JP2021505940A - 顕微鏡システムおよびこの種の顕微鏡システムを用いた顕微鏡結像のための方法 - Google Patents

顕微鏡システムおよびこの種の顕微鏡システムを用いた顕微鏡結像のための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、1つまたは複数の検出ユニット(10,20)を備えた顕微鏡システム(200)に関する。検出ユニット(10)または複数の検出ユニット(10,20)のうちの少なくとも1つの検出ユニットは、3つのビームスプリッタプリズム(11,12,13)を備えたカラービームスプリッタ構成(100)を有している。各ビームスプリッタプリズム(11,12,13)は、第1のプリズム面(F1)、第2のプリズム面(F2)および第3のプリズム面(F3)を有しており、ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の各第2のプリズム面(F2)上に、または各第2のプリズム面(F2)に対して平行に、ダイクロイック層(1,2,3)が提供されている。これらのビームスプリッタプリズム(11,12,13)の第1のプリズム面(F1)は同じ方向を指し、相互に平行に、ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の第1のプリズム面および第2のプリズム面(F1,F2)を通る光軸(A)に対して直角に配向されている。ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の第1のプリズム面と第2のプリズム面(F1,F2)とはそれぞれ鋭角の第1の角度で相互に配向されており、ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の第2のプリズム面と第3のプリズム面(F2,F3)とはそれぞれ直角または鈍角の第2の角度で相互に配向されており、ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の第3のプリズム面と第1のプリズム面(F3,F1)とはそれぞれ鋭角の第3の角度で相互に配向されている。各ビームスプリッタプリズム(11,12,13)には、第1のプリズム面および第2のプリズム面(F1’,F2’)を備えるプリズムの補償要素(21,22,23)が割り当てられている。ここで各補償要素(21,22,23)の第2のプリズム面(F2’)は、割り当てられている各ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の第2のプリズム面(F2)と共通の面に、またはこの第2のプリズム面(F2)に対して平行に配置されている。相応する顕微鏡システム(200)を使用した顕微鏡結像のための方法は同様に本発明の対象である。

Description

本発明は、独立請求項の各上位概念に記載された、1つの第1の検出ユニットまたは複数の検出ユニットを備える顕微鏡システム、特に広視野顕微鏡システムと共焦点顕微鏡システムとを組み合わせたものと、相応する顕微鏡システムを用いた顕微鏡結像のための方法とに関する。ここで複数の検出ユニットは、1つの第1の検出ユニットと少なくとも1つの第2の検出ユニットとを含んでいる。
色選択的検出は顕微鏡検査、特に蛍光顕微鏡検査にとって極めて重要である。なぜなら、この際にはしばしば、サンプルにおいて複数の色素が同時に使用されるからである。蛍光顕微鏡検査および顕微鏡検査一般における色選択的検出のために、複数の種々の方法および装置が従来技術から知られている。基本的には、複数の色もしくは蛍光体の順次検出と、同時検出もしくは並行検出とは区別される。以降では主に蛍光顕微鏡検査を参照しているが、相応する説明は、他の顕微鏡検査方法にも当てはまる。以降の説明はさらに、同様に、広視野顕微鏡システムおよび共焦点顕微鏡システムに当てはまる。
例えば、順次検出にモノクロカメラが使用可能である。これによって、それぞれ1つの蛍光チャネルのみが検出されることを保証するために、例えば、顕微鏡の入射軸面に、それぞれの場合に適した、一帯域型蛍光ビームスプリッタキューブを挿入することによって、検出される蛍光色素が選択される。このようにして、励起波長範囲と発光波長範囲との正しい各組み合わせを保証することができる。しかし、種々の励起様式および検出様式間の入れ替えはここでは比較的緩慢である。各発光波長範囲間の切り替え時間は、典型的に、約300から400msであり、これは、特に、生きている細胞等の動く対象物の検査の場合には、しばしば十分な速さではないことが判明している。
個々のモノクロカメラを使用してより迅速な検出を可能にするために、複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブも使用することができる。複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブによって、対象となるすべての励起波長範囲がサンプルに到達し、相応に、対象となるすべての発光波長範囲がカメラに到達することができる。ここで、顕微鏡とカメラとの間の迅速に切り替え可能な発光フィルターホイールを介して、検出される各蛍光色素を選択することができる。同時に、同様に迅速に切り替え可能な励起フィルターホイールまたは迅速に変調可能な光源(例えばLED)を介して励起が適切に選択される。相応する方法および装置の欠点として、それらの部分的な、特に生細胞実験において依然として十分な速さではない、種々の励起様式および検出様式間の切り替え時間が残っている。
BayerセンサまたはFoveonセンサを備えたカラーカメラも、同時検出に使用することができる。この際に、複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブを使用することができる。複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブによって、すぐ上に記載した迅速な順次検出の場合と同様に、対象となるすべての励起波長範囲がサンプルに到達し、対象となるすべての発光波長範囲がカメラに到達することができる。カメラのカラー機能によって、さまざまなカラーチャネルにおいてさまざまな発光波長範囲を検出することができる。しかし、相応する方法および装置の欠点は、検出効率が低いことである。なぜなら、各カメラピクセルは、相応する領域に入射する観測光の一部しか検出することができないからである。市松模様状のカラーマスクが使用されるBayerセンサでは、各個々の色の検出に対して、自ずと、全体的な感度にとって重要なセンサ面のある特定の部分しか、それぞれ利用可能でない。カラーマスクを有していないことによる、Foveonセンサの理論的に比較的高い感度にもかかわらず、Foveonセンサはしばしば、実際には何の利点も提供しない。
同時検出に個々のモノクロカメラも使用することができる。上述したように、この際に、複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブを使用することができ、複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブによって、対象となるすべての励起波長範囲がサンプルに到達し、対象となるすべての発光波長範囲がカメラに到達することができる。しかし、顕微鏡の中間像を縮小してスペクトル分割する光学的な中間モジュールが顕微鏡とカメラとの間に配置されるため、中間像の複数のコピーが異なるスペクトル範囲において、並んでカメラセンサ上に結像される。スペクトル分割のために、この種の構成においてはしばしば、交換可能な小型のダイクロイックビームスプリッタプレートが使用される。
最後に、複数のモノクロカメラも蛍光検出に使用することができる。この場合にも、複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブを使用することができ、複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブによって、対象となるすべての励起波長範囲がサンプルに到達し、対象となるすべての発光波長範囲がカメラに到達することができる。ここで顕微鏡の中間像をスペクトル分割する光学的な中間モジュールが顕微鏡とカメラとの間に配置されるため、さまざまなスペクトル範囲がさまざまなカメラ上に結像される。ここでも交換可能な小型のダイクロイックビームスプリッタプレートもしくは相応するビームスプリッタ層が使用可能である。
すぐ上に記載した様式の方法および装置は、とりわけ、同出願人の国際公開第2016/166374号および国際公開第2016/166375号から既知である。一般的に、中間像のスペクトル分割のために、相応する方法および構成において、カラービームスプリッタ構成を使用することができる。これは、特に、カラーテレビ技術の分野から、しばらく前から知られているが、特に顕微鏡検査においてそれぞれ特定の欠点を有する可能性がある。
例えば、米国特許第3659918号明細書および米国特許第4084180号明細書等において、カラーテレビカメラに対する使用のために記載されている、いわゆるフィリップスプリズムは、ガラスにおける比較的長い光路区間をもたらす。さらに、フィリップスプリズムを用いた場合には、光を3つのチャネルにしか分割することができない。米国特許第4084180号明細書の図1を見ると、さらなる欠点が明らかであり、これに関してはこの段落で使用される参照記号が関連しており、これに関してここを明確に参照されたい。ここではビームrlが、層2での反射後にプリズムAの底面で全反射され得るため、理想的には反射コーティングは不要であるが、ビームr2に対しては、境界面が、AからBへの伝送に対して、まずは透過性でなければならないが、その後、層1で反射された光に対しては反射性の作用をしなければならない。したがって、相応するコーティングが、散乱によってかなりの光の損失を引き起こし得る。
米国特許出願公開第2009/0323192号明細書から既知のカラービームスプリッタは、そのサイズが原因で設置スペースの問題を引き起こす可能性があり、同様にガラス経路が長いという欠点を有している。使用される光学要素の数が多いため、製造および調整は繁雑であり、かつ高価である。多数の境界面は同様に、光の損失および散乱を引き起こし得る。
独国特許出願公開第102008062791号明細書からさらに、合計で4つのプリズムを含んでいる、ビームスプリッタキューブ(いわゆるX−Cube)を備えた顕微鏡が既知である。カメラの相応する構成は、例えば、米国特許第8988564号明細書にも示されている。しかし、ビームスプリッタキューブにおいて45°で発生する偏向は、偏光依存性が非常に強いため、不利である。プリズムのエッジをビーム路内に配置することも、散乱および光の損失を生じさせ得る。
従来技術から既知の他のカラービームスプリッタ装置は、例えばリレー光学系等の別の、繁雑なコンポーネントを必要とする、または特に構造的または光学的な理由から、顕微鏡における使用に対して不向きであるまたは不利である。
これに基づいて、本発明の課題は、顕微鏡において複数の蛍光体を同時に、マルチスペクトルに、広範囲に損失なく記録することを可能にすることである。特に、本発明では、従来技術と比較して改善されたカラービームスプリッタ構成を備える顕微鏡システムおよび相応する方法が提供されるべきである。
これに基づいて、本発明は、各独立請求項の特徴部分に記載された構成を備えた顕微鏡システムおよびこの種の顕微鏡システムを用いた顕微鏡結像のための方法を提案する。有利な構成はそれぞれ、従属請求項ならびに以降の説明の対象である。
本発明は、1つの第1の検出ユニットまたは複数の検出ユニットを備える顕微鏡システムを提案する。複数の検出ユニットは、1つの第1の検出ユニットと少なくとも1つの第2の検出ユニットとを含んでいる。相応する検出ユニットは、特に、並行検出のための複数の検出器を備えたマルチ検出器モジュールとして、またはマルチ検出器モジュールの一部として形成されていてよい。相応するマルチ検出器モジュールはここで、特に、顕微鏡の検出出口に取り付け可能な光学的なアダプタと、複数の検出器を結合するための複数の出力側もしくは相応する検出器自体とを含んでいる。マルチ検出器モジュールは、例えば、モノクロカメラまたは他の検出器と結合されていてよい、または相応する結合のために構造的に構成されていてよい。相応するカメラと、特に工具を用いずに、取り外し可能に結合するために、複数の機械的光学的インターフェースも提供されていてよい。また、以降でもさらに説明するように、用語「センサ」、「カメラ」および「検出器」は、ここではほぼ同義語として使用される。本発明は、広視野顕微鏡システムおよび共焦点顕微鏡システムに関連して、同様に使用可能である、もしくは本発明のある構成において、広視野顕微鏡システムと共焦点顕微鏡システムとを組み合わせたものが実現されるので、相応する検出器は、像面での2次元検出を可能にするカメラ、すなわち面検出器であってよいが、各入射光ビームの強度のみを測定する1次元検出器、すなわち点検出器であってもよい。
顕微鏡の観察光のスペクトル分割は、以降で詳細に説明する、カラービームスプリッタ構成におけるプリズムを介して行われる。ここで、カラービームスプリッタ構成では、それぞれ、以降でビームスプリッタプリズムと称される3つのプリズムに、相違するスペクトル選択性を有しているダイクロイック層もしくはコーティングが設けられている。
上述したアダプタは、特に、カメラが検出器として使用される場合に、顕微鏡の中間像を、使用されるカメラのセンササイズに少なくともほぼ相応する程度まで拡大するように形成されていてよい。これは特に、アダプタとカメラとの間にカラービームスプリッタ構成を構築することができる十分な大きさの最終焦点距離を有している。拡大調整する必要がない場合には、アダプタが、カメラに対する正しい距離を維持するための純粋に機械的な要素のみから構成されていてもよい。
本発明は、1つの第1の検出ユニットまたは複数の検出ユニットを備える顕微鏡システムを提示する。複数の検出ユニットは1つの第1の検出ユニットと少なくとも1つの第2の検出ユニットとを含んでいる。例えば、厳密に2つの検出ユニット、すなわち1つの第1の検出ユニットと、1つの第2の検出ユニットとが設けられていてよい。第1の検出ユニットまたは複数の検出ユニットのうちの少なくとも1つの検出ユニットは、続けて配置された3つのビームスプリッタプリズムを備えるカラービームスプリッタ構成を有している。相応するカラービームスプリッタ構成を有する必要がない、さらなる検出ユニットが設けられていてよいことが自明である。
以降で「本発明のカラービームスプリッタ構成」について記述する場合、その際にカラービームスプリッタ構成は、本発明の顕微鏡システムの検出ユニットの一部であるということを理解されたい。言い換えれば、そのようなカラービームスプリッタ構成に関する以降の説明は、本発明の顕微鏡システムもしくはその1つの検出ユニットまたは複数の検出ユニットに同様に当てはまる。
本発明ではその数が3である複数のビームスプリッタプリズムは、それぞれ第1のプリズム面、第2のプリズム面および第3のプリズム面を有している。以降で詳細に説明する3つのビームスプリッタプリズムに加えて、さらなるビームスプリッタプリズムおよびビームスプリッタ特性を伴わない別のプリズムが設けられていてよいということが自明である。
