JP2021519342A - 二酸化チタン - Google Patents

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Abstract

リガンド特性を有する有機化粧用活性成分、例えばアボベンゾンなどを、0.1wt%〜20wt%、二酸化チタン微粒子材料を0.1wt%〜30wt%含む化粧用組成物が提供され、二酸化チタンはルチル型であり、0.35μm〜5μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、二酸化チタン微粒子は、シリカ被覆され、化粧用に許容可能な担体を用いて提供される。化粧用組成物は、広域スペクトルの日焼け防止剤として使用されることができ、変色が減少した良好な安定性を有する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、化粧用組成物に関し、日焼け止め製剤を含むが、日焼け止め製剤に限定されない。
[発明の背景]
日光が皮膚に及ぼす有害な影響は十分に実証されている。日光下で日常的な日々の活動を行うだけで、皮膚に重大な損傷を与えることができる。さらに、日光浴も、明らかに皮膚の損傷を引き起こすことができる。日光への長期暴露における主な短期的な危険は、紅斑、すなわち日焼けである。短期的な危険に加えて、皮膚表面の悪性変化などの長期的な危険がある。
紫外線(UV)放射は、3つの波長領域である、UV−A(320nm−400nm)、UV−B(280nm−320nm)およびUV−C(100nm−280nm)を包含する。
多数の疫学研究は、UV曝露、特にUV−B曝露とヒト皮膚癌との間に強い関係を示す。UV−A領域およびUV−B領域の両方での紫外線放射における他の長期的な危険は、皮膚の早期老化である。この状況は、他の物理的な変化、例えば、ひび割れ、毛血管拡張症、太陽皮膚病、斑状出血、弾力性の喪失などと共に、皮膚のしわや色素変化によって特徴付けられる。
日焼け防止製品市場は、長年にわたってかなり成長しており、多くの新製品が毎年導入されている。以前は季節的な商売と見なされたものは、もはやそのようには見なされない。UV−AおよびUV−Bフィルターなどの日焼け止め剤は、現在、多様なパーソナルケア製品、特に日常的に身に着けられる化粧用タイプの製品に含まれる。
科学的研究は、IR放射も皮膚細胞に損傷を引き起こし得ることを示している。IR型の放射は、UV放射よりもエネルギーは少ないけれども、皮膚の弛緩および細かい線やしわの形成を引き起こすだろう。したがって、太陽IRは、ヒトの皮膚に重大な生物学的影響を及ぼすと予想される。
赤外線(IR)放射は、3つの波長領域である、IR−A(760〜1400nm)、IR−B(1400〜3000nm)、およびIR−C(3000nm〜1mm)を包含する。地球表面に到達する太陽エネルギーの半分は、760nm〜1mmの全IR範囲にあり、2%が紫外線(UV)であり、48%が可視である。
IR−Aは、表皮層および真皮層を貫通することができ、皮膚温度を重大に上昇させることなく皮下組織に到達することができ、一方、IR−BおよびIR−Cは、主に表皮層に吸収され、皮膚温度を重大に上昇させる。ヒト皮膚の慢性的な熱暴露は、皮膚に変化を引き起こし得る。例えば、皮膚状態熱性紅斑(EAI)は、熱の形で赤外線への慢性的な暴露によって引き起こされる。
IRおよび熱暴露は、皮膚の血管新生および炎症性細胞浸潤を誘発することができ、マトリックスメタロプロテイナーゼを誘導することによって真皮細胞外マトリックスを破壊させることができ、皮膚の早期老化につながる真皮構造タンパク質を変化させることができる。IR曝露は、皮膚癌を引き起こすと疑われる誘導反応性酸素種にも関連している。
化粧品業界は、特定の抗酸化物質を含むことによって、IR誘発効果の有害な結果から
皮膚の損傷を減少させると主張する製品を提供する。しかしながら、これらの製品は、活性酸素種の影響を制限するのに役立ち得るが、IR放射線による反応性酸素種の形成を妨げる、または減少する化粧品成分は、依然として珍しい。
可視光への暴露は避けられないと考えられ得る。しかしながら、可視光は皮膚内で望ましくない変化を引き起こすことも観察されている。
したがって、全ての太陽放射は皮膚に害を及ぼす恐れがあり、広範な波長スペクトルに対する保護が望ましい。
EP1580166は、熱赤外放射の高選択的遮蔽を有すると述べられる二酸化チタン粒子を記述する。これらの粒子は、0.5μm〜2.0μmの一次粒子径(すなわち結晶サイズ)を有する。それらは、水和TiOから生産され、水和TiOは、アルミニウム化合物、カリウム化合物、および亜鉛化合物と混合され、その後、乾燥され、900℃〜1,100℃の温度で焼成される。このように生成されたTiO粒子は、Alの少なくとも0.05重量%〜0.4重量%、およびZnOの少なくとも0.05重量%〜0.5重量%を含む。それらは、熱IR放射を遮蔽するための塗料、印刷用インク、またはプラスチック成形化合物に組み込まれることができること、および化粧品に組み込むためであることが記述される。
EP2285912は、二酸化チタン粒子材料および非−白色着色剤を含み、ビヒクル(vehicle)内に分散される着色組成物を記述する。TiO微粒子材料は、平均結晶サイズが0.40μmを超え、粒子の30%以上が1μm未満となるような粒子サイズ分布を有する。TiO微粒子材料は、2つ以上の酸化物材料で被覆され、ここで、これらの酸化物材料のうちの1つは高密度なシリカ材料である。
US2012/015015は、赤外線遮断粒子、および赤外線遮断粒子の表面に被覆された紫外線遮断粒子を含む複合粉末を提供する。赤外線遮断粒子の直径は、0.38〜1.5μmの範囲内であってもよい。紫外線遮断粒子の直径は8〜150nmの範囲内であってもよい。複合粉末は、化粧品に使用のために記載される。
WO2011/061133は、局所組成物において、分散液の形態で局所組成物に粒子を組み込むことによって、内部無機シリカ被覆および外部シリコーン被覆を有する微粉末化二重被覆二酸化チタン粒子の水抵抗性を改良しようとする。分散液は、C12〜15アルキルベンゾエートおよびポリグリセリル−2ジポリヒドロキシステアレート中に微粉末化二重被覆二酸化チタン微粒子を含む。二酸化チタン微粒子は、一次粒子径、すなわち結晶サイズが、2〜100nm、好ましくは5〜50nmを有する。前記分散液を含む局所組成物は、日焼け止めとして使用され得る。
EP2982363は、人間の健康/環境への懸念を有するフィルターを使用する必要はなく、UV−Bおよび/またはUV−A保護を提供することを目的としている。水性分散液が提供され、水性分散液は、a)20.0〜60.0wt.%の少なくとも1つの二酸化チタン含有材料、b)0.1wt.%〜3.0wt.%の少なくとも1つの増粘剤、c)安定剤、キレート剤、保存剤、湿潤剤、および抗酸化剤を含む群から選択される2.0wt.%〜11.0wt.%の少なくとも2つの添加剤、およびd)最大100.0wt%まで水でバランスをとること、を含む。一実施形態において、二酸化チタン含有材料は、i)結晶型で、好ましくはルチルで二酸化チタン含有微粒子を含み、および/またはii)20.0〜900.0nm、好ましくは20.0〜700.0nm、および最も好ましくは20.0〜550.0nmの範囲の重量平均粒子サイズd50値を有し、および/またはiii)親水性被覆によって少なくとも部分的に覆われる二酸化チタン含有粒子を含む少なくとも一つの親水性二酸化チタン含有材料である。例えば、市販の超微粒子チ
タニアが使用され、UVタイタン(Titan)M040として販売される。
EP3087970は、目に入る場合の刺激を減らし、自然な肌色に仕上がるUVBおよびUVA日焼け止めを得ることを目的とする。油中水乳化日焼け止め化粧品が記載され、(a)30〜80nmの平均粒子サイズを有する5〜15wt%の疎水化ルチル型結晶化二酸化チタン、(b)0.1〜10wt%の酸化鉄、(c)20〜80nmの平均粒子サイズを有する5〜15wt%の疎水化酸化亜鉛、および(d)180nm以上の平均粒子サイズを有する0〜1.0wt%の二酸化チタン白色顔料を含む。化粧品には、オクチルメトキシシンナメート、オクトクリレン、またはアボベンゾンは含まれない。
EP3173130は、AU2016273839としても公表され、化粧用製剤、特にオクトクリレンを含む日焼け止めで発生する悪臭の問題、およびチタニアを含む製剤中に発生しているガスの問題も考慮する。化粧用製剤は、a)2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(オクトクリレン)、b)エタノール、およびc)2〜100nm、好ましくは5〜50nmの一次粒径サイズ、すなわち結晶サイズを有するルチル結晶構造の二酸化チタンを含むことが開示される。
UV減衰は、屋外での使用のための塗料などの他の技術分野でも知られる。EP2536793(WO2011/101658としても公開される)は、実質的にルチル晶癖、および0.5ミクロン以上の平均粒子サイズを有し、組成物の全容量に基づいて、1容量%〜40容量%の範囲内の濃度で培地中に分散される、効果被覆微粒子材料を含むUVスクリーニング組成物を開示する。組成物は、着色または非着色されてもよく、いくつかの二酸化チタン組成物に対して観察されるUV光活性化光触媒効果を増加させることなくUV光保護を提供するために基板の一つ以上の表面に適用されてもよい。組成物は、例えば建築面、自動車、給水塔、携帯用容器、路面、織物、航空機、ボート、船、他の種類の船舶(water craft)、窓枠、サイディング、標識、家具、柵、デッキ、手すりなどの物品に使用されてもよい。
当業者は、結晶サイズ(一次粒子サイズとも称される)が粒子サイズ(二次粒子サイズとも称される)とは異なることを認識するだろう。粒子サイズは、それが使用されるシステムにおいて顔料の分散の有効性に依存する。粒子サイズは、結晶サイズ、および例えば乾式、湿式、または合体的なミル加工などの粉砕技術などの要因によって決定される。
従来のルチルTiOは、0.17〜0.29μmの平均結晶サイズを有し、一方、従来のアナターゼTiOは、0.10〜0.25μmの平均結晶サイズを有する。従来のルチルTiOの粒子サイズは0.25〜0.40μmであり、一方、従来のアナターゼTiOは、0.20〜0.40μmの粒子サイズを有する。
一般的には、二酸化チタンは、化粧用製剤の有効成分として知られている。しかしながら、TiO粒子の使用は、適合性の問題によって制限される。
アボベンゾンは、1−(4−メトキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパン−1,3−ジオンとしても知られており、UV放射線の吸収剤である。最大357nmの吸収を有するUV−A放射の全スペクトルを吸収する能力のために日焼け止め製剤において一般的に使用される。アボベンゾンは、1978年にヨーロッパで、1988年に米国で化粧用使用のために承認された。
アボベンゾンは、UV−B領域でより効果的である傾向がある鉱物日焼け止め剤と相補的であるべきである。しかしながら、二酸化チタンおよび酸化亜鉛を含む鉱物製品は、貯蔵においてアボベンゾンと反応することが明らかになっている。この反応は、製剤内の沈殿または結晶化につながることができる変色を生成する。変色は日焼け止め効果の喪失を
示す場合もある。
アボベンゾンは、ケト−エノール異性化を受けるという問題が知られている。例えば、鉄、アルミニウム、または亜鉛カチオンなどのカチオンとキレートすることができ、着色された水不溶性複合体を生成するエノレートアニオンが形成する。さらに、複合体は、切断機構を受けることになるので、アボベンゾン分子を化学的に不安定化することができる。
化粧品は、しばしば、着色剤、収斂剤、および皮膚調整剤として鉄含有化合物を利用する。したがって、これらのキレート問題は一般的に起きる。
これらのキレートの問題に加えて、アボベンゾンを含む多くのUV吸収剤は、吸収されたエネルギーが光分解および/または光反応性を引き起こす光解離性を示すので、当該有効性を低下させる。
WO2012/078961は、アボベンゾンに対するこの安定性の問題を認識し、アボベンゾンと共に使用するための特定のキレートポリマーを提供し、そのことはアボベンゾン鉄キレートの形成を低減または防止すると記述される。
ジヒドロキシアセトン(DHA)は、セルフタンニング剤としてよく知られているが、分解および安定性の問題を有することができる製品のさらなる例を表す。二酸化チタンのいくつかの形態の存在下で、二酸化チタンは、有効性の損失および黄色から茶色への変色を伴って分解することができる。
パルミチン酸アスコルビルおよび没食子酸プロピルを含む抗酸化物質は、二酸化チタンの存在下で変色することもでき、一方、他の抗酸化物質、例えば、ジ−アルファ−トコフェロール(ビタミンE)、ジ−アルファ−トコフェリルアセテート、およびビタミンA−パルミテートなどは、二酸化チタンの存在下で、変色することなく有効性の損失を受ける可能性がある。
一方、化粧用エマルジョン中の合成乳化剤として使用されるポリアクリレートは、エマルジョン不安定化につながる有効性の損失を伴って、二酸化チタンの存在による影響を受けることができる。
したがって、TiO製品は、例えば、有効性の喪失、および/または望ましくない(黄色、茶色または赤色)変色の生成などの有害な効果を有する特定の一般的な化粧用成分と貯蔵において相互作用することが知られているという問題が残る。実際、変色は有効性の損失を示す可能性がある。
したがって、TiOの存在下でアボベンゾンおよび他の化粧用成分を安定化する必要性が残っている。
[発明の概要]
本発明は、第1の態様において、
−リガンド特性を有する0.1wt%〜20wt%の有機化粧用活性成分と、
−0.1wt%〜30wt%の二酸化チタン微粒子材料であって、二酸化チタンは、ルチル型であり、0.35μm〜5μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、前記二酸化チタン微粒子は、シリカ被覆で提供される二酸化チタン微粒子材料と、
−化粧用に許容可能な担体と、
を含む、化粧用組成物を提供する。
予想外に、第1の態様における化粧用組成物は、例えば二酸化チタンなどの鉱物産物(
例えば、最大0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有する超微粒子または色素性ルチルTiOに関して)と共にリガンド特性を有する有機化粧用活性成分(例えば、アボベンゾンなど)を含む組成物に予測され得るものと比較して、有害な影響(例えば、変色および/または有効性の損失)を減少させた。
特に、第1の態様における化粧用組成物は、例えば二酸化チタンなどの鉱物産物(例えば、最大0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有する超微粒子または色素性ルチルTiOに関して)と共に、リガンド特性を有する有機化粧用活性成分、例えば、アボベンゾンなどを含む組成物に予測され得るものよりも変色が少ない。変色に関して参照する場合、変色は色の変化を意味する。色の変化は、例えば、コニカミノルタ(Konica Minolta)CR−410比色計などの比色計を使用して、知覚色空間で測定された距離であるΔE*を測定することによって測定されることができる。0.2を超える、例えば、0.5以上または1.0以上などの違いは、変色と考慮され得る。
ルチル型であり、0.35μmから5μmの幾何重量平均結晶サイズを有する二酸化チタン粒子(ここで、二酸化チタン粒子は、シリカ被覆を用いて提供される)の特定のクレームされた型の使用は、驚くべきことに、リガンド特性を有する有機化粧用活性成分、例えば、ジケトン部分−C(O)CHC(O)−を含むケト−エノールUV吸収剤、並びにアスコルビン酸、エリソルビン酸、それらのグリコシド、それらのエステル、および/またはそれらの塩、および芳香環上に2つのオルトヒドロキシル置換基を有するフェノール酸およびそれらのエステルまたは塩などの抗酸化剤に対する有害な影響(例えば、変色および/または有効性の損失)を防止する、または低減させることが明らかになっている。特に、当該使用は、例えば、アボベンゾン、パルミチン酸アスコルビル、および没食子酸プロピルなどの活性化粧用成分を含有する組成物の変色を防止する、または低減させることが示されている。
