JP3432326B2 - 同期電動機のステータ - Google Patents
同期電動機のステータInfo
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Description
に関し、特に交流サーボモータとして多用される比較的
小形の同期電動機のステータの巻線構造に関する。
アに設けた複数のスロットに、電機子巻線を構成する複
数のコイルが所定の規則に従って配置される。その場
合、1つのスロット内に収容されるコイル部分(すなわ
ちコイル辺)の断面積は、スロットの断面積に対して所
定の割合以上に大きくすることができない。スロット断
面積に対するコイル辺の断面積の割合を、一般に占積率
と称する。コイルに流れる電流が等しい場合で比較する
と、占積率が高いほどコイルの抵抗が減少するので銅損
による発熱が減少する。したがって、巻線の占積率を高
めることにより、定格電圧を増加させて電動機の出力を
向上させることができる。
以上の銅線を所定巻数で輪状に巻いて形成される。複数
の銅線を使用する場合、それらは並列に接続される。し
たがって、1つのスロット内に収容されるコイル辺の断
面積は、コイルが有する銅線の巻数、本数、及び線径に
よって決まる。他方、占積率の限界値(すなわち最適
値)は、スロット形状、絶縁体形状、巻付け作業性等の
諸要因によって概略的に決められる。従来、ステータを
組立てる際には、コイルの巻数を設定した後、占積率を
最適値に可及的に近づけるようにコイルにおける銅線の
本数及び線径を選定していた。
0〜φ1.00の範囲では、0.05mm刻みで異なる線
径の銅線を入手できるが、言うまでもなく、所望のあら
ゆる寸法の線径を有する銅線を用意することはできな
い。したがって従来、占積率の最適化は入手可能な銅線
種類によって制約されていた。
理論的には、線径の小さい銅線を多数使用してコイルを
形成することにより、占積率を高めることができる。し
かしながら、多数の銅線を並列接続した銅線束を、スロ
ットを画成するステータコアの歯に巻付ける場合、銅線
束の取扱いが困難となる。このように、巻線の設置作業
性を悪化させないという観点でも、占積率の最適化は制
約を受けていた。
て、巻線の設置作業性を悪化させることなく、巻線の占
積率を高めることができ、以て発熱の低減及び出力の向
上に寄与できる同期電動機のステータを提供することに
ある。
に、本発明は、ステータコアの複数のスロットに巻線を
設置してなる同期電動機のステータにおいて、巻線を構
成する複数のコイルの各々が、並列接続された径寸法の
異なる複数種類の銅線から形成され、それらコイルの各
々が、ステータコアの径方向へ延びて複数のスロットを
画定する複数の歯の1つに巻き付けられ、2つのコイル
に属する2組の複数種類の銅線が、1つのスロットに周
方向へ隣接して収容されることを特徴とする同期電動機
のステータを提供する。さらに本発明は、ステータコア
の複数のスロットに巻線を設置してなる同期電動機のス
テータにおいて、巻線を構成する複数のコイルの各々
が、並列接続された径寸法の異なる複数種類の銅線から
形成され、それらコイルの各々が、ステータコアの径方
向へ延びて複数のスロットを画定する複数の歯の2つ以
上に跨って巻き付けられ、2つのコイルに属する2組の
複数種類の銅線が、1つのスロットに径方向へ隣接して
収容されることを特徴とする同期電動機のステータを提
供する。
面積の総計に等しい断面積を有する1つの銅線と、電気
的及び磁気的に同じ特性を有する。それら銅線の断面積
の総計が、占積率の最適値に対応する銅線の占有断面積
に可及的に近づくように、各銅線の線径及び本数を設定
すれば、同一径寸法の銅線のみを使用する場合に比べ
て、占積率をさらに向上させることができる。しかも、
太い銅線と細い銅線とを組み合わせて使用できるので、
細い銅線丈を使用する場合に比べて、銅線の本数の増加
を抑制することができる。
適な実施例に基づき詳細に説明する。図1及び図2は、
本発明の実施例によるステータ10を備えた同期電動機
を、概略で示す。ステータ10は、軸12を有するロー
タ14を囲繞するステータコア16と、ステータコア1
6の内周面に設けられた複数のスロット18に設置され
る巻線20と、ステータコア16の軸方向両端にそれぞ
れ配置される前部支持部材22及び後部支持部材24と
を備える。ステータコア16は、珪素鋼板等の複数の磁
性薄板の積層体からなり、前部支持部材22と後部支持
部材24との間に挟持されて、ボルト等の締結手段(図
示省略)により一体に固定される。前部支持部材22及
び後部支持部材24は、軸受手段(図示省略)を介して
軸12を回転可能に支持する。
ロット18に所定の規則に従って配置される複数のコイ
ル26から構成される。図示実施例では、半径方向に延
びてスロット18を画成するステータコア16の1つの
歯28に、1つのコイル26が巻付けられる。このよう
なコイル配置を、本明細書では「直(じか)巻き」と称
する。直巻きのコイル配置を有する同期電動機では、ス
テータコア18の隣合う歯28に、それぞれ異なる相
(図示実施例ではU相、V相及びW相)の交流電圧が印
加されるコイル26U、26V及び26W(図2の右手
及び図3に示す)が巻付けられる。したがって、ステー
タコア16の1つのスロット18には、異なる相の交流
電流を流す2つのコイル辺26′が収容される。
V及び26Wは、図3に示すように、並列に接続された
異なる線径を有する2種類の銅線30a、30bを備え
る。それにより巻線20は、同一線径の銅線を使用した
場合よりもさらに最適値に近い占積率を有する。以下の
説明で、ステータ10におけるこのような占積率向上効
果を明らかにする。
1つのスロット18の断面積Sに対し、1つのコイル辺
26′を配置するために与えられる空間の断面積は、図
示破線で分割されるようにS/2である。このとき、ス
ロットと銅線との断面形状の違いにより生じる隙間、絶
縁体を配置するための空間、巻付け作業を行うノズルを
挿入するための空間等を考慮して、限界占積率すなわち
占積率の最適値を50%に設定すると、1つのコイル辺
26′の断面積をS/4を超えない範囲でS/4に可及
的に近づければよいことになる。
2 、コイルの巻数を1巻きとし、φ0.95、φ1.0
0、及びφ1.10の線径を有する3種類の銅線をコイ
ル26に使用できると仮定する。このとき、最適占積率
50%に対応する断面積は3mm2 である。このような条
件下で、占積率を最適値に近づけるべく、並列接続され
る銅線の本数を選定する。従来のように、全て同一線径
の銅線を使用する場合の選定結果を下表(1)に示す。
銅線30aとφ0.95の銅線30bとを2本ずつ使用
すると、占積率は下表(2)のようになる。
ように、本発明に従って線径の異なる2種類の銅線30
a、30bからコイル26を形成したステータ10で
は、従来技術において選定された No.3の銅線束より
