JP2021179175A - 火花点火式内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンの冠面に鏡面加工された領域が形成される場合において、当該冠面での火炎の進行速度が低下するのを抑える。【解決手段】火花点火式内燃機関は、シリンダヘッドと、ピストンとを備える。ピストンの冠面は、中央部と、中央部の外側に位置する第1および第2外側部と、を備える。中央部および第1外側部は、所定値よりも高い燃焼室高さを有する。燃焼室高さは、圧縮上死点における冠面とシリンダヘッドの下面の間の距離を示す。第2外側部の燃焼室高さは、所定値以下である。冠面は、鏡面領域と、粗面領域とに区別される。鏡面領域は、0.05μm未満の表面粗さを有する。粗面領域は、0.05μm以上、かつ、2.5μm以下の表面粗さを有する。中央部および第1外側部の全ては、鏡面領域に含まれる。第2外側部の少なくとも一部は、粗面領域に含まれる。【選択図】図6

Description

本発明は、火花点火式の内燃機関(以下、単に「エンジン」とも称す。)に関する。
特開2018−87562号公報は、火花点火式のエンジンのピストンを開示する。この従来のピストンの冠面は、鏡面加工された領域と、粗面加工された領域と、を備えている。鏡面加工された領域は、冠面の中央部に形成されている。この領域の算術平均粗さは0.3μm未満である。粗面加工された領域は、中央部の外周に沿って形成されている。この領域の算術平均粗さは0.3μm以上である。
特開2018−87562号公報 特開2011−196237号公報
冠面が鏡面加工されると、燃焼室内のガスから当該冠面への熱伝導を抑えることが可能となる。そのため、エンジンの冷却損失を抑えて燃費を改善することが可能となる。冠面が鏡面加工されると、また、冠面上での火炎の進行速度が向上することが期待される。そのため、燃焼期間を短縮して燃焼効率を高め、これにより、燃費を更に改善することが期待される。
しかしながら、本発明者の解析によれば、冠面が鏡面加工されていると、そうでないときに比べて、当該冠面上の火炎の進行速度が遅くなる現象が確認された。更には、この現象が、火炎の発生直後の狭小空間において顕著となることも確認された。進行速度が遅くなれば燃焼期間が延びるので、上述した効果が不十分となるおそれがある。そこで、本発明者は、この新たな知見に基づいて更なる検討を行い、本発明を完成させるに至った。
本発明の1つの目的は、ピストンの冠面に鏡面加工された領域が形成される場合において、当該冠面での火炎の進行速度が低下するのを抑えることのできる技術を提供することにある。
本発明は、火花点火式内燃機関であり、次の特徴を有する。
前記内燃機関は、シリンダヘッドと、ピストンとを備える。
前記ピストンの冠面は、中央部と、前記中央部の外側に位置する第1および第2外側部と、を備える。
前記中央部および前記第1外側部は、所定値よりも高い燃焼室高さを有する。前記燃焼室高さは、圧縮上死点における前記冠面と前記シリンダヘッドの下面の間の距離を示す。前記第2外側部は、前記所定値以下の燃焼室高さを有する。
前記冠面は、鏡面領域と、粗面領域とに区別される。前記鏡面領域は、0.05μm未満の表面粗さを有する。前記粗面領域は、0.05μm以上、かつ、2.5μm以下の表面粗さを有する。
前記中央部および前記第1外側部の全ては、前記鏡面領域に含まれる。
前記第2外側部の少なくとも一部は、前記粗面領域に含まれる。
本発明において、前記シリンダヘッドは、吸気ポートと、排気ポートとを備えていてもよい。
前記第2外側部は、前記吸気ポートから前記排気ポートに向かう方向を示す吸排気方向における前記中央部の両側に位置していてもよい。
前記第1外側部は、前記吸排気方向に対して直交する方向において前記中央部の両側に位置していてもよい。
前記第2外側部の全ては、前記粗面領域に含まれていてもよい。
本発明において、前記シリンダヘッドは、吸気ポートと、排気ポートとを備えていてもよい。
前記第2外側部は、前記吸気ポートから前記排気ポートに向かう方向を示す吸排気方向における前記中央部の両側に位置していてもよい。
前記第1外側部は、前記吸排気方向に対して直交する方向において前記中央部の両側に位置していてもよい。
