JP2021510132A - ハンドルを中央位置に復帰させるときに、望ましくない粘性の影響を排除する動的サチュレーション関数の使用 - Google Patents

ハンドルを中央位置に復帰させるときに、望ましくない粘性の影響を排除する動的サチュレーション関数の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、ハンドル(2)と、ハンドル(2)を例えば中央位置である所定の基準位置(P0)に自動的に復帰させるための復帰機能(REC)とを備え、ハンドルの有効瞬間位置(P_sw)と基準位置(P0)との間の差であるハンドル位置誤差(ΔP)からハンドル速度設定値(V_sw_set)を計算するための復帰速度設定値を計算するための関数(FK1)と、ハンドルの有効速度(V_sw)とハンドル速度設定値(V_sw_set)との間の差であるハンドル速度誤差(AV)から、復帰支援設定値(T_rec)を定義する復帰支援を計算するための関数(FK2)とを備える、パワーステアリングシステム(1)に関する。このシステム(1)は、少なくとも1つのサチュレーション閾値(SAT_high,SAT_low)を定義する動的サチュレーション関数(RDS)を備える。この動的サチュレーション関数は、ハンドル速度設定値(V_sw_set)の値にしたがって決まり、前記復帰支援設定値を許可された領域(D2_T)に限定するように、復帰支援設定値(T_rec)計算のピークを切り出すために適用される。

Description

本発明は、ハンドルの中央に復帰する機能を備えるパワーステアリングシステムに関する。
このような復帰機能は、それ自体公知の方法で、一般に運転者が方向転換を行うためにハンドルが回された後、補助モータを使用して、ハンドルを、直線軌道に対応する中立の中央位置に復帰させる。
このように、特にハンドルの回転速度のサーボ制御を行う復帰機能を用いることが知られている。
このような復帰機能は、ハンドルの実際の角度位置とハンドルの中心位置とを分離する偏差に応じ、ハンドルを中心位置に復帰させることを目的とし、その結果、ハンドルに所望の角速度を与えるように補助モータに加えられる設定値を調整するハンドル速度設定値を決定する。
しかしながら、本願発明者らは、このような復帰機能の実施にはいくつかの欠点があり得ることを発見した。
実際、運転者が鋭く操舵し始める、すなわち、ハンドルを第1の方向にかなり旋回させ始める特定の操作中に、例えば、交差点(「ストリートコーナ」と呼ばれる状況)で方向を変える場合、又は(ヘアピンタイプの)鋭い旋回を行う場合のように、迅速に逆操舵し、すなわち、次に、ハンドルを中心位置に迅速に持っていく間に、運転者がハンドルを中心位置に持っていくときに、復帰機能によって定義されるハンドル速度設定値よりも大きい実際の回転速度をハンドルに手動で与えることが起こり得る。
このような場合には、手動操作に逆らってハンドルを制動させることにより、復帰機能が復帰を減衰させる傾向がある。
復帰のこの減衰挙動は、運転者にとって、人工的な運転感覚の要因となり、これは、運転者がこのような状況において感じることを期待するものではない。
同様に、公知の復帰機能は、運転者がハンドルをその中心位置から遠ざける方向、すなわち運転者がステアリングシステムの操舵角を増大させるときにハンドルを回転させると、運転者が前記ハンドルに与える回転速度が大きいほど、より知覚しやすく、したがって不快である、ハンドルの回転に対抗する粘性挙動を生じることがある。
本発明は、結果的に、前述の欠点を克服し、ハンドルの操作中に粘性外乱を生じさせずに、ハンドルを中心位置に効果的に復帰させることを保証する新しいパワーステアリングシステムを提案することを目的とする。
本発明に割り当てられた目的は、ハンドルと、復帰機能とを備えるパワーステアリングシステムによって達成され、この復帰機能は、ハンドル速度設定値とは異なる位置、例えば中央位置にハンドルがあるときに、所定の基準位置に前記ハンドルを自動的に復帰させるように設計され、この復帰機能は、瞬時のハンドルの実際の位置と参照位置との間の「ハンドル位置誤差」と呼ばれる偏差からハンドル速度設定値を計算するハンドル速度計算関数と、ハンドルの実際の速度と前記ハンドル速度設定値との間の「ハンドル速度誤差」と呼ばれる偏差から、ハンドルの実際の速度をハンドル速度設定値に収束させるように補助モータを制御することを意図した「復帰支援設定値」と呼ばれる設定値を規定する復帰支援計算関数とを含み、前記システムは、前記動的サチュレーション関数が調整する、少なくとも1つのサチュレーション閾値を規定する動的サチュレーション関数を備えることを特徴とする。前記動的サチュレーション関数は、ハンドル速度設定値の値に応じて、復帰支援計算関数によって実行される計算を切り取りするために適用され、その範囲がハンドル速度設定値の値に相関する「認可された復帰支援領域」と呼ばれる領域に復帰支援設定値を含める。
本発明による動的サチュレーション関数は、運転者がハンドルをその運転位置から離れるように移動させることを増幅させるために操舵を実行するか、又は逆に、ハンドルをその基準位置に近づけるために逆操舵を増幅するかに応じて、及び最後に、運転者が操舵を実行するためにハンドルを変位させる、典型的には回転角速度に応じて、ハンドルがその基準位置に対して左に回された位置にあるか右に回された位置にあるかに応じて、リアルタイムで車両の操舵状況に適応されるように変化するサチュレーション閾値を定義することを可能にすると有利である。
このようにして、動的に適合されたサチュレーション閾値は、いつでも、「望ましくない成分」と呼ばれるいくつかの成分を除去することを可能にし、これらの成分は、復帰支援計算関数の入力において、ハンドル速度誤差信号において、又は復帰支援設定値信号において、前記復帰支援計算関数の出力において存在することができ、復帰支援設定値において表現されるときに、人工的な粘性成分に対応し、これは、運転者の感覚を歪め、運転の快適さを低下させる。
本発明による動的サチュレーション関数は、これらの望ましくない構成要素、及びこれらの望ましくない構成要素のみを除去することを可能にし、補助モータに最終的に適用される復帰支援設定値において、進行中の操作状況に適応された「純粋な」復帰構成要素のみを保持するようにすると有利である。
異なるハンドル操作状況を常に区別することを可能にする動的サチュレーションを提供し、各状況において、所望の「純粋な」復帰成分に対応する復帰支援設定値の一部であるものと、復帰機能によって誘発される望ましくない粘性成分に対応する復帰支援設定値の一部であるものとを定量化することによって、前記動的サチュレーション関数は、復帰支援計算関数によって計算された復帰支援設定値から、「純粋な」有用復帰成分のみを維持するサチュレーション復帰支援設定値を直接計算又は抽出することを可能にし、本発明は、運転者に、この操作状況にかかわらず、操作状況により忠実であり、したがってより直感的である復帰の感覚を提供することによって、復帰機能の動作を改善し、したがって運転快適性を改善することを可能にする。
本発明の他の目的、特徴、及び利点は、以下の説明を読むこと、及び純粋に例示的かつ非限定的な目的のために提供される添付の図面を使用することによって、より詳細に明らかになるであろう。
本発明による復帰機能及び動的サチュレーション関数を備えたパワーステアリングシステムの、動的サチュレーション関数が復帰支援計算関数の出力に作用して復帰支援計算関数によって以前に計算された復帰支援設定値を切り出す、第1の例を示すブロック図である。 図1の第1の例に適用可能な、本発明による高サチュレーション閾値及び低サチュレーション閾値の動的計算を示すブロック図である。 図1の第1の例に適用可能な、本発明による高サチュレーション閾値及び低サチュレーション閾値の動的計算の別の変形例を示すブロック図である。 操舵状況において、ゼロとハンドル速度設定値を表す曲線との間で構成される、認可された領域に対してサチュレーションを作動させる本発明の作動原理を示すように、横座標上でハンドルの位置を示し、縦座標上でハンドルの実際の速度を表す、4つの象限図である。 遅い逆操舵における図4相当図である。 急逆操舵状況における図4相当図である。 復帰支援計算関数の入力で動的サチュレーション関数が作用し、次いで、復帰支援設定値を計算するために考慮される、ハンドル速度誤差を切り出す、本発明による復帰機能及び動的サチュレーション関数を装備したパワーステアリングシステムの第2の例を示すブロック図である。
本発明は、車両に搭載することを目的としたパワーステアリングシステム1に関する。
それ自体公知の方法では、このようなパワーステアリングシステム1は、ハンドル2を備える。
このハンドル2は、車両の進行方向を定めるために、運転者がパワーステアリングシステム1を操縦するために前記ハンドル2の位置P_swを変更することができるように配置される。
もちろん、前記ハンドル2は、任意の適切な形態、例えば、回転運動可能なフープの従来の形態、又は、例えば傾斜運動可能なジョイスティックの形態をとることができる。
ハンドル2は、好ましくは、前記ハンドル2の角度位置及び角速度を参照するように、運転者によって回転駆動されるように設計されることに留意されたい。