したがって、本発明は、第2の態様において、リガンド特性を有する有機化粧用活性成分に関して、有害な影響(例えば、変色および/または有効性の損失)を防止する、または減少させるために、二酸化チタン微粒子材料の使用も提供し、二酸化チタンは、ルチル型であり、0.35μmから5μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、二酸化チタン粒子は、シリカ被覆を用いて提供される。
特に、化粧用組成物において、この特定の二酸化チタン微粒子材料を、リガンド特性を有する有機化粧用活性成分と組み合わせて使用することによって、従来の二酸化チタン微粒子材料を有する化粧用組成物において、リガンド特性を有する有機化粧用活性成分を用いることと関連する有害な影響が防止され、または減少する。このことは、特に、最大0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有する超微粒子または色素性ルチルTiOを参照してよい。
一実施形態において、クレームされた発明に係る特定の二酸化チタン微粒子材料は、従来の二酸化チタン微粒子材料、例えば、最大0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有する超微粒子または色素性ルチルTiOなどの代わりに使用される。別の実施形態において、クレームされた発明に係る特定の二酸化チタン微粒子材料は、従来の二酸化チタン微粒子材料、例えば、最大0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有する超微粒子または色素性ルチルTiOなどに加えて使用される。
一実施形態において、変色の減少がある。リガンド特性を有する有機化粧用活性成分の変色の減少は、最大0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有する超微粒子または色素性ルチルTiOである参照を用いることと比較して、定義された二酸化チタン粒子材料を使用する場合にΔE*値を参照することによって確認されてもよい。暗状態で、7日間保
存後(および/または4週間保存後、および/または12月保存後)に測定されたΔE*値は、10%以上、例えば、20%以上、または30%以上、または40%以上、減少され得る。いくつかの場合において、当該ΔE*値は、50%以上、例えば、60%以上、または70%以上、または80%以上、減少され得る。
さらに、第1の態様における化粧用組成物において使用される二酸化チタン材料は、IR保護効果を有するだけでなく、UV保護効果にも寄与するという点で有益である。したがって、組成物は、広範なスペクトル日焼け止め剤として使用されることができる。組成物は、UVおよび可視放射線、並びにこれらの波長から誘発される害に対するだけでなく、赤外線および誘発される負の影響、並びに波長の組み合わせに対しても、皮膚を保護するために使用されることができる。
したがって、本発明は、第3の態様において、太陽放射の有害な影響からのヒト皮膚への損傷を予防する、または減少させる方法における第1の態様で定義される化粧用組成物の使用を提供する。したがって、太陽放射の有害な影響からのヒト皮膚への損傷を予防する、または減少させる方法において使用のための第1の態様で定義される化粧用組成物の使用を提供する。この点に関して、化粧用組成物を、太陽への曝露前にヒトの皮膚に適用することができる。組成物は、一実施形態において、UVおよびIR放射線の両方に対する保護を提供してもよい。
第1の態様における化粧用組成物に使用される二酸化チタン材料は、自然な肌の色調に類似する色を有するという点でも有益である。これは、色調において青である小さな結晶サイズのチタニアとは対照的である。したがって、第一の態様における化粧用組成物は、例えば、ファンデーションおよびフェイスパウダーなどの化粧品に有用に使用されることができる。
本発明はさらに、第四の態様において、
−0.1wt%〜30wt%の二酸化チタン微粒子材料であって、二酸化チタンは、ルチル型であり、0.35μm〜5μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、二酸化チタン微粒子は、シリカ被覆で提供される二酸化チタン微粒子材料と、
−0.1wt%〜30wt%の二酸化チタン微粒子材料であって、二酸化チタンは、ルチル型であり、最大0.2μmの幾何重量平均結晶サイズを有する二酸化チタン微粒子材料と、
−化粧用に許容可能な担体と、
を含む、化粧用組成物を提供する。
(a)大きな二酸化チタンの特定のクレームされた型−ルチル型であり、0.35μm〜5μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、ここで、二酸化チタン粒子は、シリカ被覆で提供される−と(b)小結晶二酸化チタン−ルチル型であり、最大0.2μmの幾何重量平均結晶サイズを有する−との組み合わせの使用が相乗効果につながることが明らかになっている。この点に関して、小結晶二酸化チタンと共に特定のクレームされた形の大結晶二酸化チタンを含む組成物のSPF値は、2つの材料の添加効果よりも予想外に大きいことが明らかになっている。
組み合わせにおいて2つの型の二酸化チタンの使用は、単独で使用される場合の2つの型の二酸化チタンの合計のSPF値よりはるかに大きなSPF値につながる可能性があるということは予測されないであろう。
さらに、これらの2つの型の二酸化チタンを組み合わせての使用は、12カ月の加齢後も、スペクトル全体の阻止において重大な改善を生じさせる。これらの2つの型の二酸化
チタンの組み合わせは、小さな二酸化チタンを単独で使用する組成物と比較して、改善されたUVA保護および改善されたUVB保護の両方を有する。
したがって、第4の態様における化粧用組成物は、有益な広域スペクトル日焼け止め剤であることができ、著しい変色の欠点がない。
一実施形態において、本発明は、
−リガンド特性を有する0.1wt%〜20wt%の有機化粧用活性成分と、
−0.1wt%〜30wt%の二酸化チタン微粒子材料であって、二酸化チタンは、ルチル型であり、0.35μm〜5μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、二酸化チタン微粒子は、シリカ被覆で提供される二酸化チタン微粒子材料と、
−0.1wt%〜30wt%の二酸化チタン微粒子材料であって、二酸化チタンは、ルチル型であり、最大0.2μmの幾何重量平均結晶サイズを有する二酸化チタン微粒子材料と、
−化粧用に許容可能な担体と、
を含む、化粧用組成物を提供する。
この組成物は、上記の利点のすべてを有するため、特に有利である。
一実施形態において、リガンド特性を有する有機化粧用活性成分は、UV吸収剤、例えば、アボベンゾンなどのケト−エノールUV吸収剤である。
本発明の組成物は、本願に記述される必須成分および任意または全ての任意の成分を含む、本質的に本願に記述される必須成分および任意または全ての任意の成分から成り、または本願に記述される必須成分および任意または全ての任意の成分から単に成ることができる。量が与えられる場合はいつでも、特に明記されていない限り、または文脈が他のものであることを明らかにしない限り、重量である。
添付図面は、明細書の一部に組み込まれ、および一部を形成するものであり、本発明の実施形態を例示し、発明を限定するのではなく説明するのに役立つ。
図1は、実施例3において調製された酸化チタン含有製剤のSPF値を示す棒グラフである。 図2は、1月後および1年後の実施例5において調製された酸化チタン含有製剤の変色値ΔE*を示す棒グラフである。
[発明の詳細な説明]
「大結晶」TiO材料
本発明の化粧用組成物は、ルチル型であり、0.35μm〜5μmの平均結晶サイズを有する二酸化チタンを含む。したがって、二酸化チタンは、大きな結晶サイズの顔料である。大きな結晶サイズのチタニアは、大きな粒子サイズのチタニアと同じではない。大きな結晶サイズのチタニアおよび大きな粒子サイズのチタニアの両方は、それ自体公知である。
例えば、WO2009/136141およびWO2016/128723などから、大きな結晶サイズのチタニア材料は、電磁スペクトルの近赤外部分を散乱するのに有用であるということが知られている。
本発明において、チタニア材料のこの特定の一部は、IR保護効果を有するだけでなく、UV保護効果にも寄与することを明らかにしている。
さらに、チタニア材料のこの特定の一部は、リガンド特性を有する化粧用活性成分に関連して、例えば、変色、有効性の損失、および/または乳化剤不安定化などの有害な影響を防止する、または低減させるために作用する。特に、チタニア材料のこの特定の一部は、化粧用活性成分の変色を防止する、または減少させるために作用し、化粧用活性成分は、リガンド特性を有し、ジケトン部分−C(O)CHC(O)−を有するケトエノールUV吸収剤、並びに例えば、アスコルビン酸、エリソルビン酸、それらのグリコシド、それらのエステル、および/またはそれらの塩、および芳香環上に2つのオルトヒドロキシル置換基を有するフェノール酸およびそれらのエステルまたは塩などの抗酸化剤、例えば、アボベンゾン、パルミチン酸アスコルビル、および没食子酸プロピルなどを含む。
さらに、チタニア材料のこの特定の一部は、例えば、超微粒子または色素性チタニアなどの小さな二酸化チタンと組み合わせて使用されると相乗効果を有することが明らかになっている。組み合わせ組成物の全SPF値は、個々に使用される場合のチタニア材料のSPF値の合計よりも大きくなる。
本発明において、大きな結晶サイズのチタニアの結晶サイズの上限は、ザラザラに見えない、またはザラザラに感じない化粧用組成物の必要性によって明らかにされる。平均結晶サイズが5μmを超える場合、組成物はこれらの特性を満たさないであろう。
一実施形態において、二酸化チタンは、最大4μmの平均結晶サイズを有する。例えば、二酸化チタンは、最大3.8μm、例えば最大3.6μmの平均結晶サイズを有してもよい。平均結晶サイズは、最大3.4μm、例えば最大3.2μm、または最大3μmであってもよい。平均結晶サイズは、最大2.8μm、または最大2.6μm、例えば最大2.4μm、または最大2.2μmであってもよい。
一実施形態において、二酸化チタンは、最大2.0μmの平均結晶サイズを有する。例えば、二酸化チタンは、最大1.9μm、例えば最大1.8μmの平均結晶サイズを有してもよい。平均結晶サイズは、最大1.7μm、例えば最大1.6μmであってもよい。一実施形態において、二酸化チタンは、0.35μm〜2μm、または0.40μm〜2μmの平均結晶サイズを有する。
一実施形態において、二酸化チタンは、最大1.5μmの平均結晶サイズを有する。サイズにおけるこの最大限度は、製造の容易さの観点から好ましい。1.5μmを超える結晶サイズの二酸化チタンを調製することができるが、従来の処理において使用される温度よりも高い温度が必要になり得る。
二酸化チタンの有利な効果は、0.35μm以上の平均結晶サイズで確認される。
したがって、一実施形態において、二酸化チタンは、0.35μm〜1.5μm、例えば、0.35μm〜1.4μm、または0.35μm〜1.3μm、または0.35μm〜1.2μmの平均結晶サイズを有する。
一実施形態において、二酸化チタンは、0.40μm〜1.5μm、例えば、0.40μm〜1.4μm、または0.40μm〜1.3μm、または0.4μm〜1.2μm、または0.4μm〜1.1μmの平均結晶サイズを有する。 二酸化チタンは、0.35μm〜0.7μm、例えば、0.4μm〜0.7μmの平均結晶サイズを有してもよい。チタニア結晶サイズが0.4ミクロン〜0.7ミクロンの範囲にある組成物は、チタニア結晶サイズが0.7ミクロンを超える範囲にある組成物よりも不透明である。いくつかの化粧用製剤にとって、不透明であると、例えば、製剤が、皮膚における望ましくない特徴(例えば、色素沈着または変色、跡(marks)または傷跡(scars)、傷(blemishes)など)を覆うことになり、望ましいことが理解されるであろう。
二酸化チタンは、0.7μm〜1.5μm、例えば、0.7μm〜1.2μm、または0.7μm〜1.0μmの平均結晶サイズを有してもよい。いくつかの化粧用製剤にとって、半透明性が望ましく、例えば、半透明である日焼け止め剤は大衆的になり得ることは理解されるであろう。
平均結晶サイズは、擦り出された試料の透過型電子顕微鏡法によって、結果として得られる写真の画像分析(例えば、Quantimet 570 画像分析器を使用)を用いて決定されてもよい。これは、NISTからのラテックス ナノスフェア(NANOSPHERE)商標サイズ規格3200を参照することによって、199+/−6nmの認証サイズを有すると検証されてもよい。(クレームされた範囲の適切な精度を考慮する場合、当業者は、被覆の厚さがわずか数nmの大きさであるため、対応する被覆産物の結晶サイズに測定可能な差がないことを理解するだろうけれども、)結晶サイズは、被覆されていないTIOのために決定されてもよい。
従来のルチルTiOは、0.17μm〜0.29μmの平均結晶サイズを有し、一方、従来のアナターゼTiOは、0.10μm〜0.25μmの平均結晶サイズを有する。
結晶サイズは粒子サイズとは異なる。粒子サイズは、それが使用されるシステムにおける顔料の分散の有効性に依存する。粒子サイズは、例えば、結晶サイズ、および粉砕技術(例えば乾式、湿式、または合体的な粉砕)などの要因によって決定される。従来のルチルTiOの粒子サイズは、0.25μm〜0.40μmであり、一方、従来のアナターゼTiOは、0.20〜0.40μmの粒子サイズを有する。使用される技術が、結晶が互いに「塊になる」ようなものである場合、より大きな粒子サイズが生じる可能性がある。
本発明において、二酸化チタンは、X線沈降により決定されるように、0.4μmより大きい平均粒子サイズを適切に有してもよい。例えば、平均粒子サイズは、0.4μmより大きく、最大5μmであり得る。
一実施形態において、使用される二酸化チタンは、粒子の30%以上が1.5ミクロン未満であるような粒子サイズ分布を有する。粒子サイズ分布は、ブルックヘブン(Brookhaven)X線ディスク(disk)遠心分離機を使用することによって測定されてもよい。別の実施形態において、使用される二酸化チタンは、粒子の30%以上が1ミクロン未満であるような粒子サイズ分布を有する。
二酸化チタンは、任意の公知の方法によって調製されることができる。例えば、いわゆる「硫酸塩」経路、またはいわゆる「塩化物」経路を使用してもよく、これらは、広範な商業的用途における2つの経路である。同様に、フッ化物工程、熱水工程、エアロゾル工程または浸出工程を、二酸化チタンを調製するために使用してもよい。
a)被覆前のTiOの性質
二酸化チタンの性質および特性についての以下の考察は、被覆が適用される前の当該形態に関連することを当業者によって理解されるであろう。
本発明において使用される二酸化チタンは、ルチル結晶型である。これに関して、二酸化チタンは、ルチルが50重量%以上、例えば60重量%以上、例えば70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、最も好ましくは95重量%以上、例えば、99重量%以上、例えば、99.5重量%以上である必要がある。
二酸化チタンは、白色または半透明であっても、着色されていてもよい。一実施形態において、二酸化チタンは、実質的に白色、例えば、95より大きい明度L*(CIE L*a*b*色空間)を有し、a*値が5未満、b*値が5未満であってもよい。
二酸化チタンは、化粧用に許容可能であるものであれば、不純物を含んでもよい。二酸化チタンは、例えば、最大10wt%以下、例えば8wt%以下、例えば5wt%以下、または2wt%以下のレベルまでの不純物を含んでもよい。これらの不純物は、不完全な精製の結果として生じ、例えば、鉄、シリカ、ニオビア、または二酸化チタン含有原料中に一般的に存在する他の不純物であってもよい。一実施形態において、二酸化チタンは、最大0.5wt%以下、例えば0.1wt%以下、例えば0.01wt%以下のレベルまでの不純物を含んでもよく、これらの不純物は、例えば、鉄、リン、ニオビア、または二酸化チタン含有原料中に一般的に存在する他の不純物であってもよい。
好ましくは、二酸化チタンは、90wt%以上、例えば92wt%以上、例えば93wt%以上のTiO含有量を有する。より好ましくは、二酸化チタンは、95wt%以上、例えば99wt%以上、例えば99.5wt%以上のTiO含有量を有する。
