JP2001108912A - 実体顕微鏡 - Google Patents

実体顕微鏡

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JP2001108912A
JP2001108912A JP28192799A JP28192799A JP2001108912A JP 2001108912 A JP2001108912 A JP 2001108912A JP 28192799 A JP28192799 A JP 28192799A JP 28192799 A JP28192799 A JP 28192799A JP 2001108912 A JP2001108912 A JP 2001108912A
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optical
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light
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JP28192799A
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Susumu Takahashi
進 高橋
Toyoji Hanzawa
豊治 榛澤
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鏡体の大きさを通常の2本光軸で構成されたも
のと同程度で済み、且つクロストークのない良好な画像
を提供でき、更には、2本光軸で構成された通常の顕微
鏡に比べてさらに小型化、調整し易さを実現できる手術
用顕微鏡などの実体顕微鏡を提供する。 【解決手段】光学像を観察する接眼光学系を複数有する
実体顕微鏡において、鏡体1の内部に、少なくとも1つ
のズーム光学系5を備えており、且つ、視差の異なる像
を時間的に特性を変調できる光学素子4を介して変調
し、変調された複数の像を同一のズーム光学系5を通過
させ、通過後の像を視差の異なる像に分離させる光学素
子8を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手術用顕微鏡など
に用いられる実体顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】手術用顕微鏡を用いる手術においては、
主術者の補助をする助手は主術者の側方に立ち、主術者
の観察部位と同じ部位を観察する必要がある。この種の
要求を実現する実体顕微鏡としては、実公昭55−39
364号公報に開示された手術用顕微鏡がある。この手
術用顕微鏡は図26に示すように、対物レンズ101の
後方に左右一対の主術者用観察光軸a及び左右一対の助
手用観察光軸bを鏡体内にそれぞれ独立に設け、主術者
と助手が直角をなす方向から観察を行ったときに、主術
者、助手が共に同じ部位を立体視できるようになってい
る。なお、図中102,102'はズームレンズ、10
3,103'は結像レンズ、104,104'は反射鏡、
105,105'は接眼レンズである。
【0003】しかし、このような構成の手術用顕微鏡で
は、通常の手術用顕微鏡よりも鏡体内に収まる光軸の本
数が増えるため、鏡体自体が大きくなり、主術者、助手
の作業性を損なうと共に、4本の光軸の芯、同焦の調整
が必要となり、通常の2本光軸のものに比べて高価なも
のになるという問題があった。
【0004】この問題の解決を目指した手術用顕微鏡の
従来例としては、特公平7−12364号に記載の手術
用顕微鏡がある。この手術用顕微鏡は、図27に示すよ
うに、共通の対物レンズ101の後方に左右一対の立体
観察用補助光学系S,S'を配設した手術用顕微鏡にお
いて、左右一対の立体観察用補助光学系S,S'と対物
レンズ101との間の一対の主術者用観察光軸a上に一
対の第1偏光方向選択透過性半透過鏡M1,M1'を夫
々斜設し所定の偏光成分のみを透過させると共に、対物
レンズ101の後方において一対の補助光学系S,S'
の光軸を結ぶ線分の中心点を通り且つ補助光学系S,
S'と平行な軸CLに関して略対称な位置に一対の全反
射鏡M2,M2'を夫々斜設して対物レンズ1を透過し
た一対の助手用観察光軸bからの光が該一対の全反射鏡
M2,M2'で反射し一対の第1偏光方向選択透過性半
透過鏡M1,M1'に1対1の関係で入射し所定の偏光
成分のみが反射されて、主術者用の観察光と補助者用の
観察光とがそれぞれ異なる偏光成分の光として合成され
て一対の補助光学系S,S'に入射するようにし、更
に、一対の補助光学系S,S'の内部又は後方の各光軸
上に、一対の第1偏光方向選択透過性半透過鏡M1,M
1'と偏光選択方向が夫々一致する一対の第2偏光方向
選択透過性半透過鏡M3,M3'を夫々斜設し、主術者
用の観察光と補助者用の観察光とが異なる(直交した)
偏光成分ごとに分かれるようにして、主術者及び助手が
それぞれの位置から見た場合の左右の視野像を観察し
得、正常に立体視し得るようにしながらも、鏡体内に収
まる光軸の数を従来の顕微鏡と同様2本となるようにし
たものである。
【0005】しかし、この従来例の手術用顕微鏡のよう
に偏光手段を用いた場合には、どうしても、レンズ面で
の偏光の回転が生じ、直交した偏光成分が混じりあって
クロストークが生じてしまう。また、偏光方向選択透過
素子の性能も完全なものではなく、多少のもれ光が入っ
て、直交した偏光成分が混じってクロストークが生じて
しまう。具体的には、本来見えてはならない別の視差か
らの像がゴーストのようにうす暗く見えるなどの現象が
生じ、観察像として好ましくない。
【0006】このため、主術者、助手がともに立体観察
が可能な手術用顕微鏡としては、従来の2本のズーム光
学系で構成されたこの種の顕微鏡並みに小型でありなが
ら、クロストークのない良好な画像が得られることが望
まれている。また、主術者、助手がともに立体観察が可
能な手術用顕微鏡においては、さらなる小型化と調整の
容易化が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
問題点に鑑み、鏡体の大きさを通常の2本光軸で構成さ
れたものと同程度で済み、且つクロストークのない良好
な画像を提供でき、更には、2本光軸で構成された通常
の顕微鏡に比べてさらに小型化、調整し易さを実現でき
る手術用顕微鏡などの実体顕微鏡を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による実体顕微鏡は、光学像を観察する接眼光学
系を複数有する実体顕微鏡において、鏡体の内部に、少
なくとも1つのズーム光学系を備えており、且つ、視差
の異なる像を時間的に特性を変調できる光学素子を介し
て変調し、変調された視差の異なる像を同一の前記ズー
ム光学系を通過させ、通過後の像を視差の異なる像に分
離させる光学素子を有することを特徴とする。
【0009】また、本発明は、視差の異なる像を得るた
めの異なる位置に配置された開口と、前記開口で制限さ
れた物体からの入射光束を側方に偏向する手段と、偏向
された光束の像を変倍するズーム光学系と、前記ズーム
光学系で変倍された像の光束を偏向される前の位置近傍
に伝送するリレー光学系とを含み、且つ、前記ズーム光
学系を、物体からの入射光軸の側方に配置したことを特
徴とする。
【0010】また、本発明は、鏡体光学系と光路分割手
段と接眼光学系を有する実体顕微鏡において、光路分割
手段と接眼光学系の間に、視差の異なる像に対して共通
に変倍可能なズーム光学系を配置したことを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施例の説明に先立ち、
本発明の構成概要について説明する。本発明の実体顕微
鏡は、2本または1本のズーム光学系を内蔵し、視差の
