジケータ分子を試験試料と接触させる工程、
(ii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる本明細書で定義される結合分子を、試験試料に添加する工程であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない工程、
(iii)捕捉ゾーンにおける捕捉分子の捕捉部位への結合によって、捕捉ゾーンにおいてインジケータ分子の脱シアル化誘導体を捕捉する工程であって、当該捕捉分子は、インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、捕捉部位に結合することができる工程、および
(iv)捕捉ゾーンにおいて捕捉されたインジケータ分子の脱シアル化誘導体への結合分子の結合を判定することによって、インジケータ分子からのシアリル基の切断を検出する工程、を含む。
本発明のデバイス、キット、組成物、および方法は、BVの診断の分野において特定の適用を有することが本発明者らによって示されている。したがって、本発明はさらに、試験試料において細菌性膣炎を診断するための方法を、試料中のシアリダーゼ酵素の切断活性を検出することによって提供し、本方法は、
(i)本明細書で定義されるインジケータ分子を試験試料と接触させる工程、
(ii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる本明細書で定義される結合分子を、試験試料に添加する工程であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない工程、
(iii)捕捉ゾーンにおける本明細書で定義される捕捉分子の捕捉部位への結合によって、捕捉ゾーンにおいてインジケータ分子の脱シアル化誘導体を捕捉する工程であって、当該捕捉分子は、インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、捕捉部位に結合することができる工程、および
(iv)捕捉ゾーンにおいて捕捉されたインジケータ分子の脱シアル化誘導体への結合分子の結合を判定することによって、インジケータ分子からのシアリル基の切断を検出する工程であって、コントロールと比較して切断の増加したレベルが細菌性膣炎を診断する工程、を含む。
特定の実施形態では、インジケータ分子は、捕捉分子を介して捕捉ゾーンに(前)固定化され得る(すなわち、試験試料との接触前に)。したがって、本発明はまた、シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在または不存在を検出するための方法を提供し、本方法は、
(i)捕捉分子を含む捕捉ゾーンに試験試料を添加する工程であって、本明細書で定義される当該捕捉分子は、本明細書で定義されるインジケータ分子の捕捉部位に結合され、当該捕捉分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生しているかいないかに関わらず、捕捉部位に結合されたままである工程、
(ii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる本明細書で定義される結合分子を添加する工程であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない工程、および
(iII)捕捉ゾーンにおいて捕捉されたインジケータ分子の脱シアル化誘導体への結合分子の結合を判定することによって、インジケータ分子からのシアリル基の切断を検出する工程、を含む。
同様に、本発明はまた、試験試料において細菌性膣炎を診断するための方法を、試料中のシアリダーゼ酵素の切断活性を検出することによって提供し、本方法は、
(i)本明細書で定義される捕捉分子を含む捕捉ゾーンに試験試料を添加する工程であって、当該捕捉分子は、本明細書で定義されるインジケータ分子の捕捉部位に結合され、捕捉分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生しているかいないかに関わらず、捕捉部位に結合されたままである工程、
(ii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる本明細書で定義される結合分子を添加する工程であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない工程、および
(iii)捕捉ゾーンにおいて捕捉されたインジケータ分子の脱シアル化誘導体への結合分子の結合を判定することによって、インジケータ分子からのシアリル基の切断を検出する工程であって、コントロールと比較して切断の増加したレベルが細菌性膣炎を診断する工程、を含む。
結果として、インジケータ分子が、方法のステップ(i)の前に、捕捉分子を介して捕捉ゾーンに(前)固定化される(すなわち、試験試料と接触する前に)実施形態では、インジケータ分子は、インジケータ分子が捕捉分子を介して捕捉ゾーンに結合されるように捕捉ゾーンに添加され得る。結合分子の添加は、試験試料が捕捉ゾーンに添加されているのと同時、またはその後に発生し得る。したがって、本方法のステップ(i)および(ii)は、順次または同時に発生し得る。
本明細書で提供される方法の文脈において、結合分子を試験試料に「添加する」ステップは、結合分子を試験試料と接触させる任意のステップを包含すると理解されるべきである。したがって、このステップは、結合分子を含むデバイスに試験試料を加えるステップを含み得る。結合分子は、溶液中に存在し得、または担体上に存在し得る。例えば、結合分子は、固体支持体上に乾燥され得るか、さもなければ、固体支持体の中または上に含侵され得、それは本明細書において他の考察される「コンジュゲートパッド」であり得る。好ましい実施形態では、試験試料は、結合分子が乾燥されている固体支持体と接触させる。試験試料に含まれ、かつ/または担体に添加される液体は、結合分子が再溶媒和することを可能にする。
結合分子が、固体支持体上に乾燥されるか、さもなければ固体支持体の中または上に含浸される実施形態では、固体支持体は、好ましくはグラスファイバー、ポリエステルファイバー、または同様の特性を有する材料を含むか、またはそれらからなる。固体支持体は、好ましくは、坪量約75g/m、厚さ約0.38〜0.43mm、吸湿率約3〜5(s/2cm)、および/また吸水約63〜79mg/cmの特性のうちの1つ以上を有する。したがって、コンジュゲートパッドはこれらの特性を有し得る。同様に、試料パッドはこれらの特性を有し得る。
好ましい実施形態では、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子はインジケータ分子に結合することができないが、いくつかの実施形態では、本明細書の他で説明されるように、結合分子は、インジケータ分子の脱シアル化誘導体に、シアル化型よりも優先して結合する。したがって、シアル化インジケータ分子にある程度結合が生じ得る(これは、場合によっては、バックグラウンドシグナルと考えられ得る)。しかしながら、結合分子は脱シアル化誘導体に優先的に結合するため、シアル化インジケータ分子が切断されていないか、またはインジケータ分子が存在しない試料と比較して、脱シアル化誘導体を含む試料において、はるかに大きなシグナルが生成される。
シアリダーゼ活性(存在する場合)のバックグラウンドレベルを考慮に入れるために、本方法は通常、試験試料において切断の測定されたレベルをコントロールと比較することを含む。通常、コントロールは健康な対象におけるシアリダーゼ活性の対応するレベルを表す。「健康な対象」とは、BVを有さない対象を意味する。コントロールは、適合した健康なコントロールから採取された対応する試験試料におけるものであり得る。代替的に、コントロールは、健康および罹患した患者の範囲におけるシアリダーゼ活性を判定することによって設定されるシアリダーゼ活性の閾値レベルであり得る。閾値を設定するための好適な方法は、当業者によく知られている。閾値は、患者データのトレーニングセットから数学的に導出され得る。したがって、スコア閾値は、BVの有無にしたがって試験試料を分ける。この量の解釈、すなわちカットオフ閾値は、既知の結果を有する患者セットからの展開またはトレーニング段階で導出され得る。したがって、閾値は、請求される方法の実行前に、当業者に知られている方法によってトレーニングデータから確定され得る。
例えば、キューブリーダ、例えば、ドイツ、ベルリン、Schwarzschildstrasse 1、D−12489のOpTricon GmbH(Chembio Diagnostic systems)のOptriconリーダが、実施例に示されるよう使用され得る。例として、実施例で使用されるアッセイにおいて、10未満のキューブ読み取りは、目視可能なシグナルがなく、陰性結果であり、したがって、細菌性膣炎が存在しないことを示しているとみなされ、少なくとも30単位のキューブ読み取りは、強い目視可能なシグナルと相関しており、陽性の結果であり、したがって細菌性膣炎が存在していることを示しているとみなされる。
10〜20単位のキューブ読み取りは、かすかに目視可能なシグナルと相関し、確立された細菌性膣炎が存在しないことを示している可能性があるか、低いレベルの感染、例えば、細菌性膣炎の初期段階を示している可能性がある。
特定の実施形態では、検出されるシアリダーゼ酵素は、プレボテラ、バクテロイデス、および/もしくはモビルンカス種および/またはガードネレラ・バギナリスに由来する。
本発明の酵素検出デバイスおよび組成物は、直ちに使用できる形式で供給され得る。代替的に、必須の構成要素は、任意選択的に、好適な試薬および/または酵素検出デバイスの組み立てのための説明書と共に、パーツのキットとして提供され得る。したがって、別の態様では、本発明は、シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための酵素検出キットを提供し、キットは、
(i)試験試料に添加するための本明細書で定義されるインジケータ分子と、
(ii)インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、インジケータ分子の捕捉部位に結合することができる、本明細書で定義される捕捉分子と、
(iii)捕捉分子を付着させて、試験試料を受容する捕捉ゾーンを形成することができる、固体支持体と、
(iv)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる本明細書で定義される結合分子であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、インジケータ分子に結合することができない、結合分子と、を含む。
関連する態様では、本発明はまた、試験試料においてBVを診断するために、本明細書で説明および定義される酵素検出デバイスまたは組成物の使用を提供する。同様に、本発明はまた、試験試料においてBVを診断するために、本明細書で説明および定義される方法の使用を提供する。本発明はさらに、試験試料においてBVを診断するために、本明細書で説明および定義される酵素検出キットの使用を提供する。
本発明は、特定の実施形態では、側方流体または垂直流体デバイスにおいて実施され得る。したがって、一般に、本発明は、固体支持体のいくつかの形態に依存する。固体支持体は、試料のための液体流路を定め得る。特定の実施形態では、固体支持体は、クロマトグラフィー媒体または毛細管流動デバイスを含む。本発明は、いくつかの実施形態では、テストストリップ方式で提供され得る。
本発明の特定の実施形態では、捕捉ゾーンは、固体支持体に形成される。捕捉分子を付着させて捕捉ゾーンを形成し得る任意の支持体を包含することが意図される。固体支持体は、例えば、ビーズ(例えば、セファロースもしくはアガロースビーズ)またはウェル(例えば、マイクロプレート)の形態を採り得る。したがって、特定の実施形態では、デバイスは、捕捉分子が付着されて捕捉ゾーンを形成する固体支持体を含む。本発明のキットの場合、固体支持体は、捕捉分子が付着することなく提供され得る。それらの実施形態では、キットの使用者は、試験試料と共にデバイスを使用する前に、捕捉分子を固体支持体上に固定化して捕捉ゾーンを形成し得る。したがって、キットは、捕捉分子を固体支持体に固定化するための手段も含み得る。固定化手段は、捕捉ゾーンが形成されることを可能にする、任意の好適な試薬を含み得る。固体支持体は、好適な固定化手段を用いて事前に形成することができる。例えば、固体支持体は、捕捉分子(の一部)を形成するアビジン(例えば、ストレプトアビジン)分子と相互作用するように配置されたビオチン分子を含み得る。当然のことながら、本明細書で考察されるように、かつ当業者によって容易に理解されるように、他の結合対相互作用を使用して、捕捉分子を固体支持体上に固定化して捕捉ゾーンを形成し得る。
捕捉ゾーンは、インジケータ分子の捕捉部位に結合することができる捕捉分子のその中またはその上への固定化によって定められ得る。捕捉分子の固定化は、任意の好適な手段によって達成され得る。デバイスがクロマトグラフィー媒体を含む流動デバイスである場合、捕捉分子は、媒体に直接結合することによって固定化されるか、あるいはタンパク質などの担体分子への結合を介して、間接的に媒体に会合されるか、または結合されて固定化され得る。
