JP2021191127A - ステータ及びステータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル線の占積率を向上する。【解決手段】ステータ1は、軸方向に貫通する複数のスロット23を有するステータコアと、スロットに配置される複数のコイル線10と、を備える。1つのスロットには、1つの相のコイル線が配置される。1つのスロットは、径方向に並ぶ複数のエリアを有し、少なくとも1つのエリアに配置されるコイル線の直径寸法と、他の少なくとも1つのエリアに配置されるコイル線の直径寸法とが異なる。【選択図】図1

Description

本発明は、ステータ及びステータの製造方法に関する。
従来、スロットを有するステータコアと、スロットに配置される複数のコイル線と、を備えるステータが知られている。例えば、特開平8−275422号公報(特許文献1)には、複数のコイルの各々は、相互に並列に接続された径寸法の異なる複数種類の銅線から形成されるステータが開示されている。
特開平8−275422号公報
上記特許文献1のステータでは、1つのスロットには、異なる相の複数のコイルが収容されることが開示されている(段落[0010]及び[0020])。本発明者は、上記特許文献1と異なり、1つのスロットに1つの相のコイルが配置されるステータにおいて、コイル線の占積率を向上することを課題とした。
本発明の第1の観点からのステータは、軸方向に貫通する複数のスロットを有するステータコアと、スロットに配置される複数のコイル線と、を備え、1つのスロットには、1つの相のコイル線が配置され、1つのスロットは、径方向に並ぶ複数のエリアを有し、少なくとも1つのエリアに配置されるコイル線の直径寸法と、他の少なくとも1つのエリアに配置されるコイル線の直径寸法とが異なる。
本発明の第2の観点からのステータの製造方法は、軸方向に貫通する複数のスロットを有するステータコアを備えるステータの製造方法であって、第1の直径寸法のコイル線を環状に巻きつけて、第1のコイル束を形成する工程と、第1の直径寸法と異なる第2の直径寸法のコイル線を環状に巻き付けて、第2のコイル束を形成する工程と、第1及び第2のコイル束を、ステータコアの径方向内側にステータコアの周方向に並んで配置され、軸方向に延びるブレードに保持させる工程と、ブレードの径方向内側に配置されたコイル移動機構により、第1及び第2のコイル束を軸方向に移動させることにより、第1及び第2のコイル束をスロットに挿入する工程と、を備え、保持させる工程では、スロット内において径方向外側から内側に向けて配置する順に、第1及び第2のコイル束をブレードに設置する。
本発明は、1つのスロットに1つの相のコイル線が収容されるステータにおいて、コイル線の占積率をより向上することができるステータ及びステータの製造方法を提供することができる。
図1は、実施形態におけるステータの軸方向に垂直な断面の断面図である。 図2は、実施形態における1つのスロットに配置されるコイル線の拡大図である。 図3は、図2の模式図である。 図4は、ステータの製造工程を示す図である。 図5は、変形例における1つのスロットに配置されるコイル線の模式図である。 図6は、別の変形例における1つのスロットに配置されるコイル線の模式図である。 図7は、別の変形例における1つのスロットに配置されるコイル線の模式図である。 図8は、別の変形例における1つのスロットに配置されるコイル線の模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
また、以下の説明において、ステータ1の中心軸が延びる方向、すなわちスロットの貫通方向を「軸方向」とする。軸方向に沿った一側を上側、他側を下側とする。上下方向は、位置関係を特定するために用いるためであって、実際の方向を限定するものではない。すなわち、下方向は重力方向を必ずしも意味するものではない。軸方向は、特に限定されず、鉛直方向、水平方向、これらの方向に交差する方向などを含む。
また、ステータ1の中心軸に直交する方向を「径方向」とする。径方向に沿った一側を内側、他側を外側とする。さらに、ステータ1の中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」とする。
また以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示す場合がある。よって、各構成要素の寸法及び比率は実際のものと必ずしも同じではない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示する場合がある。
(ステータ)
図1に示すように、ステータ1は、モータの構成部品であって、図示しないロータと相互作用して回転トルクを発生させる。ステータ1は、コイル線10と、ステータコア20と、ウエッジ40と、を備える。本実施形態のステータ1は、いくつかのスロット23を跨いでコイル線10を巻き付ける分布巻きとされる。