異なる像を、時間的に特性を制御できる素子で変調し、
少なくとも一方のズーム光学系内を通過させ、その後、
再度復調することによって再成するように構成する。異
なる視差の像を時分割で変調及び分離すれば、偏光手段
を用いた場合のようなクロストークが生じることはな
い。
【0012】また、本発明の実体顕微鏡は、2本のズー
ム光学系を内蔵し、視差の異なる像を、時分割で、少な
くとも一方のズーム光学系内を通過させ、その後、再度
時分割で再成するように構成する。
【0013】また、本発明の実体顕微鏡は、より小型化
するため、及び調整を容易なものにするために、1本の
ズーム光学系を内蔵し、視差の異なる3つ以上の像を、
時分割で、共通のズーム光学系内を通過させ、その後、
再度時分割で再成するように構成する。
【0014】また、本発明の実体顕微鏡は、2本のズー
ム光学系を内蔵し、視差の異なる像を、色分割で、少な
くとも一方のズーム光学系内を通過させ、その後、再度
色分割で再成するように構成する。
【0015】また、本発明の実体顕微鏡は、2本のズー
ム光学系を内蔵し、視差の異なる像を、時間的に色特性
の変化する光学手段で変調した後に合成して、少なくと
も一方のズーム光学系内を透過させ、その後に同期して
時間的に色特性の変化する光学手段で復調して分離する
ように構成する。
【0016】また、本発明の実体顕微鏡は、より小型化
するため、及び調整を容易なものにするために、1本の
ズーム光学系を内蔵し、視差の異なる像を、時間的に色
特性の変化する光学手段で変調した後に合成して、共通
のズーム光学系内を透過させ、その後に同期して時間的
に色特性の変化する光学手段で復調して分離するように
構成する。
【0017】また、本発明の実体顕微鏡は、1本のズー
ム光学系を内蔵し、視差の異なる少なくとも3つ以上の
像を、時間的に偏光特性が変化する変調手段で変調後に
合成し、共通のズーム光学系を同時に(重畳して)透過
させ、その後に同期して時間的に偏光特性の変化する復
調手段で再生するように構成する。
【0018】また、本発明の実体顕微鏡は、鏡体をより
小型化するために、視差の異なる像の光束を切り出す光
学素子の後方にズーム光学系を、物体からの入射光軸の
側方(即ち、鏡体の高さ方向に対して横向き)に配置す
る。このように構成すれば、鏡体の高さ方向が抑えられ
て顕微鏡の使い勝手がよくなる。
【0019】なお、本発明における時分割手段には、D
MD(disital-micro-mirror-device)や反射透過可変
ミラー、又はビームスプリッターと液晶シャッターとを
組み合わせたものを用いる。
【0020】また、色変調手段には、時間的に色が変わ
る光学素子、又は音響光学素子を用いる。
【0021】また、本発明の実体顕微鏡は、共通の光学
系と、その上方に配置した光路分割手段と接眼光学系を
含み、前記光路分割手段と接眼光学系との間にズーム光
学系を配置して、異なる視差の像の変倍を共通のズーム
光学系で行うように構成する。このように構成すれば、
顕微鏡を小型化できる。
【0022】また、本発明の実体顕微鏡は、光路分割手
段と接眼光学系とを有する光学系を主術者用、助手用に
2組備え、それぞれの光路における前記光路分割手段と
接眼光学系の間にズームM光学系を1本ずつ配置して、
異なる視差の像の変倍を、各観察光路ごとに1本のズー
ム光学系で行うように構成する。このように構成すれ
ば、顕微鏡を小型化できる。なお、主術者用、助手用の
光路分割手段と接眼光学系を有する光学系は、少なくと
も一方が共通の光軸を回転中心として回転可能な構成で
あっても、又はいずれもが共通の光軸の周りに固定され
た構成であってもよい。
【0023】なお、この場合も、上述のように、視差の
異なる像を形成しうる複数の光束の光路の合成及び分離
は、時分割、又は色で行うようにし、時分割手段として
は、DMD、又はBS及びシャッターを用いる。また、
光路合成分離手段には、偏光手段、又は時間的に色特性
のかわる光学素子を用いてもよい。
【0024】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明
する。第1実施例 図1は本発明による実体顕微鏡の第1実施例を示し、
(a)は全体概略構成図、(b)は入射光路の数を示すために
対物レンズの上方からみた状態説明図である。図1(a)
に示すように、鏡体1は、可変WD対物レンズ2、反射
ミラー3,3、DMD4、アフォーカルズーム光学系
5、DMD6、反射ミラー7,7からなる光学系8を有
して構成されている。なお、この光学系8における反射
ミラー3,3、DMD4、アフォーカルズーム光学系
5、DMD6、反射ミラー7,7は、主術者及び助手の
いずれもが左右の眼で立体観察できるように、紙面の奥
側又は手前側にも同一のものが可変WD対物レンズ2上
に配置されており、図1(b)に示すように、対物レンズ
2の4つの入射開口からの光路を形成している。
【0025】鏡体1の上方には、主術者と助手の2人に
対して観察像を提供するための接眼鏡筒9,9が配置さ
れている。なお、接眼鏡筒9,9の内部には、紙面の奥
側又は手前側にもう1本の光路を有しており、左右の眼
用にそれぞれ1組ずつ光学系を備えている。接眼鏡筒
9,9の内部における鏡体1からの射出開口位置には、
光路分割のためのビームスプリッター10,10が設け
られていて、主術者及び助手それぞれの視線と一致する
立体観察像をそれぞれの接眼鏡筒9,9の内部に導くこ
とができるようになっている。
【0026】また、ビームスプリッター10,10を含
む接眼鏡筒9,9は、それぞれ鏡体1の中心軸Oを回転
中心として回転可能に取り付けられ且つ、90°回転す
るごとに鏡体1からの出射光路とビームスプリッター1
0の位置とが一致するように構成されており、主術者と
助手とが対向位置(相互に180°向き合った位置)、
側方位置(相互に90°を向いた位置)のいずれの観察
状態でも立体観察することができるようになっている。
【0027】そして本実施例では、上述のDMDを用い
て、鏡体1内部のそれぞれの光路を時分割で高速に切り
換えるように構成されている。図2は本実施例による実
体顕微鏡の鏡体内部の光学系の概略構成を示す斜視図で
ある。図3は図2の断面におけるミラー、DMD、ズー
ム光学系の配置を示す説明図であり、(a)はA−A断
面、(b)はB−B断面、(c)はC−C断面における説明図
である。
【0028】物体からの光は、対物レンズ2の4つの入
射開口を通り、4枚のミラー3,3,3,3で反射さ
れ、それぞれ2枚のミラー3,3で反射された光ごとに
DMD4,4に到達する。そして、各DMD4ごとに到
達する2組の光束の中から、各DMD4により反射され
てアフォーカルズーム光学系5,5に到達する光束が選
択される。選択された光束は、それぞれアフォーカルズ
ーム光学系5,5のズームレンズを透過し、ミラー3,
3,3,3、DMD4,4と面対称に配置されたDMD
6,6、ミラー7,7,7,7の順で反射されて鏡体1
より射出される。この際に、入射側の4光束の並びと出
射側の4光束の並びとが同じになるように、入射側のD
MD4と出射側のDMD6とは同期して駆動するように
制御されている。
【0029】なお、DMDとは、微小な数十ミクロンの
ミラーが縦横にマトリックス状に数万〜数十万個配置さ
れていて、本実施例では図示省略した他の駆動制御手段
の駆動によって微小ミラーの角度を各ミラー毎に2値
(+θ,−θ)で制御することができる素子であり、微
小ミラーの角度を非常に高速に(数十ミリセコンド〜数
ミリセコンドの間隔で)切り換えることができる。この
ため、本実施例ではDMDを介して、目視では観察像の
チラツキを検知できないレベルの速度でもって光束の切
り換えを行うことができる。
【0030】本実施例では、DMDを用いて、異なる開
口からの光束を時分割で同じズーム光学系を通るように
構成したのでズーム光学系を4本も配置する必要がな