前記吸気ポート側に位置する前記第2外側部は、前記粗面領域に含まれていてもよい。
前記排気ポート側に位置する前記第2外側部は、前記鏡面領域に含まれていてもよい。
本発明において、前記内燃機関は、燃焼室内にタンブルを発生させるタンブル発生部を更に備えていてもよい。
本発明において、前記所定値としては、0.9〜1.5mmの範囲の値が例示される。
本発明者は、圧縮上死点における燃焼室高さが冠面上の火炎の進行速度に影響を与えることを突き止めた。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。本発明によれば、所定値よりも高い燃焼室高さを有する中央部および第1外側部の全てが、0.05μm未満の表面粗さ鏡面領域に含まれる。そのため、所定値よりも高い燃焼室高さを有する冠面においては、エンジンの冷却損失を抑えることが可能となる。また、本発明によれば、所定値以下の燃焼室高さを有する第2外側部の少なくとも一部が、0.05μm以上、かつ、2.5μm以下の表面粗さを有する粗面領域に含まれる。そのため、所定値以下の燃焼室高さを有する冠面においては、火炎の進行速度の低下を抑えることが可能となる。以上のことから、本発明によれば、燃費を改善することが可能となる。
実施の形態に係るエンジンの構成例を示す模式図である。 実施の形態に係るエンジンの構成例を示す模式図である。 図1および2に示したピストンの冠面の構成例を示す模式図である。 火炎の発生直後における当該火炎の挙動を示す模式図である。 燃焼室高さを説明する図である。 冠面の第1の加工例を示す模式図である。 タンブルが発生する燃焼室の模式図である。 冠面の第2の加工例を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
1.エンジンの構成例
実施の形態に係るエンジンは、好ましくは車両に搭載される。図1および2は、実施の形態に係るエンジンの構成例を示す模式図である。図1は、車両の前方向FRから後方向RRに向かう方向(以下、「FR−RR」方向とも称す。)における切断面を、排気方向EXから見た図に相当する。図2は、吸気方向INから排気方向EXに向かう方向(以下、「IN−EX」方向とも称す。)における切断面を、後方向RRから見た図に相当する。なお、FR−RR方向は、IN−EX方向と直交している。
図1および2に示されるエンジン1は、典型的なペントルーフ型のエンジンである。エンジン1は、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3と、ピストン4と、を備えている。シリンダヘッド3は、シリンダブロック2の上方に設けられる。ピストン4は、シリンダブロック2に収容される。シリンダブロック2の側面、シリンダヘッド3の下面およびピストン4の冠面は、エンジン1の燃焼室CHを構成する。
図1に示されるように、エンジン1は、吸気ポート5aおよび5bを備えている。これらの吸気ポートは、シリンダブロック2に形成される。吸気ポート5aには、吸気バルブ6aが設けられる。吸気ポート5bには、吸気バルブ6bが設けられる。なお、図示は省略するが、シリンダブロック2には、2つの排気ポートが形成される。そして、これらの排気ポートには、2本の排気バルブがそれぞれ設けられる。
図1および2に示されるように、エンジン1は、点火装置7を備えている。点火装置7は、シリンダブロック2に取り付けられている。点火装置7の取り付け箇所は、燃焼室CHの天井面の中央である。
2.ピストンの冠面の構成例
図3は、図1および2に示したピストン4の冠面40の構成例を示す模式図である。図3に示されるように、冠面40は、中央部41を備えている。中央部41の外側には、第1外側部42および43と、第2外側部44および45と、第3外側部46a、46b、47aおよび47bと、が位置している。これらの外側部の更に外側には、外縁部48が位置している。
中央部41は、皿状に窪んでいる。第1外側部42は、前方向FRにおいて中央部41と接している。第1外側部43は、後方向RRにおいて中央部41と接している。第1外側部42および43は平坦である。ただし、第1外側部42および43は、中央部41から離れるほど下方に傾斜している。第1外側部42および43と、シリンダヘッド3の下面との間の空間は、スキッシュとも呼ばれる。