<ステータコア>
ステータコア20は、一体型である。ステータコア20は、中空の円柱形状に形成される。ステータコア20は、薄い珪素鋼鈑を重ねて形成される。ステータコア20は、環状のコアバック21と、複数のティース22と、複数のスロット23と、を含む。
複数のティース22は、コアバック21から径方向に延びる。ティース22は、周方向に複数配置される。
複数のスロット23は、周方向に隣り合うティース22間に設けられる。また複数のスロット23は、軸方向に貫通する。スロット23の周方向幅D23(図3参照)は、径方向外側に向かうにつれて大きくなる。本実施形態のスロット23の周方向幅D23は、径方向外側に向かうにつれて、徐々に大きくなる。
スロット23は、スロット23の径方向開口部であるスロットオープン24を有する。スロットオープン24は、スロット23においてコイル線10を収容する空間の周方向幅よりも小さい。
<コイル線>
コイル線10を構成する材料は、限定されないが、本実施形態では銅線である。コイル線10は、分布巻きである。詳細には、コイル線10が環状に巻き付けられたコイル束を複数のスロット23に挿入する分布巻きである。本実施形態のコイル線10は、丸線であるが、特に限定されず、平角線などでもよい。
環状のコイル束は、二つのコイル辺部と、コイル渡り部と、を有する。二つのコイル辺部は、スロット23内に収容される。具体的には、一方のコイル辺部が収納されるスロット23と、他方のコイル辺部が収納されるスロット23とは、異なる。一方のコイル辺部が収納されるスロット23と、他方のコイル辺部が収納されるスロット23とは、隣り合っていてもよく、別のスロット23を介して周方向に配置されてもよい。
コイル渡り部は、二つのコイル辺部を繋ぐ。コイル渡り部は、軸方向両側に配置される。具体的には、軸方向上側に位置するコイル渡り部は、二つのコイル辺部の上端部を連結する上側コイルエンドである。軸方向下側に位置するコイル渡り部は、コイル辺部の下端部を連結する下側コイルエンドである。
<ウエッジ>
ウエッジ40は、コイル線10と、スロットオープン24との間に配置される。ウエッジ40は、スロットオープン24を塞ぐ。
本実施形態のウエッジは、軸方向視においてU字形状である。ウエッジ40の軸方向長さは、スロット23の軸方向長さよりも小さい。ここでは、ウエッジ40は、スロット23内の上端部に配置される。なお、ウエッジ40の形状及び軸方向長さは、限定されない。また、ウエッジ40は省略されてもよい。
<スロット及びコイル線>
図1〜図3を参照して、1つのスロット23に配置されるコイル線10について説明する。図2は、図1の1つのスロット23を拡大した拡大図である。図3は、図2と同じ状態を誇張して示す模式図である。図3では、1つのエリアに配置される一部(ここでは2本)のコイル線のみを示している。
1つのスロット23には、1つの相のコイル線10が配置される。具体的には、1つのスロット23には、U相、V相またはW相のいずれかのコイル線10が配置される。
図2及び図3に示すように、1つのスロット23は、径方向に並ぶ複数のエリアR1〜R10を有する。図2及び図3では、1つのスロット23は、径方向内側から外側に向けて、10のエリアR1〜R10を有する。径方向の最も内側に位置するエリアR1は、スロットオープン24を含む。なお、各エリアR1〜R10の面積は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
スロット23は、ロスエリアRAと、整列エリアRBと、を有する。ロスエリアRAは、コイル線10を整列できないエリアである。すなわち、ロスエリアRAに配置されるコイル線10は、規則正しく配列されない。図2及び図3では、ロスエリアRAは、エリアR1、R2で構成される。整列エリアRBは、コイル線10を整列させたエリアである。すなわち、整列エリアRBに配置されるコイル線10は、規則正しく配列される。整列エリアRBは、エリアR3〜R10で構成される。
1つのスロット23に配置されるコイル線10の直径寸法は、2種類である。これにより、ステータ1の生産性の低下を抑制できる。詳細には、コイル線10は、第1のコイル線11と、第2のコイル線12と、を含む。第1のコイル線11は、第1の直径寸法D11を有する。第2のコイル線12は、第2の直径寸法D12を有する。第1の直径寸法D11と第2の直径寸法D12とは、異なる。本実施形態では、第1の直径寸法D11は、第2の直径寸法D12よりも大きい。
少なくとも1つのエリアR1、R2に配置される第1のコイル線11の直径寸法D11と、他の少なくとも1つのエリアR3〜R10に配置される第2のコイル線12の直径寸法D12とが異なる。具体的には、エリアR1、R2には、第1のコイル線11が配置される。エリアR3〜R10には、第2のコイル線12が配置される。すなわち、ロスエリアRAには第1のコイル線11が配置され、整列エリアRBには第2のコイル線12が配置される。このため、ロスエリアRAに配置されるコイル線11の直径寸法D11と、整列エリアRBに配置されるコイル線12の直径寸法D12とは異なる。
