JP2007077050A - 日焼け止め化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 UVB及びUVAの防御性に優れ、且つ経時で結晶が析出せず使用感の良好な日焼け止め化粧料を提供する。
【解決手段】 実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面を疎水化処理した改質酸化チタンと、
ジベンゾイルメタン系化合物とを含有する日焼け止め化粧料。
前記改質酸化チタンは、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面をシリカ被覆後に疎水化処理したものであることが好ましい。
前記改質酸化チタンにおいて、表面被覆量の合計は、酸化チタンに対して1〜20質量%であることが好ましい。
酸化チタンはルチル型であることが好ましい。
ジベンゾイルメタン系化合物は、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンであることが好適である。
前記化粧料において、更に長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンを含有することが好適である。
【選択図】 なし

Description

本発明は日焼け止め化粧料、特にジベンゾイルメタン系化合物を含む日焼け止め化粧料に関する。
紫外線は、波長が320〜400nmの長波長紫外線(UVA)、290〜320nmの中波長紫外線(UVB)及び290nm以下の短波長紫外線(UVC)に分類される。
これらのうち、UVA及びUVBは、オゾン層により吸収・散乱されることなく地上に到達し、様々な悪影響を及ぼす。UVBは、紅斑や水疱等を引き起こすことが知られており、UVAは、被爆後数分以内に起こる皮膚の黒化である即時型黒化を引き起こすことのみならず、全身の免疫機能を低下させることや皮膚癌の発生を誘発すること等が解明されつつある。
現在、多くの紫外線防御剤が化粧品に用いられているが、有機系のUVA吸収剤としては、ジベンゾイルメタン系化合物、特にアボベンゾン(4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン)は、機能性や安全性の点から広く用いられている。そして、UVB及びUVA共に防御するためには、UVB遮断剤として、酸化チタンを併用することが有効である。
しかしながら、酸化チタンとジベンゾイルメタン系化合物とを併用すると、経時で黄変が生じ、品質に悪影響を与えていた。
このような経時での変色を解決するための手段としては、エデト酸、メタリン酸、ポリリン酸等の金属イオン封鎖剤を使用する方法(特許文献1)や、二酸化チタンをシリコーン被覆する方法(特許文献2)、酸化チタンをシリカ被覆する方法(特許文献3)等が知られている。
さらに、酸化チタンとジベンゾイルメタン系化合物とを併用すると、経時で水性成分にも油性成分にも溶解しない針状結晶が生成され、化粧料の塗布時にザラザラとした不快な使用感を与えてしまうという致命的な問題があった。
このような結晶析出を解決するための手段としては、酸化チタンをシリカ被覆する方法(特許文献3)等が有効とされている。
特開昭61−215314号公報 特開平09−2929号公報 特開平11−217322号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の方法では、黄変の問題は多少解決されたものの、結晶析出の問題については考慮されておらず、経時で結晶が析出してしまった。また、特許文献3に記載の方法では、結晶析出の問題が未だ十分に解決されたとは言えなかった。
本発明の目的は、UVB及びUVAの防御性に優れ、且つ経時で結晶が析出せず使用感の良好な日焼け止め化粧料を提供することにある。
上記事情を鑑み、本発明者等が鋭意検討を行った結果、酸化チタンとジベンゾイルメタン系化合物の併用時に経時で結晶析出が生じるのは、酸化チタンの触媒活性の影響ではなく、金属イオン、主にアルミニウムイオンの影響であることを見出した。
酸化チタンは表面活性が高いため、製品に配合すると他成分を分解・変質させることがあるために、一般に製造段階で結晶格子中にアルミニウムを存在させたり、水酸化アルミニウムやアルミナによりコーティングされたりした状態で市販されている(酸化チタン 物性と応用技術 清野学 著 技報堂出版 1991年発行 第177〜178頁参照)。そのため、これら由来のアルミニウムイオンが、経時での錯体結晶析出を著しく促進させていることがわかった。
そして、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンを疎水化処理した改質酸化チタンを用いることにより、錯体結晶が析出せず、優れた使用感を維持できる化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の日焼け止め化粧料は、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面を疎水化処理した改質酸化チタンと、
ジベンゾイルメタン系化合物とを含有することを特徴とする。
前記改質酸化チタンは、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面をシリカ被覆後に疎水化処理したものであることが好ましい。
表面被覆量の合計は、酸化チタンに対して1〜20質量%であることが好ましい。
酸化チタンはルチル型であることが好ましい。
ジベンゾイルメタン系化合物は、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンであることが好ましい。
前記化粧料は、更に長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンを含有することが好ましい。
前記化粧料は、実質的にアルミニウムイオンを含まないことが好ましい。
前記化粧料は、実質的に亜鉛イオンを含まないことが好ましい。
本発明の日焼け止め化粧料は、ジベンゾイルメタン系化合物と共に、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンを疎水化処理した改質酸化チタンを用いることにより、UVB及びUVAを十分に防御することができ、経時での錯体結晶の析出が抑制され、優れた使用感を長期保存においても損なうことのないものとなる。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