本発明において使用される二酸化チタンは、任意にドープされてもよいが、好ましい実施形態において、二酸化チタンはドープされない。一実施形態において、微粒子材料は、ドープされた二酸化チタン、すなわち、TiOを含有する無機材料である、または当該無機材料含む。ドープされた二酸化チタンは、50wt%以上、好ましくは60wt%以上、例えば65wt%以上、または70wt%以上のTiO含有量を有してもよい。好ましくは、ドープされた二酸化チタンは、80wt%以上、好ましくは90wt%以上のTiO含有量を有してもよい。
ドープされた二酸化チタンは、ルチル結晶構造を有する。当業者が理解するように、これは、ドープされた二酸化チタンがルチルであることを必ずしも意味しないが、ルチルとイソ構造である材料である可能性がある。
ドープされた二酸化チタンは、例えば、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リン、およびセシウムなどのドーパントを用いてドープされてもよい。
ドープされた二酸化チタンは、例えば、最大10wt%以下、例えば、8wt%以下、例えば、5wt%以下のレベルまで不純物を含んでもよい。これらの不純物は、不完全な精製の結果として生じ、例えば、鉄、シリカ、ニオビア、または二酸化チタン含有原料中に一般的に存在する他の不純物であってもよい。
酸化チタンは、ホールおよび電子の再結合中心として作用する不純物を用いてドープされた格子を有し得る。例えば、Cr、Mn、Vは、全て、再結合を促進するためのドーパントとして使用することができる。これらの不純物は、沈殿したスラリー/パルプに塩を添加することにより、焼成前に塩の形で添加される傾向がある。代替的に、不純物を、制御された量でチタン鉱石から通過させることができる。使用されるドーパントの量は、耐久性の利点が色の劣化に対して平衡を保たなければならないので、一般的に2〜10ppmである。
b)被覆の性質
二酸化チタンはシリカを用いて被覆される。これに関して、高密度または非高密度のシリカ被覆を使用してもよい。
シリカを用いて被覆されている二酸化チタンに対して参照される場合、これは、被覆層の材料がシリカであり得る場合、材料のうち例えば、50%w/w以上、例えば、75%w/w以上、または90%w/w以上シリカを含む被覆層を用いて被覆されている二酸化チタン微粒子に関する。
一実施形態において、被覆層は本質的にシリカからなる。一つの当該実施形態において、被覆層はシリカである。
シリカ被覆は、二酸化チタン微粒子をカプセル化し、不浸透性被覆を提供する。
被覆剤を、被覆層を適用するために使用することができる。被覆剤は、例えば、SiO、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、またはそれらの混合物であってもよい。ケイ酸を挙げてもよい。
一実施形態において、被覆層を適用するために使用される被覆剤は、高密度の形態で適用される二酸化ケイ素を含む。一つの当該実施形態において、被覆は、米国2,885,366に記述される型の高密度シリカ被覆を含む。
高密度シリカ被覆は、次の系列に沿った方法に従って適用されてもよい:
Figure 2021519342
酸化物材料を用いての無機粒子の表面処理は、当技術分野でよく知られている。したがって、任意の適切な技術を、シリカ被覆を粒子に適用するステップにおいて使用することができる。
本発明の一実施形態において、二酸化チタン微粒子上のシリカ被覆の量は、粒子二酸化チタンの総重量に対するシリカの総重量を考慮すると、0.1%w/w〜10%w/w、例えば、0.1%w/w〜9%w/w、または0.1%w/w〜8%w/w、または0.1%w/w〜7%w/wである。
本発明の一実施形態において、二酸化チタン微粒子上のシリカ被覆の量は、微粒子二酸化チタンの総重量に対するシリカの総重量を考慮すると、0.1%w/w〜6%w/w、例えば、0.1%w/w〜5%w/w、または0.1%w/w〜4%w/wである。
本発明の一実施形態において、二酸化チタン微粒子上のシリカ被覆の量は、微粒子二酸
化チタンの総重量に対するシリカの総重量を考慮すると、0.15%w/w〜6%w/w、例えば、0.15%w/w〜5%w/w、または0.15%w/w〜4%w/wである。
本発明の一実施形態において、二酸化チタン微粒子上のシリカ被覆の量は、微粒子二酸化チタンの総重量に対するシリカの総重量を考慮すると、0.25%w/w〜6%w/w、例えば、0.25%w/w〜5%w/w、または0.25%w/w〜4%w/wである。
二酸化チタン微粒子上のシリカ被覆の量は、微粒子二酸化チタンの総重量に対するシリカの総重量を考慮すると、0.5%w/w〜6%w/w;例えば、0.5%w/w〜5.5%w/w、または0.5%w/w〜5%w/w、または0.5%w/w〜4.5%w/w、または0.5%w/w〜4%w/w、または0.5%w/w〜3.5%w/wであってもよい。
二酸化チタン微粒子上のシリカ被覆の量は、粒子二酸化チタンの総重量に対するシリカの総重量を考慮すると、1%w/w〜6%w/w;例えば、1%w/w〜5.5%w/w、または1%w/w〜5%w/w、または1%w/w〜4.5%w/w、または1%w/w〜4%w/w、または1%w/w〜3.5%w/wであってもよい。好ましくは、二酸化チタン粒子上のシリカ被覆の量は、1%w/w〜3%w/wであってもよい。
二酸化チタン粒子上の被覆の添加レベルに対して参照される場合、これはw/w量として、すなわち、処理される二酸化チタン粒子の総重量に対して加えられる被覆材料の総重量として与えられる。したがって、例えば、シリカ被覆を考慮する場合、「SiOの添加レベルは、TiOに対して1.5%w/wであった」と述べられ得る。
被覆材料は、分散液の形態で二酸化チタン粒子に適用されてもよい。これは、被覆材料を分散液に加えることよって、または分散液を被覆材料に加えることによるものであり得る。好ましくは、被覆材料および分散液の混合は、当技術分野で公知の従来の混合装置を使用して行われる。
混合は、任意の適切な時間、例えば、1分以上、2分以上、3分以上、4分以上、または5分以上行われてもよい。混合は3時間以下、例えば、2時間以下例えば、1時間以下行われるということであってもよい。一実施形態において、混合は、5分〜1時間、例えば、10分〜45分、例えば、20分〜40分、行われる。
被覆は、添加されてもすぐには反応しないことに注意すべきである。代わりに、当業者が理解するように、被覆は、続くpH変化に応答して反応/沈殿する。シリカの場合、完全な高密度被覆の適用は、試薬がタンクに入った時点のpH変化速度に依存する。このpH変化速度は、一般的には、1時間あたりマイナス1〜マイナス2単位、例えば、1時間で約1.5単位である。
一実施形態において、被覆は、以下のように適用され得る。二酸化チタンの粒子を含む水性分散液を、攪拌用のタンクに導入する。その後、分散液の温度を調整し(例えば、75℃から90℃)、当該pHを調整する(例えば、約10.5)。その後、被覆材料を、所望の被覆を生成するために十分な量で攪拌タンクに導入する。例えば、1重量%の高密度シリカ被覆を生成するために、1%シリカ(二酸化チタンに対して%wt/wt)を30分間にわたって攪拌タンクに加え、その後、30分間混合する。一方、3重量%の高密度シリカ被覆を生成するために、3%シリカ(二酸化チタンに対する%wt/wt)を同じ方法で加える。一実施形態において、シリカを、被覆材料としてケイ酸ナトリウムの形
態で攪拌タンクに加えてもよい。粒子上に高密度シリカ被覆を沈殿させるために、例えば攪拌タンクに硫酸を加えることにより、pHを調整する。特定の一実施形態において、硫酸を60分間にわたって加え、pHを約8にする。
もちろん、当業者は、この方法を、所望の、および発明の範囲内で、異なる量の被覆を添加するために、容易に変更することができると理解するであろう。シリカによるチタニアの被覆は、当業者によって容易に実施することができる。
二酸化チタンは、任意に、1つ以上の更なる被覆層を有し得る。これらの更なる被覆層は、シリカ被覆の上側または下側にあり得る。言い換えると、更なる被覆層は二酸化チタン粒子表面に隣接し、そして、シリカ被覆層は、更なる被覆層の上部にあるということであってもよく、またはシリカ被覆層は、二酸化チタン粒子表面に隣接し、そして、更なる被覆層は、シリカ被覆層の上部にあるということであってもよい。
一実施形態において、更なる被覆層はなく、すなわち、唯一の被覆はシリカである。
一実施形態において、更なる被覆層があり、更なる被覆層はアルミナを含む。他の実施形態において、更なる被覆層があり、更なる被覆層はアルミナを含まない。この材料は化粧用産業では望ましくないと考えられることが多いので、アルミナが存在しないことが好ましい可能性がある。アルミナはアボベンゾン変色にも関係している。アルミナが存在することの他の欠点は、アルミナは可視光領域で強い不透明性につながることであり、このことは常に望まれない。
一実施形態において、更なる被覆層があり、更なる被覆層は、無機酸化物およびリン酸塩から選択される1つ以上の材料を含む。例えば、更なる被覆層は、Ti、Zr、Zn、P、SnおよびCeの酸化物から独立して選択される1つ以上の無機酸化物、並びに/またはAl、Ti、Zr、およびSnのリン酸塩から独立して選択される1つ以上の無機リン酸塩を含んでもよい。
更なる被覆層の材料は、ZrO、CeO、およびPから独立して選択される1つ以上の無機酸化物、並びに/またはAlPOおよびZrPOから独立して選択される1つ以上の無機リン酸塩であることが適切であり得る。
いくつかの実施形態において、更なる被覆層の材料は、一つの無機酸化物のみであると理解されるであろう。例えば、更なる被覆層の材料は、ZrOのみ、またはCeOのみ、またはPのみであってもよい。他の実施形態において、第1の層の材料は2つの無機酸化物である。例えば、材料は、ZrOと共にSiOであってもよく、またはCeOと共にSiOであってもよく、またはPと共にSiOであってもよく、またはCeOと共にZrOであってもよく、またはPと共にZrOであってもよく、またはPと共にCeOであってもよい。
他の実施形態において、第一の層のための材料は、一つの無機リン酸塩のみである。例えば、第一の層のための材料は、AlPOのみであってもよく(当業者が理解するように、AlPOはシリカとイソ構造であり、有用な高密度被覆を形成することができる)、または第一の層のための材料は、ZrPOのみであってもよい。
更なる層がある場合、二酸化チタン微粒子上の更なる被覆材料の量は、微粒子二酸化チタンの総重量に対する被覆材料の総重量を考慮すると、0.1%w/w〜6%w/w、例えば、0.1%w/w〜5%w/w、または0.1%w/w〜4%w/w、例えば、0.5%w/w〜4%w/w、または0.5%w/w〜3.5%w/、または0.5%w/w〜3%w/w、または0.5%w/w〜2.5%w/w、または0.5%w/w〜2%w
/wであってもよい。
一実施形態において、被覆の総量(シリカ被覆層に任意の更なる被覆層を加える)は、微粒子二酸化チタンの総重量に対する被覆材料の総重量を考慮すると、0.15%w/w〜10%w/w、例えば0.25〜6%w/w、例えば、0.5%w/w〜5%w/w、または1%w/w〜4%w/wである。
一実施形態において、粒子は、凝固剤または分散剤で更に処理される。これは、被覆ステップの後に適切に行われる。微粒子無機材料は、更なる無機表面処理、および/または有機表面処理を受けてもよい。処理は、例えば、0.1wt%〜5wt%、例えば、0.25wt%〜4wt%、または0.5wt%〜2wt%であってもよい。
例えば、ポリオール、アミン(例えば、アルカノールアミン)、またはシリコーン誘導体などを用いた有機表面材料処理を、一実施形態において使用してもよい。これは、特に、分散性を改善し得る。使用され得る有機化合物の例は、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン、n−オクチルホスホン酸およびトリメチロールエタンである。
一実施形態において、微粒子は、シリコーン(またはポリシロキサン)、例えば、ポリジメチルシロキサンなどを用いて処理される。処理は、0.1wt%〜5wt%、例えば、0.5wt%〜2wt%のレベルであってもよい。
一実施形態において、微粒子は、ステアリン酸、トリメトキシカプリリルシラン、グリセリン、ジメチコン、水素ジメチコン、シメチコン、リン酸セチル、二酸化マンガン、トリエトキシカプリリルシラン、およびそれらの組み合わせ、から選択される物質を用いて処理される。
一実施形態では、粒子のための全ての被覆および処理は、シリカ、水和シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸、トリメトキシカプリリルシラン、グリセリン、ジメチコン、水素ジメチコン、シメチコン、リン酸セチル、二酸化マンガン、およびトリエトキシカプリリルシラン、並びにそれらの組み合わせから単に選択される。
一実施形態において、粒子のための全ての被覆および処理は、シリカ、水和シリカ、ステアリン酸、トリメトキシカプリリルシラン、グリセリン、ジメチコン、水素ジメチコン、シメチコン、リン酸セチル、二酸化マンガン、およびトリエトキシカプリリルシラン、並びにそれらの組み合わせから単に選択される。
当業者が理解するように、二酸化チタンは、ミル加工ステップを含む工程を介して調製される。好ましいミル加工ステップは、微細媒体ミルおよびサンドミルから選択されるミルの使用を含む。そのようなミルにおいて、重力以外の手段によって加速される微粉砕媒体は、スラリー化された色素凝集物をサブミクロンサイズに減少させるために使用されてもよい。
ミル加工ステップから得られる粒子は、その後、シリカ被覆、および任の更なる被覆層を用いて被覆される。
二酸化チタンの被覆は、当技術分野で公知のように、従来の色素材料の被覆と同様の方法で行われてもよい。したがって、二酸化チタンの被覆は、水中への材料の分散、その後の、例えばケイ酸ナトリウムなどの適切な被覆試薬を加えることを含む。その後、pHを調整して、所望の水和酸化物を沈殿させ、材料の表面に被覆を形成する。
被覆は、酸性pH(例えば、pH約1〜2)または塩基性pH(例えば、pH約9.5〜12)のいずれかで粒子材料に適切な塩を添加することによって、中和して沈殿を生じさせることで一般的に達成され得る。塩を最初に添加し、その後に続いてpHを調整してもよく、あるいは、pHは、塩が添加されている間に調整されてもよい。
被覆形成後、被覆された材料は、被覆ステップおよび/または乾燥ステップによってくっつき合っている粒子を分離するために、例えば、流体エネルギーミルまたはマイクロナイザーなどで粉砕される前に洗浄および乾燥されてもよい。
この最終ミル加工段階において、例えば、ポリオール、アミン、アルキルホスホン酸、シリコーンまたはシリコーン誘導体などを用いた無機表面処理または有機表面処理を必要に応じて適用してもよい。
一実施形態において、微粒子材料は、特定のサイズの画分を選択的に除去するために処理されてもよい。例えば、直径が5μm以上の任意の粒子は除去されてもよく、一実施形態において、直径3μm以上の任意の粒子は除去されてもよい。当該粒子は、例えば、遠心分離処理などによって除去されてもよい。
化粧用組成物において、大結晶二酸化チタンは、0.1wt%〜30wt%、例えば、0.2wt%〜30wt%、例えば、0.3wt%〜30wt%である。大結晶二酸化チタンは、0.1wt%〜25wt%、例えば、0.2wt%〜25wt%、例えば、0.3wt%〜25wt%であってもよい。大結晶二酸化チタンは、0.1wt%〜15wt%、例えば、0.2wt%〜15wt%、例えば、0.3wt%〜15wt%であってもよい。
一実施形態において、大結晶二酸化チタンは、0.5wt%〜30wt%、例えば、0.5wt%〜25wt%、例えば、0.5wt%〜20wt%、または0.5wt%〜15wt%である。一実施形態において、大結晶二酸化チタンは、1wt%〜30wt%、例えば、1wt%〜25wt%、例えば、1wt%〜20wt%、または1wt%〜15wt%である。一実施形態において、大結晶二酸化チタンは、2wt%〜30wt%、例えば、2wt%〜25wt%、例えば、2wt%〜20wt%である。
大結晶二酸化チタンは、5wt%〜30wt%、例えば、5wt%〜25wt%、例えば、5wt%〜20wt%であってもよい。
一実施形態において、大結晶二酸化チタンは、2wt%〜15wt%、例えば、3wt%〜15wt%、例えば、5wt%〜15wt%である。一実施形態において、大結晶二酸化チタンは、2wt%〜10wt%、例えば、3wt%〜10wt%、例えば、5wt%〜10wt%である。
[リガンド特性を有する有機化粧用活性成分]
本発明の組成物は、リガンド特性を有する有機化粧用活性成分を含む。本発明の組成物は、当該有機化粧用活性成分を1つのみ含んでもよく、または当該有機化粧用活性成分を2つ以上含んでもよい。