さらなる実施形態では、固体支持体は、試料が適用される試料適用ゾーンをさらに含む。試料適用ゾーンは、インジケータ分子で事前に添加され得、これによって、試験試料が適用されるとき、試料中の任意の酵素が試料適用ゾーン内のインジケータ分子の切断部位に作用する。試料適用ゾーンは、試料を試料適用ゾーンに所定の期間保持するバリアを含み得る。これによって、試料は、測定可能なレベルの切断を達成するのに十分な期間、インジケータ分子と相互作用することができる。このことは、当業者によって容易に理解されるように、検出されるべきシアリダーゼ酵素に応じて、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、60分、またはそれ以上であり得る。約5〜15分、5〜10分、または約5分が好ましい。バリアは、この期間の後に試料によって分解され得るか、さもなければ除去され得、したがって、試料がデバイスを通って流れ続けることを可能にする。代替的に、試験試料およびインジケータ分子は、前混合または前インキュベートしてから、その混合物をデバイスに、試料適用ゾーンなどに添加し得る。ただし、試験試料およびインジケータ分子が前混合または前インキュベートされ得る場合、試料適用ゾーンを省くことが可能である。ここで、混合物を捕捉ゾーンに直接添加して、捕捉分子との相互作用を介してインジケータ分子を固定化させることが可能であり得る。いくつかの実施形態では、試験試料は捕捉ゾーンから上流の部位でクロマトグラフィー媒体に加えられ得、それによって、例えば毛細管現象によって捕捉ゾーンを通って引き出される。クロマトグラフィー媒体は、流体経路または多孔質膜など、流体が通過することができる任意の材料から作成され得る。本発明の特定の実施形態では、クロマトグラフィー媒体には、ストリップまたは膜、例えば、ニトロセルロースストリップまたは膜が含まれる。
インジケータ分子は担体に存在し得、それは不活性材料であり、好ましくは多孔性である。それは、ポリテトラフルオロエチレンなどの好適なポリマーであり得る。例えば、担体は、不活性な多孔質膜ディスクであり得る。インジケータ分子は、例えば、担体上に凍結乾燥され得る。好ましい実施形態では、試験試料およびインジケータ分子は、前混合または前インキュベートしてから、混合物をデバイスに添加し得る。これは、試料を、インジケータ分子を含む担体と、好ましくは凍結乾燥形態で、接触させることを含み得る。これは、例えば、チューブなどの容器内で行われ得る。好ましくは、試料およびインジケータ分子は、少なくとも3、4、または5分および30分未満、好ましくは約5〜15分、5〜10分、または約5分、例えば3〜7または4〜6分、インキュベートされる。
当業者は様々な成分の好適な量および濃度を判定することができるだろうが、例えば、単回アッセイまたは単回キットにおいて、インジケータ分子は、好ましくは、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、または100ng、より好ましくは、少なくとも、もしくは約、110、120、130、140、150、160、170、180、または190ngの量で存在する。
結合分子は、試料に存在するシアリダーゼ酵素によってシアリル基がインジケータ分子から切断される場合、インジケータ分子との相互作用を可能にする方法でデバイスに提供されなければならない。したがって、結合分子は、デバイスに適用する前に、インジケータ分子と前混合され得る。これは、インジケータ分子が試験試料と混合されている前または後であり得る。好ましくは後であり、結合分子がインジケータ分子の切断部位での酵素活性(試験試料中)に及ぼし得るいずれの影響も回避するためである。結合分子は、好ましくは、捕捉ゾーンの上流の任意の地点でデバイス上またはデバイス内にもたらされ得、その結果、結合分子は、インジケータ分子が固定化される(インジケータ分子の捕捉部位と捕捉ゾーンを定める捕捉分子の間の相互作用を介して)前に、試験試料およびインジケータ分子に遭遇する。代替的に、結合分子は、試験試料およびインジケータ分子が捕捉ゾーンに加えられている後に、捕捉ゾーンに添加され得る。このことは、いずれのインジケータ分子も捕捉ゾーンで先に固定化されることを確実にし、結合分子に結合部位をもたらして(切断された(つまり脱シアル化された)インジケータ分子の場合)シグナルを生成させる。
固体支持体は、試料の流れに関して捕捉ゾーンの下流であるコントロールゾーンをさらに含み得、存在する場合、試料適用ゾーンはさらなる結合分子を含み、本明細書において「コントロール検出結合物質」と称され、結合分子と結合して、デバイスを使用するアッセイの正常な完了を示す。代替的に、さらなる結合分子(コントロール検出結合物質)は、試料またはデバイスに添加されて、試料と共にデバイスを通って流れる、「コントロール検出分子」と本明細書で称されるさらなる分子に結合し得る。さらなる分子(コントロール検出分子)は、本明細書で定義されるレポータ分子によって、直接的または間接的に標識され得る。好ましくは、レポータ分子は、検出を容易にするために、結合分子に付着したものと同じレポータ分子であるが、それは異なり得る。
コントロールゾーンは、捕捉ゾーンから空間的に離れており、例えば、レポータが各それぞれのゾーンに結合または固定化される場合、2つの別々のテストラインを生じる。このコントロールゾーンは、結合分子を含む試験試料がデバイス全体を通過していることを確認するために使用され、デバイスが正しく作用していることを確認する。シアリダーゼ活性が試料中に存在するかしないかに関わらず、陽性シグナルは、コントロールゾーンにおいて予想される。さらなる結合分子は、インジケータ分子の切断部位に結合する結合分子の性質、または試料に添加されるさらなる分子の性質に基づいて選択される。結合分子およびさらなる結合分子、またはさらなる分子およびさらなる結合分子は、本明細書で定義されるような結合対を形成し得る。例えば、結合分子が種特異的抗体(例えば、ヒツジ抗体)である場合、さらなる結合分子は、抗種抗体(例えば、抗ヒツジ抗体)であり得る。例えば、コントロール検出分子はニワトリIgY抗体であり得、コントロール検出結合物質は抗ニワトリIgY抗体であり得るか、またはその逆であり得る。代替的に、さらなる分子が異なる種、例えばニワトリまたはヤギからの抗体である場合、さらなる結合分子は適切な抗種抗体であり得る。これによって、特定の相互作用による、結合分子またはさらなる分子をコントロールゾーンで固定化することができる。さらなる結合分子は、任意の好適な手段によって、例えば、共有または非共有相互作用によって、コントロールゾーンに固定化され得る。
本発明のすべての態様によれば、試験試料は、膣試料、任意選択的に膣スワブであり得る。試験試料は、任意の好適な手段によって収集され、本発明による使用に適した任意の形態で提供され得る。通常、試料は滅菌スワブを使用して収集される。さらに、試験試料をその最初の供給源から入手することの一部として、試料は、本発明を使用して試験する前に、1つ以上の処理または前処理ステップを受け得る。一実施形態では、試料は、試験用の溶液または懸濁液を作成するように処理され得る。さらに、特定の実施形態では、本発明を使用して試験する前に、試験試料は、任意の所与の期間、試料を維持する手段として、保存、例えば、約−20℃で凍結され得る。
本発明は、典型的には、単離された試料に基づいてインビトロで実施されることに留意されるべきである。本発明の方法は、例えば、滅菌スワブを使用して、いくつかの実施形態で試験するための試料を得るステップを含み得る。
上記の観点において、本発明は、以下の付番された条項によってさらに定義され得る。
1.以下の配列を含むペプチドであって、
−X−X[Gal−Sial]−X−X
式中、
(i)Sialは、シアリル基であり、
(ii)Xは、グリコシル受容体基を含む天然または非天然アミノ酸であり、
(iii)X、X、X、およびXは、任意のアミノ酸から独立して選択され、ただし、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、−アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸である、ペプチド。
2.Xは、Ser、Thr、Tyr、Hyl、Hyp、Asn、Arg、またはホスホセリン(SEP)から選択される、条項1のペプチド。
3.Xは、Serである、条項2のペプチド。
4.X、X、X、およびXのうちの少なくとも2つ、3つ、または4つすべては、−アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸ある、条項1〜3のいずれか一項に記載のペプチド。
5.X、X、X、およびXは、少なくとも2つ、3つ、または4つの異なるアミノ酸を含む、条項1〜4のいずれか一項に記載のペプチド。
6.X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、疎水性アミノ酸である、条項1〜5のいずれか一項に記載のペプチド。
7.X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、Alaである、条項1〜6のいずれか一項に記載のペプチド。
8.XおよびXは、両方ともAlaである、条項1〜7のいずれか一項に記載のペプチド。
9.Alaは、AlaまたはβAlaである、条項7または8に記載のペプチド。
10.X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、荷電アミノ酸である、条項1〜9のいずれか一項に記載のペプチド。
11.各荷電アミノ酸は、Arg、Asp、およびOrnから選択される、請求項10のペプチド。
12.X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、極性アミノ酸である、条項1〜11のいずれか一項に記載のペプチド。
13.各極性アミノ酸は、Ser、Ser、およびThrから選択される、請求項12のペプチド。
14.以下の配列を含むペプチドであって、
−X−X−X−X−X−X−X−X−X10−X11−X12[Gal−Sial]−X13−X14−X15−X16−X17−X18−X19−X20
式中、Sialは、シアリル基であり、Xは、存在しないか、またはThrであり、Xは、存在しないか、またはAlaであり、Xは、存在しないか、またはNleであり、
は、存在しないか、またはGluであり、Xは、存在しないか、またはAlaであり、Xは、存在しないか、またはArgであり、Xは、存在しないか、またはGlu、Arg、Ser、Nva、βAlaから選択され、Xは、存在しないか、またはSer、Ala、SEP、Cycから選択され、
は、存在しないか、またはNva、BIP、Ala、βAla、Ornから選択され、
10は、Cyc、Ser、Ile、Ala、Serから選択され、X11は、Ala、Pro、Orn、Nleから選択され、
12は、Ser、Thr、Tyr、Hyl、Hyp、Asn、Arg、またはSEPから選択され、
13は、Ala、BIP、βAlaから選択され、X14は、Arg、Asp、Nle、Orn、Nvaから選択され、
15は、存在しないか、またはPhe、BIP、Ser、Glu、Ala、Serから選択され、
16は、存在しないか、またはSer、Gluから選択され、
17は、存在しないか、またはVal、Ser、Thrから選択され、X18は、存在しないか、またはChaであり、
19は、存在しないか、またはSerであり、X20は、存在しないか、またはValである、ペプチド。
15.X12は、Serである、条項14のペプチド。
16.ペプチドは、以下の配列を含む、条項1〜15のいずれか一項に記載のペプチド。
(i)Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg
(ii)Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val
(iii)Arg−Ala−BIP−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−Ala−Asp−Ser
(iv)Ser−SEP−Ala−Ile−Orn−Ser[Gal−Sial]−Ala−Nle−Glu
(v)Ala−Arg−Nva−Ser−βAla−Ala−Nle−Ser[Gal−Sial]−BIP−Orn−Ala−Glu−Ser、または
(vi)Thr−Ala−Nle−Glu−Ala−Arg−βAla−Cyc−Orn−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−βAla−Nva−Ser−Glu−Thr−Cha−Ser−Val
17.Nle、Nva、Orn、および/またはChaは、それぞれNle、Nva、Orn、およびChaである、条項15または16のいずれか一項に記載のペプチド。
18.ペプチドは、1つ以上の特定のシアリダーゼによる切断のためにバイアスされる、条項1〜17のいずれか一項に記載のペプチド。
19.1つ以上の特定のシアリダーゼは、細菌起源である、条項18に記載のペプチド。
20.細菌は、プレボテラ、バクテロイデスおよび/もしくはモビルンカス種および/またはガードネレラ・バギナリスである、条項19に記載のペプチド。
21.シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出する際における使用のためのインジケータ分子であって、インジケータ分子は、
a)条項1〜20のいずれか一項で定義されるペプチド、および
b)試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断後も無傷のままである捕捉部位、を含む、インジケータ分子。
22.捕捉部位は、ビオチン分子またはオキシム部分を含む、条項21に記載のインジケータ分子。