本発明の日焼け止め化粧料は、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面を疎水化処理した改質酸化チタンと、
ジベンゾイルメタン系化合物とを含有することを特徴とする。
特に、酸化チタン表面をシリカ被覆後に疎水化処理した改質酸化チタンを用いることが好ましい。
〔改質酸化チタン〕
本発明においては、表面のみならず、結晶格子中にも実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンを用いる。
本発明において、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンとしては、平均粒子径が0.15μm以下の微粒子酸化チタンを用いると、化粧料塗布時に白浮きせず、透明感のある自然な仕上がりが得られるため好ましい。また本発明の技術は、比表面積の大きい微粒子酸化チタンに特に有効である。
酸化チタンにはアナターゼ型とルチル型の2つの結晶型があるが、本発明に用いる酸化チタンは、ルチル型であることが好ましい。一般にアナターゼ型は、ルチル型に比べて光触媒活性が高いため好ましくない。
疎水性処理に用いられる疎水化処理剤としては、シリコーン類・フッ化化合物・高級脂肪酸等が挙げられる。
シリコーン類としては、ポリオルガノシロキサン類(シリコーンオイル)、シラン類及びその加水分解生成物等が挙げられる。
ポリオルガノシロキサン類は、その側鎖や末端が、アルキル基、フルオロアルキル基、高級脂肪酸、フェニル基等の非反応性の疎水性官能基で変性されているもの、あるいは水素基、エポキシ基、メタクリル基等の反応性の疎水性官能基で変性されているものである。
シラン類は、アルキル基、フルオロアルキル基、高級脂肪酸、フェニル基等の非反応性の疎水性官能基を有するもの、あるいはビニル基、エポキシ基、メタクリル基等の反応性の疎水性官能基を有するもの(シランカップリング剤)である。
シラン類の加水分解生成物とは、加水分解性シランが有するアルコキシ基、水酸基、ハロゲン基等の加水分解性基が加水分解されてシラノールになったもの、シラノール同士が重縮合しシロキサン結合を有するオリゴマーやモノマーになったもの、及びこれらの混合物である。
ポリオルガノシロキサン類の中ではジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンが、シラン類の中ではカプリリルトリエトキシシランが、所望の効果が得られやすく、また他の化粧料成分との親和性が優れるため特に好ましい。
フッ化化合物としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレイン酸等が挙げられる。中でもステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸が所望の効果が得られやすく好ましい。
疎水性処理方法としては、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機を用いて、疎水化処理剤と酸化チタンを混合する等の乾式処理、あるいは疎水化処理剤を酸化チタンのスラリー中に添加し、攪拌・混合する等の湿式処理を適用することができる。
上記疎水化処理剤の被覆量は、酸化チタンに対して1〜10質量%の範囲が好ましく、3〜8質量%の範囲が特に好ましい。1質量%未満であると、結晶析出の防止効果が十分ではなく、また油剤中での分散性・安定性が劣る傾向にある。10質量%を超えると、改質酸化チタン単位量当たりの紫外線防御効果が低くなり、所望の紫外線防御効果を得るためには、相対的に多量に配合する必要があり好ましくない。
また本発明においては、酸化チタンを疎水化処理することにより、化粧料としての耐水性が高くなるという効果も有する。
本発明においては、疎水化処理前にシリカにより被覆することが好ましい。
被覆処理に用いられるシリカは、結晶性でも非結晶性でも良い。
酸化チタンにシリカを被覆する方法は、特に限定されず従来の方法を用いることができる。例えば、酸化チタンの水性懸濁液にシリカゾルを添加し、酸化チタン表面にシリカを析出させる方法、酸化チタンを芯材としてシリカと湿式又は乾式にて混合粉砕処理するメカノケミカル反応による方法等が挙げられる。
シリカの被覆量は、酸化チタンに対して1〜20質量%、特に5〜15質量%であることが好ましい。1質量%未満であると、結晶析出や変色が生じることがあり、また続いて行われる疎水化処理が困難になることがある。20質量%を超えると、改質酸化チタン単位量当たりの紫外線防御効果が低くなり、所望の紫外線防御効果を得るためには、相対的に多量に配合する必要があり好ましくない。
また本発明において、改質酸化チタンは、表面被覆量の合計が酸化チタンに対して1〜20質量%であることが特に好ましい。
本発明の化粧料において、改質酸化チタンの配合量は、特に限定されず目的に応じて適宜調整することができるが、具体的には1〜50質量%、特に5〜30質量%、さらに10〜20質量%とすることが好ましい。50質量%を超えると、塗布時にきしみ感が生じ、また塗布色が白くなってしまい自然さが失われることがある。1質量%未満であると、有効なUVB遮蔽効果が望めない。
〔ジベンゾイルメタン系化合物〕
本発明においては、ジベンゾイルメタン系化合物として、特に4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン(すなわちアボベンゾン)を用いることが好ましいがこれに限定されない。アボベンゾンは高いUVA吸収性を有する紫外線吸収剤であり、仏国特許出願公開第2,326,405号、仏国特許出願公開第2,440,933号、並びに欧州特許出願公開第0,114,607号に詳細に記載されている。
アボベンゾンとしては、市販品(例えばParsol 1789TM:DSMニュートリション社製)を使用することもできる。
化粧料中のジベンゾイルメタン系化合物の配合量は、0.1〜10質量%、特に1〜5質量%であることが好ましく、この範囲で用いれば、UVA防御効果が十分であり、使用感がべたつかず、安定性が良好な化粧料が得られる。アボベンゾンは室温で固体であるため、10質量%を超えて配合すると、低温下において飽和溶解度以下になってしまい、溶解しきれなくなった結晶が析出してしまうことがある。また、0.1質量%未満であると、有効なUVA吸収効果が望めないことがある。