本発明では、1つのビームスプリッタプリズムごとに1つのダイクロイック層が設けられており、ダイクロイック層は、ビームスプリッタプリズムの各第2のプリズム面上に、または各第2のプリズム面に対して平行に提供されている。この関連においても、特別に上述したものに加えてさらに、さらなるダイクロイック層も設けられていてよいということが自明である。
本発明では、カラービームスプリッタ構成におけるこれらのビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面は、同じ方向を指している。本発明ではさらに、これらのビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面は、相互に平行であり、かつビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を通って延在する共通の光軸に対して直角に配向されている。以降で説明するように、それぞれBauernfeindプリズムがビームスプリッタプリズムとして使用される場合、「第1のプリズム面」は、相応するBauernfeindプリズムの底面、すなわち最大の面である。
本発明は、従来技術、例えば独国特許出願公開第2446923号明細書と次の点においすでに異なっている。すなわち、ここでは、顕微鏡検査におけるプリズム構成の使用が提案されており、従来のテレビ技術におけるプリズム構成の使用が提案されているのではないということである。顕微鏡検査では、精度、結像の質および設置スペースへの要求が、独国特許出願公開第2446923号明細書および他の印刷物の公開時点で一般的に解像度が低いテレビ技術におけるものよりも格段に高い。したがって、専門家は特に、テレビ技術の分野からの比較的古い印刷物が顕微鏡検査での使用に関連するとはみなさなかった。
さらに、テレビ技術では基本的に、光を3つのカラーチャネル(赤、緑、青;RGB)に分割するだけでよく、顕微鏡検査の場合のように、それぞれが所望の波長範囲を備える3つ以上のカラーチャネルに分割する必要はない。一貫して、相応する構成が、独国特許出願公開第2446923号明細書および別の印刷物においても設けられているが、いずれにせよ、本発明によって提案されるような3つのビームスプリッタプリズムの使用は設けられていない。テレビ技術の分野からの従来技術に基づいて、相応する拡張を行うきっかけは存在していなかった。
最後に、独国特許出願公開第2446923号明細書には、複数のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面が相互に平行に、共通の光軸に対して直角に配向されている構成も開示されていない。むしろここでは、図2に示されているプリズム7および9の光入射面は、それぞれ光軸に対して傾斜しており、これは、プリズム8および10の光出射面の反対の傾斜によって補償される。これによって、色収差と散乱損失とが増大するため、欠点が生じる。
ここで使用されている、プリズム面が「同じ方向」を指しているという記述は、光学密度が比較的高い媒体の後の光学密度が比較的低い媒体(特に、光学密度が比較的高い媒体としてのガラスもしくはビームスプリッタプリズムの別の材料の後の、光学密度が比較的低い媒体としての空気)のシーケンスが、境界面としての第1のプリズム面を介して、共通の光軸に沿った方向において、各ビームスプリッタプリズムに関してそれぞれ同じであるということであると理解されたい。基本的にここで、「プリズム面」と称される面は、共通の基準面に対して垂直な、ビームスプリッタプリズムの3つ以上の面である。相応するビームスプリッタプリズムは別の面も有しており、例えばBauernfeindプリズムは、実質的に三角形の側面を有している。しかし、それらは、上述した共通の基準面に対して垂直にではなく、特に、共通の基準面に対して平行に位置している。それらはさらに、光学的には利用されず、例えば、不所望な反射、ひいてはノイズ光を回避するためにマット加工されていてよい。
さらに本発明では、第1のプリズム面と第2のプリズム面とはそれぞれ鋭角の第1の角度で相互に配向されており、第2のプリズム面と第3のプリズム面とはそれぞれ直角または鈍角の第2の角度で相互に配向されており、第3のプリズム面と第1のプリズム面とはそれぞれ鋭角の第3の角度で相互に配向されている。上述した角度は、それぞれ、各プリズム面が位置する面の間の角度であり、プリズムの内角である。上述した各プリズム面は、相互に直接的に当接している必要はなく、特に製造上の理由から、それらの間に配置された斜面を有することができる。しかし、これらはそれぞれ相応する面に位置している。
上述した角度が「それぞれ」存在するという記述によってここでは、角度の記述がビームスプリッタプリズムのそれぞれに個別に関連しているということが表される。言い換えれば、第1のビームスプリッタプリズムでは、第1のプリズム面と第2のプリズム面とは鋭角の第1の角度で相互に配向されており、第2のプリズム面と第3のプリズム面とは直角または鈍角の第2の角度で相互に配向されており、第3のプリズム面と第1のプリズム面とは鋭角の第3の角度で相互に配向されている。相応に、第2のビームスプリッタプリズムでは、第1のプリズム面と第2のプリズム面とは鋭角の第1の角度で相互に配向されており、第2のプリズム面と第3のプリズム面とは直角または鈍角の第2の角度で相互に配向されており、第3のプリズム面と第1のプリズム面とは鋭角の第3の角度で相互に配向されている。さらに、第3のビームスプリッタでも、第1のプリズム面と第2のプリズム面とは鋭角の第1の角度で相互に配向されており、第2のプリズム面と第3のプリズム面とは直角または鈍角の第2の角度で相互に配向されており、第3のプリズム面と第1のプリズム面とは鋭角の第3の角度で相互に配向されている。しかし第1のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面は、例えば、必ずしも、鋭角の第1の角度で、第2のビームスプリッタプリズムおよび/または第3のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面に対して配向されている必要はない。
すでに、すぐ上に述べたように、ここで、プリズムの第1のプリズム面、第2のプリズム面および第3のプリズム面はそれぞれ、基準面に対して垂直である。第1の角度はここで、種々のビームスプリッタプリズムに対して基本的に異なる角度量を有していてもよい。相応のことが第2の角度および第3の角度にも当てはまる。すなわち言い換えれば、これらのビームスプリッタプリズムは幾何学形状を有することができ、それらの違いは、プリズム角度を維持した、単なる拡大および縮小に限定されず、付加的に、異なるプリズム角度も含み得る。
本発明の構成では、個々のビームスプリッタプリズムが、特に、共通の光軸を中心に相互にねじられていてもよい。ねじれはここでは、共通の光軸に相応する回転軸を中心とした回転として理解されるべきである。各ビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面はここで、第1の面における複数の別のビームスプリッタプリズムから独立して配置されていてよく、各ビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面は、第2の面における1つまたは複数の別のビームスプリッタプリズムから独立して配置されていてよく、各ビームスプリッタプリズムの第3のプリズム面は、第3の面における1つまたは複数の別のビームスプリッタプリズムから独立して配置されていてよい。各ビームスプリッタプリズムでは、第1の面と第2の面とが第1の交差直線で交差し、第2の面と第3の面とが第2の交差直線で交差し、第1の面と第3の面とが第3の交差直線で交差する。単純化して、冗長な定式化を回避するために、以降では、ビームスプリッタプリズムのプリズム面が位置する、相互に交差する面によって形成される交差直線の代わりに、それぞれ「上記の」各ビームスプリッタプリズムの交差直線と記述する。各プリズムの第1の交差直線、第2の交差直線および第3の交差直線はここで空間において平行に延在するが、異なるビームスプリッタプリズムの各交差直線が空間において相互に傾いていてもよい。構成の特有の選択は、特に構造上の設定もしくは制限に応じて異なる。
特に、ビームスプリッタプリズムはそれぞれ、光軸を中心に相互に180°ねじって配置されていてよい。このような場合には、2つのビームスプリッタプリズムの第1の交差直線は、共通の光軸に沿った、第1のプリズム面に対して平行な投影面上への投影時に、相互に平行に位置するが、基準直線の異なる側に位置する。基準直線は同様に、投影面における第1の交差直線に対して平行に位置し、さらに第1の面と共通の光軸の交点を通って延在する。相応のことが、これらの各ビームスプリッタプリズムの第2の交差直線および第3の交差直線にも当てはまる。
特に、第1のビームスプリッタプリズム、第2のビームスプリッタプリズムおよび第3のビームスプリッタプリズムが使用される場合には、複数のビームスプリッタのうちの第1のビームスプリッタプリズムの第1の交差直線は基準直線の第1の側に位置し、複数のビームスプリッタのうちの第2のビームスプリッタプリズムの第1の交差直線は基準直線の第2の側に位置し、複数のビームスプリッタのうちの第3のビームスプリッタプリズムの第1の交差直線は、同様に基準直線の第1の側に位置する。第1のビームスプリッタプリズム、第2のビームスプリッタプリズムおよび第3のビームスプリッタプリズムの第1の交差直線は、空間において相互に平行に延在する。相応のことが、同様に、これらの各ビームスプリッタプリズムの第2の交差直線および第3の交差直線にも当てはまる。第1のビームスプリッタプリズム、第2のビームスプリッタプリズムおよび第3のビームスプリッタプリズムの順番はここで、本発明では、共通の光軸が、第1のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を、第2のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を、さらに第3のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を順々に通って延在するようにされている。
本発明では、共通の光軸は、一般的に、共通の光軸の周りの個々のビームスプリッタプリズムの向きに関係なく、ビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を通って延在し、種々のスペクトル選択性を有するダイクロイック層はそれぞれ第2のプリズム面上に被着されている、または第2のプリズム面に対して平行に、特に第2のプリズム面から所定の距離で配置されている。各ダイクロイック層はここで、特に、統一されたスペクトル選択性およびそれぞれ、他のダイクロイックコーティングとは異なるスペクトル選択性を有している。ダイクロイック層は、特に1つまたは複数の金属酸化物層の形態でプリズムもしくはプリズム面上に被着されていてよい。用語「層」と「コーティング」とは、ここでは同義語として使用される。
プリズム面、ここでは第2のプリズム面の直接的なコーティングに加えて、基本的に、相応するダイクロイック層を備えた、別個の、例えば平行平面な要素を提供することも可能である。相応する別個の要素は、相応するプリズム面から、例えば5μm以上の所定の距離で配置されていてよい。ダイクロイック層と相応するプリズム面との間にエアギャップが形成され、したがって屈折率に大きな差が生じているこのような構成によって、場合によってはビーム分割が有利に行われる。
共通の光軸に関してセンタリングされた、特にそれと同心円の光束の形態で、特に収束して、第1のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面の方向に、カラービームスプリッタ構成へ放射される光が、相応する構成によって、ビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面上のまたはこの第2のプリズム面に接している各ダイクロイック層で、スペクトル的に選択されて反射され得る。第1のプリズム面と第2のプリズム面とが相互に第1の角度で配置されているため、相応に反射された部分が、存在する場合には、第1のプリズム面に戻され、そこで特に全反射され、第3のプリズム面を通過して、各ビームスプリッタプリズムから放出され得る。
次に、これらの各部分は、例えばバンドパスフィルタを用いた、自由選択的な付加的なさらなるフィルタリングの後に、カメラもしくは相応する検出器に放射され、そこでそれぞれ検出され得る。これに相応して、第2のプリズム面上のまたはこの第2のプリズム面に接している各ダイクロイック層で反射されない、各プリズムに入射する光のスペクトル部分は、これを通過し、ビームスプリッタプリズムから出射する。これに続いて、これらの部分は検出されるか、またはさらなるビームスプリッタプリズムに到達し、そこで、これらは、第2のプリズム面上のまたはこの第2のプリズム面に接しているダイクロイック層に再び入射する。しかしこのダイクロイック層は異なるスペクトル選択性を有している。
すなわち、言い換えれば、本発明に相応に提案されるカラービームスプリッタ構成は、各部分ビーム路に波長範囲を割り当てるダイクロイック層を備えた、ビーム路内で続けて配置された複数の(少なくとも3つの)ビームスプリッタプリズムを含んでいる。各波長範囲に対してここで検出器は、検出のために使用可能である。本発明を使用することによって、ビームスプリッタ構成に放射された光の種々のスペクトル部分を、相応に単純、安価かつ高感度のモノクロ検出器、例えばモノクロカメラによって検出することができる。したがって、マルチカラー検出器の使用は必ずしも必要ではないが、それにもかかわらず、設定されていてよい。
全体として、必要とされるビームスプリッタプリズムは典型的に、使用される検出器の数より少なく、したがって検出されるべき波長範囲の数より少ない。なぜなら、通過したビームスプリッタプリズムの「最後の」ダイクロイック層の後に残っている光部分が有利には同様に、相応する波長範囲として検出可能であるからである。
本発明ではさらに、いくつかのプリズムの補償要素が検出ユニット内に設けられている。「プリズムの」補償要素はここでプリズム作用を有していることを特徴とする。つまり、相応する補償要素は、平行平面光学要素とは異なり、相互に、ある角度で配置された入射面および出射面を有している。入射面および出射面は、特に以降で説明される、補償要素の第1のプリズム面および第2のプリズム面である。すなわち入射面と出射面とは、相互に平行に配置されていない。各補償要素は、1つまたは複数の補償プリズムを含んでいる。言い換えれば、添付図面にも示されている、最も単純な場合の補償要素は、補償プリズムである。補償要素が複数の補償プリズムを有している場合、これらは特に少なくとも部分的に相互に面接触しており、すなわち、エアギャップなしで組み立てられ、特に相互にパテで密封されている。パテで密封する場合、面接触はパテ層を介して形成される。ここで複数のビームスプリッタプリズムの各々には、それぞれ1つの補償要素が割り当てられている。補償要素はそれぞれ1つの第1のプリズム面と1つの第2のプリズム面とを有している。補償要素が複数の補償プリズムから構築されている場合、これらのプリズム面はそれぞれ、補償要素の異なる補償プリズムのプリズム面であってもよい。