第2外側部44は、吸気方向INにおいて中央部41と接している。第2外側部45は、排気方向EXにおいて中央部41と接している。第2外側部44および45は平坦である。第2外側部44および45は、水平面と並行である。第2外側部44および45と、シリンダヘッド3の下面との間の空間は、スキッシュとも呼ばれる。
第3外側部46aおよび46bは、吸気方向INにおいて中央部41および第2外側部44と接している。第3外側部46aは、前方向FRにおいて第1外側部42と接している。第3外側部46aは、吸気バルブ6aとの干渉を避けるために設けられる。第3外側部46bは、後方向RRにおいて第1外側部43と接している。第3外側部46bは、吸気バルブ6bとの干渉を避けるために設けられる。第3外側部46aおよび46bは、バルブリセスとも呼ばれる。第3外側部46aおよび46bは、第1外側部42および43と同様に傾斜している。
第3外側部47aおよび47bは、排気方向EXにおいて中央部41および第2外側部45と接している。第3外側部47aは、前方向FRにおいて第1外側部42と接している。第3外側部47bは、後方向RRにおいて第1外側部43と接している。第3外側部47aおよび47bは、上述した2本の排気バルブとの干渉を避けるために設けられる。第3外側部47aおよび47bは、バルブリセスとも呼ばれる。第3外側部47aおよび47bは、第1外側部42および43と同様に傾斜している。
外縁部48は、冠面40の外縁を構成する。上述した第3外側部は、冠面40の外縁までに延びていてもよい。この場合、冠面40の外縁の一部は、第3外側部により構成されてもよい。外縁部48は、上述した第1〜第3外側部の全てと接している。外縁部48は、第1外側部42および43と同様に傾斜している。ただし、外縁部48の傾斜度は、第1外側部42および43のそれと異なる。実施の形態において、「傾斜度」とは、水平面を基準とした冠面40の構成部(例えば、第1外側部42および43、外縁部48)の傾きと定義される。
3.実施の形態の特徴
3−1.新たな知見
燃焼室の構成面の表面粗さを極小化する、いわゆる鏡面加工を行うことで、燃焼室内のガスから当該構成面が受け取る熱量を減らすことが可能となる。そのため、燃焼室の構成面の全域が鏡面加工されれば、エンジンの冷却損失を抑えて燃費を改善することが可能となる。実施の形態において、「鏡面」とは、0.05μm未満の表面粗さを有する表面と定義される。また、「表面粗さ」とは、算術平均粗さRaを意味する。算術平均粗さRaは、JIS B0601:2013に準じて測定される。
また、燃焼室の構成面のうち、当該燃焼室に供給された燃料噴霧が付着する領域が鏡面加工されれば、この領域における燃料の付着量を減らすことも可能となる。そのため、燃料噴霧の付着領域が鏡面加工されれば、いわゆる未燃HCの発生を抑えることも可能となる。
しかしながら、本発明者によれば、ピストンの冠面の構成部での鏡面加工が別の問題に繋がることが明らかとなった。この問題について、図4を参照しながら説明する。図4は、火炎の発生直後における当該火炎の挙動を示す模式図である。図4には、2種類のエンジンのスキッシュの周辺での火炎の挙動が、縦方向に並べられている。縦方向における時間間隔は0.3秒である。
図4の左側に示す例EX1では、ピストン8の冠面の構成部の全てが鏡面加工されている。一方、図4の右側に示す例EX2では、ピストン9の冠面の中央部のみが鏡面加工されている。つまり、例EX2では、中央部を除いた冠面の構成部は鏡面加工されていない。この構成部における表面粗さは200μmである。
例EX1での火炎の挙動を例EX2のそれと比較すると、次のことが理解される。すなわち、例EX2では、ピストン9の下降に伴い生じた狭小空間に火炎が素早く入り込む。これに対し、例EX1では、このような火炎の挙動が見られない。つまり、例EX1での火炎の進行速度は、例EX2でのそれに比べて遅くなる。この理由について、本発明者は、ピストン8の冠面の外側部が鏡面加工されることで、当該外側部とシリンダヘッドの空間における乱れが減衰したためであると推察している。