本発明の化粧料には、上記酸化チタンやジベンゾイルメタン系化合物以外の紫外線防御剤として、本発明の効果を損なわない範囲内において、任意の有機紫外線吸収剤を配合することができる。
例えば、アントラニラート類;ケイ皮酸誘導体;サリチル酸誘導体、ショウノウ誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β'-ジフェニルアクリラート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロナート誘導体;ベンゾイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;ビスベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体等から任意の一種又は二種以上を用いることができる。
特に、ホモサラート(homosalate)(例えばユーソレックスHMSTM:Merck社製)、サリチル酸エチルヘキシル(例えばネオ・ヘリオパンOSTM:シムライズ社製)、アントラニル酸メンチル(例えばネオ・ヘリオパンMATM:シムライズ社製)、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル(例えばパルソールMCXTM:DSMニュートリション社製)、ベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン(例えばパルソールSLXTM:DSMニュートリション社製)、オクトクリレン(Octocrylene)(例えばユビヌルN539TM:BASF社製)、ジメチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエイト(例えばユビヌルAプラスTM:BASF社製)等は、室温で液状であるために、良好な使用性を損なうことなく配合できる。
〔長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン〕
本発明の化粧料には、さらに長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンを配合することが、使用感や安定性の点から好ましい。
長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、長鎖アルキル基を含有する基とポリオキシアルキレン基とで共変性されたオルガノポリシロキサンである。例えば、ポリオキシエチレンアルキルポリシロキサン・ポリオキシプロピレンアルキルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体、メチルポリシロキサン・アルキルメチルポリシロキサン・ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等の骨格を有するもの等を使用することができ、中でもメチルポリシロキサン・セチルメチルポリシロキサン・ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体を好ましいものとして挙げる事ができる。
また、市販品としては、ABIL EM−90TM、ABIL B9806TM(共にゴールドシュミット社製)等を挙げることができる。
これらの長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、必要に応じて一種又は二種以上を用いることができる
長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンの配合量は、特に限定されないが、化粧料中0.1〜10質量%、特に1〜5質量%であることが好ましい。
本発明に用いられる油分としては、通常化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、オリーブ油、ヒマシ油等の植物油、ミツロウ、キャンデリラロウ、木ロウ等のロウ類、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス等の炭化水素、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール、ジメチコン、フェニルメチコン、アルキルメチコン、シクロメチコン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油、長鎖脂肪酸エステル、ジカルボン酸ジエステル、グリセリン脂肪酸エステル、トリグリセライド等のエステル油、ラノリン等を挙げることができる。
特に、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸イソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、コハク酸ジイソプロピル、セバシン酸ジプロピル、炭酸ジエチルヘキシル等の低粘度のエステル油やシクロペンタシロキサン、ジメチルシリコン等のシリコーン油を配合すると、さっぱりと使用感が得られるため好ましい。
化粧料中、油分の配合量は合計で5〜80質量%、特に5〜50質量%であることが好ましい。5質量%未満であるとジベンゾイルメタン系化合物を十分溶解しきれず、また保湿性及びその持続性等が充分得られない。80質量%を超えて配合すると使用感が油っぽくなることがある。
また、本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で従来の化粧料に使用されるその他の粉体を配合することも可能である。
その他の粉体としては、例えば、タルク、マイカ、カオリン等の体質顔料、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、酸化チタン・酸化鉄等の着色顔料、タール色素、天然色素等の有機顔料、雲母チタン、酸化鉄雲母チタン、オキシ塩化ビスマス等のパール剤、その他ナイロンパウダー、シリコンパウダー、シルクパウダー等の有機粉体が挙げられる。必要に応じて、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また本発明の化粧料において、酸化チタンの代わりに酸化亜鉛を使用して、シリカ被覆及び疎水化処理を行った改質酸化亜鉛を配合したところ、経時での結晶析出は抑制できなかった。これは、酸化亜鉛から溶出する亜鉛イオンの影響によるものと考えられる(本発明の表面改質処理を行っても、酸化亜鉛から溶出する亜鉛イオンの影響は無視できない)。