23.捕捉部位は、ペプチドのN末端またはC末端にある、条項21または22に記載のインジケータ分子。
24.捕捉部位は、リンカーによってペプチドに結合されている、条項21〜23のいずれか一項に記載のインジケータ分子。
25.リンカーは、ポリエチレングリコール(PEG)部分を含む、条項24に記載のインジケータ分子。
26.ペプチドは、ポリエチレングリコール部分を含むか、ポリエチレングリコール部分から本質的になるか、またはポリエチレングリコール部分からなる、リンカーを介して、そのN末端またはC末端でビオチン基に結合されている、条項25に記載のインジケータ分子。
27.インジケータ分子が以下の構造を含む、条項21〜26に記載のインジケータ分子。
(i)Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−PEG−ビオチン
(ii)ビオチン−PEG−Asp−Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val
(iii)ビオチン−PEG−Asp−Arg−Ala−BIP−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−Ala−Asp−Ser
(iv)ビオチン−PEG−Asp−Ser−Ser(PO)−Ala−Ile−Orn−Ser[Gal−Sial]−Ala−Nle−Glu
(v)ビオチン−PEG−Asp−Ala−Arg−Nva−Ser−βAla−Ala−Nle−Ser[Gal−Sial]−BIP−Orn−Ala−Glu−Ser、または
(vi)ビオチン−PEG−Asp−Thr−Ala−Nle−Glu−Ala−Arg−βAla−Cyc−Orn−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−βAla−Nva−Ser−Glu−Thr−Cha−Ser−Val
28a.条項1〜20のいずれか一項に記載のペプチドの脱シアル化誘導体、または条項21〜27のいずれか一項に記載のインジケータ分子に特異的に結合することができる抗体であって、抗体は、シアル化ペプチドまたはインジケータ分子よりも脱シアル化誘導体に優先的に結合する、抗体。
28b.3つのCDRを有する重鎖および3つのCDRを有する軽鎖を有する抗体であって、重鎖CDR1は、配列番号1を有し、重鎖CDR2は、配列番号2を有し、重鎖CDR3は、配列番号3を有し、軽鎖CDR1は、配列番号4を有し、軽鎖CDR2は、配列番号5を有し、および/または軽鎖CDR3は、配列番号6を有する、抗体。
28c.配列番号7の重鎖および/または配列番号8の軽鎖を有する、抗体。
「条項28」へのいずれの言及も、条項28a、条項28b、および条項28cを含むと理解されるべきである。
29.抗体は、エピトープ:
Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−PEG−ビオチン、より特定的には、エピトープ
Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Argに特異的に結合することができる、条項28に記載の抗体。
30.抗体は、レポータ分子に結合されている、条項28または29に記載の抗体。
31.レポータ分子は、金粒子である、条項30に記載の抗体。
32.条項28に記載の抗体を生成する際における使用のためのペプチドであって、ペプチドは、条項1〜20のいずれか一項で定義されるペプチドの脱シアル化誘導体である、ペプチド。
33.ペプチドは、免疫原性を改善するために担体タンパク質に結合されている、条項32に記載の使用のためのペプチド。
34.ペプチドは、キーホールリンペットヘモシアニンに結合されている、条項33に記載の使用のためのペプチド。
35.シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物であって、デバイスは、
(i)条項21〜27のいずれか一項で定義されるインジケータ分子と、
(ii)試験試料を受容する捕捉ゾーンであって、捕捉ゾーンは、インジケータ分子を固定化するために、インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、インジケータ分子の捕捉部位と結合することができる捕捉分子を含む、捕捉ゾーンと、
(iii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない、結合分子と、を含む、酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物。
36.デバイス、キット、または組成物は、捕捉分子が付着して捕捉ゾーンを形成する固体支持体を含む、条項35に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物。
37.固体支持体は、試料が適用される試料適用ゾーンをさらに含む、条項36に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物。
38.固体支持体は、試料適用ゾーンに関して捕捉ゾーンの下流にコントロールゾーンをさらに含み、デバイス、キット、または組成物を使用するアッセイの正常な完了を示すために結合分子に結合する、さらなる結合分子を含む、条項36〜37のいずれか一項に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物。
39.固体支持体は、クロマトグラフィー媒体を含む、条項36〜38のいずれか一項に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物。
40.インジケータ分子は、捕捉分子に結合される捕捉部位を介して捕捉ゾーンに固定化される、条項35〜39のいずれか一項に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物。
41.シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在または不存在を検出するための方法であって、方法は、
(i)条項21〜27のいずれか一項で定義されるインジケータ分子を試験試料と接触させる工程、
(ii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子を、試験試料に添加する工程であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない工程、
(iii)捕捉ゾーンにおける捕捉分子の捕捉部位への結合によって、捕捉ゾーンにおいてインジケータ分子の脱シアル化誘導体を捕捉する工程であって、捕捉分子は、インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、捕捉部位に結合することができる工程、および
(iv)捕捉ゾーンにおいて捕捉されたインジケータ分子の脱シアル化誘導体への結合分子の結合を判定することによって、インジケータ分子からのシアリル基の切断を検出する工程を含む、方法。
42.シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在または不存在を検出するための方法であって、方法は、
(i)捕捉分子を含む捕捉ゾーンに試験試料を添加する工程であって、当該捕捉分子は条項21〜27のいずれか一項で定義されるインジケータ分子の捕捉部位に結合され、当該捕捉分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生しているかいないかに関わらず、捕捉部位に結合されたままである工程、
(ii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子を添加する工程であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない工程、および
(iii)捕捉ゾーンにおいて捕捉されたインジケータ分子の脱シアル化誘導体への結合分子の結合を判定することによって、インジケータ分子からのシアリル基の切断を検出する工程を含む、方法。
43.インジケータ分子は、ステップ(i)の前に、インジケータ分子が捕捉分子を介して捕捉ゾーンに結合されるように、捕捉ゾーンに添加される、条項42に記載の方法。
44.試験試料において細菌性膣炎を、試料中のシアリダーゼ酵素の切断活性を検出することによって診断するための方法であって、方法は、
(i)条項21〜27のいずれか一項で定義されるインジケータ分子を試験試料と接触させる工程、
(ii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子を試験試料に添加する工程であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない工程、
(iii)捕捉ゾーンにおける捕捉分子の捕捉部位への結合によって、捕捉ゾーンにおいてインジケータ分子の脱シアル化誘導体を捕捉する工程であって、捕捉分子は、インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、捕捉部位に結合することができる工程、および
(iv)捕捉ゾーンにおいて捕捉されたインジケータ分子の脱シアル化誘導体への結合分子の結合を判定することによって、インジケータ分子からのシアリル基の切断を検出する工程であって、コントロールと比較して切断の増加したレベルが細菌性膣炎を診断する工程を含む、方法。
45.試験試料において細菌性膣炎を、試料中のシアリダーゼ酵素の切断活性を検出することによって診断するための方法であって、方法は、
(i)捕捉分子を含む捕捉ゾーンに試験試料を添加する工程であって、捕捉分子は条項21〜27のいずれか一項で定義されるインジケータ分子の捕捉部位に結合され、捕捉分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生しているかいないかに関わらず、捕捉部位に結合されたままである工程、
(ii)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子を添加する工程であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない工程、および
(iii)捕捉ゾーンにおいて捕捉されたインジケータ分子の脱シアル化誘導体への結合分子の結合を判定することによって、インジケータ分子からのシアリル基の切断を検出する工程であって、コントロールと比較して切断の増加したレベルが細菌性膣炎を診断する工程を含む、方法。
46.インジケータ分子は、ステップ(i)の前に、インジケータ分子が捕捉分子を介して捕捉ゾーンに結合されるように、捕捉ゾーンに添加される、条項45に記載の方法。
47.シアリダーゼ酵素は、プレボテラ、バクテロイデスおよび/もしくはモビルンカス種および/またはガードネレラ・バギナリスに由来する、条項41〜46のいずれか一項に記載の方法。
48.方法は、条項35〜40のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物を使用して実施される、条項41〜47のいずれか一項に記載の方法。
49.方法は、条項35〜39のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物を使用して実施され、さらに、試験試料およびインジケータ分子は、試験試料をデバイス、キット、または組成物に接触させる前に混合される、条項41、44、または47のいずれか一項に記載の方法。
50.シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための酵素検出キットであって、キットは、
(i)試験試料に添加するための条項21〜27のいずれか一項で定義される、インジケータ分子と、
(ii)インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、インジケータ分子の捕捉部位に結合することができる、捕捉分子と、
(iii)捕捉分子を付着させて、試験試料を受容する捕捉ゾーンを形成することができる、固体支持体と、
(iv)インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子であって、結合分子は、試料中に存在するシアリダーゼ酵素によるインジケータ分子からのシアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、結合分子がインジケータ分子に結合することができない、結合分子と、を含む、酵素検出キット。
51.キットは、結合分子に結合することができるさらなる結合分子(コントロール検出結合物質)をさらに含む、条項50に記載の酵素検出キット。
52.固体支持体は、試料適用ゾーンに関して捕捉ゾーンの下流に、さらなる結合分子(コントロール検出結合物質)を付着させることができるコントロールゾーンをさらに含む、条項51に記載の酵素検出キット。
53.結合分子は、条項28〜31のいずれか一項で定義される抗体を含む、条項35〜40のいずれか一項に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物、条項41〜49のいずれか一項に記載の方法、あるいは条項50〜52のいずれか一項に記載の酵素検出キット。