く、従来と同様に2本のズーム光学系でもって、主術
者、助手の立体観察を実現することができる。このた
め、顕微鏡を小型化でき、また、ズーム調整も容易化で
きる。また、同じズーム光学系に2つの異なる方向から
の観察像を導く手段として時分割手段を用いたので、偏
光手段を用いた場合に生じるクロストークを容易になく
すことができる。本実施例では、入射側のDMDと出射
側のDMDとが同期して動くように制御することはその
素子の能力からして容易であるからである。さらに、助
手を必要としない手術、つまり、主術者だけで行う手術
に際しては、DMDの微小ミラーの反射方向を一方向に
固定すれば、主術者の観察像の明るさをアップさせるこ
とも可能である。なお、観察視野の観察角度をわずかに
切り替えたい場合には、入射側のDMDと出射側のDM
Dの同期を逆転させればよい。
【0031】第2実施例 第2実施例を図4に示す。図4は本発明による実体顕微
鏡の第2実施例の鏡体内部の光学系の概略構成図であ
る。本実施例は、第1実施例の変形例であり、基本的な
構成概念は第1実施例の顕微鏡と同じである。また、図
4において対物レンズ2の上部に配置されている光学系
と同一の光学系が、紙面の奥側又は手前にもう一組配置
されている。
【0032】本実施例では、対物レンズ2から入射した
4光束が2光束ずつミラー3とDMD4を介して時分割
的に切り換えられて、両光束が同一のズーム光学系5を
透過するようになっている。即ち、対物レンズ2を透過
した右側の光束はミラー3で反射されてDMD4に入射
し、左側の光束は直接DMD4に入射するようにミラー
3、DMD4が配置されている。また、DMD4はその
微小ミラーの傾斜角度を2値的に切り換えることによっ
て右側の光束又は左側の光束のいずれかを物体からの入
射光軸に対して垂直方向(水平方向)に反射するように
駆動制御されている。ズーム光学系5は、DMD4によ
り物体からの入射光軸に対して垂直方向(水平方向)に
反射される光束の光路上に横向きに配置されていて、鏡
体の高さを抑えた配置となっている。ズーム光学系5に
引き続き、反射プリズム11,12とリレー光学系13
が設けられており、これらにより、ズーム光学系5を透
過した光束の向きを変えて対物レンズ2の上方でDMD
4の上部近傍に導くようになっている。DMD4の上部
近傍に導かれた光は、ミラー3、DMD4と面対称に配
置されたDMD6、ミラー7を介して、入射側の光束と
同じ並びになるようにして再成される。このために、入
射側のDMD4と出射側のDMD6は同期して駆動し、
しかも微小ミラーの角度の切り換えを観察像にチラツキ
の見えない1/60秒以下の短い間隔で高速に連続的に
行うようになっている。
【0033】図5(a),(b)に、本実施例におけるDMD
の動作状態を詳細に示す。DMDの角度は、その素子の
設計によって自由度を有しているが、本実施例では、微
小ミラーが+15°,−15°の2値で駆動するものと
して、DMD4の本体は物体からの入射光軸に対し30
°の角度で傾斜した配置となっている。DMD4と対向
位置にあるミラー3は物体からの入射光軸に対し30°
の角度でDMD4とは逆向きに傾斜した配置となってお
り、対物レンズ2を透過した右側の光束がDMD4の本
体に垂直に入射するようになっている。
【0034】ここで、DMD4の微小ミラーを時計方向
に+15°傾斜させると、図5(a)に示すように、左側
の光はその+15°傾斜した微小ミラーに対し入射角度
が45°で入射するので、DMD4の本体に対し60°
の角度で上向きに反射することになり、即ち物体からの
入射光軸に対し垂直に(水平方向に)反射してズーム光
学系5に導かれる一方、右側の光はその+15°傾斜し
た微小ミラーに対し105°の角度で入射するので、D
MD4の本体に対し60°の反射角度で下向きに反射す
ることになり、ズーム光学系5には導かれない。
【0035】また、DMD4の微小ミラーを時計方向に
−15°傾斜させると、図5(b)に示すように、左側の
光はその−15°傾斜した微小ミラーに対し15°の角
度で入射するので、DMD4の本体に対し30°の反射
角度で上向きに反射することになり、ズーム光学系5に
は導かれない一方、右側の光はその微小ミラーに対し7
5°の角度で入射するので、DMD4の本体に対し60
°の反射角度で上向きに反射することになり、即ち物体
からの入射光軸に対し垂直に(水平方向に)反射してズ
ーム光学系5に導かれる。このため、視差の異なる像を
形成しうる2つの入射光路からの光束を同一の光路に乗
せて同一のズーム光学系5で変倍することができる。従
って本実施例によれば、第1実施例の効果に加えて、ズ
ーム光学系を横向きに配置したので、鏡体の高さを抑え
ることができ、観察者の眼の位置が使い勝手の良い位置
となるようにすることができる。
【0036】第3実施例 第3実施例を図6、図7(a),(b)に示す。図6は本発明
による実体顕微鏡の第3実施例の鏡筒内部の光学系の概
略構成を示す斜視図、図7は図6の光学系における構成
要素の配置構成を示す図であり、(a)は下側(入射側)
の構成要素の配置構成を示す断面図、(b)は上側(出射
側)の構成要素の配置構成を示す断面図である。本実施
例は、第2実施例の変形例であり、鏡体の高さが更に低
くなるようにDMD4、プリズム光学系14を同一平面
上に水平に並べて配置している。
【0037】対物レンズ2の入射開口位置近傍には4つ
の直角プリズム14,14,14,14が配置されてお
り、4つの直角プリズム14,14,14,14を介し
て対物レンズ2を透過した4光束がそれぞれ曲げられ
て、それぞれ2光束ずつが直角プリズム14,14と同
一平面上に配置された2つのDMD4に、それぞれ導か
れるようになっている。そして2光束ずつが同一のDM
D4で時間分割されて光路を合成されて、物体からの入
射光軸に対し垂直(水平方向)に導かれて、上記第2実
施例と同様に同一のズーム光学系5で変倍され、直角プ
リズム光学系11,12で向きを変えられ、リレー光学
系13で伝送されて、DMD4の上方近傍に導かれるよ
うになっている。DMD4,4、直角プリズム14,1
4,14,14の上方には、これらの光学系と面対称
に、DMD6と2つの直角プリズム15が2組配置され
ており、リレー光学系13で伝送された光束を、各DM
D6でそれぞれ2つずつの光束に分割し、さらに各直角
プリズム15,15で射出方向に反射して、4光束に再
成して出射するようになっている。
【0038】なお、本実施例においても、入射側の光束
の並びと射出側の光束の並びが一致するように、また、
クロストークが生じないように、入射側のDMD4と出
射側のDMD6は同期して駆動するようになっている。
また、観察像にチラツキが見えないように1/60秒以
下の短い間隔で高速に微小ミラーの傾斜角度を連続的に
切り換えるようになっている。本実施例は、DMD、プ
リズム光学系を同一平面上に並べて配置したので、第2
実施例の顕微鏡に比べてより一層鏡体の高さ方向を低く
抑えることができる。このため、より一層薄型の鏡体と
することができ、観察者の目の位置が一層高くならない
使い勝手のよいものにすることができる。
【0039】第4実施例 第4実施例を図8に示す。図8は本発明による実体顕微
鏡の第4実施例の鏡筒内部の光学系の概略構成を示す斜
視図である。本実施例は、対物レンズ2の上方に4つの
入射開口からの光束を一つの光路に結合する結合光学系
20と1本のズーム光学系5と一つの光路に結合された
4つの光束の光路を4つに分離する分離光学系21を備
えて構成されている。結合光学系20は4枚の第1ミラ
ー16,16,16,16と、2つの第1DMD17,
17と、2つの第2ミラー18,18と、1つの第2D
MD19とで構成されている。第1ミラー16は、対物
レンズ2の4つの入射開口に合わせて配置され、かつ、
それぞれ2枚ずつの第1ミラー16が1つのDMD17
