JP2021183861A - 管継手装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ルーズフランジを軽量化できるようにして取り扱いを容易にして取付作業性の向上を図る。【解決手段】 鍔を有した一対の連結管と、連結管に挿通される挿通孔を有するとともに連結管の鍔に当接する当接面を有した一対のルーズフランジと、一対のルーズフランジ同士を連結する連結ボルト及びナットの複数の組とを備え、ルーズフランジを、一枚の金属製板材をプレス成形することによって一体形成した本体を備えて構成し、本体を、挿通孔が設けられ連結管の鍔に当接する当接面を有したリング状の当接板部と、当接板部の外周縁に折曲形成される管状の立設板部と、立設板部の上端周縁から折曲形成されるリング状の平板部とを備えて構成し、平板部に連結ボルトが挿通される複数のボルト挿通孔を等間隔で形成した。【選択図】 図5

Description

本発明は、上下水道,各種液体,各種ガス等の流体の輸送に使用する管の接続部に用いられる管継手装置に係り、特に、管に接続される連結管の鍔同士をルーズフランジで挾持して管を連結する管継手装置に関する。
従来から、この種の管継手装置としては、例えば、実開昭50−41112号公報(特許文献1)に掲載されたものが知られている。
図7に示すように、この管継手装置Saは、一対の管K同士を連結する金属製のもので、一端側が一対の管Kに夫々溶接等で接続され他端に互いに接合される外向きの鍔101を有した一対の連結管100と、一対の連結管100の外周面に夫々摺動可能に挿通される挿通孔102を有するとともに挿通孔102の周囲に連結管100の鍔101に当接する当接面103を有した一対のルーズフランジ104と、一対のルーズフランジ104同士を連結して一対のルーズフランジ104の当接面103同士で対応する連結管100の鍔101を押圧せしめる連結ボルト105及びナット106の複数の組とを備えて構成されている。ルーズフランジ104は強度のある平盤状に形成されている。連結管100の鍔101同士をルーズフランジ104で挾持して管Kを連結するので、連結が強固に行われる。
実開昭50−41112号公報
ところで、この従来の管継手装置Saにあって、ルーズフランジ104は、鍛造成型により中実であって略同一の厚さ寸法を有する、強度のある平盤状に形成されているので、比較的重く、そのため、取り扱いが煩雑で、取付作業性が悪いという問題があった。
本発明はこのような問題点にかんがみてなされたもので、ルーズフランジを軽量化できるようにして取り扱いを容易にして施工現場における取付作業性の向上を図った管継手装置を提供することを課題とする。
このような目的を達成するための本発明の管継手装置は、請求項1の発明にあっては、一対の管同士を連結する金属製の管継手装置であって、一端側が前記一対の管に夫々接続され他端に互いに接合される外向きの鍔を有した一対の連結管と、前記一対の連結管の外周面に夫々摺動可能に挿通される挿通孔を有するとともに前記挿通孔の周囲に前記連結管の鍔に当接する当接面を有した一対のルーズフランジと、前記一対のルーズフランジ同士を連結して前記一対のルーズフランジの当接面同士で対応する連結管の鍔を押圧せしめる連結ボルト及びナットの複数の組とを備えた管継手装置において、
前記ルーズフランジを、一枚の金属製板材をプレス成形することによって一体形成した本体を備えて構成し、前記本体を、中心軸を中心とし前記連結管の外周面が挿通される挿通孔が設けられ前記連結管の鍔に当接する当接面を有したリング状の当接板部と、前記当接板部の外周縁に前記中心軸方向に沿い前記当接面とは反対側に向けて折曲形成される管状の立設板部と、前記立設板部の上端周縁から前記中心軸に直交する方向に外向きに折曲形成されるリング状の平板部とを備えて構成し、前記本体の平板部に、前記連結ボルトが挿通される複数のボルト挿通孔を、前記中心軸を中心とする1つの円周上に前記中心軸と平行な軸線を有して等間隔で形成した構成としている。
これにより、ルーズフランジの本体を、一枚の金属製板材をプレス成形することによって一体形成したので、軽量化できるようになり、取り扱いを容易にして取付作業性の向上を図ることができる。また、ルーズフランジの本体は、軽量化はされるが、リング状の当接板部,管状の立設板部及びリング状の平板部が謂わばクランク状に一体に折曲形成されるので、その剛性が高く、強度を確保することができる。そのため、連結管の鍔を確実に押さえることができる。
即ち、このルーズフランジを作製するときは、金属製の板材をプレス成形機を用いてプレス成形して本体を作成する。挿通孔は、プレス成形と同時、あるいは、後加工により形成することができる。プレス成形により本体を形成できるので、製造が容易に行われる。