しかし、本発明は、回転ではなく並進移動可能な直線状制御部材で構成されるハンドル2に完全に適用可能であり、その場合、本発明の範囲から逸脱することなく、前記ハンドルの直線位置及び直線速度が準用されると考えられる。
パワーステアリングシステム1は、公知の方法で、ステアリング機構、好ましくはラックアンドピニオンステアリング機構を更に含み、その変位はハンドル2によって制御され、車両のハンドル、好ましくは複数のハンドルの操舵角、すなわちヨー配向を変えることができる。
パワーステアリングシステム1はまた、RECで示される「復帰制御」のための復帰機能を含み、この復帰機能は、駆動輪2が前記基準位置とは別の位置P_swにあるとき(つまり、P_sw≒P0のとき)、前記駆動輪2を所定の基準位置P0、例えば中心位置P0に自動的に復帰させるように設計される。
好ましくは、ハンドルの基準位置P0は、直線上の車両の軌道に対応するステアリング機構(つまり、パワーステアリングシステム1)の中心位置に対応してもよい。
この場合、基準位置P0は、規則的にハンドル2のゼロ角度位置に関連付けられ、これは、ハンドルが左又は右のいずれかに移動する座標系の原点を規定し、すなわち、P0 = 0となる。
しかしながら、変形例として、非ゼロ操舵角、すなわちハンドル2の旋回位置に対応する基準位置P0を規定することができる。これは、特に、基準位置P0が、第三者の自動操縦機能、例えば、交通レーンを自動的に追跡する機能(「車線逸脱防止」と呼ばれる機能)によって調整される場合、前記自動操縦機能が、ゼロ基準位置P0に対応する直線軌道ではなく、ゼロ基準位置P0に対応する曲線軌道を車両に追従させる場合である。
更に、ハンドル位置P_swを表す情報は、任意の適切な手段によって、例えば、ハンドル2を支持するステアリングコラム上に配置された位置センサによって、あるいは、ハンドル2の位置P_swを表す位置を有するステアリング機構の任意の他の部分上に配置された位置センサによって提供することができ、これは、特に、前記機構が運動伝達要素によってハンドル2に連結されている場合であることに留意されたい。
これにより、特に、ラックやハンドル2を駆動する補助モータ3のモータ軸の位置情報から例えばハンドルの位置P−swを評価することができることになる。
必要であれば、パワーステアリングシステム1によって取得された、又は前記パワーステアリングシステム1にアクセス可能なデータからハンドルの角度位置P_swを推定するために、任意の適切なアルゴリズムを使用することができる。
復帰機能RECは、ハンドル2を所定の回転速度プロファイルに追従させることにより、ハンドル2をその基準位置P0に復帰させることができるハンドル速度V_swのサーボ制御を行うと有利である。この回転速度プロファイルは、判断された瞬間に、特に前記ハンドル位置P_swに依存するハンドル速度設定値V_sw_setによって定義される。
したがって、図1又は図7に示すように、前記復帰機能RECは、復帰速度設定値を計算するための、FK1で示す関数を含み、この関数は、まず、「ハンドル位置誤差」ΔPと呼ばれる、瞬間の実際のハンドル位置P_swと基準位置(P0)との間の偏差から、ハンドル速度設定値V_sw_setを計算する。
このようにして、
ΔP = P_sw − P0
V_sw_set = FK1(ΔP)
が得られる。
特に
V_sw_set = FK1(ΔP)= K1(abs (ΔP))× [sign (ΔP) × (−1)]
であり、ここで、
「abs 」は、数学関数「絶対値」を示し、
「sign」は、数学関数「sign」を意味し、評価された式が正である場合に+1を返し、評価された式が負である場合に−1を返す。ここで、K1は、復帰速度設定値計算関数FK1が各ハンドル位置誤差(絶対)値ΔPに適切なハンドル速度設定値V_sw_setを関連付けることを可能にする所定の第1の変換則(又は「関数」)を表す。
前記第1の変換則K1によって付与される前記利得は、好ましくは、前記車両の前後方向の車速V_vehicに応じて調整され、好ましくは、前記車両が加速するときに、前記車速V_vehicの減速機能に応じて、前記第1の変換則K1によって適用される利得は、絶対値で減少する。
第1の変換則K1によって適用される前記利得は、好ましくは、ハンドル位置P_swに応じて、より詳細にはハンドル位置誤差ΔPの値に応じて変化する。
より好ましくは、第1の変換則K1によって適用される利得は、前記位置誤差ΔP (それぞれ前記位置P_swからの)の増加機能にしたがって、位置誤差ΔP と共に(それぞれハンドル位置P_swと共に)絶対値で増加し、すなわち、第1の変換則K1によって適用される利得は、ハンドル2がその基準位置P0から離れるにつれて絶対値で増加する。
第1の変換則K1は、マップ、例えば、3次元マップの様式をとることができる。マップは、好ましくは、車速V_vehic及びハンドル位置P_swに応じて適用可能な利得を表すマップである。
このマップは、パワーステアリングシステム1の不揮発性メモリに記憶することができる。
実際には、P0 = 0の場合、ΔP= P_swとなる。
したがって、説明の便宜上、ハンドル位置P_swは、以下において、ΔPにおけるハンドル位置誤差に同化される可能性がある。
更に、符号規則によって、ここでは、ハンドル位置P_swは、ハンドルが基準位置P0に対して右に回転されたときに正であり、ハンドルが前記基準位置P0に対して左に回転されたときに負であると考えられる。もちろん、本発明の範囲から逸脱することなく、反対の規則を採用することができる。
同様に、ハンドルの速度V_swのは、ハンドルが左から右(時計回り)に変位している場合は正であり、ハンドルが右から左(反時計回り)に変位している場合は負であると考えられる。
もちろん、ハンドルの基準位置P0への復帰を確実にするために、ハンドル速度設定値V_sw_setは、ハンドル位置P_swの符号(より詳細には、ハンドル位置誤差ΔPの符号)と反対の符号でなければならない。
このことは、なぜ、図1及び図7の図及び上記数式において、ハンドル速度設定値V_sw_setを算出する際に、異なる大きさの代数値(符号付)を考慮して、ハンドル位置誤差ΔPの絶対値と、型の符号補正係数[SIGN(ΔP) × (−1)]とを厳密に使用していることを説明し、
ΔP = P_sw − P0
V_sw_set = FK1(ΔP)= K1(abs(ΔP)) × [sign (ΔP) × (−1)]
となる。
もちろん、本発明の範囲から逸脱することなく、その効力において同等である任意の他の数式又はモデル化を使用することができる。
復帰機能(REC)はまた、復帰支援計算関数FK2を含み、復帰支援計算関数FK2は、「ハンドル速度誤差」ΔVと呼ばれる、ハンドルの実際の速度V_swと、ハンドルの実際の速度V_swと前記ハンドル速度設定値V_sw_setとの間の偏差から、「復帰支援設定値」T_recと呼ばれる設定値を定義し、この設定値は、ハンドルの実際の速度V_swをハンドル速度設定値V_sw_setに収束させるように補助モータ3を制御するように意図され、
ΔV = V_sw_set− V_sw
T_rec = FK2(ΔV)
となる。
より具体的には、
T_rec = FK2(ΔV)= K2(abs (ΔV))× sign(ΔV)
である。
ここでは、K2は、復帰支援計算関数FK2が、各ハンドル速度誤差(絶対)値ΔVに、適切な復帰支援設定値T_recを関連付けることを可能にする、所定の第2の変換則(又は「関数」)を表す。
好ましくは、前記復帰支援設定値T_recは、荷重、より具体的にはトルクにおいて均一であり、補助モータ3は、実際のハンドル速度V_swを変更し、この実際のハンドル速度V_swをハンドル速度設定値V_sw_setに近づけるために適用すべきである。
したがって、前記復帰支援設定値T_recは、補助モータ3が所望の復帰荷重(又はトルク)を送達するように、補助モータ3に印加されることが望ましい電源電流をより好ましく表す。
第2の変換則K2によって適用される利得は、前後方向の車速V_vehicに応じて調整されることが好ましい。
第2の変換則K2によって適用される前記利得は、ハンドル回転数誤差ΔVの値に応じて好ましくは変化する。
より好ましくは、第2の変換則K2によって適用される利得は、前記速度誤差ΔVの増加関数として、絶対値でハンドル速度誤差ΔVと共に増加し、すなわち、実際のハンドル速度V_swがハンドル速度設定値V_sw_setから離れるほど、絶対値で第2の変換則K2によって適用される利得が増加し、迅速な収束を促進する。
第2の変換則K2は、(第2の)マップ、例えば、3次元マップの様式をとることができ、ここでは、好ましくは、車速V_vehic及びハンドル速度誤差ΔVに応じて適用可能な利得を表すマップである。
前記マップは、パワーステアリングシステム1の不揮発性メモリに記憶することができる。
補助モータ3は、ここでは、モータ3、好ましくは回転モータ、好ましくはブラシレスモータのような電気モータとして理解され、このモータは、必要であればステアリング機構を介してハンドル2に作用して、ハンドル2の変位速度V_swを変化させることができる。
パワーステアリングシステム1が、例えばハンドル2に機械的にリンクされたステアリング機構を備える場合、ステアリングラックが、ハンドルによって駆動されるステアリングコラムに固定されたピニオンによって駆動されると、モータ3は、ステアリング機構の操作を容易にするために使用される補助モータ3に対応することができると有利である。