の入射面で交わるように傾斜している。各第1DMD1
7は、2枚の第1ミラー17からの光束を時分割で同一
の方向に反射して光路を合成し、さらに上方に導くよう
になっている。各第2ミラー18は各第1DMD17を
介して導かれた光束を反射して、第2DMD19に導
き、第2DMD19は、2つの第2ミラー18からの光
束を時分割で同一の方向に反射して光路を1つに合成す
るようになっている。
【0040】第2DMD19で反射されて光路が1つに
合成された光束は、1本のズーム光学系5を透過し、変
倍される。なお、ズーム光学系5は、アフォーカルズー
ム光学系を構成している。ズーム光学系5の上方には、
上述の結合光学系20を逆向き(即ち、面対称)に配置
した構成の分離光学系21が設けられている(なお、分
離光学系21内部の具体的な構成は結合光学系20と同
様なので図示を省略する)。
【0041】本実施例はこのように構成したので、対物
光学系2への入射光束L1,L2,L3,L4を1本の
ズーム光学系5で変倍した後、同一の並びで射出光束
L'1,L'2,L'3,L'4を時分割で再成することが
できる。なお、本実施例においても、入射側と出射側の
光束の並びが同一となり、しかも、クロストークが生じ
ないように、入射側(即ち、結合光学系20)の第1D
MD16,16,16,16及び第2DMD18,18
と出射側(即ち、分離光学系21)の第1DMD及び第
2DMD(いずれも図示省略)とは同期して駆動するよ
うになっている。従って本実施例によれば、ズーム光学
系5を1本設けるだけで、主術者側、助手側の両方の像
を変倍して、立体観察を実現できる。また、ズーム光学
系が1本で足りるので、ズーム光学系同士の調整自体が
不要となり、組立て調整が格段と容易になる。また、時
分割であり、また、DMDの動作が十分な速さで駆動す
るため、クロストークも生じず、また、1/60秒以下
の短い間隔で高速に微小ミラーの傾斜角度を連続的に切
り換えて観察像にチラツキが見えないようにすることが
できる。
【0042】第5実施例 第5実施例を図9、図10(a),(b)に示す。図9は本発
明による実体顕微鏡の第5実施例の鏡筒内部の光学系の
概略構成図、図10は図9の光学系における構成要素の
配置構成を示す図であり、(a)は下側(入射側)の構成
要素の配置構成を示す断面図、(b)は上側(出射側)の
構成要素の配置構成を示す断面図である。本実施例は図
4の第3実施例に類似しており、ズーム光学系5を鏡体
の入射光軸に対し垂直方向(水平方向)に横向きに配置
した構成となっており、直角プリズム11,12及びリ
レー光学系13も第3実施例と同様に配置されている。
また、図9の紙面奥側又は手前側に、ズーム光学系5、
直角プリズム光学系11,12、ズーム光学系13がも
う1組配置されている。
【0043】本実施例では、時分割手段として、図4の
第3実施例におけるDMDの代わりに透過反射切り換え
ミラー22,23を用いている。図9において、対物レ
ンズ2を透過した2つの光路を通る光束のうち、一方
(左側の光束)はミラー4で物体からの入射光軸に対し
垂直に反射されて、透過反射切り換えミラー22に導か
れるようになっている。他方(右側の光束)は透過反射
切り換えミラー22で入射光軸に対し垂直に反射される
ことができるようになっている。そして、透過反射切り
換えミラー22の光学特性を時間的に、2つの光束のう
ちのいずれかを透過又は反射するように、切り替えるこ
とにより、2光束が同一光路上に合成されてズーム光学
系5に導かれるようになっている。ズーム光学系5に導
かれた光束は、ズーム光学系5を通り変倍された後、直
角プリズム光学系11,12とリレー光学系13によっ
て透過反射切り換えミラー22のほぼ上方に導かれる。
【0044】また、射出側にも透過反射切り換えミラー
23、ミラー7が入射側のミラー4、透過反射切り換え
ミラー22と面対称に配置されており、リレー光学系1
3により伝送された光束は、透過反射切り換えミラー2
3を介して時分割で透過又は反射され、さらに透過反射
切り換えミラー23を透過した光束はミラー7を介して
向きを変えられて、2つの光束として射出される。な
お、入射側の透過反射切り換えミラー22と出射側の透
過反射切り換えミラー22は同期して駆動し、入射した
4光束を同じ並びで射出することができるようになって
いる。
【0045】本実施例によれば、時分割で視差の異なる
像を形成しうる2つの入射開口からの光束を横向きに配
置した1本のズーム光学系、リレー光学系を透過させる
ようにしたので、第3実施例と同様に、主術者、助手が
立体観察することができる顕微鏡の鏡体を、4本のズー
ム光学系を備えた顕微鏡の鏡体に比べて、小型化でき観
察者の目の位置を高さ方向に低く抑えることができる。
また、2本のズーム光学系で足りるので調整が容易とな
り、さらに、クロストークが生じないという効果があ
る。
【0046】第6実施例 第6実施例を図11に示す。図11は本発明による実体
顕微鏡の第6実施例の鏡筒内部の光学系の概略構成図で
ある。本実施例は、時分割による光路合成、分離手段と
して、図9の第5実施例における透過反射切り換えミラ
ー22,23の代わりに、交互に透過・遮光動作を行う
時分割シャッター24,25,28,29とビームスプ
リッター26,27を用いている。
【0047】時分割シャッター25,26は対物レンズ
2の4つの入射開口上に配置されており、いずれか一方
のシャッターが開いているときには他方のシャッターが
閉じるように開閉動作が制御されている。また、時分割
シャッター25の上部にはミラー4が、時分割シャッタ
ー24の上部にはビームスプリッター26が、それぞれ
配置されていて、それぞれのシャッターを透過した光束
を同一の光路に合成して1本のズーム光学系5に導くよ
うになっている。また、ズーム光学系5、直角プリズム
11,12、リレー光学系13を経由した光束を分離す
るために、鏡体の射出側には、ビームスプリッター2
7、ミラー7、時分割シャッター28,29が時分割シ
ャッター24,25、ミラー4、ビームスプリッター2
6とは面対称に配置されている。
【0048】なお、時分割シャッター24,25,2
8,29としては、液晶シャッターを用いればよく、よ
り好ましくは、2枚の偏光板の間にねじれ(ネマティッ
ク)液晶を用いた構成のものを用いるのがよい。なお、
その場合には、液晶シャッターを透過した光が偏光され
るので、偏光ビームスプリッターをビームスプリッター
として用いれば、光量の損失を少なく抑えて伝送でき
る。また本実施例では、偏光ビームスプリッターを用い
ているが、基本的には、シャッターを介して時分割で合
成・分離を行うためクロストークはない。また、偏光ビ
ームスプリッターの代わりにビームスプリッターを用い
れば、光量は減るものの時分割シャッターの動作によっ
てクロストークのない観察像を得ることができる。また
本実施例では、時分割シャッターとして液晶シャッター
を用いているが、これに限るものではなく、その他の機
械的なシャッター等を用いてもよい。
【0049】なお本実施例においても、入射側と射出側
の光束位置の対応付けが一致し、且つクロストークが生
じないように入射側、出射側の時分割手段はすべて同期
して駆動するようになっているのが好ましい。また、観
察像にチラツキが生じないように、1/60秒以下の短
い間隔で高速に時分割手段を駆動するのがより好まし
い。このためには、時分割手段として液晶シャッターを
利用する場合には、さらなる高速駆動も可能な強誘電体
液晶シャッターを用いるのが望ましい。その他の効果に
ついては、図9に示す第5実施例とほぼ同様である。
【0050】第7実施例 第7実施例を図12に示す。図12は本発明による実体
顕微鏡の第7実施例の鏡筒内部の光学系の概略構成図で
ある。本実施例では、視野の異なる2つの観察光束の光
路を合成して、その合成された光束を同一の光学系の中
を通して伝送した後さらに再度分離する手段として、異