54.捕捉部位は、ビオチン分子を含み、捕捉ゾーンはストレプトアビジン分子を含む、条項35〜40または53のいずれか一項に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物、条項41〜49または53のいずれか一項に記載の方法、あるいは条項50〜53のいずれか一項に記載の酵素検出キット。
55.細菌性膣炎を試験試料において診断するための、条項35〜40、53、または54のいずれか一項に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、もしくは酵素検出組成物、条項41〜49、53、または54のいずれか一項に記載の方法、あるいは条項50〜54のいずれか一項に記載の酵素検出キットの、使用。
56.試験試料は、膣試料、任意選択的に膣スワブである、条項21〜27のいずれか一項に記載のインジケータ分子、条項35〜40、53、または54のいずれか一項に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、もしくは酵素検出組成物、条項41〜49、53、または54のいずれか一項に記載の方法、条項50〜54のいずれか一項に記載の酵素検出キット、あるいは条項55に記載の使用。
次に、本発明を、添付の図面に関して例として説明する。
図1は、本発明によるアッセイの一形態の概略図である。この形態は、基本的な構成要素として、固体支持体(1)、捕捉分子(2)、捕捉部位(3)および本発明のペプチドであってGal−Sial切断部位(4)を含むペプチドを含むインジケータ分子、ならびに切断(6)が発生した後にのみインジケータ分子に結合する結合分子(5)に依存する。インジケータ分子Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−PEG−ビオチン(配列番号11−PEG−ビオチン、本明細書では「MOL600c」とも呼ぶ)は、一例として示される。 図2は、本発明による酵素検出デバイスの概略図であり、シアリダーゼ活性が存在しない(図2A)、または存在する(図2B)際のデバイスの作用を示す。 図3は、試験試料中のシアリダーゼ活性のレベルを増加させたときのアッセイ(図2に示す)の視覚的読み取りを示す。 図4は、本発明による酵素検出デバイスの概略図である。図は、カード構成要素の各々の正確な縦方向の寸法および位置を特定する。 図5は、本発明のペプチドをキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)に結合するために使用される2つの結合化学の概略図であり、(A)システイン/マレイミド結合、(B)ヒドラジン/ベンズアルデヒド結合である。 図6は、本発明のペプチドの設計の際に使用される非標準および非天然アミノ酸のいくつかを示す。 図7は、本発明のペプチドを生成するために使用される合方法を要約する概略図である。 図8は、トランシアリダーゼおよびフェチュイン(シアル酸供与体)を使用した酵素経路による本発明のシアル化ペプチドの生成を示す。 図9は、本発明の一部として合成された様々なペプチドおよびペプチド−タンパク質コンジュゲートを示す。(A)合成されたペプチドおよびペプチド−タンパク質コンジュゲートの表形式の要約。(B)合成されたペプチドおよびペプチド−タンパク質コンジュゲートの概略図。 図10は、本発明のKLH−ペプチドコンジュゲートによるヒツジの免疫化後の初期ELISAの結果を示す。(A)検出方法の概略図、(B)〜(D)最初の採血からの結果であり、すべてのヒツジが免疫化に反応したことを示す。番号1056、1057、1058、1059、1062、1063、1064、1065、1066、および1067は、それぞれ特定の免疫化したヒツジからの抗血清を示す。 図11A〜Cは、図10に記載されているヒツジの2回目の採血からのELISAの結果を示す。抗血清は、最初の採血と比較して、2回目の採血で応答の増加を示した。 図12A〜Bは、ヒツジCF1062〜1067について比較した3回すべての採血を示す。 図13は、抗血清CF1064をMOL136およびMOL136cに対して評価した場合のELISAの結果を示す。(A)検出方法の概略図、(B)ELISAの結果は、シアル化ペプチドMOL136cよりもガラクトシル(すなわち、脱シアル化)ペプチドMOL136に対する有意な特異性を示す。 図14は、金標識CF1064を使用した流動アッセイによる脱シアル化ペプチドMOL136の検出を示し、シアル化ペプチドMOL136cまたは陰性コントロール(試料にペプチドが含まれていない)に関してほとんど/まったくシグナルが認められない。 図15は、金標識CF1064およびCF1065を使用した側方流動アッセイによる脱シアル化ペプチドMOL136の検出を示し、シアル化ペプチドMOL136cまたは陰性コントロール(試料にペプチドが含まれていない)に関してほとんど/まったくシグナルが認められない。 図16は、健康な膣スワブ抽出物の存在下での金標識CF1064のMOL136およびMOL136cとの結合を比較する側方流動アッセイを示す。 図17は、25U/mlシアリダーゼの存在下でのMOL136cの側方流動アッセイを示す。 図18は、異なるアフィニティー精製抗血清画分間の比較を示す側方流動データを示す。(A)ライン強度のグラフ表示、(B)観察された側方流動テストストリップ:(1)−金感作アフィニティー精製ポリクローナル抗体、(2)−交差反応性抗体を除去した金感作アフィニティー精製ポリクローナル抗体、(3)金感作した、アフィニティー精製からの交差反応性抗体。 図19は、(A)ELISAによるMOL136、MOL136c、MOL600、およびMOL600c結合の比較、ならびに(B)MOL136/136cによる比較で性能の著しい改善を示す側方流動実験を示す(図18を参照)。 図20は、ポリプロピレンチューブ内で熱乾燥したMOL600cに関する安定性データを、異なる保存温度および2つの異なる熱乾燥方法である高速真空法およびヒートブロック法について示す。ELISAでの測定は、脱シアル化のパーセンテージに基準化し、これによって、抗体による認識およびシグナルの増加が得られる。 図21は、MOL600cバッチの代表的なデータを示す。(A)分析HPLCトレース、(B)ポジティブイオンエレクトロスプレーMSの確認。 図22は、異なるセファロースマトリックスを用いた抗体精製のために使用されるカラム法を示す概略図である。MOL600およびMPL600cに関して示されるオレンジ色のタグはビオチンを表す。MOL615に関して示される紫色のタグは、オキシム基を表す。 図23は、37℃で12週間保存した側方流動カセットの安定性データを示す。 図24は、ペプチドMOL600cと共に5分間インキュベートしたシアリダーゼ濃度の側方流動標準曲線を示す。テストラインは、キューブリーダを使用して定量化した。 図25は、フロックスワブでの健康なボランティアの膣試料の側方流動試験を示す。試料を1mlの試料緩衝液で抽出し、5つの処理に分割した。(A)ペプチド無添加試料、(B)MOL600cを添加した試料、(C)MOL600cおよびシアリダーゼを500U/mlで5分間添加した試料、(D)スピンダウンしたMOL600c添加試料、(E)スピンダウンしたMOL600cおよび同シアリダーゼインキュベーション添加試料。 図26は、MOL616の化学式を示す。 図27は、シアル化型であるMOL600cと比較した、MOL600に対する抗体125.1の特異性を示す実施例13の結果を示す。 図28は、異なるシアリダーゼ濃度範囲を使用したアッセイAおよびBの比較を示す。各シアリダーゼ濃度について、左側のバーはアッセイBのキューブ読み取りを表し、右側のバーはアッセイAのキューブ読み取りを表す。 図29は、異なるシアリダーゼ濃度および読み取り時間の範囲を使用したアッセイAおよびBの比較を示す。各シアリダーゼ濃度について、バーは左から右へ(i)5分の読み取り時間後のアッセイAのキューブ読み取り、(ii)10分の読み取り時間後のアッセイAのキューブ読み取り、(iii)5分の読み取り時間後のアッセイBのキューブ読み取り、(iv)10分の読み取り時間後のアッセイBのキューブ読み取りを表す。 図30は、異なるシアリダーゼ濃度、インジケータ濃度、および読み取り時間を使用したアッセイA、A’、B、およびB’の比較を示す。各シアリダーゼ濃度について、バーは左から右へ、(i)ディスクあたり1μg/mlのインジケータ分子および5分の読み取り時間を用いたアッセイBのキューブ読み取り、(ii)ディスクあたり3μg/mlのインジケータ分子および5分の読み取り時間を用いたアッセイBのキューブ読み取り、(iii)ディスクあたり1μg/mlのインジケータ分子および10分の読み取り時間を用いたアッセイAのキューブ読み取り、ならびに(iv)ディスクあたり3μg/mlのインジケータ分子および10分の読み取り時間を用いたアッセイAのキューブ読み取りを表す。 図31は、抗体125.1の配列を示し、CDRおよびフレームワーク領域を表す。
好ましい実施形態の説明
図1は、本発明によるアッセイの1つの形態の概略図である。この形態は、次の基本的な成分として、固体支持体(1)、捕捉分子(2)、捕捉部位(3)および本発明のペプチドであってGal−Sial切断部位(4)を含むペプチドを含むインジケータ分子、ならびに切断(6)が発生した後にのみインジケータ分子に結合する結合分子(5)に依存する。インジケータ分子Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−PEG−ビオチン(本明細書では「MOL600c」とも呼ぶ)は、一例として示される。
示されている形態では、捕捉分子(2)はストレプトアビジンである。ここで、捕捉分子(2)は、インジケータ分子内のビオチン捕捉部位(3)に結合する。
図1Aに示すように、本発明のインジケータ分子が試験試料に添加されると、試料中に存在するシアリダーゼ酵素は、Gal−Sial切断部位(4)を特異的に認識し、インジケータ分子(6)からシアリル基を切断する。
図1Bに示すように、この切断発生(6)は、特異的抗体結合分子(5)の結合部位を生じる。結合分子(5)は、切断(6)が発生するまで、インジケータ分子に結合することができない。したがって、抗体結合分子(5)は、シアリル基の切断の結果として生成されるアミノ酸配列Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Argに結合する。抗体結合分子(5)は、切断前にCyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg配列に結合しない(図示せず)。
図2は、本発明による酵素検出デバイスの概略図であり、シアリダーゼ活性が存在しない(図2A)、または存在する(図2B)際におけるデバイスの作用を示す。テストストリップは、デバイスの他の構成要素が組み立てられる接着性ライナー(1)を含む。右から左に、試料適用ゾーン(2)は吸収パッドの形態である。これは、標識結合分子(7)が含浸されたコンジュゲートパッド(3)と部分的に重ねて配置される。代替的な実施形態では、標識結合分子は試料適用ゾーンに含浸され得、これにより、別々のコンジュゲートパッドの必要性が取り除かれる。コンジュゲートパッド(3)は、ニトロセルロース膜(4)と流体接続される。ニトロセルロース膜(4)は、捕捉ゾーンを定める固定化ストレプトアビジン分子(5)を含む。膜(4)は、捕捉ゾーンの下流に固定化されたさらなる結合分子(6)をさらに含み、試料と共にデバイスを通過し、別のコントロールゾーンを形成するさらなる標識分子(11)に結合する。代替的に、固定化されたさらなる結合分子は、標識された結合分子に結合し得る(7)。デバイスは、任意選択的に、デバイスの端部に到達する任意の試験試料および試薬を吸収するための吸収パッド(8)をさらに含む。
使用中、インジケータ分子(9)は、試験試料がデバイスの試料適用ゾーン(8)と接触する前に、試験試料に添加される。図2Aに示すように、試験試料にシアリダーゼ活性が存在しない場合、シアリル基はインジケータ分子(9)から切断されない。試料がコンジュゲートパッド(3)に流入すると、シアリル基の切断が発生していないため、結合分子(7)はインジケータ分子(9)に結合することができない。インジケータ分子は、ストレプトアビジン(5)とインジケータ分子(9)のビオチン捕捉部位(10)の間の相互作用を介して、捕捉ゾーンで結合する。標識結合分子(7)は、インジケータ分子(9)に結合できないため、捕捉ゾーンに固定化されない。したがって、標識結合分子は、コントロールゾーンまで、かつそれを超えて通流する。さらなる標識分子(11)もまた、デバイスを通ってコントロールゾーンまで通過し、そこで固定化されたさらなる結合分子(6)に結合することによって、それらは固定化される。したがって、シアリダーゼ活性の存在しないことは、コントロールゾーンでのみシグナルとして現れ、捕捉ゾーンでは現れない。過剰な試料は、標識結合分子(7)を含む可能性があり、吸収パッド(8)に流れ込む。
図2Bに示すように、試験試料にシアリダーゼ活性が存在する場合、シアリル基はインジケータ分子(9)から切断される。試料がコンジュゲートパッド(3)に流入すると、シアリル基の切断が発生しているため、結合分子(7)はインジケータ分子(9)に結合することができる。インジケータ分子は、ストレプトアビジン(5)とインジケータ分子(9)のビオチン捕捉部位(10)の間の相互作用を介して、捕捉ゾーンで結合される。標識結合分子(7)は、切断部位で脱シアル化されたインジケータ分子(9)に結合することによって、捕捉ゾーンで固定化される。標識結合分子(7)は捕捉ゾーンでの結合部位よりも相対的に過剰なため、いくらかの標識結合分子(7)は、依然としてコントロールゾーンまで、かつそれを超えて通流する。さらなる標識分子(11)もまた、デバイスを通ってコントロールゾーンまで通過し、そこで固定化されたさらなる結合分子(6)に結合することによって、それらは固定化される。したがって、シアリダーゼ活性の存在は、捕捉ゾーンおよびコントロールゾーンの両方でシグナルとして現れる。過剰な試料は、吸収パッド(8)に流れ込む。