補償要素を使用することによって、特に、以降でも説明するように、次のことが保証される。すなわち、カラービームスプリッタ構成において形成されたスペクトル光部分が、カラービームスプリッタ構成において、さらにその各検出まで同一のガラス経路または以降で説明するように、所定の量を超えて相違しないガラス経路を進むことが保証される。「ガラス経路」はここで、光がガラス内、この場合には特に、1つまたは複数のビームスプリッタプリズムおよび1つまたは複数の補償要素の1つまたは複数の補償プリズム内を進む区間である。補償要素の補償プリズムとビームスプリッタプリズムとに加えて、本発明の顕微鏡システムにおいて使用される検出ユニット内に、場合によっては任意の他のプリズムも存在し得ることが自明である。
本発明では、各補償要素の第2のプリズム面は、割り当てられている各ビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面と共通の面に、または第2のプリズム面に対して平行に配置されている。本発明の構成はさらに、有利には、各補償要素の第1のプリズム面が、それに割り当てられている各ビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面に対して平行に配置されていることを含んでいる。このようにして、それぞれ、補償要素の各第1のプリズム面からの光の垂直方向の出射が生起され得る。上述したように、相応する面が光軸に対して傾斜して配置されているので、このような構成は、従来技術、例えば独国特許出願公開第2446923号明細書では設けられていない。
基本的に、本発明における顕微鏡システムは、広視野顕微鏡システムまたは共焦点顕微鏡システムとして形成可能であり、このために相応するビーム路を有している。本発明の特に有利な構成は、2つのビーム路が存在している、広視野顕微鏡システムと共焦点顕微鏡システムとを組み合わせたものに関する。
知られているように、広視野顕微鏡検査と共焦点顕微鏡検査とは、特に、それぞれ、照明され、カメラもしくは検出器を用いて検出されるサンプルの部分によって異なっている。
広視野顕微鏡検査では、サンプルは実質的に面状に照明される。したがって、相応する広視野顕微鏡システムは、サンプルもしくはサンプルが配置されている対物面の一部のこのような面状の照明に対して使用される照明光学系に関連して構成されている光源を有している。これに相応に、サンプル光の面状の検出も、典型的に、上述した2次元のカメラを用いて行われる。
これに対して、共焦点顕微鏡検査では、サンプルは、1つまたは複数の狭く区切られた、焦点合わせされた光点または1つまたは複数の光線を使用して、点状または線状に走査される。すなわち共焦点顕微鏡検査では、広視野顕微鏡システムの場合のように、いずれの時点でも、サンプルのこのような広い面が照明されることはない。以降では、特に点状の走査の場合について説明する。
共焦点顕微鏡検査では、照明に対応した点状もしくは線状検出が行われる。このために、検出された光のビーム路には、対物面と共役な面において、ピンホール絞りまたはスリット絞りが存在し、これは実質的に、対物面から、したがって照明光が焦点合わせされる面から来る光のみを通過させる。像面の上方の面および下方の面からの光は実質的に遮断される。このようにして、照明光が集中する各領域の周りの小さい体積部分からの光のみが検出器に到達し、その結果、ほぼ各焦点面の周りの細い層からの光のみを含む、高いコントラストの光学断面像を生成することができる。
広視野顕微鏡システムおよび共焦点顕微鏡システムは、照明光を提供する照明ユニットと、照明光を対物面に放射する照明ビーム路とを有している。さらにいずれの場合にも、検出ビーム路が設けられている。照明ビーム路および検出ビーム路はここで部分的に、相互に一致していてよく、この場合には特に、顕微鏡対物レンズは、照明ビーム路および検出ビーム路の一部であってよく、照明光を対物面に放射するためにも、対物面から放出された光を収集し、検出に用いられるようにするためにも使用可能である。言い換えれば、照明ビーム路と検出ビーム路とは、相応する顕微鏡システムにおいて部分的に一致し得る。
上述のように、広視野顕微鏡検査では、対物面におけるサンプルの面照明が設けられており、その結果、照明ユニットは、照明ビーム路とともに、所定のサンプル領域を照明するように構成されている。照明されたサンプル領域を、絞り等を使用することによって制限することができることが自明である。特に、照明ユニットは、照明ビーム路とともに、サンプルのケーラー照明を提供するように構成されていてよい。照明ビーム路はここで、照明ユニットの像を、第1のレンズおよび第2のレンズを用いて、または第1のレンズシステムおよび第2のレンズシステムを用いて、開口絞り面および顕微鏡対物レンズの後方の対物レンズ瞳が位置する面内に結像する。したがって、照明光は有利には、実質的に平行な光束の形態で、対物面を通過する。したがって、照明ユニットの面、開口絞り面および顕微鏡対物レンズの後方の対物レンズ瞳が位置する面は、共役面の第1のセットである。さらに照明ビーム路内には、共役面の第2のセットが存在する。これは、対物面および照明領域絞り面である。すなわち、照明領域絞り面は、対物面へ結像される。
これに対して、共焦点顕微鏡検査では、基本的にシングル点光源またはマルチプル点光源として形成された点光源が使用される。すなわち、個々のまたは複数の光点が生成可能であり、これらはその後、照明光学系によって対物面に焦点合わせされ得る。例えば、シングル点光源として、(シングル)ピンホール絞りの絞り開口部に焦点合わせされるレーザービームを使用することができる。このようにして、特に集中的な照明を行うことができる。マルチプル点光源を、特に、例えば、Pawley,J.B.(編)「Handbook of Biological Confocal Microscopy(第3版、Springer−Verlag 2006年)」における、Toomre,D.およびPawley,J.B.著「Disk−Scanning Confocal Microscopy(第10章)」において説明されているように、ニポウディスクの形態の回転可能なマルチプルピンホール絞りを用いて実現することができる。このような回転可能なマルチプルピンホール絞りには、複数のスパイラルアームの形態で配置されている、多数の絞り開口部が提供されている。例えば白色光源またはレーザの光はここで、例えば同様に回転するマイクロレンズディスクを用いて、対物面とは反対の側から、マルチプルピンホール絞りもしくはその絞り開口部に焦点合わせされ得る。相応する構成の利点は、サンプルの高速な、マルチライン走査である。
どちらの場合でも、すなわちシングルピンホール絞りを使用する場合でも、回転可能なマルチプルピンホール絞りを使用する場合でも、照明ビーム路は、対物面からの光もシングルピンホール絞りもしくはマルチプルピンホール絞りを通過するように構成されている。これは、特に回転可能なマルチプルピンホール絞りの場合には、照明にも使用される同じピンホール絞りであってよい。詳細については、引用されている専門文献を参照されたい。しかし、特にシングル点光源もしくは相応するシングルピンホール絞りが使用される場合、これは別個のピンホール絞りであってもよい。
スパイラルアームの形態で配置されている絞り開口部を備えた、回転するマルチプルピンホール絞りを使用する場合、すでに回転させるだけでサンプルを走査することができ、個別の偏向システム(スキャナー)は不要である。これに対して、従来技術から知られているように、シングル点光源は、相応する偏向システムもしくはスキャン装置を必要とする。例えば、この関連において、Pawley,J.B.(編)「Handbook of Biological Confocal Microscopy(第3版、Springer−Verlag 2006年)」におけるStelzer,E.H.K.著「The Intermediate Optical System of Laser−Scanning Confocal Microscopes(第9章)」を参照されたい。
相応するスキャン装置は、特にテレセントリック面またはこれに共役な面に配置される。なぜなら、このような面における光ビームの角度は、対物面におけるその焦点の横方向位置を定めるからである。特に、ここでは、旋回可能なミラーが使用可能であり、その旋回点はテレセントリック面の中央にある。x方向およびy方向(すなわち、相互に垂直な対物面における2つの方向)における偏向を可能にするために、ホルダー内で第1の軸を中心に傾斜可能な個々のミラーを使用することができる。ここでホルダー自体は再度、第1の軸に対して垂直な第2の軸を中心に傾斜可能である。それぞれ、異なる軸を中心に傾斜可能な2つのミラーを伴う構成も既知である。これらのミラーはここで、テレセントリック面もしくはこれに共役な面のそれぞれ上方もしくは下方に配置される。
本発明の顕微鏡システムでは、対物レンズと対物レンズの像側に配置されたチューブ光学系とが提供されており、ここで有利には無限光路が、対物レンズとチューブ光学系との間に形成されており、チューブ光学系は、無限光路からの光を、チューブ光学系の像側に配置されており、対物面に共役な像面に焦点合わせする。チューブ光学系は、特にチューブレンズとして、または相応するレンズのセットとして形成されていてよい。無限光路を備えた顕微鏡は、相応する無限光路が(寸法において)拡張可能であり、したがって、さらなる光学要素の導入が容易に可能であるという特別な利点を有している。これは、例えば、以降で説明する広視野照明システムの一部に当てはまる。
本発明の顕微鏡システムはここで、有利には、相応する広視野照明システムおよび広視野検出システムを有しており、ここで広視野照明システムおよび広視野検出システムは、対物面の領域の面状の照明および検出のために設けられている。照明システムおよび検出システムが一般的に共通の要素も有し得るということが自明である。したがって例えば、上述したように、顕微鏡対物レンズは、上述した理由から、照明システムの一部であり、かつ検出システムの一部である。言い換えれば、照明システムのビーム路と検出システムのビーム路とは、特定の区間において相互に合同に延在していてもよい。
広視野照明システムは、有利には、無限光路に配置されているスプリッタミラーを含んでいる。これは、同様に広視野照明システムの一部であり、例えば冷光光源またはLED光源として形成されていてよい光源の光を、対物レンズとチューブ光学系との間の無限光路内に、または特にチューブ光学系の像側に形成されていてよいさらなる無限光路内に入力する。広視野照明システムはここで、有利には、光源の光を適切な方法で、例えば、収束光ビーム、発散光ビームまたはコリメートされた光ビームの形態で提供する照明光学系を有している。
上述したように、本発明の特に有利な構成では、顕微鏡システムは、広視野顕微鏡システムと共焦点顕微鏡システムとを組み合わせたものとして形成されている。したがってこれは有利には、広視野照明システムおよび広視野検出システムの他に、対物面の領域の点状の走査のために共焦点照明システムおよび共焦点検出システムを有している。広視野照明システムおよび広視野検出システムはここで、特に、少なくとも部分的に、共焦点照明システムおよび共焦点検出システムから分離されている。特に、以降でもさらに説明するように、使用される検出ユニットの各々は、広視野検出システムおよび共焦点検出システムに割り当てられている。共焦点照明システムおよび共焦点検出システムは、基本的に、従来技術を参照して上で説明したように形成されていてよい。
特に、本発明の顕微鏡システムでは、共焦点照明システムは、対物面および像面に共役な面に点光源を有しており、共焦点検出システムは特に、対物面および像面に共役な上記の面または対物面および像面に共役なさらなる面においてピンホール絞りを有している。
ここで「点光源」とは、サンプルの点状の照明を可能にする各光源のことである。特に、点光源は、光を共焦点照明システムに供給するための光ファイバの端部であってよい。特に、ピンホール絞りの絞り開口部であってもよく、これは、照明光を焦点合わせする光学系の焦点面に位置する。点光源が対物面および像面に共役な面に位置していることによって、本発明の顕微鏡システムにおいて、サンプル内の点の焦点合わせされた照明が生起される。対物面と像面とに共役な面にピンホール絞りを配置するか、もしくは共焦点検出システム内のさらなる共役面にピンホール絞りを配置することによって、実質的に、焦点面からの光のみが検出器に到達するという上述した利点を得ることができる。
ここで「点状」の照明もしくは走査について記述する場合、相応する「点」は、数学的な意味での広がらない点を意味するのではなく、回折光学の点拡がり関数に相応する点を意味するということを理解されたい。その広がりは実質的に、使用されている光の波長と集束光学系の開口数とによって得られる。
本発明の顕微鏡システムでは、共焦点照明システムは、特に、照明光の偏向のためにスキャン装置を有することができる。これは、説明されたように形成されていてよく、特に、テレセントリック面またはこれに共役な面に配置されていてよい。
本発明の顕微鏡システムは、有利には、第1の検出ユニットと少なくとも1つの第2の検出ユニットとを含んでいる複数の検出ユニットを含んでおり、これら検出ユニットのうちの第1の検出ユニットは広視野検出システムに割り当てられており、少なくとも1つの第2の検出ユニットは共焦点検出システムに割り当てられている。これらの検出ユニットにはここで、特に、異なる検出器が装備されていてよい。すなわち、特に面検出器もしくはカメラを備えた第1の検出ユニットおよび点検出器を備えた少なくとも1つの第2の検出ユニットである。
有利には本発明の顕微鏡システムでは、広視野モードと共焦点モードとの切り替えが可能である。このために、2つの位置に配置可能な切り替えミラーが、特に、チューブ光学系の像側に提供されていてよく、ここで切り替えミラーの第1の位置において光が広視野検出システムに放射され(特に、共焦点検出システムには放射されず)、切り替えミラーの第2の位置において光が共焦点検出システムに放射される(特に、広視野検出システムには放射されない)。ミラーはここで、特に位置の1つにおいて、光が供給される各検出システムへのビーム路の偏向を生起させる。
本発明の特に有利な実施形態では、1つまたは複数の補償要素の第2のプリズム面は、それぞれ、割り当てられている各ビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面の少なくとも一部の上にパテで密封されている。このようにして、さらなる固定手段および調整手段を用いずに、相応するプリズム面の平行配置もしくは面における配置が実現される。このような場合、それぞれ、相応するビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面上に、またはこの第2のプリズム面に接して位置するダイクロイック層は、少なくとも部分的に、このようなパテ層内に入れられていてよい、もしくはこのようなパテ層によって覆われてよい。このようにして、各ダイクロイック層を相応に保護することができる、もしくは例えばダイクロイック層を貫通する光が曝される境界面作用を軽減もしくは排除することができる。