しかしながら、パワーステアリングシステムが「ワイヤ操舵」システムと呼ばれるシステムであって、その一方で、ハンドル2とステアリング機構(ラック、ステアリングタイロッド、車輪)との間に動きの機械的伝達リンクが存在しない場合、ステアリング機構を駆動する(したがって、車輪のヨー方向を変える)メインモータがあり、そのため、前記メインモータは、目標のハンドル速度設定値V_setに対応する速度で車輪を変位させ、一方で、ハンドルに具体的に割り当てられた「フィードバック」補助モータは、ハンドルをロッドによって提供される感覚と同様に、ハンドルの位置及び挙動に回復する役割をし、ステアリング機構及びメインモータの「フォロワ」として、ハンドル2に作用し、したがって、前記ハンドル2に付与される。速度V_sw は、該当するハンドル速度設定値V_sw_set に収束する。
本発明を良く理解するために、図4、図5及び図6に示す4つの象限図を用いて、様々な関連する操作状況を提示する。
これらの図は、検討された瞬間におけるハンドル(又は「ハンドル角」)の位置P_sw、より具体的にはハンドル位置誤差ΔP、すなわち実際のハンドル位置P_swと基準位置P0とのずれを横座標上に示している。
縦軸には、ハンドルの速度V_swが示されている。
座標系の原点は、座標点(P0,0)、すなわち基準位置P0(好ましくはゼロ)に対応する横座標に対応し、縦座標ではハンドル速度ゼロ(V_sw = 0)に対応する。
ハンドル速度設定値V_sw_setに対応する曲線L1も、第1の変換則 K1の適用から生じるので、より一般的に言うと、復帰速度設定値計算関数FK1から生じるので、この座標系上に表される。
なお、復帰速度設定値計算関数FK1を表す曲線L1は、Sにおいて、基準位置P0から急峻な傾きの曲線形状を有することが好ましく、その後、ハンドル2が基準位置P0から離れるにつれて徐々に減衰する傾き、すなわち位置誤差ΔPが増加するにつれて(絶対値で)、漸近線に収束するため、好ましくは厳密に単調である。
しかしながら、曲線L1の形状(したがって、対応する関数FK1の形状)は、車両及びパワーステアリングシステム1の構成に応じて調整可能な状態が維持される。
また、前記速度設定値曲線L1、より一般的には4象限図は、座標系(P0,0)の原点を中心とし、座標系の原点に対して対称であり、同様の方法で、ハンドル2が基準位置P0に対して右に回転される状況(正の横座標に対応する半平面)と、ハンドルが基準位置P0に対して左に回転される状況(負の横座標に対応する半平面)の両方を管理することに留意されたい。
以下、簡単に説明するために、ハンドル2が右に回され、これにより、ハンドル位置P_sw及びハンドル位置誤差ΔPが正である状況について言及する。
もちろん、左に回されたハンドルの場合の本発明の動作は、必要な変更を加えて推論される。
復帰支援設定値T_recが第2の変換則K2によるハンドル速度誤差ΔVのイメージであり、より一般的には復帰支援計算関数FK2によるハンドル速度誤差ΔVのイメージである限り、4つの象限図の縦軸上のハンドル速度誤差ΔVの表示と、復帰支援設定値T_recの対応する構成要素から作ることができる表示との間にリンクがあると有利であることにも留意されたい。
更に、復帰支援計算関数FK2が好ましくは連続的かつ(厳密に)単調であり、したがって全単射的である限り、前記関数FK2による曲線L1のイメージは、好ましくは、前記曲線L1のイメージと非常に類似した(Sにおける)様式を有し、4つの象限図内で、曲線L1と同じ性質の領域を定義する。
したがって、説明の便宜上、関数FK2による前記ハンドル速度誤差のイメージである復帰支援設定値T_recの、ここではトルク成分で均一なハンドル速度誤差成分と同様に、前記4つの象限図表から判断することができるであろう。
図4から図6の図は、表現を簡単にするために、ここでは、縦座標はハンドル速度V_swを表し、これにより、復帰支援計算関数FK2の入力で使用されるハンドル速度誤差ΔVを示すことができる。
もちろん、縦座標上で、関数FK2から出力され、したがって、考慮されるハンドル速度誤差ΔVを表す復帰支援設定値T_rec、及び前記復帰支援設定値T_recの構成要素を考慮することによって、同じ推論が必要な変更を加えて適用される。
図4は、操舵状況、すなわち、運転者が、パワーステアリングシステム1の操舵角を増幅するために、ハンドル2を基準位置P0から離れるように、ここでは右に移動させる状況を示す。
この状況は、北東象限に位置する、OP1で示される第1の動作点によって識別される。
前記北東象限は、「操舵領域」D1と呼ばれる第1の領域D1に対応し、ハンドル位置誤差ΔPは正であり、運転者によって与えられるハンドルの速度V_swも正である。
したがって、復帰支援設定値T_recが生成されるハンドル速度誤差ΔVは、このハンドル速度設定値V_sw_setが、考慮されるハンドル位置P_sw (したがって、ハンドル位置誤差)を考慮して関数FK1によって定義されるように、ハンドル速度設定値V_sw_setの振幅よりも大きい絶対値の振幅を有する。
したがって、前記ハンドル速度設定値V_sw_setは、縦軸上で曲線L1を横軸から分離する距離に対応するように図示される。
したがって、
| ΔV | > | V_sw_set |
となる。
本発明の原理の理解を容易にするために、ハンドル速度誤差は、この旋回状況において、操舵領域(北東象限)に位置する速度誤差の部分をカバーする「粘性成分」V_viscと呼ばれる成分と、南東象限において曲線L1まで延在する「純粋な復帰成分」V_pureと呼ばれる成分との累積、すなわち、ハンドル位置P_swに関して、より正確には、考慮される期間におけるハンドル位置誤差ΔPに関して適用可能なハンドル速度設定値V_sw_set (ここでは負)に対応すると考えられる。
このように定義されたハンドル速度誤差ΔVの組成において、純粋な復帰成分V_pureは、実際には、復帰速度設定値計算関数FK1によって計算されたハンドル速度設定値V_sw_setに対応し、
V_pure = V_sw_set
であり、一方で、粘性成分V_viscは、前記ハンドル速度設定値V_sw_setと符号が反対側である、前記ハンドル速度設定値V_sw_setに対する「過剰」に対応することに留意されたい。
その結果、このハンドル速度誤差ΔVに復帰支援計算関数FK2を適用することによって得られる復帰支援設定値T_recは、「純粋である」復帰動作に対応する復帰支援設定値よりも絶対値が大きく、
T_pure = FK2(ΔV= V_sw_set)
であり、これは、復帰速度設定値計算関数FK1によって提供される最大値に等しい、すなわち、ハンドル速度設定値V_sw_setに等しいハンドル速度誤差に前記復帰支援計算関数FK2を適用することによって得られる。
実際に、1つの集合
| ΔV | = | V_pure + V_visc |
であれば、純粋な復帰成分は
V_pure = V_sw_set
で、V_visc はV_sw_set に対する相対的な超過の粘性成分である。
それ故、
| ΔV | = | V_sw_set + V_visc | > | ΔV_sw_set |
となる。
したがって、
FK2(| ΔV |) = FK2(| V_sw_set + V_visc |) > FK2(| V_sw_set |)
すなわち、
T_rec = FK2(| ΔV |) > FK2(| ΔV_sw_set |)
である。超過値X は、
T_rec = FK2(|ΔV_sw_set |) + X
を満たす。
すなわち、
T_rec = T_pure+ X
である。
FK2(| ΔV_sw_set |)が、ハンドル位置P_swに関して、T_pureで示される純粋な復帰動作に対応する最大復帰荷重(最大復帰トルク)を表す場合、これは、超過値Xが、ハンドル速度誤差ΔV (前記関数FK2の入力における)において過剰速度粘性成分V_viscが存在することによって(関数FK2の適用において)復帰支援設定値に誘発される望ましくない粘性成分に対応することを意味する。
したがって、上記の式は、以下の式によって形式的に表すことができ、
T_rec = T_pure+ T_visc
となる。
ここで、T_viscは、ハンドル速度誤差ΔVを超える速度成分V_viscの存在によって誘発される、前記望ましくない粘性成分を表す。
言い換えれば、考慮される瞬間にハンドル速度誤差ΔVを増加させる速度粘性成分V_viscの存在により、復帰支援計算関数FK2の「未処理」の適用(本発明のサチュレーション対象なし)は、大きすぎる復帰支援設定値T_recを定義することにつながり、これは、運転者によって直感的に期待される復帰動作を表す有用かつ通常の純粋な復帰成分T_pureに加えて、運転者によるハンドルの操作に対抗する傾向があり、それ故に人工的な重さの感覚を与える、望ましくない粘性成分T_viscを含むことになる。
説明の便宜上、ここでは、図4において、一方ではハンドル速度V_sw及びハンドル速度設定値V_sw_setに対して、他方では復帰支援設定値(復帰トルク設定値) T_recに対して、操舵状況を説明するために同じグラフが使用される。