コントロールゾーンは任意選択的であることに留意されたい。試料中のシアリダーゼ活性の有無は、捕捉ゾーンでの対応するシグナルの有無のみに基づいて監視することができる。
図3は、試験試料中のシアリダーゼ活性のレベルが増加したときのアッセイの視覚的読み取り(図2に示されている)を示す。容易に見て取れるように、コントロールゾーン(1)でのシグナルは、シアリダーゼの量が増加しても一定である。対照的に、シアリダーゼの量が増加すると、捕捉ゾーン(2)でのシグナルも増加する。これは、シアリダーゼ活性による、切断部位でのインジケータ分子からのシアリル基の切断によるものである。これは結合部位を露出させ、捕捉ゾーンを定める捕捉分子とインジケータ分子の捕捉部位との間の相互作用を介して捕捉ゾーン(2)で検出される結合分子の結合を可能にする。
図4は、本発明による1つの具体的な酵素検出デバイスの概略図である。以下の表は、図の凡例を示し、この特定の実施形態におけるカード構成要素の各々の正確な長手方向の寸法および位置を特定する。当然のことながら、当業者によって容易に理解されるように、寸法および位置は変化され得る。
Figure 2021531763
本発明は、以下の実験例を参照してさらに理解されるであろう。
実施例1:アッセイ化学原理および実験計画
要約すると、原理はシアリダーゼ反応の化学生成物の抗体認識に基づいて機能し、化学基質はシアリダーゼと反応するように特別に設計されたペプチドであり、反応の生成物はその合成生成物に対して高められた抗体によって認識される。図1および2に示すように、シアル酸を含み、ビオチンタグを有する糖ペプチドが提供される。シアリダーゼ活性を含む試験試料と接触すると、シアリル基がシアリダーゼによって糖ペプチドから切断され、ペプチドにペンダントガラクトシル基を露出する。次に、脱シアル化生成物に対して高められた抗体が、切断された生成物に特異的に結合する。抗体−金コンジュゲートおよびストレプトアビジンテストラインを備えた側方流動ストリップを使用することによって、脱シアル化生成物の存在は赤色ラインとして、かつ試料中のシアリダーゼ活性の直接測定として検出することができる。
5つのペプチドを最初に設計し、続いて高められた抗体を、側方流動アッセイにおけるそれらの性能について評価してプロファイリングした。最適化された条件下で、抗体のいくつかは、基質ペプチドに対するそれらの交差反応性およびアッセイにおけるそれらの全体的なシグナルレベルに関して、他より性能の優れていることが示された。プロジェクトの実現可能性段階に関して以下に説明する評価では、ペプチドを再評価し、最高の性能を有するペプチド/抗体の組み合わせによってさらなる開発に進んだ。
実施例2:ペプチド設計
候補ペプチド配列の設計では、いくつかの要因が考慮された。
サイズ
原則として、分子量(MW)が5000ダルトン未満の分子は、宿主生物における良好な免疫応答を刺激する可能性は低い。ペプチドは、著しく効果的な免疫原をもたらすKLH(キーホールリンペットヘモシアニン)に結合することを意図して、比較的短い配列として計画された。性能におけるあらゆる変化の可能性を網羅するために、異なる長さ(9〜20アミノ酸)が提案された。
結合化学
2つの異なる結合化学を使用した。ペプチドのうちの2つについては、システイン標識が構造に組み込まれているため、標準的なマレイミドベースの化学を使用して担体タンパク質に結合させることができた。他の3つのペプチドについては、結合前のペプチドの酸化のリスクが少なく、結合の程度をUV吸光度によって容易にモニタリングできるため、システイン化学よりも制御可能な処理である比較的新しいヒドラジンベースの化学を使用した。これらの結合化学の概要を図5に示す。
ガラクトース糖の位置
目的は、ガラクトース糖およびペプチドの周辺領域に対して非常に高い親和性を有する抗体を得ることだった。これを念頭におき、糖を構造の中央に配置し、それにより、他の特有なペプチド特性によって側面が十分配置された。この手法は、糖部分との相互作用を欠いた周辺結合抗体を最小限に抑えることが期待される。
構造多様性
広範なアミノ酸が、様々なペプチド配列を構築する際に使用された。荷電、親水性、および疎水性基を配列に沿って組み合わせることによって、多様なトポロジーが促進される。β−アラニンなどの「ヒンジ基」も採用し、全体的な構造的折り畳みにおけるさらなる自由度を可能にした。これに加えて、非天然アミノ酸を使用して、配列の多様性を増加させ、免疫応答を促進させた。プロテアーゼに対する感受性を低減するために、いくつかのD−アミノ酸も組み込んだ。使用されている非標準および非天然アミノ酸のいくつかを図6に示す。
これらの要因の考慮後、以下のペプチド配列が推定的エピトープとして選択された。
Figure 2021531763
スペーサー、結合基、およびビオチン標識を、CまたはN末端に追加した。
実施例3:ペプチド合成
ガラクトース標識ペプチドは、自動マイクロ波シンセサイザーで固相化学法を使用して合成した。すべてのペプチドは逆相HPLCを使用して精製し、エレクトロスプレーLCMSによって特性付けした。ガラクトース部分をシアル酸で標識するために、T.クルーズ由来の組換えトランシアリダーゼ(TcTS)およびシアル酸供与体としてフェチュインを使用する酵素経路を採用した。図7および図8は、使用した合成手法をまとめて示す。
担体タンパク質との結合のために関連するペプチド免疫原と同様に、各配列の2つのビオチン化誘導体も合成し、1つはシアル酸で標識した。これらのビオチン化誘導体は、側方流動アッセイ方式のための基礎を形成する。図9は、様々な免疫化によるこの研究のために合成されたペプチドを示す。シアル酸で標識されたペプチドは「c」で指定され、例えば、MOL136cである。シアリル基を欠くペプチドは、この指定がない(例えば、MOL136)。
実施例4A:抗体生成
免疫化
5つのペプチド免疫原はすべて、適切な結合化学を使用して、KLHおよびBSAに結合された(図9を参照)。KLHコンジュゲートは、10頭のヒツジへの免疫化のため(ペプチドあたり2頭)、Micropharm Ltdに寄託された。計画は、PBS中に1mgのKLH−ペプチドの用量で開始された。0.5mgの3回の追加免疫を、3ヶ月の期間にわたって加えた。3回の別々の採血をこの期間に実施し(1回の試料および2回の製造用採血)、Mologicに供給した。BSAコンジュゲートを保持して、多数の採血のスクリーニングを実施した。
初期ELISAスクリーン
ポリスチレン高結合マルチウェルプレートは、適切なBSAコンジュゲートおよびコントロールとしての非コンジュゲート化BSAによって感作した。血清試料は、BSAでブロックしたウェル中で様々な希釈率でインキュベートし、さらにアルカリホスファターゼ(AP)に結合された二次抗ヒツジ抗体と結合させた。パラ−ニトロフェニルホスフェート(pNPP)AP基質とのインキュベーションは、何らかの結合の存在を示した。すべての場合において、緩衝液、BSA、および採血前コントロールは、プレートへのバックグラウンド結合を生じなかった。図10Aは検出方法の概略図を示す。図10B〜10Dは、最初の採血の結果を表し、すべてのヒツジが免疫化に反応したことを示す。1/1000の血清希釈は高いシグナルを示したが、一方、BSAのコントロールは陰性であり、ペプチド特異的応答を確認した。採血前コントロールも陰性だった。
さらなる採血が利用可能になると、これらもELISAによって分析し、期間の経過で応答の増強を示した。図11は、すべてのヒツジについて最初の2回の採血間の関係を示し、一方、図12は、ヒツジCF1062〜1067について比較した3回の採血すべてを示す。興味深いことに、3回目の採血は、抗原に対するそれらの全応答に関して、プラトーまたは低下さえしているように思われる。それにもかかわらず、場合によっては、結合応答が1/1000000希釈で検出され、ペプチドに高感度であるポリクローナル応答が示唆された。3回目の採血で応答がわずかに低いにもかかわらず、これらは非常に特異的な抗体の亜集団を含む可能性が最も高いため、アフィニティー精製に適していた。
実施例4B:抗血清CF1064およびCF1065、ならびにMOL136およびMOL136cの検出
免疫原:KLH−MOL123A
ビオチン化ペプチド:MOL136(ガラクトシル)、MOL136c(シアリル)
両方のヒツジともKLH−MOL123Aによる免疫化によく応答したが、CF1064は全体的にわずかに強い反応を示した(図11Bを参照)。ELISA方式(その概略図を図13Aに示す)では、CF1064の結合をMOL136およびMOL136cに対して評価し、シアル化ペプチドMOL136cよりもガラクトシル(すなわち脱シアル化)ペプチドMOL136に有意な特異性を示した(図13B)。したがって、抗血清CF1064による2つのペプチドの優れた識別が実証される。
同様の特性が側方流動方式で認められた。CF1064は、最適化された条件(10mMホウ酸ナトリウム緩衝液に15μg/ml添加、pH8.0)で金粒子に結合させ、最終濃度1.3ng/ml(38pg/ストリップ)でMOL136およびMOL136cに対してアッセイした。したがって、捕捉ゾーンは、1.5mg/mlストレプトアビジンを使用して各側方流動テストストリップに最初に形成された。次に、3μlの各ペプチド(PBST中に12.5ng/mlペプチド)を10μlの金標識CF1064および15μlのランニング緩衝液(pH7.5の0.5M Tris+3%BSA+0.5%TritonX−100)と混合し、各試料について別々の側方流動テストストリップに沿って流した。ペプチドが添加されていない陰性コントロールも、陰性コントロールとして流した。次に、15μlのランニング緩衝液洗浄を各側方流動テストストリップに沿って流した。脱シアル化ペプチドMOL136が捕捉ゾーンで明確に検出され、テストストリップ上に目視可能なラインとして認められた。逆に、シアル化ペプチドMOL136cまたは陰性コントロールに関して、シグナルはほとんど/まったく認められなかった(図14を参照)。
同様の結果が金標識CF1065を使用して認められ、CF1064と比較してCF1065で高いシグナルレベルが認められた(図15を参照)。
実施例5:健康な膣スワブ抽出物の存在下でCF1064を使用したMOL136およびMOL136cの検出
実施例4Bに記載される手順を、健康な膣スワブ抽出物の存在下で繰り返した。シグナルレベルはわずかに低かったが、MOL136への特異性はスワブマトリックスのいずれの干渉も伴わずに維持された(図16を参照)。
実施例6:MOL136cおよびCF1064を使用したシアリダーゼ活性の検出
実施例4Bに記載される手順を、25U/mlのシアリダーゼの存在下で繰り返した。シアリダーゼが存在しない試料を陰性コントロールとして使用した。ペプチドおよびシアリダーゼが試料に含まれていない、さらなる陰性コントロールについて実施した。陽性コントロールとして、25U/mlシアリダーゼの存在下で、MOL136cの代わりにMOL136を使用した。PBST中の25U/mlシアリダーゼの存在下で5分間インキュベートしたMOL136cに関して明確な陽性シグナルが認められた。シグナルのレベルは、推定的最大シグナルを示す陽性コントロールの強度と同様だった。予想されたように、陰性コントロールに関してほとんど/まったくシグナルが認められなかった(図17を参照)。
全体として、CF1064およびCF1065の両方が、ガラクトシル(すなわち、脱シアル化)ペプチドMOL136に対して優れた特異性を示し、両方ともモノクローナルスクリーニングのために可能性がある候補である。
実施例7:ペプチド開発
ペプチドおよび抗血清の評価後、血清CF1064ならびにペプチドMOL136およびMOL136cが試験に最も実行可能な組み合わせをもたらすことが示された。ヒツジCF1064は、MOL136と同じペプチド配列で免疫化されたが、ビオチンの代わりにシステイン−マレイミド化学を使用して、KLHコンジュゲートとして免疫された。
MOL136:ビオチン−PEG−Asp−Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val−OH
MOL136c:ビオチン−PEG−Asp−Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val−OH
抗血清を精製するために、ストレプトアビジンカラムを使用してMOL136およびMOL136cを捕捉する方法が考案された。次に、抗体を結合させてMOL136カラムから溶出し、MOL136cカラムに吸収させて、2つの構造間の共通のエピトープを拾い上げる周辺結合物質をすべて除去した。精製された抗体を側方流動で評価することによって、元のガラクトシルペプチド抗原に対する全体的な特異性およびシアル化ペプチドに対する交差反応性の程度を測定した(図18)。これは、プロトタイプにおいて陰性結果として認められる非特異的結合の量を表し、光学リーダを使用しない場合、肉眼で検出されないように大幅に低減させることが必要であるため、重要である。
精製および吸収された画分は、吸収されていない材料と比較した場合、アッセイで最高の性能を示した。著しく低いバックグラウンドシグナルにもかかわらず、さらなる方法の開発が、ペプチド構造を切断することによって性能を改善するために要求された。