しかし、基本的にこの構成では、1つまたは複数の補償要素の第2のプリズム面と、割り当てられている各ビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面との間にエアギャップが設けられていてもよく、これによって、上述のように、ビーム分割能力が場合によって、良い影響を受ける可能性がある。しかし、このような構成によって、場合によっては組立てのコストおよび調整のコストが増す。
いずれの場合でも、各ビームスプリッタプリズムのダイクロイック層は、少なくとも部分的に、その第2のプリズム面と、割り当てられている補償要素の第2のプリズム面との間にある。プリズム面の「間」のビームスプリッタ層の配置は、相応するダイクロイック層が1つのプリズム面上に被着されている場合にも、ダイクロイック層を備えた上述した様式のさらなる要素が各プリズム面の間に入れられている場合にも、ここで使用されている言語慣用内にあり、エアギャップが設けられているか否かは関係ない。
相応するカラービームスプリッタ構成では、有利には、これらの第1の角度は同一の角度量を有しており、これらの第2の角度は同一の角度量を有しており、これらの第3の角度は同一の角度量を有している。したがって、このような構成では、ビームスプリッタプリズムは、それらの角度に関して等しく形成されている。しかし、それらは、相応する同一の角度のもとで、異なるサイズ、すなわち、異なる体積を有することができる。付加的なプリズム等のさらなる措置と組み合わせて、以降でもさらに説明するように、ダイクロイック分割によって形成された各光部分が同一または相互に調整されたガラス経路を進むことを保証するためにこれが設けられていてよい。
ここで、第1の角度は特にそれぞれ30°であってよく、第2の角度は特にそれぞれ90°であってよく、第3の角度は特にそれぞれ60°であってよい。これに対して択一的に、第1の角度はそれぞれ22.5°であってもよく、第2の角度はそれぞれ112.5°であってよく、第3の角度はそれぞれ45°であってよい。特に、上述したように、ビームスプリッタプリズムは本発明においてそれぞれ、Bauernfeindプリズムとして形成されていてよい。
本発明の顕微鏡システムの検出ユニットでは、カラービームスプリッタ構成の複数のビームスプリッタプリズムは、特に、第1のビームスプリッタプリズム、第2のビームスプリッタプリズムおよび第3のビームスプリッタプリズムを含んでおり、ここで共通の光軸は、第1のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面に対して垂直に、ビームスプリッタ構成に入り、第3のビームスプリッタプリズムに割り当てられている補償要素の第1のプリズム面に対して垂直に、ビームスプリッタ構成から出る。
特に有利な構成は、第1のビームスプリッタプリズム、第2のビームスプリッタプリズムおよび第3のビームスプリッタプリズムのみが提供されているカラービームスプリッタ構成の使用時に生じる。ここでは共通の光軸が、第1のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を、第2のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を、さらに第3のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を順々に通って延在する。このようにして、各属する補償要素もしくはそれらのプリズム面も、光軸によって順々に貫通される。このようにして、光を合計4つの波長範囲に分割することができる。これは、最小数の光学要素を用いて実現可能であり、ガラス経路の場合には、境界面の数は、冒頭で説明した従来のカラービームスプリッタ構成と比較して最小化されている。個々のビームスプリッタプリズムは、特に、このような構成において上で説明したように相互にオフセットされて、もしくはねじられて配置されていてよい。
このような構成において、光束の形態において、共通の光軸に沿って、第1のプリズム面を介して第1のビームスプリッタプリズムに、ひいてはカラービームスプリッタ構成全体に放射される光は、ここで、カラービームスプリッタ構成もしくはそのビームスプリッタプリズムによって以降のような影響を受ける。
それに対して第1のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層もしくはコーティングが選択的である、もしくは反射作用を有する、第1のビームスプリッタプリズムに放射された光の第1の波長範囲もしくはスペクトル部分は、第1のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面で、もしくはこの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層で反射されて、第1のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面に戻り、ここで再び反射され、第1のビームスプリッタプリズムの第3のプリズム面を貫通して、第1のビームスプリッタプリズムから放出される。それに対して第1のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層もしくはコーティングが選択的でない、もしくは透過性である、第1のビームスプリッタプリズムに放射された光の第2の波長範囲もしくはスペクトル部分は、これを通り、その後に、割り当てられている補償要素の第2のプリズム面および第1のプリズム面を通過した後に、第2のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面を介して、第2のビームスプリッタプリズムに放射される。
それに対して第2のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層もしくはコーティングが選択的である、もしくは反射作用を有する、第2のビームスプリッタプリズムにこのように放射された光の同様の第1の波長範囲もしくはスペクトル部分は、第2のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面で、もしくはこの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層で反射されて、第2のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面に戻り、ここで再び反射され、第2のビームスプリッタプリズムの第3のプリズム面を貫通して、第2のビームスプリッタプリズムから放出される。それに対して第2のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層もしくはコーティングが選択的でない、もしくは透過性である、第2のビームスプリッタプリズムに放射された光の第2の波長範囲もしくはスペクトル部分は、これを貫通し、その後に、割り当てられている補償要素の第2のプリズム面および第1のプリズム面を通過した後に、第3のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面を介して、第3のビームスプリッタプリズムに放射される。
それに対して第3のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層もしくはコーティングが選択的である、もしくは反射作用を有する、第3のビームスプリッタプリズムにこのように放射された光の同様の第1の波長範囲もしくはスペクトル部分は、第3のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面で、もしくはこの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層で反射されて、第3のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面に戻り、ここで再び反射され、第3のビームスプリッタプリズムの第3のプリズム面を貫通して、第3のビームスプリッタプリズムから放出される。それに対して第3のビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面上に被着されたダイクロイック層もしくはコーティングが選択的でない、もしくは透過性である、第3のビームスプリッタプリズムに放射された光の第2の波長範囲もしくはスペクトル部分は、これを貫通し、その後に、割り当てられている補償要素の第2のプリズム面および第1のプリズム面を通過した後に放出され、ここで検出に到達する。
第3のプリズム面を介してそこから放出される、第1のビームスプリッタプリズムに放射された光の第1の部分は、有利には、第1のカメラもしくは第1の検出器に供給され、もしくは特に相応するインターフェースを介して、検出ユニットから放出される。これは事前に、例えばバンドパスフィルタを用いて、適切な方法でフィルタリングされてもよい。第3のプリズム面を介してそこから放出される、第2のビームスプリッタプリズムに放射された光の第1の部分は、有利には、第2のカメラもしくは第2の検出器に供給され、もしくは特に相応するインターフェースを介して、検出ユニットから放出される。これも事前に、例えばバンドパスフィルタを用いて、適切な方法でフィルタリングされてよい。第3のプリズム面を介してそこから放射される、第3のビームスプリッタプリズムに放射された光の第1の部分は、有利には、第3のカメラもしくは第3の検出器に供給され、もしくは特に相応するインターフェースを介して、検出ユニットから放射される。これも事前に、例えばバンドパスフィルタを用いて、適切な方法でフィルタリングされてよい。第2のプリズム面を介してそこから放出され、その後、属する補償要素の第2のプリズム面および第1のプリズム面を通過する、第3のビームスプリッタプリズムに放射された光の第2の部分は、有利には、第4のカメラもしくは第4の検出器に供給され、もしくは特に相応するインターフェースを介して、検出ユニットから放出される。これも事前に、例えばバンドパスフィルタを用いて、適切な方法でフィルタリングされてよい。
これらが存在する場合に、第1の検出器、第2の検出器、第3の検出器および第4の検出器を用いて検出されたデータ、例えば相応するカメラを用いて記録された画像、特に単色画像は、適切な結像装置を用いて、特にデジタル手段を用いて、本発明の方法およびその構成も参照してさらに詳細に説明されるように、処理されてよい。特に、相応する画像が登録されてよい。ここでは特に、結像固有の、すなわち、観測された構造に由来するマーキングまたは人工的なマーキングを使用することができる。点検出器を用いて共焦点検出システム内で評価が行われる場合、相応に検出されたデータを、スキャン装置の既知の駆動制御データと併せて、画像を合成することができる。
ビームスプリッタプリズムおよび補償要素の具体的な数に関係なく、本発明に従って投入可能な検出ユニットのカラービームスプリッタ構成は有利には、共通の光軸に沿って、第1のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面を通じてカラービームスプリッタ構成に放射される多色光を、それぞれ検出可能な複数のスペクトル部分に分割する。
有利には、ここで、複数のスペクトル部分の1つは、第3のビームスプリッタプリズムに割り当てられている補償要素の第1のプリズム面を介してビームスプリッタ構成から放出される。他のスペクトル部分は、存在する場合、それぞれ、第1のビームスプリッタプリズム、第2のビームスプリッタプリズムおよび第3のビームスプリッタプリズムのそれを介してビームスプリッタ構成から放出される。検出ユニットの最大の利用は、スペクトル部分の数がビームスプリッタプリズムの数よりも1つ多い実施形態において生じ、ここでスペクトル部分の1つは、最後のビームスプリッタプリズムに割り当てられている補償要素の第1のプリズム面を介してこのビームスプリッタ構成から放出され、残りのスペクトル部分の各々は、複数のビームスプリッタプリズムの各々の第3のプリズム面を介してこのビームスプリッタ構成から放出される。このようにして、最小数の構成部分で、スペクトル部分への最大の分割を実現することができる。
本発明に相応に使用可能な検出ユニットにおいて、最後のビームスプリッタプリズムに割り当てられている補償要素の第1のプリズム面および/または複数のビームスプリッタプリズムの第3のプリズム面の少なくとも1つに、検出器を取り付けるためのインターフェースもしくは出力側および/または相応する検出器自体が割り当てられていてよい。このような構成では、特に自由に選択可能な検出器をモジュール式に、インターフェースにまたはインターフェースの一部に取り付けることができる。特に、インターフェースは、ここで例えばいわゆるCマウント、バヨネットアダプター等の形態の機械的な標準インターフェースとして設けられていてよく、これは特に工具を用いない、検出器もしくはカメラの交換を可能にする。相応する機械的なインターフェースは、特に、例えば、光軸に沿って、または光軸に対して垂直に画像位置を調整するために、調整可能に構成されていてもよい。
さらなる構成では、本発明に相応に使用可能な検出ユニットは、すでに複数の検出器も含んでいてよく、ここで複数の検出器のそれぞれは、検出面を有している。検出器の数は基本的に任意である。しかし、本発明の特に有利な構成では、検出器の数は最大で、ビームスプリッタプリズムの数より1つ多い。このような構成では、上述した最大のビーム分割が、最小数の光学部品を用いて実現可能である。このような場合には、カラービームスプリッタ構成において生成されたスペクトル部分の各々が、それぞれ、検出器に供給され、そこで検出される。ここで検出器の検出面は、最後のビームスプリッタプリズムに割り当てられている補償要素の第2のプリズム面と共通の面に、またはこの第2のプリズム面に対して平行に配置されており、残りの検出器は、自身の各検出面が、各ビームスプリッタプリズムの第3のプリズム面と共通の面に、またはこの第3のプリズム面に対して平行に位置するように配置されている。
何度か述べたように、本発明において使用されるカラービームスプリッタ構成は、ビームスプリッタプリズムに、それぞれ、第1のプリズム面および第2のプリズム面を備える相応の補償要素が割り当てられているように構成されている。相応する構成によって、特に、カラービームスプリッタ構成の入力側、例えば顕微鏡への相応するアダプタと、相応するカメラもしくは検出器との間の光路もしくはガラス経路が、波長部分の説明したスペクトル選択的取り出しによって生成されるすべての部分ビーム路において同一にされる、または特にカラービームスプリッタ構成と顕微鏡との間にある、例えばカメラアダプタまたは別の光学的な構成の縦色収差の残りが補償されるように最適化されるもしくは相互に調整される。
すなわち、本発明の特に有利な実施形態では、補償要素は次のように形成されている。すなわち、多色光のスペクトル部分の各光路が特に第1のビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面から、検出器の各検出面まで、カラービームスプリッタ構成において、それらの長さが、所定の量を超えて相違しないガラス経路を進むように形成されている。各ガラス経路が最大で異なっていてよい、または有利には最大で異なるはずである所定の量|d|は、ここで特に
Figure 2021505940