したがって、図4の前記グラフにおいて、より詳細には、ハンドル速度V_swに関し、
V_sw (実際のハンドル速度)と、
V_ sw_set(速度設定値計算関数FK1によって定義されるハンドル速度設定値)とについて記載されている。
D1は、操舵領域であり、ここでは右への操舵には北東象限が対応し、左への操舵には南西象限が対応する。
D2は、 「純粋復帰領域」と呼ばれる第2の領域で、横座標軸(V_sw = 0)と関数FK1によって定義されるハンドル速度設定値V_sw_setを表す曲線L1との間で構成される。
ΔV = V_sw_set−V_swは、ΔV = V_pure + V_viscを有するハンドル速度誤差であり、ここで、V_pure = V_sw_setは、純粋復帰領域D2に含まれるΔVの部分(成分)に対応し、V_viscは、操舵領域D1に含まれる過剰部分(成分) ΔVに対応する。
同様に、支援設定値に関しては、以下のようになり、
T_rec = FK2(ΔV)は、復帰支援計算関数FK2によって生成される復帰支援設定値(ここでは、サチュレーションなしに、行の態様で)であり、
これは、T_rec = T_pure+ T_visであり、ここで、T_pure = FK2(V_sw_set)は、純粋な復帰動作を表し、図面上、純粋な復帰領域D2_Tに含まれるT_recの部分(成分)に対応し、一方、T_viscは、操舵領域(粘性領域)D1_Tに含まれるT_recの超過部分(成分)に対応し、運転者によるハンドルの操作に対してハンドルを制動する望ましくない追加動作の代表である。
D1_Tは、第1の粘性操舵領域であり、ここでは、北東(右への操舵)及び南西(左への操舵)象限に対応し、操舵に対抗する復帰トルクの余剰がある。
D2_Tは、第2の純粋な復帰領域であり、復帰支援計算関数FK2によって横座標軸と曲線L1の画像曲線との間に延在し、すなわち、ここでは好ましくはゼロとFK2(V_sw_set)との間に含まれる。
図4を参照すると、上述したような操舵状況において、ハンドル速度誤差ΔVは、絶対値において、復帰速度設定値V_sw_setの値を超え、その結果、復帰支援設定値T_recは、純粋な復帰領域D2_Tを超えて広がる。
しかしながら、純粋な復帰成分T_pure又は純粋な速度V_pureが、操舵中のハンドル2の直感的な感覚に対応する場合、粘性成分T_visc又は速度V_viscは、ハンドル2に人為的な重さを生じさせ、これは、ハンドルの同じ所定の位置P_sw (したがって、同じ位置誤差ΔP)において、運転者によってハンドルに提供される操舵速度V_swが(絶対値で)大きいときに、すべて大きくなる。
したがって、本発明によって提案されるサチュレーションの目的は、操舵状況において、ハンドル2の復帰を、所定のハンドル位置P_swに対応する唯一の純粋な復帰成分T_pure,V_pureに制限するように、この望ましくない粘性成分T_visc,V_viscを排除することである。
図5は、ハンドル2をその基準位置P0(以下、右から左)に近づけ、前記基準位置P0に対するパワーステアリングシステム1の舵角を小さくし、かつ、運転者が与えるハンドル速度V_swがハンドル速度設定値V_sw_setよりも絶対値で小さく、かつ、前記ハンドル速度設定値V_sw_setと同じ符号であるように、運転者がハンドル2を操舵する状況を示している。
実際には、このゆっくりとした逆操舵の状況は、特に、運転者がハンドル2を開放して、ハンドル2を回転させた後に、自由に基準位置P0に復帰させることができる状況を問題とすることがある。
図5のこの低速逆操舵状態は、純粋な復帰領域D2、ここでは南東象限に位置する第2の動作点OP2に対応する。
このとき、ハンドル速度誤差ΔV、したがって、そこから生じる復帰支援設定値T_rec = FK2(ΔV)は、純粋な復帰領域D2,D2_Tのそれぞれに完全に含まれ、したがって純粋な復帰成分のみを含む。
この純粋な復帰成分は、ハンドルの復帰を加速し、したがって、この復帰に、ハンドル2の位置を考慮して、つまり、考慮される瞬間に、ハンドル2を基準位置P0から分離する間隔距離ΔPを考慮して自然な一貫性を与える効力を有する。
復帰機能RECの通常動作に対応するこのような状況では、復帰支援設定値T_recは、望ましくない成分を含まない。
したがって、復帰支援設定値T_recを変更する必要も、復帰支援計算関数FK2による復帰支援設定値T_recの先行を構成するハンドル速度誤差ΔVを変更する必要もなく、状況に応じて直感的な復帰感を得ることができる。
したがって、実際には、本発明に特有のサチュレーションは、このような状況では、復帰支援計算関数FK2によって実行される計算を積極的に変更しない。
図6は、運転者が、ハンドル2を基準位置P0(ここでは右から左へ)に近づけるように操作するために、ハンドル2を操作し、基準位置P0と比較して、パワーステアリングシステム1の操舵角を小さくすることを示しているが、この時点では、ハンドル速度V_sw_setよりも絶対値が大きく、かつ、ハンドル速度設定V_sw_setと同じ符号を持つハンドル速度V_sw_setを示す。
この急逆操舵状況は、第3の領域に位置するOP3と表記される第3の動作点に対応し、この動作点は、ここでは、「減衰領域」D3と呼ばれる南東四分円内に位置し、前記曲線L1に対して純粋な復帰領域D2とは反対側に、横座標軸に対する速度設定値曲線L1を越えて延びる。
この状況では、ハンドル速度誤差ΔVは完全に減衰領域D3に位置し、減衰成分V_dampに対応する。
その結果、復帰支援設定値T_rec = FK2(ΔV)は、減衰領域D3_T内に完全に配置され、減衰領域D3_Tは、復帰支援計算関数FK2によって曲線L1のイメージを越えて南東象限内に延在し、ハンドル速度設定値V_sw_setに結合するように、ハンドルの速度V_swを絶対値で低減する傾向があり、正に配向された減衰成分T_dampに対応する。
したがって、ダンピング成分T_dampは、運転者が所望する復帰動作に抗して、ハンドル2を制動する抵抗トルクを生成する。
よって、本発明の目的は、ここでも、この望ましくない減衰成分T_dampを除去すること、又は同等の方法で、運転者が望む高速P_swでハンドル復帰を自然に操作させるように、復帰支援トルク設定値T_recにおける、この減衰成分T_dampの存在の原点に存在する速度成分V_dampを削除することである。
実際には、図6に示すこの迅速な逆操舵状況では、運転者は、復帰機能RECが自動的に行うよりも速くハンドル2をその基準位置P0に復帰させるので、これは、復帰支援を提供する必要がないことを意味すると考えられる。
具体的には、本発明に特有のサチュレーションは、ある方法で、復帰機能RECを抑制し、前記復帰機能RECの未処理の適用によって、生成し、補助モータ3に適用するのではなく、ゼロである復帰支援設定値T_recを生成することを可能にし、復帰支援設定値T_rec = T_dampは、運転者の手動動作を妨げる減衰成分T_dampに対応する。
もちろん、符号の違いにより、座標系の原点(P0,0)に対して対称的に、同じ領域D1,D2,D3及びその基準位置P0に対して左側に向いたハンドル2をハンドル操作及び逆ハンドル操作する状況を、考慮した場合、すなわち、負の横座標に対応するダイアグラムの北西及び南西の四分円が考慮されて同じ原則が見出される。
復帰効果を保持しながら、起こり得る望ましくない成分T_visc,V_visc,T_damp,V_dampの除去を達成するために、本発明によるパワーステアリングシステム1は、図1に示されるように、少なくとも1つのサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowを定義する「リターナビリティ動的サチュレーション」のための、RDSで示される動的サチュレーション関数を含み、この動的サチュレーション関数RDSは、(考慮される瞬間に)ハンドル速度設定値V_sw_setの値に応じて調整し、次いで、前記動的サチュレーション関数RDSは、「認可された復帰支援領域」と呼ばれる領域に復帰支援設定値T_recを含むように、復帰支援計算関数FK2によって実行される計算を切り出すために適用される。
説明の便宜上、
THRESH_RDSは、ハンドル速度設定値V_sw_setに応じてサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowを計算する「閾値計算サブ関数」と呼ばれる動的サチュレーション関数RDSのサブ関数であり、
SAT_RDSは、「切り取りサブ関数」と呼ばれる動的サチュレーション関数RDSのサブ関数であり、THRESH_RDSによって定義されるサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowを信号に適用することによってサチュレーション動作を実行し、前記信号を切り取りする。
この場合、認可された復帰支援領域は、図4〜図6を参照して上述したように、復帰支援設定値T_rec (復帰トルク設定値)に関連付けられた純粋復帰領域D2_Tに対応する。
延長すると、復帰支援計算関数FK2による前記認可復帰支援領域D2_Tの先行部分は、ハンドル速度誤差ΔVに関連する純粋復帰領域D2に対応する認可ハンドル速度設定値領域となる。