なる波長特性を有する光学部材30,31を、図9の第
5実施例に示す透過反射切り換えミラー22,23の代
わりに用いている。
【0051】光学部材30は対物レンズ2からの所定の
光束を取り出すミラーと、取り出された光束の光路を同
一の光学系に入れるために合成する手段(色ミラー)と
を有している。本実施例では、光束を取り出すミラーと
光路を合成する色ミラーとが同一部材で兼用されてお
り、色ミラー30は、図13に示すような透過特性を有
しており、透過しない波長領域の成分をほぼすべて反射
するようになっている。このため、一方(図において左
側)の入射開口からの光束はミラー4で反射されて色ミ
ラー30に入射し、色ミラー30の透過特性に順応した
波長領域のみの成分に変調されて透過され、それ以外の
波長領域の光は反射される。また、他方(図において右
側)の入射開口からの光束は、色ミラー30の反射特性
に順応した波長領域のみの成分に変調されて反射され
る。そして、一方(図において左側)の入射開口からミ
ラー4で反射されて色ミラー30を透過した光束と他方
(図において右側)の入射開口から色ミラー30を反射
した光束とが、異なる波長成分の光束として光路を合成
されて、ズーム光学系5、プリズム光学系11,12、
リレー光学系13で構成される同一の光学系を介して図
4,図6,図9,図11の各実施例と同様に変倍され伝
送される。
【0052】これらズーム光学系5、プリズム光学系1
1,12、リレー光学系13は、一方(図において左
側)の入射開口からミラー4で反射されて色ミラー30
を透過した光束と他方(図において右側)の入射開口か
ら色ミラー30を反射した光束とが通る光学系として共
通であるので、本実施例によれば、部品点数を減らし、
鏡体を小型化でき、ズーム光学系の調整を容易化するこ
とができる。また、波長特性は、通常の光学系であれ
ば、共通の光学系の特性、製品誤差に全く左右されずに
伝送される。よって、本実施例のように波長特性を用い
た場合には、偏光を利用した場合のように偏光のくずれ
によるクロストークの発生を考慮する必要がない。
【0053】また出射側には、入射側と同じ波長特性を
持った色ミラー31とミラー7が、ミラー4、色ミラー
30と面対称に配置されており、色特性の違いとして再
度分離して、入射側と同じ並びで各開口に応じた光束を
再成することができるようになっている。
【0054】なお、本実施例における色ミラー30,3
1等の波長合成手段、波長分離手段の分光特性はくし型
の急峻な特性がのぞましい。分光特性に傾斜部があると
波長分離の際にクロストークの要因となる。これを回避
するためには、出射側に傾斜部の波長成分を遮光する補
助フィルターを配置すればよい。また波長合成・分離手
段の波長特性は、色再現性の観点から400nm〜70
0nmの間に少なくとも3つの谷か山を有することが望
ましく、その数は多い方がより好ましい。
【0055】第8実施例 第8実施例を図14に示す。図14は本発明による実体
顕微鏡の第8実施例の鏡筒内部の光学系の概略構成図で
ある。本実施例では、視野の異なる2つの観察光束の光
路を合成して、その合成された光束を同一の光学系の中
を通して伝送した後さらに再度分離する手段として、音
響光学素子32,33、32',33'を用いている。な
お、音響光学素子以外の光学系の構成はハーフミラー3
4,35を光束の入射側及び射出側の分離及び合成位置
に配置した以外は図10の実施例とほぼ同様である。図
15(a),(b)は、音響光学素子を用いたときの分光透過
率特性を示す。音響光学素子は、同一時点において図1
5(a),(b)の分光透過率特性を示すものではなく、時間
軸に応じて上記のような分光透過率特性の履歴を示すも
のであり、時間的に透過できる波長が変化する。
【0056】図14に示すように、音響光学素子32,
33、32',33'は、入力側、出力側に合計4つ配置
されている。音響光学素子32,33、32',33'
は、外部からの制御により任意の透過・遮蔽特性を実現
できるため、図15(a),(b)に示すように、互いに透過
特性が重ならないようにして少なくとも400nm〜7
00nmの間で3つの谷又は山を有する複数のくし型特
性に設定してある。また、音響光学素子32,33と音
響光学素子32',33'は同期して駆動するようになっ
ている。本実施例はこのように構成したので、同一の光
学系を通して、出射光束を入射光束と同じ並びにして、
クロストークなく再成できる。
【0057】第9実施例 第9実施例を図16に示す。図16は本発明による実体
顕微鏡の第9実施例の鏡筒内部の光学系の概略構成図で
ある。本実施例は、図14の第8実施例における音響光
学素子の代わりに、時分割・色特性可変光学素子とし
て、R,G,Bの3色の透過特性が重なりあわないよう
に時間的に制御される時分割の色フィルター36,3
8、36',38'を用いている。なお本実施例では、図
14の第8実施例におけるミラー4,7、ハーフミラー
34,35の代わりに、プリズム37,41、ビームス
プリッター39,40をそれぞれ用いて構成している。
【0058】眼視観察でなく、テレビジョン観察する場
合は、最終的に3色のR,G,Bフィルターを通してか
ら光を電気変換する。このため、テレビジョン観察する
場合には、色再現性を劣化させることなく同一の光学系
を介した光路の合成、分離が実現できる。なお図17に
示すように、RGBフィルター36,36'は、B→G
→R→B→G→R・・・を繰り返し、RGBフィルター
38,38'は、G→R→B→G→B・・・を繰り返す
ように駆動制御されており、同一時点では、RGBフィ
ルター36,36'とRGBフィルター38,38'で分
光特性が異なっているために交じり合うことがない。ま
た、B,G,Rを高速に切り換え駆動することでチラツ
キなくテレビジョン画像を観察できる。なお、本実施例
における色フィルター36,36'、38,38'等の時
分割・色特性可変光学素子には、液晶を用いた色可変光
学素子のほか、回転板に色フィルター(R,G,B)を
順に並べた構成のものを用いてもよい。
【0059】第10実施例 第10実施例を図18,19(a),(b)に示す。図18は
本発明による実体顕微鏡の第10実施例の鏡筒内部の光
学系の概略構成図、図19は図18の光学系における構
成要素の配置構成を示す図であり、(a)は下側(入射
側)の構成要素の配置構成を示す断面図、(b)は上側
(出射側)の構成要素の配置構成を示す断面図である。
本実施例では、時間的に分光特性が変化する光学素子4
2,43,44,45を対物レンズの上方に取り付け
て、視差の異なる像を形成しうる4つの光束に対し、異
なる色特性で変調をかけるようになっている。また、各
視差の異なる像を形成しうるそれぞれの光束の光路をプ
リズム37、ビームスプリッター39、ビームスプリッ
ター46及びプリズム47を介して1本の光路に合成す
るようになっている。また、光路を合成した光束を、1
本のズーム光学系5を通り、プリズム光学系11,1
2、リレー光学系13を通過するようにし、さらに、ビ
ームスプリッター46、プリズム47、ビームスプリッ
ター40、ミラー41、時間的に分光特性が変わる光学
素子42',43',44',45'を介して前述の合成と
は逆の手順で、各色ごとに分離することで、視野の異な
る画像をもとの光路に再成している。
【0060】本実施例における色の変調の様子をタイム
チャートで図20に示す。時間的に分光特性が変わる光
学素子42,43,44,45は同期しており、所定の
時点において、それぞれB,G,Rと異なる色に透過し
て変調され、又は光を遮光するように分光特性が変化す
る。本実施例はこのように視差の異なる像を形成しうる
複数の光束を各色に分けて時分割で伝送するように構成
したので、1本のズーム光学系で4つの視差の異なる像
を伝送できる。
【0061】第11実施例 第11実施例を図21に示す。図21は本発明による実