図2及び図3では、エリアR1、R2に配置される第1のコイル線11の直径寸法D11は、他のエリアR3〜R10に配置される第2のコイル線12の直径寸法D12よりも大きい。すなわち、第1のエリア(図2及び図3ではエリアR3〜R10)に配置される第2のコイル線12の直径寸法D12は、第2のエリア(図2及び図3ではエリアR1、R2)に配置される第1のコイル線11の直径寸法D11よりも小さく、第2のエリアは第1のエリアの径方向内側に位置する。このため、直径寸法D11の大きい第1のコイル線11が配置されるエリアR1、R2で構成されるロスエリアRAは、直径寸法D12の小さい第2のコイル線12が配置されるエリアR3〜R10で構成される整列エリアRBよりも径方向内側に位置する。
本実施形態では、スロットオープン24を含むエリアR1には、直径寸法が最大の第1のコイル線11が配置される。ここでは、占積率が低下しやすいスロットオープン24を含むエリアに、直径寸法D11が最大の第1のコイル線11を配置する。このため、占積率をより向上できる。
また本実施形態では、1つのエリアR1〜R10には、同一の直径寸法のコイル線が配置される。ここでは、エリアR1、R2には、第1のコイル線11が配置される。すなわち、エリアR1、R2は、第1の直径寸法D11のみを有するコイル線が配置される。エリアR3〜R10には、第2のコイル線12が配置される。すなわち、エリアR3〜R10には、第2の直径寸法D12のみを有するコイル線が配置される。
また本実施形態では、1つのエリアR1〜R10には、同一のコイル線が配置される。詳細には、各エリアR1〜R10には、同一の直径寸法及び同一の材料で構成されたコイル線のみが配置される。
また、各エリアR1〜R10に配置されるコイル線11、12の本数は、同じである。すなわち、各エリアR1〜R10に配置されるコイル線11、12は、同じターン数で構成される。図2では、1つのエリアには、9本のコイル線11、12が配置される。
(ステータの製造方法)
図1〜図4を参照して、本実施形態の軸方向に貫通する複数のスロット23を有するステータコア20を備えるステータ1の製造方法を説明する。詳細には、環状のコアバック21と、コアバック21から径方向に延びるとともに、周方向に複数配置されるティース22と、周方向に隣り合うティース22間に設けられ、軸方向に貫通する複数のスロット23と、を含む一体型のステータコアを備える、ステータ1の製造方法である。
<コイル束の形成>
図4に示すように、第1の直径寸法D11の第1のコイル線11を環状に巻きつけて、第1のコイル束を形成する(ステップS10)。この工程(S10)では、第1のコイル線11を環状に巻きつけて、スロット23内に収容される二つのコイル辺部と、二つのコイル辺部を繋ぎ、ステータコアの軸方向両側に配置されるコイル渡り部と、を有する第1コイル束を形成する。本実施形態では、第1の直径寸法D11の9本の第1のコイル線11を巻き型に巻き付けることにより、第1のコイル束を形成する。第1のコイル束は、複数(ここでは2個)形成される。
また、第1の直径寸法D11と異なる第2の直径寸法D12の第2のコイル線12を環状に巻き付けて、第2のコイル束を形成する(ステップS20)。この工程(S20)では、第2のコイル線12を環状に巻きつけて、スロット23内に収容される二つのコイル辺部と、二つのコイル辺部を繋ぎ、ステータコアの軸方向両側に配置されるコイル渡り部と、を有する第1コイル束を形成する。本実施形態では、第2の直径寸法D12の9本の第2のコイル線12を巻き型に巻き付けることにより、第2のコイル束を形成する。第2のコイル束は、複数(ここでは8個)形成される。
<ブレードに保持>
第1及び第2のコイル束を、ステータコア20の径方向内側にステータコア20の周方向に並んで配置され、軸方向に延びるブレード(図示せず)に保持させる(ステップS30)。この工程(ステップS30)では、スロット23内において径方向外側から内側に向けて配置する順に、第1及び第2のコイル束をブレードに設置する。
本実施形態では、第2の直径寸法D12の第2のコイル線12が巻き付けられた8個の第1のコイル束をブレードに設置し、次いで、第1の直径寸法D11の第1のコイル線11が巻き付けられた2個の第1のコイル束を同じブレードに設置する。
<スロットに挿入>
次に、ブレードの径方向内側に配置されたコイル移動機構(図示せず)により、第1及び第2のコイル束を軸方向に移動させることにより、第1及び第2のコイル束をスロット23に挿入する(ステップS40)。この工程(S40)では、保持させる工程(ステップS30)でブレードに設置したコイル束の順に、スロット23の径方向の外側から内側に配置される。