も、さらに占積率が改善されて最適値に近似される。し
かも銅線の本数は1本増えるだけなので、歯28への銅
線30a、30bの巻付け作業性が悪化することはな
い。このようにして占積率を増加させたステータ10
は、断面積の増加によりコイル26の抵抗が減るので、
従来技術の No.3の銅線束を有するステータに比べて銅
損に起因する発熱が減少し、その結果、電動機の出力を
向上させることができる。
めに選択されたものであり、実際はより大きなスロット
に多数回の巻数を有するコイルを配置することが多い。
また、占積率を最適化するためには、銅線の本数を著し
くは増やさない範囲で、3種類以上の銅線を使用するこ
ともできる。
線径の異なる複数種類の銅線から形成するという本発明
の基本的概念は、上記実施例のような直巻きの巻線に限
らず、他の様々な巻線形態を有するステータに適用でき
る。図4は、そのような他の実施例によるステータ32
を拡大部分断面図で示す。
数のスロット36に、分布巻きの形態で巻線38が設置
される。この巻線形態では、巻線38を構成する3相の
コイル40U、40V、40W(コイル40と総称す
る)は、例えば図示のように2つのスロット36を飛び
越して、すなわち3つの歯42に跨がって巻付けられ
る。各スロット36には、図示破線で分割される空間
に、異なる相の2つのコイル40が収容される。
接続された異なる線径を有する2種類の銅線44a、4
4bを使用することにより、占積率を向上させることが
できる。なお、前述のステータ10においては、巻線機
を使用してコイル26を歯28に巻付けることを想定し
て、占積率の最適値を50%に設定した。これに対しス
テータ32では、一般に予め所定形状に巻かれた複数の
型巻きコイルが所定順序で各スロット36に挿入される
ので、巻線機のノズルの挿入空間を考慮する必要がな
く、したがって占積率の最適値を70%程度に設定する
ことができる。
によれば、入手可能な限られた範囲の径寸法を有する複
数種類の銅線から、占積率を最適化すべく径寸法の異な
る複数種類の銅線を選択使用してコイルを形成できるの
で、巻線の設置作業性を悪化させることなく巻線の占積
率を高めることができる。その結果、本発明によれば、
銅損に起因する発熱を低減し、同期電動機の定格出力を
向上させることができる同期電動機のステータが提供さ
れる。
動機の一部切欠き斜視図である。
ある。
タの拡大部分断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ステータコアの複数のスロットに巻線を
設置してなる同期電動機のステータにおいて、 前記巻線を構成する複数のコイルの各々が、並列接続さ
れた径寸法の異なる複数種類の銅線から形成され、 前記コイルの各々が、前記ステータコアの径方向へ延び
て前記複数のスロットを画定する複数の歯の1つに巻き
付けられ、 2つの前記コイルに属する2組の前記複数種類の銅線
が、1つの前記スロットに周方向へ隣接して収容され る
こと、 を特徴とする同期電動機のステータ。 - 【請求項2】 ステータコアの複数のスロットに巻線を
設置してなる同期電動機のステータにおいて、 前記巻線を構成する複数のコイルの各々が、並列接続さ
れた径寸法の異なる複数種類の銅線から形成され、 前記コイルの各々が、前記ステータコアの径方向へ延び
て前記複数のスロットを画定する複数の歯の2つ以上に
跨って巻き付けられ、 2つの前記コイルに属する2組の前記複数種類の銅線
が、1つの前記スロットに径方向へ隣接して収容される
こと、 を特徴とする同期電動機のステータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06994295A JP3432326B2 (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | 同期電動機のステータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06994295A JP3432326B2 (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | 同期電動機のステータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08275422A JPH08275422A (ja) | 1996-10-18 |
JP3432326B2 true JP3432326B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=13417225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06994295A Expired - Lifetime JP3432326B2 (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | 同期電動機のステータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3432326B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012100447A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Shinano Kenshi Co Ltd | 電動機の固定子巻線方法 |
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JP4790748B2 (ja) * | 2008-04-09 | 2011-10-12 | 本田技研工業株式会社 | ステータ及びステータ製造装置 |
DE102013217820A1 (de) * | 2013-09-06 | 2015-03-12 | Robert Bosch Gmbh | Maschinenkomponente für eine elektrische Maschine sowie Verfahren zum Aufbau einer Maschinenkomponente |
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JP2021191127A (ja) * | 2020-05-29 | 2021-12-13 | 日本電産株式会社 | ステータ及びステータの製造方法 |
-
1995
- 1995-03-28 JP JP06994295A patent/JP3432326B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH08275422A (ja) | 1996-10-18 |
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