本発明によって提案される発展的なサチュレーションは、サチュレーション閾値SAT_high,SAT_low、したがって復帰支援設定値T_recを、考慮される瞬間におけるハンドル2の正確な操作状況に応じて、リアルタイムで可能な限り厳密に計算し、補助モータ3に適応させて、任意の可能な望ましくない成分T_damp,T_viscが除去された復帰支援設定値T_rec、及び前記望ましくない成分のみを適用することを可能にすると有利である。
実際には、復帰支援計算関数FK2を適用するための条件が、動的サチュレーション関数RDSが存在しない場合に、関数FK2の前記適用が、認可された復帰支援領域D2_Tを超える復帰支援設定値T_recを生成するようなものである場合、動的サチュレーション関数RDSは、復帰支援計算関数FK2の過程で、考慮されるサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowを適用するように介入し、これは、最終的に復帰支援設定値T_recを制限し、したがって、認可された復帰支援領域D2_Tに、補助モータ3に効果的に適用される前記復帰支援設定値T_recを復帰させるように、不適切と考えられる値(ここでは、例えば、過剰ハンドル速度誤差ΔV又は過剰復帰支援設定値T_recのいずれか)を置き換える。
しかしながら、復帰支援計算関数FK2を適用するための条件が、動的サチュレーション関数RDSが存在しない場合であっても、復帰支援設定値T_recがD2_Tに対する認可された復帰支援領域内に位置し、したがって、前記復帰支援計算関数FK2によって使用又は取得される値が、考慮されるサチュレーション閾値SAT_high又はSAT_lowと互換性があるようなものである場合、復帰支援計算関数FK2の過程中に動的サチュレーション関数RDSによって修正が行われず、その結果、未処理復帰支援設定値T_recがそのまま補助モータ3に適用される。
少なくとも1つのサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowを定義するために、復帰の必要性を表すハンドル速度設定値V_sw_setを考慮に入れると、前記サチュレーション閾値は、純粋な復帰領域D2,D2_Tの限界(境界)を定義することを可能にし、この限界の外では、生成された復帰成分は、望ましくない成分T_visc,T_dampに対応すると有利である。
好ましくは、動的サチュレーション関数RDS、より具体的には閾値計算サブ関数THRESH_RDSは、高サチュレーション閾値SAT_high及び低サチュレーション閾値SAT_lowを定義し、前記動的サチュレーション関数RDS、より具体的にはサブ関数THRESH_RDSは、一方では、車両の速度に応じて、他方では、ハンドル設定値V_sw_setの値に応じて調整する。
好ましくは、サブ関数THRESH_RDSは、考慮される期間における基準位置P0に対するハンドル位置P_swの符号に応じて、閾値THRESH_RDSの計算を調整する。
2つの限界、すなわち、(代数的に)低サチュレーション閾値SAT_lowによって形成される下限と、高サチュレーション閾値SAT_highによって形成される上限とを共同で定義し適用することにより、ここでは低サチュレーション閾値SAT_lowから高サチュレーション閾値SAT_highまで延在する純粋な復帰領域D2,D2_Tに対応する、これら2つの限界の間に含まれる認可された領域を定義することが可能になり、隣接する領域、この場合(粘性)ステアリング領域D1,D1_T及び減衰領域D3,D3_Tを除外し、上端切り取り及び下端切り取りに進むと有利である。
こうして操舵状況(図4)及び急逆操舵状況(図6)の両方を管理することができる。
ハンドル位置P_swの符号を考慮に入れることにより、右に回されたハンドルの状況を左に回されたハンドルの状況と区別し、それに応じてサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowを変更することが可能になる。
高サチュレーション閾値SAT_high及び低サチュレーション閾値SAT_lowは、ゼロに対して互いに対称でないように、振幅が等しくない(すなわち、絶対値が等しくない)ことが好ましいことにも留意されたい。
より詳細には、本発明の、それ自体で構成することができる特徴によれば、高サチュレーション閾値SAT_high及び低サチュレーション閾値SAT_lowのうちの一方のサチュレーション閾値はゼロに設定され、他方のサチュレーション閾値は、その符号がハンドル速度設定値V_sw_setの符号に依存する非ゼロ値に対応することが好ましい。
より好ましくは、前記他の非ゼロサチュレーション閾値の振幅(絶対値)は、ハンドル速度設定値V_sw_setの値に依存する。
より具体的には、非ゼロサチュレーション閾値は、好ましくは、上述の速度設定値曲線L1、又は復帰支援計算関数FK2によって使用される第2の変換則K2による前記曲線L1の画像に対応する。
ゼロサチュレーション閾値は、実際には、ハンドル位置P_swと同じ符号の復帰支援設定値T_recの出現を防止することを可能にし、すなわち、運転者によって所望される復帰に対抗することによって、ハンドル位置P_swと同じ符号の復帰支援設定値T_recの出現を防止することを可能にする。
したがって、前記ゼロサチュレーション閾値は、除去しなければ迅速な逆操舵状況においてハンドルの手動復帰を制動する傾向がある減衰成分V_damp,T_dampを除去(キャンセル)することを可能にする。
実際には、ゼロ閾値の選択は、(基準位置P0に対する)ハンドル位置P_swの符号に依存する。
ここで、使用される符号規則を考慮すると、ゼロサチュレーション閾値は、ここで、右(4象限図の東半平面)に回転されたハンドルの状況では、正のハンドル位置P_swに対する高閾値SAT_highに代数的に対応するが、逆に、左に回転されたハンドルの状況では、負のハンドル位置(西半平面)に対する低閾値に対応する。
その符号及び値がハンドル速度設定値V_sw_setに依存する他の非ゼロ閾値は、考慮される期間におけるハンドル位置P_swを考慮に入れて、最大認可純復帰成分T_pureに対応する最大値未満で、最終的に補助モータ3に印加される復帰支援設定値T_recの振幅(絶対値)を含むことを可能にすると有利である。
したがって、非ゼロサチュレーション閾値は、操舵状況において純粋な復帰成分T_pure,V_pureを超える望ましくない粘性成分T_visc,V_viscを除去(切断)することを可能にする。
したがって、2つの選択されたサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowは、低速逆操舵(図4)の通常の状況を妨害することなく、識別されたすべての問題のある状況(操舵を示す図4及び高速手動逆操舵を示す図6)を効果的に処理することを可能にする。
それ自体で本発明を構成することができる好ましい特徴によれば、特に復帰機能RECが復帰支援設定値T_recをどのように設定するかにかかわらず、動的サチュレーション関数RDSによって、より具体的には閾値計算サブ関数THRESH_RDSによって定義されるサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowは、ハンドル2の実際の速度V_swとは無関係である。
したがって、動的サチュレーション関数RDSによって定義され適用される認可された領域D2,D2_Tは、ハンドル速度設定値V_sw_setと相関し、したがって、ハンドル速度設定値V_sw_setに応じて変化するが、ハンドルの実際の速度V_swとは無関係のままであり、したがって、サチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowの決定には関与しないハンドルの実際の速度V_swに応じて不変である。
したがって、ハンドル速度誤差ΔVから復帰支援計算関数FK2によって実行される「生」計算によって定義される復帰支援設定値T_recとは異なり、したがって、ハンドルの実際の速度V_swの影響を含める(受ける)ことによって、サチュレーション閾値SAT_high,SAT_low、したがって、認可された領域D2,D2_Tは、ハンドルの実際の速度V_swによって影響されない。
一方では(唯一の)ハンドル速度設定値V_sw_setから、すなわちハンドル2の考慮される位置P_swにおいて有用であり得る最大復帰要件から、他方ではハンドル速度誤差ΔV及び復帰支援設定値T_recから定義され、両方ともハンドル速度誤差ΔVに依存し、したがって両方ともハンドルの実際の速度V_swの挙動に依存するサチュレーション閾値を非相関にすることが可能であると有利である。
このようにして、サチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowの調整は、瞬間的な復帰の必要性、ハンドル位置P_swから表現されるニーズに敏感にされ、ここでは、より具体的には、復帰速度設定値計算関数FK1によりハンドル位置P_swに関連するが、駆動輪2の挙動には非感受性であるハンドル速度設定値V_sw_setの形で表現されるが、これは復帰の必要性のみに依存するのではなく、運転者の意志やジェスチャーにも依存するものであり、ここでは、ハンドルの実際の瞬間速度V_swによって表現される。