にしたがって特定可能である。ここで、nは考察されている光の下限波長でのビームスプリッタ構成のコンポーネントに使用される材料の屈折率を示し、nは上限波長での相応する屈折率を示し、λは使用される平均波長を示し、NAは検出器または相応する検出器面上での結像の開口数を示している。例えば、400〜500nmの波長範囲の光が観察される場合、nは400nmでの屈折率を示し、nは500nmでの屈折率を示す。使用される平均波長は特に465nmである。開口数NAは、検出器もしくは検出面に入射するビーム束の半分の開口角の正弦である。
相応する最大許容差量|d|を使用することによって、結像の縦色収差が被写体深度よりも小さくなり、したがって不都合に現れることはない。
特に、本発明では、量dの代わりに、上記の式に従って求められた量|d|の最大で25%、50%または75%に相当する量を選択することができる。このようにして、場合によって異なるガラス経路に対して付加的に、本発明において、縦色収差へのさらなる影響を考慮することができる。
特に有利には、それぞれ、補償要素もしくはそれらの補償プリズムは、それらが割り当てられている各ビームスプリッタプリズムと同じ材料もしくは同じまたは同等の光学密度の材料から形成されている。すべてのプリズム、すなわちすべてのビームスプリッタプリズムおよびすべての補償要素もしくは補償プリズムも、同じ材料もしくは同じまたは同等の光学密度の材料から形成されていてよい。
本発明に相応に提案された顕微鏡システムの検出ユニットにおいて、複数のビームスプリッタプリズムのうちの1つのビームスプリッタプリズムの第2のプリズム面を介して出射し、それに割り当てられている補償要素の第2のプリズム面を介して補償要素に入射する光ビームは、相応するビームスプリッタプリズムおよびその割り当てられている補償要素において、特に平行オフセットなく、同じ方向に延在する。これに相応して、ビームスプリッタプリズムに割り当てられている、複数の補償要素のうちの1つの補償要素の第1のプリズム面を介して補償プリズムから出射し、従属するビームスプリッタプリズムに放射される光ビームは、この従属するビームスプリッタプリズムにおいて、平行オフセットなく、それまでの相応する補償要素と同じ方向に延在する。補償要素の使用によって、特に、光学的により密度の低い媒体からの、もしくは光学的により密度の低い媒体への移行部で入射面および出射面が光軸に対して垂直になる。
冒頭ですでに説明したように、特に有利には、カラービームスプリッタ構成は、マルチカメラモジュールの一部である。このために、検出ユニットは、有利には、顕微鏡の適切な光出口もしくは検出出口に結合するように構成されている入力側を備えたハウジングを有している。相応する「入力側」はここで、顕微鏡からの光、特に複数のスペクトル波長部分から合成されている光をカラービームスプリッタ構成に放射するように構成されている。このような光は、例えば、複数帯域型蛍光ビームスプリッタキューブを介して顕微鏡から放出される光である。相応する入力側は、特に、光学的機械的インターフェースとして形成されていてよく、その接続面は同様に、ビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面および第2のプリズム面を貫通する、何度か述べた共通の光軸に対して垂直に位置している。相応する入力側は、特に、顕微鏡の相応する光出口との直接的または間接的な結合のために形成されている。ここでは「直接的な」結合とは、さらなる機械要素および/または光学要素が挿入されていない結合のことであり、「間接的な」結合とは、冒頭で説明したような任意のさらなる要素を備える機械的かつ/または光学的なアダプタを用いた結合であると理解されたい。
「光出口」はここで使用される言語慣用において、顕微鏡の光学的機械的インターフェースであり、これを介して、観察光、すなわち観察されるサンプルから放出されたまたは戻された光が顕微鏡から放出可能である。これは、観察光全体であってよいが、相応する光出口が観察光の一部だけを取得することも可能である。これは例えばここにおいて、この場合には非スペクトル選択性のビームスプリッタを介して、光部分が顕微鏡の観察ビーム路から取り出される場合である。相応のことが、「検出出口」に対して、特に共焦点顕微鏡システムの場合に当てはまる。
光出口は無限インターフェースとして形成されていてよく、すなわち観察光もしくはサンプルの相応する像は無限に結像可能である。光出口はまた、例えば、コリメートされた形態の観察光を提供するために、すなわち、従来の有限光学系によって構成されていてよい。
光出口、検出ユニットおよび/または挿入されたアダプタは、観察光が、使用される各カメラもしくは検出器の検出器面上に焦点合わせされるように構成されている集束光学系も有していてよい。有利には、特定の形成に関係なく、すべてのケースにおいて、検出ユニット内の観察光は、収束するビーム束の形態で、各ビームスプリッタプリズムに放射される。ここで、焦点面はそれぞれ、使用されるカメラもしくは検出器の面に位置する。ここで、上述した措置によって、ダイクロイック分割によって生成された各部分ビーム路が同一である、または、例えば、縦色収差を補償するために、相互に調整された長さ、特に同一または相互に調整されたガラス経路を有していることが保証される。
多数の種々の構成においてこれまで説明されてきた1つの第1の検出ユニットまたは複数のそのような検出ユニットを備える顕微鏡システムを用いた顕微鏡結像のための方法も、本発明の対象である。複数のそのような検出ユニットは、1つの第1の検出ユニットと少なくとも1つの第2の検出ユニットとを含んでいる。ここでは顕微鏡を用いて、複数の波長部分を有する光が検出ユニットに、または各ビームスプリッタ構成を有する検出ユニットの少なくとも1つに放射され、種々のスペクトル部分に分解される。種々のスペクトル部分がそれぞれ検出器によって検出される。相応に本発明の方法にも作用する各特徴および利点に関しては、カラービームスプリッタ構成に関する上記の説明を明確に参照されたい。
特に、ここでは、対物面の領域の面状の照明および検出を行う広視野照明システムおよび広視野検出システムと、対物面の領域を点状に走査する共焦点照明システムおよび共焦点検出システムと、を有する顕微鏡システムが使用される。ここでこの方法は、広視野モードと共焦点モードとを含んでおり、ユーザの設定に応じてそれらの間が切り替えられる。この場合には、例えば、上述した切り替えミラーを使用することができ、それによって、システムのうちのそれぞれ1つのシステムだけが光を得る。
本発明の方法において、検出器によって検出された種々のスペクトル部分は、少なくとも部分的に計算ユニットを用いて処理され、ここで処理は、特に、デジタル画像データの形態で検出される個々のスペクトル部分の評価を含んでいる。種々のスペクトル部分を、例えば、合成して全体画像データにするために少なくとも部分的に相互に合併することもでき、ここでは全体画像データも評価すること、または全体画像データのみを評価することが可能である。相応する評価を、特にデータ評価として、特に画像評価として実行することができ、これは画像の明るさまたは強度、コントラスト、および/または、特にマルチカラー検出器が使用される場合は種々の色部分の評価を含むことができる。例えば、処理は、ホワイトバランスもしくはカラーバランス、ゼロ値減算、デジタルフィルタリング、正規化、コントラスト補償、コントラスト強調、鮮鋭化またはセグメンテーション等の、画像処理の分野から知られている他のステップも含むことができる。
相応するデータ評価に基づいて、特に、顕微鏡の検出パラメータおよび照明パラメータおよび/または少なくとも1つの検出器の検出パラメータを設定することができ、このようにして所期のようにさらなるサンプル情報を得ることができる。
特に、顕微鏡の照明ユニット内の少なくとも1つの光源の光の強度、波長および/または偏光を、照明パラメータとして設定することができる。以降に説明するように、スペクトル分離を、このようにして、例えば、1つの蛍光体のみの選択的励起によって容易にすることができる。さらに、例えば波長の光強度を適切に設定することによって、相応に励起された蛍光体の蛍光応答による画像の過剰放射を防止することができる。
検出パラメータは、例えば、使用される1つまたは複数の検出器の種々の電子的な利得(ゲイン)を含むことができる。放射された光を用いた励起の変化または励起波長のシフトに加えて、検出チャネルの調整も、電子的な利得を設定することによってスペクトル分離を容易にすることができる。露光時間も相応に設定可能である。
特に、上述したように、種々のスペクトル部分の処理は、種々のスペクトル部分の少なくとも一部の登録および重ね合わせも含むことができる。ここで、上述したように、特に結像固有の、すなわち観察されている構造に由来するマーキングまたは人工的なマーキングが使用可能である。このようにして、登録を特に確実に行うことができる。
本発明の特に有利な構成では、種々のスペクトル部分の少なくとも一部に対して位置偏差データが提供され、これが登録に使用されてもよい。例えば、本発明において使用される検出ユニットを、製造後または調整後に較正することができ、ここで各スペクトルチャネルに対して、すべてのスペクトルチャネルの規準位置もしくは目標位置または平均画像位置に対する画像位置の偏差を検出することができる。そのような検出は特に、すぐ上で説明したように、特に検定部品または規準部品を使用して検出できる、結像固有の構造を使用して可能である。
相応する偏差は、本発明では、特に較正データの形で維持され、後の検査および処理の際に使用されてよい。較正データを、例えば、検出ユニットまたは特定の検出器に割り当てられている、例えば共通のハウジング内の1つまたは複数の、特に不揮発性のデータメモリ内に格納することもできる。
本発明の特に有利な実施形態では、種々のスペクトル部分の処理は、特にスペクトル部分が個別画像データの形で検出され、登録され、全体画像データに合成された後で、スペクトル分離を含むことができる。本発明では、スペクトル分離は、特に、検出チャネルを弱めるかまたは強めるための上述した措置を含むことができる。
スペクトル分離は、特に、線形スペクトル分離を含むことができる。これは、相応するサンプルが1つまたは複数の蛍光色素でマークされている場合に特に当てはまる。スペクトル分離を、例えば、基準スペクトルを用いて行うことができ、これに基づいて、各蛍光体の寄与を特定もしくは推定することができる。従来技術から基本的に知られているスペクトル分離によって、特に、極めて類似した発光スペクトルを伴う多数の種々の蛍光色素を正確に分割することができる。さらなる詳細については、関連する専門文献を参照されたい。
上述したように、照明ユニット、または場合によっては種々の検出器も駆動制御することによって、1つまたは複数の蛍光体のスペクトル全体への寄与が増大または低減され得ることによって、スペクトル分離が容易にされてよい。このようにして、例えば、特別に選択された特性を伴う光の励起から生じる基準スペクトルを得て、これをスペクトル全体と比較することが可能である。言い換えれば、検査されるべき蛍光体の寄与をより良好に評価できるようにするために、スペクトルに対する他の蛍光体の寄与に所期のように影響を与えることができる。
スペクトル分離が行われる場合には、個別画像データの評価は、有利には、フェーザー分析を含み、駆動制御は、このフェーザー分析に基づいて行われる。本発明に相応に提案された顕微鏡システムは、特にそのようなフェーザー分析に関連して特に有利であることが判明している。なぜなら、ここでは信号/ノイズ比が、分割もしくはスペクトル分離にとって決定的であり得るからである。したがってここでは特に有利には、個々の色もしくはスペクトルチャネルを自身の強度に関して増大させること、もしくは存在するノイズに関して調整することができる。これは、本発明において可能である。
フェーザー分析では、個々のピクセルのコンポーネントがフェーザープロットにおける点として示される。個々のスペクトルコンポーネントは、このような評価における点群を表す。これらの点群の直径はノイズに関連し、ここで理想的には、ピクセルの色値に対する個々の色素の寄与の十分に正確な識別が可能になる程度まで最小化される。本発明に相応に提案された検出ユニットを使用することによって、ユーザは、スペクトル分離の正確さと、より強い照明によるサンプルの負荷との間で決定を下すことができる。
本発明に相応に提案された方法の特に有利な構成では、種々のスペクトル部分は、ピクセルデータの形態で検出され、かつ/または処理は、ピクセルデータの生成を含んでいる。このような場合には、そのスペクトルまたはそれらのスペクトルが厳密に1つの蛍光体の寄与によってのみ引き起こされる、ピクセルデータ内の1つまたは複数のピクセルの内容を、ピクセルデータにおいて求めることができる。このような内容またはこれらの内容を次に、スペクトル分離に対する基準値として使用することができる。すなわち、そのような1つまたは複数の基準値は、特に、そのスペクトルが1つの蛍光体の寄与によってのみ引き起こされる、1つまたは複数のピクセルの内容であってよい。
本発明のさらなる態様および利点および上述した実施形態のすべてと組み合わせて設定可能であり、有利であり得るさらなる構成を以降で再度、まとめて説明する。
本発明における検出ユニットにおいて使用可能な、もしくは相応するカラービームスプリッタ構成に結合可能な、または相応するカラービームスプリッタ構成内に構築可能な、これらのカメラもしくは検出器は、有利には同じピクセルサイズおよびピクセル配置を有することができ、したがってすべてのカメラの画像を電子的に重ね合わせることができる。この際に、場合によってはエラーが発生しやすいスケーリングは用いられない。当然、これは面検出器にのみ関係する。本発明に相応に提案されたカラービームスプリッタ構成を用いて特に、カメラもしくは相応する検出器間の、固定的に設定された、変更不可能なスペクトル分割を実現することができる。このようにして、高い再現性と簡単な操作とが可能になる。反射はそれぞれ同一であり、かつ偶数であるので、すべてのカメラもしくは検出器上で同じ位置の像を得ることができる。
Bauernfeindプリズムの使用は特に有利である。なぜなら、入射角が小さく、特に30°であり、第2のプリズム面上のダイクロイック層の光学的な特性が、特に従来技術から既知の装置の場合よりも良好だからである。ビームスプリッタプリズムでの二重反射は、すべてのカメラもしくは検出器上の像の向きが同じであり、したがってハードウェア側の像のミラーリングに対するカメラもしくは検出器の能力に配慮する必要がないということを保証する。第2の反射は、第1のプリズム面への光の相応に小さい入射角のために、有利には全反射であるので、これは、透過または結像特性に悪影響を及ぼさない。
プリズム、すなわちビームスプリッタプリズムおよび有利には設けられている補償要素におけるガラス経路の選択は、本発明では基本的に2つの目的方向で行われる。すべてのガラス経路は同じ長さに、もしくは補償要素を用いて相互に調整できるため、自由選択的に設けられているカメラアダプタの光学系もしくはカラービームスプリッタ構成に放射される光束のパラメータを、このようなガラス経路に対してのみ最適化すればよく、すべてのカメラもしくは検出器での結像の質は、カメラアダプタの質にのみ関連する。ビームスプリッタプリズムのサイズおよび場合によっては幾何学的形状ならびにそれらに割り当てられている補償要素のサイズおよび場合によっては幾何学的形状によるさまざまなカメラもしくは検出器へのガラス経路の長さ、または相応するガラス経路の調整は、本発明においては特に、さまざまなチャネルにおける縦色収差のわずかな残りを補償するために利用され得る。