この有機化粧用活性成分は、炭素−水素結合を含まなければならないという意味で、有機性である必要がある。
「化粧用活性成分」は、効果を与えるために化粧品組成物において使用されることができる成分に関する。化粧用活性成分は、日焼け防止効果、例えば、UV吸収効果またはUV散乱効果などを与えてもよく、または化粧用活性成分は、抗酸化効果を与えてもよく、
または化粧用活性成分は、セルフタンニング効果を与えてもよく、化粧用活性成分は、乳化効果を与えてもよい。効果はこの列挙されるものに限定されず、当業者は、化粧用組成物に使用されることができる他の活性成分、およびそれらに関連する効果を認識するであろう。
「リガンド特性」を有する成分は、他の成分に結合(または連結)できる成分に関する。したがって、「リガンド特性」を有する成分は、別の成分に(物理的または化学的に)吸着することが可能な1つ以上の官能基を有する有機分子である。
具体的に、「リガンド特性」を有する成分は、二酸化チタンに(物理的または化学的に)吸着することが可能な1つ以上の官能基を有する有機分子であり、ここで二酸化チタンはルチル型であり、0.2μm〜0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、ここで二酸化チタン微粒子は、アルミナ被覆を用いて提供される。これらの特性は、化粧用組成物において従来使用されている型の色素性TiOにとって一般的である。当該材料の例は、SACHTLEBEN(登録商標)RDI−Sである。
本発明において、「リガンド特性」を有する成分は、したがって、化粧用組成物において従来使用されている型の色素性TiOに吸着することができ、特に、この吸着の結果として特性において1つ以上の変化を受ける成分であり得る。
特性におけるこれらの変化は、色の変化、および/または着色された種の作成、および/または活性成分の効果の損失を含むが、これらに限定されない。この結合が起こる場合、活性成分を含む組成物にとって、官能特性において有害な変化および/または活性の低下もしくは損失を含む、結果的に望ましくない効果があり得る。
活性成分が乳化剤である場合、乳化剤は、乳化剤を含むエマルション組成物の不安定化につながる可能性がある。活性成分が抗酸化剤である場合、抗酸化剤は、抗酸化剤を含む組成物の抗酸化特性の低下もしくは喪失、および/または変色につながる可能性がある。活性成分がセルフタンニング剤である場合、セルフタンニング剤は、セルフタンニング剤を含む組成物のセルフタンニング特性の低下もしくは損失、および/または変色につながる可能性がある。活性成分が日焼け防止剤、例えば、UV吸収剤である場合、日焼け防止剤は、日焼け防止剤を含む組成物の日焼け防止特性(例えば、UV保護特性)の低下もしくは損失、および/または変色につながる可能性がある。
上述のように、吸収は、化学的または物理的であり得る。したがって、結合に関する参照は、金属結合、共有結合、およびイオン結合、並びに双極子間相互作用、ファンデルワールス力、ロンドン分散力、および水素結合を含む。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ケト−エノールUV吸収剤、特に、例えばアボベンゾンなどのジベンゾイルメタン誘導体であるUV−A吸収剤から選択される。ジベンゾイルメタン誘導体は、米国特許第4,489,057号、第4,387,089号、および第4,562,067号に記述される。
アボベンゾンはケト−エノール異性化を受ける:
Figure 2021519342
エノール型の弱酸性の性質、および電子抵抗性により、キレート化できるエノレートアニオンは、
Figure 2021519342
を形成する。
この異性化はアボベンゾンに特有のものではないが、共鳴に関与するジケトン部分に起因する:
Figure 2021519342
したがって、一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ジケトン部分−C(O)CHC(O)−を含むケト−エノールUV吸収剤である。このグループはキレート化の位置を提供し、したがって、当該グループを含むケト−エノールUV吸収剤は、リガンド特性を有する化粧用活性成分である。
理論に縛られることなく、これらのケト−エノールUV吸収剤は、従来の二酸化チタンに吸着するであろうと考えられ、ここで、二酸化チタンはルチル型であり、0.2μm〜0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、ここで、二酸化チタン微粒子は、ジケトン部分を介して行う吸着を伴なって、アルミナ被覆と共に提供される。しかしながら、本発明において使用される二酸化チタンは、大きな結晶サイズおよびシリカ被覆のために、同じ相互作用がジケトン部分で起こることを可能にしない。したがって、従来のチタニアの存在から一般的に見られる悪影響は、本発明にしたがってチタニアを使用する場合、観察されない。
リガンド特性を有する化粧用活性成分は、式(I)のケト−エノールUV吸収剤であってもよい:
Figure 2021519342
式中、RおよびRは互いに独立して、
・C1〜8(例えば、C1〜6、またはC1〜4、またはC1〜3、またはC1〜2)アルキルであって、直鎖または分岐であってもよく、ヒドロキシル、C1〜4(例えば、C1〜3、またはC1〜2)アルコキシ、または−NR’2(ここで、各R’は、同一または異なっていてもよく、水素、メチル、またはエチルである)から選択される1つ以上(例えば、1、2または3)の置換基を用いて任意に置換されてもよいC1〜8アルキル
・C5〜16(例えば、C5〜14、またはC6〜12)アリールまたはヘテロアリールであって、ヒドロキシル、直鎖または分岐のC1〜4(例えば、C1〜3、またはC1〜2)アルキル、C1〜4(例えば、C1〜3、またはC1〜2)アルコキシ、または−NR’(ここで、各R’は、同一または異なっていてもよく、水素、メチルまたはエチルである)から選択される1つ以上(例えば、1、2または3)の置換基を用いて任意に置換されてもよいC5〜16アリールまたはヘテロアリール
から選択される。
アリール基またはヘテロアリール基は、単環式、または二環式、または三環式であってもよい。それは、縮合環系であり得る。適切な基の例は、ベンゼン、ナフテン、アントラセン、フェナントレンおよびインドレン、特にベンゼン、ナフテンおよびインドレンである。アリール基またはヘテロアリール基の炭素原子の数に対して参照する場合、これは、環系の数に関し、すなわち、任意の置換基を除外する。さらに、ヘテロアリール基を考慮する場合、述べられた炭素原子の数は、環系におけるC原子位置の総数であるが、ヘテロアリール基において、これらのC原子の1つ以上はN、S、またはOによって置換されることを理解されるであろう。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、上記の式(I)のケト−エノールUV吸収剤であり、ここで、RおよびRは、互いに独立して、
・C1〜4、またはC1〜3、またはC1〜2アルキル
・C5〜16、もしくはC5〜14、もしくはC6〜12アリール、またはヘテロアリールであって、直鎖または分岐のC1〜4、またはC1〜3、またはC1〜2アルキル、およびC1〜3またはC1〜2アルコキシから選択される1つ〜3つの置換基を用いて任意に置換されてもよいC5〜16、もしくはC5〜14、もしくはC6〜12アリール、またはヘテロアリール
から選択される。
ケト−エノールUV吸収剤の具体例は、
アボベンゾン
Figure 2021519342
、アセチルアセトン
Figure 2021519342
、ベンゾイルアセトン
Figure 2021519342
、ジベンゾイルメタン
Figure 2021519342
、ナフチルベンゾイルメタン
Figure 2021519342
、および
インドールベンゾイルメタン
Figure 2021519342
を含む。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、アボベンゾン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、ナフチルベンゾイルメタン、およびインドールベンゾイルメタン、並びにそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ケト−エノールUV−A吸収剤から選択され、ケト−エノールUV−A吸収剤は、ジベンゾイルメタン誘導体であり、ここで、ジベンゾイルメタン誘導体は、式(II):
Figure 2021519342
であり、
式中、
RおよびRは、それぞれ独立して、1〜8個の炭素原子(例えば、C1〜6、またはC1〜4、またはC1〜3、またはC1〜2)を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、nは0〜3の整数であり、およびn’は1〜3の整数である。
中心ジケトン部分がキレート化のための場所を提供し、したがって、これはリガンド特性を有する化粧用活性成分であることを理解することができる。
一実施形態において、ジベンゾイルメタン誘導体は、式(IIA):
Figure 2021519342
であり、
式中、Rは、水素、メチルまたはエチルを表し、Rは水素、メチルまたはエチルを表し、Rは直鎖または分岐C1〜8(例えば、C1〜6、またはC1〜4、またはC1〜3、またはC1〜2)アルキルラジカルを表す。次のアルキルラジカル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert.−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシルおよびイソヘキシルが例として述べられてもよい。
式(IIA)における一実施形態において、Rは水素、メチル、またはエチルを表し、およびRは、メチルまたはエチルを表す。例えば、Rは、水素、またはメチルを表
してもよく、および、Rはメチルを表してもよい。
次のジベンゾイルメタン誘導体、
2−メチル−5−イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、
2−メチル−5−tert.−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、
2,6−ジメチル−4−tert.−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、
2,4−ジメチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが特に述べられてもよい。
式(IIA)における他の実施形態において、Rは水素を表し、およびRは、水素を表す。一つの当該実施形態において、ジベンゾイルメタン誘導体は、アボベンゾンであり、したがって、式(IIB):
Figure 2021519342
である。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、抗酸化剤から選択される。これらは、アスコルビン酸、エリソルビン酸、フェノール酸、ビタミンE、もしくはビタミンA、またはそれらの誘導体、例えばそれらのグリコシド、それらのエステル、それらの塩、およびそれらの前駆体が含まれ得る。
抗酸化剤は、アスコルビン酸およびアスコルビル酸の誘導体から選択されてもよく、特に、アスコルビン酸、アスコルビン酸のグリコシド、アスコルビン酸のエステル、および/またはアスコルビン酸の塩から選択されてもよく、アスコルビル酸のグルコシド、フルクトシド、ガラクトシド、およびマンノシド、アスコルビン酸のリン酸塩、硫酸塩、脂肪酸、または脂肪アルコールエステル(例えば、C12〜C18脂肪酸/アルコールエステル)、およびアスコルビン酸のアルカリ金属塩、もしくはアルカリ土類金属塩、またはそれらのエステル(ここで、これらの塩は、アスコルビル酸のリン酸塩、硫酸塩、脂肪酸、または脂肪アルコールエステル、例えば、C12〜C18脂肪酸/アルコールエステルなどが、適切である)を含む。
抗酸化剤は、例えば、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、アスコルビルリン酸マグネシウム、アスコルビルリン酸ナトリウム、硫酸アスコルビル、アスコルビル2リン酸ナトリウム塩、およびアスコルビル−2−グルコシド、並びにそれらの組み合わせから選択されてもよい。これらは、従来の二酸化チタンの存在下で変色する可能性のある抗酸化剤である。一実施形態において、抗酸化剤は、パルミチン酸アスコルビルである。
抗酸化剤は、代替的に、または付加的に、アスコルビン酸の立体異性体であってもよい。したがって、抗酸化剤は、エリソルビン酸、およびエリソルビン酸の誘導体、例えば、エリソルビン酸の塩、またはエリソルビン酸のエステル、例えば、エリソルビン酸のリン酸塩、または硫酸塩、またはC1〜C6アルキルエステル、およびエリソルビン酸のアルカリ金属塩、またはアルカリ土類金属塩、から選択されてもよい。エリソルビン酸または
エリソルビン酸の誘導体の例は、エリソルビン酸、またはエリソルビン酸の誘導体、例えば、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸カリウム、エリソルビン酸カルシウム、エリソルビン酸リン酸塩、エリソルビン酸硫酸塩、およびそれらの組み合わせを含む。
アスコルビン酸およびエリソルビン酸は、フラン環に2つのオルトヒドロキシル基を有する。理論に縛られることなく、アスコルビン酸およびエリソルビン酸、並びにそれらの誘導体(例えば、それらのグリコシド、それらのエステル、および/またはそれらの塩など)は、従来の二酸化チタンに吸着するであろうと考えられ、ここで、二酸化チタンはルチル型であり、0.2μm〜0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、および、ここで、二酸化チタン微粒子は、芳香環上の隣接するヒドロキシル基を介して行う吸着と共に、アルミナ被覆を用いて提供される。しかしながら、本発明において使用される二酸化チタンは、大きな結晶サイズ、およびシリカ被覆のために、オルトヒドロキシル基の位置で同じ相互作用が起こることを可能にしない。したがって、本発明に従ってチタニアを使用する場合、従来のチタニアの存在から一般的に見られる悪影響は観察されない。
抗酸化剤は、代替的に、または付加的に、フェノール酸(例えば、クロロゲン酸、エラグ酸、および没食子酸など)、およびそれらのエステル、例えば、それらのC1〜C8またはC1〜C6アルキルエステル、またはそれらのC12〜C18脂肪酸/アルコールエステル、またはそれらの塩、例えば、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩から選択されてもよい。
一実施形態において、抗酸化剤は、ベンゼン環上に2つのオルトヒドロキシル置換基を有するフェノール酸、およびフェノール酸のエステルまたは塩、例えば、没食子酸、クロロゲン酸、エラグ酸、および、それらのエステルまたは塩から選択される。
理論に縛られることなく、これらのフェノール酸、およびそれらのエステルまたは塩は、従来の二酸化チタンに吸着するだろうと考えられ、ここで、二酸化チタンはルチル型であり、0.2μm〜0.3μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、および、ここで、二酸化チタン微粒子は、芳香環上の隣接するヒドロキシル基を介して行う吸着と共に、アルミナ被覆を用いて提供される。しかしながら、本発明において使用される二酸化チタンは、大きな結晶サイズ、およびシリカ被覆のために、オルトヒドロキシル基の位置で同じ相互作用が起こることを可能にしない。したがって、本発明に従ってチタニアを使用する場合、従来のチタニアの存在から一般的に見られる悪影響は観察されない。
抗酸化剤は、例えば、クロロゲン酸、エラグ酸、没食子酸、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチル、および没食子酸ペンチル、並びにそれらの組み合わせから選択されてもよい。これらは、従来の二酸化チタンの存在下で変色する可能性のある抗酸化剤でもある。一実施形態において、抗酸化剤は、没食子酸プロピルである。