体顕微鏡の第11実施例の鏡筒内部の光学系の概略構成
図、図22は図21の光学系における構成要素の配置構
成を示す図であり、(a)は下側(入射側)の構成要素の
配置構成を示す断面図、(b)は上側(出射側)の構成要
素の配置構成を示す断面図である。本実施例では、4つ
の入射開口からの光束を、時分割手段と、偏光手段を併
せて用いることでズーム光学系などの光学系を共通光学
系として用いるように構成して部品点数を下げ、組立て
を容易にすると共に顕微鏡の小型化を図っている。特に
ズーム光学系を図21の第10実施例と同様に1本化で
きるので調整が容易となる。本実施例の構成によれば、
対物レンズ2を透過した視差の異なる像を形成しうる4
つの入射光束は、2つの光束ごとに、直角プリズム3
7,37と第1偏光ビームスプリッター50,50を介
して直交する2つの直線偏光成分に合成されるようにな
っている。ここで、第1偏光ビームスプリッター50
は、2つの光束を結合する手段(役割)と、2つの光束
を互いに直交する偏光成分の光束として変調する手段
(役割)とを兼ねている。
【0062】さらに、第1偏光ビームスプリッター5
0,50を介して結合された光束L11,L12は、そ
れぞれ可変位相板51,52を介して、互いに直交する
直線偏光の方向を90°回転させた状態、又は回転させ
ない状態のいずれかの状態に時分割で変更させられるよ
うになっている。なお、可変位相板51,52は、一方
が直線偏光の方向を90°回転させたときは、他方は直
線偏光の方向を回転させないように同期をとって制御さ
れている。また、光束L12は可変位相板52を通過し
た後、プリズム53で反射されて光路を変えられ、さら
にλ/2板54で直線偏光の方向を180°回転させら
れるようになっている。
【0063】2つの入射開口からの光束を互いに直交す
る偏光成分の光束に変調されると共に光路を結合された
光束L11,L12は、その次に、第2偏光ビームスプ
リッター55を介して、光束L11,L12のそれぞれ
において合成されている2つの直交する直線偏光成分の
中から、それぞれ一方の直線偏光の成分が、それぞれ、
反射または透過されることによって、それぞれの光路よ
り1つの観察像ずつ合計2つの観察像の光束の成分が選
択されて1つの光路に合成され、リレー光学系56、直
角プリズム光学系57、及びズーム光学系58を介して
第2偏光ビームスプリッター55上の所定位置まで伝送
される。その所定位置まで伝送された光束は、入射側の
プリズム37,37、第1偏光ビームスプリッター5
0,50、可変位相板51,52、プリズム53、λ/
2板54、第2偏光ビームスプリッター55と面対称に
配置された第3偏光ビームスプリッター59、λ/2板
60、プリズム61、可変位相板62,63、第4偏光
ビームスプリッター64,64、プリズム41,41を
介して、上述とは逆の経路をたどり4つの光束に分かれ
て射出方向に導かれる。
【0064】なお、本実施例においてλ/2板54,6
1は設けなくてもよい。また、可変位相板51,52,
62,63は、それぞれ4つの入射光束の並びと出射光
束の並びとが同じになるように同期をとって駆動制御さ
れている。
【0065】本実施例では、可変位相板51,52,6
2,63を介して時分割で視差の異なる像を形成しうる
それぞれの入射光束の直線偏光成分の方向を90°回転
させるかさせないかを選択できるようにし、偏光手段5
0,55,59,64で直交する成分として2成分を伝
送するように構成したので1本のズーム光学系で4つの
視差の異なる観察像を観察することができる。なお本実
施例の場合、光路中に偏光ビームスプリッターなどの偏
光手段を用いるため偏光のくずれによりクロストークは
生じる。しかし、1本のズーム光学系で足りるので顕微
鏡を小型化でき、組立て易くすることができる。
【0066】第12実施例 第12実施例を図23に示す。図23は本発明による実
体顕微鏡の第12実施例を示す全体概略構成図である。
本実施例では、物体から順に可変WD対物レンズ2、物
体からの光路を主術者及び助手の観察用光路及びテレビ
ジョンなどの画像表示用光路に分ける光路分割プリズム
65、主術者及び助手のそれぞれの観察用光路において
視差の異なる像を形成しうる2つの光束を時分割で1つ
の光路に合成する光路合成手段66、合成された1光路
上に配置された共通光学系67、共通光学系67からの
光束を再度2つの観察像をなす光束に時分割で再成する
光路分離手段68、その後方(観察者側)に、観察する
ための接眼光学系69が配置されている。
【0067】上述の共通光学系67には、調整の難しい
ズーム光学系70、構成が複雑な正立光学系71、結像
レンズ72が配置されている。また、光路分割プリズム
65と接眼光学系69は、主術者及び助手用に2組配置
されている。また、光路分割プリズム65から接眼光学
系69までの光学要素は一体に、可変WD対物レンズ2
の光軸を回転中心として回転できるように構成されてい
る。また、テレビジョンなどの画像表示装置(図示省
略)に接続された撮像装置73が光路分割プリズム65
の上方に取り付けられていて、主術者、助手の観察位置
の変更に影響されることなく、一定の撮影方向で撮像で
きるようになっている。また、撮像装置73内にもズー
ム光学系70が設けられており、主術者側、助手側、撮
像装置側の光学系それぞれ別個に、倍率、実視野範囲を
変更できるようになっている。
【0068】光路合成手段66は、例えば図24に示す
ように、光路分割手段である光路分割プリズム65の後
方に配置された2枚のミラー74,74とDMD75と
で構成されている。ミラー74,74は、対物レンズ
2、光路分割プリズム65を経由した大きな光束から左
右の観察像を切り出している。DMD75は、ミラー7
4,74で切り出された光束が重なる位置に設けられて
いて、その観察像をDMD75面上で反射させるように
なっている。そしてDMD75は、その駆動により時分
割で左右のいずれかの観察像を共通光学系67の光軸上
に反射させるように制御されている。また、光路分離手
段68は、光路合成手段66を構成するミラー74,7
4、DMD75と面対称に配置されたDMD76、ミラ
ー77,77で構成されている。
【0069】本実施例によれば、可変WD対物レンズ2
からの光束は光路分割手段65で主術者、助手のそれぞ
れの観察用光路に分けられ、それぞれの観察用光路にお
いて光路結合手段66のミラー74,74とDMD75
を介して対物レンズ2、左右の観察像が切り出されると
共に、時分割で左右いずれかの観察像が共通光学系67
の光軸上を通るように光路を合成される。光路を合成さ
れた光束は、共通光学系67のズーム光学系70で変倍
され、正立光学系71で正立化が成された後に、結像レ
ンズ72を通り、光路分離手段68のDMD76と2枚
のミラー77,77を介して左右の位置関係が適切に再
現され、接眼光学系69を介して観察物体像として観察
される。
【0070】ここで、本実施例では左右の観察像を形成
する光束が共通に通る共通光学系67内にズーム光学系
70を設けたので、主術者と助手のそれぞれの観察のた
めに必要なズーム光学系が2本で足りる。このため、接
眼位置の近くにズーム光学系を配置しても顕微鏡を小型
化でき、しかも調整が容易となる。
【0071】図24、図25に接眼光学系周辺部の構成
例を詳細に示す。図24は、分割プリズム65を通過後
のミラー74,74,77,77、DMD75,76の
構成がわかるように上方からみた図で示している。接眼
光学系69は、DMD76、2枚のミラー77を介して
光路を分離された2つの光束を、共通の光軸を有する大
口径の接眼レンズ69a,69bを介して観察できる構
成となっている。図24のように構成すれば、左右の眼
で観察するための接眼レンズの固体差がなくなり、より
調整が容易になる。
【0072】図25は、接眼光学系の他の構成例を示し