本発明では、各スペクトル範囲に対して最適化された感度を有するカメラもしくは検出器が使用可能である。このようにして、検出の感度が全体的に向上する。カメラもしくは検出器の画像を、計算ユニット、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、メインプロセッサ(CPU)またはグラフィックプロセッサ(GPU)を用いて、特にピクセルの精度で重ね合わせることができる。例えばここで、横方向の画像位置またはカメラの配向における機械的な不正確さを補償することができる。例えば機械的な不正確さまたは光学的な残在収差(歪曲収差、横色収差等)をそれによってデジタルに補償することができる、各システムの特定の較正情報を伴うデータ担体が例えば、相応するカメラモジュールもしくはカラービームスプリッタ構成内の不揮発性の電子メモリモジュール(EEPROM)内に統合されていてよい。
カメラもしくは検出器の像に基づく、色素から生じる放出光の割り当てを、特に、既知のいわゆるスペクトル分離(Spectral Unmixing)によって行うことができる。ここでは個々の蛍光体のスペクトル情報の全体が、別個の画像に分割される。スペクトル分離に対しては、重ね合わせによって得られるピクセルスタックの各ピクセルのスペクトルコンテンツを、サンプルの蛍光体分子の既知のスペクトルの可能な全体組み合わせと比較するアルゴリズムを使用することができる。
説明したスペクトル分離のパラメータを、(例えば、ダイクロイック層への可変入射角によって生じる)部分ビーム路のスペクトル特性におけるわずかな違いを補償できるようにするために、像の位置または像側の開口に関連して選択することができる。ここで特に、個々の検出器の生データの代わりに、個々の色素の明るさの値のみを伝達することが可能である。
スペクトル検出の目的は、それらのスペクトルがわずかにしか相違しない色素も分けることができるようにするために、十分な数のチャネルに分割することである。しかし、選択するカラーチャネルが多くなりすぎないように注意する必要がある。なぜなら、そうしないと、チャネル内の信号が弱くなり、信号ノイズ比が高くなりすぎてしまうからである。本発明において、例えば、3つのビームスプリッタプリズムを選択することによって、特に有利な分割を実現することができる。しかし、基本的には本発明では、2つまたは3つより多くのビームスプリッタプリズムを使用することも可能である。
本発明を以降で、添付の図面を参照して以降により詳細に説明する。ここで、図面は、本発明の有利な実施形態およびさらなる態様をより詳細に示している。
本発明のある実施形態による顕微鏡システムの検出ユニットの著しく簡略化した概略的な部分図である。 本発明のある実施形態による検出ユニットを備えた顕微鏡システムの著しく簡略化した概略的な部分図である。 本発明のある実施形態による2つの検出ユニットを備えた顕微鏡の著しく簡略化した概略的な部分図である。 量子効率グラフの形態の、本発明のある実施形態による検出ユニットを備えた顕微鏡システムにおけるカラービーム分割の図である。 本発明に従って動作可能な顕微鏡システムの著しく簡略化した概略図である。
以降の図では、構造的または機能的に相互に相応する要素には、少なくとも部分的に同一の参照番号が付けられており、このようなケースにおいて、明瞭にするために繰り返して説明されない。以降で、装置、例えばカラービームスプリッタ構成を参照する場合、相応する説明が、これらの装置によって実行される方法に同じように当てはまる。
図1には、本発明の特に有利な実施形態による顕微鏡システムの検出ユニットが、著しく簡略化した概略的な部分図で示されている。検出ユニットにはここで全体として参照番号10が付けられており、検出ユニット10の一部として提供されるカラービームスプリッタ構成は、参照番号100でまとめられている。検出ユニット10の一部、または別個に提供され得るカメラアダプタは、全体として参照番号110を有する。
これまでに何度か説明したように、相応するカメラアダプタ110を用いてまたは用いずに、相応する検出ユニット10を、図1に示されていない顕微鏡に適合させることができ、これによって本発明の実施形態に相応する顕微鏡システムが形成される。相応するカメラアダプタ110はここで、何度か述べたように、単に、図1において設けられている光学要素111を有していない機械的なインターフェースとして形成されていてもよい。検出ユニット10および図1に示されていない顕微鏡との機械的な結合のために構成されている、カメラアダプタ110の機械的な結合手段は図示されていない。相応するカメラアダプタ110の光学要素111は、特に、ここでは部分的に、かつ分断して破線で示され、参照番号120が付けられている、検出ユニット10のハウジング内に統合されていてもよい。カメラアダプタ110は、ハウジング120または相応する顕微鏡に持続的に結合されていてもよい。
図1に示されたカラービームスプリッタ構成100は、第1のビームスプリッタプリズム11、第2のビームスプリッタプリズム12および第3のビームスプリッタプリズム13を含んでいる。第1のビームスプリッタプリズム11、第2のビームスプリッタプリズム12および第3のビームスプリッタプリズム13は、図示の例ではそれぞれBauernfeindプリズムとして形成されている。個々のプリズム面の間の相応する角度を以降で説明する。
第1のビームスプリッタプリズム11、第2のビームスプリッタプリズム12および第3のビームスプリッタプリズム13はそれぞれ、第1のプリズム面F1、第2のプリズム面F2および第3のプリズム面F3を有している。第1のプリズム面F1と第2のプリズム面F2とはここでそれぞれ、鋭角の第1の角度で相互に配置されている。図示の例では、これは30°である。第2のプリズム面F2と第3のプリズム面F3とはそれぞれ、直角または鈍角の第2の角度で相互に配置されており、第2の角度は、図示の例では直角である。第3のプリズム面F3と第1のプリズム面F1とはここでそれぞれ、鋭角の第3の角度で相互に配向されている。ここでこのような角度は、図示の例ではそれぞれ60°である。各角度は、ここでは紙面に対して垂直に配置された第1のプリズム面F1、第2のプリズム面F2もしくは第3のプリズム面F3の間のプリズムの内角である。各プリズム11、12、13の第1のプリズム面F1、第2のプリズム面F2および第3のプリズム面F3自体、および図1に示された構成では、すべてのプリズム11、12、13の第1のプリズム面F1、第2のプリズム面F2および第3のプリズム面F3も、ここで、図1において紙面もしくは紙面に対して平行に位置している基準面に対して垂直に位置している。
第1のプリズム面F1はそれぞれ相互に平行であり、かつ共通の光軸Aに対して直角に配向されている。共通の光軸Aはここでは紙面内を延在して、その実際の位置からわずかに上方にオフセットして示されている。共通の光軸Aは、図示されたプリズム11、12、13の第1のプリズム面F1および第2のプリズム面F2を通って延在する。第2のプリズム面F2はそれぞれ、ここで付加的に太い線で示されている、参照番号1、2もしくは3が付けられた領域において、特定のエッジ波長を有するダイクロイック層を担う。図示の例では、ダイクロイック層1のエッジ波長は、例えば約490nmである。ダイクロイック層2のエッジ波長は、例えば約565nmである。ダイクロイック層3のエッジ波長は、例えば約650nmである。したがってダイクロイック層1、2、3はロングパスフィルターである。
第1のビームスプリッタプリズム11、第2のビームスプリッタプリズム12および第3のビームスプリッタプリズム13にはそれぞれ1つのプリズムの補償要素が割り当てられている。ここに示す例では、これらの補償要素は個別の補償プリズムとして形成されており、参照番号21、22、23が付けられている。補償プリズム21、22、23はそれぞれ同様に、第1のプリズム面F1’および第2のプリズム面F2’を有している。
補償プリズム21、22、23の第1のプリズム面F1’は同様に、相互に平行であり、かつ共通の光軸Aに対して垂直に配向されている。補償プリズム21、22、23の各第1のプリズム面F1’と第2のプリズム面F2’との間の距離は、特に、次のように選択されている。すなわち、図1に示すようなビームスプリッタプリズム11、12、13の種々の各サイズと組み合わせて、形成されている各ビーム部分のガラス経路が同一に、もしくは、例えば割り当てられている顕微鏡のカメラアダプタ110または光学システムの光学要素111の縦色収差が補償されるように相互に調整されているように選択されている。上述したように、ビームスプリッタプリズム11、12および13は、異なる寸法を有していてよい。有利には、補償プリズム21、22、23の第2のプリズム面F2’とビームスプリッタプリズム11、12、13の第2のプリズム面F2とはそれぞれ相互に平行に配向されており、さらに特に、相互にパテで密封されている。しかし、上述したように、それぞれ、エアギャップが設けられていてもよい。
カラービームスプリッタ構成100のさらなる特徴および利点については、上記の説明を明確に参照されたい。特に、カラービームスプリッタ構成100のハウジング120は、図1には示されていない顕微鏡と直接的または間接的に結合するように構成されている入力側121を有している。結合は、特に、ここに示されているカメラアダプタ110もしくは相応する純粋に機械的なユニットを介して行われ得る。さらに、相応するハウジングは、特に、複数の出力側122を有しており、これらを介して、カラービームスプリッタ構成100に放射された光の光部分をそれぞれ取り出すことができる。これらの出力側122にそれぞれカメラもしくは検出器130が結合可能であるので、それらはカラービームスプリッタ構成100自体の一部である必要はない。結合を、例えば、標準的な機械的な様式のインターフェース、例えば、いわゆるCマウントを介して行うことができるが、ここでは、これは示唆されているだけである。カメラもしくは検出器130はここで、それぞれ、検出面131、例えば、検出器チップの表面に関する、定められた長手方向位置に配置される。種々のカメラもしくは検出器130は、カラービームスプリッタ構成100においてスペクトル的に分解された光の相応するスペクトル部分を検出することができる。検出面131が、例えば、相応する焦点合わせもしくは微調整によって、示された位置の前または後ろに移されてもよい。
図1に示されたカラービームスプリッタ構成を用いて、ここではビームLの形態で示されており、例えばカメラアダプタ110およびその光学系111を介してカラービームスプリッタ構成100に放射される、複数の波長範囲の光が、スペクトル部分に分割され得る。このために、ビームLの光は、まずは、第1のビームスプリッタプリズム11の第1のプリズム面F1を介して第1のビームスプリッタプリズムに入射する。このような光の相応する部分は、ダイクロイック層1で反射され、光ビームL1の形態で示されているように、このビームスプリッタプリズム11の第1のプリズム面F1に入射し、そこで再度、特に完全に反射され得る。光ビームLの相応に取り出された光部分は、光ビームLIの形態で第1のビームスプリッタプリズム11の第3のプリズム面F3を貫通し、第1のビームスプリッタプリズム11から出射し、相応するカメラもしくは相応する検出器130に入射する。
光ビームLの残りのスペクトル部分は、ダイクロイック層1を貫通し、補償プリズム21を通過し、補償プリズムから出射し、光ビームL2の形態で示されるように、第2のビームスプリッタプリズム12の第1のプリズム面F1を介して第2のビームスプリッタプリズムに入射する。ここでも、相応する光の部分は、光ビームL3の形態でさらに示されるように、スペクトル的に選択されて、ダイクロイック層2で取り出される。光ビームL4およびL5で示されるように、相応のことが、第3のビームスプリッタプリズム13に当てはまる。ここでは、相応するダイクロイック層3で反射されなかった光は、このダイクロイック層および割り当てられている補償プリズム23を光ビームL6の形態で通過し、右側に示されているカメラ130に入射する。
図2には、検出ユニット10の一部であるカラービームスプリッタ構成100を備える本発明のある実施形態による顕微鏡システム200の著しく簡略化した部分図が示されている。検出ユニット10は、ここでは「第1の」検出ユニット10とも称される。カラービームスプリッタ構成100およびカメラアダプタ110は、すでに上述されており、ここでは再び簡略化されて示されている。ハウジング120およびその入力側および出力側121、122の表示、ならびにプリズム面の表記では、さらに光ビームL6に相応する光部分のみが示されており、これは、ここで右側に示されているカメラに入射する。カラービームスプリッタ構成100は、図1に示されたカラービームスプリッタ構成100と同様に形成されていても、またはこれと異なって形成されていてもよい。図2は縮尺通りではなく、例えば特に、カラービームスプリッタ構成100は、顕微鏡システム200の他のコンポーネントと比較して格段に小さく形成されていてよい。
顕微鏡システム200のコンポーネントとして、対物レンズ103、スプリッタミラー102、照明光学系101、自由選択的に設けられている遮断フィルタ105、チューブ光学系106、例えば単なるチューブレンズおよび自由選択的に設けられている偏向ミラー107が示されている。対物レンズ103とチューブ光学系106との間に無限光路Uが形成されている。偏向ミラー107で光軸Aは図示の例では紙面において右に曲げられ、偏向ミラー107がない場合、これは下方へ続き、他の要素が相応に配向される。このような選択肢およびさらなる選択肢から、当業者は、特に存在している提供場所に応じて選択を行う。対物レンズ103およびチューブ光学系106は光学系として、実質的に顕微鏡システム200の結像特性を規定し、何度か述べたように、カメラアダプタ110および/またはカラービームスプリッタ構成100を、例えば残っている縦色収差を補償するために、それに合うように調整することができる。
照明光学系101を介して、光源141を用いて提供された照明光は、サンプル104’もしくは標本に放射される。光源は、従来の低電圧光源またはLED光源であってよく、その光が、例えば、図示されていないライトガイドを用いて入力されてもよい。光源は、照明光学系101およびスプリッタミラー102とともに、ここでは全体として参照番号140が付けられている広視野照明システムを形成する。この広視野照明システムは、対物面104もしくは対物面に配置されたサンプル104’を面状に照明する。対物レンズ103もここでは、広視野照明システム140の一部である。なぜなら、これは照明光をサンプル104’もしくは対物面104に放射するために使用されるからである。