以上のことから、本発明の化粧料は、実質的にアルミニウムイオンあるいは亜鉛イオンを含まないことが好ましく、さらに化粧料中でアルミニウムイオンあるいは亜鉛イオンを溶出する粉体を実質的に含まないことが好ましい。
本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で従来の化粧料に使用される香料、防腐剤、保湿剤、薬効成分、界面活性剤、乳化安定剤、水溶性高分子、水膨潤性粘土鉱物、pH調整剤等を配合することができる。
なお、特開平09−2929号公報においては、製剤中でジベンゾイルメタン誘導体と酸化チタンを併用すると、経時で黄変することが記載されている、そしてこの変色に対しては、酸化チタンをシリコーン被覆することが有効であるとされている。
しかしながら、特開平09−2929号公報においては、経時で生じる結晶析出については全く配慮されていない。そして、アルミナ被覆した酸化チタンを使用しているため、アルミニウムイオンとジベンゾイルメタン誘導体との間に生成する金属塩に起因して、経時で錯体(針状結晶)が生じ、ザラザラとした不快な使用感を与えてしまっていた。
また、特開平11−217322号公報においては、製剤中でジベンゾイルメタン誘導体と酸化チタンを併用すると、経時的な結晶析出が促進されることが記載されている、そしてこの現象に対し、酸化チタン表面を高被覆量でシリカ被覆することが有効であるとされている。
しかしながら、特開平11−217322号公報においては、経時で結晶析出が生じるのは、主にアルミニウムイオンの影響であることについて気づいていないため、アルミニウムを含む通常の酸化チタンを使用している上、疎水化処理を行っていない。さらに、酸化チタンに対して表面被覆量が多いので、所望の紫外線防御効果を得るためには、相対的に配合量を多くする必要があり、製剤処方上好ましくないことがあった。
本発明では、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンを疎水化処理した改質酸化チタンを用いることにより、経時での結晶析出がなく、優れた使用感を長期保存においても損なうことのないものとなる。また、酸化チタンに対して表面被覆量が少なくてすむので、少量の配合量で所望の紫外線防御効果を得ることができる。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。配合量は特記しない限り、その成分が配合される系に対する質量%で示す。
初めに、アルミナ処理してある市販の酸化チタン(MT-500HTM:テイカ(株)製)と、アボベンゾン(Parsol 1789TM:DSMニュートリション社製)を用いて、表1に示す日焼け止め化粧料を製造し、安定性試験を行った。
(安定性試験方法)
結晶析出及び変色の有無について、以下の評価基準に基づいて評価することにより安定性を試験した。
(1)結晶析出
調製後25℃の恒温槽に30日間静置保存後の化粧料について、結晶析出の有無及び着色の有無について顕微鏡にて観察した。
○:結晶析出なし
△:やや結晶析出あり
×:結晶析出あり
(2)変色
各化粧料に人工太陽光(サンテストXLS:アトラス社製)を7時間照射(夏期の約1日曝露量25.5MJ/mに相当)し、変色の有無を目視にて観察した。
○:変色なし
△:やや変色あり
×:変色あり(黒っぽく変化)
(表1)
試 験 例
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6
酸化チタン(アルミナ被覆あり) 1.0 3.0 5.0 10.0 20.0 30.0
アボベンゾン 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0
セバシン酸ジイソプロピル 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0
2−エチルヘキサン酸セチル 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体
1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
有機変性ベントナイト 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
ジプロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余
結晶析出 ○ △ × × × ×
変色 ○ △ △ × × ×
試験例1−1のように、アルミナ被覆酸化チタンの配合量が少量であれば、経時安定性に問題は生じないが、UVBの防御能が十分ではない。
ところが、アルミナ被覆酸化チタンを、UVBを十分に防御できる量配合すると、針状結晶析出及び変色が起こってしまった。
このように、通常市販されているアルミナ処理した酸化チタンをアボベンゾンと併用する場合、紫外線防御能と経時安定性とを両立させることはできなかった。
経時安定性を改善するためには、酸化チタンの表面活性を抑えることが有効であると考え、上記酸化チタン表面をシリカで被覆して、同様に日焼け止め化粧料を製造し、安定性試験を行った。
(表2)
試 験 例
2-1 2-2 2-3 2-4 2-5 2-6
シリカ10%被覆酸化チタン 1.0 3.0 5.0 10.0 20.0 30.0
(アルミナ被覆あり)
アボベンゾン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0
セバシン酸ジイソプロピル 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0
2−エチルヘキサン酸セチル 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体
1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