具体的には、ステータコア20の軸方向の下方に、ブレードに保持させた第1及び第2コイル束を配置する。次いで、コイル移動機構により、第1及び第2コイル束を軸方向の上方に向けて移動させる。これにより、コイル辺部をスロット23に挿入すると、下側のコイル渡り部は、ステータコア20の底部でスロット23間を跨ぐとともに、上側のコイル渡り部は、ステータコア20から突出する。
本実施形態では、ステップS30において8個の第1のコイル束及び2個の第2のコイル束をブレードに保持させた状態で、コイル移動機構により軸方向上側に移動させて、スロット23の内径側から外径側に向けて順に挿入する。これにより、第2のコイル線12が巻き付けられた8個の第1のコイル束がスロット23の径方向外側から順に配置された後に、第1のコイル線11が巻き付けられた2個の第2コイル束が第1のコイル束の径方向内側に配置される。すなわち、コイル束は、ブレードに設置した順に、エリアR10〜R1に配置される。
なお、本実施形態では、図1に示すように、第1及び第2コイル束を挿入する2つのスロット23は、スロット23を4つ挟んだ一のスロット23と他のスロット23とされるが、これに限定されない。
<ウエッジの挿入>
次に、図1に示すように、ウエッジ40を挿入する(ステップS50)。この工程(S50)では、スロットオープン24を塞ぐように、コイル線10とスロットオープン24との間にウエッジ40を設ける。本実施形態では、上側からウエッジ40を挿入する。なお、ウエッジを挿入する工程(S50)は、コイルを挿入する工程(S40)時に実施してもよい。すなわち、挿入する工程(S40)で、スロット23にコイルを挿入する際に、ウエッジ40を挿入してもよい。
以上の工程(ステップS10〜S50)を実施することにより、図1〜図3に示すステータ1を製造できる。
(作用)
本発明者が鋭意検討した結果、1つのスロット23に1つの相のコイル線10が配置されるステータ1において、占積率を向上するためにスロット23にコイル線10を整列させようとすると、径方向に並ぶ複数のエリアR1〜R10に、整列させることができないロスエリアRAが生じる場合があることを見出した。すなわち、スロット23は、コイル線10を整列させた整列エリアRBと、コイル線10を整列できないロスエリアRAと、を有する場合がある。
そこで、本発明者は、ロスエリアRAのコイル線10の直径寸法を整列エリアRBのコイル線10の直径寸法と異ならせて、占積率の低下を抑制する直径寸法のコイル線10をロスエリアに配置することで、全体の占積率をさらに向上することに着想を得て本実施形態に係る発明を完成させた。本実施形態によれば、1つのスロット23に1つの相のコイル線10が収容されるステータ1において、コイル線10の占積率をより向上することができる。
さらに本発明者が鋭意検討した結果、上記ロスエリアRAは、一体型のステータコア20にコイル線10が分布巻きされたステータ1において生じることを見出した。このため、本実施形態では、ステータコア20は一体型であり、コイル線10は分布巻きである。したがって、本実施形態は、特に、一体型のステータコア20にコイル線10が分布巻きされたステータ1において、占積率を向上することができる。
[変形例1]
上述した実施形態では、ロスエリアRAに直径寸法D11の小さい第1のコイル線11が配置され、整列エリアRBに直径寸法D12の大きい第2のコイル線12が配置されるが、これに限定されない。図5に示すように、ロスエリアRAに直径寸法D12の大きい第2のコイル線12が配置され、整列エリアRBに直径寸法D11が小さい第1のコイル線11が配置されてもよい。すなわち、ロスエリアRAに配置される第2のコイル線12の直径寸法D12は、整列エリアRBに配置される第1のコイル線11の直径寸法D11よりも小さくてもよい。
[変形例2]
上述した実施形態では、ロスエリアRAが整列エリアRBの径方向内側に位置する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。ロスエリアRAは、スロット23の形状、コイル線10の形状等によって、任意に設定される。
具体的には、図6に示すように、ロスエリアRAは、整列エリアRBの径方向外側に位置してもよい。図6では、ロスエリアRAは、径方向外側のエリアR9、R10で構成される。整列エリアRBは、径方向内側のエリアR1〜R8で構成される。
また図7に示すように、ロスエリアRAは、径方向中央部に位置してもよい。図7では、ロスエリアRAは、径方向中央部のエリアR5、R6で構成される。整列エリアRBは、径方向内側のエリアR1〜R4と、径方向外側のエリアR7〜R10と、で構成される。
また図8に示すように、ロスエリアRAは、分離した複数のエリアであってもよい。ここでは、ロスエリアRAは、整列エリアRBを挟む。図8では、ロスエリアRAは、径方向内側のエリアR1、R2と、径方向外側のエリアR9、R10と、で構成される。整列エリアRBは、径方向中央部のエリアR3〜R8で構成される。