本願発明に係るルーズフランジは、リング状の当接板部,管状の立設板部及びリング状の平板部が、謂わば断面クランク状に一体に折曲形成されるので、従来の平盤状であって、鍛造成型により中実であって同一の厚さ寸法を有するルーズフランジに比較して、軽量化できるようになる。
また、本発明の管継手装置を用いて管を接続するときは、予め、連結する一対の管において、夫々、対応する連結管に溶接等で接続するとともに、ルーズフランジを、その当接板部の当接面が連結管の鍔に当接するように挿通孔を連結管の外周に挿通して連結管に付帯させる。そして、一方の連結管の鍔と他方の連結管の鍔を接合するとともに、ルーズフランジ同士を、平板部に設けた複数のボルト挿通孔の軸線を合わせて対面させ、各ボルト挿通孔に連結ボルトを挿通し、ナットで締め付ける。尚、鍔と鍔との間にパッキンを介装しても良い。
これにより、一対のルーズフランジの平板部同士が互いに近接するので、当接板部の当接面同士が鍔を押して重なった鍔を挾持し、管が接続される。この場合、ルーズフランジは、軽量化されているので、取り扱いが容易であり、取付作業性の向上を図ることができる。また、ルーズフランジの本体は、リング状の当接板部,管状の立設板部及びリング状の平板部が謂わば、断面クランク状に一体に折曲形成されているので、軽量化できる一方で、剛性が高く、強度を確保することができる。そのため、連結管の鍔を確実に押さえることができる。
また、請求項2の発明は、前記当接板部の内周縁に、前記中心軸方向に沿い前記当接面とは反対側に向けて折曲形成され内周面を前記挿通孔とする管状の受板部を設けた構成としている。
これにより、挿通孔が管状の受板部で構成されるので、連結管の外周面と受板部の内周面とが摺接することから、連結管の保持を確実にすることができる。また、管状の受板部は当接板部に一体に折曲形成されるので、より一層ルーズフランジの剛性を高くすることができ、強度を確実に確保することができる。
更に、請求項3の発明は、前記平板部の外周縁に、前記中心軸方向に沿い前記当接面側に向けて折曲形成される管状の外側板部を設けた構成としている。
これにより、外側板部が平板部の挿通孔に挿通される連結ボルトを覆うようになるので、外管品質を向上させることができる。また、管状の外側板部は平板部に一体に折曲形成されるので、より一層ルーズフランジの剛性を高くすることができ、強度を確実に確保することができる。
更にまた、請求項4の発明は、前記連結管を、金属材料で一体形成した構成としている。熱間鍛造,フレア加工等の各種塑性加工や機械加工、これらの組み合わせの加工等で作製することができる。これにより、シール性を確保することができる。
また、請求項5の発明は、前記ルーズフランジの板厚をTLとしたとき、2mm≦TL≦10mmの範囲に設定した構成としている。
全体の大きさにもよるが、これにより、剛性を確保しつつ確実にルーズフランジの軽量化を図ることができる。
本発明の管継手装置は、請求項1の発明にあっては、ルーズフランジの本体を、一枚の金属製板材をプレス成形することによって一体形成したので、軽量化できるようになり、取り扱いを容易にして取付作業性の向上を図ることができる。また、ルーズフランジの本体は、軽量化はされるが、リング状の当接板部,管状の立設板部及びリング状の平板部が謂わばクランク状に一体に折曲形成されるので、その剛性が高く、強度を確保することができる。そのため、連結管の鍔を確実に押さえることができる。
また、請求項2の発明にあっては、挿通孔が管状の受板部で構成されるので、連結管の外周面と受板部の内周面とが摺接することから、連結管の保持を確実にすることができる。また、管状の受板部は当接板部に一体に折曲形成されるので、より一層ルーズフランジの剛性を高くすることができ、強度を確実に確保することができる。
更に、請求項3の発明にあっては、外側板部が平板部の挿通孔に挿通される連結ボルトを覆うようになるので、外管品質を向上させることができる。また、管状の外側板部は平板部に一体に折曲形成されるので、より一層ルーズフランジの剛性を高くすることができ、強度を確実に確保することができる。
更にまた、請求項4の発明にあっては、連結管を、金属材料で一体形成したので、シール性を確保することができる。
また、請求項5の発明にあっては、ルーズフランジの板厚TLを所定の範囲に設定したので、全体の大きさにもよるが、これにより、剛性を確保しつつ確実にルーズフランジの軽量化を図ることができる。