ペプチド設計を洗練して、ペプチドにおけるガラクトース部分に結合しない抗体の周辺相互作用を取り除くために、最初の配列MOL136をより短い配列MOL600に切断した。
MOL600:NH−Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−PEG−ビオチン
MOL600c:NH−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−PEG−ビオチン
次に、MOL600およびMOL600cをELISAによってアッセイし、側方流動で性能の大幅な改善を示した(図19を参照)。
実施例8:MOL600c製剤化/安定性試験およびスケールアップ生成
MOL600cペプチドをどのようにして製剤化することができるか評価するため、乾燥条件を調べる試験を設定した。ペプチドは乾燥緩衝液に配合し、風乾し、プロトタイプ形態での使用の前に室温で保存した。データを図20に示し、ポリプロピレンチューブに異なる温度で、異なる乾燥方法を用いて保存されたペプチドMOL600cの安定性を実証する。ペプチドは全体で4週目までそれらの機能を維持したが、性能は8週で低下するように思われる。
製造に関して、ペプチド合成はスケーラブルであることが示されており、製造バッチまで増加することができる。ペプチドは、自動システムで固相合成によって生成され、次いでHPLCによって精製される。2つのさらなる化学的ステップが必要であり、さらに95%を超える純度の仕様になるまでHPLCによるさらなる最終精製が必要である。生成物は、エレクトロスプレー質量分析によって確認される。ペプチドの12ngのみが試験あたりで必要とされ、ペプチドの1〜2mgバッチは十分なサイズである。図21は、MOL600cの完了バッチの典型的な分析データを示す。
実施例9:抗体精製開発
最適化された切断ペプチドシステムと共に抗血清CF1064を用いて使用される精製プロセスは、MOL600を添加したストレプトアビジンカラムおよびMOL600cを添加した吸収カラムで実施するように最初に開発した。このプロセスは優れた交差反応特性を有した有効な抗体を生成するが、一貫性を改善し、自動化のためにマニュアルステップの数を低減するさらなる改善が必要とされた。
シングルパスを使用したより洗練された方法を探求するために、他のカラム方式を試み、実行可能であり、自動化される可能性があることが示された(図22)。2つの異なるカラムタイプを使用しており、プロセスは、シングルパス法から、不要な相互作用がアッセイにおける非特異的結合を低減するために除去される吸収後の方法まで変化している。製造に最適な選択肢は、シングルパスプロセスであり、これは担体BSAに結合したペプチドMOL615を使用して達成することができ、NHSセファロースカラムで誘導され得る。
MOL615:NH−Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−PEG−オキシム
プロトタイプにおける抗体成分は、側方流動アセンブリ内のコンジュゲートパッドに乾燥された金コンジュゲートとして製剤化される。金コンジュゲートの安定化のための条件は確立されており、さらに最適化されている。試験あたりに必要とされる計算上の抗体量は85ngと見積もられ、CEマーキングを達成するのに要求されるバリデーションバッチを作成するために十分なものである。長期的には、追加のポリクローナル試薬および−より永続的な解決策として−モノクローナル抗体が開発されなければならない。新しい免疫化が開始されており、強い抗体力価がすでにペプチド標的に対して特定されている(図10)。いくつかの選択肢がモノクローナル生成に利用され、市販のハイブリドーマ技術、ならびにまたインハウスでのファージパンニングおよびfab生成(Mologic YorkおよびScotia Biologics)が含まれる。
実施例10:試料緩衝液
スワブからの試料の抽出、ペプチドの溶解、およびシアリダーゼに最適な消化条件は、試料緩衝液の主要な要件である。以下の組成を使用した。
0.1%BSA、0.125%Tween−20、および0.375%TritonX−100を含有する100mM酢酸ナトリウム、2mM塩化カルシウム、pH6.0
緩衝液は、ドライ状態のデバイスに流して添加回収における実試料を抽出するためにも効果的に使用されている。
実施例11:側方流動デバイス
側方流動デバイスは、図4に従って組み立てた。
側方流動デバイスのバッチは、37℃で12週間にわたって安定性について評価した。6週間後、シグナルは初期測定よりも値で上昇したが、曲線の形状およびダイナミックレンジは比較的一貫しているように思われた(図23を参照)。
実施例12:アッセイ最適化
実現可能な性能を満足させるために、アッセイ時間の長さ、マーカーに対する応答の感度、ラインシグナル強度、および標準曲線の質などの仕様要因を評価した。
このアッセイは、5分のインキュベーション時間で機能することが示されている。これによって、スワブ試料の収集から結果の読み取りまで、アッセイの合計時間が15分以内に維持される。体外診断業界では、ポイントオブケア迅速検査の上限として、一般的に15分が標準である。
マーカー(シアリダーゼ)の全関連範囲は、4U/mlから250U/mlであると考えられている。これは文献に基づいており、蛍光シアリダーゼ対照アッセイに関して、試料データセットの広がりを推定することによる(Marconi et.al.,European Journal of Obstetrics and Gynaecology and Reproductive Biology,2013,vol.167,pages 205−209)。BV状態では、約20の異なる細菌種がこの状態に関連付けられているため、多くの表現型(細菌性シアリダーゼ)が試料中に存在するという、この方法でなされる想定がある。アッセイは、緩衝液中のシアリダーゼのこの範囲にわたって試験されており、この範囲を表す標準曲線が側方流動で達成されている(図24)。
アッセイは実際の健康な試料でも試験されており、シグナルはシアリダーゼを添加することによって回収されている。試料がスピンダウンされるかされないかは、差を生じないことが示されている。テストラインの外観は、試料マトリックスの存在によって悪影響を受けなかった(図25)。試料の移動度が十分であるためには、希釈試料緩衝液の0.5mlは、試料の粘度が高すぎるままであり、濃すぎることが認められた。現在、1mlが使用するのに適している緩衝液の量であると考えられている。
実施例13:さらなる抗体生成
MOL616と名付けられた以下のペプチドは、さらなる抗体を生成するために選択された。
Dpr(AOA)−dSer−Nva−Cyc−dAla−Ser(Gal)−dAla−Arg−Phe−dSer−Val−NH
MOL616の化学式を図26に示す。
ペプチドはKLHに結合させ、KLH−MOL616と名付けた免疫原を生成した。ウサギ(アナウサギ)をKLH−MOL616で免疫化し、脾細胞を獲得して、このペプチドの切断型(MOL615、BSAに結合)によってスクリーニングした。ペプチドMOL615のシアル化型であるMOL615cによって、対するスクリーニングを実行した。スクリーニング処理は、マルチクローンスクリーニングとそれに続くサブクローンスクリーニングを含み、脱シアル化型に特異的な抗体を得た。
この処理によって、抗体125.1と名付けたモノクローナル抗体の生成がもたらされた。この抗体は、脱シアル化分子Cyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Arg−PEG−オキシムに存在するエピトープに、より特定的には、脱シアル化ペプチドCyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Argに存在するエピトープに、特異的である。
MOL615をビオチン化してMOL600(実施例7で示される配列)を生成し、抗体結合親和性および動力学をバイオ干渉法を使用して測定した。簡単に説明すると、MOL600またはMOL600cは、ストレプトアビジン/ビオチン相互作用によってバイオセンサーに固定した。抗体の結合は、反射光干渉のシフトによって検出した。
抗体125.1の異なる濃度(それぞれ、1、2、4、8、または16nM)を使用して、以下の結合親和性および動力学を抗体125.1について判定した。
=7.9nM、Kon=54080M−1−1、Koff=0.000427s−1
図27に示すように、結合は、シアル化型であるMOL600cと比較してMOL600に明らかに特異的だった。
抗体が配列決定され、ガンマ重鎖およびカッパ軽鎖を有することが判定された。この抗体の配列を図31に示し、以下に列挙する。
抗体−重鎖
QSVEESGGRLVTPGTPLTLTCTVSGFSLSSYSMDWVRQAPGKGLEWVGGITTTLHTFYATWAKGRFTISKTSSTTVDLKMTSLTTDDAATYFCARGGSSVIWGPGTLVTVSSGQPKAPSVFPLAPCCGDTPSSTVTLGCLVKGYLPEPVTVTWNSGTLTNGVRTFPSVRQSSGLYSLSSVVSVTSSSQPVTCNVAHPATNTKVDKTVAPSTCSKPTCPPPELLGGPSVFIFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSEDDPEVQFTWYINNEQVRTARPPLREQQFNSTIRVVSTLPIAHEDWLRGKEFKCKVHNKALPAPIEKTISKARGQPLEPKVYTMGPPREELSSRSVSLTCMINGFYPSDISVEWEKNGKAEDNYKTTPAVLDSDGSYFLYSKLSVPTSEWQRGDVFTCSVMHEALHNHYTQKSISRSPG(配列番号7)
抗体−軽鎖
ALVMTQTPSPVSAAVGGTVTISCQSSQSVYGNNHLNWHQQKRGQPPKQLIGSASRLASGVPSRFKGSGSGTQFTLTISGVQCDDAATYYCQGSYYNGAWYVAFGGGTELEIKRDPVAPSVLLFPPSKEELTTGTATIVCVANKFYPSDITVTWKVDGTTQQSGIENSKTPQSPEDNTYSLSSTLSLTSAQYNSHSVYTCEVVQGSASPIVQSFNRGDC(配列番号8)
重鎖CDR配列
CDR1 GFSLSSY(配列番号1)
CDR2 TTTLH(配列番号2)
CDR3 GGSSVI(配列番号3)
軽鎖CDR配列
CDR1 QSSQSVYGNNHLN(配列番号4)
CRD2 SASRLAS(配列番号5)
CDR3 QGSYYNGAWYVA(配列番号6)
注目すべき観察:
追加のO−結合グリコシル化部位が、213位と216位の間の重鎖定常領域で検出された。ゲル画像から、この部位でグリコシル化されている型は、グリコシル化されていない型と多くが類似している。
N−結合グリコシル化が、重鎖定常領域N@285で検出された。
Pyro−Glu(Q)修飾が、重鎖のN末端で観察された。
通常の定常領域配列からのC末端リジンの排除が、重鎖で観察された。
実施例14:さらなるアッセイの最適化
さらなる最適化のために、2つの異なるシアリダーゼ活性アッセイ(AおよびB、以下を参照)を比較した。アッセイの設定は、基本的に図2に関連して説明したとおりだった。
試験抗体を金に結合させ、本明細書では「コンジュゲートパッド」と称される担体上で乾燥させた。アッセイAにおける試験抗体は「1064精製Mol615抗体」、すなわちMol615を使用して血清1064から精製されたポリクローナル抗体だった。アッセイBにおける試験抗体は、「125.1」と名付けられたモノクローナル抗体だった(実施例13を参照)。
コントロール抗体も金に結合させ、コンジュゲートパッド上で乾燥させた。アッセイBの場合、これは、Lampireから供給されたニワトリIgY、製品コード7401403だった。
捕捉分子(ポリストレプトアビジン)をニトロセルロース膜に固定化して捕捉ラインを形成させた。別のコントロール捕捉ラインを形成させた。アッセイBの場合、これは抗ニワトリIgY抗体(Lampireから供給された、製品コード7455207)だった。
図2に示すように、コンジュゲートパッドをニトロセルロース上に重ねた。
試験インジケータ分子であるNH−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−PEG−ビオチン(MOL600c)を作成し、1μg/mlまたは3μg/mlを不活性多孔質材料(Porexディスク)上で凍結乾燥して、それぞれディスクあたり36ngのインジケータ分子またはディスクあたり108ngのインジケータ分子を含むインジケータ基質ディスクを得た。
シアリダーゼは、50、12.5、および1.56U/mlの濃度で試験した。ペプチドディスクおよびアッセイ緩衝液を使用した陰性標準も流した。応答は、キューブ読み取りおよび視覚的スケールに対して測定した。
以下の基本プロトコルを使用した。
すべての溶液が室温であり、十分に混合されていることを確認する。
50、12.5、および1.56U/mlのシアリダーゼ緩衝液標準溶液を使用して所望の条件の各々を試験する。
すべての標準およびシアリダーゼ緩衝液を三重測定で試験する。
1000μlのシアリダーゼ標準をインジケータ基質ディスクと共に抽出チューブに添加する。蓋とキャップを位置に折り重ねてチューブを密封する。チューブを静かに撹拌し、インジケータ基質ディスクと5分間インキュベートする。
抽出チューブからデバイスに試料パッドまで4滴添加する。