また、本発明者は、進行速度の遅延のレベルが外側部の領域で異なることを確認した。具体的に、FR−RR方向における外側部では遅延レベルが殆ど無く、故に、鏡面加工による影響は小さいと判断された。一方、IN−EX方向における外側部では遅延レベルが顕著であり、故に、燃焼期間の延長により燃焼効率が低下する問題が危惧された。また、IN−EX方向における外側部の周辺において未燃HCの発生が危惧された。この理由について、本発明者は、圧縮上死点における外側部とシリンダヘッドの空間の高さ(以下、「燃焼室高さHCH」とも称す。)の違いにあると推察している。
以上の知見に基づき、実施の形態では、冠面40において鏡面加工しない構成部が、当該構成部の燃焼室高さHCHを考慮して設定されている。図5は、燃焼室高さHCHを説明する図である。燃焼室高さHCHは、シリンダ軸線LCYと平行な方向における、冠面40の構成部からシリンダヘッド3の下面までの距離と定義される。進行速度の遅延レベルに影響を及ぼすのが圧縮上死点における燃焼室高さHCHであることから、燃焼室高さHCHは、圧縮上死点でのピストン4の位置を基準として計測される。
実施の形態では、所定値よりも大きい燃焼室高さHCHを有する冠面40の構成部が、鏡面加工の対象の候補に設定される。また、所定値以下の燃焼室高さHCHを有する冠面40の構成部が、粗面加工の対象の候補に設定される。「所定値」とは、1.2±0.3mm(すなわち、0.9〜1.5mm)の範囲の値を意味する。また、「粗面」とは、0.05μm以上、かつ、2.5μm以下の表面粗さを有する表面と定義される。以下、実施の形態おける冠面40の加工例を説明する。
3−2.冠面の加工例
3−2−1.第1の加工例とその効果
図6は、冠面40の第1の加工例を示す模式図である。第1の加工例では、第2外側部44および45が粗面加工されている。第2外側部44および45は、所定値以下の燃焼室高さHCHを有する。第2外側部44および45は、冠面40における「粗面領域」を構成する。第2外側部44および45を除いた構成部は、鏡面加工されている。これらの構成部により、冠面40における「鏡面領域」が構成される。具体的に、鏡面領域は、中央部41と、外縁部48と、第1外側部42および43と、第3外側部46a、46b、47aおよび47bと、から構成される。
第1の加工例によれば、第2外側部44および45が粗面加工されているので、鏡面加工に伴う問題点を解消することが期待される。また、第2外側部44および45を除いた構成部が鏡面加工されていることで、次の効果が期待される。この効果について、図7を参照しながら説明する。
図7は、タンブルが発生する燃焼室の模式図である。図7に示されるタンブルTFは、シリンダ軸線LCYの方向に上昇または下降しながら旋回する、いわゆる順タンブルである。タンブルTFは、例えば、吸気ポート5aおよび5bに設けた気流制御弁の制御により発生する。別の例では、タンブルTFは、これらの吸気ポートの少なくとも一方がタンブルの生成を促す形状(例えば、ストレート形状)を有することにより発生する。なお、このようなタンブル発生部の構成については公知であることから詳細な説明は省略する。
タンブルTFが発生する燃焼室CHにおいては、粗面領域が当該タンブルTFに乱れを生じさせる可能性がある。この点、第1の加工例では、粗面領域が第2外側部44および45のみに限定されている。そのため、タンブルTFの乱れの発生を最小限に留めながら、第2外側部44および45を除いた構成部の鏡面加工による効果を得ることが可能となる。なお、タンブルTFは、図7に示した方向とは逆の方向に旋回してもよい。つまり、燃焼室CHにいわゆる逆タンブルが発生してもよい。
3−2−2.第2の加工例とその効果
図8は、冠面40の第2の加工例を示す模式図である。第2の加工例では、第2外側部44のみが粗面加工されている。第2の加工例において、第2外側部44は、粗面領域を構成する。既に説明したとおり、第2外側部44および45は、所定値以下の燃焼室高さHCHを有する。ただし、第2外側部45は鏡面領域に含まれる。すなわち、第2の加工例において、鏡面領域は、中央部41と、外縁部48と、第1外側部42および43と、第2外側部45と、第3外側部46a、46b、47a、および47bと、から構成される。