抗酸化剤は、代替的に、または付加的に、トコフェロールおよびトコトリエノール(例えば、ビタミンE)、並びにそれらの誘導体から選択され得る。これらは、天然に存在するビタミンE、合成ビタミンE、鏡像異性的に純粋な形態のビタミンE(例えば、(+)−α−トコフェロール)を含む。これらは、ビタミンE誘導体、例えば、ビタミンEのエステル、例えば、酢酸塩、コハク酸塩、ニコチン酸塩またはリノール酸塩も含む。より水溶性の形態のビタミンE、例えば、トコフェレス−5、トコフェレス−10、トコフェレス−12、トコフェレス−18、トコフェレス−50、D−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000−コハク酸塩、およびそれらの組み合わせなども可能である。
トコフェロール、およびトコトリエノール、またはそれらの誘導体の特定の例は、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、酢酸−α−トコフェロール、ニコチン酸−α−トコフェロール、リノール酸−α−トコフェロール、コハク酸−α−トコフェロール、並びにα−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、およびδ−トコトリエノールを含む。これらは、従来の二酸化チタンの存在下で、変色することなく効果を損失し得る抗酸化剤である。一実施形態において、抗酸化剤は、ジ−アルファ−トコフェロール(ビタミンE)およびジ−アルファ−トコフェリル酢酸塩から選択される。
抗酸化剤は、代替的に、または付加的に、ビタミンAおよびビタミンAの誘導体、例えば、ビタミンAのエステル、例えば、酢酸塩およびパルミチン酸塩、並びにビタミンAのカロテン前駆体などから選択され得る。これらは、天然に存在するビタミンA、ビタミンA−パルミチン酸塩およびビタミンA−酢酸塩、並びにベータ−カロテンを含む。これらは、従来の二酸化チタンの存在下で、変色することなく効果を損失し得る抗酸化剤である。一実施形態において、抗酸化剤はビタミンA−パルミチン酸塩である。
一実施形態において、抗酸化剤は、アスコルビン酸、およびエリソルビン酸、並びにそれらの誘導体(例えば、それらのグリコシド、それらのエステル、および/またはそれらの塩など)、および、ベンゼン環上に2つのオルトヒドロキシル置換基を有するフェノール酸、およびフェノール酸のエステルまたは塩(例えば、没食子酸、クロロゲン酸、エラグ酸、およびそれらのエステルまたは塩)から選択され得る。
他の実施形態において、抗酸化剤は、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸プロピル、ジ−アルファ−トコフェロール(ビタミンE)、ジ−アルファ−トコフェリル酢酸塩、またはビタミンA−パルミチン酸塩、およびそれらの組み合わせから選択され得る。
一実施形態において、抗酸化剤は、パルミチン酸アスコルビル、および没食子酸プロピル、並びにそれらの組み合わせから選択され得る。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、セルフ−タンニング剤から選択される。ジヒドロキシアセトン(DHA)は、セルフ−タンニング剤としてよく知られているが、劣化および安定性の問題を有する可能性がある。従来の二酸化チタンのいくつかの形態の存在下で、ジヒドロキシアセトンは、効果の損失および黄色から茶色への変色と共に、分解する可能性がある。
一実施形態において、セルフ−タンニング剤は、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、ローソン(lawsone)、チロシン、ジュグロン、グリセルアルデヒド、メチルグリオキサール、グリセロールアルデヒド、アロキサン、2,3−ジヒドロキシスクシンジアルデヒド、2,3−ジメトキシスクシンジアルデヒド、2−アミノ−3−ヒドロキシ−スクシンジアルデヒド、2−ベンジルアミノ−3−ヒドロキシスクシンジアルデヒド、6−アルド−D−フルクトース、ヒドロキシメチルグリオキサル、ムコンジアルデヒド、およびマレアルデヒド、並びにそれらの組み合わせから選択されてもよい。
一実施形態において、セルフ−タンニング剤は、ケトースであってもよく、例えば、セルフ−タンニング剤は、ジヒドロキシアセトンおよびエリトルロース、並びにそれらの組み合わせから選択されてもよい。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、乳化剤から選択される。
一実施形態において、乳化剤は、アクリル乳化剤またはアクリレート乳化剤である。化粧用エマルジョンの合成乳化剤として使用されるポリアクリレートは、従来の二酸化チタ
ンの存在によって悪影響を受けて、効果の損失と共に、エマルジョン不安定化につながる可能性がある。
例えば、乳化剤は、ポリアクリル酸ナトリウム、またはアクリレート/C10−30アルキルアクリレートクロスポリマー、またはカルボマー(アクリル酸の非線形ポリマーであり、ポリアルケニルポリエーテルまたはジビニルグリコールを用いて任意に架橋される)、またはそれらの組み合わせであってもよい。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ケト−エノールUV吸収剤(例えば、アボベンゾン)、抗酸化剤(例えば、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸プロピル、ジ−アルファ−トコフェロール、ジ−アルファ−トコフェリル酢酸塩、またはビタミンA−パルミチン酸塩)、ケトースセルフ−タンニング剤(例えば、ジヒドロキシアセトン)、およびアクリルまたはアクリレート乳化剤(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム)、並びにそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ケト−エノールUV吸収剤(例えば、アボベンゾン)、アスコルビン酸およびアスコルビン酸の誘導体(例えば、パルミチン酸アスコルビル)、フェノール酸(例えば、没食子酸プロピル)、ケトースセルフ−タンニング剤(例えば、ジヒドロキシアセトン)、およびアクリルまたはアクリレート乳化剤(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム)、並びにそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ジケトン部分−C(O)CHC(O)−を有する、または芳香環(例えば、フラン環またはベンゼン環)上に2つのオルトヒドロキシル基を有する化合物から選択される。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ケト−エノールUV吸収剤(例えば、式(I)、(II)、(IIA)、または(IIB)、例えばアボベンゾンなど)、または抗酸化剤(アスコルビン酸、エリソルビン酸、およびそれらの誘導体(例えば、それらのグリコシド、それらのエステル、および/またはそれらの塩、例えば、それらのC12〜C18脂肪酸/アルコールエステル)、およびベンゼン環上に2つのオルトヒドロキシル置換基を有するフェノール酸、およびフェノール酸のエステルまたは塩(例えば、没食子酸、クロロゲン酸、エラグ酸、およびそれらのエステルまたは塩、例えばそれらのC1〜6アルキルエステル)から選択される)である。
一つの当該実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ケト−エノールUV吸収剤(例えば、式(I)、(II)、(IIA)、または(IIB)、例えばアボベンゾンなど)、または抗酸化剤(アスコルビン酸、エリソルビン酸、およびそれらのエステルまたは塩、例えば、それらのC12〜C18脂肪酸/アルコールエステル、並びに没食子酸、クロロゲン酸、エラグ酸、およびそれらのエステルまたは塩、例えばそれらのC1〜6エステルから選択される)である。
リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ケト−エノールUV吸収剤(例えば、式(I)、(II)、(IIA)、または(IIB)、例えばアボベンゾンなど)、または抗酸化剤(アスコルビン酸、エリソルビン酸、およびそれらのエステル、例えば、それらのC12〜C18脂肪酸/アルコールエステル、並びに没食子酸、クロロゲン酸、エラグ酸、およびそれらのエステル、例えばそれらのC1〜6エステルから選択される)であってもよい。
一つの当該実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、ケト−エノー
ルUV吸収剤(例えば、式(I)、(II)、(IIA)、または(IIB)、例えばアボベンゾンなど)、または抗酸化剤(アスコルビン酸、およびアスコルビン酸のエステル、例えば、アスコルビン酸のC12〜C18脂肪酸/アルコールエステル、並びに没食子酸、および没食子酸のエステル、例えば没食子酸のC1〜6エステルから選択される)である。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分は、アボベンゾン、パルミチン酸アスコルビル、および没食子酸プロピル、並びにそれらの組み合わせから選択される。
化粧用組成物において、リガンド特性を有する化粧用活性成分が0.1wt%〜20wt%、例えば、0.2wt%〜20wt%、例えば、0.3wt%〜20wt%である。一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分が0.25wt%〜20wt%、例えば、0.25wt%〜15wt%、例えば、0.25wt%〜10wt%である。
リガンド特性を有する化粧用活性成分が0.15wt%〜10wt%、例えば、0.15wt%〜8wt%、または0.15wt%〜5wt%、または0.15wt%〜3wt%であってもよい。リガンド特性を有する化粧用活性成分が0.25wt%〜8wt%、例えば、0.25wt%〜5wt%、例えば、0.25wt%〜3wt%であってもよい。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分が0.5wt%〜20wt%、例えば、0.5wt%〜15wt%、例えば、0.5wt%〜10wt%である。リガンド特性を有する化粧用活性成分が0.5wt%〜8wt%、例えば、0.5wt%〜5wt%、例えば、0.5wt%〜3wt%であってもよい。
一実施形態において、リガンド特性を有する化粧用活性成分が1wt%〜20wt%、例えば、1wt%〜15wt%、例えば、1wt%〜10wt%である。リガンド特性を有する化粧用活性成分が1wt%〜8wt%、例えば、1wt%〜5wt%、例えば、1wt%〜3wt%であってもよい。
大結晶二酸化チタン、およびリガンド特性を有する化粧用活性成分は、特定の重量比で使用されてもよい。一実施形態において、大結晶二酸化チタンと、リガンド特性を有する化粧用活性成分との重量比は、約100:1〜約1:20、例えば、約100:1〜約1:10、または約75:1〜約1:10、例えば、約50:1〜約1:5、または約50:1〜1:3である。
[化粧用に許容可能な担体]
組成物は、化粧用に許容可能な担体を含む。組成物は、2つ以上の化粧用に許容可能な担体の混合物(blend)または混合物(mixture)を含んでもよい。
化粧用に許容可能な担体は、油またはワックスベースおよび/または水ベースであってもよい。
例えば、化粧用に許容可能な担体は、水ベースであってもよく、脱イオン水、精製水、天然温泉水、バラ水、または同様の物を含んでもよい。一実施形態において、脱イオン水または精製水が使用される。
水ベース担体は、100%水であってもよく、または水ベース担体は、水溶性保湿剤、コンディショニング剤、抗菌剤、保湿剤(例えば、グリセリン)、および/または他の水
溶性スキンケアアクティブを含む水以外の成分を含んでもよいが、これらに制限されない。
他の実施形態において、担体は、油またはワックスベースであってもよい。油は、天然油または合成油であってもよい。ワックスは、好ましくは天然ワックスである。
1つ以上の油および/または1つ以上のワックスの組み合わせを使用してもよい。
言及されることができる液体油は、アボカド油、カメリア油、タートルビーン油、マカデミアナッツ油、コーン油、ミンク油、オリーブ油、カノガ油、卵黄油、ゴマ種子油、パーシック油、小麦胚芽油、カメリアササンクア油、ヒマシ油、亜麻仁油、サフラワー油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、アプリコット油、シア油、スイートアーモンド油、綿油、月見草油、パーム油、ペリラ油、ヘーゼルナッツ油、大豆油、ピーナッツ油、茶種子油、カヤ油、米ぬか油、菜種油、アルファルファ油、中国アブラギリ桐油、日本アブラギリ桐油、ホホバ油、胚芽油、ケシ油、カボチャ油、ブラックカラント油、ミレット(millet)油、大麦油、キノア油、ライ麦油、キャンドルナッツ油、パッションフラワー油、マスクローズ油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリル、およびトリイソパルミチン酸グリセリルを含む。
言及されることができる固体油/脂肪は、ココアバター、ココナッツバター、馬脂、硬化ココナッツ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、ラード、日本ワックス核油、硬化油、日本ワックス、シアバター、および硬化ヒマシ油を含む。
言及されることができるワックスは、蜜ろう、カンデリラワックス、カルナウバワックス、ラノリン、酢酸ラノリン、液体ラノリン、サトウキビワックス、脂肪酸イソプロピルラノリン、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバワックス、ハードラノリン、ポリオキシエチレン(以下、POEと称する)、ラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、およびPOE水素化ラノリンアルコールエーテルを含む。一実施形態において、担体はラノリンベースではない。
言及されることができるエステル油は、ミリスチン酸イソプロピル、オクト酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ヘキシルデシルジメチルオクトエート、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソ−ステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシコレステリルステアレート、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、N−アルキルグリコールモノイソステアレート、ネオペンチルグリコールジカプレート、リンゴ酸ジイソステアリル、グリセリルジ−2−ヘプチルウンデカネート、トリメチロールプロパントリ−2−エチルヘキシル酸、トリ−メチロールプロパントリイソステアレート、ペンタエリスリトールテトラ−2−エチルヘキシル酸、グリセリルトリ−2−エチル−ヘキサノエート、トリ−メチロールプロパントリイソステアレート、セチル−2−エチルエキサノエート、2−エチルヘキシル−パルミテート、グリセリントリミリステート、グリセリドトリ−2−ヘプチルウンデカト酸、ヒマシ油脂肪酸のメチルエステル、オレイン酸塩油、アセトグリセリド、パルミテート−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、ジ−2−ヘプチルウンデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ミリステート−2−ヘキシルデシル、パルミテート−2−ヘキシルデシル、アジペート−2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、およびスクシネート−2−エチルヘキシルを含む。
言及されることができる高級脂肪酸は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシ−ステアリン酸、ウンデシレン酸、ラノリン脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、およびエイコサペンタエン酸を含む。
言及されることができる直鎖/分岐鎖の高級アルコールは、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノールを含む。