本発明に係る管継手装置の一実施形態を示す分解斜視図である。 本発明に係る管継手装置の一実施形態において、連結管を示す断面図である。 本発明に係る管継手装置の一実施形態において、ルーズフランジを示す断面図である。 本発明に係る管継手装置の一実施形態の組み立てた状態を示す斜視図である。 本発明に係る管継手装置の一実施形態の組み立てた状態を示す断面図である。 本発明に係る管継手装置の一実施形態において、ルーズフランジの本体のプレス成形の状態を示す断面図である。 従来の管継手装置の一例を示す断面図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る管継手装置について詳細に説明する。
図1乃至図5に示すように、本発明の実施の形態に係る管継手装置Sは、一対の管K同士を連結する金属製のものであって、一端側が一対の管Kに夫々接続され他端に互いに接合される外向きの鍔11を有した一対の連結管10と、一対の連結管10の外周面12に夫々摺動可能に挿通される挿通孔21を有するとともに挿通孔21の周囲に連結管10の鍔11に当接する当接面22を有した一対のルーズフランジFと、一対のルーズフランジF同士を連結して一対のルーズフランジFの当接面22同士で対応する連結管10の鍔11を押圧せしめる連結ボルト30及びナット31の複数の組とを備えて構成されている。
連結管10は、例えば、ステンレスやハイテンション鋼等の金属材料で一体形成されている。熱間鍛造,フレア加工等の各種塑性加工や機械加工、これらの組み合わせの加工等で作製することができる。例えば、直状の管状の金属材料を熱間鍛造により、概ねの鍔を形成し、更に、しごき加工などを施して延展し、最後に機械加工により仕上げを行って形成することができる。
連結管10においては、図2に示すように、例えば、管径DJ1が、DJ1=115mm、鍔径DJ2が、DJ2=150mm、長さLが、L=50mm、板厚TJが、TJ=4mmに設定されている。寸法はこれに限定されるものではない。
ルーズフランジFは、一枚の金属製板材をプレス成形することによって一体形成した円盤状の本体20を備えて構成されている。金属製板材としては、例えば、ステンレスやハイテンション鋼等の板材が用いられる。本体20は、中心軸Pを中心とし連結管10の外周面12が挿通される挿通孔21が設けられ連結管10の鍔11に当接する当接面22を有したリング状の当接板部23と、当接板部23の外周縁に中心軸P方向に沿い当接面22とは反対側に向けて折曲形成される管状の立設板部24と、立設板部24の上端周縁から中心軸Pに直交する方向に外向きに折曲形成されるリング状の平板部25とを備えて構成されている。
また、当接板部23の内周縁には、中心軸P方向に沿い当接面22とは反対側に向けて折曲形成され、内周面26を挿通孔21とする管状の受板部27が設けられている。
更に、平板部25の外周縁には、中心軸P方向に沿い当接面22側に向けて折曲形成される管状の外側板部28が設けられている。
更にまた、本体20の平板部25には、連結ボルト30が挿通される複数のボルト挿通孔29が、中心軸Pを中心とする1つの円周上にこの中心軸Pと平行な軸線Qを有して等間隔で形成されている。実施の形態では、等角度(45°)に8つ形成されている。これにより、連結ボルト30とナット31の組も8組用いられる。32は連結ボルト30の頭部側とナット31側に挿通されるワッシャである。
ルーズフランジFにおいては、図3に示すように、例えば、外側板部28の外径DL1が、DL1=280mm、立設板部24の外径DL2が、DL2=145mm、高さHが、H=23mm、板厚TLが、TL=4mmに設定されている。但し、各寸法値はこれに限定されるものではない。
このルーズフランジFを作製するときは、図6に示すように、金属製の板材をプレス成形機40を用いてプレス成形して本体20を作成する。プレス成形により本体20を形成できるので、製造が容易に行われる。挿通孔21は、プレス成形と同時、あるいは、後加工により形成することができる。ルーズフランジFは、その本体20が、リング状の当接板部23,管状の立設板部24及びリング状の平板部25が謂わばクランク状に一体に折曲形成されるので、従来の平盤状のものに比較して、軽量化できるようになる。特に、ルーズフランジFの板厚TLを所定の範囲に設定したので、全体の大きさにもよるが、これにより、剛性を確保しつつ確実にルーズフランジFの軽量化を図ることができる。
従って、実施の形態に係る管継手装置Sを用いて管Kを接続するときは、図4及び図5に示すように、予め、連結する一対の管Kにおいて、夫々、対応する連結管10に溶接等で接続するとともに、ルーズフランジFを、その当接板部23の当接面22が連結管10の鍔11に当接するように挿通孔21を連結管10の外周に挿通して連結管10に付帯させる。そして、一方の連結管10の鍔11と他方の連結管10の鍔11を接合するとともに、ルーズフランジF同士を、平板部25に設けた複数のボルト挿通孔29の軸線Qを合わせて対面させ、各ボルト挿通孔29に連結ボルト30をワッシャ32を介して挿通し、ナット31で締め付ける。尚、鍔11と鍔11との間にパッキン(図示せず)を介装しても良い。