キューブリーダ(ドイツ、ベルリン、Schwarzschildstrasse 1、D−12489のopTricon GmbH(Chembio Diagnostic Systems)のOptriconリーダ)を使用して5分または10分で読み取り、
試験およびコントロールラインシグナルを記録する。
試験アッセイの特徴を以下に示す。
Figure 2021531763
(i)読み取り時間の比較
望ましい出力は、10分試験を有することであり、5分のインキュベーション、その後の5分の読み取り時間を有する。結果は5分および10分で読み取り、読み取り時間の結果への影響を調べた。結果を図28に示す。示されるように、アッセイAは最低濃度標準について正確な応答を満たすために10分の読み取り時間を必要とするが、アッセイBは5分の読み取り時間を必要とするだけである。アッセイBは、10分の読み取り時間の利点がほとんどないようであり、これは5分の読み取りによって10分試験の望ましい出力に適合する。
(ii)感度の比較
アッセイBの結果は5分後に読み取り、アッセイAの結果は10分後に読み取った。結果を図29に示す。
アッセイBは、50U/ml、12.5U/ml、および1.56U/ml標準にわたって、アッセイAと比較して高いキューブ読み取り値を示し、0U/ml標準では低いキューブ読み取り値を有する。AおよびBの両方が標準の各々について正確な応答を得ており、%CVは仕様の範囲内である。アッセイBは、標準についてデバイスの短い進展時間後にキューブ読み取り、および0標準について低いキューブ読み取りを得ている。したがって、アッセイBはアッセイAよりも優れている。
(iii)ペプチド濃度の影響
アッセイAおよびBを互いに、かつ異なるペプチド濃度の変法と比較した。アッセイA’は、ペプチド濃度が3μg/ml(ディスクあたり108ng)である以外はアッセイAに対応し、アッセイB’は、ペプチド濃度が1μg/ml(ディスクあたり108ng)である以外はアッセイBに対応した。
アッセイBおよびB’の結果は5分後に読み取り、アッセイAおよびA’の結果は10分後に読み取った。結果を図30に示す。より高いペプチド濃度はより良い結果をもたらし、>1μg/ml(>108ng/ディスク)のペプチド濃度が好ましい。
結論:
アッセイBは、抗体に行われた変更およびペプチド濃度の増加によって、より短い時間でアッセイAよりも性能を改善している。
実施例15−追加アッセイの最適化
金の光学密度
金コンジュゲート噴霧濃度をOD4からOD6またはOD8に増加させる効果を調査し、OD6の金はOD4と比較してテストラインシグナルがわずかに増加したが、OD8は3.125U/mLシアリダーゼでOD4のテストラインシグナルの2倍を示した。したがって、約または少なくとも8のODで金コンジュゲートを使用することが効果的である。
試料/コンジュゲートパッド
図2に概略的に示されているタイプなどの側方流動アッセイデバイスでは、試料パッドは、試料がデバイスに沿って流れることを可能にし、試料が結合分子を含むコンジュゲートパッドと接触するようになり、続いて捕捉分子と接触するようになることを可能にする。試料の粘度に応じて、いくつかの試料パッド材料が効果的であり得る。
異なる試料パッドを評価するために、合成膣液代替物をグアーガムおよびウシムチン(0.25%グアーガム、0.125%ムチン、5%ブルーラテックス(Polysciences Inc.,15709,2.6%、水に溶解))を使用して作成した。合成膣液はすべての試料パッドを通って流れることができた。試料がテストストリップの長さを流れるまでにかかった時間を記録した(以下の表を参照)
Figure 2021531763
Ahlstromは、異なる密度のグラスファイバーパッドである(それぞれ8964、6613、6615)。
さらなる比較のために、2つの試料パッド(FR1およびAhlstrom8964)を使用して材料を作成した。デバイスに4点標準曲線(緩衝水溶液中の0、3.125、12.5、および50U/mLシアリダーゼ)を使用して流し、代替試料パッドが特異的または非特異的シグナルに何らかの影響を有するかを判定した。8964試料パッドを使用して流した試料は、FR1と比較して高い特異的シグナルが得られ、非特異的結合(NSB)はなかった。
6.25U/mlシアリダーゼを添加した一連の臨床試料を使用して、Ahlstrom8964試料パッドなどのグラスファイバータイプのパッドが非常に信頼性の高い試料の流れおよび酵素検出を可能にすると判定された。
実施例16−細菌性膣炎の診断
臨床試料を入手し、手がかりとなる細胞などの基準について分析してニュージェントスコアを判定し、それに基づき、試料を細菌性膣炎に対して陽性または陰性として分類した。アッセイAまたはアッセイBを使用して試料を分析した(実施例14を参照)。
結果を以下に示し、seは感度を表し、spは特異性を表し、ppvは陽性予測値を表し、nvpは陰性予測値を表す。
Figure 2021531763
Figure 2021531763
Figure 2021531763
Figure 2021531763
したがって、両方のアッセイは、細菌性膣炎について陽性または陰性である臨床試料を識別することを十分に果たした。アッセイBはアッセイAよりも優れていた。
本発明は、本明細書で説明される特定の実施形態によって範囲が限定されるべきではない。実際、本明細書で説明されるものに加えて、本発明の様々な変更が、前述の説明および付随する図から当業者に明らかになるであろう。このような変更は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されている。さらに、本明細書で説明される本発明のすべての態様および実施形態は、広く適用可能であり、必要に応じて本発明の他の態様から得られるもの(独立しているものを含め)を含め、任意および他のすべての一貫した実施形態と組み合わせることができるとみなされる。様々な刊行物が本明細書に引用されており、それらの開示は、それらの全体が参照により組み込まれている。

Claims (26)

  1. シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物であって、前記デバイス、キット、または組成物は、
    (i)インジケータ分子であって、
    (a)以下の配列を含むペプチドであって、
    −X−X[Gal−Sial]−X−X(配列番号17)
    式中、
    Sialは、シアリル基であり、
    は、グリコシル受容体基を含むアミノ酸であり、Ser、Thr、Tyr、Hyl、Hyp、Asn、Arg、またはホスホセリン(SEP)から選択され、好ましくはXは、Serであり、
    、X、X、およびXは、任意のアミノ酸から独立して選択され、ただし、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つまたは3つは−アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸である、ペプチド、ならびに
    b)前記試料中に存在するシアリダーゼ酵素による前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断後も無傷のままである、捕捉部位を含む、インジケータ分子と、
    (ii)前記試験試料を受容する捕捉ゾーンであって、前記捕捉ゾーンは、前記インジケータ分子を固定化するために、前記インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、前記インジケータ分子の前記捕捉部位と結合することができる捕捉分子を含む、捕捉ゾーンと、
    (iii)前記インジケータ分子の脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子であって、前記結合分子は、前記試料中に存在するシアリダーゼ酵素による前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、前記結合分子が前記インジケータ分子に結合することができない、結合分子と、を含む、デバイス、キット、または組成物。
  2. 、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、Alaであり、好ましくは、XおよびXは、共にAlaであり、および/または好ましくはAlaは、AlaまたはβAlaである、請求項1に記載のデバイス、キット、または組成物。
  3. 、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、荷電アミノ酸であり、任意選択的に、各荷電アミノ酸は、Arg、Asp、およびOrnから選択される、請求項1〜2のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  4. 、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは、極性アミノ酸であり、任意選択的に、各極性アミノ酸は、Ser、Ser、およびThrから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  5. 前記ペプチドは、以下の配列を含み、
    −X−X−X−X−X−X−X−X−X10−X11−X12[Gal−Sial]−X13−X14−X15−X16−X17−X18−X19−X20(配列番号10)
    式中、
    Sialは、シアリル基であり、
    は、存在しないか、またはThrであり、
    は、存在しないか、またはAlaであり、
    は、存在しないか、またはNleであり、
    は、存在しないか、またはGluであり、
    は、存在しないか、またはAlaであり、
    は、存在しないか、またはArgであり、
    は、存在しないか、またはGlu、Arg、Ser、Nva、βAlaから選択され、
    は、存在しないか、またはSer、Ala、SEP、Cycから選択され、
    は、存在しないか、またはNva、BIP、Ala、βAla、Ornから選択され、
    10は、Cyc、Ser、Ile、Ala、Serから選択され、
    11は、Ala、Pro、Orn、Nleから選択され、
    12は、Ser、Thr、Tyr、Hyl、Hyp、Asn、Arg、またはSEPから選択され、好ましくはSerであり、
    13は、Ala、BIP、βAlaから選択され、
    14は、Arg、Asp、Nle、Orn、Nvaから選択され、
    15は、存在しないか、またはPhe、BIP、Ser、Glu、Ala、Serから選択され、
    16は、存在しないか、またはSer、Gluから選択され、
    17は、存在しないか、またはVal、Ser、Thrから選択され、
    18は、存在しないか、またはChaであり、
    19は、存在しないか、またはSerであり、
    20は、存在しないか、またはValである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  6. 前記ペプチドは、以下の配列を含むか、以下の配列から本質的になるか、または以下の配列からなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
    (i)Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg(配列番号11)
    (ii)Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val(配列番号12)
    (iii)Arg−Ala−BIP−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−Ala−Asp−Ser(配列番号13)
    (iv)Ser−SEP−Ala−Ile−Orn−Ser[Gal−Sial]−Ala−Nle−Glu(配列番号14)、
    (v)Ala−Arg−Nva−Ser−βAla−Ala−Nle−Ser[Gal−Sial]−BIP−Orn−Ala−Glu−Ser(配列番号15)、または
    (vi)Thr−Ala−Nle−Glu−Ala−Arg−βAla−Cyc−Orn−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−βAla−Nva−Ser−Glu−Thr−Cha−Ser−Val(配列番号16)