ている。図25の接眼光学系69は、ミラー77,77
を介して反射された光束の夫々の光軸上に夫々レンズの
光軸を合わせた接眼レンズ69c,69dを配置した構
成となっている。本実施例では、図24,25のいずれ
の接眼光学系も適用可能である。
【0073】なお本実施例では、光路分割手段65と接
眼光学系70の間に光路合成手段及び光路分離手段とし
てDMD75,76などの時分割手段を配置している
が、時分割手段の代わりに、上述の色フィルターなどの
色分割手段を用いても良い。また、同様に偏光手段を用
いても良く、さらには、同様に時間的に色特性の変わる
光学素子を用いても良い。
【0074】以上説明したように、本発明による実体顕
微鏡は、特許請求の範囲に記載された特徴のほかに下記
に示すような特徴も備えている。
【0075】(1)前記光学素子の変調特性が、光量の
透過、遮光を時間的に制御するものであることを特徴と
する請求項1に記載の実体顕微鏡。
【0076】(2)前記光学素子の変調特性が、時間的
に分光特性を変更するものあることを特徴とする請求項
1に記載の実体顕微鏡。
【0077】(3)前記光学素子の変調特性が、時間的
に偏光特性を変更するものであることを特徴とする請求
項1に記載の実体顕微鏡。
【0078】(4)対物レンズと、その後方に視差の異
なる像を得るためのほぼ同一平面上の異なる位置に配置
される開口部を複数有し切り取られた光束を同一の光軸
上に合成するための光路合成手段と、合成された光路を
再度開口の相対的位置が入射開口の相対的位置とほぼ同
じになるように分離する光路分離手段と、視差の異なる
複数の像を形成しうる光路を同一の光軸上に合成する際
にそれぞれの像が交じり合わないように独立した像とす
るための変調手段と、それぞれの像を独立した状態に分
離するための復調手段とを有することを特徴とする実体
顕微鏡。
【0079】(5)前記同一の光軸上には、ズーム光学
系が配置されていることを特徴とする上記(4)に記載
の実体顕微鏡。
【0080】(6)変調手段及び、復調手段として、視
差の異なる像を時間的に切り替える時分割方式を採用し
たことを特徴とする上記(4)に記載の実体顕微鏡。
【0081】(7)変調手段及び、復調手段として、視
差の異なる像を、同一時点では互いに異なる色特性とな
るようにして、色特性を時間的に切り替える方式を採用
したことを特徴とする上記(4)に記載の実体顕微鏡。
【0082】(8)光学系を観察するための接眼光学系
を複数有する実体顕微鏡において、2本のズーム光学系
を鏡体内に有し、互いに視差の異なる像の色特性を変調
する手段と、同一のズーム光学系内に視差の異なる像を
通過させる合成手段と、透過後に復調させる手段とを有
することを特徴とする実体顕微鏡。
【0083】(9)視差の異なる像が同一のズーム光学
系を通過するように構成したことを特徴とする請求項2
に記載の実体顕微鏡。
【0084】(10)光路合成手段と光路分離手段と
を、前記光路分割手段の後方に有することを特徴とする
請求項3に記載の実体顕微鏡。
【0085】(11)鏡体への光束の入射光軸の周りを
回転可能な光路偏向手段と、偏向した光束を観察する接
眼光学系と、前記光路偏光手段と前記接眼光学系との間
に配置された共通光学系とを含む実体顕微鏡。
【0086】(12)共通光学系が、1本のズーム光学
系を含む光学系であることを特徴とする上記(11)に
記載の実体顕微鏡。
【0087】(13)前記光路偏向手段の後方に光路合
成手段、ズーム光学系を含む共通光学系、光路分離手段
を有することを特徴とする上記(11)に記載の実体顕
微鏡。
【0088】(14)鏡体内にズーム光学系があり、複
数の接眼光学系により複数人の観察が可能な実体顕微鏡
において、視差の異なる画像を作る光束を時間的に切り
換える第1光学素子によって合成し、合成した画像を同
一のズーム光学系を通過させ、ズーム光学系通過後の第
1光学素子に連動して、光束を第1光学素子で合成前の
光束に分離する第2光学素子を有することを特徴とする
請求項1に記載の実体顕微鏡。
【0089】(15)合成、または、分離方法が光束を
透過、反射の時間制御で行うことを特徴とする上記(1
4)に記載の実体顕微鏡。
【0090】(16)合成、または、分離方法が時間的
に波長を切り換えることで行うことを特徴とする上記
(14)に記載の実体顕微鏡。
【0091】(17)合成、または、分離方法が時間的
に偏光特性を変えることで行うことを特徴とする上記
(14)に記載の実体顕微鏡。
【0092】(18)偏光が直線偏光で、時間的に偏光
方向を変えることを特徴とする上記(17)に記載の実
体顕微鏡。
【0093】(19)対物レンズと、その後方に視差の
ある画像を得るためのほぼ同一平面上の異なる位置に配
置した開口部を複数有し、開口部により分離した光束を
同一の光軸上に結合する合成手段と、合成手段により合
成された光束を、ほぼもとの開口の相対位置関係に分離
する分離手段を有することを特徴とする上記(4)に記
載の実体顕微鏡。
【0094】(20)複数の光束を合成した部分にズー
ム光学系があることを特徴とする上記(19)に記載の
実体顕微鏡。
【0095】(21)合成手段及び分離手段が時間的に
視差の異なる画像を作る光束を切り換えて行う時分割方
式であることを特徴とする上記(19)に記載の実体顕
微鏡。
【0096】(22)合成手段が複数の波長帯を高速に
切り換えて光束を合成し、分離手段が、その合成された
光束を合成手段に連動して分離することを特徴とする上
記(19)に記載の実体顕微鏡。
【0097】(23)視差のある像を作る光束を合成し
て、ズーム光学系を通した後でもとの光束に分離する構
造を含む実体顕微鏡において、光束を合成する方法に波
長の違いを使うことを特徴とする上記(8)に記載の実
体顕微鏡。
【0098】(24)視差の異なる画像を得るための異
なる位置に配置した開口と、開口で制限された光束を側
方に偏向する手段と、その光束を開口付近に伝送するズ
ーム光学系とリレー光学系を配置し、開口付近に戻った
光束を結像し、接眼レンズで拡大して観察することを特
徴とする請求項2に記載の実体顕微鏡。
【0099】(25)ズーム光学系を通る光束は、視差
のある像を作る複数の光束を合成したものであることを
特徴とする上記(24)に記載の実体顕微鏡。
【00100】(26)対物レンズとズーム光学系を含
む鏡体と、光束を分割する光路分割光学系と、目で見る
ための像を作る接眼光学系からなる実体顕微鏡におい
て、光路分割光学系と接眼光学系の間に、視差のある像
を作る複数の光束を変倍する1つのズーム光学系を有す
ることを特徴とする請求項3に記載の実体顕微鏡。
【00101】(27)ズーム光学系の入射側に視差の
ある像を合成する光束合成手段があり、ズーム光学系の
射出側に合成した光束をもとの光束に戻す分離光学系が
あることを特徴とする上記(26)に記載の実体顕微
鏡。
【00102】(28)対物レンズとズーム光学系を備
えた鏡体と、鏡体からの射出光束を観察者が観察するた
めの像を作る接眼光学系を備えた実体顕微鏡において、
鏡体への入射光軸を回転軸に回転可能な偏向手段と、偏
向手段と接眼光学系の間に視差のある複数の光束を通す
共通光学系があることを特徴とする上記(11)に記載
の実体顕微鏡。
【00103】(29)共通光学系が1つのズーム光学
系であることを特徴とする上記(28)に記載の実体顕
微鏡。
【0104】(30)光路偏向手段の後方に光路合成手
段、ズーム光学系、光路分割手段を順に配置したことを
特徴とする上記(29)に記載の実体顕微鏡。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2本又は1本のズーム光学系で主術者、補助者に必要な
像を伝送できるため顕微鏡の小型化が可能となる。ま
た、本発明によれば、クロストークによる画像劣化をな
くすことができ、又は最小限に抑えることができる。こ