一実施形態において、担体は、5wt%〜99.8wt%、例えば、5wt%〜99.5wt%、または10wt%〜99wt%、または10wt%〜98wt%、または15wt%〜97wt%、または15wt%〜95wt%の量で存在する。担体は、20wt%〜90wt%、例えば、20wt%〜85wt%、または25wt%〜80wt%、または25wt%〜75wt%、または30wt%〜70wt%で存在してもよい。
担体は、水を有用に含む。組成物中の一般的な水レベルは、5%から99wt%、例えば、10%から95wt%、または15%から90wt%であってもよい。
「小結晶」TiO材料
第4の態様における組成物は、0.1wt%〜30wt%の二酸化チタン微粒子材料を含み、ここで、二酸化チタンはルチル型であり、最大0.2μm、例えば、0.15μm以下などの幾何重量平均結晶サイズを有する。
この小結晶二酸化チタンは、超微細二酸化チタンであってもよく、または色素性二酸化チタンであってもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。
小結晶二酸化チタンは、0.005μmから0.2μmまで、例えば、0.010μmから0.2μmまでの幾何重量平均結晶サイズを有してもよい。
小結晶二酸化チタンは、0.005μmから0.15μmまで、例えば、0.010μmから0.15μmまでの幾何重量平均結晶サイズを有してもよい。
小結晶二酸化チタンは、0.005μmから0.1μmまで、例えば、0.010μmから0.1μmまでの幾何重量平均結晶サイズを有してもよい。
この小結晶二酸化チタンは、被覆されても、または被覆されなくてもよい。
一実施形態において、小結晶二酸化チタンは被覆層を有し、被覆層は、無機酸化物およびリン酸塩から選択される1つ以上の材料を含む。例えば、被覆層は、Ti、Si、Al、Zr、Zn、P、SnおよびCeの酸化物から独立して選択される1つ以上の無機酸化物、および/またはAl、Ti、Zr、およびSnのリン酸塩から独立して選択される1つ以上の無機リン酸塩を含んでもよい。
一実施形態において、小結晶二酸化チタンは少なくともシリカ被覆を有する。
大結晶二酸化チタンおよび小結晶二酸化チタンは、特定の重量比で使用されてもよい。一実施形態において、大結晶二酸化チタンと小結晶二酸化チタンとの重量比は、約10:1〜約1:10、例えば、約6:1〜約1:6、例えば、約3:1〜約1:3、または、約2:1〜約1:2である。
[化粧品組成物]
本発明は、化粧用組成物に関する。したがって、組成物のすべての成分は、化粧用に許容可能でなければならない。
化粧用組成物は、例えば、クリーム、ゲル、ローション、油またはペースト、アルコールおよび水/アルコール溶液、エマルジョン、ワックス/脂肪組成物、スティック製剤、粉末、または軟膏の形態であってもよい。
一般的には、本発明の組成物は、局所組成物であり、ローション、ミルク、ムース、血清、スプレー、エアロゾル、泡、スティック、ゲル、クリームおよび軟膏を含むが、これらに限定されない様々な形態で提供されることができる。一実施形態において、組成物は、スプレーまたはゲルの形態であり、他の実施形態において、組成物はローション、ミルクまたはクリームの形態である。
組成物は、水性組成物、油性組成物、またはエマルジョン組成物であってもよい。
水性組成物の例には、スキンローション、ビューティーエッセンス、水性ゲルなどを含み、一方、油性組成物の例は、洗浄油、および油性ゲルなどを含む。エマルジョン組成物の例は、クリーム、乳液、および日焼け止めローションなどを含む。エマルジョンの種類は、水中油エマルジョン(o/w)、油中水エマルジョン(w/o)、および多層エマルジョン(例えば、w/o/w、o/w/Oなど)を含む。
したがって、最終的な製剤は、例えば、
・w/o、o/w、o/w/o、w/o/w、またはPITエマルジョンとして、液体製剤の形で、またはマイクロエマルジョンの形で、
・ゲルの形で、
・油、クリーム、ミルク、またはローションの形で、
・粉末、またはラッカー、または圧縮された錠剤、または化粧品(make−up)のスティックの形で、
・スプレー(高圧ガスまたはポンプアクションスプレーを有するスプレー)またはエアロゾルの形で、
・泡の形で、または
・ペーストの形で、
多種多様な提示形態で存在してもよい。
水含有エマルジョンおよび油含有エマルジョン(例えば、w/o、o/w、o/w/o、およびw/o/wエマルジョン、またはマイクロエマルジョン)として、化粧用組成物は、例えば、
組成物の総重量に基づいて、少なくとも1つの油成分を、1重量%〜60重量%、特に5重量%〜50重量%、および好ましくは10重量%〜35重量%、
組成物の総重量に基づいて、少なくとも1つの乳化剤を、0重量%〜30重量%、特に1重量%〜30重量%、および好ましくは4重量%〜20重量%、
組成物の総重量に基づいて、水を、10重量%〜90重量%、特に30重量%〜90重量%、
および更なる化粧用に許容可能なアジュバントを、0重量%〜88.9重量%、特に1重量%〜50重量%、
含んでもよい。
一実施形態において、本発明の組成物は、日焼け止め(sunblock)剤を含む日焼け防止(sunscreen)剤として提供される。しかしながら、本発明の組成物は、主に日焼け防止剤として皮膚に適用されるこれらの組成物に限定されない。組成物は、製剤も含み、ここで日焼け防止活性剤が、他の局所的に適用される組成物の成分である。非限定的な例は、化粧品(make−up)(例えば、ファンデーション、アイシャドウ、口紅、またはリップグロスなど);リップクリーム;フェイスクリーム、ローション、
プライマー、およびバーム;アイクリーム、ジェル、コンシーラー、およびプライマー;ハンドクリームおよびローション;染毛剤およびコンディショナー;または日焼け防止が有益であると考えられ得る他の化粧品である。
一般的には、化粧用組成物は、
・皮膚洗浄剤、例えば、錠剤形または液体石鹸、石鹸を含まない洗剤または洗浄ペーストの形の皮膚洗浄剤および洗浄剤、
・浴剤、例えば、液体(泡浴、ミルク、シャワー剤)または固体浴剤、例えば、バスキューブおよびバスソルト;
・皮膚ケア剤、特に顔または体のための保湿剤、例えば、皮膚エマルジョン、マルチエマルジョン、またはスキンオイル;リップクリームを含む;フェイスクリーム、ローション、およびバーム;アイクリームおよびゲル;ハンドクリームおよびローション;
・化粧用パーソナルケア剤、例えば、ファンデーションおよびプライマーの形の顔用化粧品、(ゆるい(loose)、または圧縮された(pressed))フェイスパウダー、目用の製剤、例えば、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイコンシーラー、およびプライマー;唇用の製剤、例えば、口紅、リップグロス、リップカウンターペンシル;マニキュア製剤、例えば、マニキュア液、マニキュア液除去剤、ネイルハードナー、またはキューティクル除去剤など;
・フットケア製剤、例えば、フットバス、フットパウダー、フットクリーム、またはフットバルサム、特別な脱臭剤、および制汗剤、またはカルス(callus)除去剤;
・光保護製剤、例えば、サンミルク、ローション、クリーム、またはオイル、日焼け止め剤、プレ−タンニング剤、またはアフターサン製剤;
・皮膚−タンニング剤、例えば、セルフ−タンニングクリーム;
・脱色素剤、例えば、皮膚を脱色するための製剤、または皮膚−美白剤;
・防虫剤、例えば、虫除けオイル、ローション、スプレーまたはスティック;
・脱臭剤、例えば、脱臭剤スプレー、ポンプ−アクションスプレー、脱臭剤ゲル、スティック、またはロール−オン;
・制汗剤、例えば、制汗スティック、クリーム、またはロール−オン;
・傷のある皮膚の洗浄およびケアのための製剤、例えば、合成洗剤(固体または液体)、ピーリングもしくはスクラブ製剤、またはピーリングマスク;
・化学形態での脱毛剤(脱毛)、例えば、脱毛粉末、液体脱毛剤、クリーム形態またはペースト形態の脱毛剤、ゲル形態またはエアロゾル形態の脱毛剤;
・髭剃り用製剤、例えば、髭剃り用石鹸、発泡性髭剃り用クリーム、非発泡性髭剃り用クリーム、泡およびゲル、ドライシェービング用のプレシェイブ製剤、アフターシェイブまたはアフターシェイブローション;
・香料製剤、例えば、香料(オーデコロン、オードトワレ、オードパルファム、パルファムドトワレ、香水)、香油、または香料クリーム;
・化粧用ヘアトリートメント製剤、例えばシャンプーおよびコンディショナーの形態の洗髪剤、ヘアケア剤、例えば、プレトリートメント剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、集中ヘアトリートメント、ヘアストラクチャリング(hair−structuring)剤、例えば、パーマネントウェーブ用のヘアウェービング剤、縮毛矯正剤、液体ヘアセット剤、ヘアフォーム、ヘアスプレー、脱色剤、例えば、過酸化水素溶液、ライトニング(lightening)シャンプー、脱色クリーム、脱色粉末、脱色ペーストまたはオイル、一時的、半永久的、または永久的な染毛剤、自己酸化染料を含む製剤、または天然染毛剤、例えば、ヘナやカモミールなど
から選択されてもよい。
本発明の組成物は局所的に適用される。一実施形態において、本発明の組成物は、液体擦り込み、またはスプレーとして皮膚に適用される。
一実施形態において、組成物は日焼け防止組成物である。日焼け防止組成物は、一般的には、水性または非水性のいずれかに分類される。水性日焼け防止組成物は、一般的には、活性UV吸収化合物、並びに更なる成分、例えば防水剤、芳香剤、皮膚軟化剤、および他のスキンケア成分などを含むエマルジョンとして形成されるクリームである。非水性日焼け防止組成物は、一般的には、局所適用のためのゲルとして形成される、または噴霧されることができる、例えば、成分のうちアルコールベースの溶液からの、溶媒ベースの組成物である。
日焼け防止組成物は、水性揮発性溶媒ベースの組成物として調製されてもよく、主に揮発性溶媒および最大約30重量%の水を含む非エマルジョン組成物を意味する。したがって、組成物は、分散した粒子をさらに含み得る単一の液相を含み得る。特定の実施形態において、本発明の組成物は、最大約25重量%の水または最大約20重量%の水を含む。本発明のいくつかの実施形態において、組成物は、約10重量%から約30重量%の水、約10重量%から約25重量%の水、または約10重量%から約20重量%の水を含む。
適切な揮発性溶媒の例は、アルコール、例えば、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールなど、揮発性炭化水素、例えば、イソオクタン、イソドデカン、およびイソヘキサデカンなど、アルデヒド、および揮発性シリコーンのうちの一つ以上を含み、さらに揮発性ケトン、例えば、アセトンおよびメチルエチルケトンなどを含む。一実施形態において、揮発性溶媒は、エタノール、メタノール、イソプロパノール、およびアセトンからなる群から選択される。アルコールベースの溶媒系を含む本発明の日焼け防止組成物は、非水溶液として特徴付けられる。しかしながら、例えば、加工助剤または共溶媒として、組成物中に少量の水を有することが望ましい場合がある。特定の例示的な実施形態において、組成物の含水量は、活性物質が相分離する、または溶液から沈殿するのを防ぐために、約9%以下の水であるだろう。当業者は、異なる活性物質が溶液中の水に対して異なる耐性を有することを認識し、それに応じて水分含有量を調整するであろう。
さらに、溶媒は、例えば、鉱物油または植物油などの油を含むことができる。油は唯一の溶媒であってもよく、または共溶媒もしくは皮膚軟化剤として様々な量で使用されてもよい。
特定の実施形態において、組成物は、推進剤と組み合わせることにより、圧力下で容器に保存されることができる。このように貯蔵された組成物は、一般的にはスプレーまたはミストで、推進剤および組成物を放出する容器内の弁を開くことによって適用されることができる。組成物に使用される推進剤は、分配スプレー容器内で圧縮または液化することができる任意の適切なガス、またはガスの組み合わせであってもよく、周囲温度および圧力条件にさらされると膨張または揮発して蒸気またはガス形態になり、エアロゾルの形で組成物を送達する。適切な推進剤は、メタン、エタン、プロパン、イソプロパン、ブタン、イソブタン、ブテン、ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ペンテン、ヒドロフルオロカーボン(HFC)、クロロフルオロカーボンズ(CFCs)、窒素、ジメチルエーテルを含むエーテル、およびそれらの任意の混合物を含むが、これらに限定されない、1〜5個の炭素原子を有する炭化水素を含む。
当業者は、アルミ缶またはガラス瓶などの密閉容器内で、ジメチルエーテルなどの推進剤が周囲温度で液体状態に凝縮することを理解するであろう。したがって、エアロゾル容器内の組成物は、溶解した推進剤、溶解していない液体推進剤、およびガス推進剤を含むことができる液体製剤である。これらはすべて、推進剤の蒸気圧のために圧力をかけられている。推進剤は、エアロゾル組成物の総重量に基づいて、最大90wt%まで、好ましくは2wt%から50wt%、例えば、5wt%から40wt%の量で存在することができる。
[任意成分]
国際化粧品成分ハンドブック(The International Cosmetic Ingredient Handbook)、第16版、2016年(編集者:Joanne NikitakisおよびBeth Lange、Ph.D;パーソナルケア製品評議会により出版された)は、スキンケア業界で一般的に使用される様々な非限定的な化粧用成分および医薬品成分を記述し、これらは、本発明の組成物において使用するのに適した任意の成分である。
存在し得る任意成分の機能分類の例は、吸収剤、研磨剤、凝固防止剤、消泡剤、抗菌剤、抗酸化剤、結合剤、生物学的添加剤、緩衝剤、充填剤、キレート剤、化学添加剤、着色剤および顔料、化粧用収斂剤、化粧用殺生物剤、変性剤、薬物収斂剤、外部鎮痛剤、フィルム形成剤、香料成分、保湿剤、乳白剤、pH調整剤、エッセンシャルオイルを含む植物抽出物、可塑剤、防腐剤、推進剤、還元剤、封鎖剤、皮膚脱色剤、皮膚−コンディショニング剤(皮膚軟化剤および保湿剤を含む)、皮膚冷却剤、皮膚保護剤、溶媒、起泡力増進剤、ハイドロトロープ(hydrotrope)、可溶化剤、懸濁剤(非界面活性剤)、日焼け止め剤、紫外線吸収剤、SPF増進剤、防水剤、ビタミン、および増粘剤/粘度増加剤(水性および非水性)を含む。任意の成分のこれらの型のいずれか一つ以上が含まれてもよい。
[追加の日焼け防止剤]
日焼け防止効果を有する二酸化チタン材料に加えて、組成物は、一つ以上の追加の日焼け防止活性剤を更に含んでもよい。
これらの日焼け防止剤は、例えば、組成物の0.1重量%から30重量%、例えば、0.5重量%から25重量%、例えば、1重量%から20重量%を含んでもよい。日焼け防止剤の正確な量は、選択された日焼け防止剤(sunscreen)、または複数の日焼け防止剤(sunscreens)、および達成されるための日焼け止め係数(SPF)に依存して異なるであろう。
これらの日焼け止め剤は、パラアミノ安息香酸、アボベンゾン、シノキサート、ジオキシベンゾン、ホモサレート、アントラニル酸メンチル、サリチル酸オクチル、オキシベンゾン、パジメートO、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、スリソベンゾン、サリチル酸トロラミン、ジエタノールアミンメトキシシンナメート、トリオレイン酸ジガロイ、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルアミノベンゾエート、ジヒドロキシアセトンを有するローソン、赤色ペトロラタム;エチルヘキシルトリアゾン、ジオクチルブタミドトリアゾン、ベンジリデンマロネートポリシロキサン、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、ビスジエチルアミノヒドロキシベンゾイルベンゾエート、ビスベンゾオキサゾイルフェニルエチルヘキシルイミノトリアジン、ドロメトリゾールトリシロキサン、メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、およびビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、4−メチルベンジリデンカンファー、およびイソペンチル4−メトキシシンナメートから選択されてもよい。
一実施形態において、追加の日焼け防止活性剤は有機物である。
一実施形態において、追加の日焼け防止活性剤は有機日焼け止めである。