有機変性ベントナイト 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
ジプロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余
結晶析出 ○ △ × × × ×
変色 ○ △ △ △ × ×
(表3)
試 験 例
3-1 3-2 3-3 3-4 3-5 3-6
シリカ30%被覆酸化チタン 1.0 3.0 5.0 10.0 20.0 30.0
(アルミナ被覆あり)
アボベンゾン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0
セバシン酸ジイソプロピル 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0
2−エチルヘキサン酸セチル 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体
1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
有機変性ベントナイト 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
ジプロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余
結晶析出 ○ ○ △ × × ×
変色 ○ ○ ○ ○ ○ ○
シリカ被覆量が10質量%である場合には、結晶析出及び変色に対して、ほとんど効果が見られなかった。
一方、シリカ被覆量が30質量%である場合には、変色は起こらなかったが、結晶析出に対する効果は未だ低かった。シリカ被覆量を50質量%以上にまで増量すれば、結晶析出に対してある程度の防止効果が得られる可能性もある。しかしながら、シリカ被覆量を増やし過ぎると、酸化チタン分が少なくなり、配合量に見合った紫外線防御効果が得られなくなるため好ましくない。
そこで、今度は表面をアルミナ処理していない酸化チタン(平均粒子径0.015×0.06μm)を用い、同様に日焼け止め化粧料を製造し、安定性試験を行った。
(表4)
試 験 例
4-1 4-2 4-3 4-4 4-5 4-6
酸化チタン(アルミナ被覆なし) 1.0 3.0 5.0 10.0 20.0 30.0
アボベンゾン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0
セバシン酸ジイソプロピル 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0
2−エチルヘキサン酸セチル 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体
1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
有機変性ベントナイト 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
ジプロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余
結晶析出 ○ ○ ○ ○ ○ ○
変色 △ × × × × ×
表4に示されるように、アルミナ処理していない酸化チタンを用いる場合には、多量に配合しても、結晶析出が起こらないということがわかった。
酸化チタンは、その光触媒活性を抑制するために、一般にアルミナ処理された状態で市販されているが、このアルミナが、ジベンゾイルメタン系化合物との間に錯体を形成し、結晶析出の原因となっていることは、これまで全く知られていなかった。
一方で、表4の酸化チタンは表面処理を行っていないために、やはり光触媒活性に起因する変色が生じてしまった。
そこで今度は、上記のアルミナ処理していない酸化チタンをシリカ被覆して、同様に日焼け止め化粧料を製造し、安定性試験を行った。
(表5)
試 験 例
5-1 5-2 5-3 5-4 5-5 5-6
シリカ10%被覆酸化チタン 1.0 3.0 5.0 10.0 20.0 30.0
(アルミナ被覆なし)
アボベンゾン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0
セバシン酸ジイソプロピル 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0
2−エチルヘキサン酸セチル 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体
1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
有機変性ベントナイト 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
ジプロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余
結晶析出 ○ ○ ○ ○ ○ ○
変色 ○ ○ △ × × ×
(表6)
試 験 例
6-1 6-2 6-3 6-4 6-5 6-6
シリカ30%被覆酸化チタン 1.0 3.0 5.0 10.0 20.0 30.0
(アルミナ被覆なし)
アボベンゾン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0
セバシン酸ジイソプロピル 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0
2−エチルヘキサン酸セチル 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体
1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
有機変性ベントナイト 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
ジプロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余
結晶析出 ○ ○ ○ ○ ○ ○
変色 ○ ○ ○ △ △ △
シリカ被覆量が10質量%である場合には、変色防止効果がほとんど見られず、シリカ被覆量が30質量%である場合にも、変色防止効果は未だ十分ではなかった。シリカ被覆量を50質量%以上にまで増量すれば、結晶析出に対してある程度の防止効果が得られる可能性もある。しかしながら、シリカ被覆量を増やし過ぎると、酸化チタン分が少なくなり、配合量に見合った紫外線防御効果が得られなくなるため好ましくない。