したがって、本発明は、純粋な復帰挙動と、この純粋な復帰の限界外の運転者の特定の手動動作によって引き起こされる望ましくない成分とを区別することを可能にし、その結果、これらの望ましくない成分を効果的に、好ましくは除去するだけである。
実施の可能性によれば、図7に示すように、動的サチュレーション関数RDSは、復帰支援設定値T_recを計算するために考慮されるハンドル速度誤差ΔVを切り出すように、復帰支援計算関数FK2の入力に作用する。
形式的には、SAT_RDS を示す場合、動的サチュレーション関数RDS によって定義された動的サチュレーションを適用するサブ関数(つまり、サチュレーション閾値を考慮された値に適用するサブ関数) を持つことになる。したがって、この構成では、
T_rec = FK2(SAT_RDS(ΔV))
となる。
したがって、「予防」切り取りが実行され、これにより、ハンドル速度誤差ΔVを関数FK2の上流でサチュレーションさせることができ、入力として復帰支援計算関数FK2にハンドル速度誤差値ΔVを適用することができ、その値のハンドル速度誤差値ΔVは、前記関数FK2による画像が、認可された復帰支援領域D2_Tに完全に含まれることが保証され、
FK2(SAT_RDS(ΔV)) ⊂ D2_Tとなるので(⊂ は部分集合)、
T_rec ⊂ D2_Tとなる。
これを行うために、切り取りは、(図4〜図6を参照して上述したように)復帰支援計算関数FK2による許可復帰支援領域D2_Tの先行部分を構成する純粋復帰領域D2内にハンドル速度誤差ΔVを含む効力を有することを確実にし、
SAT_RDS(ΔV) ⊂ D2となる。
したがって、ハンドル速度において均一であるサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowは、前記サチュレーション閾値が前記純粋復帰領域D2の限界(境界)に対応するように定義される。
この目的のために、好ましくは、動的サチュレーション関数RDSは、ハンドル速度誤差ΔVを切り出して、前記ハンドル速度誤差ΔVが、実質的に等しく、好ましくはゼロに等しい第1のサチュレーション閾値と、実質的に等しく、好ましくはハンドル速度設定値V_sw_setに等しい第2のサチュレーション閾値との間で構成されるようにしてもよい。
「実質的に等しい」によって、目標の目標値(ここでは、ゼロ及びV_sw_setのそれぞれ)に対する所定の許容範囲があるであろうことがここで示され、前記許容範囲は、好ましくは、ハンドル速度設定値V_sw_setの±10%以下、好ましくは、±5%以下である。
したがって、ハンドル2が基準位置P0の右に回転される状況に対応する、図4〜図6の図の東半平面では、次のように設定することができ、
SAT_high = 0 (±10%×V_sw_setでも、±5%×V_sw_setでもよい)
SAT_low = V_sw_set(±10%×V_sw_setでも±5%×V_sw_setでもよい)となる。
逆に、基準位置P0の左側にあるステアリングに対応する西半平面では、符号の変化により、
SAT_high = V_sw_set(±10%×V_sw_setでもよく、±5%×V_sw_setでもよい)
SAT_low = 0 (±10%×V_sw_setでもよく、±5%×V_sw_setでもよい)となる。
このようなサチュレーション閾値SAT_high,SAT_low、ハンドル速度における均質性は、任意の適切なサブ関数THRESH_RDSによって計算することができる。
閾値計算サブ関数THRESH_RDS の例を図7 に示す。
この例では、閾値計算サブ関数THRESH_RDSは、以下のように、復帰速度設定値計算関数FK1によって発行されるハンドル速度設定値V_sw_setのゼロとの比較を使用し、
SAT_high = MAX[V_sw_set; 0]
SAT_low = MIN [V_sw_set; 0]
となる。
もちろん、上記のように、±10%×V_sw_set又は±5%×V_sw_set の許容間隔をこれらの閾値に適用することもできる。
このようなサブ関数THRESH_RDSは、実行が特に簡単で迅速であることに留意されたい。
実施の別の可能性によれば、得られる最終結果に関して以前のものと実質的に同等であり、図1に示されるように、動的サチュレーション関数RDSは、復帰支援計算関数FK2によって計算された復帰支援設定値T_recを切り出すように復帰支援計算関数FK2の出力に作用する。
このため、本実施形態では、
T_rec = SAT_RDS(FK2(ΔV))
となる。
したがって、「治癒的」切り取りが実行され、これは、関数FK2の下流で復帰支援設定値T_recをサチュレーションさせて、必要であれば、復帰支援計算関数FK2の出力を補正することを可能にし、それによって、復帰支援設定値T_recから生じる復帰支援設定値T_recは、実際に、認可された復帰支援領域D2_Tに排他的に含まれる。
より具体的には、図1を参照すると、復帰支援計算関数FK2は、任意の値(本発明による動的サチュレーション関数RDSによってサチュレーションされていてもいなくてもよい)のハンドル速度誤差ΔVから復帰支援未処理設定値T_rec_basicを計算することができ、一方、動的サチュレーション関数RDS、より具体的には切り取りサブ関数SAT_RDSは、次に、サチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowを前記復帰支援生設定値T_rec_basicに適用して、適切な復帰支援最終設定値T_recを得る。
サチュレーション閾値SAT_high,SAT_low、復帰トルク(又は力)で均質なサチュレーション閾値は、ここでは、前記サチュレーション閾値が、認可された復帰支援領域D2_Tの限界(境界)に対応するように定義される。
この目的のために、好ましくは、図1、図2及び図3に示すように、動的サチュレーション関数RDSは、復帰支援設定値T_recを切り出し、その結果、前記復帰支援設定値T_recは、実質的に等しく、好ましくはゼロに等しい第1のサチュレーション閾値と、復帰支援計算関数FK2によって、ハンドル設定値値V_sw_setに等しいハンドル速度誤差ΔVのイメージに実質的に等しく、好ましくは等しい第2のサチュレーション閾値との間に含まれる。
「実質的に等しい」とは、目標の目標値(ここでは、それぞれゼロ= FK2(0)及びFK2(V_sw_set))に対する所定の許容範囲が存在し得ることをここで示し、前記許容範囲は、好ましくは、ハンドル速度設定値FK2(V_sw_set)の画像値の±10%以下、好ましくは、±5%以下である。
したがって、ハンドル2が基準位置P0の右に回転される状況に対応する、図4〜図6の図の東半平面では、次のように設定することができ、
SAT_high = FK2(0)= 0 (±10%×FK2(V_sw_set)でもよく、±5%×FK2(V_sw_set)でもよい)
SAT_low = FK2(V_sw_set) (±10%×FK2(V_sw_set)でもよく、±5%FK2(V_sw_set)でもよい)
となる。
逆に、基準位置P0の左側にあるステアリングに対応する西半平面では、符号の変化により、
SAT_high = FK2(V_sw_set) (±10%×FK2(V_sw_set)でもよく、±5%×FK2(V_sw_set)でもよい)
SAT_low = FK2(0)= 0 (±10%×FK2(V_sw_set)でもよく、±5%×FK2(V_sw_set)でもよい)
となる。
簡単にするために、また一貫性のために、同じ第2の変換則K2が有利に使用され、より一般的には同じ復帰支援計算関数FK2が、ハンドル速度誤差ΔVから復帰支援設定値T_recを計算し、関数FK2の出力で復帰支援設定値を切り取りするために適用可能なサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowを計算するために使用されることに留意されたい。
したがって、動的サチュレーション関数RDSが、復帰支援計算関数FK2の入力においてハンドル速度誤差ΔVを切り出すこと、及び/又は、必要であれば、未処理の復帰支援設定値T_rec_basicを前記復帰支援計算関数FK2の出力において切り出すことは、前記動的サチュレーション関数RDSが、純粋な復帰の必要性に排他的に対応する有用な成分V_pure,T_pureのそれぞれのみを維持し、復帰において粘性又は減衰を誘発するであろう任意の望ましくない成分(ハンドル速度におけるV_visc,V_damp、及び/又は、復帰支援設定値におけるT_visc,T_damp、ここではトルクにおいて均一)を排除する効力を有するであろう。
したがって、上述したように、サチュレーション閾値は、復帰の必要性に応じて定義され、必要であれば、ハンドル速度V_swでの実際の挙動によって誘発される可能性のある、望ましくない粘性成分T_viscを抽出し、復帰支援設定値T_recから除去することができる。
サチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowが、復帰支援計算関数FK2の出力において復帰支援設定値T_rec,T_rec_basicに適用される場合、閾値計算サブ関数THRESH_RDSは、例えば、図3に示される第1の変形例によれば、以下のように、復帰速度設定値計算関数FK1によって発せられるハンドル速度設定値V_sw_setの復帰支援計算関数FK2による画像の値のゼロとの比較を使用することができ(必要であれば、上述のような公差で)、
SAT_high = MAX [FK2(V_sw_set); 0]
SAT_low = MIN [FK2 (V_sw_set); 0]
となる。
第2の変形例によれば、その目的において等価であり、図2に示されているように、サチュレーション閾値は、以下の式によって得ることができる。
高サチュレーション閾値は、
SAT_high = [sign(P_sw) ≠ 1] × FK2(V_sw_set)
であり、低サチュレーション閾値は、
SAT_low= [sign(P_sw)]≠1×FK2(V_sw_set)
である。ここでP_swはハンドル位置を示し、V_sw_setはハンドル速度設定値を示し、FK2は復帰支援計算関数を示し、関数「sign」は、計算された式の符号が正である場合に値「+1」を返し、計算された式の符号が負である場合に値「−1」を返し、不等式記号「≠」は、計算された式の2つの構成員が異なる場合に値「1」を返し、計算された式の2つの構成要素が等しい場合に値「0」を返すブール関数である。
図3の第2の変形例によれば、基準位置P0に対するハンドル位置P_swの符号が正である場合、論理関数1≠1は、等しい値であればゼロを返すので、
SAT_high = [sign(P_sw) ≠1] ×FK2(V_sw_set) =0× FK2(V_sw_set) =0
となることに留意されたい。使用される閾値計算関数の変形例THRESH_RDSにかかわらず、ゼロサチュレーション閾値と他の非ゼロサチュレーション閾値は、上述したように、ハンドル速度設定値に直接相関し、これにより、ハンドル速度設定値V_sw_setのサチュレーションを従属させることができ、一方で前記サチュレーションを実際のハンドル速度V_swと独立させる。
復帰機能及び関連する動的サチュレーションの動作を、図3、図4及び図5の例示的な実施例を参照して説明する。
便宜を図り、発明の理解を容易にするために、任意の単位で表したハンドルの位置と速度の大きさに仮想的な値を与えて、先に検討した三つの状況におけるサチュレーションの動作を図示した。
更に、動的サチュレーション関数RDSが復帰支援計算関数FK2の出力に作用して復帰支援未処理設定値T_rec_basicを切り出すことを考慮して、図1の構成を参照して説明を行う。
もちろん、同様の動作は、図7に示された構成にしたがって、復帰支援計算関数FK2の入力においてハンドル速度誤差に対して実行される切り取りを参照して、必要な変更を加えて説明することができる。
図4に対応する操舵状況では、1つのセットがOP1にあり、
AP = P_sw > 0
V_sw = 3
V_sw_set = FK1(ΔP)= −5
である。そして、
ΔV = V_sw_set− V_sw = (−5) − (3) = −8
T_rec_basic = FK2(−8)
となる。
更に、ハンドルが右に回されている限り、
符号(P_sw) = +1 (P_sw > 0のため)
となる。
したがって、
SAT_high = [sign(P_sw) ≠ 1] × FK2(V_sw_set) = 0 × FK2(V_sw_set) = 0
となる。
そして、
SAT_low = [sign(P_sw) ≠ −1] × FK2(V_sw_set) = 1 × FK2(V_sw_set) = FK2(−5)
となる。
この場合、代数的には、
FK2(−8) < FK2(−5)、つまり、T_rec_basic < SAT_low、及びより一般的にはT_rec_basic < SAT_low < SAT_high となる。
前述のサチュレーション閾値SAT_high = 0、SAT_low = FK2(V_sw_set) = FK2(−5) を復帰支援未処理設定値 T_rec_basic = FK2(−8)に適用すると、切り取りサブ関数SAT_RDS はFK2(−5) を返す。これは低い閾値に対応する。
最後に、以下の式が得られ、
T_rec = SAT_RDS(T_rec_basic) = SAT_low=FK2(V_sw_set) = FK2(−5)(FK2(−8)の代わりに)
となる。
したがって、復帰支援設定値T_rec は、切り取りのおかげで、純粋な復帰成分T_pure に対応する。これは、復帰支援raw 設定値T_basic_rec から、粘性成分T_visc = T_basic_rec − T_pure = T_basic_rec − FK2(V_sw_set) = FK2(ΔV) − FK2(V_sw_set) を減算した結果に対応する。
したがって、操舵状況では、運転者がハンドル2を作動させる速度V_swにかかわらず、確実に、ハンドルから離れる移動とは反対側の復帰トルクT_recが存在するが、その強度は、所定のハンドル位置P_sw (及び所定の長手方向車両速度V_vehicに適切な場合)で制限され一定であり、すなわち、その強度は、ハンドルの基準位置P0からのハンドルの距離のみに依存し、ハンドル作動速度V_swには依存しない。
図5に対応する遅い操舵状態では、ハンドルP_swの以前と同じ位置(必要であれば以前と同じ縦方向速度V_vehic)に対して、したがって同じハンドル速度設定値V_sw_setに対して、動作点OP2で観察され、
V_sw = −2
V_sw_set = FK1(ΔP)= −5(不変)
となる。そして、
ΔV = V_sw_set− V_sw = (−5) − (−2) = −3
となる。そして、そのために、
T_rec_basic = FK2(−3)
となる。
ハンドルが常に右に回されている場合、サチュレーション閾値は変化せず、
SAT_high = 0、SAT_low = FK2(−5)
である。
FK2(−5) < FK2(−3) < 0、つまりSAT_low < T_rec_basic < SAT_high)
であるため、切り取りサブ関数SAT_RDS はFK2(−3) を返す。つまり、変更せずに、期待される(純粋である) 復帰成分に対応する基本設定値T_rec_basic を保持する。
したがって、
T_rec = T_rec_basic = FK2(ΔV) = FK2(−3)
となる。
図6に対応する急逆操舵状態では、常に、ハンドルP_swの以前と同じ位置に対して、操作点OP3において、ハンドルP_swが観察され、
V_sw = −7
V_sw_set = FK1(ΔP)= −5(不変)
である。
このように、
ΔV = V_sw_set− V_sw = (−5) − (−7) = +2
となる。
したがって、
T_rec_basic = FK2(+2)
である。
ここでも、サチュレーション閾値は先の例と同じであり、
SAT_high = FK2(0)= 0、SAT_low = FK2(−5)
である。
FK2(+2) > FK2(0) = 0
として、つまり、T_rec_basic > SAT_high > SAT_low の場合、切り取りサブ関数SAT_RDS は、マニュアル復帰をブレークする傾向があるダンピング成分T_damp を削除する量の高サチュレーション閾値SAT_high = 0 に等しい値を返し、
T_rec = SAT_RDS(T_rec_basic) = SAT_high = FK2(0)(FK2(+2) ではなく)= 0
となる。
FK2(ΔV =0)=0、したがって、ここではSAT_high = 0及びT_rec = 0を選択することによって、これは、単に、運転者が既に手動でハンドル2を作動させている場合に、関数FK1によって定義される「理想的である」ハンドル速度設定値V_sw_setに到達する(かつ、それを超える)のに十分な速度で、すなわち、V_sw = V_sw_setが存在し、その結果、
ΔV = V_sw_set−V_sw =0
であるときに、補助モータ3が特定の構成要素を復帰に送達することが有用ではないと考えることになることに留意されたい。
したがって、このような選択は、運転者がそれを必要としないときに復帰支援を生成することを可能にせず、運転者が復帰速度設定値計算関数FK1によって名目上定義されるものよりも速く基準位置P0への復帰を実行するときに、ハンドルの移動を妨げないことを可能にする。
当然ながら、本発明は、本発明にかかるパワーステアリングシステム1を搭載した自動車等に関する。
もちろん、本発明は、復帰支援設定値サチュレーション方法に関し、より一般的には、本発明の特徴のいずれか1つにしたがって実行されるハンドル復帰方法に関する。
特に、本発明は、ハンドルが例えば中央位置などの所定の基準位置P0とは別の位置P_swにあるときに、パワーステアリングシステム1のハンドルを前記基準位置P0に自動的に復帰させることを可能にするハンドル復帰方法であって、ハンドル速度設定値V_sw_setが、ハンドルの瞬間的な実際の位置と、次にハンドル速度設定値V_sw_setと前記ハンドル速度設定値V_sw_setとの間の偏差(「ハンドル速度誤差」ΔVと呼ばれる)から、ハンドルP_swの実際の速度をハンドル速度設定値P_sw_setに収束させるように補助モータ3を制御するように意図された設定値T_recとを可能にするハンドル復帰方法に関し、前記方法は、少なくとも1つのサチュレーション閾値SAT_highを含むことを特徴とする。ハンドルの設定値に応じて調整されるSAT_lowが定義される。V_sw_setは、次に、復帰支援設定値の計算を切り出すために適用され、その範囲がハンドル速度設定値V_sw_setの値と相関する「認可された復帰支援領域」D2_Tと呼ばれる領域内に前記復帰支援設定値T_recを含む。