[保湿剤(Humectants)、保湿剤(Moisturizers)、および皮膚調整剤]
本発明の組成物は、任意に、1つ以上の保湿(Humectant)材料、保湿(Mo
isturizing)材料、または皮膚調整材料を含むことができる。様々なこれらの材料を使用することができ、それぞれが0.1wt%〜20wt%、例えば、1wt%〜10wt%、例えば、2wt%〜5wt%のレベルで存在することができる。
これらの材料はグアニジン、グリコール酸およびグリコール酸塩(例えば、アンモニウムおよび第4級アルキルアンモニウム、乳酸および乳酸塩(例えば、アンモニウムおよび第4級アルキルアンモニウム)、任意の様々な形態のアロエベラ(例えば、アロエベラゲル)、ポリヒドロキシアルコール(例えば、ソルビトールグリセロール、ヘキサントリオールプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなど)、ポリエチレングリコール、砂糖およびデンプン、砂糖およびデンプン誘導体(例えば、アルコキシル化グルコース)、ヒアルロン酸、ラクトアミドモノエタノールアミン、アセトアミドモノエタノールアミン、およびそれらの混合物を含む。
さらに有用なのは、砂糖および関連材料の様々なC1〜C30モノエステルおよびポリエステルである。これらのエステルは、糖またはポリオール部分、および一つ以上のカルボン酸部分に由来する。構成酸および糖に依存して、これらのエステルは、室温で液体形または固体形のいずれかになることができる。液体エステルの例は、テトラオレイン酸グルコース、大豆油脂肪酸(不飽和)のグルコーステトラエステル、混合大豆油脂肪酸のマンノーステトラエステル、オレイン酸のガラクトーステトラエステル、リノール酸のアラビノーステトラエステル、テトラリノール酸キシロース、ペンタオレイン酸ガラクトース、テトラオレイン酸ソルビトール、不飽和大豆油脂肪酸のソルビトールヘキサエステル、ペンタオレイン酸キシリトール、テトラオレイン酸スクロース、ペンタオレイン酸スクロース、ヘキサオレイン酸スクロース、へパトオレイン酸スクロース(sucrose hepatoleate)、オクタオレイン酸スクロース、およびそれらの混合物を含む。
[乳化剤]
本発明の組成物は、1つ以上の乳化剤も含むこともできる。適切な乳化剤は、様々な非イオン性、カチオン性、アニオン性、および双性イオン性乳化剤のいずれかを含むことができる。
乳化剤を、個々に使用する、または2つ以上の混合物として使用することができる。乳化剤は、本発明の組成物の0.1wt%〜10wt%、例えば、0.15wt%〜7wt%、例えば、0.25wt%〜5wt%を適切に含むことができる。
適切な乳化剤の種類は、グリセリンのエステル、プロピレングリコールのエステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールの脂肪酸エステル、ソルビトールのエステル、ソルビタン無水物のエステル、カルボン酸共重合体、グルコースのエステルおよびエーテル、エトキシル化エーテル、エトキシル化アルコール、リン酸アルキル、ポリオキシエチレン脂肪エーテルホスフェート、脂肪酸アミド、乳酸アシル、石鹸、並びにそれらの混合物を含む。
適切な乳化剤は、DEAオレス−3ホスフェート、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5ソイヤ(soya)ステロール、ステアレス−2、ステアレス−20、ステアレス−21、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルリン酸塩、セチルリン酸カリウム、セチルリン酸ジエタノールアミン、ポリソルベート60、ステアリン酸グリセリル、PEG−100ステアレート、およびそれらの混合物も含むが、これらに限定されない。
[実施例]
本発明は、非限定的な例に関して更に記述されるであろう。
[実施例1]
ルチル二酸化チタンをそれぞれ含む一連の日焼け防止製剤を調製した。二酸化チタン材料をそれらの被覆およびそれらの結晶サイズの点で変化させた。日焼け防止がどのように異なるか、詳細を表1に示す。
Figure 2021519342
各日焼け防止剤を、次の通りに調整した。
TiO材料の分散液を、5gのグリセリンに5gのチタニアを3分間2500rpmで速度混合することによって調製した。
その後、以下の表2に従って水成分を混合し、1分間1000rpmで速度混合することにより、水相を調製した。
Figure 2021519342
以下の表3の成分を混合することによって、油相を調製した。
Figure 2021519342
油相を、80℃に加熱し溶解した。水相を70℃に加熱した。加熱した水相を、溶解した油相に、攪拌しながら、ゆっくりと加えてエマルジョンを生成した。エマルジョンを冷却した。
このように形成された各日焼け防止剤について、以下の試験を実施した。
日焼け止め指数(SPF)および紫外線A保護指数(UVAPF)を、COLIPA方法ISO 24443:2012「インビトロでの日焼け止めUVA光防護の決定(Determination of sunscreen UVA photoprotection in vitro)」を用いてインビトロで測定した。
インビトロUVA保護指数(UVAPF)は、UVA放射に対する日焼け保護製品の保護指数であり、インビトロスペクトルモデリング(spectral modeling)を用いて数学的に導き出すことができる。
SPFインビトロは、スペクトルモデリング(spectral modeling)を用いて算出された紅斑誘発性放射線に対する日焼け保護製品の保護指数である。
ラブスフェア(Labsphere)UV−2000S分光計(UV透過率分析装置)を用いて、280〜400nmの波長範囲で粗面化されたポリ(メチルメタクリレート)プラークで試験を行った。
この点に関しては、ヘリオスクリーンラボラトリーズ(HelioScreenLaboratories)から入手可能な約6ミクロンの粗さを有するヘリオプレート(HELIOPLATE)HD 6(50mm×50mm)PMMAプレートを使用することが
できる。
透明度を、黒色背景上のΔL*としても測定した。
この試験において、日焼け防止剤は、艶無し黒色カードの領域に2mg/cm2の拡大速度で手袋をはめた指によって適用された。日焼け防止剤を、一晩静置し、測定を翌朝行った。結果(L*)を、分光計(X−ライト(Rite)CE7000A)で測定し、未処理の艶無し黒色カードから生じる対応する結果を差し引いた。
結果L*差(ΔL*)は、透明度の尺度である。
結果を、下記の表4に示す。
Figure 2021519342
すべての製剤は、UV−AおよびUV−Bの両方の保護能力を有することが理解できる。
チタニアの結晶サイズが0.4ミクロン〜0.7ミクロンの範囲にある組成物は、チタニアの結晶サイズが0.7ミクロン〜1.0ミクロンの範囲にある組成物よりも不透明である。アルミナ被覆の存在も不透明度を増加させる。
いくつかの化粧用製剤にとって、例えば、皮膚の望ましくない特徴(例えば、色素沈着または変色、跡(marks)または傷跡(scars)、および傷(blemishes)など)を製剤が覆うことになる場合など、不透明性が望ましいことが理解されるであろう。
[実施例2]
さらなる一連の日焼け防止剤を調製し、ここで、各日焼け防止製剤は、アボベンゾン、パルミチン酸アスコルビル、および没食子酸プロピルのうちの1つを含む。これらは、変色の影響を受けやすいことが知られている化粧用成分であり、リガンド特性を有する有機化粧用活性成分として記述されることができる。
各日焼け防止剤は、ルチル二酸化チタンも含んだ。二酸化チタン材料を、それらの被覆に関して、およびそれらの結晶サイズに関して変化させた。日焼け防止剤がどのように異なるか、詳細は、上記の表1に示される。
アボベンゾンを含む日焼け防止剤の調製:
TiO成分の40wt%分散液を、カプリル/カプリン トリグリセリド油(ミグリオール(Miglyol)(登録商標)812中性、クレマーオレオ社(Cremer Oleo GmbH)から入手可能)で調製した。
アボベンゾンの17wt%分散液(パルソール(登録商標)(Parsol)1789、DSMニュートリショナル(Nutritional)プロダクツ(Products)ヨーロッパ社(Ltd)から入手可能)は、アボベンゾンを安息香酸エステル溶媒(フィンソルブ(Finsolv)(登録商標)TPP、イノスペック パフォーマンス ケミカルズ社(Innospec Performance Chemicals)から入手可能であり、C12〜C15アルキルベンゾエートおよびジプロピレングリコールジベンゾエートを含む)に分散させることによって調製した。
アボベンゾン分散液を、TiO分散液に添加し、TiOに対して3%負荷のアボベンゾンを有する日焼け防止製剤を得た。
パルミチン酸アスコルビルを含む日焼け止めの調製:
TiO成分およびパルミチン酸アスコルビルを、カプリル/カプリン トリグリセリド油(ミグリオール(Miglyol)(登録商標)812中性、クレマーオレオ社(Cremer Oleo GmbH)から入手可能)に分散させた。
相対量は、10wt%TiO、1wt%パルミチン酸アスコルビル、および89wt%カプリル カプリン トリグリセリドであった。
これは、TiOに対して10%負荷のパルミチン酸アスコルビルを有する日焼け防止製剤を提供した。
没食子酸プロピルを含む日焼け防止剤の調製:
TiO成分および没食子酸プロピルを、安息香酸エステル溶媒(フィンソルブ(Finsolv)(登録商標)TPP、イノスペック パフォーマンス ケミカルズ社(Innospec Performance Chemicals)から入手可能であり、C12〜C15アルキルベンゾエートおよびジプロピレングリコールジベンゾエートを含む)に分散した。
相対量は、1gのTiO、0.025gの没食子酸プロピル、および4mlのフィンソルブ(Finnsolv)TPPであった。
これは、TiOに対して2.5%負荷の没食子酸プロピルを有する日焼け防止製剤を提供した。
試験:
各日焼け防止製剤の変色の程度(ΔE*)を、室温での暗所保管で7日後に測定した。
この試験において、日焼け防止剤を2mg/cm2の割合で適用し、L8、a*、b*値を、直ちに石英プレート上で測定した。7日間の保存後、調製物を別の石英プレートに適用し、再び色を測定した。その後、色差を算出した。色の測定を、コニカミノルタ(Konica Minolta)CR−410比色計を用いて行った。
ΔE*は、知覚色空間において測定された距離である。0.2未満の差は無視できると考えられる。
結果を下記の表5に示す。
Figure 2021519342
0.35ミクロンより大きい結晶サイズを有するチタニアを含む全ての日焼け防止製剤は、より小さい結晶サイズのチタニアを含む参照製剤と比較して、変色が重大に減少していることが理解できる。これは驚くべきことであり、予測されていなかったであろう。この効果は、変色の影響を受けやすいことが知られており、リガンド特性を有する、3つの全ての試験された化粧用成分で確認された。
変色の低減のための最良の結果は、チタニアがシリカ被覆されており、および0.35ミクロンより大きい幾何重量平均結晶サイズを有する3つの製剤E、F、およびGで得られた。これらの製品では、ΔE*値が参照と比較して90%を超えて、場合によっては95%を超えて減少した。
チタニアのこれらの特定の形態が特定されており、チタニアのこれらの特定の形態が、例えばTiOなどの鉱物の存在下で変色することが以前に知られている化粧用成分と共に使用されることができるが、重大な変色を引き起こさないということは、非常に重要である。
[実施例3]
一つ以上のルチル型二酸化チタンをそれぞれ含む一連の日焼け防止剤を準備した。
使用されたルチル型二酸化チタンは、以下の表6に示されるとおりであった。
各TiO製品を、5gのTiOをビヒクルに3分間にわたって2500rpmでスピード混合することによって、分散液として最初に調製した。
各場合において、適切なビヒクルを選択し、その後の処理に適した粘度を達成するために、顔料とビヒクルとの異なる比率が必要とされた。一般に、TiOのサイズが小さいほど、表面積が大きくなり、チタニアを分散させるためのビヒクルに対する需要が大きくなる。
Figure 2021519342
これらの分散液は、以下の表7に従って、日焼け防止製剤の油相または水相に組み込まれた、または組み合わされた。
Figure 2021519342
各場合において、油相を80℃に加熱し溶解した。水相を70℃に加熱した。加熱した水相を、溶解した油相にゆっくり加え、常に攪拌してエマルジョンを生成した。エマルジョンを冷却した。
このように形成された各日焼け防止剤について、実施例1に記述されるように、コリパ(Colipa)法を使用して、ラブスフェア(Labsphere)UV−2000S分光計(UV透過率分析装置)を用いて280〜400nmの波長範囲で粗面化されたポ
リ(メチルメタクリレート)プラークで日焼け止め係数(SPF)を測定した。
結果を図1に示す。
驚くべきことに、チタニア材料の組み合わせを含む製剤、すなわち製剤(iv)および(v)は、チタニア材料を個々に含む製剤のSPF値から予想されるものと比較して優れたSPF値を有していた。単純な相加効果があるであろうと予想されていたが、観察された値は相加的よりも著しく高い。
したがって、大結晶チタニアが、超微細チタニアと色素性チタニアの一方または両方と共に使用される場合、SPFにおいて予期しない相乗効果がある。
[実施例4]
0.4ミクロンの平均結晶サイズを有する6kgのルチルTiOを、3つの部分に分けた。部分(i)を残しておき、一方、部分(ii)および(iii)を、8gのモノイソプロパノールアミンと共にそれぞれ分散させ、300g/lの水性懸濁液を得た。
分散液を、0.44ミクロンの粒子サイズにそれぞれサンドミルし、1.9wt%の高密度シリカを用いて60分間にわたってpHを8.5に調整することによって被覆した。スラリーを別々に濾過し、洗浄し、乾燥させた。
その後、部分(iii)を、1.5%ポリジメチルシロキサンの添加により更に処理した。
その後、全ての3つの部分を、蒸気と顔料との割合が2:1で、別々に微粉化した。
その後、これら3つのTiO製品を、2つの市販のTiO製品に対して試験した。
各TiO製品は、3gをビヒクルに、3分間にわたって2500rpmでスピード混合することにより、分散液として最初に調製された。
各場合において、適切なビヒクルを選択し、ビヒクルに対して異なる割合の顔料を、続く処理に適した粘度を達成するために必要とした。一般に、TiOのサイズが小さいほど、表面積が大きくなり、チタニアを分散させるためのビヒクルに対する需要が大きくなる。
使用したルチル二酸化チタンの型は、以下の表8に示すとおりであった。
Figure 2021519342
これらの分散液は、以下の表9に従って、日焼け防止製剤の油相または水相に組み込まれた、または組み合わされた。

Figure 2021519342
Figure 2021519342
Figure 2021519342
各場合において、油相を80℃に加熱し溶解した。水相を70℃に加熱した。加熱した水相を、溶解した油相にゆっくり加え、常に攪拌してエマルジョンを生成した。エマルジョンを冷却した。
このように形成された各日焼け防止剤について、実施例1に記述されるように、ラブスフェア(Labsphere)UV−2000S分光計(UV透過率分析装置)を用いて280〜400nmの波長範囲で粗面化されたポリ(メチルメタクリレート)プラークで日焼け止め係数(SPF)を測定した。
結果を図10に示す。
Figure 2021519342
大結晶TiOの含有は、SPFの向上につながることを明らかにすることができる。
重要なことに、大結晶TiOと追加のチタニア材料との組み合わせを含む製剤、すなわち、製剤4〜9は、チタニア材料を個々に含む製剤のSPF値から予想されているものと比較して優れたSPF値を有していた。したがって、予期されない相乗効果がある。
組み合わせ製剤では3wt%負荷のみであるのに対し、対照製剤B(M195単独)は5wt%負荷を有することを留意すべきである。3wt%負荷での当該SPF値は低くなるであろう。
[実施例5]
実施例4に係る部分(iii)TiOの試料は、2つの市販のTiO製品と共に提供された。
詳細を表11に示す。
Figure 2021519342
これらのTiO製品の1つ以上をアボベンゾンと組み合わせてそれぞれ含む多くの日焼け防止製剤を調製した。