なお、ロスエリアRAと整列エリアRBとの比は、特に限定されない。本実施形態及びその変形例では、ロスエリアRAを構成するエリア数は、整列エリアRBを構成するエリア数よりも少ない。
[変形例3]
上述した実施形態では、1つのスロット23に配置されるコイル線の直径寸法は2種類であったが、これに限定されない。1つのスロット23に配置されるコイル線10の直径寸法は、3種類以上であってもよい。
[変形例4]
上述した実施形態では、1つのエリアR1〜R10には、同一の直径寸法のコイル線が配置されるが、これに限定されない。1つのエリアR1〜R10には、異なる直径寸法のコイル線が配置されてもよい。この場合には、少なくとも1つのエリアR1〜R10に配置される少なくとも1本のコイル線10の直径寸法と、他の少なくとも1つのエリアR1〜R10に配置される少なくとも1本のコイル線10の直径寸法とが異なる。
[変形例5]
上述した実施形態では、各エリアR1〜R10に配置されるコイル線11、12の本数は、同じであるが、これに限定されない。複数のエリアR1〜R10の少なくとも1つのエリアに配置されるコイル線11、12の本数は、他のエリアに配置されるコイル線11、12の本数と異なってもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 :ステータ
10,11,12 :コイル線
20 :ステータコア
21 :コアバック
22 :ティース
23 :スロット
24 :スロットオープン
40 :ウエッジ
D11,D12 :直径寸法
D23 :周方向幅
R1〜R10 :エリア
RA :ロスエリア
RB :整列エリア

Claims (9)

  1. 軸方向に貫通する複数のスロットを有するステータコアと、
    前記スロットに配置される複数のコイル線と、
    を備え、
    1つの前記スロットには、1つの相の前記コイル線が配置され、
    1つの前記スロットは、径方向に並ぶ複数のエリアを有し、
    少なくとも1つの前記エリアに配置される前記コイル線の直径寸法と、他の少なくとも1つの前記エリアに配置される前記コイル線の直径寸法とが異なる、ステータ。
  2. 前記ステータコアは、一体型であり、
    前記コイル線は、分布巻きである、請求項1に記載のステータ。
  3. 各前記エリアに配置される前記コイル線の本数は、同じである、請求項1または2に記載のステータ。
  4. 前記スロットの周方向幅は、径方向外側に向かうにつれて大きくなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のステータ。
  5. 第1の前記エリアに配置される前記コイル線の直径寸法は、第2の前記エリアに配置される前記コイル線の直径寸法よりも小さく、
    前記第2のエリアは、前記第1のエリアの径方向内側に位置する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のステータ。
  6. 前記スロットは、径方向開口部であるスロットオープンを有し、
    前記スロットオープンを含む前記エリアには、直径寸法が最大の前記コイル線が配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のステータ。
  7. 1つの前記スロットに配置される前記コイル線の直径寸法は、2種類である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のステータ。
  8. 1つの前記エリアには、同一の直径寸法の前記コイル線が配置される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のステータ。
  9. 軸方向に貫通する複数のスロットを有するステータコアを備えるステータの製造方法であって、
    第1の直径寸法のコイル線を環状に巻きつけて、第1のコイル束を形成する工程と、
    前記第1の直径寸法と異なる第2の直径寸法のコイル線を環状に巻き付けて、第2のコイル束を形成する工程と、
    前記第1及び第2のコイル束を、前記ステータコアの径方向内側に前記ステータコアの周方向に並んで配置され、軸方向に延びるブレードに保持させる工程と、
    前記ブレードの径方向内側に配置されたコイル移動機構により、前記第1及び第2のコイル束を軸方向に移動させることにより、前記第1及び第2のコイル束を前記スロットに挿入する工程と、
    を備え、
    前記保持させる工程では、前記スロット内において径方向外側から内側に向けて配置する順に、前記第1及び第2のコイル束を前記ブレードに設置する、ステータの製造方法。
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