これにより、一対のルーズフランジFの平板部25同士が互いに近接するので、当接板部23の当接面22同士が鍔11を押して重なった鍔11を挾持し、管Kが接続される。この場合、ルーズフランジFは、軽量化されているので、取り扱いが容易であり、取付作業性の向上を図ることができる。また、ルーズフランジFは、その本体20が、リング状の当接板部23,管状の立設板部24及びリング状の平板部25が謂わばクランク状に一体に折曲形成されているので、その剛性が高く、強度を確保することができる。そのため、連結管10の鍔11を確実に押さえることができる。
また、ルーズフランジFは、その本体20の当接板部23の内周縁に、内周面26を挿通孔21とする管状の受板部27が折曲形成されているので、連結管10の外周面12と受板部27の内周面26とが摺接することから、連結管10の保持を確実にすることができる。また、管状の受板部27は当接板部23に一体に折曲形成されるので、より一層ルーズフランジFの剛性を高くすることができ、強度を確実に確保することができる。
更に、ルーズフランジFは、平板部25の外周縁に、管状の外側板部28が折曲形成されているので、この外側板部28が平板部25の挿通孔21に挿通される連結ボルト30を覆うようになることから、外管品質を向上させることができる。また、管状の外側板部28は平板部25に一体に折曲形成されるので、より一層ルーズフランジFの剛性を高くすることができ、強度を確実に確保することができる。
更にまた、連結管10は、金属材料で一体形成されているので、これにより、シール性を確保することができる。
尚、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施の形態に多くの変更を加えることが容易であり、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
S 管継手装置
K 管
10 連結管
11 鍔
12 外周面
F ルーズフランジ
20 本体
P 中心軸
21 挿通孔
22 当接面
23 当接板部
24 立設板部
25 平板部
26 内周面
27 受板部
28 外側板部
29 ボルト挿通孔
Q 軸線
30 連結ボルト
31 ナット
32 ワッシャ
40 プレス成形機

Claims (5)

  1. 一対の管同士を連結する金属製の管継手装置であって、一端側が前記一対の管に夫々接続され他端に互いに接合される外向きの鍔を有した一対の連結管と、前記一対の連結管の外周面に夫々摺動可能に挿通される挿通孔を有するとともに前記挿通孔の周囲に前記連結管の鍔に当接する当接面を有した一対のルーズフランジと、前記一対のルーズフランジ同士を連結して前記一対のルーズフランジの当接面同士で対応する連結管の鍔を押圧せしめる連結ボルト及びナットの複数の組とを備えた管継手装置において、
    前記ルーズフランジを、一枚の金属製板材をプレス成形することによって一体形成した本体を備えて構成し、前記本体を、中心軸を中心とし前記連結管の外周面が挿通される挿通孔が設けられ前記連結管の鍔に当接する当接面を有したリング状の当接板部と、前記当接板部の外周縁に前記中心軸方向に沿い前記当接面とは反対側に向けて折曲形成される管状の立設板部と、前記立設板部の上端周縁から前記中心軸に直交する方向に外向きに折曲形成されるリング状の平板部とを備えて構成し、前記本体の平板部に、前記連結ボルトが挿通される複数のボルト挿通孔を、前記中心軸を中心とする1つの円周上に前記中心軸と平行な軸線を有して等間隔で形成したことを特徴とする管継手装置。
  2. 前記当接板部の内周縁に、前記中心軸方向に沿い前記当接面とは反対側に向けて折曲形成され内周面を前記挿通孔とする管状の受板部を設けたことを特徴とする請求項1記載の管継手装置。
  3. 前記平板部の外周縁に、前記中心軸方向に沿い前記当接面側に向けて折曲形成される管状の外側板部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の管継手装置。
  4. 前記連結管を、金属材料で一体形成したことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の管継手装置。
  5. 前記ルーズフランジの板厚をTLとしたとき、2mm≦TL≦10mmの範囲に設定したことを特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の管継手装置。
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