そこで、上記アルミナ表面処理していない酸化チタンを用い、今度はシリカ(12質量%)で被覆後、さらに疎水化処理(ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン6質量%)を行い、これを配合した日焼け止め化粧料について、安定性試験を行った。
(表7)
試 験 例
7-1 7-2 7-3 7-4 7-5 7-6
疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン 1.0 3.0 5.0 10.0 20.0 30.0
(アルミナ被覆なし)
アボベンゾン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0
セバシン酸ジイソプロピル 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0
2−エチルヘキサン酸セチル 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体
1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5
有機変性ベントナイト 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
ジプロピレングリコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量
イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余
結晶析出 ○ ○ ○ ○ ○ ○
変色 ○ ○ ○ ○ ○ ○
表7に示されるように、疎水化処理を行った場合、合計被覆量が18質量%と少ないにもかかわらず、高配合しても結晶析出及び変色が起こらないことがわかった。
また上記の疎水化処理/シリカ被覆酸化チタンにおいては、被覆量が少なく酸化チタン分が多いため、化粧料中のその配合量が少なくてもUVB及びUVA共に十分に防御効果が発揮された。
以上のように、本発明の日焼け止め化粧料においては、ジベンゾイルメタン系化合物と共に、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンを疎水化処理した改質酸化チタンを用いることにより、UVB及びUVAを十分に防御することができ、経時での錯体結晶の析出及び変色が抑制され、優れた使用感を長期間維持できることが確認された。
[粉体1:疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.02×0.09μm)2kgを水性スラリーにし、60℃に加温して、SiOとして100g/Lのケイ酸ナトリウム水溶液3Lを1時間かけて添加し、次いで90℃に昇温して1時間熟成した。次いで20%硫酸でpHを5.5になるように30分間かけて中和し、シリカで複合体の表面を被覆した。
次いで、20%硫酸でpHを3として、ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン100gを添加し、30分間攪拌後、水酸化ナトリウムでpH10として、1時間熟成した。これを中和・濾過・洗浄、乾燥し、ジェットミルを用いて粉砕した。
[粉体2:疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm)を用いて、粉体1に準ずる方法で製造した。
[粉体3:疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm)を用い、且つジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにカプリリルトリエトキシシラン160gを用いて、粉体1に準ずる方法で製造した。
[粉体4:疎水化処理/シリカ被覆酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.01×0.04μm)を用い、且つジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにカプリリルトリエトキシシラン200gを用いて、粉体1に準ずる方法で製造した。
[粉体5:疎水化処理酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm)2kgを水性スラリーにし、20%硫酸でpHを3として、ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン100gを添加し、30分間攪拌後、水酸化ナトリウムでpH10として、1時間熟成した。これを中和・濾過・洗浄、乾燥し、ジェットミルを用いて粉砕した。
[粉体6:疎水化処理酸化チタン]
(製造方法)
ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにカプリリルトリエトキシシラン300gを用いて、粉体5に準ずる方法で製造した。
[粉体7:疎水化処理酸化チタン]
(製造方法)
アルミニウム非含有アナターゼ型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.015μm)を用い、且つジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサンの代わりにカプリリルトリエトキシシラン200gを用いて、粉体5に準ずる方法で製造した。
[粉体8:疎水化処理/シリカ・アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のシリカ・アルミナ被覆ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm、シリカ被覆量15%、アルミナ被覆量1.5%)2.33kgを水性スラリーにし、これに、ステアリン酸ナトリウムを160g添加し、30分間攪拌した後、20%硫酸でpHが6になるように40分間かけて中和した。これを濾過・洗浄、乾燥し、ジェットミルを用いて粉砕した。