最後に、本発明は、ハードディスク、フラッシュメモリ、USBキー、光ディスク、電子カード、その他同等の、コンピュータによって読み取り可能であり、本発明による方法、又は前記サポートがコンピュータによって読み取られるときの前記方法の任意の関数及び/又はサブ関数を実施することを可能にするコンピュータプログラムのコード要素を含む、データ記憶媒体に関する。
もちろん、本発明は、上述の変形例のみに限定されるものではなく、当業者は、特に、上述の特徴のいずれか1つを自由に分離又は組み合わせることができ、あるいは、それらを均等物で置換することができる。
特に、本発明は、ハンドル復帰機能RECを含むパワーステアリングシステム1内で、そのサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowが、復帰機能RECによって定義されるハンドル速度設定値V_sw_setから定義されるが、ハンドル2の実際の速度V_swとは独立して、限界がサチュレーション閾値SAT_high,SAT_lowによって設定される認可された復帰支援領域D2_Tにおいて復帰機能RECによって補助モータ3に適用される復帰支援設定値T_recを含む動的サチュレーション関数RDSの使用に関する。

Claims (11)

  1. ハンドル(2)と、
    前記ハンドルが例えば中央位置のような、所定の基準位置(P0)とは異なる位置(P_sw)にあるときに、前記ハンドル(2)を所定の基準位置(P0)に自動的に復帰させるように設計された復帰機能(REC)とを備えるパワーステアリングシステム(1)であって、
    前記復帰機能(REC)は、前記ハンドル(2)の瞬間実際位置(P_sw)と前記基準位置(P0)との間の「ハンドル位置誤差」(ΔP)と呼ばれる偏差から、ハンドル速度設定値(V_sw_set)を計算する復帰速度設定値計算関数(FK1)、及び、
    ハンドルの実際の速度(V_sw)とハンドル速度設定値(V_sw_set)との間の「ハンドル速度誤差」(ΔV)と呼ばれる偏差から、補助モータ(3)を制御するように意図された「復帰支援設定値」(T_rec)と呼ばれる設定値を定義する復帰支援計算関数(FK2)を含んでおり、
    前記パワーステアリングシステム(1)は、
    ハンドルの実際の速度(V_sw)をハンドル速度設定値(V_sw_set)に収束させるために、少なくとも1つのサチュレーション閾値(SAT_high,SAT_low)を定義する動的サチュレーション関数(RDS)を備え、
    前記動的サチュレーション関数は、ハンドル速度設定値(V_sw_set)の値に応じて調整し、
    次いで、前記動的サチュレーション関数は、前記復帰支援計算関数(FK2)によって実行される計算を切り取りするために適用され、その範囲が前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)の値に相関する「認可された復帰支援領域」(D2_T)と呼ばれる領域の復帰支援設定値(T_rec)を含む
    ことを特徴とするパワーステアリングシステム。
  2. 前記動的サチュレーション関数(RDS)は、高サチュレーション閾値(SAT_high)及び低サチュレーション閾値(SAT_low)を定義し、
    前記動的サチュレーション関数(RDS)は、一方では、車両速度(V_vehic)に応じて、他方では、前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)の値に応じて調整する
    ことを特徴とする、請求項1に記載のパワーステアリングシステム。
  3. 前記高サチュレーション閾値(SAT_high)及び前記低サチュレーション閾値(SAT_low)のうちの一方のサチュレーション閾値はゼロに設定され、
    他方のサチュレーション閾値は、符号が前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)の符号に依存する非ゼロ値に対応する
    ことを特徴とする、請求項2に記載のパワーステアリングシステム。
  4. 前記動的サチュレーション関数(RDS)が前記復帰支援計算関数(FK2)の入力に作用し、前記復帰支援設定値(T_rec)を計算するために考慮されたハンドル速度エラー(ΔV)を切り離す
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載のパワーステアリングシステム。
  5. 前記動的サチュレーション関数(RDS)は、
    前記ハンドル速度誤差(ΔV)が、実質的にゼロに等しく、好ましくはゼロに等しい第1のサチュレーション閾値と、
    前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)に実質的に等しく、好ましくは前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)に等しい第2のサチュレーション閾値との間で構成されるように、前記ハンドル速度誤差(ΔV)を切り出す
    ことを特徴とする請求項4に記載のパワーステアリングシステム。
  6. 前記動的サチュレーション関数(RDS)は、前記復帰支援計算関数(FK2)の出力に作用して、前記復帰支援計算関数(FK2)によって計算された復帰支援設定値(T_rec,T_rec_basic)を切り出す
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載のパワーステアリングシステム。
  7. 前記動的サチュレーション関数(RDS)は、
    前記復帰支援設定値(T_rec)が、実質的にゼロに等しく、好ましくはゼロに等しい第1のサチュレーション閾値と、
    前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)に等しいハンドル速度誤差(ΔV)の前記復帰支援計算関数(FK2)による画像に実質的に等しく、好ましくは等しい第2のサチュレーション閾値との間に含まれるように、前記復帰支援設定値(T_rec)を切り出す
    ことを特徴とする、請求項6に記載のパワーステアリングシステム。
  8. 動的サチュレーション関数(RDS)によって定義されるサチュレーション閾値(SAT_high,SAT_low)が、前記ハンドル(2)の実際の速度(V_sw)とは独立である
    ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1つに記載のパワーステアリングシステム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のパワーステアリングシステム(1)を備えた自動車。
  10. ハンドル(2)をパワーステアリングシステム(1)から所定の基準位置(P0)、例えば中央位置に自動的に復帰させることを可能にするハンドル復帰方法であって、
    前記ハンドル(2)が前記基準位置(P0)とは異なる位置(P_sw)にあるとき、ハンドル速度設定値(V_sw_set)が、瞬時の前記ハンドルの実際位置(P_sw)と基準位置(P0)との間の偏差から最初に計算され、
    次に、ハンドルの実際速度(V_sw)と前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)との間の「ハンドル速度誤差」(ΔV)と呼ばれる偏差から、「復帰支援設定値」(T_rec)と呼ばれる設定値が定義され、前記ハンドルの実際速度(V_sw_set)を前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)に収束させるための補助モータ(3)を制御することを目的とする方法であって、
    前記方法は、
    前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)の値に応じて調整される、少なくとも1つのサチュレーション閾値(SAT_high,SAT_low)が定義され、
    次いで、その範囲が前記ハンドル速度設定値(V_sw_set)の値に相関する「認可された復帰支援領域」(D2_T)と呼ばれる領域に前記復帰支援設定値(T_rec)を含むように復帰支援設定値の計算を切り出すために適用される、動的サチュレーションのステップを含んでいる
    ことを特徴とするハンドル復帰方法。
  11. コンピュータによって読み取られるときに、請求項10に記載の方法を実施することを可能にするコンピュータプログラムのコード要素を含む
    ことを特徴とするデータ記憶媒体。
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