  7. 前記ペプチドは、1つ以上の特異的シアリダーゼによる切断のためにバイアスされ、任意選択的に、前記1つ以上の特異的シアリダーゼは、細菌起源であり、任意選択的に、前記細菌は、プレボテラ、バクテロイデス、および/もしくはモビルンカス種および/またはガードネレラ・バギナリスである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  8. 前記結合分子は、請求項6で定義される前記ペプチドの前記脱シアル化型に特異的であり、好ましくはペプチドモチーフCyc−Ala−Ser[Gal]−Ala−Argに存在し、かつ対応するシアル化ペプチドモチーフCyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Argに存在しないか、または潜在する、エピトープに特異的である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  9. 前記結合分子は、3つのCDRを有する重鎖および3つのCDRを有する軽鎖を有する抗体であり、前記重鎖CDR1は、配列番号1を有し、前記重鎖CDR2は、配列番号2を有し、重鎖CDR3は、配列番号3を有し、前記軽鎖CDR1は、配列番号4を有し、前記軽鎖CDR2は、配列番号5を有し、前記軽鎖CDR3は、配列番号6を有し、好ましくは前記重鎖は、配列番号7を有し、および/または前記軽鎖は、配列番号8を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  10. 前記結合分子は、レポータ分子、好ましくは金粒子で標識されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  11. 前記インジケータ分子の前記捕捉部位は、ビオチン分子もしくはオキシム部分を含むか、ビオチン分子もしくはオキシム部分から本質的になるか、またはビオチン分子もしくはオキシム部分からなり、かつ/または前記ペプチドのN末端もしくはC末端にある、請求項1〜10のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  12. 前記インジケータ分子の前記捕捉部位は、リンカーによって前記ペプチドに結合され、任意選択的に、前記リンカーは、ポリエチレングリコール(PEG)部分を含み、任意選択的に、前記ペプチドは、ポリエチレングリコール部分を含むか、ポリエチレングリコール部分から本質的になるか、またはポリエチレングリコールからなる、リンカーを介して、そのN末端またはC末端でビオチン基に結合されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のデバイス、キットまたは組成物。
  13. 前記インジケータ分子は、以下の構造を含むか、以下の構造から本質的になるか、または以下の構造からなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
    (i)Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−PEG−ビオチン
    (ii)ビオチン−PEG−Asp−Glu−Ser−Nva−Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Arg−Phe−Ser−Val
    (iii)ビオチン−PEG−Asp−Arg−Ala−BIP−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−Ala−Asp−Ser
    (iv)ビオチン−PEG−Asp−Ser−Ser(PO)−Ala−Ile−Orn−Ser[Gal−Sial]−Ala−Nle−Glu
    (v)ビオチン−PEG−Asp−Ala−Arg−Nva−Ser−βAla−Ala−Nle−Ser[Gal−Sial]−BIP−Orn−Ala−Glu−Ser、または
    (vi)ビオチン−PEG−Asp−Thr−Ala−Nle−Glu−Ala−Arg−βAla−Cyc−Orn−Ser−Pro−Ser[Gal−Sial]−βAla−Nva−Ser−Glu−Thr−Cha−Ser−Val
  14. 前記インジケータ分子は、(i)前記配列Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Argを含むか、前記配列から本質的になるか、または前記配列からなる、ペプチドと、(ii)ポリエチレングリコール部分を含むか、ポリエチレングリコール部分から本質的になるか、またはポリエチレングリコール部分からなる、リンカーを介して、前記ペプチドのN末端またはC末端と任意選択的に結合される、ビオチン分子もしくはオキシム部分を含むか、ビオチン分子もしくはオキシム部分から本質的になるか、またはビオチン分子もしくはオキシム部分からなる、捕捉部位と、を含み、前記結合分子は、請求項8または9で定義される抗体であり、好ましくは、レポータ分子、最も好ましくは金粒子によって標識されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載のデバイス、キット、または組成物。
  15. (i)請求項1〜7のいずれか一項で定義されるペプチドの前記脱シアル化誘導体に、または(ii)請求項1〜7もしくは11〜14のいずれか一項で定義されるインジケータ分子に、特異的に結合することができる抗体であって、前記抗体は、シアル化ペプチドまたはインジケータ分子よりも前記脱シアル化誘導体に優先的に結合する、抗体。
  16. 前記抗体は、請求項8、9、および/または10で定義される通りである、請求項15に記載の抗体。
  17. シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出する際における使用に適したインジケータ分子であって、前記インジケータ分子が、
    a)請求項1〜7のいずれか一項で定義されるペプチドと、
    b)前記試料中に存在するシアリダーゼ酵素による前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断後も無傷のままである捕捉部位と、を含み、前記インジケータ分子が、好ましくは、請求項1〜7または11〜14のいずれか一項で定義される通りである、インジケータ分子。
  18. 前記インジケータ分子は、請求項13で定義される通りである、請求項17に記載のインジケータ分子。
  19. 以下の配列を含むか、以下の配列から本質的になるか、または以下の配列からなる、ペプチドであって、
    −X−X[Gal−Sial]−X−X
    式中、
    Sialは、シアリル基であり、
    は、グリコシル受容体基を含むアミノ酸であり、Ser、Thr、Tyr、Hyl、Hyp、Asn、Arg、またはホスホセリン(SEP)から選択され、好ましくはXは、Serであり、
    、X、X、およびXは、任意のアミノ酸から独立して選択され、ただし、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つまたは3つは、−アミノ酸および/または非標準アミノ酸または非天然アミノ酸であり、前記ペプチドは、好ましくは請求項1〜7のいずれか一項で定義される通りである、ペプチド。
  20. 前記ペプチドは、請求項6で定義される通りであり、好ましくは、前記配列Cyc−Ala−Ser[Gal−Sial]−Ala−Argを含むか、前記配列から本質的になるか、または前記配列からなる、ペプチドである、請求項19に記載のペプチド。
  21. 請求項15または16に記載の抗体を生成する際における使用のためのペプチドであって、前記ペプチドは、請求項1〜7のいずれか一項で定義される前記ペプチドの脱シアル化誘導体である、ペプチド。
  22. シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在または不存在を検出するための方法であって、前記方法は、
    (i)請求項1〜7または11〜14のいずれか一項で定義されるインジケータ分子を前記試験試料と接触させる工程と、
    (ii)前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子を、前記試験試料に添加する工程であって、前記結合分子は、前記試料中に存在するシアリダーゼ酵素による前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、前記インジケータ分子に結合することができず、前記結合分子は、好ましくは請求項8、9、および/または10で定義される通りである工程、および
    (iii)捕捉ゾーンにおける捕捉分子の前記捕捉部位への結合によって、前記捕捉ゾーンにおいて、前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体を捕捉する工程であって、前記捕捉分子は、前記インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、前記捕捉部位に結合することができる工程、および
    (iv)前記捕捉ゾーンにおいて捕捉された前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体への前記結合分子の結合を判定することによって、前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断を検出する工程を含む、方法。
  23. シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在または不存在を検出するための方法であって、前記方法は、
    (i)捕捉分子を含む捕捉ゾーンに前記試験試料を添加する工程であって、前記捕捉分子は、請求項1〜7または11〜14のいずれか一項で定義されるインジケータ分子の前記捕捉部位に結合され、前記捕捉分子は、前記試料中に存在するシアリダーゼ酵素による前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断が発生しているかいないかに関わらず、前記捕捉部位に結合されたままである工程、
    (ii)前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子を添加する工程であって、前記結合分子は、前記試料中に存在するシアリダーゼ酵素による前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、前記インジケータ分子に結合することができず、前記結合分子は、好ましくは請求項8、9、および/または10で定義される通りである工程、および
    (iii)前記捕捉ゾーンにおいて捕捉された前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体への前記結合分子の結合を判定することによって、前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断を検出する工程を含む、方法。
  24. 試験試料において細菌性膣炎を、前記試料中のシアリダーゼ酵素の切断活性を検出することによって診断するための方法であって、前記方法は、
    (i)請求項1〜7または11〜14のいずれか一項で定義されるインジケータ分子を前記試験試料と接触させる工程、
    (ii)前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子を、前記試験試料に添加する工程であって、前記結合分子は、前記試料中に存在するシアリダーゼ酵素による前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、前記インジケータ分子に結合することができず、前記結合分子は、好ましくは請求項8、9、および/または10で定義される通りである工程、
    (iii)捕捉ゾーンにおける捕捉分子の前記捕捉部位への結合によって、前記捕捉ゾーンにおいて、前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体を捕捉する工程であって、前記捕捉分子は、前記インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、前記捕捉部位に結合することができる工程、および
    (iv)前記捕捉ゾーンにおいて捕捉された前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体への前記結合分子の結合を判定することによって、前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断を検出する工程であって、コントロールと比較して切断の増加したレベルが細菌性膣炎を診断する工程を含む、方法。
  25. シアリダーゼ酵素の切断活性の試験試料における存在を検出するための酵素検出キットであって、前記キットは、
    (i)請求項1〜7のいずれか一項で定義されるインジケータ分子であって、前記インジケータ分子は、好ましくは担体上に凍結乾燥されている、インジケータ分子と、
    (ii)前記インジケータ分子が切断されているかいないかに関わらず、前記インジケータ分子の前記捕捉部位に結合することができる捕捉分子であって、前記捕捉分子が好ましくはストレプトアビジンを含む、捕捉分子と、
    (iii)前記捕捉分子を付着させることができるか、または付着させて、前記試験試料を受容するための捕捉ゾーンを形成する固体支持体であって、前記固相支持体が好ましくはニトロセルロースを含む、固相支持体と、
    (iv)前記インジケータ分子の前記脱シアル化誘導体に結合することができる結合分子であって、前記結合分子は、前記試料中に存在するシアリダーゼ酵素による前記インジケータ分子からの前記シアリル基の切断が発生していない場合、および発生するまで、前記インジケータ分子に結合することができず、前記結合分子は、好ましくは請求項8、9、および/または10で定義される通りである、結合分子と、任意選択的に、
    (v)抽出チューブおよび/もしくは緩衝剤と、ならびに/または
    (vi)コントロール検出分子およびコントロール検出結合物質と、を含む、酵素検出キット。
  26. 試験試料において細菌性膣炎を診断するための、請求項1〜14のいずれか一項に記載の酵素検出デバイス、酵素検出キット、または酵素検出組成物、請求項22〜24のいずれか一項に記載の方法、あるいは請求項25に記載の酵素検出キットの、使用。
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