[粉体9:疎水化処理/シリカ・アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のシリカ・アルミナ被覆ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm、シリカ被覆量15%、アルミナ被覆量4%)2.38kgを用い、ステアリン酸ナトリウムの代わりにジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン100gを用いて、粉体8に準ずる方法で製造した。
[粉体10:疎水化処理/シリカ・アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のシリカ・アルミナ被覆ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm、シリカ被覆量15%、アルミナ被覆量4%)2.38kgを用い、ステアリン酸ナトリウムの代わりにカプリリルトリエトキシシラン500gを用いて、粉体8に準ずる方法で製造した。
[粉体11:疎水化処理/アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のアルミナ被覆ルチル型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.06μm、アルミナ被覆量15%)2.3kgを用いて、粉体8に準ずる方法で製造した。
[粉体12:疎水化処理/アルミナ被覆酸化チタン]
(製造方法)
市販のアルミナ被覆アナターゼ型酸化チタン(平均粒子径:0.015×0.015μm、アルミナ被覆量15%)2.3kgを用いて、粉体8に準ずる方法で製造した。
[粉体13:疎水化処理/シリカ被覆酸化亜鉛]
(製造方法)
市販の酸化亜鉛(平均粒子径:0.02μm、アルミナ被覆なし)2kgを用いて、粉体1に準ずる方法で製造した。
上記粉体1〜13について、その特徴を表8にまとめて記載する。
(表8)
Figure 2007077050
上記各粉体を配合した化粧料(液状サンスクリーンローション)を調製し、下記項目について評価を行った。
(液状サンスクリーンローションの処方)
(1)イオン交換水 18.7部
(2)パラベン 0.3部
(3)エタノール 5.0部
(4)フェノキシエタノール 0.3部
(5)ブチレングリコール 5.0部
(6)グリセリン 2.0部
(7)疎水性粘土鉱物 0.2部
(8)球状ポリメタクリル酸メチル粉体 3.0部
(9)環状ポリシロキサン 30.0部
(10) PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(KF6028TM 信越化学社製) 2.0部
(11)炭酸ジエチルヘキシル 10.0部
(12)オクトクリレン 5.0部
(13)オクチルメトキシシンナメート 5.0部
(14)アボベンゾン(Palsol 1789TM:DSMニュートリション社製) 3.5部
(15)上記表8の各粉体 10.0部
(製法)
A.成分2を成分3に溶解して成分1に添加し、成分4〜6を混合する(水相)。
B.成分7〜14を溶解混合した油分に、成分15をディスパーにて分散する(油相)。
C.水相に油相をホモミキサーで攪拌しながら添加混合し、容器に充填する。
(I)結晶析出
各化粧料について、25℃及び40℃で30日間静置保存後の結晶析出の有無を顕微鏡にて観察した。
○:結晶析出なし
×:結晶析出あり
(II)変色
各化粧料に人工太陽光(サンテストXLS:アトラス社製)を7時間照射(夏期の約1日曝露量25.5MJ/mに相当)し、変色の有無を目視にて観察した。
○:変色なし
×:変色あり(黒っぽく変化)
(III)使用感触
各化粧料を25℃にて30日間保存し、使用感触について0〜6の評点をつけ、10人のパネラーの平均値を算出し、以下の基準で評価した。
◎(非常に良好):5.0〜6.0
○(良好) :3.0〜4.9
△(やや不良) :1.0〜2.9
×(不良) :0〜0.9
(IV)耐水性
専門パネル10名の上腕に各化粧料を塗布し、2時間後に水洗を行い、耐水性を以下の基準で評価した。
○:耐水性がある:10名中8名以上が耐水性良好と回答した。
△:耐水性がややある:10名中4〜7名が耐水性良好と回答した。
×:耐水性がない:10名中3名以下が耐水性良好と回答した。
結果を表9に示す。
(表9)
Figure 2007077050
アルミナ処理を行っている酸化チタンを用いた場合、疎水化処理を行っても、経時でアボベンゾンとアルミニウムイオンによる錯体結晶が析出し、塗布時にザラザラとした好ましくない使用感触となってしまった(試験例8−8及び試験例8−12)。この結晶析出は、化粧料中へのアボベンゾンの溶解度が十分であるはずの40℃という温度下においても発生した。
一方、アルミナ処理を行っていない酸化チタンを疎水化処理した場合には、結晶析出が生じなかった(試験例8−1〜8−7)。しかしながら、シリカ処理していない場合には、光触媒活性による変色が生じるため、遮光ビン等に入れて保存する等の対策が必要である(試験例8−5〜8−7)。これに対し、シリカ処理及び疎水化処理をした酸化チタンである粉体1〜4を配合した化粧料は、結晶析出も変色も起こらず、なめらかで使用性が良好な状態を保っていた。しかも、耐水性に優れていた(試験例8−1〜8−4)。
試験例1〜4の粉体を配合した試験例8−1〜8−4の化粧料について、図1〜4に透過率を示す(塗布媒体としてPMMA板を用い、1平方センチあたり1mgの化粧料を塗布して分光光度計にて測定)。いずれも、可視領域(400〜700nm)の透過性が高く、UVA領域(320〜400nm)及びUVB領域(290〜320nm)の透過率が低いことから、透明性があり且つ紫外線防御性に優れることが確認された。
以上の結果から、ジベンゾイルメタン系化合物と共に、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面を疎水化処理した改質酸化チタンを用いることにより、UVB及びUVAの防御性に優れ、且つ経時での錯体結晶がなく、優れた使用感を長期保存においても損なうことのない化粧料が得られることが確認された。
特に、シリカ被覆後に疎水化処理した改質酸化チタンを用いると、光触媒活性による変色が生じない化粧料が得られるため、好ましい。