第2の加工例によれば、第1の加工例で説明したタンブルTFの乱れの発生を最小限に留める効果を得ることが可能となる。第2の加工例によれば、また、次の効果が期待される。すなわち、排気ポートからは高温のガスが排出される。そのため、排気ポートの温度は、吸気ポートのそれに比べて高くなり易い。故に、排気ポートに近い冠面40の構成部の温度は、吸気ポートに近い冠面40の構成部のそれに比べて高くなり易い。この点、第2の加工例では、粗面領域が第2外側部44のみに限定されている。そのため、第2外側部44の粗面加工による効果を確保しながら、第2外側部45の鏡面加工による効果を得ることも可能となる。
3−2−3.外縁部48の加工例
外縁部48には、所定値よりも大きい燃焼室高さHCHを有する箇所と、所定値以下のそれを有する箇所とが含まれる。そのため、外縁部48については粗面加工の対象と考えることもできる。しかしながら、第1および第2の加工例において、外縁部48は、鏡面加工の対象とされることが望ましい。
この理由は、第1に、外縁部48において燃焼室高さHCHが最大となる箇所が粗面加工されると、この箇所において燃焼室CHの壁面(ボア壁面)に向かう火炎の進行が妨げられる可能性があるからである。第2の理由として、外縁部48では未燃HCが発生し易いことが挙げられる。すなわち、外縁部48は、中央部41の温度よりも低いボア壁面に近い。そのため、外縁部48では未燃HCが発生し易い。そして、表面粗さが大きい場合は、凹凸面に燃料が入り込んだときに未燃HCが発生し易い。以上の理由から、外縁部48は、鏡面加工の対象とされることが望ましい。
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 ピストン
41 中央部
42,43 第1外側部
44,45 第2外側部
46a,46b,47a,47b 第3外側部
48 外縁部
5a,5b 吸気ポート
CH 燃焼室
TF タンブル

Claims (5)

  1. シリンダヘッドと、ピストンとを備える火花点火式内燃機関であって、
    前記ピストンの冠面は、中央部と、前記中央部の外側に位置する第1および第2外側部と、を備え、
    圧縮上死点における前記冠面と前記シリンダヘッドの下面の間の距離を示す燃焼室高さは、前記中央部および前記第1外側部では所定値よりも高く、前記第2外側部では前記所定値以下であり、
    前記冠面は、0.05μm未満の表面粗さを有する鏡面領域と、0.05μm以上、かつ、2.5μm以下の表面粗さを有する粗面領域とに区別され、
    前記中央部および前記第1外側部の全てが前記鏡面領域に含まれ、
    前記第2外側部の少なくとも一部が前記粗面領域に含まれる
    ことを特徴とする火花点火式内燃機関。
  2. 請求項1に記載の火花点火式内燃機関であって、
    前記シリンダヘッドは、吸気ポートと、排気ポートと、を備え、
    前記第2外側部は、前記吸気ポートから前記排気ポートに向かう方向を示す吸排気方向における前記中央部の両側に位置し、
    前記第1外側部は、前記吸排気方向に対して直交する方向において前記中央部の両側に位置し、
    前記第2外側部の全てが前記粗面領域に含まれる
    ことを特徴とする火花点火式内燃機関。
  3. 請求項1に記載の火花点火式内燃機関であって、
    前記シリンダヘッドは、吸気ポートと、排気ポートと、を備え、
    前記第2外側部は、前記吸気ポートから前記排気ポートに向かう方向を示す吸排気方向における前記中央部の両側に位置し、
    前記第1外側部は、前記吸排気方向に対して直交する方向において前記中央部の両側に位置し、
    前記吸気ポート側に位置する前記第2外側部が前記粗面領域に含まれ、
    前記排気ポート側に位置する前記第2外側部が前記鏡面領域に含まれる
    ことを特徴とする火花点火式内燃機関。
  4. 請求項2または3に記載の火花点火式内燃機関であって、
    燃焼室内にタンブルを発生させるタンブル発生部を更に備える
    ことを特徴とする火花点火式内燃機関。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の火花点火式内燃機関であって、
    前記所定値が0.9〜1.5mmの範囲の値である
    ことを特徴とする火花点火式内燃機関。
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