対物面104におけるサンプル104’から反射された光もしくは蛍光光は、対物レンズ103およびスプリッタミラー102を通って、チューブ光学系106および偏向ミラー107を介して中間像面108に結像される。遮断フィルタ105が設けられている場合、すでにここで光部分がフィルタリングされ得る。カメラアダプタ110は、相応する光をカメラもしくは検出器130の像面に焦点合わせするように構成されている。したがって、観察光は、収束して、カラービームスプリッタ構成に入射する。上述したコンポーネント、特にチューブ光学系106およびカメラアダプタ110の光学要素111によって、広視野検出システム150が実現される。これは特に、そこにおいて、対物面と共役な面にシングルピンホール絞りまたはマルチプルピンホール絞りが配置されていないことを特徴とする。対物レンズ103もここでは、広視野検出システム150の一部である。なぜなら、これは、サンプル104’によって、もしくは対物面104から放出された光を収集するために使用されるからである。カメラもしくは検出器130は、ここでは面検出器、特にモノクロカメラとして形成されている。
図3には、本発明のさらなる、特に有利な実施形態による顕微鏡システムが示されており、この顕微鏡システムには全体として参照番号300が付けられている。顕微鏡システム300は、図2に示された顕微鏡システム200とは異なり、2つの検出ユニット10、20、すなわち1つの「第1」の検出ユニット10と1つの「第2」の検出ユニット20とを有している。切り替え可能な、もしくは矢印の方向にシフト可能な切り替えミラー301を用いて、光は、相応するビーム路を介して選択的に、第1の検出ユニット10か、第2の検出ユニット20に導かれ得る。図3に示された、瞬間的な記録では、光は、切り替えミラー301を介して第2の検出ユニット20に導かれ、像面において切り替えミラーで右側へ取り出される。切り替えミラーが図示の位置にない場合、光はさらに下方へ放出される。
図2に示された顕微鏡システム200と同様に、第1の検出ユニット10は、広視野検出システム150に結合されている、もしくは広視野検出システム150の一部である。図2とは異なりここで、ビーム路は、広視野検出システム150において、偏向ミラー107の配置が異なるためにはじめは下方へ進み、紙面において偏向ミラー107で左に曲がる。ここでも、異なる構成が可能である。広視野照明システム140も、図3に示された顕微鏡システム300において、図2に示された顕微鏡システム200と同様に設けられている。したがって、図2の説明を明確に参照されたい。
しかし付加的に、図3に示された顕微鏡システム300内には、共焦点照明システムが設けられている。これはここでは全体として参照番号160が付けられている。共焦点照明システム160は、点光源161を有している。図示の例では、点光源は、特に、その絞り開口部においてレーザ光が焦点合わせされるシングルピンホール絞り、またはそこから光が点状に出射する、図示されていない光ファイバの端部であってよい。点光源161は、中間像面208および対物面104と共役しているので、共焦点照明システム160の照明光は、点状に対物面104に焦点合わせされる。
さらに、共焦点照明システム160の一部は、照明光学系201、スプリッタミラー205およびxyスキャンユニット210である。照明光学系201およびスプリッタミラー205によって、点光源161の照明光をビーム路に入力することができる。典型的に、これは、スプリッタミラー205で反射される蛍光励起光であるが、これに対して、サンプル104’から放出された光は、少なくとも部分的に妨げられずに、スプリッタミラー205を通過することができる。上述したように、有利にはテレセントリック面もしくはテレセントリック面と共役する面に位置するxyスキャンユニット210を用いて、点光源161の入力された光は、それ自体既知の方法で偏向され、したがって、その焦点は対物面104で横方向にシフトされ得る。このようにして、基本的に既知であるように、対物面104におけるサンプル104’の走査が可能である。同様にそれ自体既知であるさらなる光学要素として、走査型接眼レンズ209が設けられている。
対物面104からサンプル104’によって放出された光は、特に対物レンズ103およびチューブ光学系106を通過した後、走査型接眼レンズ209を介してxyスキャンユニット210に入射し、したがって、照明光とは反対方向に偏向される。次に、この光はスプリッタミラー205を貫通し、ピンホール光学系211を介してシングルピンホール絞り(ピンホール)212に焦点合わせされる。対物面104に対して共役な面におけるシングルピンホール絞り212の配置によって、実質的に対物面104からの光のみがシングルピンホール絞り212を通過することができ、検出器光学系213およびさらなる偏向ミラー107を介して検出ユニット20に放射され得る。したがって、ピンホール光学系211、シングルピンホール絞り212および検出器光学系213は、図3において参照番号170が付けられている共焦点検出システムを形成する。図3とは異なり、シングルピンホール絞り212と検出器光学系213との間にライトガイドが配置されていてよい。検出ユニット20は、典型的なカメラ130の代わりに、限られた範囲でのみ光強度を測定する点検出器130’を備えることができる。
ここでそれぞれ「広視野照明システム」、「共焦点照明システム」、「広視野検出システム」および「共焦点検出システム」について記述されている場合、図2および図3においてそれぞれ参照番号140、150、160および170によって明示的に表記されている光学コンポーネントのみでは、相応する照明もしくは検出にはそれぞれ不十分であり、示されているさらなるコンポーネントが必要であるということを理解されたい。しかしこれらのコンポーネントは参照番号140、150、160、170に明示的に含まれておらず、場合によっては複数の相応するシステムの一部であってもよい。すべての場合において、ビーム路は、偏向ミラー107を用いて任意に偏向可能である。
図4では、本発明の特に有利な実施形態によるカラービームスプリッタを使用したビーム分割が、量子効率グラフ400の形態で示されている。ここでは、量子効率が縦軸に、横軸のナノメートル単位での波長に対してプロットされている。
W1、W2、W3およびW4によってここでは、相応するカラービームスプリッタ構成の種々のスペクトルチャネルによって検出可能な波長部分が示されている。W1によって、青のチャネル、W2によって緑のチャネル、W3によってオレンジのチャネル、W4によって赤のチャネルが示されている。種々の蛍光色素のスペクトルは、専門家の間で知られているそれぞれの略語で示されている。
図5には、本発明に従って動作可能な、もしくは本発明の方法を実施するように構成されていてよいさらなる顕微鏡システムが著しく簡略化されて示されており、前に図2で示したように全体として参照番号200が付けられている。顕微鏡システム200は、ここで同様に著しく簡略化されて示されている、これまで種々の構成において説明されてきたカラービームスプリッタ構成100を含んでいる。これは、図5において、これまでと同様に、検出ユニット10の一部として示されている。
ここに示した例では、検出ユニット10は、すでに上述したように、複数のセンサもしくはカメラを含んでおり、顕微鏡システム200の構成に応じて、特にバンドパスフィルタ等の任意のさらなる光学要素を含んでいる。カラービームスプリッタ構成100およびそれによって提供される光部分の形成に応じて、相応する数のセンサもしくはカメラが設けられていてよい。これらのカメラもしくはセンサは、検出ユニット10内のセンサもしくはカメラに割り当てられていてよい画像記録装置もしくは評価装置と同様に、図5において、明瞭にするために、単に1つのカメラ130の形態で再度、示されている。上述の説明を参照されたい。
検出ユニット10内のセンサもしくはカメラ130を用いて、特にデジタル画像データを得ることができ、これを特にデータ接続401を介して、検出ユニット10から計算ユニット402、例えばPCまたは専用の顕微鏡制御部に伝送することができる。ここで適切なソフトウェアを計算ユニット402内にインストールすることができ、これを用いて、相応に取得された画像データを評価することができる。ここで、取得された画像データの少なくとも一部は、ハードウェア、例えばグラフィックプロセッサ(GPU)においても評価可能であるということが自明である。例えば、相応するソフトウェアはグラフィックプロセッサと相互作用することができる。
同じデータ接続401または別個の制御線路を使用して、検出ユニット10もしくはここでは詳細に示されていないそのカラービームスプリッタ構成100を駆動制御することもでき、またセンサもしくはカメラ130も駆動制御することができる。このために同様に、ソフトウェアおよび/またはハードウェアで実装された制御ユニット403が使用される。
顕微鏡システム200はここで、検出ユニット10のセンサを用いて個別画像データを検出することができ、個別画像データおよび/または個別画像データを使用して得られた画像データを、計算ユニット402を用いて評価することができ、同様に、詳細に上述したように、この評価に基づいて駆動制御を行うことができる。
上述したように、例えば検出ユニット10のセンサもしくはカメラ130は、例えば、これに相応に駆動制御されてよい。例えば、相応する制御ユニット403を用いて、複数のセンサのうちの少なくとも1つのセンサもしくは複数のカメラのうちの少なくとも1つのカメラ130の増幅係数、または他のパラメータ、例えば関心領域またはいわゆるピクセルビニングのパラメータを設定することができる。相応する駆動制御に従って、相応するセンサもしくはカメラ130を動かすこと、もしくは交換することも可能である。
さらなるデータ接続404を介して、表示機器405、例えばモニターが計算ユニット402に結合されていてよい。択一的に、表示機器405は、計算ユニット402の一部であってもよい、もしくは計算ユニットとの共通のハウジングに収容されていてもよい。表示機器405上で、ユーザは、検出ユニット10内のセンサもしくはカメラを用いて取得され、計算ユニット402において処理された画像データを観察することができる。計算ユニット402における画像データの処理はここで、特に、スペクトル分離、特にそれぞれの強度調整を伴う、種々のスペクトルチャネルからの画像データの重ね合わせ、および画像処理の分野から知られている任意の措置を含み得る。例えば、特定のまたはすべてのカラーチャネルまたは合成画像からの画像データに、ホワイトバランスもしくはカラーバランス、ゼロ値減算、デジタルフィルタリング、正規化、コントラスト補償、コントラスト強調、鮮鋭化またはセグメンテーションを施すことができる。
表示機器405上に表示された画像に基づいて、ユーザは、さらなるデータ接続407によって計算ユニット402と結合されていてよいユーザインターフェース406を介して、画像処理のパラメータおよび/または検出ユニット10の駆動制御のパラメータを変えることができる。そのような手動の駆動制御に対して択一的に、純粋に自動的な駆動制御も設定されていてよく、これは例えば、特にルックアップテーブル、特性曲線等の形態で格納されている規則に基づいて、相応するパラメータを変える。本発明において、混合形態の駆動制御も可能である。表示機器405と同様に、ユーザインターフェース406は計算ユニット402の一部であっても、または計算ユニットとの共通のハウジングに収容されていてもよい。ユーザインターフェース406は、特に既知の入力手段、例えば実際のまたは仮想のキーを有していてよい。マウス、トラックボール、タブレットまたは他の、特に画像データを操作するのに適した入力手段も設けられていてよい。ユーザインターフェース406および表示機器405が、例えば、タッチスクリーンの形態で少なくとも部分的に、機器として形成されていてもよい。
制御ユニット403を用いて、図5に示されている顕微鏡システム200の実施形態では、さらなるデータ接続408を介して照明ユニット409も駆動制御されてよい。照明ユニット409はここで、特に、1つまたは複数の所定の波長または波長範囲の蛍光励起光の形態で照明光を提供するように構成されている。このような照明光を、特にLED等の変調可能な光源を使用して、コヒーレントまたは非コヒーレントな形態で提供することができる。しかし、波長または波長範囲を、適切な、特に交換可能なフィルタまたはフィルタ装置、例えばフィルターホイール、フィルタースライダ、フィルターキューブ等を用いて選択することもできる。照明ユニット409は、図5に個別に示されていない1つまたは複数の光源を備えることができ、これらはそれぞれ単色または多色、線形、円形または偏光されていない光を供給することができる。光源が複数の場合、それらの光を、特に、例えばビームスプリッタまたは他の入力装置も用いて、共通の照明ビーム路に入力することができる。図5の例に示されているように、1つまたは複数の光源の光は、例えば、光ファイバ410を用いて、ここでも参照番号104’が付けられているサンプルに放射され得る。光ファイバ410を使用する代わりに、図2および図3に基づいて上で示したように、部分的に透過性の要素、レンズ、ミラー等とともに動作する従来の入射光装置または透過光装置を使用することも可能である。サンプル104’の位置を調整することもできる。図2および図3を参照して上で説明したように、それぞれ、照明ユニット140もしくは160も設けられていてよい。これらも、本発明の構成において相応に駆動制御されてよい。
特に、図5に示された顕微鏡システム200では、照明装置409の適応制御が、検出ユニット10を用いて得られ、計算ユニット402において評価された画像データに関連して行われ得る。このようにして、1つまたは複数の照明ユニットの照明パラメータ、例えば光強度または選択された波長を所期のように調整することができる。このような調整は、手動、半自動または全自動で実行可能である。特に、種々の励起波長によって励起される複数の蛍光色素を使用する場合には、このようして、例えば、得られた像が蛍光チャネルによって過剰放射されるのを防止するために、種々の強度を相互に合わせることができる。言い換えれば、照明の調整によって同様に、種々の蛍光チャネル間の強度補償を実現することができる。この際には常に、最適な検出に必要なだけの光が放射されるので、このようにしてサンプルをいたわることができ、急速な経年劣化を防止することができる。
サンプル104’の位置および向きを、さらなるデータ接続411を用いて調整することができる。
その他の点では、(蛍光)顕微鏡システムのすべての既知の要素を有することができる顕微鏡システム200のさらなる要素として、対物レンズ103、特にマルチバンドパスフィルタとして形成されている遮断フィルタ105およびチューブ光学系106が示されている。これらは、図2に示された相応する要素と同じ参照番号で示されている。
上述したすべてのデータ接続および図示された構成または他の構成の顕微鏡システム200において使用可能な他のすべてのデータ接続が単一方向または双方向のデータ接続の形態で、有線でまたはワイヤレスで、例えばWi−Fiの技術、Bluetooth(R)の技術、赤外線の技術またはその他の既知の遠隔伝送の技術の形態で実現されていてよいということが自明である。
10,20 検出ユニット
100 カラービームスプリッタ構成
110 カメラアダプタ
111 カメラアダプタ内の光学要素
120 ハウジング
121 ハウジングの入力側
122 ハウジングの出力側
130,130’ カメラ、検出器
131 検出面
200,300 顕微鏡システム
11,12,13 第1のビームスプリッタプリズム,第2のビームスプリッタプリズム,第3のビームスプリッタプリズム