のため、手術用顕微鏡として最適な実体顕微鏡を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実体顕微鏡の第1実施例を示し、
(a)は全体概略構成図、(b)は入射光路の数を示すために
対物レンズの上方からみた状態説明図である。
【図2】本実施例による実体顕微鏡の鏡体内部の光学系
の概略構成を示す斜視図である。
【図3】図2の断面におけるミラー、DMD、ズーム光
学系の配置を示す説明図であり、(a)はA−A断面、(b)
はB−B断面、(c)はC−C断面における説明図であ
る。
【図4】本発明による実体顕微鏡の第2実施例の鏡体内
部の光学系の概略構成図である。
【図5】本実施例におけるDMDの動作状態を示す状態
説明図であり、(a)は微小ミラーを+15°傾斜させた
状態、(b)は微小ミラーを+15°傾斜させた状態を示
す。
【図6】本発明による実体顕微鏡の第3実施例の鏡筒内
部の光学系の概略構成を示す斜視図である。
【図7】図6の光学系における構成要素の配置構成を示
す図であり、(a)は下側(入射側)の構成要素の配置構
成を示す断面図、(b)は上側(出射側)の構成要素の配
置構成を示す断面図である。
【図8】本発明による実体顕微鏡の第4実施例の鏡筒内
部の光学系の概略構成を示す斜視図である。
【図9】本発明による実体顕微鏡の第5実施例の鏡筒内
部の光学系の概略構成図である。
【図10】図9の光学系における構成要素の配置構成を
示す図であり、(a)は下側(入射側)の構成要素の配置
構成を示す断面図、(b)は上側(出射側)の構成要素の
配置構成を示す断面図である。
【図11】本発明による実体顕微鏡の第6実施例の鏡筒
内部の光学系の概略構成図である。
【図12】本発明による実体顕微鏡の第7実施例の鏡筒
内部の光学系の概略構成図である。
【図13】本実施例に用いる色分割光学手段の波長透過
特性を示すグラフである。
【図14】本発明による実体顕微鏡の第8実施例の鏡筒
内部の光学系の概略構成図である。
【図15】(a),(b)は、本実施例に用いる音響光学素子
の波長透過特性の履歴を示すグラフである。
【図16】本発明による実体顕微鏡の第9実施例の鏡筒
内部の光学系の概略構成図である。
【図17】本実施例に用いる色フィルターの波長透過特
性の履歴を示すグラフである。
【図18】本発明による実体顕微鏡の第10実施例の鏡
筒内部の光学系の概略構成図である。
【図19】図18の光学系における構成要素の配置構成
を示す図であり、(a)は下側(入射側)の構成要素の配
置構成を示す断面図、(b)は上側(出射側)の構成要素
の配置構成を示す断面図である。
【図20】本実施例における色の変調の様子を示すタイ
ムチャートである。
【図21】本発明による実体顕微鏡の第11実施例の鏡
筒内部の光学系の概略構成図である。
【図22】図21の光学系における構成要素の配置構成
を示す図であり、(a)は下側(入射側)の構成要素の配
置構成を示す断面図、(b)は上側(出射側)の構成要素
の配置構成を示す断面図である。
【図23】本発明による実体顕微鏡の第12実施例を示
す全体概略構成図である。
【図24】本実施例に用いる接眼光学系周辺部の概略構
成図である。
【図25】本実施例に用いる接眼光学系周辺部の他の例
を示す概略構成図である。
【図26】実体顕微鏡の一従来例を示す概略構成図であ
る。
【図27】実体顕微鏡の他の従来例を示す概略構成図で
ある。
【符号の簡単な説明】
1 鏡体 2 DW対物レンズ 3,74 (入射側)ミラー 4,75 (入射側)DMD 5,58,70 ズーム光学系 6,76 (出射側)DMD 7,77 (出射側)ミラー 8 光学系 9 接眼鏡筒 10 ビームスプリッター 11,12 直角プリズム 13,56 リレー光学系 14,37,47,53 (入射側)直角プリズム 15,41,49,61 (出射側)直角プリズム 16 (入射側)第1ミラー 17 (入射側)第1DMD 18 (入射側)第2ミラー 19 (入射側)第2DMD 20 (入射側)結合光学系 21 (出射側)分離光学系 22 (入射側)透過・反射切り換えミラー 23 (出射側)透過・反射切り換えミラー 24,25 (入射側)液晶シャッター 26 (入射側)偏光ビームスプリッター 27 (出射側)偏光ビームスプリッター 28,29 (出射側)液晶シャッター 30 (入射側)色ミラー 31 (出射側)色ミラー 32,33 音響光学素子 34 (入射側)ハーフミラー 35 (出射側)ハーフミラー 36,38 色フィルター 39,46 (入射側)ビームスプリッター 40,48 (出射側)ビームスプリッター 42,43、44,45 時間的に分光特性が変わる
光学素子 50 (入射側)第1偏光ビームスプリッター 51,52 (入射側)可変位相板 54 (入射側)λ/2板 55 (入射側)第2偏光ビームスプリッター 57 直角プリズム光学系 59 (出射側)第3偏光ビームスプリッター 60 (出射側)λ/2板 62,63 (出射側)可変位相板 64 (出射側)第4偏光ビームスプリッター 65 光路分割プリズム 66 光路合成手段 67 共通光学系 68 光路分離手段 69 接眼光学系 71 正立光学系 72 結像レンズ 73 撮像装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学像を観察する接眼光学系を複数有する
    実体顕微鏡において、鏡体の内部に、少なくとも1つの
    ズーム光学系を備えており、且つ、視差の異なる像を時
    間的に特性を変調できる光学素子を介して変調し、変調
    された視差の異なる像を同一の前記ズーム光学系を通過
    させ、通過後の像を視差の異なる像に分離させる光学素
    子を有することを特徴とする実体顕微鏡。
  2. 【請求項2】視差の異なる像を得るための異なる位置に
    配置された開口と、 前記開口で制限された物体からの入射光束を側方に偏向
    する手段と、 偏向された光束の像を変倍するズーム光学系と、 前記ズーム光学系で変倍された像の光束を偏向される前
    の位置近傍に伝送するリレー光学系とを含み、且つ、 前記ズーム光学系を、物体からの入射光軸の側方に配置
    したことを特徴とする実体顕微鏡。
  3. 【請求項3】鏡体光学系と光路分割手段と接眼光学系を
    有する実体顕微鏡において、 光路分割手段と接眼光学系の間に、視差の異なる像に対
    して共通に変倍可能なズーム光学系を配置したことを特
    徴とする実体顕微鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007148409A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Leica Microsystems (Schweiz) Ag ステレオ顕微鏡
WO2020095444A1 (ja) * 2018-11-09 2020-05-14 株式会社ニコン 顕微鏡
JP2021505940A (ja) * 2017-12-04 2021-02-18 ライカ マイクロシステムズ シーエムエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングLeica Microsystems CMS GmbH 顕微鏡システムおよびこの種の顕微鏡システムを用いた顕微鏡結像のための方法

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JP2007148409A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Leica Microsystems (Schweiz) Ag ステレオ顕微鏡
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