なお、粉体13のように、酸化亜鉛を用いた場合には、本発明に特徴の処理を行っても、顕著な結晶析出が見られた(試験例8−13)。これは、酸化亜鉛から溶出する亜鉛イオンに起因するものと考えられる。よって、本発明の化粧料においては、化粧料中で亜鉛イオンを溶出する粉体を実質的に含まないことが好ましい。
以下に、本発明における化粧料の好ましい実施例を挙げるが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。いずれの化粧料も、UVB及びUVAを十分に防御することができ、経時での結晶析出がなく、優れた使用感を長期保存においても損なうことのないものであった。
日焼け防止クリーム
(処方) (質量%)
(1)長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
(ABIL EM90TM;ゴールドシュミット社製) 2.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
(3)オクトクリレン(ユビナールN539T BASF社製) 5.0
(4)コハク酸ジエチルヘキシル 5.0
(5)イソノナン酸イソノニル 5.0
(6)アボベンゾン(Palsol 1789:DSMニュートリション社製) 0.8
(7)シリカカプリリルトリエトキシシラン処理酸化チタン 8.0
(表8の粉体4)
(12)精製水 残 量
(13)グリセリン 3.0
(14)エタノール 5.0
(15)防腐剤 適 量
(16)トリエタノールアミン 1.9
(17)フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 3.0
(ネオヘリオパンハイドロ シムライズ社製)
(18)香料 適 量
(製法)
A:成分3〜6を加熱混合する。
B:成分1〜2に粉体7〜11を混合分散し、上記Aを加える。
C:成分12〜16を混合し、17を加えて攪拌溶解する。
E:上記BにCと成分13を添加し、乳化する。
25℃で30日間保存後の結晶の発生:無し
粘度:18600mPa・s
本実施例の化粧料は、肌上での伸び広がりが良く、経時安定性に優れる日焼け止めクリームであった。
日焼け止めエッセンス
(処方) (質量%)
(1)オクチルメトキシシンナメート 10.0
(2)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン/ソルビトール 1.0
(ポリソルベート80)
(3)アボベンゾン 3.5
(4)シリカカプリリルトリエトキシシラン処理酸化チタン 10.0
(表8の粉体3)
(5)カプリリルメチコン 20.0
(6)精製水 残 量
(7)1,3−ブチレングリコール 5.0
(8)グリセリン 2.0
(9)アスコルビルグルコシド 2.0
(10)カルボキシビニルポリマー 0.3
(シンタレンLTM:シグマ社製)
(11)水酸化ナトリウム 0.45
(12)防腐剤 適 量
(13)香料 適 量
(製法)
A:成分1〜3を加熱する。
B:成分4を成分5に混合分散し、上記Aを加える。
C:成分6〜12を混合する。
E:上記CにBと成分13を添加し、乳化する。
25℃で30日間保存後の結晶の発生:無し
粘度:4200mPa・s
本実施例の化粧料は、肌上での伸び広がりが良く、経時安定性に優れる日焼け止めエッセンスであった。
水中油型日焼け止め乳液
(処方) (質量%)
(1)水 34
(2)エタノール 3
(3)1,3−ブチレングリコール 9
(4)グリセリン 2
(5)ラウロイルサルコシンイソプロピル 5
(エルデュウSL205TM 味の素株式会社製)
(6)イソノナン酸イソノニル 3
(7)スクワラン 1
(8)オクトクリレン 10
(9)アボベンゾン 2
(10)酢酸トコフェロール 0.1
(11)セラミド 1
(12)脂肪酸ジグリセリド 0.8
(13)揮発性環状シリコン 10
(14)ジメチコンコポリオール 1.5
(15)シリカジメチコン・メチコン処理酸化チタン 5.0
(表8の粉体1)
(14)シリカ粉末 3
(製法)
A:成分5〜12を加熱する。
B:成分15を成分13〜14に混合分散し、上記Aを加える。
C:成分1〜4を混合する。
E:上記CにBと成分13を添加し、乳化する。
25℃で30日間保存後の結晶の発生:無し
粘度:3450mPa・s
本実施例の化粧料は、肌上での伸び広がりが良く、経時安定性に優れる日焼け止めエッセンスであった。
本発明における試験例8−1の化粧料の透過率を示した図である。 本発明における試験例8−2の化粧料の透過率を示した図である。 本発明における試験例8−3の化粧料の透過率を示した図である。 本発明における試験例8−4の化粧料の透過率を示した図である。

Claims (8)

  1. 実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面を疎水化処理した改質酸化チタンと、
    ジベンゾイルメタン系化合物とを含有する日焼け止め化粧料。
  2. 改質酸化チタンが、実質的にアルミニウムを含まない酸化チタンの表面をシリカ被覆後に疎水化処理したものであることを特徴とする請求項1に記載の日焼け止め化粧料。
  3. 改質酸化チタンにおいて、表面被覆量の合計が酸化チタンに対して1〜20質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の日焼け止め化粧料。
  4. 酸化チタンがルチル型であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の日焼け止め化粧料。
  5. ジベンゾイルメタン系化合物が、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の日焼け止め化粧料。
  6. 更に長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の日焼け止め化粧料。
  7. 実質的にアルミニウムイオンを含まないことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の日焼け止め化粧料。
  8. 実質的に亜鉛イオンを含まないことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の日焼け止め化粧料。
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