1,2,3 第1のダイクロイック層,第2のダイクロイック層,第3のダイクロイック層
F1,F2,F3 ビームスプリッタプリズムの第1のプリズム面,第2のプリズム面、第3のプリズム面
21,22,23 第1の補償プリズム,第2の補償プリズム,第3の補償プリズム
F1’,F2’ 補償プリズムの第1のプリズム面,第2のプリズム面
A 光軸
U 無限光路
L,L1−L6 光ビーム,部分ビーム
101,201 照明光学系
102,205 スプリッタミラー
103 対物レンズ
104 対物面
104’ 対象物
105 遮断フィルタ
106 チューブ光学系
107 偏向ミラー
108,208 中間像
140 広視野照明システム
141 光源
150 広視野検出システム
160 共焦点照明システム
161 点光源
170 共焦点検出システム
209 走査型接眼レンズ
210 xyスキャンユニット
211 ピンホール光学系
212 シングルピンホール絞り
213 検出器光学系
301 切り替えミラー
400 量子効率グラフ
W1−W4 カラーチャネルの量子効率
402 計算ユニット
403 制御ユニット
405 表示機器
406 ユーザインターフェース
409 照明ユニット
410 光ファイバ
401,404,407,408,411 データ接続

Claims (26)

  1. 1つの第1の検出ユニット(10)または複数の検出ユニット(10,20)を備える顕微鏡システム(200,300)であって、
    前記複数の検出ユニットは、前記1つの第1の検出ユニット(10)と少なくとも1つの第2の検出ユニット(20)とを含んでおり、
    前記第1の検出ユニット(10)または前記複数の検出ユニット(10,20)のうちの少なくとも1つの検出ユニットは、3つのビームスプリッタプリズム(11,12,13)を備えるカラービームスプリッタ構成(100)を有している顕微鏡システム(200,300)において、
    ・前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の各々は、第1のプリズム面(F1)、第2のプリズム面(F2)および第3のプリズム面(F3)を有しており、前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の各第2のプリズム面(F2)上に、または各第2のプリズム面(F2)に対して平行に、ダイクロイック層(1,2,3)が提供されており、
    ・前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の前記第1のプリズム面(F1)は、同じ方向を指し、相互に平行に、前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の前記第1のプリズム面(F1)および前記第2のプリズム面(F2)を通る光軸(A)に対して直角に配向されており、
    ・前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の前記第1のプリズム面(F1)と前記第2のプリズム面(F2)とは、それぞれ鋭角の第1の角度で相互に配向されており、前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の前記第2のプリズム面(F2)と前記第3のプリズム面(F3)とは、それぞれ直角または鈍角の第2の角度で相互に配向されており、前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の前記第3のプリズム面(F3)と前記第1のプリズム面(F1)とは、それぞれ鋭角の第3の角度で相互に配向されており、
    ・前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の各々には、第1のプリズム面(F1’)および第2のプリズム面(F2’)を備えるプリズムの補償要素(21,22,23)が割り当てられており、前記補償要素(21,22,23)の各補償要素の前記第2のプリズム面(F2’)は、割り当てられている各前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の前記第2のプリズム面(F2)と共通の面に、または前記第2のプリズム面(F2)に対して平行に配置されている、
    顕微鏡システム(200,300)。
  2. 対物レンズ(103)と前記対物レンズ(103)の像側に配置されたチューブ光学系(106)とを有しており、
    無限光路(U)が、前記対物レンズ(103)と前記チューブ光学系(106)との間に形成されており、前記チューブ光学系(106)は、前記無限光路(U)からの光を、前記チューブ光学系(106)の像側に配置されており、かつ対物面(104)に共役な像面(108,208)に焦点合わせする、
    請求項1記載の顕微鏡システム(300)。
  3. 前記対物面(104)の領域の面状の照明および検出のために、広視野照明システム(140)および広視野検出システム(150)を有している、
    請求項2記載の顕微鏡システム(200,300)。
  4. 前記広視野照明システム(140)は、前記無限光路(U)に配置されているスプリッタミラー(102)を有しており、前記スプリッタミラーは、光源(141)の光を、前記対物レンズ(103)と前記チューブ光学系(106)との間の前記無限光路(U)内に、またはさらなる無限光路内に入力する、
    請求項3記載の顕微鏡システム(200,300)。
  5. 前記対物面(104)の領域の点状の走査のために共焦点照明システム(160)および共焦点検出システム(170)を有している、
    請求項1から4までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(300)。
  6. 前記共焦点照明システム(160)は、前記対物面(104)および前記像面(208)に共役な面に点光源(161)を有しており、前記共焦点検出システム(170)は、前記対物面(104)および前記像面(208)に共役な前記面または前記対物面(104)および前記像面(208)に共役なさらなる面にピンホール絞り(212)を有している、
    請求項5記載の顕微鏡システム(300)。
  7. 前記共焦点照明システム(160)は、照明光の偏向のためにスキャン装置(210)を有している、
    請求項5または6記載の顕微鏡システム(300)。
  8. 前記第1の検出ユニット(10)と前記少なくとも1つの第2の検出ユニット(20)とを含んでいる前記複数の検出ユニット(10,20)を有しており、前記複数の検出ユニットのうちの前記第1の検出ユニット(10)は、前記広視野検出システム(150)に割り当てられており、前記少なくとも1つの第2の検出ユニット(20)は、前記共焦点検出システム(170)に割り当てられている、
    請求項5から7までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(300)。
  9. 前記チューブ光学系(106)の像側に、2つの位置に配置可能な切り替えミラー(301)が提供されており、
    前記切り替えミラー(301)の第1の位置において光が前記広視野検出システム(150)に放射され、前記切り替えミラーの第2の位置において光が前記共焦点検出システム(170)に放射される、
    請求項5から8までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(300)。
  10. 前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)では、前記第1の角度は、同一の角度量を有しており、前記第2の角度は、同一の角度量を有しており、前記第3の角度は、同一の角度量を有している、
    請求項1から9までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(200,300)。
  11. 前記第1の角度は、それぞれ30°であり、前記第2の角度は、それぞれ90°であり、前記第3の角度は、それぞれ60°である、または、
    前記第1の角度は、それぞれ22.5°であり、前記第2の角度は、それぞれ112.5°であり、前記第3の角度は、それぞれ45°である、
    請求項10記載の顕微鏡システム(200,300)。
  12. 前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)は、それぞれ、同一のプリズム角度を備えるBauernfeindプリズムとして形成されている、
    請求項1から11までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(200,300)。
  13. 前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)は、相違する体積を有する、
    請求項1から12までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(200,300)。
  14. 前記第1の検出ユニット(10)または前記複数の検出ユニット(10,20)の各々は、入力側(121)を備えるハウジング(120)を含んでおり、前記入力側は、工具を用いずに、顕微鏡(200)の検出出口から取り外し可能である、
    請求項1から13までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(200,300)。
  15. 前記第1の検出ユニット(10)または前記複数の検出ユニット(10,20)の各々の検出ユニットの前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)は、第1のビームスプリッタプリズム、第2のビームスプリッタプリズムおよび第3のビームスプリッタプリズム(13)を含んでおり、
    前記光軸(A)は、前記第1のビームスプリッタプリズム(11)の前記第1のプリズム面(F1)に対して垂直に、前記ビームスプリッタ構成(100)に入り、前記第3のビームスプリッタプリズム(13)に割り当てられている前記補償要素(23)の前記第1のプリズム面(F1’)に対して垂直に、前記ビームスプリッタ構成(100)から出て、
    前記光軸(A)に沿って前記ビームスプリッタ構成(100)に放射される多色光(L)が、前記ダイクロイック層(1,2,3)を用いてスペクトル部分(L1−L6)に分解され、
    前記スペクトル部分の1つのスペクトル部分(L6)は、前記第3のビームスプリッタプリズム(13)に割り当てられている前記補償要素(23)の前記第1のプリズム面(F1’)を介して前記ビームスプリッタ構成(100)から放出され、
    前記スペクトル部分の他のスペクトル部分(L1,L3,L5)は、それぞれ、前記第1のビームスプリッタプリズム(11)、前記第2のビームスプリッタプリズム(12)および前記第3のビームスプリッタプリズム(13)の前記第3のプリズム面(F3)を介して前記ビームスプリッタ構成(100)から放出される、
    請求項1から14までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(200,300)。
  16. 前記第1の検出ユニット(10)においてまたは前記複数の検出ユニット(10,20)の各々の検出ユニットにおいて、それぞれ、前記第3のビームスプリッタプリズム(13)に割り当てられている前記補償要素(23)の前記第1のプリズム面(F1’)および前記ビームスプリッタプリズム(11,12,13)の前記第3のプリズム面(F3)に、それぞれ、検出器(130,130’)の取り付けのための出力側(122)および/または検出器(130,130’)が割り当てられている、
    請求項15記載の顕微鏡システム(200,300)。
  17. 前記補償要素(21,22,23)は、前記多色光の前記スペクトル部分が前記カラービームスプリッタ構成(100)において、それぞれ、それらの長さが、所定の量を超えて相違しないガラス経路を進むように形成されている、
    請求項1から16までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(200,300)。
  18. 1つの検出ユニット(10)または複数の検出ユニット(10,20)を備える顕微鏡システム(200,300)を用いた顕微鏡結像のための方法であって、
    前記複数の検出ユニットは、1つの第1の検出ユニット(10)と少なくとも1つの第2の検出ユニット(20)とを含んでいる方法において、
    請求項1から17までのいずれか1項記載の顕微鏡システム(200,300)を使用し、
    前記顕微鏡システム(200,300)を用いて、多色光を前記第1の検出ユニット(10)または前記複数の検出ユニット(10,20)の各々の検出ユニットに放射し、種々のスペクトル部分に分解し、
    前記スペクトル部分をそれぞれ検出器(130,130’)によって検出する、
    方法。
  19. 前記対物面(104)の領域の面状の照明および検出を行う広視野照明システム(140)および広視野検出システム(150)と、前記対物面(104)の領域を点状に走査する共焦点照明システム(160)および共焦点検出システム(170)と、を有する顕微鏡システム(300)を使用し、
    前記方法は、広視野モードと共焦点モードとを含んでおり、ユーザの設定に応じてそれらの間で切り替えを行う、
    請求項18記載の方法。
  20. 前記検出器(130,130’)によって検出された種々のスペクトル部分を、少なくとも部分的に計算ユニットを用いて処理する、
    請求項18または19記載の方法。
  21. 前記種々のスペクトル部分の前記処理は、前記種々のスペクトル部分の少なくとも一部の登録および重ね合わせを含んでいる、
    請求項20記載の方法。
  22. 前記種々のスペクトル部分の少なくとも一部に対して位置偏差データを提供し、前記登録に使用する、
    請求項19記載の方法。
  23. 前記種々のスペクトル部分の前記処理は、データ評価を含んでいる、
    請求項20から22までのいずれか1項記載の方法。
  24. 前記データ評価に基づいて、前記顕微鏡システム(200,300)の1つまたは複数の検出パラメータおよび/または照明パラメータおよび/または前記検出器(130,130’)のうちの少なくとも1つの検出器の1つまたは複数の検出パラメータを設定する、
    請求項23記載の方法。
  25. 前記種々のスペクトル部分の前記処理は、スペクトル分離を含んでいる、
    請求項20から24までのいずれか1項記載の方法。
  26. 前記種々のスペクトル部分を、ピクセルデータの形態で検出し、かつ/または、前記処理は、ピクセルデータの生成を含んでおり、
    1つまたは複数のピクセルのスペクトルが厳密に1つの蛍光体の寄与によってのみ引き起こされる1つまたは複数のピクセルの内容をピクセルデータにおいて求め、これを前記スペクトル分離に対する基準値として使用する、
    請求項25記載の方法。
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