アボベンゾンは、パルソール(Parsol)(登録商標)1789(DSMニュートリショナル(Nutritional)プロダクツ(Products)ヨーロッパ社(Ltd)から入手可能)の形態で、安息香酸エステル溶媒の33wt%溶液として(フィンソルブ(Finsolv)(登録商標)TPP、イノスペック パフォーマンス ケミカルズ社(Innospec Performance Chemicals)から入手可能)、提供された。
TiO製品は、微粒子型で提供された。
これらの製剤の油成分および水成分は、以下の表12に示される通りであった。
Figure 2021519342
担体/ベース液キシアメーター(Xiameter)(登録商標)PMX−0345およびチタニアを除く油相成分を、150mlのガラス瓶に量り取り、加熱プレートを使用して予熱し、穏やかな攪拌下で、60℃〜80℃に加熱した。
全ての次のステップの間、温度を、加熱プレートを使用して60℃を上回ったままに制御した。
全ての成分が溶けた後、担体/ベース液キシアメーター(Xiameter)(登録商標)PMX−0345を攪拌しながら添加した。混合物を、2500rpmで1分間速度混合することによって調製した。
その後、チタニアを、約1分間、2500rpmで速度混合しながら油相に加えた。
水相成分を100mlビーカーに量り取り、ガラス棒で混合し、加熱プレートを使用して約60℃〜80℃に加熱した。
加熱した水相を、溶解した油相にゆっくり加え、常に攪拌してエマルジョンを生成した。エマルジョンを冷却させた。冷却中、分離およびスキニング(skinning)を防ぐために、プロペラミキサーを用いて穏やかな攪拌を行った。
その後、エマルジョンを、イカ(IKA) ウルトラタラックス(Ultra Turrax)T25を使用して13400分−1で3分間ホモジナイズした。
製剤を、SPF値およびUVA/UVB比を決定するために試験した。これらの値は、実施例1に記述されるように、コリパ(Colipa)ISO 24443:2012方法を使用して、ラブスフェア(Labsphere)UV−2000S分光計(UV透過率分析装置)を用いて280〜400nmの波長範囲で粗面化されたポリ(メチルメタクリレート)プラークで測定された。
結果を表13に示す。
Figure 2021519342
アボベンゾンとTiOとを含む全ての製剤は、アボベンゾン単独と比較して改善されたSPFを有したことを明らかにすることができる。
さらに、アボベンゾンとTiOとを含む製剤は、アボベンゾン単独と比較して1に近いUVA/UVB比を有し、UVAおよびUVBの両方の放射線に対する保護のバランスを示した。
各日焼け防止製剤の変色の程度(ΔE*)を測定した。
これに関して、色(L*、a*、b*)を、コニカミノルタ(Konica Minolta)CR−410比色計を用いて、石英プレート上で、D65照明下で各日焼け防止製剤において測定した。測定は、(1)直ちに、および(2)不透明なプラスチック容器に室温で4週間保存後に行った。
変色値を、2セットの生の色値を単純に差し引くことによって計算した。
ΔE*は、知覚色空間で測定された距離である。0.2未満の差異は無視できると見なされる。
結果を以下の表14に示す。
Figure 2021519342
アボベンゾンと共にTiOを含む全ての製剤(A〜E)は、経時的に黄変を示すことを明らかにすることができる。
しかしながら、予想外に、黄変の程度は、TiOが超微細TiO(BおよびC)ではなく大結晶TiO(A)である場合に小さくなる。
超微細TiOと組み合わせた大結晶TiOの存在(DおよびE)は、単独のTiO材料として超微細TiOを有した同等の製剤(BおよびC)と比較して黄変効果の減少につながったことも驚くべきことであった。したがって、これらの製剤は、より高いSPFおよびバランスの取れたUVA/UVB比という利点を有し、さらに予測されたであろう変色の程度の問題はない。
6つの製剤は、暗条件で12月の経年劣化にさらされた。
12月の暗所での経年劣化後、各日焼け防止製剤の変色の程度(ΔE*)を測定した。
これに関して、色(L*、a*、b*)を、コニカミノルタ(Konica Minolta)CR−410比色計を用いて、石英プレート上で、D65照明下で各日焼け防止製剤において測定した。測定は、(1)直ちに、および(2)不透明なプラスチック容器に室温で12月保存後に行われた。
変色値を、2セットの生の色値を単純に差し引くことによって計算した。
ΔE*は、知覚色空間で測定された距離である。0.2未満の差異は無視できると見なされる。
結果を以下の表15に示す。
Figure 2021519342
大結晶TiO(A)を含む試料は、UV保護TiO(超微細TiO)を含む試料よりも変色が少ないことを観察することができる。したがって、大結晶材料の利点が、暗所での12月間の経年劣化後に明らかになった。
図2は、6つの製剤の1月後および1年後の変色プロファイルを示す。
チタニア材料として超微細TiOのみを含む試料(試料BおよびC)は、1月および1年の両方で、大結晶TiOを含む試料(試料A、DおよびE)よりも著しく高い黄変を有した。
12月の暗所での経年劣化後の6つの製剤における日焼け防止特性も評価した。
これに関して、各日焼け防止剤について、実施例1に記述されるように、ラブスフェア(Labsphere)UV−2000S分光計(UV透過率分析装置)を用いて280〜400nmの波長範囲で粗面化されたポリ(メチルメタクリレート)プラークで日焼け止め係数(SPF)を測定した。UVA/UVB比も、同じ測定技術を使用し、UVA領域(320〜400nm)の吸収平均とUVB領域(290〜320nm)の吸収平均の比を計算して得た。
結果を表16に示す。
Figure 2021519342
大結晶TiOと超微細TiOとを組み合わせた試料DおよびEは、超微細TiOのみを有する試料BおよびCと比較してSPF値が向上していることを明らかにすることができる。
一方、大結晶TiOと超微細TiOとを組み合わせた試料DおよびEは、超微細TiOのみを有する試料BおよびCそれぞれのUVA/UVBとほぼ同等のUVA/UVB比を有する。
SPFは、主にUVBを測定するため、SPF値の増加から、UVB阻止は、大結晶TiOによって高められることを理解することができる。したがって、試料Bと比較した試料DのUVA/UVB比の維持、および試料Cと比較した試料EのUVA/UVB比の維持は、UVA阻止が大結晶TiOによって同様に向上されることを実際に示す。
したがって、超微細TiOと組み合わせて大結晶TiOを有する試料DおよびEは、超微細TiOのみを有する試料BおよびCと比較して、広域スペクトルの日焼け止め特性を向上させている。
さらに、試料BおよびCと比較して試料DおよびEで明らかなように、広域スペクトル
での向上に関して、向上した色安定性を有することは、特に価値がある。表14および表15および図2から明らかなように、試料DおよびEは、1月後および1年後の両方で、試料BおよびCよりも変色が少ないという利点がある。
[結論]
化粧用製剤の変色は、美的観点から問題となるが、活性化剤の効果の喪失を示すこともできる。
本実施例は、特にシリカで被覆された場合、大結晶TiOが、アボベンゾン、パルミチン酸アスコルビル、および没食子酸プロピルの変色効果の減少につながることを示し、アボベンゾン、パルミチン酸アスコルビル、および没食子酸プロピルの全ては、変色の影響を受けやすいことが知られている化粧用成分である。
これらの化粧用成分は、芳香環(具体的には、フラン環またはベンゼン環)上にジケトン部分−C(O)CHC(O)−、または2つのオルトヒドロキシル基を有するという事実を共通して有する。これらの構造は、キレート化の場所を提供するため、全て、リガンド特性を有する化粧用活性成分である。
本発明は、色の変化および効力の喪失を著しく減少させている。
さらに、大結晶TiOは、UV線に対する保護効果があり、このことは、SPF寄与を提供することを意味する。
当該効果は、アボベンゾンとのバランスをとることでもあり、1に近いUVA/UVB比を可能にする。
大結晶TiOは、特にNIR範囲で、IR保護効果を有することがすでに知られている(例えば、WO2009/136141およびWO2016/128723参照)。したがって、この材料は、広域スペクトル太陽保護を有利に提供する。
さらに、この大結晶TiOは、小結晶TiO(超微細または色素性)と組み合わせて使用される場合、相乗効果を有し、そのことにおいて、組み合わせから得られるSPF値は、個々のチタニア材料の純粋な相加効果から期待されるであろう値よりも著しく大きくなる。
したがって、この大結晶TiOを小結晶TiOと組み合わせて使用することにより、特に有用な日焼け防止製剤を、高いSPF値で得ることができる。大結晶TiOと小結晶TiOとの比率は、所望の官能特性を達成するために変えることができる。
大結晶TiOを小結晶TiO(超微細または色素性)と組み合わせて含む製品は、12月の経年劣化後でさえ、スペクトル全体(UVAおよびUVBの両方)で阻止の著しい改善も示す。したがって、著しい変色の欠点なしに、有利な広域スペクトルの日焼け防止剤を得ることができる。

Claims (20)

  1. 化粧用組成物であって、
    −リガンド特性を有する0.1wt%〜20wt%の有機化粧用活性成分と、
    −0.1wt%〜30wt%の第一の二酸化チタン微粒子材料であって、前記二酸化チタンは、ルチル型であり、0.35μm〜5μmの幾何重量平均結晶サイズを有し、前記二酸化チタン粒子は、シリカ被覆で提供される第一の二酸化チタン微粒子材料と、
    −化粧用に許容可能な担体と、
    を含む、化粧用組成物。
  2. リガンド特性を有する有機化粧用活性成分のための、変色および/または効果の損失を防ぐ、または減少させるための化粧用組成物における二酸化チタン微粒子材料の使用であって、前記二酸化チタン微粒子材料は、請求項1に定義される通りである、使用。
  3. 太陽放射における悪影響からのヒトの肌への損傷を防ぐ、または減少させる方法において使用するための請求項1に定義される化粧用組成物。
  4. 化粧用組成物であって、
    −0.1wt%〜30wt%の第一の二酸化チタン微粒子材料であって、前記二酸化チタン微粒子材料は、請求項1に定義される通りである第一の二酸化チタン微粒子材料と、
    −0.1wt%〜30wt%の第二の二酸化チタン微粒子材料であって、前記二酸化チタンは、ルチル型であり、最大0.2μmの幾何重量平均結晶サイズを有する第二の二酸化チタン微粒子材料と、
    −化粧用に許容可能な担体と、
    を含む、化粧用組成物。
  5. 請求項4に記載の化粧用組成物であって、前記組成物は、
    −リガンド特性を有する0.1wt%〜20wt%の有機化粧用活性成分
    をさらに含む、化粧用組成物。
  6. 前記第一の二酸化チタンは、0.35μm〜1.5μmの幾何重量平均結晶サイズを有する、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  7. 前記二酸化チタン微粒子の全重量に対するシリカの全重量を考慮した場合、前記第一の二酸化チタンは、シリカ被覆の0.1%w/w〜10%w/wの量を有する、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  8. 前記第一の二酸化チタンは、アルミナ被覆を有しない、およびアルミナを含まない、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  9. 前記第一の二酸化チタンは、シリコーンと共に処理されている、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  10. リガンド特性を有する前記有機化粧用活性成分は、UV吸収剤、抗酸化剤、セルフ−タンニング剤、および乳化剤、並びにそれらの組み合わせから選択される、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  11. リガンド特性を有する前記有機化粧用活性成分は、ケト−エノールUV吸収剤、アスコ
    ルビン酸、およびアスコルビン酸の配糖体、アスコルビン酸のエステル、および/またはアスコルビン酸の塩、フェノール酸、ビタミンEおよびビタミンEのエステル、ビタミンA、ビタミンAのカロテン前駆体およびビタミンAのエステル、エリソルビン酸およびエリソルビン酸の塩またはエステル、ケトースセルフ−タンニング剤、およびアクリルまたはアクリレート乳化剤、並びにそれらの組み合わせから選択される、請求項10に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  12. リガンド特性を有する前記有機化粧用活性成分は、ジケトン部分−C(O)CHC(O)−を有する化合物、または芳香環(例えば、フラン環またはベンゼン環)における2つのオルトヒドロキシル基を有する化合物から選択される、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  13. リガンド特性を有する前記有機化粧用活性成分は、ケト−エノールUV吸収剤、または抗酸化剤であって、アスコルビン酸、エリソルビン酸、それらのグリコシド、それらのエステル、および/またはそれらの塩、およびベンゼン環上に2つのオルトヒドロキシル置換基を有するフェノール酸、およびそれらのエステルまたは塩から選択される抗酸化剤である、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  14. リガンド特性を有する前記有機化粧用活性成分は、例えば、アボベンゾン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、ナフチルベンゾイルメタン、またはインドールベンゾイルメタンなどのケト−エノールUV吸収剤、または抗酸化剤であって、アスコルビン酸、エリソルビン酸、およびそれらのエステルもしくは塩、例えば、それらのC12〜C18脂肪酸/アルコールエステル、および没食子酸、クロロゲン酸、エラグ酸、およびそれらのエステルもしくは塩、例えば、それらのC1〜C6アルキルエステルから選択される抗酸化剤である、請求項13に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  15. リガンド特性を有する前記有機化粧用活性成分は、例えば、アボベンゾン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、ナフチルベンゾイルメタンまたはインドールベンゾイルメタンなどのケト−エノールUV吸収剤、または抗酸化剤であって、アスコルビン酸およびアスコルビン酸のエステル、例えばそれらのC12〜C18脂肪酸/アルコールエステル、並びに没食子酸および没食子酸のエステル、例えばそれらのC1〜6アルキルエステルから選択される抗酸化剤である、請求項14に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  16. リガンド特性を有する前記有機化粧用活性成分は、アボベンゾン、パルミチン酸アスコルビルおよび没食子酸プロピル、並びにそれらの組み合わせから選択される、請求項15に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  17. リガンド特性を有する前記有機化粧用活性成分は、前記化粧用組成物中に0.5wt%〜15wt%の量で存在する、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  18. 前記化粧用組成物は、
    ・エマルジョンまたはマイクロエマルジョンとしての液体製剤、
    ・ゲル、
    ・油、クリーム、ミルク、またはローション、
    ・粉末、またはラッカー、または圧縮錠剤、または化粧のスティック、
    ・スプレー、またはエアロゾル、
    ・泡、または
    ・ペースト
    の形態である、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  19. 前記化粧用組成物は、日焼け止め組成物である、前述の請求項のいずれか1項に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
  20. 前記化粧用組成物は、1つ以上の付加的な日焼け止め活性剤をさらに含む、請求項19に記載の化粧用組成物、その使用、または使用のための化粧用組成物。
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